JPH06287245A - 有機顔料及び紙被覆用組成物 - Google Patents

有機顔料及び紙被覆用組成物

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JPH06287245A
JPH06287245A JP5095515A JP9551593A JPH06287245A JP H06287245 A JPH06287245 A JP H06287245A JP 5095515 A JP5095515 A JP 5095515A JP 9551593 A JP9551593 A JP 9551593A JP H06287245 A JPH06287245 A JP H06287245A
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JP
Japan
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organic pigment
particles
organic
composition
pigment
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Application number
JP5095515A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Okubo
政芳 大久保
Jun Hasegawa
純 長谷川
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、塗布面の光沢、白色度を向
上させることができる有機顔料を提供することにある。 【構成】 表面に20個以上のくぼみを有し、平均粒子
径0.24μmである高分子複合体微粒子を含有するこ
とを特徴とする有機顔料及び該有機顔料を含有する紙被
覆用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機顔料、特に塗料用
有機顔料に関する。
【0002】
【従来の技術】有機顔料は、塗料用、紙塗被用などの用
途で広く利用されている。この有機顔料には、塗料に配
合して用いたとき、塗布面の光沢、白色度を高めること
が要望される。従来塗工用有機顔料としては真球状で密
実の重合体粒子状の有機顔料が一般的に用いられてい
る。この真球密実の重合体粒子状の有機顔料は、塗布面
の白色度、光沢などが不十分である。そこで、塗布面の
白色度、光沢を改良するために、顔料の内部を空洞にし
た、いわゆる中空有機顔料が提案されている(特開昭5
6−32513号公報)。また、粒子表面に突起を形成
し、へこみ部がV字状の形態である金平糖状の有機顔料
が提案されている。これらの有機顔料は、塗料の特性を
向上させる利点があり、機能性有機顔料として期待され
ている。しかし、このような利点を有する有機顔料は、
未だその種類が少なく、かつその製法は複雑な工程を要
するのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塗布
面の光沢、白色度を向上させることができる有機顔料を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の有機顔料は、そ
の表面に2個以上のくぼみを有するゴルフボール様高分
子複合体微粒子を含有するものよりなることを特徴とす
る。本発明のゴルフボール様高分子複合体微粒子は、く
ぼみの数が1個以下では、白色度等の特性が真球粒子と
変わらないので、少なくとも2個以上、好ましくは4個
以上、さらに好ましくは20個以上のくぼみが存在する
ことが必要である。くぼみの形態は、粒子の中心方向に
向かって椀状にへこんでいる。また、くぼみは比較的均
一な大きさで、ほぼ規則的に配列している。該粒子の平
均粒子径は、通常0.03〜5.0μmである。
【0005】本発明の前記有機顔料を構成する高分子複
合体微粒子は、重合体粒子に単量体を吸収させた後、単
量体を重合して製造される。重合体粒子を得るために用
いる単量体及び重合体粒子に吸収させ重合させる単量体
は、特にその種類が限定されない。例えば、単量体とし
て、共役ジエン単量体、シアン化ビニル、エチレン性不
飽和カルボン酸、エチレン性不飽和カルボン酸エステ
ル、ハロゲン化ビニル、カルボン酸ビニルエステル、エ
チレン性不飽和カルボン酸アミド、芳香族ビニルなどが
挙げられる。重合体粒子を得るために用いる単量体とし
ては、特にスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン、ジメチルスチレンなどの芳香族ビニルが好適であ
る。また、これらの単量体は2つ以上を組み合わせても
よい。重合体粒子を得るために用いる単量体(A)と重
合体粒子に吸収させ重合させる単量体(B)との重量比
率は、 A/B=95/5〜50/50、好ましくは90/10
〜60/40 である。前記の範囲外ではくぼみを生成しないことがあ
る。
【0006】高分子複合体微粒子の製造方法の実施態様
は種々考えられる。以下具体的な態様を示して、高分子
複合体微粒子の製造方法を説明する。例えば、スチレン
を乳化剤の存在下または不存在下に乳化重合し、ポリス
チレン粒子を製造し、該粒子中に(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルを吸収させた後、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルを重合させる。ポリスチレン粒子は、ス
チレンを乳化剤の存在下または不存在下に乳化重合して
製造することができる。
【0007】乳化重合は公知の重合技術によって行う。
重合温度;乳化剤、開始剤などの重合副資材は特に限定
されない。乳化重合に際して媒体には水溶性有機溶媒と
水との混合溶媒あるいは水が用いられる。特に混合溶媒
は粒子径の大きい粒子を得るのに好適である。水溶性有
機溶媒としては、エタノール、メタノール、アセトンな
どが挙げられる。ポリスチレン粒子は、通常ポリスチレ
ンのエマルジョンとして用いる。エマルジョン以外のも
のでは、ポリスチレン粒子同士が凝集して高分子複合体
微粒子の重合安定性が低くなることがある。次に、ポリ
スチレン粒子に(メタ)アクリル酸アルキルエステルを
吸収させる。吸収させる方法は、特に限定されず、例え
ばポリスチレン粒子のエマルジョンに(メタ)アクリル
酸アルキルエステルを添加して撹拌する。吸収させた
後、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを重合する。
この重合は公知の重合技術によって行う。重合温度;乳
化剤、開始剤などの重合副資材は特に限定されない。吸
収させた後の重合において、媒体には水溶性有機溶媒と
水との混合溶媒あるいは水が用いられる。特に混合溶媒
は(メタ)アクリル酸アルキルエステルの媒体に対する
溶解性を高め、重合安定性を向上させるので好適であ
る。
【0008】本発明の有機顔料は、塗料用特に紙塗被用
の顔料として使用することができる。この有機顔料を塗
料に配合すると著しく塗布面の光沢、白色度を高めるこ
とができる。例えば、本発明の有機顔料は、紙塗被用に
一般に使用されている共重合体ラテックス、更には必要
に応じてカゼイン、デンプン、ポリビニルアルコールな
どの天然あるいは合成のバインダーを配合することがで
きる。本発明の有機顔料は、紙塗被用に一般に用いられ
る無機顔料と併用することができる。無機顔料として
は、クレー、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、サ
チンホワイトなどが挙げられる。本発明の有機顔料の使
用量は、通常無機顔料100重量部に対して2〜100
重量部である。更に一般に塗工分野で使用されている種
々の配合剤、例えば耐水性向上剤、耐水化反応促進剤、
顔料分散剤、粘度調節剤、有機または無機顕色剤、pH
調節剤、消泡剤やその他の添加剤を任意に配合すること
もできる。
【0009】
【実施例】次に本発明をさらに理解しやすくするために
実施例を示すが、これらによって本発明は何ら限定され
るものではない。 実施例1 撹拌機付反応器を窒素置換した後、イオン交換水120
部、過硫酸カリウム0.4部、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ソーダ2部及びスチレン70部を仕込み、撹拌し、
80℃まで加熱して反応させた。反応開始から10時間
後、20℃に冷却して反応を停止させて平均粒子径0.
21μmのポリスチレン粒子を得た。重合転化率は96
%以上であった。次にこの反応器の内温を5℃に冷却し
た後、アクリル酸エチル30部を添加し24時間撹拌し
てポリスチレン粒子にアクリル酸エチルを吸収させた。
その後、過硫酸カリウム0.3部及びドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ0.2部を添加して80℃まで加熱し
て4時間反応させた。その後20℃に冷却して反応を停
止させて平均粒子径0.24μmで、20以上のくぼみ
を有する有機顔料を得た。
【0010】実施例2 撹拌機付反応器を窒素置換した後、イオン交換水100
部、エチルアルコール20部、過硫酸カリウム2.0
部、スチレン70部を仕込み、撹拌し、80℃まで加熱
して反応させた。反応開始から20時間後、20℃に冷
却して反応を停止させて平均粒子径0.51μmのポリ
スチレン粒子を得た。重合転化率は96%以上であっ
た。次にこの反応器の内温を5℃に冷却した後、アクリ
ル酸エチル30部を添加し24時間撹拌してポリスチレ
ン粒子にアクリル酸エチルを吸収させた。その後、過硫
酸カリウム0.3部を添加して80℃まで加熱して4時
間反応させた。その後20℃に冷却して反応を停止させ
て平均粒子径0.54μmで、20以上のくぼみを有す
る有機顔料を得た。
【0011】実施例3〜5、比較例1〜2 単量体を変えたほかは実施例2と同じ方法で実施し、次
表1に示す下記実施例3〜5および次表2に示す比較例
1〜2の有機顔料を得た。前記各実施例および比較例の
配合成分の配合割合、および単量体Aを重合して得られ
る粒子の粒子径および前記単量体Aの重合体粒子に単量
体Bを吸収させ、重合して得られる粒子径を次表1およ
び次表2に示す。 (以下余白)
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】実施例6〜10 前記実施例1〜5で得られた有機顔料をそれぞれ下記表
3の配合処方に従って配合し塗料を得た。
【0015】比較例3〜4 比較例1、2で得られた真球状有機顔料を用いた他は実
施例6と同様にして塗料を得た。
【0016】比較例5 粒子径0.55μm、空孔径0.3μmの中空有機顔料
を用いた他は実施例6と同様にして塗料を得た。
【表3】 配合処方 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 固形分 重量部 カオリンクレー(エンゲルハルド・ミネラル・アンド ・ケミカル社製、UW−90) 85 有機顔料 15 アロンT−40(東亜合成社製) 0.2 NaOH 0.1 酸化デンプン(日本食品加工社製、MS4600) 2 共重合体ラテックス(日本ゼオン社製、カルボキシル変性 スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス) 14 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有機顔料は、有機顔料を含有するエマルジョンを水酸化
ナトリウムでpHを7.5に調製した後配合する。顔料
塗工組成物は上記配合処方に従って配合し固形分濃度6
0%に調製する。
【0017】実施例11〜15および比較例6〜8 実施例6〜10および比較例3〜5で得られた組成物
を、塗被量が片面20±1g/m2になるように、塗被
原紙上にワイヤーバーNo.10を用いて塗工し、塗工
直後に120℃の熱風で20秒間乾燥した。次に、20
℃、相対湿度65%の恒温恒湿条件下に一昼夜静置して
調湿したのち、50℃、線圧100kg/cmの条件で
2回スーパーカレンダー処理を行って得られた塗工紙に
ついて光学特性等を測定した。結果を下記表4に示す。
なお、各特性は以下のようにして測定した。 〔不透明度〕:ハンター白色度計(村上色彩研究所製)
により、緑色フィルター(540nm)を使用して、標
準白色版と標準黒色版の反射光量のコントラスト比を測
定した。 〔白色度〕:ハンター白色度計(村上色彩研究所製)に
より青色フィルター(457nm)を使用して、反射光
量を測定した。 〔光沢〕:グロスメーター(村上色彩研究所製)によ
り、入射角75度−反射角75度の反射率を測定した。
【表4】
【0018】
【効果】本発明によると、塗布面の光沢、白色度を向上
させることができる高分子有機顔料を容易に入手するこ
とができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に2個以上のくぼみを有する高分子
    複合体微粒子を含有ことを特徴とする有機顔料。
  2. 【請求項2】 前記高分子複合体微粒子が、平均粒子径
    0.03〜5.0μmである請求項1記載の有機顔料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の有機顔料を含有
    することを特徴とする紙被覆用組成物。
JP5095515A 1993-03-30 1993-03-30 有機顔料及び紙被覆用組成物 Pending JPH06287245A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007217616A (ja) * 2006-02-18 2007-08-30 Kobe Univ 異形高分子微粒子及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007217616A (ja) * 2006-02-18 2007-08-30 Kobe Univ 異形高分子微粒子及びその製造方法

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