JP5889529B2 - アミロイド原性疾患の処置 - Google Patents

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Description

発明の背景
アルツハイマー病(AD)は、老年痴呆をもたらす進行性疾患である。一般には、Selkoe、TINS 16:403(1993);Hardyら、WO92/13069;Selkoe,J.Neurapathol.Exp.Neurol.53:438(1994);Duffら、Nature 373:476(1995);Gamesら、Nature 373:523(1995)を参照されたい。大まかに言えば、この疾患は、2つのカテゴリー、すなわち、老年齢(65歳以上)に起こる遅発性、および老年期の前、すなわち、35と60歳の間によく発症する早発性に分かれる。両種類の疾患において、病理は同じであるが、異常性は、低年齢に始まる場合で、より重篤で広範にわたる傾向がある。この疾患は、脳における少なくとも2種類の病変、すなわち、神経原線維濃縮体および老人斑によって特徴づけられる。神経原線維濃縮体は、対になって互いに巻きついた2本のフィラメントからなる微小管結合タウタンパク質の細胞内沈着物である。老人斑(すなわち、アミロイド斑)は、中心に細胞外アミロイド沈着物を伴う、差し渡し最大150μmの乱れた神経網の領域であり、これは、脳組織の切片の顕微鏡分析によって眼に見える。脳内でのアミロイド斑の蓄積は、ダウン症候群および他の認知障害にも関係する。
斑の主成分は、Aβまたはβ−アミロイドペプチドと呼ばれるペプチドである。Aβペプチドは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)と呼ばれるタンパク質を名づけられた、より大きな膜貫通糖タンパク質の39〜43個のアミノ酸の4−kDaの内部断片である。様々なセクレターゼ酵素によるAPPのタンパク分解プロセシングの結果として、Aβは、長さがアミノ酸40個の短形態、および長さがアミノ酸42〜43個の範囲の長形態の両方において主に見出される。APPの疎水性膜貫通ドメインの一部は、Aβのカルボキシ末端に見出され、特に長形態の場合、凝集して斑になるAβの能力の原因となり得る。脳内でのアミロイド斑の蓄積により、最終的にニューロン細胞死に至る。この種類の神経劣化と関係する身体症状は、アルツハイマー病を特徴づけるものである。
APPタンパク質内のいくつかの突然変異は、アルツハイマー病の存在と相互に関係づけられてきた。例えば、Goateら、Nature 349:704(1991)(バリン717からイソロイシン);Chartier Harlanら、Nature 353:844(1991))(バリン717からグリシン);Murrellら、Science 254:97(1991)(バリン717からフェニルアラニン);Mullanら、Nature Genet.1:345(1992)(リジン595−メチオニン596からアスパラギン595−ロイシン596に変化する二重突然変異)を参照されたい。そのような突然変異は、APPのAβへのプロセシングの増大または変化、特に増加した量の長形態のAβ(すなわち、Aβ1−42およびAβ1−43)へのAPPのプロセシングによって、アルツハイマー病を引き起こすと考えられる。他の遺伝子、例えば、プレセニリン遺伝子PS1およびPS2などでの突然変異では、APPのプロセシングに間接的に影響することによって、増加した量の長形態のAβが生成されると考えられる(Hardy、TINS 20:154(1997)を参照されたい)。
アルツハイマー病におけるアミロイド斑の重要性を判定するのに、マウスモデルが用いられ、成功した(Gamesら、前掲、Johnson−Woodら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:1550(1997))。特に、PDAPPトランスジェニックマウス(ヒトAPPの突然変異形態を発現し、若年齢でアルツハイマー病を発症する)が、長形態のAβを注射されると、このマウスは、アルツハイマー病の進行の減少およびAβペプチドに対する抗体価の増大の両方を示す(Schenkら、Nature 400、173(1999))。上述した観察結果は、特にその長形態でのAβが、アルツハイマー病の原因要素であることを示す。
McMichael、EP526511は、予め立証されたADを有する患者に、ホメオパシー投与量(10−2mg/日未満であるか、これに等しい)のAβを投与することを提案している。約5リットルの血漿を有する一般的なヒトにおいては、この投与量の上限でさえ、2pg/ml以下の濃度しか生じないと予期されるであろう。ヒト血漿中のAβの通常の濃度は、一般的には、50〜200pg/mlの範囲内である(Seubertら、Nature 359:325(1992))。EP526511の提案した投与量は、内因性循環Aβのレベルをほとんど変化させないと思われるため、およびEP526511では、免疫賦活薬として、アジュバントの使用が推奨されていないため、いずれかの治療的利益がもたらされるであろうとは考えにくいと思われる。
よって、アルツハイマー病の処置のための新規な療法および試薬、特に、生理学的(例えば、無毒性)用量で、治療的利益をもたらすことのできる療法および試薬の必要性が存在する。
関連出願の相互参照
2005年1月28日に出願された、米国出願第60/648631号;2006年8月31日に公開された、米国公開第US20060193850Al号;2006年8月10日に公開された、国際公開第WO06/083689号;2004年10月26日に出願された、米国出願第60/622525号、および2006年7月20日に公開された、米国公開第US20060160161Al号は、関連出願であり、そのすべての全体が、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
発明の要旨
本発明は、アルツハイマー病を治療的に処置する方法を提供する。この方法は、この疾患を患っている患者に、約0.5mg/kgから5mg/kg未満の範囲内の投与量の抗体を、静脈内注入によって投与するステップを含む。この抗体は、少なくとも10−1の結合親和性でβアミロイドペプチド(Aβ)のN末端断片に特異的に結合し、それによって患者を治療的に処置する。場合によっては、この抗体は、ヒト化抗体である。場合によっては、このヒト化抗体は、番号PTA−5130でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体3D6のヒト化型である。場合によっては、このヒト化抗体は、(i)マウス抗体3D6の免疫学的な軽鎖可変領域由来の3つの相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖、および(ii)マウス抗体3D6の免疫学的な重鎖可変領域由来の3つの相補性決定領域(CDR)を含む重鎖を含む。場合によっては、このヒト化抗体は、(i)配列番号1、配列番号3または配列番号5に示される配列を有する可変軽鎖領域、および(ii)配列番号2、配列番号4または配列番号6に示される配列を有する可変重鎖領域を含む。場合によっては、このヒト化抗体は、(i)配列番号1または配列番号5に示される配列を有する可変軽鎖領域、および(ii)配列番号2または配列番号6に示される配列を有する可変重鎖領域を含む。場合によっては、このヒト化抗体はバピネオズマブ(bapineuzumab)である。場合によっては、抗体は、番号PTA−5129でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体10D5のヒト化型である。場合によっては、このヒト化抗体は、(i)マウス抗体10D5の免疫学的な軽鎖可変領域由来の3つの相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖、および(ii)マウス抗体10D5の免疫学的な重鎖可変領域由来の3つの相補性決定領域(CDR)を含む重鎖を含む。場合によっては、このヒト化抗体は、(i)配列番号7または米国特許公開第20050142131号に示された配列番号7に示される配列を有する可変軽鎖領域、および(ii)配列番号8または米国特許公開第20050142131号に示された配列番号8に示される配列を有する可変重鎖領域を含む。場合によっては、ヒト化抗体は、ブダペスト条約の条項に従って、2003年4月8日に、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)、Manassas、VA 20108、USAに寄託され、寄託番号PTA−7271を有するハイブリドーマによって発現される、マウス抗体12A11のヒト化型である。
場合によっては、このヒト化抗体は、(i)マウス抗体12A11の免疫学的な軽鎖可変領域由来の3つの相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖、および(ii)マウス抗体12A11の免疫学的な重鎖可変領域由来の3つの相補性決定領域(CDR)を含む重鎖を含む。場合によっては、このヒト化抗体は、(i)米国特許公開第20050118651号に示された配列番号2に示される配列を有する可変軽鎖領域、および(ii)米国特許公開第20050118651号に示された配列番号4に示される配列を有する可変重鎖領域を含む。いくつかの方法では、投与量は、約0.5mg/kgである。いくつかの方法では、投与量は、約1.5mg/kgである。いくつかの方法では、投与量は、0.5から3mg/kgである。いくつかの方法では、投与量は、0.5から1.5mg/kgである。いくつかの方法では、この投与量は、複数の機会、例えば、13週間ごとなどに投与される。
いくつかの方法は、ミニメンタルステート試験(MMSE)、アルツハイマー病評価尺度−認知(ADAS−COG)、臨床医の面接に基づく印象(clinician interview-based impression)(CIBI)、神経学的テストバッテリー(neurological test battery)(NTB)、痴呆の能力障害評価(disability assessment for dementia)(DAD)、臨床痴呆評価−ボックス合計(sum of boxes)(CDR−SOB)、神経精神科検査票(neuropsychiatric inventory)(NPI)、陽電子放射型断層撮影法(PET画像法)走査、磁気共鳴画像法(MRI)走査、および血圧測定からなる群から選択される、少なくとも1種類の評価によって患者をモニターするステップをさらに含む。いくつかの方法では、評価の種類はMMSEであり、MMSEは、複数の機会、例えば、投与量の投与前や、投与量を投与してから4週、16週、6カ月、1年後などに施される。いくつかの方法では、投与後に測定されるMMSEスコアは、以前に評価されたMMSEスコアより高い。
本発明はさらに、アルツハイマー病を治療的に処置する方法であって、この疾患を患っている患者に、約0.5mg/kgから5mg/kg未満の範囲内の投与量の抗体を、静脈内注入によって投与するステップであって、前記抗体は少なくとも10−1の結合親和性でβアミロイドペプチド(Aβ)に特異的に結合するステップと、後部可逆性脳障害症候群(posterior reversible encephalopathy syndrome)(PRES)または血管性浮腫について患者をモニターするステップとを含む方法を提供する。場合によっては、モニターするステップは、場合によってはFLAIR(水抑制反転回復法:Fluid Attenuated Inversion Recovery)シーケンス画像法(sequence imaging)とともに、MRI走査を実施するステップを含む。いくつかの方法では、モニターするステップにより、PRESに関係する少なくとも1つの臨床症状、例えば、頭痛、吐き気、嘔吐、錯乱、発作、視覚異常、精神機能の変化、運動失調、前頭葉症状(frontal symptom)、頭頂葉症状(parietal symptom)、昏迷、または局所神経徴候などが特定される。いくつかの方法では、投与量は、PRESまたは血管性浮腫を示すMRI走査結果に基づいて、低減または一時中止される。いくつかの方法では、投与量は、PRESまたは血管性浮腫を示すFLAIRシーケンス画像法結果に基づいて、低減または一時中止される。いくつかの方法では、投与量は、PRESに関係する少なくとも1つの臨床症状の特定に基づいて低減または一時中止される。いくつかの方法では、MRI走査は、3カ月ごと、6カ月ごと、または毎年である。いくつかの方法では、FLAIRシーケンス画像法は、3カ月ごと、6カ月ごと、または毎年である。
上記方法のうちのいくつかは、患者における高血圧症の有無を判定するステップをさらに含み、この患者が高血圧症を有する場合、この方法は、抗高血圧症薬を投与するステップをさらに含む。場合によっては、抗高血圧症薬は、ヒドロクロロチアジド、アンギオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬、アンギオテンシンII受容体遮断薬(ARE)、β遮断薬、およびカルシウムチャネル遮断薬からなる群から選択される。
いくつかの方法は、患者にステロイドを投与することによって、PRESまたは血管性浮腫を処置するステップをさらに含む。場合によっては、このステロイドは、デキサメタゾンまたはメチルプレドニゾロン(methyprednisolone)である。
いくつかの方法は、PRESまたは血管を示すMRI走査結果に基づいて、投与量を低減または一時中止するステップ、およびPRESまたは血管性浮腫に関係する少なくとも1つの臨床症状、例えば、頭痛、吐き気、嘔吐、錯乱、発作、視覚異常、精神機能の変化、運動失調、前頭葉症状、頭頂葉症状、昏迷、または局所神経徴候などを特定するステップをさらに含む。いくつかの方法は、PRESまたは血管性浮腫を示すFLAIRシーケンス画像法結果に基づいて、投与量を低減または一時中止するステップ、およびPRESまたは血管性浮腫に関係する少なくとも1つの臨床症状、例えば、頭痛、吐き気、嘔吐、錯乱、発作、視覚異常、精神機能の変化、運動失調、前頭葉症状、頭頂葉症状、昏迷、または局所神経徴候などを特定するステップをさらに含む。
いくつかの方法では、モニターするステップにより、投与後の第1の時点で、PRESまたは血管性浮腫が存在することが示され、第1の時点後の第2の時点で、PRESまたは血管性浮腫が存在しないことが示され、モニターするステップにより、PRESまたは血管性浮腫が存在することが示される前に、患者に第1の投与量を投与し、モニターするステップにより、PRESまたは血管性浮腫が存在することが検知された後に、第2の投与量を投与するか、または投与せず、モニターするステップにより、PRESまたは血管性浮腫が存在しないことが検知された後に、第3の投与量を投与し、第1および第3の投与量は、第2の投与量より多い。
上記方法のうちのいくつかでは、抗体はヒト化抗体である。場合によっては、ヒト化抗体は、ブダペスト条約の条項に従って、2003年4月8日に、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)、Manassas、VA 20108、USAに寄託され、寄託番号PTA−5130を有するハイブリドーマによって発現されるマウス抗体3D6のヒト化型である。
場合によっては、このヒト化抗体は、(i)マウス抗体3D6の免疫学的な軽鎖可変領域由来の3つの相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖、および(ii)マウス抗体3D6の免疫学的な重鎖可変領域由来の3つの相補性決定領域(CDR)を含む重鎖を含む。場合によっては、このヒト化抗体は、(i)配列番号1、配列番号3または配列番号5に示される配列を有する可変軽鎖領域、および(ii)配列番号2、配列番号4または配列番号6に示される配列を有する可変重鎖領域を含む。場合によっては、このヒト化抗体は、(i)配列番号1または配列番号5に示される配列を有する可変軽鎖領域、および(ii)配列番号2または配列番号6に示される配列を有する可変重鎖領域を含む。場合によっては、このヒト化抗体はバピネオズマブである。
上記方法のうちのいくつかでは、投与量は、約0.5mg/kgである。いくつかの方法では、投与量は、約1.5mg/kgである。いくつかの方法では、投与量は、0.5から3mg/kgである。いくつかの方法では、投与量は、0.5から1.5mg/kgである。いくつかの方法では、この投与量は、複数の機会、例えば、13週間ごとなどに投与される。
上記方法のうちのいくつかでは、バピネオズマブは、PRESまたは血管性浮腫がMRI走査から判定される前に第1の投与量で投与され、PRESまたは血管性浮腫がMRI走査から判定された後に第2の投与量で投与され、第2の投与量は、第1の投与量より少ない。場合によっては、第1の投与量は、3〜5mg/kgであり、第2の投与量は、0.5から3mg/kgである。場合によっては、第2の投与量は、第1の投与量の半分である。場合によっては、バピネオズマブは、MRIによりPRESまたは血管性浮腫が示される前に第1の頻度で投与され、MRIによりPRESまたは血管性浮腫が示された後に第2の頻度で投与され、第2の頻度は、第1の頻度より少ない。
上記方法のうちのいくつかでは、評価の種類は血圧であり、高血圧症の有無が判定される。場合によっては、患者が高血圧症を有する場合、この方法は、抗高血圧症薬を投与するステップをさらに含む。場合によっては、抗高血圧症薬は、ヒドロクロロチアジド、アンギオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬、アンギオテンシンII受容体遮断薬(ARB)、β遮断薬、およびカルシウムチャネル遮断薬からなる群から選択される。
本発明は、治療製品をさらに提供する。この製品は、ガラスバイアルおよび使用説明書を含む。ガラスバイアルには、約10mgから約250mgのヒト化抗Aβ抗体、約4%のマンニトールまたは約150mMのNaCl、約5mMから約10mMのヒスチジン、および約10mMのメチオニンを含む製剤が入っている。PRESおよびまたは血管性浮腫のために、この製剤が投与される患者をモニターするための使用説明書が、この製品に含められている。
本発明は、アルツハイマー病を処置する方法であって、この疾患を有する患者に、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、皮下に投与するステップであって、この抗体が、0.01〜0.6mg/kgの用量および毎週と毎月の間の頻度で投与されるステップを含む方法を提供する。場合によっては、この抗体は、0.05〜0.5mg/kgの用量で投与される。場合によっては、この抗体は、0.05〜0.25mg/kgの用量で投与される。場合によっては、この抗体は、0.015〜0.2mg/kgの用量で毎週から隔週で投与される。場合によっては、この抗体は、0.05〜0.15mg/kgの用量で毎週から隔週で投与される。場合によっては、この抗体は、0.05〜0.07mg/kgの用量で毎週投与される。場合によっては、この抗体は、0.06mg/kgの用量で毎週投与される。場合によっては、この抗体は、0.1〜0.15mg/kgの用量で隔週で投与される。場合によっては、この抗体は、0.1〜0.3mg/kgの用量で毎月投与される。場合によっては、この抗体は、0.2mg/kgの用量で毎月投与される。
本発明は、アルツハイマー病を処置する方法であって、この疾患を有する患者に、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、皮下に投与するステップであって、この抗体が、1〜40mgの用量および毎週と毎月の間の頻度で投与されるステップを含む方法を提供する。場合によっては、この抗体は、5〜25mgの用量で投与される。場合によっては、この抗体は、2.5〜15mgの用量で投与される。場合によっては、この抗体は、1〜12mgの用量で毎週から隔週で投与される。場合によっては、この抗体は、2.5〜10mgの用量で毎週から隔週で投与される。場合によっては、この抗体は、2.5〜5mgの用量で毎週投与される。場合によっては、この抗体は、4〜5mgの用量で毎週投与される。場合によっては、この抗体は、7〜10mgの用量で隔週で投与される。
本発明は、アルツハイマー病を処置する方法であって、この疾患を有する患者に、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、血清1ml当たり抗体約28μg未満の、患者における抗体の最高血清中濃度を維持するのに十分なレジメンで投与し、それによって患者を処置するステップを含む方法を提供する。場合によっては、最高血清中濃度は、血清1ml当たり抗体約4〜28μgの範囲内である。場合によっては、最高血清中濃度は、血清1ml当たり抗体約4〜18μgの範囲内である。場合によっては、患者における抗体の平均血清中濃度は、血清1ml当たり抗体約7μg未満である。場合によっては、平均血清中濃度は、血清1ml当たり抗体約2〜7μgの範囲内である。場合によっては、平均血清中濃度は、血清1ml当たり抗体約5μgである。場合によっては、この抗体は、静脈内に投与される。場合によっては、この抗体は、皮下に投与される。場合によっては、0.1〜1.0mg/kgの用量が毎月投与される。場合によっては、0.5〜1.0mg/kgの用量が毎月投与される。場合によっては、この抗体は、毎週と毎月の間の頻度で投与される。場合によっては、この抗体は、毎週または隔週で投与される。いくつかの方法は、血清中の抗体の濃度を測定するステップと、測定された濃度が範囲から外れる場合、レジメンを調整するステップとをさらに含む。場合によっては、この抗体は、ヒト化抗体である。場合によっては、このヒト化抗体は、番号PTA−5130でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体3D6のヒト化型である。場合によっては、このヒト化抗体はバピネオズマブである。場合によっては、このヒト化抗体は、番号PTA−5129でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体10D5のヒト化型である。場合によっては、このヒト化抗体は、番号PTA−7271でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体12A11のヒト化型である。
本発明は、アルツハイマー病を処置する方法であって、この疾患を有する患者に、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、血清1ml当たり抗体約7μg未満の、患者における抗体の平均血清中濃度を維持するのに十分なレジメンで投与し、それによって患者を処置するステップを含む方法を提供する。場合によっては、平均血清中濃度は、血清1ml当たり抗体約2〜7μgの範囲内である。場合によっては、平均血清中濃度は、血清1ml当たり抗体約5μgである。場合によっては、この抗体は、静脈内に投与される。場合によっては、この抗体は、皮下に投与される。場合によっては、0.1〜1.0mg/kgの用量が毎月投与される。場合によっては、0.5〜1.0mg/kgの用量が毎月投与される。場合によっては、この抗体は、毎週と毎月の間の頻度で投与される。場合によっては、この抗体は、毎週または隔週で投与される。いくつかの方法は、血清中の抗体の濃度を測定するステップと、測定された濃度が範囲から外れる場合、レジメンを調整するステップとをさらに含む。場合によっては、この抗体は、ヒト化抗体である。場合によっては、このヒト化抗体は、番号PTA−5130でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体3D6のヒト化型である。場合によっては、このヒト化抗体はバピネオズマブである。場合によっては、このヒト化抗体は、番号PTA−5129でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体10D5のヒト化型である。場合によっては、このヒト化抗体は、番号PTA−7271でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体12A11のヒト化型である。
本願は、副作用、特に血管原性浮腫の発生に対して、治療的利益を最大にするために、好ましい投与量および頻度の、AβのN末端断片に対する抗体の投与を提供する。トランスジェニックPDAPPマウスにおけるマウス3D6抗体の様々なレジメンを用いる一連の実験により、アミロイド蓄積の低減に対して、約3.7μg/mlの抗体の定常状態平均血清中濃度が特定された。本データは、13週間ごとに静脈内に投与される、0.5mg/kgおよび1.5mg/kgの用量が、アルツハイマー病患者における認知低下を阻害するのに有効であったという証拠を提供する。これらのレジメンにより、マウスにおける3.7μg/mlの有効用量を包含する抗体の平均血清中濃度が生じる。例えば、13週間ごとに投与される、0.5mg/kgの用量により、約3μg/mlの平均血清中濃度が生じることが判明した。13週間ごとに投与される、1mg/kgの用量により、約5.5μg/mlの平均血清中濃度が生じることが判明し、13週間ごとに投与される、2mg/kgの用量により、9.4μg/mlの平均血清中濃度が生じることが予想された。したがって、本データは、マウスにおいて有効である、同じ程度の規模の血清中濃度の抗体が、ヒトにおいて有効であることを示す。これらのデータは、完全長のAβ1−42での免疫療法を用いる臨床試験によってさらに支持される。これらの試験において、抗体レスポンダーは、認知低下が統計的に有意に阻害されることが判明した。抗体レスポンダーは、約1μg/mlの血清力価に相当する、少なくとも2200中1の抗体のELISA力価を有した。
本データは、より高い用量の抗体、特に5mg/kgでは、0.5〜1.5mg/kgの範囲のより低い用量より大きくない(ことによるとより小さい)治療的利益しか達成しないが、患者によっては、著しい副作用、特に血管原性浮腫も生じるという証拠も提供する。本発明を実行することは、機構の理解に左右されないが、副作用は、抗体の投与後のその高い最高濃度に起因すると考えられる。
概して、これらのデータは、治療的利益は、マウスにおいて有効であると判明した3.7μg/mlまたはヒトにおいて有効であると思われる、この数値を包含する値と同様の平均血清中濃度を生じるように設計された、比較的控えめな用量の抗体で得ることができることを示す。本データは、時間の関数としての抗体の血清中濃度に関して等価な曲線下面積を与えるレジメンについて、より頻繁に投与される小投与量は、少ない頻度で投与される大投与量よりも、副作用特性に対して良好な効力を有するが、これは、前者のレジメンにより、後者のレジメンにおいて大投与量を投与することに伴う、抗体濃度のスパイクが回避されるためであることも示す。本例の研究において、投与は、13週間ごとに静脈内に施した。投与の間隔は、個々の用量を相応して減少させつつ約毎月に低減することができるが、毎週または隔週(隔週)に頻度をさらに増加させることは、点滴センターへの訪問を通常必要とする、静脈内投与の不便による服薬不履行のリスクが高い。しかし、毎週または隔週の投薬は、皮下投与では実用的であり、これは、容易に自己投与できるか、または医学訓練を受けていない介護者によって投与することができる。皮下送達により、血液へのより緩やかな送達ももたらされ、濃度のスパイクが回避される。静脈内送達と比べた、皮下送達の、血漿中の抗体の曲線下面積によって測定されるバイオアベイラビリティーは、約70〜100%である。
こうして、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を投与するのに好ましいレジメンにより、患者において、1〜15μg/mlの投与抗体の平均血清中濃度が達成される。この範囲は、測定の誤差および個々の患者の変動についてのいくらかのマージンを許容して、マウスおよびヒトにおいて実証された有効濃度を包含する。血清中濃度は、実際の測定によって求めるか、または投与された抗体の量、投与頻度、投与経路および抗体の半減期に基づいて、標準的な薬物動態(例えば、WinNonline Version 4.0.1(Pharsight Corporation、Cary、USA))から予想することができる。血清中の平均抗体濃度は、1〜10、1〜5または2〜4μg/mlの範囲内であることが好ましい。
本データは、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、血清1ml当たり抗体約28μg未満の、患者における抗体の最高血清中濃度を維持するのに十分なレジメンで投与することにより、起こり得る副作用、特に血管性浮腫の発生に対して、治療的利益が最大になるという証拠も提供する。好ましい最高血清中濃度は、血清1ml当たり抗体約4〜28μgの範囲内である。血清1ml当たり抗体約28μg未満の最高血清と、血清1ml当たり抗体約7μg未満の、患者における抗体の平均血清中濃度との組合せは、特に有益である。図9および10を参照されたい。
本データは、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、血清1ml当たり抗体約7μg未満の、抗体の平均血清中濃度を維持するのに十分なレジメンで投与することにより、起こり得る副作用、特に血管性浮腫の発生に対して、治療的利益が最大になるという証拠も提供する。好ましい平均濃度は、血清1ml当たり抗体約2〜7μgの範囲内である。
抗体が静脈内に投与される場合、上記で考察したように、約毎月より頻繁に投与する必要があるのでは不都合である。毎月の静脈内投与に好ましい抗体の用量は、0.1〜1.0mg/kgの抗体、または好ましくは、0.5〜1.0mg/kgの抗体の範囲内で生ずる。
より頻繁な投与、例えば、毎週から毎月の投薬については、皮下投与が好ましい。皮下投薬に用いられる用量は、通常、0.1から0.6mg/kgまたは0.01〜0.35mg/kg、好ましくは、0.05〜0.25mg/kgの範囲内である。毎週または隔週の投薬については、用量は、0.015〜0.2mg/kg、または0.05〜0.15mg/kgの範囲内であることが好ましい。毎週の投薬については、用量は、0.05から0.07mg/kg、例えば、約0.06mg/kgであることが好ましい。隔週の投薬については、用量は、0.1から0.15mg/kgであることが好ましい。毎月の投薬については、用量は、0.1から0.3mg/kg、または約2mg/kgであることが好ましい。毎月の投与には、暦月または太陰月(すなわち、4週間ごと)による投薬が含まれる。
図6は、70%のバイオアベイラビリティーを想定して、様々な皮下レジメンからの、シミュレートした抗体の定常状態血清中濃度を示す。0.1mg/kgの用量により、マウスにおいて有効であると判明した3.7μg/mlに非常に近く、わずかなピーク対トラフ変動しか有さない平均血清中濃度が生じることが分かる。図7は、70%または100%のバイオアベイラビリティーを想定して、0.05および0.06mg/kgの用量で皮下投与した後の、抗体の定常状態濃度を示す。70%のバイオアベイラビリティーでは、0.05および0.06mg/kgの用量は、マウスにおいて有効であると判明した3.7μg/mlの用量の直下および直上にあり、わずかなピーク対トラフ変動しか有さないことが分かる。
処置レジメンは、上述した、抗体の平均血清中濃度が、少なくとも6カ月または1年、および場合によっては生涯維持されるように、通常継続される。血清中濃度は、処置の間、任意の時間に測定することができ、平均濃度が目標範囲の下になる場合、投与の用量および/または頻度を増加させることができ、平均濃度が目標範囲の上になる場合、用量および/または頻度を減少させることができる。
抗体の最適な血漿濃度を決定することは、投与量レジメンを決定すること、または個々の患者において投与量を最適化することに有用であるが、実際には、mg/kgまたはmgでの有効な投与量レジメンおよび投与頻度が決定されたら、患者の力価を詳細に計算または測定する必要なく、同じ投与量レジメンを多くの他の患者に用いることができる。したがって、特定の患者において、力価が測定または予想されているかどうかにかかわらず、任意の上述した投与量および処置レジメンを用いることができる。例えば、1つの適当なレジメンは、0.1〜1.0mg/kgの抗体、または好ましくは、0.5〜1.0mg/kgの抗体の範囲の用量を伴った、毎月間隔での静脈内投与である。皮下投薬については、用いられる用量は、通常、0.01〜0.6mg/kgまたは0.01〜0.35mg/kg、好ましくは、0.05〜0.25mg/kgの範囲内である。毎週または隔週の投薬については、用量は、0.015〜0.2mg/kg、または0.05〜0.15mg/kgの範囲内であることが好ましい。毎週の投薬については、用量は、0.05〜0.07mg/kg、例えば、0.06mg/kgであることが好ましい。隔週の投薬については、用量は、0.1から0.15mg/kgであることが好ましい。毎月の投薬については、用量は、0.1から0.3mg/kgまたは2mg/kgであることが好ましい。
本願の他の箇所と同様に、ここでは、mg/kgで表される投与量は、一般的な患者の質量(例えば、70または75kg)を乗じ、一般に整数に四捨五入することによって絶対質量の投与量に変換することができる。絶対質量で表した場合、抗体は、毎週と毎月の間の頻度で、1〜40mgの用量で通常投与される。好ましい範囲は、毎週から毎月の頻度で、5〜25mgまたは2.5〜15mgである。毎週から隔週の投与については、用量は、多くの場合、1〜12mgまたは2.5から10mgである。毎週の投与については、用量は、多くの場合、2.5から5mgまたは4〜5mgである。隔週の投与については、用量は、7〜10mgとすることができる。単位用量での投与用に梱包される抗体の質量は、整数、例えば、1、5、10、20、30、40、50、75または100mgなどに通常四捨五入される。
本発明は、Aβに対する抗体を用いてアルツハイマー病を処置するのに用いるための、好ましい投与量範囲およびレジメンをモニターすることを提供する。この方法は、実施例において記載される臨床試験結果をある程度前提とする。AβのN末端断片に結合する抗体についての好ましい投与量範囲は、患者の体重1kg当たり約0.5から5mgの抗体である。好ましい投与量は、5mg/kg未満である。0.5から3mg/kg、0.5から1.5mg/kgおよび1.5mg/kgの投与量が、特に好ましい。
本発明は、処置後の患者の症状または徴候の変化を評価することのできる、レジメンをモニターすることも提供する。この症状または徴候は、アルツハイマー病自体および/または処置の副作用に関連する場合がある。薬剤の投与量またはその投与頻度は、モニタリングの結果に基づいて調整することができる。あるいは、または加えて、任意の副作用を処置するために、追加の薬剤を投与することができる。例えば、MRIおよび/またはFLAIRシーケンス画像法によるモニタリングを用いることによって、PRESまたは血管性浮腫またはその徴候もしくは症状を検出することができる。PRESまたは血管性浮腫の存在は、投与量を低減もしくは一時中止するべきか、または投与量の投与間隔を大きくすべきであることを示す。あるいは、または加えて、PRESまたは血管性浮腫を処置するために、患者にステロイドを投与することができる。投与量を低減もしくは一時中止した後、または投与間の間隔を大きくした後、および/またはステロイドを投与した後、モニタリングの継続により、PRESまたは血管性浮腫が消失したことが示される場合があり、この場合、当初の量および/または投薬間隔を再開することができる。ステロイドの投与は、この時点で予防対策として継続してもよく、しなくてもよい。別の例として、血圧のモニタリングにより、高血圧症の発症が示される場合がある。同様に、投与を量において低減する、もしくは一時中止する、および/または投与間の間隔を大きくする、および/または抗高血圧症薬を投与することができる。さらなるモニタリングにより、高血圧が消失したことが示された場合、当初の量および/または投薬間隔を再開することができる。抗高血圧症薬の投与は、この時点で予防対策として継続してもよく、しなくてもよい。
本発明を説明する前に、下記に用いられる、ある特定の用語の定義を示すことは、本発明の理解に役立つであろう。
用語「免疫グロブリン」または「抗体」(本明細書で互換的に用いられる)は、2本の重鎖および2本の軽鎖からなる、基本的な4本のポリペプチド鎖構造を有する抗原結合性タンパク質を指し、前記鎖は、例えば、鎖間ジスルフィド結合によって安定化されており、これは、特異的に抗原を結合する能力を有する。重鎖および軽鎖の両方は、ドメイン中に折り畳められている。用語「ドメイン」は、例えば、β−プリーツシートおよび/または鎖内ジスルフィド結合によって安定化されたペプチドループを含む(例えば、3から4個のペプチドループを含む)、重鎖または軽鎖の球状領域を指す。ドメインは、さらに、「定常」または「可変」と本明細書で呼ばれ、これは、「定常」ドメインの場合の様々なクラスメンバーのドメイン内の配列変異の相対的欠如、または「可変」ドメインの場合の様々なクラスメンバーのドメイン内の有意な変異に基づく。軽鎖上の「定常」ドメインは、「軽鎖定常領域」、「軽鎖定常ドメイン」、「CL」領域または「CL」ドメインと互換的に呼ばれる。重鎖上の「定常」ドメインは、「重鎖定常領域」、「重鎖定常ドメイン」、「CH」領域または「CH」ドメインと互換的に呼ばれる。軽鎖上の「可変」ドメインは、「軽鎖可変領域」、「軽鎖可変ドメイン」、「VL」領域または「VL」ドメインと互換的に呼ばれる。重鎖上の「可変」ドメインは、「重鎖定常領域」、「重鎖定常ドメイン」、「CH」領域または「CH」ドメインと互換的に呼ばれる。
用語「領域」は、抗体鎖の一部または部分を指し、本明細書で定義したような定常ドメインまたは可変ドメイン、ならびに前記ドメインのより離散的な一部または部分を含む。例えば、軽鎖可変ドメインまたは領域は、本明細書で定義されるように、「フレームワーク領域」または「FR」の中に散在した、「相補性決定領域」または「CDR」を含む。
免疫グロブリンまたは抗体は、モノマー形態またはポリマー形態で存在することができる。用語「抗原結合性断片」は、抗原を結合する、またはインタクトな抗体(すなわち、それらが由来したインタクトな抗体)と抗原結合(すなわち、特異的結合)について競合する、免疫グロブリンまたは抗体のポリペプチド断片を指す。用語「コンホメーション」は、タンパク質またはポリペプチド(例えば、抗体、抗体鎖、そのドメインまたは領域)の3次構造を指す。例えば、語句「軽鎖(または重鎖)コンホメーション」は、軽鎖(または重鎖)可変領域の3次構造を指し、語句「抗体コンホメーション」または「抗体断片コンホメーション」は、抗体またはその断片の3次構造を指す。
抗体の「特異的結合」は、抗体が、抗原または好ましいエピトープに対する感知できるほどの親和性を示し、好ましくは、大きな交差反応性を示さないことを意味する。「感知できるほどの」または好ましい結合には、少なくとも10、10、10,10−1、または1010−1の親和性を伴う結合が含まれる。10−1超、好ましくは、10−1超の親和性が、より好ましい。本明細書に示されるこれらの中間の値も、本発明の範囲内であることが意図され、好ましい結合親和性は、例えば、10から1010−1、好ましくは、10から1010−1、より好ましくは、10から1010−1の親和性の範囲として示すことができる。「大きな交差反応性を示さない」抗体は、望まれない実体(例えば、望まれないタンパク質性実体)と感知できるほどに結合しない抗体である。例えば、Aβに特異的に結合する抗体は、感知できるほどにAβを結合するが、非Aβタンパク質またはペプチド(例えば、斑に含まれる、非Aβタンパク質またはペプチド)と大して反応しない。好ましいエピトープに対して特異的な抗体は、例えば、同じタンパク質またはペプチド上の離れたエピトープと大して交差反応しない。特異的な結合は、そのような結合を判定するための、技術分野で認められた任意の手段によって判定することができる。好ましくは、特異的結合は、スキャッチャード分析および/または競合的結合アッセイによって判定される。
結合断片は、組換えDNA技法によって、またはインタクトな免疫グロブリンの酵素的または化学的切断によって生成される。結合断片には、Fab、Fab’、F(ab’)、Fabc,Fv、単鎖、および単鎖抗体が含まれる。「二重特異性」または「二官能性」免疫グロブリンまたは抗体以外では、免疫グロブリンまたは抗体は、その結合部位のそれぞれを同一にすると理解されている。「二重特異性」または「二官能性抗体」は、2つの異なる重鎖/軽鎖対および2つの異なる結合部位を有する、人工的なハイブリッド抗体である。二重特異性抗体は、ハイブリドーマの融合またはFab’断片の連結を含めた、様々な方法によって生成することができる。例えば、Songsivilai&Lachmann、Clin.Exp.Immunol.79:315〜321(1990);Kostelnyら、J.Immunol.148、1547〜1553(1992)を参照されたい。
用語「ヒト化免疫グロブリン」または「ヒト化抗体」は、少なくとも1本のヒト化免疫グロブリン鎖またはヒト化抗体鎖(すなわち、少なくとも、1本のヒト化軽鎖または重鎖)を含む、免疫グロブリンまたは抗体を指す。用語「ヒト化免疫グロブリン鎖」または「ヒト化抗体鎖」(すなわち、「ヒト化免疫グロブリン軽鎖」または「ヒト化免疫グロブリン重鎖」)は、ヒト免疫グロブリンまたはヒト抗体に実質的に由来する可変フレームワーク領域、および非ヒト免疫グロブリンまたは非ヒト抗体に実質的に由来する相補性決定領域(CDR)(例えば、少なくとも1つのCDR、好ましくは2つのCDR、より好ましくは3つのCDR)を含み、さらに定常領域(例えば、軽鎖の場合は少なくとも1つの定常領域またはその部分、および重鎖の場合は好ましくは3つの定常領域)をさらに含む可変領域を有する、免疫グロブリン鎖または抗体鎖(すなわち、それぞれ軽鎖または重鎖)を指す。用語「ヒト化可変領域」(例えば、「ヒト化軽鎖可変領域」または「ヒト化重鎖可変領域」)は、ヒト免疫グロブリンまたはヒト抗体に実質的に由来する可変フレームワーク領域および非ヒト免疫グロブリンまたは非ヒト抗体に実質的に由来する相補性決定領域(CDR)を含む可変領域を指す。
語句「ヒト免疫グロブリンまたはヒト抗体に実質的に由来する」または「実質的にヒト」は、比較目的でヒト免疫グロブリンまたはヒト抗体のアミノ配列と整列させた場合、この領域が、ヒトフレームワークまたは定常領域の配列と、少なくとも80〜90%、好ましくは90〜95%、より好ましくは95〜99%の同一性(すなわち、局所的配列同一性)を共有し、例えば、保存的置換、コンセンサス配列置換、生殖系列置換、戻し突然変異(backmutation)などを可能にすることを意味する。保存的置換、コンセンサス配列置換、生殖系列置換、戻し突然変異などの導入は、ヒト化抗体または鎖の「最適化」と多くの場合呼ばれる。語句「非ヒト免疫グロブリンまたは非ヒト抗体に実質的に由来する」または「実質的に非ヒト」は、非ヒト生物体、例えば非ヒト哺乳動物の配列と、少なくとも80〜95%、好ましくは90〜95%、より好ましくは96%、97%、98%、または99%同一である免疫グロブリンまたは抗体の配列を有することを意味する。
よって、おそらくCDRを除いて、ヒト化免疫グロブリンもしくはヒト化抗体、またはヒト化免疫グロブリン鎖もしくはヒト化抗体鎖のすべての領域または残基は、1つまたは複数の天然ヒト免疫グロブリン配列の対応領域または対応残基と実質的に同一である。用語「対応領域」または「対応残基」は、第1および第2の配列を、比較目的で最適に整列させた場合、第1のアミノ酸またはヌクレオチド配列上の領域または残基と同じ(すなわち等価な)位置を占有する、第2のアミノ酸またはヌクレオチド配列上の領域または残基を指す。
用語「ヒト化免疫グロブリン」または「ヒト化抗体」は、下に定義されるようなキメラ免疫グロブリンまたはキメラ抗体を包含することは意図されない。ヒト化免疫グロブリンまたはヒト化抗体は、その構成においてキメラである(すなわち、1つを超える種のタンパク質由来の領域を含む)が、それらは、本明細書で定義されるキメラ免疫グロブリンまたはキメラ抗体において見出されない、追加の特徴(すなわち、ドナーCDR残基およびアクセプターフレームワーク残基を含む可変領域)を含む。
用語「キメラ免疫グロブリン」または抗体は、その可変領域が第1の種に由来し、その定常領域が第2の種に由来する、免疫グロブリンまたは抗体を指す。キメラ免疫グロブリンまたはキメラ抗体は、異なる種に属する免疫グロブリン遺伝子セグメントから、例えば遺伝子操作によって構築することができる。
「抗原」は、それに抗体が特異的に結合する実体(例えば、タンパク質性実体またはペプチド)である。
用語「エピトープ」または「抗原決定基」は、免疫グロブリンまたは抗体(またはその抗原結合性断片)が特異的に結合する、抗原上の部位を指す。エピトープは、隣接アミノ酸、またはタンパク質の3次の折り畳み構造によって近接されている非隣接アミノ酸の両方から形成することができる。隣接アミノ酸から形成されるエピトープは、変性溶媒に曝すと一般に保持されるが、3次の折り畳み構造によって形成されるエピトープは、変性溶媒での処理で一般に失われる。エピトープは、独特の空間コンホメーションで、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15個のアミノ酸を一般に含む。エピトープの空間コンホメーションを決定する方法として、例えば、X線結晶学および2次元核磁気共鳴が挙げられる。例えば、Epitope Mapping Protocols in Methods in Molecular Biology、66巻、G.E.Morris編(1996)を参照されたい。
同じエピトープを認識する抗体は、一抗体の、別の抗体が標的抗原に結合するのを遮断する能力を示す、単純なイムノアッセイ、すなわち、競合的結合アッセイで同定することができる。競合的結合は、試験下の免疫グロブリンが、参照抗体の共通抗原、例えば、Aβなどへの特異的結合を阻害するアッセイで判定される。多数の種類の競合的結合アッセイ、例えば、固相直接または間接ラジオイムノアッセイ(RIA)、固相直接または間接酵素イムノアッセイ(EIA)、サンドイッチ競合アッセイ(Stahliら、Methods in Enzymology 9:242(1983)を参照されたい)、固相直接ビオチン−アビジンEIA(Kirklandら、J.Immunol.137:3614(1986)を参照されたい);固相直接標識アッセイ、固相直接標識サンドイッチアッセイ(HarlowおよびLane、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Press(1988)を参照されたい);I−125標識を用いた固相直接標識RIA(Morelら、Mol.Immunol.25(1):7(1988)を参照されたい);固相直接ビオチン−アビジンEIA(Cheungら、Virology 176:546(1990));および直接標識RIA(Moldenhauerら、Scand.J.Immunol.32:77(1990))が知られている。一般的には、そのようなアッセイは、固体表面に結合した精製された抗原、またはこれらのいずれかを有する細胞、非標識の試験免疫グロブリンおよび標識した参照免疫グロブリンの使用を伴う。競合的阻害は、試験免疫グロブリンの存在下、固体表面または細胞に結合した標識の量を決定することによって測定される。通常、試験免疫グロブリンは過剰に存在する。通常、競合抗体が過剰に存在する場合、この抗体は、参照抗体の共通抗原への特異的結合を、少なくとも50〜55%、55〜60%、60〜65%、65〜70%、70〜75%、またはそれ以上阻害することになる。
エピトープは、免疫細胞、例えば、B細胞および/またはT細胞によっても認識される。エピトープの細胞認識は、H−チミジン取り込み、サイトカイン分泌、抗体分泌、または抗原依存性死滅(細胞傷害性Tリンパ球アッセイ)によって判定されるような抗原依存性増殖を測定するin vitroアッセイによって判定することができる。
例示的なエピトープまたは抗原決定基は、ヒトアミロイド前駆体タンパク質(APP)内に見出すことができるが、APPのAβペプチド内に見出されることが好ましい。複数のAPPのイソ型、例えば、APP695、APP751、およびAPP770が存在する。APP内のアミノ酸は、APP770イソ型の配列によって指定された数である(例えば、GenBankアクセッション番号P05067を参照されたい、配列番号38にも示されている)。Aβ(本明細書では、βアミロイドペプチドおよびA−βとも呼ばれる)ペプチドは、APPの39〜43個のアミノ酸(Aβ39、Aβ40、Aβ41、Aβ42およびAβ43)の約4kDaの内部断片である。Aβ40は、例えば、APPの残基672〜711からなり、Aβ42は、APPの残基673〜713からなる。in vivoまたはin situでの様々なセクレターゼ酵素による、APPのタンパク分解プロセシングの結果として、Aβは、長さがアミノ酸40個の「短形態」、および長さがアミノ酸42〜43個の範囲の「長形態」の両方において見出される。本明細書で記載される場合、好ましいエピトープまたは抗原決定基は、AβペプチドのN末端内に位置し、Aβのアミノ酸1〜10内、好ましくは、Aβ42の残基1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7または3〜7からの残基を含む。追加の参照されるエピトープまたは抗原決定基は、Aβの残基2〜4、5、6、7もしくは8、Aβの残基3〜5、6、7、8もしくは9、またはAβ42の残基4〜7、8、9もしくは10を含む。
用語「アミロイド原性疾患」には、不溶性アミロイド原線維の形成または沈着に関係する(または、これに起因する)任意の疾患が含まれる。例示的なアミロイド原性疾患として、それだけに限らないが、全身性アミロイド症、アルツハイマー病、成熟発症型糖尿病(mature onset diabetes)、パーキンソン病、ハンチントン病、前頭側頭認知症、およびプリオン関連伝染性海綿状脳症(ヒトにおけるクールーおよびクロイツフェルト−ヤコブ病、ならびにヒツジおよびウシそれぞれにおけるスクラピーおよびBSE)が挙げられる。沈着した原線維のポリペプチド成分の性質によって、様々なアミロイド原性疾患が定義されるか、または特徴づけられる。例えば、アルツハイマー病を有する対象または患者において、β−アミロイドタンパク質(例えば、野生型、変異体、または切断型のβ−アミロイドタンパク質)は、アミロイド沈着物の特徴的ポリペプチド成分である。よって、アルツハイマー病は、例えば、対象または患者の脳における、「Aβの沈着を特徴とする疾患」または「Aβの沈着に関係する疾患」の例である。用語「β−アミロイドタンパク質」、「β−アミロイドペプチド」、「β−アミロイド」、「Aβ」および「Aβペプチド」は、本明細書で互換的に用いられる。
用語「有効用量」または「有効投与量」は、所望の効果を達成するか、または少なくともある程度達成するのに十分な量として定義される。用語「治療有効用量」は、既に疾患を患っている患者において、その疾患およびその合併症を治癒させる、または少なくともある程度抑止するのに十分な量として定義される。この使用に有効な量は、感染の重篤度および患者自体の免疫系の全身状態に依存することになる。
用語「患者」には、予防的処置または治療的処置のいずれかを受ける、ヒトおよび他の哺乳動物対象が含まれる。
「可溶性の」または「解離した」Aβは、非凝集性または脱凝集したAβポリペプチドを指す。「不溶性」Aβは、凝集性Aβポリペプチド、例えば、非共有結合によって一緒に保持されたAβを指す。Aβ(例えば、Aβ42)は、ペプチドのC末端(APPの膜貫通ドメインの一部)での疎水性残基の存在により、少なくともある程度凝集すると考えられる。可溶性Aβを調製するための一方法は、超音波処理をしながら純DMSO中に凍結乾燥ペプチドを溶解させることである。得られた溶液は、遠心分離されることによって任意の不溶性微粒子が除去される。
用語「エフェクター機能」は、抗体(例えば、IgG抗体)のFc領域に属し、例えば、抗体の、エフェクター分子、例えば、補体および/またはFc受容体などを結合する能力を含む活性を指し、これは、抗体のいくつかの免疫機能、例えば、エフェクター細胞活性、溶解、補体媒介活性、抗体クリアランス、および抗体半減期などを制御することができる。
用語「エフェクター分子」は、抗体(例えば、IgG抗体)のFc領域に結合することができる分子を指し、それだけに限らないが、補体タンパク質またはFc受容体を含む。
用語「エフェクター細胞」は、エフェクター細胞の表面上に発現されるFc受容体を介して、一般に抗体(例えば、IgG抗体)のFc部分に結合することのできる細胞を指し、それだけに限らないが、リンパ球、例えば、抗原提示細胞およびT細胞を含む。
用語「Fc領域」は、IgG抗体のC末端領域、特に前記IgG抗体の重鎖(複数も)のC末端領域を指す。IgG重鎖のFc領域の境界は、わずかに変動し得るが、Fc領域は、一般的には、IgG重鎖(複数も)の約アミノ酸残基Cys226からカルボキシル末端まで及ぶものとして定義される。
別段の明言のない限り、用語「カバット番号付け(Kabat numbering)」は、特に参照により本明細書に組み込まれている、Kabatら(Sequences of Proteins of Immunological Interest、5版 Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、Md.(1991))においてと同様に、EUインデックスを用いた、例えば、IgG重鎖抗体における残基の番号付けとして定義される。
用語「Fc受容体」または「FcR」は、抗体のFc領域に結合する受容体を指す。抗体(例えば、IgG抗体)のFc領域に結合する、一般的なFc受容体として、それだけに限らないが、FcγRI、FcγRII、およびFcγRIIIサブクラスの受容体(これらの受容体の対立遺伝子変異体および選択的スプライシングされた形態を含めて)が挙げられる。Fc受容体は、RavetchおよびKinet、Annu.Rev.Immunol 9:457〜92(1991);Capelら、Immunomethods 4:25〜34(1994);ならびにde Haasら、J.Lab.Clin.Med.126:330〜41(1995)に概説されている。
免疫学的試薬および治療試薬
本発明の免疫学的試薬および治療試薬は、本明細書で定義されるように、免疫原もしくは抗体、またはその機能性もしくは抗原結合性断片を含むか、またはこれらからなる。基本的抗体構造ユニットは、サブユニットの四量体を含むことが知られている。各四量体は、ポリペプチド鎖の2つの同一の対からなり、各対は、1本の「軽」鎖(約25kDa)および1本の「重」鎖(約50〜70kDa)を有する。各鎖のアミノ末端部分は、主に抗原認識を担う、約100から110またはそれ以上のアミノ酸の可変領域を含む。各鎖のカルボキシ末端部分は、主にエフェクター機能を担う定常領域を画定する。
抗体
本明細書で用いる場合、用語「抗体」は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、すなわち、抗原を特異的に結合(認識)する抗原結合部位を含有する分子を指す。免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分の例として、F(ab)およびF(ab’)2断片が挙げられ、これらは、ペプシンなどの酵素を用いて抗体を処理することによって生成できるか、または技術分野で認められた、組換え操作技法によって生成することができる。抗体の安定化にも関連する、本発明の態様は、例えば、抗原、例えば、Aβなどの治療標的抗原を結合する、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体を含む。本明細書で用いる場合、用語「モノクローナル抗体」または「モノクローナル抗体組成物」は、標的抗原の特定のエピトープ、例えば、Aβのエピトープ(複数も)を認識し、これに結合することのできるただ一種の抗原結合部位を含有する抗体分子の集団を指す。したがって、モノクローナル抗体組成物は、これが免疫反応する特定の標的抗原に対して、単一の結合特異性および親和性を一般に呈する。
ポリクローナル抗体
ポリクローナル抗体は、免疫原を用いて適当な対象を免疫することによって、上述したように調製することができる。免疫された対象の抗体価は、標準的な技法、例えば、固定化標的抗原を用いた酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)などによって、経時的にモニターすることができる。必要に応じて、標的抗原に対して向けられた抗体分子は、哺乳動物から(例えば、血液から)単離し、周知の技法、例えば、プロテインAセファロースクロマトグラフィーなどによりさらに精製することによって、抗体、例えばIgGの分画を得ることができる。免疫化後の適切な時間に、例えば、抗抗原抗体価が最高であるときに、抗体産生細胞を対象から得、標準的な技法、例えば、KohlerおよびMilstein(1975)Nature 256:495〜497によって最初に記載されたハイブリドーマ技法(Brownら(1981)J.Immunol.127:539〜46;Brownら(1980)J.Biol.Chem.255:4980〜83;Yehら(1976)Proc.Natl Acad.Sci.USA 76:2927〜31;およびYehら(1982)Int.J.Cancer 29:269〜75も参照されたい)などによってモノクローナル抗体を調製するのに用いることができる。キメラポリクローナル抗体の調製については、Buechlerらの米国特許第6420113号を参照されたい。
モノクローナル抗体
リンパ球と不死化した細胞株との融合のために用いられる、任意の多くの周知のプロトコルを、モノクローナル抗体を生成する目的のために適用することができる(例えば、G.Galfreら(1977) Nature 266:55052;Gefterら Somatic Cell Genet.、上記に引用;Lerner,Yale J.Biol.Med.、上記に引用;Kenneth、Monoclonal Antibodies、上記に引用、を参照されたい)。その上、当業者は、そのような方法の多くの変形が存在し、これも有用となることを理解するであろう。一般的に、不死の細胞株(例えば、骨髄腫細胞株)は、そのリンパ球と同じ哺乳動物種から得られる。例えば、マウスハイブリドーマは、本発明の免疫原性調製物で免疫されたマウス由来のリンパ球を、不死化したマウス細胞株と融合することによって作製することができる。好ましい不死の細胞株は、ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含有する培地(「HAT培地」)に感受性があるマウス骨髄腫細胞株である。任意のいくつかの骨髄腫細胞株、例えば、P3−NS1/1−Ag4−1、P3−x63−Ag8.653またはSp2/O−Ag14骨髄腫株(myeloma line)を、標準的な技法による融合パートナーとして用いることができる。これらの骨髄腫株は、ATCCから入手可能である。一般的に、HAT感受性のマウス骨髄腫細胞は、ポリエチレングリコール(「PEG」)を用いてマウス脾細胞に融合される。次いで、融合から生じるハイブリドーマ細胞は、融合していない骨髄腫細胞および非生産的に融合した骨髄腫細胞を死滅させる、HAT培地を用いて選択される(融合していない脾細胞は、形質転換されていないので、数日後に死ぬ)。本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞は、標準的なELISAアッセイを用いて、標的抗原、例えばAβを結合する抗体についてのハイブリドーマ培養上清をスクリーニングすることによって検出される。
組換え抗体
モノクローナル抗体分泌ハイブリドーマを調製することの代替として、モノクローナル抗体は、標的抗原との組換えコンビナトリアル免疫グロブリンライブラリー(例えば、抗体ファージディスプレイライブラリー)をスクリーニングすることによって、同定し、単離し、それによって、標的抗原を結合する免疫グロブリンライブラリーメンバーを単離することができる。ファージディスプレイライブラリーを作製し、スクリーニングするためのキットは、市販されている(例えば、Pharmacia Recombinant Phage Antibody System、カタログ番号27−9400−01;およびStratagene SurfZAP(商標)Phage Display Kit、カタログ番号240612)。加えて、抗体ディスプレイライブラリーを作製し、スクリーニングすることにおいて用いるために、特に適用できる方法および試薬の例は、例えば、Ladnerら、米国特許第5223409号;Kangら、PCT国際公開第WO92/18619号;Dowerら、PCT国際公開第WO91/17271号;Winterら、PCT国際公開第WO92/20791号;Marklandら、PCT国際公開第WO92/15679号;Breitlingら、PCT国際公開第WO93/01288号;McCaffertyら、PCT国際公開第WO92/01047号;Garrardら、PCT国際公開第WO92/09690号;Ladnerら、PCT国際公開第WO90/02809号;Fuchsら、(1991)Bio/Technology 9:1370〜1372;Hayら、(1992)Hum.Antibod.Hybridomas 3:81〜85;Huseら、(1989)Science 246:1275〜1281;Griffithsら、(1993)EMBO J 12:725〜734;Hawkinsら、(1992)J.Mol.Biol.226:889〜896;Clarksonら、(1991)Nature 352:624〜628;Gramら、(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:3576〜3580;Garradら、(1991)Bio/Technology 9:1373〜1377;Hoogenboomら、(1991)Nuc.Acid Res.19:4133〜4137;Barbasら、(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:7978〜7982;およびMcCaffertyら、Nature(1990)348:552〜554において見出すことができる。
キメラ抗体およびヒト化抗体
加えて、組換え抗体、例えば、キメラモノクローナル抗体およびヒト化モノクローナル抗体などは、ヒトおよび非ヒト部分の両方を含み、標準的な組換えDNA技法を用いて作製することができるが、本発明の範囲内である。
用語「ヒト化免疫グロブリン」または「ヒト化抗体」は、少なくとも1本のヒト化免疫グロブリン鎖またはヒト化抗体鎖(すなわち、少なくとも1本のヒト化軽鎖または重鎖)を含む免疫グロブリンまたは抗体を指す。用語「ヒト化免疫グロブリン鎖」または「ヒト化抗体鎖」(すなわち、「ヒト化免疫グロブリン軽鎖」または「ヒト化免疫グロブリン重鎖」)は、ヒト免疫グロブリンまたはヒト抗体に実質的に由来する可変フレームワーク領域、および非ヒト免疫グロブリンまたは非ヒト抗体に実質的に由来する相補性決定領域(CDR)(例えば、少なくとも1つのCDR、好ましくは2つのCDR、より好ましくは3つのCDR)を含み、定常領域(例えば、軽鎖の場合は少なくとも1つの定常領域またはその部分および重鎖の場合は3つの定常領域)をさらに含む可変領域を有する、免疫グロブリン鎖または抗体鎖(すなわち、それぞれ軽鎖または重鎖)を指す。用語「ヒト化可変領域」(例えば、「ヒト化軽鎖可変領域」または「ヒト化重鎖可変領域」)は、ヒト免疫グロブリンまたはヒト抗体に実質的に由来する可変フレームワーク領域および非ヒト免疫グロブリンまたは非ヒト抗体に実質的に由来する相補性決定領域(CDR)を含む可変領域を指す。
語句「ヒト免疫グロブリンまたはヒト抗体に実質的に由来する」または「実質的にヒト」は、比較目的でヒト免疫グロブリンまたはヒト抗体のアミノ配列と整列させた場合、この領域が、ヒトフレームワークまたは定常領域の配列と、少なくとも80〜90%、90〜95%、または95〜99%の同一性(すなわち、局所的配列同一性)を共有し、例えば、保存的置換、コンセンサス配列置換、生殖系列置換、戻し突然変異などを可能にすることを意味する。保存的置換、コンセンサス配列置換、生殖系列置換、戻し突然変異などの導入は、ヒト化抗体または鎖の「最適化」と多くの場合呼ばれる。語句「非ヒト免疫グロブリンまたは非ヒト抗体に実質的に由来する」または「実質的に非ヒト」は、非ヒト生物体、例えば非ヒト哺乳動物の配列と、少なくとも80〜95%、好ましくは少なくとも90〜95%、より好ましくは96%、97%、98%、または99%同一である免疫グロブリンまたは抗体の配列を有することを意味する。
よって、CDRを除いて、ヒト化免疫グロブリンもしくはヒト化抗体、またはヒト化免疫グロブリン鎖もしくはヒト化抗体鎖のすべての領域または残基は、1つまたは複数の天然ヒト免疫グロブリン配列の対応領域または対応残基と実質的に同一である。用語「対応領域」または「対応残基」は、第1および第2の配列を、比較目的で最適に整列させた場合、第1のアミノ酸またはヌクレオチド配列上の領域または残基と同じ(すなわち等価な)位置を占有する、第2のアミノ酸またはヌクレオチド配列上の領域または残基を指す。
用語「有意な同一性」は、2つのポリペプチド配列を、デフォルトのギャップ重み(gap weight)を用いるプログラムのGAPまたはBESTFITなどによって、最適に整列させた場合、これらの配列が、少なくとも50〜60%の配列同一性、好ましくは少なくとも60〜70%の配列同一性、より好ましくは少なくとも70〜80%の配列同一性、より好ましくは少なくとも80〜90%の配列同一性、さらにより好ましくは少なくとも90〜95%の配列同一性、およびさらにより好ましくは少なくとも95%以上の配列同一性(例えば99%以上の配列同一性)を共有することを意味する。用語「実質的な同一性」は、2つのポリペプチド配列を、デフォルトのギャップ重みを用いるプログラムのGAPまたはBESTFITなどによって、最適に整列させた場合、これらの配列が、少なくとも80〜90%の配列同一性、好ましくは少なくとも90〜95%の配列同一性、およびより好ましくは少なくとも95%以上の配列同一性(例えば99%以上の配列同一性)を共有することを意味する。配列比較に関して、一般的には、1つの配列が参照配列として作用し、これと試験配列が比較される。配列比較アルゴリズムを用いる場合、試験および参照配列がコンピューターに入力され、必要な場合、サブ配列座標が指定され、配列アルゴリズムプログラムパラメーターが指定される。次いで、配列比較アルゴリズムにより、指定されたプログラムパラメーターに基づいて、参照配列と比べた、試験配列(複数も)のパーセント配列同一性が計算される。
比較のための配列の最適な整列は、例えば、Smith&Waterman、Adv.Appl.Math.2:482(1981)の局所ホモロジーアルゴリズム、Needleman&Wunsch、J.Mol.Biol.48:443(1970)のホモロジーアラインメントアルゴリズム、Pearson&Lipman、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)の類似性検索法、これらのアルゴリズムの実施のコンピューター化(Wisconsin Genetics Software Package、Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、WIにおけるGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA)、または目視検査(一般に、Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biologyを参照されたい)によって行うことができる。パーセント配列同一性および配列類似性を決定するために適したアルゴリズムの一例は、BLASTアルゴリズムであり、これは、Altschulら、J.Mol.Biol.215:403(1990)に記載されている。BLAST分析を実施するためのソフトウェアは、国立バイオテクノロジー情報センター(国立衛生研究所NCBIインターネットサーバーを通じて公的にアクセス可能である)を通じて公的に入手可能である。一般に、配列比較を実施するのに、デフォルトのプログラムパラメーターを用いることができるが、カスタマイズしたパラメーターも用いることができる。アミノ酸配列に関して、BLASTPプログラムでは、3のワード長(W)、10の予想(E)、およびBLOSUM62スコアリングマトリックスがデフォルトとして用いられる(Henikoff&Henikoff、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915(1989)を参照されたい)。
好ましくは、同一ではない残基の位置は、保存的アミノ酸置換によって異なる。保存的または非保存的としてアミノ酸置換を分類する目的で、アミノ酸は以下のように、すなわち、グループI(疎水性側鎖):leu、met、ala、val、leu、ile;グループII(中性親水性側鎖):cys、ser、thr;グループIII(酸性側鎖):asp、glu;グループIV(塩基性側鎖):asn、gln、his、lys、arg;グループV(鎖の配向に影響を及ぼす残基):gly、pro;およびグループVI(芳香族側鎖):trp、tyr、pheにグループ化される。保存的置換は、同じ分類内のアミノ酸間の置換を伴う。非保存的置換は、これらの分類の1つのメンバーを別のメンバーと交換することを構成する。
好ましくは、ヒト化免疫グロブリンまたはヒト化抗体は、対応する非ヒト化抗体の親和性の3、4、または5倍以内である親和性で抗原を結合する。例えば、非ヒト化抗体が、10−9Mの結合親和性を有する場合、ヒト化抗体は、少なくとも3×10−8M、4×10−8M、5×10−8M、または10−9Mの結合親和性を有することになる。免疫グロブリン鎖または抗体鎖の結合特性を記述する場合、この鎖は、「直接抗原(例えば、Aβ)結合性」能力に基づいて記述することができる。鎖が、インタクトな免疫グロブリンまたは抗体(またはその抗原結合性断片)に、特異的な結合特性または結合親和性を与える場合、その鎖は、「直接抗原結合性」と言われる。突然変異(例えば、戻し突然変異)が、前記鎖を含むインタクトな免疫グロブリンまたは抗体(またはその抗原結合性断片)の結合親和性に、前記突然変異を欠いている等価な鎖を含む抗体(またはその抗原結合性断片)の結合親和性と比較して、少なくとも一桁影響する(例えば、減少させる)場合、その突然変異は、重鎖または軽鎖の直接抗原結合性に対する能力に実質的に影響すると言われる。突然変異が、前記鎖を含むインタクトな免疫グロブリンまたは抗体(またはその抗原結合性断片)の結合親和性に、前記突然変異を欠いている等価な鎖を含む抗体(またはその抗原結合性断片)の結合親和性の、2、3、または4倍しか影響しない(例えば減少させない)場合、その突然変異は、「鎖の直接抗原結合性に対する能力に実質的に影響しない(例えば、減少させない)」。
用語「キメラ免疫グロブリン」または抗体は、その可変領域が第1の種に由来し、その定常領域が第2の種に由来する、免疫グロブリンまたは抗体を指す。キメラ免疫グロブリンまたはキメラ抗体は、異なる種に属する免疫グロブリン遺伝子セグメントから、例えば遺伝子操作によって構築することができる。用語「ヒト化免疫グロブリン」または「ヒト化抗体」は、下に定義されるようなキメラ免疫グロブリンまたはキメラ抗体を包含することは意図されない。ヒト化免疫グロブリンまたはヒト化抗体は、その構成においてキメラである(すなわち、1つを超える種のタンパク質由来の領域を含む)が、それらは、本明細書で定義されるキメラ免疫グロブリンまたはキメラ抗体において見出されない、追加の特徴(すなわち、ドナーCDR残基およびアクセプターフレームワーク残基を含む可変領域)を含む。
そのようなキメラモノクローナル抗体およびヒト化モノクローナル抗体は、当技術分野で知られている組換えDNA技法によって、例えば、Robinsonら、国際出願第PCT/US86/02269号;Akiraら、欧州特許出願第184187号;Taniguchi,M.、欧州特許出願第171496号;Morrisonら、欧州特許出願第173494号;Neubergerら、PCT国際公開第WO86/01533号;Cabillyら、米国特許第4816567号;Cabillyら、欧州特許出願第125023号;Betterら、(1988)Science 240:1041〜1043;Liuら、(1987)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:3439〜3443;Liuら、(1987)J.Immunol.139:3521〜3526;Sunら、(1987)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:214〜218;Nishimuraら、(1987)Canc.Res.47:999〜1005;Woodら、(1985)Nature 314:446〜449;およびShawら、(1988)J.Natl.Cancer Inst.80:1553〜1559;Morrison,S.L.、(1985)Science 229:1202〜1207;Oiら、(1986)BioTechniques 4:214;Winter、米国特許第5225539号;Jonesら、(1986)Nature 321:552〜525;Verhoeyanら、(1988)Science 239:1534;およびBeidlerら、(1988)J.Immunol.141:4053〜4060に記載されている方法を用いて生成することができる。
トランスジェニック動物およびファージディスプレイ由来のヒト抗体
あるいは、免疫化すると、内因性免疫グロブリン産生の非存在下で、ヒト抗体の全レパートリーを産生することのできる、トランスジェニック動物(例えば、マウス)を作製することが、現在可能である。例えば、キメラおよび生殖系列変異マウスにおける、抗体重鎖結合領域(J)遺伝子のホモ欠損により、内因性抗体産生の完全な阻害がもたらされることが記載された。そのような生殖系列変異マウスにおける、ヒト生殖系列免疫グロブリン遺伝子アレイの移入により、抗原チャレンジの際にヒト抗体の産生がもたらされる。例えば、米国特許第6150584号;同第6114598号;および同第5770429号を参照されたい。
全ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリーからも得ることができる(Hoogenboomら、J.Mol.Biol.、227:381(1991);Marksら、J.Mol.Biol.、222:581〜597(1991))。キメラポリクローナル抗体も、ファージディスプレイライブラリーから得ることができる(Buechlerら、米国特許第6420113号)。
二重特異性抗体、抗体融合ポリペプチド、および単鎖抗体
二重特異性抗体(BsAb)は、少なくとも2つの異なるエピトープに対して結合特異性を有する抗体である。そのような抗体は、全長抗体または抗体断片(例えば、F(ab)’2二重特異性抗体)から得ることができる。二重特異性抗体を作製するための方法は、当技術分野で知られている。全長二重特異性抗体の伝統的な作製は、2つの免疫グロブリンの重鎖−軽鎖対の同時発現に基づき、ここで2本の鎖は、異なる特異性を有する(Millsteinら、Nature、305:537〜539(1983))。免疫グロブリンの重鎖および軽鎖のランダムな組合せのため、これらのハイブリドーマ(クアドローマ)は、様々な抗体分子の可能性ある混合物を産生する(WO93/08829およびTrauneckerら、EMBO J.、10:3655〜3659(1991)を参照されたい)。
二重特異性抗体には、架橋抗体または「ヘテロ接合」抗体も含まれる。例えば、ヘテロ接合における抗体の一方はアビジンと結合し、他方はビオチンまたは他のペイロード(payload)と結合することができる。ヘテロ接合抗体は、任意の好都合な架橋方法を用いて作製することができる。適当な架橋剤は、当技術分野において周知であり、いくつかの架橋技法とともに、米国特許第4676980号に開示されている。
さらに別の態様では、抗体は、反応性部分、検出可能部分、または機能性部分などのペイロード、例えば、免疫毒素と化学的または遺伝的に融合させることによって、抗体融合ポリペプチドを生成することができる。そのようなペイロードとして、例えば、免疫毒素、化学療法剤、および放射性同位元素が挙げられ、そのすべては、当技術分野において周知である。
単鎖抗体も、本発明による安定化に適している。その断片は、リンカーによって軽鎖可変ドメイン(VL)に連結した重鎖可変ドメイン(VH)を含み、リンカーは、各可変領域が互いに連携することを可能にし、親抗体の抗原結合ポケットを再現し、そこからVLおよびVH領域がもたらされる。Gruberら、J.Immunol.、152:5368(1994)を参照されたい。
ナノボディ(NANOBODY)
ナノボディは、天然由来の重鎖抗体の特性を含有する、抗体由来治療タンパク質である。ナノボディは、単一の、比較的小さな、機能性抗原結合性構造のユニット、ドメインまたはタンパク質として機能することができる。Nanobody(商標)技術(Ablynx N.V.)は、ラクダ科(ラクダおよびラマ)が軽鎖を欠く完全に機能的な抗体を有するという発見の後に、当初開発された。これらの重鎖抗体は、1つの可変ドメイン(VHH)および2つの定常ドメイン(CH2およびCH3)を含有する。VHHは、これらを、通常の4鎖抗体に存在する重鎖可変ドメイン(「VHドメイン」と呼ばれる)と区別するために用いられる。クローン化され、単離されたVHHドメインは、本来の重鎖抗体の完全な抗原結合性能力を有する安定なポリペプチドである。VHHドメインおよびナノボディは、操作して多価および多選択性のフォーマットにすることもできる。天然由来のVHHドメインのアミノ酸配列に相当するアミノ酸配列を有するナノボディは、すなわち、天然由来のVHH配列のアミノ酸配列中(および特に、フレームワーク配列中)の1個または複数個のアミノ酸残基を、ヒト由来の通常の4鎖抗体由来のVHドメイン中の対応する位置(複数も)に存在する1個または複数個のアミノ酸残基で置換することによってヒト化することができる。詳細については、そのそれぞれが、すべての目的に対して参照により、本明細書に組み込まれている、US20050130266、US20040253638、WO/2006/040153、US20050214857、WO/2006/079372、またはWO/2006/122825を参照されたい。Aβに対する抗体も、Nanobody(商標)法によって生成することができる。
単独または組合せでの、任意の前述のポリペプチド分子は、本発明による安定化製剤としての調製物に適していることが理解される。
抗Aβ抗体
一般に、本発明の製剤は、Aβペプチドを標的にすることによって、アミロイド原性疾患、特にアルツハイマー病を処置するための様々な抗体を含む。
用語「Aβ抗体」、「抗Aβ抗体」および「抗Aβ」は、ヒトアミロイド前駆体タンパク質(APP)、Aβタンパク質、または両方の1個または複数個のエピトープまたは抗原決定基に結合する抗体を指すために、本明細書で互換的に用いられる。例示的なエピトープまたは抗原決定基は、APP内に見出すことができるが、APPのAβペプチド内に見出されることが好ましい。複数のAPPのイソ型、例えば、APP695、APP751、およびAPP770が存在する。APP内のアミノ酸は、APP770イソ型の配列によって指定された数である(例えば、GenBankアクセッション番号P05067を参照されたい)。ヒトにおいて存在すると現在知られているAPPの特定のイソ型の例は、Kangら、(1987)Nature 325:733〜736によって記載され、「通常」APPと命名された、695アミノ酸ポリペプチド;Ponteら、(1988)Nature 331:525〜527(1988)およびTanziら(1988)Nature 331:528〜530によって記載された751アミノ酸ポリペプチド;ならびにKitaguchiら、(1988)Nature 331:530〜532によって記載された770−アミノ酸ポリペプチドである。in vivoまたはin situでの様々なセクレターゼ酵素による、APPのタンパク分解プロセシングの結果として、Aβは、長さがアミノ酸40個の「短形態」、および長さがアミノ酸42〜43個の範囲の「長形態」の両方において見出される。短形態のAβ40は、APPの残基672〜711からなる。長形態、例えば、Aβ42またはAβ43は、それぞれ残基672〜713または672〜714からなる。APPの疎水性ドメインの一部は、Aβのカルボキシ末端に見出され、特に長形態の場合、Aβが凝集する能力の原因となり得る。Aβペプチドは、正常な個体およびアミロイド原性障害を患っている個体を含めた、ヒトまたは他の哺乳動物の体液、例えば、脳脊髄液中に見出すか、またはこの体液から精製することができる。
用語「β−アミロイドタンパク質」、「β−アミロイドペプチド」、「β−アミロイド」、「Aβ」および「Aβペプチド」は、本明細書で互換的に用いられる。Aβペプチド(例えば、Aβ39、Aβ40、Aβ41、Aβ42およびAβ43)は、APPの39〜43個のアミノ酸の約4kDaの内部断片である。Aβ40は、例えば、APPの残基672〜711からなり、Aβ42は、APPの残基672〜713からなる。Aβペプチドには、APPのセクレターゼ切断から生じるペプチドおよびそれら切断産物と同じまたは本質的に同じ配列を有する合成ペプチドが含まれる。Aβペプチドは、様々な供給源、例えば、組織、細胞株、または体液(例えば、血清または脳脊髄液)から得ることができる。例えば、Aβは、例えば、Walshら、(2002)、Nature、416、535〜539頁に記載されているように、APP717V→Fで安定に形質移入されたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などのAPP発現細胞から得ることができる。Aβ調製物は、以前に記載された方法を用いて、組織源から得ることができる(例えば、Johnson−Woodら、(1997)、Proc.Natl.Acad.Scr.USA 94:1550を参照されたい)。あるいは、Aβペプチドは、当業者に周知の方法を用いて合成することができる。例えば、Fieldsら、Synthetic Peptides:A User's Guide、Grant編、W.H.Freeman&Co.、New York、NY、1992、77頁を参照されたい。したがって、ペプチドは、例えば、Applied BiosystemsのPeptide Synthesizer Model 430Aまたは431で、側鎖保護アミノ酸を用いる、t−BocまたはF−mocの化学反応のいずれかによって保護されたα−アミノ基を用いた、固相合成の自動化メリフィールド法を用いて合成することができる。より長いペプチド抗原は、周知の組換えDNA技法を用いて合成することができる。例えば、ペプチドまたは融合ペプチドをコードするポリヌクレオチドを合成または分子的にクローン化し、適当な宿主細胞による形質移入および異種発現のために、適当な発現ベクター中に挿入することができる。Aβペプチドは、正常遺伝子のAβ領域での突然変異から生じる関連Aβ配列も指す。
用語「Aβ由来拡散性リガンド」および「ADDL」は、小さく可溶性のAβ42オリゴマー、主に三量体および四量体であるが、高次の種でもある(例えば、それぞれの全体が、すべての目的に対して参照により組み込まれている、Lambert,M.P.ら、(1998)Proc.Natl.Acad.Sci.USA、95巻、6448〜6453頁;Chromy,B.A.ら、(2000)Soc.Neurosci.Abstr.、26巻、1284頁、WO2004/031400を参照されたい)。
用語「抗ADDL抗体」は、Aβモノマーまたはアミロイド原線維に結合することなく、ADDLを特異的に結合する能力のために生成され、選択された抗体を指す。例えば、すべての目的に対して、その全体が、参照により組み込まれている、WO2004/031400を参照されたい。
用語「エピトープ」または「抗原決定基」は、免疫グロブリンまたは抗体(またはその抗原結合性断片)が特異的に結合する、抗原上の部位を指す。Aβ抗体が結合する、例示的なエピトープまたは抗原決定基は、ヒトアミロイド前駆体タンパク質(APP)内に見出すことができるが、APPのAβペプチド内に見出されることが好ましい。Aβ内の例示的なエピトープまたは抗原決定基は、AβのN末端、中央領域、またはC末端内に位置する。「N末端エピトープ」は、AβペプチドのN末端内に位置するエピトープまたは抗原決定基である。例示的なN末端エピトープには、Aβのアミノ酸1〜10または1〜12内、好ましくは、Aβ42の残基1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、2〜6、2〜7、3〜6、または3〜7からの残基が含まれる。他の例示的なN末端エピトープは、Aβの残基1〜3から始まり、残基7〜11で終わる。追加の例示的なN末端エピトープには、Aβの残基2〜4、5、6、7もしくは8、Aβの残基3〜5、6、7、8もしくは9、またはAβ42の残基4〜7、8、9もしくは10が含まれる。「中央エピトープ」は、Aβペプチドの中央または中間部分内に位置する残基を含むエピトープまたは抗原決定基である。例示的な中央エピトープには、Aβのアミノ酸13〜28内、好ましくは、Aβの残基14〜27、15〜26、16〜25、17〜24、18〜23、または19〜22由来の残基が含まれる。他の例示的な中央エピトープには、Aβのアミノ酸16〜24、16〜23、16〜22、16〜21、18〜21、19〜21、19〜22、19〜23、または19〜24内の残基が含まれる。「C末端」エピトープまたは抗原決定基は、AβペプチドのC末端内に位置し、Aβのアミノ酸33〜40、33〜41、または33〜42内の残基が含まれる。「C末端エピトープ」は、AβペプチドのC末端内(例えば、Aβの約アミノ酸30〜40または30〜42内)に位置する残基を含む、エピトープまたは抗原決定基である。追加の例示的なC末端エピトープまたは抗原決定基には、Aβの残基33〜40または33〜42が含まれる。
抗体が、Aβ3〜7などの特定の残基内のエピトープに結合すると言われる場合、その抗体は、特定の残基(すなわち、この例ではAβ3〜7)を含有するポリペプチドに特異的に結合することを意味する。そのような抗体は、Aβ3〜7内のあらゆる残基に必ずしも接触するとは限らない。また、Aβ3〜7内のいずれの1アミノ酸の置換または欠失も、結合親和性に必ずしも大きく影響するとは限らない。
様々な態様では、Aβ抗体は、末端特異的である。本明細書で用いる場合、用語「末端特異的」は、AβペプチドのN末端またはC末端残基に特異的に結合するが、その残基を含むより長いAβ種内、またはAPP内に存在する場合、同じ残基を認識しない抗体を指す。様々な態様では、Aβ抗体は、「C末端特異的」である。本明細書で用いる場合、用語「C末端特異的」は、抗体が、Aβペプチドの遊離C末端を特異的に認識することを意味する。C末端特異的Aβ抗体の例として、残基40で終わるAβペプチドを認識するが、残基41、42、および/または43で終わるAβペプチドを認識しないもの、残基42で終わるAβペプチドを認識するが、残基40、41、および/または43で終わるAβペプチドを認識しないものなどが挙げられる。
一態様では、Aβ抗体は、3D6抗体もしくはその変異体、または10D5抗体もしくはその変異体とすることができ、その両方は、米国特許公開第20030165496A1号、米国特許公開第20040087777A1号、国際特許公開第WO02/46237A3号、および国際特許公開第WO04/080419A2号に記載されている。3D6および10D5抗体の記述は、例えば、国際特許公開第WO02/088306A2号および国際特許公開第WO02/088307A2号においても見出すことができる。10D5抗体は、米国特許公開第20050142131号にも記載されている。追加の3D6抗体は、米国特許出願第11/303478号および国際出願第PCT/US05/45614号に記載されている。3D6は、ヒトβ−アミロイドペプチド中に位置するN末端エピトープ、特に、残基1〜5に特異的に結合するモノクローナル抗体(mAb)である。比較すると、10D5は、ヒトβ−アミロイドペプチド中に位置するN末端エピトープ、特に、残基3〜6に特異的に結合するmAbである。3D6モノクローナル抗体を産生する細胞株(RB96 3D6.32.2.4)は、ブダペスト条約の条項に従って、2003年4月8日に、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)、Manassas、VA 20108、USAに寄託され、寄託番号PTA−5130を有する。10D5モノクローナル抗体を産生する細胞株(RB44 10D5.19.21)は、ブダペスト条約の条項に従って、2003年4月8日にATCCに寄託され、寄託番号PTA−5129を有する。
バピネオズマブは、配列番号1に指定されたアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する軽鎖、および配列番号2に指定されたアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する重鎖を含む、ヒト化3D6抗体を意味する。
ヒト化3D6軽鎖可変領域
Figure 0005889529
ヒト化3D6重鎖可変領域
Figure 0005889529
バピネオズマブは、AAB−001としても知られる。図1は、発現コンストラクトのDNA配列から予想される、バピネオズマブの軽鎖および重鎖成熟可変領域のアミノ酸配列を示す。発現コンストラクトのDNA配列から予想される、AAB−001の軽鎖および重鎖のアミノ酸配列。CDR領域には下線が引かれている。分子間ジスルフィド結合を形成すると予期されるシステインには下線が引かれ、結合性が示されている。N結合型グリコシル化コンセンサス部位は、太字のイタリック体である。予想される重鎖COOH末端リジンは、カッコ内に示される。
配列番号3に指定されたアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する軽鎖、および配列番号4に指定されたアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する重鎖を含む、ヒト化3D6抗体の第2のバージョンを以下に示す。
ヒト化3D6軽鎖可変領域
Figure 0005889529
ヒト化3D6重鎖可変領域
Figure 0005889529
配列番号5に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号6に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化3D6抗体の第3のバージョンは、2005年4月28日に公開された、US2005/0090649Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化3D6軽鎖
Figure 0005889529
ヒト化3D6重鎖
Figure 0005889529
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する軽鎖、および配列番号8に指定されたアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する重鎖を含む、ヒト化10D5抗体のバージョンを以下に示す。
ヒト化10D5軽鎖可変領域
Figure 0005889529
ヒト化10D5重鎖可変領域
Figure 0005889529
別の態様では、抗体は、米国特許公開第20040082762A1号および国際特許公開第WO03/077858A2号に記載されているように、12B4抗体またはその変異体とすることができる。12B4は、ヒトβ−アミロイドペプチド中に位置するN末端エピトープ、特に、残基3〜7に特異的に結合するmAbである。
12A11またはそのキメラもしくはヒト化もしくはナノボディ形態は、好ましい抗体である。12A11抗体またはその変異体は、米国特許公開第20050118651号、米国特許公開第20060198851号、国際特許公開第WO04/108895号、および国際特許公開第WO06/066089号に記載されており、これらの文献のすべての全体が、すべての目的に対して、本明細書に参照により組み込まれている。12A11は、ヒトβ−アミロイドペプチド中に位置するN末端エピトープ、特に、残基3〜7に特異的に結合するmAbである。12A11モノクローナル抗体を産生する細胞株は、2005年12月12日に、ATCC(アメリカンタイプカルチャーコレクション、10801 University Boulevard、Manassas、VA 20110−2209)に寄託され、ATCCアクセッション番号PTA−7271を有する。
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号8に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン1)を含む、ヒト化12A11抗体の第1のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11軽鎖
Figure 0005889529
ヒト化12A11重鎖(バージョン1)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号9に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン2)を含む、ヒト化12A11抗体の第2のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン2)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号10に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン2.1)を含む、ヒト化12A11抗体の第3のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン2.1)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号11に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン3)を含む、ヒト化12A11抗体の第4のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン3)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号12に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン4.1)を含む、ヒト化12A11抗体の第5のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン4.1)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号13に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン4.2)を含む、ヒト化12A11抗体の第6のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン4.2)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号14に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン4.3)を含む、ヒト化12A11抗体の第7のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン4.3)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号15に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン4.4)を含む、ヒト化12A11抗体の第8のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン4.4)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号16に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン5.1)を含む、ヒト化12A11抗体の第9のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン5.1)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号17に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン5.2)を含む、ヒト化12A11抗体の第10のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン5.2)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号18に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン5.3)を含む、ヒト化12A11抗体の第11のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン5.3)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号19に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン5.4)を含む、ヒト化12A11抗体の第12のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン5.4)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号20に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン5.5)を含む、ヒト化12A11抗体の第13のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン5.5)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号21に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン5.6)を含む、ヒト化12A11抗体の第14のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン5.6)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号22に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン6.1)を含む、ヒト化12A11抗体の第15のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン6.1)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号23に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン6.2)を含む、ヒト化12A11抗体の第16のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン6.2)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号24に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン6.3)を含む、ヒト化12A11抗体の第17のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン6.3)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号25に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン6.4)を含む、ヒト化12A11抗体の第18のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン6.4)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号26に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン7)を含む、ヒト化12A11抗体の第19のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン7)
Figure 0005889529
配列番号7に指定されたアミノ酸配列を有する軽鎖、および配列番号27に指定されたアミノ酸配列を有する重鎖(バージョン8)を含む、ヒト化12A11抗体の第20のバージョンは、2005年6月2日に公開されたUS20050118651Alに記載されており、この文献は、すべての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれている。
ヒト化12A11重鎖(バージョン8)
Figure 0005889529
さらに別の態様では、抗体は、「Humanized Antibodies that Recognize Beta Amyloid Peptide」の表題の、米国特許公開第US20060165682号および国際特許公開第WO06/06604号に記載された、6C6抗体またはその変異体とすることができる。6C6は、ヒトβ−アミロイドペプチド中に位置するN末端エピトープ、特に、残基3〜7に特異的に結合するmAbである。抗体6C6を産生する細胞株は、ブダペスト条約の条項に従って、2005年11月1日に、ATCCに寄託され、アクセッション番号PTA−7200が割り当てられた。
さらに別の態様では、抗体は、米国特許公開US20060257396に記載された、2H3抗体とすることができる。2H3は、ヒトβ−アミロイドペプチド中に位置するN末端エピトープ、特に、残基2〜7に特異的に結合するmAbである。抗体2H3を産生する細胞株は、ブダペスト条約の条項に従って、2005年12月13日に、ATCCに寄託され、アクセッション番号PTA−7267が割り当てられた。
さらに別の態様では、抗体は、米国特許公開US20060257396に記載された、3A3抗体とすることができる。3A3は、ヒトβ−アミロイドペプチド中に位置するN末端エピトープ、特に、残基3〜7に特異的に結合するmAbである。抗体3A3を産生する細胞株は、ブダペスト条約の条項に従って、2005年12月13日に、ATCCに寄託され、アクセッション番号PTA−7269が割り当てられた。
さらに別の態様では、抗体は、2B1、1C2または9G8とすることができる。抗体2B1、1C2および9G8を産生する細胞株は、ブダペスト条約の条項に従って、2005年11月1日に、ATCCに寄託され、それぞれ、アクセッション番号PTA−7202、PTA−7199およびPTA−7201が割り当てられた。
本発明において用いるための抗体は、組換えまたは合成で生成することができる。例えば、抗体は、例えば、CHO細胞、NIH 3T3細胞、PER.C6(登録商標)細胞、NS0細胞、VERO細胞、ニワトリ胚線維芽細胞、またはBHK細胞を用いて、組換え細胞培養法によって生成することができる。加えて、Aβペプチドを結合する主機能特性を保持する、軽微な修飾を伴った抗体は、本発明によって企図されている。特定の態様では、抗体は、Aβペプチドを選択的に結合する、ヒト化抗Aβペプチド3D6抗体である。より具体的には、ヒト化抗Aβペプチド3D6抗体は、NH末端エピトープ、例えば脳内(例えば、アルツハイマー病を患っている患者における)の斑沈着物中に見出される、ヒトβ−アミロイドの1〜40または1〜42ペプチド中に位置するアミノ酸残基1〜5に特異的に結合するように設計される。
予防および治療方法
本発明は、とりわけ、例えば、アミロイド原性疾患の予防または処置のために、患者において有益な治療的応答(例えば、その患者における、Aβの食作用の誘発、斑負荷の低減、斑形成の阻害、神経突起ジストロフィー(neuritic dystrophy)の低減、認知機能の改善、および/または認知低下の逆転、処置もしくは予防)を生じる条件下で、Aβ内の特定のエピトープに対する治療的免疫学的試薬(例えば、ヒト化免疫グロブリン)を患者に投与することによる、アルツハイマー病および他のアミロイド原性疾患の処置に関する。本発明は、アミロイド原性疾患の処置または予防用の薬物の製造における、開示された免疫学的試薬(例えば、ヒト化免疫グロブリン)の使用にも関する。
本明細書で用いる場合、用語「処置」は、疾患、疾患の症状または疾患に対する素因を、治癒させる、癒す、緩和する、軽減する、変化させる、矯正する、回復させる、改善する、またはこれらに影響を与える目的を伴った、疾患、疾患の症状または疾患に対する素因を有する患者への治療剤の適用または投与、その患者からの単離された組織または細胞株への治療剤の適用または投与として定義される。
一態様では、本発明は、患者の脳内のAβのアミロイド沈着物に関係する疾患を予防または処置する方法を提供する。そのような疾患として、アルツハイマー病、ダウン症候群、および認知障害が挙げられる。後者は、アミロイド原性疾患の他の特徴を伴って、または伴わずに起こり得る。本発明のいくつかの方法は、アミロイド沈着物の成分に特異的に結合する、有効投与量の抗体を患者に投与するステップを伴う。そのような方法は、ヒト患者においてアルツハイマー病を予防または処置するために特に有用である。例示的な方法は、Aβに結合する、有効投与量の抗体を投与するステップを伴う。好ましい方法は、Aβの残基1〜10内のエピトープに特異的に結合する、有効用量の抗体、例えば、Aβの残基1〜3内のエピトープに特異的に結合する抗体、Aβの残基1〜4内のエピトープに特異的に結合する抗体、Aβの残基1〜5内のエピトープに特異的に結合する抗体、Aβの残基1〜6内のエピトープに特異的に結合する抗体、Aβの残基1〜7内のエピトープに特異的に結合する抗体、またはAβの残基3〜7内のエピトープに特異的に結合する抗体を投与するステップを伴う。さらに別の態様では、本発明は、Aβの遊離N末端残基を含むエピトープに結合する抗体を投与することを特徴とする。さらに別の態様では、本発明は、Aβの残基1および/または残基7がアスパラギン酸である、Aβの1〜10の残基内のエピトープに結合する抗体を投与することを特徴とする。さらに別の態様では、本発明は、全長のアミロイド前駆体タンパク質(APP)に結合することなく、Aβペプチドに特異的に結合する抗体を投与することを特徴とする。さらに別の態様では、抗体のイソタイプはヒトIgG1である。
さらに別の態様では、本発明は、患者におけるアミロイド沈着物に結合し、このアミロイド沈着物に対する除去(clearing)応答を誘発する抗体を投与することを特徴とする。例えば、そのような除去応答は、Fc受容体媒介性食作用によって引き起こすことができる。
本発明の治療剤は、一般に、望まれない汚染物質で実質的に汚染されていない。これは、作用物質が一般的に少なくとも約50%w/w(重量/重量)の純度であり、ならびに妨害タンパク質および汚染物質を実質的に含まないことを意味する。場合によっては、作用物質は、少なくとも約80%w/w、およびより好ましくは、少なくとも90または約95%w/wの純度である。しかし、従来のタンパク質精製技法を用いて、少なくとも99%w/wの均質なペプチドを得ることができる。
この方法は、無症候性患者および疾患の症状を現在示している患者の両方に用いることができる。そのような方法において用いられる抗体は、本明細書に記載されているように、ヒト、ヒト化、キメラもしくは非ヒト抗体、またはその断片(例えば、抗原結合性断片)とすることができ、モノクローナルまたはポリクローナルとすることができる。さらに別の態様では、本発明は、Aβペプチドで免疫されたヒトから調製される抗体を投与することを特徴とし、このヒトは、抗体で処置される患者とすることができる。
別の態様では、本発明は、医薬組成物として医薬担体とともに抗体を投与することを特徴とする。あるいは、抗体は、少なくとも1本の抗体鎖をコードするポリヌクレオチドを投与することによって、患者に投与することができる。このポリヌクレオチドは、患者において発現することによって、抗体鎖を生成する。場合によっては、このポリヌクレオチドは、抗体の重鎖および軽鎖をコードする。このポリヌクレオチドは、患者において発現されることによって、重鎖および軽鎖を生成する。他の態様では、患者は、患者の血中の、投与された抗体のレベルについてモニターされる。
したがって、本発明は、神経病理、および患者によっては、アルツハイマー病に関係する認知障害を予防するか、または回復させるための治療法に対する長年の必要性を満たす。
処置に適用できる患者
処置に適用できる患者には、疾患のリスクがあるが、症状を示していない個体、ならびに現在症状を示している患者が含まれる。アルツハイマー病の場合、人が長く生存する場合、事実上、誰もがアルツハイマー病を患うリスクがある。したがって、本方法は、対象患者のリスクのいずれの評価も必要とすることなく、一般集団に予防的に施すことができる。本方法は、アルツハイマー病の、知られている遺伝的リスクを有する個体に対して特に有用である。そのような個体には、この疾患を経験した親類を有するもの、および遺伝マーカーまたは生化学マーカーの分析によって、リスクを判定されるものが含まれる。アルツハイマー病に対するリスクの遺伝マーカーとして、APP遺伝子内の突然変異、特に、それぞれHardy突然変異ならびにスウェーデン突然変異と呼ばれる、位置717ならびに位置670および671での突然変異が挙げられる(前掲のHardyを参照されたい)。リスクの他のマーカーは、プレセニリン遺伝子である、PS1およびPS2、ならびにApoE4(ADの家族歴、高コレステロール血症またはアテローム性動脈硬化)における突然変異である。現在アルツハイマー病を患っている個体は、特徴的な認知症、ならびに上述したリスク要因の存在から認識することができる。加えて、ADを有する個体を特定するために、いくつかの診断テストが利用可能である。これらには、CSFτレベルおよびAβ42レベルの測定が含まれる。τの上昇およびAβ42レベルの減少は、ADの存在を示す。アルツハイマー病を患っている個体は、実施例の節で論じるように、ADRDA診断基準によっても診断することができる。
無症候性患者においては、処置は、任意の年齢(例えば、10、20、30)から開始することができる。しかし、通常、患者が、40、50、60または70に到達するまで、処置を開始する必要はない。処置は、ある期間にわたる複数回の投与を一般に伴う。処置は、経時的に抗体レベルをアッセイすることによってモニターすることができる。応答が低下する場合、ブースター投与が指示される。潜在性ダウン症候群の患者の場合、出産前に母親に治療剤を投与することによって、または生後直後に治療剤を投与することによって、処置を開始することができる。
処置に適用できる患者として、年齢50から87歳の患者、軽度から中程度のアルツハイマー病を患っている患者、14〜26のMMSEスコアを有する患者、Neurological and Communicative Disorders and Stroke−Alzheimer’s disease Related Disorders(NINCDS−ADRDA)診断基準に基づいて、アルツハイマー病と推定される診断を有する患者、および/または4未満もしくは4に等しい、ローセン改良ハチンスキー虚血スコア(Rosen Modified Hachinski Ischemic score)を有する患者が挙げられる。アルツハイマー病の診断と一致するMRI走査を有する患者、すなわち他の疾患(例えば、脳卒中、外傷性脳損傷、クモ膜嚢腫、腫瘍など)に起因し得る他の異常性がMRI上で存在しない患者も、処置に適用できる。
本発明の方法は、以下の、すなわち、脳炎;臨床的に明らかな脳卒中;臨床的に有意な頸動脈もしくは椎骨脳底の狭窄もしくは斑;小児期の熱性けいれんを除外した発作;任意の有意な自己免疫疾患もしくは免疫系障害;および/または臨床的に有意な腎障害のいずれの病歴も証拠も有さない患者に対して特に適用できる。本発明の方法は、処置を開始する前の30日以内に、臨床的に有意な感染、例えば、慢性持続性または急性感染を有さなかった患者に対して特に適用できる。本発明の方法は、処置を開始する前の90日以内に、免疫抑制薬物療法(例えば、全身性コルチコステロイド)(喘息のための、局所的および経鼻のコルチコステロイドならびにコルチコステロイドの吸入は許容される)、または処置を開始する前の3年以内に悪性腫瘍のための化学療法剤で処置されたことがない患者に対して特に適用できる。本発明の方法は、異常性が患者にとって有害となり得る場合の身体的検査、神経学的検査、臨床検査またはEKG検査での臨床上有意な異常性(例えば、心房細動)を有さない患者に対しても特に適用できる。本発明の方法は、発作に対する抗けいれん薬、抗パーキンソン病薬(anti-Parkinson's)、抗凝固薬(325mg/日以下のアスピリンの使用を除外する)、または麻薬療法を用いていない患者に対しても特に適用できる。
処置レジメンおよび投与量
予防的用途では、医薬組成物または薬物は、アルツハイマー病にかかりやすい、またはさもなければアルツハイマー病のリスクのある患者に、疾患の生化学的、組織学的および/または行動的症状、その合併症および疾患の発症の間に示す中間的な病理学的表現型を含めた疾患の、リスクを解消もしくは低減する、重症度を和らげる、または発生を遅延させるのに十分な量で投与される。治療的用途では、組成物または薬物は、そのような疾患の疑いがある、またはそのような疾患を既に患っている患者に、その合併症および疾患の発症における中間的な病理学的表現型を含めた疾患の症状(生化学的、組織学的および/または行動的)を治癒させる、または少なくともある程度抑止するのに十分な量で投与される。
いくつかの方法では、作用物質の投与により、特徴的なアルツハイマー病の病理をまだ発症していない患者において、筋認識障害(myocognitive impairment)が低減または解消される。治療的または予防的処置を達成するのに適した量は、治療または予防有効用量として定義される。予防的および治療的レジメンの両方において、作用物質は、十分な免疫応答が達成されるまで、数回の投与で通常投与される。用語「免疫応答」または「免疫学的な応答」には、レシピエント対象内での抗原に対する体液性(抗体媒介性)応答および/または細胞性(抗原特異的T細胞またはその分泌産物によって媒介された)応答の発生が含まれる。そのような応答は、能動的応答、すなわち、免疫原の投与によって誘発される応答、または受動的応答、すなわち、免疫グロブリン、もしくは抗体、もしくは初回抗原刺激を受けた(primed)T細胞によって誘発される応答とすることができる。
「免疫原因子」または「免疫原」は、場合によってはアジュバントとともに、哺乳動物に投与すると、それ自体に対して免疫学的応答を誘発することができる。一般には、免疫応答はモニターされ、免疫応答が衰退し始める場合、反復投与が施される。
上述した病状の処置のための、本発明の組成物の有効用量は、投与手段、標的部位、患者の生理的状態、患者がヒトまたは動物であるかどうか、他の療法が施されているかどうか、および処置が予防的または治療的であるかどうかを含めた、多くの様々な要因に応じて変動する。通常、患者はヒトであるが、トランスジェニック哺乳動物を含めた、非ヒト哺乳動物も処置することができる。処置投与量は、滴定することによって、安全性および効力を最適化する必要がある。
受動的免疫化については、投与量は、宿主体重1kg当たり、約0.0001から100mg、およびより通常には、0.01から5mgの範囲である。例えば、投与量範囲は、体重1kg当たり20mg未満または体重1kg当たり10mg未満、または1.0から7mg/kgの範囲内とすることができる。受動的免疫化については、好ましい投与量は、宿主体重の1kg当たり、0.5から5mg未満、およびより通常には、0.5から3mgの範囲である。例えば、投与量は、体重1kg当たり5mg未満または体重1kg当たり1.5mg、または0.5から1.5mg/kgの範囲内、好ましくは、少なくとも1.5mg/kgとすることができる。対象に、毎日、隔日に、毎週、または経験的分析によって決定された任意の他のスケジュールに従って、その用量を投与することができる。例示的な処置は、長期にわたる、例えば、少なくとも6カ月の複数回投与での投与を伴う。追加の例示的な処置レジメンは、2週間ごとに1回、または1カ月1回、または3から6カ月ごとに1回の投与を伴う。
例示的な受動的投与スケジュールには、13週間ごとの、1.5〜3mg/kgまたは1.5mg/kgが含まれる。本発明の作用物質は、複数の機会に通常投与される。単回投与間の間隔は、毎週、毎月、13週間ごと、または毎年とすることができる。間隔は、患者におけるAβに対する抗体の血中レベルを測定することによって示される場合、不規則としてもよい。
いくつかの方法では、投与量は、1〜1000μg/ml、およびいくつかの方法では、25〜300μg/mlの血漿中抗体濃度を達成するように調整される。あるいは、抗体は、徐放製剤として投与することができ、この場合、より少ない頻度の投与で済む。投与量および頻度は、患者における抗体の半減期に応じて変動する。一般に、ヒト抗体が最も長い半減期を示し、ヒト化抗体、キメラ抗体、および非ヒト抗体が続く。
投与の投与量および頻度は、処置が予防的であるか、または治療的であるかに応じて変動する。予防的用途では、本抗体を含有する組成物またはそのカクテルは、まだ疾患状態ではない患者に投与することによって、患者の耐性を高める。そのような量は、「予防的有効用量」であると定義される。この使用では、正確な量は、やはり患者の健康状態および全身免疫に依存するが、一般的には、1用量当たり0.1から25mg、特に1用量当たり0.5から2.5mgである。比較的低い投与量が、長期間にわたって比較的まれな間隔で投与される。患者によっては、その生涯の残りの間、処置を受け続ける。
治療的用途では、比較的短い間隔での、比較的高い投与量(例えば、1用量当たり10から250mgの抗体であり、5から25mgの投与量がより一般に用いられる)が、疾患の進行が低減または終止するまで、および好ましくは、患者が、疾患の症状の部分的または完全な回復を示すまで、時折必要とされる。その後、患者に予防的レジメンを施すことができる。
治療剤は、予防的および/または治療的処置のために、非経口、局所的、静脈内、経口、皮下、動脈内、頭蓋内、腹腔内、鼻腔内または筋肉内手段によって投与することができる。受動的免疫原剤の投与の最も一般的な経路は、静脈内注入であるが、他の経路も同等に有効となり得る。次に最も一般的な経路は、筋肉内注射である。この種類の注射は、最も一般的には、腕または脚の筋肉内に実施される。いくつかの方法では、作用物質は、沈着物が蓄積した特定の組織中に直接注射され、例えば、頭蓋内注射である。筋肉内注射または静脈内注入は、抗体の投与に好ましい。いくつかの方法では、特定の治療的抗体は、頭蓋中に直接注射される。いくつかの方法では、抗体は、徐放組成物または装具、例えば、Medipad(商標)装具などとして投与される。
場合によっては、本発明の作用物質は、アミロイド原性疾患の処置に少なくともある程度有効である他の作用物質と組み合わせて、投与することができる。アミロイド沈着物が脳内に生じる、アルツハイマー病およびダウン症候群の場合、本発明の作用物質は、本発明の作用物質が血液脳関門を越えて通過するのを増大させる他の作用物質とともに投与することもできる。
医薬組成物
本発明の作用物質は、活性治療剤含む医薬組成物、すなわち様々な他の医薬として許容可能な成分も含む医薬組成物として、多くの場合投与される。Remington’s Pharmaceutical Science(15版、Mack Publishing Company、Easton、Pennsylvania(1980))を参照されたい。好ましい形態は、投与の意図された様式および治療用途に依存する。組成物は、所望の製剤に応じて、医薬として許容可能な無毒性の担体または希釈剤も含むことができ、これは、動物またはヒト投与用の医薬組成物を製剤化するのに一般に用いられるビヒクルとして定義される。希釈剤は、組合せ物の生物活性に影響しないように選択される。そのような希釈剤の例は、蒸留水、生理的リン酸緩衝食塩水、リンガー液、デキストロース溶液、およびハンクス液である。加えて、医薬組成物または製剤は、他の担体、アジュバント、または無毒性、非治療的、非免疫原性安定剤なども含むことができる。
医薬組成物は、大きく、緩徐に代謝される巨大分子、例えば、タンパク質、キトサンなどの多糖、ポリ乳酸、ポリグリコール酸およびコポリマー(ラテックス機能性セファロース(商標)、アガロース、セルロースなど)、ポリマーアミノ酸、アミノ酸コポリマー、および脂質凝集体(油滴またはリポソームなど)なども含むことができる。加えて、これらの担体は、免疫賦活性剤(すなわち、アジュバント)として機能することができる。
非経口投与については、本発明の作用物質は、滅菌液体、例えば、水油、食塩水、グリセロール、またはエタノールなどとすることのできる医薬担体を含む、生理的に許容可能な希釈剤中の、物質の注射可能な投与量の溶液または懸濁液として投与することができる。加えて、補助物質、例えば、湿潤剤または乳化剤、界面活性物質、pH緩衝物質なども、組成物中に存在することができる。医薬組成物の他の成分は、石油、動物、植物、または合成由来のもの、例えば、ラッカセイ油、ダイズ油、および鉱油である。一般に、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどのグリコールは、特に注射可能溶液のための、好ましい液体担体である。抗体は、デポー注射またはインプラント調製物の形態で投与することができ、これらは、活性成分の徐放を可能にするような様式で製剤化することができる。例示的な組成物は、50mMのL−ヒスチジン、150mMのNaClからなり、HClでpH6.0に調節された水性緩衝液中に製剤化された、5mg/mLのモノクローナル抗体を含む。
一般に、組成物は、液体溶液または懸濁液のいずれかとしての注射剤として調製される。注射前の、液体ビヒクル中の溶液または懸濁液に適した固体形態も調製することができる。調製物は、上述したように、アジュバント効果の強化のために、乳化する、あるいはリポソームまたは微小粒子、例えば、ポリラクチド、ポリグリコリド、もしくはコポリマーなどの中に被包することもできる(Langer、Science 249:1527(1990)およびHanes、Advanced Drug Delivery Reviews 28:97(1997)を参照されたい)。本発明の作用物質は、デポー注射またはインプラント調製物の形態で投与することができ、これらは、活性成分の徐放またはパルス放出を可能にするような様式で製剤化することができる。
他の様式の投与に適した追加の製剤として、経口、鼻腔内、および経肺製剤、坐剤、ならびに経皮適用が挙げられる。坐剤について、結合剤および担体として、例えば、ポリアルキレングリコールまたはトリグリセリドが挙げられ、そのような坐剤は、0.5%から10%、好ましくは1%から2%の範囲内で活性成分を含有する混合物から形成することができる。経口製剤は、賦形剤、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、セルロース、および炭酸マグネシウムなどを含む。これらの組成物は、溶液、懸濁液、錠剤、ピル、カプセル、徐放製剤、または粉末の形態をとり、10%〜95%の活性成分、好ましくは25%〜70%を含有する。
局所的適用は、経皮または皮内送達をもたらすことができる。局所的投与は、作用物質を、コレラ毒素、またはその解毒誘導体もしくはサブユニット、または他の類似の細菌性毒素と同時投与することによって促進することができる(Glennら、Nature 391、851(1998)を参照されたい)。同時投与は、成分を混合物として、または融合タンパク質としての化学的架橋もしくは発現によって得られる結合分子として用いることによって達成することができる。
あるいは、経皮送達は、皮膚経路(skin path)を用いて、またはトランスフェロソーム(transferosome)を用いて達成することができる(Paulら、Eur.J.Immunol.25:3521(1995);Cevcら、Biochem.Biophys.Acta 1368:201〜15(1998))。
処置の経過のモニタリング
本発明は、アルツハイマー病を患っているか、またはアルツハイマー病にかかりやすい患者において、処置をモニターする、すなわち、患者に施している処置の経過をモニターするための方法を提供する。この方法は、症候性患者への治療的処置、および無症候性患者への予防的処置の両方をモニターするのに用いることができる。特に、この方法は、受動的免疫化をモニターする(例えば、投与された抗体のレベルを測定する)のに有用である。
いくつかの方法は、一投与量の作用物質を投与する前に、例えば、患者における抗体レベルまたは特性のベースライン値を決定するステップ、およびこれを処置後の特性またはレベルの値と比較するステップを伴う。レベルまたは特性の値の有意な増加(すなわち、同じ試料の反復測定の平均値からの一標準偏差として表される、そのような測定における実験誤差の一般的なマージンより大きい)は、正の処置結果(すなわち、作用物質の投与が、所望の応答を達成したこと)を示す。免疫応答についての値が、有意に変化しないか、または減少する場合、負の処置結果が示唆される。
他の方法では、レベルまたは特性の対照値(すなわち、平均値および標準偏差)は、対照集団について求められる。一般に、対照集団中の個体は事前の処置を施されていない。次いで、治療剤を投与した後の、患者におけるレベルまたは特性の測定値は、対照値と比較される。対照値と比べて有意な増加(例えば、平均値からの一標準偏差より大きい)は、正または十分な処置結果を示す。有意な増加の欠如または減少は、負または不十分な処置結果を示す。作用物質の投与は、対照値と比べてレベルが増加している間、一般に継続される。前述のように、対照値と比べてプラトーに到達することは、処置の適用を中断する、または投与量および/もしくは頻度において低減することができることを示す。
他の方法では、レベルまたは特性の対照値(例えば、平均値および標準偏差)は、治療剤で処置を受け、そのレベルまたは特性が、処置に応じてプラトーに到達した個体の対照集団から決定される。患者におけるレベルまたは特性の測定値は、対照値と比較される。患者における測定レベルが、対照値と有意に(例えば、一標準偏差より大きく)異なっていない場合、処置を中断することができる。患者におけるレベルが、有意に対照値未満である場合、作用物質の投与の継続が保証される。患者におけるレベルが、対照値未満を持続する場合、処置の変更が示されている場合がある。
他の方法では、現在処置を受けていないが、以前に処置過程を受けた患者は、抗体レベルまたは特性をモニターされることによって、処置の再開が必要であるかどうかが判定される。患者における測定レベルまたは特性は、以前の処置過程後に患者において以前に達した値と比較することができる。以前の測定値と比べて有意な減少(すなわち、同じ試料の反復測定における誤差の一般的なマージンより大きい)は、処置を再開することができることを示す。あるいは、患者において測定された値は、処置過程を受けた後の患者の集団において求められた対照値(平均値と標準偏差)と比較することができる。あるいは、患者における測定値は、依然として疾患の症状がない、予防的に処置された患者の集団、または疾患特徴の回復を示す、治療的に処置された患者の集団における対照値と比較することができる。これらの場合のすべてにおいて、対照レベルと比べて有意な減少(すなわち、標準偏差より大きい)は、患者に処置を再開するべきであることを示す。
分析用の組織試料は、一般に患者からの血液、血漿、血清、粘液液体、または脳脊髄液である。試料は、例えば、Aβペプチドに対する抗体のレベルまたは特性、例えば、ヒト化抗体のレベルまたは特性について分析される。Aβに特異的な抗体を検出する、ELISA法は、実施例の節で説明される。いくつかの方法では、投与された抗体のレベルまたは特性は、本明細書で説明されるように、除去アッセイを用いて、例えば、in vitro食作用アッセイで求められる。そのような方法では、試験されている患者からの組織試料を、アミロイド沈着物(例えば、PDAPPマウス由来の)およびFc受容体を有する食細胞と接触させる。次いで、引き続いて起こるアミロイド沈着物の除去をモニターする。除去応答の存在および程度により、試験下の患者の組織試料における、Aβを除去するのに有効な抗体の存在およびレベルの指標が提供される。
受動的免疫化後の抗体特性は、典型的には、抗体濃度の即座のピークとその後の指数関数的な減衰を示す。さらなる投与がない場合、この減衰は、投与された抗体の半減期に応じて、数日から数カ月の期間内に処置前のレベルに接近する。例えば、いくつかのヒト抗体の半減期は、20日の程度である。
いくつかの方法では、患者におけるAβに対する抗体のベースライン測定を、投与前に行ない、その後すぐに第2の測定を行うことによって、ピーク抗体レベルを決定し、間隔を置いて1回または複数回のさらなる測定を行うことによって、抗体レベルの減衰をモニターする。抗体のレベルが、ベースラインまたはベースラインより低い、ピークの所定の割合(例えば50%、25%または10%)まで低下した場合、さらなる投与量の抗体の投与を施す。いくつかの方法では、ピークまたはバックグラウンドより低い、その後の測定レベルを、以前に決定した参照レベルと比較することによって、他の患者における、有益な予防的または治療的処置レジメンを構成する。測定した抗体レベルが、参照レベルより有意に低い場合(例えば、処置から利益を得ている患者の集団における参照値の平均値から一標準偏差を引いた値未満)、追加の投与量の抗体の投与が示される。
追加の方法は、処置の過程にわたって、研究者または医師に頼って定期的に、技術分野で認められた任意の生理的症状(例えば、身体的または精神的症状)をモニターすることによって、アミロイド原性疾患(例えば、アルツハイマー病)を診断またはモニターするステップを含む。例えば、認知障害をモニターすることができる。後者は、アルツハイマー病およびダウン症候群の症状であるが、これらの疾患のいずれの他の特徴がなくても起こり得る。例えば、認知障害は、処置の過程全体にわたって、慣習に従ったミニメンタルステート試験での患者のスコアを求めることによって、モニターすることができる。
患者は、ミニメンタルステート試験(MMSE)、アルツハイマー病評価尺度−認知(ADAS−COG)、臨床医の面接に基づく印象(CIBl)、神経学的テストバッテリー(NTB)、痴呆の能力障害評価(DAD)、臨床痴呆評価−ボックス合計(CDR−SOB)、神経精神科検査票(NPI)、陽電子放射型断層撮影法(PET画像法)走査、磁気共鳴画像法(MRI)走査、EKGおよび血圧測定からなる群から選択される、少なくとも1種類の評価によってモニターすることができる。この種類の評価は、複数の機会に施すことができる。例えば、MMSEは、一投与量の免疫原剤を投与する前、ならびにその投与量の免疫原剤を投与してから、4週、6週、16週、6カ月、および1年後に実施することができる。患者によっては、MMSEは、一投与量の免疫原剤を投与する前、および6週目、および16週目に実施してもよい。MRI走査は、3カ月ごと、6カ月ごと、または毎年実施することができる。
患者は、約0.5mg/kgから5mg/kg未満の範囲内で抗体を投与した後、後部可逆性脳障害症候群(PRES)または血管性浮腫についてモニターすることができ、この抗体は、少なくとも10−1の結合親和性でβアミロイドペプチド(Aβ)に特異的に結合する。PRESは、古典的には、後方循環領域内の可逆性血管原性浮腫からなるが、不可逆性の細胞毒性浮腫への転換が記載された。PRESは、典型的には、頭痛、吐き気、嘔吐、錯乱、発作、視覚異常、精神機能の変化、運動失調、前頭葉症状、頭頂葉症状、昏迷、および局所神経徴候を特徴とする。前述の臨床症状に加えて、MRI走査または水抑制反転回復法(FLAIR)シーケンス画像法を用いることによって、PRESの存在を示すことができる(Pediatric Neurology、20(3):241〜243;AJNR、26:825〜830;NEJM、334(8):494〜500;Pediatr Nephrol、18:1161〜1166;Internal Medicine Journal、35:83〜90;JNNP、68:790〜791;AJNR、23:1038〜1048;Pak J Med Sci、21(2):149〜154、およびAJNR、21:1199〜1209を参照されたい)。
患者は、PRESまたは血管性浮腫について、毎月、4カ月ごと、6カ月ごと、または毎年モニターすることができる。患者は、PRESまたは血管性浮腫に関係する、少なくとも1つの臨床症状についてモニターすることができる。このモニタリングは、MRI走査を実施するステップを含んでもよい。このモニタリングは、FLAIRシーケンス画像法を実施するステップをさらに含んでもよい。モニタリングの結果は、投薬方法に影響し得る。例えば、PRESまたは血管性浮腫が検出される場合、投薬を一時中止することができるか、または投与量を低減することができるか、または投与間の間隔を大きくすることができる。
PRESまたは血管性浮腫を有する患者は、高血圧症について、その血圧を測定させることができる。患者において高血圧症が検出された場合、患者は、抗高血圧症薬を投与することによって、高血圧症を処置することができる。抗高血圧症薬は、ヒドロクロロチアジド、アンギオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬、アンギオテンシンII受容体遮断薬(ARB)、β遮断薬、およびカルシウムチャネル遮断薬からなる群から選択することができる。PRESまたは血管性浮腫を有する患者は、デキサメタゾンまたはメチルプレドニゾール(methyprednisol)などのステロイドで処置することができる。
C.キット
本発明は、治療製品をさらに提供する。この製品は、ガラスバイアルおよび使用説明書を含む。ガラスバイアルには、約10mgから約250mgのヒト化抗Aβ抗体、約4%のマンニトールまたは約150mMのNaCl、約5mMから約10mMのヒスチジン、および約10mMのメチオニンを含む製剤が入っている。PRESおよびまたは血管性浮腫のために、この製剤が投与される患者をモニターするための使用説明書が、この製品に含められている。いくつかの治療製品では、ガラスバイアルには、約6.0のpHで、約10mMのヒスチジン中の約10mgのヒト化抗Aβ抗体、約10mMのメチオニン、約4%のマンニトール、および約0.005%のポリソルベート−80(植物由来)を含む製剤が入っている。PRESおよびまたは血管性浮腫のために、この製剤が投与される患者をモニターするための使用説明書が、この製品に含められている。
(実施例I)
ヒト対象の予防および処置
バピネオズマブ(AAB−001)は、Aβに対するヒト化モノクローナル抗体である。この研究の目的は、ADにおける、単回用量のバピネオズマブの安全性および耐容性を判定することである。
方法:軽度から中程度のADを有する患者における、バピネオズマブ注入の無作為化、二重盲検、プラセボ対照の単回漸増用量試行。この試行に登録された患者は、以下の基準のすべてを満たした。
1.National Institute of Neurological and Communicative Disorders and Stroke−Alzheimer’s disease and Related Disorders(NINCDS−ADRDA)診断基準によって、アルツハイマー病(AD)と推定される診断。
2.50から87(両端を含む)歳の年齢。
3.14〜26のミニメンタルステート試験(MMSE)スコア。
4.4以下のローセン改良ハチンスキー虚血スコア。
5.すべての病院訪問において患者に同伴することができる適切な介護者とともに家庭で生活しているか、またはすべての病院訪問において患者に同伴することができ、研究の継続期間の間に1週間当たり約5回患者を訪問することのできる介護者とともに居住している地域社会で生活している。
6.ADの診断と一致する、訪問者(visit)の脳磁気共鳴画像法(MRI)走査、すなわち、他の疾患(例えば、脳卒中、外傷性脳損傷、クモ膜嚢腫、腫瘍など)に属し得る他の異常性がMRIで存在しない走査のスクリーニング。
7.外科的に生殖不能、または閉経期後2年。
8.英語が流暢、および十分な発病前の知的機能の証拠。患者は、すべての局面の認知評価および機能評価を実施するために、十分な視覚および聴覚能力を有していなければならない。
9.スクリーニングの前に少なくとも30日間、非排他的医学的状態(複数も)の処置のために、安定な用量の薬物療法(複数も)を受けている。患者が、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤またはメマンチンを服用している場合、スクリーニング評価の前に、少なくとも60日間、これらの薬物療法(複数も)を、安定な用量のレジメンで維持しなければならない。
以下の基準のいずれの患者も試行に登録することから除外した。
1.認知に影響する恐れのある、AD以外の有意な神経学的疾患。
2.Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、4版(DSM−IV)の判断基準による、臨床的に有意な主要精神障害(例えば、主要うつ病性障害)または、患者が研究を完了する能力に影響し得ると思われる症状(例えば、幻覚)が現在存在する。
3.研究の間に、患者の状態の悪化を招きやすいか、または患者の安全性に影響しやすい、現在の臨床的に有意な全身性疾病。
4.以下、脳炎;臨床的に明らかな脳卒中;臨床的に有意な頸動脈もしくは椎骨脳底の狭窄もしくは斑;小児期の熱性けいれんを除外した発作;任意の臨床的に有意な自己免疫疾患もしくは免疫系障害;臨床的に有意な腎障害のいずれかの病歴または証拠。
5.最近の30日での臨床的に有意な感染(例えば、慢性持続性または急性感染)。
6.最近90日以内の免疫抑制薬物療法(例えば、全身性コルチコステロイド)(喘息のための、局所的および経鼻のコルチコステロイドならびにコルチコステロイドの吸入は許容される)、または最近3年以内の悪性腫瘍のための化学療法剤での処置。
7.最近2年以内の心筋梗塞。
8.皮膚の非転移性の基底細胞癌および扁平上皮癌を除外した、最近5年以内の癌の病歴。
9.研究を損なう恐れがあるか、または患者にとって有害となり得ると思われる、身体的検査、神経学的検査、臨床検査またはECG検査での、他の臨床的に有意な異常性(例えば、心房細動)。
10.11g/dL未満のヘモグロビン。
11.最近2年以内の、アルコールまたは薬物の依存症または乱用の病歴。
12.12超のハミルトンうつ病精神医学評価尺度(Hamilton psychiatric rating scale for depression)(HAM−D)(17項目)スコア。
13.発作に対する抗けいれん薬、抗パーキンソン病薬、抗凝固薬(325mg/日以下のアスピリンの使用を除外する)、または麻薬療法の現在の使用。
14.コリンエステラーゼ阻害剤およびメマンチン以外の、認知増強のための処方薬または非処方薬の現在の使用。以下の条件を満たさない限り、コリンエステラーゼ阻害剤およびメマンチンの現在の使用は、禁止される:(a)スクリーニングの前に、少なくとも60日間、安定用量のレジメンで維持する;(b)患者に、その薬剤に起因し得る、臨床的に有意な副作用がない;ならびに(C)不測の状況を除いて、患者および介護者は、試行の継続期間の間、同じレジメンを継続することに同意する。
15.スクリーニングの前に、少なくとも30日間、安定な用量の投与計画で維持されない限り、#18で述べられるもの以外の、認知に影響する可能性を有する、任意の他の薬物療法(それだけに限らないが、抗不安薬、鎮静薬、催眠薬、抗精神病薬、抗うつ薬、市販の(OTC)睡眠助剤、鎮静性抗アレルギー薬、ビタミンE、甲状腺サプリメント、および注射によるビタミンB12サプリメントを含める)。
16.スクリーニング前60日以内に、コリンエステラーゼ阻害剤、メマンチン、認知増強剤、または潜在的に認知に影響する薬剤を中断した患者。
17.ADのための実験的薬物療法(化合物)もしくは装具、またはADの処置以外の指標のための、任意の他の治験薬物療法もしくは装具のスクリーニング前30日の使用、またはそのような薬物療法の使用の5半減期のいずれか長い方以内の使用。
18.AN1792、AAB−001、ACC−001、またはADのための他の実験的免疫療法もしくはワクチンでの、任意の事前の実験的処置。
19.最近3年以内の、ADの処置のための、#18で述べたもの以外の生物学的製品での任意の事前処置。
20.スクリーニング前90日以内に献血した(定期的な献血)患者。
21.研究薬剤製剤中に含まれる任意の賦形剤に対する、任意の知られている過敏症。
22.脳MRI走査に禁忌を示すと思われる、ペースメーカー、動脈瘤クリップ、人工心臓弁、耳のインプラント、眼、皮膚、または身体中の異物の金属片の存在。
23.120kg(264lb)超の体重。
結果:30人の患者に、0.5mg/kg(6人がアクティブ、2人がプラセボ)、1.5mg/kg(6人がアクティブ、2人がプラセボ)、および5mg/kg(10人がアクティブ、4人がプラセボ)の用量で、バピネオズマブを投与した。5mg/kgの3/10人の患者が、FLAIRシーケンスでの高いシグナル異常性から主になる、MRI異常性を発生し、その用量を超えて研究は継続しなかった。2人の患者において、臨床症状を伴うことなく、定期的な監視走査でこれらの異常が見られたが、第3の患者は、錯乱の増大を経験した。MRI FLAIR異常性は、3人の場合のすべてにおいて、投与後12週間で解消した。安全性評価の一部として、MMSEを、ベースライン、4週目、16週目、6カ月目および1年目に実施した。図2は、ベースラインからの平均MMSE変化を示す。図3は、4カ月目での、コホートによるベースラインのMMSEからの変化を示す。分析に対する事前に指定した主要時点である、16週目で、プラセボと比べた処置の差は、0.5mg/kgの用量での処置グループに有利であり(2.0の処置対プラセボの差、p=.152)、1.5mg/kgの用量で統計的有意性に到達した(2.5の処置対プラセボの差、p=.047)。5.0mg/kgのグループについては、プラセボと比べたMMSE変化に有意な差は存在しなかった。図4は、4カ月目での、ベースラインからのMMSE変化の平均値、中央値および標準偏差を示す。図5は、4カ月目での、ベースラインからのMMSE変化の統計的検定結果を示す。MRI FLAIR異常性とMMSE変化の差との間に、相関は見出されなかった。
血漿Aβは、用量依存性の様式で、ベースラインレベルから上昇し、注入して約24時間後にピークに達した。薬物動態学的分析では、22〜28日の半減期が示され、複数回投薬において、13週間の投薬間隔が支持された。
結論:この小規模な研究において、1.5mg/kgの用量のバピネオズマブで、MMSEは、プラセボと比較して統計的に有意に改善された。5mg/kgの最も高い単回注入用量は、MRI FLAIR異常性を伴ったが、これは解消した。
前述の発明を、理解を明瞭にする目的で詳細に説明してきたが、ある特定の改変を、添付の特許請求の範囲内で実行することができることが明らかとなろう。本明細書に引用したすべての刊行物および特許文献、ならびに図中に掲載した文章は、それぞれが、そのように個々に示された場合と同じ程度に、すべての目的に対して、その全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
(実施例II)
AAB−001の薬物動態学的研究
この研究の目的は、AAB−001の静脈内投与後の、ヒトの薬物動態(PK)を判定することである。
方法:静脈内に投与されるAAB−001の無作為化、二重盲検、プラセボ対照の複数回漸増用量試行。6用量のAAB−001を13週間に1回、静脈内に投与した。0.15、0.5、1.0および2.0mg/kgである、4つの用量コホートが存在した。
結果:PKは予測可能であり、用量非依存性であった。すべての用量レベルにわたって、PK−CL 0.05〜0.06mL/h/kg。用量比例性の暴露。すべての用量レベルで、定量できる注入前の濃度であるが、13週間に1回の静脈内投薬で、非常にわずかな蓄積。t1/2は、21〜34時間の範囲であった。定常状態で、約3.3μg/mLの、0.5mg/kgのAAB−001(すなわち、約35mg)後のCavg。図9を参照されたい。約3.3μg/mLの、0.5mg/kgのAAB−001後のCavgは、PDAPPマウスにおいて効果的であると判明した、3.7μg/mLの濃度に近い。図10は、0.15、0.5、1.0、および2.0mg/kgの用量でAAB−001を静脈内投与した後の、平均血清中AAB−001濃度対時間特性を示す。
血漿Aβ濃度は、AAB−001濃度を反映する傾向がある。13週間の投薬間隔の終わりにおいて、0.5mg/kg以上のAAB−001の用量レベルで、ベースラインレベルより上、かつプラセボグループより上の血漿Aβレベル。図11を参照されたい。tmaxは、14〜48時間の範囲であった。
血清抗AAB−001抗体レベルは、いずれの試料においても検出不可能であった(0.5mg/kgのAAB−001のコホートについて、注入前#6まで)。
前述から、本発明は、いくつかの使用を提供することが明らかとなろう。例えば、本発明は、アミロイド原性疾患の処置、予防もしくは診断における上述したAβに対する抗体のいずれかの使用、またはアミロイド原性疾患の処置、予防もしくは診断において用いるための薬物もしくは診断組成物の製造における上述したAβに対する抗体のいずれかの使用を提供する。
以上より、本出願は、例えば具体的には以下の発明を提供する:
[1] アルツハイマー病を治療的に処置する方法であって、前記疾患を患っている患者に、約0.5mg/kgから5mg/kg未満の範囲内の投与量の抗体を、静脈内注入によって投与するステップを含み、前記抗体は、少なくとも10 −1 の結合親和性でβアミロイドペプチド(Aβ)に特異的に結合し、それによって患者を治療的に処置する方法。
[2] アルツハイマー病を治療的に処置する方法であって、前記疾患を患っている患者に、約0.5mg/kgから5mg/kg未満の範囲内の投与量の抗体を、静脈内注入によって投与するステップを含み、前記抗体は、少なくとも10 −1 の結合親和性でβアミロイドペプチド(Aβ)のN末端断片に特異的に結合し、それによって患者を治療的に処置する方法。
[3] アルツハイマー病を治療的に処置する方法であって、前記疾患を患っている患者に、少なくとも10 −1 の結合親和性でβアミロイドペプチド(Aβ)のN末端断片に特異的に結合する抗体の一投与量を、静脈内注入によって投与するステップと、後部可逆性脳障害症候群(PRES)または血管性浮腫について、前記患者をモニターするステップとを含む方法。
[4] アルツハイマー病を治療的に処置する方法であって、前記疾患を患っている患者に、約0.5mg/kgから5mg/kg未満の範囲内の投与量の抗体を、静脈内注入によって投与するステップであって、前記抗体は少なくとも10 −1 の結合親和性でβアミロイドペプチド(Aβ)のN末端断片に特異的に結合するステップと、後部可逆性脳障害症候群(PRES)または血管性浮腫について前記患者をモニターするステップとを含む方法。
[5] 前記抗体がヒト化抗体である、[1]、[2]、[3]または[4]に記載の方法。
[6] 前記ヒト化抗体が、番号PTA−5130でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体3D6のヒト化型である、[5]に記載の方法。
[7] 前記ヒト化抗体がバピネオズマブである、[6]に記載の方法。
[8] 前記ヒト化抗体が、番号PTA−5129でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体10D5のヒト化型である、[1]から[4]に記載の方法。
[9] 前記ヒト化抗体が、番号PTA−7271でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体12A11のヒト化型である、[5]に記載の方法。
[10] 前記投与量が約0.5から3mg/kgである、[1]から[9]のいずれかに記載の方法。
[11] 前記投与量が約0.5から1.5mg/kgである、[1]から[9]のいずれかに記載の方法。
[12] 前記投与量が約0.5mg/kgである、[1]から[9]のいずれかに記載の方法。
[13] 前記投与量が約1.5mg/kgである、[1]から[9]のいずれかに記載の方法。
[14] 前記投与量が複数の機会に投与される、[1]から[9]のいずれかに記載の方法。
[15] 前記投与量が8から16週間ごとに投与される、[14]に記載の方法。
[16] 前記投与量が10から14週間ごとに投与される、[15]に記載の方法。
[17] 前記投与量が13週間ごとに投与される、[16]に記載の方法。
[18] ミニメンタルステート試験(MMSE)、アルツハイマー病評価尺度−認知(ADAS−COG)、臨床医の面接に基づく印象(CIBI)、神経学的テストバッテリー(NTB)、痴呆の能力障害評価(DAD)、臨床痴呆評価−ボックス合計(CDR−SOB)、神経精神科検査票(NPI)、陽電子放射型断層撮影法(PET画像法)走査、磁気共鳴画像法(MRI)走査、EKGおよび血圧測定からなる群から選択される、少なくとも1種類の評価によって患者をモニターするステップをさらに含む、[1]、[2]、[3]または[4]に記載の方法。
[19] 前記評価の種類がアルツハイマー病評価尺度−認知(ADAS−COG)である、[18]に記載の方法。
[20] 前記ADAS−COGが複数の機会に施される、[19]に記載の方法。
[21] 前記評価の種類が神経学的テストバッテリー(NTB)である、[18]に記載の方法。
[22] 前記NTBが複数の機会に施される、[21]に記載の方法。
[23] 前記評価の種類がMMSEである、[18]に記載の方法。
[24] 前記MMSEが複数の機会に施される、[23]に記載の方法。
[25] 前記MMSEが、前記投与量を投与する前、ならびに前記投与量を投与してから4週、16週、6カ月、および1年後に実施される、[24]に記載の方法。
[26] 投与後に測定されるMMSEスコアが、以前に評価されたMMSEスコアより高い、[24]に記載の方法。
[27] 前記モニターするステップがMRI走査を実施するステップを含む、[3]または4]に記載の方法。
[28] 前記モニターするステップがFLAIR(水抑制反転回復法)シーケンス画像法を実施するステップをさらに含む、[27]に記載の方法。
[29] 前記モニターするステップがPRESまたは血管性浮腫に関係する少なくとも1つの臨床症状を特定するステップを含む、[27]に記載の方法。
[30] 前記少なくとも1つの臨床症状が、頭痛、吐き気、嘔吐、錯乱、発作、視覚異常、精神機能の変化、運動失調、前頭葉症状、頭頂葉症状、昏迷、および局所神経徴候からなる群から選択される、[29]に記載の方法。
[31] PRESまたは血管性浮腫を示すMRI走査の結果に基づいて、前記投与量を低減または一時中止するステップをさらに含む、[27]に記載の方法。
[32] PRESまたは血管性浮腫を示すFLAIRシーケンス画像法の結果に基づいて、前記投与量を低減または一時中止するステップをさらに含む、[28]に記載の方法。
[33] PRESまたは血管性浮腫に関係する少なくとも1つの臨床症状の特定に基づいて、前記投与量を低減または一時中止するステップをさらに含む、[30]に記載の方法。
[34] 前記MRI走査が、3カ月ごと、6カ月ごと、または毎年である、[27]に記載の方法。
[35] 前記FLAIRシーケンス画像法が、3カ月ごと、6カ月ごと、または毎年である、[28]に記載の方法。
[36] 前記患者における高血圧症の有無を判定するステップをさらに含み、前記患者が高血圧症を有する場合、抗高血圧症薬を投与するステップをさらに含む、[31]から[33]のいずれか一項に記載の方法。
[37] 前記抗高血圧症薬が、ヒドロクロロチアジド、アンギオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬、アンギオテンシンII受容体遮断薬(ARB)、β遮断薬、およびカルシウムチャネル遮断薬からなる群から選択される、[36]に記載の方法。
[38] 前記患者にステロイドを投与することによって、PRESまたは血管性浮腫を処置するステップをさらに含む、[31]から[33]のいずれか一項に記載の方法。
[39] 前記ステロイドがデキサメタゾンである、[38]に記載の方法。
[40] 前記ステロイドがメチルプレドニゾロンである、[38]に記載の方法。
[41] PRESを示すMRI走査の結果と、PRESに関係する少なくとも1つの臨床症状の特定、または血管性浮腫を示すMRI走査の結果と、血管性浮腫に関係する少なくとも1つの臨床症状の特定に基づいて、前記投与量を低減または一時中止するステップをさらに含む、[27]に記載の方法。
[42] 前記少なくとも1つの臨床症状が、頭痛、吐き気、嘔吐、錯乱、発作、視覚異常、精神機能の変化、運動失調、前頭葉症状、頭頂葉症状、昏迷、および局所神経徴候からなる群から選択される、[41]に記載の方法。
[43] PRESを示すFLAIRシーケンス画像法の結果と、PRESに関係する少なくとも1つの臨床症状の特定、または血管性浮腫を示すFLAIRシーケンシングの結果と、血管性浮腫に関係する少なくとも1つの臨床症状の特定に基づいて、前記投与量を低減または一時中止するステップをさらに含む、[28]に記載の方法。
[44] 前記臨床症状が、頭痛、吐き気、嘔吐、錯乱、発作、視覚異常、精神機能の変化、運動失調、前頭葉症状、頭頂葉症状、昏迷、および局所神経徴候からなる群から選択される、[43]に記載の方法。
[45] 前記モニターするステップにより、投与後の第1の時点で、PRESまたは血管性浮腫が存在することが示され、前記第1の時点後の第2の時点で、PRESまたは血管性浮腫が存在しないことが示され、前記モニターするステップにより、PRESまたは血管性浮腫が存在することが示される前に、前記患者に第1の投与量を投与し、前記モニターするステップにより、PRESまたは血管性浮腫が存在することが検知された後に、第2の投与量を投与するか、または投与せず、前記モニターするステップにより、PRESまたは血管性浮腫が存在しないことが検知された後に、第3の投与量を投与し、前記第1および第3の投与量は、前記第2の投与量より多い、[3]または[4]に記載の方法。
[46] 前記第1および第3の投与量が同じである、[45]に記載の方法。
[47] 前記抗体がヒト化抗体である、[3]または[4]に記載の方法。
[48] 前記ヒト化抗体が、番号PTA−5130でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体3D6のヒト化型である、[3]または[4]に記載の方法。
[49] 前記ヒト化抗体がバピネオズマブである、[48]に記載の方法。
[50] 前記抗体が、PRESまたは血管性浮腫が前記MRI走査から判定される前に第1の投与量で投与され、PRESまたは血管性浮腫が前記MRI走査から判定された後に第2の投与量で投与され、前記第2の投与量は、前記第1の投与量より少ない、[3]または[4]に記載の方法。
[51] 前記第1の投与量が3〜5mg/kgであり、前記第2の投与量が0.5から3mg/kgである、[50]に記載の方法。
[52] 前記第2の投与量が、前記第1の投与量の半分である、[51]に記載の方法。
[53] 前記バピネオズマブが、PRESまたは血管性浮腫が前記MRI走査から判定される前に、第1の投与量で投与され、PRESまたは血管性浮腫が前記MRI走査から判定された後に、第2の投与量で投与され、前記第2の投与量は、前記第1の投与量より少ない、[49]に記載の方法。
[54] 前記第1の投与量が3〜5mg/kgであり、前記第2の投与量が0.5から3mg/kgである、[53]に記載の方法。
[55] 前記第2の投与量が、前記第1の投与量の半分である、[54]に記載の方法。
[56] a.i.約10mgから約250mgのヒト化抗Aβ抗体、
ii.約4%のマンニトールまたは約150mMのNaCl、
iii.約5mMから約10mMのヒスチジン、および
iv.約10mMのメチオニン
を含む製剤の入ったガラスバイアル、ならびに
b.PRESおよびまたは血管性浮腫のために、前記製剤が投与される患者をモニターするための使用説明書
を含む、アルツハイマー病の処置用キット。
[57] アルツハイマー病を処置する方法であって、
前記疾患を有する患者に、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、血清1ml当たり抗体1〜15μgの範囲内の、前記患者における前記抗体の平均血清中濃度を維持するのに十分なレジメンで投与し、それによって前記患者を処置するステップ
を含む方法。
[58] 前記平均血清中濃度が、血清1ml当たり抗体1〜10μgの範囲内である、[57]に記載の方法。
[59] 前記平均血清中濃度が、血清1ml当たり抗体1〜5μgの範囲内である、[57]に記載の方法。
[60] 前記平均血清中濃度が、血清1ml当たり抗体2〜4μgの範囲内である、[57]に記載の方法。
[61] 前記抗体が静脈内に投与される、[57]に記載の方法。
[62] 0.1〜1.0mg/kgの用量が毎月投与される、[61]に記載の方法。
[63] 0.5〜1.0mg/kgの用量が毎月投与される、[61]に記載の方法。
[64] 前記抗体が皮下に投与される、[57]に記載の方法。
[65] 前記抗体が毎週と毎月の間の頻度で投与される、[57]に記載の方法。
[66] 前記抗体が毎週または隔週で投与される、[57]に記載の方法。
[67] 前記抗体が、0.01〜0.35mg/kgの用量で投与される、[57]に記載の方法。
[68] 前記抗体が、0.05〜0.25mg/kgの用量で投与される、[57]に記載の方法。
[69] 前記抗体が、0.015〜0.2mg/kgの用量で毎週から隔週で投与される、[57]に記載の方法。
[70] 前記抗体が、0.05〜0.15mg/kgの用量で毎週から隔週で投与される、[57]に記載の方法。
[71] 前記抗体が、0.05〜0.07mg/kgの用量で毎週投与される、[57]に記載の方法。
[72] 前記抗体が、0.06mg/kgの用量で毎週投与される、[57]に記載の方法。
[73] 前記抗体が、0.1から0.15mg/kgの用量で隔週で投与される、[57]に記載の方法。
[74] 前記抗体の前記平均血清中濃度が少なくとも6カ月間維持される、[57]に記載の方法。
[75] 前記抗体の前記平均血清中濃度が少なくとも1年間維持される、[57]に記載の方法。
[76] 血清中の抗体の濃度を測定するステップと、測定された濃度が前記範囲から外れる場合、前記レジメンを調整するステップとをさらに含む、[57]に記載の方法。
[77] アルツハイマー病を処置する方法であって、
前記疾患を有する患者に、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、皮下に投与するステップであって、前記抗体が、0.01〜0.6mg/kgの用量および毎週と毎月の間の頻度で投与されるステップ
を含む方法。
[78] 前記抗体が、0.05〜0.5mg/kgの用量で投与される、[77]に記載の方法。
[79] 前記抗体が、0.05〜0.25mg/kgの用量で投与される、[77]に記載の方法。
[80] 前記抗体が、0.015〜0.2mg/kgの用量で毎週から隔週で投与される、[77]に記載の方法。
[81] 前記抗体が、0.05〜0.15mg/kgの用量で毎週から隔週で投与される、[77]に記載の方法。
[82] 前記抗体が、0.05〜0.07mg/kgの用量で毎週投与される、[77]に記載の方法。
[83] 前記抗体が、0.06mg/kgの用量で毎週投与される、[77]に記載の方法。
[84] 前記抗体が、0.1から0.15mg/kgの用量で隔週で投与される、[77]に記載の方法。
[85] 前記抗体が、0.1から0.3mg/kgの用量で毎月投与される、[77]に記載の方法。
[86] 前記抗体が、0.2mg/kgの用量で毎月投与される、[77]に記載の方法。
[87] アルツハイマー病を処置する方法であって、
前記疾患を有する患者に、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、皮下に投与するステップであって、前記抗体が、1〜40mgの用量および毎週と毎月の間の頻度で投与されるステップ
を含む方法。
[88] 前記抗体が、5〜25mgの用量で投与される、[87]に記載の方法。
[89] 前記抗体が、2.5〜15mgの用量で投与される、[87]に記載の方法。
[90] 前記抗体が、1〜12mgの用量で毎週から隔週で投与される、[87]に記載の方法。
[91] 前記抗体が、2.5〜10mgの用量で毎週から隔週で投与される、[87]に記載の方法。
[92] 前記抗体が、2.5〜5mgの用量で毎週投与される、[87]に記載の方法。
[93] 前記抗体が、4〜5mgの用量で毎週投与される、[87]に記載の方法。
[94] 前記抗体が、7〜10mgの用量で隔週で投与される、[87]に記載の方法。
[95] アルツハイマー病を処置する方法であって、
前記疾患を有する患者に、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、血清1ml当たり抗体約28μg未満の、前記患者における前記抗体の最高血清中濃度を維持するのに十分なレジメンで投与し、それによって前記患者を処置するステップ
を含む方法。
[96] 前記最高血清中濃度が、血清1ml当たり抗体約4〜28μgの範囲内である、[95]に記載の方法。
[97] 前記最高血清中濃度が、血清1ml当たり抗体約4〜18μgの範囲内である、[96]に記載の方法。
[98] 前記患者における前記抗体の平均血清中濃度が、血清1ml当たり抗体約7μg未満である、[95]から[97]のいずれか一項に記載の方法。
[99] 前記平均血清中濃度が、血清1ml当たり抗体約2〜7μgの範囲内である、[98]に記載の方法。
[100] 前記平均血清中濃度が、血清1ml当たり抗体約5μgである、[99]に記載の方法。
[101] アルツハイマー病を処置する方法であって、
前記疾患を有する患者に、AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を、血清1ml当たり抗体約7μg未満の、前記患者における前記抗体の平均血清中濃度を維持するのに十分なレジメンで投与し、それによって前記患者を処置するステップ
を含む方法。
[102] 前記平均血清中濃度が、血清1ml当たり抗体約2〜7μgの範囲内である、[101]に記載の方法。
[103] 前記平均血清中濃度が、血清1ml当たり抗体約5μgである、[102]に記載の方法。
[104] 前記抗体が静脈内に投与される、[95]から[103]のいずれか一項に記載の方法。
[105] 前記抗体が皮下に投与される、[95]から[103]のいずれか一項に記載の方法。
[106] 0.1〜1.0mg/kgの用量が毎月投与される、[95]から[105]のいずれか一項に記載の方法。
[107] 0.5〜1.0mg/kgの用量が毎月投与される、[95]から[105]のいずれか一項に記載の方法。
[108] 前記抗体が、毎週と毎月の間の頻度で投与される、[107]に記載の方法。
[109] 前記抗体が、毎週または隔週で投与される、[108]に記載の方法。
[110] 血清中の抗体の濃度を測定するステップと、測定された濃度が前記範囲から外れる場合、前記レジメンを調整するステップとをさらに含む、[96]、[97]、[99]または[102]のいずれか一項に記載の方法。
[111] 前記抗体がヒト化抗体である、[95]または[107]に記載の方法。
[112] 前記ヒト化抗体が、番号PTA−5130でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体3D6のヒト化型である、[111]に記載の方法。
[113] 前記ヒト化抗体がバピネオズマブである、[112]に記載の方法。
[114] 前記ヒト化抗体が、番号PTA−5129でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体10D5のヒト化型である、[111]に記載の方法。
[115] 前記ヒト化抗体が、番号PTA−7271でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体12A11のヒト化型である、[111]に記載の方法。
図1は、発現コンストラクトのDNA配列から予想される、バピネオズマブの軽鎖および重鎖アミノ酸配列を示す。 図2は、ベースラインからの平均MMSE変化を示す。 図3は、4カ月目での、コホートによるベースラインのMMSEからの変化を示す。 図4は、4カ月目での、ベースラインからのMMSE変化の平均値、中央値および標準偏差を示す。 図5は、4カ月目での、ベースラインからのMMSE変化の統計的検定結果を示す。 図6は、70%のバイオアベイラビリティーを想定して、様々な皮下レジメンからの、シミュレートした定常状態血清中の抗体濃度を示す。 図7は、70%または100%のバイオアベイラビリティーを想定して、0.05または0.06mg/kgの用量でAAB−001を皮下投与した後の、抗体の定常状態濃度を示す。 図8は、0.15、0.5、または1.0mg/kgの用量でAAB−001を投与した後の、血漿Aβレベルを示す。 図9は、0.15、0.5、1.0、および2.0mg/kgの用量でAAB−001を静脈内投与した後の、薬物動態学的パラメーターを示す。 図10は、0.15、0.5、1.0、および2.0mg/kgの用量でAAB−001を静脈内投与した後の、平均血清中AAB−001濃度対時間特性を示す。 図11は、0.15、0.5、および1.0mg/kgの用量でAAB−001を静脈内投与した後の、血漿Aβレベルを示す。

Claims (7)

  1. AβのN末端断片に特異的に結合する抗体を含み、0.01〜0.6mg/kgの抗体用量および毎週と毎月の間の頻度で皮下に投与され、前記抗体が番号PTA−5130でATCCに寄託されているハイブリドーマによって発現されるマウス抗体3D6のヒト化型である、アルツハイマー病治療薬であって、最高血清中濃度が血清1ml当たり抗体4〜28μgの範囲内であり、患者において血清1ml当たり前記抗体7μg未満の平均血清中濃度が維持される、アルツハイマー病治療薬
  2. 0.05〜0.25mg/kgの抗体用量で投与される、請求項に記載の治療薬。
  3. 5〜25mgの抗体用量で投与される、請求項に記載の治療薬。
  4. 4〜5mgの抗体用量で毎週投与される、請求項に記載の治療薬。
  5. 7〜10mgの抗体用量で隔週で投与される、請求項に記載の治療薬。
  6. 前記抗体が、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域及び配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む、請求項に記載の治療薬。
  7. 前記平均血清中濃度が、血清1ml当たり前記抗体2〜7μgの範囲内である、請求項に記載の治療薬。
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