JP5882628B2 - インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Description
以下、インクジェット用としても好適な、本発明のインクを構成する各成分について説明する。
本発明のインクに使用する色材はカーボンブラックであり、樹脂を用いることでインク中、より具体的には水性媒体中に分散されるものである。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ガスブラックなどの従来公知のカーボンブラックをいずれも用いることができ、複数種のカーボンブラックを組み合わせてもよい。インク中のカーボンブラックの含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。また、カーボンブラックの平均粒径は50nm以上150nm以下、さらには80nm以上130nm以下であることが好ましい。
本発明のインクには樹脂微粒子を含有させる。この樹脂微粒子は、インク中においていわゆるエマルションの状態として存在するものである。本発明で使用する樹脂微粒子は、エチレン性不飽和疎水性モノマーに由来するユニットと、エチレン性不飽和酸モノマー及びその塩から選ばれるモノマーに由来するユニットとを少なくとも含んでなる。さらに、前記エチレン性不飽和疎水性モノマーに由来するユニットに占める、飽和アルキル基含有モノマーに由来するユニットの割合(質量%)が95.0質量%以上であるものである。本発明においては、上記割合が100.0質量%であること、つまり、樹脂微粒子を構成するエチレン性不飽和疎水性モノマーに由来するユニットの全てが、飽和アルキル基含有モノマーに由来するユニットであることが特に好ましい。上記の条件を満足するものであれば、樹脂微粒子の形態はいずれのものであってもよい。樹脂微粒子の形態としては、例えば、単一組成の樹脂で構成される樹脂微粒子や、複数層の樹脂で構成される樹脂微粒子が挙げられる。インク中の樹脂微粒子の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.3質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
本発明者らは検討の結果、前記した構成を有する樹脂微粒子は、特定範囲の比誘電率を有する水溶性有機溶剤によって容易に膨潤することを見出した。すなわち、前記樹脂微粒子は、特定範囲の比誘電率を有する水溶性有機溶剤と共存すると、その粒径が数%〜数十%程度大きくなる。なお、樹脂微粒子の膨潤性は、特定範囲の比誘電率を有する水溶性有機溶剤との接触前後での粒径変化により確認することができる。
本発明のインクの好ましい形態としては、インクにさらに、水溶性のウレタン樹脂を含有させることが挙げられる。本発明にかかるインクにおいて、水溶性のウレタン樹脂を併用することで、画像の黒濃度及び光沢性を高いレベルで両立することができることを見出した。なお、本発明において、樹脂が水溶性であることとは、該樹脂を酸価と当量のアルカリで中和した場合に、粒径を測定しうる粒子を形成しないものであることとする。このような条件を満たす樹脂を、本明細書においては水溶性の樹脂として記載する。
本発明のインクには、上記で説明したカーボンブラックの樹脂分散剤、樹脂微粒子、上記した必要に応じて添加される水溶性ウレタン樹脂などの他にも、別の樹脂を添加することができる。このような樹脂は、水性媒体中にカーボンブラックや樹脂微粒子をさらに安定して分散させるための分散剤として用いても、又は他の目的でインクに添加してもよい。
本発明のインクには、水及び前記した特定の比誘電率を有する水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させる。本発明においては、水性媒体として水を少なくとも含有する、水性インクとすることが特に好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。なお、この水溶性有機溶剤の含有量は、20℃での比誘電率が18.0以上30.0未満である水溶性有機溶剤の含有量を含むものとする。水溶性有機溶剤としては、アルコール類、アルキレングリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類などのインクジェット用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができ、1種又は2種以上をインクに含有させることができる。また、水は脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
本発明のインクには、上記成分の他に、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。インク中のこれらのような水溶性有機化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上20.0質量%以下、さらには1.0質量%以上15.0質量%以下であることが好ましい。また、必要に応じて所望の物性値を有するインクとするために、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤などの種々の添加剤を含有してもよい。なお、本発明者らは、常温で固体の水溶性有機化合物や先に挙げたような種々の添加剤は、上記樹脂微粒子を膨潤させる作用が水溶性有機溶剤に比べてかなり低いことを確認した。このため、本発明においては、常温で固体の水溶性有機化合物や先に挙げたような種々の添加剤の比誘電率は考慮しなくてもよい。
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、インク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。インクカートリッジの構造としては、インク収容部が、負圧によりインクを含浸した状態で保持する負圧発生部材を収容する負圧発生部材収容室、及び、負圧発生部材により含浸されない状態でインクを収容するインク収容室で構成されるものが挙げられる。又は、上記のようなインク収容室を持たず、インクの全量を負圧発生部材により含浸した状態で保持する構成や、負圧発生部材を持たず、インクの全量を負圧発生部材により含浸されない状態で収容する構成のインク収容部としてもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出させて記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられ、本発明においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。また、記録媒体としては、どのようなものを用いてもよいが、本発明においては、インク中の顔料や樹脂微粒子を記録媒体の表面やその近傍に存在させることができるような記録媒体を用いることが好ましい。このような記録媒体としては、インク受容層を有する記録媒体が挙げられ、特に、表面に光沢を有する光沢紙などの記録媒体に用いた場合に顕著な効果が得られるので好適である。
(顔料分散体1〜6)
表1の上段に示した組成(単位:部)の、カーボンブラック(MA−100;三菱化学製)、各樹脂の水溶液(水溶性樹脂を10.0%水酸化ナトリウム水溶液で中和することにより得られたもの。樹脂〔固形分〕の含有量20.0%)及び水の混合物を調製した。樹脂1としては、酸価170mgKOH/g、重量平均分子量8,000のスチレン−アクリル酸共重合体を、樹脂2としては、酸価170mgKOH/g、重量平均分子量8,000のベンジルメタクリレート−アクリル酸共重合体をそれぞれ用いた。この混合物を、0.3mm径のジルコニアビーズの充填率を80%としたビーズミル(LMZ2;アシザワファインテック製)に入れ、回転数1,800rpmで5時間分散した。その後、回転数5,000rpmで30分間遠心分離を行うことにより凝集成分を除去し、さらにイオン交換水で希釈することで、表1の下段に示す特性を有する各顔料分散体を得た。
先に挙げた特許文献3の実施例3にしたがって、樹脂微粒子が固着しているカーボンブラックを合成した。スチレン−アクリル酸共重合体によってカーボンブラックを分散し、カーボンブラックの含有量が10%である顔料分散体を調製した。この顔料分散体100部に、モノマー(メタクリル酸メチル5.7部及びアクリル酸0.3部)、水酸化カリウム0.07部、過硫酸カリウム0.05部、水20部の混合物を添加し、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合を行った。その後、水を加えて10倍に希釈し、凝集成分を除去するために遠心分離を行った。さらに、スチレン−アクリル酸共重合体を除去するため、12,500rpmで2時間遠心分離を行い、沈降分を分取した。この沈降分をイオン交換水で希釈することで、カーボンブラックの含有量が15.0%、樹脂微粒子の含有量が7.5%である顔料分散体7を得た。顔料分散体7中のカーボンブラックは、その粒子表面にメタクリル酸メチル−アクリル酸共重合体で構成される樹脂微粒子が固着することによって分散されてなるものであり、樹脂微粒子/カーボンブラックの比率は0.50であった。
(樹脂微粒子P1〜P6、P8〜P10)
以下の手順にしたがって、P1〜P6、P8〜P10の各コアシェル構造を有する樹脂微粒子をソープフリー重合法により合成した。先ず、S1〜S9の各シェルポリマーを合成した。撹拌機、還流冷却装置、及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、100.0部のエチレングリコールモノブチルエーテルを添加した後、反応系に窒素ガスを導入し、撹拌下で110℃に昇温させた。このフラスコに、下記表2に示す種類及び質量部の各モノマーの混合物と、エチレングリコールモノブチルエーテルに1.3部のt−ブチルパーオキサイド(重合開始剤)を溶解した液体を3時間かけて滴下した。その後、エージングを2時間行い、さらにエチレングリコールモノブチルエーテルを減圧下で除去して、固形の樹脂を得た。このようにして得られたポリマーを、その酸価と当量の水酸化カリウム及び適量のイオン交換水を加えて80℃で中和溶解して、シェルポリマー(固形分)の含有量が30.0%であるシェルポリマーの水溶液を得た。このようにして得られたシェルポリマーS1〜S9の酸価及び重量平均分子量の値を表2に示した。
以下の手順にしたがって、乳化剤を用いた乳化重合法により樹脂微粒子P7を合成した。具体的には、乳化剤(Rhodafac RS 710;Rhodia Novecare製)の30%水溶液の存在下でコアポリマーを重合した後にシェルポリマーを重合した。シェルポリマーの重合には二官能モノマーを使用し、重合後に加熱を行って架橋させた。具体的な合成は、特開2004−211089号公報の実施例2の合成方法にしたがって行い、適量のイオン交換水で固形分を調整し、樹脂微粒子(固形分)の含有量が25.0%の樹脂微粒子P7の水分散液を得た。コアポリマーの組成は、メタクリル酸メチル17.5部、アクリル酸ヘキシル17.5部であった。また、シェルポリマーの組成は、メタクリル酸メチル29.2部、アクリル酸ヘキシル29.2部、エチレングリコールジメタクリレート0.6部、モノメタクリロイルオキシエチルサクシネート6.0部であった。コアシェル構造を有する樹脂微粒子P7のコアシェル比は0.54であった。
以下の手順にしたがって、コア層とシェル層に屈折率差のある樹脂微粒子P11を合成した。具体的には、先に挙げた特許文献2のポリマー微粒子1の製造方法にしたがって合成を行い、適量のイオン交換水で固形分を調整して、樹脂微粒子(固形分)の含有量が25.0%である樹脂微粒子P11の水分散液を得た。コアポリマーの組成はスチレン50部、シェルポリマーの組成はメタクリル酸ドデシル45部、メタクリル酸5部であった。コアシェル構造を有する樹脂微粒子P11のコアシェル比は1.00あった。
以下の手順にしたがって、単層の樹脂微粒子P12を合成した。具体的には、先に挙げた特許文献1の調製例1にしたがって合成を行い、適量のイオン交換水で固形分を調整して、樹脂微粒子(固形分)の含有量が25.0%である樹脂微粒子P12の水分散液を得た。樹脂微粒子P12の組成は、メタクリル酸エチル60部、メタクリル酸メチル36部、メタクリル酸4部であった。
以下の手順にしたがって、単層の樹脂微粒子P13を合成した。具体的には、先に挙げた特許文献3の実施例3にしたがって合成を行い、適量のイオン交換水で固形分を調整して、樹脂微粒子(固形分)の含有量が25.0%である樹脂微粒子P13の水分散液を得た。樹脂微粒子P13の組成は、スチレン70部、アクリル酸30部であった。
(ポリオキシテトラメチレン構造を有する水溶性ウレタン樹脂U1の合成)
温度計、撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた4つ口フラスコを用いて、合成を行った。まず、数平均分子量2,000のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(オキシテトラメチレンユニットの平均繰り返し数=27.5)を480g、イソホロンジイソシアネートを282g、ジブチル錫ジラウレートを0.007gフラスコ内に仕込んだ。その後、窒素ガス雰囲気下、100℃で1時間反応させた。その後、65℃以下に冷却し、ジメチロールプロピオン酸0.007g、ネオペンチルグリコール及びメチルエチルケトン447.8gを添加し、80℃で16時間反応させた。その後、メチルエチルケトン408.1g、メタノールを加えて反応を停止した。このようにして、酸価55mgKOH/g、ポリスチレン換算の重量平均分子量が33,000である、直鎖状のポリオキシテトラメチレン構造を有するポリエーテル系ポリウレタン樹脂U1を得た。このウレタン樹脂U1は、ポリ(オキシテトラメチレン)構造を54%含み、ネオペンチルグリコールとイソホロンジイソシアネートとの重付加反応構造を有する。そして、適量のイオン交換水で固形分を調整して、水溶性ウレタン樹脂(固形分)の含有量が25.0%であるウレタン樹脂U1の水溶液を得た。
ウレタン樹脂U1の合成方法において、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールに代えて、数平均分子量2,000のポリプロピレングリコールを480g使用すること以外は、同様の合成を行った。このようにして、酸価55mgKOH/g、ポリスチレン換算の重量平均分子量が29,000である、直鎖状のポリエーテル系ポリウレタン樹脂U2を得た。このウレタン樹脂U2は、ポリ(オキシプロピレン)構造を54%含み、ネオペンチルグリコールとイソホロンジイソシアネートとの重付加反応構造を有する。そして、適量のイオン交換水で固形分を調整して、水溶性ウレタン樹脂(固形分)の含有量が25.0%であるウレタン樹脂U2の水溶液を得た。
表5−1〜5−4の上段に示した各成分(単位:%)を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ1.2μmのメンブレンフィルター(HDCIIフィルター;ポール製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。なお、表5−1〜5−4には各水溶性有機溶剤について、LCRメータ4284A(日本ヒューレットパッカード製)を用いて、温度20℃、測定周波数1MHzの条件で測定した比誘電率の値を括弧内に示す。表5中のポリエチレングリコールは平均分子量200のものである。アセチレノールE100(川研ファインケミカル製)はアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物であり、ノニオン性界面活性剤である。HS500(林原商事製)は糖類である。BYK348(ビックケミー製)はポリジメチルシロキサン化合物であり、シリコーン系界面活性剤である。
上記で得られた各インクをそれぞれ充填したインクカートリッジを、熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名:PIXUS Pro9500;キヤノン製)のフォトブラックのポジションに搭載した。この記録装置では、解像度が600dpi×600dpiで、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴当たりの質量が3.5ng(ナノグラム)のインク滴を8滴付与する条件で記録した画像を記録デューティ100%であると定義するものである。そして、キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド(キヤノン製)に、記録デューティが100%である、5cm×5cmのベタ画像を含むパターンを記録した。本発明においては、下記の評価基準でB以上を許容できるレベル、Aが優れているレベル、AAが特に優れているレベルとし、Cを許容できないレベルとした。評価結果を表6−1及び6−2に示した。
上記で得られた記録物を常温で24時間保存した後、ベタ画像を目視で確認して、黒濃度の評価を行った。評価基準は以下の通りである。
AA:反射による白色光はなく、締まりのある黒色であった。
A:反射による白色光が若干あるものの、締まりのある黒色であった。
B:反射による白色光があるものの、許容できる黒濃度であった。
C:黒濃度が低かった。
上記で得られた記録物におけるベタ画像について、マイクロヘイズメータープラス(BYKガードナー製)を用いて20°光沢度を測定し、光沢性の評価を行った。評価基準は以下の通りである。なお、20°光沢度が低すぎると画像の光沢性が低く、高すぎると画像がぎらつき、いずれの場合も好ましくない。
AA:20°光沢度が45以上65未満であった。
A:20°光沢度が40以上45未満、又は、65以上70未満であった。
B:20°光沢度が35以上40未満、又は、70以上75未満であった。
C:20°光沢度が35未満、又は、75以上であった。
Claims (15)
- カーボンブラック、該カーボンブラックを分散させるための樹脂、樹脂微粒子及び水溶性有機溶剤を含有してなるインクであって、
前記樹脂微粒子が、エチレン性不飽和疎水性モノマーに由来するユニットと、エチレン性不飽和酸モノマー及びその塩から選ばれるモノマーに由来するユニットとを少なくとも含み、かつ、前記エチレン性不飽和疎水性モノマーに由来するユニットに占める飽和アルキル基含有モノマーに由来するユニットの割合が95.0質量%以上であり、
さらに、ポリエーテル系ウレタン樹脂を含有してなり、
前記エチレン性不飽和疎水性モノマーが、エチレン性不飽和基にエステル結合、エーテル結合、又はアミド結合を介して飽和アルキル基が結合したモノマー、及びスチレンの少なくともいずれかであり、
前記水溶性有機溶剤が、20℃での比誘電率が18.0以上30.0未満の水溶性有機溶剤を含むことを特徴とするインク。 - インク全質量を基準とした、前記ポリエーテル系ウレタン樹脂の含有量(質量%)が、前記カーボンブラックの含有量(質量%)に対して、質量比率で0.15倍以上0.30倍以下である請求項1に記載のインク。
- 前記エチレン性不飽和基にエステル結合、エーテル結合、又はアミド結合を介して飽和アルキル基が結合したモノマーが、直鎖状構造の飽和アルキル基含有モノマー、分岐鎖状構造の飽和アルキル基含有モノマー、及び環状構造の飽和アルキル基含有モノマーの少なくともいずれかである請求項1又は2に記載のインク。
- インク全質量を基準とした、前記樹脂微粒子の含有量(質量%)が、前記20℃での比誘電率が18.0以上30.0未満の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)に対して、質量比率で0.10倍以上1.0倍以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインク。
- 前記樹脂微粒子の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.30質量%以上5.0質量%以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインク。
- インク全質量を基準とした、前記カーボンブラックを分散させるための樹脂の含有量(質量%)が、前記カーボンブラックの含有量(質量%)に対して、質量比率で0.15倍以上0.30倍以下である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインク。
- 前記ポリエーテル系ウレタン樹脂が、ポリ(オキシテトラメチレン)構造を有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインク。
- 前記樹脂微粒子が、ソープフリー重合法を用いて重合されたものである請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインク。
- 前記飽和アルキル基含有モノマーが、鎖状構造の飽和脂肪族第一級アルコールの(メタ)アクリル酸エステルである請求項1乃至8のいずれか1項に記載のインク。
- 前記20℃での比誘電率が18.0以上30.0未満の水溶性有機溶剤が、1,2,6−ヘキサントリオール、2−ピロリドン、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、及び平均分子量200のポリエチレングリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至9のいずれか1項に記載のインク。
- インク中の前記20℃での比誘電率が18.0以上30.0未満の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.5質量%以上10.0質量%以下であり、かつ、インク中の前記水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下である請求項1乃至10のいずれか1項に記載のインク。
- 前記カーボンブラックを分散させるための樹脂が、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、芳香環を有するモノマーに由来する疎水性ユニットと、を少なくとも有する共重合体である請求項1乃至11のいずれか1項に記載のインク。
- インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
前記インクが、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。 - インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出させて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクが、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 前記記録媒体が光沢紙である請求項14に記載のインクジェット記録方法。
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