JP2009144060A - 水性顔料分散体及びインクジェット記録用水性顔料インク - Google Patents

水性顔料分散体及びインクジェット記録用水性顔料インク Download PDF

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Abstract

【課題】 サーマルインクジェット記録方式におけるインク吐出安定性に優れ、普通紙における高着色画像が得られるインクジェット記録用水性顔料インク及び該インクを容易に調製することが出来る水性顔料分散体を提供する。
【解決手段】 カーボンブラックと、スチレン−アクリル系共重合体と、塩基性物質と、水とを必須成分として含有し、カーボンブラックの一次粒子径が20〜30nm、比表面積が100〜150m/g、DBP吸油量が40〜120ml/100gの範囲であり、スチレン−アクリル系共重合体が、(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体を含み、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計が45〜80モル%であり、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計モル数に対するスチレン系単量体のモル数が65〜95%であり、酸価110〜220(mgKOH/g)の範囲にある水性顔料分散体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、サーマル方式インクジェットプリンタにおける吐出安定性に優れ、普通紙における高い着色濃度(OD)を兼備する、インクジェット記録用水性顔料インク及びそれを容易に調製することが出来る水性顔料分散体に関する。
サーマルインクジェット記録方式は、記録ヘッドのオリフィスから熱エネルギーの作用によってインク滴を吐出、飛翔させて記録を行う方式である。
サーマルインクジェット記録方式に用いられる水性顔料インクに求められる特性としては、インク吐出安定性、吐出速度、各種被記録媒体に対する高着色濃度、インク保存安定性等が挙げられる。これらの中でも、インク受理層を持たない普通紙への高着色濃度と、ノズルからのインク吐出安定性の両立が特に求められている。普通紙上への印字に於いては、繊維質の故に定着性に優れるものの、紙繊維の中へのインクの浸透が着色濃度を低下させる要因となっている。この問題に対して、インクの高粘度化、顔料粒子間の相互作用(引力)を高めることで、粒子間の結びつきを強くし、紙繊維への浸透を低減する等の対策が講じられる。しかしながら、こうした普通紙上での浸透低減の対策は、一方で、ノズルからのインクの吐出を不安定にする要因となる。インク中の粒子間の相互作用が大きい場合、インクがノズルからインク柱となって離脱しようとするとき、ノズル近傍にある粒子の相互作用によって、そのインク柱を引き戻そうとする力が作用する。そのため、離脱して形成された液滴が小粒径になり、1パルス当たりの吐出量が減少する。サーマルインクジェット記録方式では、加熱素子による加熱により生じたバブルに押されて本来離脱するはずであったインクの一部が引き戻されると、その引き戻されたインクは次の加熱のタイミングで再度加熱されることになる。この現象がインク中の固形分の析出・堆積を促進し、ノズルの目詰まりを早める(コゲーション)原因となる。
このような問題を解決するために、酸価200〜500(mgKOH/g)の共重合体を顔料分散剤として使用する方法(特許文献1参照)、比表面積150m2/g以上のカーボンブラックと重量平均分子量が3000〜7000の樹脂を組み合わせる方法(特許文献2参照)、粒径30nm以下でDBP吸油量150ml/100g以上、比表面積が100〜300m/g、着色力が100以上であるカーボンブラックを用いる方法(特許文献3参照)、酸価85〜135のスチレン−アクリル系共重合体を用いる方法(特許文献4参照)が知られている。
しかしながら、特許文献1に記載されている様な、酸価200以上の共重合体を用いれば、親水的な系となり、コゲーションの発生を抑えられるものの、普通紙における着色濃度が低くなるという問題がある。
また、特許文献2および3に記載されている様な特性のカーボンブラックを用いると、一次粒子径が小さいために、それを安定的に分散させるために多くの樹脂を必要とし、インク粘度が高過ぎてインク吐出が困難になるという問題がある。
また、特許文献4に記載されている様な、酸価85〜135のスチレン−アクリル系共重合体を用いると、普通紙における着色濃度は高くなるものの、疎水性な系のためコゲーションが発生しやすいという問題がある。
特開平11−228891号公報 特許第2675900号公報 特開平7−331141号公報 特開2004−217916号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記問題を解決するものであり、すなわち、サーマルインクジェット方式のインク吐出安定性に優れ、普通紙における発色濃度(OD)が高い、インクジェット記録用水性顔料インク及び該インクを容易に調製することが出来る水性顔料分散体を提供することにある。
本発明者等は、サーマルインクジェット方式におけるインク吐出安定性に優れ、普通紙における発色濃度が高い、水性顔料インク及び該インクを容易に調製することが出来る水性顔料分散体について鋭意検討したところ、カーボンブラック(A)と、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体と(メタ)アクリル酸とを重合せしめたスチレン−アクリル系共重合体(B)と、塩基性物質(C)とを含有させることで、前記課題がより良く解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、第一に、前記カーボンブラック(A)が、
[1]一次粒径が20〜30(nm)、
[2]比表面積が100〜150(m/g)、
[3]DBP吸油量が40〜120(cm/100g)、
のカーボンブラックであり、前記共重合体(B)が、
[a](メタ)アクリル酸ベンジル系単量体の重合単位を含み、
[b]スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計が45〜80モル%であり、
[c]スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計モル数に対するスチレン系単量体のモル数が65〜95%であり、
[d]かつ、酸価110〜220mgKOH/gの共重合体であることを特徴とする水性顔料分散体を提供する。
また、本発明は前記した水性顔料分散体を含有するインクジェット記録用水性顔料インクを提供する。
上述したように、サーマルインクジェット方式におけるインク吐出安定性に優れ、普通紙における着色濃度が高い、インクジェット用水性顔料インクおよび該インクを容易に調製することが出来る、水性顔料分散体を提供することが出来る。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明は、カーボンブラック(A)と、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体と(メタ)アクリル酸とを重合せしめたスチレン−アクリル系共重合体(B)と、塩基性物質(C)とを含有するインクジェット記録用水性顔料インクのための水性顔料分散体に関する。
本発明で用いるカーボンブラック(A)は、[1]一次粒子径が20〜30(nm)、
[2]比表面積が100〜150(m/g)、[3]DBP吸油量が40〜120(cm/100g)のカーボンブラックである。
本発明で使用するカーボンブラックは上記物性を満足するものであればどのようなものでも使用可能だが、#650、#47、#45、#45L、#44、#40(以上三菱化学社製)、Raven1250、1200(以上コロンビヤン社製)、REGAL660R(以上キャボット社製)、Printex L、HIBLACK47L、40、40L、30、30L(以上デグサ社製)等の市販品が使用できる。
本発明で使用するスチレン−アクリル系共重合体(B)は、スチレン系単量体と、(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体、(メタ)アクリル酸単量体、すなわち、酸成分がカルボキシル基である単量体とを必須成分とし、その他の共重合可能な単量体を含んでもよい共重合体である。
スチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、tert−ブチルスチレン、クロロスチレン等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体としては、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレートが挙げられる。
その他の共重合可能な単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート〔ラウリル(メタ)アクリレート〕、オクタデシル(メタ)アクリレート〔ステアリル(メタ)アクリレート〕、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)グリコールモノ(メタ)アクリレートの様なアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の単量体が挙げられる。
本発明においては、用いる各単量体の反応率等は略同一と考えて、各単量体の仕込割合を、各単量体の重合単位の質量換算の含有割合と見なすものとする。本発明に用いる共重合体は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の従来より公知の種々の反応方法によって合成することが出来る。この際には、公知慣用の重合開始剤、連鎖移動剤、界面活性剤及び消泡剤を併用することも出来る。
本発明で使用するスチレン−アクリル系共重合体(B)は、構成する単量体の内、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計が45〜80モル%であり、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体の合計モル数に対する、スチレン系単量体のモル数が65〜95%であり、かつ、酸価が110〜220(mgKOH/g)である。水に分散させた際の分散性や分散安定性、サーマルインクジェット記録方式におけるインク吐出安定性、普通紙における着色濃度に優れる点で、酸価が140〜200(mgKOH/g)であることが好ましい。ここで酸価とは、共重合体の不揮発分1gを中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数を言う。理論酸価は、用いた(メタ)アクリル酸の使用量に基づいて算術的に求めることも出来る。酸価が該範囲より低い場合には顔料分散性とサーマルインクジェット記録方式におけるインク吐出安定性が低下するので好ましくない。逆に酸価が該範囲より高い場合には、普通紙における着色濃度が低くなり好ましくない。共重合体を該酸価の範囲内とするには、(メタ)アクリル酸を、前記酸価の範囲内となる様に含めて共重合すれば良い。
本発明で使用するスチレン−アクリル系共重合体(B)は、三元共重合体であっても更にその他の共重合可能な単量体との四元以上の多元共重合体であっても良い。
本発明で用いるスチレン−アクリル系共重合体(B)は、単量体の重合単位のみの線状(リニアー)共重合体であっても、各種の架橋性を有する単量体を極少量共重合させ、一部架橋した部分を含有する共重合体であっても良い。
この様な架橋性を有する単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートや、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)グリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンのアルキレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート等の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明で用いるスチレン−アクリル系共重合体(B)の分子量としては特に制限されないが、例えば、分散安定性の観点から、重量平均分子量が5,000〜100,000であることが好ましい。中でも、低粘度で取扱いが容易な点で、5,000〜30,000であることがより好ましい。
本発明で用いる塩基性物質(C)は、スチレン−アクリル系共重合体(B)中の酸基を中和するためのものであるが、公知慣用のものがいずれも使用出来、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアの様な無機塩基性物質や、トリエチルアミン、アルカノールアミンの様な有機塩基性物質を用いることが出来る。
スチレン−アクリル系共重合体(B)における中和された酸基は、通常30〜100%、特に70〜100%の範囲に設定されることが好ましい。このイオン化された基の割合は酸基と塩基性物質のモル比を意味しているのではなく、解離平衡を考慮に入れたものである。
本発明の水性顔料分散体は、これらカーボンブラック(A)、スチレン−アクリル系共重合体(B)、塩基性物質(C)を水中に含有してなる。該分散体に含有される本発明における水としては、例えば、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水等、pH6.5〜7.5かつ遊離イオンを含有しない水が好ましい。
本発明の水性顔料分散体では、スチレン−アクリル系共重合体(B)の不揮発分とカーボンブラック(A)の質量比は、(B)/(A)が、0.1〜1.0であることが好ましい。中でも0.15〜0.7であることがより好ましく、特に0.2〜0.5であることが最も好ましい。この比率が低すぎる場合には、顔料分散に必要な樹脂量が不足するため、インク自体の保存安定性が低下し、逆に高すぎる場合には水性インクの粘度が高くなり、そのインク吐出にとって不都合であるため好ましくない。
本発明の水性顔料分散体の製造方法は、予備分散工程、分散工程、蒸留工程、酸析工程、濾過工程、洗浄工程、再分散工程、遠心分離工程、pH調整工程等が例として挙げられるが、ペイントコンディショナー等を用いた顔料分散で簡便に行っても良い。
予備分散工程では、分散機で分散する前に、カーボンブラック、スチレン−アクリル系共重合体、塩基性物質および水を予め混合しておくことが、乾燥によって強く凝集した有機顔料表面を分散媒で十分に濡らし、効率良く分散を行う上で好ましい。
予備分散工程では、例えばホモディスパー、乳化機、ラインミキサー等を用いて、粗大粒子を解砕しておくと、分散機中のスラリーとメディアを分離するセパレーターの詰まりを回避できる点で好ましい。
分散工程では、カーボンブラック、スチレン−アクリル系共重合体、塩基性物質および水からなる混合物を分散する工程を必須として含ませる。この混合物には水溶性有機溶剤を含めるのが好ましい。
分散工程において水溶性有機溶剤を併用すると、分散工程における液粘度を低下させることができる場合がある。水溶性有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、2−メトキシエタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は共重合体溶液として用いられても良く、別途独立に分散混合物中に加えられても良い
本発明の水性顔料分散体の製造工程で使用する分散機は、既に公知の種々の分散機が使用でき、特に限定されるものではないが、例えば、スチール、ステンレス、ジルコニア、アルミナ、窒化ケイ素、柄図等で出来た直径0.1〜1mm程度の球状分散媒体(メディア)の運動エネルギーを利用する方式、機械的攪拌による剪断慮力を利用する方式、高速で供給された被分散物流束の圧力変化、流路変化あるいは衝突に伴って発生する力を利用する方式等の分散方式を採ることができる。その中で、メディア攪拌型分散機が上記の方式の長所を兼備している点で好ましい。
蒸留工程の例には、分散工程において水溶性有機溶剤を使用した場合にこれを除去する工程、所望の固形分濃度にするため余剰の水を除去する工程等がある。
水性顔料分散体は、分散到達レベル、分散所要時間及び分散安定性の全ての面で、より優れた特性を発揮させるに当たって、顔料粒子と共重合体とは、より相互作用が強く働き分散していることが好ましい。
分散粒子の相互作用を高めるため、溶解状態にある共重合体に顔料粒子表面を密着させる工程を、前記分散工程の後工程として組み込むことが好ましい。
溶解状態にある共重合体を顔料粒子表面に密着させる工程としては、顔料粒子と中和塩基により溶解している共重合体とを含有する液媒体を酸性化することにより、共重合体中のイオン性基を中和される前に戻して、共重合体を析出させる工程(酸析工程)が好ましい。
酸析工程は、前記分散工程と必要に応じて実施される蒸留工程を経て得られた水性顔料分散体に塩酸、硫酸、酢酸等の酸性物質を加えて酸性化し、中和塩基と塩を形成することによって溶解状態にある共重合体を顔料粒子表面に析出させる工程である。この工程により、顔料と共重合体との相互作用を高めることが出来る。こうして相互作用を高めて得られた析出物を濾別後、より好ましくはその析出物を洗浄してから、再度中和塩基と共に水性媒体に分散させることで、より分散安定性に優れた水性顔料分散体とすることが出来る。
濾過工程は、顔料粒子表面と共重合体との相互作用を高めて得られた析出物を濾別する工程である。この析出物は顔料粒子と共重合体とからなる固形分である。この工程は前記した酸析工程後の固形分をフィルタープレス、ヌッチェ式濾過装置、加圧濾過装置等により濾過する工程である。
洗浄工程は、前記濾過工程で濾別された析出物を洗浄濾過する工程であり、この工程を実施することにより、最終的に得られる水性顔料分散体に含有する無機塩類の低減又は除去が可能になる。
カーボンブラックに含有する無機塩類とその他の要因で混入してきた無機塩類とをこの洗浄工程で一括して低減又は除去出来ることから、カーボンブラック自体の事前洗浄を独立して行う必要がなく、単位操作がより簡便で済むという長所がある。
再分散工程の例には、酸析工程、濾過工程によって得られた固形分に塩基性物質および必要により水や添加物を加えて再び分散体とする工程がある。それにより、共重合体のイオン化した酸基の対イオンを分散工程で用いたものから変更することができる。
遠心分離工程は、水性顔料インクとしての使用適性に悪影響を及ぼす分散体中の粗大粒子を除去する工程である。
こうして得られた水性顔料分散体は、そこに、インクジェット記録用水性インクの技術分野で公知慣用となっている各種添加剤、液媒体を含有させることにより、インクジェット記録用水性顔料インクとすることが出来る。具体的には、水性顔料分散体は、質量基準で、顔料固形分1〜10%となる様に水やその他の液媒体で希釈することで、インクジェット記録用水性顔料インクとすることが出来る。粗大粒子や過小粒子の除去や、分散粒子の粒子径分布を調整するために、超遠心分離やミクロフィルターによる濾過を更に行っても良い。
こうして得られたインクジェット記録用水性顔料インクは、公知慣用の被記録媒体に印字記録することが出来る。この際の被記録媒体としては、例えば、PPC紙の様な普通紙、写真用紙(光沢)、写真用紙(絹目調)等の様なインクジェット用専用紙、OHPフィルムの様な合成樹脂フィルム、アルミニウム箔の様な金属箔等の各種フィルム・シートが挙げられる。
以下、実施例および比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例および比較例において、「部」および「%」は、いずれも質量基準である。
<合成例1>
攪拌装置、滴下装置、温度センサー、および上部に窒素導入装置を有する還流装置を取り付けた反応容器を有する自動重合反応装置(重合試験機DSL−2AS型、轟産業(株)製)の反応容器にメチルエチルケトン(MEK)550部を仕込み、攪拌しながら反応容器内を窒素置換した。反応容器内を窒素雰囲気に保ちながら80℃に昇温させた後、滴下装置よりメタクリル酸ベンジル82部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル38部、メタクリル酸115部、スチレン250部、メタクリル酸グリシジル15部、「パーブチルO(登録商標)」(有効成分ペルオキシ2−エチルヘキサン酸t−ブチル、日油(株)製)30部、「ブレンマーTGL」(有効成分1−チオグリセロール、日油(株)製)20部の混合液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに同温度で15時間反応を継続させた後、MEKの一部を減圧留去し、不揮発分を50%に調整し、酸価150のスチレン−アクリル系共重合体(R−1)のMEK溶液を得た。
<合成例2>
メタクリル酸ベンジル113部、メタクリル酸84部とする以外は、合成例1と同様にして、不揮発分50%、酸価110のスチレン−アクリル系共重合体(R−2)のMEK溶液を得た。
<合成例3>
メタクリル酸ベンジル25部、メタクリル酸173部とする以外は、合成例1と同様にして、不揮発分50%、酸価225のスチレン−アクリル系共重合体(R−3)のMEK溶液を得た。
Figure 2009144060
尚、表1中、Stはスチレン、BzMAはベンジルメタクリレートを意味し、St+BzMAは、共重合体に占めるスチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体の合計モル%を意味し、St/(St+BzMA)は、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計モル数に対するスチレン系単量体のモル数(%)を意味する。
(実施例1)
冷却用ジャケットを備えた混合槽に、カーボンブラック#45L(三菱化学(株)社製)250部と、合成例1で得たスチレン−アクリル系共重合体(R−1)のMEK溶液150部、20%水酸化カリウム水溶液56部、MEK50部、およびイオン交換水655部を仕込み、ディスパー(TKホモディスパー20型、特殊機化工業(株)社製)で2時間攪拌し混合した。得られた混合液を直径0.3mmのジルコニアビーズを充填した分散装置(SCミル SC100/32型、三井鉱山(株)社製)に通し、循環方式(分散装置より出た分散液を混合槽に戻す方式)により4時間分散した。分散工程中は、冷却用ジャケットに冷水を通して分散液温度を40℃以下に保つよう制御した。
分散終了後、混合槽より分散原液を抜き採り、次いで水2,000部で混合槽および分散装置流路を洗浄し、分散原液と合わせて希釈分散液を得た。
ガラス製蒸留装置に希釈分散液を入れ、メチルエチルケトンの全量と水の一部を留去した。室温まで放冷後、攪拌しながら10%塩酸を滴下してpH4.5に調整したのち、固形分をヌッチェ式濾過装置で濾過、水洗した。ウェットケーキを容器に採り、20%水酸化カリウム水溶液を加えてpH9.5に調製し、前記ディスパーにて再分散した。その後、遠心分離工程(6000G、30分間)を経て、さらにイオン交換水を加え不揮発分調整して、不揮発分20%の水性顔料分散体(D−1)を得た。
(実施例2)
カーボンブラックを#45とする以外は、実施例1と同様にして、水性顔料分散体(D−2)を得た。
(実施例3)
カーボンブラックを#44とする以外は、実施例1と同様にして、水性顔料分散体(D−3)を得た。
(実施例4)
カーボンブラックを#44とする以外は、実施例1と同様にして、水性顔料分散体(D−4)を得た。
(比較例1)
カーボンブラックを#960とする以外は、実施例1と同様にして、水性顔料分散体(D−5)を得た。
(比較例2)
カーボンブラックを#900とする以外は、実施例1と同様にして、水性顔料分散体(D−6)を得た。
(比較例3)
カーボンブラックを#850とする以外は、実施例1と同様にして、水性顔料分散体(D−7)を得た。
(比較例4)
カーボンブラックを#25とする以外は、実施例1と同様にして、水性顔料分散体(D−8)を得た。
(サーマル方式インクジェット記録用水性顔料インクの調製)
特開平6−100810号公報記載の実施例1を参考にして、本発明の実施例1〜4および比較例1〜4の水性顔料分散体を用いてサーマル方式インクジェット記録用水性顔料インクを調製した。インク組成を以下に示す。
(インク組成)
水性顔料分散体 26.0部
グリセリン 2.0部
ジエチレングリコール 15.0部
N−メチルピロリドン 5.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
イオン交換水 49.0部
(サーマル方式インクジェット記録用水性顔料インクの印字評価)
上記にて調製したサーマル方式インクジェット記録用水性顔料インクを、市販のサーマル方式インクジェットプリンタ(BJ F300、キャノン(株)製)のカートリッジに充填し、コピー用紙(PB Paper GF−500、キャノン(株)製)に連続吐出試験を行った。
(連続吐出評価)
A4サイズのPB Paper GF−500紙(キャノン(株)製)に罫線パターンを印字し、罫線の印字抜け、かすれ、曲がりが見られれば「不良」とする判定である。最初の50枚で吐出不安定であれば、インク充填時の空気混入がないか確認し、安定的に吐出が打てていれば、以後100枚毎に目視判定を行う。100枚中の不良枚数が50枚以上であれば、ノズルチェックでノズル詰まりが完全に解消するまで最大3回クリーニングを行う。その直後の100枚印字において、不良枚数が50枚未満であれば評価を継続し、50枚以上であれば評価を中止し、中止した時点の枚数から200枚を差し引いた枚数を「連続吐出枚数」とする。最大3050枚まで評価を行う。尚、各実施例、比較例において最大3050枚までの評価中に「不良」と評価された枚数を評価枚数(例えば3050枚)で除した値を欠陥率として表す。
(普通紙における着色濃度)
前記連続吐出枚数評価において750枚印字終了後、A4サイズのPB Paper GF−500紙(キャノン(株)社製)に5cm四方のパッチをベタ印字し、分光光度計SpectroEye(グレタグマクベス社製)を用いて、パッチの光学反射濃度(OD)を測定した。
これらの各評価項目の測定結果は、まとめて表2に示した。
Figure 2009144060
表2から、本発明で規定するカーボンブラックを用いた水性顔料分散体から得られるインクジェット記録用水性顔料インクは、サーマルインクジェット記録方式において、優れたインク吐出安定性を示すことがわかる。
(実施例5)
実施例2において、スチレン−アクリル系共重合体(R−2)のMEK溶液150部、MEK50部、20%水酸化カリウム水溶液41部、イオン交換水670gとする以外は、実施例2と同様にして、水性顔料分散体(D−9)を得た。
(実施例6)
実施例5において、カーボンブラックを#44とする以外は、実施例5と同様にして、水性顔料分散体(D−10)を得た。
(実施例7)
実施例5において、カーボンブラックを#40とする以外は、実施例5と同様にして、水性顔料分散体(D−11)を得た。
(比較例5)
実施例2において、スチレン−アクリル系共重合体(R−3)のMEK溶液150部、20%水酸化カリウム水溶液84部、イオン交換水627gとする以外は、実施例2と同様にして、水性顔料分散体(D−12)を得た。
(比較例6)
比較例5において、カーボンブラックを#44とする以外は、比較例5と同様にして、水性顔料分散体(D−13)を得た。
(比較例7)
比較例5において、カーボンブラックを#40とする以外は、比較例5と同様にして、水性顔料分散体(D−14)を得た。
実施例5〜7および比較例5〜7の評価結果を表3に示した。
Figure 2009144060
表3から、本発明で規定するスチレン−アクリル共重合体を用いた水性顔料分散体から得られるインクジェット記録用水性顔料インクは、サーマルインクジェット記録方式において、優れたインク吐出安定性と普通紙における高着色濃度を兼備していることが明らかである。
実施例2〜7及び比較例5〜7から、印字における欠陥率についてまとめ、表4に示す。
Figure 2009144060
表4から、酸価150のスチレン−アクリル系共重合体(R−1)を用いたインクジェット記録用水性顔料インクは、ODと欠陥率(の少なさ)のバランスがより好ましく、使用するカーボンブラックの選択の幅も広がる。
本発明の水性顔料分散体から調製されたインクジェット記録用水性顔料インクは、サーマルインクジェット記録方式でのインク吐出安定性に優れるだけでなく、普通紙における高着色濃度も兼備しており、インクジェット用途に広範に展開が可能である。

Claims (3)

  1. カーボンブラック(A)と、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体と(メタ)アクリル酸とを重合せしめたスチレン−アクリル系共重合体(B)と、塩基性物質(C)とを含有するインクジェット記録用水性顔料インクのための水性顔料分散体において、
    該カーボンブラック(A)が、
    [1]一次粒径が20〜30(nm)、
    [2]比表面積が100〜150(m/g)、
    [3]DBP吸油量が40〜120(cm/100g)、
    のカーボンブラックであり、
    該スチレン−アクリル系共重合体(B)が、
    [a](メタ)アクリル酸ベンジル系単量体の重合単位を含み、
    [b]スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計が45〜80モル%であり、
    [c]スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計モル数に対するスチレン系単量体のモル数が65〜95%であり、
    [d]かつ、酸価110〜220(mgKOH/g)のスチレン−アクリル系共重合体であることを特徴とする水性顔料分散体。
  2. 前記したスチレン−アクリル系共重合体(B)が
    [a](メタ)アクリル酸ベンジル系単量体の重合単位を含み、
    [b]スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計が50〜75モル%であり、
    [c]スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との合計モル数に対するスチレン系単量体のモル数が70〜95%であり、
    [d]かつ、酸価140〜200(mgKOH/g)のスチレン−アクリル系共重合体である、請求項1に記載の水性顔料分散体。
  3. 請求項1または請求項2に記載の水性顔料分散体から調製されるインクジェット記録用水性顔料インク。
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