JP6299339B2 - インクジェット用インク組成物、記録方法、及び記録装置 - Google Patents
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Description
〔1〕
インクジェット用インク組成物を、ヘッド温度C(単位:℃)の記録用ヘッドから被記録媒体に対し吐出して、付着させる第1工程と、前記インクジェット用インク組成物が付着した前記被記録媒体を、乾燥温度D(単位:℃)で乾燥する第2工程と、を有する記録方法に用いるインクジェット用インク組成物であって、水と、ポリマー粒子と、を含み、前記ポリマー粒子は、ガラス転移温度A(単位:℃)のポリマーを含むコアポリマーと、該コアポリマーの少なくとも一部を被覆する、ガラス転移温度B(単位:℃)のポリマーを含むシェルポリマーと、を有し、前記ガラス転移温度A及び前記ガラス転移温度Bが、下記式(1)を満たし、かつ、前記ガラス転移温度A及び前記ガラス転移温度Bが、前記ヘッド温度C及び前記乾燥温度Dとの関係において下記式(2)を満たす、インクジェット用インク組成物。
10<B−A ・・・(1)
C<B<D ・・・(2)
前記シェルポリマーが、(メタ)アクリレート単位とカルボン酸モノマー単位とを有するポリマーを含む、前項〔1〕に記載のインクジェット用インク組成物。
前記ガラス転移温度Aが、−10℃以上60℃以下である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェット用インク組成物。
前記第1工程において、前記被記録媒体を前記記録用ヘッド側から加熱する前記記録方法に用いる、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤の少なくともいずれか1つと、グリコールエーテル及び炭素数3〜8のアルキルジオールの少なくともいずれか1つと、をさらに含む、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
前記乾燥温度Dが、45〜130℃である前記記録方法に用いる、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
前記第1工程において、前記被記録媒体の表面温度E(単位:℃)が、30〜70℃である前記記録方法に用いる、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
前記ガラス転移温度B及び前記表面温度Eが、下記式(3)を満たす、前項〔7〕に記載のインクジェット用インク組成物。
E<B ・・・(3)
インクジェット用インク組成物を、ヘッド温度C(単位:℃)の記録用ヘッドから被記録媒体に対し吐出して、付着させる第1工程と、前記インクジェット用インク組成物が付着した前記被記録媒体を、乾燥温度D(単位:℃)で乾燥する第2工程と、を有し、前記インクジェット用インク組成物は、水と、ポリマー粒子と、を含み、前記ポリマー粒子は、ガラス転移温度A(単位:℃)のポリマーを含むコアポリマーと、該コアポリマーの表面に形成された、ガラス転移温度B(単位:℃)のポリマーを含むシェルポリマーと、を有し、前記ガラス転移温度A、前記ガラス転移温度B、前記ヘッド温度C、及び前記乾燥温度Dが、下記式(1)及び(2)を満たす、記録方法。
10<B−A ・・・(1)
C<B<D ・・・(2)
前記ガラス転移温度B及び前記表面温度Eが、下記式(3)を満たす、前項〔9〕に記載の記録方法。
E<B ・・・(3)
前項〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物を、被記録媒体に対し吐出する記録用ヘッドと、該記録用ヘッドをヘッド温度C(単位:℃)に加熱するヘッド加熱手段と、前記インクジェット用インク組成物が付着した前記被記録媒体を、乾燥温度D(単位:℃)で乾燥する乾燥手段と、を有する記録装置。
本実施形態に係るインクジェット用インク組成物(以下、単に「インク組成物」ともいう。)は、インクジェット用インク組成物を、ヘッド温度C(単位:℃)の記録用ヘッドから被記録媒体に対し吐出して、付着させる第1工程と、前記インクジェット用インク組成物が付着した前記被記録媒体を、乾燥温度D(単位:℃)で乾燥する第2工程と、を有する記録方法に用いるインクジェット用インク組成物であって、水と、ポリマー粒子と、を含み、前記ポリマー粒子は、ガラス転移温度A(単位:℃)のポリマーを含むコアポリマーと、該コアポリマーの少なくとも一部を被覆する、ガラス転移温度B(単位:℃)のポリマーを含むシェルポリマーと、を有し、前記ガラス転移温度A及び前記ガラス転移温度Bが、下記式(1)を満たし、かつ、前記ガラス転移温度(A)℃及び前記ガラス転移温度Bが、前記ヘッド温度C及び前記乾燥温度Dとの関係において下記式(2)を満たす、インクジェット用インク組成物。
10<B−A ・・・(1)
C<B<D ・・・(2)
E<B ・・・(3)
本実施形態に係るインク組成物は、水を含む。水としては、特に制限されることなく、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。水を含むことで、有機溶剤を少なくすることができ、その結果、環境に配慮したインク組成物とすることができる。
本実施形態に係るインク組成物は、ポリマー粒子を含む。ポリマー粒子は、ガラス転移温度Aのポリマーを含むコアポリマーと、該コアポリマーの表面に形成された、ガラス転移温度Bのポリマーを含むシェルポリマーと、を有するコアシェル型ポリマー粒子である。また、ガラス転移温度Aとガラス転移温度Bとの差は、上記式(1)で示されるように、10℃以上である。このようなポリマー粒子を用いることにより、吐出前においては、印刷用ノズル内でシェルポリマーが軟化することを抑制できるため吐出安定性に優れる。また、吐出後においては、加熱によってシェルポリマーが軟化した後、コアポリマーが流出して、被記録媒体に対するインク組成物の密着性、被膜の耐擦性がより向上する傾向にある。
コアポリマーに含まれるポリマーのTg(A)は、−10℃以上60℃以下であることが好ましい。コアポリマーのガラス転移温度が60℃以下であることにより、シェルポリマーが軟化した後、容易にコアポリマーが流出できるため、密着性に優れる。また、コアポリマーのガラス転移温度が−10℃以上であることにより、インク組成物の保存安定性に優れる。コアポリマーのガラス転移温度は好ましくは25℃以上60℃未満であり、30℃以上55℃以下がさらに好ましい。
シェルポリマーに含まれるポリマーのTg(B)は、50℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましい。また、シェルポリマーに含まれるポリマーのTg(B)は、120℃以下が好ましく、より好ましくは90℃以下である。シェルポリマーに含まれるポリマーのTg(B)が120℃以下であることにより、被記録媒体上でシェルポリマーが軟化しやすいため、密着性により優れる傾向にある。また、インク組成物を吐出する際にインク組成物を予め加熱する場合に、シェルポリマーに含まれるポリマーのTg(B)が50℃以上であることにより、コアシェル型の構造を崩壊させずにポリマー粒子を記録ヘッドから吐出することが可能となり、印刷用ノズル内におけるポリマー粒子の溶着をより抑制できるため、吐出安定性により優れる傾向にある。
THFゲル分率(%)=(再乾燥後の質量/元の質量)×100
ポリマー粒子の合成方法については特に限定されないが、例えば公知の乳化重合法又はこれを適宜に組み合わせることによって容易に合成することができる。具体的には、一括混合重合法、モノマー滴下法、プレエマルション法、シード乳化重合法、多段階乳化重合法(二段乳化重合法等)、転相乳化重合法等が挙げられる。また、ポリマー粒子の平均粒子径を微小に出来るという観点から、乳化剤フリー重合法が好ましい。
インク組成物は、色材を含むことが好ましい。色材としては、特に限定されないが、例えば、顔料又は染料が挙げられる。
インク組成物は、界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。インク組成物がこれらの界面活性剤を含むことにより、被記録媒体に付着したインク組成物の濡れ性がより向上する傾向にある。
インク組成物は、浸透剤をさらに含むことが好ましい。インク組成物が被記録媒体に素早く浸透(又は、濡れ広がらせる)することによって、画像の滲み、ムラが少ない記録物を得ることができる。
インク組成物は、環状アミド化合物をさらに含むことが好ましい。インク組成物が環状アミド化合物を含むことにより、ポリマー粒子の安定性がより向上し、インク組成物中の異物の析出を効果的に防止できるため、保存安定性、特に高温下での保存安定性により優れる傾向にある。
インク組成物は、その保存安定性及びヘッドからの吐出安定性を良好に維持するため、目詰まり改善のため、又はインク組成物の劣化を防止するため、溶剤、保湿剤、溶解助剤、粘度調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤などの、種々の添加剤を適宜添加することもできる。
25℃におけるインク組成物の表面張力は、20〜50mPa・sが好ましく、20〜40mPa・sがより好ましい。表面張力が上記範囲内にあることにより、吐出安定性が良好となる傾向にある。なお、表面張力は、ウィルヘルミー法の表面張力計を用いて測定することができる。
25℃におけるインク組成物の粘度は、20mPa・s以下が好ましく、10mPa・s以下がより好ましい。粘度が上記範囲内にあることにより、吐出安定性が良好となる傾向にある。なお、粘度は、粘度計を用いて測定することができる。
被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、吸収性被記録媒体、低吸収性被記録媒体、又は非吸収性被記録媒体が挙げられる。
本実施形態に係る記録装置は、上記インク組成物を、被記録媒体に対し吐出する記録用ヘッドと、該記録用ヘッドをヘッド温度Cに加熱するヘッド加熱手段と、前記インクジェット用インク組成物が付着した前記被記録媒体を、乾燥温度Dで乾燥する乾燥手段と、を有する。この記録装置は、上述のインクジェット用インク組成物を更に有していてもよい。
本実施形態に係る記録方法は、インク組成物を、ヘッド温度Cの記録用ヘッドから被記録媒体に対し吐出して、付着させる第1工程と、インク組成物が付着した被記録媒体を、乾燥温度Dで乾燥する第2工程と、を有し、インク組成物は、水と、ポリマー粒子と、を含み、ポリマー粒子は、ガラス転移温度Aのポリマーを含むコアポリマーと、該コアポリマーの表面に形成された、ガラス転移温度Bのポリマーを含むシェルポリマーと、を有し、ガラス転移温度A、ガラス転移温度B、ヘッド温度C、及び乾燥温度Dが、上記式(1)及び(2)を満たすものである。
以下、上述の本実施形態の記録装置1を用いた場合の記録方法について説明する。
図2に、本実施形態に係る記録方法のフロー図を示す。図2に示すように、本実施形態に係る記録方法は、第1工程及び第2工程を有する。このうち第1工程は、上述したインク組成物を、ヘッド温度Cの記録用ヘッド2から被記録媒体に対し吐出して、付着させる工程である。これにより記録用ヘッド2内のインク組成物は粘度が低下し、良好に吐出することができる。また、ガラス転移温度B及びヘッド温度Cが上記式(2)を満たすため、記録用ヘッド2内においてインク組成物中のポリマー粒子のシェルポリマーは軟化せず、記録用ヘッド2内にポリマー粒子が溶着することを抑制することができ、これによって、吐出安定性が向上する。ヘッド温度Cは、ガラス転移温度Bよりも低く設定し、ガラス転移温度Bとヘッド温度Cとの差(B−C)は、5℃以上であると好ましく、10℃以上であるとより好ましい。一方、B−Cは、60℃以下であると好ましく、50℃以下であるとより好ましい。すなわち、B−Cは、5〜60℃であると好ましく、10〜50℃であるとより好ましい。
第2工程は、インク組成物が付着した被記録媒体を、乾燥温度Dで乾燥する工程である。乾燥温度Dは、ガラス転移温度Bよりも高く、乾燥温度Dとガラス転移温度Bとの差(D−B)は、5℃以上であると好ましく、10℃以上であるとより好ましい。一方、D−Bは、50℃以下であると好ましく、40℃以下であるとより好ましい。すなわち、D−Bは、5〜50℃であると好ましく、10〜40℃であるとより好ましい。乾燥温度Dがガラス転移温度Bよりも高いことにより、上記式(1)を満たすことと相俟って、被記録媒体に付着したインク組成物中のポリマー粒子のシェルポリマーが軟化すると共に、コアポリマーが流出して、これらが被記録媒体上に密着する。
下記の実施例及び比較例において使用したインク組成物用の主な材料は、以下の通りである。
〔色材〕
C.I.ピグメントブルー15:3
〔浸透剤〕
1,2−ヘキサンジオール
〔保湿剤〕
1,2−プロパンジオール
〔環状アミド化合物〕
2−ピロリドン
〔界面活性剤〕
BYK348(シリコーン系界面活性剤、ビックケミー・ジャパン社製)
〔ポリマー粒子〕
ポリマー粒子1(製造例1により製造した。)
ポリマー粒子2(製造例1により製造した。)
ポリマー粒子3(製造例1により製造した。)
ポリマー粒子4(製造例1により製造した。)
ポリマー粒子5(製造例2により製造した。)
ポリマー粒子6(製造例1により製造した。)
ポリマー粒子7(製造例1により製造した。)
反応容器に滴下装置、温度計、水冷式還流コンデンサー、攪拌機を備え、イオン交換水100部を入れ、攪拌しながら窒素雰囲気70℃で、重合開始剤の過硫酸アンモニウムを0.2部添加しておき、メチルメタクリレート42.5、ブチルメタクリレート22.5部、ラウリルメタクリレート19.2部、およびアクリル酸7.7部を入れたモノマー溶液を、反応容器に滴下して反応させてシェルポリマーを重合し作製した。その後、過硫酸カリウム0.2部、スチレン9.2部およびn−ブチルアクリレート13.8部混合液を滴下して70℃で攪拌しながら重合反応させた後、水酸化ナトリウムで中和しpH8〜8.5に調整して0.3μmのフィルターでろ過することによりコアシェル型ポリマー粒子分散液(ポリマー粒子1)を作製した。
滴下装置、温度計、水冷式還流コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水100部と、重合開始剤の過硫酸カリウムを0.2部とを添加しておき、イオン交換水40部、ラウリル硫酸カリウム0.2部、メチルメタクリレート104部、ラウリルメタクリレート13部、アクリル酸13部、t−ドデシルメルカプタン0.5部を含む反応液を攪拌しながら窒素雰囲気70℃で攪拌しながら添加して重合反応させた後、水酸化ナトリウムで中和しpH8〜8.5に調整して0.3μmのフィルターでろ過することによりポリマー粒子水分散液を作製した。
各材料を下記の表3、表4に示す組成(質量%)で混合し、十分に撹拌し、各インク組成物を得た。なお、顔料及びポリマー粒子は固形分量を示す。また、以下に記載の評価試験の結果についても表3、表4に示す。
〔吐出安定性〕
プリンターStylus Pro 9900(セイコーエプソン社製)の一部を改造し、インクジェット記録時に記録媒体を加熱調節できるプリンターとした。このプリンターを用いて、記録用ヘッドのノズルから各インク組成物を吐出し、被記録媒体である塩ビコート紙JT5829R(Mactac社製)上にベタパターンを形成し、硬化手段により乾燥し、冷却ファンにより乾燥後のインク組成物を冷却した。10時間の連続印刷後、吐出安定性を以下のように評価した。なお、2時間記録するごとにメンテナンスを実施した。表2に記録条件(モード)を示す。
A:吐出中に少々不吐出や吐出乱れ等が生じるが、吐出中に復帰し、概ね問題がない状態
B:吐出中に少々不吐出や吐出乱れ等が生じ、吐出中に復帰しないが、メンテナンスによって正常な状態に復帰する状態
C:吐出中に少々不吐出や吐出乱れ等が生じ、吐出中に復帰せず、メンテナンスによっても吐出が復帰しない状態
プリンターStylus Pro 9900(セイコーエプソン社製)を用いて、記録用ヘッドのノズルから各インク組成物を吐出し、被記録媒体である塩ビコート紙JT5829R(Mactac社製)上にベタパターンを形成し、硬化ヒーターにより乾燥し、冷却ファンにより乾燥後のインク組成物を冷却した。得られた記録物に対してJIS規格クロスカット試験を行い、インク組成物の密着性を、以下のように評価した。
A:25個の格子の全てで剥離が認められない状態
B:25個の格子のうち、3個未満で剥離が認められる状態
C:25個の格子のうち、3個以上で剥離が認められる状態
プリンターStylus Pro 9900(セイコーエプソン社製)を用いて、記録用ヘッドのノズルから各インク組成物を吐出し、被記録媒体である塩ビコート紙JT5829R(Mactac社製)上にベタパターンを形成し、硬化ヒーターにより乾燥し、冷却ファンにより乾燥後のインク組成物を冷却した。記録解像度は720×720dpiとし、インク滴あたりの質量(インク質量)は21ngとした。また、塗布量は1平方インチあたり7.5〜11mgで変化させ、Duty70〜100%部分を有するベタパターンとした。得られた記録物のDuty70〜100%部分の凝集ムラを目視確認し、以下のように評価した。
A:凝集ムラを目視で確認することができない状態
B:一部のインク質量で凝集ムラが目視で確認された状態
C:インク質量によらず、凝集ムラが確認された状態
Claims (11)
- インクジェット用インク組成物を、ヘッド温度C(単位:℃)の記録用ヘッドから被記
録媒体に対し吐出して、付着させる第1工程と、前記インクジェット用インク組成物が付着した前記被記録媒体を、乾燥温度D(単位:℃)で乾燥する第2工程と、を有する記録
方法に用いるインクジェット用インク組成物であって、
水と、ポリマー粒子と、を含み、
前記ポリマー粒子は、ガラス転移温度A(単位:℃)のポリマーを含むコアポリマーと
、該コアポリマーの少なくとも一部を被覆する、ガラス転移温度B(単位:℃)のポリマ
ーを含むシェルポリマーと、を有し、
前記ガラス転移温度A及び前記ガラス転移温度Bが、下記式(1)を満たし、かつ、前記ガラス転移温度A及び前記ガラス転移温度Bが、前記ヘッド温度C及び前記乾燥温度Dとの関係において下記式(2)を満たす、インクジェット用インク組成物。
10<B−A≦30 ・・・(1)
C<B<D ・・・(2) - 前記シェルポリマーが、(メタ)アクリレート単位とカルボン酸モノマー単位とを有するポリマーを含む、請求項1に記載のインクジェット用インク組成物。
- 前記ガラス転移温度Aが、−10℃以上60℃以下である、請求項1又は2に記載のインクジェット用インク組成物。
- 前記第1工程において、前記被記録媒体を前記記録用ヘッド側から加熱する前記記録方法に用いる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
- フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤の少なくともいずれか1つと、
グリコールエーテル及び炭素数3〜8のアルキルジオールの少なくともいずれか1つと、
をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。 - 前記乾燥温度Dが、45〜130℃である前記記録方法に用いる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
- 前記第1工程において、前記被記録媒体の表面温度E(単位:℃)が、30〜70℃で
ある前記記録方法に用いる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。 - 前記ガラス転移温度B及び前記表面温度Eが、下記式(3)を満たす、請求項7に記載のインクジェット用インク組成物。
E<B ・・・(3) - インクジェット用インク組成物を、ヘッド温度C(単位:℃)の記録用ヘッドから被記
録媒体に対し吐出して、付着させる第1工程と、前記インクジェット用インク組成物が付着した前記被記録媒体を、乾燥温度D(単位:℃)で乾燥する第2工程と、を有し、
前記インクジェット用インク組成物は、水と、ポリマー粒子と、を含み、
前記ポリマー粒子は、ガラス転移温度A(単位:℃)のポリマーを含むコアポリマーと、該コアポリマーの表面に形成された、ガラス転移温度B(単位:℃)のポリマーを含むシェルポリマーと、を有し、
前記ガラス転移温度A、前記ガラス転移温度B、前記ヘッド温度C、及び前記乾燥温度Dが、下記式(1)及び(2)を満たす、記録方法。
10<B−A≦30 ・・・(1)
C<B<D ・・・(2) - 前記ガラス転移温度B及び前記表面温度Eが、下記式(3)を満たす、請求項9に記載の記録方法。
E<B ・・・(3) - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物を、被記録媒体に対し吐出する記録用ヘッドと、
該記録用ヘッドをヘッド温度C(単位:℃)に加熱するヘッド加熱手段と、
前記インクジェット用インク組成物が付着した前記被記録媒体を、乾燥温度D(単位:
℃)で乾燥する乾燥手段と、
を有する記録装置。
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