JP5832345B2 - 検査装置および検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、検査装置および検査方法に関し、より詳しくは、マスクなどの被検査試料に形成されたパターンの欠陥検出に用いられる検査装置および検査方法に関する。
近年、大規模集積回路(LSI;Large Scale Integration)の高集積化および大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅は益々狭くなっている。こうした回路パターンは、原画パターンが描かれたマスクを用い、ステッパと称される縮小投影露光装置でウェハをパターンに露光転写することにより製造される。ここで、パターンの転写に使用されている深紫外線光の波長は193nmであるのに対して、転写しようとするパターンのサイズは波長よりも短い。このため、リソグラフィ技術の複雑化も加速している。また、LSIを大量に生産するにあたっては、製品毎に異なるマスクパターンのデザイン変更に対する自由度も求められる。こうしたことから、マスク上に原画パターンを形成する際には、電子ビーム描画装置による電子ビームリソグラフィ技術が用いられている。
電子ビームリソグラフィ技術は、荷電粒子ビームを利用するために本質的に優れた解像度を有する。また、焦点深度を大きく確保することができるので、高い段差上でも寸法変動を抑制できるという利点も有している。それ故、マスクの製造現場だけではなく、ウェハ上にパターンを直接描画する際にも電子ビームリソグラフィ技術が用いられる。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)を代表とする最先端デバイスの開発に適用されている他、一部ASIC(Application Specific Integrated Circuit)の生産にも用いられている。
ところで、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。このため、歩留まり向上のための様々な方策がとられている。特に、マスクのパターン欠陥は、歩留まりを低下させる大きな要因となるので、マスク製造工程ではパターン欠陥を正確に検出することが求められる。
しかしながら、1ギガビット級のDRAMに代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになろうとしている。このため、マスク上でパターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。それ故、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検出する検査装置には、高い検査精度が必要とされる。
検査装置における欠陥検出の手法には、ダイ−トゥ−データベース(die to database)検査と、ダイ−トゥ−ダイ(die to die)検査とがある。いずれも被検査試料となる試料の光学画像を、手本となる基準画像と比較して、欠陥を検出するものである。例えば、ダイ−トゥ−データベース検査では、描画データ(設計パターンデータ)を検査装置に入力し、これをベースに、基準画像となる設計画像データ(参照画像)を生成する。そして、パターンを撮像して得られた測定データ(光学画像)と、設計画像データ(参照画像)とを比較する。尚、描画データは、パターン設計されたCAD(Computer Aided Design)データが検査装置に入力可能なフォーマットに変換されたものである。
特許文献1には、ダイ−トゥ−データベース検査の具体的方法が開示されている。それによれば、まず、光源から出射された光が光学系を介して被検査試料であるマスクに照射される。マスクはステージ上に載置されており、ステージが移動することによって照射された光がマスク上を走査する。マスクを透過または反射した光はレンズを介して画像センサ上に結像し、画像センサで撮像された光学画像は測定データとして比較部へ送られる。比較部では、測定データと設計画像データとがアルゴリズムにしたがって比較される。そして、これらのデータが一致しない場合には欠陥ありと判定される。
特開2008−112178号公報
上記のように、マスク上におけるパターンの微細化に伴い、検出されるべき欠陥の寸法も微細になっている。このため、検査装置には高倍率の光学系が必要となり、また、検査にかかる時間は長期化している。それ故、マスクに対して検査光が長時間照射されることによるマスクの熱膨張や、検査装置内部での気流の変動、あるいは、検査装置の各種熱源に起因した測長システムの測定誤差などによって、検査結果から得られるパターンの位置に変動が生じるという問題がある。今後もパターンは微細化の一途であることを考えると、かかる位置変動を是正することが必要となっている。
本発明は、こうした点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、検査工程で生じる位置誤差を低減することのできる検査装置および検査方法を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の第1の態様は、複数のストライプによって仮想的に分割される検査領域を有する被検査試料が載置されるステージと、
ステージ上で被検査試料とは異なる領域に配置され、複数のストライプによって仮想的に分割されるパターンが形成された位置誤差補正手段と、
被検査試料の検査領域と位置誤差補正手段に光を照射してこれらの光学画像を得る光学画像取得部と、
被検査試料と位置誤差補正手段から得られる光学画像に対応する参照画像を作成する参照画像作成部と、
被検査試料の光学画像と参照画像を比較して、これらの差分値が所定の閾値を超える場合に欠陥と判定する比較部と、
位置誤差補正手段の少なくとも光学画像から、被検査試料と位置誤差補正手段との相対的位置ずれを表す第1のずれ量を取得する第1のずれ量取得部と、
位置誤差補正手段に形成されたパターンの位置座標の真値に対する位置ずれを表す第2のずれ量を取得する第2のずれ量取得部と、
第1のずれ量に基づいて被検査試料と位置誤差補正手段との位置関係を補正し、第2のずれ量に基づいて被検査試料の検査領域にある各パターンの位置座標の変動値を求めてこの位置座標を補正する位置補正部とを有することを特徴とする検査装置に関する。
本発明の第1の態様において、位置誤差補正手段には、アライメントマークが設けられていて、
第1のずれ量取得部は、アライメントマークの位置座標の真値を保持し、この真値と、位置誤差補正手段の光学画像と参照画像から得られるアライメントマークの位置座標の実測値との差から、第1のずれ量を取得することが好ましい。
本発明の第1の態様において、第1のずれ量取得部は、位置誤差補正手段における複数のストライプから抽出されたストライプの光学画像と、この光学画像に対応する参照画像との重ね合わせにより第1のずれ量を取得することが好ましい。
本発明の第2の態様は、アライメントマークと所定のパターンとを有する位置誤差補正手段が配置されたステージ上に被検査試料を載置する工程と、
被検査試料の検査領域を複数のストライプによって仮想的に分割するとともに、位置誤差補正手段のパターンもストライプによって仮想的に分割し、被検査試料と位置誤差補正手段の両方について、全てのストライプが連続して走査されるようにステージを移動させて、これらとアライメントマークの各光学画像を取得する工程と、
被検査試料と位置誤差補正手段から得られる光学画像に対応する参照画像を作成する工程と、
被検査試料の光学画像と参照画像を比較して、これらの差分値が所定の閾値を超える場合に欠陥と判定する工程と、
位置誤差補正手段の少なくとも光学画像から、被検査試料と位置誤差補正手段との相対的位置ずれを表す第1のずれ量を取得する工程と、
位置誤差補正手段に形成されたパターンの位置座標の真値に対する位置ずれを表す第2のずれ量を取得する工程と、
第1のずれ量に基づいて、被検査試料と位置誤差補正手段との位置関係を補正する工程と、
第2のずれ量に基づいて、被検査試料の検査領域にある各パターンの位置座標の変動値を求めてこの位置座標を補正する工程とを有することを特徴とする検査方法に関する。
本発明の第2の態様において、第2のずれ量を取得する工程は、
位置誤差補正手段に形成されたパターンの位置座標の真値から、所定領域に含まれるこのパターンの真値の平均値を求める工程と、
位置誤差補正手段の光学画像と参照画像から位置誤差補正手段に形成されたパターンの位置座標の実測値を求め、上記所定領域に含まれるこのパターンの実測値の平均値を求める工程と、
真値の平均値と実測値の平均値の差から、第2のずれ量を取得する工程とを有することが好ましい。
本発明の第1の態様によれば、検査工程で生じる位置誤差を低減することのできる検査装置が提供される。
本発明の第2の態様によれば、検査工程で生じる位置誤差を低減することのできる検査方法が提供される。
実施の形態1における光学画像の取得手順を説明する図である。 実施の形態1の検査装置の構成を示す図である。 実施の形態1におけるデータの流れを示す概念図である。 実施の形態1の検査工程の概要を示すフローチャートである。 実施の形態1のフィルタ処理を説明する図である。 実施の形態1において、ずれ量取得、位置補正およびマップ作成の各工程を示すフローチャートである。 実施の形態2の検査方法を説明する図である。 実施の形態3の検査装置の構成を示す図である。 実施の形態3におけるデータの流れを示す概念図である。 実施の形態3の検査工程の概要を示すフローチャートである。 実施の形態4の検査方法を説明する図である。 実施の形態5において、荷重センサが配置された様子を示すステージの平面図である。 実施の形態5の検査方法を説明する図である。 実施の形態6において、距離センサを有する位置誤差補正手段が配置されたステージの平面図である。 実施の形態6の検査方法を説明する図である。 実施の形態1における位置誤差補正手段のパターンの一例である。 実施の形態4の検査装置の構成を示す図である。 実施の形態7における位置誤差補正手段のパターンの一例である。
実施の形態1.
本実施の形態の検査装置は、被検査試料が載置されるステージを有する。このステージ上には、表面に所定のパターンが形成された位置誤差補正手段が設けられている。かかる所定のパターンは、白色以外の色を有している(以下、本願明細書において同じ。)。
被検査試料の検査領域は、複数のストライプによって仮想的に分割され、位置誤差補正手段におけるパターンもこれらのストライプによって仮想的に分割される。かかる位置誤差補正手段を設けることで、検査工程で生じるパターンの位置誤差を把握し、またこれを低減することができる。以下、本実施の形態の検査装置および検査方法について詳述する。
本実施の形態では、被検査試料として、フォトリソグラフィで使用されるマスクを用いる。但し、被検査試料はこれに限られるものではない。
本実施の形態におけるステージは、XYθ各軸のモータによって水平方向および回転方向に移動可能なXYθステージである。マスクは、XYθステージ上の所定位置に載置される。
検査を行う際には、マスクに形成されたパターンに対し、XYθステージの上方から光を照射する。すると、マスクを透過した光は、フォトダイオードアレイに光学像として結像し、次いで、フォトダイオードアレイで光電変換される。さらにセンサ回路によってA/D(アナログデジタル)変換されてから、光学画像として比較回路へ出力される。
図1は、光学画像の取得手順を説明する図である。この図に示すように、ステージ102上には、被検査試料としてのマスク101が載置されている。マスク101にはアライメントマーク31が設けられており、このアライメントマーク31を用いて、マスク101は、ステージ102上の所定位置に載置される。
マスク101上で検査領域は、Y方向に向かって、スキャン幅Wの短冊状の複数のストライプに仮想的に分割される。図1で、検査領域は、第1のストライプ20aから第9のストライプ20iまでの9つのストライプに分割されている。ステージ102は、これらのストライプが連続的に走査されるように移動する。これにより、スキャン幅Wの画像がフォトダイオードアレイに連続的に入力され、光学画像が取得されていく。
具体的には、ステージ102が−X方向に移動しながら、第1のストライプ20aにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。次いで、ステージ102がX方向に移動しながら、第2のストライプ20bについて同様にスキャン幅Wの画像がフォトダイオードアレイに連続的に入力される。第3のストライプ20cについては、第2のストライプ20bにおける画像を取得する方向(X方向)とは逆方向、すなわち、第1のストライプ20aにおける画像を取得した方向(−X方向)に、ステージ102が移動しながらフォトダイオードアレイに画像が入力される。以下同様にして、全てのストライプにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。このように、連続的に画像が入力されることで、効率的な光学画像の取得が可能となる。
本実施の形態では、ステージ102上に、位置誤差補正手段10が設けられている。そして、位置誤差補正手段10の表面にはパターンが形成されている。例えば、複数の十字パターンからなるパターンや、複数のラインパターンからなるパターン、複数のコンタクトホールからなるパターンなどが挙げられる。また、位置誤差補正手段10の表面には、上記パターンの他にも、(後述する)マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正するのに使用するアライメントマークが形成されている。
位置誤差補正手段10上のアライメントマークと各パターンの正確な位置、すなわち、X座標とY座標については、マスク101の検査工程とは別の測定工程によって把握される。この測定工程は、検査工程におけるような熱や気流の変動による影響を受けない。本実施の形態では、かかる測定工程によって得られたアライメントマークの位置座標を、「位置誤差補正手段におけるアライメントマークの位置座標の真値」と称する。同様に、各パターンの位置座標を、「位置誤差補正手段におけるパターン位置座標の真値」と称する。尚、真値の測定には、例えば、ライカ社製LMS−IPROなどの座標測定装置などを用いることができる。真値の測定は、原則として1回でよく、マスク検査の度に行う必要はない。
検査工程では、上記の通り、検査光の長時間照射による熱膨張や、検査装置内部での気流の変動、あるいは、検査装置の各種熱源に起因した測長システムの測定誤差などによって、検査結果から得られるパターンの位置に変動が生じる。そこで、本実施の形態では、検査工程において、マスク101のパターンの位置と併せて、位置誤差補正手段10におけるパターンの位置を測定し、これを上記の真値と比較する。真値と測定値との差は、検査工程で生じる位置変動であるので、かかる変動値を用いてマスク101のパターン位置を補正することで、各パターンの正確な位置を求めることが可能となる。
ところで、位置誤差補正手段10は、ステージ102の上に固定されている。これに対して、マスク101は、検査時にステージ102の上に載置され、検査が終了するとステージ102から取り除かれる。そして、次の被検査試料たる(別の)マスク101がステージ102の上に載置される。
ステージ102上でマスク101が載置される位置は、厳密には同一でない。つまり、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係は、マスク101が載置される度に変化する。このため、マスク101に描かれたパターンの正確な位置を求めるには、位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正することが好ましい。
以下、マスク101上におけるパターン位置の求め方について述べる。尚、パターン位置の算出は、マスク101の検査工程と併せて行うことができる。
まず、図1に示すように、ステージ102の上にマスク101を載置する。マスク101には、アライメントマーク31が設けられており、このアライメントマーク31を用いて、マスク101が所望の位置となるようにステージ102の位置を調整する。このとき、ステージ102を動かすことで、位置誤差補正手段10もステージ102と連動して動く。マスク101と位置誤差補正手段10とは、理想的な位置関係からずれているのが普通、つまり、マスク101と位置誤差補正手段10のいずれもが理想とする位置にあることは稀であるので、マスク101が所望の位置となるようにステージ102を動かせば、位置誤差補正手段10は、所望の位置からずれた位置にあることになる。より具体的には、位置誤差補正手段10は、X方向、Y方向およびθ方向において、それぞれ理想的な位置からずれた位置にある。
次に、図1で説明したようにして、マスク101上の検査領域における光学画像を取得する。ここで、位置誤差補正手段10に設けられたパターンは、マスク101上の検査領域を分割したストライプと同一のストライプ、すなわち、第1のストライプ20aから第9のストライプ20iまでの9つのストライプによって仮想的に分割される。これにより、検査領域の画像がフォトダイオードアレイに入力されるのと連続して、位置誤差補正手段10のパターンの画像もフォトダイオードアレイに入力される。
具体的には、図1において、ステージ102が移動すると、マスク101の検査領域を分割する、第1のストライプ20a、第2のストライプ20b、第3のストライプ20c、・・・、第9のストライプ20iにおける各画像が取得されていく。このとき、ステージ102のX方向の移動範囲に、マスク101の検査領域だけでなく、位置誤差補正手段10のアライメントマーク30とパターンが位置する領域も含まれるようにすれば、位置誤差補正手段10における、第1のストライプ20a、第2のストライプ20b、第3のストライプ20c、・・・、第9のストライプ20iの各画像も上記ステージ102の一連の動きの中で取得される。つまり、ステージ102に無駄な動作をさせることなく、マスク101の検査領域の画像と、位置誤差補正手段10のパターンの画像とを取得することができる。但し、ここで言う「ステージ102の移動範囲」には、ステージ102が等速移動するまでに必要な領域、すなわち、ステージ102の加速領域は含まれないものとする。
上述したように、位置誤差補正手段10にも、アライメントマーク30が設けられている。そこで、上記方法により取得した、位置誤差補正手段10の画像から、アライメントマークの位置座標を求め、これと、予め求めたアライメントマークの位置座標の真値との差を求める。この差が、位置誤差補正手段10の理想的な位置からのずれ量、換言すると、位置誤差補正手段10とマスク101との相対的な位置ずれ量になる。
また、位置誤差補正手段10のパターンの画像からは、各パターンの位置座標も求められる。得られた位置座標と、予め求めた位置座標の真値との差を求めることにより、検査工程で生じるパターンの位置座標の変動値が求められる。
以上のようにして求めた値から、マスク101上のパターンの正確な位置が求められる。すなわち、位置誤差補正手段10の光学画像から得られたアライメントマーク30の位置座標と、予め求めたアライメントマーク30の位置座標の真値との差を用いて、位置誤差補正手段10とマスク101との相対的な位置関係を補正する。次いで、位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標と、対応する各パターンの位置座標の真値との差を用いて、マスク101上の各パターンの位置を補正する。これにより、マスク101上の各パターンの正確な位置を知ることができる。
尚、位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標と、対応する各パターンの位置座標の真値との差を用いて、マスク101上の各パターンの位置を補正した後に、位置誤差補正手段10とマスク101との相対的な位置関係を補正してもよい。
次に、具体例を挙げて、マスク101上におけるパターン位置の求め方をさらに詳しく説明する。
<位置座標の真値の取得>
位置誤差補正手段10には、4つのアライメントマーク30が設けられている。すなわち、図1に示すように、位置誤差補正手段10の表面の四隅にそれぞれアライメントマーク30が設けられている。これらについて、ライカ社製LMS−IPROなどを用いて、それぞれの位置座標を求める。尚、アライメントマークの形状、数、位置は、図1の例に限られるものではない。
また、位置誤差補正手段10には、(図1では図示されない)複数のラインパターンが設けられている。このラインパターンの1つについて、その位置座標の真値を求める。同様にして、他のラインパターンの位置座標についても真値を求める。そして、所定領域に含まれるラインパターンの位置座標の平均値(真値の平均値)を求める。ここで、所定領域は、例えば、2mm×2mmの大きさの領域とすることができる。尚、かかる所定領域が所定数集合することにより、1ストライプを形成することができる。但し、これに限られるものではなく、例えば、所定領域がストライプの幅より大きくなってもよい。
尚、平均値を求める際には、位置座標の値を並び替え、上と下の極端な値を除外することができる。これにより、より正確な平均値を求めることが可能である。例えば、上下合わせて20%、すなわち、上位10%のデータと、下位10%のデータを除外して、平均値を計算することができる。
また、位置誤差補正手段10には、同一の形状のパターンが同一の向きおよび間隔で配置されていてもよいが、異なる形状のパターンが異なる向きおよび間隔で配置されていてもよい。後者であれば、パターンの形状、向きおよび間隔から、その位置を把握することができるので、パターンを用いたアライメントが可能になるという利点がある。
図16は、位置誤差補正手段10の上に設けられたパターンの一例である。領域P1には、複数のラインパターンが形成されている。領域P1はその一部であり、図16に拡大して示すように、領域P1は、長さと間隔の異なる複数のラインによって構成されている。また、領域P2にも複数のラインパターンが形成されている。領域P2はその一部であり、図16に拡大して示すように、長さと間隔の異なる複数のラインによって構成されている。尚、領域P1を構成するパターンの向きと、領域P2を構成するパターンの向きとは、90度異なっている。
図16のようなパターンとすることにより、ラインの長さ、向きおよび間隔から、各ラインパターンの位置を知ることができる。したがって、これらのパターンによって、位置誤差補正手段10のアライメントが可能になるので、アライメントマーク30と併用することで、位置誤差補正手段10のアライメントを容易にすることができる。
<光学画像の取得>
次に、図1に示すように、マスク101上の検査領域を、Y方向に向かって、第1のストライプ20aから第9のストライプ20iまでの9つのストライプで仮想的に分割する。同様に、位置誤差補正手段10のパターンについても、同じストライプ、すなわち、第1のストライプ20aから第9のストライプ20iによって仮想的に分割する。そして、マスク101の検査領域と、位置誤差補正手段10の両方について、全てのストライプが連続的に走査されるようにステージ102を移動させる。
例えば、図1において、矢印は画像が取得されていく方向を示している。位置誤差補正手段10における第1のストライプ20aから始めて、ステージ102を−X方向に移動させることにより、マスク101における第1のストライプ20aを走査する。これにより、位置誤差補正手段10の第1のストライプ20aの画像に続いて、マスク101の第1のストライプ20aの画像が取得される。次に、ステージ102を−Y方向にステップ送りした後にX方向に移動させて、マスク101における第2のストライプ20bの画像を取得する。続いて、位置誤差補正手段10の第2のストライプ20bの画像を取得する。その後も矢印の方向にしたがい、位置誤差補正手段10とマスク101の双方について、第3のストライプ20c、第4のストライプ20d、・・・、第9のストライプ20iの各画像を取得する。
<ずれ量の取得>
上記工程で取得された位置誤差補正手段10の光学画像を基に、位置誤差補正手段10に設けられたアライメントマーク30の位置座標を求める。そして、これと、アライメントマーク30の位置座標の真値との差を求める。これにより、位置誤差補正手段10の理想的な位置からのずれ量(以下、第1のずれ量とも言う。)が分かるので、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正することができる。
また、上記光学画像を基に、各ラインパターンの位置座標を求める。そして、真値を求めたときと同一の所定領域に含まれるラインパターンの位置座標の平均値(実測値の平均値)を算出する。次いで、所定領域における<真値の平均値>と、この所定領域と同一の領域における<実測値の平均値>の差を算出する。これにより、検査工程で生じるパターンの位置座標の変動値(以下、第2のずれ量とも言う。)を知ることができる。
そして、第1のずれ量を用いて、位置誤差補正手段10とマスク101との相対的な位置関係を補正し、また、第2のずれ量を用いて、マスク101上の各パターンの位置を補正する。これにより、マスク101上の各パターンの正確な位置を知ることができる。
尚、平均値の差を第2のずれ量とせずに、各パターンの真値と実測値の差を第2のずれ量とすることもできる。しかし、後者の場合には、位置ずれ量の補正のために処理されるデータ量が膨大になる。一方、検査時において、隣接するパターン間での変動値の差は微小と考えられる。そこで、上述したように、所定領域に含まれるパターンについて、これらの真値と実測値の各平均値を求め、これらの差を第2のずれ量とすることが好ましい。
パターンの位置座標が変動する現象は、検査時間が長くなることに起因している。このため、第2のずれ量は、一定ではなく、基本的には、検査開始からの時間が経過するほど大きくなる。つまり、マスク101において、各パターンの位置座標の変動値は、第1のストライプ20a、第2のストライプ20b、・・・、第9のストライプ20iの順に大きくなる。同様に、位置誤差補正手段10におけるパターン位置座標の変動値も、第1のストライプ20a、第2のストライプ20b、・・・、第9のストライプ20iの順に大きくなる。また、同じストライプであっても、最初に検査されたパターンよりも、後に検査されたパターンの方が、座標位置の変動値は大きい。
そこで、位置誤差補正手段10における、<真値の平均値>と<実測値の平均値>の差から求めた位置座標の変動値(第2のずれ量)を用いて線形補間を行う。これにより、マスク101におけるパターンの位置座標の変動値(第2のずれ量)を求めることができる。そして、この変動値(第2のずれ量)を用いて実測値を補正することで、パターンの位置ずれ量を低減することが可能となる。さらに、第1のずれ量を用いることで、位置誤差補正手段10とマスク101との相対的な位置関係も補正できるので、マスク101上のパターンのより正確な位置を知ることができる。
尚、マスク101におけるパターンの位置座標の変動値の求め方は、上記の線形補間に限られないのは言うまでもない。例えば、B−スプライン曲線などの高次の関数を用いた補間によってもよい。
また、例えば、位置誤差補正手段10における所定の単位領域について、<真値の平均値>と<実測値の平均値>の差から求めた位置座標の変動値の平均値を求める。例えば、X座標が0〜2でY座標が0〜2の領域について、上記差から求めた位置座標の変動値の平均値を求める。この平均値を用いて、マスク101の検査領域でY座標が0〜2の範囲にある全実測値を補正することもできる。
尚、位置誤差補正手段10を図1とは異なる配置とした場合にも、パターンの位置座標の変動値を求めることが可能である。例えば、マスク101に対して図1に示す位置とは反対の側に、位置誤差補正手段10を設けてもよい。
但し、本実施の形態においては、図1に示すように、位置誤差補正手段10を、そのストライプの配列方向がステージの移動方向(X方向)に対して垂直となるように配置することが好ましく、ストライプの配列方向がY方向と垂直となるように配置することは好ましくない。すなわち、図1の配置から90度回転した方向に位置誤差補正手段10を配置するのは適当でない。これは、次の理由による。
図1の配置であれば、上記の通り、第1のストライプ20aから第9のストライプ20iを走査するためのステージ102の一連の動きのなかで、位置誤差補正手段10とマスク101の双方の画像を取得できる。しかしながら、図1の配置から90度回転した方向に位置誤差補正手段10が配置される場合、パターン位置座標の変動値を求めることはできるものの、位置誤差補正手段10のパターンを、マスク101と同一のストライプを用いて分割することができないため、ステージ102の一連の動きのなかで上記双方の画像を取得することはできなくなる。
例えば、位置誤差補正手段10の第1のストライプ20aを走査した後、ステージ102をX方向とY方向に移動させてから、マスク101の第1のストライプ20aを走査することが必要になる。また、この際の走査方向も位置誤差補正手段10の走査方向とは変える必要がある。そして、マスク101の第1のストライプ20aを走査し終えた後は、再び位置誤差補正手段10に戻って第2のストライプ20bを走査する。この際にも、ステージ102をX方向とY方向に移動させなければならないうえに、走査方向もマスク101における走査方向と変えなければならない。さらにこれ以降についても、マスク101を走査する場合と、位置誤差補正手段10を走査する場合とで、ステージ102の位置と移動方向を変えることが必要となる。
このように、ストライプの配列方向がY方向と垂直となるように配置し、位置誤差補正手段10とマスク101の双方の画像を取得しようとすると、ステージ102の動きが煩雑にならざるを得ない。これは、検査の長時間化に繋がる。したがって、位置誤差補正手段10は、そのストライプの配列方向がステージの移動方向(X方向)に対して垂直となるように配置することが好ましい。
次に、本実施の形態の検査装置について詳述する。
図2は、本実施の形態の検査装置の構成を示す図である。この図に示すように、検査装置100は、光学画像取得部Aと制御部Bを有する。
光学画像取得部Aは、光源103と、水平方向(X方向、Y方向)および回転方向(θ方向)に移動可能なステージ102と、透過照明系を構成する照明光学系170と、拡大光学系104と、フォトダイオードアレイ105と、センサ回路106と、レーザ測長システム122と、オートローダ130とを有する。ステージ102上に載置されるマスク101は、オートローダ制御回路113により駆動されるオートローダ130から自動的に搬送され、検査終了後には自動的に排出されるようになっている。
制御部Bでは、検査装置100全体の制御を司る制御計算機110が、データ伝送路となるバス120を介して、位置回路107、比較回路108、参照回路112、展開回路111、第1のずれ量取得回路124、第2のずれ量取得回路125、位置補正回路126、マップ作成回路127、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置109、磁気テープ装置115、フレキシブルディスク装置116、CRT117、パターンモニタ118およびプリンタ119に接続されている。
尚、比較回路108、第1のずれ量取得回路124、第2のずれ量取得回路125、位置補正回路126、マップ作成回路127は、それぞれ、本発明の比較部、第1のずれ量取得部、第2のずれ量取得部、位置補正部、マップ作成部の一例である。
ステージ102は、テーブル制御回路114によって制御されたX軸モータ、Y軸モータおよびθ軸モータによって駆動される。これらのモータには、例えば、ステップモータを用いることができる。
ステージ102の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られる。また、センサ回路106から出力された光学画像は、位置回路107から出力されたステージ102上でのマスク101の位置を示すデータとともに、比較回路108へ送られる。また、光学画像は、第1のずれ量取得回路124と、第2のずれ量取得回路125へも送られる。
データベース方式の基準データとなる設計パターンデータは、磁気ディスク装置109に格納されており、検査の進行に合わせて読み出されて展開回路111に送られる。次いで、展開回路111において、設計パターンデータはイメージデータ(設計画素データ)に変換される。その後、このイメージデータは、参照回路112に送られて、参照画像の生成に用いられる。生成した参照画像は、比較回路108へ送られる。
尚、本実施の形態の検査装置は、図1に示す構成要素以外に、マスクを検査するのに必要な他の公知要素が含まれていてもよい。例えば、後述するレビュー装置を検査装置自身が有していてもよい。
図3は、本実施の形態におけるデータの流れを示す概念図である。
図3に示すように、設計者(ユーザ)が作成したCADデータ201は、階層化されたフォーマットの設計中間データ202に変換される。設計中間データ202には、レイヤ(層)毎に作成されて各マスクに形成されるパターンデータが格納される。ここで、一般に、検査装置は、設計中間データ202を直接読み込めるようには構成されていない。すなわち、検査装置の製造メーカー毎に、異なるフォーマットデータが用いられている。このため、設計中間データ202は、レイヤ毎に各検査装置に固有のフォーマットデータ203に変換された後に検査装置100に入力される。この場合、フォーマットデータ203は、検査装置100に固有のデータとすることができるが、描画装置と互換性のあるデータとすることもできる。
図4は、検査工程の概要を示すフローチャートである。尚、以下では、ダイ−トゥ−データベース方式による検査方法を述べる。したがって、被検査試料の光学画像と比較される基準画像は、描画データ(設計パターンデータ)をベースに作成された参照画像である。尚、本実施の形態の検査装置は、ダイ−トゥ−ダイ方式による検査方法にも適用可能であり、その場合の基準画像は、検査の対象となる光学画像とは異なる光学画像になる。
図4に示すように、検査工程は、光学画像取得工程(S1)と、参照画像取得工程を構成する、設計パターンデータの記憶工程(S2)、展開工程(S3)およびフィルタ処理工程(S4)と、光学画像と参照画像の比較工程(S5)と、第1のずれ量および第2のずれ量の取得工程(S6)と、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係と、マスクパターンの位置座標とを補正する位置補正工程(S7)と、マスクパターン全体における位置座標変動値のマップ作成工程(S8)とを有する。
<光学画像取得工程>
図4において、S1の光学画像取得工程では、図2の光学画像取得部Aが、マスク101の光学画像(以下、測定データとも称する。)と、位置誤差補正手段10の光学画像とを取得する。ここで、マスク101の光学画像は、設計パターンに含まれる図形データに基づく図形が描画されたマスクの画像である。また、位置誤差補正手段10の光学画像は、アライメントマーク30の画像と、位置誤差を補正するための基準となるパターンを形成する図形の画像である。
光学画像の具体的な取得方法は、例えば、次に示す通りである。
被検査試料となるマスク101は、XYθ各軸のモータによって水平方向および回転方向に移動可能に設けられたステージ102上に載置される。このとき、マスク101に設けられたアライメントマークを用いて、ステージ102上の所望の位置にマスク101が載置されるよう、XYθ各軸のモータによりステージ102の位置を調整する。
ステージ102上には、位置誤差補正手段10が設けられている。マスク101の検査領域は、複数のストライプによって仮想的に分割され、位置誤差補正手段10におけるパターンもこれらのストライプによって仮想的に分割される。
マスク101と位置誤差補正手段10に形成された各パターンに対し、ステージ102の上方に配置された光源103から光が照射される。より詳しくは、光源103から照射される光束が、照明光学系170を介してマスク101と位置誤差補正手段10に照射される。ステージ102の下方には、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105およびセンサ回路106が配置されている。マスク101と位置誤差補正手段10を透過した光は、拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像する。
拡大光学系104は、図示しない自動焦点機構によって自動的に焦点調整がなされるよう構成されていてもよい。また、位置誤差補正手段10は、バネ機構などによって上下に可動な構造とすることができる。この構造によれば、厚みの異なるマスク101を被検査試料とする場合、位置誤差補正手段10の位置を調整して、マスク101の高さと位置誤差補正手段10の高さを一致させることができる。
位置誤差補正手段10は、そのストライプの配列方向がステージの移動方向(X方向)に対して垂直となるように配置されている。ステージ102が−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第1のストライプ20aにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。次いで、ステージ102が−Y方向にステップ移動した後にX方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第2のストライプ20bにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。さらに、ステージ102が−Y方向に移動した後に−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第3のストライプ20cにおける画像が入力される。以下同様にして、全てのストライプにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。
フォトダイオードアレイ105上に結像したパターンの像は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、さらにセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。フォトダイオードアレイ105には、画像センサが配置されている。本実施の形態の画像センサとしては、例えば、撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device)カメラを一列に並べたラインセンサが用いられる。ラインセンサの例としては、TDI(Time Delay Integration)センサが挙げられる。ステージ102がX軸方向に連続的に移動しながら、TDIセンサによってマスク101のパターンが撮像される。ここで、光源103、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105およびセンサ回路106により高倍率の検査光学系が構成される。
ステージ102は、制御計算機110の制御の下、テーブル制御回路114によって駆動され、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータのような駆動系によって移動可能となっている。これらの、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータには、例えばステップモータを用いることができる。そして、ステージ102の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107に送られる。また、ステージ102上のマスク101は、オートローダ制御回路113により駆動されるオートローダ130から自動的に搬送され、検査終了後には自動的に排出されるようになっている。
以上のようにして光学画像取得工程(S1)で得られた光学画像は、図2の比較回路108と、第1のずれ量取得回路124と、第2のずれ量取得回路125とへ送られる。
<記憶工程>
図4において、S2は記憶工程であり、マスク101のパターン形成時に用いた設計パターンデータと、位置誤差補正手段10のパターンデータとが、記憶装置(記憶部)の一例である磁気ディスク装置109に記憶される。
設計パターンに含まれる図形は、長方形や三角形を基本図形としたものである。磁気ディスク装置109には、例えば、図形の基準位置における座標、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報であって、各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納される。また、位置誤差補正手段10のパターンを構成する図形は、例えば、十字形状やライン形状などとすることができる。
一般に、数十μm程度の範囲に存在する図形の集合をクラスタまたはセルと称する。記憶工程では、これを用いてデータを階層化することが行われている。クラスタまたはセルには、各種図形を単独で配置したり、ある間隔で繰り返し配置したりする場合の配置座標や繰り返し記述も定義される。クラスタまたはセルデータは、幅が数百μmであって、長さがマスクのX方向またはY方向の全長に対応する100mm程度の短冊状領域(ストライプ)に配置される。
<展開工程>
図4のS3は展開工程である。この工程においては、図2の展開回路111が、磁気ディスク装置109から制御計算機110を通して各パターンデータを読み出し、読み出されたデータを2値ないしは多値のイメージデータに変換する。その後、これらのイメージデータは参照回路112へ送られる。
上記において、展開回路111は、パターンデータを図形毎のデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値のイメージデータを展開する。展開されたイメージデータは、センサ画素に相当する領域(マス目)毎に図形が占める占有率を演算する。各画素内の図形占有率は画素値となる。
<フィルタ処理工程>
図4のS4はフィルタ処理工程である。この工程では、図2の参照回路112によって、送られてきた図形のイメージデータに適切なフィルタ処理が施される。
図5は、フィルタ処理を説明する図である。
センサ回路106から得られた光学画像としての測定データは、拡大光学系104の解像特性やフォトダイオードアレイ105のアパーチャ効果等によってフィルタが作用した状態、言い換えれば連続的に変化するアナログ状態にある。一方、設計側のイメージデータは、画像強度(濃淡値)がデジタル値となっている。そこで、イメージデータにもフィルタ処理を施すことで、測定データにイメージデータを合わせることができる。このようにして光学画像と比較する参照画像を作成する。
<比較工程>
図2において、(図4のS1で取得された)センサ回路106からのマスク101の光学画像データは、比較回路108へ送られる。また、マスク101のパターンデータも、展開回路111および参照回路112により参照画像データに変換された後、比較回路108へ送られる。さらに、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られた、ステージ102上でのマスク101の位置を示すデータも比較回路108へ送られる。
比較回路108では、センサ回路106から送られた光学画像と、参照回路112で生成した参照画像とが、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較され、誤差が所定の値を超えた場合にその箇所は欠陥と判定される。次いで、欠陥の座標と、欠陥判定の根拠となった光学画像および参照画像とが、マスク検査結果205(図3)として磁気ディスク装置109に保存される。
尚、欠陥判定は、次の2種類の方法により行うことができる。1つは、参照画像における輪郭線の位置と、光学画像における輪郭線の位置との間に、所定の閾値寸法を超える差が認められる場合に欠陥と判定する方法である。他の1つは、参照画像におけるパターンの線幅と、光学画像におけるパターンの線幅との比率が所定の閾値を超える場合に欠陥と判定する方法である。この方法では、参照画像におけるパターン間の距離と、光学画像におけるパターン間の距離との比率を対象としてもよい。
<ずれ量取得工程>
図4の光学画像取得工程(S1)で得られた光学画像は、図2のセンサ回路106から、第1のずれ量取得回路124と第2のずれ量取得回路125へ送られる。また、図4の参照画像取得工程で得られた参照画像も、図2の参照回路112から、第1のずれ量取得回路124と第2のずれ量取得回路125へ送られる。さらに、図2において、位置回路107からは、レーザ測長システム122により測定されたステージ102の移動位置を示すデータが、第1のずれ量取得回路124と第2のずれ量取得回路125へ送られる。
第1のずれ量取得回路124には、位置誤差補正手段10におけるアライメントマーク30の真値が格納されている。一方、第2のずれ量取得回路125には、位置誤差補正手段10におけるパターン位置座標の真値の平均値が格納されている。真値の平均値は、各パターンの位置座標の真値を求め、次いで、所定領域毎に真値の平均値を求めることで得られる。
第1のずれ量取得回路124では、送られたデータを基に、位置誤差補正手段10に設けられたアライメントマーク30の位置座標が求められる。次いで、この位置座標と、アライメントマーク30の位置座標の真値との差を求める。これにより、第1のずれ量、すなわち、位置誤差補正手段10の理想的な位置からのずれ量が取得される。
第2のずれ量取得回路125では、送られた各データを基に、位置誤差補正手段10に設けられた各パターンの位置座標が求められ、次いで、得られた値を用いて、真値の平均値を求めたときと同一の所定領域に含まれるパターンの位置座標の平均値(実測値の平均値)が求められる。そして、<真値の平均値>と<実測値の平均値>の差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10のパターンについて、検査工程で生じる位置座標の変動値、すなわち、第2のずれ量が取得される。
第2のずれ量の取得はストライプ毎に行われる。したがって、第1のずれ量を取得し、また、全てのストライプについて第2のずれ量を取得したところで、図4のS6を終える。
<位置補正工程>
図2の第1のずれ量取得回路124と第2のずれ量取得回路125で得られた各ずれ量の値は、位置補正回路126へ送られる。また、第1のずれ量取得回路124と第2のずれ量取得回路125からは、レーザ測長システム122により測定されたステージ102の移動位置を示すデータも位置補正回路126へ送られる。
位置補正回路126では、第1のずれ量を用いて、位置誤差補正手段10とマスク101との相対的な位置関係が補正される。補正は、例えば、次のようにして行うことができる。
位置誤差補正手段10のパターンデータを所定の領域単位に分け、第1のずれ量に合わせてパターンデータを領域単位で補正する。第1のずれ量は、X方向の変位量、Y方向の変位量およびθ方向の変位量(回転量)によって構成されるので、各領域単位をこれらの変位量にしたがって動かす。領域単位を小さくすれば、より小さな変位量にも対応可能となるので、補正の精度を上げることができる。
また、位置補正回路126では、位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標と、対応する各パターンの位置座標の真値との差、すなわち、第2のずれ量を用いて、マスク101上の各パターンの位置が補正される。
<マップ作成工程>
位置補正回路126で得られた、マスク101におけるパターンの位置座標の変動値は、マップ作成回路127へ送られる。マップ作成回路127では、これらの変動値を基に、マスクパターン全体における位置座標変動値のマップが作成される。作成されたマップは、マスク検査結果205(図3)として磁気ディスク装置109に保存される。
図4における上記の3つの工程、すなわち、第1のずれ量と第2のずれ量取得工程(S6)、位置補正工程(S7)およびマップ作成工程(S8)によって、検査工程で生じるパターンの位置誤差を把握し、またこれを低減することができる。これらの工程について、図6を用いてさらに詳しく説明する。
図6において、S101では、位置誤差補正手段10における真値が取得される。具体的には、各アライメントマーク30の真値と、パターンの各座標位置の真値の平均値とが取得される。
S101は、S102以降の検査工程とは異なる条件下で行われる。すなわち、S101は、検査工程におけるような熱や気流の変動による影響を受けない。真値は、例えば、ライカ社製LMS−IPROなどの座標測定装置などによって測定される。
S101で真値の位置座標を取得した後は、検査工程(S102〜S107)をスタートする。尚、図6では省略しているが、図4の光学画像取得工程(S1)、設計パターンデータの記憶工程(S2)、展開工程(S3)、フィルタ処理工程(S4)、比較工程(S5)も検査工程に含まれることは言うまでもない。
まず、位置誤差補正手段10とマスク101の双方について、1ストライプを走査してこれらの画像を取得する(S102)。
次いで、取得した1ストライプ中において、位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標と、マスク101の検査パターンの位置座標とを求める(S103)。
次に、S104において、(S103で得られた)位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標から、所定領域内での各パターン位置の平均値を算出し、S101で求めた真値の平均値との差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10におけるパターン座標位置の変動値(第2のずれ量)が求められる。尚、S103とS104は、第2のずれ量取得回路125で行われる。
次に、S105において、全てのストライプを走査したか否かを判定する。この判定は、制御計算機110で行うことができる。走査していないストライプがある場合には、S102に戻って上記工程を繰り返す。一方、全てのストライプを走査し終えた場合には、S106に進む。
S106では、位置誤差補正手段10の光学画像を基に、アライメントマーク30の位置座標を求める。そして、これと、S101で求めたアライメントマーク30の位置座標の真値との差を求めて、第1のずれ量を算出する。
次に、S107において、第1のずれ量を用いて、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正する。また、第2のずれ量を用いて、(S103で得られた)マスク101上に設けられた検査パターンの位置座標の実測値を補正する。尚、S107は、位置補正回路126で行われる。
次に、S108において、S107で求めた、マスク101におけるパターンの位置座標の変動値から、マスクパターン全体における位置座標変動値のマップを作成する。S108は、マップ作成回路127で行われる。S108の後は検査工程を終了する。
比較回路108における判定結果、すなわち、欠陥の座標と、欠陥判定の根拠となった光学画像および参照画像とは、マスク検査結果205として磁気ディスク装置109に保存される。また、マップ作成回路127で作成されたマップも、同様にマスク検査結果205として磁気ディスク装置109に保存される。その後、マスク検査結果205は、図3に示すように、レビュー装置500に送られる。
レビューは、オペレータによって、検出された欠陥が実用上問題となるものであるかどうかを判断する動作である。具体的には、マスク検査結果205がレビュー装置500に送られ、オペレータによるレビューによって修正の要否が判断される。このとき、オペレータは、欠陥判定の根拠となった参照画像と、欠陥が含まれる光学画像とを見比べてレビューする。
レビュー装置500では、欠陥1つ1つの座標を観察すると同時に、欠陥判定の判断条件や、判定の根拠となった光学画像と参照画像を確認できるよう、レビュー装置500に備えられた計算機の画面上にこれらが並べて表示される。
尚、検査装置100にレビュー装置500が備えられている場合には、検査装置100の観察光学系を使って、マスクの欠陥箇所の画像を表示する。また同時に欠陥判定の判断条件や、判定根拠になった光学画像と参照画像などは、制御計算機110の画面を利用して表示される。
レビュー工程を経て判別された欠陥情報は、図2の磁気ディスク装置109に保存される。そして、レビュー装置500で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、マスクは、欠陥情報リスト207とともに、検査装置100の外部装置である修正装置600(図3)に送られる。修正方法は、欠陥のタイプが凸系の欠陥か凹系の欠陥かによって異なるので、欠陥情報リスト207には、凹凸の区別を含む欠陥の種別と欠陥の座標が添付される。
以上述べたように、本実施の形態では、ステージ上に位置誤差補正手段を設ける。そして、被検査試料の検査領域を、複数のストライプによって仮想的に分割し、位置誤差補正手段におけるパターンもこれらのストライプによって仮想的に分割する。検査の際には、被検査試料の検査領域と、位置誤差補正手段の両方について、全てのストライプが連続的に走査されるようにステージを移動させる。こうして得られた光学画像を基に、位置誤差補正手段に設けられた各パターンの位置座標の実測値を求める。そして、予め求めた位置座標の真値の平均値と、実測値の平均値との差から、検査工程で生じる位置座標の変動値を取得し、この値を用いて被検査試料のパターンの位置座標を補正することにより、検査工程で生じるパターンの位置誤差を低減することができる。また、被検査試料におけるパターンの位置座標の変動値から、被検査試料全体における位置座標変動値のマップを作成することにより、検査工程で生じる被検査試料パターンの位置誤差の分布を把握することができる。
さらに、本実施の形態では、位置誤差補正手段の光学画像を基に、位置誤差補正手段に設けられたアライメントマークの位置座標を求める。そして、これと、予め求めたアライメントマークの位置座標の真値との差を求める。これにより、ステージ上における位置誤差補正手段の理想的な位置からのずれ量が分かるので、被検査試料と位置誤差補正手段との相対的位置関係も補正することができる。
実施の形態2.
本実施の形態の検査方法は、実施の形態1で説明した図2と同じ検査装置を用いて実施することができる。但し、実施の形態1では、検査終了後に被検査試料と位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正したのに対し、本実施の形態では、かかる相対的位置関係を補正した後に検査を行う点で異なる。
図1、図2および図7を用いて、本実施の形態の検査方法を説明する。
図7において、S201では、図1の位置誤差補正手段10における真値が取得される。具体的には、各アライメントマーク30の真値と、パターンの各座標位置の真値の平均値とが取得される。尚、真値の平均値は、各パターンの位置座標の真値を求め、次いで、所定領域毎に真値の平均値を求めることで得られる。
S201は、S204以降の検査工程とは異なる条件下で行われる。すなわち、S201は、検査工程におけるような熱や気流の変動による影響を受けない。真値は、例えば、ライカ社製LMS−IPROなどの座標測定装置などによって測定される。
S201で真値の位置座標を取得した後は、アライメントマーク31を用いて、マスク101をステージ102上の所定位置に載置する。具体的には、XYθ各軸のモータによって水平方向および回転方向に移動可能に設けられたステージ102上に、マスク101を載置する。次いで、マスク101に設けられたアライメントマーク31を用いて、マスク101の位置がステージ102上で所望の位置となるよう、XYθ各軸のモータによりステージ102の位置を調整する。
次いで、位置誤差補正手段10のアライメントマーク30の位置座標を測定する。そして、これと、S201で求めたアライメントマーク31の位置座標の真値との差を求めて、第1のずれ量を算出する(S202)。
S202の工程は、具体的には、次のようにして行われる。
図2の検査装置100において、光源103からの光を照明光学系170を介して位置誤差補正手段10とマスク101に照射する。これらを透過した光は、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像し、次いで、フォトダイオードアレイ105で光電変換される。さらにセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換されてから、光学画像として第1のずれ量取得回路124へ送られる。また、第1のずれ量取得回路124へは、参照回路112から参照画像が送られるとともに、位置回路107からは、レーザ測長システム122により測定されたステージ102の移動位置を示すデータも送られる。さらに、第1のずれ量取得回路124には、(S201で取得された)アライメントマークの真値が格納されている。
第1のずれ量取得回路124では、送られたデータを基に、位置誤差補正手段10に設けられたアライメントマークの位置座標が求められる。次いで、この位置座標と、アライメントマークの位置座標の真値との差を求める。これにより、第1のずれ量、すなわち、位置誤差補正手段10の理想的な位置からのずれ量が取得される。
次に、図7のS203において、第1のずれ量を用いて、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正する。これは、図2の位置補正回路126で行われる。
S203を終えた後は、図7に示すように、検査工程を行う。
まず、位置誤差補正手段10とマスク101の双方について、1ストライプを走査してこれらの画像を取得する(S204)。
次いで、取得した1ストライプ中において、位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標と、マスク101の検査パターンの位置座標とを求める(S205)。
次に、S206において、(S205で得られた)位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標から、所定領域内での各パターン位置の平均値を算出し、S101で求めた真値の平均値との差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10におけるパターン座標位置の変動値(第2のずれ量)が求められる。尚、S205とS206は、図2の第2のずれ量取得回路125で行われる。
S204〜S206の各工程は、具体的には、次のようにして行われる。
図1に示すように、マスク101の検査領域は、複数のストライプによって仮想的に分割され、位置誤差補正手段10におけるパターンもこれらのストライプによって仮想的に分割される。
図2において、マスク101と位置誤差補正手段10に形成された各パターンに対し、ステージ102の上方に配置された光源103から光が照射される。より詳しくは、光源103から照射される光束が、照明光学系170を介して、マスク101と位置誤差補正手段10に照射される。ステージ102の下方には、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105およびセンサ回路106が配置されている。マスク101と位置誤差補正手段10を透過した光は、拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像する。
位置誤差補正手段10は、そのストライプの配列方向がステージの移動方向(X方向)に対して垂直となるように配置されている。ステージ102が−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第1のストライプ20aにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。次いで、ステージ102が−Y方向にステップ移動した後にX方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第2のストライプ20bにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。さらに、ステージ102が−Y方向に移動した後に−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第3のストライプ20cにおける画像が入力される。以下同様にして、全てのストライプにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。
フォトダイオードアレイ105上に結像したパターンの像は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、さらにセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。
ステージ102は、制御計算機110の制御の下、テーブル制御回路114によって駆動され、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータのような駆動系によって移動可能となっている。これらの、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータには、例えばステップモータを用いることができる。そして、ステージ102の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107に送られる。
マスク101と位置誤差補正手段10の各光学画像は、センサ回路106から第2のずれ量取得回路125へ送られる。また、参照回路112から、これらの参照画像が第2のずれ量取得回路125へ送られる。さらに、位置回路107からは、レーザ測長システム122により測定されたステージ102の移動位置を示すデータが、第2のずれ量取得回路125へ送られる。
第2のずれ量取得回路125には、(S201で取得された)位置誤差補正手段10におけるパターン位置座標の真値の平均値が格納されている。
第2のずれ量取得回路125では、送られた各データを基に、位置誤差補正手段10に設けられた各パターンの位置座標が求められ、次いで、得られた値を用いて、真値の平均値を求めたときと同一の所定領域に含まれるパターンの位置座標の平均値(実測値の平均値)が求められる。そして、<真値の平均値>と<実測値の平均値>の差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10のパターンについて、検査工程で生じる位置座標の変動値、すなわち、第2のずれ量が取得される。
次に、S207において、全てのストライプを走査したか否かを判定する。この判定は、図2の制御計算機110で行うことができる。走査していないストライプがある場合には、S204に戻って上記工程を繰り返す。一方、全てのストライプを走査し終えた場合には、S208に進む。
S208では、第2のずれ量を用いて、(S205で得られた)マスク101上に設けられた検査パターンの位置座標の実測値を補正する。尚、S208は、図2の位置補正回路126で行われる。
次に、S209において、S206で求めた、マスク101におけるパターンの位置座標の変動値から、マスクパターン全体における位置座標変動値のマップを作成する。S209は、図2のマップ作成回路127で行われる。S209の後は検査工程を終了する。
尚、上記の検査工程では、センサ回路106からのマスク101の光学画像データが比較回路108へ送られる。また、マスク101のパターンデータも、展開回路111および参照回路112により参照画像データに変換された後、比較回路108へ送られる。さらに、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られた、ステージ102上でのマスク101の位置を示すデータも比較回路108へ送られる。
比較回路108では、センサ回路106から送られた光学画像と、参照回路112で生成した参照画像とが、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較され、誤差が所定の値を超えた場合にその箇所は欠陥と判定される。次いで、欠陥の座標と、欠陥判定の根拠となった光学画像および参照画像とが磁気ディスク装置109に保存される。また、マップ作成回路127で作成されたマップも、同様に磁気ディスク装置109に保存される。
その後、保存されたデータは、実施の形態1で説明したのと同様に、レビュー装置に送られる。レビュー工程を経て判別された欠陥情報は、図2の磁気ディスク装置109に保存される。そして、レビュー装置で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、マスクは、欠陥情報リストとともに、検査装置100の外部装置である修正装置に送られる。修正方法は、欠陥のタイプが凸系の欠陥か凹系の欠陥かによって異なるので、欠陥情報リストには、凹凸の区別を含む欠陥の種別と欠陥の座標が添付される。
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、位置誤差補正手段を設けることで、検査工程で生じるマスクパターンの位置座標の変動値が得られるので、この値を用いてマスクパターンの位置座標を補正することで、パターンの位置誤差を低減することができる。また、位置誤差補正手段に設けられたアライメントマークの位置座標を基に、マスクと位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正できるので、マスクパターンのより正確な位置を把握することが可能である。
実施の形態3.
図8は、本実施の形態の検査装置100’の構成を示す図である。尚、図8において、図2と同じ符号を付した部分は同じものであることを示している。
図8において、光学画像取得部Aは、光源103と、水平方向(X方向、Y方向)および回転方向(θ方向)に移動可能なステージ102と、透過照明系を構成する照明光学系170と、拡大光学系104と、フォトダイオードアレイ105と、センサ回路106と、レーザ測長システム122と、オートローダ130とを有する。ステージ102上に載置されるマスク101は、オートローダ制御回路113により駆動されるオートローダ130から自動的に搬送され、検査終了後には自動的に排出されるようになっている。
ステージ102上には、位置誤差補正手段10が設けられている。位置誤差補正手段10の表面にはパターンが形成されている。例えば、複数の十字パターンからなるパターンや、複数のラインパターンからなるパターン、複数のコンタクトホールからなるパターンなどが挙げられる。また、位置誤差補正手段10の表面には、上記パターンの他にも、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正するのに使用するアライメントマークが形成されている。アライメントマークは、実施の形態1の図1で説明したものと同様とすることができる。
図8において、制御部Bでは、検査装置100’全体の制御を司る制御計算機110が、データ伝送路となるバス120を介して、位置回路107、比較回路108、参照回路112’、展開回路111、第1のずれ量取得回路124’、第2のずれ量取得回路125、位置補正回路126’、マップ作成回路127、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置109、磁気テープ装置115、フレキシブルディスク装置116、CRT117、パターンモニタ118およびプリンタ119に接続されている。
尚、比較回路108、第1のずれ量取得回路124’、第2のずれ量取得回路125、位置補正回路126’、マップ作成回路127は、それぞれ、本発明の比較部、第1のずれ量取得部、第2のずれ量取得部、位置補正部、マップ作成部の一例である。
ステージ102は、テーブル制御回路114によって制御されたX軸モータ、Y軸モータおよびθ軸モータによって駆動される。これらのモータには、例えば、ステップモータを用いることができる。
ステージ102の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られる。また、センサ回路106から出力された光学画像204は、位置回路107から出力されたステージ102上でのマスク101の位置を示すデータとともに、比較回路108へ送られる。また、光学画像204は、第1のずれ量取得回路124’と、第2のずれ量取得回路125へも送られる。
データベース方式の基準データとなる設計パターンデータは、磁気ディスク装置109に格納されており、検査の進行に合わせて読み出されて展開回路111に送られる。次いで、展開回路111において、設計パターンデータはイメージデータ(設計画素データ)に変換される。その後、このイメージデータは、参照回路112’に送られて、参照画像の生成に用いられる。生成した参照画像は、比較回路108へ送られる。
尚、本実施の形態の検査装置は、図8に示す構成要素以外に、マスクを検査するのに必要な他の公知要素が含まれていてもよい。例えば、後述するレビュー装置を検査装置自身が有していてもよい。
図9は、本実施の形態におけるデータの流れを示す概念図である。
図9に示すように、設計者(ユーザ)が作成したCADデータ201は、階層化されたフォーマットの設計中間データ202に変換される。設計中間データ202には、レイヤ(層)毎に作成されて各マスクに形成されるパターンデータが格納される。ここで、一般に、検査装置は、設計中間データ202を直接読み込めるようには構成されていない。すなわち、検査装置の製造メーカー毎に、異なるフォーマットデータが用いられている。このため、設計中間データ202は、レイヤ毎に各検査装置に固有のフォーマットデータ203に変換された後に検査装置100’に入力される。この場合、フォーマットデータ203は、検査装置100’に固有のデータとすることができるが、描画装置と互換性のあるデータとすることもできる。
本実施の形態では、ダイ−トゥ−データベース方式による検査方法を述べる。したがって、被検査試料の光学画像と比較される基準画像は、描画データ(設計パターンデータ)をベースに作成された参照画像である。但し、本実施の形態の検査装置は、ダイ−トゥ−ダイ方式による検査方法にも適用可能であり、その場合の基準画像は、検査の対象となる光学画像とは異なる光学画像になる。
図10に示すように、検査工程は、光学画像取得工程(S1)と、参照画像取得工程を構成する、設計パターンデータの記憶工程(S2)、展開工程(S3)、フィルタ処理工程(S4)および第1の位置補正工程(S6)と、第1のずれ量および第2のずれ量の取得工程(S5)と、第2の位置補正工程(S7)と、マスクパターン全体における位置座標変動値のマップ作成工程(S8)と、光学画像と参照画像の比較工程(S9)とを有する。第1の位置補正工程(S6)は、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正する工程である。また、第2の位置補正工程(S7)は、マスクパターンの位置座標を補正する工程である。
<光学画像取得工程>
図10において、S1の光学画像取得工程では、図8の光学画像取得部Aが、マスク101の光学画像(以下、測定データとも称する。)と、位置誤差補正手段10の光学画像とを取得する。ここで、マスク101の光学画像は、設計パターンに含まれる図形データに基づく図形が描画されたマスクの画像である。また、位置誤差補正手段10の光学画像は、アライメントマーク30の画像と、位置誤差を補正するための基準となるパターンを形成する図形の画像である。
光学画像の具体的な取得方法は、例えば、次に示す通りである。
被検査試料となるマスク101は、XYθ各軸のモータによって水平方向および回転方向に移動可能に設けられたステージ102上に載置される。このとき、マスク101に設けられたアライメントマークを用いて、ステージ102上の所望の位置にマスク101が載置されるよう、XYθ各軸のモータによりステージ102の位置を調整する。
ステージ102上には、位置誤差補正手段10が設けられている。マスク101の検査領域は、複数のストライプによって仮想的に分割され、位置誤差補正手段10におけるパターンもこれらのストライプによって仮想的に分割される。
マスク101と位置誤差補正手段10に形成された各パターンに対し、ステージ102の上方に配置された光源103から光が照射される。より詳しくは、光源103から照射される光束が、照明光学系170を介してマスク101と位置誤差補正手段10に照射される。ステージ102の下方には、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105およびセンサ回路106が配置されている。マスク101と位置誤差補正手段10を透過した光は、拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像する。
拡大光学系104は、図示しない自動焦点機構によって自動的に焦点調整がなされるよう構成されていてもよい。また、位置誤差補正手段10は、バネ機構などによって上下に可動な構造とすることができる。この構造によれば、厚みの異なるマスク101を被検査試料とする場合、位置誤差補正手段10の位置を調整して、マスク101の高さと位置誤差補正手段10の高さを一致させることができる。
位置誤差補正手段10は、そのストライプの配列方向がステージの移動方向(X方向)に対して垂直となるように配置されている。ステージ102が−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第1のストライプ20aにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。次いで、ステージ102が−Y方向にステップ移動した後にX方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第2のストライプ20bにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。さらに、ステージ102が−Y方向に移動した後に−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第3のストライプ20cにおける画像が入力される。以下同様にして、全てのストライプにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。
フォトダイオードアレイ105上に結像したパターンの像は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、さらにセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。フォトダイオードアレイ105には、画像センサが配置されている。本実施の形態の画像センサとしては、例えば、撮像素子としてのCCDカメラを一列に並べたラインセンサが用いられる。ラインセンサの例としては、TDI(Time Delay Integration)センサが挙げられる。ステージ102がX軸方向に連続的に移動しながら、TDIセンサによってマスク101のパターンが撮像される。ここで、光源103、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105およびセンサ回路106により高倍率の検査光学系が構成される。
ステージ102は、制御計算機110の制御の下、テーブル制御回路114によって駆動され、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータのような駆動系によって移動可能となっている。これらの、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータには、例えばステップモータを用いることができる。そして、ステージ102の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107に送られる。また、ステージ102上のマスク101は、オートローダ制御回路113により駆動されるオートローダ130から自動的に搬送され、検査終了後には自動的に排出されるようになっている。
以上のようにして光学画像取得工程(S1)で得られた光学画像は、図8の比較回路108と、第1のずれ量取得回路124’と、第2のずれ量取得回路125とへ送られる。
<記憶工程>
図10において、S2は記憶工程であり、マスク101のパターン形成時に用いた設計パターンデータと、位置誤差補正手段10のパターンデータとが、記憶装置(記憶部)の一例である磁気ディスク装置109に記憶される。
設計パターンに含まれる図形は、長方形や三角形を基本図形としたものである。磁気ディスク装置109には、例えば、図形の基準位置における座標、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報であって、各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納される。また、位置誤差補正手段10のパターンを構成する図形は、例えば、十字形状やライン形状などとすることができる。
一般に、数十μm程度の範囲に存在する図形の集合をクラスタまたはセルと称する。記憶工程では、これを用いてデータを階層化することが行われている。クラスタまたはセルには、各種図形を単独で配置したり、ある間隔で繰り返し配置したりする場合の配置座標や繰り返し記述も定義される。クラスタまたはセルデータは、幅が数百μmであって、長さがマスクのX方向またはY方向の全長に対応する100mm程度の短冊状領域(ストライプ)に配置される。
<展開工程>
図10のS3は展開工程である。この工程においては、図9の展開回路111が、磁気ディスク装置109から制御計算機110を通して各パターンデータを読み出し、読み出されたデータを2値ないしは多値のイメージデータに変換する。その後、これらのイメージデータは参照回路112’へ送られる。
上記において、展開回路111は、パターンデータを図形毎のデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値のイメージデータを展開する。展開されたイメージデータは、センサ画素に相当する領域(マス目)毎に図形が占める占有率を演算する。各画素内の図形占有率は画素値となる。
<フィルタ処理工程>
図10のS4は、フィルタ処理工程である。この工程では、参照回路112’によって、送られてきた図形のイメージデータに適切なフィルタ処理が施される。
センサ回路106から得られた光学画像としての測定データは、拡大光学系104の解像特性やフォトダイオードアレイ105のアパーチャ効果等によってフィルタが作用した状態、言い換えれば連続的に変化するアナログ状態にある。一方、設計側のイメージデータは、画像強度(濃淡値)がデジタル値となっている。そこで、実施の形態1で説明した図5に示すように、イメージデータにもフィルタ処理を施すことで、測定データにイメージデータを合わせることができる。このようにして得られた参照画像は、第2のずれ量取得回路125へ送られる。
<ずれ量取得工程>
図10のS5は、第1のずれ量と第2のずれ量の取得工程である。この工程は、具体的には次のようにして行われる。
図10の光学画像取得工程(S1)で得られた光学画像は、図8のセンサ回路106から第1のずれ量取得回路124’と第2のずれ量取得回路125へ送られる。また、図10のS4で得られた参照画像も、図9の参照回路112’から第2のずれ量取得回路125へ送られる。さらに、図9において、位置回路107からは、レーザ測長システム122により測定されたステージ102の移動位置を示すデータが、第1のずれ量取得回路124’と第2のずれ量取得回路125へ送られる。
第1のずれ量取得回路124’には、位置誤差補正手段10におけるアライメントマークの真値、すなわち、ライカ社製LMS−IPROなどの座標測定装置などを用いて測定された位置座標が格納されている。一方、第2のずれ量取得回路125には、位置誤差補正手段10におけるパターン位置座標の真値の平均値が格納されている。真値の平均値は、例えば、上記と同様の座標測定装置によって各パターンの位置座標の真値を求め、次いで、所定領域毎に真値の平均値を求めることで得られる。
第1のずれ量取得回路124’では、送られたデータを基に、位置誤差補正手段10に設けられたアライメントマークの位置座標が求められる。次いで、この位置座標と、アライメントマークの位置座標の真値との差を求める。これにより、第1のずれ量、すなわち、位置誤差補正手段10の理想的な位置からのずれ量が取得される。
第2のずれ量取得回路125では、送られた各データを基に、位置誤差補正手段10に設けられた各パターンの位置座標が求められ、次いで、得られた値を用いて、真値の平均値を求めたときと同一の所定領域に含まれるパターンの位置座標の平均値(実測値の平均値)が求められる。そして、<真値の平均値>と<実測値の平均値>の差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10のパターンについて、検査工程で生じる位置座標の変動値、すなわち、第2のずれ量が取得される。
第2のずれ量の取得はストライプ毎に行われる。したがって、第1のずれ量を取得し、また、全てのストライプについて第2のずれ量を取得したところで、図10のS5を終える。
<第1の位置補正工程>
図10のS6は、第1の位置補正工程である。この工程では、S5で求めた第1のずれ量を基に、S4で得られた参照画像の位置座標を補正する。すなわち、図9の第1のずれ量取得回路124’で得られた第1のずれ量の値は、参照回路112’へ送られる。そして、参照回路112’において、第1のずれ量を用いて、位置誤差補正手段10とマスク101との相対的な位置関係が補正された参照画像が作成される。この補正は、例えば、次のようにして行うことができる。
位置誤差補正手段10のパターンデータを所定の領域単位に分け、第1のずれ量に合わせてパターンデータを領域単位で補正する。第1のずれ量は、X方向の変位量、Y方向の変位量およびθ方向の変位量(回転量)によって構成されるので、各領域単位をこれらの変位量にしたがって動かす。領域単位を小さくすれば、より小さな変位量にも対応可能となるので、補正の精度を上げることができる。
<第2の位置補正工程>
図10のS7は、第2の位置補正工程である。この工程は、図9の位置補正回路126’で行われる。位置補正回路126’には、第2のずれ量取得回路125から第2のずれ量が送られる。そして、この値を用いて、マスク101上の各パターンの位置が補正される。
<マップ作成工程>
図10のS8は、マップ作成工程である。この工程は、具体的には次のようにして行われる。図9において、位置補正回路126’で得られた、マスク101におけるパターンの位置座標の変動値は、マップ作成回路127へ送られる。マップ作成回路127では、これらの変動値を基に、マスクパターン全体における位置座標変動値のマップが作成される。作成されたマップは、マスク検査結果205として磁気ディスク装置109に保存される。
<比較工程>
図10のS9は、比較工程である。この工程は、具体的には、次のようにして行われる。
図9において、(図10のS1で取得された)センサ回路106からのマスク101の光学画像データは、比較回路108へ送られる。また、マスク101のパターンデータも、展開回路111および参照回路112’により、参照画像データに変換され、さらに第1の位置補正が行われた後、比較回路108へ送られる。また、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られた、ステージ102上でのマスク101の位置を示すデータも比較回路108へ送られる。
比較回路108では、センサ回路106から送られた光学画像と、参照回路112’で生成した参照画像とが、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較され、誤差が所定の値を超えた場合にその箇所は欠陥と判定される。次いで、欠陥の座標と、欠陥判定の根拠となった光学画像および参照画像とが磁気ディスク装置109に保存される。
尚、欠陥判定は、次の2種類の方法により行うことができる。1つは、参照画像における輪郭線の位置と、光学画像における輪郭線の位置との間に、所定の閾値寸法を超える差が認められる場合に欠陥と判定する方法である。他の1つは、参照画像におけるパターンの線幅と、光学画像におけるパターンの線幅との比率が所定の閾値を超える場合に欠陥と判定する方法である。この方法では、参照画像におけるパターン間の距離と、光学画像におけるパターン間の距離との比率を対象としてもよい。
上記の通り、比較回路108における判定結果、すなわち、欠陥の座標と、欠陥判定の根拠となった光学画像および参照画像とは、磁気ディスク装置109に保存される。また、マップ作成回路127で作成されたマップも、同様に磁気ディスク装置109に保存される。その後、これらのデータはレビュー装置に送られ、オペレータによるレビューによって修正の要否が判断される。このとき、オペレータは、欠陥判定の根拠となった参照画像と、欠陥が含まれる光学画像とを見比べてレビューする。
レビュー工程を経て判別された欠陥情報は、図8の磁気ディスク装置109に保存される。そして、レビュー工程で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、マスクは、欠陥情報リストとともに、検査装置100’の外部装置である修正装置に送られる。修正方法は、欠陥のタイプが凸系の欠陥か凹系の欠陥かによって異なるので、欠陥情報リスト207には、凹凸の区別を含む欠陥の種別と欠陥の座標が添付される。
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、位置誤差補正手段を設けることで、検査工程で生じるマスクパターンの位置座標の変動値が得られるので、この値を用いてマスクパターンの位置座標を補正することで、パターンの位置誤差を低減することができる。また、位置誤差補正手段に設けられたアライメントマークの位置座標を基に、マスクと位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正できるので、マスクパターンのより正確な位置を把握することが可能である。
実施の形態4.
本実施の形態の検査方法は、図17の検査装置を用いて実施することができる。尚、図17で図2と同じ符号を付した部分は同じものであることを示しているので、詳細な説明は省略する。
実施の形態1〜3では、位置誤差補正手段に設けられたアライメントマークを用いて、被検査試料と位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正した。これに対し、本実施の形態では、上記アライメントマークを用いずに補正する点で上記何れの実施の形態とも異なる。
図1、図11および図17を用いて、本実施の形態の検査方法を説明する。
本実施の形態においても、実施の形態1の図1で説明したのと同様に、位置誤差補正手段10に設けられたパターンは、マスク101上の検査領域を分割するストライプと同一のストライプ、すなわち、第1のストライプ20aから第9のストライプ20iまでの9つのストライプによって仮想的に分割される。
まず、マスク101上に設けられたアライメントマークを用いて、マスク101をステージ102上の所定位置に載置する。具体的には、XYθ各軸のモータによって水平方向および回転方向に移動可能に設けられたステージ102上に、マスク101を載置する。次いで、マスク101に設けられたアライメントマークを用いて、マスク101の位置がステージ102上で所望の位置となるよう、XYθ各軸のモータによりステージ102の位置を調整する。
次に、図11のS301において、位置誤差補正手段10とマスク101の光学画像を取得する。このとき、これらの全てのストライプを走査するのではなく、所定の間隔を置いて抽出されたストライプのみを走査する。
例えば、図1では、マスク101上の検査領域が、Y方向に向かって、第1のストライプ20aから第9のストライプ20iまでの9つのストライプによって仮想的に分割されている。同様に、位置誤差補正手段10のパターンについても、同じストライプ、すなわち、第1のストライプ20aから第9のストライプ20iによって仮想的に分割されている。
図11のS301では、第1のストライプ20a、第3のストライプ20c、第5のストライプ20e、第7のストライプ20gおよび第9のストライプ20iを抽出し、マスク101の検査領域と、位置誤差補正手段10の両方について、これらのストライプが連続的に走査されるようにステージ102を移動させる。
尚、抽出するストライプの数は、特に限定されるものではないが、数が多くなれば、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係の補正精度が向上する一方、S301に要する時間が長くなるので、両者を比較考量して決定することが好ましい。また、位置誤差補正手段10とマスク101の全体に渡って平均してストライプを抽出するのがよく、部分的な偏りを持って抽出するのは補正精度を低下させることになるため好ましくない。
図17の検査装置100’’によれば、実施の形態1で説明したのと同様にして、参照画像が作成される。具体的には、マスク101のパターン形成時に用いた設計パターンデータと、位置誤差補正手段10のパターンデータとが、磁気ディスク装置109に記憶されている。展開回路111は、磁気ディスク装置109から制御計算機110を通して各パターンデータを読み出し、読み出されたデータを2値ないしは多値のイメージデータに変換する。その後、これらのイメージデータは参照回路112’’へ送られる。参照回路112’’では、展開回路111から送られてきた図形のイメージデータに適切なフィルタ処理が施される。以上のようにして、光学画像と比較する参照画像が作成される。
S301で取得された光学画像は、センサ回路106から第1のずれ量取得回路124’’へ送られる。一方、参照回路112’’で作成された参照画像も第1のずれ量取得回路124’’へ送られる。さらに、位置回路107からは、レーザ測長システム122により測定されたステージ102の移動位置を示すデータも第1のずれ量取得回路124’’へ送られる。
第1のずれ量取得回路124’’では、図11のS302が行われる。すなわち、S301で取得した光学画像と、これに対応する参照画像とが重ね合わされ、これによって、位置誤差補正手段10の理想的な位置からのずれ量、すなわち、第1のずれ量が求められる。
第1のずれ量取得回路124’’で求められた第1のずれ量の値は、位置補正回路126へ送られる。そして、位置補正回路126において、図11のS303が行われる。すなわち、第1のずれ量を用いて、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係が補正される。
位置補正回路126では、第1のずれ量を用いて、位置誤差補正手段10とマスク101との相対的な位置関係が補正される。
図11において、S303を終えた後は検査工程を行う。
まず、位置誤差補正手段10とマスク101の双方について、1ストライプを走査してこれらの画像を取得する(S304)。
次いで、取得した1ストライプ中において、位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標と、マスク101の検査パターンの位置座標とを求める(S305)。
次に、S306において、(S305で得られた)位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標から、所定領域内での各パターン位置の平均値を算出し、予め求めた真値の平均値との差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10におけるパターン座標位置の変動値(第2のずれ量)が求められる。尚、S305とS306は、図8の第2のずれ量取得回路125で行われる。
S304〜S306の各工程は、具体的には、次のようにして行われる。
図17において、マスク101と位置誤差補正手段10に形成された各パターンに対し、ステージ102の上方に配置された光源103から光が照射される。より詳しくは、光源103から照射される光束が、照明光学系170を介して、マスク101と位置誤差補正手段10に照射される。ステージ102の下方には、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105およびセンサ回路106が配置されている。マスク101と位置誤差補正手段10を透過した光は、拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像する。
位置誤差補正手段10は、そのストライプの配列方向がステージの移動方向(X方向)に対して垂直となるように配置されている。ステージ102が−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第1のストライプ20aにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。次いで、ステージ102が−Y方向にステップ移動した後にX方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第2のストライプ20bにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。さらに、ステージ102が−Y方向に移動した後に−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第3のストライプ20cにおける画像が入力される。以下同様にして、全てのストライプにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。
フォトダイオードアレイ105上に結像したパターンの像は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、さらにセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。
ステージ102は、制御計算機110の制御の下、テーブル制御回路114によって駆動され、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータのような駆動系によって移動可能となっている。これらの、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータには、例えばステップモータを用いることができる。そして、ステージ102の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107に送られる。
マスク101と位置誤差補正手段10の各光学画像は、センサ回路106から第2のずれ量取得回路125へ送られる。また、参照回路112’’から、これらの参照画像が第2のずれ量取得回路125へ送られる。さらに、位置回路107からは、レーザ測長システム122により測定されたステージ102の移動位置を示すデータが、第2のずれ量取得回路125へ送られる。
また、第2のずれ量取得回路125には、位置誤差補正手段10におけるパターン位置座標の真値の平均値が格納されている。この値は、実施の形態1と同様にして求めることができる。すなわち、熱や気流の変動による影響を受けない工程において、ライカ社製LMS−IPROなどの座標測定装置などを用いて、位置誤差補正手段10上の各パターンの正確な位置が測定される。これにより、各パターンの位置座標の真値が求められるので、所定領域毎にこれらの平均値を求めることで、真値の平均値が得られる。
第2のずれ量取得回路125では、送られた各データを基に、位置誤差補正手段10に設けられた各パターンの位置座標が求められ、次いで、得られた値を用いて、真値の平均値を求めたときと同一の所定領域に含まれるパターンの位置座標の平均値(実測値の平均値)が求められる。そして、<真値の平均値>と<実測値の平均値>の差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10のパターンについて、検査工程で生じる位置座標の変動値、すなわち、第2のずれ量が取得される。
次に、S307において、全てのストライプを走査したか否かを判定する。この判定は、図17の制御計算機110で行うことができる。走査していないストライプがある場合には、S304に戻って上記工程を繰り返す。一方、全てのストライプを走査し終えた場合には、S308に進む。
S308では、第2のずれ量を用いて、(S305で得られた)マスク101上に設けられた検査パターンの位置座標の実測値を補正する。尚、S308は、図17の位置補正回路126で行われる。
次に、S309において、S306で求めた、マスク101におけるパターンの位置座標の変動値から、マスクパターン全体における位置座標変動値のマップを作成する。S309は、図17のマップ作成回路127で行われる。S309の後は検査工程を終了する。
尚、上記の検査工程では、センサ回路106からのマスク101の光学画像データが比較回路108へ送られる。また、マスク101のパターンデータも、展開回路111および参照回路112’’により参照画像データに変換された後、比較回路108へ送られる。さらに、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られた、ステージ102上でのマスク101の位置を示すデータも比較回路108へ送られる。
比較回路108では、センサ回路106から送られた光学画像と、参照回路112’’で生成した参照画像とが、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較され、誤差が所定の値を超えた場合にその箇所は欠陥と判定される。次いで、欠陥の座標と、欠陥判定の根拠となった光学画像および参照画像とが磁気ディスク装置109に保存される。また、マップ作成回路127で作成されたマップも、同様に磁気ディスク装置109に保存される。
その後、保存されたデータは、実施の形態1で説明したのと同様に、レビュー装置に送られる。レビュー工程を経て判別された欠陥情報は、図17の磁気ディスク装置109に保存される。そして、レビュー装置で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、マスクは、欠陥情報リストとともに、検査装置100’’の外部装置である修正装置に送られる。修正方法は、欠陥のタイプが凸系の欠陥か凹系の欠陥かによって異なるので、欠陥情報リストには、凹凸の区別を含む欠陥の種別と欠陥の座標が添付される。
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、位置誤差補正手段を設けることで、検査工程で生じるマスクパターンの位置座標の変動値が得られるので、この値を用いてマスクパターンの位置座標を補正することで、パターンの位置誤差を低減することができる。また、検査前に、位置誤差補正手段とマスクを部分的に走査して光学画像を取得し、これらを重ね合わせることで、マスクと位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正できるので、マスクパターンのより正確な位置を把握することが可能である。
実施の形態5.
実施の形態1〜3では、位置誤差補正手段に設けられたアライメントマークを用いて、被検査試料と位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正した。これに対し、本実施の形態では、上記アライメントマークではなく荷重センサを用いて補正をすることを特徴とする。
本実施の形態の検査方法は、実施の形態1で説明した図2の検査装置100を用いて実施することができる。以下では、図2、図12および図13を用いて、本実施の形態の検査方法を説明する。
まず、図2において、マスク101上に設けられたアライメントマークを用いて、マスク101をステージ102上の所定位置に載置する。具体的には、XYθ各軸のモータによって水平方向および回転方向に移動可能に設けられたステージ102上に、マスク101を載置する。次いで、マスク101に設けられたアライメントマークを用いて、マスク101の位置がステージ102上で所望の位置となるよう、XYθ各軸のモータによりステージ102の位置を調整する。
次に、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正する。
本実施の形態では、図12に示すように、ステージ102に荷重センサ40が配置されている。荷重センサ40は、ステージ102の全体に配置されている必要はなく、マスク101のエッジが配置されると想定される箇所付近に配置されていればよい。
荷重センサ40は、圧電体の表裏面に電極膜が設けられ、さらにこの電極膜に配線が接続された圧電センサとすることができる。圧電体の厚み方向に荷重がかかると、圧電体は誘電分極を起こして電極膜に電荷を生じる。すると、配線を通じて回路に電流が流れるので、電流値を測定することで、センサに加えられた荷重を知ることができる。測定は、例えば、次のようにして行うことができる。
圧電センサに生じる電荷Qと、センサに加えられた荷重Wとの間には、Q=aW(aは比例定数)の関係がある。したがって、電流Iは、I=a(dW/dt)(tは時間)によって表される。この電流Iは、電圧計の入力インピーダンスを介して計測される。例えば、圧電センサの電極膜に接続する配線を電圧記録計に接続すると、荷重速度dW/dtに比例する出力が得られる。したがって、dW/dtを積分することで、荷重Wに比例した波形を得ることができる。
本実施の形態では、図13に示すように、まず、荷重センサ40によってマスク101の位置を検出する(S401)。例えば、加重センサ40のそれぞれについて、電圧記録計に記録された出力値から荷重Wの値を知ることができるので、これらの値から、各荷重センサ40上におけるマスク101の有無や、各荷重センサ40からマスク101までの距離を把握して、ステージ102上でのマスク101の位置を求めることができる。
マスク101の位置が分かれば、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係が分かるので、位置誤差補正手段10の理想的な位置からのずれ量、すなわち、第1のずれ量も分かる(S402)。次いで、この第1のずれ量を用いて、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正する(S403)。
図13において、S403を終えた後は検査工程を行う。
まず、位置誤差補正手段10とマスク101の双方について、1ストライプを走査してこれらの画像を取得する(S404)。
次いで、取得した1ストライプ中において、位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標と、マスク101の検査パターンの位置座標とを求める(S405)。
次に、S406において、(S405で得られた)位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標から、所定領域内での各パターン位置の平均値を算出し、予め求めた真値の平均値との差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10におけるパターン座標位置の変動値(第2のずれ量)が求められる。尚、S405とS406は、図2の第2のずれ量取得回路125で行われる。
S404〜S406の各工程は、具体的には、次のようにして行われる。
図2において、マスク101と位置誤差補正手段10に形成された各パターンに対し、ステージ102の上方に配置された光源103から光が照射される。より詳しくは、光源103から照射される光束が、照明光学系170を介して、マスク101と位置誤差補正手段10に照射される。ステージ102の下方には、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105およびセンサ回路106が配置されている。マスク101と位置誤差補正手段10を透過した光は、拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像する。
位置誤差補正手段10は、そのストライプの配列方向がステージの移動方向(X方向)に対して垂直となるように配置されている。ステージ102が−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第1のストライプ20aにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。次いで、ステージ102が−Y方向にステップ移動した後にX方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第2のストライプ20bにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。さらに、ステージ102が−Y方向に移動した後に−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第3のストライプ20cにおける画像が入力される。以下同様にして、全てのストライプにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。
フォトダイオードアレイ105上に結像したパターンの像は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、さらにセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。
ステージ102は、制御計算機110の制御の下、テーブル制御回路114によって駆動され、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータのような駆動系によって移動可能となっている。これらの、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータには、例えばステップモータを用いることができる。そして、ステージ102の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107に送られる。
マスク101と位置誤差補正手段10の各光学画像は、センサ回路106から第2のずれ量取得回路125へ送られる。また、参照回路112から、これらの参照画像が第2のずれ量取得回路125へ送られる。さらに、位置回路107からは、レーザ測長システム122により測定されたステージ102の移動位置を示すデータが、第2のずれ量取得回路125へ送られる。
また、第2のずれ量取得回路125には、位置誤差補正手段10におけるパターン位置座標の真値の平均値が格納されている。この値は、実施の形態1と同様にして求めることができる。すなわち、熱や気流の変動による影響を受けない工程において、ライカ社製LMS−IPROなどの座標測定装置などを用いて、位置誤差補正手段10上の各パターンの正確な位置が測定される。これにより、各パターンの位置座標の真値が求められるので、所定領域毎にこれらの平均値を求めることで、真値の平均値が得られる。
第2のずれ量取得回路125では、送られた各データを基に、位置誤差補正手段10に設けられた各パターンの位置座標が求められ、次いで、得られた値を用いて、真値の平均値を求めたときと同一の所定領域に含まれるパターンの位置座標の平均値(実測値の平均値)が求められる。そして、<真値の平均値>と<実測値の平均値>の差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10のパターンについて、検査工程で生じる位置座標の変動値、すなわち、第2のずれ量が取得される。
次に、S407において、全てのストライプを走査したか否かを判定する。この判定は、図2の制御計算機110で行うことができる。走査していないストライプがある場合には、S404に戻って上記工程を繰り返す。一方、全てのストライプを走査し終えた場合には、S408に進む。
S408では、第2のずれ量を用いて、(S405で得られた)マスク101上に設けられた検査パターンの位置座標の実測値を補正する。尚、S408は、図2の位置補正回路126で行われる。
次に、S409において、S406で求めた、マスク101におけるパターンの位置座標の変動値から、マスクパターン全体における位置座標変動値のマップを作成する。S409は、図2のマップ作成回路127で行われる。S409の後は検査工程を終了する。
尚、上記の検査工程では、センサ回路106からのマスク101の光学画像データが比較回路108へ送られる。また、マスク101のパターンデータも、展開回路111および参照回路112により参照画像データに変換された後、比較回路108へ送られる。さらに、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られた、ステージ102上でのマスク101の位置を示すデータも比較回路108へ送られる。
比較回路108では、センサ回路106から送られた光学画像と、参照回路112で生成した参照画像とが、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較され、誤差が所定の値を超えた場合にその箇所は欠陥と判定される。次いで、欠陥の座標と、欠陥判定の根拠となった光学画像および参照画像とが磁気ディスク装置109に保存される。また、マップ作成回路127で作成されたマップも、同様に磁気ディスク装置109に保存される。
その後、保存されたデータは、実施の形態1で説明したのと同様に、レビュー装置に送られる。レビュー工程を経て判別された欠陥情報は、図2の磁気ディスク装置109に保存される。そして、レビュー装置で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、マスクは、欠陥情報リストとともに、検査装置100の外部装置である修正装置に送られる。修正方法は、欠陥のタイプが凸系の欠陥か凹系の欠陥かによって異なるので、欠陥情報リストには、凹凸の区別を含む欠陥の種別と欠陥の座標が添付される。
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、位置誤差補正手段を設けることで、検査工程で生じるマスクパターンの位置座標の変動値が得られるので、この値を用いてマスクパターンの位置座標を補正することで、パターンの位置誤差を低減することができる。また、検査前に、ステージに配置された荷重センサからマスクの位置を測定し、その結果を用いて、マスクと位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正するので、マスクパターンのより正確な位置を把握することが可能である。
実施の形態6.
実施の形態1〜3では、位置誤差補正手段に設けられたアライメントマークを用いて、被検査試料と位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正した。これに対し、本実施の形態では、上記アライメントマークではなく距離センサを用いて補正をすることを特徴とする。
本実施の形態の検査方法は、実施の形態1で説明した図2の検査装置100を用いて実施することができる。以下では、図2、図14および図15を用いて、本実施の形態の検査方法を説明する。
まず、マスク101上に設けられたアライメントマークを用いて、マスク101をステージ102上の所定位置に載置する。具体的には、XYθ各軸のモータによって水平方向および回転方向に移動可能に設けられたステージ102上に、マスク101を載置する。次いで、マスク101に設けられたアライメントマークを用いて、マスク101の位置がステージ102上で所望の位置となるよう、XYθ各軸のモータによりステージ102の位置を調整する。
次に、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正する。
位置誤差補正手段10は、実施の形態1〜5と同様に、ステージ102の上に固定されている。さらに、本実施の形態では、図14に示すように、位置誤差補正手段10のマスク101と対向する面に、距離センサ50が設けられていることを特徴とする。
距離センサ50の内部には、例えば、LEDまたはレーザダイオードなどの光源と、受光素子とが設けられている。光源からの光は、ステージ102にあたって反射され、受光素子で受光される。この反射光を距離に換算することで、位置誤差補正手段10からマスク102までの距離を求めることができる。
位置誤差補正手段10には、複数の距離センサ50が設けられており、これらの距離センサ50によって、位置誤差補正手段10からマスク102までの距離を所定の間隔で測定する。これにより、ステージ102上でのマスク101の位置を求めることができる。本実施の形態では、図15のS501において、この方法によりマスク101の位置を検出する。
マスク101の位置が分かれば、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係が分かるので、位置誤差補正手段10の理想的な位置からのずれ量、すなわち、第1のずれ量も分かる(S502)。次いで、この第1のずれ量を用いて、マスク101と位置誤差補正手段10との相対的位置関係を補正する(S503)。
図15において、S503を終えた後は検査工程を行う。
まず、位置誤差補正手段10とマスク101の双方について、1ストライプを走査してこれらの画像を取得する(S504)。
次いで、取得した1ストライプ中において、位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標と、マスク101の検査パターンの位置座標とを求める(S505)。
次に、S406において、(S505で得られた)位置誤差補正手段10の各パターンの位置座標から、所定領域内での各パターン位置の平均値を算出し、予め求めた真値の平均値との差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10におけるパターン座標位置の変動値(第2のずれ量)が求められる。尚、S505とS506は、図2の第2のずれ量取得回路125で行われる。
S504〜S506の各工程は、具体的には、次のようにして行われる。
図2において、マスク101と位置誤差補正手段10に形成された各パターンに対し、ステージ102の上方に配置された光源103から光が照射される。より詳しくは、光源103から照射される光束が、照明光学系170を介して、マスク101と位置誤差補正手段10に照射される。ステージ102の下方には、拡大光学系104、フォトダイオードアレイ105およびセンサ回路106が配置されている。マスク101と位置誤差補正手段10を透過した光は、拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に光学像として結像する。
位置誤差補正手段10は、そのストライプの配列方向がステージの移動方向(X方向)に対して垂直となるように配置されている。ステージ102が−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第1のストライプ20aにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。次いで、ステージ102が−Y方向にステップ移動した後にX方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第2のストライプ20bにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。さらに、ステージ102が−Y方向に移動した後に−X方向に移動すると、マスク101と位置誤差補正手段10の第3のストライプ20cにおける画像が入力される。以下同様にして、全てのストライプにおける画像がフォトダイオードアレイに入力される。
フォトダイオードアレイ105上に結像したパターンの像は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、さらにセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。
ステージ102は、制御計算機110の制御の下、テーブル制御回路114によって駆動され、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータのような駆動系によって移動可能となっている。これらの、X軸モータ、Y軸モータ、θ軸モータには、例えばステップモータを用いることができる。そして、ステージ102の移動位置は、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107に送られる。
マスク101と位置誤差補正手段10の各光学画像は、センサ回路106から第2のずれ量取得回路125へ送られる。また、参照回路112から、これらの参照画像が第2のずれ量取得回路125へ送られる。さらに、位置回路107からは、レーザ測長システム122により測定されたステージ102の移動位置を示すデータが、第2のずれ量取得回路125へ送られる。
また、第2のずれ量取得回路125には、位置誤差補正手段10におけるパターン位置座標の真値の平均値が格納されている。この値は、実施の形態1と同様にして求めることができる。すなわち、熱や気流の変動による影響を受けない工程において、ライカ社製LMS−IPROなどの座標測定装置などを用いて、位置誤差補正手段10上の各パターンの正確な位置が測定される。これにより、各パターンの位置座標の真値が求められるので、所定領域毎にこれらの平均値を求めることで、真値の平均値が得られる。
第2のずれ量取得回路125では、送られた各データを基に、位置誤差補正手段10に設けられた各パターンの位置座標が求められ、次いで、得られた値を用いて、真値の平均値を求めたときと同一の所定領域に含まれるパターンの位置座標の平均値(実測値の平均値)が求められる。そして、<真値の平均値>と<実測値の平均値>の差を算出する。これにより、位置誤差補正手段10のパターンについて、検査工程で生じる位置座標の変動値、すなわち、第2のずれ量が取得される。
次に、S507において、全てのストライプを走査したか否かを判定する。この判定は、図2の制御計算機110で行うことができる。走査していないストライプがある場合には、S504に戻って上記工程を繰り返す。一方、全てのストライプを走査し終えた場合には、S508に進む。
S508では、第2のずれ量を用いて、(S505で得られた)マスク101上に設けられた検査パターンの位置座標の実測値を補正する。尚、S508は、図2の位置補正回路126で行われる。
次に、S509において、S506で求めた、マスク101におけるパターンの位置座標の変動値から、マスクパターン全体における位置座標変動値のマップを作成する。S509は、図2のマップ作成回路127で行われる。S509の後は検査工程を終了する。
尚、上記の検査工程では、センサ回路106からのマスク101の光学画像データが比較回路108へ送られる。また、マスク101のパターンデータも、展開回路111および参照回路112により参照画像データに変換された後、比較回路108へ送られる。さらに、レーザ測長システム122により測定されて位置回路107へ送られた、ステージ102上でのマスク101の位置を示すデータも比較回路108へ送られる。
比較回路108では、センサ回路106から送られた光学画像と、参照回路112で生成した参照画像とが、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較され、誤差が所定の値を超えた場合にその箇所は欠陥と判定される。次いで、欠陥の座標と、欠陥判定の根拠となった光学画像および参照画像とが磁気ディスク装置109に保存される。また、マップ作成回路127で作成されたマップも、同様に磁気ディスク装置109に保存される。
その後、保存されたデータは、実施の形態1で説明したのと同様に、レビュー装置に送られる。レビュー工程を経て判別された欠陥情報は、図2の磁気ディスク装置109に保存される。そして、レビュー装置で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、マスクは、欠陥情報リストとともに、検査装置100の外部装置である修正装置に送られる。修正方法は、欠陥のタイプが凸系の欠陥か凹系の欠陥かによって異なるので、欠陥情報リストには、凹凸の区別を含む欠陥の種別と欠陥の座標が添付される。
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。すなわち、位置誤差補正手段を設けることで、検査工程で生じるマスクパターンの位置座標の変動値が得られるので、この値を用いてマスクパターンの位置座標を補正することで、パターンの位置誤差を低減することができる。また、検査前に、位置誤差補正手段に固定された距離センサからマスクの位置を測定し、その結果を用いて、マスクと位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正するので、マスクパターンのより正確な位置を把握することが可能である。
実施の形態7.
本実施の形態の検査装置は、実施の形態1の検査装置100と類似の構造を有するが、位置誤差補正手段10に、光量校正のための白色パターンが設けられている点で異なる。尚、本実施の形態の検査装置は、実施の形態3(図8の検査装置100’)または実施の形態4(図17の検査装置100’’)において、位置誤差補正手段10に上記白色パターンが設けられた構造とすることもできる。
図18は、位置誤差補正手段10に設けられたパターンの模式図である。尚、図18において、図16と同じ符号を付した部分は同じものであることを示している。
図18に示すように、位置誤差補正手段10には、(白色以外の色の)ラインパターンからなる領域P1,P2の他に、白色パターンからなる領域P3が設けられている。そして、実施の形態1〜6と同様に、マスク101の検査領域は、複数のストライプによって仮想的に分割され、位置誤差補正手段10おける領域P1,P2,P3もこれらのストライプによって仮想的に分割される。
位置誤差補正手段10に白色パターンからなる領域P3を設けることで、検査結果が適正であるか否かの判断基準となる光量の範囲を校正して、常に正確な検査が行われるようにすることができる。したがって、不適正な検査による位置誤差を低減することが可能となる。
次に、本実施の形態の検査方法について説明する。尚、本実施の形態では、被検査試料として、フォトリソグラフィで使用されるマスクを用いるが、被検査試料はこれに限られるものではない。
本実施の形態の検査方法は、実施の形態1の検査装置、実施の形態3および実施の形態4のいずれの検査装置をも用いて実施することができる。また、実施の形態1〜6のいずれの検査方法とも同時に実施することができる。
被検査試料としてのマスクは、検査装置のステージ上に載置される。検査工程では、マスクに形成されたパターンに対し、光源を用いてステージの上方から光を照射する。すると、マスクを透過した光は、フォトダイオードアレイに光学像として結像し、次いで、フォトダイオードアレイで光電変換される。さらにセンサ回路によってA/D(アナログデジタル)変換されてから、光学画像として比較回路へ出力される。
フォトダイオードアレイには、画像センサが配置されている。画像センサとしては、例えば、撮像素子としてのCCDカメラを一列に並べたラインセンサが用いられる。ラインセンサの例としては、TDI(Time Delay Integration)センサが挙げられる。
検査が適正に行われるためには、フォトダイオードアレイに結像する光学像の光量が適正である必要がある。例えば、光学像の光量が低すぎると、パターンの輪郭線がぼやけるなどして、欠陥判定に必要な線幅や線間距離などを正確に読み取ることが困難になる。このため、本来は欠陥ではないものを欠陥と判定したり、逆に、欠陥とすべきものを欠陥ではないと判定したりして、検査精度の低下を招く。同様に、光学像の光量が高すぎる場合にも、線幅や線間距離を正確に読み取ることが困難になり、検査精度の低下を招く。
そこで、検査前に、フォトダイオードアレイに対して、マスクの白部分と黒部分でキャリブレーションを行う。尚、この際には、光量のアンダーシュートやオーバーシュートも考慮される。
しかしながら、検査前にキャリブレーションを行っても、検査中に光学像の光量に変動が生じる場合がある。その原因として、例えば、光源のゆらぎが挙げられる。また、宇宙線などに起因して生じるホワイトスポットも原因となり得る。フォトダイオードアレイは、宇宙線に対し感度を有しているため、画像中の宇宙線が透過した位置には点状の疑似画像(ホワイトスポット)を生じる。ホワイトスポットは、周辺に比べて明るいため、ホワイトスポットが発生すると光学像の光量が増大する結果となる。
さらに、マスクを透過した光が屈折し、本来入射すべきセンサとは異なるセンサに入射することにより、光学像の光量が変化することもある。この場合、屈折した光が入射したセンサは、本来入射すべき光に加えて屈折光も入射するので、検査が適正に行われる光量の範囲を超える結果となる。一方、屈折光が入射すべきセンサには光が入射しなくなるので、上記範囲を下回る光量となる。
本実施の形態では、検査工程と並行して、位置誤差補正手段を用いた位置補正と光量の測定とを行う。ここで、位置誤差補正手段による位置補正には、検査工程で変動するマスクパターンの位置座標の補正と、マスクと位置誤差補正手段との相対的位置関係の補正とが含まれる。これらの位置補正の具体的方法は、実施の形態1〜6で述べた通りであるので、説明を省略する。
位置誤差補正手段を用いた光量測定は、図18の領域P3を用いて行う。すなわち、領域3の白色パターンを用いて、フォトダイオードアレイの光量(白レベルの出力)をチェックする。尚、白色パターンの形状は特に限定されず、円形、矩形、ライン、十字などのいずれとしてもよい。測定された光量の値が、検査が適正に行われる光量の範囲を超えた場合には、検査中または検査後に、光量のキャリブレーション(校正)を行う。
マスクの検査領域は、Y方向に向かって、短冊状の複数のストライプに仮想的に分割される。また、位置誤差補正手段に設けられた各パターンも、マスクの検査領域を分割したストライプと同一のストライプによって仮想的に分割される。ステージは、例えば、実施の形態1の図1に矢印で示したのと同様に、これらのストライプが連続的に走査されるように移動する。これにより、マスクと位置誤差補正手段の両方について、同じスキャン幅の画像がフォトダイオードアレイに連続的に入力され、光学画像が取得されていく。
例えば、位置誤差補正手段における領域P3の光学画像から、各ストライプの光量振幅をモニタし、フォトダイオードアレイの光量(白レベルの出力)に低下が認められる場合には、キャリブレーションでの補正値(ゲイン)を大きく設定して白レベルを引き上げる。これは、検査中にリアルタイムで行ってもよく、検査終了後に行ってもよい。
本実施の形態の検査装置は、例えば、図1の検査装置100において、光量校正回路を設けた構成とすることができる。その場合、光量校正回路は、フォトダイオードアレイに接続するとともに、データ伝送路となるバス120を介して制御計算機110に接続する。かかる構成によれば、光量校正回路において、フォトダイオードアレイに結像する光学像の光量をモニタし、必要に応じてキャリブレーションでの補正値を調整するよう制御計算機110に情報を送ることができる。制御計算機110は、この情報に基づいて、フォトダイオードアレイに対してキャリブレーションを行うことができる。
上記検査装置によれば、被検査試料の検査領域と、位置誤差補正手段の両方について、全てのストライプが連続的に走査されるようにステージを移動させることにより、これらの光学画像が得られる。得られた光学画像を基に、マスクと位置誤差補正手段との相対的位置関係を補正することができる。
また、上記検査装置によれば、位置誤差補正手段に設けられた各パターンの位置座標の実測値を求めた後、位置座標の真値の平均値と、実測値の平均値との差から、検査工程で生じる位置座標の変動値を取得できるので、この値を用いて被検査試料のパターンの位置座標を補正することにより、検査工程で生じるパターンの位置誤差を低減できる。また、被検査試料におけるパターンの位置座標の変動値から、被検査試料全体における位置座標変動値のマップを作成することにより、検査工程で生じる被検査試料パターンの位置誤差の分布を把握することもできる。
さらに、本実施の形態の検査装置では、位置誤差補正手段に設けられた白色パターンの光学画像を基に、各ストライプの光量振幅をモニタする。フォトダイオードアレイの光量(白レベルの出力)低下が認められる場合には、キャリブレーションでの補正値(ゲイン)を大きく設定して白レベルを引き上げる。これにより、検査精度の低下を防いで、マスクパターンの位置誤差を低減することができる。
尚、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
例えば、上記各実施の形態では、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要としない部分についての記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができることは言うまでもない。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更し得る全てのパターン検査装置またはパターン検査方法は、本発明の範囲に包含される。
10 位置誤差補正手段
20a〜20i ストライプ
30、31 アライメントマーク
40 荷重センサ
50 距離センサ
100、100’、100’’ 検査装置
101 マスク
102 ステージ
103 光源
104 拡大光学系
105 フォトダイオードアレイ
106 センサ回路
107 位置回路
108 比較回路
109 磁気ディスク装置
110 制御計算機
111 展開回路
112、112’、112’’ 参照回路
113 オートローダ制御回路
114 テーブル制御回路
115 磁気テープ装置
116 フレキシブルディスク装置
117 CRT
118 パターンモニタ
119 プリンタ
120 バス
122 レーザ測長システム
124、124’、124’’ 第1のずれ量取得回路
125 第2のずれ量取得回路
126、126’ 位置補正回路
127 マップ作成回路
130 オートローダ
170 照明光学系
201 CADデータ
202 設計中間データ
203 フォーマットデータ
204 光学画像
205 マスク検査結果
207 欠陥情報リスト
500 レビュー装置
600 修正装置

Claims (5)

  1. 複数のストライプによって仮想的に分割された検査領域を有する被検査試料を検査する検査装置であって、
    前記被検査試料が載置されるステージと、
    前記ステージ上で前記被検査試料とは異なる領域に配置され、前記複数のストライプによって仮想的に分割されるパターンが形成された位置誤差補正手段と、
    前記被検査試料の検査領域と前記位置誤差補正手段に光を照射してこれらの光学画像を得る光学画像取得部と、
    前記被検査試料と前記位置誤差補正手段から得られる前記光学画像に対応する参照画像を作成する参照画像作成部と、
    前記被検査試料の光学画像と参照画像を比較して、これらの差分値が所定の閾値を超える場合に欠陥と判定する比較部と、
    前記位置誤差補正手段の少なくとも光学画像から、前記被検査試料と前記位置誤差補正手段との相対的位置ずれを表す第1のずれ量を取得する第1のずれ量取得部と、
    前記位置誤差補正手段に形成された前記パターンの位置座標の真値に対する位置ずれを表す第2のずれ量を取得する第2のずれ量取得部と、
    前記第1のずれ量に基づいて前記被検査試料と前記位置誤差補正手段との位置関係を補正し、前記第2のずれ量に基づいて前記被検査試料の検査領域にある各パターンの位置座標の変動値を求めて該位置座標を補正する位置補正部とを有することを特徴とする検査装置。
  2. 前記位置誤差補正手段には、アライメントマークが設けられており、
    前記第1のずれ量取得部は、前記アライメントマークの位置座標の真値を保持し、該真値と、前記位置誤差補正手段の光学画像と参照画像から得られる前記アライメントマークの位置座標の実測値との差から、前記第1のずれ量を取得することを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記第1のずれ量取得部は、前記位置誤差補正手段における前記複数のストライプから抽出されたストライプの光学画像と、該光学画像に対応する参照画像との重ね合わせにより前記第1のずれ量を取得することを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  4. アライメントマークと所定のパターンとを有する位置誤差補正手段が配置されたステージ上に被検査試料を載置する工程と、
    前記被検査試料の検査領域を複数のストライプによって仮想的に分割するとともに、前記位置誤差補正手段のパターンも前記ストライプによって仮想的に分割し、前記被検査試料と前記位置誤差補正手段の両方について、全てのストライプが連続して走査されるように前記ステージを移動させて、これらと前記アライメントマークの各光学画像を取得する工程と、
    前記被検査試料と前記位置誤差補正手段から得られる前記光学画像に対応する参照画像を作成する工程と、
    前記被検査試料の光学画像と参照画像を比較して、これらの差分値が所定の閾値を超える場合に欠陥と判定する工程と、
    前記位置誤差補正手段の少なくとも光学画像から、前記被検査試料と前記位置誤差補正手段との相対的位置ずれを表す第1のずれ量を取得する工程と、
    前記位置誤差補正手段に形成された前記パターンの位置座標の真値に対する位置ずれを表す第2のずれ量を取得する工程と、
    前記第1のずれ量に基づいて前記被検査試料と前記位置誤差補正手段との位置関係を補正する工程と、
    前記第2のずれ量に基づいて前記被検査試料の検査領域にある各パターンの位置座標の変動値を求めて該位置座標を補正する工程とを有することを特徴とする検査方法。
  5. 前記第2のずれ量を取得する工程は、
    前記位置誤差補正手段に形成された前記パターンの位置座標の真値から、所定領域に含まれる該パターンの真値の平均値を求める工程と、
    前記位置誤差補正手段の光学画像と参照画像から前記位置誤差補正手段に形成された前記パターンの位置座標の実測値を求め、前記所定領域に含まれる該パターンの実測値の平均値を求める工程と、
    前記真値の平均値と前記実測値の平均値の差から、前記第2のずれ量を取得する工程とを有することを特徴とする請求項4に記載の検査方法。
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