JP2019135464A - パターン検査方法およびパターン検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストの上昇を抑制しつつ、高速にパターンを撮像することができるパターン検査方法を提供する。【解決手段】本実施形態によるパターン検査方法は、試料と同一材料の基準試料を支持部材上に載置して該基準試料の重力方向の歪みを示すマップを作成する工程と、試料を支持部材上に載置して光源からの光を試料に照射する工程と、光源からの光に対する試料の位置を第1方向に相対的に移動させながらパターンを撮像するときに、試料上の第1点から第1方向にある試料上の第2点までの試料の重力方向の歪みの線形成分をマップにおける第1点と第2点との重力方向の第1差に基づいて補正するとともに、試料の重力方向の歪みの少なくとも二次成分をフィードバック回路で補正する工程と、パターンの画像を用いて欠陥検査を行う工程とを具備する。【選択図】図4

Description

本発明による実施形態は、パターン検査方法およびパターン検査装置に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。これらの半導体素子は、回路パターンが形成された原画パターン(マスク或いはレチクルともいう。以下、マスクと総称する)を用いて、いわゆるステッパと呼ばれる縮小投影露光装置でウェハ上にパターンを露光転写して回路形成することにより製造される。よって、微細な回路パターンをウェハに転写するためのマスクの製造には、微細な回路パターンを描画することができる電子ビームを用いたパターン描画装置が用いられる。また、このようなパターン描画装置を用いてウェハに直接パターン回路を描画することもある。或いは、電子ビーム以外にもレーザビームを用いて描画するレーザビーム描画装置や、テンプレートのパターンをウェハに押し付けて転写するナノインプリント技術の開発が試みられている。
そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーに移行している。歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光または転写する際に使用されるマスクのパターン欠陥があげられる。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。そのため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
検査手法としては、拡大光学系を用いてマスク等の試料上に形成されているパターンを所定の倍率で撮像した光学画像と、設計データあるいは試料上の同一パターンを撮像した光学画像とを比較することにより検査を行う方法が知られている。例えば、パターン検査方法として、同一マスク上の異なる場所の同一パターンを撮像した光学画像データ同士を比較する「die to die(ダイ−ダイ)検査」や、パターン設計のCADデータをマスクにパターンを描画する時に描画装置が入力する装置入力フォーマットに変換した描画データ(設計パターンデータ)を検査装置に入力して、これをベースに設計画像(参照画像)を生成して、該参照画像とパターンの光学画像とを比較する「die to database(ダイ−データベース)検査」がある。かかる検査装置における検査方法では、試料はステージ上に載置され、ステージが動くことによって光束が試料上を走査し、検査が行われる。試料には、光源及び照明光学系によって光束が照射される。試料を透過あるいは反射した光は光学系を介して、センサ上に結像される。センサで撮像された画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
このようなパターン検査装置では、マスクの表面を対物レンズの結像面内に正確に合わせて、マスクの表面に形成されたパターンの画像を取得する必要がある。マスクの表面を結像面に合わせるために、スリット投影型のマスク面位置測定装置によるオートフォーカス機能が用いられる。
検査時に、マスクは、ステージ上において、3箇所以上の支持点で支持されており、自重によって歪んでいる場合がある。このような重力歪は撮像時にフォーカスずれを引き起こすので、パターン検査装置は、オートフォーカス機能でマスクの鉛直方向(Z方向)の位置を補正する。
しかし、検査速度が上昇し、撮像速度が速くなると、フィードバック回路の動作速度も速くする必要がある。動作速度の速いフィードバック回路は高価であり、パターン検査装置全体のコストを上昇させる。
特開2010−134433号公報
そこで、本発明は、かかる問題点を克服し、コストの上昇を抑制しつつ、高速にパターンを撮像することができるパターン検査方法およびパターン検査装置を提供する。
本実施形態によるパターン検査方法は、試料を支持する支持部材と、光源からの光を試料に照射する光学系と、試料を第1方向に相対的に移動させながら試料に形成されたパターンを撮像する撮像センサと、パターンの画像を用いて欠陥検査を行う検査部と、パターンを撮像するときに試料の重力方向の位置をオートフォーカスで補正するフィードバック回路とを備えたパターン検査装置を用いたパターン検査方法であって、
試料と同一材料の基準試料を支持部材上に載置して該基準試料の重力方向の歪みを示すマップを作成する工程と、試料を支持部材上に載置して光源からの光を試料に照射する工程と、光源からの光に対する試料の位置を第1方向に相対的に移動させながらパターンを撮像するときに、試料上の第1点から第1方向にある試料上の第2点までの試料の重力方向の歪みの線形成分をマップにおける第1点と第2点との重力方向の第1差に基づいて補正するとともに、試料の重力方向の歪みの少なくとも二次成分をフィードバック回路で補正する工程と、パターンの画像を用いて欠陥検査を行う工程とを具備する。
パターンを撮像するときに、試料の表面が略水平になるように支持部材を重力方向に移動させてもよい。
パターンを撮像するときに、撮像センサは、試料を仮想的に短冊状に分割したストライプごとに撮像し、試料の重力方向の歪みの線形成分は、ストライプごとに補正されてもよい。
パターンを撮像するときに、撮像センサは、試料を仮想的に短冊状に分割したストライプごとに撮像し、試料の重力方向の歪みの線形成分は、複数のストライプごとに補正されてもよい。
パターンを撮像するときに、撮像センサは、試料を仮想的に短冊状に分割したストライプごとに撮像し、前回撮像されたストライプにおける現補正値と次に撮像されるストライプにおける第1差との誤差が所定の閾値未満の場合に、試料の重力方向の歪みの線形成分は、現補正値を用いて補正され、現補正値と第1差との誤差が閾値以上の場合に、試料の重力方向の歪みの線形成分は、第1差を用いて補正される。
現補正値と第1差との誤差が閾値以上の場合に、現補正値を第1差で更新し、試料の重力方向の歪みの線形成分は、更新後の現補正値を用いて補正されてもよい。
本実施形態によるパターン検査装置は、試料を支持する支持部材と、光源からの光を試料に照射する光学系と、試料を第1方向に相対的に移動させながら試料に形成されたパターンを撮像する撮像センサと、パターンの画像を用いて欠陥検査を行う検査部と、パターンを撮像するときに試料の重力方向の位置をオートフォーカスで補正するフィードバック回路と、試料と同一材料の基準試料の重力方向の歪みを示すマップを格納する記憶部と、試料に対する撮像センサの位置を試料の表面の第1点から第2点に対応する位置まで移動させながらパターンを撮像するときに、第1点から第2点までの試料の重力方向の歪みの線形成分をマップにおける第1点と第2点との重力方向の第1差に基づいて補正するとともに、試料の重力方向の歪みの少なくとも二次成分をフィードバック回路で補正するコントローラと、を備える。
第1実施形態におけるパターン検査装置の一例を示す構成図。 検査領域の撮像の様子を示す概念図。 ステージ102の構成の一例を示す正面図および平面図。 Zステージ220上の試料101の歪みを示す斜視図。 第1実施形態によるパターン検査方法の一例を示すフロー図。 検査ストライプR20における試料101の歪みの線形成分を示すグラフ。 第2実施形態に従った検査装置100の動作例を示すフロー図。 第3実施形態に従った検査装置100の動作例を示すフロー図。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。明細書と図面において、既出の図面に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるパターン検査装置の一例を示す構成図である。検査装置100は、試料101に形成されたパターンの欠陥を検査する光学画像取得部150および制御系回路160を備えている。
光学画像取得部150は、光学系20と、撮像部30と、ステージ102と、撮像センサ31(撮像部30の一例)と、センサ回路106と、レーザ測長システム122と、オートローダ130とを備える。
試料101が載置される支持部材としてのステージ102は、水平方向(X方向、Y方向)に移動可能なXYステージ(図3の210)と垂直方向(Z方向)に移動可能なZステージ(図3の220)とからなる。XYステージは、回転方向(θ方向)にも移動可能となっている。ステージ102は、制御計算機110の制御の下にステージ制御回路114により駆動されるエアスライダでもよい。ステージ102は、θ方向、X方向、Y方向、Z方向に駆動する4軸モータ等の駆動系によって移動可能となっている。これらのθモータ、Xモータ、Yモータ、Zモータは、例えば、リニアモータやステップモータなどを用いることができる。そして、ステージ102上に配置された試料101の移動位置はレーザ測長システム122により測定され、位置回路107に転送される。
ステージ102上には、試料101が配置され、試料101はステージ102とともに移動する。試料101としては、例えば、ウェハにパターンを転写する露光用のフォトマスクやNIL(Nano-Imprint Lithography)技術に用いられるテンプレートが含まれる。フォトマスクやテンプレートには、検査対象となる複数の図形によって構成されたパターンが形成されている。試料101は、例えば、パターン形成面を下側に向けてステージ102上に配置される。ステージ102を略水平面内においてX方向およびY方向に移動させことによって、ステージ102上の試料101に対して光学系20からの光を相対的に走査させることができる。
光学系20は、光源21と、偏光ビームスプリッタ22と、2分の1波長板23と、対物レンズ25と、ビームスプリッタ26と、オートフォーカス部27と、を備えている。光源21は、試料101に照射する光を発生する。偏光ビームスプリッタ22は、光源21からの光を試料101へ向かって反射し、試料101から反射してきた反射光を撮像部30へ透過させる。2分の1波長板23は、試料101からの光の偏光面に位相差を与える。2分の1波長板23を通過した光は、試料101上に集光され、試料101を照射する。試料101で反射した光は、対物レンズ25、2分の1波長板23および偏光ビームスプリッタ22およびビームスプリッタ26を通過して撮像部30で受光される。一部の光は、ビームスプリッタ26からオートフォーカス部27へ進み、オートフォーカス部27において受光される。オートフォーカス部27は、複数のスリットを介して光強度を測定し、その光強度の情報を焦点位置検出回路128へ出力する。焦点位置検出回路128は、オートフォーカス部27からの光強度の情報を受け取って、複数のスリットからの光強度比を演算し、その光強度比を制御計算機110へフィードバックする。制御計算機110は、光強度比に基づいて、ステージ制御回路114を制御し、光の焦点位置を試料101の表面に適合させるようにステージ102の位置を調節する。これにより、検査装置100は、オートフォーカス機能を用いて、焦点位置を試料101に合わせることができる。
尚、検査装置100は、試料101からの反射光を撮像部30で受け、光学画像を得る反射型検査装置である。しかし、検査装置100は、試料101を透過した光を撮像部30で受けて光学画像を得る透過型検査装置であってもよい。
撮像部30は、センサ31と、センサ回路106とを備えており、試料101からの光を受けて試料101の画像を取得する。センサ31は、光学系20からの光を受けて光信号を電気信号へ変換(光電変換)する。センサ31は、例えば、フォトダイオードなどの撮像素子を一列に並べたラインセンサでもよく、撮像素子を平面状に二次元配置したエリアセンサであってもよい。ラインセンサには、例えば、TDI(Time Delay Integration)センサを用いることができる。センサ31は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)であってもよい。センサ回路106は、センサ31からの電気信号をA/D(アナログ−デジタル)変換して光学的な画像にする。この画像は、位置回路107を介して比較回路108へ送信されて試料101の欠陥を検出する際の比較処理に用いられる。
センサ回路106は、センサ31から受け取ったパターン像をA/D(Analogue-to-Digital)変換し、そのパターン像の画像データを位置回路107へ送る。A/D変換された画像データは、例えば、8ビットの符号なしデータであって、センサ31の各画素の明るさの階調を表現したものである。
オートローダ130は、制御計算機110の制御を受けてオートローダ制御回路113によって駆動され、検査対象となる試料101をステージ102上に自動で載置し、検査終了後には試料101をステージ102から自動で搬出する。試料101がステージ102上に載置されると、試料101に形成されたパターンに対し、ステージ102の下方に配置された光学系20から光が照射される。そして、試料101で反射した光は、撮像部30にあるセンサ31に結像する。尚、検査装置100は、試料101の透過光をセンサ31に導く構成としてもよい。この構成と、図1に示す構成とを併せ持つ場合には、透過光と反射光による各光学画像を同時に取得することが可能である。
制御系回路160では、コンピュータとなる制御計算機110が、バス120を介して、位置回路107、比較回路108、展開回路111、参照回路112、オートローダ制御回路113、ステージ制御回路114、焦点位置検出回路128、記憶部109、ディスプレイ117、パターンモニタ118、および、プリンタ119に接続されている。尚、制御系回路160は、単一または複数のCPUで構成されてもよい。
記憶部109に格納されたフォーマットデータには、設計パターンデータが格納されている。この設計パターンデータは、記憶部109から制御計算機110を通して展開回路111によって読み出される。展開回路111では、設計パターンデータがイメージデータ(ビットパターンデータ)に変換される。展開回路111で変換されたイメージデータは、参照回路112に送られて、参照画像の生成に用いられる。参照回路112で生成された参照画像は、比較回路108に送られ、検査対象となる試料101の光学画像と比較される。
一方、試料101の光学画像は、上述の通り、センサ31で撮像されてA/D変換され、位置回路107へ送られる。検査に好適な光学画像を得るためには、試料101に照射される光の焦点位置を正確に検出して焦点合わせをすることが重要となる。光学系20の焦点位置に試料101の表面(パターンの形成された面:以下、パターン面とも言う)を合わせるために、オートフォーカス機能が用いられる。
制御計算機110は、上述の通り、焦点位置検出回路128からの情報に基づき、ステージ制御回路114を制御して、検出した焦点位置が試料101のパターン面に位置するよう、ステージ102をZ方向(高さ方向)に移動させる。これにより、試料101のパターン面を焦点位置に合わせるよう調整する。尚、焦点位置の調整は、試料101のパターン面の位置と焦点位置とを相対的に移動させることによって実行される。従って、焦点位置の調整は、焦点位置自体を移動させることで実行してもよいが、本実施形態のように、ステージ102を移動させることで実行してもよい。
試料101のパターン面を光学系20の焦点位置に適合させると、センサ31が試料101のパターンの光学画像を撮像する。実際には、センサ31は、図2に示すようにストライプごとに連続的に試料101のパターンを撮像する。従って、オートフォーカス機能の信頼性の判定は、パターンの撮像の直前にほぼリアルタイムで実行される。光学画像は、センサ回路106でA/D変換されて、位置回路107から出力されたステージ102上での試料101の位置を示すデータとともに、比較回路108に送られる。
比較回路108は、上述の通り、光学画像データと参照画像データとを、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較する。比較の結果、両者の差異が所定の閾値を超えた場合には、その箇所が欠陥と判定される。
尚、図1では、第1実施形態を説明する上で必要な構成部分について記載している。検査装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。また、センサ回路106、オートローダ制御回路113、ステージ制御回路114、焦点位置検出回路128、展開回路111、参照回路112、比較回路108および位置回路107内の各回路は、電気的回路で構成されてもよく、制御計算機110等のコンピュータで動作可能なソフトウェアとして実現されてもよい。また、これらの回路は、ハードウェアとソフトウェアとの組合せやファームウェアとの組合せによって実施されるものであってもよい。
図2は、検査領域の撮像の様子を示す概念図である。試料101の検査領域R10は、例えばY方向に向かって、スキャン幅Wの短冊状の複数の検査ストライプR20に仮想的に分割される。検査装置100では、検査ストライプR20毎に画像(ストライプ領域画像)を取得していく。検査ストライプR20の各々に対して、レーザ光を用いて、当該ストライプ領域の長手方向(X方向)に向かって、当該ストライプ領域内に形成されたパターンの画像を撮像する。ステージ102の移動によってセンサ31が相対的にX方向に連続移動しながら光学画像を取得する。センサ31では、図2に示されるようなスキャン幅Wの光学画像を連続的に撮像する。言い換えれば、センサ31は、ステージ102と相対移動しながら、検査光を用いて試料101に形成されたパターンの光学画像を撮像する。本実施形態では、1つの検査ストライプ(第1ストライプ)R20における光学画像を撮像した後、Y方向に次の検査ストライプ(第2ストライプ)R20の位置まで移動して次に逆方向に移動しながら同様にスキャン幅Wの光学画像を連続的に撮像する。すなわち、往路と復路で逆方向に向かうフォワード(FWD)−バックワード(BWD)の方向で撮像を繰り返す。例えば、第1ストライプの画像は、ステージ102の往路で取得された画像に対応し、第2ストライプの画像は、ステージ102の復路で取得された画像に対応する。尚、第1ストライプの画像は、ステージ102の復路で取得された画像に対応し、第2ストライプの画像は、ステージ102の往路で取得された画像に対応してもよい。
このように、パターンを撮像するときに、センサ31は、例えば、図4のD1方向に相対移動しながら撮像される第1ストライプの画像と、D1方向とは逆のD2方向に相対移動しながら撮像される第2ストライプの画像とを交互に取得する。これにより、センサ31は、試料101のパターン面の全体を撮像することができる。
撮像の方向は、フォワード(FWD)−バックワード(BWD)の繰り返しに限るものではなく、一方の方向から撮像してもよい。例えば、FWD−FWDの繰り返しでもよい。或いは、BWD−BWDの繰り返しでもよい。
このように、光学系20からの光を試料101に走査させながら、撮像部30が試料101のパターンの画像を取得する。
ここで、ステージ102の構成をより詳細に説明する。
図3(A)および図3(B)は、ステージ102の構成の一例を示す正面図および平面図である。図3(A)に示すように、ステージ102は、定盤200と、XYステージ210と、Zステージ220とを備えている。定盤200は、検査装置100の本体に対してほぼ水平に固定されている。定盤200上には、XYステージ210が設けられている。
XYステージ210は、定盤200のほぼ水平な表面(XY面)に対して略平行に移動することができる。XYステージ210は、図3(B)に示すように、3つの支軸211〜213を有する。支軸211〜213は、それぞれ略鉛直方向(Z方向)に延伸可能になっている。XYステージ210の支軸211〜213上には、Zステージ220が設けられている。
Zステージ220は、XYステージ210の支軸211〜213の延伸動作によって略鉛直方向(Z方向)へ移動することができる。支軸211〜213は、同じだけ延伸してZステージ220をXY面に対して平行移動させることができる。また、支軸211〜213は、それらの1つまたは2つだけ延伸し、Zステージ220をXY面に対して傾斜させることもできる。
Zステージ220は、図3(A)に示すように、開口部OPを有する。開口部OPは、対物レンズ25からの光を試料101に照射できるように、対物レンズ25の上方に設けられている。即ち、図3(B)に示すように、Z方向の上方から見ると、開口部OPは、対物レンズ25および試料101に重複するように設けられている。開口部OPは、試料101の外形と略相似形であり、試料101よりも幾分大きい。また、Zステージ220は、開口部OPの内側面に3つの支持部221〜223を有し、試料101を鉛直下方から支持する。試料101は、支持部221〜223に吸着固定され、XYステージ210の動作に応じてXY面内を移動することができ、かつ、Zステージ220の動作に応じてZ方向に移動することができる。試料101の直下には、対物レンズ25が設けられており、対物レンズ25からの光が試料101に照射される。尚、図3(A)および図3(B)において、試料101は、破線で示されている。
試料101は、開口部OP内において、支持部221〜223によって3箇所で支持されている。支持部221〜223の接触部分以外の試料101の部分は、図3(A)に示すように、開口部OPによって浮遊状態となっている。従って、試料101は、その自重によって、支持部221〜223に支持されている支持領域とそれ以外の浮遊領域とにおいてZ方向の高さ位置が幾分異なり、Z方向に歪みを有する。
図4は、Zステージ220上の試料101の歪みを示す斜視図である。図4では、試料101の歪みを理解し易いように描画している。矢印A221、A222、A223は、試料101の底面において支持部221〜223が支持している箇所を示している。支持部221〜223の支持によって、矢印A221、A222、A223で示す試料101の箇所は、比較的高い位置にある。一方、矢印A221、A222、A223から離れるに従って、試料101は、自重によって鉛直下方(−Z方向)へ沈んでおり、歪みが生じている。
このような試料101の歪みは、対物レンズ25からの光の焦点位置のずれにつながる。通常、このような焦点位置は、オートフォーカス部27、焦点位置検出回路128、ステージ制御回路114、モータMおよびステージ102を用いたフィードバック回路によって補正可能である。しかし、上述の通り、撮像部30の撮像速度(即ち、走査速度)が速くなると、それに追従するために、フィードバック回路の高速化が必要となる。この場合、コストの上昇が避けられない。一方、安価で低速度のフィードバック回路では撮像速度に追従できず、撮像部30は、試料101の歪みによって、焦点位置が試料101のパターン面からずれた状態で撮像してしまう。これでは、検査装置100は、パターンの欠陥を正確に検査することができない。
そこで、本実施形態による検査装置100は、基準マスクを用いて試料101の重力方向(Z方向)の歪みを示すマップ(以下、歪みマップともいう)を予め作成し、その歪みマップに基づいて、試料101の重力方向の歪みの線形成分(即ち一次成分)を補正する。試料101の歪みの二次以上の成分については、フィードバック回路(27、128、114、M、102)を用いて補正する。これにより、光学系20からの光でパターン面を走査している間に、光の照射されるパターン面の部分がほぼ一定の高さになるように、試料101のZ方向の位置が制御される。即ち、試料101のZ方向の歪みをキャンセルするように、試料101のZ方向の位置を制御しつつ、光学系20からの光は試料101のパターン面を走査する。本実施形態では、歪みマップに基づいて歪みの線形成分がすでに補正されているので、二次以上の成分についてオートフォーカス機能を用いてフィードバック制御すればよい。従って、低速度のフィードバック回路であっても、パターン面の撮像速度に追従することができる。
以下、本実施形態によるパターン検査方法についてより詳細に説明する。
図5(A)および図5(B)は、第1実施形態によるパターン検査方法の一例を示すフロー図である。
(歪みマップの作成)
まず、基準試料を用いて歪みマップを予め作成する(S10)。基準試料は、検査対象となる試料101と同一材質かつ同一サイズの試料であり、パターン形成前の試料101と考えてよい。試料101と区別するために、基準試料は、以下、101refと呼ぶ。基準試料101refは、図3(A)および図3(B)に示す試料101と同様に、ステージ102上に載置され、光学系20からの光で照射される。図2を参照して説明したように、光で基準試料101refの表面を走査する。このとき、オートフォーカス機能を用いて、基準試料101refの表面に焦点位置を合わせながら、光で基準試料101refの表面を走査する。焦点位置が基準試料101refの表面に合ったときのZステージ220のZ方向の位置(高さ)を記憶部109に格納していく。基準試料101refの表面全体に対して、Zステージ220の高さを記憶部109に格納すると、基準試料101refの重力方向の歪みを示す歪みマップが完成する。
基準試料101refは、試料101と同一材質であり、大きさ、厚みも同一であるので、試料101がステージ102上に載置されたときに試料101に生じる歪みをほぼ再現することができる。このような基準試料101refの歪みマップは、試料101の歪みを示すとみなすことができる。また、歪みマップを作成する際には、フィードバック回路が十分に追従することができる速度で試料101refの表面を光で走査する。即ち、オートフォーカス機能を用いて焦点合せを行うので、基準試料101refを用いた歪みマップの作成速度は、試料101の検査速度よりも低速である。しかし、これにより、歪みマップは試料101の歪みの情報をほぼ正確に有することができる。歪みマップは、記憶部109に格納されてもよいし、検査装置100の外部で管理されていてもよい。尚、基準試料101refと同一の試料101であれば、歪みマップは、複数の試料101に共通に用いることができる。
(パターン検査)
基準試料101refをステージ102から除去した後、試料101のパターンの検査に移行する。パターンの検査では、まず、試料101をステージ102上に載置する(S20)。
次に、図2で説明したように、光学系20からの光を試料101に照射しながらステージ102を移動させ、撮像部30が試料101のパターンを検査ストライプR20毎に撮像する。例えば、検査ストライプは、検査順に1〜n(nは2以上の整数)の番号を付する。この場合、光学系20は光を1番目の検査ストライプから昇順にn番目の検査ストライプまで走査し、それに追従して、撮像部30は1番目の検査ストライプから昇順にn番目の検査ストライプまでのパターンを撮像する。尚、1番目および2番目の検査ストライプは、上記第1および第2ストライプのそれぞれに対応していてもよい。
ここで、本実施形態による検査装置100は、パターンの撮像の際に、試料101の重力方向(Z方向)の歪みのうち線形成分を、フィードバック回路を用いることなく、上記歪みマップを用いて補正(キャンセル)する。
制御計算機110またはステージ制御回路114は、検査ストライプごとに補正値を算出する(S22)。例えば、k番目(1≦k≦n)の検査ストライプの撮像時に、制御計算機110またはステージ制御回路114は、k番目の検査ストライプのX方向の一端と他端とにおける高さの差(第1差)ΔZkを補正値として算出してもよい。あるいは、制御計算機110またはステージ制御回路114は、k番目の検査ストライプにおけるZ方向の最大値と最小値との差ΔZkを補正値として算出してもよい。尚、kの初期値は1である。
歪みの線形成分の補正において、制御計算機110またはステージ制御回路114は、k番目の検査ストライプのX方向の一端と他端とを結ぶ直線がX−Y面と略平行(略水平)になるように(即ち、差ΔZkを0にするように)、Zステージ220を補正する。あるいは、制御計算機110またはステージ制御回路114は、k番目の検査ストライプのX方向の最大値と最小値とを結ぶ直線がX−Y面と略平行(略水平)になるように(即ち、差ΔZkを0にするように)、Zステージ220を補正する。
試料101の歪みの線形成分の補正とともに、検査装置100は、試料101のZ方向の歪みのうち、二次以上の成分については、フィードバック回路を用いて補正(キャンセル)する(S30)。
試料101の歪みの線形成分の補正処理についてより詳細に説明する。
図6(A)〜図6(C)は、それぞれ、或る検査ストライプR20における試料101の歪みの線形成分を示すグラフである。縦軸は、試料101のパターン面の重力方向(Z方向)における変位を示す。横軸は、検査ストライプR20におけるX方向の位置を示す。
例えば、図6(A)は、図4の矢印A223(支持部223)の近傍にある検査ストライプR20における歪みの線形成分を示す。試料101は、矢印A223で支持されているため、A223から+X方向(D2方向)へ離れるに従って、鉛直下方向(−Z方向)へ沈んでいる。
図4の矢印A223の近傍の検査ストライプでは、光の位置を試料101のパターン面の第1点P1aからD2方向にある第2点P2aに対応する位置まで移動させながらパターンを撮像する。
パターンを撮像する際に、ステージ制御回路114は、第1点P1aから第2点P2aまでの試料101の重力方向の歪みの線形成分を、歪みマップにおける第1点P1aから第2点P2aのZ方向の差(図6(A)のΔZa)だけ補正するように、Zステージ220を移動させる。即ち、試料101の歪みの線形成分は、歪みマップに基づいてキャンセルされる(S32)。尚、第1点P1aおよび第2点P2aは、試料101の検査ストライプにおける異なる任意の2点であってもよい。しかし、歪みの線形成分をより正確に補正するために、第1点P1aおよび第2点P2aは、検査ストライプの一端(検査始点)および他端(検査終点)であることが好ましい。あるいは、歪みの線形成分を正確に補正するためには、第1点P1aおよび第2点P2aは、試料101の検査ストライプのZ方向の最大値および最小値でもよい。
歪みの線形成分の補正は、図3(B)に示す支軸211〜213のZ方向の長さを変更することによって実行され得る。例えば、図4のA223近傍の検査ストライプを撮像する際には、第1点P1aよりも第2点P2aが低いので、ステージ制御回路114は、支軸211の延伸長を他の支軸212、213のそれよりも短くする。光が検査ストライプの一端から他端までを走査する間、支軸211は、支軸212、213よりも図6(A)の差ΔZaだけ低下させればよい。これにより、第1点P1aが低くなり、図6(A)に示す歪みの線形成分がほぼ水平に補正され得る。即ち、差ΔZaがキャンセルされる。
尚、ステージ制御回路114は、歪みの線形成分を補正するために、2つの支軸212、213の延伸長を支軸211のそれよりも長くしてもよい。しかし、2つの支軸212、213の制御よりも、1つの支軸211の制御のほうが正確かつ容易である。従って、支軸211の制御で歪みの線形成分を補正することが好ましい。
一方、ステージ制御回路114が歪みマップを用いて線形成分を補正するとともに、オートフォーカス機能を有するフィードバック回路(27、128、114、M、102)が、試料101のZ方向の歪みの二次以上の成分を、オートフォーカス機能を用いて補正(キャンセル)する(S34)。このとき、検査装置100は、線形成分の歪みを取り除いた状態で、試料101の歪みの二次以上の成分をフィードバック制御で補正する。従って、フィードバック回路は、左程、高速動作を要しない。フィードバック制御ついては、既存の制御方法を用いればよい。従って、ここでは、フィードバック制御の詳細な説明を省略する。
図6(B)は、図4の矢印A221(支持部221)の近傍にある検査ストライプR20における歪みの線形成分を示す。試料101は、矢印A221で支持されているため、A221から−X方向(D1方向)へ離れるに従って、鉛直下方向(−Z方向)へ沈んでいる。
図4の矢印A221の近傍の検査ストライプでは、光の位置を試料101のパターン面の第1点P1bからD2方向にある第2点P2bに対応する位置まで移動させながらパターンを撮像する。
パターンを撮像する際に、ステージ制御回路114は、第1点P1bから第2点P2bまでの試料101の重力方向の歪みの線形成分を、歪みマップにおける第1点P1bから第2点P2bのZ方向の差(図6(B)のΔZb)だけ補正するように、Zステージ220を移動させる。即ち、試料101の歪みの線形成分は、歪みマップに基づいてキャンセルされる(S32)。尚、第1点P1bおよび第2点P2bも、対応する検査ストライプにおける異なる任意の2点であってもよい。しかし、第1点P1bおよび第2点P2bは、対応する検査ストライプの一端(検査始点)および他端(検査終点)であってもよく、あるいは、検査ストライプのZ方向の最大値および最小値でもよい。
歪みの線形成分の補正は、図3(B)に示す支軸211〜213のZ方向への長さを変更することによって実行され得る。例えば、図4のA221近傍の検査ストライプを撮像する際には、第2点P2bよりも第1点P1bが低いので、ステージ制御回路114は、支軸211の延伸長を他の支軸212、213のそれよりも長くする。光が検査ストライプの一端から他端までを走査する間、支軸211は、支軸212、213よりも図6(B)の差ΔZbだけ高くすればよい。これにより、第1点P1bが高くなり、図6(B)に示す歪みの線形成分がほぼ水平に補正され得る。即ち、差ΔZbがキャンセルされる。
一方、ステージ制御回路114が歪みマップを用いて線形成分を補正するとともに、フィードバック回路(27、128、114、M、102)は、試料101のZ方向の歪みの二次以上の成分を、オートフォーカス機能を用いてキャンセルする(S34)。このとき、検査装置100は、線形成分の歪みを取り除いた状態で、試料101の歪みの二次以上の成分をフィードバック制御で補正することができる。従って、フィードバック回路は、左程、高速動作を要しない。
図6(C)は、図4の矢印A222(支持部222)の近傍にある検査ストライプR20における歪みの線形成分を示す。試料101は、矢印A222で支持されているため、A222から+X方向(D2方向)へ離れるに従って、鉛直下方向(−Z方向)へ沈んでいる。
図4の矢印A222の近傍の検査ストライプでは、光の位置を試料101のパターン面の第1点P1cからD2方向にある第2点P2cに対応する位置まで移動させながらパターンを撮像する。
パターンを撮像する際に、ステージ制御回路114は、第1点P1cから第2点P2cまでの試料101の重力方向の歪みの線形成分を、歪みマップにおける第1点P1cから第2点P2cのZ方向の差(図6(C)のΔZc)だけ補正するように、Zステージ220を移動させる。即ち、試料101の歪みの線形成分は、歪みマップに基づいてキャンセルされる(S32)。尚、第1点P1cおよび第2点P2cも、対応する検査ストライプにおける異なる任意の2点であってもよい。しかし、第1点P1cおよび第2点P2cは、対応する検査ストライプの一端(検査始点)および他端(検査終点)であってもよく、あるいは、検査ストライプのZ方向の最大値および最小値でもよい。
歪みの線形成分の補正は、図3(B)に示す支軸211〜213のZ方向への長さを変更することによって実行され得る。例えば、図4のA222近傍の検査ストライプを撮像する際には、第1点P1cよりも第2点P2cが低いので、ステージ制御回路114は、支軸211の延伸長を他の支軸212、213のそれよりも短くする。光が検査ストライプの一端から他端までを走査する間、支軸211は、支軸212、213よりも図6(C)の差ΔZcだけ低下させればよい。これにより、第1点P1cが低くなり、図6(C)に示す歪みの線形成分がほぼ水平に補正され得る。即ち、差ΔZcがキャンセルされる。
一方、ステージ制御回路114が歪みマップを用いて線形成分を補正するとともに、フィードバック回路(27、128、114、M、102)は、試料101のZ方向の歪みの二次以上の成分を、オートフォーカス機能を用いてキャンセルする(S34)。このとき、検査装置100は、線形成分の歪みを取り除いた状態で、試料101の歪みの二次以上の成分をフィードバック制御で補正することができる。従って、フィードバック回路は、左程、高速動作を要しない。このように、試料101の歪みを補正しながら、撮像部30は、試料101のパターン面を撮像することができる。
試料101のパターンの画像は、位置回路107および比較回路108に送信され、パターンの検査に用いられる。
次に、パターンの検査処理について説明する。パターンの検査では、ダイ−データベース方式またはダイ−ダイ方式による検査が実行される(S40)。以下、一例として、ダイ−データベース方式による検査方法を述べる。ダイ−データベース方式では、検査対象の光学画像と比較される基準画像は、設計パターンデータから生成された参照画像である。ダイ−ダイ方式の場合、基準画像は、検査対象と同一パターンを有する他の領域の光学画像になる。言うまでも無く、本実施形態は、ダイ−ダイ方式に適用してもよい。
尚、設計パターンデータは、記憶部109に格納されており、検査の進行に合わせて読み出されて展開回路111に送られる。記憶部109は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置でよい。
ユーザが作成したCADデータは、階層化されたフォーマットの設計中間データに変換される。設計中間データには、レイヤ毎に作成されて試料に形成される設計パターンデータが含まれる。一般に、検査装置は、設計中間データを直接読み込めるようには構成されていない。このため、設計中間データは、レイヤ毎に各検査装置に固有のフォーマットデータに変換された後に検査装置に入力される。フォーマットデータは、検査装置に固有のデータとすることができるが、試料にパターンを描画するのに使用される描画装置と互換性のあるデータとすることもできる。
試料101のパターン形成時に用いたフォーマットデータは、記憶部109に格納される。設計パターンに含まれる図形は、長方形や三角形等を基本図形として作成された図形である。図形の基準位置における座標、辺の長さ、長方形や三角形などの図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報であって、各パターン図形の形、大きさ、位置などを定義した図形データが格納される。
記憶部109に格納されたフォーマットデータには、設計パターンデータが格納されている。この設計パターンデータは、記憶部109から制御計算機110を通して展開回路111によって読み出される。
展開回路111では、設計パターンデータがイメージデータ(ビットパターンデータ)に変換される。すなわち、展開回路111は、設計パターンデータを図形毎のデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして、2値ないしは多値のイメージデータに展開される。さらに、センサ画素に相当する領域(マス目)毎に設計パターンにおける図形が占める占有率が演算され、各画素内の図形占有率が画素値となる。
展開回路111で変換されたイメージデータは、参照画像生成部としての参照回路112に送られて、参照画像の生成に用いられる。
センサ回路106から出力された試料101の光学画像は、位置回路107から出力されたステージ102上での試料101の位置を示すデータとともに、比較回路108に送られる。また、上述した参照画像も比較回路108に送られる。
このとき、図3の検査ストライプR20は、適当なサイズに分割されてサブストライプとなる。光学画像から切り出されたサブストライプと、それに対応する参照画像から切り出されたサブストライプとが、比較回路108内の比較ユニットに投入される。投入されたサブストライプは、さらに検査フレームと称される矩形の小領域に分割され、比較ユニットにおいてフレーム単位で比較されて欠陥が検出される。比較回路108には、複数の検査フレームが同時に並列して処理されるよう、数十個の比較ユニットが装備されている。各比較ユニットは、1つの検査フレームの処理が終わり次第、未処理のフレーム画像を取り込む。これにより、多数の検査フレームが順次処理されていく。比較回路108は、適切な比較判定アルゴリズムを用いて試料101の光学画像と参照画像とを比較する。比較の結果、両者の差異が所定の閾値を超えた場合には、その箇所が欠陥と判定される。
試料101のパターンの全ストライプの撮像および検査が終了するまで、ステップS22〜S40が繰り返される。例えば、制御計算機110またはステージ制御回路114は、kがnに達したか否かを判定する(S50)。kがnに達していない場合(S50のNO)、制御計算機110またはステージ制御回路114は、kを増大させて(即ち、k+1をkに代入して)(S52)、ステップS22〜S50を繰り返し実行する。
kがnに達した場合(S50のYES)、試料101のパターンの全ストライプの撮像および検査が終了したと判断する。これにより、試料101の検査が終了し、試料101は、ステージ102から搬出される(S60)。
以上のように、検査装置100は、歪みマップを用いて試料101の歪みの線形成分を補正しつつ、オートフォーカス機能を用いたフィードバック制御で、歪みの二次以上の成分を補正する。これにより、検査速度が上昇し、センサ31による撮像速度が速くなっても、試料101のパターン面が略水平に移動するようにZステージ220をZ方向に補正することができる。フィードバック回路(27、128、114、M、102)は、試料101の歪みの線形成分を補正する必要がなく、二次以上の成分を補正すればよい。従って、オートフォーカス機能やフィードバック回路の動作速度はさほど速くする必要がない。従って、検査装置100は、コストを抑制しつつ、試料101のパターンを高速で撮像することができる。
ステージ102は、試料101を重力方向の下から3カ所(A221〜A223)で支持している。したがって、図6(A)〜図6(C)のように、検査ストライプR20のY方向の位置によって、歪みの線形成分の傾きが変化する。この歪みの線形成分は、歪みマップに基づいて検査ストライプR20ごとに補正されてもよい。この場合、D1、D2方向にステージ102を往復動作させて検査ストライプR20を撮像するごとに、制御計算機110およびステージ制御回路114は、試料101の歪みの線形成分を補正する。尚、試料101の支持部の数は、3か所に限定されず、4か所以上であってもよい。この場合でも、試料101の歪みの線形成分を得ることはできる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、試料101の歪みの線形成分は、検査ストライプR20ごとに補正されている。即ち、制御計算機110またはステージ制御回路114は、検査ストライプごとに補正値を算出し、その補正値でZステージ220の高さを調節している。これに対し、第2実施形態によれば、試料101の歪みの線形成分は、隣接する複数の検査ストライプごとに補正される。即ち、補正値は、隣接する複数の検査ストライプに対して同一であり、複数の検査ストライプごとに演算される。
第2実施形態のその他の動作は、第1実施形態の動作と同様でよい。よって、第2実施形態の場合でも、第1実施形態と同様に、ステージ102をD1方向またはD2方向に往復移動させながら、センサ31は、第1および第2ストライプの画像を交互に取得する。
図7は、第2実施形態に従った検査装置100の動作例を示すフロー図である。図7では、制御計算機110またはステージ制御回路114は、A(2≦A≦n)個の検査ストライプごとに補正値を変更している。
まず、第1実施形態と同様に、ステップS10〜S22が実行される。尚、kの初期値は1である。また、Bの初期値は、Aである。
次に、制御計算機110またはステージ制御回路114は、kがB+1に達したか否かを判断する(S25)。即ち、kがBを超えたか否かを判断する。kがB+1に達していない場合(S25のNO)、ステップS30〜S52が実行される。
ここで、ステップS50において、kがnに達していない場合(S50のNO)、ステップS25へ戻る。従って、kがBを超えるまで、補正値は更新されずに、ステップS25〜S52が繰り返し実行される。即ち、kがB+1に達するまで、ステップS22で算出された補正値は維持される。
一方、kがB+1に達した場合(S25のYES)、制御計算機110またはステージ制御回路114は、B+AをBに代入する(S27)とともに、その時のk番目の検査ストライプの補正値を算出する(S22)。これにより、補正値が更新される。ここで、ステップS25において、Bの値は、Aだけ増大して再設定される。これにより、A個の検査ストライプごとに、補正値が更新されることになる。即ち、制御計算機110またはステージ制御回路114は、隣接するA個の検査ストライプを同一の補正値で補正し、A個の検査ストライプごとに補正値を再計算する。制御計算機110またはステージ制御回路114は、更新された補正値を用いて、ステップS25〜S52を繰り返し実行する。
その後、kがnに達するまで、ステップS22〜S52が繰り返し実行される。kがnに達した場合(S50のYES)、試料101の検査が終了し、試料101は、ステージ102から搬出される(S60)。
具体例として、A=2とした場合、歪みの線形成分は、互いに隣接する1対のストライプごとに補正される。このとき、Bの初期値は2となり、1番目および2番目の検査ストライプを撮像する際に、Zステージ220は、1番目の検査ストライプの補正値で補正される。
ステップS25においてkが3に達すると、Bは、B+A=4に設定される(S27)。また、3番目の検査ストライプの補正値が算出される(S22)。従って、3番目および4番目の検査ストライプを撮像する際に、Zステージ220は、3番目の検査ストライプの補正値で補正される。
同様に、ステップS25においてkが5に達すると、BはB+A=6に設定される(S27)。また、5番目の検査ストライプの補正値が算出される(S22)。従って、5番目および6番目の検査ストライプを撮像する際に、Zステージ220は、5番目の検査ストライプの補正値で補正される。7番目以降の検査ストライプの撮像も同様に実行される。
尚、試料101の歪みの二次以上の成分の補正は、フィードバック回路(27、128、114、M、102)によって上記実施形態と同様に検査ストライプごとに行えばよい。また、Aは3以上であってもよい。即ち、歪みの線形成分は、3本以上の検査ストライプごとに補正してもよいことは言うまでもない。
第2実施形態によれば、隣接する複数の検査ストライプに対して同一の補正値が用いられている。従って、制御計算機110またはステージ制御回路114は各検査ストライプについて補正値を計算する必要が無く、制御計算機110またはステージ制御回路114の負荷が軽減される。また、ステージ制御回路114は、検査ストライプごとにZステージ220を補正する必要が無いので、検査ストライプごとにZステージ220を補正する場合と比較して検査速度は速くなる。
(第3実施形態)
第3実施形態によれば、k番目の検査ストライプの歪みマップにおける第1点から第2点のZ方向の差(第1差)ΔZkと現状の補正値ΔZcrrとの誤差が所定の閾値以上の場合に、試料101の歪みの線形成分の現補正値ΔZcrrをΔZkで更新する。ΔZkと現補正値ΔZcrrとの誤差が閾値未満の場合、制御計算機110またはステージ制御回路114は、現補正値ΔZcrrを更新せずに、現補正値ΔZcrrを用いてZステージ220を補正する。尚、現補正値ΔZcrrは、前回、既に撮像された検査ストライプに用いられた補正値である。即ち、ΔZcrrは、現時点で設定されている補正値である。ΔZkは、次に撮像される予定の検査ストライプにおける歪みマップの第1点から第2点のZ方向の差である。
第3実施形態のその他の動作は、第1実施形態の動作と同様でよい。よって、第3実施形態の場合でも、第1実施形態と同様に、ステージ102をD1方向またはD2方向に往復移動させながら、センサ31は、第1および第2ストライプの画像を交互に取得する。
図8は、第3実施形態に従った検査装置100の動作例を示すフロー図である。図8では、制御計算機110またはステージ制御回路114は、閾値をS(Sは正数)としている。
まず、第1実施形態と同様に、ステップS10〜S22が実行される。尚、kの初期値は1である。
次に、制御計算機110またはステージ制御回路114は、ステップS22で算出されたk番目の検査ストライプの差ΔZkと現状の補正値ΔZcrrとの誤差|ΔZk−ΔZcrr|を算出する(S23)。尚、ΔZcrrの初期値は0である。従って、1番目の検査ストライプの補正値の差|ΔZ1−ΔZcrr|は、ΔZ1となる。
次に、制御計算機110またはステージ制御回路114は、ステップS23で算出された補正値の誤差|ΔZk−ΔZcrr|が閾値S以上であるか否かを判断する(S24)。誤差|ΔZk−ΔZcrr|が閾値S未満の場合(S24のNO)、制御計算機110またはステージ制御回路114は、現補正値ΔZcrrを維持し(S26)、ステップS30〜S52を実行する。尚、kが初期値1であり、|ΔZ1−ΔZcrr|が閾値S以下である場合、現補正値ΔZcrrは0となる。従って、Zステージ220の高さは補正されない。
一方、補正値の差|ΔZk−ΔZcrr|が閾値S以上の場合(S24のYES)、制御計算機110またはステージ制御回路114は、新たな補正値ΔZkを現補正値ΔZcrrとする(S28)。即ち、歪みマップにおけるZ方向の差ΔZkが、それまで用いられてきた現補正値ΔZcrrに対して閾値以上相違する場合に、制御計算機110またはステージ制御回路114は、現補正値ΔZcrrを補正値ΔZkに更新する。即ち、補正値ΔZkを現補正値ΔZcrrに代入する。
次に、補正値ΔZcrrでZステージ220を補正しながら、検査ストライプを撮像し、検査する(S30〜S52)。
その後、kがnに達するまで、ステップS22〜S52が繰り返し実行される。kがnに達した場合(S50のYES)、試料101の検査が終了し、試料101は、ステージ102から搬出される(S60)。
具体例として、S=0.5とし、1番目の検査ストライプの補正値ΔZ1が0.6である場合、補正値の差|ΔZ1−ΔZcrr|は、0.6となり、閾値よりも大きい(S24のYES)。従って、現補正値ΔZcrrは、ΔZ1=0.6に更新される(S28)。制御計算機110またはステージ制御回路114は、現補正値ΔZcrrを0.6として、Zステージ220の高さを補正する(S30)。
次に、2番目の検査ストライプの補正値が0.4である場合、補正値の差|ΔZ2−ΔZcrr|は、0.2(|0.4−0.6|)となり、閾値よりも小さい(S24のNO)。従って、現補正値ΔZcrrは、更新されず、0.6のまま維持される。制御計算機110またはステージ制御回路114は、2番目の検査ストライプにおいても、現補正値ΔZcrrを0.6のままとして、Zステージ220の高さを補正する。
次に、3番目の検査ストライプの補正値が−0.1である場合、補正値の差|Z3−ΔZcrr|は、0.7(|−0.1−0.6|)となり、閾値よりも大きい(S24のYES)。従って、現補正値ΔZcrrは、Z3=−0.1に更新される(S28)。制御計算機110またはステージ制御回路114は、現補正値ΔZcrrを−0.1として、Zステージ220の高さを補正する(S30)。以降の検査ストライプの撮像においても、Zステージ220は、同様に補正される。
尚、試料101の歪みの二次以上の成分の補正は、フィードバック回路(27、128、114、M、102)によって上記実施形態と同様に検査ストライプごとに行えばよい。
第3実施形態によれば、制御計算機110またはステージ制御回路114は、k番目の検査ストライプの補正値ΔZkと現補正値ΔZcrrとの差|ΔZk−ΔZcrr|が閾値S以上の場合に、現補正値ΔZcrrをΔZkに更新する。制御計算機110またはステージ制御回路114は、|ΔZk−ΔZcrr|が閾値S未満の場合に、現補正値ΔZcrrを更新せず、そのまま用いる。
従って、制御計算機110またはステージ制御回路114は、検査ストライプごとについて補正値を更新する必要が無く、制御計算機110またはステージ制御回路114の負荷が軽減される。また、ステージ制御回路114は、検査ストライプごとにZステージ220を補正する必要が無いので、検査ストライプごとにZステージ220を補正する場合と比較して検査速度は速くなる。
(変形例)
歪みマップの各検査ストライプにおいて、第1点P1aと第2点P2aとの差(補正値)ΔZaが所定の閾値未満の場合、検査装置100は、歪みマップに基づいた線形成分の補正を行わない。一方、差(補正値)ΔZaが所定の閾値以上の場合、検査装置100は、歪みマップに基づいて線形成分の補正を行う。このように、検査装置100は、各検査ストライプの補正値が所定の閾値以上のときにのみ、歪みマップに基づいて線形成分の補正を行ってもよい。本変形例であっても、本実施形態の効果は失われない。
本実施形態による検査装置100における検査方法の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、データ処理方法の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。また、検査方法の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
150 光学画像取得部、160 制御系回路、20 光学系、21 光源、22偏光ビームスプリッタ、23 2分の1波長板、25 対物レンズ、26 ビームスプリッタ、27 オートフォーカス部、30 撮像部、31 センサ、106 センサ回路、101 試料、102 ステージ、31 撮像センサ、106 センサ回路、122 レーザ測長システム、130 オートローダ、110 制御計算機、120 バス、107 位置回路、108 比較回路、111 展開回路、112 参照回路、113 オートローダ制御回路、114 ステージ制御回路、128 焦点位置検出回路、109 記憶部、200 定盤、210、211〜213 支軸、XYステージ、220 Zステージ、221〜223 支持部

Claims (7)

  1. 試料を支持する支持部材と、光源からの光を前記試料に照射する光学系と、前記試料を第1方向に相対的に移動させながら試料に形成されたパターンを撮像する撮像センサと、前記パターンの画像を用いて欠陥検査を行う検査部と、前記パターンを撮像するときに前記試料の重力方向の位置をオートフォーカスで補正するフィードバック回路とを備えたパターン検査装置を用いたパターン検査方法であって、
    前記試料と同一材料の基準試料を前記支持部材上に載置して該基準試料の重力方向の歪みを示すマップを作成する工程と、
    前記試料を前記支持部材上に載置して前記光源からの光を前記試料に照射する工程と、
    前記光源からの光に対する前記試料の位置を前記第1方向に相対的に移動させながら前記パターンを撮像するときに、前記試料上の第1点から前記第1方向にある前記試料上の第2点までの前記試料の重力方向の歪みの線形成分を前記マップにおける前記第1点と前記第2点との前記重力方向の第1差に基づいて補正するとともに、前記試料の重力方向の歪みの少なくとも二次成分を前記フィードバック回路で補正する工程と、
    前記パターンの画像を用いて欠陥検査を行う工程とを具備するパターン検査方法。
  2. 前記パターンを撮像するときに、前記試料の表面が略水平になるように前記支持部材を重力方向に移動させる、請求項1に記載のパターン検査方法。
  3. 前記パターンを撮像するときに、前記撮像センサは、前記試料を仮想的に短冊状に分割したストライプごとに撮像し、
    前記試料の重力方向の歪みの線形成分は、前記ストライプごとに補正される、請求項1または請求項2に記載のパターン検査方法。
  4. 前記パターンを撮像するときに、前記撮像センサは、前記試料を仮想的に短冊状に分割したストライプごとに撮像し、
    前記試料の重力方向の歪みの線形成分は、複数の前記ストライプごとに補正される、請求項1または請求項2に記載のパターン検査方法。
  5. 前記パターンを撮像するときに、前記撮像センサは、前記試料を仮想的に短冊状に分割したストライプごとに撮像し、
    前回撮像されたストライプにおける現補正値と次に撮像されるストライプにおける前記第1差との誤差が所定の閾値未満の場合に、前記試料の重力方向の歪みの線形成分は、前記現補正値を用いて補正され、
    前記現補正値と前記第1差との誤差が前記閾値以上の場合に、前記試料の重力方向の歪みの線形成分は、前記第1差を用いて補正される、請求項1、請求項3、または、請求項4のいずれか一項に記載のパターン検査方法。
  6. 前記現補正値と前記第1差との誤差が前記閾値以上の場合に、前記現補正値を前記第1差で更新し、前記試料の重力方向の歪みの線形成分は、更新後の前記現補正値を用いて補正される、請求項5に記載のパターン検査方法。
  7. 試料を支持する支持部材と、
    光源からの光を前記試料に照射する光学系と、
    前記試料を第1方向に相対的に移動させながら試料に形成されたパターンを撮像する撮像センサと、
    前記パターンの画像を用いて欠陥検査を行う検査部と、
    前記パターンを撮像するときに前記試料の重力方向の位置をオートフォーカスで補正するフィードバック回路と、
    前記試料と同一材料の基準試料の重力方向の歪みを示すマップを格納する記憶部と、
    前記試料に対する前記撮像センサの位置を前記試料の表面の第1点から第2点に対応する位置まで移動させながら前記パターンを撮像するときに、前記第1点から前記第2点までの前記試料の重力方向の歪みの線形成分を前記マップにおける前記第1点と前記第2点との前記重力方向の第1差に基づいて補正するとともに、前記試料の重力方向の歪みの少なくとも二次成分を前記フィードバック回路で補正するコントローラと、を備えたパターン検査装置。
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