JP5660421B2 - 複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料、それを含有する電子写真感光体、及びそれを使用した画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
このようなレーザープリンターやデジタル複写機の画像形成装置に使用される電子写真感光体は、十分な帯電機能と光減衰機能を安定して発揮することにより、プリント品質の向上や信頼性の向上につながる。
しかしながら、フタロシアニン顔料を電子写真感光体の電荷発生層に用いた場合の課題として、電子の蓄積によりを意図しない静電潜像を発現してしまい、プリント品質の低下につながることが挙げられ、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを用いた場合も例外ではなかった。
また、顔料を混合する技術が開示されている。対応露光波長領域の拡大や高感度化や電位安定性の向上を狙い、例えば無金属フタロシアニンとフルオレノン系アゾ顔料を混合して用いる特許文献6(特開2001−290296号公報)、フタロシアニン化合物とアゾ顔料を混合して用いる特許文献7(特第3758246号公報)、金属フタロシアニンとペリレン混成顔料の特許文献8(特第3994638号公報)、キナクリドン顔料とチタニルフタロシアニン顔料を混合して用いる特許文献9(特開2007−334099号公報)など、2種以上の顔料の混合が提案されている。
また、特許文献17(特第3838385号公報)、特許文献18(特第3635786号公報)、特許文献19(特第3635786号公報)にはフタロシアニン分子に電子吸引性基を導入することで、電子トラップを抑制する技術が開示されている。しかし、この手法によると、フタロシアニン環に構造的な変化が生じるため、所望の結晶型が得られない、もしくは結晶性が低下するなどし、必ずしも十分な感度を発現しない。
<1>下記一般式(I)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物を溶解し、さらに脱エステル化することにより、下記一般式(a)で示されるアゾ化合物とする際に、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を共存させることを特徴とする、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料と下記一般式(a)で示されるアゾ化合物とが複合され、Cukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)において、少なくとも7.5°,9.9°,12.5°,16.3°,18.6°,25.1°,28.3°の位置に回折ピークを有することを特徴とする複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の製造方法。
<2>前記一般式(a)および前記一般式(I)で表されるアゾ化合物が、下記一般式(2)で示される残基Aを有するアゾ化合物であることを特徴とする前記<1>に記載の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の製造方法。
<3>前記Cpが下記一般式(3)乃至(11)の少なくともいずれかで表わされるカップラー成分残基であることを特徴とする前記<2>に記載の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の製造方法。
X:−OH、−N(R1)(R2)、または−NHSO2−R3。
(ただしここで、R1およびR2は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホン基、置換もしくは無置換のスルファモイル基または−CON(R4)(Y2)。[R4は水素原子、アルキル基もしくはその置換体またはフェニル基もしくはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体、または−N=C(R5)(R6)(但し、R5は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体またはスチリル基もしくはその置換体、R6は水素原子、アルキル基またはフェニル基もしくはその置換体を表わすか、あるいはR5およびR6はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。]
Z:炭化水素環もしくはその置換体または複素環もしくはその置換体。
p:1または2の整数。
q:1または2の整数。
<4>前記一般式(2)で示されるアゾ化合物の主骨格Bが下記一般式(12)で示されることを特徴とする前記<2>または<3>に記載の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の製造方法。
<5>前記一般式(2)で示されるアゾ化合物において、Bが下記一般式(13)で示されることを特徴とする前記<2>または<3>に記載の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の製造方法。
また、本発明が他の技術に比べ優れている点は、以下の点である。
まず、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の結晶型は、アゾ化合物を複合化した場合においても、所望の型が得られやすく、かつ、高い結晶性を有することが出来る点である。例えばヒドロキシガリウムフタロシアニンが結晶化する段階で電子受容性物質や他のフタロシアニンを混合し複合化した場合、結晶生成を阻害し、結晶性が低下したり、所望の結晶型が得られなかったりする。
また、分子レベルでの複合状態を形成するため、複合化の効果を最大限に引き出すことが出来る点である。顔料の複合化、混合化の技術として、ミリングをしながら複数の顔料を混合する技術は多数あるが、これらは顔料粒子同士の混合であり十分な複合状態は形成されなかった。また分子レベルでの複合を形成するために可溶性の電子受容性物質をヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料表面に複合化する技術もあるが、塗工液を分散して作製する際に、電子受容性物質が溶出してしまう課題があった。しかし本発明においては、可溶性のアゾ化合物をヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料表面上で顔料化するため、このような問題も生じず、電荷発生層形成後も複合化の効果を得られる。
ここで用いるヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料は、アシッドペースト処理を行なった結晶性の低いものでも、またN,N−ジメチルホルムアミドでミリング処理等を行なったV型の結晶型のものでもよい。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料とアゾ化合物の量比は、任意に選択することが出来るが、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の特性をさらに引き出すことが本発明の目的であるので、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料100部に対して、アゾ化合物は、0.1部〜300部が適している。0.1部以下では複合化の効果が明らかではなく、300部以上では、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の特性が十分に発露しない。
アゾ化合物を、脱カルボエステル化しアゾ顔料にする反応は、加熱によるのが適している。 過熱反応の温度は、70℃から300℃、さらに好ましくは120℃から250℃が適している。70℃以下では反応が十分に進行しない場合があり、また300℃以上では、複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の結晶型等に、悪影響を及ぼす可能性がある。
また、酸性物質を用いる化学的方法も知られているが、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が、化学的に反応したり、結晶型が変化することが知られてるので、本発明の製造方法としては適していない。
ここで用いられる有機溶剤としては、アゾ化合物を過熱反応時に溶解させるものであれば、使用できる。例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサン、またはエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、ピリジン、ピコリンまたはキノリン等、及びこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましい溶剤は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドである。
X:−OH、−N(R1)(R2)、または−NHSO2−R3。
(ただしここで、R1およびR2は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホン基、置換もしくは無置換のスルファモイル基または−CON(R4)(Y2)。[R4は水素原子、アルキル基もしくはその置換体またはフェニル基もしくはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体、または−N=C(R5)(R6)(但し、R5は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体またはスチリル基もしくはその置換体、R6は水素原子、アルキル基またはフェニル基もしくはその置換体を表わすか、あるいはR5およびR6はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。]
Z:炭化水素環もしくはその置換体または複素環もしくはその置換体。
p:1または2の整数。
q:1または2の整数。
その他のアゾ化合物例としてはつぎのようなものが挙げられる。
(1)アゾ化合物の主骨格Bが以下の構造のもの
有機脂肪族、芳香族またはヘテロ環式N−塩基類としては、ジアザビシクロオクテン、ジアザビシクロウンデセン、4−ジメチルアミノピリジン、ジメチルピリジン、ピリジン、トリエチルアミンなどが使用できる。好ましいのは、有機N−塩基類であり、例えば、4−ジメチルアミノピリジン、ジメチルピリジン、ピリジンである。
本発明の感光体(1)は、図1に示すように、導電性支持体(2)上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(3)と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層(4)が積層された構成をなしている。また、本発明の感光体(1)は、図2に示すように、導電性支持体(2)と、電荷発生層(3)との間に、下引き層(6)、あるいは中間層を形成してもよい。
さらに、本発明の感光体(1)は、図4に示すように、導電性支持体(2)上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を含む単層の感光層(7)を有した単層型感光体の態様をなしてもよい。
導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。
また、同時に用いられるバインダー樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体とバインダー樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
次に、感光層について説明する。
積層構成の感光層は、少なくとも電荷発生層、及び電荷輸送層が順次積層されることによって構成されている。
前記電荷発生層は、電荷発生物質を含む層である。該電荷発生物質として、本発明で用いられる複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を少なくとも含有する。
前記電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μmが好ましく、0.1〜2μmがより好ましい。塗工後には、オーブン等で加熱乾燥される。本発明における電荷発生層の乾燥温度としては、50℃以上160℃以下が好ましい。
次に電荷輸送層について説明する。
電荷輸送層は、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を溶剤に溶解又は分散した塗工液を、塗布、乾燥することにより形成される。また、電荷輸送層の塗工液には、必要に応じて、単独又は2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤、滑剤等の添加剤を添加してもよい。
電荷輸送物質の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して、通常、20〜300重量部であり、40〜150重量部が好ましい。
電荷輸送層の膜厚は、解像度や応答性の点から、10〜50μmであることが好ましく、15〜35μmがさらに好ましい。
塗工後の電荷輸送層は、オーブン等で加熱乾燥される。乾燥温度は塗工液に含有される溶媒によっても異なるが、80〜160℃あることが好ましく、110〜140℃がより好ましい。また、乾燥時間は、10分以上であることが好ましく、20分以上がさらに好ましい。
次に、感光層が単層構成の場合について述べる。
上述した電荷発生物質、電荷輸送物質をバインダー樹脂中に分散乃至溶解させ、電荷発生機能、及び電荷輸送機能を一つの層で実現した感光体である。
感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質及びバインダー樹脂をテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン等の溶剤に溶解ないし分散し、これを浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどの従来公知の方法を用いて塗工して形成できる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質の双方が含有されることが好ましい。
また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
単層の感光層に用いられる電荷発生物質、電荷輸送物質、バインダー樹脂、有機溶剤及び各種添加剤等に関しては、前述の電荷発生層及び電荷輸送層に含有されるいずれの材料をも使用することが可能である。
バインダー樹脂としては、先に電荷輸送層で挙げたバインダー樹脂のほかに、電荷発生層で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。バインダー樹脂100質量部に対する電荷発生物質の量は、5〜40質量部が好ましく、10〜30質量部がより好ましい。
また、電荷輸送物質の量は、0〜190質量部が好ましく、50〜150質量部がより好ましい。また、感光層の膜厚は、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
本発明の感光体においては、導電性支持体と感光層の間に、下引き層を設けることができる。
下引き層は、一般に、樹脂を主成分とするが、このような樹脂は、その上に溶剤を用いて感光層を塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対する耐溶剤性が高い樹脂であることが好ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、イソシアネート、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、前述の電荷発生層や電荷輸送層と同様に、溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。さらに、下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。
本発明においては、感光体の最表面に耐摩耗性向上の為に、保護層を設けることができる。保護層としては、電荷輸送成分とバインダー成分とを重合させた高分子電荷輸送物質型、フィラーを含有させたフィラー分散型、硬化させた硬化型などが知られているが、本発明においては従来公知のいずれの保護層に対しても使用することができる。
次に、図面を用いて本発明の電子写真方法、並びに、画像形成装置を詳しく説明する。
図5は、本発明の電子写真プロセス、及び画像形成装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
感光体(10)は図5中の矢印の方向に回転し、感光体(10)の周りには、帯電部材(11)、画像露光部材(12)、現像部材(13)、転写部材(16)、クリーニング部材(17)、除電部材(18)等が配置される。クリーニング部材(17)や除電部材(18)が省略されることもある。
画像形成装置の動作は基本的に以下のようになる。帯電部材(11)により、感光体(10)表面に対してほぼ均一に帯電が施される。続いて、画像露光部材(12)により、入力信号に対応した画像光書き込みが行われ、静電潜像が形成される。次に、現像部材(13)により、この静電潜像に現像が行われ、感光体表面にトナー像が形成される。形成されたトナー像は、搬送ローラ(14)により転写部位に送られた転写紙(15)に、転写部材により、トナー像が転写される。このトナー像は、図示しない定着装置により転写紙上に定着される。転写紙に転写されなかった一部のトナーは、クリーニング部材(17)によりクリーニングされる。ついで、感光体上に残存する電荷は、除電部材(18)により除電が行われ、次のサイクルに移行する。
所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
光源等は、光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体(10)に光が照射される。但し、除電工程における感光体(10)への露光は、感光体(10)に与える疲労の影響が大きく、特に帯電低下や残留電位の上昇を引き起こす場合がある。
したがって、露光による除電ではなく、帯電工程やクリーニング工程において逆バイアスを印加することによっても除電することが可能な場合もあり、感光体の高耐久化の面から有効な場合がある。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
このクリーニング部材は、クリーニングブレードあるいはクリーニングブラシ等公知のものが用いられる。また、両者が併用されることもある。
図6において、感光体(10C(シアン)),(10M(マゼンタ)),(10Y(イエロー)),(10K(ブラック))は、ドラム状の感光体(10)であり、これらの感光体(10C,10M,10Y,10K)は、図中の矢印方向に回転し、その周りに少なくとも回転順に帯電部材(11C,11M,11Y,11K)、現像部材(13C,13M,13Y,13K)、クリーニング部材(17C,17M,17Y,17K)が配置されている。
そして、このような感光体(10C,10M,10Y,10K)を中心とした4つの画像形成要素(20C、20M、20Y、20K)が、転写材搬送手段である転写搬送ベルト(19)に沿って並置されている。
転写搬送ベルト(19)は、各画像形成ユニット(20C、20M、20Y、20K)の現像部材(13C,13M,13Y,13K)と、クリーニング部材(17C,17M,17Y,17K)との間で感光体(10C,10M,10Y,10K)に当接しており、転写搬送ベルト(19)の感光体(10)側の裏側に当たる面(裏面)には転写バイアスを印加するための転写部材(16C,16M,16Y,16K)が配置されている。各画像形成要素(20C、20M、20Y、20K)は現像装置内部のトナーの色が異なることであり、その他は全て同様の構成となっている。
次に現像部材(13C,13M,13Y,13K)により潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材(13C,13M,13Y,13K)は、それぞれC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナーで現像を行なう現像部材で、4つの感光体(10C,10M,10Y,10K)上で作られた各色のトナー像は転写ベルト(19)上で重ねられる。
転写紙(15)は給紙コロ(21)によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ(22)で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写部材(23)に送られる。転写ベルト(19)上に保持されたトナー像は転写部材(23)に印加された転写バイアスと転写ベルト(19)との電位差から形成される電界により、転写紙(15)上に転写される。転写紙上に転写されたトナー像は、搬送されて、定着部材(24)により転写紙上にトナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体(10C,10M,10Y,10K)上に残った残留トナーは、それぞれのユニットに設けられたクリーニング部材(17C,17M,17Y,17K)で回収される。
中間転写体には、ドラム状やベルト状など種々の材質あるいは形状のものがあるが、本発明においては従来公知である中間転写体のいずれも使用することが可能であり、感光体の高耐久化あるいは高画質化に対し有効かつ有用である。
しかし、感光体が少なくとも4本を必要とすることから、装置の大型化が避けられず、また使用されるトナー量によっては、各々の感光体の摩耗量に差が生じ、それによって色の再現性が低下したり、異常画像が発生したりするなど多くの課題を有していた。
それに対し、本発明による感光体は、高光感度ならびに高安定化が実現されたことにより小径感光体でも適用可能であり、かつ残留電位上昇や感度劣化等の影響が低減されたことから、4本の感光体の使用量が異なっていても、残留電位や感度の繰り返し使用経時における差が小さく、長期繰り返し使用しても色再現性に優れたフルカラー画像を得ることが可能となる。
脱水ジメチルスルホキシド200mlに1,3−ジイミノイソインドリン30部、三塩化ガリウム8部を加え、Ar気流下にて150℃、12時間反応させた後、生成したクロロガリウムフタロシアニンを濾別した。このウェットケーキをメチルエチルケトンおよびN,N−ジメチルホルムアミドで洗浄した後、乾燥することで22部(70.3%)のクロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られたクロロガリウムフタロシアニン5部を氷冷した濃硫酸150部に溶解し、この硫酸溶液を氷冷したイオン交換水500mlに徐々に滴下することでヒドロキシガリウムフタロシアニンの結晶を析出させた。結晶を濾別した後、ウェットケーキを2wt%のアンモニア水500mlで洗浄し、その後、イオン交換水で十分に洗浄を行った。その後乾燥することで4.6部のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1を得た。
前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン1を0.5部とN,N−ジメチルホルムアミド15mlを、ガラスビーズ(直径約1mmφ)45部とともに50mlのガラス製サンプル瓶に入れ、24時間ミリングを行なった後、結晶を濾取した。得られた結晶に2−ブタノン100mlを加え、室温で2時間攪拌したのち、結晶を濾過した。イオン交換水約100mlで、同様の操作を2回行なった後、乾燥し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料2を得た。
このものの、粉末X線回折スペクトルを、図8に示す。
<合成例1>
・ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料とアゾ顔料((12)−3)(E=H)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1の製造
特開2009−7523号明細書の実施例1で製造されるアゾ化合物((12)−3)(E:C5H9O2)0.92部、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1を0.90部、N,N−ジメチルホルムアミド100mlに加え強く撹拌しながら、還流下に7時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物((12)−3)の消失を確認した後、室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取した。
得られた結晶にN,N−ジメチルホルムアミド100mlを加え、室温で2時間攪拌したのち、結晶を濾過した。この操作をもう一度繰り返した後、溶媒を2−ブタノンに変え同様の操作を行なった。さらに、イオン交換水約100mlで、同様の操作を2回行なった後、乾燥することで1.42部(93%)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
このものの、粉末X線回折スペクトルを、図9に示す。
・ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料とアゾ顔料((12)−2)(E=H)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料2の製造
特開2009−7523号明細書の実施例3で製造されるアゾ化合物((12)−2)(E:C5H9O2)0.91部、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1を0.90部、N,N−ジメチルホルムアミド100mlに加え強く撹拌しながら、120℃で6時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物((12)−2)の消失を確認した後、室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取した。
得られた結晶にN,N−ジメチルホルムアミド100mlを加え、室温で2時間攪拌したのち、結晶を濾過した。この操作をもう二度繰り返した後、溶媒を2−ブタノンに変え同様の操作を行なった。さらに、イオン交換水約100mlで、同様の操作を2回行なった後、乾燥することで1.24部(82%)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料2を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
このものの、粉末X線回折スペクトルを、図10に示す。
・ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料とアゾ顔料((12)−4)(E=H)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料3の製造
特開2009−7523号明細書の実施例2で製造されるアゾ化合物((12)−4)(E:C5H9O2)0.89部、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1を0.90部、N,N−ジメチルホルムアミド100mlに加え強く撹拌しながら、還流下に7時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物((12)−4)の消失を確認した後、室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取した。
得られた結晶にN,N−ジメチルホルムアミド100mlを加え、室温で2時間攪拌したのち、結晶を濾過した。この操作をもう一度繰り返した後、溶媒を2−ブタノンに変え同様の操作を行なった。さらに、イオン交換水約100mlで、同様の操作を2回行なった後、乾燥することで1.36分(91%)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料3を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
このものの、粉末X線回折スペクトルを、図11に示す。
・ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料とアゾ顔料((13)−1)(E=H)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料4の製造
特開2009−7523号明細書の実施例7で製造されるアゾ化合物((13)-1)(E:C5H9O2)1.01部、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1を0.90部、N,N−ジメチルホルムアミド100mlに加え強く撹拌しながら、還流下に7時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物((13)−1)の消失を確認した後、室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取した。
得られた結晶にN,N−ジメチルホルムアミド100mlを加え、室温で2時間攪拌したのち、結晶を濾過した。この操作をもう二度繰り返した後、溶媒を2−ブタノンに変え同様の操作を行なった。さらに、イオン交換水約100mlで、同様の操作を2回行なった後、乾燥することで1.54部(96%)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料4を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
このものの、粉末X線回折スペクトルを、図12に示す。
・ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料とアゾ顔料((12)−2)(E=H)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料5の製造
特開2009−7523号明細書の実施例3で製造されるアゾ化合物((12)−2)(E:C5H9O2)0.18部、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料2を0.90部、クロルベンゼン100mlに加え強く撹拌しながら、還流下で15時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物((12)−2)の消失を確認した後、室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取した。
得られた結晶に2−ブタノン100mlを加え、室温で2時間攪拌したのち、結晶を濾過した。この操作をもう二度繰り返した後、イオン交換水約100mlで、同様の操作を2回行なった後、乾燥することで0.89部(87%)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料5を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
このものの、粉末X線回折スペクトルは、合成例2のスペクトルと同じパターンであった。
・ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料とアゾ顔料((12)−2)(E=H)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料6の製造
特開2009−7523号明細書の実施例3で製造されるアゾ化合物((12)−2)(E:C5H9O2)0.36部、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料2を0.90部、N,N−ジメチルアセトアミド70mlに加え強く撹拌しながら、還流下で5時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物((12)−2)の消失を確認した後、室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取した。
得られた結晶にN,N−ジメチルホルムアミド100mlを加え、室温で2時間攪拌したのち、結晶を濾過した。この操作をもう二度繰り返した後、溶媒を2−ブタノンに変え同様の操作を行なった。さらに、イオン交換水約100mlで、同様の操作を2回行なった後、乾燥することで1.04部(91%)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料6を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
このものの、粉末X線回折スペクトルは、合成例2のスペクトルと同じパターンであった。
・ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料とアゾ顔料((12)−2)(E=H)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料7の製造
特開2009−7523号明細書の実施例3で製造されるアゾ化合物((12)−2)(E:C5H9O2)1.81部、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料2を0.90部、ジメチルスルホキシド70mlに加え強く撹拌しながら、170℃で5時間反応させた。薄層クロマトグラフィーでアゾ化合物((12)−2)の消失を確認した後、室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取した。
得られた結晶にN,N−ジメチルホルムアミド100mlを加え、室温で2時間攪拌したのち、結晶を濾過した。この操作をもう二度繰り返した後、溶媒を2-ブタノンに変え同様の操作を行なった。さらに、イオン交換水約100mlで、同様の操作を2回行なった後、乾燥することで1.98部(94%)の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料7を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失したことを確認した。
このものの、粉末X線回折スペクトルは、合成例2のスペクトルと同じパターンであった。
導電性支持体としての直径100mm、長さ360mmのアルミニウムシリンダーに、下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、下記組成の電荷輸送層塗工液を、順次浸漬塗工・乾燥し、約3.5μmの下引き層、電荷発生層、約28μmの電荷輸送層を形成し、積層感光体を作製した。また、電荷発生層の膜厚は、780nmにおける電荷発生層の透過率が10%になるように調整した。電荷発生層の透過率は、下記組成の電荷発生層塗工液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムを巻き付けたアルミシリンダーに感光体作製と同じ条件で塗工を行い、電荷発生層を塗工していないポリエチレンテレフタレートフィルムを比較対照とし、市販の分光光度計(島津:UV−3600)にて、780nmの透過率を評価した。なお、電荷発生層用塗工液はビーズミルで分散を行い作製した。また、各層の塗工後に指触乾燥を行った後、下引き層は130℃で20分、電荷発生層は100℃で20分、電荷輸送層は130℃で20分乾燥を行った。その後電荷輸送層の上に下記組成の保護層用塗工液をスプレー塗工によって塗布し、メタルハライドランプ:160W/cm、照射強度:500mW/cm2、照射時間:60秒の条件で光照射を行うことによって塗布膜を架橋させた後に、130℃で20分加熱乾燥し、膜厚5μmの保護層を形成し、電子写真感光体1を得た。
酸化チタンCR−EL(石原産業社製) 50部
アルキッド樹脂ベッコライトM6401−50 14部
(固形分50重量%、大日本インキ化学工業社製)
メラミン樹脂L−145−60 8部
(固形分60重量%、大日本インキ化学工業社製)
2−ブタノン 120部
複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1 10部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
ビスフェノールZポリカーボネート 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
下記構造式(15)の電荷輸送物質 7部
テトラヒドロフラン 80部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 0.2部
(KF50−1CS、信越化学工業製)
電荷輸送性構造を有さない3官能以上の
ラジカル重合性モノマー〔トリメチロールプロパントリアクリレート〕
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製;
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99): 10部
下記構造式(16)で示される1官能の電荷輸送性構造を有する
ラジカル重合性化合物: 10部
実施例1において電荷発生層用塗工液の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1を比較合成例2のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料2に変更した以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体8を得た。
実施例1において電荷発生層用塗工液を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体9を得た。
比較合成例2のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料2 5部
アゾ顔料((12)―2) 5部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
実施例1において電荷発生層用塗工液を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体10を得た。
比較合成例1のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1 5部
アゾ顔料((12)―3) 5部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
実施例1において電荷発生層用塗工液を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体11を得た。
比較合成例1のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1 5部
アゾ顔料((12)―4) 5部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
実施例1において電荷発生層用塗工液を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体12を得た。
比較合成例1のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1 5部
アゾ顔料((13)―1) 5部
ポリビニルブチラール樹脂 BX−1(積水化学工業) 10部
MEK 600部
実機による通紙ランニングは、電子写真用プロセスカートリッジに前記電子写真感光体を装着し、リコー製imagio Neo751改造機(感光体線速:350mm/sec、LD露光波長:780nm)を用いて、低温低湿環境、常温常湿環境での明部電位測定を、初期と30万枚の実機通紙試験(A4、NBSリコー製MyPaper、スタート時帯電電位−800V)後に以下の方法で行った。
低温低湿環境(温度10℃、湿度15%)または、常温常湿環境に(温度23℃、湿度55%)に感光体を24時間保存したのち、それぞれ保存した環境下で明部電位(VL)を測定した。測定方法は、現像ユニットを分解し、表面電位計に接続された電位計プローブを、感光体の上端から50mmの位置に現像ユニットに取り付け、それに感光体をセットして、暗部電位が−800(V)になるようにグリッド電位を調節した後、黒ベタ画像を出力することによって、明部電位を測定した。表面電位計はTREK MODEL344を用いた。また30万枚印刷後の画像品質を以下の基準で評価した。
○:画像品質にほとんど低下がないレベル
△:目視観察でも画像品質の低下がわかるレベル
×:画像品質上重大な問題があるレベル
2、導電性支持体
3、電荷発生層
4、電荷輸送層
5、保護層
6、下引き層
7、単層型感光体
10、10Y、10M、10C、10K 感光体
11、11Y、11M、11C、11K 帯電部材
12、12Y、12M、12C、13K 画像露光部材
13、13Y、13M、13C、13K 現像部材
14 搬送ローラ
15 転写紙
16、16Y、16M、16C、16K 転写部材
17、17Y、17M、17C、17K クリーニング部材
18 除電部材
20Y、20M、20C、20K 画像形成要素
21 給紙コロ
22 レジストローラ
23 転写部材(二次転写部材)
24 定着部材
Claims (5)
- 下記一般式(I)で示されるカルボエステル基を有するアゾ化合物を溶解し、さらに脱エステル化することにより、下記一般式(a)で示されるアゾ化合物とする際に、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を共存させることを特徴とする、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料と下記一般式(a)で示されるアゾ化合物とが複合され、Cukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)において、少なくとも7.5°,9.9°,12.5°,16.3°,18.6°,25.1°,28.3°の位置に回折ピークを有することを特徴とする複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の製造方法。
- 前記Cpが下記一般式(3)乃至(11)の少なくともいずれかで表わされるカップラー成分残基であることを特徴とする請求項2に記載の複合ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の製造方法。
X:−OH、−N(R1)(R2)、または−NHSO2−R3。
(ただしここで、R1およびR2は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホン基、置換もしくは無置換のスルファモイル基または−CON(R4)(Y2)。[R4は水素原子、アルキル基もしくはその置換体またはフェニル基もしくはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体、または−N=C(R5)(R6)(但し、R5は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体またはスチリル基もしくはその置換体、R6は水素原子、アルキル基またはフェニル基もしくはその置換体を表わすか、あるいはR5およびR6はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。]
Z:炭化水素環もしくはその置換体または複素環もしくはその置換体。
p:1または2の整数。
q:1または2の整数。
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