JP2006343715A - 電子写真装置と感光体及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電荷発生材料と電荷輸送材料を含む単層型構造の感光層を有し、感光層の膜厚をD(μm)、帯電手段により帯電した感光体表面電位をVa [絶対値](V)としたときの電界強度(Va /D)が12(V/μm)以上、50(V/μm)以下の範囲において、表面電位Vaを像露光手段の露光により光減衰して10分の1とする際に必要とされる露光量(μJ/cm2)が常に所定値の10%変動率以内に維持されるように構成した感光体(11)を電子写真装置に配備する。
【選択図】図1
Description
しかしながら積層型の場合、その積層構成に由来する副次的な作用、いわゆる感度特性の膜厚依存性が大きいという欠点があり問題であった。すなわち、感光層が摩耗することにより感度が変化してしまうという問題がある。以降、副次的な作用を副作用と表現することがある。
このような補正を適切に行うには、例えば感光層表面の表面電位を常に検知し、その値を随時フィードバックし、これに応じた書込み露光量の増減をおこなう必要がある。しかしながら、このような手法により補正を行う場合、感光体周りに電位測定装置などを設ける必要が生じるなど装備する部品点数が増えてコストの上昇をもたらすと共に、装置が大がかりとなって装置の小型化要求に対応することが困難となってしまう。
例えば、最近のフルカラーの画像を形成する電子写真装置において主流となりつつある複数の電子写真装置を並列に配置し、それぞれ異なる色のトナーで像形成を行うタンデム構成の場合、わずかな露光量のずれによっても色重ね時において色合いに変化が生じてしまい適正なフルカラー画像が得られなくなってしまう。
なお、上記静電潜像の書き込みに必要とされる露光量とは、感光層の膜厚をD(μm)、帯電手段により帯電した感光体表面電位をVa〔絶対値〕(V)としたときの電界強度(Va/D)が12(V/μm)以上、50(V/μm)以下の範囲において、表面電位Vaを像露光手段の露光により光減衰して10分の1とする際に必要とされる露光量(μJ/cm2)である。
以下、本発明について具体的に説明する。
前記感光層は、
該感光層の膜厚をD(μm)、帯電手段により帯電した感光体表面電位をVa〔絶対値〕(V)としたときの電界強度(Va/D)が12(V/μm)以上、50(V/μm)以下の範囲において、表面電位Vaを像露光手段の露光により光減衰して10分の1とする際に必要とされる露光量(μJ/cm2)が常に所定値の10%変動率以内に維持されるように、
構成されたことを特徴とする電子写真装置である。
前記感光体は、少なくとも電荷発生材料と電荷輸送材料を含む単層型構造の感光層を有し、該感光層は、その感光層の膜厚をD(μm)、帯電手段により帯電した感光体表面電位をVa〔絶対値〕(V)としたときの電界強度(Va/D)が12(V/μm)以上、50(V/μm)以下の範囲において、表面電位Vaを露光手段の像露光により光減衰して10分の1とする際に必要とされる露光量(μJ/cm2)が常に所定値の10%変動率以内に維持されるように、構成されたことを特徴とする感光体に係るものである。
前記感光体が、上記記載の感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジに係るものである。
なお、上記静電潜像の書き込みに必要とされる露光量とは、「表面電位Vaを露光手段の像露光により光減衰して10分の1とする際に必要とされる露光量(μJ/cm2)」を指し、この場合の感光層の膜厚をD(μm)とすると電界強度(Va/D)が12(V/μm)以上、50(V/μm)以下の範囲における露光量である。
また、本発明の感光体は、各種構成の画像形成装置に搭載可能であり、この感光体を用いたプロセスによって、高速印刷、感光体の小径化、トナー粒子の球形化に対応することができ、繰り返し使用においても終始異常画像の発生がなく、高品質の画像が安定して得られる。
さらに、本発明の感光体をプロセスカートリッジに組み込めば、コンパクト化やメンテナンス作業の容易化を可能とし、上記特性が発揮されて繰り返し使用においても安定した高品質の画像が得られる。
まず、電界強度を決める要素の一つである感光層の膜厚は、通常10μm〜40μm程度が実用域であり、10μm未満の膜厚では耐久性に問題が生じ、40μmより厚い膜厚では接着性及び成膜性に問題が生じやすく均一な膜厚を形成するのが困難になる。また、この感光層に印加される電界は通常DC成分として与えられ、感光層上の表面電位としては400Vから900Vが実用域である。すなわち、400V未満では十分な静電コントラストが得られず、900Vより大きくなると感光層膜厚にかかる静電的ハザードが大きくなり、繰返し使用により静電疲労が生じて帯電性悪化あるいは残留電位の蓄積が増加する等の問題が生じやすくなる。
したがって、前述の感光層膜厚を勘案すると、12(V/μm)以上、50(V/μm)以下の範囲において前記感光体の帯電電位を1/10に減衰させるのに必要な露光量の変動率が10%以内であれば所望の特性が得られることを前提として電界強度の範囲を規定している。つまり、上記電界強度の範囲において、露光量の変動率が10%より大きくなると、400dpi程度の解像度であれば支障がないものの、現在主流となっている600dpi以上の解像度では画像の変化が目立ち始めるという問題がある。
まず、図面に沿って本発明の電子写真装置を説明する。
図1は、本発明の電子写真装置を説明するための概略図であり、後述するような変形例も本発明の範疇に属するものである。図1の電子写真装置は、本発明の要件を満たす感光体11と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電手段12と、一様帯電後に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段(以下、露光手段と略すことがある。)13と、前記静電潜像を現像する現像手段14と、現像像を転写する転写手段16と、感光体表面の残存トナーをクリーニングするクリーニング手段17を備えた構成からなる例である。
また、露光手段13、除電手段1A等に用いられる光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を挙げることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
図2における電子写真プロセスでは、感光体11が駆動手段1Cにより駆動され、帯電手段12による帯電、露光手段13による像露光、現像(図示せず)、転写手段16による転写、クリーニング前露光手段1Bによるクリーニング前露光、クリーニング手段17によるクリーニング、除電手段1Aによる除電が繰返し行なわれる。図2においては、感光体(この場合は支持体が透光性である)の支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段及び除電手段から選ばれる少なくとも一つの手段を含んで一体に支持され、電子写真装置本体に着脱自在とされた装置(部品)である。
このようなプロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図3の概略図に示すプロセスカートリッジ構成が挙げられる。すなわち、感光体11の周辺に、帯電手段12、像露光手段13、現像手段14、転写手段16、クリーニング手段17及び除電手段1Aが配備されている。この場合も、感光体11は、本発明の要件を満たす感光体である。感光体11はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
図4に示す電子写真装置では、感光体11の周囲に帯電手段12、像露光手段13、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)の各色トナー毎の現像手段(14Bk、14C、14M、14Y)、中間転写体である中間転写ベルト1F、クリーニング手段17が順に配置されている。ここで、図中に示すBk、C、M、Yの添字は上記のトナーの色に対応し、必要に応じて添字を付けたり適宜省略する。
第1の転写手段1Dは感光体11に対して接離可能に配置されており、転写動作時のみ中間転写ベルト1Fを感光体11に当接させる。各色の画像形成を順次行い、中間転写ベルト1F上で重ね合わされたトナー像は第2の転写手段1Eにより、受像媒体18に一括転写された後、定着手段19により定着されて画像が形成される。第2の転写手段1Eも中間転写ベルト1Fに対して接離可能に配置され、転写動作時のみ中間転写ベルト1Fに当接する。
図5に示す電子写真装置は、トナーとしてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色を用いるタイプとされ、各色毎に画像形成部が配設されている。また、各色毎の感光体(11Y、11M、11C、11Bk)が設けられている。この電子写真装置に用いられる感光体11は、本発明の要件を満たす感光体である。
この装置構成では前記図15と同様に各感光体11Bk、11Y、11C、11Mの周りに、帯電手段(12Bk、12Y、12C、12M)、露光手段13(13Bk、13Y、13C、13M)、現像手段(14Bk、14Y、14C、14M)、クリーニング手段(17Bk、17Y、17C、17M)等が配設されている。そして感光体11Bk、11Y、11C、11M上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト1Fの内側に配置された第1の転写手段1Dにより、中間転写ベルト1F上に転写される。第1の転写手段1Dは各感光体11Bk、11Y、11C、11Mに対して接離可能に配置されており、転写動作時のみ中間転写ベルト1Fを感光体11Bk、11Y、11C、11Mに当接させる。各色の画像形成を順次行い、中間転写ベルト1F上で重ね合わされたトナー像は第2の転写手段1Eにより、紙などの記録材である受像媒体18上に一括して二次転写する。二次転写後、受像媒体18上のトナー像は定着装置19により定着される。
本発明の感光体は前述のように、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段を備えた電子写真装置に配備される感光体であって、少なくとも電荷発生材料と電荷輸送材料を含む単層型構造の感光層を有し、該感光層は、その感光層の膜厚をD(μm)、帯電手段により帯電した感光体表面電位をVa〔絶対値〕(V)としたときの電界強度(Va/D)が12(V/μm)以上、50(V/μm)以下の範囲において、表面電位Vaを露光手段の像露光により光減衰して10分の1とする際に必要とされる露光量(μJ/cm2)が常に所定値の10%変動率以内に維持されるように、構成されたことを特徴とするものである。
以下、本発明の感光体、いわゆる有機系電子写真感光体について図面を参照しながら詳細に説明する。
図7は、本発明の単層型構造の感光層を有する感光体の一例を模式的に示す断面図である。図7において、導電性支持体21の上に感光層22が設けられている。
例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾ−ル系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。この中でも特に、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、すなわちフタロシアニン化合物が特性的に好ましい。これは発現する感度が良好であるためである。
その例としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよいが、中でも下記一般式(a)で表される骨格を有するα−フェニルスチルベン誘導体がその感度変動の少なさからより好ましい。
すなわち、ナフタレンカルボン酸は、反応式(RF−1)で示される公知の合成方法(例えば、米国特許6794102号公報、Industrial Organic Pigments 2nd edition, VCH, 485(1997)など)に従い合成される。
具体的には、例えば、第一工程で;ナフタレンテトラカルボン酸二無水物とモノアミンを反応させてモノイミド体を合成し、第二工程で;このモノイミド体とヒドラジン一水和物を反応させることにより、一般式(b)におけるR5とR6が同じである化合物が合成できる。
あるいは、第一工程で;ナフタレンテトラカルボン酸二無水物とヒドラジン一水和物を反応させて酸二無水物の二量体を合成し、第二工程で;この二量体の一方の酸無水物とモノアミンAを反応させてモノイミド体とし、第三工程で;モノイミド体とした二量体の残された一方の酸無水物と別のモノアミンBを反応させることにより、一般式(b)におけるR5とR6が異なった化合物が合成できる。
これら樹脂添加量は、光減衰感度や成膜性の制約から20〜80wt%とすることが好ましい。
キャスティング法によって感光層を設けるには、上述した電荷発生物質を、必要ならばバインダー用の樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液に電荷輸送物質、バインダー用の樹脂を加えて作製した塗工液を適度な濃度に調製して塗布すればよい。塗布は、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などにより行うことができる。
感光層の膜厚は前述のように10〜40μm程度が適当であり、好ましくは15〜35μm程度が適当である。
また、本発明においては、感光層中にガスバリアー性向上、及び耐環境性改善目的のために酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、及びレベリング剤を添加することができる。
以下の手順で感光層用塗工液を調製し、これを用いて各感光体(1−1)〜(1−4)及び(1−5)を作製し、(1−1)〜(1−4)については表面電位(Va)を光減衰して10分の1にするのに必要な露光量を評価し、(1−5)に関しては耐久試験による画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。
X型無金属フタロシアニン(大日本インキ製:FastgenBlue8120)2.1重量部をテトラヒドロフラン100重量部とともにボールミル装置で5時間分散し、これを分子量4万のZ型ポリカーボネート樹脂(帝人化成製:パンライトTS−2040)48.4重量部、テトラヒドロフラン240重量部、正孔輸送材料として下記構造式(9)で表される化合物28.4重量部、電子輸送材料として下記構造式(10)で表される化合物を18.9重量部、シリコーンオイル(信越化学工業社製:KF50)0.1重量部からなる溶液に加えて感光層用塗工液(1)を調製した。
上記により得られた感光層用塗工液(1)を0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、このブレード塗工時の条件を変えることによって乾燥後の厚さが、それぞれ31μm、20μm、14.5(約15)μm、36μmとなるようにして感光層を形成し、感光体(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)を作製した。なお、各感光層は120℃で20分間乾燥させて形成した。
上記感光層用塗工液(1)を用い、この塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に、浸漬塗工法により塗布した後115℃で20分間乾燥して感光層を形成した。なお、昇降速度条件を調整しながら感光層の膜厚が31.0μmとなるように制御して感光体(1−5)を作製した。
上記作製した感光体(1−1)、(1−2)、(1−3)及び(1−4)の静電特性を25℃/55%RHの環境下でEPA−8100(川口電気製作所製)を用い、ダイナミック方式により測定した。まず、印加電圧を調整し、感光体(1−1)、(1−2)、(1−3)についてはそれぞれ感光体表面電位が700Vとなるように帯電せしめた後、780nmの単色光光源により表面照度5μW/cm2の露光を行った。一方、感光体(1−4)については感光体表面電位が450Vとなるように帯電せしめた後、780nmの単色光光源により表面照度5μW/cm2の露光を行った。
そしてそれぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(1−5)を実装用とした後、電子写真装置(imagio Neo 270、リコー社製のパワーパックを交換して正帯電となるよう改造した装置)に搭載し、画像濃度が5%となる矩形のパッチと文字の混合画像を通算2万枚印刷する耐久試験を行い、画像品質を評価した。
耐久試験条件として、トナーと現像剤はimagio Neo 270専用のものから極性が逆となるトナーと現像剤に交換し使用した。また、電子写真装置の帯電手段としては外部電源を用い、帯電ローラの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.9kV、周波数1.35kHzとした。また、DC成分は試験開始時の感光体の帯電電位が+700Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行なった。現像バイアスは+500Vとした。試験環境は、24℃/54%RHであった。
試験開始時(初期)と終了時(2万枚印刷後)において出力された画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(2)の調製>
実施例1において正孔輸送材料として用いた前記構造式(9)で表される化合物に代えて下記構造式(11)で表される化合物に変更し、且つ実施例1において電子輸送材料として用いた前記構造式(10)で表される化合物に代えて、下記構造式(12)で表される化合物に変更した以外は実施例1と全く同様にして感光層用塗工液(2)を調製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(2)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(2−1)、(2−2)、(2−3)、(2−4)を作製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(2)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(2−5)を作製した。
上記作製した感光体(2−1)、(2−2)、(2−3)及び(2−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(2−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(3)の調製>
実施例1において用いたX型無金属フタロシアニンに代えて、Y型チタニルフタロシアニンに変更し、且つ正孔輸送材料として用いた前記構造式(9)で表される化合物に代えて前記構造式(1)で表される化合物に変更した以外は実施例1と全く同様にして感光層用塗工液(3)を調製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(3)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(3−1)、(3−2)、(3−3)、(3−4)を作製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(3)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(3−5)を作製した。
上記作製した感光体(3−1)、(3−2)、(3−3)及び(3−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(3−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(4)の調製>
実施例1において用いたX型無金属フタロシアニン、正孔輸送材料、電子輸送材料、Z型ポリカーボネート樹脂の添加量を下記の重量部となるように変更した以外は実施例1と全く同様にして感光層用塗工液(4)を調製した。
前記構造式(9)の正孔輸送材料 :30.4重量部
前記構造式(10)の電子輸送材料 :16.3重量部
ポリカーボネート(帝人化成:パンライトTS-2040):44.4重量部
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(4)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(4−1)、(4−2)、(4−3)、(4−4)を作製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(4)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(4−5)を作製した。
上記作製した感光体(4−1)、(4−2)、(4−3)及び(4−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(4−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(5)の調製>
実施例3において電子輸送材料として用いた前記構造式(10)で表される化合物に代えて下記構造式(13)で表される化合物に変更し、且つZ型ポリカーボネート樹脂に代えてポリアリレート樹脂(ユニチカ製:U−100)とした以外は実施例3と全く同様にして感光層用塗工液(5)を調製した。
実施例3において用いた感光層用塗工液(3)に代えて、上記感光層用塗工液(5)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(5−1)、(5−2)、(5−3)、(5−4)を作製した。
実施例3において用いた感光層用塗工液(3)に代えて、上記感光層用塗工液(5)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(5−5)を作製した。
上記作製した感光体(5−1)、(5−2)、(5−3)及び(5−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(5−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(6)の調製>
実施例3において電子輸送材料として用いた前記構造式(10)で表される化合物に代えて前記構造式(2)で表される化合物に変更した以外は実施例3と全く同様にして感光層用塗工液(6)を調製した。尚、構造式(2)で表される電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
第一工程:200ml4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物5.0g(18.6mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン2.14g(18.6mmol)とDMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、モノイミド体Aを2.14g(収率31.5%)得た。
第二工程:100ml4つ口フラスコに、モノイミド体Aを2.0g(5.47mmol)と、ヒドラジン一水和物0.137g(2.73mmol)、p−トルエンスルホン酸10mg、トルエン50mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、前記構造式(2)で表される電荷輸送物質0.668g (収率33.7%)を得た。
実施例3において用いた感光層用塗工液(3)に代えて、上記感光層用塗工液(6)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(6−1)、(6−2)、(6−3)、(6−4)を作製した。
実施例3において用いた感光層用塗工液(3)に代えて、上記感光層用塗工液(6)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(6−5)を作製した。
上記作製した感光体(6−1)、(6−2)、(6−3)及び(6−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(6−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(7)の調製>
実施例3において電子輸送材料として用いた前記構造式(10)で表される化合物に代えて前記構造式(3)で表される化合物に変更した以外は実施例3と全く同様にして感光層用塗工液(7)を調製した。尚、構造式(3)で表される電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
第一工程:200ml4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物10g(37.3mmol)とヒドラジン一水和物0.931g(18.6mmol)、p−トルエンスルホン酸20mg、トルエン100mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、二量体Cを2.84g(収率28.7%)得た。
第二工程:100ml4つ口フラスコに、二両体C 2.5g(4.67mmol)、DMF30mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノプロパン0.278g(4.67mmol)とDMF10mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、モノイミド体Cを0.556g(収率38.5%)得た。
第三工程:50ml4つ口フラスコに、モノイミド体Cを0.50g(1.62mmol)、DMF10mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン0.186g(1.62mmol)とDMF5mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、前記構造式(3)で表される電荷輸送物質0.243g(収率22.4%)を得た。
実施例3において用いた感光層用塗工液(3)に代えて、上記感光層用塗工液(7)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(7−1)、(7−2)、(7−3)、(7−4)を作製した。
実施例3において用いた感光層用塗工液(3)に代えて、上記感光層用塗工液(7)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(7−5)を作製した。
上記作製した感光体(7−1)、(7−2)、(7−3)及び(7−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(7−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(比1)の調製>
実施例1において用いたX型無金属フタロシアニンに代えて下記構造式(14)で表されるアゾ化合物に変更し、且つ添加量を15.4重量部に変更し、さらに電子輸送材料を添加しなかったこと以外は実施例1と全く同様にして感光層用塗工液(比1)を調製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(比1)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(比1−1)、(比1−2)、(比1−3)、(比1−4)を作製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(比1)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(比1−5)を作製した。
上記作製した感光体(比1−1)、(比1−2)、(比1−3)及び(比1−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(比1−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(比2)の調製>
実施例2において電子輸送材料として用いた前記構造式(3)で表される化合物に代えて下記構造式(15)で表される化合物に変更した以外は実施例2と全く同様にして感光層用塗工液(比2)を調製した。
実施例2において用いた感光層用塗工液(2)に代えて、上記感光層用塗工液(比2)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(比2−1)、(比2−2)、(比2−3)、(比2−4)を作製した。
実施例2において用いた感光層用塗工液(2)に代えて、上記感光層用塗工液(比2)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(比2−5)を作製した。
上記作製した感光体(比2−1)、(比2−2)、(比2−3)及び(比2−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(比2−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(比3)の調製>
実施例1において電子輸送材料として用いた前記構造式(3)で表される化合物に代えて下記構造式(16)で表される化合物に変更した以外は実施例1と全く同様にして感光層用塗工液(比3)を調製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(比3)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(比3−1)、(比3−2)、(比3−3)、(比3−4)を作製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(比3)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(比3−5)を作製した。
上記作製した感光体(比3−1)、(比3−2)、(比3−3)及び(比3−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(比3−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(比4)の調製>
実施例3において用いたX型無金属フタロシアニン、正孔輸送材料、電子輸送材料、Z型ポリカーボネート樹脂の添加量を下記の重量部となるように変更した以外は実施例3と全く同様にして感光層用塗工液(比4)を調製した。
前記構造式(9)の正孔輸送材料 :28.9重量部
前記構造式(10)の電子輸送材料 :11.3重量部
ポリカーボネート(帝人化成:パンライトTS-2040):48.4重量部
実施例3において用いた感光層用塗工液(3)に代えて、上記感光層用塗工液(比4)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(比4−1)、(比4−2)、(比4−3)、(比4−4)を作製した。
実施例3において用いた感光層用塗工液(3)に代えて、上記感光層用塗工液(比4)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(比4−5)を作製した。
上記作製した感光体(比4−1)、(比4−2)、(比4−3)及び(比4−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(比4−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光層用塗工液(比5)の調製>
実施例1において用いたZ型ポリカーボネート樹脂に代えてビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂(帝人化成:パンライトK−1300)とした以外は実施例1と全く同様にして感光層用塗工液(比5)を調製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(比5)を用いた以外は実施例1と全く同様にして0.2mmのアルミニウム板[A1080(住友軽金属社製)]にブレード塗布を行い、それぞれ膜厚が31μm、20μm、15μm、36μmの感光体(比5−1)、(比5−2)、(比5−3)、(比5−4)を作製した。
実施例1において用いた感光層用塗工液(1)に代えて、上記感光層用塗工液(比5)を用いた以外は実施例1と全く同様にしてこの塗工液をφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布・乾燥して膜厚が31.0μm感光層を形成し感光体(比5−5)を作製した。
上記作製した感光体(比5−1)、(比5−2)、(比5−3)及び(比5−4)の静電特性を実施例1と全く同様の条件で行い、それぞれにおける露光後の表面電位が光減衰により10分の1の電位となるのに必要な露光量(μJ/cm2)を測定した。結果を下記表1に示す。
次に、上記で作製した感光体(比5−5)の耐久試験を実施例1と全く同様の条件で行い画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。結果を下記表2に示す。
<感光体(8−5)〜(14−5)、(比6−5)〜(比10−5)の作製>
前記実施例1〜実施例7で調製した感光層用塗工液(1)〜(7)、及び比較例1〜5で調製した感光層用塗工液(比1)〜(比5)を用いて、それぞれ実施例1と全く同様にしてφ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に感光層を形成し、実施例の感光体(8−5)〜(14−5)、及び比較例の感光体(比6−5)〜(比10−5)を作製して実装用とした。
各感光体番号と使用感光層用塗工液番号の対応は以下の通りである。
・感光体(8−5):実施例1の感光層用塗工液(1)使用
・感光体(9−5):実施例2の感光層用塗工液(2)使用
・感光体(10−5):実施例3の感光層用塗工液(3)使用
・感光体(11−5):実施例4の感光層用塗工液(4)使用
・感光体(12−5):実施例5の感光層用塗工液(5)使用
・感光体(13−5):実施例4の感光層用塗工液(6)使用
・感光体(14−5):実施例5の感光層用塗工液(7)使用
・感光体(比6−5):比較例1の感光層用塗工液(比1)使用
・感光体(比7−5):比較例1の感光層用塗工液(比2)使用
・感光体(比8−5):比較例1の感光層用塗工液(比3)使用
・感光体(比9−5):比較例1の感光層用塗工液(比4)使用
・感光体(比10−5):比較例1の感光層用塗工液(比5)使用
上記それぞれの感光体を、タンデム機構を有するフルカラー電子写真装置(IPSiO Color8100、リコー社製のパワーパックを交換し正帯電となるよう改造し、さらに書込みに用いるLDの波長を780nmのものに換装した装置)に搭載し、画像濃度が5%となる矩形のパッチと文字の混合画像を通算2万枚印刷する耐久試験を行い、画像品質を評価した。なお、トナーと現像剤はIPSiO Color8100専用のものから極性が逆となるトナーと現像剤に交換し使用した。
また電子写真装置の帯電手段は外部電源を用いて、帯電ローラの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.9kV、周波数1.35kHzを選択した。DC成分は試験開始時の感光体の帯電電位が+700Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行なった。また、現像バイアスは+500Vとした。試験環境は、24℃/54%RHであった。
試験開始時(初期)と終了時(2万枚印刷後)において出力された画像品質(画像濃度、地肌汚れの有無など)を評価した。評価結果を下記表3に示す。
また、表2及び表3から、本発明の構成要件を満たす実施例では繰返し使用時においても異常画像の見られない極めて高品質な画像が得られることが確認された。本発明の要件を満たしていない比較例は、いずれも地肌汚れ、画像濃度低下が発生し、フルカラーの電子写真装置の場合は色調の変化などの異常画像が発生した。
12 帯電手段
13 露光手段
14 現像手段
15 トナー
16 転写手段
17 クリーニング手段
18 受像媒体
19 定着手段
11Y、11M、11C、11Bk 感光体
12Y、12M、12C、12Bk 帯電手段
13Y、13M、13C、13Bk 露光手段
14Y、14M、14C、14Bk 現像手段
17Y、17M、17C、17Bk クリーニング手段
16Y、16M、16C、16Bk 転写手段
1A 除電手段
1B クリーニング前露光手段
1C 駆動手段
1D 第1の転写手段
1E 第2の転写手段
1F 中間転写体
1G 受像媒体担持体
21 導電性支持体
22 感光層
23 下引き層
Claims (12)
- 少なくとも電荷発生材料と電荷輸送材料を含む単層型構造の感光層を有する感光体と、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段を備えた電子写真装置であって、
前記感光層は、
該感光層の膜厚をD(μm)、帯電手段により帯電した感光体表面電位をVa〔絶対値〕(V)としたときの電界強度(Va/D)が12(V/μm)以上、50(V/μm)以下の範囲において、表面電位Vaを像露光手段の露光により光減衰して10分の1とする際に必要とされる露光量(μJ/cm2)が常に所定値の10%変動率以内に維持されるように、
構成されたことを特徴とする電子写真装置。 - 前記像露光手段による感光体への静電潜像書き込みを、1200dpi以上の解像度で、且つデジタル画像方式で行うように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記感光層に含まれる電荷輸送材料が、正孔輸送材料と電子輸送材料の両方であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真装置。
- 前記感光層に含まれる電荷発生物質の少なくとも一つがフタロシアニン化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記感光層にポリカーボネート樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真装置。
- 帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段を備えた電子写真装置に配備される感光体であって、
前記感光体は、少なくとも電荷発生材料と電荷輸送材料を含む単層型構造の感光層を有し、該感光層は、その感光層の膜厚をD(μm)、帯電手段により帯電した感光体表面電位をVa〔絶対値〕(V)としたときの電界強度(Va/D)が12(V/μm)以上、50(V/μm)以下の範囲において、表面電位Vaを露光手段の像露光により光減衰して10分の1とする際に必要とされる露光量(μJ/cm2)が常に所定値の10%変動率以内に維持されるように、構成されたことを特徴とする感光体。 - 感光体と、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段及び除電手段から選ばれる少なくとも一つの手段を含んで一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在とされたプロセスカートリッジであって、前記感光体が、請求項9に記載の感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項10に記載のプロセスカートリッジを具備したことを特徴とする電子写真装置。
- 感光体上に複数色のカラートナー画像を形成し、該複数のカラートナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写を行い、得られた一次転写画像を記録材上に一括して二次転写するように構成した中間転写手段を有する電子写真装置であって、
前記感光体が、請求項9に記載の感光体であることを特徴とする電子写真装置。
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---|---|---|---|---|
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- 2006-01-27 JP JP2006018463A patent/JP2006343715A/ja active Pending
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