JP5392461B2 - 電子写真装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式で画像を形成する複写機、ファクシミリ、レーザープリンター、ダイレクトデジタル製版機等の電子写真装置に関し、詳しくは、繰り返し使用に対しても耐久性が高く長期間品質の安定したフルカラー画像を高速で形成可能なタンデム方式のフルカラー用電子写真装置に関する。
電子写真方式を利用したフルカラー画像形成装置としては、一般的には2つの方式が知られている。
1つはシングル方式あるいはシングルドラム方式呼ばれるものであり、装置中に1つの電子写真感光体が搭載され、4色の現像部材が搭載されたものである。この方式においては、感光体上もしくは被転写部材(出力用の紙に直接、あるいは中間転写体に一旦転写され、その後に紙に転写される)に4色(シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック)のトナー像が形成される。この場合、感光体の周りに配置される帯電部材、露光部材、転写部材、クリーニング部材、定着部材は共通化することが可能で、後述のタンデム方式に比べ、小型で、低コストに設計することが可能である。
一方、もう1つの方式としてタンデム方式あるいはタンデムドラム方式と呼ばれるものがある。これは、少なくとも装置中に複数の電子写真感光体が搭載されたものである。一般的には、1本のドラムに対し、帯電、露光、現像、クリーニングの各部材が1つずつ配置され、1つの電子写真要素を形成し、これが複数個(一般的には4つ)搭載されている。この方式においては、1つの電子写真要素で1色のトナー像を形成し、順次、被転写体にトナー像を転写し、フルカラー像を形成する。
タンデム方式のメリットは、第1に高速画像形成が可能であることが挙げられる。これは上述のように、各色のトナー像を並列処理にて作製できるためである。したがって、シングル方式に比べ、画像形成処理時間がおよそ4分の1の時間で済み、4倍の高速プリントに対応が可能になる。第2のメリットは、感光体をはじめとする前記電子写真要素中に具備された各部材の耐久性を実質的に高められると言うことである。これは、シングル方式においては、1本の感光体で4回の帯電、露光、現像の各工程を行い、1つのフルカラー像を形成するのに対し、タンデム方式では上記動作を1本で1回しか行わないためである。
ところが、タンデム方式では装置全体が大きくなってしまうことや、コストが高いものになってしまうというデメリットも併せ持っている。装置全体が大きくなる点に関しては、感光体を小径化し、感光体周りに設置される各部材を小型化し、1つの電子写真要素を小さくすることで対応が行われてきた。このような対応により、装置の小型化のみならず材料費の低減などの効果も生じ、装置全体としての低コスト化も多少進んだ。しかしながら、装置のコンパクト化・小型化に伴い、電子写真要素に搭載された感光体を高感度とし且つ安定性を大幅に上げなければならないという、新しい課題も新たに発生した。
一般に電子写真感光体は、繰返し使用により帯電性の低下や感度の低下、もしくは露光部電位の上昇などを生じる。例えば、残留電位の上昇に対応する技術として、感光層に正孔輸送材料と共に特定構造を有するジフェノキノン系化合物を含有させる手法(例えば、特許文献1参照。)や、特定構造を有するナフトキノン誘導体を含有させる手法(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
前述のように、フルカラー電子写真装置において画像形成要素を複数配列させるタンデム方式の目的は第一に高速プリントが可能になる点であり、これが第一の利点と言える。この利点を生かすためには画像形成のプロセスを高速に行う必要があり、そのためには用いる感光体の感度、即ち帯電状態から露光された場合に速やかに光減衰する必要があると共に、繰返し使用時においてもこの光減衰特性が安定して維持される必要がある。
特に画像形成要素を複数配列させるタンデム方式のフルカラー電子写真装置においては、使用するユーザーの出力する色の割合により特定の色(例えば、黒色のみ)が多くなる場合が一般に多く、各感光体の負荷が一様にならないという問題が生じる。このような場合、一部の感光体のみの光減衰特性が劣化して繰返し使用時において色を重ねたフルカラー画像を出力した場合の色調に変化が生じてしまう。
また長期にわたる繰り返し使用時においては帯電装置から発生する酸化性ガスの影響により感光体の感光層が化学的に劣化するという問題が生じ、解像度低下や画像流れなどの異常画像発生の要因となってしまう。
このように感光体の繰返し使用時の特性が安定しないと出力される画像品質に問題が生じ長期にわたる繰返し使用時においては画像形成に際して、色調変化、地肌汚れなどの異常画像が発生し大きな問題となっていた。
なお先に本出願人は、繰り返し使用に対しても品質の安定したフルカラー画像を高速で形成する手法として、支持体上に特定のイミド構造を有する電荷輸送物質を含有する静電潜像担持体と、静電潜像形成手段、現像手段、転写手段とを少なくとも有する画像形成要素を複数配列した高耐久な画像形成装置と画像形成方法を提案した(例えば、特許文献3参照。)。
特開平6−130688号公報 特許第3471163号公報 特開2007−264589号公報
本発明は上記従来技術に鑑みてなされたものであり、目的とするところは、長期間にわたって各色に対応した電子写真感光体(感光体)の使用状況の多寡に依らず高速で安定した光減衰特性が維持され、しかも酸化性ガスなどに対する環境耐性にも優れ、繰返し使用においても、高耐久で異常画像(例えば、色調変化、地肌汚れ、解像度低下、画像流れなど)の発生がなく、品質の安定したフルカラー画像を高速で形成可能なタンデム方式のフルカラー電子写真装置を提供することにある。また、装置のコスト低減を図ることを目標にする。
本発明者らは過去に行われてきた結果を踏まえ鋭意検討を重ねた結果、高速フルカラー対応の高画質で高耐久な電子写真装置を満足するためには、以下の条件が必要不可欠であることが分かった。
つまり、高速対応とするには先ず、電子写真要素を複数個備えたタンデム型電子写真装置、いわゆる画像形成装置であることが不可欠であり、これを高速化、高安定化するためには、タンデム型を構成する各感光体の光減衰特性が高速で且つ安定している必要がある。具体的には、各色に対応した感光体の使用状況の多寡に依らず、複数の感光体の光減衰特性が、長期間の繰返し使用後においても一様に変化の少ないことが必要である。このためには、感光層を形成している主材料、特に電荷輸送物質を見直す必要がある。
すなわち、本発明者らは、少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、前記感光層の電荷輸送物質として特定構造を有するナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を用いることにより、従来のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体(例えば、特開2007−264589号公報)に比べて塗工溶液とする際の溶解性などが極めて優れており、感光層の形成が均一且つ容易に実施でき、しかも効果的に高速、高耐久の電子写真装置を実現することが可能であることを見い出し、以下の〔1〕〜〔10〕に記載する発明によって上記課題を解決するに至った。以下、本発明について具体的に説明する。
なお、本発明において記載する「感光層」は後述のように単層型あるいは積層型の構成が含まれ、「感光層が、一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有する」とは、積層型においては感光層を構成する電荷輸送層に少なくとも含有することを意味するものである。
〔1〕:上記課題は、少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、
前記感光層が、下記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、前記感光層が、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有し、前記電荷輸送物質が、下記一般式(2)で表される誘導体であることを特徴とするフルカラー電子写真装置により解決される。
Figure 0005392461
[式(1)中、R1、R2、R3、R4は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R5、R6、R7、R8は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R5〜R8はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、R1とR2およびR3とR4は互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。]
ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有させることによって、感光層(あるいは、電荷輸送層)の電荷輸送能を調整することができ、フルカラー電子写真装置に搭載される感光体の要求所要特性への適合化を図ることができる。
Figure 0005392461
[式(2)中、Xは単結合もしくはビニレン基を表し、R1は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R5は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1とR5は共同で環を形成してもよい。Aは9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基、または下記一般式(3)、一般式(4):
Figure 0005392461
〔式(3)、(4)中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または下記一般式(5):
Figure 0005392461
(ただし式(5)中、R3およびR4は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を示し、R3およびR4は同じでも異なっていてもよく、環を形成してもよい。)を表す。mは1〜3の整数を表し、2以上の時R2は同一でも異なってもよい。〕を表す。]
〕:少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、前記感光層が、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、前記感光層が、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有し、前記電荷輸送物質が、下記一般式(6)で表される誘導体であることを特徴とする。
Figure 0005392461
[式(6)中、R1、R3およびR4は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を、R2は水素原子、アルコキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表す。また、k,l,mおよびnは1、2、3または4の整数であり、それぞれが2、3または4の整数の時は、前記R1、R2、R3およびR4は同じでも異なっていてもよい。]
〕:少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、前記感光層が、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、前記感光層が、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有し、前記電荷輸送物質が、下記一般式(7)で表される誘導体であることを特徴とする。
Figure 0005392461
[式(7)中、Xは単結合もしくはビニレン基を表し、 R1は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R3は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1とR3は共同で環を形成してもよい。Ar2は下記一般式(8)または一般式(9):
Figure 0005392461
〔式(8)、(9)中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を表し、mは1〜3の整数を表し、2以上の時R2は同一でも異なってもよい。〕を表す。またR4は置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。]
〕:少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、前記感光層が、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、前記感光層が、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有し、前記電荷輸送物質が、下記一般式(10)で表される誘導体であることを特徴とする。
Figure 0005392461
[式(10)中、Xは単結合もしくはビニレン基を表し、 R1は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1は置換もしくは無置換の2価の芳香族炭化水素基を表し、R5は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Aは9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基、または下記一般式(3)、一般式(4):
Figure 0005392461
〔式(3)、(4)中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または下記一般式(5):
Figure 0005392461
(ただし式(5)中、R3およびR4は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を示し、R3およびR4は同じでも異なっていてもよく、環を形成してもよい。)を表す。mは1〜3の整数を表し、2以上の時R2は同一でも異なってもよい。〕を表す。]
〕乃至〔〕の電荷輸送物質を含有させることにより前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体と相俟って感光層(あるいは電荷輸送層)の電荷輸送能を好適なものに調整することができる。
〕:本発明のフルカラー電子写真装置において、前記感光層が、導電性支持体上に電荷発生物質を含む電荷発生層と電荷輸送物質を含む電荷輸送層を積層した積層型であることを特徴とする。
〕:本発明のフルカラー電子写真装置において、前記電荷輸送層中に、少なくとも前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含む電荷輸送物質と結着樹脂が含有され、前記結着樹脂の重量総和が前記電荷輸送物質の重量総和よりも多いことを特徴とする。
積層型とすることによって電荷発生機能と電荷輸送機能が分離され、所望の感光体特性が確実かつ効率良く発揮される。
また、積層型において電荷輸送層の構成において、一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含む電荷輸送物質の重量総和と、電荷輸送層中に含まれる結着樹脂の重量総和において、結着樹脂の重量の総和を多くすることにより摩耗量をより少なくし、繰り返し使用後の画質を安定させるという効果が得られる。
〕:本発明のフルカラー電子写真装置において、前記感光層が、電荷発生物質と電荷輸送物質を同時に含む単層型であることを特徴とする。
〕:本発明のフルカラー電子写真装置において、前記電荷発生物質と電荷輸送物質を同時に含む単層型の感光層中に、少なくとも前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含む電荷輸送物質と結着樹脂が含有され、前記結着樹脂の重量総和が前記電荷輸送物質の重量総和よりも多いことを特徴とする。
単層型とすれば、感光層の形成が簡便且つ容易となり、また電荷発生物質が感光層全体に存在することから表層近傍から電荷発生が生じ、電荷移動距離が短くなり電荷拡散が小さくなることから緻密な潜像が得られることにより高画質化に有利となる。加えて感光体の生産性が向上し、コスト削減においても有利である。
また、単層型の構成において、感光層に含まれる一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含む電荷輸送物質の重量総和と、感光層中に含まれる結着樹脂の重量の総和において、結着樹脂の重量総和を多くすることにより摩耗量をより少なくし、繰り返し使用後の画質を安定させるという効果が得られる。
〕:本発明のフルカラー電子写真装置において、前記画像形成要素が、少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、帯電手段、現像手段およびクリ−ニング手段からなる群から選ばれた一つの手段とを一体に支持し電子写真装置本体に着脱自在な構成としたプロセスカートリッジであることを特徴とする。
プロセスカートリッジ構成とすれば、高耐久かつ高安定な画像出力が可能で、しかも取扱いが良好でありメンテナンス性が向上する。
10〕:本発明のフルカラー電子写真装置において、前記画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置が、感光体上に現像された複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を一次転写した後、該カラー画像を受像媒体上に一括で二次転写する中間転写手段を有することを特徴とする。
カラー画像を受像媒体上に一括で二次転写する中間転写手段を有する構成とすれば、色ずれの少ない高品質なフルカラー画像を非常に高速に長期間繰返し安定して出力することができ、異常画像の発生がない高品質画像が形成できる。
本発明のフルカラー電子写真装置によれば、感光層に特定構造を有するナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有する(感光層が積層構成の場合には、少なくとも電荷輸送層に含有する。)ことにより、繰り返し使用においても各感光体の光減衰特性が高速で且つ安定しており(各色に対応した感光体の使用状況の多寡に依らない。)、感度低下や露光部電位上昇などを招くことなく、良好な光応答性と十分な静電的コントラストが得られ、酸化性ガスなどに対する環境耐性も大幅に向上するため、高耐久性であり、長期にわたって高解像度で品質の安定した高画質画像(例えば、色調変化、地肌汚れ、解像度低下、画像流れなどの発生がない。)の形成が可能である。これにより、例えば、高速プリントにより画像を形成する電子写真方式の複写機、ファクシミリ、レーザープリンター、ダイレクトデジタル製版機等に適用することができる。感光層の形成は、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有する適当な溶媒に溶解乃至分散して調製した塗布溶液を用い、これを塗布、乾燥することにより容易に且つ均一に形成することができ、さらにナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有することにより、感光体の小径化が実現し、電子写真要素を小型化可能とすると共に材料費の低減が図れ、装置のコスト低減にも貢献することができる。
前述のように本発明におけるフルカラー電子写真装置は、少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、
前記感光層が、下記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有することを特徴とするものである。
Figure 0005392461
[式(1)中、R1、R2、R3、R4は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R5、R6、R7、R8は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R5〜R8はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、R1とR2およびR3とR4は互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。]
前述のように、一般に電子写真感光体は、繰返し使用により帯電性の低下や感度の低下、もしくは露光部電位の上昇などを生じ、これらは基本的に感光層中に用いる電荷輸送物質に起因する場合が多く、電荷輸送物質を改善することで初期の感度特性が良好なだけでなくその維持性も高く、結果として感度低下や露光部電位の上昇などの副作用を抑制することが可能となるが、材料の選択が適切でない場合には、十分な静電的コントラストが得られにくい。つまり、露光後の光減衰後の電位が十分に落ちきる、所謂裾引きの良い電子写真感光体であることが必要である。しかしながら用いる材料が不適であると、光応答性は良好なものの十分な静電的コントラストが得られず画像形成上不都合な場合が生じる。
本発明者らは、多くの化合物を検討した結果前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を用いた場合、上記すべての特性に適合することを見出し、本発明に至った。
すなわち、感光体(各色に対応した感光体)は、使用状況の多寡に依らず長期間にわたって高速で安定した光減衰特性を維持され、環境耐性(酸化性ガスなどに対して)も優れているため、これを搭載したタンデム方式のフルカラー電子写真装置は高耐久であり、繰返し使用においても品質の安定した高画質画像(例えば、色調変化、地肌汚れ、解像度低下、画像流れなど異常画像の発生がない。)の形成を可能とすることができる。
本発明における、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体が繰り返し使用による画像品質維持に有効である理由は、現時点では明らかになっていないが、化学構造内に含まれるアミノ基は塩基性の強い基であるので、画像ボケの原因物質と考えられている酸化性ガスに対して電気的な中和効果があることによるものと推測される。また、本発明における前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体は、他の電荷輸送物質と併用することにより高感度、並びに繰り返し安定性等がさらに増すものである。
また、本発明における前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体は電子輸送性物質のため、それを用いた感光体は、層構成の選択および正孔輸送物質との混合により両極性帯電に対応することが可能である。したがって、以下の構成要件を満足することにより、高耐久性と高画質化の両立を可能とし、繰り返し使用に対しても高画質画像を安定に得られる両極性帯電に対応可能な感光体が得られ、繰り返し使用においても高画質画像を安定に得られる電子写真装置、ならびにそれを用いた電子写真方法および電子写真用プロセスカートリッジが提供される。
以下、図面に沿って本発明の電子写真装置を説明する。なおいずれの図面においても感光体は本発明の要件を満たす電子写真感光体である。
図1は、本発明に係る画像形成要素を複数具備してなるフルカラー電子写真装置における画像形成要素の構成例を示す模式断面図、すなわち画像形成要素の一例を説明するための概略図であり、後述するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図1において、本発明の要件を満たす感光体1はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。帯電手段である帯電装置2は、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラーを始めとする公知の手段が用いられる。転写手段である転写装置5には、各種形態のものが使用されるが図1のようなローラー状のものや、もしくはチャージャー状のものが効果的である。
また、符号3は露光手段である露光装置を表し、半導体レーザー(LD)、発光ダイオード(LED)などを用いることができる。また場合によっては所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
符号9は除電手段である除電装置を表し、必要性に応じて用いられる。光源としては蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を挙げることができる。
現像手段である現像装置4により感光体上に現像されたトナー10は、受像媒体11に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、クリーニング手段であるクリーニング装置7により、感光体より除去される。クリーニング手段は、ゴム製のクリーニングブレードやファーブラシ、マグファーブラシ等のブラシ等を用いることができる。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用され、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
本発明では図1に示すような画像形成要素を複数具備してなることを特徴とするので、これらの画像形成要素を水平、もしくは斜めに複数並べ装置化して用いる。
図2に、本発明に係る画像形成要素を複数具備してなるフルカラー電子写真装置の一例を説明するための模式断面図を示す。
この例では、トナー10としてイエロー(10Y)、マゼンタ(10M)、シアン(10C)、ブラック(10Bk)の4色を用いるタイプとされ、各色毎に画像形成要素が配設されている。また、各色毎の感光体(1Y,1M,1C,1Bk)が設けられている。この装置に用いられる各色毎の感光体(1Y,1M,1C,1Bk)は、本発明の要件を満たす電子写真感光体である。各感光体1Y,1M,1C,1Bkの周りには、前述の図1の画像形成装置と同様に、帯電手段である帯電装置(2Y,2M,2C,2Bk)、露光手段である像露光装置(露光装置)(3Y,3M,3C,3Bk)、現像手段である現像装置(4Y,4M,4C,4Bk)、転写手段である転写装置(5Y,5M,5C,5Bk)、クリーニング手段であるクリーニング装置(7Y,7M,7C,7Bk)、除電手段である除電装置(9Y,9M,9C,9Bk)が配設されている。
なお、図2における定着装置6は4つの各画像形成装置上で形成される各色のトナー像を一括して定着させるため、受像媒体11の最後の位置に配設されている。
また、以上に示すようなフルカラー電子写真装置のそれぞれの画像形成要素は、複写機、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。
プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段から選ばれる少なくとも一つの手段を含んで一体に支持され、電子写真装置本体に着脱自在とされた1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図3に示すものが挙げられる。すなわち、図3は本発明に係るフルカラー電子写真装置の画像形成要素がカートリッジである例を示す模式断面図であり、感光体11の周辺に、帯電手段である帯電装置12、露光手段である露光装置13、現像手段である現像装置14、転写手段である転写装置16、クリーニング手段であるクリーニング装置17、および除電手段である除電装置1Aが配備されている。なお、符号18は受像媒体を示す。この場合も、感光体11は、本発明の要件を満たす感光体である。これらのプロセスカートリッジは着脱自在でありメンテナンスが容易となる特徴がある。本発明では図3に示すようなプロセスカートリッジ形態の画像形成要素を複数具備してなることを特徴とするので、これらの画像形成要素を水平、もしくは斜めに複数並べて用いる。
図4の模式断面図に、本発明に係る画像形成要素を複数具備してなるフルカラー電子写真装置の別の例を示す。
図4に示す電子写真装置は、トナーとしてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色を用いるタイプとされ、各色毎に画像形成部が配設されている。また、各色毎の感光体(11Y,11M、11C、11Bk)が設けられている。この電子写真装置に用いられる感光体11は、本発明の要件を満たす感光体である。
各感光体11Y,11M、11C、11Bkの周りには、帯電手段(12Y,12M、12C、12Bk)、露光手段(13Y,13M、13C、13Bk)、現像手段(14Y,14M、14C、14Bk)、クリーニング手段(17Y,17M、17C、17Bk)等が配設されている。また、直線上に配設された各感光体11Y、11M、11C、11Bkの各転写位置に接離する転写材担持体としての搬送転写体1Gが駆動手段1Cにて掛け渡されている。この搬送転写体1Gを挟んで各感光体11Y、11M、11C、11Bkに対向する転写位置には転写手段(16Y,16M、16C、16Bk)が配設されおり、受像媒体18に転写されたのちに定着手段19により受像媒体18に定着され出力される。
図4の形態のようなタンデム方式の電子写真装置は、各色毎に感光体11Y、11M、11C、11Bkを持ち、各色のトナー像を搬送転写体1Gに保持された受像媒体18に順次転写するため、感光体を一つしか持たないフルカラー電子写真装置に比べ、はるかに高速のフルカラー画像の出力が可能となる。
図5の模式断面図に、本発明に係る画像形成要素を複数具備してなるフルカラー電子写真装置のさらに別の例を示す。
この装置構成では前記図4と同様に各感光体(11Y,11M、11C、11Bk)の周りに、帯電手段(12Y,12M、12C、12Bk)、露光手段(13Y,13M、13C、13Bk)、現像手段(14Y,14M、14C、14Bk)、クリーニング手段(17Y,17M、17C、17Bk)等が配設されている。そして感光体11Bk、11Y、11C、11M上に形成されたトナー像は、中間転写体1Fの内側に配置された第1の転写手段1Dにより、中間転写体1F上に転写される。第1の転写手段1Dは各感光体11Bk、11Y、11C、11Mに対して接離可能に配置されており、転写動作時のみ中間転写体1Fを感光体11Bk、11Y、11C、11Mに当接させる。各色の画像形成を順次行い、中間転写体1F上で重ね合わされたトナー像は第2の転写手段1Eにより、紙などの記録材である受像媒体18上に一括して二次転写する。二次転写後、受像媒体18上のトナー像は定着手段19により定着される。
つまり、図5では直線上に配設された各感光体11Y,11M,11C,11Bkの各転写位置に接離する転写材担持体として、駆動手段1Cにて掛け渡されているベルト状の中間転写体に一次転写されたのちに、受像媒体18に一括で二次転写され、次いで定着手段19により定着され出力される。
なお、図4および図5に示す露光手段13(13Y,13M,13C,13Bk)の光源としては、前述同様に本発明においては、半導体レーザー(LD)、発光ダイオード(LED)などを用いることができる。また、場合によっては所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
上記図4、図5の形態のような電子写真装置においても、各色毎の画像形成要素に前述のような着脱自在なプロセスカートリッジを用いることが可能である。また、各色毎に配設されている画像形成要素の順序は任意である。
次に、本発明において感光層中に含有させる前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体の詳細を説明する。
前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体は、ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物誘導体を、1,1−二置換ヒドラジン誘導体とを無溶媒、もしくは溶媒存在下で反応させることにより製造することができる。
使用する溶媒としては特に制限はないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロナフタレン、酢酸、ピリジン、メチルピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルエチレンウレア、ジメチルスルホキサイド等が挙げられる。また、反応温度は室温〜250℃の間が好ましい。さらに、反応促進のためにpH調整して行うこともできる。pH調整には水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の塩基性水溶液をリン酸等の酸と混合することにより作製した緩衝液を用いることができる。
具体的には、例えば、以下のように、第一工程〔下記反応式(I-1)〕で;ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物誘導体と1,1−二置換ヒドラジン誘導体とを反応させてモノイミド体を製造し、第二工程〔下記反応式(I-2)〕で;この前記モノイミド体と最初に反応させたものと置換基の異なるヒドラジン誘導体とを反応させることにより、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体が製造できる。この際、ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物誘導体のR1、R2、R3、R4が異なれば前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体において、R1、R2、R3、R4が異なる誘導体が製造できる。
あるいは、下記反応式(II-1)に示すように、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物1モル当量とヒドラジン誘導体2モル当量以上を反応させても前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体が製造できる。この際、ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物誘導体のR1とR2が同じであれば、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体において、R1、R2、R3、R4が同じである誘導体が製造できる。
Figure 0005392461
Figure 0005392461
[反応式(I-1)中、R1、R2およびR5、R6、R7、R8はそれぞれ前記一般式(1)で定義したのと同じである。また、反応式(I-2)中、R1、R2、R3、R4、およびR5、R6、R7、R8はそれぞれ前記一般式(1)で定義したのと同じである。]
Figure 0005392461
[反応式(II-1)中、R1とR2、およびR5、R6、R7、R8はそれぞれ前記一般式(1)で定義したのと同じである。]
前記一般式(1)において説明した、アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、およびウンデカニル基などを挙げることができる。また、芳香族炭化水素基としてはベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、フルオレン及びピレンなどの芳香族環の基、並びにピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなど芳香族複素環の基が挙げられる。
また、これらの置換基としては、上記アルキル基の具体例で挙げたもの、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、またはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基、前記芳香族炭化水素基、およびピロリジン、ピペリジン、ピペラジンなどの複素環の基などが挙げられる。
さらに、R1とR2およびR3とR4が互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成する場合、その複素環基としてはピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基などに芳香族炭化水素基が縮合した縮合複素環基を挙げることができる。
前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体の好ましい例(以降、「例示誘導体」あるいは「例示化合物」と称することがある。)を下記表1〜表5に挙げる。但し、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
Figure 0005392461
Figure 0005392461
Figure 0005392461
Figure 0005392461
Figure 0005392461
次に、本発明に用いられる電子写真感光体(感光体)の層構成に関して説明する。
図6は、本発明に係るフルカラー電子写真装置に用いられる感光体の一構成例を示す断面図であり、導電性支持体31上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とし、これらを同時に含む感光層33(単層型)が設けられている。
図7は、本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体の別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体31上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37とが、積層された構成(積層型)をとっている。
図8は、本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体のさらに別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体31上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層33が設けられ(単層型)、さらに感光層表面に保護層39が設けられてなる。この場合、保護層39に本発明のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体が含有されても構わない。
図9は、本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体の他の構成例を示す断面図であり、導電性支持体31上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37とが積層された構成(積層型)をとっており、さらに電荷輸送層上に保護層39が設けられてなる。この場合、保護層39に本発明のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体が含有されても構わない。
図10は、本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体のさらに他の構成例を示す断面図であり、導電性支持体31上に、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37と電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35とが積層された構成(積層型)をとっている。
また、図11は、本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体のさらにまた他の構成例を示す断面図であり、導電性支持体31上に、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37と電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35とが積層された構成(積層型)をとっており更に電荷発生層上に保護層39が設けられてなる。この場合、保護層39に本発明のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体が含有されても構わない。
次に、本発明に用いられる電子写真感光体の構成要素について説明する。
導電性支持体(支持体)31としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体31として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体31として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体31として良好に用いることができる。
次に、感光層について説明する。感光層は単層型でも積層型でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層35と電荷輸送層37で構成される積層型の場合から述べる。
前述のように、電荷発生層35は、電荷発生物質を主成分として含む層である。
電荷発生層35には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、シーアイピグメントブルー25(カラーインデックスCI 21180)、シーアイピグメントレッド41(CI 21200)、シーアイアシッドレッド52(CI 45100)、シーアイベーシックレッド3(CI 45210)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号公報)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347号公報に記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記載)、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報に記載)、ベンズアントロン骨格を有するアゾ顔料などの各種アゾ顔料や、例えば、シーアイピグメントブルー16(CI 74100)、Y型オキソチタニウムフタロシアニン(特開昭64−17066号公報)、A(β)型オキソチタニウムフタロシアニン、B(α)型オキソチタニウムフタロシアニン、I型オキソチタニウムフタロシアニン(特開平11−21466号公報に記載)、II型クロロガリウムフタロシアニン(飯島他,日本化学会第67春季年会,1B4,04(1994))、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン(大門他,日本化学会第67春季年会,1B4,05(1994))、X型無金属フタロシアニン(米国特許第3,816,118号)などのフタロシアニン系顔料、シーアイバットブラウン5(CI 73410)、シーアイバットダイ(CI 73030)などのインジコ系顔料、アルゴスカーレットB(バイエル社製)、インタンスレンスカーレットR(バイエル社製)などのペリレン顔料などが挙げられる。なお、これらの材料は単独あるいは2種類以上が併用されてもよい。
電荷発生層35は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中で、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
必要に応じて電荷発生層35に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。結着樹脂の添加は、分散前あるいは分散後どちらでも構わない。
上記で用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
上記のように、電荷発生層35は、電荷発生物質、溶媒および結着樹脂を主成分とする塗工液を用いて塗工法等により形成されるが、塗布液中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていてもよい。塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層37は、電荷輸送物質を主成分として含む層であり、少なくとも前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有するが、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有することができる。すなわち、電荷輸送層37は、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体と、必要により他の電荷輸送物質を、単独もしくは結着樹脂と適当な溶剤に溶解ないし分散した塗工液を用い、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有させることによって、フルカラー電子写真装置の感光体に要求される電荷輸送能を調整することができ、好適化が図れる。
塗工液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等、従来の塗工方法を用いることができる。
本発明において用いられるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質に関して、正孔輸送物質と電子輸送物質、および高分子電荷輸送物質に分け、以下に説明する。
正孔輸送物質としては、例えば、ポリ−N−カルバゾールおよびその誘導体、ポリ-γ-カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、および以下の一般式(11)乃至(34)[一般式(2)、(6)、(7)、(10)を含む]で示される化合物がある。
Figure 0005392461
[式(11)中、R1はメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル基または2−クロルエチル基を表し、R2はメチル基、エチル基、ベンジル基またはフェニル基を表し、R3は水素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基またはニトロ基を表す。]
上記一般式(11)で表される化合物には、例えば、9−エチルカルバゾール−3−カルボアルデヒド1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−カルボアルデヒド1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−カルボアルデヒド1、1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
Figure 0005392461
[式(12)中、Arはナフタレン環、アントラセン環、ピレン環及びそれらの置換体あるいはピリジン環、フラン環、チオフェン環を表し、Rはアルキル基、フェニル基またはベンジル基を表す。]
一般式(12)で表される化合物には、例えば、4−ジエチルアミノスチリル−β−カルボアルデヒド1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1−カルボアルデヒド1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾンなどがある。
Figure 0005392461
[式(13)中、R1はアルキル基、ベンジル基、フェニル基またはナフチル基を表し、R2は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアラルキルアミノ基またはジアリールアミノ基を表し、nは1〜4の整数を表し、nが2以上のときはR2は同じでも異なっていてもよい。R3は水素原子またはメトキシ基を表す。]
一般式(13)で表される化合物には、例えば、4−メトキシベンズアルデヒド1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、2、4−ジメトキシベンズアルデヒド1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド1、1−ジフェニルヒドラゾン、4−メトキシベンズアルデヒド1−(4−メトキシ)フェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド1、1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
Figure 0005392461
[式(14)中、R1は炭素数1〜11のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基または複素環基を表し、 R2、R3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、クロルアルキル基または置換もしくは無置換のアラルキル基を表し、また、R2とR3は互いに結合し窒素を含む複素環を形成していてもよい。R4は同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。]
一般式(14)で表される化合物には、例えば、1、1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、1、1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−トリフェニルメタンなどがある。
Figure 0005392461
[式(15)中、Rは水素原子またはハロゲン原子を表し、Arは置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチル基、アントリル基またはカルバゾリル基を表す。]
一般式(15)で表される化合物には、例えば、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、9−ブロム−10−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンなどがある。
Figure 0005392461
[式(16)中、 R1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基または炭素数1〜4のアルキル基を表し、Arは下記一般式(17)、一般式(18):
Figure 0005392461
〔式(17)、(18)中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはジアルキルアミノ基を表し、nは1または2であって、nが2のとき、R3は同一でも異なっていてもよく、R4、R5は水素原子、炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のベンジル基を表す。〕を表す。]
一般式(16)で表される化合物には、例えば、9−(4−ジメチルアミノベンジリデン)フルオレン、3−(9−フルオレニリデン)−9−エチルカルバゾールなどがある。
Figure 0005392461
[式(19)中、Rはカルバゾリル基、ピリジル基、チエニル基、インドリル基、フリル基あるいはそれぞれ置換もしくは非置換のフェニル基、スチリル基、ナフチル基、またはアントリル基であって、これらの置換基がジアルキルアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基またはそのエステル、ハロゲン原子、シアノ基、アラルキルアミノ基、N-アルキル-N-アラルキルアミノ基、アミノ基、ニトロ基およびアセチルアミノ基からなる群から選ばれた基を表す。]
一般式(19)で表される化合物には、例えば、1、2−ビス(4−ジエチルアミノスチリル)ベンゼン、1、2−ビス(2、4−ジメトキシスチリル)ベンゼンなどがある。
Figure 0005392461
[式(20)中、 R1は低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基、またはベンジル基を表し、 R2、R3は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基あるいは低級アルキル基またはベンジル基で置換されたアミノ基を表し、nは1または2の整数を表す。]
一般式(20)で表される化合物には、例えば、3−スチリル−9−エチルカルバゾール、3−(4−メトキシスチリル)−9−エチルカルバゾールなどがある。
Figure 0005392461
[式(21)中、R1は水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、R2およびR3は置換もしくは無置換のアリール基を表し、 R4は水素原子、低級アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表し、また、Arは置換もしくは無置換のフェニル基またはナフチル基を表す。]
一般式(21)で表される化合物には、例えば、4−ジフェニルアミノスチルベン、4−ジベンジルアミノスチルベン、4−ジトリルアミノスチルベン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレンなどがある。
Figure 0005392461
[式(2)中、Xは単結合もしくはビニレン基を表し、R1は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R5は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1とR5は共同で環を形成してもよい。Aは9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基、または下記一般式(3)、一般式(4):
Figure 0005392461
〔式(3)、(4)中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または下記一般式(5):
Figure 0005392461
(ただし式(5)中、R3およびR4は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を示し、R3およびR4は同じでも異なっていてもよく、環を形成してもよい。)を表す。mは1〜3の整数を表し、2以上の時R2は同一でも異なってもよい。〕を表す。]
上記式(2)に示すものとしては、例えば、後述の実施例に示す構造式(I)で表される電荷輸送物質No.1などが挙げられる。さらに下記式(22)により表されるものが挙げられる。
Figure 0005392461
[式(22)中、nは0または1の整数、R2は水素原子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表し、Ar2は置換もしくは未置換のアリール基を表し、R4は置換アルキル基を含むアルキル基、あるいは置換もしくは無置換のアリール基を表し、Aは9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基、または下記一般式(23)、一般式(24):
Figure 0005392461
〔ここで式(23)、(24)中、R6は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または一般式(25):
Figure 0005392461
(ただし式(25)中、R7およびR8は置換もしくは無置換のアリール基を示し、R7およびR8は同じでも異なっていてもよく、R7およびR8は環を形成してもよい)を表し、mは1〜3の整数を表し、mが2以上の時R2は同一でも異なってもよい。また、nが0の時、AとR2は共同で環を形成してもよい。〕を表す。]
一般式(22)で表される化合物には、例えば、4−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチルベン、4−ビス(4−メチルフェニル)アミノ−α−フェニルスチルベンなどがある。
Figure 0005392461
[式(26)中、R1、R2およびR3は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子またはジアルキルアミノ基を表し、nは0または1を表す。]
一般式(26)で表される化合物には、例えば、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリンなどがある。
Figure 0005392461
[式(27)中、 R1およびR2は置換アルキル基を含むアルキル基、または置換もしくは未置換のアリール基を表し、 Aは置換アミノ基、置換もしくは未置換のアリール基またはアリル基を表す。]
一般式(27)で表される化合物には、例えば、2、5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−N、N−ジフェニルアミノ−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
Figure 0005392461
[式(28)中、Xは水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表し、Rは置換アルキル基を含むアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表し、Aは置換アミノ基または置換もしくは無置換のアリール基を表す。]
一般式(28)で表される化合物には、例えば、2−N、N−ジフェニルアミノ−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジエチルアミノフェニル)−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
Figure 0005392461
[式(29)中、 R1は低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、R2、R3は同じでも異なっていてもよく、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、l、m、nは0〜4の整数を表す。]
一般式(29)で表されるベンジジン化合物には、例えば、N,N’−ジフェニル− N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、3,3’−ジメチル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミンなどがある。
Figure 0005392461
[式(6)中、R1、R3およびR4は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を、R2は水素原子、アルコキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表す。また、k,l,mおよびnは1、2、3または4の整数であり、それぞれが2、3または4の整数の時は、前記R1、R2、R3およびR4は同じでも異なっていてもよい。]
上記式(6)に示すものとしては、例えば、後述の実施例に示す構造式(IV)で表される電荷輸送物質No.4などが挙げられる。さらに下記式(30)により表されるものが挙げられる。
Figure 0005392461
[式(30)中、R5、R7およびR8は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子または置換もしくは無置換のアリール基を、R6は水素原子、アルコキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表す。ただし、R5、R6、R7およびR8はすべて水素原子である場合は除く。また、k,l,mおよびnは1、2、3または4の整数であり、それぞれが2、3または4の整数の時は、前記R5、R6、R7およびR8は同じでも異なっていてもよい。]
一般式(30)で表されるビフェニリルアミン化合物には、例えば、4’−メトキシ−N,N−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、4’−メチル−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、4’−メトキシ−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−[1,1‘−ビフェニル]−4−アミンなどがある。
Figure 0005392461
[式(31)中、Arは置換基を有してもよい炭素数18個以下の縮合多環式炭化水素基を表し、また、R1およびR2は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。nは1もしくは2の整数を表す。]
一般式(31)で表されるトリアリールアミン化合物には、例えば、N,N−ジフェニル−ピレン−1−アミン、N,N−ジ−p−トリル−ピレン−1−アミン、N,N−ジ−p−トリル−1−ナフチルアミン、N,N−ジ(p−トリル)−1−フェナントリルアミン、9,9−ジメチル−2−(ジ−p−トリルアミノ)フルオレン、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(3−メチルフェニル)−m−フェニレンジアミンなどがある。
Figure 0005392461
[式(10)中、Xは単結合もしくはビニレン基を表し、 R1は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1は置換もしくは無置換の2価の芳香族炭化水素基を表し、R5は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Aは9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基、または下記一般式(3)、一般式(4):
Figure 0005392461
〔式(3)、(4)中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または下記一般式(5):
Figure 0005392461
(ただし式(5)中、R3およびR4は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を示し、R3およびR4は同じでも異なっていてもよく、環を形成してもよい。)を表す。mは1〜3の整数を表し、2以上の時R2は同一でも異なってもよい。〕を表す。]
上記式(10)に示すものとしては、例えば、後述の実施例に示す構造式(II)で表される電荷輸送物質No.2などが挙げられる。さらに下記式(32)により表されるものが挙げられる。
Figure 0005392461
[式(32)中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Aは下記一般式(33):
Figure 0005392461
〔ただし式(33)中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R1およびR2は置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基である。〕を表す。]
一般式(32)で表されるジオレフィン芳香族化合物には、例えば、1、4−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ベンゼン、1、4−ビス[4−ジ(p−トリル)アミノスチリル]ベンゼンなどがある。
Figure 0005392461
[式(34)中、 Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を、Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。nは0または1、mは1または2であって、n=0、m=1の場合、ArとRは共同で環を形成してもよい。]
一般式(34)で表されるスチリルピレン化合物には、例えば、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ピレン、1−(N,N−ジ−p−トリル−4−アミノスチリル)ピレンなどがある。
Figure 0005392461
[式(7)中、Xは単結合もしくはビニレン基を表し、R1は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R3は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1とR3は共同で環を形成してもよい。Ar2は下記一般式(8)または一般式(9):
Figure 0005392461
〔式(8)、(9)中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を表し、mは1〜3の整数を表し、2以上の時R2は同一でも異なってもよい。〕を表す。またR4は置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。]
上記式(7)に示すものとしては、例えば、後述の実施例に示す構造式(III)で表される電荷輸送物質No.3などが挙げられる。
一方、電子輸送材料としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−インデノ4H−インデノ[1、2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどを挙げることができる。
前記電荷輸送層37の形成に用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体と他の電荷輸送物質が電荷輸送層内に混合含有される場合、この合計量は、結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。本発明の特徴の一つである画像形成要素を複数配列して用いる電子写真装置の場合、各画像形成要素に用いる感光体に用いるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体の効果により、繰り返し使用後における静電特性の変動や摩耗量は少ないため、画像形成要素で得られた像を重ねてフルカラー画像を形成した場合の画質の変化が非常に少なく安定している。しかしながら、さらなる繰り返し使用時における摩耗量を少なくして耐久性を向上させるという観点から、一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含む電荷輸送物質の重量の総和と、同じく電荷輸送層中に含まれる結着樹脂の重量の総和において、結着樹脂の重量の総和が多くすることがより好ましい。すなわち、結着樹脂100重量部に対し20〜100重量部未満、より好ましくは40〜100重量部未満が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は解像度・応答性の点から、25μm以下することが好ましい。下限値に関しては使用するシステム(特に帯電電位等)によって異なるが、5μm以内が好ましい。
また、本発明の前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体の含有量は、他の電荷輸送物質に対して0.01wt%〜150wt%が好ましい。少ないと酸化性ガスに対する耐性が不足し、多すぎると、繰り返し使用による残留電位の上昇が大きくなる。
前述のように、電荷輸送層37は、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体と、必要により他の電荷輸送物質を、単独もしくは結着樹脂と適当な溶剤に溶解ないし分散した塗工液を用いて形成できる。そして、必要により単独あるいは2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を塗工液に添加することもできる。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。電荷輸送物質は単独で使用しても2種以上混合して使用してもよい。
本発明に使用できる酸化防止剤としては、一般の酸化防止剤が使用できるが、ハイドロキノン系、およびヒンダードアミン系の化合物が特に効果的である。但し、ここで用いられる酸化防止剤は、本発明に用いられるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体の変質保護のために利用される。
このため、これらの酸化防止剤は、本発明のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有させる前の工程で塗工液に含有させておくことが好ましく、添加量としては、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体に対して0.1〜200wt%で十分な効果を発揮できる。
電荷輸送層に用いる電荷輸送物質には、電荷輸送物質としての機能とバインダー樹脂としての機能を持った高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。これらの高分子電荷輸送物質から構成される電荷輸送層は耐摩耗性に優れたものである。高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できる。
次に、感光層が単層型(単層構成33)の場合について述べる。
感光層は、電荷発生物質と、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体と、必要により他の電荷輸送物質、および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散した塗工液を用い、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を塗工液に添加することもできる。
上記結着樹脂としては、先に電荷輸送層37で挙げた結着樹脂のほかに、電荷発生層35で挙げたKB着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体と他の電荷輸送物質が電荷輸送層内に混合含有される場合、その電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体と他の電荷輸送物質の合計量は、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。本発明の特徴の一つである画像形成要素を複数配列して用いる電子写真装置の場合、各画像形成要素に用いる感光体に用いるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体の効果により、繰り返し使用後における静電特性の変動や摩耗量は少ないため、画像形成要素で得られた像を重ねてフルカラー画像を形成した場合の画質の変化が非常に少なく安定している。しかしながら、さらなる繰り返し使用時における摩耗量を少なくして耐久性を向上させるという観点から、一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含む電荷輸送物質の重量の総和と、同じく電荷輸送層中に含まれる結着樹脂の重量の総和において、結着樹脂の重量の総和が多くすることがより好ましい。すなわち、結着樹脂100重量部に対し20〜100重量部未満、より好ましくは40〜100重量部未満が適当である。感光層は、例えば、電荷発生物質、上記ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体、他の電荷輸送物質、結着樹脂等をテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて溶解、もしくは分散機等で分散した塗工液を用い、浸漬塗工法やスプレーコート、ビートコート、リングコートなどで塗工して形成できる。感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
本発明の感光体においては、前記導電性支持体31と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
上記の下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。さらに、本発明における下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Al23を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
本発明の感光体においては、感光層保護の目的で、保護層39が感光層の上に設けられることがある。保護層39に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。フィラーの分散性、残留電位、塗膜欠陥の点から、特にポリカーボネートあるいはポリアリレートが有効かつ有用である。
また、感光体の保護層には、耐摩耗性を向上する目的でフィラー材料を添加される。保護層を塗工液を用いて形成する際に用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなど、電荷輸送層37で使用されるすべての溶剤を使用することができる。但し、フィラー材料の分散時には粘度が高い溶剤が好ましいが、塗工時には揮発性が高い溶剤が好ましい。これらの条件を満たす溶剤がない場合には、各々の物性を有する溶剤を2種以上混合させて使用することが可能であり、フィラーの分散性や残留電位に対して大きな効果を有する場合がある。
保護層の形成法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の従来方法を用いることができるが、特に塗膜の均一性の面からスプレーコートがより好ましい。
また、保護層に本発明の前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体やアミン化合物が含まれていてもよい。さらに電荷輸送層37で挙げた低分子電荷輸送物質あるいは高分子電荷輸送物質を添加することは、残留電位の低減および画質向上に対して有効かつ有用である。
本発明の感光体においては、感光層と保護層との間に中間層を設けることも可能である。中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法としては、前述のごとく一般に用いられる塗工法が採用される。なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、保護層、中間層等の各層に公知の酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤およびレベリング剤を添加することができる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例により制約を受けるものではない。なお、「部」はすべて重量部である。
なお、実施例1〜15、32〜46とあるのは、参考例1〜15、32〜46とする。
以下の実施例においては、電荷輸送層あるいは感光層の形成に前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を用いるが、これらナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体は合成したものを用いた。代表として例示化合物No.20(例示誘導体No.20)の製造例、および同様にして製造した例示誘導体No.1、No.10、No.15について以下に示す。
製造例1(例示誘導体No.20):
ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物(東京化成試薬)2.68g(10.0mmol)、N,N’-ジメチルホルムアミド30mlに1,1−ジフェニルヒドラジン(東京化成試薬)3.68g(20.0mmol)を加え、アルゴン気流下、60℃で2時間撹拌した。水100mlを加え、析出した結晶を濾過により採取し、減圧加熱乾燥器により乾燥して、褐色の粗結晶3.43g(収率57.1%)を得た。これをシリカゲルカラム処理〔溶離液:トルエン/酢酸エチル(20/1)vol混合溶媒〕し、トルエンにて再結晶、減圧加熱乾燥器により乾燥して、オレンジ赤色結晶の下記構造式(a)で表されるジイミド誘導体(例示誘導体No.20)を7.02g(収率29.7%)得た。
Figure 0005392461
得られたジイミド誘導体(例示誘導体No.20)の元素分析値は下記表6に示す通りであった。示差熱熱量同時測定装置TG/DTA6200(セイコーインスツルメンツ(株)製)にて窒素気流下、室温から毎分10℃で昇温させたときの、TG減量を伴うDTAの発熱ピーク点(分解点:分解温度)を測定したところ341℃であった。
Figure 0005392461
製造例2〜4(例示化合物No.1、10、15の製造):
製造例1と同様に操作して前記例示化合物No.1、10、15のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を製造した。得られたジイミド誘導体の収率、分解温度、および元素分析値を下記表7に示す。
Figure 0005392461
(実施例1)
直径30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に、下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工法によって順次塗布、乾燥し、4.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、28μmの電荷輸送層を形成して感光体を作製した(感光体No.1)。
〈下引き層塗工液〉
二酸化チタン粉末(石原産業製、タイベークCR−EL):400部
メラミン樹脂(大日本インキ製、スーパーベッカミンG821-60):65部
アルキッド樹脂(大日本インキ製、ベッコライトM6401-50):120部
2−ブタノン:400部
〈電荷発生層塗工液〉
X型無金属フタロシアニン(FastogenBlue8120B;
大日本インキ化学工業製):10部
ポリビニルブチラール(ユニオンカーバイド製、XYHL):5部
2−ブタノン:200部
シクロヘキサノン:400部
〈電荷輸送層塗工液〉
ポリカーボネート樹脂(パンライトTS−2050:帝人化成製):12部
例示化合物No.4のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体:12部
テトラヒドロフラン:100部
シリコーンオイル(信越化学工業製KF50−100CS):0.02部
以上のように作製した電子写真感光体を、実装用とした後、電子写真プロセス用カートリッジに装着し、帯電方式を正帯電方式に変更したリコー製IPSiO CX8200改造機にて、暗部電位750(V)に設定した後、連続してトータル8万枚印刷相当の繰り返し試験を行った。その際、初期、および繰り返し試験後の明部電位(=全面黒画像書込み時の露光部電位)の測定を行った。また併せて、初期画像および繰り返し試験後の画像のドット解像度について、600dpi×600dpiの画素密度で画像濃度が5%のドット画像を連続10枚プリントアウトし、そのドット形状を実体顕微鏡で観察して、輪郭のシャープネスを以下のドット画像評価基準で5段階(5が優れ1が劣る)に分けて評価した。結果を下記表8に示す。
<ドット画像評価基準>
5:輪郭が明瞭で、良好。
4:輪郭のぼやけが極めてごく僅かに観察されるが、良好。
3:輪郭のぼやけがごく僅かに観察されるが実質的に良好。
2:輪郭のぼやけが観察され、画像の種類によっては問題となる。
1:ドット画像の判別できない。もしくはドット画像が形成できていない。
(実施例2〜15)
実施例1において、電荷輸送層塗工液で用いた例示化合物No.4のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を、それぞれ下記表8に示した化合物に変えて用いた以外は、すべて実施例1と同様にして、実施例2〜15の電子写真感光体No.2〜15を作製し、実施例1と同様に評価した。実施例2〜15の結果を同様に下記表8に示す。
Figure 0005392461
(実施例16)
先ず、実施例16における感光層の電荷発生物質として用いるオキソチタニウムフタロシアニンを以下のようにして製造した。
〔オキソチタニウムフタロシアニンの製造〕:
特開2001−019871号公報記載の合成例4と同様に、1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下した。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温して、反応温度を170℃〜180℃の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行った。反応終了後、放冷した後析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、次にメタノールで数回洗浄し、さらに80℃の熱水で数回洗浄した後乾燥し、粗チタニルフタロシアニンを得た。粗チタニルフタロシアニンを20倍量の濃硫酸に溶解し、100倍量の氷水に撹拌しながら滴下し、析出した結晶を濾過、次いで洗浄液が中性になるまで水洗を繰り返し、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキを得た。このケーキの乾燥品(オキソチタニウムフタロシアニン)のX線回析スペクトル(粉末XDスペクトル)を図12に示す。得られたウェットケーキ2gを二硫化炭素20gに投入し、4時間撹拌を行った。これにメタノール100gを追加して、1時間撹拌を行った後、濾過を行い、乾燥してオキソチタニウムフタロシアニン結晶粉末を得た。
次に、直径30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に、下記組成の感光層用塗工液を、塗布、乾燥することにより、30μmの単層感光層を形成し電子写真感光体を得た(感光体No.16)。
〈感光層用塗工液〉
前記方法で作製したオキソチタニウムフタロシアニン:1部
下記構造式(I)で表される電荷輸送物質No.1:30部
例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体:20部
ポリカーボネート樹脂(パンライトTS−2050、帝人化成製):50部
テトラヒドロフラン:400部
シリコーンオイル(信越化学工業製KF50−100CS):0.08部
Figure 0005392461
以上のように作製した電子写真感光体を、実装用とした後、実施例1と同様にして評価した。実施例16の評価結果を下記表9に示す。
(実施例17〜19)
実施例16で用いた例示化No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を下記表9に示すものに代えた他は実施例16と同様にして実施例17〜19の電子写真感光体を作製し、これを実装用とした後、実施例1と同様にして評価した。実施例17〜19の評価結果を同様に下記表9に示す。
Figure 0005392461
(実施例20)
実施例16で用いた電荷輸送物質No.1に代えて、下記構造式(II)で表される電荷輸送物質No.2に代えた他は実施例16と同様にして実施例20の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例1と同様にして評価した。実施例20の評価結果を下記表10に示す。
Figure 0005392461
(実施例21〜23)
実施例20で用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を、それぞれ下記表10に示すものに代えた他は実施例20と同様にして実施例21〜23の電子写真感光体を作製し、これを実装用とした後、実施例1と同様にして評価した。実施例21〜23の評価結果を下記表10に示す。
Figure 0005392461
(実施例24)
実施例16において電荷輸送物質No.1に代えて、下記構造式(III)で表される電荷輸送物質No.3に代えた他は実施例16と同様にして実施例24の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例1と同様にして評価した。実施例24の評価結果を下記表11に示す。
Figure 0005392461
(実施例25〜27)
実施例24で用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を、それぞれ下記表11に示すものに代えた他は実施例24と同様にして実施例25〜27の電子写真感光体を作製し、これを実装用とした後、実施例1と同様にして評価した。実施例25〜27の評価結果を下記表11に示す。
Figure 0005392461
(実施例28)
実施例16で用いた電荷輸送物質No.1に代えて、下記構造式(IV)で表される電荷輸送物質No.4に代えた他は実施例16と同様にして実施例28の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例1と同様にして評価した。実施例28の評価結果を下記表12に示す。
Figure 0005392461
(実施例29〜31)
実施例28で用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を、それぞれ下記表12に示すものに代えた他は実施例28と同様にして実施例29〜31の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例1と同様にして評価した。実施例29〜31の評価結果を下記表12に示す。
Figure 0005392461
(実施例32)
直径30mm、長さ256mmのアルミニウムドラム上に、実施例1と同様の組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工法によって順次塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、29μmの電荷輸送層を形成して感光体を作製した(感光体No.32)。
この電子写真感光体を、実装用とした後、電子写真プロセス用カートリッジに装着し、帯電方式を正帯電方式に変更したリコー製IPSiO CX400改造機(中間転写ベルトへの一転写後、転写紙へ二次転写するプロセス方式を採用)にて、暗部電位550(V)に設定した後、連続してトータル8万枚印刷相当の繰り返し試験を行った。その際、初期、および繰り返し試験後の明部電位(=全面黒画像書込み時の露光部電位)の測定を行った。また併せて、初期画像及び繰り返し試験後の画像のドット解像度について、600dpi×600dpiの画素密度で画像濃度が5%のドット画像を連続10枚プリントアウトし、そのドット形状を実体顕微鏡で観察して、輪郭のシャープネスを以下の基準で5段階(5が優れ1が劣る)に分けて評価した。結果を下記表13に示す。
(ドット画像評価基準)
5:輪郭が明瞭で、良好。
4:輪郭のぼやけが極めてごく僅かに観察されるが、良好。
3:輪郭のぼやけがごく僅かに観察されるが実質的に良好。
2:輪郭のぼやけが観察され、画像の種類によっては問題となる。
1:ドット画像の判別できない。もしくはドット画像が形成できていない。
(実施例33〜46)
実施例32で用いた例示化合物No.4のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を、それぞれ下記表13に示すものに代えた他は全て実施例32と同様にして実施例33〜46の電子写真感光体を作製し、これを実装用とした後、実施例32と同様にして評価した。実施例33〜46の評価結果を下記表13に示す。
Figure 0005392461
(実施例47)
直径30mm、長さ256mmのアルミニウムドラム上に、実施例16で用いたものと同様の組成の感光層用塗工液を、塗布、乾燥することにより、31μmの単層感光層を形成し電子写真感光体を得た(感光体No.47)。このように作製した電子写真感光体を、実装用とした後、実施例32と同様にして評価した。実施例47の評価結果を下記表14に示す。
(実施例48〜50)
実施例47で用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を、それぞれ下記表14に示すものに代えた他は実施例47と同様にして実施例48〜50の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例32と同様にして評価した。実施例48〜50の評価結果を下記表14に示す。
Figure 0005392461
(実施例51)
実施例47において用いた前記構造式(I)で表される電荷輸送物質No.1に代えて、前記構造式(II)で表される電荷輸送物質No.2に代えた他は実施例47と同様にして実施例51の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例32と同様にして評価した。実施例51の評価結果を下記表15に示す。
(実施例52〜54)
実施例51で用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を下記表15に示すものに代えた他は実施例51と同様にして実施例52〜54の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例32と同様にして評価した。実施例52〜54の評価結果を下記表15に示す。
Figure 0005392461
(実施例55)
実施例47において用いた前記構造式(I)で表される電荷輸送物質No.1に代えて、前記構造式(III)で表される電荷輸送物質No.3に代えた他は実施例47と同様にして実施例55の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例32と同様にして評価した。実施例55の評価結果を下記表16に示す。
(実施例56〜58)
実施例55で用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を下記表16に示すものに代えた他は実施例55と同様にして実施例56〜58の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例32と同様にして評価した。実施例56〜58の評価結果を下記表16に示す。
Figure 0005392461
(実施例59)
実施例47において用いた前記構造式(I)で表される電荷輸送物質No.1に代えて、前記構造式(IV)で表される電荷輸送物質No.4に代えた他は実施例47と同様にして実施例59の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例32と同様にして評価した。実施例59の評価結果を下記表17に示す。
(実施例60〜62)
実施例59で用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を下記表17に示すものに代えた他は実施例59と同様にして実施例60〜62の電子写真感光体を作製し、実装用とした後、実施例32と同様にして評価した。実施例60〜62の評価結果を下記表17に示す。
Figure 0005392461
(実施例63)
実施例1において、電荷輸送層塗工液を、
ポリカーボネート樹脂(パンライトTS−2050:帝人化成製):15部
例示化合物No.4のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体:9部
と変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、電子写真感光体No.63を作製し、実施例1と同様に評価した。評価結果を下記表18に示す。
(実施例64)
実施例16において、構造式(I)で表される電荷輸送物質No.1:30部を25部と変更し、例示化合物No.1のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体:20部を15部と変更し、さらにポリカーボネート樹脂(パンライトTS−2050、帝人化成製):50部を60部と変更した以外は、すべて実施例16と同様にして、電子写真感光体No.64を作製し、実施例16と同様に評価した。評価結果を下記表18に示す。
(実施例65)
実施例32において、電荷輸送層塗工液の組成を実施例63で用いたものに変更した以外は、すべて実施例32と同様にして、電子写真感光体No.65を作製し、実施例32と同様に評価した。評価結果を下記表18に示す。
(実施例66)
実施例47において、感光層塗工液の組成を実施例64で用いたものに変更した以外は、すべて実施例47と同様にして、電子写真感光体No.66を作製し、実施例47と同様に評価した。評価結果を下記表18に示す。
Figure 0005392461
(比較例1)
実施例1において用いた例示化合物No.4のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を下記構造式(V)の比較化合物1に変えた以外は、すべて実施例1と同様にして、比較例1の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.1)を作製し、実施例1と同様に評価した。比較例1の評価結果を下記表19に示す。
Figure 0005392461
(比較例2)
実施例1において、用いた例示化合物No.4のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を下記構造式(VI)の比較化合物2に代えた以外は、すべて実施例1と同様にして、比較例2の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.2)を作製し、実施例1と同様に評価した。比較例2の評価結果を下記表19に示す。
Figure 0005392461
(比較例3)
実施例16において用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を下記構造式(VII)の比較化合物3に代えた以外は、すべて実施例16と同様にして、比較例3の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.3)を作製し、実施例16と同様に評価した。比較例3の評価結果を下記表19に示す。
Figure 0005392461
(比較例4)
実施例16において用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を下記構造式(VIII)の比較化合物4に代えた以外は、すべて実施例16と同様にして、比較例4の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.4)を作製し、実施例16と同様に評価した。比較例4の評価結果を下記表19に示す。
Figure 0005392461
(比較例5)
実施例16において用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を下記構造式(IX)の比較化合物5に代えた以外は、すべて実施例16と同様にして、比較例5の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.5)を作製し、実施例16と同様に評価した。比較例5の評価結果を下記表19に示す。
Figure 0005392461
(比較例6)
実施例32において用いた例示化合物No.4のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を前述の構造式(V)で表される比較化合物1に変えた以外は、すべて実施例32と同様にして、比較例6の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.6)を作製し、実施例32と同様に評価した。比較例6の評価結果を下記表19に示す。
(比較例7)
実施例32において用いた例示化合物No.4のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を前述の構造式(VI)で表される比較化合物2に変えた以外は、すべて実施例32と同様にして、比較例6の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.7)を作製し、実施例32と同様に評価した。比較例7の評価結果を下記表19に示す。
(比較例8)
実施例47において用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を前述の構造式(VII)で表される比較化合物3に代えた以外は、すべて実施例47と同様にして、比較例8の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.8)を作製し、実施例47と同様に評価した。比較例8の評価結果を下記表19に示す。
(比較例9)
実施例47において用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を前述の構造式(VIII)で表される比較化合物4に代えた以外は、すべて実施例47と同様にして、比較例9の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.9)を作製し、実施例47と同様に評価した。比較例9の評価結果を下記表19に示す。
(比較例10)
実施例47において用いた例示化合物No.7のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を前述の構造式(IX)で表される比較化合物5に代えた以外は、すべて実施例47と同様にして、比較例10の電子写真感光体(比較電子写真感光体No.10)を作製し、実施例47と同様に評価した。比較例10の評価結果を下記表19に示す。
Figure 0005392461
上記表8〜表19に示した評価結果からわかるように、本発明のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有した感光体を用いたフルカラー画像形成装置は初期は元より8万枚印刷相当の繰り返し試験後においても比較例に比べて高画質画像が安定して得られることが確認された。
すなわち、本発明の感光体は高耐久であり、これを搭載したフルカラー電子写真装置は、繰返し使用においても異常画像の発生がなく、品質の安定したフルカラー画像を形成することができる。
本発明に係る画像形成要素を複数具備してなるフルカラー電子写真装置における画像形成要素の構成例を示す模式断面図である。 本発明に係る画像形成要素を複数具備してなるフルカラー電子写真装置の一例を説明するための模式断面図である。 本発明に係るフルカラー電子写真装置の画像形成要素がカートリッジである例を示す模式断面図である。 本発明に係る画像形成要素を複数具備してなるフルカラー電子写真装置の別の例を示す模式断面図である。 本発明に係る画像形成要素を複数具備してなるフルカラー電子写真装置のさらに別の例を示す模式断面図である。 本発明に係るフルカラー電子写真装置に用いられる感光体の一構成例を示す断面図である。 本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体の別の構成例を示す断面図である。 本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体のさらに別の構成例を示す断面図である。 本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体の他の構成例を示す断面図である。 本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体のさらに他の構成例を示す断面図である。 本発明に係るフルカラー電子写真装置で用いられる感光体のさらにまた他の構成例を示す断面図である。 本発明の実施例において製造したオキソチタニウムフタロシアニンのX線回折スペクトル(粉末XDスペクトル)を示す図である。
符号の説明
(図1の符号)
1 感光体
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
7 クリーニング装置
9 除電装置
10 トナー
11 受像媒体
(図2の符号)
1Y,1M,1C,1Bk 感光体
2Y,2M,2C,2Bk 帯電装置
3Y,3M,3C,3Bk 像露光装置(露光装置)
4Y,4M,4C,4Bk 現像装置
5Y,5M,5C,5Bk 転写装置
6 定着装置
7Y,7M,7C,7Bk クリーニング装置
9Y,9M,9C,9Bk 除電装置
10Y,10M,10C,10Bk トナー
11 受像媒体
(図3の符号)
11 感光体
12 帯電装置
13 露光装置
14 現像装置
16 転写装置
17 クリーニング装置
1A 除電装置
18 受像媒体
(図4の符号)
11Y,11M、11C、11Bk 感光体
12Y,12M、12C、12Bk 帯電手段
13Y,13M、13C、13Bk 露光手段
14Y,14M、14C、14Bk 現像手段
16Y,16M、16C、16Bk 転写手段
17Y,17M、17C、17Bk クリーニング手段
18 受像媒体
19 定着手段
1C 駆動手段
1G 搬送転写体
(図5の符号)
11Y,11M、11C、11Bk 感光体
12Y,12M、12C、12Bk 帯電手段
13Y,13M、13C、13Bk 露光手段
14Y,14M、14C、14Bk 現像手段
17Y,17M、17C、17Bk クリーニング手段
18 受像媒体
19 定着手段
1C 駆動手段
1D 第1の転写手段
1E 第2の転写手段
1F 中間転写体
(図6〜図11の符号)
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層

Claims (10)

  1. 少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、
    前記感光層が、下記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、
    前記感光層が、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有し、
    前記電荷輸送物質が、下記一般式(2)で表される誘導体であることを特徴とするフルカラー電子写真装置。
    Figure 0005392461
    [式(1)中、R1、R2、R3、R4は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R5、R6、R7、R8は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R5〜R8はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、R1とR2およびR3とR4は互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。]
    Figure 0005392461
    [式(2)中、Xは単結合もしくはビニレン基を表し、R 1 は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar 1 は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R 5 は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar 1 とR 5 は共同で環を形成してもよい。Aは9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基、または下記一般式(3)、一般式(4):
    Figure 0005392461
    〔式(3)、(4)中、R 2 は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または下記一般式(5):
    Figure 0005392461
    (ただし式(5)中、R 3 およびR 4 は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を示し、R 3 およびR 4 は同じでも異なっていてもよく、環を形成してもよい。)を表す。mは1〜3の整数を表し、2以上の時R 2 は同一でも異なってもよい。〕を表す。]
  2. 少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、
    前記感光層が、下記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、
    前記感光層が、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有し、
    前記電荷輸送物質が、下記一般式(6)で表される誘導体であることを特徴とするフルカラー電子写真装置。
    Figure 0005392461
    [式(1)中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R 1 〜R 4 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R 5 、R 6 、R 7 、R 8 は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R 5 〜R 8 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、R 1 とR 2 およびR 3 とR 4 は互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。]
    Figure 0005392461
    [式(6)中、R1、R3およびR4は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を、R2は水素原子、アルコキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表す。また、k,l,mおよびnは1、2、3または4の整数であり、それぞれが2、3または4の整数の時は、前記R1、R2、R3およびR4は同じでも異なっていてもよい。]
  3. 少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、
    前記感光層が、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有し、
    前記感光層が、下記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、
    前記感光層が、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有し、
    前記電荷輸送物質が、下記一般式(7)で表される誘導体であることを特徴とするフルカラー電子写真装置。
    Figure 0005392461
    [式(1)中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R 1 〜R 4 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R 5 、R 6 、R 7 、R 8 は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R 5 〜R 8 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、R 1 とR 2 およびR 3 とR 4 は互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。]
    Figure 0005392461
    [式(7)中、Xは単結合もしくはビニレン基を表し、R1は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R3は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1とR3は共同で環を形成してもよい。Ar2は下記一般式(8)または一般式(9):
    Figure 0005392461
    〔式(8)、(9)中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を表し、mは1〜3の整数を表し、2以上の時R2は同一でも異なってもよい。〕を表す。またR4は置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。]
  4. 少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、この感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された感光体表面に像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、現像されたトナー像を受像媒体に転写させる転写手段とを少なくとも具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置において、
    前記感光層が、下記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、
    前記感光層が、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体以外の電荷輸送物質を含有し、
    前記電荷輸送物質が、下記一般式(10)で表される誘導体であることを特徴とするフルカラー電子写真装置。
    Figure 0005392461
    [式(1)中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R 1 〜R 4 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R 5 、R 6 、R 7 、R 8 は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R 5 〜R 8 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、R 1 とR 2 およびR 3 とR 4 は互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。]
    Figure 0005392461
    [式(10)中、Xは単結合もしくはビニレン基を表し、R1は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar1は置換もしくは無置換の2価の芳香族炭化水素基を表し、R5は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Aは9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基、または下記一般式(3)、一般式(4):
    Figure 0005392461
    〔式(3)、(4)中、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または下記一般式(5):
    Figure 0005392461
    (ただし式(5)中、R3およびR4は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を示し、R3およびR4は同じでも異なっていてもよく、環を形成してもよい。)を表す。mは1〜3の整数を表し、2以上の時R2は同一でも異なってもよい。〕を表す。]
  5. 前記感光層が、導電性支持体上に電荷発生物質を含む電荷発生層と電荷輸送物質を含む電荷輸送層を積層した積層型であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のフルカラー電子写真装置。
  6. 前記電荷輸送層中に、少なくとも前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含む電荷輸送物質と結着樹脂が含有され、前記結着樹脂の重量総和が前記電荷輸送物質の重量総和よりも多いことを特徴とする請求項に記載のフルカラー電子写真装置。
  7. 前記感光層が、電荷発生物質と電荷輸送物質を同時に含む単層型であることを特徴とする請求項項1乃至のいずれかに記載のフルカラー電子写真装置。
  8. 前記電荷発生物質と電荷輸送物質を同時に含む単層型の感光層中に、少なくとも前記一般式(1)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含む電荷輸送物質と結着樹脂が含有され、前記結着樹脂の重量総和が前記電荷輸送物質の重量総和よりも多いことを特徴とする請求項に記載のフルカラー電子写真装置。
  9. 前記画像形成要素が、少なくとも導電性支持体上に感光層を有する感光体と、帯電手段、現像手段およびクリ−ニング手段からなる群から選ばれた一つの手段とを一体に支持し電子写真装置本体に着脱自在な構成としたプロセスカートリッジであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のフルカラー電子写真装置。
  10. 前記画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置が、感光体上に現像された複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を一次転写した後、該カラー画像を受像媒体上に一括で二次転写する中間転写手段を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のフルカラー電子写真装置。

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