JP5151536B2 - 電子写真感光体、画像成形装置、フルカラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
電子写真感光体、画像成形装置、フルカラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5151536B2 JP5151536B2 JP2008038212A JP2008038212A JP5151536B2 JP 5151536 B2 JP5151536 B2 JP 5151536B2 JP 2008038212 A JP2008038212 A JP 2008038212A JP 2008038212 A JP2008038212 A JP 2008038212A JP 5151536 B2 JP5151536 B2 JP 5151536B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- substituted
- photosensitive member
- layer
- substituent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Electrophotography Configuration And Component (AREA)
- Color Electrophotography (AREA)
Description
例えば、摩耗量が小さくなったため、感光体の繰り返し使用時に表面に堆積する物質が増加し、その結果、画像ボケ等の異常画像が発生するようになった。この点に関しては、保護層の改良や感光体の使用方法(例えば、ドラムヒーターの採用等)により解決される。
このような更なる表面保護層の改良、感光体の使いこなし技術の開発により、感光体の耐摩耗性は更に向上し、感光体の寿命は明らかに延びた。この結果、保護層を用いない状況下では考えられないような長い期間、感光体が使用されるようになり、感光体摩耗・電荷リークに基づく画像欠陥等の範疇では、予測の付かなかった感光体の静電疲労が律速の寿命を迎えるようになってきた。
さらにまた、にナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体は、特許文献9に電子輸送物質として用いられることが開示されているが、これを用いた電子写真感光体は繰り返し使用による静電特性の変化が大きいという欠点を有している。
(1)導電性支持体上に、少なくとも感光層と表面保護層を有する電子写真感光体であって、該感光層に下記一般式(A)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、表面保護層が少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成されることを特徴とする電子写真感光体。
(5)前記感光層に含有される電荷発生物質が、CuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンであることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の電子写真感光体。
(6)前記感光層に含有される電荷発生物質が、CuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、最も低角側の回折ピークとして7.3゜にピークを有し、該7.3°のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さないチタニルフタロシアニン結晶であることを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の電子写真感光体。
(8)少なくとも感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後に像露光を行い静電潜像を形成する像露光装置と、前記静電潜像にトナーを現像する現像装置とを具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー画像形成装置において、前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の電子写真感光体が搭載されたことを特徴とするフルカラー画像形成装置。
(10)前記(9)記載のプロセスカートリッジが搭載されたことを特徴とする画像成形装置。
(11)前記(9)記載のプロセスカートリッジが搭載されたことを特徴とするフルカラー画像成形装置。
図1は、本発明の電子写真感光体の構成を表わす断面図であり、導電性支持体31上に、感光層33と保護層39が設けられている。
図2は、本発明の電子写真感光体の別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体31上に、電荷発生層35、電荷輸送層37と保護層39が設けられている。
図3は、本発明の更に別の構成を表す断面図であり、導電性支持体31上に、下引き層41、電荷発生層35、電荷輸送層37と保護層39が設けられている。
積層構成の場合一般式(A)で表わされるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体は電荷発生層及び/又は電荷輸送層に含有される。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの正孔輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
電荷輸送層の膜厚は、15〜40μm程度が適当であり、好ましくは15〜30μm程度、解像力が要求される場合、25μm以下が適当である。
感光層の膜厚は、10〜45μm程度が適当であり、好ましくは15〜32μm程度、解像力が要求される場合、25μm以下が適当である。
あるいは、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物1モル当量とヒドラジン誘導体2モル当量以上を反応させて一般式(A)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体におけるR1、R2とR3、R4が同じ誘導体が製造できる。
このような保護層は、3官能以上のラジカル重合性モノマーを硬化した架橋構造を有するため3次元の網目構造が発達し、架橋密度が非常に高い高硬度且つ高弾性な表面層が得られ、かつ均一で平滑性も高く、高い耐摩耗性、耐傷性が達成される。この様に感光体表面の架橋密度すなわち単位体積あたりの架橋結合数を増加させることが重要であるが、硬化反応において瞬時に多数の結合を形成させるため体積収縮による内部応力が発生する。この内部応力は架橋型保護層の膜厚が厚くなるほど増加するため保護層全層を硬化させると、クラックや膜剥がれが発生しやすくなる。この現象は初期的に現れなくても、電子写真プロセス上で繰り返し使用され帯電、現像、転写、クリーニングのハザード及び熱変動の影響を受けることにより、経時で発生しやすくなることもある。
本発明に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つラジカル重合性官能基を3個以上有するモノマーを指す。このラジカル重合性官能基とは、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば何れでもよい。これらラジカル重合性官能基としては、例えば、下記に示す1−置換エチレン官能基、1,1−置換エチレン官能基等が挙げられる。
CH2=CH−X1−・・・・式10
(ただし、式10中、X1は、置換基を有していてもよいフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、−CO−基、−COO−基、−CON(R10)−基(R10は、水素、メチル基、エチル基等のアルキル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を表す。)、または−S−基を表す。)
これらの官能基を具体的に例示すると、ビニル基、スチリル基、2−メチル−1,3−ブタジエニル基、ビニルカルボニル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミド基、ビニルチオエーテル基等が挙げられる。
CH2=C(Y)−X2−・・・・式11
(ただし、式11中、Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基あるいはエトキシ基等のアルコキシ基、−COOR11基(R11は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル、フェネチル基等のアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、または−CONR12R13(R12およびR13は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル基、ナフチルメチル基、あるいはフェネチル基等のアラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基を表し、互いに同一または異なっていてもよい。)、また、X2は上記式10のX1と同一の置換基及び単結合、アルキレン基を表す。ただし、Y、X2の少なくとも何れか一方がオキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基、及び芳香族環である。)
これらの官能基を具体的に例示すると、α−塩化アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、α−シアノエチレン基、α−シアノアクリロイルオキシ基、α−シアノフェニレン基、メタクリロイルアミノ基等が挙げられる。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシ変性(以後EO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシ変性(以後PO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンカプロラクトン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、グリセロールエピクロロヒドリン変性(以後ECH変性)トリアクリレート、グリセロールEO変性トリアクリレート、グリセロールPO変性トリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、リン酸EO変性トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
前記一般式(1)、(2)において、R1の置換基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていても良い。
R1の置換基のうち、特に好ましいものは水素原子、メチル基である。
該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
複素環基としては、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、及びチアジアゾール等の1価基が挙げられる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
前記Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、C1〜C12、好ましくはC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキレン基であり、これらのアルキレン基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチレン基、エチレン基、n−ブチレン基、i−プロピレン基、t−ブチレン基、s−ブチレン基、n−プロピレン基、トリフルオロメチレン基、2−ヒドロキシエチレン基、2−エトキシエチレン基、2−シアノエチレン基、2−メトキシエチレン基、ベンジリデン基、フェニルエチレン基、4−クロロフェニルエチレン基、4−メチルフェニルエチレン基、4−ビフェニルエチレン基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基としては、エチレンオキシ、プロピレンオキシ、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコールを表わし、アルキレンエーテル基アルキレン基はヒドロキシル基、メチル基、エチル基等の置換基を有してもよい。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、前記Xのアルキレン基と同様なものが挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基としては、前記Xのアルキレンエーテル2価基が挙げられる。
アルキレンオキシカルボニル2価基としては、カプロラクトン2価変性基が挙げられる。
上記一般式で表わされる化合物としては、Rb、Rcの置換基として、特にメチル基、エチル基である化合物が好ましい。
1官能のラジカルモノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソブチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、セチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ステアリルアクリレート、スチレンモノマーなどが挙げられる。
但し、1官能及び2官能のラジカル重合性モノマーやラジカル重合性オリゴマーを多量に含有させると保護層の3次元架橋結合密度が実質的に低下し、耐摩耗性の低下を招く。このためこれらのモノマーやオリゴマーの含有量は、3官能以上のラジカル重合性モノマー100質量部に対し50質量部以下、好ましくは30質量部以下であればより好ましい。
熱重合開始剤としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルベルオキサイド、t−ブチルヒドロベルオキサイド、クメンヒドロベルオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ)プロパンなどの過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾ系開始剤が挙げられる。
熱硬化の場合、加熱温度は100〜170℃が好ましく、例えば加熱手段として送風型オーブンを用い、加熱温度を150℃に設定した場合、加熱時間は20分〜3時間である。
硬化終了後は、さらに残留溶媒低減のため100〜150℃で10分〜30分加熱して、本発明の感光体を得る。
図4は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図であり、後述するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図4において感光体(11)は本発明の要件を満たす感光体である。感光体(11)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
帯電手段(12)は、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられる。帯電手段(12)は、消費電力の低減の観点から、感光体に対し接触もしくは近接配置したものが良好に用いられる。中でも、帯電手段(12)への汚染を防止するため、感光体と帯電手段表面の間に適度な空隙を有する感光体近傍に近接配置された帯電機構が望ましい。
本発明においては帯電の極性として正負いずれも使用できるが、正帯電の方が負帯電に比べ、帯電性が安定しており、またオゾンの発生量も少ないため望ましい。
また、露光手段(13)、除電手段(1A)等に用いられる光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を挙げることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
駆動手段(1C)により駆動され、帯電手段(12)による帯電、露光手段(13)による像露光、現像(図示せず)、転写手段(16)による転写、クリーニング前露光手段(1B)によるクリーニング前露光、クリーニング手段(17)によるクリーニング、除電手段(1A)による除電が繰返し行なわれる。図5においては、感光体(この場合は支持体が透光性である)の支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
また、以上に示すような画像形成手段は、複写機、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図6に示すものが挙げられる。この場合も、感光体(11)は、本発明の要件を満たす感光体である。感光体(11)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
製造例1(例示化合物No.20の製造)
ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物(東京化成試薬)2.68g(10.0mmol)、N,N’-ジメチルホルムアミド30mlに1,1−ジフェニルヒドラジン(東京化成試薬)3.68g(20.0mmol)を加え、アルゴン気流下、60℃で2時間撹拌した。水100mlを加え、析出した結晶を濾過により採取し、減圧加熱乾燥器により乾燥して、褐色の粗結晶3.43g(収率57.1%)を得た。これをシリカゲルカラム処理〔溶離液:トルエン/酢酸エチル(20/1)vol混合溶媒〕し、トルエンにて再結晶、減圧加熱乾燥器により乾燥して、オレンジ赤色結晶の下記構造式の例示化合物No.20を7.02g(収率29.7%)を得た。またその元素分析値は下記の通りであった。分解点として示差熱熱量同時測定装置TG/DTA6200(セイコーインスツルメンツ(株)製)にて窒素気流下、室温から毎分10℃で昇温させたときの、TG減量を伴うDTAの発熱ピーク点温度を測定したところ341℃であった。この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図12に示す。
製造例1と同様に操作して例示No.1、10、15、37のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を製造した。結果を以下に示す。またこれらの赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図13〜16に示す。
アルゴン気流下、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物(東京化成試薬)2.68g(10.0mmol)、N,N‘−ジメチルホルムアミド25mlを80℃にて加熱撹拌した。これに1−メチル−1−フェニルヒドラジン(東京化成試薬)0.61g(10mmol)とN,N‘−ジメチルホルムアミド10mlの溶液を2時間かけ滴下した。80℃で30分間撹拌した後、1−ベンジル−1−フェニルヒドラジン(東京化成試薬)0.99g(10mmol)とN,N‘−ジメチルホルムアミド5mlの溶液を加え、更に80℃で2時間撹拌をおこなった。内容物を水100mlに加え、析出した結晶を濾過により採取し、減圧加熱乾燥器により乾燥して、褐色の粗結晶を得た。これをシリカゲルカラム処理〔溶離液:トルエン/酢酸エチル(10/1)vol混合溶媒〕し、トルエン/エタノール混合溶媒にて再結晶、減圧加熱乾燥器により乾燥して、えび茶色結晶の下記構造式の例示化合物No.38を2.29g(収率41.4%)を得た。融点は279.5〜280.5℃であったまたその元素分析値は下記の通りであった。
また、この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図17に示す。
特開2001−19871号公報に準じて、顔料を作製した。即ち、1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下する。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170℃〜180℃の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行なった。反応終了後、放冷した後析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、つぎにメタノールで数回洗浄し、さらに80℃の熱水で数回洗浄した後乾燥し、粗チタニルフタロシアニンを得た。粗チタニルフタロシアニンを20倍量の濃硫酸に溶解し、100倍量の氷水に撹拌しながら滴下し、析出した結晶をろ過、ついで洗浄液が中性になるまで水洗いを繰り返し、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキ(水ペースト)を得た。得られたこのウェットケーキ(水ペースト)2gをテトラヒドロフラン20gに投入し、4時間攪拌を行なった後、濾過を行ない、乾燥して、チタニルフタロシアニン粉末を得た。
X線管球:Cu
電圧:50kV
電流:30mA
走査速度:2°/分
走査範囲:3°〜40°
時定数:2秒
長さ340mm、直径30mmのアルミシリンダー(JIS1050)を導電性支持体とし、下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液を順次塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.15μmの電荷発生層、20μmの電荷輸送層を形成した。更に下記の条件にて、5μmの保護層を電荷輸送層上に設けて感光体を得た(感光体1とする)。
(下引き層塗工液)
アルキッド樹脂(大日本インキ製:ベッコゾール M−6401−50): 60部
メラミン樹脂(大日本インキ製:スーパーベッカミン L−121−60):40部
酸化チタン(石原産業社製:CR−EL): 400部
2−ブタノン: 500部
これらをボールミル装置(メディアとしてφ10mmのアルミナボールを使用)にて5日間ボールミルを行い下引き層用塗工液とした。
下記構造のフルオレノン系ビスアゾ顔料: 12部
2−ブタノン: 200部
シクロヘキサノン: 400部
例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体: 10部
これらをボールミル装置(メディアとしてφ10mmのPSZボールを使用)にて5日間ボールミルを行い電荷発生層用塗工液とした。
下記構造の化合物: 10部
シリコーンオイル(信越化学工業社製:KF50): 0.01部
テトラヒドロフラン: 80部
これらを撹拌、溶解し電荷輸送層用塗工液とした。
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー
{トリメチロールプロパントリアクリレート(KAYARAD TMPTA、
日本化薬製)分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99}:
10部
下記構造の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物: 10部
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)}: 1部
テトラヒドロフラン: 100部
保護層は、スプレー塗工してから20分間自然乾燥した後、メタルハライドランプ:160W/cm、照射強度:500mW/cm2、照射時間:60秒の条件で光照射を行うことによって塗布膜を硬化させた。
実施例1において電荷発生層塗工液及び電荷輸送層塗工液を以下のものに変更した以外は実施例1と同様にして感光体を作製した(感光体2とする)。
(電荷発生層塗工液)
下記構造のフルオレノン系ビスアゾ顔料: 12部
2−ブタノン: 200部
シクロヘキサノン: 400部
これらをボールミル装置(メディアとしてφ10mmのPSZボールを使用)にて5日間ボールミルを行い電荷発生層用塗工液とした。
下記構造の化合物: 10部
例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体: 1部
シリコーンオイル(信越化学工業社製:KF50): 0.01部
テトラヒドロフラン: 80部
これらを撹拌、溶解し電荷輸送層用塗工液とした。
実施例1において電荷発生層塗工液及び電荷輸送層塗工液を以下のものに変更した以外は実施例1と同様にして感光体を作製した(感光体3とする)。
(電荷発生層塗工液)
下記構造のフルオレノン系ビスアゾ顔料: 12部
2−ブタノン: 200部
シクロヘキサノン: 400部
例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体: 10部
これらをボールミル装置(メディアとしてφ10mmのPSZボールを使用)にて5日間ボールミルを行い電荷発生層用塗工液とした。
下記構造の化合物: 10部
例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体: 1部
シリコーンオイル(信越化学工業社製:KF50): 0.01部
テトラヒドロフラン: 80部
これらを撹拌、溶解し電荷輸送層用塗工液とした。
実施例1において電荷発生層塗工液を以下のものに変更した以外は実施例1と同様にして感光体を作製した(感光体4とする)。
(電荷発生層塗工液)
顔料合成例で作製したチタニルフタロシアニン顔料: 15部
ポリビニルブチラール(積水化学製:BX−1): 10部
2−ブタノン: 280部
例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体: 10部
市販のビーズミル分散機に直径0.5mmのPSZボールを用い、ポリビニルブチラール及びナフタレンテトラカルボン酸誘導体を溶解した2−ブタノンおよび顔料を全て投入し、ローター回転数1200r.p.m.にて30分間分散を行い、分散液を作製した。
実施例1において電荷発生層塗工液及び電荷輸送層塗工液を以下のものに変更した以外は実施例1と同様にして感光体を作製した(感光体5とする)。
(電荷発生層塗工液)
顔料合成例で作製したチタニルフタロシアニン顔料: 15部
ポリビニルブチラール(積水化学製:BX−1): 10部
2−ブタノン: 280部
市販のビーズミル分散機に直径0.5mmのPSZボールを用い、ポリビニルブチラール及びナフタレンテトラカルボン酸誘導体を溶解した2−ブタノンおよび顔料を全て投入し、ローター回転数1200r.p.m.にて30分間分散を行い、分散液を作製した。
下記構造の化合物: 10部
例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体: 1部
シリコーンオイル(信越化学工業社製:KF50): 0.01部
テトラヒドロフラン: 80部
これらを撹拌、溶解し電荷輸送層用塗工液とした。
実施例1において電荷発生層塗工液及び電荷輸送層塗工液を以下のものに変更した以外は実施例1と同様にして感光体を作製した(感光体6とする)。
(電荷発生層塗工液)
顔料合成例で作製したチタニルフタロシアニン顔料: 15部
ポリビニルブチラール(積水化学製:BX−1): 10部
2−ブタノン: 280部
例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体: 10部
市販のビーズミル分散機に直径0.5mmのPSZボールを用い、ポリビニルブチラール及びナフタレンテトラカルボン酸誘導体を溶解した2−ブタノンおよび顔料を全て投入し、ローター回転数1200r.p.m.にて30分間分散を行い、分散液を作製した。
下記構造の化合物: 10部
例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体: 1部
シリコーンオイル(信越化学工業社製:KF50): 0.01部
テトラヒドロフラン: 80部
これらを撹拌、溶解し電荷輸送層用塗工液とした。
実施例4において、保護層を設けなかったこと以外は実施例4と同様にして感光体を作製した(感光体7とする)。
比較例2
実施例4において例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を使用しない以外は実施例4と同様にして感光体を作製した(感光体8とする)。
実施例4において例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を下記構造の化合物(ETM1)に変更した以外は実施例4と同様にして感光体を作製した(感光体9とする)。
実施例5において例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を前記化合物(ETM1)に変更した以外は実施例5と同様にして感光体を作製した(感光体10とする)。
実施例4において例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を下記構造の化合物(ETM2)に変更した以外は実施例4と同様にして感光体を作製した(感光体11とする)。
実施例5において例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を前記化合物(ETM2)に変更した以外は実施例5と同様にして感光体を作製した(感光体12とする)。
実施例4において例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を下記構造の化合物(ETM3)に変更した以外は実施例4と同様にして感光体を作製した(感光体13とする)。
実施例5において例示化合物No.20のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を前記化合物(ETM3)に変更した以外は実施例5と同様にして感光体を作製した(感光体14とする)。
長さ340mm、直径30mmのアルミシリンダー(JIS1050)を導電性支持体とし、下記組成の感光層塗工液を塗布、乾燥し、25μmの感光層を形成した。更に下記の条件にて、5μmの保護層を感光層上に設けて感光体を得た(感光体15とする)。
(感光層塗工液)
顔料合成例で作製したチタニルフタロシアニンを下記組成の処方、条件にて分散を行ない、顔料分散液を作製した。
顔料合成例で作製したチタニルフタロシアニン: 3部
シクロヘキサノン: 97部
φ9cmのガラスポットにφ0.5mmのPSZボールを用い、回転数100rpmで
2時間分散を行なった。
上記分散液を用いて下記組成の感光体用塗工液を作製した。
上記分散液: 60部
下記構造の化合物: 30部
Z型ポリカーボネート樹脂(帝人化成製:パンライトTS−2050):50部
シリコーンオイル(信越化学工業社製:KF50): 0.01部
テトラヒドロフラン: 350部
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー
{トリメチロールプロパントリアクリレート(KAYARAD TMPTA、
日本化薬製)分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99}:
10部
下記構造の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物: 10部
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)}: 1部
テトラヒドロフラン: 100部
保護層は、スプレー塗工してから20分間自然乾燥した後、メタルハライドランプ:160W/cm、照射強度:500mW/cm2、照射時間:60秒の条件で光照射を行うことによって塗布膜を硬化させた。
実施例7において例示化合物No.10のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を、例示化合物No.19のナフタレンテトラカルボン酸誘導体に変更した以外は実施例7と同様にして感光体を作製した(感光体16とする)。
実施例9
実施例7において例示化合物No.10のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を、例示化合物No.25のナフタレンテトラカルボン酸誘導体に変更した以外は実施例7と同様にして感光体を作製した(感光体17とする)。
実施例10
実施例7において例示化合物No.10のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を、例示化合物No.30のナフタレンテトラカルボン酸誘導体に変更した以外は実施例7と同様にして感光体を作製した(感光体18とする)。
実施例7において例示化合物No.10のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を、例示化合物No.37のナフタレンテトラカルボン酸誘導体に変更した以外は実施例7と同様にして感光体を作製した(感光体19とする)。
実施例12
実施例7において例示化合物No.10のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を、例示化合物No.38のナフタレンテトラカルボン酸誘導体に変更した以外は実施例7と同様にして感光体を作製した(感光体20とする)。
実施例7において例示化合物No.10のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を前記化合物(ETM1)に変更した以外は実施例7と同様にして感光体を作製した(感光体21とする)。
比較例10
実施例7において例示化合物No.10のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を前記化合物(ETM2)に変更した以外は実施例7と同様にして感光体を作製した(感光体22とする)。
比較例11
実施例7において例示化合物No.10のナフタレンテトラカルボン酸誘導体を前記化合物(ETM3)に変更した以外は実施例7と同様にして感光体を作製した(感光体23とする)。
実施例1〜3で作製した感光体1〜3を実装用にした後、画像形成装置(リコー製imgio Neo 270改造機、露光光源を655nmの半導体レーザ(LD)に変更した装置)に搭載し、書き込み率5%チャート(A4全面に対して、画像面積として5%相当の文字が平均的に書かれている)を用い通算10万枚印刷する耐刷試験を行なった。
試験開始時の感光体の帯電電位が−900Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行なった。また現像バイアスは−650Vとした。試験環境は23℃、55%RHである。
また、全ての試験前後における膜厚の差(摩耗量)を評価した。尚、膜厚の測定は、感光体長手方向の両端5cmを除き、1cm間隔に測定し、その平均値を膜厚とした。
・暗部電位:一次帯電の後、現像部位置まで移動した際の感光体表面電位とし、初期において−900Vとするように帯電器の印加電圧を調整し、その後は試験終了後まで一定の印加電圧とした。
・明部電位:一時帯電の後、画像露光(全面露光)を受け、現像部位置まで移動した際の感光体表面電位。
(地汚れ評価基準)
5:地汚れがまったく無く、良好。
4:地汚れがごく僅かに観察されるが、良好。
3:地汚れが僅かに観察されるが実質的に良好。
2:地汚れが観察され、画像の種類によっては問題となる。
1:地汚れが全面的に観察され問題となる。
(残像評価基準)
5:残像まったく無く、良好。
4:残像ごく僅かに観察されるが、良好。
3:残像が僅かに観察されるが実質的に良好。
2:残像が観察され、画像の種類によっては問題となる。
1:残像がはっきりと観察され問題となる。
結果を表6に示す。
実施例13において画像形成装置の露光光源を780nmの半導体レーザ(LD)に変更し、さらに感光体を実施例4〜12及び比較例1〜11で作製した感光体4〜23に変更した以外は実施例13と同様にして評価を行った。
結果を表6に示す。
実施例1〜3で作製した感光体1〜3を実装用にした後、タンデム機構を有するフルカラー画像形成装置(リコー製IPSiO Color8100改造機、露光光源は655nmの半導体レーザ(LD)である)に搭載し、書き込み率5%チャート(A4全面に対して、画像面積として5%相当の文字が平均的に書かれている)を用い通算10万枚印刷する耐刷試験を行なった。
試験開始時の感光体の帯電電位が−700Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行なった。また現像バイアスは−500Vとした。試験環境は23℃、55%RHである。
・地汚れ:白ベタ画像を出力し、地汚れを以下の基準で5段階(5が優れ1が劣る)に分けて評価した。
(地汚れ評価基準)
5:地汚れがまったく無く、良好。
4:地汚れがごく僅かに観察されるが、良好。
3:地汚れが僅かに観察されるが実質的に良好。
2:地汚れが観察され、画像の種類によっては問題となる。
1:地汚れが全面的に観察され問題となる。
(残像評価基準)
5:残像まったく無く、良好。
4:残像ごく僅かに観察されるが、良好。
3:残像が僅かに観察されるが実質的に良好。
2:残像が観察され、画像の種類によっては問題となる。
1:残像がはっきりと観察され問題となる。
(色再現性評価基準)
5:初期とほとんど変わらず、良好。
4:色彩や濃度の変化が極めてごく僅かに観察されるが、良好。
3:色彩や濃度の変化が僅かに観察されるが実質的に良好。
2:色彩や濃度の変化が観察される。
1:色彩や濃度の変化が非常に大きい。
結果を表7に示す。
実施例25において画像形成装置の露光光源を780nmの半導体レーザ(LD)に変更し、さらに感光体を実施例4〜12及び比較例1〜11で作製した感光体4〜23に変更した以外は実施例25と同様にして評価を行った。
結果を表7に示す。
12・・・帯電手段
13・・・露光手段
14・・・現像手段
15・・・トナー
16・・・転写手段
17・・・クリーニング手段
18・・・受像媒体
19・・・定着手段
1A・・・除電手段
1B・・・クリーニング前露光手段
1C・・・駆動手段
1D・・・第1の転写手段
1E・・・第2の転写手段
1F・・・中間転写体
1G・・・搬送転写ベルト
31・・・導電性支持体
33・・・感光層
35・・・電荷発生層
37・・・電荷輸送層
39・・・保護層
41・・・下引き層
Claims (11)
- 導電性支持体上に、少なくとも感光層と表面保護層を有する電子写真感光体であって、該感光層に下記一般式(A)で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体を含有し、表面保護層が少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成されることを特徴とする電子写真感光体。
- 前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(1)又は(2)の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(3)の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
- 前記保護層の硬化手段が加熱又は光エネルギー照射手段であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層に含有される電荷発生物質が、CuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層に含有される電荷発生物質が、CuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、最も低角側の回折ピークとして7.3゜にピークを有し、該7.3°のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さないチタニルフタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真感光体が搭載されたことを特徴とする画像成形装置。
- 少なくとも感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後に像露光を行い静電潜像を形成する像露光装置と、前記静電潜像にトナーを現像する現像装置とを具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー画像形成装置において、請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真感光体が搭載されたことを特徴とするフルカラー画像形成装置。
- 装置本体に対して着脱可能であり、少なくとも、回転もしくは回動される電子写真感光体と、該電子写真感光体に形成される潜像を現像する現像部と、像転写後の像担持体表面を清浄面化するクリーニング部とを有する、画像形成装置用のプロセスカートリッジであって、該電子写真感光体が請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項9記載のプロセスカートリッジが搭載されたことを特徴とする画像成形装置。
- 請求項9記載のプロセスカートリッジが搭載されたことを特徴とするフルカラー画像成形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008038212A JP5151536B2 (ja) | 2008-02-20 | 2008-02-20 | 電子写真感光体、画像成形装置、フルカラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008038212A JP5151536B2 (ja) | 2008-02-20 | 2008-02-20 | 電子写真感光体、画像成形装置、フルカラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009198624A JP2009198624A (ja) | 2009-09-03 |
JP5151536B2 true JP5151536B2 (ja) | 2013-02-27 |
Family
ID=41142199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008038212A Expired - Fee Related JP5151536B2 (ja) | 2008-02-20 | 2008-02-20 | 電子写真感光体、画像成形装置、フルカラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5151536B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5392461B2 (ja) * | 2008-01-17 | 2014-01-22 | 株式会社リコー | 電子写真装置 |
JP5541495B2 (ja) * | 2010-02-05 | 2014-07-09 | 株式会社リコー | 電子写真感光体、電子写真方法、電子写真装置、並びに電子写真装置用プロセスカートリッジ |
JP5495035B2 (ja) * | 2010-03-15 | 2014-05-21 | 株式会社リコー | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ |
CN105602551B (zh) * | 2016-01-30 | 2017-12-26 | 武汉大学 | 一种以萘酰亚胺为核的近红外荧光传感分子 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1230031B (de) * | 1964-06-05 | 1966-12-08 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von Derivaten des Naphthalin-1, 4, 5, 8-tetracarbonsaeurediimids |
JPH07104495A (ja) * | 1993-10-04 | 1995-04-21 | Canon Inc | 電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置 |
JP3369515B2 (ja) * | 1999-07-28 | 2003-01-20 | 京セラミタ株式会社 | フタロシアニン結晶及びその製造方法と、これを含有した電子写真感光体 |
JP2005189721A (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-14 | Canon Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
JP4741413B2 (ja) * | 2005-09-16 | 2011-08-03 | 株式会社リコー | 感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
-
2008
- 2008-02-20 JP JP2008038212A patent/JP5151536B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009198624A (ja) | 2009-09-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7371490B2 (en) | Photoconductor, image forming apparatus, image forming process, and process cartridge | |
JP4793913B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4491261B2 (ja) | 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP2007241140A (ja) | 像担持体及びそれを用いた画像形成方法、並びに画像形成装置、プロセスカートリッジ | |
JP4741413B2 (ja) | 感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP5392457B2 (ja) | 電子写真感光体、画像成形装置、フルカラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP4485419B2 (ja) | 静電潜像担持体及びプロセスカートリッジ、並びに画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP5151536B2 (ja) | 電子写真感光体、画像成形装置、フルカラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP4886483B2 (ja) | 静電潜像担持体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP4440175B2 (ja) | 静電潜像担持体及びその製造方法、並びに画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ | |
JP4711889B2 (ja) | 電子写真感光体及びその製造方法、並びに画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ | |
JP4484727B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真装置、電子写真装置用プロセスカートリッジおよび導電性支持体の再生方法 | |
JP2006227567A (ja) | 電子写真感光体、製造方法、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP5652608B2 (ja) | 電子写真感光体及び画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ | |
JP4440176B2 (ja) | 静電潜像担持体及びその製造方法、並びに画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ | |
JP2006010972A (ja) | 像担持体及びプロセスカートリッジ、並びに画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP5205809B2 (ja) | 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成装置用のプロセスカートリッジ | |
JP4098221B2 (ja) | 電子写真装置及びプロセスカートリッジ | |
JP4938292B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2010117471A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4549208B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4541195B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4234067B2 (ja) | プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP4541177B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2010271434A (ja) | 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体及び画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101008 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120801 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120806 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120924 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121119 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5151536 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |