JP5387937B2 - アゾ顔料およびその製造法 - Google Patents
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- DRRUAOROWYSMPO-XQRVVYSFSA-N C/C=C\c(cc1N)c(C=C)c(C)c1ON Chemical compound C/C=C\c(cc1N)c(C=C)c(C)c1ON DRRUAOROWYSMPO-XQRVVYSFSA-N 0.000 description 1
- IVSZLXZYQVIEFR-UHFFFAOYSA-N Cc1cc(C)ccc1 Chemical compound Cc1cc(C)ccc1 IVSZLXZYQVIEFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Description
しかし従来のアゾ顔料を用いた積層型感光体は一般に感度が低いため、高速複写機用感光体としては不満足である。この理由の一つとして上記のアゾ顔料は一般に有機溶剤に対する溶解性が極めて低く、精製は有機溶媒による洗浄工程に限られており、不純物を十分に取り除けていないと考えられる。また、感光体の製造において、微細な粒子として均一な分散液を得るためにボールミリング等の手段により長時間の分散工程、また安定な分散性を得るために樹脂、分散安定剤等の併用が避けられなかった。
そこで従来の欠点を克服した有機光導電体として有用なアゾ顔料の製造が望まれている。
(1)「下記一般式(I)で示されるアゾ化合物を、化学的手段、熱的手段または光分解的手段を用いて脱カルボエステル化することにより、A(H)nで示されるアゾ化合物に変換することを特徴とするアゾ顔料の製造法;
(2)「前記一般式(I)で示されるアゾ化合物を有機溶剤に溶解し、その溶液をシリカゲル、アルミナ、フロリジル、活性炭素、活性白土、珪藻土、またはパーライトで吸着処理をした後、化学的手段、熱的手段または光分解的手段を用いて脱カルボエステル化することにより、A(H)nで示されるアゾ化合物に変換することを特徴とする前記第(1)項に記載のアゾ顔料の製造法」、
(3)「酸性触媒を用いることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のアゾ顔料の製造法」、
(4)「化学的手段と熱的手段を併用することを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載のアゾ顔料の製造法」、
(5)「前記アゾ化合物の式:A(H)nのAが、下記一般式(II)で示されるアゾ顔料であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のアゾ顔料の製造法;
(6)「前記Cp−が下記一般式(5)乃至(13)の少なくともいずれかで表わされるカップラー成分残基であることを特徴とする前記第(5)項に記載のアゾ顔料の製造法;
上記一般式(5)〜(8)中、X、Y1、Z、pおよびqはそれぞれ以下のものを表わす。
X:−OH、−N(R1)(R2)または−NHSO2−R3。
(ただしここで、R1およびR2は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホン基、置換もしくは無置換のスルファモイル基または−CON(R4)(Y2)。[R4は水素原子、アルキル基もしくはその置換体またはフェニル基もしくはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体、または−N=C(R5)(R6)(但し、R5は炭化水素環基もしくはその置換体、複素環基もしくはその置換体またはスチリル基もしくはその置換体、R6は水素原子、アルキル基またはフェニル基もしくはその置換体を表わすか、あるいはR5およびR6はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。]
Z:炭化水素環もしくはその置換体または複素環もしくはその置換体。
p:1または2の整数。
q:1または2の整数。
(上式中、Aは、式(10)中に記載された2個のN原子と共にN含有ヘテロ環を形成するに必要な芳香族炭化水素の2価基または窒素原子を環内に含むヘテロ原子含有の2価基を表わす(これらの環は置換または無置換でもよい)。Xは前記と同じ。)
Y2またはR5における炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基などが、また複素環基としては、ピリジル基、チエニル基、フリル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基などが例示でき、更に、R5およびR6が結合して形成する環としては、フルオレン環などが例示できる。また、Y2またはR5の炭化水素環基または複素環基あるいはR5およびR6によって形成される環における置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基;トリフルオロメチル基などのハロメチル基;ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基またはそのエステル、水酸基、−SO3Naなどのスルホン酸塩基などが挙げられる。
R4のフェニル基の置換体としては、塩素原子または臭素原子などのハロゲン原子が例示できる。R7またはR9における炭化水素基の代表例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基またはこれらの置換体が例示できる。また、R7またはR9の炭化水素基における置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;水酸基、ニトロ基などが例示できる。
Ar1またはAr2における炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基などがその代表例であり、またこれらの基における置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;ニトロ基、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;シアノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基などが例示できる。また、Xの中では特に水酸基が適当である。
Rの具体例としては、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;塩素原子、臭素原子、弗素原子などのハロゲン原子が挙げられる。
前記一般式(II)におけるBはアゾ化合物の主骨格を示し、mは2又は3の整数を表わす。〕」、
(7)「前記一般式(II)のBが、下記一般式(III)で示されることを特徴とする前記第(5)項又は第(6)項に記載のアゾ顔料の製造法;
(8)「前記一般式(II)のBが、下記一般式(IV)で示されることを特徴とする第(5)項又は第(6)項に記載のアゾ顔料の製造法;
(9)「前記一般式(II)のBが、下記一般式(V)で示されることを特徴とする第(5)項又は第(6)項に記載のアゾ顔料の製造法;
(10)「前記一般式(II)のBが、下記一般式(VI)で示されることを特徴とする第(5)項又は第(6)項に記載のアゾ顔料の製造法;
(11)「前記一般式(II)のBが、下記一般式(VII)で示されることを特徴とする第(5)項又は第(6)項に記載のアゾ顔料の製造法;
(12)「前記一般式(II)のBが、下記一般式(VIII)で示されることを特徴とする第(5)項又は第(6)項に記載のアゾ顔料の製造法;
(13)「前記一般式(II)のBが、下記一般式(IX)で示されることを特徴とする第(5)項又は第(6)項に記載のアゾ顔料の製造法;
(14)「前記一般式(II)のBが、下記一般式(X)で示されることを特徴とする第(5)項又は第(6)項に記載のアゾ顔料の製造法;
以下に化合物例を示す。
<アゾ顔料の主骨格が一般式(III)である化合物の例>
熱的手段(熱的方法)は、無溶媒あるいは溶媒の存在下に50℃〜300℃に加熱することによりアゾ顔料を製造する方法であるが、好ましくは、70℃〜250℃に大気圧下で30分から20時間反応させることが望ましい。
光分解的手段(方法)は、前記一般式(I)で示されるアゾ化合物が、吸収を有する光であれば使用することができる。具体的には、高圧または低圧水銀灯、タングステンランプ、LEDランプ、レーザー光源などが使用できる。
化学的方法、熱的方法または光分解的方法は、併用することによりさらに効率的にアゾ顔料が製造できる。特に化学的方法と熱的方法を組み合わせることにより収率良く、高純度のアゾ顔料が製造できる。
ここで用いる有機溶剤としては、例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサン等のエーテル系溶媒、またはエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤またN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジクロロメタン、クロロホルム、4塩化炭素、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、アニソール、n-ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ニトロベンゼン、ピリジン、ピコリンまたはキノリン等及びこれらの混合溶剤が挙げられる。吸着処理の具体的方法としては、カラムクロマトグラフィー、室温または、加熱時に吸着剤を加え、濾過する方法がある。また、再結晶と組み合わせることによりさらに効率的に高純度のアゾ顔料が製造できる。
(1)導電性支持体上に前記アゾ顔料、結着樹脂及び必要あれば増感剤を主成分とする光導電層を設けて単層型感光体とする。
(2)前記(1)の系に更に電荷輸送物質を添加して同様に単層型感光体とする。
(3)導電性支持体上に前記アゾ顔料を主成分とする電荷発生層を設け、更にその上に電荷輸送物質及び結着樹脂を主成分とする電荷輸送層を設けて積層型感光体とする。
(4)また前記(3)の電荷発生層、電荷輸送層を逆に積層した層構成の感光体とする。
また、本発明のアゾ顔料の製造方法は、各種電子写真用感光体を作成する段階と併用することができる。たとえば、前記一般式(I)で示されるアゾ化合物を溶剤に溶解し導電性支持体上にキャスト法などによりアゾ化合物の薄膜を形成し、化学的方法、熱的方法または光分解的方法を用いることによりアゾ顔料を主成分とする電荷発生層を作成し、更にその上に電荷輸送物質及び結着樹脂を主成分とする電荷輸送層を設けて積層型感光体とすることもできる。
<実施例1>
・アゾ顔料(III−3)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例1で製造されるアゾ化合物(III−3)(E:C5H9O2)0.49グラム、トリフルオロ酢酸1.0グラムをo−キシレン50mlとともに、還流温度下に8時間反応させた。徐々に黒色味をおび、濃紺色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青紫色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元の(脱カルボブトキシ基化された)アゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(III−4)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例2で製造されるアゾ化合物(III−4)(E:C5H9O2)0.48グラム、トリフルオロ酢酸1.0グラムをo−ジクロロベンゼン50mlとともに、還流温度下に4時間反応させた。徐々に黒色味をおび、濃紺色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青紫色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(III−2)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例3で製造されるアゾ化合物(III−2)(E:C5H9O2)0.48グラム、トリフルオロ酢酸1.0グラムをクロロベンゼン50mlとともに、還流温度下に5時間反応させた。徐々に黒色味をおび、濃紺色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青紫色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(III−3)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例4で製造されるアゾ化合物(III−3)(E:C8H7O2)0.52グラム、酢酸2.0グラムをトルエン50mlとともに、80℃に5時間反応させた。徐々に黒色味をおび、濃紺色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青紫色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(IV−1)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例5で製造されるアゾ化合物(IV−1)(E:C5H9O2)1.18グラム、o−キシレン100mlとともに、還流温度下に5時間反応させた。徐々に黒色味をおび、濃紺色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(V−1)(E=H)の製造
特願2007−172269の号明細書実施例6で製造されるアゾ化合物(V−1)(E:C5H9O2)0.53グラム、トリフルオロ酢酸1.0グラムをクロロベンゼン50mlとともに、還流温度下に5時間反応させた。徐々に黒色味をおび、濃紺色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青紫色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(VI−1)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例7で製造されるアゾ化合物(VI−1)(E:C5H9O2)0.50グラム、塩酸1.0グラムをシクロヘキサノン50mlとともに、還流温度下に5時間反応させた。徐々に黒色味をおび、濃紺青色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(VII−2)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例8で製造されるアゾ化合物(VII−2)(E:C8H7O2)0.53グラム、トリフルオロ酢酸2グラムをN,N−ジメチルホルムアミド50mlとともに、還流温度下に3時間反応させた。徐々に青色味をおび、濃紺青色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(VIII−5)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例9で製造されるアゾ化合物(VIII−5)(E:C5H9O2)0.46グラム、トリフルオロ酢酸1グラムをクロロベンゼン50mlとともに、100℃に3時間反応させた。徐々に青色味をおび、濃紺青色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(X−1)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例10で製造されるアゾ化合物(X−1)(E:C5H9O2)0.32グラム、トリフルオロ酢酸1.0グラムをo−ジクロロベンゼン50mlとともに、還流温度下に4時間反応させた。徐々に黒色味をおび、濃紺色の沈殿が析出した。室温に戻し、0.1ミクロンのフルオロポアで濾取し、テトラヒドロフラン50mlで洗浄し濃青紫色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(III−2)(E=H)の製造
特願2007−172269号明細書の実施例3で製造されるアゾ化合物(III−2)(E:C5H9O2)0.30グラムをナスフラスコに入れ、170℃に2時間反応させた。徐々に黒青色味をおびてきた。室温に戻し、濃青紫色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
・アゾ顔料(III−2)(E=H)の製造
・特許第3026645号公報の実施例5に準じてアゾ顔料を合成した、ただし、反応後のN,N−ジメチルホルムアミドによる、洗浄・精製を行わずに次の特願2007−172269号明細書の実施例3に準じ反応を行なった。
ここで得られた(III−2)(E=H)1.61グラム、ピロカルボン酸ジ−tert−ブチルエステル4.3グラム(10倍モル)を脱水ピリジン50ml、脱水N、N−ジメチルホルムアミド200mlに分散させ、室温で15分間攪拌した後、さらに約50℃に加温し2時間反応させた。徐々に赤色味を帯び、均一な溶液が得られた。室温に戻し、溶媒を除去し、酢酸エチル約100mlを加えの赤色の粉末を得た。
これをさらにカラムクロマトグラム(シリカゲル/クロロフォルム)で精製を行なった。このものを、上記実施例3と同様に反応し、濃青紫色の粉末を得た。
このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は、アゾ化合物の2980cm−1の飽和炭化水素による吸収、1760cm−1のカルボネートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が消失し、元のアゾ顔料と同じであることを認めた。
上記実施例12で製造したアゾ顔料を用いた以外は、特許第3026645号公報に記載の応用例2と同様にして積層型の電子写真感光体を作成した。
この積層型感光体について、静電複写紙試験装置((株)川口電機製作所製、SP428型)を用いて、−6KVのコロナ放電を20秒間行なって負に帯電せしめた後、20秒間暗所に放置し、その時の表面電位Vpo(V)を測定し、次いで、タングステンランプによってその表面が照度4.5ルックスになるように光を照射し、光減衰によってVpoが1/2になるまでの時間(秒)を求め、感光体の感度として半減露光量E1/2(ルックス・秒)を算出した。
本発明にかかわる感光体のVpoは−1105V、E1/2は0.6ルックス・秒であり、高感度な感光体であることが判る。
Claims (1)
- 下記一般式(I)で示されるアゾ化合物を、酸若しくは塩基触媒により脱カルボエステル化する手段、または無溶媒若しくは溶媒の存在下で50℃〜300℃に加熱することにより脱カルボエステル化する手段により、一般式、A(H)n(但し、A及びnは、下記一般式(I)と同様であり、Hは水素原子である。)で示されるアゾ化合物に変換することを特徴とするアゾ顔料の製造法。
下記一般式(II)で表されるアゾ化合物の残基であり、
該アゾ化合物の残基は、Cpが下記一般式(15)で示される場合、一般式(15)中の−OH基及び−CONH−基中の各水素原子がE基と置換されて、E基と結合しており、Cpが、一般式(18)または(19)で示される場合、一般式(18)または(19)中のOH基中の水素原子がE基と置換されて、E基と結合しており、E基は下記の基:−C(=O)−O−R1(式中R1は、炭素数4から10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、またはアラルキル基をあらわす。)を表わし、nは、2から6の整数である。 }
一般式(III)
一般式(IV)
一般式(V)
一般式(VI)
一般式(VII)
一般式(VIII)
一般式(IX)
一般式(X)
一般式(15)
(ただし、一般式(15)中、Zは炭化水素環または複素環を表し、Y 2 は炭化水素環基、複素環基、または−N=C(R 5 )(R 6 )(但し、R 5 は炭化水素環基、複素環基またはスチリル基、R 6 は水素原子、アルキル基またはフェニル基を表わすか、あるいはR 5 およびR 6 はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を表す。
一般式(18)
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