JPH0532905A - ビスアゾ化合物 - Google Patents

ビスアゾ化合物

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JPH0532905A
JPH0532905A JP3188716A JP18871691A JPH0532905A JP H0532905 A JPH0532905 A JP H0532905A JP 3188716 A JP3188716 A JP 3188716A JP 18871691 A JP18871691 A JP 18871691A JP H0532905 A JPH0532905 A JP H0532905A
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    • C07C245/06Azo compounds, i.e. compounds having the free valencies of —N=N— groups attached to different atoms, e.g. diazohydroxides with nitrogen atoms of azo groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings
    • C07C245/10Azo compounds, i.e. compounds having the free valencies of —N=N— groups attached to different atoms, e.g. diazohydroxides with nitrogen atoms of azo groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings with nitrogen atoms of azo groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings being part of condensed ring systems
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2603/00Systems containing at least three condensed rings
    • C07C2603/02Ortho- or ortho- and peri-condensed systems
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    • C07C2603/06Ortho- or ortho- and peri-condensed systems containing three rings containing at least one ring with less than six ring members
    • C07C2603/10Ortho- or ortho- and peri-condensed systems containing three rings containing at least one ring with less than six ring members containing five-membered rings
    • C07C2603/12Ortho- or ortho- and peri-condensed systems containing three rings containing at least one ring with less than six ring members containing five-membered rings only one five-membered ring
    • C07C2603/18Fluorenes; Hydrogenated fluorenes

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 電子写真感光体に有用な新規ビスアゾ化合物
を提供すること。 【構成】 下記一般式(I)及び(II)で表わされるビスア
ゾ化合物。 [Rは水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4
のアルコキシ基又はニトロ基を表わしA及びBは水素又
は塩素を表わし、かつ、A、Bのいずれかは塩素を表わ
す]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビスアゾ化合物に関し、
更に詳しくは有機光導電体として有用なビスアゾ化合物
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ある種のアゾ化合物が、電子
写真用感光体の一つの形態である積層型感光体の電荷発
生層に用いられる電荷発生顔料として、有効であること
が知られている。ここでいう積層型感光体とは、導電性
支持体上に、光によって、電荷担体を生成する能力を有
する電荷発生顔料を、適切な方法、例えば真空蒸着、顔
料溶液の塗布あるいは樹脂溶液に顔料の微細粒子を分散
した分散液の塗布などにより薄層として電荷発生層を形
成せしめ、その上に電荷発生層で生成した電荷担体を効
率よく注入され得て、しかもその移動を行うところの電
荷搬送層(通常この電荷搬送層は、電荷搬送物質と結着
樹脂からなる)を形成せしめた感光体である。従来、こ
の種の感光体に使用されるアゾ化合物として、例えば、
特開昭47-37543号公報、及び、特開昭52-55643号公報な
どに記載されているベンジジン系ビスアゾ化合物あるい
は特開昭52-8832号公報に記載されているスチルベン系
ビスアゾ化合物などが知られている。
【0003】しかしながら、従来のアゾ化合物を用いた
積層型の感光体は一般に感度が低いため高速複写機用の
感光体としては不充分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は電子写
真感光体において有効な、特に先に述べた積層型感光体
において有用なビスアゾ化合物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第1の
発明として、下記式(I)で表わされるビスアゾ化合物が
提供され、また第2の発明としては、
【0006】
【化5】
【0007】下記一般式(II)で表わされるビスアゾ化合
物が提供される。
【0008】
【化6】
【0009】本発明の式(I)及び(II)で表わされるビス
アゾ化合物は前述のように、積層型の電子写真感光体の
電荷発生物質として有用であるが、さらに、樹脂中に電
荷発生物質と電荷搬送物質とを分散させた単層型の感光
層を有する電子写真感光体における電荷発生物質とし
て、また樹脂中に光導電性物質を分散させた感光層を有
する電子写真用感光体における光導電性物質としても有
用である。
【0010】本発明の式(I)で表わされるビスアゾ化合
物として特に好ましい化合物としては、たとえば
【0011】
【化7】
【0012】
【化8】
【0013】
【化9】
【0014】
【化10】
【0015】等を挙げることができる。
【0016】本発明の一般式(II)で表わされるビスアゾ
化合物は、
【0017】
【化11】
【0018】本発明の一般式(I)で表わされるビスアゾ
化合物は、一般式(I-1)で表わされるジアゾニウム塩化
合物と一般式(I-2)又は(I-3)で表わされるカップラーと
を2段階に順次反応させるか、あるいは最初のカップリ
ング反応によって得られる一般式(I-4)又は(I-5)のジア
ゾニウム塩化合物を単離したのち、更にそれぞれに対応
するカップラーを反応させることによって得ることが出
来る。
【0019】
【化12】
【0020】
【化13】
【0021】
【化14】
【0022】
【化15】
【0023】上記式(I)およびこれに対応する出発材
料、又は中間体を表わす式におけるRは水素、炭素数1
〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はニ
トロ基を表わすが、アルキル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチルが好ましい。又、式(I-1)、(I-
4)、(I-5)におけるXはアニオン官能基を表わすが、た
とえばBF4、パークロレート、ヨーデイド、クロライ
ド、ブロマイド、サルフェート、ヘキサフルオロホスフ
ェート、ヘキサフルオロアンチモネート、パーヨーデイ
ト、p−トルエンスルホネート等が好ましい。
【0024】実際にはこの反応は、N,N−ジメチルホ
ルムアミド(DMF)やジメチルスルホキシド(DMSO)など
の有機溶媒に、第1段階のカップリング反応に用いる一
般式(I-2)又は(I-3)で表わされるカップラーを溶解して
おき、これに、一般式(I-1)で表わされるジアゾニウム
塩化合物を添加し、必要によって、酢酸ナトリウム水溶
液や、有機アミンのような塩基性物質を添加することに
より、第1段階のカップリング反応は終了する。この時
の反応温度としては、約−20℃ないし約40℃が好まし
い。
【0025】第2段階のカップリング反応は、上記で得
られた反応混合物に、更に第1段階のカップリング反応
で用いたカップラーとは異る一般式(I-2)又は(I-3)のカ
ップラーを更に添加し、第1段階のカップリング反応と
同様に必要によって、酢酸ナトリウム水溶液や有機アミ
ンのような塩基性物質を添加することにより完了させる
か、あるいは、第1段階のカップリング反応混合物を、
必要によって水やあるいは希塩酸などの酸性水溶液を添
加(この際には、充分な冷却を行い、反応によって生成
している一般式(I-4)又は(I-5)のジアゾニウム塩化合物
を分解させない様にする必要がある。好ましくは10℃以
下で処理することが望ましい。)し、一般式(I-4)又は
(I-5)のジアゾニウム塩化合物を濾別して単離し、更に
このジアゾニウム塩化合物と、第1段階のカップリング
反応で用いたカップラーとは異る一般式(I-2)又は(I-3)
のカップラーとを、第1段階のカップリング反応と同様
に反応させることによって、完了する。
【0026】いずれの方法によって行った反応混合物に
おいても、反応終了後、析出している結晶も濾取し、適
切な方法により精製(例えば水あるいは/および有機溶
剤による洗浄、再結晶法など)することにより一般式
(I)のビスアゾ化合物の製造は完了する。
【0027】又、本発明の一般式(II)で表わされるビス
アゾ化合物は、下記一般式(II-1)で表わされるジアゾニ
ウム塩化合物と下記一般式(II-2)又は式(II-3)で表わさ
れるカップラーとを2段階に順次反応させるか、あるい
は最初のカップリング反応によって得られる一般式(II-
4)又は(II-5)のジアゾニウム塩化合物を単離したのち、
更にそれぞれに対応するカップラーを反応させることに
よって得ることが出来る。
【0028】
【化16】
【0029】
【化17】
【0030】
【化18】
【0031】式(II-1)、(II-4)及び(II-5)におけるXは
アニオン官能基を表わすが、たとえばテトラフルオロボ
レート、パークロレート、ヨーデイド、クロライド、ブ
ロマイド、サルフェート、ヘキサフルオロホスフェー
ト、ヘキサフルオロアンチモネート、パーヨーデイト、
p−トルエンスルホネート等が好ましい。
【0032】実際には上記の反応は、N,N−ジメチル
ホルムアミド(DMF)やジメチルスルホキシド(DMSO)な
どの有機溶媒に、第1段階のカップリング反応に用いる
一般式(II-2)又は式(II-3)で表わされるカップラーを溶
解しておき、これに、一般式(II-2)で表わされるジアゾ
ニウム塩化合物を添加し、必要によって、酢酸ナトリウ
ム水溶液や、有機アミンのような塩基性物質を添加する
ことにより、第1段階のカップリング反応は終了する。
この時の反応温度としては、約−20℃ないし約40℃が好
ましい。
【0033】第2段階のカップリング反応は、上記で得
られた反応混合物に、更に第1段階のカップリング反応
で用いたカップラーとは異る一般式(II-2)又は式(II-3)
のカップラーを更に添加し、第1段階のカップリング反
応と同様に必要によって、酢酸ナトリウム水溶液や有機
アミンのような塩基性物質を添加することにより完了さ
せるか、あるいは、第1段階のカップリング反応混合物
を、必要によって水やあるいは希塩酸などの酸性水溶液
を添加(この際には、充分な冷却を行い、反応によって
生成している一般式(II-4)又は(II-5)のジアゾニウム塩
化合物を分解させない様にする必要がある。好ましくは
10℃以下で処理することが望ましい。)し、一般式(II-
4)又は(II-5)のジアゾニウム塩化合物を濾別して単離
し、更にこのジアゾニウム塩化合物と、第1段階のカッ
プリング反応で用いたカップラーとは異る一般式(II-2)
又は式(II-3)のカップラーとを、第1段階のカップリン
グ反応と同様に反応させることによって、完了する。
【0034】いずれの方法によって行った反応混合物に
おいても、反応終了後、析出している結晶を濾取し、適
切な方法により精製(例えば水あるいは/および有機溶
剤による洗浄、再結晶法など)することにより一般式(I
I)のビスアゾ化合物の製造は完了する。
【0035】
【実施例】本発明のビスアゾ化合物は、上記の様に容易
に製造することが出来、また電子写真用感光体において
有効な材料であることを明らかにするために以下に実施
例および応用例を示すが、本発明はもとよりこれに限定
されるものではない。
【0036】実施例1 2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイ
ルナフタレン(式IV、Cl:2位)0.74g(2.5ミリモル)を
DMF100mlに溶解し、室温にて9−フルオレノン−2,7−ビ
スジアゾニウムビステトラフルオロボレート(式II、
X:BF4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。室温に10分
間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモ
イルナフタレン(式I-2、R:H)0.66g(2.5ミリモル)
をDMF100mlに溶解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソ
ーダ水溶液8mlを加えて2時間室温にて撹拌した。生成
している沈殿を濾別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回
洗浄し、次に水200mlで2回洗浄した。120℃で減圧下に
乾燥して、式(I、R:H、Cl:2位)のビスアゾ化合物
を得た。収率63%、融点280℃以上、赤外線吸収スペク
トル(KBr錠剤法)は図1に示した。
【0037】 実施例2 実施例1において、室温にて行った反応温度を10〜15℃
において行った以外は実施例1と全く同様にして製造を
行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0038】実施例3 実施例1において、室温にて行った反応温度を0〜5℃に
おいて行った以外は実施例1と全く同様にして製造を行
い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0039】実施例4 実施例1において、式(I-3)のカップラーを先に反応さ
せ、次いで式(I-2)のカップラーを反応させたものを、
最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次いで
式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例1と全
く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得
た。
【0040】実施例5 実施例1における2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモ
イルナフタレンに代えて、2−ヒドロキシ−3−(3−メ
チルフェニル)カルバモイルナフタレン式(I-2、R:3
位のCH3)0.69g(2.5ミリモル)を使用する以外は実施
例1と同様にして式(I、R:3位のCH3、Cl:2位)
のビスアゾ化合物を得た。収率56%、融点280℃以上、
赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は図2に示し
た。
【0041】 実施例6 実施例5において、室温にて行った反応温度を10〜15℃
において行った以外は実施例5と全く同様にして製造を
行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0042】実施例7 実施例5において、室温にて行った反応温度を0〜5℃に
おいて行った以外は実施例5と全く同様にして製造を行
い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0043】実施例8 実施例5において、式(I-3)のカップラーを先に反応さ
せ、次いで式(I-2)のカップラーを反応させたものを、
最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次いで
式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例5と全
く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得
た。
【0044】実施例9 実施例1における2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモ
イルナフタレンに代えて、2−ヒドロキシ−3−(4−メ
チルフェニル)カルバモイルナフタレン式(I-2、R:4
位のCH3)0.69g(2.5ミリモル)を使用する以外は実施
例1と同様にして式(I、R:4位のCH3、Cl:2位)
のビスアゾ化合物を得た。収率65%、融点280℃以上、
赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は図3に示し
た。
【0045】 実施例10 実施例9において、室温にて行った反応温度を10〜15℃
において行った以外は実施例9と全く同様にして製造を
行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0046】実施例11 実施例9において、室温にて行った反応温度を0〜5℃に
おいて行った以外は実施例9と全く同様にして製造を行
い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0047】実施例12 実施例9において、式(I-3)のカップラーを先に反応さ
せ、次いで式(I-2)のカップラーを反応させたものを、
最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次いで
式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例9と全
く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得
た。
【0048】実施例13 実施例1における2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェ
ニル)カルバモイルナフタレンに代えて、2−ヒドロキ
シ−3−フェニルカルバモイルナフタレン式(I-2、R:
H)0.66g(2.5ミリモル)を、又、同2−ヒドロキシ−3
−フェニルカルバモイルナフタレンに代えて、2−ヒド
ロキシ−3−(3−クロロフェニル)カルバモイルナフタ
レン式(I-3、Cl:3位)0.74g(2.5ミリモル)使用した
以外は実施例1と同様にして式(I、R:H、Cl:3
位)のビスアゾ化合物を得た。収率68%、融点280℃以
上、赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は図4に示
した。
【0049】 実施例14 実施例13において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例13と全く同様にして製
造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0050】実施例15 実施例13において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例13と全く同様にして製造
を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0051】実施例16 実施例13において、式(I-2)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(I-3)のカップラーを反応させたもの
を、最初に式(I-3)のカップラーを反応させたのち、次
いで式(I-2)のカップラーを反応させた以外は実施例1
3と全く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合
物を得た。
【0052】実施例17 2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイ
ルナフタレン(式I-3、Cl:2位)0.74g(2.5ミリモ
ル)をDMF100mlに溶解し、室温にて9−フルオレノン−
2,7−ビスジアゾニウムビステトラフルオロボレート
(式I-1、X:BF4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。
室温にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(2
−メチルフェニル)カルバモイルナフタレン(式I-2、
R:2位のCH3)0.69g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶
解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソーダ水溶液8ml
を加えて2時間室温にて撹拌した。生成している沈殿を
濾別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄し、次に水
200mlで2回洗浄した。120℃で減圧下に乾燥して、式
(I、R:2位のCH3、Cl:2位)のビスアゾ化合物を
得た。収率57%、融点280℃以上、赤外線吸収スペクト
ル(KBr錠剤法)は図5に示した。
【0053】 実施例18 実施例17において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例17と全く同様にして製
造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0054】実施例19 実施例17において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例17と全く同様にして製造
を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0055】実施例20 実施例17において、式(I-3)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(I-3)のカップラーを反応させたもの
を、最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次
いで式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例1
7と全く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合
物を得た。
【0056】実施例21 2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイ
ルナフタレン(式I-3、Cl:2位)0.74g(2.5ミリモ
ル)をDMF100mlに溶解し、室温にて9−フルオレノン−
2,7−ビスジアゾニウムビステトラフルオロボレート
(式I-1、X:BF4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。
室温にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(2
−ニトロフェニル)カルバモイルナフタレン(式I-2、
R:2位のNO2)0.77g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶
解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソーダ水溶液8ml
を加えて2時間室温にて撹拌した。生成している沈殿を
濾別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄し、次に水
200mlで2回洗浄した。120℃で減圧下に乾燥して、式
(I、R:2位のNO2、Cl:2位)のビスアゾ化合物を
得た。収率70%、融点280℃以上、赤外線吸収スペクト
ル(KBr錠剤法)は図6に示した。
【0057】 実施例22 実施例21において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例21と全く同様にして製
造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0058】実施例23 実施例21において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例21と全く同様にして製造
を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0059】実施例24 実施例21において、式(I-3)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(I-2)のカップラーを反応させたもの
を、最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次
いで式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例2
1と全く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合
物を得た。
【0060】実施例25 2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイ
ルナフタレン(式I-3、Cl:2位)0.74g(2.5ミリモ
ル)をDMF100mlに溶解し、室温にて9−フルオレノン−
2,7−ビスジアゾニウムビステトラフルオロボレート
(式I-1、X:BF4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。
室温にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(3
−ニトロフェニル)カルバモイルナフタレン(式III、
R:3位のNO2)0.77g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶
解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソーダ水溶液8ml
を加えて2時間室温にて撹拌した。生成している沈殿を
濾別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄し、次に水
200mlで2回洗浄した。120℃で減圧下に乾燥して、式
(I、R:3位のNO2、Cl:2位)のビスアゾ化合物を
得た。収率61%、融点280℃以上、赤外線吸収スペクト
ル(KBr錠剤法)は図7に示した。
【0061】 実施例26 実施例25において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例25と全く同様にして製
造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0062】実施例27 実施例25において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例25と全く同様にして製造
を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0063】実施例28 実施例25において、式(I-3)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(I-2)のカップラーを反応させたもの
を、最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次
いで式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例2
5と全く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合
物を得た。
【0064】実施例29 2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイ
ルナフタレン(式I-3、Cl:2位)0.74g(2.5ミリモ
ル)をDMF100mlに溶解し、室温にて9−フルオレノン−
2,7−ビスジアゾニウムビステトラフルオロボレート
(式I-1、X:BF4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。
室温にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(4
−ニトロフェニル)カルバモイルナフタレン(式III、
R:4位のNO2)0.77g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶
解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソーダ水溶液8ml
を加えて2時間室温にて撹拌した。生成している沈殿を
濾別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄し、次に水
200mlで2回洗浄した。120℃で減圧下に乾燥して、式
(I、R:4位のNO2、Cl:2位)のビスアゾ化合物を
得た。収率61%、融点280℃以上、赤外線吸収スペクト
ル(KBr錠剤法)は図8に示した。
【0065】 実施例30 実施例29において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例29と全く同様にして製
造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0066】実施例31 実施例29において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例29と全く同様にして製造
を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0067】実施例32 実施例29において、式(I-3)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(I-2)のカップラーを反応させたもの
を、最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次
いで式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例2
9と全く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合
物を得た。
【0068】実施例33 2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイ
ルナフタレン(式I-3、Cl:2位)0.74g(2.5ミリモ
ル)をDMF100mlに溶解し、室温にて9−フルオレノン−
2,7−ビスジアゾニウムビステトラフルオロボレート
(式I-1、X:BF4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。
室温にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(4
−メトキシフェニル)カルバモイルナフタレン(式I-
2、R:4位のCH3O)0.73g(2.5ミリモル)をDMF100m
lに溶解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソーダ水溶
液8mlを加えて2時間室温にて撹拌した。生成している
沈殿を濾別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄し、
次に水200mlで2回洗浄した。120℃で減圧下に乾燥し
て、式(I、R:4位のCH3O、Cl:2位)のビスアゾ
化合物を得た。収率54%、融点280℃以上、赤外線吸収
スペクトル(KBr錠剤法)は図9に示した。
【0069】 実施例34 実施例33において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例33と全く同様にして製
造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0070】実施例35 実施例33において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例33と全く同様にして製造
を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0071】実施例36 実施例33において、式(I-3)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(I-2)のカップラーを反応させたもの
を、最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次
いで式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例3
3と全く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合
物を得た。
【0072】実施例37 2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイ
ルナフタレン(式I-3、Cl:2位)0.74g(2.5ミリモ
ル)をDMF100mlに溶解し、室温にて9−フルオレノン−
2,7−ビスジアゾニウムビステトラフルオロボレート
(式I-1、X:BF4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。
室温にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(3
−メトキシフェニル)カルバモイルナフタレン(式I-
2、R:3位のCH3O)0.73g(2.5ミリモル)をDMF100m
lに溶解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソーダ水溶
液8mlを加えて2時間室温にて撹拌した。生成している
沈殿を濾別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄し、
次に水200mlで2回洗浄した。120℃で減圧下に乾燥し
て、式(I、R:3位のCH3O、Cl:2位)のビスアゾ
化合物を得た。収率53%、融点280℃以上、赤外線吸収
スペクトル(KBr錠剤法)は図10に示した。
【0073】 実施例38 実施例37において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例37と全く同様にして製
造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0074】実施例39 実施例37において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例37と全く同様にして製造
を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0075】実施例40 実施例37において、式(I-3)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(I-2)のカップラーを反応させたもの
を、最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次
いで式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例3
7と全く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合
物を得た。
【0076】実施例41 2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイ
ルナフタレン(式I-3、Cl:2位)0.74g(2.5ミリモ
ル)をDMF100mlに溶解し、室温にて9−フルオレノン−
2,7−ビスジアゾニウムビステトラフルオロボレート
(式I-1、X:BF4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。
室温にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(2
−メトキシフェニル)カルバモイルナフタレン(式I-
2、R:2位のCH3O)0.73g(2.5ミリモル)をDMF100m
lに溶解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソーダ水溶
液8mlを加えて2時間室温にて撹拌した。生成している
沈殿を濾別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄し、
次に水200mlで2回洗浄した。120℃で減圧下に乾燥し
て、式(I、R:2位のCH3O、Cl:2位)のビスアゾ
化合物を得た。収率60%、融点280℃以上、赤外線吸収
スペクトル(KBr錠剤法)は図11に示した。
【0077】 実施例42 実施例41において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例41と全く同様にして製
造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0078】実施例43 実施例41において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例41と全く同様にして製造
を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0079】実施例44 実施例41において、式(I-3)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(I-2)のカップラーを反応させたもの
を、最初に式(I-2)のカップラーを反応させたのち、次
いで式(I-3)のカップラーを反応させた以外は実施例4
1と全く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合
物を得た。
【0080】実施例45 2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイルナフタレン
(式I-2、R:H)0.66g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶
解し、室温にて9−フルオレノン−2,7−ビスジアゾニウ
ムビステトラフルオロボレート(式I-2、X:BF4)1.
02g(2.5ミリモル)を加えた。室温にて10分間撹拌した
のち、2−ヒドロキシ−3−(4−クロロフェニル)カル
バモイルナフタレン(式I-3、Cl:4位)0.74g(2.5ミ
リモル)をDMF100mlに溶解した溶液を加え、次いで10.5
%酢酸ソーダ水溶液8mlを加えて2時間室温にて撹拌し
た。生成している沈殿を濾別し、80℃に加熱したDMF200
mlで3回洗浄し、次に水200mlで2回洗浄した。120℃で
減圧下に乾燥して、式(I、R:H、Cl:4位)のビス
アゾ化合物を得た。収率59%、融点280℃以上、赤外線
吸収スペクトル(KBr錠剤法)は図12に示した。
【0081】 実施例46 実施例45において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例45と全く同様にして製
造を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0082】実施例47 実施例45において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例45と全く同様にして製造
を行い、式(I)のビスアゾ化合物を得た。
【0083】実施例48 実施例45において、式(I-2)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(I-3)のカップラーを反応させたもの
を、最初に式(I-3)のカップラーを反応させたのち、次
いで式(I-2)のカップラーを反応させた以外は実施例4
5と全く同様にして製造を行い、式(I)のビスアゾ化合
物を得た。
【0084】実施例49 2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイ
ルナフタレン(式II-3)0.74g(2.5ミリモル)をDMF100ml
に溶解し、室温にて9−フルオレノン−2,7−ビスジアゾ
ニウムビステトラフルオロボレート(式II-1、X:BF
4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。室温に10分間撹拌し
たのち、2−ヒドロキシ−3−(3−クロロフェニル)カ
ルバモイルナフタレン(式II-2、A:Cl、B:H)0.7
4g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶解した溶液を加え、次
いで10.5%酢酸ソーダ水溶液8mlを加えて2時間室温
にて撹拌した。生成している沈殿を濾別し、80℃に加
熱したDMF200mlで3回洗浄し、次に水200mlで2回洗浄
した。120℃で減圧下に乾燥して、式(II、A:Cl、
B:H)のビスアゾ化合物を得た。収率70%、融点280℃
以上、赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は図13
に示した。
【0085】 実施例50 実施例49において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例49と全く同様にして製
造を行い、式(II、A:Cl、B:H)ビスアゾ化合物を
得た。
【0086】実施例51 実施例49において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例49と全く同様にして製造
を行い、式(II、A:Cl、B:H)のビスアゾ化合物を
得た。
【0087】実施例52 実施例49において、式(II-3)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(II-2、A:Cl、B:H)のカップラー
を反応させたものを、最初に式(II-2、A:Cl、B:
H)のカップラーを反応させたのち、次いで式(II-3)の
カップラーを反応させた以外は実施例49と全く同様に
して製造を行い、式(II、A:Cl、B:H)のビスアゾ
化合物を得た。
【0088】実施例53 実施例49における2−ヒドロキシ−3−(3−クロロフ
ェニル)カルバモイルナフタレンに代えて、2−ヒドロ
キシ−3−(4−クロロフェニル)カルバモイルナフタレ
ン式(II-2、A:H、B:Cl)0.74g(2.5ミリモル)を
使用する以外は実施例49と同様にして式(II、A:
H、B:Cl)のビスアゾ化合物を得た。収率53%、融
点280℃以上、赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)
は図14に示した。
【0089】 実施例54 実施例53において、室温にて行った反応温度を10〜15
℃において行った以外は実施例53と全く同様にして製
造を行い、式(II、A:H、B:Cl)のビスアゾ化合物
を得た。
【0090】実施例55 実施例53において、室温にて行った反応温度を0〜5℃
において行った以外は実施例53と全く同様にして製造
を行い、式(II、A:H、B:Cl)のビスアゾ化合物を
得た。
【0091】実施例56 実施例53において、式(II-3)のカップラーを先に反応
させ、次いで式(II-2、A:H、B:Cl)のカップラー
を反応させたものを、最初に式(II-2、A:H、B:C
l)のカップラーを反応させたのち、次いで式(II-3)の
カップラーを反応させた以外は実施例53と全く同様に
して製造を行い、式(II、A:H、B:Cl)のビスアゾ
化合物を得た。
【0092】応用例1 実施例1で得られた式(I、R:H、Cl:2位)のビス
アゾ化合物76重量部、ポリエステル樹脂(東洋紡績社製
バイロン200)のテトラヒドロフラン溶液(固形分濃度2
%)1260重量部、及びテトラヒドロフラン3700重量部を
ボールミリングし、得られた分散液をアルミニウム蒸着
したポリエステルベース(導電性支持体)のアルミニウ
ム面上にドクターブレードを用いて塗布し、自然乾燥し
て、厚さ約1μmの電荷発生層を形成した。
【0093】この電荷発生層上に、電荷搬送物質として
4′−N,N−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチル
ベン2重量部、ポリカーボネート樹脂(帝人社製パンラ
イトK-1300)2重量部及びテトラヒドロフラン16重量部
を混合溶解した溶液をドクターブレードを用いて塗布
し、80℃で2分間、ついで105℃で5分間乾燥して厚さ
約20μmの電荷搬送層を形成して積層型の感光体を作成
した。
【0094】この感光体について、次に示す手順によ
り、その分光感度を測定した。
【0095】まず、感光体を暗所でコロナ放電によりそ
の表面電位を−800V以上に帯電し、その表面電位を−8
00Vになるまで暗減衰させ、表面電位が−800ボルトに
なったときにモノクロメーターを用いて分光した感光体
面での強度が1w/cm2の単色光を感光体に照射し、その表
面電位が−400Vに減衰するまでの時間(秒)を求め、
半減露光量(w・sec/cm2)を算出した。一方、露光によっ
て得られる見掛け上の電位差400Vから暗減衰による電
位の減衰分を差引いた露光により実際に得られている電
位差を求め、この電位差と上記の半減露光量とから感度
(volt・cm2・μJ~1)を算出し、分光感度曲線とした。
こうして得られた分光感度曲を図15に示した。
【0096】この分光感度曲線から明らかなように、本
発明のビスアゾ化合物を含む電子写真感光体は、きわめ
て高感度であることが判る。
【0097】応用例2 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例5で得
られたビスアゾ化合物を使用する以外は、応用例1と同
様にして電子写真感光体を作成し、その分光感度曲線を
求めた。この分光感度曲線を図16に示す。図16から
明らかなように、この電子写真感光体はきわめて高感度
である。
【0098】応用例3 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例9で得
られたビスアゾ化合物を使用する以外は、応用例1と同
様にして電子写真感光体を作成し、その分光感度曲線を
求めた。この分光感度曲線を図17に示す。図17から
明らかなように、この電子写真感光体はきわめて高感度
である。
【0099】応用例4 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例13で
得られたビスアゾ化合物を使用する以外は、応用例1と
同様にして電子写真感光体を作成し、その分光感度曲線
を求めた。この分光感度曲線を図18に示す。図18か
ら明らかなように、この電子写真感光体はきわめて高感
度である。
【0100】応用例5 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例17で
得られたビスアゾ化合物を使用する以外は、応用例1と
同様にして積層型の電子写真感光体を作成した。
【0101】この積層型感光体について、静電複写紙試
験装置((株)川口電機製作所製、SP428 型)を用いて、
−6KVのコロナ放電を20秒間行って負に帯電せしめた
後、20秒間暗所に放置し、その時の表面電位Vpo(V)を測
定し、次いで、タングステンランプによってその表面が
照度4.5ルックスになるように光を照射し、光減衰によ
ってVpoが1/2になるまでの時間(秒)を求め、感光体の
感度として半減露光量E1/2(ルックス・秒)を算出し
た。
【0102】本発明にかかわる感光体のVpoは−1076
V、E1/2は0.7ルックス・秒であり、高感度な感光体で
あることが判る。
【0103】応用例6 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例21で
得られたビスアゾ化合物を使用し、又、電荷搬送物質と
して1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノ)スチリル−
5−(4−ジエチルアミノ)フェニルピラゾリンを使用す
る以外は、応用例1と同様にして積層型の電子写真感光
体を作成した。この積層型感光体について応用例5と同
様にしてその特性を測定したところ、Vpoは−1076V、
E1/2は0.7ルックス・秒であり、高感度な感光体である
ことが判る。
【0104】応用例7 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例25で
得られたビスアゾ化合物を使用する以外は、応用例1と
同様にして積層型の電子写真感光体を作成した。この感
光体について応用例5と同様にしてその特性を測定した
ところ、Vpoは−960V、E1/2は0.9ルックス・秒であ
り、高感度な感光体であることが判る。
【0105】応用例8 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例29で
得られたビスアゾ化合物を用いる以外は、応用例1と同
様にして積層型電子写真感光体を得た。この感光体につ
いて応用例5と同様にしてその特性を測定したところ、
Vpoは−758V、E1/2は0.8ルックス・秒であり、高感度
な感光体であることが判る。
【0106】応用例9 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例33で
得られたビスアゾ化合物を用いる以外は、応用例1と同
様にして積層型電子写真感光体を得た。この感光体につ
いて応用例5と同様にしてその特性を測定したところ、
Vpoは−1156V、E1/2は1.0ルックス・秒であり、高感
度な感光体であることが判る。
【0107】応用例10 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例37で
得られたビスアゾ化合物を用いる以外は、応用例1と同
様にして積層型電子写真感光体を得た。この感光体につ
いて応用例5と同様にしてその特性を測定したところ、
Vpoは−1046V、E1/2は0.7ルックス・秒であり、高感
度な感光体であることが判る。
【0108】応用例11 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例41で
得られたビスアゾ化合物を用い、又、電荷搬送物質とし
て9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−メチル
−1−フェニルヒドラゾンを用いる以外は、応用例1と
同様にして積層型電子写真感光体を得た。この感光体に
ついて応用例5と同様にしてその特性を測定したとこ
ろ、Vpoは−628V、E1/2は0.8ルックス・秒であり、高
感度な感光体であることが判る。
【0109】応用例12 応用例1において、ビスアゾ化合物として実施例45で
得られたビスアゾ化合物を用いる以外は、応用例1と同
様にして積層型電子写真感光体を得た。この感光体につ
いて応用例5と同様にしてその特性を測定したところ、
Vpoは−1454V、E1/2は2.3ルックス・秒であり、高感
度な感光体であることが判る。
【0110】応用例13 実施例49で得られた式(II、A:Cl、B:H)のビス
アゾ化合物76重量部、ポリエステル樹脂(東洋紡績社製
バイロン200)のテトラヒドロフラン溶液(固形分濃度2
%)1260重量部、及びテトラヒドロフラン3700重量部を
ボールミルにてミリングし、得られた分散液をアルミニ
ウム蒸着したポリエステルベース(導電性支持体)のア
ルミニウム面上にドクターブレードを用いて塗布し、自
然乾燥して、厚さ約1μmの電荷発生層を形成した。
【0111】この電荷発生層上に、電荷搬送物質として
4′−N,N−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチル
ベン2重量部、ポリカーボネート樹脂(帝人社製パンラ
イトK-1300)2重量部及びテトラヒドロフラン16重量部
を混合溶解した溶液をドクターブレードを用いて塗布
し、80℃で2分間、ついで105℃で5分間乾燥して厚さ
約20μmの電荷搬送層を形成して積層型の感光体を作成
した。この感光体について、次に示す手順により、その
分光感度を測定した。
【0112】まず、感光体を暗所でコロナ放電によりそ
の表面電位を−800V以上に帯電し、その表面電位を−8
00Vになるまで暗減衰させ、表面電位が−800Vになっ
たときにモノクロメーターを用いて分光した感光体面で
の強度が1μV/cm2の単色光を感光体に照射し、その表
面電位が−400Vに減衰するまでの時間(秒)を求め、
半減露光量(μV・sec/cm2)を算出した。一方、露光に
よって得られる見掛け上の電位差400ボルトから暗減衰
による電位の減衰分を差引いた露光により実際に得られ
ている電位差を求め、この電位差と上記の半減露光量と
から光減衰度(volt・cm2・μV~1・sec~1)を算出し、
分光感度曲線とした。こうして得られた分光感度曲を図
19に示した。
【0113】この分光感度曲線から明らかなように、本
発明のビスアゾ化合物を含む電子写真感光体は、きわめ
て高感度であることが判る。
【0114】応用例14 応用例13において、ビスアゾ化合物として実施例53
で得られたビスアゾ化合物を使用する以外は、応用例1
3と同様にして電子写真感光体を作成し、その分光感度
曲線を求めた。この分光感度曲線を図20に示す。図2
0から明らかなように、この電子写真感光体はきわめて
高感度である。
【0115】
【発明の効果】以上の説明から判るように本発明のビス
アゾ化合物は容易に製造できる上、応用例からも明らか
なように高速度複写機用等として実用的な高感度の電子
写真感光体、特に積層型感光体において電荷発生顔料と
して用いられるビスアゾ化合物としてきわめて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明のビスアゾ化合物の
赤外吸収スペクトル、
【図2】実施例5で得られた同スペクトル、
【図3】実施例9で得られた同スペクトル、
【図4】実施例13で得られた同スペクトル、
【図5】実施例17で得られた同スペクトル、
【図6】実施例21で得られた同スペクトル、
【図7】実施例25で得られた同スペクトル、
【図8】実施例29で得られた同スペクトル、
【図9】実施例33で得られた同スペクトル、
【図10】実施例37で得られた同スペクトル、
【図11】実施例41で得られた同スペクトル、
【図12】実施例45で得られた同スペクトル、
【図13】実施例49で得られた同スペクトル、
【図14】実施例53で得られた同スペクトル、
【図15】応用例1で得られた分光感度曲線、
【図16】応用例2で得られた同曲線、
【図17】応用例3で得られた同曲線、
【図18】応用例4で得られた同曲線、
【図19】応用例13で得られた同曲線、
【図20】応用例14で得られた同曲線。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるビスアゾ化
    合物。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記各式で表わされるビスアゾ化合物の
    群から選択される化合物。 【化2】
  3. 【請求項3】 下記各式で表わされるビスアゾ化合物の
    群から選択される化合物。 【化3】
  4. 【請求項4】 下記一般式(I)で表わされるビスアゾ化
    合物。 【化4】
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