JP3358016B2 - 2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物 - Google Patents

2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な2−ヒドロ
キシ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ
〔a〕カルバゾール化合物に関し、更に詳しくは有機光
導電体として有用なアゾ化合物を製造するための原料と
して有用である2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモ
イル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、ある種のアゾ化合物が、電子
写真感光体の一つの形態である積層型感光体の電荷発生
層に用いられる電荷発生顔料として有効であることが知
られている。ここでいう積層型感光体とは、導電性支持
体上に、光によって電荷担体を生成する能力を有する電
荷発生顔料を、適切な方法、例えば真空蒸着、顔料溶液
の塗布、あるいは樹脂溶液に顔料の微細粒子を分散した
分散液の塗布などにより薄層として電荷発生層を形成
し、その上に電荷発生層で生成した電荷担体が効率良く
注入され、しかもその移動を行うところの電荷輸送層
(通常この電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂から
なる。)を形成せしめた感光体である。従来、この種の
感光体に使用されるアゾ化合物として、例えば、特開昭
47−37543号公報、及び特開昭52−55643
号公報などに記載されているベンジジン系ビスアゾ化合
物、あるいは特開昭52−8832号公報に記載されて
いるスチルベン系ビスアゾ化合物などが知られている。
しかしながら、従来のアゾ化合物を用いた積層型の感光
体は一般に感度が低いため高速複写機用の感光体として
は不十分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
写真感光体、特に先に述べたような積層型電子写真感光
体において有用なアゾ化合物を得るための原料として有
用である、新規2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモ
イル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば下記一般
式(I)で表される2−ヒドロキシ−3−フェニルカル
バモイル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物が
提供される。
【化1】 (式中、Ar1、Ar2は置換もしくは無置換のアリール
基を表し、各々同一でも異なっていてもよく、Xは水素
原子、アルキル基、アルコキシ基もしくはハロゲン原
子、Yは−CH2CH2−又は−CH=CH−を表す。)
【0005】本発明の前記一般式(I)で表される2−
ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベン
ゾ〔a〕カルバゾール化合物は、下記一般式(II)で表
されるアニリン化合物と、下記一般式(III)で表され
る2−ヒドロキシ−3−カルボキシ−11H−ベンゾ
〔a〕カルバゾール化合物とを反応させることによって
得ることができる。
【化2】 (式中、Ar1、Ar2は置換もしくは無置換のアリール
基を表し、各々同一でも異なっていてもよい。Yは−C
2CH2−又は−CH=CH−を表す。)
【化3】 (式中、Xは水素原子、アルキル基、アルコキシ基もし
くはハロゲン原子を表す。)
【発明の実施の形態】
【0006】前記一般式(I)で表される2−ヒドロキ
シ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕
カルバゾール化合物の製造は、具体例には、ベンゼン、
トルエン、ジオキサンなどの有機溶媒に、前記一般式
(III)で表される2−ヒドロキシ−3−フェニルカル
バモイル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物を
溶解もしくは分散しておき、これに水酸化カリウム、水
酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ金属を加え、カル
ボン酸アルカリ金属塩としたのち、五塩化リン、三塩化
リン、塩化チオニルなどのハロゲン化剤を添加すること
により酸ハロゲン化物とし、これを単離するか、もしく
はそのまま前記一般式(II)で表されるアニリン化合物
と反応させることにより得ることができる。
【0007】前記一般式(I)、(II)及び(III)にお
けるAr1、Ar2及びXの具体例としては、アリール基
としてフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アン
トリル基、ピレニル基などを、アルキル基としてメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などを、アルコキ
シ基としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブ
トキシ基などを、ハロゲン原子としてフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素を挙げることができる。またAr1、Ar2
置換基としては上記のアリール基、アルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲン原子が挙げられる。
【0008】
【実施例】以下に実施例及び応用例を示すが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0009】実施例1 2−ヒドロキシ−3−カルボキシ−11H−ベンゾ
〔a〕カルバゾール13.86g(50.0mmol)
を1,4−ジオキサン140mlに分散させ、これに8
6%水酸化カリウム3.26g(50.0mmol)と
メタノール10mlの溶液を加えたのち、溶媒を留去し
ながら2時間かけ約90℃になるまで加熱攪拌を行っ
た。さらに1,4−ジオキサン80mlを加えたのち、
約80℃にて三塩化リン4.53g(33.0mmo
l)を1,4−ジオキサン5mlにて希釈した溶液を1
5分間かけ滴下し、1時間還流攪拌した。これに4−
(4−アミノフェネチル)−4’,4''−ジメチルトリ
フェニルアミン19.63g(50.0mmol)と
1,4−ジオキサン30mlの溶液を15分間かけ滴下
し、更に11時間還流攪拌した。内容物を室温までに放
冷し、これを氷水に開け炭酸ナトリウムにて中和を行っ
た。生成している沈殿を瀘別し、これを水洗、ついでメ
タノール洗浄後、減圧加熱乾燥することにより薄茶黄色
の粗結晶を得た。更に、これをシリカゲルカラムクロマ
ト処理(溶離液:トルエン/酢酸エチル=3/1(体積
比))し、ついでN,N−ジメチルホルムアミド/エタ
ノール混合溶媒にて再結晶することにより、黄色針状結
晶の下記構造式(IV)で表される目的物の2−ヒドロキ
シ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕
カルバゾール化合物10.90g(収率33.4%)を
得た。融点は289℃であった。この2−ヒドロキシ−
3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カル
バゾール化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)
を図1に示す。
【化4】
【0010】実施例2 実施例1と同様な条件で下記構造式(V)で表される2
−ヒドロキシ−3−フェニル−カルバモイル−11H−
ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物を収率24%で得た。
【化5】 融点は280℃以上であった。この2−ヒドロキシ−3
−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カルバ
ゾール化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を
図2に示す。
【0011】実施例3〜5 実施例1と同様な条件で、各々下記の構造式で示される
2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル−11H−
ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物〔(VI)(実施例3)、
(VII)(実施例4)、(VIII)(実施例5)〕を得た。得
られた化合物の収率、融点、元素分析値を表1に示す。
また得られた2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイ
ル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物のそれぞ
れの赤外吸収スペクトル図(KBr錠剤法)を各々図3
〜5に示す。
【化6】
【化7】
【化8】
【0012】
【表1】
【0013】応用例 実施例1で得られた前記構造式(IV)で表される2−ヒ
ドロキシ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ
〔a〕カルバゾール化合物にトリフェニルアミン−4,
4’,4''−トリス(ジアゾニウムテトラフルオロボレ
ート)を作用せしめて、下記構造式(IX)で表されるト
リスアゾ化合物を製造した。
【化9】
【0014】次にこのトリスアゾ化合物7.5重量部及
びポリエステル樹脂(東洋紡績社製バイロン200)の
テトラヒドロフラン溶液(固形分濃度0.5重量%)5
00重量部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分散
液をアルミニウム蒸着したポリエステルベース(導電性
支持体)のアルミニウム面上にドクターブレードを用い
て塗布し、自然乾燥して、厚さ約1μmの電荷発生層を
形成した。この電荷発生層上に、電荷輸送物質として
4’−ビス(4−メチルフェニル)−α−フェニルスチ
ルベン1重量部、ポリカーボネート樹脂(帝人社製パン
ライトK−1300)1重量部及びテトラヒドロフラン
8重量部を混合溶解した溶液をドクターブレードを用い
て塗布し、80℃で2分間、次いで120℃で5分間乾
燥して厚さ約20μmの電荷輸送層を形成して積層型の
電子写真感光体を作成した。
【0015】上記のようにして作製した積層型の電子写
真感光体について、静電複写紙試験装置((株)川口電
気製作所製SP428型)を用いて−6KVのコロナ放
電を20秒間行って負に帯電せしめた後、20秒間暗所
に放置し、その時の表面電位Vpo(V)を測定し、次
いでタングステンランプによってその表面が照度4.5
luxになるように光を照射し、光減衰によってVpo
が1/2になるまでの時間(sec)を求め、感光体の
感度として半減露光量E1/2(lux・sec)を算
出した。Vpoは−1144(V)、E1/2は2.5
1(lux・sec)であり、高感度な電子写真感光体
であることがわかる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の2−ヒド
ロキシ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ
〔a〕カルバゾール化合物は新規であり、容易に製造で
きる上、応用例からも明らかなように、高速度複写機な
どに実用的な高感度電子写真感光体における電荷発生物
質のアゾ化合物の製造原料として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明の2−ヒドロキシ−
3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カル
バゾール化合物の赤外吸収スペクトル図(KBr錠剤
法)である。
【図2】実施例2で得られた本発明の2−ヒドロキシ−
3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カル
バゾール化合物の赤外吸収スペクトル図(KBr錠剤
法)である。
【図3】実施例3で得られた本発明の2−ヒドロキシ−
3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カル
バゾール化合物の赤外吸収スペクトル図(KBr錠剤
法)である。
【図4】実施例4で得られた本発明の2−ヒドロキシ−
3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カル
バゾール化合物の赤外吸収スペクトル図(KBr錠剤
法)である。
【図5】実施例5で得られた本発明の2−ヒドロキシ−
3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カル
バゾール化合物の赤外吸収スペクトル図(KBr錠剤
法)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 209/88 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される2−ヒドロ
    キシ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ
    〔a〕カルバゾール化合物。 【化1】 (式中、Ar1、Ar2は置換もしくは無置換のアリール
    基を表し、各々同一でも異なっていてもよく、Xは水素
    原子、アルキル基、アルコキシ基もしくはハロゲン原
    子、Yは−CH2CH2−又は−CH=CH−を表す。)
JP32515695A 1994-11-25 1995-11-20 2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール化合物 Expired - Lifetime JP3358016B2 (ja)

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