JP3156852B2 - ジピレニルアミン誘導体及びその製造法 - Google Patents

ジピレニルアミン誘導体及びその製造法

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保 有賀
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用の有機光導
電性材料として有用な、新規なジピレニルアミン誘導体
及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式において使用される
感光体の有機光導電性素材としては、例えば、ポリ-N-
ビニルカルバゾール、トリフェニルアミン化合物(米国
特許第3,180,730号)、ベンジジン化合物(米国特許第3,2
65,496、特公昭39-11546号公報、特開昭53-27033号公
報)等のような数多くの提案がなされている。ここにい
う「電子写真方式」とは、一般に光導電性の感光体を、先
ず暗所で例えばコロナ放電などにより帯電せしめ、次い
で画像状露光を行なって露光部の電荷を選択的に放電さ
せることにより静電潜像を得、更にこの潜像部をトナー
などを用いた現像手段で可視化して画像を形成するよう
にした画像形成法の一つである。このような電子写真方
式における感光体に要求される基本的な特性としては、
1)暗所において適当な電位に帯電されること、2)暗所に
おける電荷の放電が少ないこと、3)光照射により速やか
に電荷を放電すること、などが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光導電性有機材料は、これらの要求を必ずしも満足して
いないのが実状である。従って、本発明の目的は、基本
的な電子写真特性を全て満足し、光導電性材料として有
用な、新規なジピレニルアミン誘導体及びその工業的に
有利な製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記化
1(一般式I)
【化1】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキ
シ基を表わし、nは1〜5整数を表わす。又、nが2以
上の場合Rは夫々同一でも異なっていてもよい。)で示
されるジピレニルアミン誘導体が提供される。
【0005】また、本発明によれば、下記化2(一般式
II)
【化2】 (式中、R及びNは前記と同じ。)で示されるアニリン
誘導体と下記化3(一般式III)
【化3】 (式中、Xは臭素あるいはヨウ素を表わす。)で示され
るハロゲノピレンとを反応させることを特徴とする前記
化1(一般式I)で示されるジピレニルアミン誘導体の
製造法が提供される。
【0006】また、本発明によれば、下記化4(一般式
IV)
【化4】 (式中、R,nは前記と同じ。)で示されるN−フェニ
ル−1−アミノピレン誘導体と前記化3(一般式III)
で示されるハロゲノピレンとを反応させることを特徴と
する前記化1(一般式I)で示されるジピレニルアミン
誘導体の製造法が提供される。
【0007】前記一般式(I),(II),(IV)において
Rの具体例としての低級アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基が、また低級アル
コキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基などが挙げられる。
【0008】本発明に係る前記一般式(I)で示されるジ
ピレニルアミン誘導体は、新規物質であり、このもの
は、前記したように一般式(II)で表わされるアニリン
導体と一般式(III)で表わされるハロゲノピレン又は一
般式(IV)で表わされるN−フェニル−1−アミノピレン
誘導体と一般式(III)で表わされるハロゲノピレンとを
好ましくは銅粉、酸化銅あるいはハロゲン化銅などと縮
合反応中に生ずるハロゲン化水素を中和するのに充分な
量のアルカリ塩を加え、溶媒の存在下又は無溶媒下で、
窒素雰囲気下、150〜250℃程度の温度において反応させ
ることにより製造することができる。
【0009】この場合、アルカリ塩としては、苛性ソー
ダ、苛性カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど
を挙げることができる。また、反応溶媒としては、ニト
ロベンゼン、ジクロルベンゼン、キノリン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチ
ルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ンなどを挙げることができる。
【0010】本発明で得られる新規なジピレニルアミン
誘導体は、電子写真用感光体に於ける光導電性素材とし
て極めて有用であり、染料やルイス酸などの増感剤によ
って光学的あるいは化学的に増感される。更にこのもの
は、有機顔料あるいは無機顔料を電荷発生物質とする、
所謂機能分離型感光体に於ける電荷輸送物質としてとり
わけ有用である。
【0011】上記増感剤としては、例えば、メチルバイ
オレット、クリスタルバイオレット等のトリアリールメ
タン染料、ローズベンガル、エリスロシン、ローダミン
等のキサンチン染料、メチレンブルー等のチアジン染
料、2,4,7-トリニトロ-9-フルオレノン、2,4-ジニトロ-
9-フルオレノン等が挙げられる。また、有機顔料として
はシーアイピグメントブルー25(CI No.21180)、シーア
イピグメントレッド41(CI No.21200)、シーアイピグメ
ントレッド3(CI No.45210)等のアゾ系顔料、シーアイピ
グメントブルー16(CI No.74100)等のフタロシアニン系
顔料、シーアイバットブラウン5(CI No.73410)、シーア
イバットダイ(CI No.73030)等のインジゴ系顔料、アル
ゴスカーレットB、インダンスレンスカーレットR等のペ
リレン系顔料が挙げられる。また、セレン、セレン-テ
ルル、硫化カドミウム、α-シリコン等の無機顔料も使
用できる。
【0012】
【発明の効果】請求項1に係る一般式(I)で示される新
規なジピレニルアミン誘導体は、前記したように光導電
性素材として有効に機能し、また染料やルイス酸などの
増感剤によって光学的あるいは化学的に増感されること
から、電子写真用感光体の感光層の電荷輸送物質等とし
て好適に使用され、特に電荷発生層と電荷輸送層を二層
に区分した、所謂機能分離型感光層における電荷輸送物
質として有用なものである。また、請求項2乃至3の製
造方法は、前記一般式(I)で示される新規なジピレニ
ルアミン誘導体を簡便かつ安価に得ることができるので
工業的に極めて有用なものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0014】実施例1 P−トルイジン1.07g(10.0mmol)、1−
ヨードピレン6.56g(20.0mmol)、炭酸カ
リウム5.53g、銅粉0.64g及びニトロベンゼン
50mlを窒素気流下、エステル管で共沸脱水しなが
ら、207℃で6.5時間撹拌した。室温まで放冷した
後、セライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮してニト
ロベンゼンを留去した。得られた残渣にクロロホルムを
加え、クロロホルム層を水洗し、次いで硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、更に減圧濃縮して暗褐色油状物を得た。こ
れをシリカゲルカラム処理〔溶離液;トルエン/n−ヘ
キサン(1:2)混合溶媒〕し、エタノール/DMF混
合溶媒から再結晶して、黄色板状晶の下式で示される
N,N−ジ(1−ピレニル)−P−トルイジン1.33
g(収率26.2%)を得た。融点は272.5〜27
3.5℃であった。元素分析値はC3925Nとし下記
の通りであった。
【化1】 この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図
1に示す。
【0015】実施例2P−トルイジン1.07g(10.0mmolの代わり
にP−アニシジン1.23g(10.0mmol)を用
いた他は 実施例1と同様な条件で、ジピレニルアミン誘
導体を得た。得られた化合物の化学構造式、融点及び元
素分析値を表1に示す。また赤外吸収スペクトル(KB
r錠剤法)を図2に示す。
【表1】
【0016】実施例3 N−フェニル−1−アミノピレン0.55g(1.9m
mol)、1−ヨードピレン0.92g(2.8mmo
l)、炭酸カリウム0.52g、銅粉0.12g及びニ
トロベンゼン15mlを窒素気流下、エステル管で共沸
脱水しながら207℃で6時間撹拌した。室温まで放冷
した後、セライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮して
ニトロベンゼンを留去した。得られた残渣をメタノール
次いで水、更にメタノールにて結晶洗浄をおこない、暗
緑色粗結晶0.89g(96%)を得た。これをN,N
−ジメチルホルムアミド(DMF)にて再結晶をして
色結晶の下式で示されるN,N−ジ(1−ピレニル)ア
ニリン0.46g(収率49%)を得た。融点は280
℃以上であった。元素分析値はC3823Nとして下記の
通りであった。
【化1】 この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図
3に示す。
【0017】応用例 電荷発生物質として下記ビスアゾ化合物 7.5部
【化5】 及びポリエステル樹脂〔(株)東洋紡績製バイロン20
0〕の0.5%テトラヒドロフラン溶液500部をボールミル中
で粉砕混合し、得られた分散液をアルミニウム蒸着ポリ
エステルフィルム上にドクターブレードで塗布し、自然
乾燥して約1μm厚の電荷発生層を形成した。次に、ポ
リカーボネート樹脂〔(株)帝人製パンライトK-1300〕
1部とテトラヒドロフラン14部の樹脂溶液に、電荷輸
送物質として実施例2の化合物1部を溶解し、この溶液を
前記電荷発生層上にドクターブレードで塗布し、80℃で
2分間、次いで120℃で5分間乾燥して厚さ約20μmの電
荷輸送層を形成して感光体を作成した。
【0018】次に、こうして得られた積層型電子写真感
光体の可視域での感度を調べるため、この感光体に静電
複写紙試験装置〔(株)川口電機製作所製SP428型〕を
用いて暗所で-6KVのコロナ放電を20秒間行なって帯電さ
せた後、感光体の表面電位Vm(v)を測定し、更に20秒間
暗所に放置した後、表面電位Vo(v)を測定した。次い
で、タングステンランプ光を感光体表面での照度が4.5l
uxになるように照射して、Voが1/2になるまでの露光量E
1/2(lux・sec)及び30秒間照射後の残留表面電位Vr(v)を
測定した結果は以下のようであった。 Vm=−1489(V)、Vo=−1297(V)、V
r=0(V) E1/2=0.76(lux・sec)
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたジピレニルアミン誘導体の
赤外線吸収スペクトル図(KBr錠剤法)である。
【図2】実施例2で得られたジピレニルアミン誘導体の
赤外線吸収スペクトル図(KBr錠剤法)である。
【図3】実施例3で得られたジピレニルアミン誘導体の
赤外線吸収スペクトル図(KBr錠剤法)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 浩 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平2−190863(JP,A) 特開 昭58−203949(JP,A) 特開 昭53−105469(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 211/00 C07C 209/00 G03G 5/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 【化1】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキ
    シ基を表わし、nは1〜5整数を表わす。又、nが2以
    上の場合Rは夫々同一でも異なっていてもよい。)で示
    されるジピレニルアミン誘導体。
  2. 【請求項2】 下記一般式II 【化2】 (式中、R及びnは前記と同じ。)で示されるアニリン
    誘導体と下記一般式III 【化3】 (式中、Xはハロゲンを表わす。)で示されるハロゲノ
    ピレンとを反応させることを特徴とする一般式 【化1】 (R,nは前記と同じ)で示されるジピレニルアミン誘
    導体の製造法。
  3. 【請求項3】 下記一般式IV 【化4】 (式中、R,nは前記と同じ。)で示されるN−フェニ
    ル−1−アミノピレン誘導体と下記一般式III 【化3】 (式中、Xは前記と同じ)で示されるハロゲノピレンと
    を反応させることを特徴とする下記一般式 【化1】 (式中、R,nは前記と同じ)で示されるジピレニルア
    ミン誘導体の製造法。
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