JP2701067B2 - 新規なトリアミン化合物及びその製造方法 - Google Patents

新規なトリアミン化合物及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真用の有機光導電性材料として有用
な、新規なトリアミン化合物及びその製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、電子写真方式において使用される感光体の有機
光導電性素材としては、例えば、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、トリフェニルアミン化合物(米国特許第3,18
0,730号)、ベンジジン化合物(米国特許第3,265,496、
特公昭39−11546号公報、特開昭53−27033号公報)等の
ような数多くの提案がなされている。
ここにいう「電子写真方式」とは、一般に光導電性の
感光体を、先ず暗所で例えばコロナ放電などにより帯電
せしめ、次いで画像状露光を行なって露光部の電荷を選
択的に放電させることにより静電潜像を得、更にこの潜
像部をトナーなどを用いた現像手段で可視化して画像を
形成するようにした画像形成法の一つである。このよう
な電子写真方式における感光体に要求される基本的な特
性としては、1)暗所において適当な電位に帯電される
こと、2)暗所における電荷の放電が少ないこと、3)
光照射により速やかに電荷を放電すること、などが挙げ
られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の光導電性有機材料は、これらの
要求を必ずしも満足していないのが実状である。
従って、本発明の目的は、基本的な電子写真特性を全
て満足し、光導電性材料として有用な、新規なトリアミ
ン化合物及びその製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、下記一般式(I) (上式中、R1及びR2は水素原子又は低級アルキル基を表
わし、夫々同一でも異なっていてもよい、) で示されるトリアミン化合物が提供され、また一般式
(II) (上式中、R1は水素原子又は低級アルキル基を表わ
す、) で示されるジアミノ化合物と、下記一般式(III) (上式中、Xはハロゲン原子を表わし、またR2は水素原
子又は低級アルキル基を表わす、) で示されるハロベンゼン化合物とを反応させることを特
徴とする前記トリアミン化合物の製造方法が提供され
る。
前記一般式において、R1及びR2の低級アルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基な
どが挙げられる。更に、Xのハロゲン原子としては、ヨ
ウ素、臭素、塩素等の各原子が挙げられる。
本発明に係る原子一般式(I)で示されるトリアミン
化合物は、新規物質であり、このものは、前記一般式
(II)で示されるジアミノ化合物と前記一般式(III)
で示されるハロベンゼン化合物と銅粉、酸化銅あるいは
ハロゲン化銅などとに、縮合反応中に生じるハロゲン化
水素を中和するのに充分な量のアルカリ塩を加え、溶媒
の存在下又は無溶媒下で、窒素雰囲気下、150〜250℃程
度の温度において反応させることにより製造することが
できる。
この場合、アルカリ塩としては、苛性ソーダ、苛性カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどを挙げるこ
とができる。また、反応溶媒としては、ニトロベンゼ
ン、シクロルベンゼン、キノリン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどを挙げ
ることができる。
本発明で得られる新規なトリアミン化合物は、電子写
真用感光体に於ける光導電性素材として極めて有用であ
り、染料やルイス酸などの増感剤によって光学的あるい
は化学的に増感される。更にこのものは、有機顔料ある
いは無機顔料を電荷発生物質とする、所謂機能分離型感
光体に於ける電荷輸送物質としてとりわけ有用である。
上記増感剤としては、例えば、メチルバイオレット、
クリスタルバイオレット等のトリアリールメタン染料、
ローズベンガル、エリスロシン、ローダミン等のキサン
チン染料、メチレンブルー等のチアジン染料、2,4,7−
トリニトロ−9−フルオレノン、2,4−ジニトロ−9−
フルオレノン等が挙げられる。
また、有機顔料としてはシーアイピグメントブルー25
(CI No.21180)、シーアイピグメントレッド41(CI N
o.21220)、シーアイピグメントレッド3(CI No.4521
0)等のアゾ系顔料、シーアイピグメントブルー16(CI
No.74100)等のフタロシアニン系顔料、シーアイバット
ブラウン5(CI No.73410)、シーアイバットダイ(CI
No.73030)等のインジゴ系顔料、アルゴスカーレット
B、インダンスレンスカーレットR等のペリレン系顔料
が挙げられる。また、セレン、セレン−テルル、硫化カ
ドミウム、α−シリコン等の無機顔料も使用できる。
〔発明の効果〕
請求項(1)の前記一般式(I)で示される新規なト
リアミン化合物は、前記したように光導電性素材として
有効に機能し、また染料やルイス酸などの増感剤によっ
て光学的あるいは化学的に増感されることから、電子写
真用感光体の感光層の電荷輸送物質等として好適に使用
され、特に電荷発生層と電荷輸送層を二層に区分した、
所謂機能分離型感光層における電荷輸送物質として有用
なものである。
また、請求項(2)の製造方法は、前記一般式(II)
で示されるジアミノ化合物と前記一般式(III)で示さ
れるハロベンゼン化合物との縮合反応を利用すればよい
ので、工業的に極めて有利な製造方法ということができ
る。
〔実 施 例〕
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
実施例1 N,N−ビス{4′−アミノ(1,1′−ビフェニル)−4
−イル}−p−トルイジン1.77g(4.00ミリモル)、4
−ヨードベンゼン26.11g(0.128モル)、銅粉0.25g及び
炭素カリウム4.42gを窒素気流下、エステル管で共沸脱
水しながら、182〜183℃で10時間撹拌した。室温まで放
冷した後、セライトを用いて濾過し、濾液にクロロホル
ムを加え、クロロホルム層を水洗し、次いで硫酸マグネ
シウムで乾燥し、更に減圧濃縮して、暗褐色の油状物を
得た。これをシリカゲルカラム処理〔溶離液;トルエン
/n−ヘキサン(1:1)混合溶媒〕し、酢酸エチルから再
結晶して、薄黄色針状結晶の下式で示されるトリアミン
化合物0.87g(収率29.2%)を得た。
また、その元素分析値はC55H43N3として下記の通りで
あった。
C% H% N% 実測値 88.68 5.80 5.52 計算値 88.56 5.81 5.63 この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第
1図に、熱分析結果(TG及びDSC)を第2図に、夫々示
す。
実施例2 実施例1におけるN,N−ビス{4′−アミノ(1,1′−
ビフェニル)−4−イル}−p−トルイジンの代わりに
N,N−ビス{4′−アミノ(1,1′−ビフェニル)−4−
イル}アニリンを用いた以外は、実施例1と同様に操作
して、下式で示されるトリアミン化合物を得た。
得られた化合物の融点は195.0〜196.5℃であり、また
その元素分析値は下記の通りであった。
C% H% N% 実測値 88.67 5.41 5.80 計算値 88.61 5.65 5.74 この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第
2図に示す。
実施例3 実施例1における4−ヨードベンゼンの代わりにp−
ヨードトルエンを用いた以外は、実施例1と同様に操作
して、下式で示されるトリアミン化合物を得た。
得られた化合物は融点を示さず、その元素分析値は下
記の通りであった。
C% H% N% 実測値 88.50 6.29 5.08 計算値 88.35 6.41 5.24 この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第
3図に示す。
応用例 電荷発生物質として下記ビスアゾ化合物7.5部 及びポリエステル樹脂〔(株)東洋紡績製バイロン20
0〕の0.5%テトラヒドロフラン溶液500部をボールミル
中で粉砕混合し、得られた分散液をアルミニウム蒸着ポ
リエステルフィルム上にドクターブレードで塗布し、自
然乾燥して約1μm厚の電荷発生層を形成した。次に、
ポリカーボネート樹脂〔(株)帝人製パンライトK−13
00〕1部とテトラヒドロフラン8部の樹脂溶液に、電荷
輸送物質として実施例1の化合物1部を溶解し、この溶
液を前記電荷発生層上にドクターブレードで塗布し、80
℃で2分間、次いで120℃で5分間乾燥して厚さ約20μ
mの電荷輸送層を形成して感光体Aを作成した。
次に、こうして得られた積層型電子写真感光体Aの可
視域での感度を調べるため、この感光体に静電複写紙試
験装置〔(株)川口電機製作所製SP428型〕を用いて暗
所で−6KVのコロナ放電を20秒間行なって帯電させた
後、感光体の表面電位Vm(v)を測定し、更に20秒間暗
所に放置した後、表面電位Vo(v)を測定した。次い
で、タングステンランプ光を感光体表面での照度が4.5l
uxになるように照射して、Voが1/2になるまでの露光量E
1/2(lux・sec)及び30秒間照射後の残留表面電位Vr
(v)を測定した。結果を表−1に示す。
比較例 電荷輸送物質として4,4′,4″−トリメチルトリフェ
ニルアミン(比較感光体B)を用いた以外は、応用例と
まったく同様に操作して電子写真特性を測定した。結果
を表−1に示す。
表−1から、本発明のトリアミン化合物を電荷輸送物
質として用いた感光体Aは、比較感光体Bに比べ、残留
表面電位(Vr)を全く示さず、且つ電子写真感度(E 1/
2)も高く、更に良好な電荷輸送層膜を形成することが
判る。
【図面の簡単な説明】
第1、3及び4図は夫々実施例1、2及び3で得られた
トリアミン化合物の赤外線吸収スペクトル図(KBr錠剤
法)であり、また第2図は実施例1で得られたトリアミ
ン化合物の熱分析結果(TG及びDSC)を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (上式中、R1及びR2は水素原子又は低級アルキル基を表
    わし、夫々同一でも異なっていてもよい、) で示されるトリアミン化合物。
  2. 【請求項2】一般式(II) (上式中、R1は水素原子又は低級アルキル基を表わ
    す、) で示されるジアミノ化合物と、下記一般式(III) (上式中、Xはハロゲン原子を表わし、またR2は水素原
    子又は低級アルキル基を表わす、) で示されるハロベンゼン化合物とを反応させることを特
    徴とする請求項(1)記載のトリアミン化合物の製造方
    法。
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