JP3018299B2 - ビスアゾ化合物 - Google Patents

ビスアゾ化合物

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JP3018299B2
JP3018299B2 JP3014976A JP1497691A JP3018299B2 JP 3018299 B2 JP3018299 B2 JP 3018299B2 JP 3014976 A JP3014976 A JP 3014976A JP 1497691 A JP1497691 A JP 1497691A JP 3018299 B2 JP3018299 B2 JP 3018299B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビスアゾ化合物に関
し、更に詳しくは有機光導電体として有用なビスアゾ化
合物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ある種のアゾ化合物が、電子
写真用感光体の一つの形態である積層型感光体の電荷発
生層に用いられる電荷発生顔料として、有効であること
が知られている。ここでいう積層型感光体とは、導電性
支持体上に、光によって、電荷担体を生成する能力を有
する電荷発生顔料を、適切な方法、例えば真空蒸着、顔
料溶液の塗布あるいは樹脂溶液に顔料の微細粒子を分散
した分散液の塗布などにより薄層として電荷発生層を形
成せしめ、その上に電荷発生層で生成した電荷担体を効
率よく注入され得て、しかもその移動を行うところの電
荷搬送層(通常この電荷搬送層は、電荷搬送物質と結着
樹脂からなる。)を形成せしめた感光体である。従来、
この種の感光体に使用されるアゾ化合物として、例え
ば、特開昭47−37543号公報、及び、特開昭52
−55643号公報などに記載されているベンジジン系
ビスアゾ化合物あるいは特開昭52−8832号公報に
記載されているスチルベン系ビスアゾ化合物などが知ら
れている。しかしながら、従来のアゾ化合物を用いた積
層型の感光体は一般に感度が低いため高速複写機用の感
光体としては不充分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
写真感光体において有用な、特に先に述べた積層型感光
体において有用なビスアゾ化合物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記式
[化1]で表わされるビスアゾ化合物が提供される。こ
のビスアゾ化合物は以下のようにして製造することがで
きる。すなわち、下記[化4]で表わされるジアゾニウ
ム塩化合物と、
【化4】 [式中Xはアニオン官能基を表わす。]下記式[化5]
又は[化6]で表わされる化合物
【化5】 [式中AはH、Cl、NO2 、CH3 、C2 H5 又はO
CH3 を表わす]
【化6】
【0005】とを最初に反応させ、次いで最初に式[化
5]で表わされる化合物を反応させた場合には、式[化
6]で表わされる化合物を反応させ、また最初に式[化
6]で表わされる化合物を反応させた場合には式[化
5]で表わされる化合物を反応させることによって式
[化1]で表わされるビスアゾ化合物を製造することが
できる。又、別法として、一般式[化7]で表わされる
ジアゾニウム塩化合物と、式[化6]で表わされる化合
物とを反応させることによっても式[化1]のビスアゾ
化合物を製造することができる。
【化7】
【0006】[式中Xはアニオン官能基を表わす]さら
に、本発明のビスアゾ化合物は次のような方法によって
も製造することができる。すなわち、下記一般式[化
8]で表わされるジアゾニウム塩化合物と、
【化8】 [式中Xはアニオン官能基を表わす]前記式[化5]で
表わされる化合物とを反応させることによる方法であ
る。前記[化4]、[化7]、[化8]におけるXはア
ニオン官能基を表わすか、たとえばBF4 、パ―クロレ
―ト、ヨ―デイト、クロライド、ブロマイド、サルフェ
―ト、ヘキサフルオロホスフェ―ト、ヘキサフルオロア
ンチモネ―ト、パ―ヨ―デイト、P―トルエンスルホネ
―ト等が好ましい。
【0007】本発明のビスアゾ化合物[化1]の中でと
くに好ましい化合物を挙げると、たとえば次のようなも
のがある。
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0008】あるいは請求項2、3に示した[化2]、
[化3]等を挙げることができる。本発明の式[化1]
で表わされるビスアゾ化合物は前述のように、積層型の
電子写真感光体の電荷発生物質として有用であるが、さ
らに、樹脂中に電荷発生物質と電荷搬送物質とを分散さ
せた単層型の感光層を有する電子写真感光体における電
荷発生物質として、また樹脂中に光導電性物質を分散さ
せた感光層を有する電子写真用感光体における光導性物
質としても有用である。本発明の式[化1]で表わされ
るビスアゾ化合物は、先にも述べたように、一般式[化
4]で表わされるジアゾニウム塩化合物と式[化5]又
は[化6]で表わされるカップラ―とを2段階に順次反
応させるか、あるいは最初のカップリング反応によって
得られる一般式[化7]又は[化8]のジアゾニウム塩
化合物を単離したのち、更にそれぞれに対応するカップ
ラ―を反応させることによって得ることが出来る。実際
には、この反応は、N,N−ジメチルホルムアミド(D
MF)やジメチルスルホキシド(DMSO)などの有機
溶媒に、第1段階のカップリング反応に用いる式[化
5]又は[化6]で表わされるカップラ―を溶解してお
き、これに、一般式[化4]で表わされるジアゾニウム
塩化合物を添加し、必要によって、酢酸ナトリウム水溶
液や、有機アミンのような塩基性物質を添加することに
より、第1段階のカップリング反応は終了する。この時
の反応温度としては、約−20℃ないし約40℃が好ま
しい。
【0009】第2段階のカップリング反応は、上記で得
られた反応混合物に、更に第1段階のカップリング反応
で用いたカップラ―とは異る式[化5]又は[化6]の
カップラ―を更に添加し、第1段階のカップリング反応
と同様に必要によって、酢酸ナトリウム水溶液や有機ア
ミンのような塩基性物質を添加することにより完了させ
るか、あるいは、第1段階のカップリング反応混合物
を、必要によって水やあるいは希塩酸などの酸性水溶液
を添加(この際には、充分な冷却を行ない、反応によっ
て生成している一般式[化7]又は[化8]のジアゾニ
ウム塩化合物を分解させない様にする必要がある。好ま
しくは、10℃以下で処理することが望ましい。)し、
一般式[化7]又は[化8]のジアゾニウム塩化合物を
濾別して単離し、更にこのジアゾニウム塩化合物と、第
1段階のカップリング反応で用いたカップラ―とは異る
式[化5]又は[化6]のカップラ―とを、第1段階の
カップリング反応と同様に反応させることによって、完
了する。いずれの方法によって行った反応混合物におい
ても、反応終了後、析出している結晶を濾取し、適切な
方法により精製(例えば水あるいは/および有機溶剤に
よる洗浄、再結晶法など)することにより式[化1]の
ビスアゾ化合物の製造は完了する。
【0010】
【実施例】本発明のビスアゾ化合物は、上記の様に容易
に製造することができ、また電子写真用感光体において
有効な材料であることを明らかにするために以下に実施
例および応用例を示すか本発明はもとよりこれに限定さ
れるものではない。 実施例1 2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェニル)カルバモ
イル−11H−ベンゾ[a]カルバゾ―ル[化6]0.
92g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶解
し、室温にて9−フルオレノン−2,7−ビスジアゾニ
ウムビステトラフルオロボレ―ト(式[化4]X:BF
4 )1.02g(2.5ミリモル)を加えた。室温にて
10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−フェニル
カルバモイル−11H−ベンゾ[a]カルバゾ―ル(式
[化5]A:H)0.88g(2.5ミリモル)をDM
F100mlに溶解した溶液を加え、次いで10.5%
酢酸ソ―ダ水溶液8mlを加えて2時間室温にて撹拌し
た。生成している沈澱を濾別し、80℃に加熱したDM
F200mlで3回洗浄し、次に水200mlで2回洗
浄した。120℃で減圧下に乾燥して、前記式[化9]
のビスアゾ化合物を得た。収率53%、融点280℃以
上、赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は[図1]
に示した。
【0011】実施例2 実施例1に於いて室温にて行なった反応温度を10〜1
5℃に於いて行なった以外は実施例1と全く同様にして
製造を行い、式[化9]のビスアゾ化合物を得た。 実施例3 実施例1に於いて室温にて行った反応温度を0〜5℃に
於いて行った以外は実施例1と全く同様にして製造を行
ない、式[化9]のビスアゾ化合物を得た。 実施例4 実施例1に於いて式[化6]のカップラ―を先に反応さ
せ、次いで式[化5]のカップラ―を反応させたもの
を、最初に式[化5]のカップラ―を反応させたのち、
次いて式[化6]のカップラ―を反応させた以外は実施
例1と全く同様にして製造を行い、式[化9]のビスア
ゾ化合物を得た。
【0012】応用例1 式[化9]のビスアゾ化合物76重量部、ポリエステル
樹脂(東洋紡績社製パイロン200)のテトラヒドロフ
ラン溶液(固形分濃度2%)1260重量部、及びテト
ラヒドロフラン3700重量部をアルミニウム蒸着した
ポリエステルベ―ス(導電性支持体)のアルミニウム面
上にドクタ―ブレ―ドを用いて塗布し、自然乾燥して、
厚さ約1μmの電荷発生層を形成した。この電荷発生上
に、電荷搬送物質として4´−N,N−ジフェニルアミ
ノ−α−フェニルスチルベン2重量部、ポリカ―ボネ―
ト樹脂(帝人社製パンライトK−1300)2重量部及
びテトラヒドロフラン16重量部を混合溶解した溶液を
ドクタ―ブレ―ドを用いて塗布し、80℃で2分間、つ
いで105℃で5分間乾燥して厚さ約20μmの電荷搬
送層を形成して積層型の感光体を作成した。上記の様に
して作成した積層型の感光体について、静電複写紙試験
装置( 川口電機製作所製、SP428型)を用いて、
−6KVのコロナ放電を20秒間行なって負に帯電せし
めた後、20秒間暗所に放置し、その時の表面電位Vp
o(V)を測定し、次いでタングステンランプによって
その表面が照度4.5ルックスになるように光を照射
し、光減衰によってVpoが1/2になるまでの時間
(秒)を求め、感光体の感度として半減露光量E1/2
(ルックス・秒)を算出した。本発明にかかわる感光体
のVpoは−668V、E1/2は1.5ルックス・秒
であり、高感度な感光体であることが判る。
【0013】実施例5 2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェニル)カルバモ
イル−11Hベンゾ[a]カルバゾ―ル[化6]0.9
2g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶解し、
室温にて9−フルオレノン−2,7−ビスジアゾニウム
ビステトラフルオロボレ―ト([化4]、X:BF4 )
1.02g(2.5ミリモル)を加えた。室温にて10
分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(4−クロロ
フェニル)カルバモイル−11H−ベンゾ[a]カルバ
ゾ―ル(式[化5]A:4位のCl)0.97g(2.
5ミリモル)をDMF100mlに溶解した溶液を加
え、次いで10.5%酢酸ソ―ダ水溶液8mlを加えて
2時間室温にて撹拌した。生成している沈澱を濾別し、
80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄し、次に
水200mlで2回洗浄した。120℃で減圧下に乾燥
して、前記式[化10]のビスアゾ化合物を得た。収率
59%、融点280℃以上、赤外線吸収スペクトル(K
Br錠剤法)は[図2]に示した。
【0014】実施例6 実施例5に於いて室温にて行った反応温度を10〜15
℃に於いて行なった以外は実施例5と全く同様にして製
造を行ない、式[化10]のビスアゾ化合物を得た。 実施例7 実施例5に於いて室温にて行なった反応温度を、0〜5
℃に於いて行った以外は実施例5と全く同様にして製造
を行ない、式[化10]のビスアゾ化合物を得た。 実施例8 実施例5に於いて、式[化6]のカップラ―を先に反応
させ、次いで式[化5]のカップラ―を反応させたもの
を最初に式[化5]のカップラ―を反応させたのち、次
いで式[化6]のカップラ―を反応させた以外は実施例
5と全く同様にして製造を行い、式[化10]のビスア
ゾ化合物を得た。 応用例2 応用例1において[化9]のビスアゾ化合物に代えて
[化10]のビスアゾ化合物を用いた以外は応用例1と
同様にして感光体を作成した。この感光体について応用
例1と同様にして特性を測定したところ、Vpoは−5
18V、E1/2は0.7ルックス・秒であり、高感度
な感光体であることが判る。
【0015】実施例9 2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェニル)カルバモ
イル−11Hベンゾ[a]カルバゾ―ル[化6]0.9
2g(2.5ミルモル)をDMF100mlに溶解し、
室温にて9−フルオレノン−2,7−ビスジアゾニウム
ビステトラフルオロボレ―ト(式[化4]X:BF4 )
1.02g(2.5ミリモル)を加えた。室温にて10
分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(4−ニトロ
フェニル)カルバモイル−11H−ベンゾ[a]カルバ
ゾ―ル0.99g(2.5ミリモル)をDMF100m
lに溶解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソ―ダ
水溶液8mlを加えて2時間室温にて撹拌した。生成し
ている沈澱を濾別し、80℃に加熱したDMF200m
lで3回洗浄し、次に水200mlで2回洗浄した。1
20℃で減圧下に乾燥して、前記式[化12]のビスア
ゾ化合物を得た。収率56%、融点280℃以上、赤外
線吸収スペクトル(KBr錠剤法)は[図3]に示し
た。
【0016】実施例10 実施例9に於いて室温にて行った反応温度を10〜15
℃に於いて行った以外は実施例9と全く同様にして製造
を行なった以外は実施例9と全く同様にして製造を行
い、式[化12]のビスアゾ化合物を得た。 実施例11 実施例9に於いて室温にて行った反応温度を0〜5℃に
於いて行った以外は実施例9と全く同様にして製造を行
い式[化12]のビスアゾ化合物を得た。 実施例12 実施例9に於いて式[化6]のカップラ―を先に反応さ
せ、次いで式[化5]のカップラ―を反応させたものを
最初に式[化5]のカップラ―を反応させたのち、次い
で式[化6]のカップラ―を反応させた以外は実施例9
と全く同様にして製造を行い、式[化12]のビスアゾ
化合物を得た。 応用例3 応用例1において[化9]のビスアゾ化合物に代えて
[化12]のビスアゾ化合物を用いた以外は応用例1と
同様にして感光体を作成した。この感光体について応用
例1と同様にして特性を測定したところ、Vpoは−5
16V、E1/2は0.7ルックス・秒であり、高感度
な感光体であることが判る。
【0017】実施例13 2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェニル)カルバモ
イル−11H−ベンゾ[a]カルバゾ―ル[化6]0.
92g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶解
し、室温にて9−フルオレノン−2,7−ビスジアゾニ
ウム、ビステトラフルオロボレ―ト(式[化4]、X:
BF4 )1.02g(2.5ミリモル)を加えた。室温
にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(4
−メチルフェニル)カルバモイル−11H−ベンゾ
[a]カルバゾ―ル(式[化5]、A:4位のメチル)
0.92g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶
解した溶液を加え、次いで10.5%酢酸ソ―ダ水溶液
を8mlを加えて2時間室温にて撹拌した。生成してい
る沈澱を濾別し、80℃に加熱したDMF200mlで
3回洗浄し、次に水200mlで2回洗浄した。120
℃で減圧下に乾燥して、前記式[化11]のビスアゾ化
合物を得た。収率55%、融点280℃以上、赤外線吸
収スペクトル(KBr錠剤法)は[図4]に示した。
【0018】実施例14 実施例13に於いて室温にて行った反応温度を10〜1
5℃に於いて行なった以外は、実施例13と全く同様に
して製造を行ない、式[化11]のビスアゾ化合物を得
た。 実施例15 実施例13に於いて室温にて行った反応温度を0〜5℃
に於いて行った以外は実施例13と全く同様にして製造
を行い、式[化11]のビスアゾ化合物を得た。 実施例16 実施例13に於いて、式[化6]のカップラ―を先に反
応させ、次いで式[化5]のカップラ―を反応させたも
のを最初に式[化5]のカップラ―を反応させたのち、
次いで式[化6]のカップラ―を反応させた以外は実施
例13と全く同様にして製造を行い、式[化11]のビ
スアゾ化合物を得た。
【0019】応用例4 式[化11]のビスアゾ化合物76重量部、ポリエステ
ル樹脂(東洋紡績社製バイロン200)のテトラヒドロ
フラン溶液(固形分濃度2%)1260重量部、及びテ
トラヒドロフラン3700重量部をアルミニウム蒸着し
たポリエステルベ―ス(導電性支持体)のアルミニウム
面上にドクタ―ブレ―ドを用いて塗布し、自然乾燥し
て、厚さ約1μmの電荷発生層を形成した。この電荷発
生層上に、電荷搬送物質として3−ホルミル−9−エチ
ルカルバゾ―ル−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン
2重量部、ポリカ―ボネ―ト樹脂(帝人社製パンライト
K−1300)2重量部及びテトラヒドロフラン16重
量部を混合溶解した溶液をドクタ―ブレ―ドを用いて塗
布し、80℃で2分間、ついで105℃で5分間乾燥し
て厚さ約20μmの電荷搬送層を形成して積層型の感光
体を作成した。上記の様にして作成した積層型の感光体
について静電複写紙試験装置((株)川口電機製作所
製、SP428型)を用いて、−6KVのコロナ放電を
20秒間行なって負に帯電せしめた後、20秒間暗所に
放置し、その時の表面電位Vpo(V)を測定し、次い
でタングステンランプによってその表面が照度4.5ル
ックスになるように光を照射し、光減衰によってVpo
が1/2になるまでの時間(秒)を求め、感光体の感度
として半減露光量E1/2(ルックス・秒)を算出し
た。本発明にかかわる感光体のVpoは−1110V、
E1/2は、1.1ルックス・秒であり、高感度な感光
体であることが判る。
【0020】実施例17 2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェニル)カルバモ
イル−11H−ベンゾ[a]カルバゾ―ル[化6]0.
92g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶解
し、室温にて9−フルオレノン−2,7−ビスジアゾニ
ウムビステトラフルオロボレ―ト([化4]、X:BF
4 )1.02g(2.5ミリモル)を加えた。室温にて
10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(3−メ
トキシフェニル)カルバモイル−11Hベンゾ[a]カ
ルバゾ―ル(式[化5]A:3位のメトキシ)0.96
g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶解した溶
液を加え、次いで10.5%酢酸ソ―ダ水溶液8mlを
加えて2時間室温にて撹拌した。生成している沈澱を濾
別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄
し、次に水200mlで2回洗浄した。120℃で減圧
下に乾燥して、前記式[化2]のビスアゾ化合物を得
た。収率54%、融点280℃以上、赤外線吸収スペク
トル(KBr錠剤法)は[図5]に示した。
【0021】実施例18 実施例17に於いて室温にて行った反応温度を10〜1
5℃に於いて行った以外は実施例17と全く同様にして
製造を行い、式[化2]のビスアゾ化合物を得た。 実施例19 実施例17に於いて室温にて行った反応温度を0〜5℃
に於いて行った以外は実施例17と全く同様にして製造
を行い式[化2]のビスアゾ化合物を得た。 実施例20 実施例17に於いて式[化6]のカップラ―を先に反応
させ、次いで式[化5]のカップラ―を反応させたもの
を最初に式[化5]のカップラ―を反応させたのち、次
いで式[化6]のカップラ―を反応させた以外は実施例
17と全く同様にして製造を行い、式[化2]のビスア
ゾ化合物を得た。 応用例5 応用例1において[化9]のビスアゾ化合物に代えて
[化2]のビスアゾ化合物を用いた以外は応用例1と同
様にして感光体を作成した。この感光体について応用例
1と同様にして特性を測定したところ、Vpoは−43
2V、E1/2は1.7ルックス・秒であり、高感度な
感光体であることが判る。
【0022】実施例21 2−ヒドロキシ−3−(2−メチルフェニル)カルバモ
イル−11H−ベンゾ[a]カルバゾ―ル[化6]0.
92g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶解
し、室温にて9−フルオレノン−2,7−ビスジアゾニ
ウムビステトラフルオロボレ―ト(式[化4]、X:B
4)1.02g(2.5ミリモル)を加えた。室温に
て10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(2−
エチルフェニル)カルバモイル−11H−(式[化5]
A:2位のエチル)ベンゾ[a]カルバゾ―ル0.95
g(2.5ミリモル)をDMF100mlに溶解した溶
液を加え、次いで10.5%酢酸ソ―ダ水溶液8mlを
加えて2時間室温にて撹拌した。生成している沈澱を濾
別し、80℃に加熱したDMF200mlで3回洗浄
し、次に水200mlで2回洗浄した。120℃で減圧
下に乾燥して、前記式[化3]のビスアゾ化合物を得
た。収率66%、融点280℃以上、赤外線吸収スペク
トル(KBr錠剤法)は[図6]に示した。
【0023】実施例22 実施例21に於いて室温にて行った反応温度を10〜1
5℃に於いて行った以外は実施例21と全く同様にして
製造を行い、式[化3]のビスアゾ化合物を得た。 実施例23 実施例21に於いて室温にて行った反応温度を0〜5℃
に於いて行った以外は実施例21と全く同様にして製造
を行い、式[化3]のビスアゾ化合物を得た。 実施例24 実施例21に於いて式[化6]のカップラ―を先に反応
させ、次いで式[5]のカップラ―を反応させたもの
を、最初に式[化5]のカップラ―を反応させたのち、
次いで式[化6]のカップラ―を反応させた以外は実施
例21と全く同様にして製造を行い、式[化3]のビス
アゾ化合物を得た。 応用例6 応用例1において[化9]のビスアゾ化合物に代えて
[化3]のビスアゾ化合物を用いた以外は応用例1と同
様にして感光体を作成した。この感光体について応用例
1と同様にして感光体を作成した。この感光体について
応用例1と同様にして特性を測定したところ、Vpoは
−1074V、E1/2は1.3ルックス・秒であり、高
感度な感光体であることが判る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のビスアゾ
化合物は容易に製造できる上、応用例からも明らかなよ
うに、高速度複写機用等として実用的な高感度の電子写
真感光体、特に積層型感光体において電荷発生顔料とし
て用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明化合物の赤外線吸収
スペクトルを示す図。
【図2】実施例5で得られた同図。
【図3】実施例9で得られた同図。
【図4】実施例13で得られた同図。
【図5】実施例17で得られた同図。
【図6】実施例21で得られた同図。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 209/80 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式化1で表される非対称型ビスアゾ
    化合物。 【化1】 [式中、AはH、Cl、NO2非対称位置のCH3、C
    25又はOCH3を表す]
  2. 【請求項2】 下記式[化2]で表わされるビスアゾ化
    合物。 【化2】
  3. 【請求項3】 下記式[化3]で表わされるビスアゾ化
    合物。 【化3】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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