JP4194184B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真感光体に関し、詳しくは特定の化合物を含有する感光層を有する電子写真感光体に関する。また、本発明は、該電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機光導電体を用いた電子写真感光体は、電荷輸送材料を含有する電荷輸送層と電荷発生材料を含有する電荷発生層を積層した機能分離型電子写真感光体の開発により、感度及び耐久性において著しい改善がなされ実用化されるようになってきた。
【0003】
一方、近年、複写機にレーザー光による書き込み機能を持たせる等の目的で、可視域から赤外波長域までの幅広い分光感度を有する感光体の開発が盛んである。こうした目的を達成する方法として、可視光域に感度を有する電荷発生材料と赤外域に感度を有する電荷発生材料を混合あるいは積層した電荷発生層を用いる方法が知られている。
【0004】
また、端末用プリンターとして電子写真技術を応用したプリンターが広く普及している。これらは主としてレーザー光を光源とするレーザビームプリンターであり、その光源としてはコスト、装置の大きさ等の点から半導体レーザーが用いられる。現在、主として用いられている半導体レーザーは、その発振波長が790〜820nmと長波長であるため、これら長波長の光に十分な感度を有する電子写真感光体の開発が進められており、感度及び耐久性の改良のために電荷発生材料を混合あるいは積層した電荷発生層を用いる方法が知られている。
【0005】
アゾ顔料とフタロシアニン化合物との組み合わせとしては、特願平7−175241号公報に特定のアゾ顔料とオキシチタニウムフタロシアニンを用いた感光体が、特開平7−128888号公報に特定のアゾ顔料とガリウムフタロシアニンを用いた感光体が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの感光体においては、各々の電荷発生材料の特性が十分に発揮されなかったり、特に混合して使用した場合、メモリー特性の悪化に伴い耐久時の電位変動が大きくなるという欠点を有しており、ガリウムフタロシアニン化合物を用いた場合は、帯電能が悪く、ポチやかぶりによる画像劣化が見られた。また、可視域及び赤外域の感度自体も十分なものとは言えなかった。
【0007】
本発明の目的は、上記従来の欠点を改善し、高感度、高画質で耐久使用時の電位変動の少ない電子写真感光体を提供することにある。
【0008】
また、本発明の目的は、該電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層が、電荷輸送層と電荷発生層とを含み、該電荷発生層が、下記式(2)で示されるジスアゾ顔料及びヒドロキシガリウムフタロシアニンを混合状態で含有することを特徴とする電子写真感光体である。
【0010】
【化4】
Figure 0004194184
上記式(2)中、A 及びA は、下記式(3)で示されるカプラー残基を示す。
【化5】
Figure 0004194184
(式(3)中、X は式中のベンゼン環と縮合して置換基を有してもよい芳香族炭化水素環または置換基を有してもよい複素環を示し、R 及びR は同一でも異なってもよく、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換基を有してもよい複素環基を示し、R 及びR は結合して式中の窒素原子とともに現状アミノ基を形成してもよく、Zは酸素原子または硫黄原子を示し、pは0または1を示す。)。
【0011】
また本発明は、上記電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
【0012】
また、本発明は、上記電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
式(2)中、A〜A は、下記式(3)で示されるカプラー残基である
【0014】
式(3)
【化6】
Figure 0004194184
【0015】
(3)中 式中のベンゼン環と縮合して置換基を有してもよいナフタレン環、アントラセン環、カルバゾール環、ベンズカルバゾール環及びジベンゾフラン環等の芳香族炭化水素環または複素環を形成するのに必要な残基を示す。
【0016】
(3)中、R は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換基を有してもよい複素環基を示し、R 結合することによって式中の窒素原子とともに環状アミノ基を形成してもよい。
【0019】
上記アルキル基としてはメチル、エチル及びプロピル等の基、アリール基としてはフェニル、ナフチル及びアンスリル等の基、アラルキル基としてはベンジル及びフェネチル等の基、複素環基としてはピリジル、チエニル、チアゾリル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル及びベンゾチアゾリル等の基が挙げられ、環状アミノ基としてはピロール、ピロリン、ピロリジン、ピロリドン、インドール、インドリン、カルバゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピラゾリン、オキサジン及びフェノキサジン等の基が挙げられる。
【0020】
また、これらの基が有してもよい置換基としては、メチル、エチル、プロピル及びブチル等のアルキル基、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等のハロゲン原子、ジメチルアミノ及びジエチルアミノ等のジアルキルアミノ基、フェニルカルバモイル基、ニトロ基、シアノ基及びトリフルオロメチル等のハロメチル基等が挙げられる。
【0021】
式(3)中、Zは酸素原子または硫黄原子を示し、pは0または1を示す。
【0022】
なお、上記式(3)で示されるカプラー残基が感度の点で特に好ましい。
【0023】
以下に式(2)で示されるジスアゾ顔料の好ましい例を列挙するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】
【外15】
Figure 0004194184
【0030】
【外16】
Figure 0004194184
【0031】
【外17】
Figure 0004194184
【0032】
【外18】
Figure 0004194184
【0033】
【外7】
Figure 0004194184
これらの中では、特に例示顔料(2)−15のジスアゾ顔料が好ましい。
【0034】
式(2)で示されるジスアゾ顔料は、相当するジアミンを常法によりテトラゾ化し、アルカリの存在下、カプラーと水系でカップリングするか、または前記ジアミンのテトラゾニウム塩をホウフッ化塩あるいは塩化亜鉛複塩等の形で一旦単離した後、適当な溶剤、例えばN,N−ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシド等の溶剤中で酢酸ソーダ、トリエチルアミン及びN−メチルモルホリン等の塩基の存在下、前記カプラーとカップリングすることにより容易に合成できる。
【0035】
本発明において用いられるヒドロキシガリウムフタロシアニン(以下、HOGaPcと称す)は下記式で示される。
【0036】
【外20】
Figure 0004194184
(式中、X1 、X2 、X3 及びX4 は、C1またはBrを示し、n、m、k及びjは0〜4の整数で示す。)
【0037】
HOGaPcには、様々な結晶形を有するものがあるが、本発明においては、いかなる結晶形のHOGaPcも使用できる。中でもCuKα特性のX線回折におけるブラック角(2θ)の7.4°±0.2°及び28.2°±0.2°に強いピークを有する結晶のHOGaPc(図1。特開平5−263007号公報等)が高感度で、かつ本発明が有効に作用するため特に好ましい。
【0038】
本発明において、HOGaPcと前記特定のジスアゾ顔料の含有量の比(重量比)は、HOGaPc/ジスアゾ顔料で20/1〜1/20であることが好ましく、特には10/1〜1/5であることが好ましい。
【0039】
本発明の感光層の構成としては、電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層を有する積層型、あるいは電荷発生材料と電荷輸送材料の両方を含有する単層型が挙げられる。これらのうちでは積層型の方が好ましく、更に積層型の場合、積層の順序が2通りあるが、そのうち、支持体側から電荷発生層及び電荷輸送層の順で積層する構成が電子写真特性の点で好ましい。
【0040】
電荷発生層は電荷発生材料としてのHOGaPc及び式(2)で示されるジスアゾ顔料及び結着樹脂を含有する。電荷発生材料を混合する場合は、各材料を上記範囲の比率で適当な結着樹脂と溶剤に分散するか、あるいは個々に分散した液を所定の比率になるように混合する。個々に分散する場合、結着樹脂や溶剤はそれぞれ異なっても差し支えない。積層する場合は個々に分散した液を、含まれる材料の量が所定の比率になるように各々塗布する。
【0041】
用いられる結着樹脂としては、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリビニルカルバゾール、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリビニルベンザール、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリスルホン、ポリアリレート及び塩化ビニリデン・アクリロニトリル共重合体等が挙げられる。
【0042】
電荷輸送層は、主として電荷輸送材料と結着樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗布し、乾燥することによって形成する。用いられる電荷輸送材料としては、各種のトリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチルベンゼン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物等が挙げられる。結着樹脂としては電荷発生層と同様の樹脂を用いることができる。
【0043】
感光層が単層型の場合、上記電荷発生材料、電荷輸送材料及び結着樹脂を含有する溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。
【0044】
支持体は導電性を有するものであればよく、アルミニウム及びステンレス等の金属あるいは導電層を設けた金属、プラスチック及び紙等が挙げられ、形状としては円筒状またはフィルム状等が挙げられる。
【0045】
また、支持体と感光層との間に、バリヤー機能と接着機能を持つ下引き層を設けることもできる。下引き層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロール、カゼイン、ポリアミド、にかわ及びゼラチン等が挙げられる。これらは、適当な溶剤に溶解して支持体上に塗布される。
【0046】
更に、支持体と下引き層との間に、支持体のむらや欠陥の被覆及び画像入力がレーザー光の場合には散乱による干渉縞防止を目的とした導電層を設けることが好適である。これはカーボンブラック、金属粒子及び金属酸化物等の導電性粉体を結着樹脂中に分散して形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることが好ましい。
【0047】
これらの層の塗布方法としては、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法及びビームコーティング法等の方法を用いることができる。
【0048】
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版等電子写真応用分野にも広く利用することができる。
【0049】
次に、本発明のプロセスカートリッジ並びに電子写真装置について説明する。図5に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
【0050】
図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)からの露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
【0051】
形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期取りされて給送された転写材7に、転写主段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写材7は感光体面から分離されて像定着主段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0052】
像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図のように一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0053】
本発明においては、上述の感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に支持して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱可能にしてもよい。例えば一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化し、装置本体のレール12等の案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。
【0054】
次に、本発明において用いるHOGaPcの製造例を挙げる。
【0055】
製造例1
o−フタロジニトリル73g、三塩化ガリウム25g及びα−クロルナフタレン400mlを窒素雰囲気下、200℃で4時間反応させた後、130℃で生成物をろ過した。得られた生成物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて130℃で1時間分散洗浄した後、ろ過し、メタノールで洗浄後乾燥し、クロロガリウムフタロシアニンを45gを得た。この化合物の元素分析値を示す。
Figure 0004194184
【0056】
ここで得られたクロロガリウムフタロシアニン15gを10℃の濃硫酸450gに溶解し、氷水2300g中に撹拌下に滴下して再析出させてろ過した。2%アンモニア水で分散洗浄後、イオン交換水で十分に水洗し、ろ別、乾燥して低結晶性のHOGaPcを13g得た。
【0057】
製造例2
製造例1で得られたHOGaPc10g及びN,N−ジメチルホルムアミド300gを1mmφのガラスビーズ450gと共に室温(22℃)下、6時間ミリング処理した。この分散液から固形分を取り出し、メタノール、次いで水で十分に洗浄、乾燥してHOGaPcを9.2g得た。このHOGaPcは、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.2°)の7.4°及び28.2°に強いピークを有していた(図1)。この化合物の元素分析値を示す。
Figure 0004194184
【0058】
製造例3
製造例1で得られたHOGaPc10g及びテトラヒドロフラン300gを1mmφのガラスビーズ450gと共に室温(22℃)下、20時間ミリング処理した。この分散液により固形分を取り出し、メタノール、次いで水で十分に洗浄、乾燥してHOGaPcを9.2gを得た。このHOGaPcは、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.2°)の7.4°及び28.2°に強いピークを有していた(図2)。この化合物の元素分析値を示す。
Figure 0004194184
【0059】
製造例4
製造例1で得られたHOGaPc10g及びN,N−ジメチルアニリン300gを1mmφのガラスビーズ450gと共に室温(22℃)下、6時間ミリング処理した。この分散液から固形分を取り出し、メタノール、次いで水で十分に洗浄、乾燥してHOGaPcを9.2g得た。このHOGaPcは、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.2°)の7.6°、16.4°、25.0°及び26.5°に強いピークを有していた(図3)。
【0060】
製造例5
製造例1で得られたHOGaPc10g及びクロロホルム300gを1mmφのガラスビーズ450gと共に室温(22℃)下、24時間ミリング処理した。この分散液から固形分を取り出し、メタノール、次いで水で十分に洗浄、乾燥してHOGaPcを9.2g得た。このHOGaPcは、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.2°)の6.9°、16.5°及び26.7°に強いピークを有していた(図4)。
【0061】
比較製造例1
特開昭61−239248号公報(USP4,728,592)に開示されている製造例に従って、いわゆるα型といわれる結晶型のオキシチタニウムフタロシアニン(TiOPc)を得た。
【0091】
実施例2−1
10%酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉末50部(重量部)、レゾール型フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部及びシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.002部を1mmφのガラスビーズを用いたサンドミルで2時間分散して導電性塗料を調整した。
【0092】
アルミニウムシリンダー上に、上記塗料を浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥することによって、膜厚20μmの導電層を形成した。
【0093】
この上に、6−66−610−12四元系ポリアミド共重合体5部をメタノール70部とブタノール25部の混合溶媒に溶解した溶液を浸漬塗布し、乾燥することによって、膜厚1μmの下引き層を形成した。
【0094】
次に、例示顔料(2)−15のジスアゾ顔料0.9部とテトラヒドロフラン50部を1mφのガラスビーズを用いたサンドミルで6時間分散した。この分散液に製造例2で得られたHOGaPc9.1部とポリビニルブチラール(商品名エスレックBX−1、積水化学(株)製)7部をテトラヒドロフラン70部に溶解した液を添加し、更に1時間分散した。これに100部の酢酸ブチルを加えて、希釈した後液を回収して、これを下引き層上に浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥することによって、膜厚0.25μmの電荷発生層を形成した。
【0095】
次に、下記構造式で示される電荷輸送材料10部
【0096】
【外27】
Figure 0004194184
とビスフェノールZ型ポリカーボネート10部をモノクロルベンゼン60部に溶解した溶液を調製し、電荷発生層上に浸漬塗布し、130℃で1時間乾燥することによって、膜厚22μmの電荷輸送層を形成した。
【0097】
作成した電子写真感光体をデジタル複写機(商品名GP−55、キヤノン(株)製)の改造機に設置し、暗部電位が−700Vになるように設定し、780nmのレーザー光を照射して−700Vの電位を−150Vまで下げるのに必要な光量を測定し感度とした。更に、20μJ/cm2 の光量を照射したときの電位を残留電位Vrとして測定した。結果を示す。
感度:0.23(μJ/cm2
残留電位Vr:−15V
【0098】
次に、湿度10%温度15℃、湿度50%温度18℃、湿度80%温度35℃の3環境において、初期の暗部電位を−700V、明部電位を−150Vに設定し、連続3000枚の通紙耐久試験を行って、耐久後の暗部電位及び明部電位を測定し、目視による画質評価を行ったところ、いずれの環境でも耐久後において初期と同等の良好な電位特性及び画像が得られた。
【0099】
実施例2−2
ジスアゾ顔料とHOGaPcの使用量をそれぞれ1.7部と8.3部にした他は、実施例2−1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0100】
実施例2−3
ジスアゾ顔料とHOGaPcの使用量をそれぞれ5部と5部にした他は、実施例2−1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0101】
実施例2−4
ジスアゾ顔料とHOGaPcの使用量をそれぞれ8.3部と1.7部にした他は、実施例2−1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0102】
実施例2−5
製造例2で得られたHOGaPcの代わりに製造例3で得られたHOGaPc結晶を用いた他は、実施例2−3と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0103】
実施例2−6
製造例2で得られたHOGaPcの代わりに製造例4で得られたHOGaPcを用いた他は、実施例2−3と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0104】
実施例2−7
製造例2で得られたHOGaPc結晶の代わりに製造例5で得られたHOGaPcを用いた他は、実施例2−3と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0105】
実施例2−8
例示顔料(2)−15のジスアゾ顔料に代えて例示顔料(2)−23のジスアゾ顔料を用い、また、電荷輸送材料として下記構造式で示されるスチリル化合物
【0106】
【外28】
Figure 0004194184
を用いた他は、実施例2−3と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0107】
実施例2−9
例示顔料(2)−15のジスアゾ顔料に代えて例示顔料(2)−2のジスアゾ顔料を用い、また、電荷輸送材料として下記構造式で示されるベンジジン化合物
【0108】
【外29】
Figure 0004194184
を用いた他は、実施例2−1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0109】
実施例2−10
電荷輸送材料として下記構造式で示されるヒドラゾン化合物を用いた他は、実施例2−1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0110】
【外30】
Figure 0004194184
【0111】
参考例1
実施例2−1と同様にして下引き層まで形成した。
【0112】
次いで、例示顔料(2)−28のジスアゾ顔料8部をテトラヒドロフラン100部に溶解したポリビニル−4−フルオロベンザール4部に加え、1mmφのガラスビーズを用いたサンドミルで30時間分散した。これに100部の2−ブタノンを加えて希釈した後液を回収して、下引き層上に浸漬塗布し、乾燥することによって、電荷発生層を形成した。膜厚は、層中のジスアゾ顔料の含有量が100mg/m2 となるように調整した。
【0113】
次に、製造例2で得られたHOGaPc5部を4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン200部に溶解した実施例2−1で用いたポリビニルブチラール3部に加え、1mmφのガラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散した。これに200部の酢酸エチルを加えて希釈した後液を回収して、上記ジスアゾ顔料含有電荷発生層上に浸漬塗布し、乾燥することによって、HOGaPc含有電荷発生層を形成した。膜厚は層中のHOGaPcの含有量が150mg/m2 となるように調整した。
【0114】
更に実施例2−1と同様にして電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作成した。
【0115】
比較例2−1
製造例2で得られたHOGaPcの代わりに比較製造例1で得られたTiOPcを用いた他は、実施例2−3と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0116】
比較例2−2
ジスアゾ顔料として下記構造式で示されるジスアゾ顔料
【0117】
【外31】
Figure 0004194184
を用いた他は、実施例2−3と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0118】
これらの電子写真感光体について、実施例2−1と同様にして感度及び残留電位Vrを測定した。結果を表3に示す。
【0119】
【表3】
Figure 0004194184
【0120】
また、初期の暗部電位を−700V、明部電位を−150Vに設定し、連続3000枚の通紙耐久を行って、初期と3000枚後の暗部電位と明部電位の変動量ΔVd及びΔV1を測定した。変動量の正記号は電位の絶対値の増加を示し、負記号は電位の絶対値の減少を示す。更に、目視による黒ポチ及びかぶりの評価を耐久後に行った。結果を表4に示す。
【0121】
【表4】
Figure 0004194184
【0122】
以上の結果から明らかなように、本発明の電子写真感光体は残留電位が小さく黒ポチやかぶりといった画像欠陥が無く、高感度特性と繰り返し使用時の安定した電位特性を有していることが解る。
【0123】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、複数種の電荷発生材料の弊害もなく、高感度、高画質で、耐久使用時の電位変動の少ない電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例2で合成したヒドロキシガリウムフタロシアニンCuKα特性X線回折図である。
【図2】製造例3で合成したヒドロキシガリウムフタロシアニンCuKα特性X線回折図である。
【図3】製造例4で合成したヒドロキシガリウムフタロシアニンCuKα特性X線回折図である。
【図4】製造例5で合成したヒドロキシガリウムフタロシアニンCuKα特性X線回折図である。
【図5】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す図である。

Claims (4)

  1. 支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層が、電荷輸送層と電荷発生層とを含み、
    該電荷発生層が、下記式(2)で示されるジスアゾ顔料及びヒドロキシガリウムフタロシアニンを混合状態で含有することを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0004194184
    (式(2)中、A 及びA は下記式(3)で示されるカプラー残基を示す:
    Figure 0004194184
    (式(3)中、X は式中のベンゼン環と縮合して置換基を有してもよい芳香族炭化水素環または置換基を有してもよい複素環を示し、R 及びR は同一でも異なってもよく、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換基を有してもよい複素環基を示し、R 及びR は結合して式中の窒素原子とともに現状アミノ基を形成してもよく、Zは酸素原子または硫黄原子を示し、pは0または1を示す。))。
  2. 前記式(2)で示されるジスアゾ顔料が下記式で示される請求項記載の電子写真感光体。
    Figure 0004194184
  3. 請求項1乃至のいずれかに記載の電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくともひとつの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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