JP5647976B2 - 変異体微生物プロテアーゼを含む組成物及び方法 - Google Patents

変異体微生物プロテアーゼを含む組成物及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、タンパク質工学及び変異体プロテアーゼに用いられる方法を提供する。特に、本発明は、部位評価ライブラリーを利用する方法を提供する。本発明はさらに、様々な用途に適するズブチリシン変異体を提供する。
セリン・プロテアーゼは、広範囲の特異性及び生物学的機能を有する多様な種類の酵素を含むカルボニル加水分解酵素のサブグループである。多くの研究が、ズブチリシンについて、主に洗浄及び栄養の適用におけるその有用性のために行なわれてきた。さらなる研究は、各種用途で不利にこれらの酵素の機能性に影響を与え得る、有害な環境要因(例えば酸化剤、キレート剤、極端な温度及び/またはpHへの暴露)に注目されてきた。それにもかかわらず、これらの有害な条件に耐えることができ、当該技術分野で現在既に知られるものよりも改良された活性を保持するか、有していることが出来る酵素系のための技術における必要性が残る。
多様なタンパク質工学の方法が、当業者に既に知られている。一般に、タンパク質は所望のタンパク質特性を得るために修飾される。大部分の方法において、タンパク質をコードするクローン遺伝子のヌクレオチド配列は、変異させられる。また、修飾遺伝子は、突然変異体を生産するために発現され、前記突然変異体は目的の活性のためにスクリーニングされる。しばしば、前記突然変異体の特性は、野生型タンパク質の特性と比較される。
歴史的に、タンパク質設計の過程は、所望の適用に最適な配列のものを、全てのタンパク質空間に見つける課題と等価なものとして検討されてきた。この課題は非常に難しく、「NP困難(NP hard)」である。複雑性理論において、クラスPにおけるものとして定義された課題は、容易かつ効率的であると考えられ、多項式時間アルゴリズムはそれらの解決のために存在する。NP困難な課題は、効率的な多項式時間アルゴリズムが現在知られていない課題である。また、いずれかのNP困難な課題を解決することができた場合、全てのNP困難な課題を解決することが出来るかもしれない(例えば、Pierce及びWinfree、Protein Engineer.、第15巻、779−782頁、2002年を参照されたい)。ライブラリーを構築し、スクリーニングするための現在の戦略は一般に、タンパク質内の全体の配列を無作為に横断して、または所定の位置での制御された無作為な方法でタンパク質の配列多様性を生産することに関与する。これらのライブラリーは一般に、目的の主要特性に関して「陰性」である多数の構成要素を有し、比較的少数の陽性の変異を見つけるために多数の構成要素がスクリーニングされることを必要とする。一般に、陰性の変異は無視され、陽性の構成要素に対する配列情報のみが取得される。
飽和突然変異誘発(世界バイオテクノロジー報告(World Biotech Report)、1984年、第2巻:アメリカ合衆国、オンライン出版物、ロンドン、1984年、181−187頁内のEstell他及びWells他、Gene、第34巻、315−323頁、1985年)は、タンパク質内のいくつかの特性を最適化する変異のためのタンパク質空間を探索するために使用することが出来る一技術である。いくつかのグループは、飽和突然変異誘発(Reetz他、Agnew.Chem.Int.Edn.、第44巻、4192−4196頁、2005年、加藤他、J.Mol.Biol.、第351巻、683−692頁、2005年及びSandberg他、Proc.Natl.Acad.Sci.、第90巻、8367−8371頁、1993年)により変更されるべき部位を同定するための戦略を開発したが、部位の同定のための一般的な系は提案されていない。
さらに、大部分のタンパク質工学の方法が、多くのアミノ酸変異の選択可能物を生産するため、多数の変異体のスクリーニングは一般に、所望のタンパク質特性を生産するために要求される。一般に、スクリーニングは有益な変異体を生産するために何度も繰り返される。従って、大抵の方法は、面倒かつ多くの時間を要する。タンパク質工学の方法の分野において、効率的かつ所望の結果を生産する持続的な必要性がある。
本発明は、タンパク質工学のための方法を提供する。特に、本発明は、部位評価ライブラリーを利用する方法を提供する。本発明は特に、それらの特性を最適化するライブラリーを合理的かつ効率的に設計するために、多くの所望の特性に関して得られた情報を用いる方法を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、少なくとも二の所望の特性が改良されたライブラリーを設計する方法を提供する。
本発明は、タンパク質の所望の特性の改良に関連する、タンパク質のアミノ酸配列内の位置を同定する方法を提供する。いくつかの特に好ましい実施態様において、本発明は、どの変異が改良された特性と同様に、所望の特性を有するタンパク質を生産するために望ましいかを決定する方法を提供する。いくつかの追加の特に好ましい実施態様において、本発明は、野生型タンパク質より、特定の割合で優れた改良(例えば、一の特性について、野生型の110%より優れている)があるアミノ酸位置及び変異を同定する方法を提供する。さらに別の好ましい実施態様において、本発明は、少なくとも一の大いに改良された特性及び野生型タンパク質よりも有意に悪くない(例えば、一の特性について野生型の110%より優れているが、別の特性について野生型の90%ほど悪くない)、少なくとも一の追加の特性を提供する変異を同定する方法を提供する。さらに別の好ましい実施態様において、ライブラリーは、この情報に基づいて構築される。いくつかの実施態様において、前記ライブラリーは同定された変異を全て用いて構築される一方、いくつかの他の実施態様において、前記ライブラリーは同定された変異のサブセットを用いて構築される。実際に、変異の任意特定の数及び/または型にライブラリーが制約されることは意図されない。
本発明は、以下の工程を含むタンパク質工学のための方法を提供する。すなわち、タンパク質変異体のライブラリーを提供する工程、目的の試験において、目的の少なくとも一の特性についてタンパク質変異体のライブラリーを試験する工程、前記目的の少なくとも一の特性について値域を同定する工程、目的の試験における好ましい結果に関連する値域内の最小値を同定する工程、及び前記目的の少なくとも一の特性の前記値域における前記最小値以上の少なくとも一の変異を有する、複数のタンパク質変異体を提供し、それにより、少なくとも一の変異を含むタンパク質変異体のライブラリーであって、目的の試験における好ましい結果を有する構成要素が濃縮された前記ライブラリーを提供する工程である。いくつかの実施態様において、好ましい結果は、上記第1工程で示す前記試験において見られる最大値の約50%、約60%、約70%、約80%、約90%または約95%より高い値に相当する。いくつかの他の実施例において、一以上の目的の試験が、本発明の前記方法で用いられる。いくつかの好ましい実施態様において、前記タンパク質は酵素である。いくつかの特に好ましい実施態様において、前記酵素は、プロテアーゼ、トランスフェラーゼ、金属プロテアーゼ、エステラーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、オキシダーゼ、クチナーゼ及びリパーゼから選ばれる。
本発明はさらに、以下の工程を含むタンパク質工学のための方法を提供する。すなわち、タンパク質変異体のライブラリーを提供する工程、目的の試験において、目的の少なくとも二の特性についてタンパク質変異体のライブラリーを試験する工程、前記目的の少なくとも二の特性について値域を同定する工程、目的の試験における好ましい結果に関連する値域内の最小値を同定する工程、及び前記目的の少なくとも二の特性の前記値域の前記最小値以上の複数のタンパク質変異体を提供し、それにより、目的の試験における好ましい結果を有する構成要素が濃縮されたタンパク質変異体のライブラリーを提供する工程である。いくつかの好ましい実施態様において、好ましい結果は、上記第1工程で示す前記試験において見られる最大値の約50%、約60%、約70%、約80%、約90%または約95%より高い値に相当する。いくつかの好ましい実施態様において、前記タンパク質は酵素である。いくつかの特に好ましい実施態様において、前記酵素は、プロテアーゼ、トランスフェラーゼ、金属プロテアーゼ、エステラーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、オキシダーゼ、クチナーゼ及びリパーゼから選ばれる。
本発明はさらに、以下の工程を含むタンパク質工学のための方法を提供する。すなわち、野生型タンパク質及び野生型タンパク質のタンパク質変異体のライブラリーを提供する工程、目的の試験において、目的の少なくとも一の特性についてタンパク質変異体のライブラリー及び野生型タンパク質を試験する工程、前記目的の少なくとも一の特性について値域を同定する工程、目的の試験における好ましい結果に関連する値域内の最小値を同定する工程、野生型で得られた結果と比較して、好ましい結果を有するタンパク質変異体を同定する工程であって、好ましい結果は目的の改良された特性である、前記工程、及び前記目的の少なくとも一の特性の前記値域の前記最小値以上の複数のタンパク質変異体を提供し、それにより、目的の試験における好ましい結果を有する構成要素が濃縮された改良されたタンパク質変異体のライブラリーを提供する工程である。いくつかの好ましい実施態様において、前記方法は、性能指数を測定する工程をさらに含む。ここで、前記性能指数は、改良されたタンパク質変異体の各々で得られた値を野生型タンパク質で得られた値で割ることにより算出される。いくつかの特に好ましい実施態様において、前記方法は、改良されたタンパク質変異体を同定する工程をさらに含む。ここで、前記改良されたタンパク質変異体は、目的の試験で1.1を超える性能指数値に達する。いくつかの追加の実施態様において、前記タンパク質は酵素である。いくつかの特に好ましい実施態様において、前記酵素は、プロテアーゼ、トランスフェラーゼ、金属プロテアーゼ、エステラーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、オキシダーゼ、クチナーゼ及びリパーゼから選ばれる。いくつかの他の実施態様において、前記タンパク質は抗体及び成長因子から選ばれる。さらに追加の好ましい実施態様において、野生型タンパク質は、プロテアーゼ、トランスフェラーゼ、金属プロテアーゼ、エステラーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、オキシダーゼ、クチナーゼ及びリパーゼから選ばれる酵素の成熟形である。いくつかの好ましい実施態様において、前記目的の特性は、荷電、洗浄性能、硬質表面洗浄性能、溶解度、熱的安定性、保存安定性、洗剤安定性、基質結合能、酵素阻害能、発現レベル、反応速度及び基質分解能から選ばれる。いくつかの実施態様において、前記野生型タンパク質及び前記タンパク質変
異体は、少なくとも一の洗剤組成物の成分である。いくつかの好ましい実施態様において、洗浄性能は、5〜12.0のpHを有する粉末または液体洗剤に配合された洗剤組成物で試験される。
本発明はさらに、以下の工程を含む、タンパク質の折りたたみ内における親タンパク質の改良された変異体を生産する方法を提供する。すなわち、目的の分析における目的の特性の範囲に及ぶタンパク質の折りたたみ内の試験タンパク質の複数の変異体を分析する工程、前記目的の分析における好ましい結果に関連する前記目的の特性の範囲内の最小値を同定する工程、前記目的の分析におけるタンパク質の折りたたみの親タンパク質を分析する工程、及び前記改良された変異体が前記目的の特性の範囲の最小値以上になるように、前記親タンパク質へのアミノ酸置換の導入により前記親タンパク質の改良された変異体を生産する工程である。いくつかの好ましい実施態様において、前記親タンパク質及び試験タンパク質が異なる。いくつかの実施態様において、前記方法は、性能指数を測定する工程をさらに含む。ここで、前記性能指数は、改良されたタンパク質変異体の各々で得られた値を野生型タンパク質で得られた値で割ることにより算出される。いくつかの実施態様において、前記試験タンパク質及び親タンパク質は酵素である。いくつかの特に好ましい実施態様において、前記酵素は、プロテアーゼ、トランスフェラーゼ、金属プロテアーゼ、エステラーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、オキシダーゼ、クチナーゼ及びリパーゼから選ばれる。いくつかの他の実施態様において、前記試験及び親タンパク質は、抗体及び成長因子から選ばれる。さらに追加の好ましい実施態様において、前記親タンパク質は、プロテアーゼ、トランスフェラーゼ、金属プロテアーゼ、エステラーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、オキシダーゼ、クチナーゼ及びリパーゼから選ばれる酵素の成熟形である。いくつかの好ましい実施態様において、前記目的の特性は、荷電、洗浄性能、硬質表面洗浄性能、熱的安定性、溶解度、保存安定性、洗剤安定性、基質結合能、酵素阻害能、発現レベル、反応速度及び基質分解能から選ばれる。いくつかの別の実施態様において、前記試験及び親タンパク質は、少なくとも一の洗剤組成物の成分である。いくらかの他の実施態様において、前記改良されたタンパク質変異体は、洗剤組成物の成分である。いくつかの好ましい実施態様において、洗浄性能は、5〜12.0のpHを有する粉末または液体洗剤に配合された洗剤組成物で試験される。
本発明はさらに、バチルス・ズブチリシンの単離されたズブチリシン変異体を提供する。ここで、前記ズブチリシン変異体は、タンパク質分解活性を有し、位置1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、33、35、36、37、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、62、65、66、67、71、72、73、76、77、78、79、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、101、102、103、104、105、106、107、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、139、141、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、156、157、158、159、160、162、163、164、165、166、167、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、194、195、196、197、198、199、200、201、203、204、206、207、209、210、212、213、214、215、216、217、218、219、220、222、223、224、225、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、267、268、269、270、271、272及び274から選ばれる一以上の位置での置換を含む成熟形である。ここで、前記位置は、配列番号2で示すB.アミロリケファシエンス
・ズブチリシンBPN’のアミノ酸配列に対応した位置で番号付けされている。いくつかの実施態様において、前記一以上の位置は、1、2、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、21、22、23、24、25、26、28、29、30、31、33、35、36、37、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、62、65、66、67、71、72、73、77、78、79、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、101、102、103、104、105、106、107、109、110、111、112、113、114、115、116、118、119、122、123、124、125、126、127、128、129、131、133、134、135、136、137、139、141、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、156、157、158、159、160、162、163、164、165、166、167、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、194、195、196、197、198、199、200、201、203、204、206、207、212、213、214、215、216、217、218、219、220、222、223、224、225、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、267、268、269、270、271、272及び274から選ばれる。ここで、前記位置は、配列番号2で示すB.アミロリケファシエンス・ズブチリシンBPN’のアミノ酸配列に対応した位置で番号付けされている。いくつかの別の実施態様において、前記一以上の位置は、2、3
、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、19、20、21、21、22、23、25、26、28、29、30、31、33、35、36、37、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、51、53、54、55、56、57、58、59、60、62、65、66、67、71、73、77、78、79、81、82、83、84、85、86、88、89、90、91、92、93、94、95、96、102、105、106、110、111、112、113、114、115、116、122、123、124、125、126、128、129、131、133、134、135、136、137、139、141、143、145、146、147、148、149、150、151、152、153、156、157、158、159、160、162、165、166、167、169、170、171、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、186、187、189、190、191、192、194、195、196、197、198、199、200、201、203、204、206、207、212、214、216、217、218、219、220、222、223、224、225、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、249、250、251、253、254、255、257、258、259、260、261、263、264、265、267、268、269、270、271、272、273及び274から選ばれる。ここで、前記位置は、配列番号2で示すB.アミロリケファシエンス・ズブチリシンBPN’のアミノ酸配列に対応した位置で番号付けされている。いくつかの実施態様において、前記ズブチリシン変異体は、18、52、72、117、119、127、144、185、209及び213から選ばれる一以上の位置での置換をさらに含む。ここで、前記位置は、配列番号2で示すB.アミロリケファシエンス・ズブチリシンBPN’のアミノ酸配列に対応した位置で番号付けされている。いくつかの好ましい実施態様において、前記置換は、位置A001C、A001D、A0
01E、A001F、A001G、A001H、A001I、A001K、A001L、A001M、A001N、A001Q、A001R、A001S、A001V、A001W、Q002A、Q002D、Q002E、Q002G、Q002S、S003A、S003D、S003F、S003G、S003I、S003K、S003L、S003M、S003N、S003P、S003Q、S003R、S003T、S003V、S003W、S003Y、P005C、P005E、P005G、P005Q、P005T、Y006A、Y006C、Y006E、Y006F、Y006G、Y006K、Y006M、Y006N、Y006P、Y006Q、Y006R、Y006T、Y006V、Y006W、S009A、S009C、S009E、S009F、S009G、S009H、S009K、S009L、S009M、S009P、S009Q、S009R、S009T、S009V、S009W、Q010A、Q010C、Q010E、Q010F、Q010G、Q010H、Q010I、Q010K、Q010L、Q010R、Q010S、Q010T、Q010V、Q010W、I011C、I011L、I011T、I011V、I011Y、K012A、K012C、K012D、K012E、K012F、K012G、K012H、K012I、K012N、K012Q、K012S、K012T、K012V、K012W、K012Y、A013C、A013F、A013G、A013H、A013L、A013R、A013S、A013T、A013V、P014A、P014C、P014D、P014E、P014F、P014G、P014K、P014L、P014M、P014N、P014Q、P014R、P014S、P014T、P014V、P014W、P014Y、A015C、A015D、A015E、A015F、A015G、A015H、A015I、A015K、A015L、A015M、A015P、A015Q、A015R、A015T、A015V、A015Y、L016A、L016C、L016I、L016M、L016Q、L016S、L016T、H017F、H017I、H017L、H017M、H017V、H017W、S018A、S018E、S018F、S018G、S018H、S018I、S018K、S018L、S018M、
S018N、S018P、S018Q、S018R、S018T、S018V、S018W、S018Y、Q019A、Q019C、Q019D、Q019E、Q019G、Q019I、Q019K、Q019M、Q019R、Q019T、Q019V、G020A、G020C、G020D、G020E、G020F、G020H、G020K、G020M、G020N、G020P、G020Q、G020R、G020W、Y021A、Y021C、Y021D、Y021E、Y021F、Y021G、Y021H、Y021K、Y021M、Y021R、Y021S、Y021T、Y021V、Y021W、T022A、T022C、T022E、T022F、T022G、T022H、T022I、T022K、T022L、T022M、T022N、T022Q、T022S、T022V、T022W、T022Y、S024C、S024F、S024G、S024H、S024I、S024K、S024L、S024M、S024N、S024R、S024T、S024W、S024Y、N025C、N025E、N025F、N025G、N025H、N025I、N025K、N025L、N025M、N025P、N025R、N025S、N025T、N025V、N025W、K027A、K027D、K027E、K027F、K027G、K027H、K027L、K027M、K027P、K027R、K027S、K027W、K027Y、S033A、S033F、S033G、S033H、S033P、S033T、S033W、I035A、I035D、I035R、I035S、I035T、I035V、D036A、D036C、D036E、D036Q、D036S、D036W、S037A、S037C、S037E、S037F、S037G、S037H、S037K、S037L、S037M、S037P、S037Q、S037R、S037T、S037W、H039C、H039Q、H039T、H039V、P040A、P040C、P040E、P040F、P040G、P040G、P040H、P040I、P040K、P040L、P040M、P040Q、P040R、P040S、P040T、P040V、P040W、D041E、L042I、L042M、L042V、K043A、K043C、K043D、K043E、K043F、K043
G、K043I、K043L、K043M、K043N、K043R、K043S、K043T、K043V、K043W、K043Y、V044A、V044C、V044I、V044L、V044M、V044P、V044S、V044T、A045C、A045E、A045F、A045H、A045I、A045K、A045M、A045N、A045P、A045Q、A045S、A045T、A045V、A045Y、G046A、G046C、G046E、G046H、G046K、G046M、G046N、G046Q、G046T、G046W、G046Y、A048C、A048D、A048E、A048F、A048H、A048I、A048K、A048L、A048M、A048Q、A048R、A048S、A048T、A048V、A048W、A048Y、M050A、M050C、M050F、M050H、M050I、M050L、M050Q、M050R、M050S、M050T、M050V、M050W、M050Y、V051A、V051C、V051D、V051E、V051H、V051I、V051L、V051P、V051Q、P052C、P052D、P052E、P052F、P052H、P052I、P052K、P052L、P052Q、P052R、P052S、P052T、P052V、P052W、P052Y、S053E、S053F、S053G、S053H、S053I、S053K、S053L、S053M、S053Q、S053R、S053T、S053V、S053W、E054A、E054N、E054Q、E054S、T055A、T055C、T055D、T055F、T055G、T055H、T055I、T055K、T055M、T055P、T055Q、T055R、T055S、T055V、T055W、T055Y、N056D、N056M、N056P、N056Q、N056S、N056T、N056V、P057N、P057Q、P057T、P057V、P057W、F058C、F058E、F058G、F058L、F058M、F058N、F058Q、F058S、F058V、F058Y、Q059A、Q059C、Q059D、Q059E、Q059F、Q059G、Q059H、Q059K、Q059L、Q059M、Q059N、Q059P、Q059R、Q059S、Q059T、Q0
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V、S260W、S260Y、F261H、F261W、Y262C、Y262E、Y262F、Y262H、Y262L、Y262M、Y262N、Y263F、Y263M、Y263T、G264F、G264I、G264L、K265A、K265C、K265E、K265G、K265H、K265L、K265M、K265N、K265Q、K265R、K265S、K265W、K265Y、G266C、G266F、G266L、G266M、G266P、G266R、G266V、G266W、G266Y、L267A、L267C、L267E、L267G、L267H、L267M、L267N、L267Q、L267S、L267T、L267V、I268A、I268C、I268K、I268L、I268M、I268P、I268R、I268V、N269D、N269E、N269K、N269L、N269P、N269Q、N269S、Q271A、Q271C、Q271D、Q271E、Q271F、Q271G、Q271H、Q271I、Q271K、Q271L、Q271M、Q271N、Q271P、Q271R、Q271S、Q271T、Q271V、Q271W、Q271Y、A272F、A272G、A272H、A272K、A272L、A272M、A272N、A272Q、A272R、A272S、A272T、A272V、A272W、A272Y、A274C、A274D、A274F、A274G、A274H、A274I、A274K、A274L、A274Q、A274S、A274T及びA274Vの一以上を含む。
いくつかの好ましい実施態様において、前記置換は、Y021H−A045V−Y217E、Y021W−S101E−G128R−Y217Q、Y021H−Y217E、Y021H−A045V−S101N−Y217Q、Y021H−A045I−Y217E、Y021H−A045I−S101E−Y217Q、Y021W−A045I−S101E−Y217E、D036N−S101E−Y217L、Y021H−A045V−Y217Q、Y021H−A045I−S101E−Y217L、Y021H−A045I−Y217E、Y021H−Y217Q、Y021W−S101E−Y217L、Y021W−A045V−S101E−Y217L、Y021H−A045V−S101E−Y217E、S101E−Y217L、Y021H−A045V−S101E−Y217Q、Y021H−Y217L、Y021W−A045I−S101N−Y217L、S101N−K213I−Y217Q、Y021W−S101N−Y217L、Y021H−S101E−Y217E、M119F−K213K−Y217Q、Y021W−A045V−Y217E、Y021W−A045I−Y217E、M119F−K213I−Y217Q、Y021W−Y217E−N212S、M119F−K213L−Y217E、K213I−Y217Q、A045I−Y217Q、Y021W−A045V−S101E−Y217Q、Y021H−A045V−S101E−Y217L、S101S−M119F−K213I−Y217Q、K213N−Y217Q、M119F−Y217Q、S024H−A092G−A114G、S101N−M119F−K213I−Y217Q、S101N−K213L−Y217Q、S101N−M119F−K213K−Y217L、S101N−M119F−K213I−Y217L、Y021H−A045V−S101E、S101N−K213L−Y217E、A045V−Y217L、S101N−K213I−Y217L、S101S−M119M−K213K−Y217L、Y021H−Y217L、S101E−K213L−Y217L、K213I−Y217E、S101N−M119F−Y217E、Y021W−A045V−Y217L、A092G−A114G、S024H−A092G−Q103E、Y021W−S101E、V26Q
−K213I、Y021H−S101N、S101E−K213N−Y217Eから選ばれる組み合わせを含む。いくつかの実施態様において、前記置換は、S024S−V028V−M050M−A092A−Q103E−A114G−V246V、S024S−V028V−M050V−A092A−Q103Q−A114A−V246V、S024S−V028V−M050V−A092A−Q103Q−A114G−V246V、S024H−V028V−M050V−A092A−Q103Q−A114A−V246T、S024H−V028V−M050V−A092A−Q103E−A114A−V246V、S024H−V028V−M050V−A092A−Q103Q−A114G−V246V、S024H−V028V−M050M−A092A−Q103E−A114A−V246V、S024H−V028V−M050M−A092A−Q103E−A114A−V246T、S024S−V028V−M050M−A092G−Q103Q−A114A−V246T、S024H−V028V−M050M−A092A−Q103Q−A114G−V246T、S101E−M119N−K213N、S101N−K213I、S101N−M119H、M119H−K213I−Y217L、S101N−M119H−K213N−Y217L、S101N−K213L−Y217E、M119N−K213N−Y217L、M119F−K213L−Y217E、S101P−K213N、S101N−M119H−K213N、S101N−M119F−K213I−Y217L、K213L、M119N−K213N、K213N、K213I−Y217E、S101N−M119H−Y217Q、S101P−K213N−Y217L、M119N−K213I、K213N−Y217Q、M119H−K213N、S101N−K213L−Y217Q、S101P−K213N、S101E−K213N−Y217E、S101E−M119H−K213I−Y217Q、S101E−M119H−K213N、K213I−Y217Q、S101N−K213I−Y217Q、M119H−Y217Q、S101N−M119N−K213N−Y217Q、M119H−K213I−Y217Q、K213I−Y217Q、S101E−M119N−Y217L、M119F
−K213L、M119H−K213N−Y217E、S101N−M119N−K213N−Y217Q、S101N−M119H−K213N−Y217Q、M119H−K213I−Y217Q、Y217Q、M119H−K213N−Y217Q、S101N−M119F−Y217E、M119F−Y217Q、S101N−M119F−K213I−Y217Q、S101N−K213I−Y217L、S101N−M119H−K213N−Y217L、S101E−K213L−Y217L、S101N−K213N−Y217Q、S101N−M119H−K213L、S101N−M119H−K213I、S101P−K213N−Y217L、M119F−K213I−Y217Q、S101N−K213I−Y217Q、S101E−M119H−K213I−Y217L、S101N−M119H−K213I−Y217Q、M119H−K213N−Y217E、S101N−M119N−K213N−Y217L、A048E−K213L、A048H−K213L、V026Q−A048Y−K213L、K213N、V026N−K213L、V026N−K213L、V026Y−K213N、A048D−K213N、V026Q−A048E−K213L、A048H−K213N、V026Q−A048H−K213L、A048H−K213L、K213L、K213N、V147D−K213L、K213I、V026Q−A048E−K213N、V026N−A048E−K213N、A048E−K213L、V026Y−A048E−K213I、A048D−K213N、K213I、A048H−K213N、V147D−K213N、Y021H−A045V−S101E−Y217L、Y021H−Y217L、Y021H−A045V−S101E−Y217Q、Y021H−A045I−S101E−Y217L、Y021H−Y217Q、Y021H−A045V−Y217E、A045V−Y217L、Y021H−A045V−S101N−Y217Q、Y021W−S101P−Y217L、Y021W−A045I−Y217E、Y021H−A045V−S101E−Y217E、Y021H−A045I−S101E−Y217L、Y021H−A045I−S101E−Y217Q、Y021H−A045V−Y217E、Y02
1W−S101E−Y217L、S101E−Y217L、Y021H−A045V−Y217Q、Y021H−Y217E、Y021W−Y217E−(N0212S)、A045I−Y217Q、Y021H−A045V−Y217E、Y021W−A045V−S101E−Y217Q、Y021H−S101E−Y217E、Y021W−S101N−Y217L、S024S−V028V−M050M−A092A−Q103Q−A114A−V246T、Y021H−A045V−S101E、Y021W−A045V−S101E−Y217L、S101N−M119H−K213K−Y217Q、S101S−M119N−K213N−Y217Q、Y021H−A045V−S101P−Y217L、S024S−V028V−M050M−A092A−Q103Q−A114G−V246T、S101S−M119F−K213I−Y217Q、S101S−M119M−K213K−Y217L、Y021H−A045I−S101E−Y217Q、Y021H−A045V−S101E−Y217E、Y021H−A045V−S101E、Y021H−Y217L、Y021H−A045I−Y217E、Y021W−A045I−S101E−Y217E、S101N−M119F−K213K−Y217L、S101E−M119H−K213N−Y217E、Y021H−A045I−Y217E、S101S−M119H−K213L−Y217L、Y021H−Y217E、S101S−M119F−K213K−Y217Q及びY021H−A045I−S101E−Y217Lから選ばれる組み合わせを含む。いくつかの実施態様において、前記置換は、S024S−V028T−M050V−A092G−Q103E−A114G−V246T、S101N−M119H、M119N−K213N−Y217L、Y217L、M119N−K213N、K213N、K213N−Y217Q、S101E−K213N−Y217E、S101E−M119N−Y217L、Y217Q、S101N−M119N−K213N−Y217E、S101N−M119N−K213N−Y217L、Y021H−A045I−S101E−Y217L、S101E−Y217L、A045I−Y217Q、S101S−M119M−K213K−Y217L、Y021H−A045I
−S101E−Y217Lから選ばれる組み合わせを含む。
本発明は、実施例に含まれる表に示す変異体及びこれらの変異体を含む組成物をさらに提供する。
さらに、ズブチリシン変異体をコードする単離された核酸、前記核酸を含む発現ベクター、及び発現ベクターを含む宿主細胞が、本発明により提供される。さらに、本発明は、前記ズブチリシン変異体を含む洗浄組成物を提供する。いくつかの実施態様において、前記洗浄組成物は、洗濯用洗剤である。いくつかの実施態様において、前記洗濯用洗剤は、冷水用洗剤、低pH用洗剤または小型洗剤(compact detergent)である。さらに、本発明は、以下の工程を含むバチルス・ズブチリシンのズブチリシン変異体を生産する方法を提供する。すなわち、ズブチリシン変異体をコードする核酸を含む発現ベクターを有する宿主細胞を形質転換する工程、及びズブチリシン変異体の生産に適する条件下で前記形質転換された宿主細胞を培養する工程である。いくつかの実施態様において、前記方法は、生産されたズブチリシン変異体を採取する工程をさらに含む。いくつかの実施態様において、前記宿主細胞はバチルス種である。また、これらの実施態様のサブセットにおいて、前記バチルス種はB.ズブチリスである。さらに、本発明は、繊維を含む表面及び/または物を単離されたズブチリシン変異体を含む洗浄組成物と接触させる工程を含む洗浄の方法を提供する。
さらに、本発明は、以下の工程を含むプロテアーゼ工学のための方法を提供する。すなわち、a)プロテアーゼの同一のアミノ酸位置で別個の置換を有する複数のプロテアーゼ変異体を各々含む複数の部位評価ライブラリー(SEL)を提供する工程、b)目的の特性試験において前記SELのプロテアーゼ変異体及び標準プロテアーゼを試験する工程、c)前記試験に用いるプロテアーゼ変異体の各々において性能指数(PI)を測定する工程、d)非制限的な位置としての二以上のアミノ酸位置を同定する工程であって、前記二のSELの各々における複数のプロテアーゼ変異体の少なくとも一は、0.5より高いPIを有する。及びf)前記二以上の非制限的な位置において置換を各々含む、複数の多置換のプロテアーゼ変異体を含む多重突然変異ライブラリーを提供する工程である。いくつかの実施態様において、前記試験は、染み抜きアッセイ(微小布見本(microswatch))、LAS安定性アッセイ、洗剤安定性アッセイ及び比活性度アッセイから成る群より選ばれる二以上の異なるアッセイを含む。いくつかの実施態様において、前記プロテアーゼは、細菌性セリン・プロテアーゼ、細菌性ズブチリシン及び細菌性中性金属プロテアーゼから成る群より選ばれる。
別の実施態様において、本発明は、以下の工程を含む、バチルス・ズブチリシンの多置換のズブチリシン変異体を生産する方法を提供する。第1特性の第1試験及び第2特性の第2試験において、複数の単置換のズブチリシン変異体を試験する工程であって、親ズブチリシンの前記特性に各試験で1.0の値が与えられ、好ましい第1または第2特性が1.0を超える値を有し、また、過度に好ましくない第1または第2特性が約0.80未満の値を有するか、またはいくつかの好ましい実施態様において、約0.60未満の値を有する前記工程、好ましい第1特性に関連し、過度に好ましくない第2特性に関連しない、前記単置換のズブチリシン変異体の少なくとも一における置換を同定する工程、好ましい第2特性に関連し、過度に好ましくない第1特性に関連しない、前記単置換のズブチリシン変異体の少なくとも一における置換を同定する工程、及びズブチリシンへ前の工程からの置換を導入し、多置換のズブチリシン変異体を得る工程である。いくつかの実施態様において、前記方法は、第1試験及び第2試験において、多置換のズブチリシン変異体を試験する工程であって、改良されたズブチリシン変異体が第1及び第2試験両方において1.0を超える値に達するか、または第1試験において1.0を超える値かつ第2試験において0.80〜1.0の値に達する、前記工程をさらに含む。いくつかの実施態様において、前記方法は、改良されたズブチリシン変異体を生産する工程をさらに含む。いくつかの実施態様において、第1及び第2特性は、負に相関する。いくつかの実施態様において、好ましい第1または第2特性は、約1.2より高い値を有する。いくつかの実施態様において、過度に好ましくない第1または第2特性は、約0.40未満の値を有する。いくつかの実施態様において、前記第1特性は安定性であり、前記第2特性は洗浄性能である。これらの一のサブセットにおいて、前記安定性は、洗剤における安定性を含み、洗浄性能は、洗剤の血液/ミルク/インキ(BMI)洗浄性能を含む。いくつかの実施態様において、前記親細菌性ズブチリシンは、配列番号2に示すアミノ酸配列を有するB.アミロリケファシエンス・ズブチリシンBPN’の野生型成熟形である。他の実施態様において、前記親細菌性ズブチリシンは、配列番号562に示すアミノ酸配列を有するB.レンタス
GG36ズブチリシンの野生型であるか、またはY217L置換(配列番号565)を含むBPN’’、単独または他の修飾との組み合わせである。本発明のいくつかの実施態様において、洗浄性能は、5〜12.0のpHを有する粉末または液体洗剤組成物中で試験される。本発明において任意の適した順序が用いられるように、上に列記したそのままの順序に、前記工程が限定されることは意図されない。しかしながら、いくつかの好ましい実施態様において、前記置換は、約50%より高いまたは約65%より高い溶媒接触可能表面(SAS)を有する親ズブチリシン内の位置での置換である。
図1Aは、pHPLT−VAAc1の遺伝子地図を提供する。 図1Bは、pHPLT−BPN’の遺伝子地図を提供する。 図2Aは、北アメリカの洗濯用洗剤内のBPN’−Y217L CCLのBMI洗浄性能を、荷電の変化の関数として表す。 同様に、図2Bは、北アメリカの洗濯用洗剤内のGG36 CCLのBMI洗浄性能を、荷電の変化の関数として表す。 図3Aは、西欧の液体洗濯用洗剤内のBPN’−Y217L CCLのBMI洗浄性能を、荷電の変化の関数として表す。 同様に、図3Bは、西欧の液体洗濯用洗剤内のGG36 CCLのBMI洗浄性能を、荷電の変化の関数として表す。 図4Aは、日本の粉末洗濯用洗剤内のBPN’−Y217L CCLのBMI洗浄性能を荷電の変化の関数として表す。 同様に、図4Bは、日本の粉末洗濯用洗剤内のGG36 CCLのBMI洗浄性能を、荷電の変化の関数として表す。 図5Aは、自動食器洗浄洗剤内のBPN’−Y217L CCLの焼き卵黄洗浄性能を、荷電の変化の関数として表す。 同様に、図5Bは、自動食器洗浄洗剤内のGG36 CCLの焼き卵黄洗浄性能を、荷電の変化の関数として表す。 図6は、80の変異体を含むライブラリーについて、LAS/EDTA安定性を、親BPN’−Y217Lと比較した正味荷電の変化の関数として表す。
発明の詳細な説明
本発明は、タンパク質工学のための方法を提供する。特に、本発明は、部位評価ライブラリーを利用する方法を提供する。
実施の目的において、特定用途に最適のタンパク質を作成するためにタンパク質空間における最良の配列を見つけることは通常必要ではない。ほとんどの適用において、解決されるべき課題は、多くの特性に必要とされる最小値を満たすか、または超過する少なくとも一のタンパク質配列を同定することである。これは、特定の特性に優れた変異についての知識と同様に、所望の特性のいずれにも悪い変異についての知識も必要とする。本発明は、主要特性を改良し、かつ他の特性に対する値を所望の範囲内に維持するために改変され得る、前記タンパク質における前記変異の位置を同定することにより、目標を達成する方法を提供する。
本発明は、各部位で「部位評価ライブラリー」を構築することにより、前記目的の特性の全てについて、タンパク質における全ての位置を評価する方法を提供する。好ましい実施態様において、これらのライブラリーは各位置で9−19の変異を含み、前記タンパク質工学及びライブラリーの構築で使用される各位置での評価に用いられる。各特性は親酵素に比べて測定される。また、各突然変異体対野生型についての見掛け自由エネルギー差が計算される。次に、これらのデルタ・デルタG(「すなわち、ΔΔG」)の見掛けの値は、加算性を算出するために用いられる。
変異体を分析する望ましい方法は、目的の過程での変異体対親タンパク質における自由エネルギーにおける差を用いる。過程に用いられるギブス自由エネルギーは、系により実行され得る活動の最大量を表わす。親酵素(ΔΔG)に対する自由エネルギーの変化は、以下のように与えられる。

ΔΔG=−RT ln(kvariant/kparent

ここで、kvariantは変異体酵素に対する速度定数であり、kparentは親酵素に対する速度定数である。また、Rは気体法則定数であり、Tは絶対温度である。大抵のアッセイは、真の自由エネルギーの測定を可能にするようには構成していない。従って、我々は以下の量を利用した。

ΔΔG app=−RT ln(Pvariant/Pparent

ここで、Pvariantは変異体に対する性能値であり、Pparentは、同等の条件下での親酵素に対する性能値である。情報配給及び加算性のためのΔΔGと同様の方法でΔΔG app値が作用すると期待されることが出来る。しかしながら、ΔΔGは親酵素に比べ、変異体により果されることが出来る活動の最大量であるため、前記量ΔΔG appは一般に、ΔΔGを過小評価し、二の付加的位置の前記特性がそれらのΔΔG app値を相互に加えることにより期待される値より大きくなり得るという点で相乗効果に見える結果をもたらす。
本発明の前記方法は、同時に多数の特性を処理するために用いられる効率的なライブラリーを設計するために用いられる。所定の酵素が本明細書で説明されるが、前記方法は工学的技術に用いられる任意の目的タンパク質に適用する。本明細書で記載するように、前記位置の各々で12〜19の置換を導入することにより部位評価ライブラリー(SEL)を構築した。得られた変異を、活性及び安定性アッセイを用いて分析した。野生型アミノ酸は、全ての位置に対する対照点として列記される。各特性について、測定値を親酵素に対するΔΔG appの平均及び標準偏差を測定するために用いた。親の平均(μparent)を0に標準化し、ΔΔG appについての前記標準偏差(σparent)を測定した。これらの値を、前記分子の各位置での各特性に対する対照として用いた。前記部位評価データを、特性間の相関の証明のために試験した。各特性についてのΔΔG app値を、互いの特性に対しプロットし、相関係数を計算した。タンパク質基質における二の活性の測定値が相関していた。
アミノ酸配列内の位置を分析するため、二種類の部位を指定した。「生産的な」部位は親酵素よりも優れた少なくとも一の置換を有する一方、「非生産的な」部位には親酵素よりも優れた突然変異がない。部位が生産的になる可能性は、部位の総数で割られる生産的な部位の数で与えられる。任意の変異が親酵素より優れる可能性は低い(すなわち、6%−28%)が、所与の部位が少なくとも一の上昇突然変異(Up mutation)を有する可能性は相当に高い。
進化において保存されている配列部位または変化しやすい配列部位と同様に、プロテアーゼにおける構造上の特徴(例えば、埋設アミノ酸(buried amino acids)、相互作用するアミノ酸、活性部位の近接位置等)に関して生産的及び非生産的な部位がどのように分配されたかを測定することは興味深かった。この測定を得るために、前記構造は調査され、前記配列は非重複のホモログと整列させられた。
実施例に示すように、特性の相関に関わらず、任意の特性についての有害突然変異は、一つおきの特性(every other property)についての有害突然変異と相関している。少数の位置(5−10%)にだけ、全ての特性に悪い変異がある。これらの位置は「折りたたみ」を規定し、進化において保存される。この言外の意味は、任意の特性についての有利な変異の同定は、その特性に対する真に予測的なスクリーニングを必要とするが、任意の特性に対して有害と成り得る変異の同定は、いずれのスクリーニングを用いても達成されることが出来るということである。単純化されたタンパク質工学の戦略は、単一の活性及び/または安定性のスクリーニングを用いて、SEL及びスクリーニングを構築することである。有害突然変異は同定され、また有害突然変異がほとんどない位置は、複数の特性を改良するライブラリー及び組み合わせ変異を構築するために用いられる。さらに、タンパク質の表面上にあり、相互作用をほとんど有さず、さらに配列アラインメントで可変的である部位の選択は、生産的な部位が高比率となることをもたらす。分子の内面にあり、多く接触し、さらに進化において強く保存される部位は、有害突然変異を有する高い確率を有し、回避されるべきである。コンピューター及び/または電子方法及び/またはプログラを含むが、それらに限られない、配列及び/または構造情報の分析に任意の適した方法が、本発明で使用されるように意図される。
前記方法は、二の特性に対する相関係数に加え、二の特性の各々について5%wtより高い活性及び5%未満の活性を有する変異体の数の一対比較を提供する。
ライブラリー設計
いくつかの特に好ましい実施態様において、前記部位評価ライブラリーデータは、組み合わせライブラリーの設計に用いられる。従来の指向進化は、無作為のライブラリーを構築し、単一の特性のために多数のライブラリーをスクリーニングし、これらを組み合わせ、前記過程を繰り返す。数人の調査者が見つけてきたように(例えば、Bloom他、Curr.Opin.Struct.Biol、第15巻、447−452頁、2005年、Bloom他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第103巻、5869−5874頁、2006年及びGuo他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第101巻、9205−9210頁、2004年を参照されたい)、一の特性についての正の変異の蓄積は一般に、他の特性の減少をもたらす。任意の変異が任意の特性を上昇させる可能性は小さい。また、任意の変異が任意の特性を低下させる可能性は高い(>85%)。また、活性を増加させる三(3)以上の変異の蓄積が他のいくつかの特性の減少を結果として生じさせる可能性は、相当に高い。この問題は、複数の特性に優れたライブラリーを構築するための部位評価データを用いることにより回避される。非生産的な部位は、組み合わせライブラリー中に含まれなかった。また、生産的な部位を、上昇した変異のパーセンテージによりさらに分類した。
洗浄組成物
本発明の洗浄組成物は、例えば、洗濯用途、硬質表面洗浄、自動食器洗浄用途の他、義歯、歯、髪及び皮膚のような化粧用途等に、有利に用いられる。しかしながら、低温溶液において増加する効果の特有の利点により、本発明の酵素は、理想的には洗濯用途に適している。さらに、本発明の酵素は、顆粒及び液体組成物の両方において使用されることが出来る。
本発明の変異体プロテアーゼはさらに、洗浄添加剤生産物に使用される。いくつかの実施態様において、低温溶液洗浄用途に使用される。添加剤生産物は、その最も単純な形態において、一以上のプロテアーゼとすることが出来る。いくつかの実施態様において、前記添加剤は、洗浄工程への追加に用いられる剤形に包まれる。錠剤、タブレット、ジェル・カプセルまたはあらかじめ計量された粉または液体のようなその他の単一使用量単位を含むが、それらに限られない、任意の適した単一使用量形態も、本発明で使用される。いくつかの実施態様において、充填剤またはキャリア材料が、そのような組成物の容量を増加させるために含まれる。適した充填剤またはキャリア材料は、多様な硫酸塩、炭酸塩及びケイ酸塩の他、滑石、粘土等を含むが、それらに限られない。液体組成物に適した充填剤またはキャリア材料は、水またはポリオール及びジオールを含む低分子量第1級及び第2級アルコールを含むが、それらに限られない。そのようなアルコールの例は、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールを含むが、それらに限られない。いくつかの実施態様において、前記組成物は、約5%から約90%のそのような材料を含む。酸性の賦形剤は、pHを低下させるために使用される。あるいは、前記洗浄添加剤は、下記でより完全に述べるような添加剤成分を含む。
本発明に係る洗浄組成物及び洗浄添加剤は、本明細書に記載する、有効量の少なくとも一のプロテアーゼ変異体、単独でまたはその他のプロテアーゼ及び/または追加酵素との組み合わせを必要とする。酵素の必要レベルは、本発明の一以上のプロテアーゼ変異体の追加により達成される。本発明に係る洗浄組成物は通常、少なくとも約0.0001の重量パーセント、約0.0001〜約1、約0.001〜約0.5またはさらに約0.01〜約0.1の重量パーセントの少なくとも一の本発明の変異体プロテアーゼを含む。
本明細書の洗浄組成物は通常、水溶性の清浄作業での使用の際に、洗浄水が約5.0〜約11.5またはさらに約7.5〜約10.5のpHを有するように配合される。液体生産物配合物は通常、約3.0〜約9.0またはさらに約3〜約5の原液pHを有するように配合される。顆粒の洗濯生産物は通常、約9〜約11のpHを有するように配合される。推奨される使用レベルでのpHをコントロールする技術は、緩衝液、アルカリ及び酸等の使用を含み、当業者によく知られている。
適した低pH洗浄組成物は通常、約3〜約5の原液pHを有し、また、そのようなpH環境において加水分解する界面活性剤を通常含まない。そのような界面活性剤は、少なくとも一のエチレンオキシド部分またはさらに約1〜約16モルのエチレンオキシドを含むアルキル硫酸ナトリウム界面活性剤を含む。そのような洗浄組成物は通常、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミンまたは塩酸のような十分量のpH調節剤を含み、約3〜約5の原液pHを有する洗浄組成物を提供する。そのような組成物は通常、少なくとも一の酸安定化酵素を含む。いくつかの実施態様において、前記組成物は液体である一方、その他の実施態様において、それらは固体である。そのような液体組成物のpHは通常、原液pHとして測定される。そのような固形組成物のpHは、前記組成物の10%固形溶液として測定される。ここで、前記溶媒は、蒸留水である。これらの実施態様において、全てのpH測定値は20℃で得られている。
いくつかの実施態様において、前記変異体プロテアーゼが顆粒組成物または液体で用いられる場合、変異体プロテアーゼがカプセル化された粒子の形状であり、保管の間に顆粒組成物のその他の成分から変異体プロテアーゼを保護することは望ましい。さらに、カプセル化は、洗浄工程中に変異体プロテアーゼの有効性を制御する方法でもある。いくつかの実施態様において、カプセル化は、変異体プロテアーゼ及び/または追加酵素の性能を向上する。この点に関して、本発明の変異体プロテアーゼは、当該技術分野において知られる任意の適したカプセル化材料でカプセル化される。いくつかの実施態様において、前記カプセル化材料は通常、本発明の変異体プロテアーゼのための少なくとも一部の触媒をカプセル化する。通常、前記カプセル化材料は、水溶性及び/または水分散性である。いくつかの実施態様において、前記カプセル化材料は、0℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する。ガラス転移温度は、WO97/11151でより詳細に説明される。前記カプセル化材料は、炭水化物、天然または合成ゴム、キチン、キトサン、セルロース及びセルロース誘導体、ケイ酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、パラフィンワックス及びそれらの組み合わせから成る群より選ばれる。前記カプセル化材料が炭水化物である場合、通常単糖、オリゴ糖、多糖類及びそれらの組み合わせから選ばれる。通常、前記カプセル化材料はデンプンである。適したデンプンは、EP0,922,499、US4,977,252、US5,354,559及びUS5,935,826で説明される。いくつかの実施態様において、前記カプセル化材料は、加熱可塑性物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル及びそれらの混合物のようなプラスチックから構成されたミクロスフィアである。使用される市販のミクロスフィアは、EXPANCEL(登録商標)(Stockviksverken、スウェーデン)及びPM6545、PM6550、PM7220、PM7228、EXTENDOSPHERES(登録商標)、LUXSIL(登録商標)、Q−CEL(登録商標)及びSPHERICEL(登録商標)(PQ社、バレー・フォージ、ペンシルベニア州)により供給されたものを含む。
本明細書で記載するように、本発明の変異体プロテアーゼは、洗濯及び食器洗剤を含むが、それらに限られない、洗浄工業で特に使用される。これらの用途は、酵素を多様な環境ストレス下に置く。本発明の変異体プロテアーゼは、多様な条件下でのその安定性により、多くの現在用いられている酵素に対する利点を提供する。
実際に、一様でない洗剤配合物、洗浄水容量、洗浄水温度及び洗浄に関与するプロテアーゼが暴露される洗浄時間の長さを含む、様々な洗浄条件がある。さらに、異なる地理的な領域で用いられる洗剤配合物は、洗浄水に存在するそれら関連成分を異なる濃度で有する。例えば、ヨーロッパの洗剤は通常、洗浄水中、約4500〜5000ppmの洗剤成分を有する一方、日本の洗剤は通常、洗浄水中、約667ppmの洗剤成分を有する。北米において、特にアメリカでは、洗剤は通常、洗浄水中、約975ppmの洗剤成分を有する。
低洗剤濃度系は、約800ppm以下の洗剤成分が洗浄水中に存在する洗剤を含む。日本の洗剤は通常、約667ppmの洗剤成分が洗浄水中に存在するので、低洗剤濃度系と考えられる。
中洗剤濃度は、約800ppm〜約2000ppmの洗剤成分が洗浄水中に存在する洗剤を含む。北米の洗剤は通常、約975ppmの洗剤成分が洗浄水中に存在するので、中洗剤濃度系と考えられる。ブラジルは、約1500ppmの洗剤成分が洗浄水中に存在する。
高洗剤濃度系は、約2000ppmより高い洗剤成分が洗浄水中に存在する洗剤を含む。ヨーロッパの洗剤は通常、約4500〜5000ppmの洗剤成分を洗浄水中に含むので、高洗剤濃度系と考えられる。
中南米の洗剤は通常、高泡立ちリン酸塩ビルダー洗剤(high suds phosphate builder detergents)であり、中南米で使用される洗剤の範囲は、洗浄水中の洗剤成分が1500ppm〜6000ppmの範囲であるので、中及び高洗剤濃度の両方になる。上述の通り、ブラジルは通常、洗浄水中に約1500ppmの洗剤成分を有する。しかしながら、その他の中南米の国に限られない、その他の高泡立ちリン酸塩ビルダー洗剤の地域は、約6000ppm以下の洗剤成分が洗浄水中に存在する高洗剤濃度系を有する。
上述に照らして、一般的な洗浄溶液中の洗剤組成物の濃度は世界中で、例えば、日本の約667ppm等の約800ppmより低い洗剤組成物(「低洗剤濃度地」)、例えば、アメリカの約975ppm及びブラジルの約1500ppm等の約800ppm〜約2000ppmの洗剤組成物(「中洗剤濃度地」)、及び例えば、ヨーロッパの約4500ppm〜約5000ppm及び高泡立ちリン酸塩ビルダー地域の約6000ppm等の約2000ppmより高い洗剤組成物(「高洗剤濃度地」)まで様々であることがわかる。
一般的な洗剤溶液の濃度は実験的に決定する。例えば、米国において、一般的な洗濯機は洗浄溶液の約64.4Lの体積を入れることが出来る。従って、洗浄溶液約62.79gの洗剤組成物内で約975ppmの洗剤濃度を得るためには、64.4Lの洗浄溶液を加えなければならない。この量は、洗剤と一緒に備えられる計量カップを用いて消費者により洗浄水中で測定される一般的な量である。
さらに別の例として、異なる地域では異なる洗浄温度を用いている。日本の洗浄水の温度は一般に、ヨーロッパで用いる温度よりも低い。例えば、北米及び/または日本における洗浄水の温度は、例えば約10〜30℃(例えば、約20℃)であり、ヨーロッパにおける洗浄水の温度は通常、約30〜60℃(例えば、約40℃)である。
別の例として、異なる地域では、異なる水硬度を有する。水硬度は一般的に、合計Ca2+/Mg2+のガロン当たりのグレインとして記載される。硬度は、水中のカルシウム(Ca2+)及びマグネシウム(Mg2+)の量の測定値である。アメリカのほとんどの水は硬水であるが、硬度の程度は様々である。中程度の硬水(60〜120ppm)〜硬水(121〜181ppm)は、60〜181ppmの硬度ミネラルを含む(米国ガロン当たりのグレインに変換したppmは、ppm数÷17.1=ガロン当たりのグレインである)。
[表1]
Figure 0005647976
ヨーロッパの水の硬度は通常、10.5より高い(例えば、10.5〜20.0)ガロン/グレイン合計Ca2+/Mg2+である(例えば、約15ガロン/グレイン合計Ca2+/Mg2+)。北米の水の硬度は通常、日本の水の硬度より高いが、ヨーロッパの水の硬度より低い。例えば、北米の水の硬度は、3〜10グレイン、3〜8グレインまたは約6グレインであることが出来る。日本の水の硬度は通常、北米の水の硬度より低く、通常4未満、例えば、3グレイン/ガロン合計Ca2+/Mg2+である。
従って、いくつかの実施態様において、本発明は、少なくとも一組の洗浄条件(例えば、水温、水の硬度及び/または洗剤濃度)で驚くべき洗浄性能を示す変異体プロテアーゼを提供する。いくつかの実施態様において、本発明の変異体プロテアーゼは、洗浄性能において他のズブチリシン・プロテアーゼに匹敵する。いくつかの実施態様において、本発明の変異体プロテアーゼは、現在市販されるズブチリシン・プロテアーゼと比較して向上した洗浄性能を示す。従って、本発明のいくつかの好ましい実施態様において、本明細書に記載の変異体プロテアーゼは、向上した酸化安定性、向上した熱的安定性及び/または向上したキレート安定性を示す。さらに、本発明の変異体プロテアーゼは、洗剤を含まない洗浄組成物中で、この場合もやはり、単独でまたはビルダー及び安定剤との組み合わせにおいて使用される。
本発明のいくつかの実施態様において、洗浄組成物は、組成物の重量に対し約0.00001%〜約10%のレベルで、本発明の少なくとも一の変異体プロテアーゼを含み、この組成物の重量の残部(例えば、約99.999%〜約90.0%)は、洗浄添加剤を含む。本発明の他の側面において、本発明の洗浄組成物は、組成物の重量で約0.0001%〜約10%、約0.001%〜約5%、約0.001%〜約2%、約0.005%〜約0.5%のレベルの少なくとも一の変異体プロテアーゼ及び洗浄添加剤を含む洗浄組成物のバランス(例えば、重量で約99.9999%〜約90.0%、約99.999%〜約98%、約99.995%〜約99.5%)を含む。
いくつかの実施態様において、好ましい洗浄組成物は、本明細書に記載の一以上の変異体プロテアーゼに加え、洗浄性能を与え、及び/または繊維を保護する利点を与える、一以上の追加酵素または酵素誘導体を含む。そのような酵素は、他のプロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、オキシダーゼ(例えば、ラッカーゼ)及び/またはマンナナーゼを含むが、それらに限られない。
任意の適したその他のプロテアーゼが、本発明の組成物で使用される。適したプロテアーゼは、動物、植物または微生物由来のものを含む。いくつかの特に好ましい実施態様において、微生物プロテアーゼが使用される。いくつかの実施態様において、化学的にまたは遺伝学的に修飾された変異体が含まれる。いくつかの実施態様において、前記プロテアーゼはセリンプロテアーゼであり、好ましくはアルカリ性微生物プロテアーゼまたはトリプシン様プロテアーゼである。アルカリ性プロテアーゼの例は、ズブチリシン類、特に、バチルス属由来のもの(例えば、ズブチリシン、レンタス、アミロリケファシエンス、ズブチリシン・カールスバーグ、ズブチリシン309、ズブチリシン147及びズブチリシン168)を含む。追加の例は、米国特許番号RE34,606、第5,955,340号、5,700,676号、6,312,936号及び6,482,628号で記載される変異体プロテアーゼを含み、それらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる。追加のプロテアーゼの例は、(例えば、ブタまたはウシの)トリプシン及びWO89/06270に記載のフザリウム・プロテアーゼを含むが、それらに限られない。好ましい市販のプロテアーゼ酵素は、MAXATASE(登録商標)、MAXACAL(商標)、MAXAPEM(商標)、OPTICLEAN(登録商標)、OPTIMASE(登録商標)、PROPERASE(登録商標)、PURAFECT(登録商標)及びPURAFECT(登録商標)OXP(ジェネンコー)の他、ALCALASE(登録商標)、SAVINASE(登録商標)、PRIMASE(登録商標)、DURAZYM(商標)、RELASE(登録商標)及びESPERASE(登録商標)(ノボザイムズ)及びBLAP(商標)(Henkel Kommanditgesellschaft auf Aktien、デュッセルドルフ、ドイツ)を含む。種々のプロテアーゼが、WO95/23221、WO92/21760及び米国特許第5,801,039号、5,340、735号、5,500,364号、5,855,625号、US RE34,606、米国特許第5,955,340号、5,700,676号、第6,312,936号及び第6,482,628号及び多様な他の特許に記載される。
加えて、任意の適したリパーゼが、本発明で使用される。適したリパーゼは、細菌または菌類に由来するものを含むが、それらに限られない。化学的にまたは遺伝子学的に修飾された変異体が、本発明に含まれる。有用なリパーゼの例は、ヒューミコラ・ラヌギノザ(Humicola lanuginose)・リパーゼ(例えば、EP258068及びEP305216を参照されたい)、リゾムコール・ミヘイ(Rhizomucor miehei)・リパーゼ(例えば、EP238023を参照されたい)、C.アンタークチカ(C.antarctica)・リパーゼ(例えば、C.アンタークチカ・リパーゼAまたはB、EP214761を参照されたい)等のカンジダ・リパーゼ、例えば、P.アルカリゲネス(P.alcaligenes)及びP.シュードアルカリゲンス(P.pseudoalcaligenes)・リパーゼ(例えば、EP218272を参照されたい)、P.セパシア(P.cepacia)・リパーゼ(例えば、EP331376を参照されたい)、P.スタットゼリ(P.stutzeri)・リパーゼ(例えば、GB1,372,034を参照されたい)、P.フルオレセンス(P.fluorescens)・リパーゼ等のシュードモナス・リパーゼ、バチルス・リパーゼ(例えば、B.ズブチリス・リパーゼ(Dartois他、Biochem.Biophys.Acta、第1131巻、253−260頁、1993年)、B.ステアロサーモフィラス・リパーゼ(例えば、JP64/744992を参照されたい)及びB.パミラス(B.pumilus)・リパーゼ(例えば、WO91/16422を参照されたい))を含む。
さらに、ペニシリウム・カメンベルチ(Penicillium camembertii)・リパーゼ(山口他、Gene、第103巻、61−67頁、1991年を参照されたい)、ゲオトリカム・カンジダム(Geotricum candidum)・リパーゼ(Schimada他、J.Biochem.、第106巻、383−388頁、1989年)及び種々のリゾパス(Rhizopus)・リパーゼ、例えば、R.デレマー(R.delemar)・リパーゼ(Hass他、Gene、第109巻、117−113頁、1991年)、R.ニベウス(R.niveus)・リパーゼ(Kugimiya他、Biosci.Biotech.Biochem.、第56巻、716−719頁、1992年)及びR・オリゼ(R.oryzae)・リパーゼを含むが、それらに限られない、多くのクローン化されたリパーゼが本発明のいくつかの実施態様で使用される。
シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)由来のクチナーゼ(WO88/09367を参照されたい)及びフザリウム・ソラニ・ピシ(Fusarium solani pisi)由来のクチナーゼ(WO90/09446を参照されたい)を含むが、それらに限られない、クチナーゼ等のその他の種類の脂肪分解酵素もまた、本発明のいくつかの実施態様で使用される。
追加の適したリパーゼは、M1 LIPASE(商標)、LUMA FAST(商標)及びLIPOMAX(商標)(ジェネンコー)、LIPOLASE(登録商標)及びLIPOLASE(登録商標)ULTRA(ノボザイムズ)、及びLIPASE P(商標)「Amano」(アマノ薬品株式会社、日本)のような市販のリパーゼを含む。
本発明のいくつかの実施態様において、本発明の洗浄組成物はさらに、組成物の重量に対して約0.00001%から約10%のレベルで追加のリパーゼを含み、組成物の重量の残部は洗浄添加剤である。本発明の他の側面において、本発明の洗浄組成物はまた、組成物の重量に対し約0.0001%から約10%、約0.001%から約5%、約0.001%から約2%、約0.005%から約0.5%のレベルでリパーゼも含む。
アルカリ溶液での使用に適した任意のアミラーゼ(アルファ及び/またはベータ)も、本発明のいくつかの実施態様で使用される。適したアミラーゼは、細菌または菌類由来のものを含むが、それらに限られない。化学的にまたは遺伝学的に修飾された変異体が、いくつかの実施態様に含まれる。本発明に使用されるアミラーゼは、B.リケニフォルミス(B.licheniformis)(例えば、GB1,296,839を参照されたい)から得られるα−アミラーゼを含むが、それに限られない。本発明に使用される市販のアミラーゼは、DURA MYL(登録商標)、TERMAMYL(登録商標)、FUNGAMYL(登録商標)、STAINZYME(登録商標)、BAN(商標)(ノボザイムズ)、RAPIDASE(登録商標)、MAXAMYL(登録商標)P(ジェネンコー・インターナショナル)を含むが、それらに限られない。
本発明のいくつかの実施態様において、本発明の洗浄組成物は、組成物の重量に対し約0.00001%から約10%のレベルで追加のアミラーゼをさらに含み、組成物の重量の残部は洗浄添加剤である。本発明の他の側面において、本発明の洗浄組成物はまた、組成物の重量に対し約0.0001%から約10%、約0.001%から約5%、約0.001%から約2%、約0.005%から約0.5%のレベルでアミラーゼを含む。
いくつかの別の実施態様において、任意の適したセルラーゼが、本発明の洗浄組成物で使用される。適したセルラーゼは、細菌または菌類由来のものを含むが、それらに限られない。化学的にまたは遺伝学的に修飾された変異体が、いくつかの実施態様に含まれる。適したセルラーゼは、ヒューミコラ・インソレンス(Humicola insolens)セルラーゼ(例えば、米国特許第4,435,307号を参照されたい)を含むが、それらに限られない。特に適したセルラーゼは、色を保護する利点をもつセルラーゼである(例えば、EP0495257を参照されたい)。本発明で使用される市販のセルラーゼは、CELLUZYME(登録商標)(ノボザイムズ)及びKAC−500(B)(商標)(花王株式会社)を含むが、それらに限られない。いくつかの実施態様において、セルラーゼは、成熟した野生型または変異セルラーゼの一部または断片として組み込まれ、N末端の一部が欠失している(例えば、米国特許第5,874,276号を参照されたい)。
いくつかの実施態様において、本発明の洗浄組成物は、組成物の重量に対し約0.00001%から約10%のレベルで追加のセルラーゼをさらに含み、組成物の重量の残部は洗浄添加剤である。本発明の他の側面において、本発明の洗浄組成物は、組成物の重量に対し約0.0001%から約10%、約0.001%から約5%、約0.001%から約2%、約0.005%から約0.5%のレベルでセルラーゼをさらに含む。
洗剤組成物での使用に適した任意のマンナナーゼも本発明で使用される。適したマンナナーゼは、細菌または菌類由来のものを含むが、それらに限られない。化学的にまたは遺伝学的に修飾された変異体が、いくつかの実施態様に含まれる。本発明で使用される種々のマンナナーゼが知られている(例えば、米国特許第6,566,114号、米国特許第6,602,842号、米国特許第6,440,991号を参照されたい。これら全ては参照により本明細書に組み込まれる。)いくつかの実施態様において、本発明の洗浄組成物は、組成物の重量に対し約0.00001%から約10%のレベルで追加のマンナナーゼをさらに含み、組成物の重量の残部は洗浄添加剤である。本発明の他の側面において、本発明の洗浄組成物は、組成物の重量に対し約0.0001%から約10%、約0.001%から約5%、約0.001%から約2%、約0.005%から約0.5%のレベルでマンナナーゼをさらに含む。
いくつかの実施態様において、本発明の組成物中でペルオキシダーゼが、過酸化水素またはその起源物(例えば、過炭酸塩、過ホウ酸塩または過硫酸塩)と組み合わせて使用される。いくつかの別の実施態様において、酸化酵素が酸素と組み合わされて使用される。両種類の酵素は、「溶液漂白(solution bleaching)」(すなわち、染色された繊維から他の繊維へ、洗濯液中で数種の繊維を同時に洗濯する時に、繊維の染料が他へ移ることを防ぐため)に、好ましくは強化剤(例えば、WO94/12621及びWO95/01426を参照されたい)と共に使用される。適したペルオキダーゼ/酸化酵素は、植物、細菌または菌類由来のものを含むが、それらに限られない。化学的にまたは遺伝学的に修飾された突然変異体が、いくつかの実施態様に含まれる。いくつかの実施態様において、本発明の洗浄組成物は、ペルオキシダーゼ及び/または酸化酵素を、組成物の重量に対し約0.00001%から約10%の追加のペルオキシダーゼ及び/または酸化酵素のレベルでさらに含み、組成物の重量の残部は洗浄添加剤である。本発明の他の側面において、本発明の洗浄組成物はまた、組成物の重量に対し約0.0001%から約10%、約0.001%から約5%、約0.001%から約2%、約0.005%から約0.5%のレベルでペルオキシダーゼ及び/または酸化酵素をさらに含む。
いくつかの実施態様において、ペルヒドロラーゼ(例えば、WO05/056782を参照されたい)を含むが、それらに限られない、追加酵素が使用される。加えて、いくつかの特に好ましい実施態様において、上述の酵素の混合物、特に、一以上の追加のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、マンナナーゼ及び/または少なくとも一のセルラーゼが、本明細書に含まれる。実際に、これらの酵素の種々の混合物が、本発明で使用されることが意図される。種々のレベルの変異体プロテアーゼ及び一以上の追加酵素が、両方それぞれ約10%までの範囲であり、洗浄組成物の残部が洗浄添加剤となり得ることが意図される。洗浄添加剤の特異的選択は、洗浄される表面、物または繊維、(例えば、洗剤の使用を通した)使用時の洗浄条件に適した望ましい形態の組成物を考慮することにより容易に行われる。
適した洗浄添加剤の例は、界面活性剤、ビルダー、漂白剤、漂白活性剤、漂白触媒、その他の酵素、酵素安定化系、キレート剤、蛍光増白剤、汚泥放出ポリマー(soil release polymers)、染料転移剤(dye transfer agents)、分散剤、発泡抑制剤(suds suppressors)、染料、香料、色素、充填剤塩、ヒドロトロープ(hydrotrope)、光活性化剤、蛍光剤、繊維柔軟剤、加水分解性界面活性剤、保存料、抗酸化剤、抗収縮剤、しわの防止剤、殺菌剤、抗かび剤、カラースペクル(color speckle)、シルバーケア、錆び防止剤及び/または腐食防止剤、アルカリ性供与剤(alkalinity sources)、溶解剤、担体、処理助剤、顔料及びpH調整剤(例えば、米国特許第6,610,642号、6,605,458号、5,705,464号、5,710、115号、5,698、504号、5,695,679号、5,686,014号及び5,646,101号を参照されたい。これら全ては参照により本明細書に組み込まれる)を含むが、それらに限られない。特定の洗浄組成物材料の実施態様は、下記で詳細に例示する。洗浄添加剤が、洗浄組成物中で、本発明の変異体プロテアーゼと混合出来ない実施態様において、両成分を合わせることが適当であるときまで、洗浄添加剤とプロテアーゼを分離させておく(すなわち、互いに接触させない)、適した方法が使用される。そのような分離方法は、当該技術分野(例えば、ゲルキャップ、カプセル化、錠剤、物理的分離等)で知られる任意の適した方法を含む。
いくつかの好ましい実施態様において、本明細書で提供される、有効量の一以上の変異体プロテアーゼが、タンパク質性の汚れの除去が必要な種々の表面を洗浄するために有用な組成物中に含まれる。このような洗浄組成物は、硬質表面、繊維、食器の洗浄のような用途のための洗浄組成物を含む。実際に、いくつかの実施態様において、本発明は繊維洗浄組成物を提供する一方、他の実施態様において、本発明は非繊維物質の洗浄組成物を提供する。特に、本願発明はまた、(デントリフィス(dentrifice)、歯磨き粉、口腔洗浄液等の他、入れ歯洗浄組成物を含めた)オーラルケア、皮膚及び髪の洗浄組成物等を含む、パーソナルケアに適した洗浄組成物も提供する。本発明は、任意の形態(すなわち、液体、顆粒、棒状、半固体、ゲル、懸濁液、錠剤、カプセル等)で洗浄組成物を含むことが意図される。
一例として、本発明の変異体プロテアーゼが使用されるいくつかの洗浄組成物を、下記でより詳細に述べる。本発明の洗浄組成物が洗濯機による洗濯法での使用に適した組成物として配合される実施態様において、好ましい本発明の組成物は、少なくとも一の界面活性剤と少なくとも一のビルダー化合物の他、有機ポリマー化合物、漂白剤、追加酵素、発泡抑制剤、分散剤、石灰―石鹸分散剤、土懸濁(soil suspension)及び再付着防止剤及び腐食防止剤から好ましくは選択される一以上の洗浄添加剤を含む。いくつかの実施態様において、洗濯組成物はまた、柔軟剤も(すなわち、追加の洗浄添加剤として)含む。本発明の組成物はまた、固体または液体の洗剤添加物としても使用される。このような添加物は、従来の洗浄組成物の性能を補う及び/または促進することが意図され、洗浄過程の任意の段階にも加えられることが出来る。いくつかの実施態様において、本明細書の洗濯用洗剤組成物の密度は、20℃で測定された場合に、組成物の約400から約1200g/リットルの範囲である一方、他の実施態様において、約500から約950g/リットルの範囲である。
手洗いによる食器洗浄法での使用に用いられる組成物として配合された実施態様において、本発明の好ましい組成物は、少なくとも一の界面活性剤及び好ましくは、有機ポリマー化合物、発泡促進剤、第II族金属イオン、溶媒、ヒドロトロープ及び追加酵素から選択される少なくとも一の追加の洗浄添加剤を含む。
いくつかの実施態様において、米国特許第6,605,458号に記載されているような種々の洗浄組成物は、本発明の変異体プロテアーゼと共に使用される。従って、いくつかの実施態様において、本発明の少なくとも一の変異体プロテアーゼを含む組成物は、小型の顆粒繊維洗浄組成物である一方、他の実施態様において、前記組成物は色のついた繊維の洗濯に有用な顆粒繊維洗浄組成物であり、さらに別の実施態様において、前記組成物は、洗浄性能を通じて柔軟化する顆粒繊維洗浄組成物であり、別の実施態様において、前記組成物は、洗浄能力を介して柔軟性を与える顆粒繊維洗浄組成物であり、追加の実施態様において、前記組成物は、強力(heavy duty)液体繊維洗浄組成物である。いくつかの実施態様において、本発明の少なくとも一の変異体プロテアーゼを含む組成物は、米国特許第6,610,642号及び米国特許第6,376,450号で記載されるもののような繊維洗浄組成物である。加えて、本発明の変異体プロテアーゼは、ヨーロッパまたは日本の洗濯条件下で特に有用な顆粒洗濯洗剤組成物に使用される(例えば、米国特許第6,610,642号を参照されたい)。
いくつかの別の実施態様において、本発明は、本明細書で提供する少なくとも一の変異体プロテアーゼを含む硬質表面洗浄組成物を提供する。従って、いくつかの実施態様において、本発明の少なくとも一の変異体プロテアーゼを含む組成物は、米国特許第6,610,642号、6,376,450号及び6、376、450号で記載されるもののような硬質表面洗浄組成物である。
さらに別の実施態様において、本発明は、本明細書で提供する少なくとも一の変異体プロテアーゼを含む食器洗浄組成物を提供する。従って、いくつかの実施態様において、本発明の少なくとも一の変異体プロテアーゼを含む組成物は、米国特許第6,610,642号及び6,376,450号の組成物のような硬質表面洗浄組成物である。さらに別の実施態様において、本発明は、本明細書で提供する少なくとも一の変異体プロテアーゼを含む口腔洗浄組成物を提供する。いくつかの別の実施態様において、本発明の少なくとも一の変異体プロテアーゼを含む組成物は、米国特許第6,376,450号及び6,376,450号の組成物のようなオーラルケア組成物を含む。上述の米国特許第6,376,450号、6,605,458号及び6,610,642号に含まれる化合物及び洗浄添加剤の配合及び記述は、本明細書で提供する変異体プロテアーゼで使用される。
本発明の洗浄組成物は、任意の適した形態へ配合され、配合する者により選ばれる任意の過程で調製される。それらの非限定的な実施例は、米国特許第5,879,584号、5,691,297号、5,574,005号、5,569,645号、5,565,422号、5,516,448号、5,489,392号及び5,486,303号で説明され、これらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる。低pH洗浄組成物が望まれる場合、そのような組成物のpHは、モノエタノールアミンのような材料またはHClのような酸性物質の追加により調節される。
本発明の目的に必ずしも必要ではないが、以下で示す非限定的な記載の添加物が、本発明の洗浄組成物の使用に適する。いくつかの実施態様において、これらの添加物は、例えば、洗浄される基質の処理のための、洗浄性能を補助または増強するため、または香水、着色剤、染料等とともの場合のような洗浄組成物の美観を修飾するために組み込まれる。そのような添加物が、本発明の変異体プロテアーゼに加えられることが理解される。これらの追加成分の明確な特性及びそれらの組み込みの程度は、前記組成物の物理的形状及びその用いられる清浄作業の特性に依存する。適した添加剤は、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、色移り防止剤、沈殿補助剤、分散剤、追加酵素及び酵素安定化剤、触媒物質、漂白活性剤、漂白促進剤、過酸化水素、過酸化水素源、あらかじめ形成された過酸(preformed peracids)、ポリマー分散剤、粘土質土壌除去/再付着防止剤、増白剤、発泡抑制剤、染料、香料、構造弾性化剤(structure elasticizing agents)、繊維柔軟剤、担体、ヒドロトロープ、加工助剤及び/または色素を含むが、それらに限られない。下記の開示に加えて、他のそのような添加物の適した例及び使用の程度は、米国特許第5,576,282号、6,306,812号及び6,326,348号で見られ、それらは参照により組み込まれる。上述の添加物成分は、本発明の洗浄組成物の残部を構成することが出来る。
いくつかの実施態様において、本発明に係る洗浄組成物は、界面活性剤または界面活性剤系を含む。ここで、前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、両性イオン界面活性剤、半極非イオン性界面活性剤及びそれらの混合物から選ばれる。
いくつかの追加の実施態様において、本発明の洗浄組成物は、一以上の洗剤ビルダーまたはビルダー系を含む。ビルダーは、アルカリ金属、ポリリン酸のアンモニウムとアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類とアルカリ金属炭酸塩、アルミノケイ酸塩ビルダーポリカルボン酸化合物、エーテルヒドロキシカルボン酸塩、エチレンまたはビニルメチルエーテルを有する無水マレイン酸コポリマー、1,3,5‐トリヒドロキシベンゼン‐2,4,6‐トリスルホン酸、及びカルボキシメチルオキシコハク酸、種々のアルカリ金属、エチレンジアミン4酢酸及びニトリロ3酢酸のようなポリ酢酸のアンモニウム及び置換アンモニウム塩の他、メリト酸、コハク酸、クエン酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5‐トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸のようなポリカルボン酸、及びそれらの可溶性塩を含むが、それらに限られない。いくつかの別の実施態様において、本明細書の洗浄組成物は、キレート剤を含む。適したキレート剤は、銅、鉄及び/またはマンガンのキレート剤及びそれらの混合物を含む。
いくつかのさらに別の実施態様において、本明細書で提供する洗浄組成物は、沈澱補助剤を含む。適した沈澱補助剤は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカルボキシレート、ポリテレフタル酸のような汚泥放出ポリマー、カオリナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイト、イライト、ベントナイト、ハロイサイト及びそれらの混合物のような粘土を含む。
いくつかの追加の実施態様において、本発明の洗浄組成物はまた、一以上の色移り防止剤も含む。適したポリマー色移り防止剤は、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN‐オキシドポリマー、N‐ビニルピロリドンとN‐ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾールまたはそれらの混合物を含むが、それらに限られない。
いくつかのさらに追加の実施態様において、本発明の洗浄組成物は、分散剤も含む。適した水溶性有機物質は、ポリカルボン酸が二個以下の炭素原子によりお互いに分離される少なくとも二個のカルボキシルラジカルを含む、ホモまたはコポリマー酸またはそれらの塩を含む。
いくつかの特に好ましい実施態様において、前記洗浄組成物は、洗浄性能及び/または繊維のケアに効果のある一以上の洗剤酵素を含む。適した酵素の例は、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、フォスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラチナーゼ、リダクターゼ、オキシダーゼ、フェノール・オキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リギニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルノニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ及びアミラーゼまたはそれらの混合物を含むが、それらに限られない。代表的な組み合わせは、少なくとも一のプロテアーゼ、少なくとも一のリパーゼ、少なくとも一のクチナーゼ及び/または少なくとも一のアミラーゼと共に少なくとも一のセルラーゼを含む従来の適用可能な酵素の反応混液である。
いくつかの別の実施態様において、洗浄組成物に使用される酵素は、任意の適した技術により安定化させられる。いくつかの実施態様において、酵素にイオンを提供する完成組成物中のカルシウム及び/またはマグネシウムイオンの水溶性供給源の存在により、本明細書で使用する酵素は、安定化されることが出来る。
いくつかのさらに別の実施態様において、本発明の洗浄組成物は、触媒金属錯体を含む。金属含有漂白触媒の一種は、銅、鉄、チタニウム、ルテニウム、タングステン、モリブデンまたはマンガンカチオンのような明確な漂白触媒活性を有する遷移金属カチオン、亜鉛またはアルミニウムカチオンのようなわずかなまたは全く漂白触媒活性がない補助金属カチオン、及び特にエチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンリン酸)及びそれらの水溶性塩のような触媒及び補助金属カチオンに対して、明確な安定度定数を有するイオン封鎖錯体を含む触媒系である。これらのような触媒は、米国特許第4,430,243号で開示される。
いくつかの実施態様において、本明細書の組成物は、マンガン化合物の手段により触媒される。そのような化合物及び使用レベルは、当該技術分野でよく知られ、例えば、米国特許第5,576,282号で開示されるマンガンに基づく触媒を含む。加えて、本明細書で有用なコバルト漂白触媒が知られ、例えば、米国特許第5,597,936号及び5,595,967号に記載される。そのようなコバルト触媒は、既知の方法により容易に調製可能であり、例えば、米国特許第5,597,936号及び5,595,967号で開示されている。いくつかの実施態様において、本明細書で提供する組成物はまた、マクロポリサイクリック的剛性配位子(macropolycyclic rigid ligand)(すなわち、「MRL」)の遷移金属錯体を適切に含む。実用的手段とし、限定手段ではないが、本明細書の組成物及び洗浄過程は、水性洗浄溶液中に少なくとも一億分の一の濃度の活性MRL錯体を提供するよう調整可能であり、好ましくは、洗浄溶液中のMRLが約0.005ppmから約25ppm、より好ましくは、約0.05ppmから約10ppm及び最も好ましくは約0.1ppmから約5ppmで提供される。本発明の遷移金属漂白触媒において、好ましい遷移金属は、マンガン、鉄及びクロムを含む。本明細書の好ましいMRLは、5,12‐ジエチル‐1,5,8,12‐テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンのような特別種の架橋された超剛性配位子である。適切な遷移金属MRLは、例えば、WO00/332601及び米国特許第6,225,464号で開示されるような既知の方法で容易に調製出来る。
上述のように、本発明の洗浄組成物は、任意の適した形態へ配合され、配合する者により選択される任意の過程で調製される。これらの非限定的な例は、米国特許第5,879,584号、5,691,297号、5,574,005号、5,569,645号、5,516,448号、5,489,392号及び5,486,303号に記載され、これらの全てが、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で開示する洗浄組成物は、所定の場所(例えば、所定の表面、食器または繊維)の洗浄に使用される。通常、前記の場所の少なくとも一部は、本発明の一の実施態様の洗浄組成物と、原液でまたは洗浄液に希釈されて接触する。次に、前記の場所は、任意に洗浄及び/または濯ぎを受ける。本発明の目的において、「洗浄」は、こすり洗いや機械的な撹拌を含むが、それらに限られない。いくつかの実施態様において、前記洗浄組成物は通常、溶液中で約500ppmから約15,000ppmの濃度で使用される。洗浄溶媒が水である場合、水温は通常、約5℃から約90℃の範囲である。前記の場所が繊維を含む場合、水対繊維の質量比は通常、約1:1から約30:1である。
追加の実施態様において、本発明はさらに、洗剤組成物中のプロテアーゼの性能を解析し、改良するための種々の界面活性剤及び界面活性剤配合物を利用する組成物及び方法を提供する。実験計画ソフトウェアを用いて、シンプレックス格子混合実験を設計し、液体洗濯用洗剤中で最も一般に用いられる界面活性剤、すなわち、直鎖アルキルベンゼンスルフォン酸塩(LAS)、アルキルエトキシ硫酸塩(AES)及びアルコール・エトキシレート(AE)が存在する状態でのプロテアーゼの活性を評価した。LAS及びAESは陰イオン界面活性剤であり、AEは非イオン性界面活性剤である。
驚いたことに、プロテアーゼの最適性能のための界面活性剤組成物の選択が、単にプロテアーゼが最も安定する界面活性剤を選択するという問題ではないことが判明した。むしろ、最適な界面活性剤組成物の選択は、最良の全般的な洗浄結果を提供する比率で、異なる界面活性剤を組み合わせることに基づいた。ここで、前記混合物は、もし他の界面活性剤が存在しない状態において用いられた場合に、プロテアーゼを不安定化し得る界面活性剤を含む。
例えば、いくつかの実施態様において、プロテアーゼは、第1界面活性剤が存在する状態で、第2界面活性剤が存在する場合、より優れて機能出来るが、しかしながら、第3界面活性剤が存在する場合は、それほど機能しないことが判明した。追加の実施態様において、プロテアーゼは、第2及び第3界面活性剤の比率に依存して、大いに高いレベルの第1界面活性剤を許容する。界面活性剤の比率が注意深く選択されている場合に、異なる界面活性剤が存在する状態において酵素を用いることが出来るという所見は、酵素の使用を所定の洗剤組成物に制限し、酵素の活性に悪影響を及ぼさない界面活性剤との組み合わせでのみ酵素が用いられるに違いないという従来の信念に反する。
本明細書で説明する前記所見に一部基づき、本発明の組成物及び方法は、少なくとも一のプロテアーゼ及びプロテアーゼの活性を促進するためにあらかじめ選択された比率の界面活性剤の混合物を含む、洗剤組成物を提供する。ここで、前記界面活性剤は、各界面活性剤におけるプロテアーゼの安定性を測定するだけで選択されているのではない。いくつかの場合において、混合物中に、前記と同等の界面活性剤が異なる比率で存在する状態、または前記界面活性剤の任意のサブセットは存在するが、混合物中に少なくとも一の前記界面活性剤が存在しない状態で、前記プロテアーゼは不活性化されるかまたは活性が減少する。いくつかの場合において、混合物中に、前記界面活性剤のいずれか一は存在するが、混合物中に存在する他の前記界面活性剤がない状態で、前記プロテアーゼは不活性化されるかまたは活性が減少する。同様に、いくつかの場合において、第1界面活性剤の存在は、増加量の第2界面活性剤の使用を可能にする。ここで、第1界面活性剤がない状態での同量の第2界面活性剤は、前記プロテアーゼの活性を不活性化するか、減少させ得る。
加えて、第1の種類の界面活性剤(例えば、非イオンまたは陰イオン界面活性剤)の存在は、第2の種類の洗剤の使用を可能にする。ここで、第1の種類の界面活性剤が存在しない状態での第2の種類の洗剤は、プロテアーゼの活性を不活性化するか、減少させ得る。
これらの実験において、バチルス・アミロリケファシエンス・ズブチリシンBPN’−Y217L(「FNA」、ジェネンコー)の他、この酵素の変異体が使用された。低温(すなわち、16℃)において、比較的少量のAE、及び多量のAESまたはLASのいずれか、または両方を含む組成物中で、前記プロテアーゼは活性があった。それに比べて、単にAESだけ、単にLASだけ、及び特に単にAEだけを含む組成物中では、前記プロテアーゼはそれほど活性がなかった。従って、好ましい組成物は、前記プロテアーゼの活性が最もあった、単一の界面活性剤だけを含むものではなく、むしろ、いずれかの一が単独かつ十分な濃度で使用された場合に、前記プロテアーゼの活性を不活性化するか減少し得る、少なくとも二、好ましくは三の全ての界面活性剤を含むものであった。AES>LAS>AEの特定の比率は、低温でこのプロテアーゼについての最善の結果をもたらすように思われた。
対照的に、高温(すなわち、32℃)においては、及び単にAESだけ、またはAESとLASとの組み合わせ及び比較的少量のAEを含む組成物中で、前記プロテアーゼは活性があった。従って、AESに対する耐性は、より高温で増加し、他の界面活性剤の包含をそれほど重要としていない。
いくつかの追加の試験も行った。インキュベーション後の前記プロテアーゼの活性は、AAPF−pNA基質を使用して測定した。各洗剤配合物中の酵素の融点、Tmを測定した。最後に、四の配合物が選択され、96穴のアッセイ結果(実施例17を参照されたい)との相関についてTerg−O−Tometerで試験した。
定義
別途記載のない限り、本発明に係る実施は、分子生物学、タンパク質工学、微生物学及び組み換えDNA分野で通常用いられる従来技術を含み、これらは当該技術分野の技術の範囲である。そのような技術は当業者に知られており、数多くの教科書及び参考文献に記載されている(例えば、Sambrook他、分子クローニング・ラボラトリーマニュアル(Molecular Cloning,A Laboratory Manual)、第2版、コールドスプリングハーバー、1989年及びAusubel他、分子生物学における現在プロトコール(Current Protocols in Molecular Biology、1987年)。本明細書に記載の全ての特許、特許出願、論文及び刊行物は、すでに記載のもの、以下に記載するものを問わず、参照により明確に本明細書に組み込まれる。
別途記載のない限り、本明細書で用いる全ての技術及び科学上の用語は、本発明が属する分野の当業者により通常理解されるものと同様の意味を持つ。本明細書に含まれる用語を含む様々な科学用語辞典が当業者に周知であり、利用可能である。本明細書に記載の方法及び材料と同様のまたは同等の方法及び材料が本発明の実施または試験のために使用されるが、好ましい方法及び材料が本明細書に記載される。従って、以下に定義される用語は明細書を全体として参照することによってより完全に規定される。本明細書で用いる単数形冠詞(a、an)及び定冠詞(the)は、文意より明らかに他の意味に解される場合を除き、その複数の場合を含む。数値範囲は、範囲を規定する数値も含むものとする。別途記載のない限り、核酸は左から右ヘ、5’末端から3’末端方向に、アミノ酸配列は左から右ヘ、アミノ基からカルボキシ基方向へ各々記載される。本発明は、当業者が使用する状況に依存し、変化することができ、記載された特定の手順、操作方法、及び試薬に限定されないことが理解される。
別途記載のない限り、本発明に係る実施は、タンパク質精製、分子生物学、微生物学、組み換えDNA技術及びタンパク質配列決定の従来の技術を使用し、これらは当業者の技術の範囲である。
さらに、本明細書で提供する見出しは、多様な本発明の側面または実施態様を制限するものではない。これらは、明細書を全体として参照することにより理解されることが出来る。従って、以下に定義される用語は明細書を全体として参照することによってより完全に規定される。それにもかかわらず、本発明の理解を促進するために、多くの用語が下記に定義される。
本明細書で用いる「プロテアーゼ」及び「タンパク質分解活性」の語は、ペプチドまたはペプチド結合を有する基質を加水分解する能力を有するタンパク質またはペプチドをいう。タンパク質分解活性を測定するための良く知られた方法は数多くある(例えば、生化学工学/生命工学における進展(Advances in Biochemical Engineering/Biotechnology)、1988年内のKalisz、「微生物プロテインナーゼ(Microbial Proteinases)」を参照されたい)。例えば、タンパク質分解活性は、市販の基質を加水分解する個々のプロテアーゼの能力を分析する比較検定法により、確認されることが出来る。そのようなプロテアーゼまたはタンパク質分解活性の分析に有用な代表的な基質は、ジメチルカゼイン(シグマC−9801)、ウシ・コラーゲン(シグマC−9879)、ウシ・エラスチン(シグマE−1625)及びウシ・ケラチン(ICN Biomedical902111)を含むが、それらに限られない。これらの基質を用いた比色分析は、当業者に良く知られている(例えば、WO99/34011及び米国特許第6,376,450号を参照されたい。両文献は、参照により本明細書に援用する)。pNAアッセイ(例えば、Del Mar他、Anal.Biochem.、第99巻、316−320頁、1979年を参照されたい)も、勾配溶離の際に収集される断片の活性酵素濃度の決定で使用される。このアッセイは、酵素が可溶性合成基質である、スクシニル−アラニン−アラニン−プロリン−フェニルアラニン−p−ニトロアニリド(sAAPF−pNA)を加水分解したときに放出されるp−ニトロアニリンの比率を測定する。加水分解反応からの黄色の生産速度が410nmの比色計で測定され、活性酵素の濃度が計算される。さらに、280nmの吸光度をタンパク質の総濃度を測定するために用いることが出来る。活性酵素/総タンパク質の比率が酵素の精製度を示す。
本明細書で用いる「バチルス(Bacillus)属」は、「バチルス」属に属すると当業者により認識される全ての種を含む。これは、B.ズブチリス、B.リケニフォルミス、B.レンタス、B.ブレビス、B.ステアロサーモフィリス、B.アルカノフィリス、B.アミロリケファシエンス、B.スクラウジィ、B.ハロデュランス、B.メガテリウム、B.コアギュランス、B.サーキュランス、B.レンタス及びB.スリンギエンシスを含むが、それらに限られない。バシルス属は分類上再編成され続けていることが認識される。従って、前記の属は、現在はゲオバシルス・ステアロサーモフィリス(Geobacillus stearothermophilus)と呼ばれているB.ステアロサーモフィリスのような有機体も含むが、それらに限定されない、再分類されている種を含むことが意図される。酸素の存在下で耐性のある内性胞子を生産することは、バシルス属の特徴であると定義されている。もっとも、この特徴は、近年分類されたアリシクロバチルス(Alicyclobacillus)、アンフィバチルス(Amphibacillus)、アネウリニバチルス(Aneurinibacillus)、アノキシバチルス(Anoxybacillus)、ブレビバチルス(Brevibacillus)、フィロバチルス(Filobacillus)、グラシリバチルス(Gracilibacillus)、ハロバチルス(Halobacillus)、パエニバチルス(Paenibacillus)、サリバチルス(Salibacillus)、サーモバチルス(Thermobacillus)、ウレイバチルス(Ureibacillus)及びバージバチルス(Virgibacillus)についても当てはまる。
本明細書で相互置換可能に用いられる「ポリヌクレオチド」及び「核酸」の語は、本明細書において、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドのいずれかである、任意の長さのヌクレオチドの多量体型をいう。この用語は、一重鎖、二重鎖または三重鎖DNA、ゲノムDNA、cDNA、RNA、DNA−RNAハイブリッド、またはプリン及びピリミジン塩基を含むポリマー、または他の天然の、化学的に、生物学的に修飾された、非天然のまたは誘導体化されたヌクレオチド塩基を含むが、それらに限られない。以下にポリヌクレオチドの非限定的な例を示す。すなわち、遺伝子、遺伝子断片、染色体断片、EST、エキソン、イントロン、mRNA、tRNA、rRNA、リボザイム、cDNA、組み換えポリヌクレオチド、分岐ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離されたDNA、任意の配列の単離されたRNA、核酸プローブ及びプライマーである。いくつかの実施態様において、ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチド及びヌクレオチド類似物、ウラシル、その他の糖及びフルオロリボース及びチオエイトのような結合基及びヌクレオチド分岐等の修飾されたヌクレオチドを含む。別の実施態様において、ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分により阻害される。
本明細書で用いる「DNA構築物」及び「形質転換DNA」の語は、宿主細胞または有機体に配列を導入するために用いるDNAをいうために相互置換可能に使用される。このDNAは、PCRによりインビトロで生産されるかまたは当業者に知られている任意の他の適した方法で生産される。特に好ましい実施態様において、DNA構築物は、(例えば、挿入配列として)目的の配列を含む。いくつかの実施態様において、この配列は、制御エレメント等(例えば、プロモーター等)の付加的なエレメントと操作可能に連結される。DNA構築物はさらに、選択マーカーを含むことが出来る。さらに、ホモロジーボックスの傍にある挿入配列を含むことが出来る。別の実施態様において、形質転換DNAは、末端に付加している非相同配列を含む(例えば、スタッファー配列またはフランク等)。いくつかの実施態様において、挿入配列の末端を閉じて、形質転換DNAの閉鎖環を形成する。形質転換配列は、野生型、変異体または修飾されていることが出来る。いくつかの実施態様において、DNA構築物は、宿主細胞染色体に相同な配列を含む。他の実施態様において、DNA構築物は、非相同配列を含む。一旦、DNA構築物がインビトロで構築されると、それは、1)異種の配列を宿主細胞の所望の標的配列に挿入するため、及び/または2)宿主細胞の染色体の領域を変異させるため(即ち、内性の配列を異種の配列で置換)、及び/または3)標的遺伝子を欠失させるため、及び/または4)宿主細胞に組換えプラスミドを導入するために用いられる。
本明細書で用いる「発現カセット」及び「発現ベクター」の語は、標的細胞内で特定の核酸の転写を可能とする、一連の特定の核酸エレメントで、組み換え的にまたは合成的に生産された核酸構築物をいう。組み換え発現カセットは、プラスミド、染色体、ミトコンドリアDNA、プラスチドDNA、ウイルスまたは核酸断片に取り込まれることが出来る。通常、発現ベクターの組み換え発現カセット部分は、他の配列の中で、転写される核酸配列及びプロモーターを含む。好ましい実施態様において、発現ベクターは、宿主細胞内で異種のDNA断片を取り込み、発現する能力を有する。多くの真核及び原核発現ベクターが市販されている。好適な発現ベクターの選択は、当業者の知識の範囲内である。「発現カセット」の語は、本明細書で「DNA構築物」と相互置換可能に用いられ、これらの語は同義である。
本明細書で用いる「ベクター」の語は、核酸を一以上の種類の細胞に導入するために設計されたポリヌクレオチド構築物をいう。ベクターは、クローニングベクター、発現ベクター、シャトルベクター、プラスミド及びカセット等を含む。いくつかの実施態様において、ポリヌクレオチド構築物は、適した宿主の中でDNAの発現に影響を与えることが出来る適したプロ配列(例えば、分泌等)と操作可能に連結されるプロテアーゼ(例えば、前駆体及び成熟プロテアーゼ)をコードするDNA配列を含む。
本明細書で用いる「プラスミド」の語は、クローニングベクターとして用いる環状二重鎖(ds)DNA構築体であり、種々の原核及び真核生物内で染色体外自己複製遺伝子エレメントを形成するか、または宿主染色体に統合することが出来るものをいう。核酸配列を細胞に導入することに関連して本明細書で用いる「導入する」の語は、細胞に核酸配列を転移させるために適した任意の方法をいう。そのような導入の方法は、プロトプラスト融合、トランスフェクション、形質転換、結合及び形質導入を含むが、それらに限られない(例えば、Hardwood他編集、「バチルスBacillus)」、プレナム(Plenum)出版社、57−72ページ、1989年内のFerrari他、「遺伝子(Genetics)」を参照されたい)。
本明細書で用いる「形質転換された」、「安定に形質転換された」の語は、そのゲノム内に、または少なくとも二世代にわたり維持されるエピソームプラスミドとして、統合される非天然の(異種の)ポリヌクレオチド配列を有する細胞をいう。
核酸は、他の核酸配列と機能的関係に位置する場合に「操作可能に連結する」という。例えば、分泌リーダー(すなわち、シグナルペプチド)をコードするDNAは、ポリペプチドの分泌に関与するプレタンパク質として発現する場合に、ポリペプチドをコードするDNAに操作可能に連結し、プロモーターまたはエンハンサーは、配列の転写に影響を与える場合に、コーディング配列に操作可能に連結し、または翻訳に作用するように位置する場合、リボソーム結合部位はコーディング配列に操作可能に連結するという。一般に、「操作可能に連結する」とは、連結するDNA配列が隣接することを意味し、分泌リーダーの場合には、隣接し、かつリーディングフェーズ(reading phase)中にあることを意味する。しかしながら、エンハンサーは必ずしも隣接しない。連結は、便宜的な制限部位でライゲーションされることにより行われる。そのような部位がない場合には、合成オリゴヌクレオチドアダプターまたはリンカーが従来の方法により用いられる。
本明細書で用いる「遺伝子」の語は、ポリペプチドをコードし、コーディング領域の前及び後ろに続く領域の他、個々のコーディング・セグメント(エキソン)の間の介在配列(イントロン)を含むポリヌクレオチド(例えば、DNAセグメント)をいう。
本明細書で用いる「相同遺伝子」の語は、異なるが通常関連する種に由来する一組の遺伝子を意味する。これらはお互いに対応し、お互いに同一であるか非常に似ている。この語は、スペシエーションにより分離された遺伝子(即ち、新たな種の発達)(例えば、オーソログ遺伝子)の他に、遺伝子複製により分離された遺伝子(例えば、パラロガス遺伝子)も含む。
本明細書で用いるように、タンパク質は、同じ配列において、同じトポロジー結合を有する同じ主要2次構造を有する場合、共通の「折りたたみ」を有すると定義される。同じ折りたたみを有する異なるタンパク質はしばしば、2次構造の末端エレメント及びサイズ及び立体構造において異なるターン領域を有するいくつかの場合において、これらの異なる末端領域は、構造の半分を占める場合がある。同じ折りたたみカテゴリに置かれたタンパク質は、必ずしも共通の進化の祖先を有しているわけではない(例えば、特定のパッキング配列及び鎖トポロジーを支持するタンパク質の物理性及び化学性由来の構造的類似性)。
本明細書で用いる「相同性」の語は、配列類似性または同一性をいい、同一性であることが好ましい。この相同性は、当該技術分野で知られる標準的な方法で測定される(例えば、Smith及びWaterman、Adv.Appl.Math.、第2巻、482頁、1981年、Needleman及びWunsch、J.Mol.Biol.、第48巻、443頁、1970年、Pearson及びLipman、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第85巻、2444頁、1988年、ウィスコンシン・ジェネティックス(Wisconsin Genetics)ソフトウェアパッケージ(ジェネティックス・コンピューター・グループ、マディソン、ウィスコンシン州)内のGAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTAのようなプログラム及びDevereux他、Nucl.AcidRes.、第12巻、387−395頁、1984年を参照されたい)。
本明細書で用いる「アナロガス配列」の語は、遺伝子の機能が、BPN’プロテアーゼに基づく遺伝子と本質的に同じである配列をいう。アナロガス配列は配列アラインメントの既知の方法により決定される。通常用いられるアラインメント法は、BLASTである。もっとも、上記及び下記で示すような、配列を整列する他の方法も用いられる。
有用なアルゴリズムの一例は、PILEUPである。PILEUPは、プログレッシブ、ペアワイズ・アラインメントを用いて、関連配列グループから複数の配列アラインメントを作り出す。このアラインメントを作り出すためにクラスタリング関係を示す系統樹もプロットすることが出来る。PILEUPは、Feng及びDoolittleのプログレッシブ・アラインメント法の簡略化したものを用いる(Feng及びDoolittle、J.Mol.Evol.、第35巻、351−360頁、1987年)。この方法は、Higgins及びSharpにより説明されるものと類似している(Higgins及びSharp、CABIOS、第5巻、151−153頁、1989年)。有用なPILEUPパラメーターは、3.00のデフォルトギャップウエイト、0.10のデフォルトギャップレングスウエイト、及び加重エンドギャップを含む。
有用なアルゴリズムの別の例は、BLASTアルゴリズムであり、Altschul等により説明されている(Altschul他、J.Mol.Biol.、第215巻、403−410頁、1990年及びKarlin他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第90巻、5873−5787頁、1993年)。特に有用なBLASTプログラムは、WU−BLAST−2プログラムである(Altschul他、Meth.Enzymol.、第266巻、460−480頁、1996年を参照されたい)。WU−BLAST−2は、大部分がデフォルト値であるいくつかのサーチパラメーターを用いる。調節可能なパラメーターは、以下の値に設定されている。すなわち、オーバーラップスパン=1、オーバーラップフラクション=0.125、ワードスレッシュホールド(T)=11である。HSP S及びHSP S2パラメーターは動的値であり、特定の配列の構成及びサーチされる目的の配列に対する特定のデータベースの構成に依存してプログラム自身により確立される。しかしながら、この値は、感受性を高めるために調節することが出来る。アミノ酸配列同一性の%値は、同一残基適合数を、整列された領域における「より長い」配列の残基の総数で割ることにより決定される。「より長い」配列は、整列された領域において最も実際的な残基を有するものである(アラインメントスコアを最大化するためにWU−Blast−2により導入されたギャップは無視される)。
従って、「核酸配列同一性のパーセンテージ(%)」は初期の配列(すなわち、目的の配列)の核酸残基と同一である候補配列中の核酸残基のパーセンテージであると定義される。好ましい方法は、デフォルトパラメータが設定され、オーバーラップスパン及びオーバーラップフラクションがそれぞれ1及び0.125に設定されているWU−BLAST−2のBLASTNモジュールを用いる。
本明細書で用いる「組み換え」の語は、異種核酸配列の導入により修飾されている細胞またはベクター、またはそのように修飾された細胞由来の、細胞またはベクターについての言及を含む。従って、例えば、組み換え細胞は、細胞の天然(非組み換え)の形態中に同一形態としては見られない遺伝子を発現するか、または計画された人為的介入の結果、過剰に発現する、不十分に発現する、またはまったく発現しない天然遺伝子を発現する。「組み換え」、「組み換える」及び「組み換え」核酸配列を生産することは通常、二以上の核酸断片をキメラ遺伝子が生じるように組み立てることを意味する。
いくつかの好ましい実施態様において、変異体DNA配列は、少なくとも一のコドンにおける飽和突然変異誘発を用いて生産される。他の好ましい実施態様において、飽和突然変異は、二以上のコドンにおいて実施される。別の実施態様において、変異体DNA配列は、野生型配列に対して、約50%より多い、約55%より多い、約60%より多い、約65%より多い、約70%より多い、約75%より多い、約80%より多い、約85%より多い、約90%より多い、約95%より多い、または約98%より多い配列相同性を有する。別の実施態様において、変異体DNAは、例えば、放射線、ニトロソグアニジン(nitrosoguanidine)等の任意の既知の変異作成法を用いてインビボで生産される。次に、所望のDNA配列は単離され、本明細書で提供する方法に用いられる。
本明細書で用いる「増幅」及び「遺伝子増幅」の語は、特定のDNA配列が不均衡に複製され、増幅された遺伝子がゲノム中の初期に存在する遺伝子のコピー数よりも多くなる過程をいう。いくつかの実施態様において、薬物(例えば、阻害可能な酵素の阻害剤)の存在下の増殖による細胞の選択が、その薬物存在下の増殖のために必要な遺伝子生産物をコードする内因性の遺伝子の増幅またはこの遺伝子産物をコードする外因性(すなわち、挿入)配列の増幅、またはその両方をもたらす。
「増幅」は、テンプレート特異性を含む核酸複製の特別な場合である。非特異的テンプレート複製で構築される(すなわち、テンプレート依存性ではあるが特定のテンプレートには依存していない複製である)。テンプレート特異性は、本明細書において、複製の忠実性(すなわち、正確なポリヌクレオチド配列の合成)及び(リボまたはデオキシ)ヌクレオチド特異性とは区別して用いられる。テンプレート特異性はしばしば、「標的」特異性に関して記載される。標的配列は、他の核酸から選び出されるように求められるものであるという意味において「標的」である。増幅技術は主に、この選び出しのために設計されている。
本明細書で用いる「プライマー」の語は、核酸ストランドに相補的であるプライマー伸長生産物の合成が誘導される条件下(即ち、ヌクレオチド及びDNAポリメラーゼのような誘導剤の存在下、好適な温度とpH)におかれた場合に、合成の開始点として作用することが出来る、精製された制限消化により自然発生するか、または合成的に生産されたオリゴヌクレオチドをいう。好ましくは、プライマーは増幅の最大効率のためには一重鎖であるが、代替的には二重鎖とすることも出来る。二重鎖を用いる場合、プライマーは、初めに各鎖を分離する処理が行われ、その後伸長生産物の調整に用いられる。好ましくは、プライマーは、オリゴデオキシリボヌクレオチドである。プライマーは、誘導剤の存在下で伸長生産物の合成を準備するために十分な長さである必要がある。プライマーの正確な長さは、温度、プライマー源及び用いる方法を含む、多くの要因に依存する。
本明細書で用いる「プローブ」の語は、他の目的のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることが出来る、精製された制限消化のように自然発生的にまたは合成的に、組み換え的にまたはPCR増幅により得られたオリゴヌクレオチド(すなわち、ヌクレオチド配列)をいう。プローブは一重鎖または二重鎖とすることが出来る。プローブは、特定の遺伝子配列の検出、同定及び単離に有用である。本発明に用いる任意のプローブは、酵素(例えば、ELIZAの他、酵素に基づく組織学的アッセイ)、蛍光法、放射線法及び発光法を含むが、それらに限られない任意の検出系において、検出することが出来るように、任意の「レポーター分子」で標識されることが意図される。本発明を任意特定の検出法または標識に限定することは意図しない。
本明細書で用いる「標的」の語は、ポリメラーゼ連鎖反応についての言及に用いられる場合、ポリメラーゼ連鎖反応に用いるためのプライマーにより結合される核酸領域をいう。従って、「標的」は、他の核酸配列から選び出されることが求められる。「セグメント」は、標的配列の中の核酸の領域であると定義される。
本明細書で用いる「ポリメラーゼ連鎖反応」(「PCR」)の語は、クローニングまたは精製をせずに、ゲノムDNAの混合物中で、標的配列のセグメントの濃度を高めるための方法を含み、参照により本明細書に援用される米国特許第4,683,195号、4,683,202号及び4、965,188号の方法をいう。この標的配列を増幅する過程は、二つのオリゴヌクレオチド・プライマーの十分過度の量を所望の標的配列を含むDNA混合物に導入する工程、それに続くDNAポリメラーゼの存在下で正確な熱サイクルを連続して行う工程から成る。二つのプライマーは、二重鎖標的配列の各鎖に相補的である。増幅を実行するために、前記混合物は変性され、その後プライマーは標的分子中の相補配列にアニーリングされる。アニーリングに続いて、プライマーは、新しい一対の相補鎖を形成するためにポリメラーゼにより伸長される。変性の工程、プライマー・アニーリング及びポリメラーゼ伸長は、高濃度の所望の標的配列の増幅セグメントを得るために何度も繰り返すことが出来る(すなわち、変性、アニーリング及び伸長は、一つの「サイクル」を構成し、多数の「サイクル」が行われることが出来る)。所望の標的配列の増幅セグメントの長さは、プライマーの互いの相対的位置により決まり、そのため、この長さは調節可能なパラメータである。前記過程は繰り返されることから、この方法は「ポリメラーゼ連鎖反応」(polymerase chain reaction)(以下PCRという)と呼ばれる。標的配列の所望の増幅セグメントが、混合物中で(濃度において)主な配列となることから、これらのことをPCR増幅物と言う。
本明細書で用いる「増幅試薬」の語は、プライマー、核酸テンプレート及び増幅用酵素以外に必要な増幅のための試薬(デオキシリボヌクレオチド三リン酸塩、緩衝液等)をいう。通常、増幅試薬は、他の反応成分と共に反応管(試験管、マイクロウェル等)内に含まれる。
本明細書で用いる「RT−PCR」の語は、RNA配列の複製及び増幅することをいう。この方法において、逆方向転写をPCRに組み合せ、最も頻繁に熱安定性ポリメラーゼを用いる一の酵素的な方法を用いる。この方法は、米国特許第5,322,770に記載され、参照により本明細書に援用される。RT−PCRにおいて、RNAテンプレートは、ポリメラーゼの逆転写活性によりcDNAに転換され、その後、(すなわち、PCR方法に見られるように)ポリメラーゼの重合活性により増幅される。
本明細書で用いる「制限エンドヌクレアーゼ」及び「制限酵素」の語は、特定のヌクレオチド配列で、またはその付近でそれぞれが二重鎖DNAを切断する細菌性酵素をいう。
「制限部位」とは、所定の制限エンドヌクレアーゼにより認識され、切断される核酸配列をいい、しばしば、この部位はDNA断片に挿入される部位でもある。本発明の特定の実施態様において、制限部位は選択マーカー内に設計され、DNA構築物の5’末端及び3’末端に導入される。
「相同組み換え」の語は、二つのDNA分子間または一対の染色体間のDNA断片を同一の部位または近くの同一核酸配列とで交換することを意味する。好ましい実施態様において、染色体の統合は相同組み換えである。
本明細書で用いる「アミノ酸」は、ペプチドまたはタンパク質配列、あるいはそれらの一部分をいう。「タンパク質」、「ペプチド」及び「ポリペプチド」の語は、相互置換可能に使用される。
本明細書で用いる「目的のタンパク質」及び「目的のポリペプチド」の語は、目的の及び/または評価されるタンパク質/ポリペプチドをいう。いくつかの実施態様において、目的のタンパク質は細胞内で発現され、他の実施態様において、それは分泌ポリペプチドである。特に好ましい実施態様において、これらの酵素は、本発明のセリンプロテアーゼを含む。いくつかの実施態様において、目的のタンパク質は、シグナルペプチドと融合する分泌ポリペプチドである(すなわち、分泌されるタンパク質上のアミノ末端伸長)。ほとんど全ての分泌タンパク質は、膜を横断する前駆体タンパク質を標的とするか、またはこの輸送に重要な役割をしているアミノ末端タンパク質伸長を用いる。この伸長は、膜輸送の間または膜輸送の直後に、シグナルペプチダーゼにより、タンパク質を分解するように除去される。
ポリヌクレオチドは、天然の状態においてまたは当業者により既知の方法で操作される場合において、それが転写及び/または翻訳されてそのRNA、ポリペプチドまたはそれらの断片を生産する場合、RNAまたはポリペプチドを「コードする」と言う。そのような核酸のアンチセンス鎖も、この配列をコードする。当該技術分野で知られるように、DNAは、RNAポリメラーゼにより転写され、RNAを生産する。しかしながら、RNAは、逆転写酵素により逆転写されて、DNAを生産することも出来る。従って、DNAはRNAをコードし、その逆も成立することが出来る。
「宿主株」または「宿主細胞」の語は、本発明に係るDNAを含む発現ベクターに適した宿主をいう。
酵素が対応する野生型細胞において発現されるレベルよりも高いレベルで細胞内で発現された場合、酵素は宿主細胞内で「過剰発現」しているという。
「タンパク質」及び「ポリペプチド」の語は、本明細書で相互置換可能に使用される。本明細書を通してアミノ酸には、IUPAC−IUB生化学命名法合同委員会(Joint Commission on Biochemical Normenclature、JCBN)に基づいて規定された三文字コードが使用される。遺伝子コードの退縮により、一のポリペプチドが一以上の核酸配列によりコードされることも理解されている。
「プロ配列」は、プロテアーゼの分泌に必要な、シグナル配列と成熟プロテアーゼの間のアミノ酸配列である。プロ配列の切断が成熟活性プロテアーゼをもたらす。
「シグナル配列」または「シグナルペプチド」の語は、タンパク質の成熟形または前駆型の分泌に関与するヌクレオチド及び/またはアミノ酸の任意の配列をいう。シグナル配列の定義は、機能的なものであり、タンパク質の分泌に影響を与えるタンパク質遺伝子のN末端部分によりコードされるアミノ酸配列の全てを含むことを意味する。これらはしばしば、しかし例外はあるが、タンパク質のN末端部分または前駆体タンパク質のN末端部分に結合する。シグナル配列は内因性または外因性のものとすることが出来る。このシグナル配列は通常、タンパク質(例えば、プロテアーゼ)に関連するか、または別の分泌タンパク質をコードする遺伝子由来のものとすることが出来る。外因性シグナル配列の一例としては、バシルス・レンタス(ATCC21536)由来のズブチリシンのシグナル配列の残部に融合されたバシルス・ズブチリス・ズズブチリシン由来のシグナル配列の最初の七個のアミノ酸残基を含む。
「ハイブリッドシグナル配列」の語は、配列の一部分が発現される遺伝子のシグナル配列に融合された発現宿主から得られるシグナル配列をいう。いくつかの実施態様において、合成配列が用いられる。
タンパク質またはペプチドの「成熟」形の語は、タンパク質またはペプチドの最終的な機能形態をいう。例えば、本発明のプロテアーゼの成熟形は、少なくとも配列番号2の残基位置1−275と同一のアミノ酸配列を含む。
タンパク質またはペプチドの「前駆体」形態の語は、タンパク質のアミノまたはカルボニル末端に操作可能に連結するプロ配列を有するタンパク質の成熟形をいう。前駆体は、プロ配列のアミノ末端と操作可能に連結する「シグナル」配列も有することが出来る。前駆体は、翻訳後の活性を伴う付加的なポリヌクレオチド(例えば、タンパク質またはポリペプチドの成熟形から切断されたポリヌクレオチド)も有することが出来る。
「自然発生の酵素」及び「自然発生のタンパク質」は、自然に見られるものと同一の修飾されていないアミノ酸配列を有する酵素をいう。自然発生の酵素は、天然酵素、特定の微生物中で自然に発現されるまたは見られる酵素を含む。
「由来の」及び「から得られた」の語は、問題となる有機体の株より生産されたまたは生産可能なプロテアーゼだけでなく、そのような株から単離されたDNA配列でコードされるプロテアーゼ及びそのようなDNA配列を含む宿主有機体で生産されたプロテアーゼもいう。加えて、この語は、合成DNA及び/またはcDNA起源のDNA配列でコードされるプロテアーゼをいい、このプロテアーゼは問題となるプロテアーゼの同定された特性を有する。
この定義の範囲内において、「誘導体」の語は一般的に、誘導体が野生型、天然又親形態と同様の目的のために有用な誘導体であるという程度において、野生型、天然または親形態において見られるタンパク質分解活性の特性を有する。セリン・プロテアーゼの機能的な誘導体は、自然発生、合成または組み換えにより生産されたポリペプチドまたはペプチド断片を含み、それらは、本発明のセリン・プロテアーゼの一般的な特性を有する。
「機能的な誘導体」の語は、セリン・プロテアーゼをコードする核酸の機能的な特性を有する核酸の誘導体をいう。本発明のセリン・プロテアーゼをコードする核酸の機能的な誘導体は、自然発生、合成または組み換えにより生産された核酸または断片を含み、本発明のセリン・プロテアーゼの特性をコードする。本発明に係るセリン・プロテアーゼをコードする野生型核酸は、自然発生対立遺伝子及び当該技術分野で知られる遺伝子コードの退縮に基づく相同体を含む。
二つの核酸配列またはポリペプチド配列に関連する「同一」の語は、以下の配列比較または配列解析アルゴリズムの一を用いて測定する際、最大の一致で整列した時に、二つの配列における残基が同じであることをいう。
「最適アラインメント」の語は、最も高い同一性のパーセンテージスコアを有するアラインメントをいう。
二つの(必要に応じた)アミノ酸、ポリヌクレオチド及び/または遺伝子配列に関して「配列同一性パーセント」、「アミノ酸配列同一性パーセント」、「遺伝子配列同一性パーセント」及び/または「核酸/ポリヌクレオチド配列同一性パーセント」の語は、配列を最適に整列した場合に、二つの配列において同一の残基のパーセンテージをいう。従って、80%のアミノ酸配列同一性は、二つの最適に整列されたポリペプチド配列において80%のアミノ酸が同一であることを意味する。
従って、二つの核酸またはポリペプチドに関連して「実質的に同一」の語は、標準的なパラメーターを用いてプログラムまたはアルゴリズム(例えば、BLAST、ALIGN、CLUSTAL)を用いた対象の配列と比べ、少なくとも約70%の配列同一性、好ましくは少なくとも約75%の配列同一性、好ましくは少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、好ましくは少なくとも約98%の配列同一性及び好ましくは少なくとも約99%の配列同一性を含むポリヌクレオチドまたはポリペプチドをいう。二つのポリペプチドが実質的に同一であるという指摘は、第一ポリペプチドが免疫学的に第二ポリペプチドと交差反応性があることである。通常、同類アミノ酸置換により異なるポリペプチドが、免疫学的に交差反応性がある。従って、例えば、二つのペプチドが同類置換でのみ異なる場合、ポリペプチドは第二ポリペプチドに対して実質的に同一であると言う。二つの核酸配列が実質的に同一であるという他の指摘は、二つの分子がストリンジェントな条件において(例えば、中度から高度なストリンジェント条件の範囲内において)互いにハイブリダイズすることである。
この文脈で「同等物」の語は、中度から高度なストリンジェント条件下で、配列番号1で示す配列を有するポリヌクレオチドにハイブリダイズすることが可能なポリヌクレオチドでコードされるセリン・プロテアーゼ酵素をいう。例えば、同等物となることは、相当する成熟セリン・プロテアーゼが、配列番号2のアミノ酸配列を有するBPN’セリン・プロテアーゼと、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%または少なくとも約99%の配列同一性を含むことを意味する。
「単離された」または「精製された」の語は、本来の環境(例えば、それが自然発生的なものであるならば自然環境)から分離された物質をいう。例えば、この物質は、自然発生または野生型有機体と比較したときに、特定の組成物内でより高いまたはより低い濃度で存在するか、または自然発生または野生型有機体から発現する上では通常存在しない成分と組み合わされ存在する場合、「精製された」と言う。例えば、生きた動物中に存在する自然発生のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、単離されていない。しかしながら、自然系において共存している物質のいくつかまたは全てを分離した、同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されていると言う。いくつかの実施態様において、そのようなポリヌクレオチドは、ベクターの一部であり、及び/またはそのようなポリヌクレオチドまたはポリペプチドは組成物の一部であり、さらにそのようなベクターまたは組成物は自然環境の一部ではないという点で、単離されていると言う。好ましい実施態様において、例えば、電気泳動またはブロットにおいて実質的に一つのバンドか検出される場合、核酸またはタンパク質は精製されていると言う。
「単離された」の語は、DNA配列に対して用いる場合、本来の遺伝的環境から分離されているDNA配列をいい、従って、これは他の外来または不要なコーディング配列を有しておらず、遺伝子操作によるタンパク質生産系での使用に適した形態である。そのような単離された分子は、それらの本来の環境から分離されており、cDNA及びゲノムクローンを含む。本発明の単離されたDNA分子は、通常関連する他の遺伝子を含まないが、プロモーター及びターミネーターのような自然発生の5’及び3’非翻訳領域を含むことが出来る。関連領域の同定は、当業者に明白である(例えば、Dynan及びTijan、Nature、第316巻、774−78頁、1985年を参照されたい)。「単離されたDNA配列」の語は、代替的に「クローン化されたDNA配列」ともいう。
「単離された」の語は、タンパク質について用いる場合、その本来の環境以外の環境で見られるタンパク質をいう。好ましい状態において、単離されたタンパク質は実質的に、他のタンパク質、特に、他の同種タンパク質を含まない。単離されたタンパク質は、SDS−PAGEにより検出される場合、約10%より高く、好ましくは約20%より高く、さらに好ましくは約30%より高く精製されている。本発明の別の側面において、SDS−PAGEにより検出される場合、高度に(すなわち、約40%より高く、約60%より高く、約80%より高く、約90%より高く、約95%より高く、約97%より高く及び約99%より高く)精製されたタンパク質を含む。
本明細書で用いる「組み合わせ変異誘発」の語は、初期配列の変異体のライブラリーを生産する方法をいう。これらのライブラリーにおいて、変異体は、変異のあらかじめ決められた組から選択される一またはいくつかの変異を含む。加えて、この方法は、変異のあらかじめ決められた組の構成要素ではないランダム変異を導入する手段を提供する。いくつかの実施態様において、この方法は2000年10月26日にファイルされた米国特許出願第09/699,250号に記載の方法を含む。この文献は、参照により本明細書に援用される。代替的な実施態様において、組み合わせ変異誘発法は、市販のキットを含む(例えば、QuikChange(商標)マルチサイト、ストラタジェン、サンディエゴ、カリフォルニア州)。
本明細書で用いる「変異体のライブラリー」の語は、それらのゲノムの大部分が同一であるが、一以上の遺伝子の別の相同体を含む細胞の集団をいう。そのようなライブラリーは、例えば、改良された形質を有する遺伝子またはオペロンを同定するために用いることが出来る。
本明細書で用いる「開始遺伝子」の語は、本発明を用いて改良された及び/または変更された目的のタンパク質をコードする目的の遺伝子をいう。
本明細書で用いる「多配列アラインメント」(「MSA」)の語は、アルゴリズム(例えば、Clustal W)を用いて整列される、開始遺伝子の複数の相同体の配列をいう。
本明細書で用いる「コンセンサス配列」及び「カノニカル配列」の語は、比較される特定のタンパク質または目的の配列の全ての変異体に対して原型であるアミノ酸配列をいう。この用語はまた、目的のDNA配列中に最も多く存在するヌクレオチドを示す配列をいう。遺伝子の各位置に対して、コンセンサス配列は、MSAにおける位置という点で最も豊富なアミノ酸を与える。
本明細書で用いる「コンセンサス変異」の語は、開始遺伝子の配列とコンセンサス配列における差異をいう。コンセンサス変異は、開始遺伝子の配列とMSAにより得られたコンセンサス配列を比較することにより同定される。いくつかの実施態様において、コンセンサス変異は、コンセンサス配列とより類似するように開始遺伝子に導入される。コンセンサス変異はまた、開始遺伝子におけるアミノ酸を、その位置での開始剤遺伝子におけるアミノ酸の頻度に比べ、MSAにおいてより高い頻度で見られるアミノ酸に改変するアミノ酸の変化を含む。従って、コンセンサス変異の語は、開始遺伝子のアミノ酸を、MSAでより豊富に存在するアミノ酸で置き換える、全ての単一アミノ酸の変化を含む。
本明細書で用いる「初期ヒット(initial hit)の語は、組み合わせコンセンサス変異誘発ライブラリーをスクリーニングすることにより同定された変異体をいう。好ましい態様において、イニシャルヒットは開始遺伝子と比べ、改良された性能特性を有する。
本明細書で用いる「改良されたヒット」の語は、向上した組み合わせコンセンサス変異誘発ライブラリーをスクリーニングすることにより同定された変異体をいう。
本明細書で用いる「改良された変異」及び「性能が向上した変異」の語は、開始遺伝子に導入された場合に、改良された性能を示す変異をいう。いくつかの好ましい実施態様において、これらの変異は、前記方法のスクリーニング工程の際に同定されるシークエンシング・ヒット(sequencing hits)により同定される。ほとんどの実施態様において、ヒット中により頻繁に見られる変異は、スクリーニングされていない組み合わせコンセンサス変異誘発ライブラリーと比べ、改良された変異であることが多い。
本明細書で用いる「向上した組み合わせコンセンサス変異誘発ライブラリー」の語は、CCM変異誘発及びスクリーニングの初期のラウンドから得られたスクリーニング及び/または配列決定に基づいて設計され、構築されたCCMライブラリーをいう。いくつかの実施態様において、向上したCCMライブラリーは、CCMの初期のラウンドから得られたイニシャルヒットの配列に基づく。追加の実施態様において、向上したCCMは、変異誘発及びスクリーニングの初期ラウンドから得られたイニシャルヒットにおいて頻繁に見られる変異が好ましくなるように設計される。いくつかの好ましい実施態様において、これは、初期のCCMライブラリーにおいて用いられる他のプライマーと比べ、性能−低下変異をコードするプライマーを除外するまたは性能−向上変異をコードするプライマーの濃度を増加することにより、達成することが出来る。
本明細書で用いる「性能−低下変異」の語は、スクリーニングされていないコンセンサス変異誘発ライブラリーと比べ、スクリーニングから得られたヒットにおいてより低い頻繁で見られるコンセンサス変異誘発ライブラリーにおける変異をいう。好ましい実施態様において、スクリーニング過程は、「性能−低下変異」を含む多数の変異体を除去及び/または減少させる。
本明細書で用いる「機能性アッセイ」の語は、タンパク質活性の指標を提供するアッセイをいう。特に好ましい実施態様において、この語は、タンパク質がその通常の能力において機能する性能について分析されるアッセイ系をいう。例えば、酵素の場合、機能性アッセイは、反応を触媒する酵素の有効性を決定することを含む。
本明細書で用いる「標的特性」の語は、改変される開始遺伝子の特性をいう。本発明を任意特定の標的特性に限定することは意図しない。しかしながら、いくつかの好ましい実施態様において、この標的特性は、遺伝子生産物の安定性であるが(例えば、変性、タンパク質分解性またはその他の分解因子に対する耐性)、他の実施態様において、生産宿主における生産レベルが改変される。実際に、開始遺伝子の任意の特性が本発明に使用されることが意図される。
核酸に関連して本明細書で用いる「特性」またはその同義語は、選択または検出することが出来る核酸の任意の特性または属性をいう。これらの特性は、ポリペプチドへの結合に影響する特性、特定の核酸を含む細胞に与えられた特性、遺伝子転写に影響する特性(例えば、プロモーター強度、プロモーター認識、プロモーター制御、エンハンサー機能)、RNAプロセシングに影響する特性(例えば、RNAスプライシング、RNA安定性、RNAコンフォメーション及び/または転写後の修飾)、翻訳に影響する特性(例えば、レベル、制御、mRNAのリボゾームタンパク質への結合、翻訳後の修飾)を含むが、それらに限られない。例えば、核酸の転写因子についての結合部位、ポリメラーゼ、制御因子等は所望の特質を生産するためにまたは望ましくない特性を同定するために、改変される。
(タンパク質を含む)ポリペプチドに関連して本明細書で用いる「特性」またはその同義語は、選択または検出されるポリペプチドの任意の特性または属性をいう。この特性は、酸化安定性、基質特異性、触媒活性、熱安定性、アルカリ安定性、pH活性プロファイル、タンパク質分解に対する耐性、K、kcat、kcat/k比、タンパク質折りたたみ、免疫反応誘発性、リガンドへの結合性、レセプターへの結合性、分泌性能、細胞表面へ提示される能力、オリゴマー化性能、シグナル性能、細胞増幅の刺激性能、細胞増殖の抑制性能、アポトーシス誘発性能、リン酸化またはグリコシル化により修飾される能力及び/または病気を治癒する能力等を含むが、それらに限られない。
本明細書で用いる「スクリーニング」の語は、通常当該技術分野で用いられる意味を有し、一般に、多工程過程をいう。第一工程において、変異体核酸または変異体ポリペプチドが提供される。第二の工程において、変異体核酸または変異体ポリペプチドの特性が決定される。第三の工程において、決定された特性が、対応する前駆体核酸の特性、対応する自然発生のポリペプチドの特性または変異体核酸の生産のための開始物質(例えば、開始配列)と比較される。
改変された特性を有する核酸またはタンパク質を得るためのスクリーニング手順は、開始物質の特性及び変異体核酸の生産の促進が意図される修飾に依存することが、当業者に明らかである。従って、本発明は、スクリーンされる任意特定の特性に限定されず、以下の特性に関する記載は単に例示するのみであることが当業者に理解される。任意特定の特性のスクリーニング方法は一般に、当該技術分野で説明される。例えば、当業者は、結合、pH、特異性等を変異の前後で測定することができ、それらの変化が改変を示している。好ましいスクリーニングは、チップ、ファージディスプレイ及び複数基質及び/または指標を利用するアッセイを含むが、それらに限られない、複数のサンプルを同時にスクリーニングすることを含む、高い処理能力の方法で行われる。
いくつかの実施態様において、本明細書で用いるスクリーニングは、変異体の集団から目的の変異体を豊富に含むようにする選択工程を含む。これらの実施態様の例は、宿主有機体の生育を有利にする変異体の選択の他、ファージディスプレイまたは結合能または触媒特性に基づき、変異体を変異体の集団から捕捉することが出来る任意の他のディスプレイ法を含む。好ましい実施態様において、変異体のライブラリーは、ストレスに暴露され(熱、プロテアーゼ、変性)、続いて、已然としてインタクトである変異体をスクリーニングにおいて同定しまたは選択により高濃度化する。この語は、選択のための任意の適した手段を含むことが意図される。実際に、本発明を任意特定のスクリーニング方法に限定することは意図しない。
本明細書で用いる「標的無作為化」の語は、一またはいくつかの位置が無作為化されている複数の配列を生産する過程をいう。いくつかの実施態様において、無作為化は完全に行われる(すなわち、四つ全てのヌクレオチド、A、T、G及びCが無作為な位置に生じる)。別の実施態様において、ヌクレオチドの無作為化は、四つのヌクレオチドのサブセットに限定される。標的無作為化は、目的の一またはいくつかの位置をコードする、一またはいくつかの配列のコドンに適用することが出来る。発現したときに、得られたライブラリーは、タンパク質集団を生産する。このタンパク質集団において、無作為化コドンの無作為化スキームにより決定されるように、一以上のアミノ酸位置が、20全てのアミノ酸またはアミノ酸のサブセットの混合物を含む。いくつかの実施態様において、標的無作為化から得られた集団の個々の構成要素は、標的にされたまたは無作為化挿入または欠失されたコドンに依存してアミノ酸数が異なる。別の実施態様において、合成アミノ酸は生産されるタンパク質の集団の中に含まれる。いくつかの好ましい実施態様において、標的無作為化の結果得られた集団の主な構成要素は、開始遺伝子よりもコンセンサス配列に対する配列相同性がより高い。いくつかの実施態様において、この配列は一以上の目的のタンパク質をコードする。別の実施態様において、タンパク質は異なる生物学的機能を有する。いくつかの好ましい実施態様において、挿入配列は、少なくとも一の選択マーカーを含む。この配列は、目的の一以上のタンパク質をコードすることが出来る。それは、他の生物学的機能を有する。多くの場合、挿入配列は、抗生物質耐性を与える遺伝子等の選択マーカーを含む。
「修飾配列」及び「修飾遺伝子」の語は、本明細書で相互置換可能に使用され、欠失、挿入または自然発生の核酸配列の阻害を含む配列をいう。いくつかの好ましい実施態様において、修飾配列の発現生産物は、切断されたタンパク質である(例えば、修飾が配列の欠失または中断である場合)。いくつかの特に好ましい実施態様において、前記切断されたタンパク質は生物活性を保持する。別の実施態様において、修飾配列の発現生産物は、伸長されたタンパク質である(例えば、修飾が核酸配列内への挿入を含む場合)。いくつかの実施態様において、挿入は切断タンパク質をもたらす(例えば、挿入が停止コドンの形成をもたらす場合)。従って、挿入は発現生産物として、切断タンパク質または伸長タンパク質のいずれかをもたらす。
本明細書で用いる「変異体配列」及び「変異体遺伝子」の語は、相互置換可能に使用され、宿主細胞の野生型配列において生じる少なくとも一のコドンの改変を有する配列をいう。変異体配列の発現生産物は、野生型に対して改変されたアミノ酸配列を有するタンパク質である。発現生産物は、改変された機能的な能力を有することが出来る(例えば、向上された酵素活性)。
「変異プライマー」または「変異オリゴヌクレオチド」の語は(本明細書で相互置換可能に使用され)、テンプレート配列の一部分に対応し、それにハイブリダイズすることが出来るオリゴヌクレオチド組成物をいうことが意図される。変異プライマーに関して、このプライマーはテンプレート核酸と正確に一致しない。プライマー内における一以上のミスマッチが、核酸ライブラリーへ目的の変異を導入するために用いられる。本明細書において「非変異プライマー」または「非変異オリゴヌクレオチド」の語は、核酸テンプレートに正確に一致するオリゴヌクレオチド組成物をいう。本発明の一の実施態様において、変異プライマーのみが用いられる。本発明の別の好ましい実施態様において、前記プライマーは、変異プライマーが含まれる少なくとも一の領域について、オリグヌクレオチド混合物中に非変異プライマーが含まれるように設計される。変異プライマー及び少なくとも一の変異プライマーに対応する非変異プライマーの混合物を添加することにより、多様な組み合わせ変異パターンが存在する核酸ライブラリーを生産することが出来る。例えば、変異体核酸ライブラリーのいくつかの構成要素が特定の部位においてそれらの前駆体配列を有し、他の構成要素がそのような部位で変異していることが望まれる場合、非変異プライマーは、所定の残基に対して核酸ライブラリー内の非変異構成要素の特定のレベルを得ることが出来る能力を提供する。本発明の方法は、通常10〜50塩基の長さ、より好ましくは約15〜45塩基の長さの変異及び非変異オリゴヌクレオチドを用いる。しかしながら、所望の変異誘発を行うために、10塩基より短いまたは50塩基より長いプライマーのいずれかを用いることが必要である。対応する変異及び非変異プライマーに関して、対応するオリゴヌクレオチドが同一の長さである必要はないが、加えられる変異に対応する領域において、重複が見られるのみである。プライマーは、本発明に係る予め決められた比率で添加されることが出来る。例えば、得られたライブラリーが有意なレベルの特定の特異変異を有し、同じまたは別の部位において、より少ない量の別の変異を有することが望ましい場合、添加するプライマーの量を調節することで、所望のバイアス・ライブラリーを生産することが出来る。あるいは、より少ないまたはより多い量の非変異プライマー
の添加により、対応する変異が変異体核酸ライブラリーで生産される頻度を調節することが出来る。
本明細書で用いる「隣接する変異」の語は、同じオリゴヌクレオチド・プライマー内に存在する変異をいう。例えば、隣接する変異は、隣にあるかまたはお互いに近い場所にあることが出来る。しかしながら、これらは同じプライマーにより得られた変異体テンプレート核酸に導入される。
本明細書で用いる「隣接しない変異」の語は、別個のオリゴヌクレオチド・プライマーに存在する変異をいう。例えば、隣接しない変異は、別個に調製されたオリゴヌクレオチド・プライマーにより、得られた変異体テンプレート核酸に導入される。
「野生型配列」または「野生型遺伝子」の語は、相互置換可能に用いられ、宿主細胞内で天然または自然発生の配列をいう。いくつかの実施態様において、この野生型配列は、タンパク質工学プロジェクトの開始点である目的の配列をいう。この野生型配列は、同種または異種タンパク質のいずれかをコードすることが出来る。同種タンパク質は、介在されることなく宿主細胞が生産するものである。異種タンパク質は、介在されなければ宿主細胞が生産することができないものである。
別途記載のない限り、アミノ酸位置番号は、配列番号2の成熟バチルス・アミロリケファシエンス・ズブチリシン配列に割り当てられたものをいう。しかしながら、本発明は、この特定のズブチリシンの変異に限られず、バチルス・アミロリケファシエンス・ズブチリシンにおける特定の同定された残基と「同等」の位置でアミノ酸残基を含む前駆体プロテアーゼにまで及ぶ。
本明細書で用いる「修飾」及び「変異」の語は、アミノ酸配列における任意の変化または改変をいう。この語は、目的のアミノ酸配列(例えば、ズブチリシン配列)における置換、欠失、挿入及び/またはアミノ酸側鎖の交換を含むことが意図される。この語はまた、目的のアミノ酸配列の化学的修飾を含むことも意図される。
本明細書で用いる「抗体」の語は、免疫グロブリンをいう。抗体は、抗体を生産することが望ましい任意の種から直接得られた免疫グロブリンを含むが、それらに限られない。加えて、本発明は、修飾された抗体も含む。この語はまた、無傷抗体(intact antibody)が結合するエピトープに結合する能力を有する抗体断片をいい、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、抗イディオタイプ(抗ID)抗体を含む。抗体断片は、相補性決定領域(CDR)、一本鎖断片可変領域(scFv)、重鎖可変領域(VH)、軽鎖可変領域(VL)を含むが、それらに限られない。ポリクローナル及びモノクローナル抗体も本発明に含まれる。好ましい抗体は、モノクローナル抗体である。
「酸化安定性」の語は、例えば、漂白剤または酸化剤に暴露されまたは接触される間のような、タンパク質分解、加水分解、洗浄または本発明の他の工程の間で実施される条件下で、所与の時間、酵素活性の特定量を保持する本発明のプロテアーゼをいう。いくつかの実施態様において、このプロテアーゼは、少なくとも約50%、約60%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約92%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%のタンパク質分解活性を、例えば、少なくとも約1分、約3分、約5分、約8分、約12分、約16分、約20分等の所与の時間において、漂白剤または酸化剤に接触させた後に保持している。いくつかの実施態様において、この安定性は実施例で記載するように測定される。
「キレート安定性」の語は、例えば、キレート剤に暴露されまたは接触される間のような、タンパク質分解、加水分解、洗浄または本発明の他の工程の間で実施される条件下で、所与の時間、酵素活性の特定量を保持する本発明のプロテアーゼをいう。いくつかの実施態様において、このプロテアーゼは、少なくとも約50%、約60%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約92%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%のタンパク質分解活性を、例えば、少なくとも約10分、約20分、約40分、約60分、約100分等の所与の時間において、キレート剤に接触させた後に保持している。いくつかの実施態様において、このキレート安定性は実施例で記載するように測定される。
「熱的に安定」及び「熱安定性」の語は、例えば、改変された温度に暴露される間のような、タンパク質分解、加水分解、洗浄または本発明の他の工程の間で実施される条件下で、所与の時間、特定された温度への暴露の後、酵素活性の特定量を保持する本発明のプロテアーゼをいう。改変された温度は、上昇されたかまたは低下された温度を含む。いくつかの実施態様において、このプロテアーゼは、少なくとも約50%、約60%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約92%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%のタンパク質分解活性を、例えば、少なくとも約60分、約120分、約180分、約240分、約300分等の所与の時間において、改変された温度に暴露させた後に保持している。いくつかの実施態様において、この熱安定性は、実施例で記載するように測定される。
酸化安定性、キレート安定性、熱安定性及び/またはpH安定性プロテアーゼに関連する「向上された安定性」の語は、他のセリンプロテアーゼ(例えば、ズブチリシン・プロテアーゼ)及び/または野生型酵素と比べ、一定の時間、より高く保持されたタンパク質分解活性をいう。
酸化安定性、キレート安定性、熱安定性及び/またはpH安定性プロテアーゼに関連する「減少された安定性」の語は、他のセリンプロテアーゼ(例えば、ズブチリシン・プロテアーゼ)及び/または野生型酵素と比べ、一定の時間、より低く保持されたタンパク質分解活性をいう。
「洗浄活性」の語は、タンパク質分解、加水分解、洗浄または本発明の他の工程の間の条件下でプロテアーゼにより達成される洗浄性能をいう。いくつかの実施態様において、洗浄性能は、例えば、草、血液、ミルクまたは卵タンパク質等の酵素感受性のある汚れを評価する各種洗浄アッセイを適用することにより、これらの汚れを標準的な洗浄条件に施した後に、各種クロマトグラフ、分光高度計または他の定量的方法を用いて測定される。例示的なアッセイは、WO99/34011及び米国特許第6,605,458号(両文献は、参照により本明細書に援用する)に記載のものの他、実施例で含む方法のものを含むが、それらに限られない。
プロテアーゼの「洗浄有効量」の語は、特定の洗浄組成物において酵素活性の望ましいレベルを達成する、上記記載のプロテアーゼの量をいう。そのような有効量は、当業者に容易に理解され、特定の用いるプロテアーゼ、洗浄用途、洗浄組成物の特定の組成及び液体または乾燥組成物(例えば、顆粒、棒状)が必要とされるかどうか等の多くの要因に基づく。
本明細書で用いる「洗浄添加物」の語は、組成物に用いられるプロテアーゼ酵素に特に相性のよい物質である、所望の洗浄組成物の特定のタイプ及び生産物の形態(例えば、液体、顆粒、粉末、棒状、ペースト、スプレー、タブレット、ゲルまたは発泡組成物)が選択される、任意の液体、固体または気体物質を意味する。これらの物質はまた、組成物で用いられるプロテアーゼと好ましくは混合可能である。いくつかの実施態様において、顆粒組成物は、「小型」形態であり、他の実施態様において、液体組成物は「濃縮」形態である。
洗浄活性に関連する「向上された性能」の語は、標準的な洗浄サイクル及び/または複数の洗浄サイクルの後の通常の評価により測定されるような、卵、ミルク、草または血液等の特定の酵素感受性の汚れに対する増加されたまたはより高い洗浄活性をいう。
洗浄活性に関連する「低下された性能」の語は、標準的な洗浄サイクルの後の通常の評価により測定されるような、卵、ミルク、草または血液等の特定の酵素感受性の汚れに対する減少されたまたはより低い洗浄活性をいう。
洗浄活性に関連する「比較性能」の語は、OPTIMASE(商標)プロテアーゼ(ジェネンコー)、PURAFECT(商標)プロテアーゼ製品(ジェネンコー)、SAVINASE(商標)プロテアーゼ(ノボザイムズ)、BPN’変異体(米国特許番号Re34,606)、RELASE(商標)、DURAZYME(商標)、EVERLASE(商標)、KANNASE(商標)プロテアーゼ(ノボザイムズ)、MAXACAL(商標)、MAXAPEM(商標)、PROPERASE(商標)プロテアーゼ(ジェネンコー、米国特許番号Re34,606、及び米国特許第5,700,676号、5,955,340号、6,312,936号及び6,482,628号)及びB.レンタス変異体プロテアーゼ製品を含むが、それらに限られない比較ズブチリシン・プロテアーゼ(例えば、市販のプロテアーゼ)の洗浄活性の少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%または少なくとも約95%の洗浄活性をいう。例示的なズブチリシン・プロテアーゼ変異体は、BPN’の76、101、103、104、120、159、167、170、194、195、217、232、235、236、245、248及び/または252の位置と等しい残基位置で置換または欠失を有するものを含むが、それらに限られない。洗浄性能は、標準的な洗浄サイクル条件の後に通常の分光光度のまたは分析的方法論により測定されるような、草、血、またはミルク等の酵素感受性の汚れを考慮した各種洗浄アッセイにおいてこれらのズブチリシン・プロテアーゼと本発明のプロテアーゼを比較することにより決定されることが出来る。
本明細書で用いる「繊維洗浄組成物」は、洗濯用添加剤組成物及び汚れた繊維(例えば、衣類、リンネル及び他の繊維材料)の浸漬/または前処理の使用に適した組成物を含む、手洗い及び機械洗浄のための洗濯洗剤組成物を含む。
本明細書で用いる「非繊維洗浄用組成物」は、食器洗浄洗剤組成物、口腔洗浄組成物、入れ歯洗浄組成物及びパーソナル洗浄組成物を含むが、それらに限られない、布(すなわち、繊維)以外の表面洗浄組成物を含む。
本明細書における洗浄組成物の「小型(compact)」形態は、密度及び、組成物に関して、無機充填塩の量に最も良く反映される。無機充填塩は、粉末形態での洗浄組成物の通常成分である。従来の洗浄組成物において、充填塩は、組成物の総重量に対して通常約17〜約35%の相当量で存在する。対照的に、小型組成物において、充填塩は、組成物の総重量に対して約15%を超えない量で存在する。いくつかの実施態様において、この充填塩は組成物の総重量に対して約10%を超えない量で存在するか、またはより好ましくは約5%である。いくつかの実施態様において、無機充填塩は、硫酸または塩素のアルカリ及びアルカリ土類金属塩から選択される。好ましい充填剤塩は、硫酸ナトリウムである。
本明細書で用いる「界面活性剤」の語は、界面活性特性を有すると当該技術分野で通常認められている任意の化合物をいう。界面活性剤は一般に、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性及び両イオン性の化合物を含み、これらは本明細書でさらに記載される。
本明細書で用いる「接触する」及び「暴露する」の語は、界面活性剤において可溶な脂肪酸を生産することにより、酵素及び界面活性剤が、汚れまたは土壌の量を少なくとも部分的に減少させることが可能な程、界面活性剤及び脂肪分解酵素を油汚れまたは油性土壌に十分接近して置くことをいう。接触は、洗濯機、流し台、体表面等で行われることが出来る。
実験
本発明は以下の実施例においてより詳細に説明される。これらの実施例は、いずれの場合においても、特許請求の範囲を限定することが意図されるものではない。添付の図は、明細書及び発明の説明の一部分をなす。以下の実施例は、例証するために提供され、特許請求の範囲を限定しない。以下の実施例の開示において、次の略語が適用される。ppm(100万分の1)、M(モル)、mM(ミリモル)、μM(マイクロモル)、nM(ナノモル)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、μmol(マイクロモル)、nmol(ナノモル)、gm(グラム)、mg(ミリグラム)、μg(マイクログラム)、pg(ピコグラム)、L(リットル)、ml及びmL(ミリリットル)、μl及びμL(マイクロリットル)、cm(セントメートル)、mm(ミリメートル)、μm(マイクロメートル)、nm(ナノメートル)、U(単位)、V(ボルト)、MW(分子量)、sec(秒)、min(s)(分)、h(s)及びhr(s)(時間)、℃(摂氏温度)、QS(十分量)、ND(測定値なし)、NA(適用せず)、rpm(分当たりの回転数)、HO(水)、dHO(脱イオン水)、HCl(塩酸)、aa(アミノ酸)、bp(ベースペア)、kb(キロベースペア)、kD(キロダルトン)、cDNA(コピーまたは相補DNA)、DNA(デオキシリボヌクレオチド)、ssDNA(一本鎖DNA)、dsDNA(二本鎖DNA)、dNTP(デオキシリボヌクレオチド三リン酸塩)、RNA(リボ核酸)、MgCl(塩化マグネシウム)、NaCl(塩化ナトリウム)、w/v(重量対容量)、v/v(容量対容量)、g(重力)、OD(光学密度)、PI(性能指数)、ダルベッコのリン酸緩衝液(Dulbecco’s phosphate buffered solution)(DPBS)、SOC(2%バクトトリプトン(Bacto−Tryptone)、0.5%バクトイースト抽出物(Bacto Yeast Extract)、10mM NaCl、2.5mM KCl)、テリフィックブロス(Terrific Broth)(TB、12g/lバクトトリプトン、24g/lグリセロール、2.31g/l KHPO及び12.54g/l KHPO)、OD280(280nmにおける光学密度)、OD600(600nmにおける光学密度)、A40
(405nmの吸光度)、Vmax(酵素触媒反応の最大初期速度)、PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)、PBS(リン酸緩衝生理食塩水(150mM NaCl、10mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.2))、PBST(PBS+0.25%TWEEN(登録商標)20)、PEG(ポリエチレングリコール)、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)、RT−PCR(逆転写PCR)、SDS(ドデシルナトリウム硫酸塩)、Tris(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、HEPES(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N−[2−エタンスルホニック酸]、HBS(HEPES緩衝生理食塩水)、Tris−HCl(トリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン−ヒドロクロライド)、トリシン(Tricine)(N−[トリス−(ヒドロキシメチル)−メチル]−グリシン)、CHES(2−(N−シクロ−ヘキシルアミノ)エタン−スルホン酸)、TAPS(3−{[トリス−(ヒドロキシメチル)−メチル]−アミノ}−プロパンスルホン酸)、CAPS(3−(シクロ−ヘキシルアミノ)−プロパン−スルホン酸、DMSO(ジメチルスルホキサイド)、DTT(1,4−ジチオ−DL−スレイトール)、SA(シナピニック酸)(s,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ桂皮酸)、TCA(トリクロロ酢酸)、Glut及びGSH(還元グルタチオン)、GSSG(酸化グルタチオン)、TCEP(トリス[2−カルボキシメチル]ホスフィン)、Ci(キュリー)、mCi(ミリキュリー)、μCi(マイクロキュリー)、HPLC(高圧液体クロマトグラフィー)、RP−HPLC(逆相高圧液体クロマトグラフィー)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、MALDI−TOF(マトリックス補助レーザー脱離/イオン化−飛行時間分析)、Ts(トシル)、Bn(ベンジル)、Ph(フェニル)、Ms(メシル)、Et(エチル)、Me(メチル)、Taq(サーマス・アクアチクス(Thermits aquaticus)DNAポリメラーゼ)、クレノウ(Klenow)(DNAポリメラーゼIラージ(クレノウ)断片)、EGTA(エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N’,N’−四酢酸)、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、ブラ(bla)(βラクタマーゼまたはアンピシリン耐性遺伝子)、HDL(高密度流体
)、MJリサーチ(MJ Research)(MJリサーチ、レノ、ネバダ州)、ベースクリア(Baseclear)(ベースクリア・ビーブイ・インク、レイデン、オランダ)、パーセプティブ(PerSeptive)(パーセプティブバイオシステムズ、フレーミングハム、マサチューセッツ州)、サーモフィニガン(ThermoFinnigan)(サーモフィニガン、サンノゼ、カリフォルニア州)、アルゴ(Argo)(アルゴバイオアナリティカ、モリスプレインズ、ニュージャージー州)、セイツEKS(Seitz EKS)(セイツシェンク(SeitzSchenk)フィルターシステムズGmbH、バートクロイツナハ、ドイツ)、パル(Pall)(パル社(Pall Corp)、イーストヒルズ、ニューヨーク州)、スペクトラム(Spectrum)(スペクトラムラボラトリーズ、ドミングランコ(Dominguez Rancho)、カリフォルニア州)、モレキュラーストラクチャー(Molecular Structure)(モレキュラーストラクチャー社、ウッドランド、テキサス州)、アセライズ(Accelrys)(アセライズ社、サンディエゴ、カリフォルニア州)、ケミカルコンピューティング(Chemical Computing)(ケミカルコンピューティング社、モントリオール、カナダ)、ニューブランズウィック(New Brunswick)(ニューブランズウィック社、エジソン、ニュージャージー州)、CFT(試験材料センター(Center for Test Materials)、フラールディンゲン、オランダ)、試験繊維(Test Fabric)(試験繊維社、ウェストピッツバーグ、ペンシルベニア州)、プロクターアンドギャンブル(Procter&Gamble)(プロクターアンドギャンブル社、シンシナティー、オハイオ州)、GEヘルスケア(GE Healthcare)(GEヘルスケア、チャルフォントストリート、チャイルズ、イギリス)、OXOID(オキソイド(Oxoid)、ベージングストーク、ハンプシャー、イギリス)、メガザイム(Megazyme)(メガザイム・インターナショナル・アイルランド社、ブレイビジネスパーク、ブレイ社、ウィックロー、アイルランド)、フィンザイムズ(Finnzymes)(フィンザイムズ・オイ、エスポー、フィンランド
)、ケルコ(Kelco)(CPケルコ、ウイルミントン、デラウェア)、コーニング(Corning)(コーニングライフサイエンス、コーニング、ニューヨーク州)、(NEN(NENライフサイエンスプロダクツ、ボストン、マサチューセッツ州)、ファルマAS(Pharma AS)(ファルマAS、オスロ、ノルウェイ)、ダイナル(Dynal)(ダイナル、オスロ、ノルウェイ)、バイオシンセシス(Bio−Synthesis)(バイオシンセシス、ルイスビル、テキサス州)、ATCC(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、ロックビル、メリーランド州)、ギブコ/BRL(Gibco/BRL)(ギブコ/BRL、グランドアイランド、ニューヨーク州)、シグマ(Sigma)(シグマケミカル社、セントルイス、ミズーリ州)、ファルマシア(Pharmacia)(ファルマシアバイオテック、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)、NCBI(全米バイオテクノロジー情報センター)、アプライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)(アプライドバイオシステムズ、フォスターシティ、カリフォルニア州)、BDバイオサイエンス及び/またはクロンテック(BD Biosciences及び/またはClontech)(BDバイオラボサイエンス・クロンテックラボラトリーズ、パロアルト、カリフォルニア州)、オペロンテクノロジーズ(Operon Technologies)(オペロンテクノロジーズ社、アラメダ、カリフォルニア州)、MWGバイオテック(MWG Biotech)(MWGバイオテック、ハイポイント、ノースカロライナ州)、オリゴズEtc(Oligos Etc)(オリゴズEtc社、ウィルソンビル、オレゴン州)、バケム(Bachem)(バケムバイオサイエンス社、キングオブペルシア、ペンシルベニア州)、ディフコ(Difco)(ディフコラボラトリーズ、デトロイト、ミシガン州)、メディアテック(Mediatech)(メディアテック、ハーンドン、バージニア州)、サンタクルズ(Santa Cruz)(サンタクルズバイオテクノロジー社、サンタクルズ、カリフォルニア州)、オキソイド(Oxoid)(オキソイド社、オグデンスバーグ、ニューヨーク州)、ワージントン(Worthington)(ワージントンバイオケミカル社、フリーホルド、ニュ
ージャージー州)、ギブコBRL(ライフテクノロジー社、ゲイサーズバーグ、メリーランド州)、ミリポア(Millipore)(ミリポア、ビルリカ、マサチューセッツ州)、バイオラド(Bio−Rad)(バイオラド、ハーロキューズ、カリフォルニア州)、インビトロジェン(Invitrogen)(インビトロジェン社、サンディエゴ、カリフォルニア州)、NEB(ニューイングランドバイオラボズ(New England Biolabs)、イプスウィッチ、マサチューセッツ州)、シグマ(Sigma)(シグマケミカル社、セントルイス、ミズーリ州)、ピアス(Pierce)(ピアスバイオテクノロジー、ロックフォード、イリノイ州)、タカラ(Takara)(タカラ・バイオ社、大津、日本)、ロシュ(Roche)(ホフマン・ロシュ、バーゼル、スイス)、EMサイエンス(EM Science)(EMサイエンス、ギブスタウン、ニュージャージー州)、キアゲン(Qiagen)(キアゲン社、バレンシア、カリフォルニア州)、バイオデザイン(Biodesign)(バイオデザイン社、ソーコ、メイン州)、アプタゲン(Aptagen)(アプタゲン社、ヘンドン、バージニア州)、ソーバル(Sorvall)(ケンドロラボラトリーによるソーバルブランド製品、アッシュビル、ノースカロライナ州)、ユナイテッド・ステイツ・テスティング(United States Testing)(ユナイテッド・ステイツ・テスティング社、ホーボーケン、ニュージャージー州)、モレキュラー・ディバイシーズ(Molecular Devices)(モレキュラー・ディバイシーズ社、サニーベル、カリフォルニア州)、R&Dシステムズ(R&D Systems)(R&Dシステムズ、ミネアポリス、ミネソタ州)、ストラタジェン(Stratagene)(ストラタジェンクローニングシステム、ラホーヤ、カリフォルニア州)、マーシュ(Marsh)(マーシュバイオサイエンス、ロチェスター、ニューヨーク州)、ジーンアート(Geneart)(ジーンアートGmbH、レーゲンスブルク、ドイツ)、D、NA2.0(DNA2.0、メンロパーク、カリフォルニア州)、ジーンオラクル(Gene Oracle)(ジーンオラクル、マウンテンビュー、カリフォルニア州)、バイオテック(Bio−Tek)(バイオテックイ
ンスツルメンツ、ウィヌースキー、バーモント州)、ビアコア(Biacore)(ビアコア社、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)、バイオーク(Bioke)(バイオーク、ライデン、オランダ)、ペプロテック(PeproTech)(ペプロテック、ロッキーヒル、ニュージャージー州)、シンペップ(SynPep)(シンペップ、ダブリン、カリフォルニア州)、ニューオブジェクティブ(New Objective)(ニューオブジェクティブブランド、サイエンティフィックインスツルメンツサービス社、リンゴーズ、ニュージャージー州)、ウォーターズ(Waters)(ウォーターズ社、ミルフォールド、マサチューセッツ州)、マトリックスサイエンス(Matrix Science)(マトリックスサイエンス、ボストン、マサチューセッツ州)、ディオネックス(Dionex)(ディオネックス社、サニーベル、カリフォルニア州)、モンサント(Monsanto)(モンサント社、セントルイス、ミズーリ州)、ウインターシェル(Wintershall)(ウインターシェルAG、カッセル、ドイツ)、BASF(BASF社、フローハムパーク、ニュージャージー州)、ハンツマン(Huntsman)(ハンツマンファーマスーティカル社、ソルトレイクシティー、ユタ州)、エニケム(Enichem)(エニケムイベリカ、バルセロナ、スペイン)、フルカケミAG(Fluka Chemie AG)(フルカケミAG、ブッシュ、スイス)、ギストブロカデス(Gist−Brocades)(ギストブロカデス、NV、デルフト、オランダ)、ダウコーニング(Dow Corning)(ダウコーニング社、ミッドランド、ミネソタ州)及びマイクロソフト(Microsoft)(マイクオソフト社、レドモンド、ワシントン)。
実施例1
アッセイ
以下の実施例において、各種アッセイ方法を読解の容易化のために以下に示すように使用した。下記で提供されるプロトコールの各種変更は実施例で示される。
A.96穴マイクロタイタープレートにおけるタンパク質含量決定のためのTCAアッセイ
BPN’(例えば、対照プロテアーゼ)及びBPN’変異体について、このアッセイは、230rpmの振とう及び湿気の高い空気を通気して、33℃で3−4日間増殖したマイクロタイタープレートからのフィルターろ過した培養上清を用いて開始した。新しい96穴平底マイクロタイタープレート(MTP)をアッセイに用いた。初めに、100μL/ウェルの0.25M HClを各ウェルに添加した。その後、50μLのフィルターろ過した培養ブロスをウェルに添加した。次に、「ブランク」の値を決定するために、光散乱/405nmの吸光度を測定した(プレートリーダーの5秒間混合モード(5sec mixing mode)を使用した)。試験のために、100μL/ウェルの15%(w/v)トリクロロ酢酸(TCA)をプレートに添加し、室温で5〜30分間インキュベートした。次に、光散乱/405nmの吸光度を測定した(プレートリーダーの5秒間混合モードを使用した)。
GG36(例えば、対照プロテアーゼ)及びその変異体について、このアッセイを、300rpmの振とう及び湿気の高い空気を通気して、37℃で約3日間増殖したマイクロタイタープレートからのフィルターろ過した培養上清を用いて行った。このアッセイにおいて、100μLの0.25M HCl液を96穴平底マイクロタイタープレートの各ウェルに添加した。続いて、(プロテアーゼを含む)25μLアリコートのフィルターろ過した培養上清をウェルに添加した。次に、「ブランク」の値を決定するために、光散乱/405nmの吸光度を測定した(プレートリーダーの5秒間混合モードを使用した)。この測定の後、100μLの30%(w/v)TCA溶液を各ウェルに添加し、マイクロタイタープレートを室温で5〜15分間インキュベートした。最後に、得られた光散乱/405nmの吸光度を測定した(プレートリーダーの5秒間混合モードを使用した)。
用いた設備は、バイオメックFXロボット(ベックマン・クルター)及びスペクトラマックス340型(モレキュラー・ディバイシーズ)MTPリーダー、MTPは9017型(コースター(Costar))のものであった。
TCAでの試験の値からブランク(TCAを含まない)の値を引いて、計算を行い、サンプル中のタンパク質含有の相対的測定値を得た。必要である場合、既知の変換因子を有するクローンのAAPFアッセイを用いてTCAの値を較正することにより標準曲線を作成した。しかしながら、TCAの結果は、50〜500タンパク質/ml(ppm)のタンパク質の濃度に対して直線性を有する。従って、優れた性能の変異体を選択する目的のために、酵素性能に対して直接的にプロットすることが出来る。サンプル中の濁度/光散乱の増加は、培養上清液内の沈殿可能なタンパク質の総量と相互に関連する。
B.96穴マイクロタイタープレートにおけるAAPFプロテアーゼ・アッセイ
本発明のプロテアーゼ及びその変異体のプロテアーゼ活性を測定するために、N−スクシニル−L−アラニル−L−アラニル−L−プロリル−L−フェニル−p−ニトロアニリド(suc−AAPF−pNA)の加水分解を測定した。前記試薬溶液は、0.005%TWEEN(登録商標)―80(Tris希釈緩衝液)を含む100mM Tris/HCl、pH8.6、10mM CaCl及び0.005%TWEEN(登録商標)−80(Tris/Ca緩衝液)を含む100mM Tris緩衝液及びDMSO中の160mM suc−AAPF−pNA(suc−AAPF−pNAストック溶液)(シグマ:S−7388)を用いた。suc−AAPF−pNAワーキング溶液を調製するために、1ml suc−AAPF−pNAストック溶液を100ml Tris/Ca緩衝液に添加し、少なくとも10秒間よく混合した。10μlの希釈プロテアーゼ溶液を各ウェルに添加し、直後に、190μlの1mg/ml suc−AAPF−pNAワーキング溶液を添加してこのアッセイを行った。この溶液を5秒間混合し、25℃で、MTPリーダーの410nmでの動的モード(kinetic mode、5分間で20回の測定)で吸光度の変化を測定した。このプロテアーゼ活性はAUとして示す(活性=△OD・min−1ml−1)。
C.界面活性剤及びキレート安定性アッセイ
LAS及びLAS/EDTAのそれぞれの存在下で試験プロテアーゼをインキュベートした後に、LAS及びLAS/EDTAの安定性を測定し、残存活性の機能をAAPFアッセイを用いて測定した。
LAS安定性法
試薬:
ドデシルベンゼンスルフォネート、ナトリウム塩(=LAS):シグマD−2525
TWEEN(登録商標)−80:シグマP−8074
TRIS緩衝液(酸を含まない):6.35gのシグマT−1378を約960mlの水に溶解した。pHを4N HClで8.2に調節した。TRISの最終濃度は52.5mMである
LASストック溶液:MQ水中10.5%LAS溶液(=10.5g/100ml MQ)を調製する
TRIS緩衝液:100mM/pH8.6(100mM Tris/0.005%Tween(登録商標)−80)
TRIS−Ca緩衝液:pH8.6(100mM Tris/10mM CaCl/0.005%Tween(登録商標)−80)
設備機器:
平底MTP(コースターNo.9017)
バイオメックFX
ASYSマルチピペッター
スペクトラマックスMTPリーダー
iEMSインキュベーター/シェーカー
イノーバ4330インキュベーター/シェーカー
バイオヒットマルチチャンネルピペット
BMGサーモスターシェーカー
0.063%LAS溶液を、52.5mM Tris緩衝液pH8.2中で調製した。このsuc−AAPF−pNAワーキング溶液を、1mlの100mg/ml suc−AAPF−pNAストック溶液(DMSO中)を100ml(100mM)TRIS緩衝液、pH8.6に添加して調製した。上清を希釈するため、平底プレートを希釈緩衝液で満たし、上清のアリコートを添加し、よく混合した。希釈比率は、増殖プレート中のプロテアーゼ・コントロールの濃度に依存した(AAPF活性)。所望のタンパク質濃度を、80ppmとした。
10μlの希釈上清を、ウェル当たり190μlの0.063%LAS緩衝液に添加した。このMTPを、テープで覆い、数秒振とうし、BPN’またはGG36に対し、45℃の温度で、200rpmの攪拌速度の恒温槽(イノーバ4230)に60分置いた。初期活性(t=10分)を、インキュベーションの10分後に各ウェルの10μlの混合物を190μlのsuc−AAPF−pNAワーキング溶液を含む新しいMTPに移すことで測定した。これらの溶液をよく混合し、AAPF活性をMTPリーダー(5分間で20回の測定、25℃)を用いて測定した。
最終活性(t=60分)を60分間のインキュベーション後にインキュベートプレートから別の10μlの溶液を除去して測定した。次に、このAAPF活性を上述のように測定した。サンプルの安定性を、以下のように、残存AAPF活性及び初期AAPF活性の比率を計算することにより、決定した。

残存活性(%)=[t−60の値]100/[t−10の値]

LAS/EDTA安定性法
規定条件下でのインキュベーション後、代表的な陰イオン界面活性剤(LAS=直鎖アルキルベンゼン・スルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム−DOBS)及びジ・ナトリウムEDTAの存在下で、プロテアーゼ変異体の安定性を測定した。また、残存活性を、AAPFアッセイを用いて測定した。用いた試薬は、ドデシルベンゼン‐スルホン酸、ナトリウム塩(DOBS、シグマD−2525)、TWEEN(登録商標)−80(シグマP−8074)、ジ・ナトリウムEDTA(ジークフリート・ハンデルNo.164599−02)、HEPES(シグマH−7523)、アンストレス緩衝液:50mM HEPES(11.9g/l)+0.005%TWEEN(登録商標)−80、pH8.0、ストレス緩衝液:50mM HEPES(11.9g/l)、0.1%(w/v)DOBS(1g/l)、10mM EDTA(3.36g/l)、pH8.0、対照プロテアーゼ及び200−400μg/mlのタンパク質を含む、プロテアーゼ変異体培養上清である。用いた設備は、希釈プレートとしてのV底またはU底MTP(それぞれグレーナー651101及び650161)、アンストレス及びLAS/EDTA緩衝液の他、suc−AAPF−pNAプレートとしてのF底MTP(コーニング9017)、バイオメックFX(ベックマン・クルター)、スペクトラマックス・プラス384MTPリーダー(モレキュラー・ディバイシーズ)、iEMSインキュベーター/シェーカー(1mm振幅)(サーモ・エレクトロン社)、シール用テープ:ヌンク(Nunc)(236366)である。
iEMSインキュベーター/シェーカー(サーモ/ラボシステムズ)は29℃でセットした。培養上清を、アンストレス緩衝液を含むプレートに、25ppm以下の濃度になるように希釈した(マスター希釈プレート)。マスター希釈プレートからの20μlのサンプルを、180μlのアンストレス緩衝液を含むプレートに添加し、2.5ppmの最終インキュベーション濃度にした。内容物を混合し、室温に置いた。また、AAPFアッセイをこのプレートで行った。マスター希釈プレートからの20μlのサンプルを、180μlのストレス緩衝液(50mM HEPES(11.9g/l)、0.1%(w/v)DOBS(1g/l)、10mM EDTA(3.36g/l)、pH8.0)を含むプレートにも添加した。その溶液を混合し、直後に30分間、400rpmで29℃のiEMSシェーカーに置いた。30分間のインキュベーション後、AAPFアッセイをストレス・プレートで行った。サンプルの安定性を、以下のように、残存AAPF活性及び初期AAPF活性の比率を計算することにより測定した:残存活性(%)=[mOD.min−1ストレス]100/[mOD.min−1アンストレス]

D.洗浄性能アッセイ
プロテアーゼ変異体の染み抜き性能を、市販の洗剤中で測定した。商業用洗剤配合物の熱不活性化は、非酵素性成分の特性を保持する一方、任意のタンパク質成分の酵素活性を破壊する役目をする。従って、この方法は、本発明の酵素変異体の試験で使用するために、商業的に購入された洗剤の調製に適する。
微小布見本
1/4”円状直径の微小布見本を、CFTから得た。単一の微小布見本または二個の微小布見本を、全表面領域を暴露するため、96穴MTPの各ウェルに垂直に置いた(すなわち、ウェルの底に平たく置くのではない)。
BMI微小布見本アッセイ
血液、ミルク及びインク(BMI)を含む0.25インチ円状直径の微小布見本をCFTから得た。布見本を切断する前に、繊維(EMPA116)を水で洗浄した。一の微小布見本を、全表面領域を暴露するため、96穴マイクロタイタープレートの各ウェルに垂直に置いた(すなわち、ウェルの底に平たく置くのではない)。所望の洗剤溶液を、本明細書で記載するように調製した。サーモミキサーを25℃で平衡させた後、190μlの洗剤溶液を、微小布見本を含むMTPの各ウェルに添加した。この混合物に、10μlの希釈酵素溶液が添加し、最終酵素濃度が1μg/mlとなるようにした(BCAアッセイで測定した)。MTPをテープでシールし、1400rpmで攪拌しながら、30分間恒温槽に置いた。適当な条件下でのインキュベーション後、各ウェルから100μlの溶液を新たなMTPに移した。ウェル当たり100μlの溶液を含む新しいMTPを、MTPスペクトラマックスリーダーを用いて405nmで測定した。ブランクコントロールの他、二個の微小布見本及び洗剤を含むが酵素を含まないコントロールも含めた。
焼き卵微小布見本アッセイ
これらのアッセイに用いた96穴焼き卵黄基質プレートを、ニワトリ卵黄から調製した。ニワトリ卵黄を卵白から分離し、卵黄膜を除き、ミリキュウ水で20%(容積/重量)希釈した。希釈した卵黄を、マグネティックスターラーを用いて室温で15分間攪拌した。8チャンネルピペットを用いて、5μlを注意深く96穴V底プレート(コースター#3894)の各ウェルの中央へピペットした。プレートを90℃で1時間焼き、室温で冷ました。焼き卵黄基質プレートを室温で保存し、調製から1週間内で使用した。全自動食器洗浄用洗剤を本書の他の箇所で記載するように調製し、50℃で予熱した。190μlアリコートの洗剤を、8チャンネルピペットを用いて96穴プレートの各ウェルに添加した。10μlの希釈酵素を96チャンネルピペット装置を用いて各ウェルに添加した。プレートを注意深く吸着ホイルシーラーで蓋をし、30分間攪拌しながら50℃でインキュベートした。次に、120μLの反応混合物を新しい96穴平底プレートに移し、吸光度/光散乱を405nmで測定した。405nmでの吸光度/光散乱は卵黄除去に比例する。
卵黄微小布見本アッセイ
全自動食器洗浄用洗剤を本書の他の箇所で記載するように調製した。用いた装置は、ニューブランズウィック・イノーバ4230シェーカー/インキュベーター及びスペクトラマックス(340型)MTPリーダーを含む。MTPは、コースター社から得た(9017型)。染料含有熟成卵黄見本(CS‐38)を試験材料センターから得た。微小布見本を0.25インチの円に切断する前に、繊維を水で洗浄した。一の微小布見本を、96穴マイクロタイタープレートの各ウェルに置いた。試験洗剤を、50℃で平衡化した。190μlの洗剤溶液を、微小布見本を含むMTPの各ウェルへ添加した。この混合液に、10μlの希釈酵素溶液を加えた。MTPを粘着ホイルでシールし、30分間攪拌しながら恒温槽に置いた。インキュベーション後、各ウェルから100μlの溶液を新しいMTPへ移した。このMTPをスペクトラマックスMTPリーダーを用いて405nmで測定した。ブランクコントロールの他、微小布見本及び洗剤を含むが酵素を含まないコントロールも含めた。
「3K」布見本固定
このタイプの微小布見本を下記の固定法を用いて前処理を行った。10リットルビーカーに、8リットルの蒸留水を入れ、80mlの30%過酸化水素としゃくで良く混ぜた。40枚のEMPA116布見本を、均一な固定が確実となるよう、その溶液に加える前に広げて扇型にした。しゃくを使い、この布見本を溶液中で、最初の5分は連続して、残り25分は時折、全体で30分間旋回させた。固定工程の後、この溶液を捨て、布見本は、各回約6リットルの蒸留水で6回濯いだ。濯ぎの後、布見本を紙タオルの上に置き、乾燥させた。風乾した布見本を、エクスパルジョン・プレス上の1/4インチ円状金型を用いて丸くくり抜いた。最後に、単一の微小布見本を、全表面領域を暴露するため、96穴MTPの各ウェルに垂直に置いた(すなわち、ウェルの底に平たく置くのではない)。
「予洗」布見本
このタイプの微小布見本を、周囲温度で20分間脱イオン水中で予洗した。予洗工程の後、布見本を紙タオルの上に置き、乾燥させた。風乾した布見本を、エクスパルジョン・プレス上の1/4インチ円状金型を用いて丸くくり抜いた。最後に、一の微小布見本を、全表面領域を暴露するため、96穴MTPの各ウェルに垂直に置いた(すなわち、ウェルの底に平たく置くのではない)。
洗剤
北アメリカ(NA)及び西ヨーロッパ(WE)の強力液体洗濯(HDL)洗剤について、あらかじめ計量された液体洗剤(ガラスボトル中)を95℃2時間水浴に置くことにより熱不活性化を行った。北アメリカ(NA)及び日本(JPN)の強力顆粒洗濯(HDG)洗剤の熱不活性化のインキュベーション時間は8時間で、西ヨーロッパ(WE)のHDG洗剤は5時間であった。NA及びWE全自動食器洗浄用(ADW)洗剤の熱不活性化のインキュベーション時間は8時間であった。洗剤を地元のスーパーマーケットから購入した。不活性化された割合(パーセント)を正確に測定するため、洗剤を溶かして5分以内に、熱未処理及び熱処理洗剤の両方を解析した。酵素活性を、AAPFアッセイにより試験した。
洗剤のワーキング溶液を熱不活性化ストックから作製した。全ての洗剤は、商業的に購入した洗剤であった。水硬度(6gpgまたは12gpg)の適切な量及び緩衝液を、所望の条件(表1−1)と適合するように洗剤溶液に添加した。溶液をボルテックスまたはボトルを反転して混合した。
[表1−1]
Figure 0005647976
微小布見本上の対照セリン・プロテアーゼ及びその変異体の染み抜き性能を、MTPスケールの市販の洗剤(Calgonit 5 in 1)中で測定した。用いた試薬は、5mM HEPES、pH8.0または5mM MOPS、pH7緩衝液、中度の水硬度で3:1 Ca:Mg(CaCl:MgCl・6HO)、6gpgに希釈された15000グレイン/ガロン(gpg)ストック、2BMI(血液/ミルク/インク)布見本/プレート、CFTにより処理されたEMPA−116 BMI綿布見本であった。あらかじめ濯ぎ、穴当たり二個の布見本を丸くくり抜いた。また、TIDE(登録商標)2X Coldの既製洗剤を熱不活性化し、その中のプロテアーゼ活性が欠損したことを確認した。
[表1−2]
Figure 0005647976
恒温槽を、所望の温度(16℃または32℃)でセットした。10ppm以下の酵素のマスター希釈プレートから10μLのサンプルを、上に列記した190μLのワーキング洗剤溶液を含むBMI2−布見本プレートに添加した。その容量を、アッセイ・プレート中の変異体が0.5ppmの最終濃度となるように調節した。プレートを、直後にiEMSインキュベーターに移し、1400rpmで振とうしながら30分間所与の温度でインキュベートした。インキュベーション後、100μLの上清を、新しい96穴プレートに移し、405nm及び/または600nmでの吸光度をMTPリーダーで測定した。一個または二個の微小布見本及び洗剤を含むが、プロテアーゼ・サンプルが添加されていないコントロールウェルも試験に含めた。405nmの測定値は、より高い値を提供し、色素除去を記録する一方、600nmの測定値は、濁度及び洗浄を記録する。
全ての微小布見本アッセイ法での染み抜き活性の計算:
得られた吸光度の値を、(実質的に酵素のない)ブランクの値で補正し、加水分解活性の測定値を提供した。各サンプル(変異体)について性能指数を計算した。この性能指数を、同じタンパク質濃度の変異体の性能(実際値)と標準酵素の性能(理論値)とで比較した。加えて、標準酵素のラングミュアの方程式のパラメーターを用いて、理論値を計算することが出来る。
酵素及び技術
それらの対照セリン・プロテアーゼ変異体のサンプルを、MTPプレートで増殖した培養のフィルターろ過された培養液から得た。用いた設備は、バイオメックFXロボット(ベックマン・クルター)、スペクトラマックスMTPリーダー(340型、モレキュラー・ディバイシーズ)、iEMSインキュベーター/シェーカー(サーモ/ラボシステムズ)、F底MTP(コースター9017型、インキュベーション後に反応プレートを測定するために用いた)及びV底MTP(グレイナー651101、上清の前希釈に用いた)であった。このアッセイにおいて、前記プロテアーゼは基質を加水分解し、基質から色素及び不溶性粒子を遊離する。従って、濁度の比率は酵素活性の測定値である。
E.プロテアーゼ及びそれらの変異体の相対比活性度
プロテアーゼ変異体を識別するため、基質としてsuc−AAPF−pNAを用いて、見掛けの相対比活性度を計算した。これにより、変異体対野生型または標準プロテアーゼの比較及びランク付けが出来た。suc−AAPF−pNA基質についての比活性度を、上述のアッセイを用いて、各サンプルの測定TCA値でタンパク質分解活性を割ることにより算出した。これらの値を用いて、相対比活性度を計算した(変異体の比活性度/対照プロテアーゼの比活性度)。
F.食器洗浄性能
プロテアーゼ変異体の性能を、種々の自動食器洗浄条件下で試験した。食器洗浄洗剤の組成物を以下の表で示す。これらの洗剤は、wfk試験材料(www.testgewebe.de/en/products/detergents/)が市販し、それらのwfk試験材料の指示が参考にされる。これらの洗剤は、プロテアーゼ変異体の分析を可能にするため、酵素の存在のない資源に由来した。
[表1−3]
Figure 0005647976
[表1−4]
Figure 0005647976
各々の汚れのタイプ(卵黄、ひき肉と卵、及び卵とミルク)の調製プロトコールを、下記に提供する。個々のタイプの汚れを試験皿に塗る前に、皿を徹底的に洗浄した。前の試験に由来するいくらかのしつこい汚れの残余が、皿上に未だある可能性があるため、この洗浄が特に必要とされた。新しい皿も、初めて試験に使用される前に三度の完全な洗浄が施された。
ステンレス・スチール上の卵黄汚れの調製
これらの実験に用いるステンレス・スチールシート(10x15cm、片面つや消し)を高アルカリ性商業用洗剤(例えば、ECOLAB(登録商標)洗剤、ヘンケル)を含む洗剤で、95℃の実験室食器洗浄機で完全に洗浄し、きれいで油のないシートを用意した。これらのシートを使用開始前にデバリング(deburred)した。卵黄で汚れをつける前に、これらのシートを80℃で30分間熱キャビネット中で乾燥させた。汚れを付ける前は、塗布する表面に何も接触しないようにした。また、水あかまたは毛羽立ちが表面にないものを試験に用いた。汚れをつける前に冷却シートの重さを量った。
約10〜11個のタマゴの卵黄と卵白を分離して、試験用に用いる卵黄を調製した(200gの卵黄)。この卵黄をフォークでガラスビーカー中で撹拌し、卵黄の懸濁液を均一に混ぜた。この黄身を裏ごし(約0.5mmメッシュ)し、核粒子及びあらゆる卵殻断片を取り除いた。
平刷毛(2.5”)を用いて、2.0±0.1gの卵黄の懸濁液を、約1cmの卵黄を塗布しない縁を残すようにして(必要に応じて粘着テープを使用した)、ステンレス・スチールシートの各々のツヤ消し面側の140cmのエリアに可能な限り均一に塗布した。汚れを付けたシートを、平置きにして(シートの縁に液滴を形成させないように)、室温で4時間(最大24時間まで)乾燥させた。
卵黄タンパク質を変性させるため、これらのシートをその後30秒間、沸騰している脱イオン水の中に入れた(必要に応じて保持用具を用いた)。その後、このシートを80℃で30分間再度乾燥させた。乾燥及び冷却の後、これらのシートの重量を測定した。重量を測定した後、洗浄試験に用いる前に、このシートを少なくとも24時間放置した(20℃、相対湿度40〜60%)。試験の精度のために、1000±100mg/140cmの卵黄(変性後の卵黄)を含むシートのみを試験に用いた。洗浄試験を行った後、これらのシートを80℃で30分間、熱キャビネット内で乾燥し、冷却の後、再度重さを量った。洗浄性能のパーセンテージを洗浄により除去された卵黄の重量(mg)を、シートに塗られた変性卵黄の重量(mg)で割り、100を掛けて算出した。
磁器プレート上のひき肉及び卵の汚れの調製
これらの実験において、EN50242、フォーム1495、No.0219で一致したデザートプレート(Arzberg、直径19cm、白、施釉)を用いた。合計重量が225gの豚及び牛の赤身肉(50:50比率)を細かく切断し、保冷した。この混合物を肉挽き機に2度かけた。35℃以上の温度は避けた。その後、この225gのひき肉を、75gの卵(卵黄及び卵白を含む)と混合した。この調製物を使用前に−18℃で3ヶ月まで凍結させた。豚肉と牛肉が置換可能なことから、豚肉を用いることができない場合、100%の牛肉を用いた。
ひき肉と卵の混合物(300g)を室温に戻し、80mlの滅菌水と混合した。この混合物を泡だて器を用いて2分間均等になるように混ぜた。その後、周囲に約2cmの汚れを塗布しない場所を残して、各白磁器プレートのそれぞれにひき肉/卵/水混合物の3gを、フォークを使って塗布した。適用量は、11.8±0.5mg/cmであった。これらのプレートを予備加熱した熱キャビネット内において、120℃で2時間乾燥させた。プレートを冷却した直後に、それらは使用可能な状態であった。
食器洗浄試験の後、これらのプレートに(エタノール中に1%で調製した)ニンヒドリン溶液をスプレーし、ひき肉タンパク質の残留をよりよく同定出来るようにした。呈色反応を促進するために、これらのプレートを熱キャビネット中で10分間、80℃で加熱した。洗浄性能の評価は、IKWフォトカタログ(IKW−ドイツ化粧品、洗面用品、香水及び洗剤組合(the German Cosmetic,Toiletry,Perfumery and Detergent Association))を参照して、ひき肉の残留の呈色反応を目視で行った。
ステンレス・スチール上の卵/ミルク汚れの調製
これらの実験に用いるステンレス・スチールシート(10x15cm、片面つや消し)を高アルカリ性商業用洗剤で、95℃の実験室食器洗浄機で完全に洗浄し、油を除去し、シートを洗浄した。これらのシートを、セルロースの布で磨き、乾燥させた。汚れを付ける前は、塗布する表面に何も接触しないようにした。また、水あかまたは毛羽立ちが表面にないものを試験に用いた。汚れをつける前に、これらのシートを80℃で30分間熱キャビネットに置いた。汚れをつける前に冷却シートの重さを量った。
生の全卵の卵黄及び卵白(3〜4個の卵、約160g/卵)をボウルの中に入れ、泡だて器でかき混ぜた。その後、50mlのセミスキムミルク(1.5%脂肪、超高温殺菌、均一に混ぜてあるもの)をこの混合物に添加した。このミルク及び卵を泡をたてないように混合した。平刷毛を用いて、塗布のバランスをチェックしながら、1.0±0.1gの卵/ミルク混合物をステンレス・スチールシートのつや消し面側に均一に塗布した。これらのシートの短い側の縁に約1.0cmの塗布しない部分を残した。これらの汚れたシートを平置きし(シートの縁に液滴を形成しないように)、室温で4時間(最大24時間)乾燥させた。
これらのシートをその後30秒間、沸騰している鉱物除去水の中に入れた(必要に応じて保持用具を用いた)。その後、これらのシートを80℃で30分間再度乾燥させた。乾燥及び冷却の後、これらのシートの重量を測定した。重量を測定した後、洗浄試験に用いる前に、これらのシートを少なくとも24時間放置した(20℃、相対湿度40〜60%)。試験の精度のために、190±10mgの卵黄/ミルクを含むシートのみを試験に用いた。
洗浄試験を行った後、これらのシートを80℃で30分間、熱キャビネット内で乾燥し、冷却の後、再度重さを量った。洗浄性能のパーセンテージを洗浄により除去された卵黄/ミルクの重量(mg)を、シートに塗られた卵黄/ミルクの重量(mg)で割り、100を掛けて算出した。
洗浄設備及び条件
洗浄試験は、上述のように調製された汚れた食器及びステンレス・スチールシートを含む、自動食器洗浄機(ミーレG690SC型)において行った。所定の量の洗剤を用いた。試験温度は、50℃であった。水硬度は、21GH(ドイツ硬度)であった。上述のように、洗浄後、ひき肉で汚したプレートを0〜10のスケールに写真で格付けされたカタログを用いて目視評価した。ここで、「0」は完全に汚れているプレートを意味し、「10」はきれいなプレートを意味する。これらの値は、酵素含有洗剤のシミまたは汚れ除去(SR)能力に相当する。卵黄または卵黄/ミルクで汚した後に洗浄されたステンレス・スチールプレートは、洗浄後に残留する汚れの量を決めるために重量測定に基づいて分析した。変異体プロテアーゼを、一回の洗浄当たり0〜30mg/活性タンパク質のレベルで試験を行った。
G.エグリンC阻害アッセイ
本明細書で記載するように、セリン・プロテアーゼ濃度及び比活性度を阻害剤を有する滴定により測定した。ヒル医用チスイヒル(the leech Hirudo medicinalis)由来のエグリンcは、ズブチリシン及びASPプロテアーゼの強力結合のタンパク質阻害剤であり(Heinz他、Biochemistry、第31巻、8755−66ページ、1992年)、従って、酵素濃度を測定するために用いることが出来る。それは、比活性度の計算が可能であることを意味する。簡潔に、当業者は、エグリンcのいくつかの既知濃度によりもたらされた酵素阻害の量を測定する。この情報から、完全阻害に必要とされるエグリンcの濃度が計算される。これはサンプル内の酵素濃度と等価である。
プロテアーゼ活性を、上述の色原体のAAPFアッセイを用いて測定した。エグリンcの遺伝子を、標準分析法により大腸菌で合成及び発現した。その特性及び阻害能力は、シグマから購入したエグリンcと等しかった。エグリンcストック溶液の濃度を、既知の比活性度のバチルス・レンタス・ズブチリシンのサンプルの阻害を測定することで算出した。次に、較正されたエグリンcサンプルを、ズブチリシン変異体の濃度及び比活性度を測定するために用いた。これらの値を、標準化された96穴酵素ストック・プレートを作製するために用いた。変異体の全てを、共通の濃度に希釈した。
H.性能指数
この性能指数を、同じタンパク質濃度の変異体の性能(実際値)と標準または対照プロテアーゼの性能(理論値)とで比較した。加えて、標準プロテアーゼの結合曲線(すなわち、ラングミュアの方程式)のパラメーターを用いて、理論値を計算することが出来る。1より大きい性能指数(PI)(PI>1)は、標準(例えば、野生型)と比較してより優れた変異体であり、1のPI(PI=1)は、標準と同じ性能の変異体を示し、1未満のPI(PI<1)は、標準より悪い変異体を示す。従って、このPIは、好ましい変異体の他に、所定の環境で用いるには望ましくない変異体も示す。
実施例2
B.ズブチリス内でのBPN’プロテアーゼの生産
この実施例で、B.ズブチリス内でBPN’プロテアーゼを生産するために行った実験を説明する。B.ズブチリスへのプラスミドpHPLT−BPN’の形質転換を、当該技術分野で知られるように行った(例えば、参照により本明細書に組み込まれるWO02/14490を参照されたい。)。以下に記載するDNA配列(aprE−BPN’ハイブリッド・リーダー、BPN’プロ(pro)及びB.アミロリケファシエンス由来のBPN’成熟DNA配列)は、BPN’前駆体タンパク質をコードする。
GTGAGAAGCAAAAAATTGTGGATCAGTTTGCTGTTTGCTTTAGCGTTAATCTTTACGATGGCGTTCGGCAGCACATCCTCTGCCCAGGCGGCAGGGAAATCAAACGGGGAAAAGAAATATATTGTCGGGTTTAAACAGACAATGAGCACGATGAGCGCCGCTAAGAAGAAAGATGTCATTTCTGAAAAAGGCGGGAAAGTGCAAAAGCAATTCAAATATGTAGACGCAGCTTCAGCTACATTAAACGAAAAAGCTGTAAAAGAATTGAAAAAAGACCCGAGCGTCGCTTACGTTGAAGAAGATCACGTAGCACATGCGTACGCGCAGTCCGTGCCTTACGGCGTATCACAAATTAAAGCCCCTGCTCTGCACTCTCAAGGCTACACTGGATCAAATGTTAAAGTAGCGGTTATCGACAGCGGTATCGATTCTTCTCATCCTGATTTAAAGGTAGCAGGCGGAGCCAGCATGGTTCCTTCTGAAACAAATCCTTTCCAAGACAACAACTCTCACGGAACTCACGTTGCCGGCACAGTTGCGGCTCTTAATAACTCAATCGGTGTATTAGGCGTTGCGCCAAGCGCATCACTTTACGCTGTAAAAGTTCTCGGTGCTGACGGTTCCGGCCAATACAGCTGGATCATTAACGGAATCGAGTGGGCGATCGCAAACAATATGGACGTTATTAACATGAGCCTCGGCGGACCTTCTGGTTCTGCTGCTTTAAAAGCGGCAGTTGATAAAGCCGTTGCATCCGGCGTCGTAGTCGTTGCGGCAGCCGGTAACGAAGGCACTTCCGGCAGCTCAAGCACAGTGGGCTACCCTGGTAAATACCCTTCTGTCATTGCAGTAGGCGCTGTTGACAGCAGCAACCAAAGAGCATCTTTCTCAAGCGTAGGACCTGAGCTTGATGTCATGGCACCTGGCGTATCTATCCAAAGCACGCTTCCTGGAAACAAATACGGGGCGTACAACGGTACGTCAATGGCATCTCCGCACG
TTGCCGGAGCGGCTGCTTTGATTCTTTCTAAGCACCCGAACTGGACAAACACTCAAGTCCGCAGCAGTTTAGAAAACACCACTACAAAACTTGGTGATTCTTTCTACTATGGAAAAGGGCTGATCAACGTACAGGCGGCAGCTCAGTAA(配列番号1)。
上の配列では、太字は成熟プロテアーゼをコードするDNAを、標準フォントはリーダー配列(aprE−BPN’ハイブリッド・リーダー)、及び下線を付したものはプロ配列(BPN’)を示す。BPN’前駆体タンパク質のアミノ酸配列(aprE−BPN’ハイブリッド・リーダー、BPN’プロ及びBPN’成熟DNA配列)を以下に示す。この配列では、太字及び下線を付したものは成熟BPN’プロテアーゼを示す。
VRSKKLWISLLFALALIFTMAFGSTSSAQAAGKSNGEKKYIVGFKQTMSTMSAAKKKDVISEKGGKVQKQFKYVDAASATLNEKAVKELKKDPSVAYVEEDHVAHAYAQSVPYGVSQIKAPALHSQGYTGSNVKVAVIDSGIDSSHPDLKVAGGASMVPSETNPFQDNNSHGTHVAGTVAALNNSIGVLGVAPSASLYAVKVLGADGSGQYSWIINGIEWAIANNMDVINMSLGGPSGSAALKAAVDKAVASGVVVVAAAGNEGTSGSSSTVGYPGKYPSVIAVGAVDSSNQRASFSSVGPELDVMAPGVSIQSTLPGNKYGAYNGTSMASPHVAGAAALILSKHPNWTNTQVRSSLENTTTKLGDSFYYGKGLINVQAAAQ(配列番号2)
BPN’発現ベクター(pHPLT−BPN’)の構築
PCR断片は、pJH101ターム(pJH101 term)を用いたTGOポリメラーゼ(ロシュ・ダイアグノスティックス)を伴う標準条件を用いて得た。プラスミドpJH101は、EcoRI/BamHI部位に挿入された以下の断片を有するpJH101(Ferrari他、J.Bacteriol.、第154巻、1513−5ページ、1983年)に相当する。
GAATTCCTCCATTTTCTTCTGCTATCAAAATAACAGACTCGTGATTTTCCAAACGAGCTTTCAAAAAAGCCTCTGCCCCTTGCAAATCGGATGCCTGTCTATAAAATTCCCGATATTGGCTTAAACAGCGGCGCAATGGCGGCCGCATCTGATGTCTTTGCTTGGCGAATGTTCATCTTATTTCTTCCTCCCTCTCAATAATTTTTTCATTCTATCCCTTTTCTGTAAAGTTTATTTTTCAGAATACTTTTATCATCATGCTTTGAAAAAATATCACGATAATATCCATTGTTCTCACGGAAGCACACGCAGGTCATTTGAACGAATTTTTTCGACAGGAATTTGCCGGGACTCAGGAGCATTTAACCTAAAAAAGCATGACATTTCAGCATAATGAACATTTACTCATGTCTATTTTCGTTCTTTTCTGTATGAAAATAGTTATTTCGAGTCTCTACGGAAATAGCGAGAGATGATATACCTAAATAGAGATAAAATCATCTCAAAAAAATGGGTCTACTAAAATATTATTCCATCTATTACAATAAATTCACAGAATAGTCTTTTAAGTAAGTCTACTCTGAATTTTTTTAAAAGGAGAGGGTAAAGAGTGAGAAGCAAAAAATTGTGGATCAGTTTGCTGTTTGCTTTAGCGTTAATCTTTACGATGGCGTTCGGCAGCACATCCTCTGCCCAGGCGGCAGGGAAATCAAACGGGGAAAAGAAATATATTGTCGGGTTTAAACAGACAATGAGCACGATGAGCGCCGCTAAGAAGAAAGATGTCATTTCTGAAAAAGGCGGGAAAGTGCAAAAGCAATTCAAATATGTAGACGCAGCTTCAGCTACATTAAACGAAAAAGCTGTAAAAGAATTGAAAAAAGACCCGAGCGTCGCTTACGTTGAAGAAGATCACGTAGCACATGCGTACGCGCAGTCCGTGCCTTACGGCGTATCACAAATTAAAGCCCCTGCTCTGCACTCTCAAGGCTACACTGGA
TCAAATGTTAAAGTAGCGGTTATCGACAGCGGTATCGATTCTTCTCATCCTGATTTAAAGGTAGCAGGCGGAGCCAGCATGGTTCCTTCTGAAACAAATCCTTTCCAAGACAACAACTCTCACGGAACTCACGTTGCCGGCACAGTTGCGGCTCTTAATAACTCAATCGGTGTATTAGGCGTTGCGCCAAGCGCATCACTTTACGCTGTAAAAGTTCTCGGTGCTGACGGTTCCGGCCAATACAGCTGGATCATTAACGGAATCGAGTGGGCGATCGCAAACAATATGGACGTTATTAACATGAGCCTCGGCGGACCTTCTGGTTCTGCTGCTTTAAAAGCGGCAGTTGATAAAGCCGTTGCATCCGGCGTCGTAGTCGTTGCGGCAGCCGGTAACGAAGGCACTTCCGGCAGCTCAAGCACAGTGGGCTACCCTGGTAAATACCCTTCTGTCATTGCAGTAGGCGCTGTTGACAGCAGCAACCAAAGAGCATCTTTCTCAAGCGTAGGACCTGAGCTTGATGTCATGGCACCTGGCGTATCTATCCAAAGCACGCTTCCTGGAAACAAATACGGGGCGTACAACGGTACGTCAATGGCATCTCCGCACGTTGCCGGAGCGGCTGCTTTGATTCTTTCTAAGCACCCGAACTGGACAAACACTCAAGTCCGCAGCAGTTTAGAAAACACCACTACAAAACTTGGTGATTCTTTCTACTATGGAAAAGGGCTGATCAACGTACAGGCGGCAGCTCAGTAAAACATAAAAAACCGGCCTTGGCCCCGCCGGTTTTTTATTATTTTTCTTCCTCCGCATGTTCAATCCGCTCCATAATCGACGGATGGCTCCCTCTGAAAATTTTAACGAGAAACGGCGGGTTGACCCGGCTCAGTCCCGTAACGGCCAAGTCCTGAAACGTCTCAATCGCCGCTTCCCGGTTTCCGGTCAGCTCAATGCCGTAACGGTCGGCGGCGTTTTCCTGATACCGGGAGACGGCATT
CGTAATCGGATCC(配列番号3)。
この断片は、融合シグナル配列(初めのB.ズブチリスのaprEシグナル配列の8アミノ酸の後、第9番目のアミノ酸から始まるB.アミロリケファシエンスのBPN’シグナル配列を含む)を有するBPN’遺伝子を含む。この断片は、以下のプライマーを用いたPCR反応のテンプレートとして用いた。AK04−14: GtcctctgttaacTTACTGAGCTGCCGCCTGTAC(配列番号4)BPN’成熟遺伝子の3’末端とアニーリングし、翻訳停止コドンの下流に、HpaI部位を導入する。及びAK04−21.1: TTATGCGAGgctagcaaaaggagagggtaaagagtgagaagc(配列番号5)BPN’シグナル配列の5’末端とアニーリングし、5’末端にNheI部位を導入する。
この反応から得られたPCR断片を、標準条件下で、キアゲンPCR洗浄キットで洗浄した。標準条件下で制限酵素NheI及びHpaIを用いた洗浄断片の消化後、それをLATプロモーター(US2006/0014265で記載されるpHPLT−VAAc1、図3Aを参照されたい)を含むNheI/HpaI消化ベクターへライゲーションした。
続いて、pHPLT−BPN’ライゲーション混合物を、参考により本明細書に組み込まれるWO02/14490で説明されるように、B.ズブチリス(ΔaprE、ΔnprE、oppA、ΔspoIIE、degUHy32、ΔamyE::(xylR、pxylA−comK))に形質転換した。pHPLT−BPN’ベクター(図3Bを参照されたい)を宿すB.ズブチリス形質転換体の選択的増殖を、20mg/Lのネオマイシンを含む、25mlのMBD培地(MOPSに基づく合成培地)含有の振とうフラスコで行った。形質転換細胞のインキュベーションにより、タンパク質分解活性を持つ分泌BPN’プロテアーゼが生産された。ゲル分析をヌーページ・ノベックス10%ビス‐トリス・ゲル(NuPage Novex 10% Bis−Tris gels)(Invitrogen(登録商標)、カタログNo.NP0301BOX)を用いて行った。分析のためのサンプルを調製するため、2容量の上清を、1容量の1M HCl、1容量の4xLDSサンプル緩衝液(Invitrogen(登録商標)、カタログNo.NP0007)、及び1%PMSF(20mg/ml)と混合し、その後に70℃で10分間加熱した。次に、各サンプルの25μLを、10μLのシーブループラス2プレ−ステインド・タンパク質基準(SeeBlue plus 2 pre−stained protein standards)(Invitrogen(登録商標)、カタログNo.LC5925))と共にゲル上に載せた。この結果は、この実施例に記載のBPN’クローンニング法により、B.ズブチリスで生産される活性BPN’が生じることを明確に示した。
実施例3
BPN’部位評価ライブラリー及び多重変異ライブラリーの作製
この実施例で、BPN’変異体の構築を説明する。
BPN’部位評価ライブラリー(SEL)の構築
前記BPN’発現カセットを含むpHPLT−BPN’ベクターを、テンプレートDNAとして用いた。このベクターは特有のBglII制限部位を含み、これをSEL構築で用いた。Invitrogen(登録商標)(脱塩、50nmolスケール)により合成され、表7−1に列記するプライマーを、ライブラリーの作製に用いた。
BPN’SELを構築するため、三回のPCR増幅を行った。そのうちの初めの二回は、成熟BPN’DNA配列に目的の成熟コドンを導入するための変異誘発PCRである。三回目のPCRは、成熟BPN’配列に所望の変異コドンを有するpHPLT−BPN’発現ベクターを構築するために、初めの二回の変異誘発PCRの産物を融合するためのPCRである。変異誘発の方法は、コドン特異的変異アプローチに基づくものである。この方法において、特異的に設計され、変異されるコドンの配列に対応するトリプレットDNA配列(N=A、C、TまたはG及びS=CまたはGを伴うNNS)をコードする25から45のヌクレオチドの長さを持つフォーワード及びリバース・オリゴヌクレオチドプライマーを用いて、特異的DNAトリプレット中で全ての可能な変異が同時に生産される生産工程を行う。これは、特異的BPN’成熟コドンにヌクレオチドを無作為に組み込むことを保証するものである。プライマー名(表3−1参照)に記載の数は、特異的BPN’成熟コドンの位置に対応する。SELを構築するために使用される二個の追加プライマーは、BglII制限部位に隣接して位置するpHPLT−BPN’DNA配列の一部分と共にBglII制限部位を含んだ。
各SELの構築は、pHPLT−BglII−FWプライマー及び特異的BPN’リバース変異誘発プライマーを用いた二回の主要PCR増幅により開始した。二回目のPCR増幅では、pHPLT−BglII−RVプライマー及び特異的BPN’フォーワード変異誘発プライマー(フォーワード及びリバース変異誘発プライマーについて同等のBPN’成熟コドンの位置)を使用した。成熟BPN’配列内の変異の導入は、フィンザイムズ・フュージョン・ハイファイDNAポリメラーゼ(Finnzymes Phusion High−Fidelity DNA Polymerase)(フィンザイムズ、カタログNo.F−530L)を用いて行った。全てのPCR増幅は、ポリメラーゼと共に供給されたフィンザイムのプロトコールに従って行った。PCR条件は以下の通りであった。
主要PCR1について:
pHPLT−BglII−FWプライマー及び特異的BPN’リバース変異誘発プライマー−共に1μL(10μM)、
及び主要PCR2について:
pHPLT−BglII−RVプライマー及び特異的BPN’フォーワード変異誘発プライマー−共に1μL(10μM)、
5xフュージョン(Phusion)HF緩衝液 10μL
10mM dNTP混合物 1μL
フュージョンDNAポリメラーゼ 0.75μL(2単位/μL)
DMSO、100% 1μL
pHPLT−BPN’テンプレートDNA 1μL(0.1−1ng/μL)
蒸留オートクレーブ水 50μL以下
PCRは、MJリサーチ(ロケーション(Location))PTC−200ペルチャー・サーマルサイクラーを用いて、次のPCRプログラムで完成した。30秒98℃、30X(10秒98℃、20秒55℃、1分72℃)及び5分72℃。この反応により、長さで約2〜3kBの二個の断片が得られ、これらは目的のBPN’成熟コドンの周囲に約30ヌクレオチド塩基が重なるものである。断片を、上述の二個の断片及びフォーワードとリバースBglIIプライマーを用いた三回目のPCR反応で融合させた。この融合PCR反応は以下のように実施した。
pHPLT−BglII−FWプライマー及びpHPLT−BglII−RVプライマー−共に1μL(10μM)、
5xフュージョンHF緩衝液 10μL
10mM dNTP混合物 1μL
フュージョンDNAポリメラーゼ 0.75μL(2単位/μL)
DMSO、100% 1μL
主要PCR1反応ミックス 1μL
主要PCR2反応ミックス 1μL
蒸留オートクレーブ水 50μL以下
PCRプログラムは次の通りであった。MJリサーチ(登録商標)PTC−200ペルチャー・サーマルサイクラーを用いて、30秒98℃、30X(10秒98℃、20秒55℃、2:05分72℃)及び5分72℃。
増幅された直線の4.8Kb断片を、Qiagen(登録商標)キアクイック(Qiaquick)PCR精製キット(カタログNo.28106)を用いて精製し、融合断片の両端に付着端を作製するためにBglII制限酵素で消化した。消化反応は以下のものを含んだ。
−35μL 精製直線DNA断片
−4μL REACT(登録商標)3緩衝液(Invitrogen(登録商標))
−1μL BglII、10単位/ml(Invitrogen(登録商標))
反応条件:1時間、30℃。
BglIIで消化し、精製した断片のライゲーションにより、所望の変異を含む環状及び多重結合DNA生産物が得られた。これらを続けて、コンピテント・バチルス・ズブチリスへ直接形質転換した。
−30μL 精製BglII消化DNA断片
−8μL T4DNAリガーゼ緩衝液(Invitrogen(登録商標)カタログNo.46300−018)
−1μL T4DNAリガーゼ、1単位/μL(Invitrogen(登録商標)カタログNo.15224−017)
反応条件:16−20時間、16℃
本明細書に参照により組み込まれるWO02/14490で記載されるように、ライゲーション混合物をB.ズブチリス(ΔaprE、ΔnprE、oppA、ΔspoIIE、degUHy32、ΔamyE::(xylR、pxylA−comK))の形質転換に用いた。各ライブラリーについて、96単一コロニーを採取し、配列分析(ベースクリア(BaseClear))及びスクリーニングの目的のために、ネオマイシン及び1.25g/Lの酵母エキスを含むMOPS培地中で増殖させた。ライブラリー数は、1〜275に及んだ。各数は、無作為に変異させられた成熟bpn’配列のコドンを表わす。各ライブラリーは、最高19のBPN’変異体を含んだ。
[表3−1]
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BPN’多重変異ライブラリーの構築
合成BPN’多重変異ライブラリー(または組み合わせライブラリー)を、Geneart、Baseclear及びBiokeにより生産した。各合成BPN’多重変異ライブラリーは、成熟配列の二以上の選択コドンが特異的DNA配列と無作為に置き換わったBPN’遺伝子の混合物を含んでいた。例えば、成熟配列のコドン22をThr、Gln、ValまたはTyrをコードするDNAトリプレット、コドン26をVal、Gln、AsnまたはTyrをコードするDNAトリプレット、コドン31をIle、His、TyrまたはAsnをコードするDNAトリプレット及びコドン48をAla、Glu、HisまたはAspをコードするDNAトリプレットと無作為に置換するような方法で、BPN’組み合わせライブラリーを設計できた。この実施例で、組み合わせライブラリーは、最高256のBPN’組み合わせ変異体を含む。しかしながら、代表的なBPN’多重変異ライブラリーは、最高で何千もの特有のBPN’変異体遺伝子を含むことができた。末端AvaI及びHindIII部位(例えば、野生型BPN’を参照されたい)を有する多重変異ライブラリーの断片を、AvaI及びHindIIIで消化し、ゲル精製した後、Invitrogen(登録商標)T4DNAリガーゼ(カタログNo.15224−025)を用いたリガーゼ反応でpHPLTベクターへ、粘着末端の一般的なクローニングのためにメーカーが推奨するように、クローン化した。野生型BPN’AvaI/HindIII断片:
AAGACCCGAG CGTCGCTTAC GTTGAAGAAG ATCACGTAGC ACATGCGTAC GCGCAGTCCG
TGCCTTACGG CGTATCACAA ATTAAAGCCC CTGCTCTGCA CTCTCAAGGC TACACTGGAT
CAAATGTTAA AGTAGCGGTT ATCGACAGCG GTATCGATTC TTCTCATCCT GATTTAAAGG
TAGCAGGCGG AGCCAGCATG GTTCCTTCTG AAACAAATCC TTTCCAAGAC AACAACTCTC
ACGGAACTCA CGTTGCCGGC ACAGTTGCGG CTCTTAATAA CTCAATCGGT GTATTAGGCG
TTGCGCCAAG CGCATCACTT TACGCTGTAA AAGTTCTCGG TGCTGACGGT TCCGGCCAAT
ACAGCTGGAT CATTAACGGA ATCGAGTGGG CGATCGCAAA CAATATGGAC GTTATTAACA
TGAGCCTCGG CGGACCTTCT GGTTCTGCTG CTTTAAAAGC GGCAGTTGAT AAAGCCGTTG
CATCCGGCGT CGTAGTCGTT GCGGCAGCCG GTAACGAAGG CACTTCCGGC AGCTCAAGCA
CAGTGGGCTA CCCTGGTAAA TACCCTTCTG TCATTGCAGT AGGCGCTGTT GACAGCAGCA
ACCAAAGAGC ATCTTTCTCA AGCGTAGGAC CTGAGCTTGA TGTCATGGCA CCTGGCGTAT
CTATCCAAAG CACGCTTCCT GGAAACAAAT ACGGGGCGTA CAACGGTACG TCAATGGCAT
CTCCGCACGT TGCCGGAGCG GCTGCTTTGA TTCTTTCTAA GCACCCGAAC TGGACAAACA
CTCAAGTCCG CAGCAGTTTA GAAAACACCA CTACAAAACT TGGTGATTCT TTCTACTATG
GAAAAGGGCT GATCAACGTA CAGGCGGCAG CTCAGTAAGT TAACAGAGGA GGATTTCCT
GAAGGAAATC CGTTTTTTTA TTTTAAGCTT GGAGA (配列番号559)
このリガーゼ反応混合物を形質転換するため、ライブラリーDNA(pHPLT内でクローン化されたBPN’ライブラリー断片混合物)をTempliPhiキット(アマシャム、カタログNo.25−6400)を用いて増幅した。この目的のために、1μLのリガーゼ反応混合物をTempliPhiキットに付属のサンプル緩衝液5μLと混合し、95℃で3分間加熱して、DNAを変性させた。この反応物を冷却させるために氷上に2分間置き、その後、簡単に遠心沈殿させた。次に、TempliPhiキットに付属の反応緩衝液5μL及びphi29ポリメラーゼ0.2μLを添加して、この反応物をMJリサーチPCRマシーン内で30℃、4時間、インキュベートした。phi29酵素は前記PCRマシーンで、65℃で10分間、インキュベートすることにより、反応中で熱不活性化させた。
このライブラリーの形質転換のために、0.1μLのTempliPhi増幅反応生産物を500μLのコンピテントB.ズブチリス細胞(ΔaprE、ΔnprE、oppA、ΔspoIIE、degUHy32、ΔamyE::(xylR、pxylA−comK))と混合した後、37℃で1時間激しく撹拌した。次に、100μLと500μLのアリコートを20ppmのネオマイシン及び0.5%スキムミルクを含むHIアガー・プレート上に載せた。
次の表は、本発明で用いた単置換のいくつかを列記したものである。
[表3−2]
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BPN’変異体を含む粗酵素サンプルの調製
BPN’変異体タンパク質を、37℃で、68時間96穴MTP内のB.ズブチリス形質転換体をMBD培地(MOPSに基づく合成培地)内で増殖させることにより生産した。MBD培地は、実質的に当該技術分野で知られている(Neidhardt他、J.Bacteriol.、第119巻、736−747ページ、1974年を参照されたい)方法により作製したが、基の培地(the base medium)からNHCl、FeSO、CaClを除き、3mM KHPOを用いた。また、基の培地は、60mM尿素、75g/Lグルコース及び1%ソイトーン(soytone)が補充されている。微量栄養素は、400mgのFeSO・7HO、100mgのMnSO・HO、100mgのZnSO・7HO、50mgのCuCl・2HO、100mgのCoCl・6HO、100mgのNaMoO・2HO、100mgのNa・10HO、10mlの1M CaCl及び10mlの0.5Mクエン酸ナトリウムを1リットル中に含む、100Xストック溶液として作製した。
実施例4
BPN’変異体のLAS安定性
この実施例で、LASが存在する状態における種々の単置換のBPN’変異体及び多置換のBPN’変異体の安定性を評価するために行った実験を説明する。実施例1で記載する前記方法を用いて、高温(45℃)でLASが存在する状態におけるインキュベーションの前後でAAPF活性を測定することにより、LAS安定性を測定した。以下の表の結果は、変異体BPN’の安定性が野生型BPN’酵素と比較される相対的安定性値として示される。特に、相対的安定性は、変異体の残存活性と野生型の残存活性との比率である。1より大きい値は、LASが存在する状態におけるより高い安定性を示す。
表4−1は、野生型BPN’と比較した、BPN’変異体の相対的安定性値を含む。本発明の開発中に測定されたように、野生型BPN’と比べ、多数のBPN’変異体はLASが存在する状態において明らかにより高い安定性を有していた。特に、試験された92のBPN’部位のLAS安定性アッセイにおいて、40の部位(43%)が悪く(有害)、52の部位(57%)が優れていた(有益)。さらに、試験された1508の変異体のうち、96(6%)はより優れて(上昇)、196(13%)は中性(同等)、1216(81%)はより劣って(低下)いた。
[表4−1]
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[表4−2]
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実施例5
BPN’変異体の比活性度
この実施例で、BPN’及びBPN’変異体の相対比活性度を測定するために行った実験を説明する。実施例1で記載する前記方法を用いて、AAPFに対する比活性度を測定した。表5−1において、結果は、BPN’変異体の活性度が野生型BPN’の活性度と比較される相対比活性度として示される。特に、相対比活性度は、変異体の比活性度と野生型の比活性度との比率である。1より大きい値(PI>1)は、AAPF基質に対するより高い比活性度を示す。
[表5−1]
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実施例6
BPN’変異体データの比較評価
この実施例で、BPN’及びBPN’変異体のタンパク質発現、染み抜き活性、LAS安定性及びAAPF活性(目的の特性の試験)を測定するために行った実験の結果を説明する。実施例1で記載する前記方法を用いて、結果を得た。全体として説明するように、BPN’変異体の機能性を性能指数(PI)として数量化した。これは、変異体対親タンパク質の性能の比率である。本明細書で使用するPIの等級付けは、上昇変異(Up mutation)(PI>1.0)、中性変異(Neutral mutation)(PI>0.5)、非有害変異(Non−deleterious mutation)(PI>0.05)及び有害変異(Deleterious mutation)(PI≦0.05)を含む。「組み合わせ可能な変異」は、変異体が少なくとも一の特性について性能指数値=0.5、また全ての特性について性能指数値>0.05を有する変異である。組み合わせ可能な変異は、一以上の所望の特性について適切な性能指標を有するタンパク質を提供するために組み合わすことが出来る変異である。変異が起こる位置は以下のように分類される。非制限的な位置には、少なくとも一の特性について≧20%の中性変異がある。また、制限的な位置には、活性及び安定性について<20%の中性変異がある。
これらのデータは、任意のズブチリシンを操作する際に使用される。操作されるズブチリシンが、特定の位置でのズブチリシンBPN’のアミノ酸とは異なるアミノ酸を有する場合であっても、このデータは、BPN’野生型アミノ酸への置換を含む最良の選択の置換の同定により、所望の特性を改変する、少なくとも一の置換を同定する際に使用される。
表6−1は、ズブチリシンBPN’の275の位置での5,004の変異体の性能指数値(Pi)を提供する。0.05以下の性能指標は、0.05に固定し、表中で太字のイタリック体で示した。さらに、安定性の測定値について、安定性アッセイにおける活性の性能指数が0.05以下だった場合、関連する安定性の性能指数は0.05に固定した。
[表6−1]
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組み合わせ可能な変異:
表6−2に、275の位置について組み合わせ可能な変異を有するズブチリシンBPN’変異体(2,907)を列記する。これらの変異体は、少なくとも一の特性について性能指数値≧0.5、また両方の特性について性能指数値>0.05を有する。
[表6−2]
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実施例7
変異体プロテアーゼ・データの比較評価
この実施例で、BPN’、GG36(GCI−P036)及び変異体プロテアーゼの洗浄性能、LAS安定性、AAPF活性及びタンパク質含有量(目的の特性の試験)を測定するために行った実験の結果を比較する。全体として説明するように、変異体の機能性を性能指数(PI)として数量化した。これは、変異体対対照プロテアーゼの性能の比率である。本明細書で使用するPIの等級付けは、上昇変異(PI>1.0)、中性変異(PI>0.5)、非有害変異(PI>0.05)、及び有害変異(PI≦0.05)を含む。
生産的な部位は、任意の特性について少なくとも一の上昇変異を有するものである。生産的で、非制限的な部位には、≧20%の中性変異(PI>0.5)があり、(タンパク質発現の他に)試験された任意の特性について少なくとも一の上昇変異(PI>1.0)がある。下記の表7−1において、生産的で、非制限的な部位の定義を満たす変異体についての結果を、上昇変異(PI>1)の定義を満たす、試験された変異体のパーセンテージ(%)として示す。
[表7−1]
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高度に生産的な部位は、タンパク質発現(TCAアッセイ)以外の少なくとも一の特性について≧20%の上昇変異(PI>1)がある。下記の表7−2において、高度に生産的な位置の定義を満たす変異体についての結果を、上昇変異(PI>1)の定義を満たす、試験された変異体のパーセンテージ(%)として示す。
[表7−2]
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制限的な部位は、活性及び安定性について20%未満の中性変異がある。下記の表7−3において、制限的な部位の定義を満たす変異体についての結果を、中性変異(PI>0.5)の定義を満たす、評価された変異体のパーセンテージ(%)として示す。
[表7−3]
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つまり、本発明の開発中に測定されたように、二の対照ズブチリシンの成熟領域内における10の位置は、活性及び安定性について制限的な位置である。従って、二の対照ズブチリシンの成熟領域内における残りの265の位置は、活性及び安定性について非制限的な位置(≧20%の中性変異)である。
実施例8
B.ズブチリスにおけるプロテアーゼ生産
この実施例で、B.ズブチリス内で種々のプロテアーゼを生産するために行った実験を説明する。特に、GG36及びBPN’−Y217Lのための発現ベクターを有するB.ズブチリスの形質転換で用いる前記方法を提供する。当該技術分野(例えば、WO02/14490を参照されたい)で知られるように、形質転換を行った。
GG36プロテアーゼ生産
この実施例で、B.ズブチリス内でGG36(本明細書でB.レンタス・ズブチリシンともいう)を生産するために行った実験を提供する。発現プラスミドpAC−GG36ciは、コンセンサスaprEプロモーター及びBPN’転写ターミネーターの制御の下、aprEシグナル配列の8番目のコドンで融合した、GG36のコドン改良遺伝子(the GG36 codon−improved gene)を用いて組み立てた。下記に提供する配列において、太字でイタリック体のフォントはコンセンサスaprEプロモーターを示し、標準フォントはシグナル配列を示し、下線のあるフォントはプロ配列を示し、太字のフォントはGG36成熟プロテアーゼをコードするDNAを示す。また、下線のあるイタリック体のフォントはBPN’ターミネーターを示す。GG36成熟プロテアーゼのコーディング領域は、クローン化の目的のため、KpnI及びXhoI制限部位に隣接する。
atctcaaaaaaatgggtctactaaaatattactccatctattataataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaatttttttaaaaggagagggtaaagagtgagaagcaaaaaattgtggatcgtcgcgtcgaccgcattgctgatttctgttgcttttagctcatccatcgcatccgctgctgaagaagcaaaagaaaaatatttaattggctttaatgagcaggaagctgtcagtgagtttgtagaacaagttgaggcaaatgacgaggtagccattctctctgaggaagaggaagtcgaaattgaattgcttcatgaatttgaaacgattcctgttctgtccgttgagttaagcccagaagatgtggacgcgttagagctcgatccagctatttcttatattgaagaggatgcagaagtaactacaatggcgcaatcggtaccatggggaattagcagagtacaagccccagctgcacataaccgtggattgacaggttctggtgtaaaagttgctgtccttgataccggtatttccactcatccagacttaaatattcgtggtggagctagctttgtaccaggggaaccatccactcaagatggcaatggacatggcactcatgttgccggcacaatcgcggctcttaacaattcaattggtgttcttggcgtagcgccaagcgcagaactatacgctgttaaagtattaggagcaagcggttcaggctctgtcagctctattgcccaaggattggaatgggcagggaacaatggcatgcacgttgctaatcttagtttaggatctccttcgccaagtgccacacttgagcaagctgttaatagcgcgacttctagaggcgttcttgttgtagcggcctctggaaattcaggtgcaggctcaatcagctatccggcccgttatgcgaacgctatggcagtcggagctactgaccaaaacaacaaccgcgccagcttttcacagt
atggcgcagggcttgacattgtcgcaccaggtgtaaacgtgcagagcacttacccaggttcaacatatgccagcttaaacggtacatcaatggctactcctcatgttgcaggtgcggctgcacttgttaaacaaaagaacccatcttggtccaatgtacaaatccgcaatcatcttaagaatacggcaactagcttaggaagcacaaacttgtatggaagcggacttgtcaatgcagaagctgcaactcgttaaaagcttaactcgagataaaaaaccggccttggccccgccggttttttat (配列番号560)
GG36前駆体タンパク質のアミノ酸配列を、下記に提供する。この配列において、太字は成熟GG36プロテアーゼを示す。
MRSKKLWIVASTALLISVAFSSSIASAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR(配列番号561)。
成熟GG36プロテアーゼ(配列番号562)のアミノ酸配列を、本明細書で記載の変異体ライブラリーを作製する基礎として用いた。
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR(配列番号562)。
プラスミドpAC−GG36ciのエレメントは、pUB110=プラスミドpUB110由来のDNA断片(McKenzie他、Plasmid、第15巻、93−103ページ、1986年)、pBR322=プラスミドpBR322由来のDNA断片(Bolivar他、Gene、第2巻、95−113ページ、1977年)、pC194=プラスミドpC194由来のDNA断片(堀の内他、J.Bacteriol.、第150巻、815−825ページ、1982年)を含む。前記プラスミドは、次を特徴とする。すなわち、B.ズブチリスのためのオリジン(Ori)=pUB110に由来する複製開始点、CAT=pC194に由来するクロラムフェニコール耐性遺伝子、pMB1オリジン(origin)=pBR322に由来する複製開始点、bla=pBR322に由来するβ‐ラクタマーゼ、ショート(Short)aprEプロモーター=コンセンサス転写プロモーター、シグナルペプチド=シグナルペプチド、プロ・ペプチド(Pro Peptide)=GG36プロ領域、GG36ci成熟ペプチド=(この研究で発現された各変異体のコーディング領域と置き換えられている)成熟GG36、BPN’ターミネーター=ズブチリシンBPN’由来の転写ターミネーターである。
BPN’−Y217L(PURAFECT(登録商標)PRIMEズブチリシン)プロテアーゼの生産
この実施例で、B.ズブチリス内でB.アミロリケファシエンス・ズブチリシンBPN’−Y217L(PURAFECT(登録商標)PRIMEズブチリシンとして市販される。また、「FNA」ともいう。)を生産するために行った試験を説明する。発現プラスミドpAC−FNAreは、コンセンサスaprEプロモーター及びBPN’転写ターミネーターの制御の下、aprEシグナル配列の8番目のコドンで融合した、BPN’−Y217L遺伝子を用いて組み立てた。下記に提供する配列において、太字でイタリック体のフォントはコンセンサスaprEプロモーターを示し、標準フォントはシグナル配列を示し、下線のあるフォントはプロ配列を示し、太字のフォントはBPN’−Y217L成熟プロテアーゼをコードするDNAを示す。また、下線のあるイタリック体のフォントはBPN’ターミネーターを示す。BPN’−Y217L成熟プロテアーゼのコーディング領域は、クローン化の目的のため、KpnI及びXhoI制限部位を含む。
gaattcatctcaaaaaaatgggtctactaaaatattattccatctattataataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaatttttttaaaaggagagggtaaagagtgagaagcaaaaaattgtgagaagcaaaaaattgtggatcagtttgctgtttgctttagcgttaatctttacgatggcgttcggcagcacatccagcgcgcaggctgcagggaaatcaaacggggaaaagaaatatattgtcgggtttaaacagacaatgagcacgatgagcgccgctaagaagaaagacgtcatttctgaaaaaggcgggaaagtgcaaaagcaattcaaatatgtagacgcagctagcgctacattaaacgaaaaagctgtaaaagaattgaaaaaagacccgagcgtcgcttacgttgaagaagatcacgtagcacacgcgtacgcgcagtccgtgccatatggcgtatcacaaattaaagcccctgctctgcactctcaaggctacaccggttcaaatgttaaagtagcggttatcgacagcggtatcgattcttctcatccagatcttaaagtagcaggcggagccagcatggttccttctgaaacaaatcctttccaagacaacaactctcacggaacacacgttgctggtaccgttgcggctcttaataactcaatcggtgtattaggcgttgcgccaagcgcatcactttacgctgtaaaagttctcggcgccgacggttccggccaatacagctggatcattaacggaatcgagtgggcgatcgcaaacaatatggacgttattaacatgagcctcggcggaccgtccggttctgctgctttaaaagcggcagttgataaagccgttgcatccggcgtcgtagtcgttgcggcagccggcaacgaaggcacttccggcagctcaagcacagtgggctaccctggtaaatacccttctgtcattgcagtaggcgctgtcgacag
cagcaaccaaagagcatctttctcaagcgtaggacctgagctcgatgtcatggcacctggcgtatctatccaaagcacgcttcctggaaacaaatacggcgcgttgaacggtacatcaatggcatctccgcacgttgccggagccgcggctttgattctttctaagcacccgaactggacaaacactcaagtccgcagctctctagaaaacaccactacaaaacttggtgattctttctactatggaaaagggctgatcaatgtacaggcggcagctcagtaaaactcgagataaaaaaccggccttggccccgccggttttttat (配列番号563)。
BPN’−Y217L前駆体タンパク質のアミノ酸配列を下記に提供する。この配列において、太字は成熟BPN’−Y217Lプロテアーゼを示す。
MRSKKLWISLLFALALIFTMAFGSTSSAQAAGKSNGEKKYIVGFKQTMSTMSAAKKKDVISEKGGKVQKQFKYVDAASATLNEKAVKELKKDPSVAYVEEDHVAHAYAQSVPYGVSQIKAPALHSQGYTGSNVKVAVIDSGIDSSHPDLKVAGGASMVPSETNPFQDNNSHGTHVAGTVAALNNSIGVLGVAPSASLYAVKVLGADGSGQYSWIINGIEWAIANNMDVINMSLGGPSGSAALKAAVDKAVASGVVVVAAAGNEGTSGSSSTVGYPGKYPSVIAVGAVDSSNQRASFSSVGPELDVMAPGVSIQSTLPGNKYGALNGTSMASPHVAGAAALILSKHPNWTNTQVRSSLENTTTKLGDSFYYGKGLINVQAAAQ(配列番号564)。
成熟BPN’−Y217Lプロテアーゼのアミノ酸配列を、本明細書で記載の変異体ライブラリーを作製する基礎として用いた。
AQSVPYGVSQIKAPALHSQGYTGSNVKVAVIDSGIDSSHPDLKVAGGASMVPSETNPFQDNNSHGTHVAGTVAALNNSIGVLGVAPSASLYAVKVLGADGSGQYSWIINGIEWAIANNMDVINMSLGGPSGSAALKAAVDKAVASGVVVVAAAGNEGTSGSSSTVGYPGKYPSVIAVGAVDSSNQRASFSSVGPELDVMAPGVSIQSTLPGNKYGALNGTSMASPHVAGAAALILSKHPNWTNTQVRSSLENTTTKLGDSFYYGKGLINVQAAAQ (配列番号565)。
プラスミドpAC−FNAreのエレメントは、pUB110=プラスミドpUB110由来のDNA断片(McKenzie他、plasmid、第15巻、93−103ページ、1986年)、pBR322=プラスミドpBR322由来のDNA断片(Bolivar他、Gene、第2巻、95−113ページ、1977年)、pC194=プラスミドpC194由来のDNA断片(堀の内他、J.Bacteriol.、第150巻、815−825ページ、1982年)を含む。プラスミドは、次を特徴とする。すなわち、B.ズブチリスのためのオリジン(Ori)=pUB110に由来する複製開始点、CAT=pC194に由来するクロラムフェニコール耐性遺伝子、pMB1オリジン(origin)=pBR322に由来する複製開始点、bla=pBR322に由来するβ‐ラクタマーゼ、ショート(Short)aprEプロモーター=コンセンサス転写プロモーター、シグナルペプチド=シグナルペプチド、プロ・ペプチド=BPN’−Y217Lプロ領域、BPN’−Y217L成熟ペプチド=(この研究で発現された各変異体のコーディング領域と置き換えられている)成熟BPN’−Y217L、BPN’ターミネーター=ズブチリシンBPN’由来の転写ターミネーターである。
実施例9
酵素変異体の発現
この実施例は、形質転換したB.ズブチリスの種々の組み換え酵素を発現するために用いる方法を説明する。
ズブチリシン−2mlスケール
BPN’−Y217LまたはGG36の発現ベクターを含むB.ズブチリス・クローンを、グリセロール・ストックから200μlのLB培地+25μg/mlクロラムフェニコールを含む96穴培養プレート(BD、353075)へ、スチール96穴レプリケーター(steel 96−well replicator)を用いて複製し、加湿された囲い内で、37℃、220rpmで一晩増殖させた。一晩培養した後の200μlアリコートを、5mlプラスチック培養試験管内で2000μlの合成培地+25μg/mlクロラムフェニコールに植菌するために用いた。前記培養培地は、MOPS緩衝液に基づき、主要窒素源としての尿素、主要炭素源としてのグルコースを有し、堅調な細胞増殖のための1%のソイトーンで補強した、強化半合成培地を用いた。培養試験管を、37℃で60時間、220rpmでインキュベートした。このインキュベーションに続き、培養液を8000xRCFより高速で遠心分離機にかけた。上清溶液を、保管のための15mlのポリプロピレン円錐管にデカントした。それ以上の精製または濃縮は行わなかった。上清ストックを、長期安定性のために40%のプロピレングリコール最終濃度に配合し、4℃で保存した。
実施例10
酵素変異体の生産
この実施例は、酵素荷電地位及び組み合わせ荷電ライブラリーの生産を説明する。
酵素荷電地位
目的の物理的特性の範囲にわたる複数のタンパク質変異体を、存在するライブラリーまたは当該技術分野で既知の部位特異的変異誘発技術(例えば、米国特許出願シリアル番号第10/576,331号、11/581,102号及び11/583,334号を参照されたい)により作成したライブラリーから選択する。次に、この特定したプローブタンパク質のセットを目的の試験において解析した。
例示的なプロテアーゼ荷電地位変異体を次の表に示し、本明細書で記載するように解析した。これらの表において、荷電の変化は野生型酵素と比較される。
[表10−1]
Figure 0005647976
[表10−2]
Figure 0005647976
酵素組み合わせ荷電ライブラリー
B.レンタス・ズブチリシン(=GG36)組み合わせ荷電ライブラリーの生産
組み合わせ荷電ライブラリー(CCL)を生産するために、コドン改良GG36遺伝子(the codon−improved GG36 gene)を含むpAC−GG36ciプラスミドを、DNA2.0社に送った。また、それらを形質転換のためのバチルス・ズブチリス株(遺伝子型:ΔaprE、ΔnprE、ΔspoIIE、amyE::xylRPxylAcomK−phleo)と共に提供した。加えて、表10−3に示すGG36プロテアーゼ中の四部位の各々での位置ライブラリー(positional library)の生産をDNA2.0社に依頼した。変異体は、96穴プレート中のグリセロールストックとして供給された。
GG36 CCLを、四個のよく分配し、表面に露出した、活性部位外の非荷電極性アミノ酸残基を同定することにより設計した。これらの残基は、Ser−85、Gln−107、Ser−182及びAsn−242(BPN’の番号による残基87、109、188及び248)である。81の構成要素の組み合わせライブラリー(G−1からG−81)を、各部位での三個の可能性、すなわち、野生型、アルギニンまたはアスパラギン酸の全ての組み合わせを作ることにより作製した。
[表10−3]
Figure 0005647976

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Figure 0005647976
B.アミロリケファシエンス・ズブチリシンBPN’−Y217L CCLの生産
CCLの生産のために、BPN’−Y217L遺伝子を含むpAC−FNAreプラスミドを、DNA2.0社(メンロパーク、カリフォルニア州)に送った。また、それらを形質転換のためのバチルス・ズブチリス株(遺伝子型:ΔaprE、ΔnprE、ΔspoIIE、amyE::xylRPxylAcomK−phleo)と共に提供した。表10−4に示す四個のBPN’−Y217Lプロテアーゼ部位の各々での位置ライブラリーの生産をDNA2.0社に依頼した。変異体は、96穴プレート中のグリセロールストックとして供給された。
ズブチリシンBPN’−Y217L組み合わせ荷電ライブラリーを、四個のよく分配し、表面に露出した、活性部位外の非荷電極性アミノ酸残基を同定することにより設計した。これらの残基は、Ser−87、Asn−109、Ser−188及びSer−248である。81の構成要素の組み合わせライブラリー(F−1からF−81)を、各部位での三個の可能性、すなわち、野生型、アルギニンまたはアスパラギン酸の全ての組み合わせを作ることにより作製した。
[表10−4]
Figure 0005647976

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実施例11
変異体BPN’−Y217L及びGG36ズブチリシンの性能
実施例1で記載するように、この実施例は、洗濯及び自動食器洗浄の両方の用途における、様々な市場地勢(例えば、異なるpH、T及び/または水硬度)を代表する洗剤中のBMI微小布見本及び焼き卵アッセイにおけるBPN’−Y217L及びGG36変異体の試験を説明する。
上述の観察結果は、ズブチリシンBPN’−Y217L及びGG36のような、他のセリンプロテアーゼにも当てはまる。例えば、図2A及び2Bは、熱不活性化された既製のTIDE(登録商標)2X洗剤を用いた北米洗濯条件下での洗浄性能におけるBPN’−Y217L及びGG36のそれぞれの最適荷電を示す。左のY軸は、微小布見本の洗浄性能を表し、数値が高いほどより優れたBMI汚れ除去能力を持つことを示す。右側のY軸は、親分子(塗つぶされていない符号)と比べた変異体の洗浄性能(塗りつぶされた符号)として定義される性能指標を表す。横方向の線は、前記アッセイのノイズを含まない2または3のいずれかの標準偏差での性能指標を示す。BPN’−Y217L荷電組み合わせライブラリー(CCL)は、親BPN’−Y217Lと比べ荷電の変化がゼロでの最適な荷電を示し、GG36 CCLは、親GG36と比べ荷電の変化がー2での最適な荷電を示す。
図3A、3B、4A、4B、5A及び5Bは、最適荷電の位置が、洗剤配合、pH、温度及び水硬度及び洗剤濃度によるイオン強度により決定される溶液環境の関数であることを示す。例えば、BPN’−Y217L CCLの最適荷電は、北米の洗濯条件下のゼロから、西欧及び日本の洗濯条件下でのより大きいプラスの荷電に劇的にシフトする。さらに、最適荷電が液体洗濯洗剤配合物及び顆粒(粉末)洗濯洗剤配合物の両方にも観察される。同様に、自動食器洗浄(ADW)用洗剤(例えば、Reckitt Benckiser Calgonit 40℃、12gpg、pH10)中のBPN’−Y217L CCL及びGG36 CCLの両方においても、酵素基質としての焼き卵に対して最適荷電が観測された。
本発明の開発中に測定されたように、異なる洗剤中でのプロテアーゼ荷電変異体(例えば、GG36、BPN’−Y217L等)の洗浄性能は、ワーキング溶液のpH及び伝導率に大きく影響される。最終の伝導率は、イオン強度の測定値であり、水硬度、洗剤濃度及び組成物に依存する。例えば、pH10.6及び3.0mS/cmの伝導率で実施した場合、欧州及び北米ADW洗剤下では、焼き卵の汚れに対するGG36変異体及びBPN’−Y217L変異体の洗浄性能に相関がある。特に、荷電変異体の洗浄性能は、与えられたpH及び伝導率が同じ場合に良い相関関係を示す。この発見により、pH及び伝導率が一致する別の洗剤をそれらの結果から推定するために、所与の洗剤を用いて酵素性能をスクリーニングすることが可能となる。同様に、似たようなワーキングpH及び伝導率を示す洗剤をそれらの結果から推定するために、pH及び伝導率が一致する緩衝液中の酵素性能をスクリーニングすることが可能となる。
[表11−1]
Figure 0005647976

Figure 0005647976
Figure 0005647976
[表11−2]
Figure 0005647976

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実施例12
LAS及びキレート安定性
この実施例では、陰イオン界面活性剤及びキレート剤の一または両方を含む反応培地中のタンパク質荷電及び安定性の関係を決定することを説明する。ストレス及びアンストレス・サンプルのプロテアーゼ活性を測定するために、suc−AAPF−pNAアッセイを用いた。BODIPYデンプン・アッセイを用いて、ストレス及びアンストレス・サンプルのアルファ・アミラーゼ活性を測定した。ストレス・プレートからの残留LAS及びEDTAは、suc−AAPF−pNAまたはBODIPYデンプン・アッセイに影響しない。
LAS/EDTA安定性
用いた試薬は、対照緩衝液、50mM HEPES、0.005%Tween−80、pH8.0及びストレス緩衝液50mM HEPES、0.1%(w/v)LAS(ドデシルベンゼン−スルホン酸、ナトリウム塩、シグマD−2525)、10mM EDTA、pH8.0を含む。酵素変異体(20ppm)を、対照またはストレス緩衝液のいずれかを含む96穴非結合性平底プレートへ1:20で希釈し、混合した。対照プレートを室温でインキュベートする一方、ストレス・プレートを直ちに、37℃で(試験した酵素の安定性に依存して)30−60分間置いた。インキュベーションに続き、プロテアーゼの酵素活性をsuc−AAPF−pNAアッセイを用いて測定した。残りのまたは残存活性の割合は、ストレス・サンプルの反応速度を対照サンプルの反応速度で割ったものに等しい。親酵素及び変異体は、対照緩衝液中で60分間安定であることがわかった。
図6は、80の変異体を含むライブラリーについて、LAS/EDTAの安定性を親BPN’−Y217Lと比べた正味荷電の変化の関数として示す。親BPN’−Y217L分子に関するいくつかの正味荷電を測定するため、前記ライブラリーを、実施例2で記載する方法に従って設計し、構築した。この図より明らかなように、親BPN’−Y217Lと比べたマイナス荷電(−4まで)の蓄積は、組み合わされたLAS/キレート安定性に有益である。これは、複合の液体洗濯環境でのタンパク質の安定性を改良するために、タンパク質の物理的特性、この場合、正味荷電を最適化する例を示す。
実施例13
BPN’多重変異ライブラリー(MML)変異体の染み抜き性能
本明細書で上述するように、親タンパク質としてのBPN’を用いて、BPN’多重変異ライブラリー(または組み合わせライブラリー)を、GeneartまたはDNA2.0により生産した。上述するように、BPN’変異体タンパク質も生産した。培養上清のタンパク質濃度を、実施例1で記載するようにTCAの沈殿から測定した。変異体の染み抜き性能を、後の修飾を伴う実施例1で記載の方法を用いて、pH8/16℃、pH7/16℃及びpH8/32℃でEMPA 116布見本(BMI汚れ、CFT)についての洗濯の適用で試験した。用いた試験洗剤は、熱不活性化したTIDE(登録商標) 2X Cold洗剤(プロクター・アンド・ギャンブル)であった。商業用洗剤配合物の熱不活性化は、非酵素性成分の特性を保持する一方、任意のタンパク質成分の内因的な酵素活性を破壊する役目をする。あらかじめ計量された量の液体洗剤(ガラスボトル中)を95℃で2時間水浴に置くことにより洗剤の熱不活性化を行った。洗剤を地元のスーパーマーケットから購入した。不活性化された割合(パーセント)を正確に測定するため、洗剤を溶かして5分以内に、熱未処理洗剤及び熱処理洗剤の両方を解析した。酵素活性を、AAPFアッセイにより試験した。BPN’変異体の機能性を性能指数(Pi)(すなわち、親BPN’と比べた変異体の性能の比率)として数量化した。結果を表13−1に示す。一以上のBMI染み抜き性能試験及び/またはTCAの沈殿の0.5以上のPi値を示すBPN’変異体は、改良された洗浄利点及び/または発現を示した。性能指数が0.05以下だった場合、0.05に固定し、表中で太字のイタリック体で示した。0.05以下のTCAタンパク質性能指数を有する全ての変異体について、全ての値を0.05で固定した。この表中の「ND」は、「測定値なし」を示す。
[表13−1]
Figure 0005647976

Figure 0005647976
Figure 0005647976
Figure 0005647976
Figure 0005647976
Figure 0005647976
実施例14
BPN’の二部位変異体の染み抜き性能
親タンパク質としてのBPN’を用いて、二部位変異体(two site variants)を、位置217及び222(BPN’の番号付け)で融合PCRを用いて生産した。上述のように、BPN’変異体タンパク質を生産した。培養上清のタンパク質濃度を、実施例1で記載するようにTCAの沈殿から測定した。変異体の染み抜き性能を、実施例1で記載の方法を用いて、熱不活性化したTIDE(登録商標)2X Cold(プロクター・アンド・ギャンブル)中のpH8/16℃でEMPA 116布見本(BMI汚れ、CFT)についての洗濯の適用で試験した。BPN’変異体の機能性を性能指数(Pi)(すなわち、BPN’−Y217Lと比べた変異体の性能の比率)として数量化した。結果を表14−1に示す。BMI染み抜き性能試験及び/またはTCAの沈殿の0.5以上のPi値を示すBPN’変異体は、改良された洗浄利点及び/または発現を示した。
[表14−1]
Figure 0005647976
実施例15
B.ズブチリスにおけるASPプロテアーゼの生産
この実施例では、B.ズブチリスで69B4プロテアーゼ(本明細書で「ASP」、「Asp」及び「ASPプロテアーゼ」及び「Aspプロテアーゼ」とも言う)を生産するために行った実験は、米国特許出願第10/576,331号で説明され、これは参照により全体が本明細書に組み込まれる。簡潔に、バチルス種に適合したコドン使用頻度を有する、下記のDNA配列(合成ASP DNA配列)は、野生型ASP前駆体タンパク質をコードする。
ATGACACCACGAACTGTCACAAGAGCTCTGGCTGTGGCAACAGCAGCTGCTACACTCTTGGCTGGGGGTATGGCAGCACAAGCTAACGAACCGGCTCCTCCAGGATCTGCATCAGCCCCTCCACGATTAGCTGAAAAACTTGACCCTGACTTACTTGAAGCAATGGAACGCGATCTGGGGTTAGATGCAGAGGAAGCAGCTGCAACGTTAGCTTTTCAGCATGACGCAGCTGAAACGGGAGAGGCTCTTGCTGAGGAACTCGACGAAGATTTCGCGGGCACGTGGGTTGAAGATGATGTGCTGTATGTTGCAACCACTGATGAAGATGCTGTTGAAGAAGTCGAAGGCGAAGGAGCAACTGCTGTGACTGTTGAGCATTCTCTTGCTGATTTAGAGGCGTGGAAGACGGTTTTGGATGCTGCGCTGGAGGGTCATGATGATGTGCCTACGTGGTACGTCGACGTGCCTACGAATTCGGTAGTCGTTGCTGTAAAGGCAGGAGCGCAGGATGTAGCTGCAGGACTTGTGGAAGGCGCTGATGTGCCATCAGATGCGGTCACTTTTGTAGAAACGGACGAAACGCCTAGAACGATGTTCGACGTAATTGGAGGCAACGCATATACTATTGGCGGCCGGTCTAGATGTTCTATCGGATTCGCAGTAAACGGTGGCTTCATTACTGCCGGTCACTGCGGAAGAACAGGAGCCACTACTGCCAATCCGACTGGCACATTTGCAGGTAGCTCGTTTCCGGGAAATGATTATGCATTCGTCCGAACAGGGGCAGGAGTAAATTTGCTTGCCCAAGTCAATAACTACTCGGGCGGCAGAGTCCAAGTAGCAGGACATACGGCCGCACCAGTTGGATCTGCTGTATGCCGCTCAGGTAGCACTACAGGTTGGCATTGCGGAACTATCACGGCGCTGAATTCGTCTGTCACGTATCCAGAGGGAACAGTCCGAGGACTTATCCGCACGACGGTTTGTGCCGAACCAGGTG
ATAGCGGAGGTAGCCTTTTAGCGGGAAATCAAGCCCAAGGTGTCACGTCAGGTGGTTCTGGAAATTGTCGGACGGGGGGAACAACATTCTTTCAACCAGTCAACCCGATTTTGCAGGCTTACGGCCTGAGAATGATTACGACTGACTCTGGAAGTTCCCCTGCTCCAGCACCTACATCATGTACAGGCTACGCAAGAACGTTCACAGGAACCCTCGCAGCAGGAAGAGCAGCAGCTCAACCGAACGGTAGCTATGTTCAGGTCAACCGGAGCGGTACACATTCCGTCTGTCTCAATGGACCTAGCGGTGCGGACTTTGATTTGTATGTGCAGCGATGGAATGGCAGTAGCTGGGTAACCGTCGCTCAATCGACATCGCCGGGAAGCAATGAAACCATTACGTACCGCGGAAATGCTGGATATTATCGCTACGTGGTTAACGCTGCGTCAGGATCAGGAGCTTACACAATGGGACTCACCCTCCCCTGA(配列番号566)
上の配列では、太字は成熟プロテアーゼをコードするDNAを、標準フォントはリーダー配列を、また下線を付したものはN末端及びC末端プロ配列を示す。
セルロモナス属株69B4(DSM983316035)に由来する成熟セリン・プロテアーゼ酵素は、189のアミノ酸長であり、以下で示すようなHis32、Asp56及びSer137から成る触媒三体(a catalytic triad)を有する(触媒三体は、太字の下線で示す)。
FDVIGGNAYT IGGRSRCSIG FAVNGGFITA GCGRTGATT ANPTGTFAGS
SFPGNYAFV RTGAGVNLLA QVNNYSGGRV QVAGHTAAPV GSAVCRSGST
TGWHCGTITA LNSSVTYPEG TVRGLIRTTV CAEPGDGGS LLAGNQAQGV
TSGGSGNCRT GGTTFFQPVN PILQAYGLRM ITTDSGSSP(配列番号567)
実施例16
ASP組み合わせ変異及び多重変異ライブラリーの生産
この実施例で、ASPの組み合わせ変異及び多重変異ライブラリーを構築するために用いた方法を記載する。ASPの組み合わせ変異の構築は、米国特許出願シリアル番号第10/576,331号に記載される。
多重変異ライブラリーの構築
反応で用いるプライマー濃度以外はストラタジェンQCMSキットに従って多重変異ライブラリーを構築した。具体的には、1μLのメチル化された精製pUC18−ASPプラスミド(約70ng)を、15μLの滅菌蒸留水、1.5μLのdNTP、2.5μLの10×緩衝液、1μLの酵素ブレンド及び1.0μLの変異体プライマー混合物と混合した(合計で、100pmolのプライマー濃度になる)。このプライマー混合物を、18の変異体プライマーのそれぞれ10μL(100pmol/μL)を用いて調製した。先行の変異誘発で、ストラタジェンにより推奨されるように、このライブラリーに50ngの各プライマーを添加したところ、より少ない変異を得た。従って、前記操作手順は、変異誘発の段階において各反応中に100pmolのプライマーを含むように変更されている。サイクル条件は、薄壁の0.2mLPCRチューブを用いたMJリサーチPTC2−200サーモサイクラーで、95℃を1分、次に、95℃を1分、55℃を1分及び65℃を12分のサイクルを30サイクル行った。反応生産物を、QCMSキットに付属の1μLのDpnIを用いて、37℃で一晩インキュベートして消化した。さらに0.5μLのDpnIを添加し、1時間反応物をインキュベートした。
続いて、ライブラリーDNA(変異誘発された一本鎖pUC18−ASP生産物)を、電気穿孔法によりエレクトロコンピテントE.coli細胞(インビトロジェン、カタログNo.C4040−52、One Shot(商標)TOP10Electrocomp(商標)E.Coli,dam+)に導入し、形質転換された細胞を、100mg/Lアンピシリンを含むアガープレート上で選択育成を行い、E.coli細胞内にASP多重変異ライブラリーを得た。(数千のうちの数十の)コロニーを採取し、キアゲン・スピン・ミニピレップDNAキット(カタログNo.27106)を用いて、キアゲンによるマニュアルに従った方法で、プラスミドDNAを調製した。このミニピレップDNAを、キットに付属の50μLのキアゲンEB緩衝液で溶出した。
ミニプレップDNAを、PstI及びHindIII DNA制限酵素を用いて消化した。ASPライブラリー断片混合物(PstI×HindIII)をゲル精製し、Invitrogen(登録商標)T4DNAリガーゼ(カタログNo.15224−025)を用いたリガーゼ反応で、インビトロジェンによる粘着末端のクローニングのためのプロトコルで推奨されるように、4154塩基対のHindIII×PstI pHPLTベクター断片内でクローン化した。他のアプローチにおいて、合成ASPライブラリー断片をGeneArtにより生産した。これらのASPライブラリー断片も、PstI及びHindIIIで消化し、リガーゼ反応により、4154塩基対のHindIII×PstI pHPLTベクター断片内で精製及びクローン化した。
このリガーゼ反応混合物を直接バチルス細胞内に形質転換するため、ライブラリーDNA(pHPLT内でクローン化されたASPライブラリー断片混合物)をTempliPhiキット(アマシャム、カタログNo.25−6400)を用いて増幅した。この目的のために、1μLのリガーゼ反応混合物をTempliPhiキットに付属のサンプル緩衝液5μLと混合して、95℃で3分間加熱して、DNAを変性させた。この反応物を冷却させるために氷上に2分間置き、その後、簡単に遠心沈殿させた。次に、TempliPhiキットに付属の反応緩衝液5μL及びphi29ポリメラーゼ0.2μLを添加して、この反応物をMJリサーチPCRマシーン内で30℃、4時間、インキュベートした。phi29酵素を前記PCRマシーンで、65℃で10分間、インキュベートすることにより、反応中で熱不活性化させた。
ライブラリーをバチルス内に形質転換するために、0.1μLのTempliPhi増幅反応生産物を、500μLのコンピテントB.ズブチリス細胞(△aprE、△nprE、oppA、△spoIIE、degUHy32、△amyE::(xylR,pxylA−comK)と混合し、その後、1時間、37℃で激しく振とうし、この100μL及び500μLを20ppmの硫酸ネオマイシン(シグマ、カタログNo.N−1876、mg当り732μgのネオマイシンを含む)及び0.5%スキムミルクを含むHI−アガープレートに蒔いた。ライブラリーから95のクローンを配列決定のために採取した。
14%のクローンだけが、骨格(親)配列(R014I−A064K−T086K−T116E−R123Fを有するASP)と同じであったという点で変異誘発は成功し、約3%のクローンが更なる変異を有していた。残りの配列決定されたクローン(72%)は全てが変異体で、これらのうちの約94%が特有の変異体であった。このライブラリーの配列決定の結果を以下の表16−1に示す。
[表16−1]
Figure 0005647976

Figure 0005647976
実施例17
複数特性についての有害な変異の相関
この実施例で、任意の特性についての有害な変異は、特性同士の相関にかかわらず、あらゆる他の特性についての有害な変異と相関があるという、法則を例証する。本明細書で示すように、わずかな数の位置のみが(5〜10%)、全ての特性において悪くなる変異を有していた。これらの位置はタンパク質の折りたたみを定義し、進化において保存されている。このことは、任意の特性について有益な変異を同定することは、その特性について真の予測可能なスクリーニングを必要とするが、任意の特性について有害である可能性の高い変異の同定は、本明細書で提供する方法を含むが、これらに限られない、任意のスクリーニングを用いることで達成出来ることを示唆している。
変異体酵素を、本明細書及び米国特許出願シリアル番号第10/576,331号、10/581,014号、11/581,102号及び11/583,334号に記載の方法のように生産した。これらの文献は参照により全体が本明細書に援用される。以下に示す表は、二の特性の各々について5%wtより高い活性を有する変異体の数と、5%より低い活性を有する変異体の数を、二の特性についての相関係数と共に対比較を行ったものである。この実施例で用いたアッセイ系は上記の出願にも提供されている。本明細書で用いる特性は、ASPについてのカゼイン活性(CAS)、ケラチン活性(KER)、AAPF活性(AAPF)、LAS安定性(LAS)及び熱安定性、並びにACTについての過酸形成(PAF)及び過酸分解性(PAD)である。
ケラチン加水分解アッセイ
このアッセイ系で用いた化学物質及び試薬溶液は、以下である。
ケラチン ICN902111
洗剤:1.6gの洗剤を1000mlの水に溶解した(pH=8.2)。10,000gpgのCaCl/MgCl0.6mlの他、1190mgのHEPESも加え、それぞれ硬度と緩衝液濃度を6gpgと5mMとした。pHをNaOHで8.2に調整した。
ピクリルスルホン酸(TNBS)
シグマP−2297(5%水溶液)
試薬A:45.4gのNa・10HO(メルク6308)及び15mlの4N NaOHを共に溶解し、最終容量1000mlとした(必要な場合は加熱)
試薬B:35.2gのNaHPO・1HO(メルク6346)及び0.6gのNaSO(メルク6657)を共に溶解し、最終容量1000mlとした。
方法:
インキュベーションの前に、ケラチンを、一度に少量ずつ100μmの篩にかけた。次に、10gの100μm未満のケラチンを、室温で少なくとも20分間、pHを規則的に8.2に調節しながら洗剤溶液中で撹拌した。最後に、この懸濁液を、室温で20分間遠心分離した(ソーバル(Sorvall)、GSAモーター、13,000rpm)。この手順を再度繰り返した。最後に、湿った沈殿物を洗剤中に懸濁し、総容量200mlとし、この懸濁液をピペットによる秤量のあいだ撹拌した。インキュベーションの前に、MTPを、Biohitマルチチャンネルピペットと1200μl(200μlを6分注する。チップ内にケラチンが付着することを防ぐため出来るだけ速く分注した。)チップを用いて、ウェル当たり200μlの基質で満たした。次に、10μlのフィルターろ過した培地をMTPを含む基質に加えた。このプレートをテープで覆い、恒温槽に置き、20℃で3時間350rpm(ニューブランスウィックイノーバ4330)でインキュベートした。インキュベーションに続き、このプレートを3000rpmで3分間遠心分離(シグマ6K15遠心分離機)した。この恒温槽から第一のプレートを取り出す15分前に、50mlの試薬A当たり1mlのTNBS溶液を混合してTNBS試薬を調製した。
MTPをウェル当たり60μlのTNBS試薬Aで満たした。インキュベートしたプレートから、10μlをTNBS試薬Aを含むMTPに移した。このプレートをテープで覆い、室温及び500rpmでベンチシェーカー(BMGサーモスター)内で20分間振とうした。最後に、200μlの試薬Bをウェルに添加し、シェーカーで1分間混合し、MTPリーダーを用いて405nmの吸光度を測定した。
ケラチンの加水分解活性の計算
得られた吸光度の値を、ブランク(酵素のない基質)の値で補正し、加水分解活性の測定値を提供した。各サンプル(変異体)について性能指数を計算した。この性能指数を、同じタンパク質濃度の変異体の性能(実際値)と標準酵素の性能(理論値)とで比較した。加えて、標準酵素のラングミュアの方程式のパラメーターを用いて、理論値を計算することが出来る。1より大きい性能指数(PI)(PI>1)は、標準(例えば、野生型)と比較してより優れた変異体であり、1のPI(PI=1)は、標準と同じ性能の変異体を示し、1未満のPI(PI<1)は、標準より悪い変異体を示す。従って、このPIは、好ましい変異体の他に、所定の環境で用いるには望ましくない変異体も示す。
ジメチルカゼイン加水分解アッセイ(96穴)
このアッセイ系で用いた化学物質及び試薬溶液は、以下である。
ジメチルカゼイン(DMC):シグマC−9801
TWEEN(登録商標)−80:シグマP−8074
PIPES緩衝液(酸を含まない):15.1gのシグマP−1851を約960mlの水に溶かす。4N NaOHを用いてpHを7.0に調節する。1mlの5%TWEEN(登録商標)−80を添加して容量を1000mlにする。PIPES及びTWEEN(登録商標)−80の最終濃度はそれぞれ50mM及び0.005%である
ピクリルスルホン酸(TNBS):シグマP−2297(5%水溶液)
試薬A:45.4gのNa・10HO(メルク6308)及び15mlの4N NaOHを共に溶解し、最終容量1000mlとした(必要に応じて加熱する)。
試薬B:35.2gのNaHPO・1HO(メルク6346)及び0.6gのNaSO(メルク6657)を共に溶解し、最終容量1000mlとした。
方法:
基質を調節するために、4gのDMCを400mlのPIPES緩衝液に溶解した。フィルターろ過した培養上清をPIPES緩衝液で希釈して、対照の最終濃度が育成プレート中20ppmにした。その後、10μlの希釈した各上清をMTPのウェル中にある200μlの基質に添加した。このMTPプレートをテープで覆い、数秒振とうして、攪拌を行わずに2時間37℃のオーブンに置いた。
このオーブンから第一のプレートを取り出す約15分前に、50mlの試薬A当たり1mlのTNBS溶液を混合してTNBS試薬を調製した。MTPをウェル当たり60μlのTNBS試薬Aで満たした。インキュベートしたプレートを数秒振とうして、10μlをTNBS試薬Aを含むMTPに移した。このプレートをテープで覆い、室温及び500rpmでベンチシェーカー(BMGサーモスター)中で20分間振とうした。最後に、200μlの試薬Bをウェルに添加して、シェーカーで1分混合し、MTPリーダーを用いて405nmの吸光度を測定した。
ジメチルカゼイン加水分解活性の計算
得られた吸光度の値を(実質的に酵素のない)ブランクの値で補正した。得られた吸光度は、加水分解活性の測定値である。サンプルの(任意の)比活性度は測定したタンパク質の濃度で吸光度を割ることにより計算した。
熱安定性アッセイ
このアッセイは、緩衝された培養上清の加熱前後のジメチルカゼイン(DMC)加水分解に基づいている。DMC加水分解アッセイで説明したものと同じ化学物質及び試薬溶液を用いた。
方法:
フィルターろ過された培養上清を、(増殖プレート中のコントロールの濃度に基づき)PIPES緩衝液中で20ppmに希釈した。その後、50μlの各希釈上清を空のMTPのウェルに入れた。このMTPプレートを、iEMSインキュベーター/シェーカーHT(サーモ・ラボシステムズ)中で60℃、400rpmで90分間、インキュベートした。このプレートを氷上で5分間冷却した。その後、10μlの溶液をウェル当たり200μlのDMC基質を含む新しいMTPに添加した。このMTPをテープで覆い、数秒間振とうした後、攪拌を行わずに2時間37℃のオーブン内に置いた。DMC加水分解アッセイで用いたものと同じ検出方法を用いた。
熱安定性の計算:
サンプルの残存活性を最終の吸光度と初期の吸光度の比率で示す。これらの吸光度はブランクで補正されている。
以下の表で示すように、相関があるとされた特性は(相関係数>0.5)、ASPについてのCAS、KER及びAAPFだけである。他の全ては相関していなかった(相関係数<0.3)。特性が相関していなかったという事実にも関わらず、変異が二の特性について有害であろうという可能性は、偶然期待されたものよりも非常に高かった。表17−1は、観察された変異体の数及び可能性に基づいて期待された変異体の数の計算による割合を提供する。1より大きい数は正の相関を示し、1未満の数は負の相関を示す。
[表17−1]
Figure 0005647976
[表17−2]
Figure 0005647976
[表17−3]
Figure 0005647976
[表17−4]
Figure 0005647976
[表17−5]
Figure 0005647976
[表17−6]
Figure 0005647976

Claims (12)

  1. バチルス・ズブチリシンの単離ズブチリシン変異体であって、前記ズブチリシン変異体がタンパク質分解活性を有し、G128A−Y217Qの置換の組み合わせを含む成熟形であり、前記位置が配列番号2で示すB.アミロリケファシエンス・ズブチリシンBPN’のアミノ酸配列の成熟形の位置に対応する、前記単離ズブチリシン変異体。
  2. 請求項1に記載の単離ズブチリシン変異体をコードする単離核酸。
  3. 請求項2に記載の核酸を含む発現ベクター。
  4. 請求項3に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
  5. 請求項1に記載の単離ズブチリシン変異体を含む洗浄組成物。
  6. 前記洗浄組成物が洗濯用洗剤である、請求項5に記載の洗浄組成物。
  7. 前記洗濯用洗剤が、冷水用洗剤、低pH用洗剤または小型洗剤である、請求項6に記載の洗濯用洗剤。
  8. バチルス・ズブチリシンのズブチリシン変異体を生産する方法であって、
    a)請求項1のズブチリシン変異体をコードする核酸を含む発現ベクターで宿主細胞を形質転換する工程、及び
    b)ズブチリシン変異体の生産に適した条件下で、前記形質転換された宿主細胞を培養し、ズブチリシン変異体を生産する工程
    を含む、前記方法。
  9. 生産されたズブチリシン変異体を採取する工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
  10. 前記宿主細胞がバチルス種である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記バチルス種がB.ズブチリスである、請求項10に記載の方法。
  12. 繊維を含む表面及び/または物を、請求項に記載の単離ズブチリシン変異体を含む洗浄組成物と接触させる工程を含む、洗浄方法。
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