JP4489190B2 - 金属ブリーチ触媒およびブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸を含有したブリーチ組成物 - Google Patents

金属ブリーチ触媒およびブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸を含有したブリーチ組成物 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、洗剤および洗剤添加組成物、およびそれらの使用方法に関する。組成物は、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、好ましくは疎水性および/または親水性ブリーチアクチベーターと組合せて、選択された大多環式硬質配位子(macropolycyclic rigid ligands)、好ましくは架橋された大多環式配位子と共に、Mn、FeまたはCrのような選択された遷移金属を含んでいる。更に詳しくは、本発明は、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸および上記金属触媒を含んだクリーニング組成物を用いる、汚れおよびしみの触媒酸化(このような汚れおよびしみは、布帛、皿、カウンタートップ(countertop)、義歯などのような表面上に存在している)、並びに布帛の洗濯における転染阻止に関する。組成物は、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、洗剤補助物、およびある架橋大多環式配位子とのマンガン、鉄、クロムおよび他の適切な遷移金属の錯体からなる触媒を含有している。好ましい触媒には配位子の遷移金属錯体があり、その配位子はシクラム(cyclam)の架橋誘導体のような特別なアザマクロビサイクル類を特に含めたポリアザマクロポリサイクル類である。
発明の背景
漂白中に布帛におよぼすマンガンのダメージ作用は19世紀から知られている。1960年代および70年代において、洗剤中に単純なMn(II)塩を含有させる努力が行われたが、いずれも商業的に成功しなかった。更に最近になり、大環式配位子を含有した金属含有触媒が漂白組成物での使用について記載された。好ましい触媒には、小さなマクロサイクル類、特に化合物1,4,7-トリメチル-1,4,7-トリアザシクロノナンのマンガン含有触媒として記載されたものがある。これらの触媒は、様々なしみに対するペルオキシ化合物の漂白作用を触媒すると言われている。いくつかは、洗濯およびクリーニング適用、並びにテクスタイル、紙および木材パルプ産業を含めて、基材の洗浄および漂白に有効であると言われている。しかしながら、このような金属含有ブリーチ触媒、特にこれらのマンガン含有触媒は、欠点、例えば、テクスタイル布帛にダメージを与える傾向、比較的高いコスト、高い着色性、および基材を局所的にしみ付けまたは変色させる能力をなお有している。
カチオン性金属の無水で空洞をもつ錯体の塩は、酸素と可逆的に錯体形成するとして(1989年12月19日付Buschの米国特許第4,888,032号明細書で)記載されており、酸素捕捉して空気から酸素を分離する上で有用として示されている。様々な配位子が使用可能であると示されており、そのうち一部はマクロサイクル環構造および架橋基を有している。D.H.Busch,Chemical Reviews,(1993),93,847-880、例えば856-857頁における多座配位子での上部構造の記載、およびそこで引用された文献;B.K.Coltrain et al.,”Oxygen Activation by Transition Metal Complexes of Macrobicyclic Cyclidene Ligands”in”The Activation of Dioxygen and Homogeneous Catalytic Oxidation”,Ed.by E.H.R.Barton et al.(Plenum Press,NY;1993),pp.359-380も参照。
更に最近になり、アザマクロサイクル類に関する技術文献が急速なペースで増えてきている。多くの文献の中には、Hancock et al.,J.Chem.Soc.Chem.Commun.,(1987),1129-1130;Weisman et al.,”Synthesis and Transition Metal Complexes of New Cross-Bridged Tetraamine Ligands”,Chem.Commun.,(1996),947-948;すべてBurrowsらの米国特許第5,428,180号、第5,504,075号および第5,126,464号;Kieferらの米国特許第5,480,990号;Rousseauxらの米国特許第5,374,416号明細書がある。数百のこのような文献では、いずれも、多くの新規な配位子および/または錯体のうちどれが漂白組成物で商業的に有用なのかを明らかにしていない。こうした経過から、触媒酸化がほぼすべての系統の有機化合物を変化させて価値のある生成物を生み出すという可能性については明記していないが、硬質表面または布帛の漂白に適用してうまくいくかどうかは、推定される触媒の活性、反応条件下におけるその残存性、その選択性、および望ましくない副反応または過剰反応の不在を含めた複雑な関係に依存している。
長く思われていた必要性、即ち遷移金属ブリーチ触媒を含有した優れた漂白組成物について進行中のサーチからみて、特に遷移金属ブリーチ触媒入りの布帛洗濯組成物において、この点で商業的に成功した例の不在からみて、クリーニングされる物質にダメージを与えるかまたはそれを変色させる傾向のような欠点なしに、優れた漂白性およびしみ抜き性を発揮するすべての種類の改善されたクリーニング組成物について進行中の必要性からみて、洗剤適用、特に高pHの水溶液で存在する遷移金属ブリーチ触媒について公知の技術的制限からみて、数千の可能な遷移金属錯体のうちどれが洗濯およびクリーニング製品でうまく配合しうるかを明らかにすることが非常に望まれている。したがって、本発明の目的は、このような組成物について知られた制限のうち1以上を解決する、洗剤またはクリーニング補助物と共に選択された遷移金属ブリーチ触媒を配合した優れたクリーニング組成物を提供することにある。
洗濯および硬質表面クリーニング製品で使用の場合、特定の架橋大多環式配位子を有する遷移金属触媒は格別な動力学的安定性を有しているため、その金属イオンは通常の配位子との錯体を壊すような条件下で非常にゆっくり解離するだけであり、格別な熱的安定性を更に有することが、意外にもわかった。このような触媒は、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、特に疎水性および/または親水性ブリーチアクチベーターと組合せたとき、追加の漂白およびクリーニング効果および性質を発揮することも、意外なことに更にわかった。こうして、本発明の組成物は1以上の重要な効果を発揮することができる。これらには、組成物の改善された有効性、ある場合には過酸化水素、前形成された過酸、またはモノペルサルフェートのような1種以上の主要なオキシダントとの相乗作用さえもあり、クリーニング組成物には特にMn(II)を含有したものもあり、その触媒は他の洗剤成分と特によく色が合い、その触媒は色をほとんどまたは全く有していない。その組成物は製品の審美性が非常に重要な消費製品で大きな処方上のフレキシビリティーを有しており、様々な汚れたまたはしみの付いた布帛または硬質表面を含めた多くのタイプの汚れおよびしみ付き基材で有効である。組成物は、多くのタイプの洗剤補助物と適合した配合性を示し、優れた結果を呈する。更に、組成物は、このような表面にしみ付いたりまたはダメージを与えたりする傾向を減少させたり、または最少に抑制したりさえする。
これらのおよび他の目的は、以下の開示からわかるように、本発明で実現されている。
背景技術
洗濯漂白は、Kirk Othmer’s Encyclopedia of Chemical Technology,3rd and 4th editionsにおいて、“漂白剤”“洗剤”および“ペルオキシ化合物”を含めたいくつかの標題のところでみられる。洗濯洗剤におけるアミド誘導ブリーチアクチベーターの使用は、米国特許第4,634,551号明細書で記載されている。漂白性を高めるために様々な配位子を有するマンガンの使用は、下記の米国特許明細書で報告されている:U.S.4,430,243、U.S.4,728,455、U.S.5,246,621、U.S.5,244,594、U.S.5,284,944、U.S.5,194,416、U.S.5,246,612、U.S.5,256,779、U.S.5,280,117、U.S.5,274,147、U.S.5,153,161、U.S.5,227,084、U.S.5,114,606、U.S.5,114,611。EP549,271A1、EP544,490A1、EP549,272A1およびEP544,440A2も参照。
U.S.5,580,485では、ブリーチ、および式
A〔LFeX(A)を有する鉄錯体またはその前駆体を含めた酸化触媒について記載しており、ここでFeはII、III、IVまたはV酸化状態の鉄であり、XはHO、ROH、NR、RCN、OH、OOH、RS、RO、RCOO、OCN、SCN、N 、CN、F、Cl、Br、I、O 、NO 、NO 、SO 2-、SO 2-、PO 3-のような配位種、またはピリジン類、ピラジン類、ピラゾール類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、ピリミジン類、トリアゾール類およびチアゾール類のような芳香族Nドナーを表す(RはH、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリールである);nは0〜3である;Yは対イオンであって、そのタイプは錯体の電荷に依存している;q=z/〔Yの電荷〕;zは錯体の電荷を表し、正、ゼロまたは負の整数である;zが正であるならば、YはF、Cl、Br、I、NO 、BPh 、ClO 、BF 、PF 、RSO 、RSO 、SO 2-、CFSO 、RCOOなどのようなアニオンである;zが負であるならば、Yはアルカリ金属、アルカリ土類金属または(アルキル)アンモニウムカチオンなどのような通常のカチオンである;Lはいくつかのヘテロ原子、例えばN、P、O、Sなどを有した有機分子である配位子を表すと言われており、そのヘテロ原子および/または炭素原子のすべてまたは一部を介して鉄中心に配位結合している。最も好ましい配位子はN,N-ビス(ピリジン-2-イルメチル)-ビス(ピリジン-2-イル)メチルアミン、NPyであると言われている。Fe錯体触媒は、ペルオキシ化合物またはその前駆体を含んだ漂白系で有用であり、洗濯、皿洗いおよび硬質表面クリーニングを含めた基材の洗浄および漂白で使用に適していると言われている。一方、Fe錯体触媒はテクスタイル、紙および木材パルプ産業でも有用と言われている。
マクロサイクル類の遷移金属化学に関する技術は膨大である;このような配位子のいくつかの合成例についても記載する、例えば”Heterocyclic compounds:Aza-crown macrocycles”,J.S.Bradshaw et al.,Wiley-Interscience,(1993)参照。特に、カチオン性金属の無水で空洞をもつ錯体の塩について記載している、U.S.4,888,032のp.604で始まる表参照。
シクラム(1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン)の架橋、即ち非隣接窒素間の橋かけはWeisman et al.,J.Amer.Chem.Soc.,(1990),112(23),8604-8605で記載されている。更に詳しくは、Weisman et al.,Chem.Commun.,(1996),947-948は、ビシクロ〔6.6.2〕、〔6.5.2〕および〔5.5.2〕系である、新規な架橋テトラアミン配位子について記載しており、それらがCu(II)およびNi(II)と錯体化すると、その配位子が裂け目のある形(cleft)で金属と配位結合することを明らかにしている。報告された具体的な錯体には、配位子1.1の錯体がある:
Figure 0004489190
上記式中Aは水素またはベンジルであり、(a)m=n=1、(b)m=1およびn=0、または(c)m=n=0である;A=Hおよびm=n=1を有する配位子のCu(II)クロリド錯体;A=Hおよびm=n=1またはm=n=0のCu(II)ペルクロレート錯体;A=ベンジルおよびm=n=0を有する配位子のCu(II)クロリド錯体;A=Hおよびm=n=1を有する配位子のNi(II)ブロミド錯体がある。一部の場合ではハライドがこれらの錯体において配位子であり、他の場合ではそれはアニオンとして存在している。このわずかな錯体が、架橋が“隣接”窒素間に存在しないことで知られた例のすべてであるらしい。
Ramasubbu and Wainwright,J.Chem.Soc.Chem.Commun.(1982),277-278では、対照的に、隣接窒素ドナーを架橋させて構造的に強化されたシクレンについて記載している。Ni(II)は、方形平面配置で1モルの配位子を有した淡黄色単核ジペルクロレート錯体を形成している。Kojima et al.,Chemistry Letters,(1996),pp.153-154は、構造的に強化された三環式マクロサイクルの、いわゆる新規な、場合により活性な、二核Cu(II)錯体について記載している。
構造的な硬さを付与するための手段として飽和ポリアザマクロサイクル類の橋かけアルキル化は、Wainwright.Inorg.Chem.,(1980),19(5),1396-8で記載されている。Mali,WadeおよびHancockは構造的に強化されたマクロサイクルのコバルト(III)錯体について記載している;J.Chem.Soc.,Dalton Trans.,(1992),(1),67-71参照。Sekiらはいわゆる新規な強化ヘキサアザ大環式配位子のキラル二核銅(II)錯体の合成および構造について記載している;Mol.Cryst.Liq.Cryst.Sci.Technol.,Sect.A(1996),276,pp.79-84参照;同ジャーナル,276,pp.85-90および278,p.235-240で同著者らによる関連研究も参照。一連のN-置換1,4,7-トリアザシクロノナン類から誘導される〔Mn(III)(μ-O)(μ-OCMe)2+および〔Mn(IV)(μ-O)2+錯体はKoek et al.,J.Chem.Soc.,Dalton Trans.,(1996),353-362で記載されている。マンガンの場合を含めた1,4,7-トリアザシクロノナン遷移金属錯体に関するWieghardtおよび共同研究者による重要な初期の研究は、Wieghardt et al.,Angew.Chem.Internat.Ed.Engl.,(1986),25,1030-1031およびWieghardt et al.,J.Amer.Chem.Soc.,(1988),110,7398で記載されている。Ciampolini et al.,J.Chem.Soc.,Dalton Trans.,(1984),pp.1357-1362は、マクロサイクルの1,7-ジメチル-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン、並びに、そのマクロサイクルが中心ニッケル原子周辺の4つの部位に折りたたみ配置で配位結合された、方形平面Ni錯体およびシス八面体錯体の双方を含めた、そのCu(II)およびNi(II)錯体の合成および特徴について記載している。Hancock et al.,Inorg.Chem.,(1990),29,1968-1974は、金属イオンのサイズベース選択性をコントロールする基礎として、キレート環サイズを含めた、水溶液中での錯体化に関する配位子デザインアプローチについて記載している。カチオン、アニオンおよび中性分子とのマクロサイクル相互作用に関する熱力学データは、Izatt et al.,Chem.Rev.,(1995),95,2529-2586でみられる(対照数478)。Bryan et al.,Inorganic Chemistry,(1975),14,No.2,pp.296-299は、メソ-5,5,7,12,12,14-ヘキサメチル-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン(〔14〕aneN4)のMn(II)およびMn(III)錯体の合成および特徴について記載している。単離された固体物には遊離配位子または“過剰の金属塩”がしばしば混入していると言われており、クロリドおよびブロミド誘導体を製造するための試みでは、繰返し結晶化により精製しえない、様々な組成の固体物を生じた。Costa and Delgado,Inorg.Chem.,(1993),32,5257-5265は、ピリジンを含めた大環式錯体の、Co(II)、Ni(II)およびCu(II)錯体のような金属錯体について記載している。4,10-ジメチル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンの塩のような架橋シクレン類の誘導体は、Bencini et al.,Supramolecular Chemistry,3,pp.141-146で記載されている。U.S.5,428,180、並びにU.S.5,272,056およびU.S.5,504,075でのCynthia Burrowsおよび共同研究者らによる関連研究では、シクラムまたはその誘導体を用いた酸化のpH依存性、このような誘導体の金属錯体を用いたアルケンからエポキシドへの酸化、および薬学での用途について記載している。Hancock et al.,Inorganica.Chimica Acta.,(1989),164,73-84は、“高配位子場強度の構造的に強化されたテトラアザ大環式配位子の錯体”を含めた標題のところで、3つのいわゆる新規な二環式マクロサイクル類との低スピンNi(II)の錯体の合成について記載している。その錯体は、二環式配位子配列の存在の代わりに、4つのドナー原子および金属のほぼ同一平面配列を見掛け上有している。Bencini et al.,J.Chem.Soc.Chem.Commun.,(1990),174-175は、リチウムを“包み込んだ”小さなアザケージ、4,10-ジメチル-1,4,7,10,15-ペンタアザビシクロ〔5.5.5〕ヘプタデカンの合成について記載している。Hancock and Martell,Chem.Rev.,(1989),89,1875-1914は、水溶液中における金属イオンの選択的錯体形成に関する配位子デザインについて記載している。シクラム錯体の配座異性体は、折りたたみ配座異性体を含めて、1894頁に記載されている-図18参照(シス-V)。そこには用語解説もある。“金属イオンと大環式空洞との適合性およびサイズに基づき、金属イオンについてかなり高い選択性を示す、構造的に強化された大環式配位子”と題する論文において、Hancock et al.,J.Chem.Soc.Chem.Commun.,(1987),1129-1130では、ピペラジン様構造を有した一部の橋かけマクロサイクル類のCu(II)、Ni(II)および他の金属錯体に関する形成定数について記載している。側基と様々な環内および環外置換基とを有するタイプを含めて、多くの他のマクロサイクル類が当業界で記載されている。要するに、マクロサイクルおよび遷移金属錯体の文献は膨大であるが、それと比較して、架橋テトラアザ-およびペンタアザ-マクロサイクル類に関してはほとんど報告されておらず、漂白洗剤で使用のため、単独でまたはそれらの遷移金属錯体として、膨大な化学文献からこれらの物質を何も選び出せないのである。
発明の要旨
本発明は:
(a)有効量、好ましくは約1ppm〜約99.9%、更に典型的には約0.1〜約25%のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、好ましくは疎水性ブリーチアクチベーター、親水性ブリーチアクチベーターおよびそれらの混合物から選択されるブリーチアクチベーター;
(b)触媒有効量、好ましくは約1ppb〜約99.9%、更に典型的には約0.001ppm〜約49%、好ましくは約0.05〜約500ppm(“ppb”とは重量で部/十億を表し、“ppm”とは重量で部/百万を表す)の遷移金属ブリーチ触媒(その遷移金属ブリーチ触媒は、少くとも4つのドナー原子を有して、そのうち少くとも2つは橋頭ドナー原子である、大多環式硬質配位子、好ましくは架橋大多環式配位子と配位結合された、Mn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Mn(V)、Fe(II)、Fe(III)、Fe(IV)、Co(I)、Co(II)、Co(III)、Ni(I)、Ni(II)、Ni(III)、Cu(I)、Cu(II)、Cu(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)、Cr(VI)、V(III)、V(IV)、V(V)、Mo(IV)、Mo(V)、Mo(VI)、W(IV)、W(V)、W(VI)、Pd(II)、Ru(II)、Ru(III)およびRu(IV)からなる群より選択される遷移金属の錯体からなる);および
(c)残部100%までの、好ましくは酸素漂白剤を含む、1種以上の補助物質
を含んだ洗濯またはクリーニング組成物に関する。
好ましい組成物は:
(a)有効量、好ましくは約1ppm〜約99.9%、更に典型的には約0.1〜約25%の、ナトリウムノナノイルオキシベンゼンスルホネートのような疎水性ブリーチアクチベーター、N,N,N′,N′-テトラアセチルエチレンジアミンのような親水性ブリーチアクチベーターおよびそれらの混合物からなる群より選択されるブリーチアクチベーター;
(b)触媒有効量、好ましくは約1ppb〜約99.9%、更に典型的には約0.001ppm〜約49%、好ましくは約0.05〜約500ppmの遷移金属ブリーチ触媒
〔上記の触媒は、遷移金属および架橋大多環式配位子の錯体からなり、
(1)上記の遷移金属はMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Fe(II)、Fe(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)およびCr(VI)からなる群より選択され;
(2)上記の架橋大多環式配位子は、4または5つのドナー原子によって同一の遷移金属に配位結合されており、
(i)N、場合によりOおよびSから選択される4以上のドナー原子を有して、これらのドナー原子のうち少くとも2つは、2または3つの非ドナー原子の共有結合鎖で互いに離されたNであり(これらのドナー原子のうち、好ましくは少くとも3つ、更に好ましくは少くとも4つはNである)、これらのドナー原子のうち2〜5、好ましくは3〜4、更に好ましくは4つは錯体で同一の遷移金属に配位結合されている、有機マクロサイクル環
(ii)有機マクロサイクル環の少くとも2つの非隣接Nドナー原子を共有結合させる架橋鎖〔その共有結合された非隣接Nドナー原子は、錯体で同一の遷移金属に配位結合された橋頭Nドナー原子であって、上記架橋鎖は2〜約10の原子からなる(好ましくは、架橋鎖は、2、3または4つの非ドナー原子、および、別の、好ましくはNの、ドナー原子を有する4〜6の非ドナー原子から選択される)〕、および
(iii)場合により、好ましくはHO、ROH、NR、RCN、OH、OOH、RS、RO、RCOO、OCN、SCN、N 、CN、F、Cl、Br、I、O 、NO 、NO 、SO 2-、SO 2-、PO 3-、有機ホスフェート、有機ホスホネート、有機サルフェート、有機スルホネートおよび芳香族Nドナー、例えばピリジン類、ピラジン類、ピラゾール類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、ピリミジン類、トリアゾール類およびチアゾール類(RはH、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリールである)からなる群より選択される、1以上の非大多環式配位子から構成されている〕、および
(c)残部100%まで、好ましくは少くとも約0.1%の、好ましくは酸素漂白剤を含む、1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質
を含んでいる。
必須の遷移金属触媒、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、および補助物質の量は、用途そのものに応じて様々に変わる。例えば、本組成物は濃縮物として提供してもよく、その場合に触媒、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸は高割合で、例えば組成物の0.01〜80%またはそれ以上で存在することができる。本発明には触媒、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸をそれらの使用時レベルで含有した組成物も包含し、このような組成物には、触媒が例えばppbレベルで希薄なものがある。中間レベルの組成物は、例えば、約0.01〜約500ppm、更に好ましくは約0.05〜約50ppm、更に一層好ましくは約0.1〜約10ppmの遷移金属触媒、約1〜約10,000ppm、好ましくは約10〜約5000ppmのブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸(疎水性および親水性ブリーチアクチベーターの好ましいレベルは約1〜約3000ppm、更に好ましくは約10〜約1000ppmである)、および残部100%まで、好ましくは少くとも約0.1%、典型的には99%またはそれ以上の固体形態または液体形態の補助物質(例えば、フィラー、溶媒、および特別な使用に特に適した補助物)を含んだものである。
本発明は:
(a)有効量、好ましくは約1ppm〜約99.9%、更に典型的には約0.1〜約25%のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸;
(b)触媒有効量、好ましくは約1ppb〜約99.9%の、遷移金属および架橋大多環式配位子の錯体である遷移金属ブリーチ触媒;および
(c)残部100%までの、好ましくは酸素漂白剤を含む、1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質
を含んだ洗濯またはクリーニング組成物にも関する。
本発明は、更に:
(a)有効量、好ましくは約1ppm〜約99.9%、更に典型的には約0.1〜約25%のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸;
(b)触媒有効量、好ましくは約1ppb〜約49%の遷移金属ブリーチ触媒〔上記の触媒は、遷移金属および大多環式硬質配位子、好ましくは架橋大多環式配位子の錯体からなり、
(1)上記の遷移金属はMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Mn(V)、Fe(II)、Fe(III)、Fe(IV)、Co(I)、Co(II)、Co(III)、Ni(I)、Ni(II)、Ni(III)、Cu(I)、Cu(II)、Cu(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)、Cr(VI)、V(III)、V(IV)、V(V)、Mo(IV)、Mo(V)、Mo(VI)、W(IV)、W(V)、W(VI)、Pd(II)、Ru(II)、Ru(III)およびRu(IV)からなる群より選択され;
(2)上記の大多環式硬質配位子は、少くとも4つの、好ましくは4または5つのドナー原子によって、同一の遷移金属に配位結合されており、
(i)少くとも1つ、好ましくは2または3つの非ドナー原子の共有結合鎖で互いに離された4以上のドナー原子を有し(これらのドナー原子のうち、好ましくは少くとも3つ、更に好ましくは少くとも4つはNである)、これらのドナー原子のうち2〜5、好ましくは3〜4、更に好ましくは4つは錯体で同一の遷移金属に配位結合されている、有機マクロサイクル環
(ii)有機マクロサイクル環の少くとも2つの(好ましくは非隣接)ドナー原子を共有結合させる連結部分、好ましくは架橋鎖〔その共有結合された(好ましくは非隣接)ドナー原子は、錯体で同一の遷移金属に配位結合された橋頭ドナー原子であって、上記連結部分(好ましくは架橋鎖)は2〜約10の原子からなる(好ましくは、架橋鎖は、2、3または4つの非ドナー原子、および、別のドナー原子を有する4〜6の非ドナー原子から選択される)〕および
(iii)場合により、1以上の非大多環式配位子、好ましくは単座配位子、例えばHO、ROH、NR、RCN、OH、OOH、RS、RO、RCOO、OCN、SCN、N 、CN、F、Cl、Br、I、O 、NO 、NO 、SO 2-、SO 2-、PO 3-、有機ホスフェート、有機ホスホネート、有機サルフェート、有機スルホネートおよび芳香族Nドナー、例えばピリジン類、ピラジン類、ピラゾール類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、ピリミジン類、トリアゾール類およびチアゾール類(RはH、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリールである)からなる群より選択されるもの(単座配位子の具体例には、フェノラート、アセテートなどがある)
から構成されている〕;および
(c)少くとも約0.1%、好ましくはB%の、好ましくは酸素漂白剤を含む、1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質(パーセンテージで表示した組成物の“残部”、B%は、全組成物の重量から上記成分(a)および(b)の重量を差し引き、その後全組成物の重量%として結果を表示することにより得られる)を含んだ洗濯またはクリーニング組成物に関する。
本発明は、好ましくは:
(a)有効量、好ましくは約1ppm〜約99.9%、更に典型的には約0.1〜約25%のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸;
(b)触媒有効量、好ましくは約1ppb〜約49%の遷移金属ブリーチ触媒〔上記の触媒は、遷移金属および大多環式硬質配位子(好ましくは、架橋大多環式配位子)の錯体からなり、
(1)上記の遷移金属はMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Mn(V)、Fe(II)、Fe(III)、Fe(IV)、Co(I)、Co(II)、Co(III)、Ni(I)、Ni(II)、Ni(III)、Cu(I)、Cu(II)、Cu(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)、Cr(VI)、V(III)、V(IV)、V(V)、Mo(IV)、Mo(V)、Mo(VI)、W(IV)、W(V)、W(VI)、Pd(II)、Ru(II)、Ru(III)およびRu(IV)からなる群より選択され;および
(2)上記の大多環式硬質配位子は:
(i)4または5の配位座数(デンティシティー:denticity)を有する式(I)の架橋大多環式配位子:
Figure 0004489190
(ii)5または6の配位座数を有する式(II)の架橋大多環式配位子:
Figure 0004489190
(iii)6または7の配位座数を有する式(III)の架橋大多環式配位子:
Figure 0004489190
(これらの式において:
-各“E”は部分(CR-X-(CRa´であり、ここで-X-はO、S、NRおよびPからなる群より選択されるか、または共有結合であり、好ましくはXは共有結合であり、各Eについてa+a′の合計は独立して1〜5、更に好ましくは2および3から選択される;
-各“G”は部分(CRである;
-各“R”は独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール(例えば、ベンジル)およびヘテロアリールから選択されるか、あるいは2以上のRは共有結合して、芳香族、ヘテロ芳香族、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成している;
-各“D”はN、O、SおよびPからなる群より独立して選択されるドナー原子であり、少くとも2つのD原子は遷移金属に配位結合された橋頭ドナー原子である(好ましい態様において、Dで表示されるすべてのドナー原子は、遷移金属に配位結合したドナー原子であって、Dにはない構造中のヘテロ原子、例えばEで存在しうるようなものとは対照的である;非Dヘテロ原子は非配位結合でもよく、実際には、好ましい態様で存在するときにはいつも非配位結合である);
-“B”は炭素原子または“D”ドナー原子、あるいはシクロアルキルまたはヘテロ環式環である;
-各“n”は、R部分が共有結合している炭素原子の原子価を満たす、1および2から独立して選択される整数である;
-各“n′”は、R部分が共有結合しているDドナー原子の原子価を満たす、0および1から独立して選択される整数である;
-各“n″”は、R部分が共有結合しているB原子の原子価を満たす、0、1および2から独立して選択される整数である;
-各“a”および“a′”は、0〜5から独立して選択される整数であり、好ましくはa+a′は2または3であって、式(I)の配位子におけるすべての“a”+“a′”の合計は約6(好ましくは8)〜約12の範囲内であり、式(II)の配位子におけるすべての“a”+“a′”の合計は約8(好ましくは10)〜約15の範囲内であり、式(III)の配位子におけるすべての“a”+“a′”の合計は約10(好ましくは12)〜約18の範囲内である;
-各“b”は、0〜9、好ましくは0〜5から独立して選択される整数であり(b=0のとき、(CRは共有結合を表す)、あるいは、前記いずれの式においても、少くとも2つの(CRが前記式において2つのDドナー原子をB原子に共有結合させているかぎり、DからB原子へと共有結合された(CR部分のうち1以上は存在せず、すべての“b”の合計は約1〜約5の範囲内である)および
(iv)場合により、1以上の非大多環式配位子
からなる群より選択される〕;および
(c)前記のような適切なレベルでの、好ましくは酸素漂白剤を含む、1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質
を含んだ洗濯またはクリーニング組成物にも関する。
本発明は、好ましくは:
(a)有効量、好ましくは約1ppm〜約99.9%、更に典型的には約0.1〜約25%の疎水性ブリーチアクチベーター;
(b)触媒有効量、好ましくは約1ppb〜約99.9%の遷移金属ブリーチ触媒
〔上記の触媒は、遷移金属および架橋大多環式配位子の錯体からなり、
(1)上記の遷移金属はMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Fe(II)、Fe(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)およびCr(VI)からなる群より選択され;
(2)上記の架橋大多環式配位子は:
Figure 0004489190
Figure 0004489190
(これらの式において:
-各“R”は独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール(例えば、ベンジル)およびヘテロアリールから選択されるか、あるいは2以上のRは共有結合して、芳香族、ヘテロ芳香族、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成している;
-各“n”は、R部分が共有結合している炭素原子の原子価を満たす、0、1および2から独立して選択される整数である;
-各“b”は2および3から独立して選択される整数である;
-各“a”は2および3から独立して選択される整数である)からなる群より選択され;および
(3)場合により、1以上の非大多環式配位子を含んでいる〕;および
(c)少くとも約0.1%、好ましくはB%の、好ましくは酸素漂白剤を含む、1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質(パーセンテージで表示した組成物の“残部”、B%は、全組成物の重量から上記成分(a)および(b)の重量を差し引き、その後全組成物の重量%として結果を表示することにより得られる)を含んだ洗濯またはクリーニング組成物にも関する。
本発明は、更に、クリーニングの必要な布帛または硬質表面を、触媒有効量、好ましくは約0.01〜約500ppmの遷移金属および架橋大多環式配位子の錯体である遷移金属ブリーチ触媒、有効量、好ましくは約1〜約10,000ppm、更に典型的には約10〜約5000ppmのブリーチアクチベーターおよび/または前形成有機過酸、および好ましくは酸素漂白剤と接触させることからなる、布帛または硬質表面のクリーニング方法に関する。クリーニングの必要な布帛または硬質表面を、酸素漂白剤、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、および遷移金属ブリーチ触媒と接触させることからなる上記方法が好ましく、上記の遷移金属ブリーチ触媒は、少くとも4つのドナー原子を有して、そのうち少くとも2つが橋頭ドナー原子である、大多環式硬質配位子、好ましくは架橋大多環式配位子と配位結合された、Mn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Mn(V)、Fe(II)、Fe(III)、Fe(IV)、Co(I)、Co(II)、Co(III)、Ni(I)、Ni(II)、Ni(III)、Cu(I)、Cu(II)、Cu(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)、Cr(VI)、V(III)、V(IV)、V(V)、Mo(IV)、Mo(V)、Mo(VI)、W(IV)、W(V)、W(VI)、Pd(II)、Ru(II)、Ru(III)およびRu(IV)、好ましくはMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Fe(II)、Fe(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)およびCr(VI)、好ましくは(II)または(III)状態のMn、FeおよびCrからなる群より選択される遷移金属の錯体からなる。
本発明は、クリーニングの必要な布帛または硬質表面を、前記のような錯体である遷移金属ブリーチ触媒、疎水性および/または親水性ブリーチアクチベーター、および酸素漂白剤と接触させることからなる、布帛または硬質表面のクリーニング方法にも関する。
本明細書で用いられるすべての部、パーセンテージおよび比率は、別記されないかぎり重量%として表示される。引用されたすべての文献は、関連箇所において、参考のため本明細書に組み込まれる。
発明の具体的な説明
ブリーチ組成物
本発明の組成物は、遷移金属と大多環式硬質配位子、好ましくは架橋されたものとの錯体からなる、特に選択された遷移金属ブリーチ触媒を含んでいる。組成物は、必ず、疎水性および/または親水性ブリーチアクチベーター(例えば、ナトリウムノナノイルオキシベンゼンスルホネート、N,N,N′,N′-テトラアセチルエチレンジアミン)および/または有機過カルボン酸(例えば、マグネシウムモノペルオキシフタレート六水和物、1,12-ジペルオキシドデカン二酸、6-ノニルアミノ-6-オキシペルオキシカプロン酸)を更に含んでいる。組成物は、好ましくは酸素漂白剤を含めた、少くとも1種の補助物質、好ましくは、ほとんどまたは全く無駄を出さずに低コストで容易に入手しうる物質であるもの、例えば過酸化水素源も含んでいる。過酸化水素源には、H自体、その溶液、またはあらゆる一般的な過酸化水素放出塩、付加物もしくは前駆体、例えばナトリウムペルボレート、ナトリウムペルカーボネート、またはそれらの混合物がある。他の有効酸素源、例えばペルサルフェート(例えば、DuPont製のOXONE)、および有機ペルオキシドも有用である。
明確化のために、有機過カルボン酸およびブリーチアクチベーターは、本発明の組成物および方法向けの補助物質である任意の酸素漂白剤のクラス内には含まれない。しかしながら、酸素漂白剤とブリーチアクチベーターとの混合物は本発明において好ましい。更に、酸素漂白剤および有機過カルボン酸の混合物、例えば過酸化水素および過酸酸またはその塩の混合物も使用できる。
更に好ましくは、補助成分には、酸素漂白剤と、洗濯洗剤またはクリーニング製品に適した非漂白補助物から選択される少くとも1種の他の補助物質との双方がある。本明細書で規定されるような非漂白補助物とは、それら自体では漂白しないばかりか、ブリーチアクチベーター、有機ブリーチ触媒または有機過カルボン酸の場合のような、漂白のプロモーターとして主にクリーニングで用いられる補助物としても認識されていない、洗剤およびクリーニング製品で有用な補助物のことである。好ましい非漂白補助物には、洗剤で有用な機能を有する洗浄界面活性剤、洗剤ビルダー、非漂白酵素などがある。本発明で好ましい組成物には、あらゆる一般的な過酸化水素放出塩、例えばナトリウムペルボレート、ナトリウムペルカーボネートおよびそれらの混合物である、過酸化水素源を配合することができる。
本発明の組成物を用いる硬質表面クリーニングまたは布帛洗濯操作において、ターゲットの基材、即ちクリーニングされる物質は、典型的には、例えば、コーヒー、ティーまたはワインのような様々な親水性の食物しみ、脂肪またはカロチノイドのしみのような疎水性のしみで汚れた表面または布帛、あるいは“黒ずんだ”表面、例えば疎水性汚れが比較的均一に分布した細かな残留物の存在により黄ばんだものである。
本発明において、好ましい洗濯またはクリーニング組成物は:
(a)有効量、好ましくは約1ppm〜約99.9%、更に典型的には約0.1〜約25%のブリーチアクチベーター(疎水性および/または親水性)および/または有機過カルボン酸;
(b)触媒有効量、好ましくは約1ppb〜約99.9%の、遷移金属および架橋大多環式配位子の錯体である遷移金属ブリーチ触媒;および
(c)前記のようなレベルでの、好ましくは酸素漂白剤を含む、1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質
を含んでいる。
好ましい洗濯組成物においては、補助物、例えば、ゼオライトおよびホスフェートを含めたビルダー、アニオン性および/またはノニオン性および/またはカチオン性界面活性剤のような界面活性剤、分散剤ポリマー(カルシウムおよび/またはマグネシウム塩の結晶成長を調整および抑制する)、キラント(洗浄水に混入した遷移金属をコントロールする)、アルカリ(pHを調整する)および洗浄酵素が存在している。本洗剤または洗剤添加組成物は、更に、1種以上の加工助剤、フィラー、香料、酵素コアまたは“ノンパレル”(nonpareil)を含めた慣用的な酵素粒子形成物質、および顔料などを含んでいてもよい。好ましい洗濯組成物において、汚れ放出ポリマー、増白剤および/または転染阻止剤のような追加成分も存在できる。
本発明の組成物には、クリーニングに必要なすべての成分を含有した洗濯洗剤、硬質表面クリーナーなどがあり、一方、組成物はクリーニング添加物としての使用向けに作ってもよい。クリーニング添加物は、例えば、遷移金属ブリーチ触媒、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、洗浄界面活性剤およびビルダーを含有した組成物であり、ペルボレート、ペルカーボネートまたは他の主要なオキシダントを含有した慣用的な洗剤と併用される“追加物”(add-on)としての使用向けに販売することができる。本組成物には自動皿洗い組成物(ADD)および義歯クリーナーがあり、そのためそれらは一般的に布帛洗浄に限定されない。
一般的に、ADD組成物の製造に用いられる物質は、ガラス食器へのしみ付き/皮膜化に関する適合性についてチェックしておくことが好ましい。しみ付き/皮膜化に関する試験法は、DIN試験法を含めて、自動皿洗い洗剤の文献で通常記載されている。したがって、ある油性物質、特に長い炭化水素鎖長を有したもの、およびクレーのような不溶性物質、並びに長鎖脂肪酸または石鹸スカムを形成する石鹸は、このような組成物から制限または除外されることが好ましい。
必須成分の量は広範囲にわたるが、しかしながら好ましいクリーニング組成物(約6〜約13、更に好ましくは約7.5〜約11.5、最も好ましくは約11以下、特に約7〜約10.5の1%水溶液pHを有する)は、約1ppb〜約99.9%、好ましくは約0.01ppm〜約49%、典型的には使用時に約0.01〜約500ppmの本発明による遷移金属ブリーチ触媒;好ましくは約0.0001〜約99.9%、更に典型的には約0.1〜約25%、典型的には使用時に約1〜約10,000ppmのブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸;および残部の、典型的には少くとも約0.01%、好ましくは少くとも約51%、更に好ましくは約90〜約100%の1種以上の洗濯またはクリーニング補助物が存在したものである。好ましい態様では、(全組成物の重量%として表示すると)0.1〜約90%、好ましくは約0.5〜約50%の酸素漂白剤、例えば前形成過酸または好ましくは過酸化水素源;0〜約20%、好ましくは少くとも約0.001%の慣用的なブリーチ促進補助物、例えば疎水性および/または親水性ブリーチアクチベーター;少くとも約0.001%、好ましくは約1〜約40%の、漂白で主要な役割を有しない洗濯またはクリーニング補助物、例えば洗浄界面活性剤、洗剤ビルダー、洗剤酵素、安定剤、洗剤緩衝剤またはそれらの混合物が存在しうる。このような完全処方態様では、望ましくは、非漂白補助物として、約0.1〜約15%のポリマー分散剤、約0.01〜約10%のキラント、および約0.00001〜約10%の洗浄酵素を含むが、別な追加または補助成分、特に着色剤、香料、プロ香料(pro-perfume)(熱、酵素作用またはpH変化のような適切な誘因で誘発されたときに芳香を発する化合物)が存在していてもよい。好ましい補助物はブリーチ安定性タイプから選択されるが、ブリーチ不安定性タイプも業者の技術を介してしばしば含有させることができる。
本洗剤組成物はいかなる望ましい物理的形態もとれる;顆粒形態であるとき、最良の貯蔵安定性のためには、水分を、例えば約10%未満、好ましくは約7%未満の自由水に制限することが典型的である。
更に、本発明の好ましい組成物には、塩素ブリーチを実質的に含有していないものがある。塩素ブリーチの“実質的に含有していない”とは、業者がハイポクロライトまたはその供給源、例えば塩素化イソシアヌレートのような塩素含有ブリーチ添加物を好ましい組成物に意図的に加えないことを意味する。しかしながら、給水の塩素化のような、業者のコントロール外にあるファクターのせいで、いくらかのゼロでない量の塩素ブリーチが洗浄液中に存在してもよいと認められている。“実質的に含有していない”という語句は、リン酸ビルダーのような他の成分の好ましい制限についても同様に考えることができる。
本明細書で用いられる“触媒有効量”という用語は、本発明の組成物中または本発明の方法による使用中に存在する遷移金属ブリーチ触媒の量に関するものであり、どんな比較または使用条件が用いられても、組成物または方法により酸化されることが求められる物質で少くとも部分的に酸化されるために十分な量をいう。
洗濯または硬質表面組成物または方法で使用の場合、遷移金属ブリーチ触媒の触媒有効量とは、汚れた表面の外観を向上させるために十分な量をいう。このような場合に、外観は白さ、明るさおよび汚れ落ちのうち1以上で典型的に改善されて、触媒有効量とは、はっきるとわかる効果を出すために要する過酸化水素または過酸のようなオキシダントのモル数と比較して、化学量論モル数以下で済む触媒の量のことである。漂白またはクリーニングされる張出し表面の直接観察に加えて、触媒漂白効果は(適宜に)間接的に、例えば溶液中で色素を酸化する動態または最終結果の測定により調べることができる。
記載されたように、本発明は使用時レベルおよび“濃縮物”として販売しうるレベルの双方で触媒に関する;そのため、“触媒有効量”とは、触媒が例えばppbレベルで高度に希釈されてすぐ使えるような、並びに組成物がむしろ高濃度の触媒、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、および補助物質を有しているような、双方のレベルを含んでいる。中間レベル組成物には、要旨のところで記載されているように、約0.01〜約500ppm、更に好ましくは約0.05〜約50ppm、更に一層好ましくは約0.1〜約10ppmの遷移金属触媒、および残部100%まで、典型的には約99%以上の固体形態または液体形態のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、および補助物質(例えば、フィラー、溶媒、および特別な使用に特に適した補助物、例えば洗剤補助物など)を含んだものがある。本発明による組成物および方法で使用上好ましいレベルは、後で示されている。
布帛洗濯操作において、ターゲットの基材は、典型的には、例えば様々な食物のしみで汚れた布帛である。試験条件は、用いられる洗浄器具のタイプおよびユーザーの癖に応じて変わる。そのため、ヨーロッパで用いられるタイプのフロント・ローディング(front-loading)洗濯機では、トップ・ローディング(top-loading)U.S.スタイル機械の場合よりも少ない水および高い洗剤濃度を用いる。一部の機械は、他よりも著しく長い洗浄サイクルを有している。一部のユーザーは非常に熱い水を用いることを選び、他は布帛洗濯操作で温水だけでなく、冷水さえも用いる。もちろん、遷移金属ブリーチ触媒の触媒性能はこのような考慮事項により影響され、完全処方洗剤およびブリーチ組成物で用いられる遷移金属ブリーチ触媒のレベルは適度に調整することができる。実際問題として、制限ではなく、本発明の組成物およびプロセスは、少くとも1ppb程度で活性な遷移金属ブリーチ触媒を水性洗浄液中に供するように調整でき、好ましくは約0.01〜約500ppmの遷移金属ブリーチ触媒を洗濯液中に供し、更に約1〜約10,000ppm、好ましくは約10〜約5000ppm程度でブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸を洗濯液中に供する。
本明細書で用いられる“有効量”とは、どんな比較または使用条件が用いられても、1回以上の使用サイクルで汚れた表面の外観を改善するために望ましい効果を洗濯およびクリーニング方法で発揮させる上で十分な、洗剤補助物のような物質の量を意味する。“使用サイクル”とは、例えば、消費者による1束の布帛の1回の洗浄のことである。外観または視覚効果は、消費者、熟練パネリストのような技術的観察者、あるいは分光または画像分析のような技術装置手段により調べることができる。本発明の組成物および方法で使用上好ましい補助物質のレベルは、後で示されている。
遷移金属ブリーチ触媒
本発明の組成物は遷移金属ブリーチ触媒を含んでいる。一般的に、その触媒は、少くとも部分的に共有結合された遷移金属、並びに、それに共有結合された少くとも1つの具体的に規定された大多環式硬質配位子、好ましくは、4以上(好ましくは、4または5)のドナー原子を有して、架橋されているか、または主要なマクロサイクル環がその金属の回りで折りたたまれた配座で錯体を形成するように結ばれているものを含んでいる。本発明の触媒は、より慣用的なマクロサイクルタイプ、例えば金属が方形平面配置を容易にとれるポルフィリン錯体でないばかりか、それらは金属が配位子に完全に包み込まれた錯体でもない。むしろ、本発明で有用な触媒は、金属が“裂け目のある形で”結合された中間状態を有する、これまでさほど認識されていなかった、すべての多くの錯体から選択される。更に、金属に共有結合された塩素のような一般的なタイプの1以上の追加配位子;必要であれば、1以上の対イオン、最も一般的にはアニオン、例えばクロリド、ヘキサフルオロホスフェート、ペルクロライトなど;結晶化の水のような、必要とされる結晶形成を補うための追加分子が触媒に存在していてもよい。遷移金属および大多環式硬質配位子だけが、通常不可欠である。
本発明の組成物で有用な遷移金属ブリーチ触媒には、一般的に、本発明の定義と一致する公知化合物、並びに、更に好ましくは、本洗濯またはクリーニング使用向けに特別にデザインされて、以下で非制限例として記載された多数の新規化合物がある:
ジクロロ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-4,10-ジメチル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)
ジアコ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)ヘキサフルオロホスフェート
アコ-ヒドロキシ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(III)ヘキサフルオロホスフェート
ジアコ-4,10-ジメチル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)ヘキサフルオロホスフェート
ジアコ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)テトラフルオロボレート
ジアコ-4,10-ジメチル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)テトラフルオロボレート
ジクロロ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(III)ヘキサフルオロホスフェート
ジクロロ-5,12-ジ-n-ブチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-5,12-ジベンジル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-5-n-ブチル-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-5-n-オクチル-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-5-n-ブチル-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカン鉄(II)
ジクロロ-4,10-ジメチル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカン鉄(II)
ジクロロ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカン銅(II)
ジクロロ-4,10-ジメチル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカン銅(II)
ジクロロ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンコバルト(II)
ジクロロ-4,10-ジメチル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンコバルト(II)
ジクロロ-5,12-ジメチル-4-フェニル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-4,10-ジメチル-3-フェニル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)
ジクロロ-5,12-ジメチル-4,9-ジフェニル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-4,10-ジメチル-3,8-ジフェニル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)
ジクロロ-5,12-ジメチル-2,11-ジフェニル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-4,10-ジメチル-4,9-ジフェニル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)
ジクロロ-2,4,5,9,11,12-ヘキサメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-2,3,5,9,10,12-ヘキサメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-2,2,4,5,9,9,11,12-オクタメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-2,2,4,5,9,11,11,12-オクタメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-3,3,5,10,10,12-ヘキサメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-3,5,10,12-テトラメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-3-ブチル-5,10,12-トリメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)
ジクロロ-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカン鉄(II)
ジクロロ-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカン鉄(II)
アコ-クロロ-2-(2-ヒドロキシフェニル)-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
アコ-クロロ-10-(2-ヒドロキシベンジル)-4,10-ジメチル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)
クロロ-2-(2-ヒドロキシベンジル)-5-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
クロロ-10-(2-ヒドロキシベンジル)-4-メチル-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)
クロロ-5-メチル-12-(2-ピコリル)-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)クロリド
クロロ-4-メチル-10-(2-ピコリル)-1,4,7,10-テトラアザビシクロ〔5.5.2〕テトラデカンマンガン(II)クロリド
ジクロロ-5-(2-スルファト)ドデシル-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(III)
アコ-クロロ-5-(2-スルファト)ドデシル-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
アコ-クロロ-5-(3-スルホノプロピル)-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジクロロ-5-(トリメチルアンモニオプロピル)ドデシル-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(III)クロリド
ジクロロ-5,12-ジメチル-1,4,7,10,13-ペンタアザビシクロ〔8.5.2〕ヘプタデカンマンガン(II)
ジクロロ-14,20-ジメチル-1,10,14,20-テトラアザトリシクロ〔8.6.6〕ドコサ-3(8),4,6-トリエンマンガン(II)
ジクロロ-4,11-ジメチル-1,4,7,11-テトラアザビシクロ〔6.5.2〕ペンタデカンマンガン(II)
ジクロロ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔7.6.2〕ヘプタデカンマンガン(II)
ジクロロ-5,13-ジメチル-1,5,9,13-テトラアザビシクロ〔7.7.2〕ヘプタデカンマンガン(II)
ジクロロ-3,10-ビス(ブチルカルボニル)-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
ジアコ-3,10-ジカルボキシ-5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンマンガン(II)
クロロ-20-メチル-1,9,20,24,25-ペンタアザ-テトラシクロ〔7.7.7.13,7.111,15〕ペンタコサ-3,5,7(24),11,13,15(25)-ヘキサエンマンガン(II)ヘキサフルオロホスフェート
トリフルオロメタンスルホノ-20-メチル-1,9,20,24,25-ペンタアザ-テトラシクロ〔7.7.7.13,7.111,15〕ペンタコサ-3,5,7(24),11,13,15(25)-ヘキサエンマンガン(II)トリフルオロメタンスルホネート
トリフルオロメタンスルホノ-20-メチル-1,9,20,24,25-ペンタアザ-テトラシクロ〔7.7.7.13,7.111,15〕ペンタコサ-3,5,7(24),11,13,15(25)-ヘキサエン鉄(II)トリフルオロメタンスルホネート
クロロ-5,12,17-トリメチル-1,5,8,12,17-ペンタアザビシクロ〔6.6.5〕ノナデカンマンガン(II)ヘキサフルオロホスフェート
クロロ-4,10,15-トリメチル-1,4,7,10,15-ペンタアザビシクロ〔5.5.5〕ヘプタデカンマンガン(II)ヘキサフルオロホスフェート
クロロ-5,12,17-トリメチル-1,5,8,12,17-ペンタアザビシクロ〔6.6.5〕ノナデカンマンガン(II)クロリド
クロロ-4,10,15-トリメチル-1,4,7,10,15-ペンタアザビシクロ〔5.5.5〕ヘプタデカンマンガン(II)クロリド
遷移金属ブリーチ触媒として有用な好ましい錯体には、更に一般的には、前記されたような単金属、単核種だけでなく、特に、多金属種が主要オキシダントの存在下で化学的に変換されて単核、単金属活性種を形成するときには、二金属、三金属または集合種も含む。単金属、単核錯体が好ましい。本明細書で規定されるような単金属の遷移金属ブリーチ触媒は、錯体1モル当たり1つの遷移金属原子だけを有している。単金属、単核錯体とは、必須の大環式配位子のドナー原子が同一の遷移金属原子に結合された、即ち必須の配位子が2以上の遷移金属原子間で“橋かけ”されていないものをいう。
触媒の遷移金属
大多環式配位子が本発明の有用な目的にとり確定しないままにまちまちであってはならないように、金属もそうであってはならない。本発明の重要な部分は、優れたブリーチ触媒となるように配位子選択と金属選択とを適合させることである。一般的に、遷移金属ブリーチ触媒は、本発明において、Mn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Mn(V)、Fe(II)、Fe(III)、Fe(IV)、Co(I)、Co(II)、Co(III)、Ni(I)、Ni(II)、Ni(III)、Cu(I)、Cu(II)、Cu(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)、Cr(VI)、V(III)、V(IV)、V(V)、Mo(IV)、Mo(V)、Mo(VI)、W(IV)、W(V)、W(VI)、Pd(II)、Ru(II)、Ru(III)およびRu(IV)からなる群より選択される遷移金属を含んでいる。
本発明の遷移金属ブリーチ触媒で好ましい遷移金属には、マンガン、鉄、クロム、好ましくはMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Fe(II)、Fe(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)およびCr(VI)、更に好ましくはマンガンおよび鉄、最も好ましくはマンガンがある。好ましい酸化状態には(II)および(III)酸化状態がある。低スピン配置および高スピン錯体双方のマンガン(II)が含まれる。低スピンMn(II)錯体のような錯体は、すべての配位化学の中でむしろ珍しいことに留意すべきである。(II)または(III)という表示は必要な酸化状態を有した配位遷移金属を表し、配位金属原子は遊離イオンでも、または配位子として水のみを有したものでもない。
配位子
一般的に、本明細書で用いられている“配位子”とは、金属イオンと直接共有結合しうる部分をいう。配位子は荷電してもまたは中性でもよく、単純な一価ドナー、例えばクロリド、あるいは金属に対して単一の配位結合および単一の結合点を形成する単純なアミンから;金属と三員環を形成して2つの可能な結合点を有すると言われる酸素またはエチレン;金属上で利用しうる部位と、遊離配位子の孤立電子対または別な結合部位の数とで決まる、最大数以内で、単結合を1以上の金属に対して形成する、エチレンジアミンまたはアザマクロサイクルのようなそれより大きな部分まで含めて、様々である。多くの配位子は単純なドナー結合以外の結合を形成して、多数の結合点を有することができる。
本発明で有用な配位子はいくつかのグループ:必須の大多環式硬質配位子、好ましくは架橋大多環式配位子(好ましくは、有用な遷移金属錯体では1つのこのような配位子が存在するが、好ましい単核錯体でなければ、それ以上、例えば2つが存在してもよい);一般的に、必須の大多環式硬質配位子とは異なる他の任意の配位子(通常0〜4、好ましくは1〜3のこのような配位子が存在する);触媒サイクルの一部として金属と一時的に結合する配位子に属し、これらのうち後者は典型的には水、ヒドロキシド、酸素またはペルオキシドに関する。第三グループの配位子は、詳しく特徴付けられる安定な単離しうる化合物である金属ブリーチ触媒を規定する上で必須ではない。金属への供与に利用しうる少くとも1つの孤立電子対を各々有したドナー原子を介して金属に結合する配位子は、ドナー能力、または少くともドナー原子の数に等しい可能な配位座数を有している。一般的に、そのドナー能力は完全に働いてもよく、または部分的に働くだけでもよい。
大多環式硬質配位子
本遷移金属触媒を得るためには、大多環式硬質配位子が不可欠である。これは少くとも3つ、好ましくは少くとも4つ、最も好ましくは4または5つのドナー原子で同一の遷移金属に配位結合されている(前記いずれかの遷移金属に共有結合されている)。
通常、大多環式硬質配位子は、特に選択された“親マクロサイクル”に追加の構造的硬さを付与した結果としてみることができる。本明細書の“硬質(rigid)”という用語は、軟質(flexibility)に対するちょうど反対の意味として規定されてきた:参考のため組み込まれるD.H.Busch.,Chemical Reviews,(1993),93,847-860参照。更に詳しくは、本明細書で用いられる“硬質”とは、本発明の目的に適した必須の配位子が、本配位子の上部構造(特に連結部分、または好ましくは架橋部分)を欠いたこと以外は同一である(主環で、同一の環サイズおよびタイプ、および原子数を有する)マクロサイクル(“親マクロサイクル”)よりも、確実に硬くなければならないことを意味する。上部構造を有するおよび有しないマクロサイクルの硬さを比較するに際して、実施者は遊離形の(金属結合形ではない)マクロサイクルを用いる。硬さはマクロサイクルを比較する上で有用なことが周知である;硬さを決定、測定または比較するために適した手法にはコンピューター法がある(例えば、Zimmer,Chemical Reviews,(1995),95(38),2629-2648またはHancock et al.,Inorganica Chimica Acta,(1989),164,73-84参照)。どのマクロサイクルが他よりも硬いかの決定は、単純に分子モデルを作ることによりたいてい行え、そのため配置エネルギー(configurational energy)を絶対的な意味で知るか、またはそれらを正確に計算することは一般的に必須ではない。1つのマクロサイクルvs.他との硬さの優れた比較測定は、Tripos Associates市販のALCHEMY IIIのような、安価なパーソナルコンピューターベースのコンピューター手法を用いて行える。Triposは、比較だけでなく、絶対的な測定も行える、市販のより高価なソフトウエアも有しており、一方SHAPESも用いてよい(前掲のZimmer参照)。本発明の関係で重要な1つの観察は、親マクロサイクルが架橋形と比較して明らかに軟質であるときには、本発明の目的にとり最適なことである。そのため、予想外に、硬質な親マクロサイクルから始めるよりもむしろ、少くとも4つのドナー原子を有した親マクロサイクル、例えばシクラム誘導体を用いて、それらを架橋させた方が好ましい。もう1つの観察は、架橋されたマクロサイクルが、他の手法で橋かけされたマクロサイクルよりも有意に好ましいことである。
大環式硬質配位子は、もちろん、既に形成されたマクロサイクル+既に形成された“硬化”または“配座修正”要素から合成されることに限定されず、むしろ鋳型合成のような様々な合成手段が有用である。合成法に関しては、例えば、Busch et al.前掲、および前記の背景のところで言及された”Heterocyclic compounds:Aza-crown macrocycles”,J.S.Bradshaw et al参照。
本発明の1つの面において、大多環式硬質配位子には:
(i)少くとも1つ、好ましくは2または3つの非ドナー原子の共有結合鎖で互いに離された4以上のドナー原子を有し(これらのドナー原子のうち、好ましくは少くとも3つ、更に好ましくは少くとも4つはNである)、これらのドナー原子のうち2〜5、好ましくは3〜4、更に好ましくは4つは錯体で同一の遷移金属に配位結合されている、有機マクロサイクル環、および
(ii)有機マクロサイクル環の少くとも2つの(好ましくは非隣接)ドナー原子を共有結合させる連結部分、好ましくは架橋鎖〔その共有結合された(好ましくは非隣接)ドナー原子は、錯体で同一の遷移金属に配位結合された橋頭ドナー原子であって、上記連結部分(好ましくは架橋鎖)は2〜約10の原子からなる(好ましくは、架橋鎖は、2、3または4つの非ドナー原子、および、別のドナー原子を有する4〜6の非ドナー原子から選択される)〕
からなるものがある。
本発明の好ましい態様において、架橋マクロポリサイクルは4または5つの窒素ドナー原子によって同一の遷移金属に配位結合されている。これらの配位子は:
(i)N、場合によりOおよびSから選択される4以上のドナー原子を有して、これらのドナー原子のうち少くとも2つは、2または3つの非ドナー原子の共有結合鎖で互いに離されたNであり(これらのドナー原子のうち、好ましくは少くとも3つ、更に好ましくは少くとも4つはNである)、これらのドナー原子のうち2〜5、好ましくは3〜4、更に好ましくは4つは錯体で同一の遷移金属に配位結合されている、有機マクロサイクル環、および
(ii)有機マクロサイクル環の少くとも2つの非隣接Nドナー原子を共有結合させる架橋鎖〔その共有結合された非隣接Nドナー原子は、錯体で同一の遷移金属に配位結合された橋頭Nドナー原子であって、上記架橋鎖は2〜約10の原子からなる(好ましくは、架橋鎖は、2、3または4つの非ドナー原子、および、別の、好ましくはNの、ドナー原子を有する4〜6の非ドナー原子から選択される)〕からなる。
既に示された様々な関係および説明から明らかであるが、ある用語が追加の規定および説明を有していれば、実施者は更に有益かもしれない。本明細書で用いられる“マクロサイクル環”とは、4以上のドナー原子(即ち、窒素または酸素のようなヘテロ原子)と、それらを連結する炭素鎖から形成された、共有結合した環であり、本明細書で記載されるいかなるマクロサイクル環も、全部で少くとも10、好ましくは少くとも12の原子をマクロサイクル環に有していなければならない。本発明の大多環式硬質配位子は配位子当たりで2以上のいかなる種類の環も有していてよいが、少くとも1つのマクロサイクル環は同一でなければならない。更に、好ましい態様において、2つのヘテロ原子は直接結合されていない。好ましい遷移金属ブリーチ触媒は、大多環式硬質配位子が少くとも10〜20の原子、好ましくは12〜18の原子、更に好ましくは約12〜約20の原子、最も好ましくは12〜16の原子を有した有機マクロサイクル環(主環)からなるものである。
更に、本発明で用いられる好ましい化合物において、“マクロサイクル環”は、N、場合によりOおよびSから選択される4以上のドナー原子から形成された共有結合環であり、これらのドナー原子のうち少くとも2つはNであって、C2またはC3炭素鎖がそれらを連結しており、本明細書で記載されたいかなるマクロサイクル環も全部で少くとも12の原子をマクロサイクル環中に有していなければならない。架橋された大多環式配位子は配位子当たりで2以上のいかなる種類の環も有していてよいが、少くとも1つのマクロサイクル環は架橋されたマクロポリサイクルにおいて確認されなければならない。更に、特記されないかぎり、2つのヘテロ原子は直接結合されていない。好ましい遷移金属ブリーチ触媒は、架橋された大多環式配位子が少くとも12の原子、好ましくは約12〜約20の原子、最も好ましくは12〜16の原子を有した有機マクロサイクル環からなるものである。
“ドナー原子”とは窒素、酸素、リンまたはイオウ(好ましくはN、OおよびS)のようなヘテロ原子のことであって、配位子中に組み込まれたとき、金属とドナー-アクセプター結合を形成するために利用しうる少くとも1つの孤立電子対をなお有している。好ましい遷移金属ブリーチ触媒は、架橋大多環式配位子の有機マクロサイクル環におけるドナー原子がN、O、SおよびP、好ましくはNおよびO、最も好ましくはすべてNからなる群より選択されたものである。すべてが同一の遷移金属に配位結合された、4または5つのドナー原子を有する、架橋大多環式配位子も好ましい。最も好ましい遷移金属ブリーチ触媒は、架橋大多環式配位子が同一の遷移金属にすべて配位結合された4つの窒素ドナー原子を有したもの、および架橋大多環式配位子が同一の遷移金属にすべて配位結合された5つの窒素原子を有したものである。
大多環式硬質配位子の“非ドナー原子”は、最も一般的には炭素であるが、いくつかの原子タイプが、特にマクロサイクルの任意な環外置換基(例えば、後で記載される“側基”部分)に含まれていてもよく、それらは金属触媒を形成する上で不可欠な目的のドナー原子でないばかりか、それらは炭素でもない。そのため、最広義の意味において、“非ドナー原子”という用語は触媒の金属とドナー結合を形成する上で必須ではない原子に関する。このような原子の例には、配位結合しえないスルホネート基に組み込まれたイオウ、ホスホニウム塩部分に組み込まれたリン、P(V)オキシドに組み込まれたリン、非遷移金属などのようなヘテロ原子がある。ある好ましい態様において、すべての非ドナー原子は炭素である。
“大多環式配位子”という用語は、必須の金属触媒を形成する上で必要な必須の配位子について言及するために、本明細書では用いられている。その用語で示されるこのような配位子は、マクロサイクルであって、多環式でもある。“多環式”とは、慣用的な意味において少くとも二環式を意味する。必須の大多環式配位子は硬質でなければならず、しかも好ましい配位子は架橋されていなければならない。
本明細書で記載された大多環式硬質配位子の非制限例には、1.3〜1.6がある:
Figure 0004489190
配位子1.3は本発明による大多環式硬質配位子であって、シクラムの高度に好ましい架橋されたメチル置換(すべて三級窒素原子)誘導体である。正式には、この配位子は、拡大されたvon Baeyer体系を用いて、5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンと命名される。”A Guide to IUPAC Nomenclature of Organic Compounds:Recommendations 1993”,R.Panico,W.H.Powell and J-C Richer(Eds.),Blackwell Scientific Publications,Boston,1993参照;特にセクションR-2.4.2.1参照。慣用的な語法によると、N1およびN8は“橋頭原子”;前記のように、それらが金属に供与しうる孤立電子対を有していることから、更に詳しくは“橋頭ドナー原子”である。N1は、別々の飽和炭素鎖2、3、4および14、13で2つの非橋頭ドナー原子N5およびN12に、並びにここでは2つの炭素原子の飽和炭素鎖である“連結部分”a、bで橋頭ドナー原子N8に結合されている。N8は、別々の鎖6、7および9、10、11で、2つの非橋頭ドナー原子N5およびN12に結合されている。鎖a、bは前記のような“連結部分”であって、“架橋”部分と称される特別な好ましいタイプからなる。上記配位子の“マクロサイクル環”または“主環”(IUPAC)には、4つすべてのドナー原子と、鎖2、3、4;6、7;9、10、11;および13、14を含むが、a、bは含まない。この配位子は従来どおりの二環式である。短橋または“連結部分”a、bは前記のような“架橋”であって、a、bはマクロサイクル環を二分化している。
Figure 0004489190
配位子1.4は前記のような大多環式硬質配位子の一般的定義内に属するが、前記のように“架橋”されていないため、好ましい配位子ではない。詳しくは、“連結部分”a、bは“隣接”ドナー原子N1およびN12を結合しており、これは本発明の好ましい態様外である;比較のため、連結部分a、bが架橋部分であって、“非隣接”ドナー原子を結合している、先の大環式硬質配位子を参照。
Figure 0004489190
配位子1.5は前記のような大多環式硬質配位子の一般的定義内に属する。この配位子は、3つの橋頭ドナー原子を有するテトラアザマクロサイクルである、“主環”としてみることができる。このマクロサイクルは単純な鎖よりも複雑な構造を有した“連結部分”により橋かけされており、それを第二の環として含んでいる。その連結部分は、結合の“架橋”様式と、非架橋様式との双方を含んでいる。
Figure 0004489190
配位子1.6は大多環式硬質配位子の一般的定義内に属する。5つのドナー原子が存在しており、2つは橋頭ドナー原子である。この配位子は好ましい架橋配位子である。それは、芳香族部分を有した環外または置換側基を含んでいない。
逆に、比較目的として、下記の配位子(1.7および1.8)は、本発明における広義の大多環式硬質配位子の広い定義ばかりか、その好ましい架橋サブファミリーにも属さず、したがって完全に本発明外である。
Figure 0004489190
上記配位子において、どちらの窒素原子も橋頭ドナー原子ではない。不十分な窒素原子が存在している。
Figure 0004489190
上記配位子も本発明外である。窒素原子は橋頭ドナー原子ではなく、2つの主環間の2炭素結合鎖は“連結部分”の本発明の定義を満たさず、その理由は、単一のマクロサイクル環の連結の代わりに、それが2つの異なる環を連結しているためである。したがって、その結合鎖は“大多環式硬質配位子”という用語で用いられているような硬さを付与していない。後の“連結部分”の定義参照。
通常、必須の大多環式硬質配位子(および、それに対応した遷移金属触媒)は:
(a)4以上のヘテロ原子を有した少くとも1つのマクロサイクル主環、および
(b)好ましくは、
(i)連結部分のような橋かけ上部構造
(ii)架橋連結部分のような架橋上部構造、および
(iii)それらの組合せ
から選択される、マクロサイクルの硬さを増加させうる、共有結合された非金属上部構造
から構成されている。
“上部構造”という用語は、前記のChemical Reviews論文でBuschらにより定義されたように、本明細書では用いられている。
好ましい上部構造は親マクロサイクルの硬さを高めるだけでなく、そのマクロサイクルの折りたたみにも有利であり、そのためそれが裂け目のある形で金属に配位結合している。適切な上部構造は著しく簡単であり、例えば下記1.9および1.10で示されるような連結部分が用いられる。
Figure 0004489190
上記式中nは整数、例えば2〜8、好ましくは6未満、典型的には2〜4である、または
Figure 0004489190
上記式中mおよびnは約1〜8、更に好ましくは1〜3の整数である;ZはNまたはCHである;Tは適合しうる置換基、例えばH、アルキル、トリアルキルアンモニウム、ハロゲン、ニトロ、スルホネートなどである。1.10の芳香環は飽和環で置き換えてもよく、その場合に環中に結合したZの原子にはN、O、SまたはCがある。
理論に制限されることなく、金属錯体で追加の動力学的および/または熱力学的安定性を出す、大多環式配位子中に構築されたプレ構造(preorganization)が、トポロジー拘束力と、上部構造を有しない遊離親マクロサイクルと比較して向上した硬さ(軟らかさの喪失)のうち、一方または双方から生じていると考えられる。前記のような大多環式硬質配位子、および“超硬質”と言われるそれらの好ましい架橋サブファミリーでは、2つの固定プレ構造源を組み合わせている。好ましい配位子において、連結部分および親マクロサイクル環は、上部構造がたいてい平面でしばしば不飽和のマクロサイクルに結合された多くの公知の上部構造保有配位子の場合よりも典型的に大きな、有意な程度の“折りたたみ”を有する配位子を形成するように組み合わされる。例えば、D.H.Busch,Chemical Reviews,(1993),93,847-880参照。更に、好ましい配位子は、(1)それらは、いわゆる“プロトンスポンジ”の場合のように、非常に高いプロトン親和性で特徴付けされる;(2)それらは多価遷移金属とゆっくり反応しやすく、そのため上記(1)と組み合わされたときに、ある加水分解性金属イオンとのそれらの錯体の合成をヒドロキシル溶媒中で困難にさせる;(3)それらが前記のような遷移金属原子に配位結合されたとき、その配位子は格別な動力学的安定性を有する錯体となって、その金属イオンだけが通常の配位子との錯体を壊すような条件下で極めてゆっくり解離する;および(4)これらの錯体は格別な熱力学的安定性を有するといった、いくつかの特別な性質を有しているが、しかしながら、遷移金属からの配位子解離の異常な動態では、この性質を定量しうる従来の平衡測定法を使えない。
本発明の目的に適した他の有用だが複雑な上部構造には、1.5のような、追加の環を有したものがある。他の橋かけ上部構造には、マクロサイクルに付加されたとき、例えば1.4がある。逆に、架橋上部構造は、酸化触媒向けへの大環式配位子の利用上、実質的な改善を予想外に生み出しており、好ましい架橋上部構造は1.3である。橋かけ+架橋組合せの例である上部構造は、1.11である:
Figure 0004489190
1.11において、連結部分(i)は架橋であるが、連結部分(ii)はそうではない。1.11は1.3ほど好ましくはない。
更に一般的には、前記のような“連結部分”は、マクロサイクル環への共有結合点を少くとも2つ有して、主環または親マクロサイクルの環の一部を形成していない、複数の原子からなる共有結合部分である。換言すると、それを親マクロサイクルに結合させて形成された結合を除いて、連結部分は全体的に上部構造に存在している。
本発明の好ましい態様において、架橋されたマクロポリサイクルは4または5つのドナー原子で同一の遷移金属に配位結合されている。これらの配位子は:
(i)2または3つの非ドナー原子の共有結合鎖で互いに離された4以上のドナー原子を有し(これらのドナー原子のうち、好ましくは少くとも3つ、更に好ましくは少くとも4つはNである)、これらのドナー原子のうち2〜5、好ましくは3〜4、更に好ましくは4つは錯体で同一の遷移金属に配位結合されている、有機マクロサイクル環
(ii)有機マクロサイクル環の少くとも2つの非隣接ドナー原子を共有結合させる架橋鎖〔その共有結合された非隣接ドナー原子は、錯体で同一の遷移金属に配位結合された橋頭ドナー原子であって、上記架橋鎖は2〜約10の原子からなる(好ましくは、架橋鎖は、2、3または4つの非ドナー原子、および、別のドナー原子を有する4〜6の非ドナー原子から選択される)〕
から構成されている。
本明細書で用いられる“架橋された”または“架橋している”という用語は、マクロサイクル環の2つのドナー原子が連結部分、例えばマクロサイクル環とは別な追加鎖により共有結合されて、更に、好ましくは、結合、二分化または結び付きにより分離されたマクロサイクル環の各セクションにおいてマクロサイクル環の少くとも1つのドナー原子(好ましくは、Nドナー原子)が存在しているといった、マクロサイクル環の共有結合、二分化または“結び付き”に関する。架橋は前記の構造1.4には存在せず、1.3で存在しており、そこでは、二分化環の各々でドナー原子が存在しないように、好ましいマクロサイクル環の2つのドナー原子が結合されている。もちろん、架橋が存在していれば、他の種類の橋かけも場合により加えてよく、橋かけされたマクロサイクルは“架橋”された好ましい性質を留める:構造1.11参照。本明細書で用いられる“架橋された鎖”または“架橋している鎖”とは、マクロサイクル環への共有結合点を少くとも2つ有して、元のマクロサイクル(主環)の一部を形成せず、更に“架橋”という用語を規定する上で定められた規則を用いて主環に結合された、複数の原子からなる高度に好ましいタイプの連結部分である。
マクロサイクル環においてドナー原子に関して用いられている“隣接”という用語は、マクロサイクル環内における第一ドナー原子と他のドナー原子との間に介在するドナー原子がないことを意味しており、環内のすべての介在原子は非ドナー原子であって、典型的にはそれらは炭素原子である。マクロサイクル環においてドナー原子に関して用いられている“非隣接”という相補的な用語は、第一ドナー原子とその他との間に、少くとも1つのドナー原子が介在していることを意味する。架橋テトラアザマクロサイクルのような好ましい場合では、橋頭原子である少くとも1対の非隣接ドナー原子と、もう1対の非橋頭ドナー原子とが存在している。
“橋頭(bridgehead)”原子とは、このような原子への各非ドナー結合が共有単結合であるようにマクロサイクルの構造中に結合された、大多環式配位子の原子であり、少くとも2つの環の接合を形成するように“橋頭”と称される原子を結合させる上で十分な共有単結合が存在しており、この数は配位結合していない配位子の外観検査により観察しうる最大数である。
一般的に、金属ブリーチ触媒は炭素である橋頭原子を有していてもよいが、重要なことは、ある好ましい態様において、すべての不可欠な橋頭原子がヘテロ原子であり、すべてのヘテロ原子が三級であって、更にそれらは各々金属への孤立電子対供与を介して配位結合している。好ましい遷移金属ブリーチ触媒は少くとも2つのN橋頭原子を有していなければならず、更にそれらは各々金属への孤立電子対供与を介して配位結合している。そのため、橋頭原子は、マクロサイクルの環だけでなく、キレート環についても、接合点である。
本明細書で用いられている“別なドナー原子”という用語は、特記されないかぎり、必須マクロポリサイクルのマクロサイクル環に含まれるドナー原子以外のドナー原子に関する。例えば、“別なドナー原子”は大環式配位子の任意環外置換基またはその架橋鎖に存在している。ある好ましい態様において、“別なドナー原子”は架橋鎖のみに存在している。
本明細書で用いられている“同一の遷移金属に配位結合された”という語句は、特定のドナー原子または配位子が2以上の別々な金属原子と結合せず、むしろ1つだけと結合していることを強調するために用いられている。
任意の配位子
錯体化される金属の配位数(coordination number)を満たすために必要であれば、追加の非大多環式配位子も場合により金属に配位結合されることが、本発明の触媒系で有用な遷移金属ブリーチ触媒について認識されている。このような配位子は触媒錯体に電子を供与しうる原子をいかなる数で有していてもよいが、好ましい任意の配位子は1〜3、好ましくは1の配位座数(denticity)を有している。このような配位子の例は、HO、ROH、NR、RCN、OH、OOH、RS、RO、RCOO、OCN、SCN、N 、CN、F、Cl、Br、I、O 、NO 、NO 、SO 2-、SO 2-、PO 3-、有機ホスフェート、有機ホスホネート、有機サルフェート、有機スルホネートおよび芳香族Nドナー、例えばピリジン類、ピラジン類、ピラゾール類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、ピリミジン類、トリアゾール類およびチアゾール類であり、ここでRはH、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアリールである。好ましい遷移金属ブリーチ触媒は、1または2つの非大多環式配位子を有している。“非大多環式配位子”という用語は、一般的に金属触媒を形成する上で必須ではなく、架橋されたマクロポリサイクルでもない、すぐ上で示されたような配位子に言及するために、本明細書では用いられている。このような非大多環式配位子に関して“必須でない”とは、本発明で広義のとき、それらが様々な通常の代わりの配位子で置き換えうることを意味する。金属、大多環式および非大多環式配位子がうまく遷移金属ブリーチ触媒となった高度に好ましい態様では、示された非大多環式配位子が、別の、特に未提示の代わりの配位子で置き換えられたときに、性能上で有意の差異がもちろんある。
“金属触媒”または“遷移金属ブリーチ触媒”という用語は、本発明の必須触媒化合物に言及するために本明細書で用いられており、内容から絶対的に明らかでないかぎり、“金属”保有適格物について通常用いられている。以下の開示では、特に任意の触媒物質に関することに留意してください。そこでの“ブリーチ触媒”という用語は、任意の有機(金属なし)触媒物質、または必須触媒の利点を欠いた任意の金属含有触媒に言及するために、上記適格物以外について用いられており、このような任意物質には、例えば公知の金属ポルフィリン類または金属含有フォトブリーチがある。他の任意触媒物質には酵素がある。
架橋された大多環式配位子には、
(i)4または5の配位座数を有する式(I)の架橋大多環式配位子:
Figure 0004489190
(ii)5または6の配位座数を有する式(II)の架橋大多環式配位子:
Figure 0004489190
(iii)6または7の配位座数を有する式(III)の架橋大多環式配位子:
Figure 0004489190
からなる群より選択される架橋大多環式配位子があり、これらの式において:
-各“E”は部分(CR-X-(CRa´であり、ここで-X-はO、S、NRおよびPからなる群より選択されるか、または共有結合であり、好ましくはXは共有結合であり、各Eについてa+a′の合計は独立して1〜5、更に好ましくは2および3から選択される;
-各“G”は部分(CRである;
-各“R”は独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール(例えば、ベンジル)およびヘテロアリールから選択されるか、あるいは2以上のRは共有結合して、芳香族、ヘテロ芳香族、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成している;
-各“D”はN、O、SおよびPからなる群より独立して選択されるドナー原子であり、少くとも2つのD原子は遷移金属に配位結合された橋頭ドナー原子である(好ましい態様において、Dで表示されるすべてのドナー原子は、遷移金属に配位結合したドナー原子であって、Dにはない構造中のヘテロ原子、例えばEで存在しうるようなものとは対照的である;非Dヘテロ原子は非配位結合でもよく、実際には、好ましい態様で存在するときにはいつも非配位結合である);
-“B”は炭素原子または“D”ドナー原子、あるいはシクロアルキルまたはヘテロ環式環である;
-各“n”は、R部分が共有結合している炭素原子の原子価を満たす、1および2から独立して選択される整数である;
-各“n′”は、R部分が共有結合しているDドナー原子の原子価を満たす、0および1から独立して選択される整数である;
-各“n″”は、R部分が共有結合しているB原子の原子価を満たす、0、1および2から独立して選択される整数である;
-各“a”および“a′”は、0〜5から独立して選択される整数であり、好ましくはa+a′は2または3であって、式(I)の配位子におけるすべての“a”+“a′”の合計は約6(好ましくは8)〜約12の範囲内であり、式(II)の配位子におけるすべての“a”+“a′”の合計は約8(好ましくは10)〜約15の範囲内であり、式(III)の配位子におけるすべての“a”+“a′”の合計は約10(好ましくは12)〜約18の範囲内である;
-各“b”は、0〜9、好ましくは0〜5から独立して選択される整数であるか、あるいは、前記いずれの式においても、少くとも2つの(CRがその式において2つのDドナー原子をB原子に共有結合させているかぎり、DからB原子へと共有結合させる(CR部分のうち1以上は存在せず、すべての“b”の合計は約1〜約5の範囲内である。
架橋大多環式配位子において、DおよびBがNおよびOからなる群より選択され、好ましくはすべてのDがNである、遷移金属ブリーチ触媒が好ましい。架橋大多環式配位子において、すべての“a”が整数2および3から独立して選択されるもの、すべてのXが共有結合から選択されるもの、すべての“a”が0であるもの、すべての“b”が整数0、1および2から独立して選択されるものも、好ましい。四座および五座架橋大多環式配位子が最も好ましい。
別記されないかぎり、本明細書における用法では、“マクロポリサイクルは4の配位座数を有する”のように配位座数に言及したときには、配位子の特徴:即ち、金属に配位結合したときに形成しうるドナー結合の最大数に関する。このような配位子は“四座”とされる。同様に、各々が孤立電子対をもつ5つの窒素原子を有したマクロポリサイクルは“五座”と称される。本発明は、大多環式硬質配位子が遷移金属触媒錯体において前記のようにその完全な配位座数を使ったブリーチ組成物に関し、更に、本発明は、例えば、1以上のドナー部位が金属に直接配位結合されていないならば形成されうるような相当物にも関する。これは、例えば、五座配位子が4つのドナー原子を介して遷移金属に配位結合して、1つのドナー原子がプロトン化されている場合に起こりうる。
架橋大多環式配位子が二環式配位子であり、好ましくは架橋大多環式配位子が下記式を有した式(I)の大多環式部分である、金属触媒を含有したブリーチ組成物が好ましい:
Figure 0004489190
-各“a”は独立して整数2または3から選択され、-各“b”は独立して整数0、1または2から選択される。
更に、下記からなる群より選択される架橋大多環式配位子も好ましい:
Figure 0004489190
Figure 0004489190
これらの式において:
-各“R”は独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリールおよびヘテロアリールから選択されるか、あるいは2以上のRは共有結合して、芳香族、ヘテロ芳香族、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成している;
-各“n”は、R部分が共有結合している炭素原子の原子価を満たす、0、1および2から独立して選択される整数である;
-各“b”は2および3から独立して選択される整数である;および
-各“a”は2および3から独立して選択される整数である。
更に、下記式を有する架橋大多環式配位子も好ましい:
Figure 0004489190
この式において:
-各“n”は、R部分が共有結合している炭素原子の原子価を満たす、1および2から独立して選択される整数である;
-各“R”および“R”は独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリールおよびヘテロアリールから選択されるか、あるいはRおよび/またはRは共有結合して、芳香族、ヘテロ芳香族、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成しており、好ましくは、すべてのRはHであり、Rは直鎖または分岐、置換または非置換C-C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルから独立して選択される;
-各“a”は2または3から独立して選択される整数である;
-好ましくは、架橋マクロポリサイクル環におけるすべての窒素原子は、遷移金属と配位結合されている。
本発明の組成物および方法で有用な遷移金属錯体のもう1つの好ましいサブグループには、下記式を有する配位子のMn(II)、Fe(II)およびCr(II)錯体がある:
Figure 0004489190
上記式中mおよびnは0〜2の整数であり、pは1〜6の整数であり、好ましくはmおよびnは双方とも0または双方とも1(好ましくは双方とも1)であるか、あるいはmは0であり、nは少くとも1であり、pは1である;Aは、好ましくは芳香族部分を有しない、非水素部分である;更に詳しくは、各Aは独立しており、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、C-C20アルキルから選択され、A部分のうち、双方ではなく、一方はベンジルであって、それらの組合せもある。1つのこのような錯体において、1つのAはメチル、1つのAはベンジルである。
これには、下記式を有する好ましい架橋大多環式配位子を含む:
Figure 0004489190
この式において、“R”は独立してH、直鎖または分岐、置換または非置換C-C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択される;好ましくは、マクロポリサイクル環におけるすべての窒素原子は、遷移金属と配位結合されている。
下記式を有する架橋大多環式配位子も好ましい:
Figure 0004489190
この式において、
-各“n”は、R部分が共有結合している炭素原子の原子価を満たす、1および2から独立して選択される整数である;
-各“R”および“R”は独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリールおよびヘテロアリールから選択されるか、あるいはRおよび/またはRは共有結合して、芳香族、ヘテロ芳香族、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成しており、好ましくは、すべてのRはHであり、Rは直鎖または分岐、置換または非置換C-C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルから独立して選択される;
-各“a”は2または3から独立して選択される整数である;
-好ましくは、架橋マクロポリサイクル環におけるすべての窒素原子は、遷移金属と配位結合されている。
これらには、下記式を有する好ましい架橋大多環式配位子を含む:
Figure 0004489190
これらの式のいずれでも、“R”は独立してH、あるいは、好ましくは、直鎖または分岐、置換または非置換C-C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択される;好ましくは、マクロポリサイクル環におけるすべての窒素原子は、遷移金属と配位結合されている。
本発明は、その精神および範囲から逸脱していない、多数のバリエーションおよび代わりの態様を有している。そのため、本発明の組成物において、大多環式配位子は下記のいずれで置き換えることもできる:
Figure 0004489190
上記において、R、R′、R″、R”’部分には、例えばメチル、エチルまたはプロピルがある。(上記式において、あるN原子に付された短い斜線は、メチル基の別な表示である。)
上記の例示構造はテトラアザ誘導体(4つのドナー窒素原子)からなるが、本発明による配位子およびその対応する錯体は、例えば下記のいずれからも製造できる:
Figure 0004489190
更に、単一の有機ポリマクロサイクル、好ましくはシクラムの架橋誘導体だけを用いて、本発明の様々なブリーチ触媒化合物が製造され、これらのうち多くは新規化合物であると考えられる。シクラム誘導および非シクラム誘導双方の架橋種の好ましい遷移金属触媒が下記で例示されているが、それらに限定されない:
Figure 0004489190
本発明の他の態様には、下記配位子との遷移金属錯体、例えばMn、FeまたはCr錯体、特にその金属の(II)および/または(III)酸化状態錯体もある:
Figure 0004489190
上記式中Rは独立してH(好ましくは非H)、および直鎖または分岐、置換または非置換C-C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択され、Lは前記いずれかの連結部分、例えば1.9または1.10である;
Figure 0004489190
上記式中Rは前記のとおりである;m、n、oおよびpは独立しており、ゼロまたは正の整数であって、独立して変わるが、但しm+n+o+pの合計は0〜8である;Lは前記いずれかの連結部分である;
Figure 0004489190
上記式中XおよびYは前記いずれかのRであり、m、n、oおよびpは前記のとおりであり、qは整数、好ましくは1〜4である;または更に一般的には:
Figure 0004489190
上記式中Lは前記いずれかの連結部分であり、XおよびYは前記いずれかのRであり、m、n、oおよびpは前記のとおりである。一方、もう1つの有用な配位子は以下である:
Figure 0004489190
上記式中Rは前記いずれのR部分でもよい。
側基部分
大多環式硬質配位子、並びにそれに対応した遷移金属錯体および組成物は、R部分に加えて、またはその代わりに、1以上の側基部分を有していてもよい。このような側基部分は、非制限的に、下記のいずれかで例示される:
Figure 0004489190
上記式中Rは例えばC-C12アルキル、更に典型的にはC-Cアルキルであり、ZおよびTは1.10で定義されたとおりである。側基部分は、例えば、特定の溶媒補助物への触媒の溶解を補助することが望まれるならば、有用かもしれない。
一方、いかなる前記の高度に硬い架橋大多環式配位子と、示されたいかなる金属との錯体も、本発明内においては同等である。
遷移金属がマンガンおよび鉄から選択される、最も好ましくはマンガンである触媒が好ましい。遷移金属ブリーチ触媒における遷移金属:大多環式配位子のモル比が1:1である触媒も好ましく、触媒が遷移金属ブリーチ触媒錯体当たり1つの金属のみを有したものが更に好ましい。別な好ましい金属ブリーチ触媒は、単金属、単核錯体である。記載された“単金属、単核錯体”という用語は、化合物モル当たり1つだけの金属原子、および架橋大多環式配位子モル当たり1つだけの金属原子を有した化合物の好ましいクラスを特定して区別するために、必須の遷移金属ブリーチ触媒化合物に言及する上で、本明細書では用いられている。
好ましい遷移金属ブリーチ触媒には、架橋大多環式配位子における少くとも4つのドナー原子、好ましくは少くとも4つの窒素ドナー原子において、そのうち2つが同一遷移金属と180±50°のアピカル(apical)結合角を形成し、そのうち2つが90±20°で少くとも1つのエクァトリアル(equatrial)結合角を形成しているものもある。このような触媒は、好ましくは、全部で4または5つの窒素ドナー原子を有し、ねじれ八面体(三方ねじれ晶および全正方晶ねじれを含む)およびねじれた三方晶から選択される配位幾何形態も有して、好ましくは、更に架橋大多環式配位子は(例えば、Hancock and Martell,Chem.Rev.,1989,89,p.1894で記載されたような)折りたたみ配座をとる。遷移金属錯体における架橋大多環式配位子の折りたたみ配座は、更に以下で示されている:
Figure 0004489190
この触媒は後の例1の錯体である。中心原子はMnである;その右側にある2つの配位子は塩素である;ビシクラム(Bcyclam)配位子はねじれ八面体構造の左側を占めている。その錯体は、“アキシアル”位で2つのドナー原子を組み込んだ、158°のN-Mn-N角を有している;2つの塩素配位子と同平面上にある窒素ドナー原子について、それに対応したN-Mn-N角は83.2°である。
換言すると、好ましい合成、洗濯またはクリーニング組成物は、“オープン”および/または“平面”および/または“平坦”な配座とは異なる折りたたまれた配座で、かなりエネルギー的に優位な配位子が存在している、大多環式配位子の遷移金属錯体を含有している。比較のために、不利な配座は、例えば、参考のため組み込まれる、Hancock and Martell,Chemical Reviews,(1989),89,p.1894(図18参照)で示された、いずれのトランス構造もそうである。
前記された配位の記載からみて、本発明には、特にMn(II)またはMn(III)、あるいはそれに対応したFe(II)、Fe(III)、Cr(II)またはCr(III)をベースにした遷移金属ブリーチ触媒を含んだブリーチ組成物があり、その場合に、前記のようなねじれが実質的にある場合を特に含めて、大多環式硬質配位子における2つのドナー原子、好ましくは2つの窒素ドナー原子は相互にトランス位の配位幾何形態をとり、大多環式硬質配位子における少くとも2つのドナー原子、好ましくは少くとも2つの窒素ドナー原子はシス-エクァトリアル位の配位幾何形態をとっている。
本組成物は不斉部位の数が様々に異なる遷移金属ブリーチ触媒を更に含有することができ、そのためS-およびR-双方の絶対配座を立体化学的に活性な部位でとることができる。幾何異性のような他のタイプの異性も含まれる。遷移金属ブリーチ触媒には、幾何または立体異性体の混合物も更に含む。
触媒の精製
一般的に、遷移金属ブリーチ触媒の純度の状態は様々であってよいが、但し合成の副産物、遊離配位子、未反応遷移金属塩前駆体、コロイド性有機または無機粒子などのようないかなる不純物も、遷移金属ブリーチ触媒の有用性を実質的に減少させるような量で存在していてはならない。本発明の好ましい態様には、遷移金属ブリーチ触媒が、有効酸素(AvO)を過剰に消費しないように、いずれか適切な手段で精製されたものを含むことがわかった。過剰なAvO消費とは、20〜40℃で溶液を経時的に漂白、酸化または触媒するAvOレベルの指数的減少の事例を含めて定義される。好ましい遷移金属ブリーチ触媒は、精製または未精製にかかわらず、pH約9(炭酸塩/重炭酸塩緩衝液)温度約40℃の希水性アルカリ緩衝液中に入れられたときに、AvOレベルに関して経時的に比較的定常的な減少を示し、好ましい場合において、この減少速度は直線的またはほぼ直線的である。好ましい態様において、%AvO vs.時間(sec)のグラフの傾き(以下、“AvO傾き”)により示される、40℃でのAvO消費速度は、約−0.0050〜約−0.0500、更に好ましくは約−0.0100〜約−0.0200である。このため、本発明による好ましいMn(II)ブリーチ触媒は約−0.0140〜約−0.0182のAvO傾きを有する;逆に、やや好ましくない遷移金属ブリーチ触媒は−0.0286のAvO傾きを有する。
遷移金属ブリーチ触媒の水溶液中でAvO消費を調べるために好ましい方法には、周知のヨード滴定法またはその変法、例えば過酸化水素で常用される方法がある。例えば、Organic Peroxides,Vol.2.,D.Swern(Ed.),Wiley-Interscience,New York,1971,例えばp.585の表およびそこでの参考文献、例えばP.D.Bartlett and R.Altscul,J.Amer.Chem.Soc.,67,812(1945)およびW.E.Cass,J.Amer.Chem.Soc.,68,1976(1946)参照。モリブデン酸アンモニウムのような促進剤も使用できる。本発明で用いられる一般的操作は、マイルドなアルカリ緩衝液、例えばpH9の炭酸塩/重炭酸塩液中で触媒および過酸化水素の水溶液を調製して、好ましくは冷却(氷)しながら氷酢酸を用いた酸性化で過酸化水素の余分なロスが“抑えられた”溶液の一部の定期的採取により、過酸化水素の消費をモニターすることである。これらの一部は、場合により、完全な反応を促すためにモリブデン酸アンモニウム(特に低純度モリブデン酸塩、例えばU.S.4,596,701参照)をときどき好ましくは用いて、ヨウ化カリウムと反応させ、その後チオ硫酸ナトリウムを用いて逆滴定することにより分析できる。他の様々な分析操作、例えば温度測定操作、電位緩衝液法(Ishibashi et al.,Anal.Chim.Acta(1992),261(1-2),405-10)または過酸化水素の測定に関する光度測定操作(1992年5月13日付EP485,000A2)が用いうる。本遷移金属ブリーチ触媒の存在下または非存在下で、例えば過酢酸および過酸化水素の分別測定を行える様々な方法も有用である;例えば1992年10月16日付JP92-303215参照。
本発明のもう1つの態様には、未処理触媒と比較して少くとも約10%のAvOロスを減少させる程度まで精製された遷移金属ブリーチ触媒を配合した洗濯およびクリーニング組成物がある(処理遷移金属ブリーチ触媒のAvO傾き:未処理遷移金属ブリーチ触媒のAvO傾きの比率-実際にはAvOの比率を表すことから、単位は無次元である)。換言すると、AvO傾きは上記の好ましい範囲内に入るような精製で改善される。
本発明の更にもう1つの態様において、洗濯およびクリーニング製品中への配合、または他の有用な酸化触媒用として、合成されたような遷移金属ブリーチ触媒の適合性を改善する上で特に有効な、2つのプロセスが明らかにされた。1つのこのようなプロセスは、固形の遷移金属ブリーチ触媒を芳香族炭化水素溶媒で抽出することにより、製造された遷移金属ブリーチ触媒を処理するステップを有したプロセスである;適切な溶媒は使用条件下で酸化安定性であり、ベンゼンおよびトルエン、好ましくはトルエンである。意外にも、トルエン抽出は、はっきりとわかる程度に、AvO傾きを改善することができる(前記の開示参照)。
遷移金属ブリーチ触媒のAvO傾きを改善するために用いられるもう1つのプロセスは、小さなまたはコロイド性の粒子を除去するために適したロ過手段を用いて、その溶液をロ過することである。このような手段には、微孔フィルターの使用、遠心、またはコロイド性固形物の凝集がある。
更に詳しくは、遷移金属ブリーチ触媒を精製するための完全な操作は下記のとおりである:
(a)製造された遷移金属ブリーチ触媒を熱アセトニトリルに溶解させる;
(b)ガラスマイクロファイバー(例えば、Whatman市販のガラスマイクロファイバーロ紙)により、熱時、例えば約70℃で、得られた溶液をロ過する;
(c)所望であれば、コロイド性粒子が除去されるように、0.2ミクロン膜(例えば、Millipore市販の0.2ミクロンフィルター)で最初のロ液をロ過するか、または遠心する;
(d)2回目のロ液を蒸発乾固させる;
(e)例えば、固形ブリーチ触媒の容量の2倍量でトルエンを5回用いて、ステップ(d)の固形物をトルエンで洗浄する;
(f)ステップ(e)の生成物を乾燥させる。
芳香族溶媒での洗浄および/または微粒子の除去と都合よく併用しうるもう1つの操作は再結晶化である。例えばMn(II)ビシクラムクロリド遷移金属ブリーチ触媒の再結晶化は、熱アセトニトリルから行える。再結晶化は欠点を有することがあり、例えばそれはときどきコスト高になる。
本発明は多くの別な態様および派生形態を有している。例えば、洗濯洗剤および洗濯洗剤添加物分野において、本発明には、あらゆる種類のブリーチ含有またはブリーチ添加組成物、例えば主要オキシダントとして過ホウ酸ナトリウムまたは過炭酸ナトリウムおよび/またはOXONEのような前形成過酸誘導体、本発明の遷移金属触媒、テトラアセチルエチレンジアミンまたは類似化合物のようなブリーチアクチベーターを、ノナノイルオキシベンゼンスルホネートナトリウム塩などと共にまたはそれなしで含有した完全処方重質顆粒洗剤を含む。
他の適切な組成物形態には、洗濯ブリーチ添加粉末、顆粒または錠剤形自動皿洗い洗剤、みがき粉および浴室クリーナーがある。固形組成物では、触媒系は溶媒(水)を欠いていてもよい-これはクリーニングされる(または酸化される汚れを含んだ)基材(汚れた表面)と一緒にユーザーにより加えられる。
本発明の他の望ましい態様には、歯磨剤または義歯クリーニング組成物がある。遷移金属錯体を添加できる適切な組成物には、安定化された過炭酸ナトリウムを含有した歯磨組成物(例えば、U.S.5,424,060参照)、または無水ペルボレート、ペルボレート一水和物および滑剤、モノペルサルフェート、非粒状ペルボレート一水和物、タンパク質分解酵素および金属イオン封鎖剤の前粒状化圧縮混合物を含んだ混合物から誘導されたU.S.5,476,607の義歯クリーナーがあるが、無酵素組成物も非常に有効である。場合により、賦形剤、ビルダー、着色剤、フレーバーおよび界面活性剤もこのような組成物に加えてよく、これらは意図した用途に特徴的な補助物である。RE32,771は他の義歯クリーニング組成物について記載しており、それには本発明の遷移金属触媒およびブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸の組合せも有利に加えられる。そのため、例えば約0.00001〜約0.1%の本遷移金属触媒および約0.1〜約25%のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸の単純混合により、錠剤形態への圧縮に特に適したクリーニング組成物が得られる;この組成物はホスフェート塩、改良されたペルボレート塩混合物も含んでおり、その改良は全クリーニング組成物の約50〜約70重量%の量で無水ペルボレートおよび一水和物ペルボレートの組合せにあって、その組合せでは全クリーニング組成物の少くとも20重量%の無水ペルボレートを含んでおり、上記組合せには、その組合せの約0.01〜約0.70重量%のポリマーフルオロカーボンと共に圧縮顆粒混合物中で存在する部分、および全組成物の約10〜約50重量%の量で存在するキレート化または金属イオン封鎖剤を有しており、上記クリーニング組成物は、水溶液に溶解されたときには5分間以内の浸漬時間で汚れた表面などをクリーニングして、従来よりも崩壊時の溶液の透明さおよびクリーニング効力の点で著しい改善を示すことができる。もちろん、義歯クリーニング組成物では、このような組成物の洗練化まで行わなくてもよく、触媒酸化の実施のために必須でない補助物、例えばフッ素化ポリマーは、所望であれば省略してもよい。
もう1つの非制限例において、遷移金属触媒およびブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸の本組合せは、モノペルフタレート、例えばそのマグネシウム塩を含んだ発泡義歯クリーニング組成物、および/または参考のため本明細書に組み込まれるU.S.4,490,269の組成物に加えることができる。好ましい義歯クリーニング組成物には錠剤形態を有するものがあり、錠剤組成物は約100〜約200mg/錠剤の範囲内の活性酸素レベルにより特徴付けられる;組成物は6時間以上にわたり約50%以上の芳香残留レベルで特徴付けられる。特に芳香残留に関した更なる詳細については、参考のため組み込まれるU.S.5,486,304参照。
本発明の利点および効果は、そのクリーニング組成物が、遷移金属触媒およびブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸の選択された組合せを有しない組成物と比較して、優れた漂白性を有していることである。漂白性の優越性は、非常に低レベルの遷移金属ブリーチ触媒を用いて得られる。本発明には、反復洗浄で布帛にダメージを与える傾向が低い、布帛洗浄に特に適した態様を含んでいる。しかしながら、多くの他の効果も得られる;例えば、組成物は、例えば、除去困難な汚れ皮膜を有したオーブンの内部またはキッチン表面のような耐久性硬質表面の難しいクリーニングに際して、所要どおりに比較的強力である。組成物は、例えばキッチンまたは浴室で汚れを遊離させるために“前処理”方式で、あるいは例えば完全処方重質洗濯洗剤顆粒で“主洗浄”方式で用いることができる。更に、漂白および/または汚れ除去利点に加えて、本組成物の他の利点には、洗濯されたテクスタイルからキッチンカウンタートップおよび浴室タイルまで表面の衛生状態を改善しうる効力がある。理論に拘束されることなく、組成物は細菌、ウイルス、サブウイルス粒子およびカビを含めた様々な微生物を抑制または殺し、ある毒素のような好ましくない非生命タンパク質および/またはペプチドを壊す上で役立つと考えられる。
本発明で有用な遷移金属ブリーチ触媒はいかなる好都合な経路で合成してもよい。しかしながら、具体的な合成方法が非制限的に以下で詳細に示されている。
例1.〔Mn(ビシクラム)Cl 〕の合成
Figure 0004489190
(a)方法I
“ビシクラム(Bcyclam)”(5,12-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカン)を、G.R.Weisman et al.,J.Amer.Chem.Soc.,(1990),112,8604で記載された合成法により製造する。ビシクラム(1.00g、3.93mmol)を乾燥CHCN(35ml、CaHから蒸留)に溶解する。次いで、CHCNが沸騰しはじめるまで、溶液を15mmで脱気する。次いでフラスコをArで大気圧に戻す。この脱気操作は4回繰返す。H.T.Witteveen et al.,J.Inorg.Nucl.Chem.,(1974),36,1535の文献操作に従い合成されたMn(ピリジン)Cl(1.12g、3.93mmol)をAr下で加える。濁った反応液はゆっくりと黒ずみだす。室温で一夜撹拌後、反応液は懸濁された微粒子で暗褐色になりだす。反応液を0.2μフィルターでロ過する。ロ液は淡黄褐色である。このロ液をロートエバポレーターで蒸発乾固させる。室温において0.05mmで一夜乾燥後、灰白色固体生成物1.35gを収率90%で集める。元素分析:%Mn,14.45;%C,44.22;%H,7.95;〔Mn(ビシクラム)Cl〕,MnC1430Cl2’MW=380.26の理論値;実測値:%Mn,14.98;%C,44.48;%H,7.86;イオンスプレー質量スペクトル測定では、〔Mn(ビシクラム)(ホルメート)〕に相当する354muで1つの主要ピークを示す。
(b)方法II
上記と同様の方法で製造された、蒸留したばかりのビシクラム(25.00g、0.0984mol)を乾燥CHCN(900ml、CaHから蒸留)に溶解する。次いで、CHCNが沸騰しはじめるまで、溶液を15mmで脱気する。次いでフラスコをArで大気圧に戻す。この脱気操作は4回繰返す。MnCl(11.25g、0.0894mol)をAr下で加える。濁った反応液は直ちに黒ずみだす。還流下で4時間撹拌後、反応液は懸濁された微粒子で暗褐色になりだす。反応液を乾燥条件下0.2μフィルターでロ過する。ロ液は淡黄褐色である。このロ液をロートエバポレーターで蒸発乾固させる。得られた黄褐色固体物を室温において0.05mmで一夜乾燥させる。固体物をトルエン(100ml)に懸濁し、加熱還流する。トルエンを注ぎだし、その操作を別のトルエン100mlで繰返す。残留したトルエンはロートエバポレーターで除去する。室温において0.05mmで一夜乾燥後、淡青色固体生成物31.75gを収率93.5%で集める。元素分析:%Mn,14.45;%C,44.22;%H,7.95;%N,14.73;%Cl,18.65;〔Mn(ビシクラム)Cl〕,MnC1430Cl2’MW=380.26の理論値;実測値:%Mn,14.69;%C,44.69;%H,7.99;%N,14.78;%Cl,18.90(カールフィッシャー水,0.68%);イオンスプレー質量スペクトル測定では、〔Mn(ビシクラム)(ホルメート)〕に相当する354muで1つの主要ピークを示す。
例2.〔Mn(C -ビシクラム)Cl 〕の合成
-ビシクラム=5-n-ブチル-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカン
Figure 0004489190
(a)C -ビシクラム合成
Figure 0004489190
四環式付加物IをH.Yamamoto and K.Maruoka,J.Amer.Chem.Soc.,(1981),103,4194の文献方法により製造する。I(3.00g、13.5mmol)を乾燥CHCN(50ml、CaHから蒸留)に溶解する。1-ヨードブタン(24.84g、135mmol)をAr下で撹拌溶液に加える。溶液を室温で5日間撹拌する。4-ヨードブタン(12.42g、67.5mmol)を加え、溶液をRTで更に5日間撹拌する。これらの条件下で、Iを13C-NMRで示されるように1-ヨードブタンで完全にモノアルキル化する。ヨウ化メチル(26.5g、187mmol)を加え、溶液を室温で更に5日間撹拌する。反応液をWhatman #4紙および真空ロ過でロ過する。白色固体物II(6.05g、82%)を集める。13C NMR(CDCl)16.3,21.3,21.6,22.5,25.8,49.2,49.4,50.1,51.4,52.6,53.9,54.1,62.3,63.5,67.9,79.1,79.2ppm;電子スプレー質量スペクトル(MH/2147)
II(6.00g、11.0mmol)を95%エタノール(500ml)に溶解する。水素化ホウ素ナトリウム(11.0g、290mmol)を加えると、反応液は乳白色に変わる。反応液をAr下で3日間撹拌する。塩酸(100ml、濃縮)を反応混合液中に1時間かけてゆっくり滴下する。反応混合液をロートエバポレーターで蒸発乾固させる。白色残渣を水酸化ナトリウム(500ml、1.00N)に溶解する。この溶液をトルエン(2×150ml)で抽出する。トルエン層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させる。ロ過による硫酸ナトリウムの除去後、トルエンをロートエバポレーターで蒸発乾固させる。残留油状物を高真空下(0.05mm)室温で一夜かけて乾燥させる。無色油状物2.95g、90%を得る。この油状物(2.10g)を短絡蒸留装置で蒸留する(0.05mmで蒸留器ヘッド温度115℃)。収量:2.00g。13C NMR(CDCl)14.0,20.6,27.2,27.7,30.5,32.5,51.2,51.4,54.1,54.7,55.1,55.8,56.1,56.5,57.9,58.0,59.9ppm;質量スペクトル(MH,297)
(b)〔Mn(C -ビシクラム)Cl 〕合成
-ビシクラム(2.00g、6.76mmol)を乾燥CHCN(75ml、CaHから蒸留)中でスラリー化する。次いで、CHCNが沸騰しはじめるまで、溶液を15mmで脱気する。次いでフラスコをArで大気圧に戻す。この脱気操作は4回繰返す。MnCl(0.81g、6.43mmol)をAr下で加える。濁った黄褐色反応液は直ちに黒ずみだす。還流下で4時間撹拌後、反応液は懸濁された微粒子で暗褐色になりだす。反応液を乾燥条件下0.2μ膜フィルターでロ過する。ロ液は淡黄褐色である。このロ液をロートエバポレーターで蒸発乾固させる。得られた白色固体物をトルエン(50ml)に懸濁し、加熱還流する。トルエンを注ぎだし、その操作を別のトルエン100mlで繰返す。残留したトルエンはロートエバポレーターで除去する。RTにおいて0.05mmで一夜乾燥後、淡青色固体物を収率88%で得る。イオンスプレー質量スペクトル測定では、〔Mn(C-ビシクラム)(ホルメート)〕に相当する396muで1つの主要ピークを示す。
例3.〔Mn(Bz-ビシクラム)Cl 〕の合成
Bz-ビシクラム=5-ベンジル-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカン
Figure 0004489190
(a)Bz-ビシクラム合成
この配位子は、臭化ベンジルを1-ヨードブタンの代わりに用いたこと以外、例2(a)で前記されたC-ビシクラム合成と同様に合成する。13C NMR(CDCl)27.6,28.4,43.0,52.1,52.2,54.4,55.6,56.4,56.5,56.9,57.3,57.8,60.2,60.3,126.7,128.0,129.1,141.0ppm;質量スペクトル(MH,331)
(b)〔Mn(Bz-ビシクラム)Cl 〕合成
この錯体は、Bz-ビシクラムをC-ビシクラムの代わりに用いたこと以外、例2(b)で前記された〔Mn(C-ビシクラム)Cl〕合成と同様に製造する。イオンスプレー質量スペクトル測定では、〔Mn(Bz-ビシクラム)(ホルメート)〕に相当する430muで1つの主要ピークを示す。
例4.〔Mn(C -ビシクラム)Cl 〕の合成
-ビシクラム=5-n-オクチル-12-メチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカン
Figure 0004489190
(a)C -ビシクラム合成
この配位子は、1-ヨードオクタンを1-ヨードブタンの代わりに用いたこと以外、例2(a)で前記されたC-ビシクラム合成と同様に合成する。質量スペクトル(MH,353)
(b)〔Mn(C -ビシクラム)Cl 〕合成
この錯体は、C-ビシクラムをC-ビシクラムの代わりに用いたこと以外、例2(b)で前記された〔Mn(C-ビシクラム)Cl〕合成と同様に製造する。イオンスプレー質量スペクトル測定では、〔Mn(C-ビシクラム)(ホルメート)〕に相当する452muで1つの主要ピークを示す。
例5.〔Mn(H -ビシクラム)Cl 〕の合成
-ビシクラム=1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカン
Figure 0004489190
-ビシクラムは、臭化ベンジルを1-ヨードブタンおよびヨウ化メチルの代わりに用いたこと以外、前記されたC-ビシクラム合成と同様に合成する。ベンジル基は接触還元により除去する。得られた5,12-ジベンジル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカンおよび10%Pd炭を85%酢酸に溶解する。この溶液を室温で1atmの水素ガス下で3日間撹拌する。溶液を真空下0.2マイクロフィルターでロ過する。ロータリーエバポレーターを用いた溶媒の蒸発後、生成物を無色油状物として得る。収率:90
Mn錯体は、H-ビシクラムをビシクラムの代わりに用いたこと以外、例1(b)で前記された〔Mn(ビシクラム)Cl〕合成と同様に製造する。元素分析:%C,40.92;%H,7.44;%N,15.91;〔Mn(H-ビシクラム)Cl〕,MnC1226Cl2’MW=352.2の理論値;実測値:%C,41.00;%H,7.60;%N,15.80;FAB質量スペクトル測定では、〔Mn(H-ビシクラム)Cl〕に相当する317muで1つの主要ピーク、および〔Mn(H-ビシクラム)Clに相当する352muでもう1つの小さなピークを示す。
例6.〔Fe(H -ビシクラム)Cl 〕の合成
-ビシクラム=1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔6.6.2〕ヘキサデカン
Figure 0004489190
Fe錯体は、無水FeClをMnClの代わりに用いたこと以外、例5で記載された〔Mn(H-ビシクラム)Cl〕合成と同様に製造する。元素分析:%C,40.82;%H,7.42;%N,15.87;〔Fe(H-ビシクラム)Cl〕,FeC1226Cl2’MW=353.1の理論値;実測値:%C,39.29;%H,7.49;%N,15.00;FAB質量スペクトル測定では、〔Fe(H-ビシクラム)Cl〕に相当する318muで1つの主要ピーク、および〔Fe(H-ビシクラム)Clに相当する353muでもう1つの小さなピークを示す。
例7
下記の合成:
クロロ-20-メチル-1,9,20,24,25-ペンタアザ-テトラシクロ〔7.7.7.13,7.111,15〕ペンタコサ-3,5,7(24),11,13,15(25)-ヘキサエンマンガン(II)ヘキサフルオロホスフェート,7(b);
トリフルオロメタンスルホノ-20-メチル-1,9,20,24,25-ペンタアザ-テトラシクロ〔7.7.7.13,7.111,15〕ペンタコサ-3,5,7(24),11,13,15(25)-ヘキサエンマンガン(II)トリフルオロメタンスルホネート,7(c)および
チオシアナト-20-メチル-1,9,20,24,25-ペンタアザ-テトラシクロ〔7.7.7.13,7.111,15〕ペンタコサ-3,5,7(24),11,13,15(25)-ヘキサエン鉄(II)チオシアネート,7(d)(a)配位子の合成20-メチル-1,9,20,24,25-ペンタアザ-テトラシクロ〔7.7.7.13,7.111,15〕ペンタコサ-3,5,7(24),11,13,15(25)-ヘキサエン
配位子7-メチル-3,7,11,17-テトラアザビシクロ〔11.3.117〕ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエンをK.P.Balakrishnan et al.,J.Chem.Soc.,Dalton Trans.,1990,2965の文献操作により合成する。
7-メチル-3,7,11,17-テトラアザビシクロ〔11.3.117〕ヘプタデカ-1(17),13,15-トリエン(1.49g、6mmol)およびO,O′-ビス(メタンスルホネート)-2,6-ピリジンジメタノール(1.77g、6mmol)をアセトニトリル(60ml)に別々に溶解させる。次いで、それらをアセトニトリル(1380ml)中無水炭酸ナトリウム(53g、0.5mol)の懸濁液にシリンジポンプで(1.2ml/hの速度で)加える。反応液の温度は60時間の全反応中65℃で維持する。
冷却後、溶媒を減圧下で除去し、残渣を水酸化ナトリウム溶液(200ml、4M)に溶解する。次いで生成物をベンゼン(100mlで6回)で抽出し、合わせた有機抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。ロ過後、溶媒を減圧下で除去する。次いで生成物をアセトニトリル/トリエチルアミン混合液(95:5)に溶解し、中性アルミナのカラム(2.5×12cm)に通す。溶媒の除去により白色固体物(0.93g、44%)を得る。
この生成物を、0℃で一夜冷却しながら合わせたエタノール/ジエチルエーテル混合液からの再結晶化で更に精製して、白色結晶固体物を得てもよい。C2129の分析計算値:C,71.75;H,8.32;N,19.93;実測値:C,71.41;H,8.00;N,20.00。質量スペクトルではm/z=352で〔C2130 の〕予想分子イオンピークを示す。H NMR(400MHz,CDCN)スペクトルは、δ=1.81(m,4H),2.19(s,3H),2.56(t,4H),3.52(t,4H),3.68(AB,4H),4.13(AB,4H),6.53(d,4H)および7.07(t,2H)でピークを示す。13C NMR(75.6MHz,CDCN)スペクトルは、δ=24.05,58.52,60.95,62.94,121.5,137.44および159.33ppmで8つのピークを示す。
すべての金属錯体形成反応は、蒸留および脱気溶媒を用いて、不活性雰囲気グローブボックス中で行う。
(b)配位子L とビス(ピリジン)マンガン(II)クロリドとの錯体形成
ビス(ピリジン)マンガン(II)クロリドは、H.T.Witteveen et al.,J.Inorg.Nucl.Chem.,1974,36,1535の文献操作に従い合成する。
配位子L(1.24g、3.5mmol)、トリエチルアミン(0.35g、3.5mmol)およびヘキサフルオロリン酸ナトリウム(0.588g、3.5mmol)をピリジン(12ml)に溶解する。これにビス(ピリジン)マンガン(II)クロリドを加え、反応液を一夜撹拌する。次いで反応液をロ過して、白色固体物を除去する。洗液がもはや着色しなくなるまで、この固体物をアセトニトリルで洗浄し、その後合わせた有機ロ液を減圧下で蒸発させる。残渣を最少量のアセトニトリルに溶解し、一夜かけて蒸発させ、明赤色結晶を得る。収量:0.8g(39%);C2131MnClの分析計算値:C,43.00;H,4.99;N,11.95;実測値:C,42.88;H,4.80;N,11.86。質量スペクトルではm/z=441で〔C2131MnClの〕予想分子イオンピークを示す。希釈水溶液の電子スペクトルは、260および414nm(各々ε=1.47×10および773M-1cm-1)で2つの吸収バンドを示す。錯体のIRスペクトル(KBr)は、1600cm-1(ピリジン)のバンドと、840および558cm-1(PF )の強いバンドとを示す。
(c)配位子とマンガン(II)トリフルオロメタンスルホネートとの錯体形成
マンガン(II)トリフルオロメタンスルホネートは、Bryan and Dabrowiak,Inorg.Chem.,1975,14,297の文献操作に従い製造する。
マンガン(II)トリフルオロメタンスルホネート(0.883g、2.5mmol)をアセトニトリル(5ml)に溶解する。これをアセトニトリル(5ml)中配位子L(0.878g、2.5mmol)およびトリエチルアミン(0.25g、2.5mmol)の溶液に加える。次いでこれを2時間加熱してからロ過し、冷却後に減圧下で溶媒を除去する。残渣を最少量のアセトニトリルに溶解し、ゆっくり蒸発させて、橙色結晶を得る。収量:1.06g(60%);Mn2329の分析計算値:C,39.20;H,4.15;N,9.95;実測値:C,38.83;H,4.35;N,10.10。質量スペクトルではm/z=555で〔Mn2229の予想ピークを示す。希釈水溶液の電子スペクトルは、260および412nm(各々ε=9733および607M-1cm-1)で2つの吸収バンドを示す。錯体のIRスペクトル(KBr)は、1600cm-1(ピリジン)と、1260、1160および1030cm-1(CFSO)とのバンドとを示す。
(d)配位子と鉄(II)トリフルオロメタンスルホネートとの錯体形成
鉄(II)トリフルオロメタンスルホネートは、Tait and Busch,Inorg.Synth.,1978,XVIII,7の文献操作によりその場で製造する。
配位子(0.833g、2.5mmol)およびトリエチルアミン(0.505g、5mmol)をアセトニトリル(5ml)に溶解する。これにアセトニトリル(5ml)中ヘキサキス(アセトニトリル)鉄(II)トリフルオロメタンスルホネート(1.5g、2.5mmol)の溶液を加え、暗赤色溶液を得る。次いでナトリウムチオシアネート(0.406g、5mmol)を加え、反応液を更に1時間撹拌する。次いで溶媒を減圧下で除去し、得られた固体物をメタノールから再結晶化して、赤色微結晶を得る。収量:0.65g(50%);Fe2329の分析計算値:C,52.76;H,5.59;N,18.74;実測値:C,52.96;H,5.53;N,18.55。質量スペクトルではm/z=465で〔Fe2229の予想分子イオンピークを示す。H NMR(300MHz,CDCN)δ=1.70(AB,2H),2.0(AB,2H),2.24(s,3H),2.39(m,2H),2.70(m,4H),3.68(m,4H),3.95(m,4H),4.2(AB,2H),7.09(d,2H),7.19(d,2H),7.52(t,1H),7.61(d,1H);スペクトルのIRスペクトル(KBr)は、1608cm-1(ピリジン)のピークと、2099および2037cm-1(SCN)の強いピークとを示す。
ブリーチアクチベーターおよび有機過カルボン酸
本発明組成物および方法の別な必須成分は、ブリーチアクチベーター、有機過カルボン酸またはそれらの混合物である。有機ペルオキシ酸には、例えば親水性および疎水性モノまたはジペルオキシ酸がある。これらには、ペルオキシカルボン酸、ペルオキシイミド酸、アミドペルオキシカルボン酸、またはカルシウム、マグネシウムもしくは混合カチオン塩を含めたそれらの塩がある。様々な種類の過酸が、遊離形で、および過酸化水素源と組合せたときペルヒドロライズ(perhydrolyze)して対応する過酸を放出する、“ブリーチアクチベーター”として知られる前駆体として用いられる。
酸素ブリーチとして本発明で有用な有機過カルボン酸には、Interoxから市販されているモノペルオキシフタル酸マグネシウム六水和物、m-クロロ過安息香酸およびその塩、4-ノニルアミノ-4-オキソペルオキシ酪酸およびジペルオキシドデカン二酸、およびそれらの塩がある。このようなブリーチは、U.S.4,483,781、1985年6月3日付で出願されたBurnsらのU.S.特許出願740,446号、1985年2月20日付で公開されたEP-A 133,354、およびU.S.4,412,934で開示されている。高度に好ましい酸素ブリーチには、U.S.4,634,551で記載されたような6-ノニルアミノ-6-オキソペルオキシカプロン酸(NAPAA)もあり、式HO-O-C(O)-R-Yを有したものを含み、ここでRは1〜約22の炭素原子を有するアルキレンまたは置換アルキレン基、あるいはフェニレンまたは置換フェニレン基であり、Yは水素、ハロゲン、アルキル、アリール、-C(O)OHまたは-C(O)OOHである。
本発明で使用しうる有機過カルボン酸には1、2またはそれ以上のペルオキシ基を有したものがあり、脂肪族でもまたは芳香族でもよい。有機過カルボン酸が脂肪族であるとき、非置換酸は適切には直鎖式:HO-O-C(O)-(CH-Yを有しており、ここでYは例えばH、CH、CHCl、COOHまたはC(O)OOHであり、nは1〜20の整数である。分岐類縁体でもよい。有機過カルボン酸が芳香族であるとき、非置換酸は適切には式:HO-O-C(O)-C-Yを有しており、ここでYは水素、アルキル、アルキルハロゲン、ハロゲン、COOHまたはC(O)OOHである。
酸素ブリーチとして有用なモノペルオキシカルボン酸は、アルキル過カルボン酸およびアリール過カルボン酸、例えばペルオキシ安息香酸および環置換ペルオキシ安息香酸、例えばペルオキシ-α-ナフトエ酸;脂肪族、置換脂肪族およびアリールアルキルモノペルオキシ酸、例えばペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸およびN,N-フタロイルアミノペルオキシカプロン酸(PAP);6-オクチルアミノ-6-オキソペルオキシヘキサン酸で例示される。モノペルオキシカルボン酸は過酢酸のように親水性であっても、または比較的疎水性であってもよい。疎水性タイプには炭素原子6以上の鎖を有したものがあり、好ましい疎水性タイプは、過酸が脂肪族過酸であるように位置した、1以上のエーテル酸素原子および/または1以上の芳香族部分で場合により置換された、直鎖脂肪族C-C14鎖を有している。更に一般的には、エーテル酸素原子および/または芳香族部分によるこのような任意の置換は、いかなる過酸またはブリーチアクチベーターにも適用しうる。1以上のC-C16直鎖または分岐長鎖置換基を有した分岐鎖過酸タイプおよび芳香族過酸も有用である。過酸は酸形でも、またはブリーチ安定性カチオンとの適切な塩としても使える。下記式の有機過カルボン酸またはその混合物が非常に有用である:
Figure 0004489190
上記式中Rは約1〜約14の炭素原子を有するアルキル、アリールまたはアルカリールであり、Rは約1〜約14の炭素原子を有するアルキレン、アリーレンまたはアルカリーレンであり、RはH、あるいは約1〜約10の炭素原子を有するアルキル、アリールまたはアルカリールである。これらの過酸がRおよびRの合計で約6以上、好ましくは約8〜約14の炭素原子を有しているとき、それらはいわゆる“黒ずんだ”タイプを含めた様々な比較的疎水性または“親水性”のしみを漂白するための疎水性過酸として特に適している。カルシウム、マグネシウムまたは置換アンモニウム塩も有用である。
他の有用な過酸およびブリーチアクチベーターは、イミド過酸およびイミドブリーチアクチベーターのファミリーに属する。これらには、フタロイルイミドペルオキシカプロン酸、関連アリールイミド置換およびアシルオキシ窒素誘導体がある。このような化合物のリスト、製法、並びに顆粒および液体双方を含めた洗濯組成物中へのそれらの配合については、U.S.5,487,818、U.S.5,470,988、U.S.5,466,825、U.S.5,419,846、U.S.5,415,796、U.S.5,391,324、U.S.5,328,634、U.S.5,310,934、U.S.5,279,757、U.S.5,246,620、U.S.5,245,075、U.S.5,294,362、U.S.5,423,998、U.S.5,208,340、U.S.5,132,431およびU.S.5,087,385参照。
有用なジペルオキシ酸には、例えば1,12-ジペルオキシドデカン二酸(DPDA)、1,9-ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシブラシル酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシイソフタル酸、2-デシルジペルオキシブタン-1,4-二酸および4,4′-スルホニルビスペルオキシ安息香酸がある。2つの比較的親水性の基が分子の末端に存在する構造のために、ジペルオキシ酸は、例えば“ヒドロトロピック”(hydrotropic)として、親水性および疎水性モノ過酸とは別にときどき分類されてきた。一部のジ過酸は、特にそれらがペルオキシ酸部分を分離させる長鎖部分を有しているとき、全く文字通りの意味で疎水性である。
更に一般的には、酸素ブリーチ、特に過酸、およびブリーチアクチベーターに関連して用いられる“親水性”および“疎水性”という用語は、第一に、所定の酸素ブリーチが溶液中の遊離染料の漂白を有効に行って、布帛灰色化および変色を防ぎ、および/またはティー、ワインおよびグレープジュースのような親水性のしみを除くかどうかに基づいており、この場合にそれは“親水性”と称される。酸素ブリーチまたはブリーチアクチベーターが、黒ずんだ、脂肪性、カロチノイドまたは他の疎水性の汚れで、有意のしみ抜き、白さ改善またはクリーニング効果を有するときには、それは“疎水性”と称される。その用語は、過酸化水素源と併用された過酸またはブリーチアクチベーターに言及するときにもあてはまる。酸素ブリーチ系の親水性能に関する現行の商業的なベンチマークは、親水性漂白のベンチマークについて、TAEDまたは過酢酸である。NOBSまたはNAPAAは、疎水性漂白について対応するベンチマークである。過酸およびここでは拡大してブリーチアクチベーターも含めた酸素ブリーチに関する“親水性”、“疎水性”および“ヒドロトロピック”という用語は、文献ではそれよりやや狭く用いられている。特に、Kirk Othmer’s Encyclopedia o Chemical Technology,Vol.4,p.284-285参照。この文献は、ベースとなる基準として、クロマトグラフィー保持時間および臨界ミセル濃度について示しており、本発明で使える疎水性、親水性およびヒドロトロピック酸素ブリーチおよびブリーチアクチベーターの好ましいサブクラスを特定して、および/または特徴付ける上で有用である。
本発明で有用なブリーチアクチベーターにはアミド、イミド、エステルおよび無水物がある。構造R-C(O)-Lとして脱離基に共有結合された、通常少くとも1つの置換または非置換アシル部分が存在しており、ここでRはC-C18飽和または不飽和アルキル、アリールまたはアリールアルキル部分である。1つの好ましい使用態様において、ブリーチアクチベーターは、単一製品で、ペルボレートまたはペルカーボネートのような過酸化水素源と組み合わされる。便利なことに、単一製品ではブリーチアクチベーターに相当する過カルボン酸を水溶液中その場で(即ち、洗浄プロセス中に)生成する。その製品自体は含水した、例えば粉末でもよいが、但し貯蔵安定性が認められる量および流動度で水がコントロールされねばならない。一方、製品は無水固形物または液体でもよい。もう1つの態様において、ブリーチアクチベーターまたは酸素ブリーチはステイン・スティック(stain stick)のような前処理製品中に配合され、汚れた前処理基材は、例えば過酸化水素源での別な処理に付すことができる。上記ブリーチアクチベーター構造RC(O)Lに関して、過酸形成アシル部分RC(O)-に結合した脱離基の原子は、最も典型的にはOまたはNである。ブリーチアクチベーターは、非荷電、正荷電または負荷電の過酸形成部分および/または非荷電、正荷電または負荷電の脱離基を有することができる。1以上の過酸形成部分または脱離基が存在できる。例えば、U.S.5,595,967、U.S.5,561,235、U.S.5,560,862、またはU.S.5,534,179のビス(ペルオキシカーボニック)系参照。ブリーチアクチベーターは、脱離基または過酸形成部分において電子供与または電子放出部分で置換して、それらの反応性を変化させ、特定のpHまたは洗浄条件にそれらを多少なりとも適合させることができる。例えば、NOのような電子求引基は、マイルドなpH(例えば、約7.5〜約9.5)洗浄条件下で使用向けのブリーチアクチベーターの効力を改善する。
カチオン性ブリーチアクチベーターには、カチオン性ペルオキシイミド酸、ペルオキシ炭酸またはペルオキシカルボン酸を洗浄液にデリバリーする四級カルバメート-、四級カーボネート-、四級エステル-および四級アミド-タイプがある。類似しているが、非カチオン性のブリーチアクチベーターは、四級誘導体が望まれないときに利用しうる。更に詳しくは、カチオン性アクチベーターには、WO96-06915、U.S.4,751,015および4,397,757、EP-A-284292、EP-A-331,229およびEP-A-03520の四級アンモニウム置換アクチベーター、例えば2-(N,N,N-トリメチルアンモニウム)エチル-4-スルホフェニルカーボネート(SPCC)、N-オクチル-N,N-ジメチル-N10-カルボフェノキシデシルアンモニウムクロリド(ODC)、3-(N,N,N-トリメチルアンモニウム)プロピルナトリウム-4-スルホフェニルカルボキシレートおよびN,N,N-トリメチルアンモニウムトルイルオキシベンゼンスルホネートがある。EP-A-303,520、欧州特許明細書458,396および464,880で開示されたようなカチオン性ニトリル類も有用である。他のニトリルタイプはU.S.5,591,378で記載されたような電子求引置換基を有しており、その例には3,5-ジメトキシベンゾニトリルおよび3,5-ジニトロベンゾニトリルがある。
他のブリーチアクチベーターの開示には、GB836,988、864,798、907,356、1,003,310および1,519,351、ドイツ特許3,337,921、EP-A-0185522、EP-A-0174132、EP-A-0120591、米国特許第1,246,339号、第3,332,882号、第4,128,494号、第4,412,934号および第4,675,393号があり、アルカノイルアミノ酸のフェノールスルホネートエステルはU.S.5,523,434で開示されている。適切なブリーチアクチベーターにはアセチル化ジアミンタイプがあり、性質上親水性でもまたは疎水性でもよい。
上記クラスのブリーチアクチベーターの中で好ましいクラスには、アシルフェノールスルホネート、アシルアルキルフェノールスルホネートまたはアシルオキシベンゼンスルホネート(OBS脱離基)を含めたエステル類;アシルアミド類;およびカチオン性ニトリル類を含めた四級アンモニウム置換ペルオキシ酸前駆体がある。
好ましい親水性ブリーチアクチベーターには、N,N,N′,N′-テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)またはその関連物、例えばトリアセチルまたは他の非対称誘導体がある。TAEDおよびアセチル化炭水化物、例えばグルコースペンタアセテートおよびテトラアセチルキシロースが好ましい親水性ブリーチアクチベーターである。適用例に応じて、液体のアセチルトリエチルシトレートもフェニルベンゾエートのような有用性を有している。
好ましい疎水性ブリーチアクチベーターには、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(NOBSまたはSNOBS)、ラウリルオキシベンゼンスルホネートおよびデカノイルオキシ安息香酸またはその塩、後で詳細に記載される置換アミドタイプ、例えばNAPAAに関連したアクチベーター、および、例えば1991年10月29日付で発行されて、Hoechst Aktiengesellschaft,Frankfurt,Germanyに譲渡された、米国特許第5,061,807号明細書で記載されたような、あるイミド過酸ブリーチに関連したアクチベーターがある。日本公開特許出願(公開)4-28799では、例えば、一般式で記載され、更に詳しくは下記式でまとめられる化合物により示される有機過酸前駆体を含んだ、漂白剤および漂白洗剤組成物について記載している:
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上記式中Lはp-フェノールスルホン酸ナトリウム、RはCHまたはC1225、RはHである。本明細書で記載される脱離基および/または直鎖または分岐C-C16のRを有した、これら化合物のアナログも有用である。
もう1つのグループの過酸およびブリーチアクチベーターは、下記式の非環式イミドペルオキシカルボン酸およびその塩:
Figure 0004489190
下記式の環式イミドペルオキシカルボン酸およびその塩:
Figure 0004489190
並びに(iii)上記化合物(i)および(ii)の混合物から誘導されるものである;上記式中Mは水素および電荷qを有するブリーチ適合性カチオンから選択される;yおよびzは上記化合物が電気的に中性となるような整数である;E、AおよびXはヒドロカルビル基からなる;上記の末端ヒドロカルビル基はEおよびA内に含まれる。対応するブリーチアクチベーターの構造は、ペルオキシ部分および金属を除いて、それを脱離基Lで置き換えることにより得られるが、ここでその脱離基は別に定義されたいかなる脱離基部分であってもよい。好ましい態様では、上記化合物において、Xが直鎖C-Cアルキルであり、Aが
Figure 0004489190
(上記式中nは0〜約4である)および
Figure 0004489190
(上記式中RおよびEは上記の末端ヒドロカルビル基であり、R、RおよびRは独立してH、C-C飽和アルキルおよびC-C不飽和アルキルから選択される;上記の末端ヒドロカルビル基は少くとも6つの炭素原子を有するアルキル基、更に典型的には約8〜約16の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルである)から選択される、一群の洗剤組成物がある。
他の適切なブリーチアクチベーターには、4-ベンゾイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(SBOBS)、1-メチル-2-ベンゾイルオキシベンゼン-4-スルホン酸ナトリウム、4-メチル-3-ベンゾイルオキシ安息香酸ナトリウム(SPCC)、トリメチルアンモニウムトルイルオキシベンゼンスルホネートまたは3,5,5-トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(STHOBS)がある。
ブリーチアクチベーターは、典型的には組成物の20重量%以内、好ましくは0.1〜10%の量で用いられるが、それより高いレベル、40%以上でも、例えば高濃縮ブリーチ添加製品形態または器具自動投入向け形態のときには有用である。
本発明で有用な高度に好ましいブリーチアクチベーターはアミド置換されており、下記式のいずれかを有するか、またはその混合物である:
Figure 0004489190
上記式中、Rは、親水性タイプ(短いR)および疎水性タイプ(Rは特に6、好ましくは約8〜約12である)の双方を含めた、約1〜約14の炭素原子を有するアルキル、アリールまたはアルカリールであり、Rは約1〜約14の炭素原子を有するアルキレン、アリーレンまたはアルカリーレンであり、RはH、あるいは約1〜約10の炭素原子を有するアルキル、アリールまたはアルカリールであり、Lは脱離基である。
本発明で定義されるような脱離基は、より強いブリーチを反応から遊離させうるペルヒドロキシドまたは相当する試薬による攻撃の結果として、ブリーチアクチベーターから出される。ペルヒドロライシスとは、このような反応を表すために用いられる用語である。このようなブリーチアクチベーターは、ペルヒドロライズして、過酸を遊離する。比較的低いpH洗浄向けのブリーチアクチベーターの脱離基は、適切には電子求引性である。好ましい脱離基は、それらが出された部分と、ゆっくりした再結合速度を有している。ブリーチアクチベーターの脱離基は、それらの脱離および過酸形成が望ましい用途、例えば洗浄サイクルに合った速度となるように選択されることが好ましい。実際には、脱離基がさほど遊離せず、対応するアクチベーターもさほど加水分解またはペルヒドロライズしないで、漂白組成物中で蓄えられるように、バランスが図られる。脱離基の共役酸のpKは適合性の尺度であって、典型的には約4〜約16またはそれ以上、好ましくは約6〜約12、更に好ましくは約8〜約11である。
好ましいブリーチアクチベーターには、R、RおよびRが対応するペルオキシ酸について定義されたとおりで、Lが下記およびその混合物からなる群より選択される、前記式、例えばアミド置換式のものがある:
Figure 0004489190
上記式中Rは約1〜約14の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキル、アリールまたはアルカリール基であり、Rは1〜約8の炭素原子を有するアルキル鎖であり、RはHまたはRであり、YはHまたは溶解基である。これらおよび他の公知の脱離基は、更に一般的には、ブリーチアクチベーター中への導入に適した基である。好ましい溶解基には、-SO 、-CO 、-SO 、-N(R)およびO←N(R、更に好ましくは-SO および-CO があり、ここでRは約1〜約4の炭素原子を有するアルキル鎖であり、Mはブリーチ安定性カチオンであり、Xはブリーチ安定性アニオンであり、その各々がアクチベーターの溶解性を維持するように選択される。一部の環境下、例えば固形ヨーロッパ式重質顆粒洗剤において、上記のブリーチアクチベーターは好ましくは結晶性および約50℃以上の融点を有した固形物である;これらの場合において、分岐アルキル基は好ましくは酸素ブリーチまたはブリーチアクチベーター中に含まれない;他の処方、例えばブリーチまたは液体ブリーチ添加物入りの重質液体では、低融点または液体のブリーチアクチベーターが好ましい。融点降下は、直鎖よりもむしろ分岐したアルキル部分を酸素ブリーチまたは前駆体中に入れた方が好ましい。
溶解基が脱離基に加えられたとき、アクチベーターは良好な水溶性または分散性を有していながら、比較的疎水性の過酸をなおデリバリーしうる。好ましくは、Mはアルカリ金属、アンモニウムまたは置換アンモニウム、更に好ましくはNaまたはKであり、Xはハライド、ヒドロキシド、メチル硫酸または酢酸である。溶解基は、更に一般的には、いかなるブリーチアクチベーターにも用いることができる。低溶解度のブリーチアクチベーター、例えば溶解基を有しない脱離基をもつものは、許容される結果を出す上で、漂白溶液中で細かく分配または分散されることを要する。
好ましいブリーチアクチベーターには、Lが下記からなる群より選択される、前記一般式のものもある:
Figure 0004489190
上記式中Rは前記のとおりであり、Yは-SO および-CO であって、ここでMは前記のとおりである。
上記式のブリーチアクチベーターの好ましい例には:(6-オクタンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート(6-ノナンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート(6-デカンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネートおよびそれらの混合物がある。
U.S.4,966,723で開示された他の有用なアクチベーターは、1,2位に部分-C(O)OC(R)=N-が縮合されたC環のような、ベンゾオキサジンタイプである。
アクチベーターおよび用途そのものに応じて、良好な漂白結果は、約6〜約13、好ましくは約9.0〜約10.5の使用時pHを有する漂白系から得られる。典型的には、例えば電子求引部分を有するアクチベーターはほぼ中性または中性近辺のpH範囲で用いられる。アルカリおよび緩衝剤が、このようなpHにするために用いられる。
アシルラクタムアクチベーター、特に下記式のアシルカプロラクタム(例えば、WO94-28102A参照)およびアシルバレロラクタム(例えば、U.S.5,503,639参照)が非常に有用である:
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上記式中RはH、1〜約12の炭素原子を有するアルキル、アリール、アルコキシアリール、アルカリール基、または約6〜約18の炭素を有する置換フェニルである。過ホウ酸ナトリウム中に吸着されたベンゾイルカプロラクタムを含めて、アシルカプロラクタムについて開示するU.S.4,545,784も参照。本発明のある好ましい態様では、NOBS、ラクタムアクチベーター、イミドアクチベーターまたはアミド官能性アクチベーター、特に疎水性誘導体は、典型的には1:5〜5:1、好ましくは約1:1範囲の疎水性アクチベーター:TAEDの重量比で、TAEDのような親水性アクチベーターと組み合わせることが望ましい。他の適切なラクタムアクチベーターはα修飾されている;1996年7月25日付のWO96-22350A1参照。ラクタムアクチベーター、特に疎水性のタイプは、典型的には1:5〜5:1、好ましくは約1:1範囲のアミド誘導またはカプロラクタムアクチベーター:TAEDの重量比で、TAEDと併用されることが望ましい。U.S.5,552,556で開示された環式アミジン脱離基を有するブリーチアクチベーターも参照。
本発明で有用な追加アクチベーターの非制限例は、U.S.4,915,854、U.S.4,412,934およびU.S.4,634,551でみられる。疎水性アクチベーターのノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)および親水性テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)アクチベーターが典型的であり、その混合物も使用できる。
本組成物の優れた漂白/クリーニング作用は、好ましくは、天然ゴム機械パーツ、例えばあるヨーロッパ式洗浄器具(WO94-28104参照)、並びに天然ゴム含有布帛および天然ゴム弾性物質を含めた他の天然ゴム品に対しても、安全に得られる。漂白メカニズムの複雑さはかなりなものであり、完全には理解されていない。
本発明で有用な追加アクチベーターには、U.S.5,545,349のものがある。例としては、有機酸とエチレングリコール、ジエチレングリコールまたはグリセリンとのエステル、または有機酸とエチレンジアミンとの酸イミドがあり、有機酸はメトキシ酢酸、2-メトキシプロピオン酸、p-メトキシ安息香酸、エトキシ酢酸、2-エトキシプロピオン酸、p-エトキシ安息香酸、プロポキシ酢酸、2-プロポキシプロピオン酸、p-プロポキシ安息香酸、ブトキシ酢酸、2-ブトキシプロピオン酸、p-ブトキシ安息香酸、2-メトキシエトキシ酢酸、2-メトキシ-1-メチルエトキシ酢酸、2-メトキシ-2-メチルエトキシ酢酸、2-エトキシエトキシ酢酸、2-(2-エトキシエトキシ)プロピオン酸、p-(2-エトキシエトキシ)安息香酸、2-エトキシ-1-メチルエトキシ酢酸、2-エトキシ-2-メチルエトキシ酢酸、2-プロポキシエトキシ酢酸、2-プロポキシ-1-メチルエトキシ酢酸、2-プロポキシ-2-メチルエトキシ酢酸、2-ブトキシエトキシ酢酸、2-ブトキシ-1-メチルエトキシ酢酸、2-ブトキシ-2-メチルエトキシ酢酸、2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ酢酸、2-(2-メトキシ-1-メチルエトキシ)エトキシ酢酸、2-(2-メトキシ-2-メチルエトキシ)エトキシ酢酸および2-(2-エトキシエトキシ)エトキシ酢酸から選択される。
酸素漂白剤
本発明の好ましい組成物は、洗濯またはクリーニング補助物質の一部または全部として、酸素漂白剤を含んでいる。本発明で有用な酸素漂白剤は、前記された必須の有機過カルボン酸以外で、洗濯、硬質表面クリーニング、自動皿洗いまたは義歯クリーニング目的で知られた、いかなる酸化剤であってもよい。酸素ブリーチまたはその混合物が好ましいが、他のオキシダントブリーチ、例えば酵素による過酸化水素発生系も用いてよい。
酸素ブリーチは、典型的にはヨージド/チオサルフェートおよび/または硫酸セリウム滴定のような標準法により測定しうる、“有効酸素”(AvO)または“活性酸素”をデリバリーする。Swernによる周知の論文、またはKirk Othmer’s Encyclopedia o Chemical Technologyの“漂白剤”参照。酸素ブリーチがペルオキシゲン化合物であるとき、それは-O-O-結合鎖を有しており、このような各結合鎖における1つのOが“活性”である。このような酸素ブリーチ化合物のAvO分は、通常パーセントとして表示すると、100活性酸素原子の数(16/酸素ブリーチ化合物の分子量)である。
触媒、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸および酸素ブリーチの組合せ様式は様々である。例えば、触媒、ブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸および酸素ブリーチは単一製品処方中に配合しても、あるいは“前処理製品”、例えば“ステイン・スティック”、“主洗浄製品”との、更には“洗浄後製品”、例えば布帛コンディショナーまたは乾燥機添加シートとの様々な組合せで用いてもよい。酸素ブリーチは意図した用途に適合した物理的形態をとることができる;更に具体的には、液体形態および固体形態の酸素ブリーチと、補助物、プロモーターまたはアクチベーターとが含有される。液体も、例えば不活性担体への吸着により、固形洗剤中に含有させてよい;固形物も、例えば適合性懸濁剤の使用により、液体洗剤中に含有させてよい。
ペルオキシゲンタイプの一般的な酸素ブリーチには、過酸化水素、無機ペルオクソヒドレートおよび有機ペルオクソヒドレートがある。
Naのような無機ペルオキシド、KOのようなスーパーオキシド、クメンヒドロペルオキシドおよびt-ブチルヒドロペルオキシドのような有機ヒドロペルオキシド、および無機ペルオクソ塩およびそれらの塩、例えばペルオクソ硫酸塩、特にペルオクソ二硫酸、更に好ましくはペルオクソ一硫酸のカリウム塩、例えばDuPontからOXONEとして販売される市販トリプル塩形、およびAkzoのCUROXまたはDegussaのCAROATのような同等の市販形も、酸素ブリーチとして本発明では有用である。過酸化ジベンゾイルのようなある有機ペルオキシドは、主要な酸素ブリーチとしてよりむしろ添加物として特に有用である。
混合酸素ブリーチ系は、いずれかの酸素ブリーチと公知のブリーチアクチベーター、有機触媒、酵素触媒およびそれらの組合せとの混合物のように、通常有用であり、しかもこのような混合物は当業界で周知のタイプの増白剤、フォトブリーチおよび転染抑制剤を更に含有していてもよい。
前記のような好ましい酸素ブリーチには、ペルオキシヒドレートまたはペルオクソヒドレートとしてときには知られる、ペルオクソヒドレートがある。これらは有機であるか、または更に一般的には、過酸化水素を容易に放出しうる無機塩である。それらには、過酸化水素が真の結晶水和物として存在するタイプ、並びに、過酸化水素が共有結合で取り込まれていて、例えば加水分解で化学的に放出されるタイプがある。典型的には、ペルオクソヒドレートは、エーテル/水混合物のエーテル相中に相当量で抽出しうるほど、十分容易に過酸化水素をデリバリーする。ペルオクソヒドレートは、後で記載されるある他の酸素ブリーチとは対照的に、それらがRiesenfeld反応を生じない点で特徴付けられる。ペルオクソヒドレートは“過酸化水素源”物質の最も一般的な例であって、ペルボレート、ペルカーボネート、ペルホスフェートおよびペルシリケートがある。過酸化水素を発生または放出するように働く他の物質も、もちろん有用である。2種以上のペルオクソヒドレートの混合物は、例えば溶解度に違いを出すことが望まれるときに使用できる。適切なペルオクソヒドレートには炭酸ナトリウムペルオキシヒドレートおよび相当する市販“ペルカーボネート”ブリーチがあり、いわゆる過ホウ酸ナトリウム水和物、“四水和物”および“一水和物”が好ましいが、ピロリン酸ナトリウムペルオキシヒドレートも使用できる。多くのこのようなペルオクソヒドレートはシリケートおよび/またはボレートおよび/またはワキシー物質および/または界面活性剤のようなコーティングにより加工された形態で市販されているか、あるいは貯蔵安定性を改善するコンパクト球体のような粒子幾何形態を有している。有機ペルオクソヒドレートとしては、尿素ペルオキシヒドレートも本発明で有用である。
ペルカーボネートブリーチには、例えば約500〜約1000マイクロメーターの範囲内で平均粒度を有した乾燥粒子があり、その粒子の約10重量%以下は約200マイクロメーターより小さく、上記粒子の約10重量%以下は約1250マイクロメーターより大きい。ペルカーボネートおよびペルボレートは、例えばFMC、SolvayおよびTokai Denkaから広く市販されている。
過酸化水素の酵素源
前記の酸素漂白剤とは異なる系統として、もう1つの適切な過酸化水素発生系は、C-CアルカノールオキシダーゼおよびC-Cアルカノールの組合せ、特にメタノールオキシダーゼ(MOX)およびエタノールの組合せである。このような組合せはWO94/03003で開示されている。漂白に関連した他の酵素物質、例えばペルオキシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、オキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼおよびそれらのエンハンサー、または更に一般的にはインヒビターも、本組成物で任意成分として用いてよい。
酸素移入剤および前駆体
いかなる公知の有機ブリーチ触媒、酸素移入剤またはその前駆体も本発明で有用である。これらには、その化合物自体および/またはそれらの前駆体、例えばジオキシラン類の発生に適したケトン類、および/またはジオキシラン前駆体またはジオキシラン類のヘテロ原子含有アナログ、例えばスルホンイミンRC=NSO(1991年に公開されたEP446982A参照)およびスルホニルオキサジリジン類、例えば:
Figure 0004489190
(1991年に公開されたEP446981A参照)がある。このような物質の好ましい例には、その場でジオキシラン類を発生させるためにモノペルオキシサルフェートと特に併用される親水性または疎水性ケトン類、および/またはU.S.5,576,282およびそこで引用された参考文献に記載されたイミン類がある。このような酸素移入剤または前駆体と好ましくは併用される酸素ブリーチには、過カルボン酸および塩、過炭酸および塩、ペルオキシモノ硫酸および塩、およびそれらの混合物がある。U.S.5,360,568、U.S.5,360,569およびU.S.5,370,826も参照。高度に好ましい態様において、本発明は、本発明による遷移金属ブリーチ触媒、前記のような有機ブリーチ触媒、過酸化水素源のような主要オキシダント、ブリーチアクチベーター、少くとも1種の追加洗剤、硬質表面クリーナーまたは自動皿洗い補助物を配合した洗剤組成物に関する。このような組成物の中で好ましいのは、NOBSのような、疎水性酸素ブリーチ用の前駆体を含んだものである。
酸素ブリーチ系および/またはそれらの前駆体は、湿気、空気(酸素および/または二酸化炭素)および微量金属(特に、遷移金属のサビまたは単純塩またはコロイドオキシド)の存在下で貯蔵中、および光に曝されたときに、分解しやすいが、安定性は通常の金属イオン封鎖剤(キラント)および/またはポリマー分散剤および/または少量の酸化防止剤をブリーチ系または製品に加えることにより改善できる。例えば、U.S.5,545,349参照。酸化防止剤は、酵素から界面活性剤にいたる洗剤成分によく加えられる。それらの存在はオキシダントブリーチの使用と必ずしも合わないわけではなく、例えば、相バリヤの導入は酵素と、一方では酸化防止剤、および他方では酸素ブリーチとの、見掛け上不適合な組合せを安定化させるために用いられる。周知の物質が酸化防止剤として使えるが、好ましいものには、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエンおよび2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノンのようなフェノールベース酸化防止剤;N,N′-ジフェニル-p-フェニレンジアミンおよびフェニル-4-ピペリジニルカーボネートのようなアミンベース酸化防止剤;ジドデシル-3,3′-チオジプロピオネートおよびジトリデシル-3,3′-チオジプロピオネートのようなイオウベース酸化防止剤;トリス(イソデシル)ホスフェートおよびトリフェニルホスフェートのようなリンベース酸化防止剤;L-アスコルビン酸、そのナトリウム塩およびDL-α-トコフェロールのような天然酸化防止剤がある。これらの酸化防止剤は、独立してまたは2種以上の組合せで用いられる。これらの中では、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノンおよびDL-α-トコフェロールが特に好ましい。用いられるとき、酸化防止剤は、好ましくは有機酸ペルオキシド前駆体の0.01〜1.0wt%の割合で、特に好ましくは0.05〜0.5wt%の割合で、本発明の漂白組成物中に混合される。過酸化水素、または水溶液中で過酸化水素を発生するペルオキシドは、有効酸素濃度が好ましくは0.1〜3wt%、特に好ましくは0.2〜2wt%となるように、好ましくは0.5〜98wt%の割合で、特に好ましくは1〜50wt%の割合で、使用中に混合物中に混入される。加えて、有機酸ペルオキシド前駆体は、好ましくは0.1〜50wt%の割合で、特に好ましくは0.5〜30wt%の割合で、使用中に混合物中に混入される。理論に拘束されることなく、ラジカルメカニズムを抑制または停止させるように働く酸化防止剤が、布帛ダメージを抑制する上で特に望ましい。
本発明の遷移金属ブリーチ触媒と併用される成分の組合せは様々に入れ替えできるが、一部の特に好ましい組合せには、特に、優れた低温溶解性を有する中間鎖分岐アニオン性タイプ、例えば中間鎖分岐ナトリウムアルキルサルフェートを含めた、1種以上の洗浄界面活性剤との組合せがあり、特にコンパクト形態重質顆粒洗剤態様では、ノニオン性洗浄界面活性剤;特に生分解性の疎水性修飾および/またはターポリマータイプを含めたポリマー分散剤;金属イオン封鎖剤、例えばあるペンタ(メチレンホスホネート)またはエチレンジアミンジサクシネート;蛍光ホワイトニング剤;過酸化水素を発生しうるものを含めた酵素;フォトブリーチ;および/または転染抑制剤の高レベル配合も非常に有用である。慣用的なビルダー、緩衝剤またはアルカリ、および多数のクリーニング促進酵素、特にプロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、ケラチナーゼおよび/またはリパーゼの組合せも加えてよい。このような組合せにおいて、遷移金属ブリーチ触媒は、好ましくは約0.1〜約10ppm(触媒の重量)の(使用時)洗浄濃度を呈する上で適した範囲内のレベルにある;他の成分は典型的にはそれらの公知レベルで用いられるが、それは広範囲である。
現在確かな利点はないが、本発明の遷移金属触媒は今までに開示された遷移金属ブリーチまたは転染抑制触媒、例えばトリアザシクロノナンのMnまたはFe錯体、N,N-ビス(ピリジン-2-イルメチル)-ビス(ピリジン-2-イル)メチルアミン(U.S.5,580,485)のFe錯体などと併用することができる。例えば、遷移金属ブリーチ触媒が溶液漂白および転染抑制に特に有効であると開示されたものであるとき、例えばポルフィリン類のある遷移金属錯体の場合では、それは汚れた基材の界面漂白を促すために良く適したものと組み合わせてもよい。
洗濯またはクリーニング補助物質および方法
一般的に、洗濯またはクリーニング補助物は、遷移金属ブリーチ触媒およびブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸を含有した組成物を洗濯またはクリーニング目的に有用な組成物に変換するために必要な物質のことである。補助物には、一般的に、安定剤、希釈物、構築物質、審美性効果を有した剤、例えば着色剤、プロ香料および香料、および独立したまたは従属的なクリーニング機能を有する物質がある。好ましい態様において、洗濯またはクリーニング補助物は、洗濯またはクリーニング製品、特に家庭環境で消費者による直接使用向けの洗濯またはクリーニング製品に絶対特徴的であると、当業者に認識されている。
最も広い意味では本発明の目的にとり必須ではないが、後で記載されるいくつかのこのような慣用補助物は本洗濯およびクリーニング組成物で使用に適しており、例えば、クリーニング性能の補助または向上、クリーニングされる基材の処理、または香料、着色剤、染料などによるような洗剤組成物の審美性の改変のために、本発明の好ましい態様で配合させることが望ましい。これら追加成分の正確な性質、およびその配合レベルは、組成物の物理的形態、およびそれが用いられるクリーニング操作の性質に依存している。
別記されないかぎり、本発明の洗剤または洗剤添加組成物は、例えば、顆粒または粉末形態の多目的または“重質”洗浄剤、特に洗濯洗剤;液体、ゲルまたはペースト形態の多目的洗浄剤、特にいわゆる重質液体タイプ;液体デリケート布帛洗剤;ハンド皿洗い剤または軽質皿洗い剤、特に高フォーミングタイプのもの;家庭および施設使用向けの様々な錠剤、顆粒、液体および濯ぎ補助タイプを含めた機械皿洗い剤;抗菌手洗いタイプ、固形洗濯石鹸、マウスウォッシュ、義歯クリーナー、カーまたはカーペットシャンプー、浴室クリーナーを含めた液体クリーニングおよび消毒剤;ヘアシャンプーおよびヘアリンス;シャワーゲル、フォームバスおよび金属クリーナー;並びにブリーチ添加物および“ステインスティック”または前処理タイプのようなクリーニング補助物として処方される。
好ましくは、補助成分は本発明で用いられるブリーチと良好な安定性を有しているべきである。ある好ましい洗剤組成物では、無ホウ素および無リン酸にすべきである。好ましいデッシュケア処方物には、無塩素および塩素ブリーチ含有タイプがある。補助物の典型的レベルは、組成物の約30〜約99.9重量%、好ましくは約70〜約95%である。
一般的な補助物には、本発明の組成物の必須成分の一部として既に前記された物質を除いて、ビルダー、界面活性剤、酵素、ポリマーなどがある。他の補助物には、後で詳細に記載されるような、別種の活性成分または特殊物質、例えば分散剤ポリマー(例えば、BASF Corp.またはRohm & Haas)、カラースペクル(color speckle)、シルバーケア、曇り防止および/または腐食防止剤、染料、フィラー、殺菌剤、アルカリ源、ヒドロトロープ、酸化防止剤、酵素安定剤、香料、溶解剤、キャリア、加工助剤、顔料、および液体処方物の場合には溶媒がある。
典型的には、洗濯洗剤、洗濯洗剤添加物、硬質表面クリーナー、自動皿洗い洗剤、固形の合成および石鹸ベース洗濯洗剤、布帛柔軟剤および布帛処理液体、すべての種類の固形および処理製品のような洗濯またはクリーニング組成物はいくつかの補助物を必要とするが、ブリーチ添加物のようなある単純な処方製品では、金属触媒およびブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、並びに消費者に扱いやすい用量で有効な触媒を利用させるために役立つ洗剤ビルダーまたは界面活性剤のような単一の担体物質だけで済むことがある。
洗浄界面活性剤-本組成物は、望ましくは洗浄界面活性剤を含有する。洗浄界面活性剤は、1975年12月30日付LaughlinらのU.S.3,929,678および1981年3月31日付MurphyのU.S.4,259,217;”Surfactant Science”,Marcel Dekker,Inc.,New York and Baselシリーズ;”Handbook of Surfactants”,M.R.Porter,Chapman and Hall,2nd Ed.,1994;
”Surfactants in Consumer Products”,Ed.J.Falbe,Springer-Verlag,1987;Procter & Gambleと他の洗剤および消費製品製造業者とに譲渡された多数の洗剤関連特許明細書で詳しく記載されている。
洗浄界面活性剤とは、ミセルを形成し、クリーニング機能を有して、特に、洗濯操作で布帛から脂肪除去し、および/またはそれから除去された汚れを懸濁させる上で役立つ、通常少くとも部分的に水溶性の界面活性物質であるが、ある洗浄界面活性剤は、別な界面活性剤成分の主なクリーニング作用を助ける共界面活性剤、湿潤またはヒドロトロープ剤、粘度調整剤、透明リンスまたは“シーティング”(sheeting)剤、コーティング剤、ビルダー、布帛柔軟剤または起泡抑制剤として、特殊な目的のために有用である。
洗浄界面活性剤には、少くとも1種の両親媒性化合物、即ち水中で泡を生じる疎水性尾部および親水性頭部を有した化合物がある。泡立ち試験は文献で知られており、通常、布帛洗濯で出会うことをモデルにしてデザインされた濃度、温度および剪断条件下において、蒸留水中で洗浄界面活性剤の溶液または分散液を振盪または機械的に撹拌する試験がある。このような条件には、約10-6〜約10-1モル範囲の濃度および約5〜90℃範囲の温度を含む。泡立ち試験装置は、前記の特許明細書およびSurfactant Science Series volumeで記載されている。例えばvol.45参照。
このように、洗浄界面活性剤には、テクスタイル洗濯でクリーニング剤として使用上知られた、アニオン性、ノニオン性、双極性または両性タイプの界面活性剤があるが、完全に泡立ちしない、または完全に不溶性の界面活性剤は含まない(これらは任意補助物として用いてもよい)。本目的にとり任意と考えられるタイプの界面活性剤の例には、クリーニング界面活性剤と比較して少ないが、例えばジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリドのような通常の布帛柔軟剤物質がある。
更に詳しくは、典型的には1〜55重量%のレベルで、本発明で有用な洗浄界面活性剤には、適切には、(1)直鎖および分岐タイプを含めたアルキルベンゼンスルホネート;(2)α-オレフィンスルホネートと脂肪酸および脂肪エステルから誘導されるスルホネートとを含めた、オレフィンスルホネート;(3)ジエステルおよび半エステルタイプ、並びにスルホサクシナメートおよび他のスルホネート/カルボキシレート界面活性剤タイプ、例えばエトキシル化アルコールおよびアルカノールアミドから誘導されるスルホサクシネートを含めた、アルキルまたはアルケニルスルホサクシネート;(4)重亜硫酸塩をα-オレフィンに付加させた生成物を含めた、パラフィンまたはアルカンスルホネート-およびアルキルまたはアルケニルカルボキシスルホネート-タイプ;(5)アルキルナフタレンスルホネート;(6)アルキルイセチオネートおよびアルコキシプロパンスルホネート、並びに脂肪イセチオネートエステル、エトキシル化イセチオネートの脂肪エステルおよび他のエステルスルホネート、例えば3-ヒドロキシプロパンスルホネートのエステルまたはAVANEL Sタイプ;(7)特にヒドロトロープ性にとり有用なベンゼン、クメン、トルエン、キシレンおよびナフタレンスルホネート;(8)アルキルエーテルスルホネート;(9)アルキルアミドスルホネート;(10)α-スルホ脂肪酸塩またはエステル、および内部スルホ脂肪酸エステル;(11)アルキルグリセリルスルホネート;(12)リグニンスルホネート;(13)重アルキレートスルホネートとして時々知られる石油スルホネート;(14)ジフェニルオキシドジスルホネート;(15)アルキルサルフェートまたはアルケニルサルフェート;(16)アルキルまたはアルキルフェノールアルコキシレートサルフェート、およびアルキルエーテルサルフェートとして時々知られる対応したポリアルコキシレート、並びにアルケニルアルコキシサルフェートまたはアルケニルポリアルコキシサルフェート;(17)アルキルアミドサルフェートまたはアルケニルアミドサルフェート、例えば硫酸化アルカノールアミド、それらのアルコキシレートおよびポリアルコキシレート;(18)硫酸化油、硫酸化アルキルグリセリド、硫酸化アルキルポリグリコシドまたは硫酸化糖誘導界面活性剤;(19)アルキルアルコキシカルボキシレートおよびアルキルポリアルコキシカルボキシレート、例えばガラクツロン酸塩;(20)アルキルエステルカルボキシレートおよびアルケニルエステルカルボキシレート;(21)アルキルまたはアルケニルカルボキシレート、特に常用石鹸およびα,ω-ジカルボキシレート、例えばアルキル-およびアルケニルサクシネート;(22)アルキルまたはアルケニルアミドアルコキシ-およびポリアルコキシ-カルボキシレート;(23)アルキルおよびアルケニルアミドカルボキシレート界面活性剤タイプ、例えばサルコシネート、タウリド、グリシネート、アミドプロピオネートおよびイミノプロピオネート;(24)脂肪酸シアナミドと時々称されるアミド石鹸;(25)アルキルポリアミノカルボキシレート;(26)リンベース界面活性剤、例えばアルキルまたはアルケニルホスフェートエステル、アルキルエーテルホスフェート、例えばそれらのアルコキシル化誘導体、ホスファチジン酸塩、アルキルホスホン酸塩、アルキルジ(ポリオキシアルキレンアルカノール)ホスフェート、両性ホスフェート、例えばレシチン類;ホスフェート/カルボキシレート、ホスフェート/サルフェートおよびホスフェート/スルホネートタイプ;(27)Pluronic-およびTetronic-タイプノニオン性界面活性剤;(28)いわゆるEO/POブロックポリマー、例えばジブロックおよびトリブロックEPEおよびPEPタイプ;(29)脂肪酸ポリグリコールエステル;(30)キャップ化および非キャップ化アルキルまたはアルキルフェノールエトキシレート、プロポキシレートおよびブトキシレート、例えば脂肪アルコールポリエチレングリコールエーテル;(31)特に、粘度調整界面活性剤として有用な、または他の界面活性剤の未反応成分として存在する、脂肪アルコール;(32)N-アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、特にアルキルN-アルキルグルカミド;(33)単もしくは多糖またはソルビタンから誘導されるノニオン性界面活性剤、特にアルキルポリグリコシド、並びにスクロース脂肪酸エステル;(34)エチレングリコール-、プロピレングリコール-、グリセロール-およびポリグリセリル-エステルおよびそれらのアルコキシレート、特にグリセロールエーテルおよび脂肪酸/グリセロールモノエステルおよびジエステル;(35)アルドビオンアミド界面活性剤;(36)アルキルスクシンイミドノニオン性界面活性剤タイプ;(37)アセチレン系アルコール界面活性剤、例えばSURFYNOLS;(38)アルカノールアミド界面活性剤およびそれらのアルコキシル化誘導体、例えば脂肪酸アルカノールアミドおよび脂肪酸アルカノールアミドポリグリコールエーテル;(39)アルキルピロリドン類;(40)アルキルアミンオキシド、例えばアルコキシル化またはポリアルコキシル化アミンオキシド、および糖から誘導されるアミンオキシド;(41)アルキルホスフィンオキシド;(42)スルホキシド界面活性剤;(43)両性スルホネート類、特にスルホベタイン;(44)ベタインタイプ両性類、例えばアミノカルボキシレート誘導タイプ;(45)両性サルフェート類、例えばアルキルアンモニオポリエトキシサルフェート;(46)脂肪および石油誘導アルキルアミンおよびアミン塩;(47)アルキルイミダゾリン類;(48)アルキルアミドアミン類およびそれらのアルコキシレートおよびポリアルコキシレート誘導体;および(49)慣用的なカチオン性界面活性剤、例えば水溶性アルキルトリメチルアンモニウム塩がある。更に、(50)アルキルアミドアミンオキシド、カルボキシレートおよび四級塩;(51)前記のより慣用的な非糖タイプの後でモデル化された糖誘導界面活性剤;(52)フルオロ界面活性剤;(53)バイオ界面活性剤;(54)有機ケイ素界面活性剤;(55)前記ジフェニルオキシドジスルホネート以外のジェミニ(gemini)界面活性剤、例えばグルコースから誘導されるもの;(56)ポリマー界面活性剤、例えばアンホポリカルボキシグリシネート;および(57)ボラフォーム(bolaform)界面活性剤のような、それほど一般的でない界面活性剤タイプも含まれる。
上記いずれの洗浄界面活性剤においても、疎水鎖長は典型的には一般的範囲C-C20であり、特に洗濯が冷水で行われる場合には、範囲C-C16の鎖長が大体において好ましい。慣例的な目的における鎖長の選択およびアルコキシル化の程度は、標準テキストで示されている。洗浄界面活性剤が塩であるとき、H(即ち、酸形または部分的酸形の潜在的に酸性の界面活性剤も用いてよい)、Na、K、Mg、アンモニウムまたはアルカノールアンモニウム、またはカチオンの組合せを含めて、いかなる適合しうるカチオンも存在してよい。異なる電荷を有した洗浄界面活性剤の混合物、特にアニオン性/ノニオン性、アニオン性/ノニオン性/カチオン性、アニオン性/ノニオン性/両性、ノニオン性/カチオン性およびノニオン性/両性混合物が通常好ましい。更に、いかなる単一の洗浄界面活性剤も、異なる鎖長、不飽和または分岐度、アルコキシル化(特に、エトキシル化)度、疎水基におけるエーテル酸素原子のような置換基の挿入、またはそれらいずれかの組合せを有する、類似した洗浄界面活性剤の混入により、冷水洗浄で望ましい結果を出すために入れ替えてよい。
上記洗浄界面活性剤の中で好ましいのは、酸、ナトリウムおよびアンモニウムC-C20アルキルベンゼンスルホネート、特にナトリウム直鎖二級アルキルC10-C15ベンゼンスルホネート(1)、例えば直鎖および分岐形;オレフィンスルホネート塩(2)、即ちオレフィン、特にC10-C20α-オレフィンを三酸化イオウと反応させてから、反応産物を中和して加水分解することにより作られる物質;ナトリウムおよびアンモニウムC-C12ジアルキルスルホサクシネート(3);アルカンモノスルホネート(4)、例えばC-C20α-オレフィンを重亜硫酸ナトリウムと反応させて誘導されるもの、およびパラフィンをSOおよびClと反応させてから、塩基で加水分解して、ランダムなスルホネートを形成させて誘導されるもの;α-スルホ脂肪酸塩またはエステル(10);ナトリウムアルキルグリセリルスルホネート(11)、特に獣脂またはココナツ油から誘導される高級アルコールおよび石油から誘導される合成アルコールのエーテル;一級または二級、飽和または不飽和、分岐または非分岐のアルキルまたはアルケニルサルフェート(15)である。このような化合物は、分岐しているとき、ランダムでもまたは規則的でもよい。二級のとき、それらは式CH(CH(CHOSO )CHまたはCH(CH(CHOSO )CHCHを有していることが好ましく、ここでxおよび(y+1)は少くとも7、好ましくは少くとも9の整数であり、Mは水溶性カチオン、好ましくはナトリウムである。不飽和のとき、硫酸オレイルのようなサルフェートが好ましいが、ナトリウムおよびアンモニウムアルキルサルフェート、特に、例えば獣脂またはココナツ油から得られたC-C18アルコールを硫酸化して生成されたものも有用である;アルキルまたはアルケニルエーテルサルフェート(16)、特に約0.5モル以上、好ましくは0.5〜8モルのエトキシル化を有したエトキシサルフェート;アルキルエーテルカルボキシレート(19)、特にEO1-5エトキシカルボキシレート;石鹸または脂肪酸(21)、好ましくはより水溶性のタイプ;アミノ酸タイプ界面活性剤(23)、例えばサルコシネート、特にオレイルサルコシネート;ホスフェートエステル(26);アルキルまたはアルキルフェノールエトキシレート、プロポキシレートおよびブトキシレート(30)、特にエトキシレート“AE”、例えばいわゆる狭いピークのアルキルエトキシレートおよびC-C12アルキルフェノールアルコキシレート、並びに脂肪族一級または二級直鎖または分岐C-C18アルコールとエチレンオキシド、通常2〜30EOとの産物;N-アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、特にC12-C18N-メチルグルカミド(32)(WO9206154参照)およびN-アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミド、例えばC10-C18N-(3-メトキシプロピル)グルカミド(N-プロピル〜N-ヘキシルC12-C18グルカミドは低起泡性向けに用いうる);アルキルポリグリコシド(33);アミンオキシド(40)、好ましくはアルキルジメチルアミンN-オキシドおよびそれらの二水和物;スルホベタインまたは“スルタイン”(43);ベタイン(44);およびジェミニ界面活性剤も好ましい。
アニオン性洗浄界面活性剤の適切なレベルは、洗剤組成物の約3〜約30重量%またはそれ以上、好ましくは約8〜約20%、更に好ましくは約9〜約18%の範囲内である。
ノニオン性洗浄界面活性剤の適切なレベルは、約1〜約20%、好ましくは約3〜約18%、更に好ましくは約5〜約15%である。
組合せ中におけるアニオン性:ノニオン性界面活性剤の望ましい重量比は、1.0:9.0〜1.0:0.25、好ましくは1.0:1.5〜1.0:0.4である。
カチオン性洗浄界面活性剤の適切なレベルは約0.1〜約10%、好ましくは約1〜約3.5%であるが、かなり高いレベル、例えば約20%以上であっても、ノニオン性:カチオン性(即ち、限定された、またはアニオン性なしの)処方では特に有用である。
両性または双極性洗浄界面活性剤は、存在するとき、洗剤組成物の約0.1〜約20重量%範囲のレベルで通常有用である。しばしば、レベルは、特に両性類がコスト高であるときに、約5%以下に制限される。
酵素-酵素は、基材からタンパク質ベース、炭水化物ベースまたはトリグリセリドベース汚れの除去、布帛洗濯で遊離染料移動の防止、および布帛再生を含めた、様々な目的のために、本洗剤組成物中に含有させることが好ましい。適切な酵素には、植物、動物、細菌、真菌および酵母起源のようないずれか適切な起源のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼおよびそれらの混合物がある。好ましい選択は、pH活性および/または至適安定性、熱安定性、および活性洗剤、ビルダーなどに対する安定性のようなファクターにより影響される。この点において、細菌アミラーゼおよびプロテアーゼ、および真菌セルラーゼのような細菌または真菌酵素が好ましい。
本明細書で用いられる“洗浄酵素”とは、洗濯、硬質表面クリーニングまたはパーソナルケア洗剤組成物で、クリーニング、しみ取りまたは他の有益な効果を有した酵素を意味する。好ましい洗浄酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼおよびリパーゼのようなヒドロラーゼである。洗濯目的にとり好ましい酵素にはプロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼおよびペルオキシダーゼがあるが、それらに限定されない。自動皿洗いで高度に好ましいのは、現行市販タイプ、および連続的改良で一層ブリーチ適合性となっていながら、残留程度のブリーチ不活化感受性しか有していない、改善されたタイプの双方を含めた、アミラーゼおよび/またはプロテアーゼである。
酵素は、“クリーニング有効量”を供給するために十分なレベルで、洗剤または洗剤添加組成物中に通常配合される。“クリーニング有効量”という用語は、布帛、皿類などのような基材でクリーニング、しみ取り、汚れ除去、ホワイトニング、脱臭またはフレッシュさ改善効果を生じうる量に関する。実際上、現市販製品において、典型的な量は洗剤組成物1g当たり重量で約5mg以内、更に典型的には0.01〜3mgの活性酵素である。換言すれば、本組成物は典型的には0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜1%の市販酵素製品を含む。プロテアーゼ酵素は、組成物1g当たり0.005〜0.1Anson単位(AU)の活性を呈するために十分なレベルで、このような市販製品中に通常存在する。自動皿洗い向けのようなある洗剤では、非触媒活性物質の総量を最少にして、しみ付き/皮膜化または他の最終結果を改善するために、市販製品の活性酵素含有率を増加させることが望ましい。それより高い活性レベルも高濃縮洗剤処方にとり望ましい。
プロテアーゼの適切な例は、B.subtilisおよびB.licheniformisの特定株から得られるズブチリシンである。1つの適切なプロテアーゼはBacillusの株から得られて、8〜12のpH範囲で最大活性を有し、デンマークのNovo Industies A/S、以下“Novo”からESPERASE▲R▼として開発および販売されている。この酵素および類似酵素の製品はNovoのGB1,243,784で記載されている。他の適切なプロテアーゼには、NovoのALCALASE▲R▼およびSAVINASE▲R▼、オランダのInternational Bio-Synthetics,Inc.のMAXATASE▲R▼、1985年1月9日付でEP130,756Aに開示されたプロテアーゼA、1987年4月28日付でEP303,761Aおよび1985年1月9日付でEP130,756Aに開示されたプロテアーゼBがある。NovoのWO9318140Aで記載されたBacillus sp.NCIMB 40338からの高pHプロテアーゼも参照。プロテアーゼ、1種以上の他の酵素および可逆性プロテアーゼインヒビターを含む酵素洗剤は、NovoのWO9203529Aで記載されている。他の好ましいプロテアーゼには、Procter & GambleのWO9510591Aのものがある。望ましいことに、減少した吸着性および増加した加水分解性を有するプロテアーゼが、Procter & GambleのWO9507791で記載されているように市販されている。本発明で適した洗剤向けの組換えトリプシン様プロテアーゼは、NovoのWO9425583で記載されている。
更に詳しくは、“プロテアーゼD”と称される特に好ましいプロテアーゼは、天然でみられないアミノ酸配列を有したカルボニルヒドロラーゼ変種であって、1995年4月20日付で公開されたGenencor InternationalのWO95/10615で記載されたように、Bacillus amyloliquefaciensズブチリシンの番号付けに従い、好ましくは+99、+101、+103、+104、+107、+123、+27、+105、+109、+126、+128、+135、+156、+166、+195、+197、+204、+206、+210、+216、+217、+218、+222、+260、+265および/または+274からなる群より選択されるものに相当する1以上のアミノ酸残基位置と組合せて、+76位に相当する上記カルボニルヒドロラーゼの位置で、複数のアミノ酸残基の代わりに異なるアミノ酸を用いることにより、前駆カルボニルヒドロラーゼから誘導される。
有用なプロテアーゼは、PCT公報:The Procter & Gamble Companyにより1995年11月9日付で公開されたWO95/30010;The Procter & Gamble Companyにより1995年11月9日付で公開されたWO95/30011;The Procter & Gamble Companyにより1995年11月9日付で公開されたWO95/29979でも記載されている。
限定されないが、特に自動皿洗い目的に適したアミラーゼには、例えばNovoのGB1,296,839に記載されたα-アミラーゼ;RAPIDASE▲R▼、International Bio-Synthetics,Inc.およびTERMAMYL▲R▼、Novoがある。NovoのFUNGAMYL▲R▼が特に有用である。改善された安定性、例えば酸化安定性について酵素の工学処理が知られている。例えば、J.Biological Chem.,Vol.260,No.11,June 1985,pp.6518-6521参照。本組成物のある好ましい態様では、1993年度市販のTERMAMYL▲R▼の対照に対して測定したとき、自動皿洗いタイプのような洗剤で改善された安定性、特に改善された酸化安定性を有するアミラーゼを用いることができる。これらの好ましいアミラーゼは、上記対照アミラーゼに対して測定すると、例えばpH9〜10の緩衝液中で過酸化水素/テトラアセチルエチレンジアミンに対する酸化安定性;例えば約60℃のような普通洗浄温度における熱安定性;または例えば約8〜約11のpHにおけるアルカリ安定性のうち1以上でわかる改善により最少限で特徴付けられる、“安定性向上”アミラーゼである、という特徴を共有している。安定性はいずれかの業界で開示された技術試験を用いて測定することができる。例えば、WO9402597で開示された文献参照。安定性向上アミラーゼはNovoまたはGenencor Internationalから得られる。本発明で高度に好ましいアミラーゼの1つのクラスは、1つ、2つまたは多数のアミラーゼ株が直接の前駆体であるかどうかにかかわらず、1種以上のBacillusアミラーゼ、特にBacillus α-アミラーゼから部位特異的変異誘発を用いて誘導されるという共通性を有している。上記対照アミラーゼに対して酸化安定性が増したアミラーゼは、特に漂白、更に好ましくは塩素漂白とは区別されるような酸素漂白の洗剤組成物で、使用上好ましい。このような好ましいアミラーゼには、(a)B.licheniformis α-アミラーゼの197位に存在するメチオニン残基の置換がアラニンまたはトレオニン、好ましくはトレオニンを用いて行われた、TERMAMYL▲R▼として知られる変異体で更に示されるような、1994年2月3日付Novoの前記WO9402597によるアミラーゼ、あるいはB.amyloliquefaciens、B.subtilisまたはB.stearothermophilusのような類似親アミラーゼの相同的位置変種;(b)C.Matchinsonにより207th American Chemical Society National Meeting,March 13-17,1994で発表された“Oxidatively Resistant alpha-Amylases”と題される論文でGenencor Internationalにより記載されたような安定性向上アミラーゼがある。そこでは、自動皿洗い洗剤中のブリーチはα-アミラーゼを不活化するが、改善された酸化安定性アミラーゼがB.licheniformis NCIB8061からGenencorにより作られたことが記載されていた。メチオニン(Met)は最も修飾しやすい残基として特定された。Metは8、15、197、256、304、366および438位で1度に1回置換されて特定の変異体になるが、特に重要なのはM197LおよびM197Tであり、M197T変種が最も安定な発現変種である。安定性はCASCADE▲R▼およびSUNLIGHT▲R▼で測定された。(c)本発明で特に好ましいアミラーゼには、WO9510603Aで記載されたような直親に追加変異を有するアミラーゼ変種があり、DURAMYL▲R▼として譲受人Novoから市販されている。他の特に好ましい酸化安定性向上アミラーゼには、Genencor InternationalのWO9418314およびNovoのWO9402597で記載されたものがある。例えば、市販アミラーゼの既知キメラ、ハイブリッドまたは単純変異親形から部位特異的変異誘発により誘導されるような、他のいかなる酸化安定性向上アミラーゼも用いてよい。他の好ましい酵素修飾も行いうる。NovoのWO9509909A参照。
他のアミラーゼ酵素には、WO95/26397およびNovo NordiskPCT/DK96/00056の同時係属出願で記載されたものがある。本発明の洗剤組成物で使用上具体的なアミラーゼ酵素には、Phadebas▲R▼α-アミラーゼ活性アッセイにより測定すると、25〜55℃の温度範囲および8〜10範囲のpH値で、Termamyl▲R▼の比活性より少くとも25%高い比活性を有することで特徴付けられるα-アミラーゼがある(このようなPhadebas▲R▼α-アミラーゼ活性アッセイは、WO95/26397の第9〜10頁で記載されている)。参考文献のSEQIDリストで示されたアミノ酸配列と少くとも80%相同的なα-アミラーゼも、本発明に含まれる。これらの酵素は、好ましくは全組成物の0.00018〜0.060重量%の純粋酵素レベル、更に好ましくは全組成物の0.00024〜0.048重量%の純粋酵素レベルで、洗濯洗剤組成物中に配合される。
本発明で使用できるセルラーゼは、細菌および真菌双方のタイプを含み、好ましくは5〜9.5の至適pHを有している。1984年3月6日付BarbesgoardらのU.S.4,435,307では、Humicola insolensもしくはHumicola株DSM1800またはAeromonas属に属するセルラーゼ212生産真菌からの適切な真菌セルラーゼ、および海洋軟体動物dolabella Auricula Solanderの肝膵から抽出されるセルラーゼについて開示している。適切なセルラーゼは、GB-A-2,075,028、GB-A-2,095,275およびDE-OS-2,247,832でも開示されている。CAREZYME▲R▼およびCELLUZYME▲R▼(Novo)が特に有用である。NovoのWO9117243も参照。
洗剤用に適したリパーゼ酵素には、GB1,372,034で開示された、Pseudomonas stutzeri ATCC19.154のようなPseudomonas属の微生物により生産されるものがある。1978年2月24日付で公開された日本特許出願第53/20487号のリパーゼも参照。このリパーゼは、商品名リパーゼP“Amano”または“Amano-P”として、日本、名古屋のAmano Pharmaceutical Co.Ltd.から市販されている。他の適切な市販リパーゼには、Chromobacter viscosum、例えば日本、田方の東洋醸造社からのChromobacter viscosum var.lipolyticum NRRLB 3673由来のリパーゼ、Amano-CES;USAのU.S.Biochemical Corp.およびオランダのDisoynth Co.からのChromobacter viscosumリパーゼ;Pseudomonas gladioli由来のリパーゼがある。Humicola lanuginosaに由来してNovoから市販されているLIPOLASE▲R▼酵素(EP341,947も参照)が本発明で使用上好ましいリパーゼである。ペルオキシダーゼ酵素に対して安定化されたリパーゼおよびアミラーゼ変種は、NovoのWO9414951Aで記載されている。WO9205249およびRD94359044も参照。
リパーゼ酵素に関する多数の文献にもかかわらず、Humicola lanuginosaに由来して、宿主としてAspergillus oryzaeで産生されるリパーゼのみが、布帛洗浄製品用の添加物として、これまでに広い用途を有していた。それは前記の商品名LipolaseTMでNovo Nordiskから市販されている。Lipolaseの汚れ除去性能を最高にするために、Novo Nordiskはいくつかの変種を作製した。WO92/05249で記載されたように、天然Humicola lanuginosaリパーゼのD96L変種は、野生型リパーゼよりも4.4倍で、ラード汚れ除去効力を改善している(酵素を0.075〜2.5mgタンパク質/l範囲の量で比較した)。1994年3月10日付で公開されたNovo Nordiskのリサーチ開示No.35944では、リパーゼ変種(D96L)が0.001〜100mg(5〜500,000LU/l)リパーゼ変種/洗浄液lに相当する量で加えられることを開示している。本発明では、本明細書で開示されたように中間鎖分岐界面活性剤を含有した洗剤組成物において、低レベルのD96L変種を用いて、特にD96Lが約50〜約8500LU/洗浄液lの範囲内のレベルで用いられたときに、布帛で改善された白さ維持効果を発揮する。
本発明で使用に適したクチナーゼ酵素は、GenencorのWO8809367Aで記載されている。
ペルオキシダーゼ酵素は、“溶液漂白”のために、あるいは洗浄中に基材から落ちた染料または顔料が洗浄液中に存在する他の基材に移動することを防ぐために、酸素源、例えばペルカーボネート、ペルボレート、過酸化水素などと組合せて用いられる。公知のペルオキシダーゼには、西洋ワサビペルオキシダーゼ、リグニナーゼ、クロロまたはブロモペルオキシダーゼのようなハロペルオキシダーゼがある。ペルオキシダーゼ含有洗剤組成物は、Novoの1989年10月19日付WO89099813AおよびNovoのWO8909813Aで開示されている。
様々な酵素物質および合成洗剤組成物中へのそれらの配合手段も、Genencor InternationalのWO9307263AおよびWO9307260A、NovoのWO8908694A、および1971年1月5日付McCartyらのU.S.3,553,139で開示されている。酵素は、1978年7月18日付PlaceらのU.S.4,101,457および1985年3月26日付HughesのU.S.4,507,219でも更に開示されている。液体洗剤処方物で有用な酵素物質およびこのような処方物中へのそれらの配合は、1981年4月14日付HoraらのU.S.4,261,868で開示されている。洗剤で有用な酵素は様々な技術で安定化させることができる。酵素安定化技術は、1971年8月17日付GedgeらのU.S.3,600,319、1986年10月29日付VenegasのEP199,405およびEP200,586で開示および例示されている。酵素安定化系も、例えばU.S.3,519,570で記載されている。プロテアーゼ、キシラナーゼおよびセルラーゼを出す有用なBacillus sp.AC13は、NovoのWO9401532Aで記載されている。
酵素安定化系-酵素含有組成物は、場合により、約0.001〜約10重量%、好ましくは約0.005〜約8%、最も好ましくは約0.01〜約6%の酵素安定化系も含んでいてよい。酵素安定化系は、洗浄酵素と適合するいかなる安定化系であってもよい。このような系は、他の処方活性剤に混入した形で供給されるか、あるいは、例えば処方業者または洗剤向け酵素の製造業者により、別に加えられる。このような安定化系は、例えばカルシウムイオン、ホウ酸、プロピレングリコール、短鎖カルボン酸、ボロニン酸およびそれらの混合物からなり、洗剤組成物のタイプおよび物理的形態に応じて異なる安定化問題を扱えるようにデザインされる。
1つの安定化アプローチは、最終組成物中におけるカルシウムおよび/またはマグネシウムイオンの水溶性源の使用であり、これはこのようなイオンを酵素に供給する。カルシウムイオンはマグネシウムイオンよりも通常やや有効であり、1タイプのカチオンだけが用いられていれば本発明では好ましい。典型的な洗剤組成物は、最終洗剤組成物1l当たり約1〜約30、好ましくは約2〜約20、更に好ましくは約8〜約12ミリモルのカルシウムイオンを含むが、配合される酵素の多様性、タイプおよびレベルを含むファクターに応じたバリエーションが可能である。好ましくは、例えば塩化カルシウム、水酸化カルシウム、ギ酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、マレイン酸カルシウム、水酸化カルシウムおよび酢酸カルシウムを含めた水溶性カルシウムまたはマグネシウム塩が用いられ、更に一般的には硫酸カルシウムまたは例示されたカルシウム塩に相当するマグネシウム塩が用いられる。更に高レベルのカルシウムおよび/またはマグネシウムも、もちろん、例えばあるタイプの界面活性剤の脂肪カット作用を促す上で有用である。
もう1つの安定化アプローチはボレート種の使用による。SeversonのU.S.4,537,706参照。ボレート安定剤は、用いられるとき、組成物の10%以上までのレベルであるが、更に典型的には約3重量%以内のレベルのホウ酸または他のボレート化合物、例えばホウ砂またはオルトボレートが液体洗剤用に適している。フェニルボロニン酸、ブタンボロニン酸、p-ブロモフェニルボロニン酸などのような置換ホウ酸もホウ酸の代わりに使用でき、洗剤組成物中で全ホウ素のレベル減少がこのような置換ホウ素誘導体の使用により可能である。
あるクリーニング組成物、例えば自動皿洗い組成物の安定化系は、0〜約10重量%、好ましくは約0.01〜約6%の塩素ブリーチスカベンジャーを更に含んでいてもよく、これは多くの給水中に存在する塩素ブリーチ種が、特にアルカリ条件下で、酵素を攻撃および不活化しないようにするために加えられる。水中の塩素レベルは典型的には約0.5〜約1.75ppm範囲と少いが、例えば皿または布帛洗浄中に酵素と接触する、水の全容量中における有効塩素は比較的多い;したがって、使用時の塩素に対する酵素安定性が時には問題となる。塩素ブリーチと反応する能力を有したペルボレートまたはペルカーボネートは安定化系とは別な出所からの量で本組成物のあるものに存在しているため、塩素に対する追加安定剤の使用は最も一般的には必須でないが、改善された結果がそれらの使用から得られる。適切な塩素スカベンジャーアニオンは広く知られており、容易に入手できて、用いられるならば、アンモニウムカチオンと亜硫酸、重亜硫酸、チオ亜硫酸、チオ硫酸、ヨージドからなる塩がある。酸化防止剤、例えばカルバメート、アスコルベートなど、有機アミン、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはそのアルカリ金属塩、モノエタノールアミン(MEA)、およびそれらの混合物も同様に用いてよい。同様に、特別な酵素阻害系も、異なる酵素が最大適合性を有するように配合できる。他の慣用的なスカベンジャー、例えば重硫酸塩、硝酸塩、クロリド、過酸化水素源、例えば過ホウ酸ナトリウム四水和物、過ホウ酸ナトリウム一水和物および過炭酸ナトリウム、並びにホスフェート、縮合ホスフェート、アセテート、ベンゾエート、シトレート、ホルメート、ラクテート、マレート、タートレート、サリチレートなどおよびそれらの混合物も、所望であれば使用できる。一般的に、塩素スカベンジャー機能は良く認識された機能について別に掲載された成分(例えば、過酸化水素源)により発揮されうるため、その機能を望ましい程度まで発揮する化合物が本発明の酵素含有態様に不在でないかぎり、別な塩素スカベンジャーを加える絶対的必要性はない;そのときであっても、スカベンジャーは最良の結果のためだけに加えられる。更に、業者は、処方されたときに他の反応成分とかなり不適合である酵素スカベンジャーまたは安定剤の使用を避ける上で、化学者の通常の技能を働かせるであろう。アンモニウム塩の使用に関して、このような塩は洗剤組成物と単純にミックスできるが、貯蔵中に水を吸着および/またはアンモニアを遊離し易い。したがって、このような物質は、存在するならば、U.S.4,652,392で記載されたような粒子で保護されることが望ましい。
ビルダー-アルミノシリケートおよびシリケートから選択される洗剤ビルダーは、例えば、洗浄水中でミネラル、特にCaおよび/またはMg硬度のコントロールを助けるか、または表面から粒状汚れの除去を助けるために、本組成物中に含有させることが好ましい。一方、ある組成物は、意図した用途に応じて、有機でもまたは無機であっても、完全に水溶性のビルダーで処方することができる。
適切なシリケートビルダーには、水溶性および水和固体タイプ、例えば鎖、層または三次元構造を有したもの、並びに非晶質固形シリケート、または例えば特に非構築液体洗剤で使用に向いた他のタイプがある。アルカリ金属シリケート、特に1.6:1〜3.2:1範囲のSiO:NaO比を有する液体および固体、特に自動皿洗い目的では、商品名BRITESIL▲R▼でPQ Corp.から販売される固形水和2-レシオ シリケート、例えばBRITESIL H20;積層シリケート、例えば1987年5月12日付H.P.RieckのU.S.4,664,839で記載されたものが好ましい。ときどき“SKS-6”と略記されるNaSKS-6はHoechstにより販売される結晶積層アルミニウムフリーδ-NaSiO形態のシリケートであり、特に顆粒洗濯組成物で好ましい。ドイツDE-A-3,417,649およびDE-A-3,742,043の製造方法参照。他の積層シリケート、例えば一般式NaMSi2x+1O(Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4、好ましくは2の数であり、yは0〜20、好ましくは0の数である)を有したものも本発明で使用でき、または代用しうる。Hoechstによる積層シリケートには、α、βおよびγ積層シリケート形としてNaSKS-5、NaSKS-7およびNaSKS-11もある。顆粒でクリスプニング(crispening)剤として、ブリーチ用の安定剤として、および起泡コントロール系の成分として作用しうる、マグネシウムシリケートのような他のシリケートも有用である。
1995年6月27日付SakaguchiらのU.S.5,427,711で記載されたような、無水形で下記一般式:xMO・ySiO・zM′O(MはNaおよび/またはKであり、M′はCaおよび/またはMgである;y/xは0.5〜2.0およびz/xは0.005〜1.0である)により表される鎖構造および組成を有した合成結晶イオン交換物質またはその水和物も、本発明で使用に適している。
アルミノシリケートビルダーも顆粒洗剤で特に有用であるが、液体、ペーストまたはゲルで配合してもよい。実験式:〔M(AlO(SiO〕・xHO(zおよびvは少くとも6の整数であり、z対vのモル比は1.0〜0.5の範囲であり、xは15〜264の整数である)を有したものが、本目的に適している。アルミノシリケートは結晶でもまたは非晶質でもよく、天然でもまたは合成してもよい。アルミノシリケートの製造方法は、1976年10月12日付Krummelらの米国特許第3,985,669号明細書で開示されている。好ましい合成結晶アルミノシリケートイオン交換物質は、ゼオライトA、ゼオライトP(B)、ゼオライトXとして、および、どの程度ゼオライトPと異なっていても、いわゆるゼオライトMAPとして市販されている。クリノプチロライト(clinoptilolite)を含めた天然タイプも用いてよい。ゼオライトAは式:Na12〔(AlO12(SiO12〕・xHO(xは20〜30、特に27である)を有する。脱水ゼオライト(x=0〜10)も使用できる。好ましくは、アルミノシリケートは直径0.1〜10ミクロンの粒度を有する。
洗剤ビルダーは、前記シリケートおよびアルミノシリケートの代わりにまたはそれらに加えて、例えば、洗浄水中でミネラル、特にCaおよび/またはMg硬度のコントロールを助けるか、または表面から粒状汚れの除去を助けるために、場合により本組成物中に含有させることができる。ビルダーは、イオン交換により、およびクリーニングされる物品の表面よりも硬度イオンを沈降させやすい表面を供することにより、硬度イオンと可溶性または不溶性錯体を形成するといった、様々なメカニズムにより機能する。ビルダーのレベルは組成物の最終用途および物理的形態に応じて広く変わる。ビルダー入り洗剤は、典型的には少くとも約1%のビルダーを含む。液体処方物は、典型的には約5〜約50%、更に典型的には約5〜約35%のビルダーを含む。顆粒処方物は、典型的には洗剤組成物の約10〜約80重量%、更に典型的には15〜50%のビルダーを含む。それ以下または以上のレベルのビルダーが排斥されるわけではない。例えば、ある洗剤添加物または高界面活性剤処方ではビルダーを入れない。
適切なビルダーは、ホスフェートおよびポリホスフェート、特にナトリウム塩;炭酸またはセスキ炭酸ナトリウム以外の炭酸、重炭酸、セスキ炭酸および炭酸塩ミネラル;酸、ナトリウム、カリウムまたはアルカノールアンモニウム塩形の有機モノ、ジ、トリおよびテトラカルボキシレート、特に水溶性非界面活性剤カルボキシレート、並びに脂肪族および芳香族タイプを含めた、オリゴマーまたは水溶性低分子量ポリマーカルボキシレート;およびフィチン酸からなる群より選択される。これらは、例えばpH緩衝目的のためボレートにより、あるいは安定な界面活性剤および/またはビルダー含有洗剤組成物の工学処理に重要なサルフェート、特に硫酸ナトリウムおよび他のフィラーまたはキャリアにより補ってもよい。
ときには“ビルダー系”と称されるビルダー混合物が用いられ、典型的には2種以上の慣用的なビルダーを含んでおり、場合によりキラント、pH緩衝剤またはフィラーで補われるが、これら後者の物質はここで物質の量を記載しているとき別個として通常考えられる。本洗剤中の界面活性剤およびビルダーの相対量について、好ましいビルダー系は約60:1〜約1:80の界面活性剤対ビルダーの重量比で典型的に処方される。ある好ましい洗濯洗剤は、0.90:1.0〜4.0:1.0、更に好ましくは0.95:1.0〜3.0:1.0の範囲で上記比率を有する。
法律で許容されるときに好ましいP含有洗剤ビルダーには、トリポリホスフェート、ピロホスフェート、ガラス質ポリマーメタホスフェートで例示されるポリホスフェート、およびホスホネートのアルカリ金属、アンモニウムおよびアルカノールアンモニウム塩があるが、それらに限定されない。
適切なカーボネートビルダーには、1973年11月15日付で公開されたドイツ特許出願第2,321,001号明細書に開示されたようなアルカリ土類およびアルカリ金属カーボネートがあるが、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウムおよびトロナのような他のカーボネートミネラル、あるいは炭酸ナトリウムおよび炭酸カルシウムのいずれか好都合な複合塩、例えば無水である場合に組成2NaCO・CaCOを有するもの、更にはホウカイ石、アラレ石およびバテライトを含めた炭酸カルシウム、特に緻密なホウカイ石と比較して高い表面積を有する形も、例えば種晶としてまたは固形合成洗剤用として有用である。
適切な有機洗剤ビルダーには、水溶性非界面活性剤ジカルボキシレートおよびトリカルボキシレートを含めたポリカルボキシレート化合物がある。更に典型的には、ビルダーポリカルボキシレートは、複数のカルボキシレート基、好ましくは少くとも3つのカルボキシレートを有している。カルボキシレートビルダーは酸、部分的中和、中和または過剰塩基の形で処方できる。塩形のときには、ナトリウム、カリウムおよびリチウムのようなアルカリ金属、またはアルカノールアンモニウム塩が好ましい。ポリカルボキシレートビルダーには、1964年4月7日付Bergの米国特許第3,128,287号および1972年1月18日付Lambertiらの米国特許第3,635,830号明細書に記載された、オキシジサクシネートのようなエーテルポリカルボキシレート;1987年5月5日付Bushらの米国特許第4,663,071号の“TMS/TDS”ビルダー;米国特許第3,923,679号、第3,835,163号、第4,158,635号、第4,120,874号および第4,102,903号明細書に記載されたような、環式および脂環式化合物を含めた他のエーテルカルボキシレートがある。
他の適切なビルダーは、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート;無水マレイン酸とエチレンまたはビニルメチルエーテルとのコポリマー;1,3,5-トリヒドロキシベンゼン-2,4,6-トリスルホン酸;カルボキシメチルオキシコハク酸;エチレンジアミン四酢酸およびニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸の様々なアルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩;メリット酸、コハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン-1,3,5-トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸およびそれらの可溶性塩である。
シトレート、例えばクエン酸およびその可溶性塩は、再生源からの利用性および生分解性のために、例えば重質液体洗剤で重要なカルボキシレートビルダーである。シトレートは、特にゼオライトおよび/または積層シリケートと組合せて、顆粒組成物でも使用できる。オキシジサクシネートもこのような組成物および組合せで特に有用である。
許容される場合、特に手で洗濯する操作に用いられる固形物の処方では、ナトリウムトリポリホスフェート、ナトリウムピロホスフェートおよびナトリウムオルトホスフェートのようなアルカリ金属ホスフェートが使用できる。エタン-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホネートおよび他の公知ホスホネートのようなホスホネートビルダー、例えば米国特許第3,159,581号、第3,213,030号、第3,422,021号、第3,400,148号および第3,422,137号のものも使用でき、望ましいスケール防止性を有している。
ある洗浄界面活性剤またはそれらの短鎖ホモログもビルダー作用を有している。はっきりした式からみて、それらが界面活性能力を有しているとき、これらの物質は洗浄界面活性剤としてみられる。ビルダー機能にとり好ましいタイプは、1986年1月28日付Bushの米国特許第4,566,984号明細書で開示された3,3-ジカルボキシ-4-オキサ-1,6-ヘキサンジオエート類および関連化合物により例示される。コハク酸ビルダーには、C-C20アルキルおよびアルケニルコハク酸、およびその塩がある。サクシネートビルダーには、ラウリルサクシネート、ミリスチルサクシネート、パルミチルサクシネート、2-ドデセニルサクシネート(好ましい)、2-ペンタデセニルサクシネート等もある。ラウリルサクシネートは、1986年11月5日付で公開された欧州特許出願第86200690.5/0,200,263号明細書で記載されている。脂肪酸、例えばC12-C18モノカルボン酸も、単独で、あるいは追加ビルダー活性を付与するために前記ビルダー、特にシトレートおよび/またはサクシネートビルダーと組合せて、界面活性剤/ビルダー物質として組成物中に配合できる。他の適切なポリカルボキシレートは、1979年3月13日付Crutchfieldらの米国特許第4,144,226号および1967年3月7日付Diehlの米国特許第3,308,067号明細書で開示されている。Diehlの米国特許第3,723,322号明細書も参照。
使用しうる無機ビルダー物質の他のタイプは、式(MCa(CO(xおよびiは1〜15の整数であり、yは1〜10の整数であり、zは2〜25の整数であり、Mはカチオンである)を有しており、そのうち少くとも1種は水溶性であって、式Σ1-15(xにMの原子価を掛ける)+2y=2zはその式が中性または“バランスのとれた”電荷を有するように満たされる。これらのビルダーは本明細書で“ミネラルビルダー”と称される。水和の水またはカーボネート以外のアニオンは、全電荷のバランスがとられているか、または中性であるならば、加えてもよい。このようなアニオンの電荷または原子価は、上記式の右側に付記されるべきである。好ましくは、水素、水溶性金属、水素、ホウ素、アンモニウム、ケイ素およびそれらの混合物、更に好ましくはナトリウム、カリウム、水素、リチウム、アンモニウムおよびそれらの混合物からなる群より選択される水溶性カチオンが存在しており、ナトリウムおよびカリウムが高度に好ましい。非カーボネートアニオンの非制限例には、クロリド、硫酸、フルオリド、酸素、ヒドロキシド、二酸化ケイ素、クロム酸、硝酸、ホウ酸およびそれらの混合物からなる群より選択されるものがある。このタイプの好ましいビルダーは、それらの最も簡単な形で、NaCa(CO、KCa(CO、NaCa(CO、NaKCa(CO、NaKCa(CO、KCa(COおよびそれらの組合せからなる群より選択される。本明細書に記載されたビルダーで特に好ましい物質は、結晶形のNaCa(COである。上記タイプの適切なビルダーは、下記ミネラル:Afghanite、Andersonite、Ashcroftine Y、Beyerite、Borcarite、Burbankite、Butschliite、Cancrinite、Carbocernaite、Carletonite、Davyne、Donnayite Y、Fairchildite、Ferrisurite、Franzinite、Gaudefroyite、Gaylussite、Girvasite、Gregoryite、Jouravskite、Kamphaugite Y、Kettnerite、Khanneshite、Lepersonnite Gd、Liottite、Mickelveyite Y、Microsommite、Mroseite、Natrofairchildite、Nyerereite、Remondite Ce、Sacrofanite、Schrockingerite、Shortite、Surite、Tunisite、Tuscanite、Tyrolite、VishneviteおよびZemkoriteからなる天然または合成形のうちいずれか1つまたはそれらの組合せで更に例示される。好ましいミネラル形にはNyererite、FairchilditeおよびShortiteがある。
本発明で多くの洗剤組成物は緩衝化され、即ちそれらは酸性汚れの存在下でpH降下に対して比較的抵抗する。しかしながら、他の組成物は例外的に低い緩衝能力を有していても、または実質的に緩衝化されていなくてもよい。推奨される使用レベルにpHを制御または変更するための技術には、更に一般的には、緩衝剤だけではなく、追加のアルカリ、酸、pHジャンプ系、二重区画容器などの使用もあり、当業者に周知である。
ある好ましい組成物は、一部のADDタイプのように、水溶性アルカリ無機塩および水溶性有機または無機ビルダーから選択されるpH調整成分を含んでいる。pH調整成分は、ADDが1000〜5000ppmの濃度で水に溶解されたときに、pHが約8以上、好ましくは約9.5〜約11の範囲内であるように選択される。好ましい非リン酸pH調整成分は:
(i)炭酸またはセスキ炭酸ナトリウム
(ii)ケイ酸ナトリウム、好ましくは約1:1〜約2:1のSiO:NaO比を有する水和ケイ酸ナトリウム、およびそれらと限定量のメタケイ酸ナトリウムとの混合物
(iii)クエン酸ナトリウム
(iv)クエン酸
(v)重炭酸ナトリウム
(vi)ホウ酸ナトリウム、好ましくはホウ砂
(vii)水酸化ナトリウム、および
(viii)(i)〜(vii)の混合物
からなる群より選択される。
好ましい態様では、低レベルのシリケート(即ち、約3〜約10%のSiO)を含有している。
この特殊タイプの高度に好ましいpH調整成分系の例は、粒状クエン酸ナトリウムおよび無水炭酸ナトリウムの二元混合物、粒状クエン酸ナトリウム三水和物、クエン酸一水和物および無水炭酸ナトリウムの三成分混合物である。
自動皿洗いで用いられる組成物中におけるpH調整成分の量は、好ましくは組成物約1〜約50重量%である。好ましい態様において、pH調整成分は約5〜約40重量%、好ましくは約10〜約30%の量で組成物中に存在する。
初期洗浄液で約9.5〜約11のpHを有する組成物の場合、特に好ましいADD態様では、ADDの重量で、約5〜約40%、好ましくは約10〜約30%、最も好ましくは約15〜約20%のクエン酸ナトリウムと、約5〜約30%、好ましくは約7〜約25%、最も好ましくは約8〜約20%の炭酸ナトリウムとを含んでいる。
必須のpH調整系は、様々な水溶性の、アルカリ金属、アンモニウムまたは置換アンモニウムボレート、ヒドロキシスルホネート、ポリアセテートおよびポリカルボキシレートを含めた、当業界で知られる非リン酸洗浄ビルダーから選択される他の任意洗浄ビルダー塩により(即ち、硬水で改善された金属イオン封鎖のために)補充してもよい。このような物質のアルカリ金属、特にナトリウム塩が好ましい。別の水溶性非リン酸有機ビルダーも、それらの金属イオン封鎖性のために使用できる。ポリアセテートおよびポリカルボキシレートビルダーの例は、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩;ニトリロ三酢酸、タートレート一コハク酸、タートレート二コハク酸、オキシジコハク酸、カルボキシメトキシコハク酸、メリット酸およびナトリウムベンゼンポリカルボキシレート塩である。
自動皿洗い洗剤組成物は、水溶性シリケートを更に含んでもよい。水溶性シリケートは、それらがADD組成物のしみ付き/皮膜化特徴に悪影響を与えない程度に可溶性であるシリケートである。
シリケートの例は、メタケイ酸ナトリウム、および更に一般的にはアルカリ金属シリケート、特に1.6:1〜3.2:1範囲のSiO:NaO比を有するもの、並びに1987年5月12日付で発行されたH.P.Rieckの米国特許第4,664,839号明細書に記載された積層ケイ酸ナトリウムのような積層シリケートである。NaSKS−6▲R▼はHoechstにより販売される結晶積層シリケートである(一般的に本明細書では“SKS-6”と略記される)。ゼオライトビルダーと異なり、本発明で有用なNaSKS-6および他の水溶性シリケートはアルミニウムを含んでいない。NaSKS-6はδ-NaSiO形の積層シリケートであって、ドイツDE-A-3,417,649およびDE-A-3,742,043で記載されたような方法により製造できる。SKS-6が本発明で使用上好ましい積層シリケートであるが、他のこのような積層シリケート、例えば一般式NaMSi2x+1・yHO(Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4、好ましくは2の数であり、yは0〜20、好ましくは0の数である)を有したものも使用できる。Hoechstによる様々な他の積層シリケートには、α、βおよびγ形として、NaSKS-5、NaSKS-7およびNaSKS-11がある。顆粒処方でクリスプニング(crispening)剤として、酸素ブリーチ用の安定剤として,および起泡コントロール系の成分として働ける、例えばマグネシウムシリケートのような他のシリケートも有用である。
自動皿洗い(ADD)器具で特に有用なシリケートには、PQ Corp.からのBRITESIL▲R▼H20のような顆粒水和2-レシオ シリケート、および汎用BRITESIL▲R▼H24があるが、ADD組成物が液体形態を有するときには、液体グレードの様々なシリケートが使用できる。安全な制限内で、メタケイ酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムが、単独でまたは他のシリケートと組み合わせて、洗浄pHを望ましいレベルまで変えるために、ADD関連で用いられる。
ポリマー汚れ放出剤-以下で“SRA”と称される公知のポリマー汚れ放出剤も、場合により本洗剤組成物、特に洗濯用にデザインされたものに用いることができる。利用されるならば、SRAは組成物の通常0.01〜10.0重量%、典型的には0.1〜5%、好ましくは0.2〜3.0%である。
好ましいSRAは、ポリエステルおよびナイロンのような疎水性繊維の表面を親水化させる親水性セグメントと、疎水性繊維上に付いて、洗浄およびすすぎサイクルの終了までそれに付着し続け、こうして親水性セグメントのアンカーとして働く疎水性セグメントとを典型的に有する。これにより、SRAでの処理後に生じる汚れを、後の洗浄操作でより容易に洗い落とすことができる。
SRAは様々な荷電、例えばアニオンまたは逆にカチオン(U.S.4,956,447参照)および非荷電のモノマー単位とを含み、構造は直鎖、分岐でもまたは星形でもよい。それらは、分子量をコントロールするか、または物理的もしくは界面活性を変える上で特に有効な、キャップ部分を含んでいてもよい。構造および荷電分布は、異なる繊維またはテクスタイルタイプへの適用向けと、様々な洗剤または洗剤添加製品向けに調整できる。
好ましいSRAには、しばしばチタン(IV)アルコキシドのような金属触媒での、少くとも1回のエステル交換/オリゴマー化を含んだプロセスにより典型的に製造される、オリゴマーテレフタレートエステルがある。このようなエステルは、もちろん密に架橋された全体構造を形成することなく、1、2、3、4またはそれ以上の位置でエステル構造中に組み込める追加モノマーを用いて作られる。
適切なSRAには、例えば1990年11月6日付J.J.ScheibelおよびE.P.GosselinkのU.S.4,968,451で記載されているような、テレフタロイルおよびオキシアルキレンオキシ反復単位のオリゴマーエステル主鎖とその主鎖に共有結合されたアリル誘導スルホン化末端部分から構成される、実質的に直鎖のエステルオリゴマーのスルホン化産物〔このようなエステルオリゴマーは、(a)アリルアルコールをエトキシル化し、(b)2段階エステル交換/オリゴマー化操作で(a)の生成物をジメチルテレフタレート(“DMT”)および1,2-プロピレングリコール(“PG”)と反応させ、および(c)(b)の生成物を水中でメタ重亜硫酸ナトリウムと反応させることにより製造できる〕;1987年12月8日付GosselinkらのU.S.4,711,730のノニオン性末端キャップ化1,2-プロピレン/ポリオキシエチレンテレフタレートポリエステル、例えばポリ(エチレングリコール)メチルエーテル、DMT、PGおよびポリ(エチレングリコール)(“PEG”)のエステル交換/オリゴマー化により製造されるもの;1988年1月26日付GosselinkのU.S.4,721,580の部分および完全アニオン性末端キャップ化オリゴマーエステル、例えばエチレングリコール(“EG”)、PG、DMTおよび3,6-ジオキサ-8-ヒドロキシオクタンスルホン酸Naからのオリゴマー;例えばDMT、Meキャップ化PEGおよびEGおよび/またはPG、またはDMT、EGおよび/またはPG、Meキャップ化PEGおよびNa-ジメチル-5-スルホイソフタレートの組合せから作られる、1987年10月27日付GosselinkのU.S.4,702,857のノニオン性キャップ化ブロックポリエステルオリゴマー化合物;1989年10月31日付Maldonado、GosselinkらのU.S.4,877,896のアニオン性、特にスルホアロイル末端キャップ化テレフタレートエステルがあり、後者は洗濯および布帛コンディショニング製品の双方で有用なSRAの代表であって、例はm-スルホ安息香酸一ナトリウム塩、PGおよびDMTから作られるエステル組成物であるが、場合により、但し好ましくはPEG、例えばPEG3400を更に加える。
SRAには、エチレンテレフタレートまたはプロピレンテレフタレートとポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシドテレフタレートとの単純コポリマーブロック(1976年5月25日付HaysのU.S.3,959,230および1975年7月8日付BasadurのU.S.3,893,929号参照);DowからMETHOCELとして市販されるヒドロキシエーテルセルロースポリマーのようなセルロース誘導体;C-CアルキルセルロースおよびCヒドロキシアルキルセルロース(1976年12月28日付NicolらのU.S.4,000,093参照)もある。ポリ(ビニルエステル)疎水性セグメントで特徴付けられる適切なSRAには、ポリ(ビニルエステル)、例えばC-Cビニルエステルのグラフトコポリマー、好ましくはポリアルキレンオキシド主鎖にグラフト化されたポリ(ビニルアセテート)がある。1987年4月22日付で公開されたKudらの欧州特許出願第0,219,048号明細書参照。市販例には、BASF,ドイツから入手できるSOKALAN HP-22のようなSOKALAN SRAがある。他のSRAは、平均分子量300〜5000のポリオキシエチレングリコールから誘導される、90〜80重量%のポリオキシエチレンテレフタレートと一緒に、10〜15重量%のエチレンテレフタレートとを含んだ反復単位のポリエステルである。市販例には、DupontのZELCON 5126およびICIのMILEASE Tがある。
もう1つの好ましいSRAは、1つのスルホイソフタロイル単位、5つのテレフタロイル単位、所定比率、好ましくは約0.5:1〜約10:1でオキシエチレンオキシおよびオキシ-1,2-プロピレンオキシ単位、および2-(2-ヒドロキシエトキシ)エタンスルホン酸ナトリウムから誘導される2つの末端キャップ単位を含んだオリゴマーのように、実験式(CAP)(EG/PG)(T)(SIP)を有するオリゴマーであり、これはテレフタロイル(T)、スルホイソフタロイル(SIP)、オキシエチレンオキシおよびオキシ-1,2-プロピレン(EG/PG)単位から構成されていて、末端キャップ(CAP)、好ましくは修飾イセチオネートで終わることが好ましい。上記SRAは、好ましくはオリゴマーの0.5〜20重量%の結晶性減少安定剤、例えば直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアニオン性界面活性剤、またはキシレン-、クメン-およびトルエン-スルホネートまたはそれらの混合物から選択されるメンバーを更に含んでおり、これらの安定剤または調整剤は、すべて1995年5月16日付で発行されたGosselink,Pan,KellettおよびHallのU.S.5,415,807で開示されているように、合成ポット中に導入される。上記SRAの適切なモノマーには、2-(2-ヒドロキシエトキシ)エタンスルホン酸Na、DMT、ジメチル-5-スルホイソフタレートNa、EGおよびPGがある。
好ましいSRAの更にもう1つのグループは、(1)(a)ジヒドロキシスルホネート、ポリヒドロキシスルホネート、エステル結合が形成されて分岐オリゴマー主鎖となるように少くとも三官能性である単位、およびそれらの組合せからなる群より選択される少くとも1つの単位;(b)テレフタロイル部分である少くとも1つの単位;および(c)1,2-オキシアルキレンオキシ部分である少くとも1つの非スルホン化単位からなる主鎖と、(2)ノニオン性キャップ単位、アニオン性キャップ単位、例えばアルコキシル化、好ましくはエトキシル化イセチオネート、アルコキシル化プロパンスルホネート、アルコキシル化プロパンジスルホネート、アルコキシル化フェノールスルホネート、スルホアロイル誘導体およびそれらの混合物から選択される1以上のキャップ単位とを含んだオリゴマーエステルである。このようなエステルの中では、下記実験式の場合が好ましい:
〔(CAP)(EG/PG)y′(DEG)y″(PEG)y″′(T)(SIP)z′(SEG)(B)
上記式中CAP、EG/PG、PEG、TおよびSIPは前記のとおりである;(DEG)はジ(オキシエチレン)オキシ単位を表す;(SEG)はグリセリンおよび関連部分単位のスルホエチルエーテルから誘導される単位を表す;(B)は、エステル結合が形成されて分岐オリゴマー主鎖となるように少くとも三官能性である分岐単位を表す;xは約1〜約12である;y′は約0.5〜約25である;y″は0〜約12である;y”’は0〜約10である;y′+y″+y”’は合計で約0.5〜約25である;zは約1.5〜約25である;z′は0〜約12である;z+z′は合計で約1.5〜約25である;qは約0.05〜約12である;mは約0.01〜約10である;x、y′、y″、y”’、z、z′、qおよびmは上記エステルのモル当たりで対応した単位の平均モル数を表し、上記エステルは約500〜約5000の分子量を有する。
上記エステルで好ましいSEGおよびCAPモノマーには、2-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)エタンスルホン酸Na(“SEG”)、2-〔2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ〕エタンスルホン酸Na(“SE3”)、そのホモログおよびそれらの混合物、エトキシル化およびスルホン化アリルアルコールの生成物がある。このクラスで好ましいSRAエステルには、適切なTi(IV)触媒を用いて2-〔2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ〕エタンスルホン酸ナトリウムおよび/または2-〔2-〔2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ〕エタンスルホン酸ナトリウム、DMT、2-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)エタンスルホン酸ナトリウム、EGおよびPGをエステル交換およびオリゴマー化させた生成物があり、(CAP)(T)(EG/PG)1.4(SEG)2.5(B)0.13として表示され、ここでCAPは〔NaS(CHCHO)3.5〕-であり、Bはグリセリンからの単位であり、EG/PGモル比は完全加水分解後に慣用的なガスクロマトグラフィーにより測定すると約1.7:1である。
追加クラスのSRAには、(I)ポリマーエステル構造をつなげるためにジイソシアネートカップリング剤を用いたノニオン性テレフタレート(ViollandらのU.S.4,201,824およびLagasseらのU.S.4,240,918参照);(II)無水トリメリット酸を既知のSRAに加えて末端ヒドロキシル基をトリメリテートエステルに変換することにより作られたカルボキシレート末端基を有するSRA(触媒を適正に選択すると、無水トリメリット酸は、無水結合鎖の開環よりもむしろ、無水トリメリット酸の離れたカルボン酸のエステルを介してポリマーの末端に結合を形成する。ノニオン性またはアニオン性SRAは、それらがエステル化されるヒドロキシル末端基を有しているかぎり、出発物質として用いてよい。TungらのU.S.4,525,524参照);(III)ウレタン結合種のアニオン性テレフタレートベースSRA(ViollandらのU.S.4,201,824参照);(IV)ノニオン性およびカチオン性双方のポリマーを含めた、ビニルピロリドンおよび/またはジメチルアミノエチルメタクリレートのようなモノマーとの、ポリ(ビニルカプロラクタム)および関連コポリマー(RuppertらのU.S.4,579,681参照);(V)BASFのSOKALANタイプに加えて、アクリル系モノマーをスルホン化ポリエステル上にグラフト化させて作られたグラフトコポリマー(これらのSRAは既知のセルロースエーテルと類似した汚れ放出および再付着防止活性を有すると述べられている:Rhone-Poulenc Chemieの1988年EP279,134A参照);(VI)カゼインのようなタンパク質へのアクリル酸および酢酸ビニルのようなビニルモノマーのグラフト(BASF(1991)のEP457,205A参照);(VII)特にポリアミド布帛を処理するために、アジピン酸、カプロラクタムおよびポリエチレングリコールを縮合することで製造されたポリエステル-ポリアミドSRA(BevanらのDE2,335,044、Unilever N.V.,1974参照)がある。他の有用なSRAは米国特許第4,240,918号、第4,787,989号、第4,525,524号および第4,877,896号明細書で記載されている。
土汚れ除去/再付着防止剤-本発明の組成物は、土汚れ除去および再付着防止性を有する水溶性エトキシル化アミンも場合により含有することができる。これらの化合物を含有した顆粒洗剤組成物は、典型的には約0.01〜約10.0重量%の水溶性エトキシル化アミンを含有する;液体洗剤組成物は典型的には約0.01〜約5%を含有する。
好ましい汚れ除去および再付着防止剤は、エトキシル化テトラエチレンペンタミンである。例示されるエトキシル化アミンは、1986年7月1日付で発行されたVanderMeerの米国特許第4,597,898号明細書で更に記載されている。好ましい土汚れ除去-再付着防止剤のもう1つのグループは、1984年6月27日付で公開されたOhおよびGosselinkの欧州特許出願第111,965号明細書に開示されたカチオン性化合物である。使用できる他の土汚れ除去/再付着防止剤には、1984年6月27日付で公開されたGosselinkの欧州特許出願第111,984号明細書に開示されたエトキシル化アミンポリマー;1984年7月4日付で公開されたGosselinkの欧州特許出願第112,592号明細書に開示された双極性イオンポリマー;1985年10月22日付で発行されたConnorの米国特許第4,548,744号明細書に開示されたアミンオキシドがある。当業界で公知の他の土汚れ除去および/または再付着防止剤も本組成物に利用してよい。1990年1月2日付で発行されたVanderMeerの米国特許第4,891,160号および1995年11月30日付で公開されたWO95/32272明細書参照。もう1つのタイプの好ましい再付着防止剤には、カルボキシメチルセルロース(CMC)物質がある。これらの物質は当業界で周知である。
ポリマー分散剤-ポリマー分散剤は、特にゼオライトおよび/または積層シリケートビルダーの存在下において、本組成物中約0.1〜約7重量%のレベルで有利に利用することができる。適切なポリマー分散剤にはポリマーポリカルボキシレートおよびポリエチレングリコールがあるが、当業界で知られるその他のものも使用できる。理論に制限されることなく、ポリマー分散剤は、他のビルダー(低分子量ポリカルボキシレートを含む)と併用されたときに、結晶成長阻止、粒状汚れ放出、解膠および再付着防止により、全体的な洗剤ビルダー性能を高めると考えられる。
ポリマーポリカルボキシレート物質は、適切な不飽和モノマーを、好ましくはそれらの酸形で、重合または共重合させることにより製造できる。重合して適切なポリマーポリカルボキシレートを形成しうる不飽和モノマー酸には、アクリル酸、マレイン酸(または無水マレイン酸)、フマル酸、イタコン酸、アコニチン酸、メサコン酸、シトラコン酸およびメチレンマロン酸がある。ビニルメチルエーテル、スチレン、エチレン等のような、カルボキシレート基を含まないモノマーセグメントの、本ポリマーポリカルボキシレート中における存在は、このようなセグメントが約40重量%より多く占めていないならば適切である。
特に適切なポリマーポリカルボキシレートはアクリル酸から誘導できる。本発明で有用なこのようなアクリル酸ベースポリマーは、重合アクリル酸の水溶性塩である。酸形をしたこのようなポリマーの平均分子量は、好ましくは約2000〜10,000、更に好ましくは約4000〜7000、最も好ましくは約4000〜5000の範囲内である。このようなアクリル酸ポリマーの水溶性塩には、例えばアルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩がある。このタイプの可溶性ポリマーは公知物質である。洗剤組成物中におけるこのタイプのポリアクリレートの使用は、例えば1967年3月7日付で発行されたDiehlの米国特許第3,308,067号明細書に開示されている。
アクリル酸/マレイン酸ベースコポリマーも、分散/再付着防止剤の好ましい成分として用いてよい。このような物質には、アクリル酸およびマレイン酸のコポリマーの水溶性塩がある。酸形をしたこのようなコポリマーの平均分子量は、好ましくは約2000〜100,000、更に好ましくは約5000〜75,000、最も好ましくは約7000〜65,000の範囲内である。このようなコポリマーにおけるアクリレート対マレエートセグメントの比率は、通常約30:1〜約1:1、更に好ましくは約10:1〜2:1の範囲内である。このようなアクリル酸/マレイン酸コポリマーの水溶性塩には、例えばアルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩がある。このタイプの可溶性アクリレート/マレエートコポリマーは、1982年12月15日付で公開された欧州特許出願第66915号明細書に記載された公知物質であり、1986年9月3日付で公開されたEP193,360でもヒドロキシプロピルアクリレートを含むこのようなポリマーについて記載している。更に他の有用な分散剤には、マレイン酸/アクリル酸/ビニルアルコールターポリマーがある。このような物質も、例えばアクリル酸/マレイン酸/ビニルアルコールの45/45/10ターポリマーを含めて、EP193,360で開示されている。
含有させうるもう1つのポリマー物質はポリエチレングリコール(PEG)である。PEGは分散剤性能を示し、しかも土汚れ除去-再付着防止剤として作用できる。これらの目的のために典型的な分子量範囲は、約500〜約100,000、好ましくは約1000〜約50,000、更に好ましくは約1500〜約10,000の範囲内である。
ポリアスパルテートおよびポリグルタメート分散剤も、特にゼオライトビルダーと組合せて用いることができる。ポリアスパルテートのような分散剤は、好ましくは約10,000の分子量(平均)を有する。
生分解性、改善されたブリーチ安定性またはクリーニング目的により望ましい他のポリマータイプには、あらゆる種類の水処理、テクスタイル処理または洗剤適用向けにRohm & Haas、BASF Corp.、日本触媒およびその他から販売されるものを含めて、様々なターポリマーおよび疎水性修飾コポリマーがある。
増白剤-当業界で知られるいかなる蛍光増白剤、あるいは他の増白またはホワイトニング剤も、それらが布帛洗浄または処理用にデザインされているとき、典型的には約0.01〜約1.2重量%のレベルで本洗剤組成物中に配合できる。本発明で有用な市販の蛍光増白剤は、必ずしも限定されないが、スチルベン、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン類、ジベンゾチオフェン-5,5-ジオキシド、アゾール類、5および6員環式ヘテロ環、および他の様々な物質の誘導体を含めたサブグループに分類できる。このような増白剤の例は”The Production and Application of Fluorescent Brightening Agents”,M.Zahradnik,John Wiley & Sons発行,New York(1982)で開示されている。
本組成物で有用な蛍光増白剤の具体例は、1988年12月13日付で発行されたWixonの米国特許第4,790,856号明細書に開示されたものである。これらの増白剤には、VeronaからのPHORWHITEシリーズの増白剤がある。この参考文献で開示された他の増白剤には、Ciba-Geigy市販のTinopal UNPA、Tinopal CBSおよびTinopal 5BM;Arctic White CCおよびArctic White CWD、2-(4-スチリルフェニル)-2H-ナフト〔1,2-d〕トリアゾール類;4,4′-ビス(1,2,3-トリアゾール-2-イル)スチルベン類;4,4′-ビス(スチリル)ビスフェニル類;アミノクマリン類がある。これら増白剤の具体例には、4-メチル-7-ジエチルアミノクマリン、1,2-ビス(ベンゾイミダゾール-2-イル)エチレン、1,3-ジフェニルピラゾリン類、2,5-ビス(ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン、2-スチリルナフト〔1,2-d〕オキサゾールおよび2-(スチルベン-4-イル)-2H-ナフト〔1,2-d〕トリアゾールがある。1972年2月29日付で発行されたHamiltonの米国特許第3,646,015号明細書も参照。
転染阻止剤-本発明の組成物は、クリーニングプロセス中にある布帛から他への染料の移動を阻止するために有効な1種以上の物質を含有することもできる。通常、このような転染阻止剤には、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドンおよびN-ビニルイミダゾールのコポリマー、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼおよびそれらの混合物がある。用いられるならば、これらの剤は典型的には組成物の約0.01〜約10重量%、好ましくは約0.01〜約5%、更に好ましくは約0.05〜約2%である。
更に具体的には、本発明で使用上好ましいポリアミンN-オキシドポリマーは次の構造式:R-A-Pを有した単位を含んでいる;式中Pは重合性単位であって、それにはN-O基が結合できるか、またはN-O基は重合性単位の一部を形成できるか、またはN-O基は双方の単位に結合できる;Aは次の構造:-NC(O)-、-C(O)O-、-S-、-O-、-N=のうち1つである;xは0または1である;Rは脂肪族、エトキシル化脂肪族、芳香族、ヘテロ環式または脂環式基あるいはそれらの組合せであって、それにはN-O基の窒素が結合できるか、またはN-O基はこれらの基の一部である。好ましいポリアミンN-オキシドは、Rがピリジン、ピロール、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジンおよびそれらの誘導体のようなヘテロ環式基である場合である。
N-O基は下記一般構造で表すことができる:
Figure 0004489190
上記式中R、R、Rは脂肪族、芳香族、ヘテロ環式または脂環式基、あるいはそれらの組合せであり、x、yおよびzは0または1であり、N-O基の窒素は結合されているか、または上記基のいずれかの一部を形成することができる。ポリアミンN-オキシドのアミンオキシド単位はpKa<10、好ましくはpKa<7、更に好ましくはpKa<6を有する。
いかなるポリマー主鎖も、形成されるアミンオキシドポリマーが水溶性であって転染阻止性を有しているかぎり、用いてよい。適切なポリマー主鎖の例は、ポリビニル、ポリアルキレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレートおよびそれらの混合物である。これらのポリマーには、1つのモノマータイプがアミンN-オキシドで、他のモノマータイプがN-オキシドである、ランダムまたはブロックコポリマーがある。アミンN-オキシドポリマーは、典型的には10:1〜1:1,000,000のアミン対アミンN-オキシドの比率を有している。しかしながら、ポリアミンオキシドポリマー中に存在するアミンオキシド基の数は、適切な共重合によるかまたは適切なN-酸化度で変えることができる。ポリアミンオキシドはほぼいずれの重合度でも得られる。典型的には、平均分子量は500〜1,000,000、更に好ましくは1000〜500,000、最も好ましくは5000〜100,000の範囲内である。この好ましいクラスの物質は“PVNO”と称される。
本洗剤組成物で有用な最も好ましいポリアミンN-オキシドは、約50,000の平均分子量および約1:4のアミン対アミンN-オキシド比を有したポリ(4-ビニルピリジン-N-オキシド)である。
N-ビニルピロリドンおよびN-ビニルイミダゾールポリマーのコポリマー(“PVPVI”のクラスと称される)も本発明では使用上好ましい。好ましくは、PVPVIは5000〜1,000,000、更に好ましくは5000〜200,000、最も好ましくは10,000〜20,000の平均分子量範囲を有している(平均分子量範囲はBarth,et al.,Chemical Analysis,Vol.113,”Modern Methods of Polymer Characterization”で記載されたような光散乱法により決められ、その開示は参考のため本明細書に組み込まれる)。PVPVIコポリマーは、典型的には1:1〜0.2:1、更に好ましくは0.8:1〜0.3:1、最も好ましくは0.6:1〜0.4:1のN-ビニルイミダゾール対N-ビニルピロリドンのモル比を有している。これらのコポリマーは直鎖でもまたは分岐鎖でもよい。
本発明の組成物では約5000〜約400,000、好ましくは約5000〜約200,000、更に好ましくは約5000〜約50,000の平均分子量を有したポリビニルピロリドン(“PVP”)も用いてよい。PVPは洗剤分野の業者に公知である;参考のため本明細書に組み込まれる、例えばEP-A-262,897およびEP-A-256,696参照。PVPを含有した組成物は、約500〜約100,000、好ましくは約1000〜約10,000の平均分子量を有したポリエチレングリコール(“PEG”)も含有することができる。好ましくは、洗浄液中にデリバリーされるPEG対PVPの比率は、ppmベースで、約2:1〜約50:1、更に好ましくは約3:1〜約10:1である。
本洗剤組成物は、転染阻止作用も示すあるタイプの親水性蛍光増白剤約0.005〜5重量%を場合により含有してもよい。用いられるならば、本組成物は好ましくは約0.01〜1重量%のこのような蛍光増白剤を含む。
本発明で有用な親水性蛍光増白剤には、下記構造式を有した化合物がある:
Figure 0004489190
上記式中Rはアニリノ、N-2-ビス-ヒドロキシエチルおよびNH-2-ヒドロキシエチルから選択される;RはN-2-ビス-ヒドロキシエチル、N-2-ヒドロキシエチル-N-メチルアミノ、モルフィリノ、クロロおよびアミノから選択される;Mはナトリウムまたはカリウムのような塩形成カチオンである。
上記式中Rがアニリノ、RがN-2-ビス-ヒドロキシエチル、およびMがナトリウムのようなカチオンであるとき、増白剤は4,4′-ビス〔〔4-アニリノ-6-(N-2-ビス-ヒドロキシエチル)-s-トリアジン-2-イル〕アミノ〕-2,2′-スチルベンジスルホン酸および二ナトリウム塩である。この具体的な増白剤種はCiba-Geigy Corporationから商品名Tinopal-UNPA-GXで市販されている。Tinopal-UNPA-GXが本洗剤組成物で有用な好ましい親水性蛍光増白剤である。
上記式中Rがアニリノ、RがN-2-ヒドロキシエチル-N-2-メチルアミノ、およびMがナトリウムのようなカチオンであるとき、増白剤は4,4′-ビス〔〔4-アニリノ-6-(N-2-ヒドロキシエチル-N-メチルアミノ)-s-トリアジン-2-イル〕アミノ〕-2,2′-スチルベンジスルホン酸二ナトリウム塩である。この具体的な増白剤種はCiba-Geigy Corporationから商品名Tinopal 5BM-GXで市販されている。
上記式中Rがアニリノ、Rがモルフィリノ、およびMがナトリウムのようなカチオンであるとき、増白剤は4,4′-ビス〔(4-アニリノ-6-モルフィリノ-s-トリアジン-2-イル)アミノ〕-2,2′-スチルベンジスルホン酸ナトリウム塩である。この具体的な増白剤種はCiba-Geigy Corporationから商品名Tinopal AMS-GXで市販されている。
本発明で使用上選択される特定の蛍光増白剤種は、前記の選択されたポリマー転染阻止剤と併用されたときに、特に有効な転染阻止性能効果を発揮する。このような選択されたポリマー物質(例えば、PVNOおよび/またはPVPVI)とこのような選択された蛍光増白剤(例えばTinopal-UNPA-GX、Tinopal 5BM-GXおよび/またはTinopal AMS-GX)との組合せは、これら2種の洗剤組成物成分が単独で用いられたときよりも、洗浄水溶液中で有意に優れた転染阻止性を発揮する。理論に拘束されることなく、増白剤が洗浄液中で布帛に付着する程度は、“イグゾースション係数”(exhaustion coefficient)と呼ばれるパラメーターにより規定できる。イグゾースション係数とは、一般的に、a)布帛に付着した増白剤物質対b)洗浄液中の初期増白剤濃度の比率として規定される。比較的高いイグゾースション係数の増白剤が、本発明の関係で転染を阻止するために最も適している。
他の、慣用的な蛍光増白剤タイプも、転染阻止効果よりもむしろ慣用的な布帛“鮮明”効果を出すために、本組成物で場合により使用できる。このような用法は洗剤処方上慣用的かつ周知である。
キレート化剤-本洗剤組成物は、1種以上のキレート化剤、特に外来の遷移金属向けキレート化剤も場合により含有していてよい。洗浄水中で通常みられるものには、水溶性、コロイド性または粒状形の鉄および/またはマンガンがあり、酸化物または水酸化物として伴われたり、または腐植物質のような土に伴いみられる。好ましいキラントは、このような遷移金属を有効に抑制するもの、特に布帛へのこのような遷移金属またはそれらの化合物の付着を抑制するもの、および/または、洗浄媒体および/または布帛または硬質表面の界面で望ましくないレドックス反応を抑制するものである。このようなキレート化剤には、低分子量を有するもの、並びに、典型的には、遷移金属に配位しうるOまたはNのようなドナーヘテロ原子を少くとも1つ、好ましくは2以上有したポリマータイプがある。一般的なキレート化剤は、すべて以下に記載されているような、アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能性置換芳香族キレート化剤およびそれらの混合物からなる群より選択できる。
任意のキレート化剤として有用なアミノカルボキシレートには、エチレンジアミン四酢酸、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四プロピオン酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エタノールジグリシン、それらのアルカリ金属、アンモニウム、置換アンモニウム塩およびそれらの混合物がある。
アミノホスホネートも、少くとも低レベルの全リンが洗剤組成物で許容されるときに、本発明の組成物でキレート化剤として使用に適しており、DEQUESTのようなエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホネート)がある。好ましくは、これらのアミノホスホネートは炭素原子約7以上のアルキルまたはアルケニル基を含まない。
多官能性置換芳香族キレート化剤も本組成物で有用である。1974年5月21日付で発行されたConnorらの米国特許第3,812,044号明細書参照。このタイプの好ましい化合物は、酸形の場合、1,2-ジヒドロキシ-3,5-ジスルホベンゼンのようなジヒドロキシジスルホベンゼンである。
本発明で使用上好ましい生分解性キレーターは、1987年11月3日付HartmanおよびPerkinsの米国特許第4,704,233号明細書に記載されたようなエチレンジアミン二コハク酸(“EDDS”)、特に〔S,S〕異性体である。
本組成物は、キラントとして、または、例えばゼオライト、積層シリケートなどのような不溶性ビルダーと併用されるコビルダーとして、水溶性メチルグリシン二酢酸(MGDA)塩(または酸形)も含有してよい。
利用されるならば、キレート化剤は本洗剤組成物の通常約0.001〜約15重量%である。更に好ましくは、利用されるならば、キレート化剤はこのような組成物の約0.01〜約3.0重量%である。
起泡抑制剤-泡の形成を減少または抑制する化合物も、意図した用途、特に洗浄器具で洗濯物の洗浄に必要とされるとき、本発明の組成物中に配合することができる。手洗い向けにデザインされるような他の組成物は、所望であれば高度に起泡性であって、このような成分を省略してもよい。起泡抑制は、U.S.4,489,455および4,489,574で記載されたような、いわゆる“高濃度クリーニングプロセス”、およびフロントローディング(front loading)ヨーロッパスタイル洗濯機で特に重要である。
様々な物質が起泡抑制剤として使用でき、当業者に周知である。例えば、Kirk Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,Third Edition,Volume 7,pages 430-447(Wiley,1979)参照。モノカルボン脂肪酸およびその塩が通常用いられる。1960年9月27日付で発行されたWayne St.Johnの米国特許第2,954,347号明細書参照。これらは、典型的には炭素原子10〜24、好ましくは12〜18のヒドロカルビル鎖を有する。適切な塩には、ナトリウム、カリウムおよびリチウム塩のようなアルカリ金属塩、並びにアンモニウムおよびアルカノールアンモニウム塩がある。
他の適切な起泡抑制剤には、パラフィンのような高分子量炭化水素、脂肪酸エステル(例えば、脂肪酸トリグリセリド)、一価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪族C18-C40ケトン(例えば、ステアロン)などがある。他の起泡抑制剤には、N-アルキル化アミノトリアジンおよびモノステアリルホスフェート、例えばモノステアリルアルコールホスフェートエステル、モノステアリルジアルカリ金属(例えば、K、NaおよびLi)ホスフェートおよび他のホスフェートエステルがある。パラフィンおよびハロパラフィンのような炭化水素は液体形でもよく、例えば室温および大気圧で液体であって、約−40〜約50℃範囲の流動点、および約110℃以上の最小標準沸点を有する。好ましくは約100℃以下の融点を有するロウ状炭化水素を用いることも知られている。炭化水素起泡抑制剤は、例えば米国特許第4,265,779号明細書で記載されている。適切な炭化水素には、脂肪族、脂環式、芳香族およびヘテロ環式飽和または不飽和C12-C70炭化水素がある。真のパラフィンおよび環式炭化水素の混合物を含めたパラフィン類も用いてよい。
ポリジメチルシロキサンのようなポリオルガノシロキサン油、ポリオルガノシロキサン油または樹脂の分散物またはエマルジョン、並びに、ポリオルガノシロキサンがシリカ上に化学吸着または溶融された、ポリオルガノシロキサンとシリカ粒子との組合せを含めた、シリコーン起泡抑制剤も有用である。米国特許第4,265,779号;1990年2月7日付で公開されたStarch,M.S.の欧州特許出願第89307851.9号;および米国特許第3,455,839号明細書参照。シリコーンおよびシラン化シリカの混合物は、例えばドイツ特許出願DOS2,124,526で記載されている。顆粒洗剤組成物におけるシリコーン消泡剤および起泡抑制剤は、米国特許第3,933,672号および米国特許第4,652,392号明細書で開示されている。
本発明で有用な例示されるシリコーンベース起泡抑制剤は:
(i)25℃で約20〜約1500csの粘度を有するポリジメチルシロキサン流体
(ii)約0.6:1〜約1.2:1の比率で(CHSiO1/2単位およびSiO単位から構成されるシロキサン樹脂約5〜約50重量部/(i)100部、および
(iii)固形シリカゲル約1〜約20重量部/(i)100部
から本質的になる、起泡抑制量の起泡抑制剤である。
好ましいシリコーン起泡抑制剤において、連続相向け溶媒は、あるポリエチレングリコール、ポリエチレン-ポリプロピレングリコールコポリマーまたはそれらの混合物(好ましい)、あるいはポリプロピレングリコールから構成される。主要なシリコーン起泡抑制剤は分岐/架橋されている。起泡を抑制する典型的な液体洗濯洗剤組成物は約0.001〜約1、好ましくは約0.01〜約0.7、最も好ましくは約0.05〜約0.5重量%の上記シリコーン起泡抑制剤を含み、これは(1)(a)ポリオルガノシロキサン、(b)樹脂シロキサンまたはシリコーン樹脂生成シリコーン化合物、(c)微細フィラー物質、および(d)混合物成分(a)、(b)および(c)の反応を促進してシラノレートを形成するための触媒の混合物である、主要消泡剤の非水性エマルジョン;(2)少くとも1種のノニオン性シリコーン界面活性剤;および(3)室温で約2重量%以上の水中溶解度を有するポリエチレングリコールまたはポリエチレン-ポリプロピレングリコールのコポリマーを含んでなるが、ポリプロピレングリコールは含まない。同量が顆粒組成物、ゲル等で使用できる。1990年12月18日付で発行されたStarchの米国特許第4,978,471号、1991年1月8日付で発行されたStarchの第4,983,316号、1994年2月22日付で発行されたHuberらの第5,288,431号、Aizawaらの米国特許第4,639,489号および第4,749,740号明細書、第1欄46行目〜第4欄35行目も参照。
本シリコーン起泡抑制剤には、好ましくはポリエチレングリコール、およびポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールのコポリマーを含み、すべて約1000以下、好ましくは約100〜800の平均分子量を有している。本発明のポリエチレングリコールおよびポリエチレン/ポリプロピレンコポリマーは室温で約2重量%以上、好ましくは約5重量%以上の水中溶解度を有する。
本発明で好ましい溶媒は、約1000以下、更に好ましくは約100〜800、最も好ましくは200〜400の平均分子量を有するポリエチレングリコール、並びにポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール、好ましくはPPG200/PEG300のコポリマーである。約1:1〜1:10、最も好ましくは1:3〜1:6の重量比のポリエチレングリコール:ポリエチレン-ポリプロピレングリコールのコポリマーが好ましい。
本発明で用いられる好ましいシリコーン起泡抑制剤には、特に分子量4000のポリプロピレングリコールを含まない。それらには、好ましくは、PLURONIC L101のようなエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのブロックコポリマーも含まない。
本発明で有用な他の起泡抑制剤には、二級アルコール(例えば、2-アルキルアルカノール)、およびこのようなアルコールとシリコーン油、例えばU.S.4,798,679、4,075,118およびEP150,872で開示されたシリコーンとの混合物がある。二級アルコールにはC-C16鎖を有したC-C16アルキルアルコールがある。好ましいアルコールは2-ブチルオクタノールであり、これはCondeaから商標名ISOFOL 12として市販されている。二級アルコールの混合物はEnichemから商標名ISALCHEM 123として市販されている。混合起泡抑制剤は、典型的には1:5〜5:1の重量比でアルコール+シリコーンの混合物からなる。
自動洗濯で用いられるいかなる洗剤組成物においても、泡は洗濯機からあふれるほど生じるべきでない。起泡抑制剤は、利用されるとき、起泡抑制量で存在することが好ましい。“起泡抑制量”とは、自動洗濯機で使用上低起泡性の洗濯洗剤となるように起泡を十分に抑制しうるような起泡抑制剤の量を業者が選択しうることを意味する。
本組成物は0〜約10%の起泡抑制剤を通常含む。起泡抑制剤として利用されるとき、モノカルボン脂肪酸およびその塩は典型的には洗剤組成物の約5重量%以内、好ましくは約0.5〜約3%の量で存在するが、それより多い量で用いてもよい。好ましくは約0.01〜約1%、更に好ましくは約0.25〜約0.5%のシリコーン起泡抑制剤が用いられる。これらの重量%値には、ポリオルガノシロキサンと組合せて利用されるあらゆるシリカと、利用されるあらゆる起泡抑制剤補助物質とを含めている。モノステアリルホスフェート起泡抑制剤は組成物の約0.1〜約2重量%の範囲内の量で通常利用される。炭化水素起泡抑制剤は典型的には約0.01〜約5.0%範囲の量で利用されるが、それより高いレベルでも使用できる。アルコール起泡抑制剤は、典型的には最終組成物の0.2〜3重量%で用いられる。
起泡抑制剤系は本発明の自動皿洗い(ADD)態様でも有用である。すべての目的に有用なシリコーン起泡抑制剤技術および他の消泡剤は、参考のため本明細書に組み込まれる、”Defoaming,Theory and Industrial Applications”,Ed.,P.R.Garrett,Marcel Dekker,N.Y.,1973,ISBN 0-8247-8770-6で詳しく記載されている。特に、”Foam control in Detergent Products”(Ferch et al.)および”Surfactant Antifoams”(Blease et al.)と題された章参照。米国特許第3,933,672号および第4,136,045号明細書も参照。ADD向けに高度に好ましい起泡抑制剤には、重質顆粒のような洗濯洗剤で使用上知られた混合タイプがあるが、重質液体洗剤のみでこれまで用いられてきたタイプも本組成物中に配合させてよい。例えば、トリメチルシリルまたは別な末端ブロック単位を有したポリジメチルシロキサンがシリコーンとして用いられる。これらはシリカおよび/または界面活性非ケイ素成分と混合され、12%シリコーン/シリカ、18%ステアリルアルコールおよび70%デンプンからなる顆粒形態の起泡抑制剤で例示される。シリコーン活性化合物の適切な市販元はDow Corning Corp.である。ホスフェートエステルを用いることが望まれるならば、適切な化合物は、参考のため本明細書に組み込まれる、1967年4月18日付で発行されたSchmolkaらの米国特許第3,314,891号明細書で開示されている。好ましいアルキルホスフェートエステルは16〜20の炭素原子を有している。高度に好ましいアルキルホスフェートエステルは、モノステアリル酸ホスフェート、モノオレイル酸ホスフェートまたはそれらの塩、特にアルカリ金属塩、またはそれらの混合物である。皿類に付着しやすいことから、ADD組成物で消泡剤として単純なカルシウム沈降石鹸の使用を避けることが好ましいとわかった。実際に、ホスフェートエステルはこのような問題を全く起こさず、業者はADD使用で付着可能性のある消泡剤の含量を最少に抑えられるように通常選択する。
アルコキシル化ポリカルボキシレート-ポリアクリレートから製造されるようなアルコキシル化ポリカルボキシレートは、追加の脂肪除去性能を発揮させるために本発明で有用である。このような物質は、参考のため本明細書に組み込まれるWO91/08281およびPCT90/01815の4頁目以降に記載されている。化学的に、これらの物質は7〜8つのアクリレート単位毎に1つのエトキシ側鎖を有したポリアクリレートからなる。側鎖は式-(CHCHO)(CHCHであり、ここでmは2〜3、nは6〜12である。その側鎖はポリアクリレート“主鎖”にエステル結合されて、“コーム”ポリマータイプの構造を形成している。分子量は様々であるが、典型的には約2000〜約50,000の範囲内である。このようなアルコキシル化ポリカルボキシレートは、本組成物の約0.05〜約10重量%である。
布帛柔軟剤-様々なスルー・ザ・ウォッシュ(throuth-the-wash)布帛柔軟剤、特に1977年12月13日付で発行されたStormおよびNirschlの米国特許第4,062,647号の微細スメクタイトクレー、および当業界で知られる他の柔軟剤クレーは、布帛クリーニングと共に布帛柔軟効果を発揮させるために、典型的には本組成物中約0.5〜約10重量%のレベルで場合により用いることができる。クレー柔軟剤は、例えば1983年3月1日付で発行されたCrispらの米国特許第4,375,416号および1981年9月22日付で発行されたHarrisらの米国特許第4,291,071号明細書で開示されたようなアミンおよびカチオン性柔軟剤と併用できる。更に、洗濯クリーニング方法において、生分解性タイプを含めた公知の布帛柔軟剤は、前処理、主洗浄、洗浄後および乾燥機添加方式で用いることができる。
香料-本組成物および方法で有用な香料および香料成分には、アルデヒド、ケトン、エステルなどを含めた様々な天然および合成化学成分があるが、それらに限定されない。オレンジ油、レモン油、ローズエキス、ラベンダー、ジャコウ、パチョリ、バルサムエッセンス、ビャクダン油、パイン油、セダーなどのような成分の複合混合物からなる、様々な天然エキスおよびエッセンスも含まれる。最終香料は典型的には本洗剤組成物の約0.01〜約2重量%であり、個別の香料成分は最終香料組成物の約0.0001〜約90%である。
本発明で有用な香料成分の非制限例には、7-アセチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン;ヨノンメチル;ヨノンγメチル;メチルセドリロン;メチルジヒドロジャスモネート;メチル 1,6,10-トリメチル-2,5,9-シクロドデカトリエン-1-イルケトン;7-アセチル-1,1,3,4,4,6-ヘキサメチルテトラリン;4-アセチル-6-tert-ブチル-1,1-ジメチルインダン;p-ヒドロキシフェニルブタノン;ベンゾフェノン;メチル β-ナフチルケトン;6-アセチル-1,1,2,3,3,5-ヘキサメチルインダン;5-アセチル-3-イソプロピル-1,1,2,6-テトラメチルインダン;1-ドデカナール;4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カルボキサルデヒド;7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール;10-ウンデセン-1-アール;イソヘキセニルシクロヘキシルカルボキサルデヒド;ホルミルトリシクロデカン;ヒドロキシシトロネラールおよびメチルアントラニレートの縮合生成物、ヒドロキシシトロネラールおよびインドールの縮合生成物、フェニルアセトアルデヒドおよびインドールの縮合生成物;2-メチル-3-(p-tert-ブチルフェニル)プロピオンアルデヒド;エチルバニリン;ヘリオトロピン;ヘキシルシンナムアルデヒド;アミルシンナムアルデヒド;2-メチル-2-(p-イソプロピルフェニル)プロピオンアルデヒド;クマリン;γ-デカラクトン;シクロペンタデカノリド;16-ヒドロキシ-9-ヘキサデセン酸ラクトン;1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-4,6,6,7,8,8-ヘキサメチルシクロペンタ-γ-2-ベンゾピラン;β-ナフトールメチルエーテル;アンブロキサン;ドデカヒドロ-3a,6,6,9a-テトラメチルナフト〔2,1b〕フラン;セドロール;5-(2,2,3-トリメチルシクロペンタ-3-エニル)-3-メチルペンタン-2-オール;2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール;カリオフィレンアルコール;トリシクロデセニルプロピオネート;トリシクロデセニルアセテート;サリチル酸ベンジル;酢酸セドリル;およびp-(tert-ブチル)シクロヘキシルアセテートがある。
特に好ましい香料物質は、セルラーゼを含有した最終製品組成物で最大の香気改善を行える物質である。これらの香料には、ヘキシルシンナムアルデヒド;2-メチル-3-(p-tert-ブチルフェニル)プロピオンアルデヒド;7-アセチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン;サリチル酸ベンジル;7-アセチル-1,1,3,4,4,6-ヘキサメチルテトラリン;p-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート;メチルジヒドロジャスモネート;β-ナフトールメチルエーテル;メチル β-ナフチルケトン;2-メチル-2-(p-イソプロピルフェニル)プロピオンアルデヒド;1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-4,6,6,7,8,8-ヘキサメチルシクロペンタ-γ-2-ベンゾピラン;ドデカヒドロ-3a,6,6,9a-テトラメチルナフト〔2,1b〕フラン;アニスアルデヒド;クマリン;セドロール;バニリン;シクロペンタデカノリド;トリシクロデセニルアセテート;およびトリシクロデセニルプロピオネートがあるが、それらに限定されない。
他の香料物質には、精油、レジノイド、様々な供給源からの樹脂、例えばPeruバルサム、Olibanumレジノイド、スチラックス、ラブダナム樹脂、ナツメグ、桂皮油、ベンゾイン樹脂、コリアンダーおよびラバンジンがあるが、それらに限定されない。更に他の香料化学物質には、フェニルエチルアルコール、テルピネオール、リナロール、酢酸リナリル、ゲラニオール、ネロール、2-(1,1-ジメチルエチル)シクロヘキサノールアセテート、酢酸ベンジルおよびオイゲノールがある。ジエチルフタレートのようなキャリアも最終香料組成物に使用できる。
物質ケア剤-本組成物は、腐食抑制剤および/または曇り防止助剤として有効な1種以上の物質ケア剤を含有していてもよい。このような物質は、特に、電気メッキ処理洋銀およびスターリング銀の使用が家庭平食器類でなお比較的あたりまえな、あるヨーロッパ諸国において、またはアルミニウム保護に心配があって、組成物にシリケートが少ない場合において、機械皿洗い組成物の好ましい成分である。通常、このような物質ケア剤には、メタシリケート、シリケート、ビスマス塩、マンガン塩、パラフィン、トリアゾール類、パラゾール類、チオール類、メルカプタン類、アルミニウム脂肪酸塩およびそれらの混合物がある。
存在するとき、このような保護物質は好ましくは低レベルで、例えばADD組成物の約0.01〜約5%で配合される。適切な腐食抑制剤には、パラフィン油、典型的には、約20〜約50の範囲内で炭素原子数を有する、主に分岐した脂肪族炭化水素があり、好ましいパラフィン油は、約32:68の環式対非環式炭化水素比を有する、主に分岐したC25-45種から選択される。それらの特徴を満たすパラフィン油は、商品名WINOG 70でWintershall,Salzbergen,Germanyから販売されている。加えて、低レベルの硝酸ビスマス(即ち、Bi(NO)の添加も好ましい。
他の腐食抑制剤化合物には、ベンゾトリアゾールおよび同等の化合物;チオナフトールおよびチオアントラノールを含めたメルカプタンまたはチオール類;アルミニウムトリステアレートのような微細アルミニウム脂肪酸塩がある。ガラス食器でしみまたは皮膜をつくったり、あるいは組成物の漂白作用を損なったりする傾向を避けられるように、このような物質が思慮した上で限定量で通常用いられることが、業者であればわかるであろう。この理由から、かなり強いブリーチ反応性であるメルカプタン曇り防止剤、および特にカルシウムで沈降する通常の脂肪カルボン酸は避けることが好ましい。
他の成分-他の活性成分、キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、染料または顔料、液体処方用の溶媒、固形組成物用の固形フィラー等を含めた、洗剤組成物で有用な様々な他の成分を、本組成物中に含有させることができる。高起泡性が望まれるならば、C10-C16アルカノールアミドのような起泡増強剤も、典型的には1〜10%レベルで組成物中に配合できる。C10-C14モノエタノールおよびジエタノールアミドがこのような起泡増強剤の典型的クラスの例である。このような起泡増強剤と高起泡性補助界面活性剤、例えば前記のアミンオキシド、ベタインおよびスルタインとの併用も有利である。所望であれば、MgCl、MgSO、CaCl、CaSOなどのような水溶性マグネシウムおよび/またはカルシウム塩が、特に液体皿洗い目的のため、追加の起泡性を出して、脂肪除去性能を高めるために、典型的には0.1〜2%のレベルで添加できる。
本組成物で用いられる様々な洗浄成分は、場合により、上記成分を多孔質疎水性基材に吸収させてから、その基材を疎水性コーティングでコートすることにより、更に安定化させることができる。好ましくは、洗浄成分は多孔質基材中に吸収される前に界面活性剤と混合される。使用時に、洗浄成分は基材から水性洗浄液中に放出され、そこでそれは意図された洗浄機能を発揮する。
この技術を更に詳細に説明すると、多孔質疎水性シリカ(商標名SIPERNAT D10、DeGussa)はC13-15エトキシル化アルコール(EO7)ノニオン性界面活性剤3〜5%を含有したタンパク質分解酵素溶液と混合される。典型的には、酵素/界面活性剤溶液はシリカの重量×2.5である。得られた粉末はシリコーン油中に撹拌しながら分散される(500〜12,500範囲の様々なシリコーン油粘度が使用できる)。得られたシリコーン油分散物は乳化されるか、または最終洗剤マトリックスに加えられる。このようにして、前記の酵素、ブリーチ、ブリーチアクチベーター、遷移金属ブリーチ触媒、有機ブリーチ触媒、フォトアクチベーター、染料、蛍光剤、布帛コンディショナー、加水分解性界面活性剤およびそれらの混合物のような成分が、液体洗濯洗剤組成物を含めた洗剤で使用のために“保護”することができる。
液体洗剤組成物は、キャリアとして水および他の溶媒を含有することができる。メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールで例示される低分子量一級または二級アルコールが適切である。一価アルコールが界面活性剤を溶解させる上で好ましいが、2〜約6の炭素原子および2〜約6のヒドロキシ基を有するようなポリオール(例えば、1,3-プロパンジオール、エチレングリコール、グリセリンおよび1,2-プロパンジオール)も使用できる。組成物は5〜90%、典型的には10〜50%のこのようなキャリアを含有することができる。
本洗剤組成物は、水性クリーニング操作で使用中に、洗浄水が約6.5〜約11、好ましくは約7.0〜10.5、更に好ましくは約7.0〜約9.5のpHを有するように処方されることが好ましい。液体皿洗い製品の処方物は、好ましくは約6.8〜約9.0のpHを有する。洗濯製品は、典型的にはpH9〜11である。勧められる使用レベルでpHをコントロールするための技術には、緩衝剤、アルカリ、酸などの使用があり、当業者に周知である。
組成物の形態
本発明による組成物は、顆粒、錠剤、固形石鹸および液体形態を含めた様々な物理的形態をとることができる。組成物には、汚れた布帛洗濯物の入った機械ドラムに置かれる分配装置により洗濯機に加えられるように調整された、いわゆる濃縮顆粒洗剤組成物もある。
本発明による顆粒組成物の諸成分の平均粒度は、好ましくは、粒子の5%以下が直径1.7mmより大きく、粒子の5%以下が直径0.15mm未満であるようにすべきである。
ここで規定されたような平均粒度という用語は、一連のTylerシーブで組成物のサンプルをいくつかのフラクション(典型的には5つのフラクション)に篩分けすることにより計算される。こうして得られた重量フラクションがシーブの孔サイズに対してプロットされる。平均粒度は、サンプルの50重量%が通過する孔サイズとみなされる。
本発明によるある好ましい顆粒洗剤組成物は市場でよくある高密度タイプであり、これらは典型的には少くとも600g/l、更に好ましくは650〜1200g/lの嵩密度を有している。
界面活性剤凝集粒子
消費製品で界面活性剤をデリバリーする好ましい方法の1つは界面活性剤凝集粒子を作ることであり、これはフレーク、プリル(prill)、マルメ(marume)、ヌードル、リボンの形態をとれるが、好ましくは顆粒の形態をとる。粒子を処理するために好ましい手法では、粉末(例えばアルミノシリケート、カーボネート)を高活性界面活性剤ペーストと凝集させて、得られた凝集物の粒度を特定の制限内にコントロールする。このようなプロセスでは、1以上の凝集器、例えばパン凝集器、Zブレードミキサー、または更に好ましくはインラインミキサー、例えばSchugi(Holland)BV,29 Chroomstraat 8211 AS,Lelystad,NetherlandsおよびGebruder Lodige Maschinenbau GmbH,D-4790 Paderborn 1,Elsenerstrasse 7-9,Postfach 2050,Germanyにより製造されたもので、有効量の粉末を高活性界面活性剤ペーストと混合させる。最も好ましくは、Lodige CB(商品名)のような高剪断ミキサーが用いられる。
50〜95重量%、好ましくは70〜85重量%の界面活性剤を含んだ高活性界面活性剤ペーストが典型的に用いられる。ペーストは、流動粘度を維持するために十分に高いが、用いられるアニオン性界面活性剤の分解を避けるために十分に低い温度で、凝集器中に導入される。50〜80℃のペーストの操作温度が典型的である。
洗濯洗浄法
機械洗濯法では、典型的には、本発明による機械洗濯洗剤組成物の有効量を溶解または分散させた洗濯機中の洗浄水溶液で汚れた洗濯物を処理する。洗剤組成物の有効量とは、慣用的な機械洗濯法で通常用いられる典型的な製品使用量および洗浄液容量として、5〜65l容量の洗浄液に溶解または分散された製品40〜300gを意味する。
記載のように、界面活性剤は、クリーニング性能について少くとも方向性をもった改善を行うために有効なレベルで、好ましくは他の洗浄界面活性剤と組み合わせて、洗剤組成物で用いられる。布帛洗濯組成物の関係で、このような“使用レベル”は、汚れおよびしみのタイプおよび程度だけでなく、洗浄水温度、洗浄水の容量および洗濯機のタイプにも応じて、かなり変動する。例えば、洗浄浴中で約45〜83lの水、約10〜約14分間の洗浄サイクルおよび約10〜約50℃の洗浄水温度を用いたトップローディング(top-loading)垂直軸U.S.式自動洗濯機において、洗浄液中に約2〜約625ppm、好ましくは約2〜約550ppm、更に好ましくは約10〜約235ppmの界面活性剤を含有させることが好ましい。洗濯物当たり約50〜約150mlの使用割合に基づくと、これは、重質液体洗濯洗剤の場合で、約0.1〜約40%、好ましくは約0.1〜約35%、更に好ましくは約0.5〜約15%の界面活性剤の製品中濃度(wt)に相当する。洗濯物当たり約30〜約950gの使用割合に基づくと、高密度(“コンパクト”)顆粒洗濯洗剤(密度約650g/l以上)の場合で、これは約0.1〜約50%、好ましくは約0.1〜約35%、更に好ましくは約0.5〜約15%の界面活性剤の製品中濃度(wt)に相当する。スプレードライ顆粒(即ち“綿毛状”;密度約650g/l以下)の場合で洗濯物当たり約80〜約100gの使用割合に基づくと、これは約0.07〜約35%、好ましくは約0.07〜約25%、更に好ましくは約0.35〜約11%の界面活性剤の製品中濃度(wt)に相当する。
例えば、洗浄浴中で約8〜15lの水、約10〜約60分間の洗浄サイクルおよび約30〜約95℃の洗浄水温度を用いたフロントローディング水平軸ヨーロッパ式自動洗濯機において、洗浄液中に約3〜約14,000ppm、好ましくは約3〜約10,000ppm、更に好ましくは約15〜約4200ppmの界面活性剤を含有させることが好ましい。洗濯物当たり約45〜約270mlの使用割合に基づくと、これは、重質液体洗濯洗剤の場合で、約0.1〜約50%、好ましくは約0.1〜約35%、更に好ましくは約0.5〜約15%の界面活性剤の製品中濃度(wt)に相当する。洗濯物当たり約40〜約210gの使用割合に基づくと、高密度(“コンパクト”)顆粒洗濯洗剤(密度約650g/l以上)の場合で、これは約0.12〜約53%、好ましくは約0.12〜約46%、更に好ましくは約0.6〜約20%の界面活性剤の製品中濃度(wt)に相当する。スプレードライ顆粒(即ち“綿毛状”;密度約650g/l以下)で洗濯物当たり約140〜約400gの使用割合に基づくと、これは約0.03〜約34%、好ましくは約0.03〜約24%、更に好ましくは約0.15〜約10%の界面活性剤の製品中濃度(wt)に相当する。
例えば、洗浄浴中で約26〜52lの水、約8〜約15分間の洗浄サイクルおよび約5〜約25℃の洗浄水温度を用いたトップローディング垂直軸日本式自動洗濯機において、洗浄液中に約0.67〜約270ppm、好ましくは約0.67〜約236ppm、更に好ましくは約3.4〜約100ppmの界面活性剤を含有させることが好ましい。洗濯物当たり約20〜約30mlの使用割合に基づくと、これは、重質液体洗濯洗剤の場合で、約0.1〜約40%、好ましくは約0.1〜約35%、更に好ましくは約0.5〜約15%の界面活性剤の製品中濃度(wt)に相当する。洗濯物当たり約18〜約35gの使用割合に基づくと、高密度(“コンパクト”)顆粒洗濯洗剤(密度約650g/l以上)の場合で、これは約0.1〜約50%、好ましくは約0.1〜約35%、更に好ましくは約0.5〜約15%の界面活性剤の製品中濃度(wt)に相当する。スプレードライ顆粒(即ち“綿毛状”;密度約650g/l以下)で洗濯物当たり約30〜約40gの使用割合に基づくと、これは約0.06〜約44%、好ましくは約0.06〜約30%、更に好ましくは約0.3〜約13%の界面活性剤の製品中濃度(wt)に相当する。
前記からわかるように、機械洗浄洗濯関係で用いられる界面活性剤の量は、ユーザーの癖および習慣、洗濯機のタイプなどに応じて変動する。
好ましい使用面では、分配装置が洗浄方法で用いられる。分配装置は洗剤製品で満たされ、洗浄サイクルの開始前に洗濯機のドラム中に直接製品を導入するために用いられる。その容量キャパシティは、洗浄方法に通常用いられるような、十分な洗剤製品を含有させうるような程度にすべきである。
洗濯機に洗濯物が入れられると、洗剤製品を含有した分配装置がドラム内に置かれる。洗濯機の洗浄サイクルの開始時に、水がドラム中に導入されて、ドラムが周期的に回転する。分配装置のデザインは、それが乾燥洗剤製品を含有できながら、ドラムが回転するとその撹拌に応答して、しかも洗浄水との接触の結果として、洗浄サイクル中にこの製品の放出を行えるようなものにすべきである。
洗浄中に洗剤製品の放出を行わせるために、その装置は製品が通過するいくつかの開口部を有していてもよい。一方、その装置は、液体に透過性であるが、固形製品に対して不透過性であって、溶解した製品の放出を行える物質から作製してもよい。好ましくは、洗剤製品は洗浄サイクルの開始時に速やかに放出されて、洗浄サイクルのこの段階において洗濯機のドラム中で一過性で局所的に高濃度の製品を供する。
好ましい分配装置は再使用でき、容器の一体性が乾燥状態および洗浄サイクル中の双方で維持されるようにデザインされる。本発明の組成物での使用にとり特に好ましい分配装置は、下記特許:GB-B-2,157,717、GB-B-2,157,718、EP-A-0201376、EP-A-0288345およびEP-A-0288346で記載されている。J.Bland,Manufacturing Chemist発行,November 1989,pages 41-46の論文でも、“小顆粒”として通常知られるタイプの顆粒洗濯製品での使用にとり特に好ましい分配装置について記載している。本発明の組成物での使用にとりもう1つの好ましい分配装置は、PCT特許出願WO94/11562で開示されている。
特に好ましい分配装置は、欧州特許出願公開第0343069&0343070号明細書で開示されている。後者の出願では、オリフィスを形造る支持リングから伸びたバッグの形態をしたフレキシブルな鞘からなる装置を開示しており、そのオリフィスは洗浄プロセスで1回の洗浄サイクルに十分な製品をバッグに入れられるように調整される。洗浄媒体の一部はオリフィスからバッグ中に流入して、製品を溶解させ、その後溶液がオリフィスから洗浄媒体中に流出していく。支持リングは湿潤未溶解製品の流出を妨げるマスキング部材を備えており、この部材はスポーク状ホイール形態または壁がらせん形を有する類似構造で中央ボスから放射状に伸びた壁から典型的にできている。
一方、分配装置はバッグまたはポーチのようなフレキシブルな容器でもよい。そのバッグは、欧州公開特許出願第0018678号明細書で開示されたように、内容物を貯留するように水不透過性保護物質でコートされた繊維構造であってもよい。代わりに、それは、欧州公開特許出願第0011500号、第0011501号、第0011502号および第0011968号明細書で開示されたように、非水溶性合成ポリマー物質から形成させて、水性媒体中で破裂するようにデザインされたエッジシールまたはクロージャーを備えていてもよい。便利な形態の水にもろいクロージャーは、ポリエチレンまたはポリプロピレンのような水不透過性ポリマーフィルムから形成して、一端に沿って水溶性接着剤でシールしたポーチからなる。
機械皿洗い法
汚れた食器、特に汚れた銀器を機械洗いまたはクリーニングするために適したあらゆる方法が考えられる。
好ましい機械皿洗い法では、陶磁器、ガラス食器、深皿類、銀器、刃物類およびそれらの混合物から選択される汚れた物品を、本発明による機械皿洗い組成物の有効量を溶解または分配させた水溶液で処理する。機械皿洗い組成物の有効量とは、慣用的な機械皿洗い法で常用される典型的な製品使用量および洗浄液容量として、容量3〜10lの洗浄液に溶解または分配された8〜60gの製品を意味する。
組成物のパッケージング
市販される漂白組成物は、紙、厚紙、プラスチック物質およびいずれか適切なラミネートから造られたものを含めて、いかなる適切な容器中にパッケージングしてもよい。好ましいパッケージングは欧州出願第94921505.7号明細書で記載されている。
濯ぎ補助組成物および方法
本発明は自動皿洗いプロセスの濯ぎサイクルで有用な組成物にも関し、このような組成物は“濯ぎ助剤”と通常称される。前記の組成物は濯ぎ補助組成物として用いられるように処方してもよいが、このような組成物中に過酸化水素源を存在させることは、濯ぎ助剤としての使用目的にとり不要である(過酸化水素源は、キャリーオーバーを少くとも補う上で、少くとも低レベルであれば好ましい)。
濯ぎ補助組成物中における過酸化水素源の任意の含有は、有意レベルの残留洗剤組成物が洗浄サイクルから濯ぎサイクルにキャリーオーバーされるという事実からみて可能である。過酸化水素源を含有するADD組成物が用いられたときには、濯ぎサイクル用の過酸化水素源が洗浄サイクルからキャリーオーバーされている。そのため、ブリーチアクチベーターと共に触媒により示される触媒活性は、洗浄サイクルからのこのキャリーオーバーで有効である。
このように、本発明は:(a)有効量のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸、(b)前記のような触媒の触媒有効量、および(c)自動皿洗い洗剤補助物質を含んだ自動皿洗い濯ぎ補助組成物にも関する。好ましい組成物は低起泡ノニオン性界面活性剤を含んでいる。これらの組成物は、好ましくは、液体でもまたは固体形態でもよい。
本発明は家庭自動皿洗い器具で食器類を洗浄する方法にも関し、その方法では、自動皿洗い機の洗浄サイクル中に、前記のような本発明による組成物を含んだ水性アルカリ浴で、汚れた食器類を処理することからなる。
下記例において、組成物で用いられた様々な成分の略記は以下の意味を有している:
LAS :ナトリウム直鎖C12アルキルベンゼンスルホネート
C45AS :ナトリウムC14-C15直鎖アルキルサルフェート
CxyEzS :zモルのエチレンオキシドと縮合されたナトリウムC1X-C1Y分岐アルキルサルフェート
CxyEz :平均zモルのエチレンオキシドと縮合されたC1x-1y分岐一級アルコール
QAS :R(CH(COH)(R=C12-C14
TFAA :C16-C18アルキルN-メチルグルカミド
STPP :無水トリポリリン酸ナトリウム
ゼオライトA :0.1〜10μm範囲の主要粒度を有する
式Na12(AlOSiO12・27HOの水和ナトリウムアルミノシリケート
NaSKS-6 :式δ-NaSiの結晶積層シリケート
炭酸塩 :粒度200〜900μmの無水炭酸ナトリウム
重炭酸塩 :粒度分布400〜1200μmの無水重炭酸ナトリウム
シリケート :非晶質ケイ酸ナトリウム(SiO:NaO;2.0比)
硫酸ナトリウム :無水硫酸ナトリウム
シトレート :425〜850μmの粒度分布を有する活性86.4%のクエン酸三ナトリウム二水和物
MA/AA :1:4マレイン/アクリル酸のコポリマー、平均分子量
約70,000
CMC :ナトリウムカルボキシメチルセルロース
プロテアーゼ :NOVO Industries A/Sから商品名Savinaseで販売されている4KNPU/g活性のタンパク質分解酵素
セルラーゼ :NOVO Industries A/Sから商品名Carezymeで販売されている1000CEVU/g活性のセルロース分解酵素
アミラーゼ :NOVO Industries A/Sから商品名Termamyl 60Tで販売されている60KNU/g活性のデンプン分解酵素
リパーゼ :NOVO Industries A/Sから商品名Lipolaseで販売されている100KLU/g活性の脂肪分解酵素
PB4 :実験式NaBO・3HO・Hの過ホウ酸ナトリウム四水和物
PB1 :実験式NaBO・Hの無水過ホウ酸ナトリウムブリーチ
ペルカーボネート:実験式2NaCO・3Hの過炭酸ナトリウム
NaDCC :ナトリウムジクロロイソシアヌレート
NOBS :ナトリウム塩の形のノナノイルオキシベンゼンスルホネート
TAED :テトラアセチルエチレンジアミン
DTPMP :Monsantoから商品名Dequest 2060で販売されているジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホネート)
光活性化ブリーチ:デキストリン可溶性ポリマー中に封入されたスルホン化亜鉛フタロシアニン
増白剤1 :4,4′-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニル二ナトリウム
増白剤2 :4,4′-ビス(4-アニリノ-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)スチルベン-2,2′-ジスルホン酸二ナトリウム
HEDP :1,1-ヒドロキシエタンジホスホン酸
SRP1 :オキシエチレンオキシおよびテレフタロイル主鎖を有するスルホベンゾイル末端キャップ化エステル
シリコーン消泡剤:10:1〜100:1の起泡抑制剤対分散剤の比率で、分散剤としてのシロキサンオキシアルキレンコポリマーと一緒にさせた、ポリジメチルシロキサン起泡抑制剤
DTPA :ジエチレントリアミン五酢酸
下記例において、すべてのレベルは、組成物の重量%として引用されている。下記例は本発明の例示であり、その範囲を制限または限定するためではない。ここで用いられているすべての部、パーセンテージおよび比率は、別記されないかぎり、重量%として表示されている。
例1
下記の洗濯洗剤組成物A〜Fを下記のように製造する:
Figure 0004489190
量は重量部、例えばkgまたはppmである。
(1)は前記合成いずれかの、例えば合成例1の触媒である;
(2)は市販洗剤顆粒、例えばブリーチまたは遷移金属触媒を有しないTIDEまたはARIEL;またはもう1つの慣用的な洗剤粉末、例えば炭酸ナトリウムおよび/またはゼオライトAまたはPでビルダー含有させたものである;
(3)は過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水和物または過炭酸ナトリウムである;
(4)はテトラアセチルエチレンジアミンまたは相当するポリアセチルエチレンジアミン、例えば非対称誘導体である;
(5)は示された範囲内で炭素鎖長を有する疎水性ブリーチアクチベーター、例えばNOBS(C9)またはペルヒドロライシスでNAPAA(C9)を生じるアクチベーターである;
(6)は市販ホスホネートキラント、例えばDTPA、またはDEQUESTシリーズのもの、またはS,S-エチレンジアミン二コハク酸ナトリウム塩である。
組成物は、0〜20gpg(グレーン/U.S.ガロン)範囲の水硬度、および冷(環境)〜約90℃、更に典型的には室温〜約60℃範囲の温度で、家庭内U.S.、ヨーロッパおよび日本式自動洗濯機で汚れた布帛を洗浄するために用いられる。表示された量は、いずれか都合よい重量単位で、例えば処方目的ではkg、または1回の洗浄では洗浄液中のppmとして読むことができる。洗浄pHは、1回の洗浄当たりの製品使用量および汚れレベルに応じて、約8〜約10の一般的範囲を有する。優れた結果は、草、茶、ワイン、グレープジュース、バーベキューソース、β-カロチンまたはニンジンでしみの付いたTシャツのような、様々な汚れた物品で得られる(1種のしみについて9回の実験)。評価は、5人の熟練パネリスト、消費者約60人のグループまたはスペクトロメーターのような装置の使用により行われる。
例2
洗濯洗剤組成物G〜Mは本発明による:
Figure 0004489190
組成物は前記例のようにテクスタイルを洗浄するために用いる。更に、例えば処方Gを含めた組成物は、布帛を浸して手洗いするために用いることができ、優れた結果を出す。
例3
下記の顆粒洗濯洗剤組成物N〜Tを本発明に従い製造する:
Figure 0004489190
組成物は前記例のようにテクスタイルを洗浄するために用いる。
例4
下記の洗剤処方物は本発明による:
Figure 0004489190
例5
下記の高密度洗剤処方物は本発明による:
Figure 0004489190
例6
下記表Iで示されたような組成を有する、非制限例のブリーチ含有非水性液体洗濯洗剤を製造する。
Figure 0004489190
得られた組成物は、標準布帛洗濯操作で用いられたときに、優れたしみおよび汚れ除去性能を発揮する、安定な無水重質液体洗濯洗剤である。
例7
下記例は、顆粒リン酸含有自動皿洗い洗剤について、本発明を更に説明している。
Figure 0004489190
例8
下記例では、合成例1〜7のいずれかによる遷移金属ブリーチ触媒を無機過酸、ナトリウムモノペルサルフェートと組み合わせた自動皿洗い洗剤を示している。
Figure 0004489190
例9
合成例1による遷移金属触媒およびマグネシウムモノペルオキシフタレート六水和物(0.05/10%)を洗濯物の浸漬/洗浄手洗い向けの従来製品に加える。
例10
希釈水溶液の形態をとる合成例1による遷移金属触媒を、二重チャンバー液体分配ボトルの1つのチャンバー中に入れる。安定化された過酢酸の希釈溶液を第二の区画に入れる。そのボトルは、他のブリーチが存在しない従来の洗濯操作への添加物として、触媒および過酢酸の混合物を分配するために用いる。
例11
合成例1による遷移金属触媒を、ガラスおよびプラスチック向けの低pHクリーナーで、低起泡ノニオン性界面活性剤(Plurafac LF404)、炭酸ナトリウム、アニオン性ポリマー分散剤(ナトリウムポリアクリレート、mw4000)および過酢酸と組合せてpH4で用いる。そのクリーナーは施設および家庭関係で用いることができる。
例12
複数の別々に密封しうるゾーンを有した多区画水溶性プラスチックフィルム袋に、下記成分を入れる:
A.ノニオン性界面活性剤および着色剤A(液体またはワックス相)
B.ハンドリング-プロモーティング(handling-promoting)希釈物としてクエン酸三ナトリウムとプレミックスされた、例1の遷移金属ブリーチ触媒
C.香料
D.増白剤
E.過ホウ酸ナトリウム一水和物
F.2,2-オキシジサクシネート、ナトリウム塩+ナトリウムポリアクリレートおよび着色剤B
G.NOBS/S,S-EDDSプレミックス1:0.5および着色剤C
H.酵素で加水分解しうるプロ香料(エステルまたはアセタール)(洗浄の最後までトップノート“バースト”を発する)
I.布帛ケアポリマー
J.プロテアーゼ/アミラーゼ酵素
諸成分のレベルは様々であるが、日本式洗浄条件にとり慣用的な量である。その製品は、布帛を洗濯するために環境温度〜約40℃で操作する日本式自動洗濯機で用いると、顕著な漂白、クリーニングおよび布帛ケア結果と共に、使用時の心地好さを呈する。製品は、所望であれば、洗浄器具に加える前に、温水に前溶解させておくことが好ましい。
例13
ジチオシアナトマンガン(II)5,8-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔10.3.2〕ヘプタデカン合成
Figure 0004489190
1,5,9,13-テトラアザテトラシクロ〔11.2.2.2 5.9 〕ヘプタデカンの合成
1,4,8,12-テトラアザシクロペンタデカン(4.00g、18.7mmol)を窒素下でアセトニトリル(30ml)に懸濁し、これにグリオキサール(3.00g、40%水性、20.7mmol)を加える。得られた混合液を65℃で2時間加熱する。アセトニトリルを減圧下で除去する。蒸留水(5ml)を加え、生成物をクロロホルム(5×40ml)で抽出する。無水硫酸ナトリウムで乾燥および口過後、溶媒を減圧下で除去する。次いで生成物を中性アルミナ(15×2.5cm)でクロロホルム/メタノール(97.5:2.5から95:5に増加させる)を用いてクロマトグラフィーに付す。溶媒を減圧下で除去し、得られた油状物を真空下で一夜乾燥させる。収量:3.80g,(87%)
1,13-ジメチル-1,13-ジアゾニア-5,9-ジアザテトラシクロ〔11.2.2.2 5.9 〕ヘプタデカンジヨージドの合成
1,5,9,13-テトラアザテトラシクロ〔11.2.2.25.9〕ヘプタデカン(5.50g、23.3mmol)を窒素下でアセトニトリル(180ml)に溶解する。ヨードメタン(21.75ml、349.5mmol)を加え、反応液をRTで10日間撹拌する。溶液を暗褐色油状物になるまでロータリー蒸発させる。油状物を無水エタノール(100ml)に溶解し、この溶液を1時間還流する。その後、形成された黄褐色固体物を、Whatman #1ロ紙を用いた真空ロ過により母液から分離する。固体物を真空下で一夜乾燥させる。収量:1.79g,II(15%).Fab質量スペクトル(TG/G,MeOH)M266mu,60%.MI393mu,25%.
5,8-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔10.3.2〕ヘプタデカンの合成
エタノール(100ml、95%)中II(1.78g、3.40mmol)の撹拌溶液に水素化ホウ素ナトリウム(3.78g、0.100mmol)を加える。反応液を窒素下RTで4日間撹拌する。未反応NaBHを分解させる1〜2のpHになるまで、10%塩酸をゆっくり加える。次いでエタノール(70ml)を加える。溶媒を減圧下でロータリー蒸発により除去させる。次いで生成物を水性KOH(125ml、20%)に溶解して、pH14の溶液にする。次いで生成物をベンゼン(5×60ml)で抽出して、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。ロ過後、溶媒を減圧下で除去する。残渣を粉砕KOHでスラリー化し、その後97℃〜1mm圧で蒸留する。収量:0.42g,III 47%.質量スペクトル(D-Cl/NH/CHCl)MH269mu,100%.
ジチオシアナトマンガン(II)5,8-ジメチル-1,5,8,12-テトラアザビシクロ〔10.3.2〕ヘプタデカンの合成
配位子III(0.200g、0.750mmol)をアセトニトリル(4.0ml)に溶解し、マンガン(II)ジピリジンジクロリド(0.213g、0.75mmol)に加える。反応液をRTで4時間撹拌して、淡金色溶液を得る。溶媒を減圧下で除去する。次いでメタノール(4ml)に溶解されたナトリウムチオシアネート(0.162g、2.00mmol)を加える。反応液を15分間加熱する。次いで反応溶液をセライトでロ過し、蒸発させる。得られた結晶をエタノールで洗浄し、真空下で乾燥させる。収量:0.125g,38%.この固体物はNaClを含有しているため、それをアセトニトリルで再結晶化させて、白色固体物0.11gを得る。元素分析 理論値:%C,46.45,%H,7.34,%N,19.13.実測値:%C,45.70,%H,7.10,%N,19.00.

Claims (8)

  1. (a)0.1〜25重量%のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸〔上記のブリーチアクチベーターは、親水性ブリーチアクチベーター、疎水性ブリーチアクチベーターおよびそれらの混合物からなる群より選択される〕;
    (b)1ppb〜99.9重量%の、遷移金属および架橋大多環式配位子の錯体である遷移金属ブリーチ触媒;および
    (c)残部100重量%までの、1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質〔上記の洗濯またはクリーニング補助物質は、酸素漂白剤、安定剤、希釈物、構築物質、着色剤、香料、プロ香料、ビルダー、界面活性剤、酵素、ポリマー、カラースペクル(color speckle)、シルバーケア剤、曇り防止剤、腐食防止剤、フィラー、殺菌剤、アルカリ源、ヒドロトロープ、酸化防止剤、酵素安定剤、溶解剤、キャリア、加工助剤、溶媒およびそれらの混合物からなる群より選択される〕;
    を含んだ洗濯またはクリーニング組成物。
  2. (a)0.1〜25重量%のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸〔上記のブリーチアクチベーターは、親水性ブリーチアクチベーター、疎水性ブリーチアクチベーターおよびそれらの混合物からなる群より選択される〕;
    (b)1〜49重量%の遷移金属ブリーチ触媒〔その触媒は、遷移金属および架橋大多環式配位子の錯体からなり、
    (1)上記の遷移金属はMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Mn(V)、Fe(II)、Fe(III)、Fe(IV)、Co(I)、Co(II)、Co(III)、Ni(I)、Ni(II)、Ni(III)、Cu(I)、Cu(II)、Cu(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)、Cr(VI)、V(III)、V(IV)、V(V)、Mo(IV)、Mo(V)、Mo(VI)、W(IV)、W(V)、W(VI)、Pd(II)、Ru(II)、Ru(III)およびRu(IV)からなる群より選択され;
    (2)上記の架橋大多環式配位子は、4または5つのドナー原子によって同一の遷移金属に配位結合されており、
    (i)2または3つの非ドナー原子の共有結合鎖で互いに離された4以上のドナー原子を有し、これらのドナー原子のうち2〜5は錯体で同一の遷移金属に配位結合されている、有機マクロサイクル環;および
    (ii)有機マクロサイクル環の少くとも2つの非隣接ドナー原子を共有結合させる架橋鎖〔その共有結合された非隣接ドナー原子は、錯体で同一の遷移金属に配位結合された橋頭ドナー原子であって、上記の架橋鎖は2〜10の原子からなる〕から構成されている〕;および
    (c)少くとも0.1重量%の、1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質〔上記の洗濯またはクリーニング補助物質は、酸素漂白剤、安定剤、希釈物、構築物質、着色剤、香料、プロ香料、ビルダー、界面活性剤、酵素、ポリマー、カラースペクル(color speckle)、シルバーケア剤、曇り防止剤、腐食防止剤、フィラー、殺菌剤、アルカリ源、ヒドロトロープ、酸化防止剤、酵素安定剤、溶解剤、キャリア、加工助剤、溶媒およびそれらの混合物からなる群より選択される〕;
    を含んだ洗濯またはクリーニング組成物。
  3. ブリーチアクチベーターが疎水性ブリーチアクチベーター、例えばナトリウムノナノイルオキシベンゼンスルホネート、または親水性ブリーチアクチベーター、例えばN,N,N′,N′-テトラアセチルエチレンジアミンである、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  4. (a)0.1〜25重量%のブリーチアクチベーターおよび/または有機過カルボン酸〔上記のブリーチアクチベーターは、親水性ブリーチアクチベーター、疎水性ブリーチアクチベーターおよびそれらの混合物からなる群より選択される〕;
    (b)1ppb〜49重量%の遷移金属ブリーチ触媒〔その触媒は、遷移金属および架橋大多環式配位子の錯体からなり、
    (1)上記の遷移金属はMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Mn(V)、Fe(II)、Fe(III)、Fe(IV)、Co(I)、Co(II)、Co(III)、Ni(I)、Ni(II)、Ni(III)、Cu(I)、Cu(II)、Cu(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)、Cr(VI)、V(III)、V(IV)、V(V)、Mo(IV)、Mo(V)、Mo(VI)、W(IV)、W(V)、W(VI)、Pd(II)、Ru(II)、Ru(III)およびRu(IV)からなる群より選択され;および
    (2)上記の架橋大多環式配位子は:
    (i)4または5の配位座数を有する式(I)の架橋大多環式配位子:
    Figure 0004489190
    (ii)5または6の配位座数を有する式(II)の架橋大多環式配位子:および
    Figure 0004489190
    (iii)6または7の配位座数を有する式(III)の架橋大多環式配位子:
    Figure 0004489190
    (これらの式において:
    -各“E”は部分(CRna-X-(CRnであり、ここで-X-はO、S、NRおよびPからなる群より選択されるか、または共有結合であり、各Eについてa+a′の合計は独立して1〜5から選択される;
    -各“G”は部分(CRnbである;
    -各“R”は独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリールおよびヘテロアリールから選択されるか、あるいは2以上のRは共有結合して、芳香族、ヘテロ芳香族、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成している;
    -各“D”はN、O、SおよびPからなる群より独立して選択されるドナー原子であり、少くとも2つのD原子は遷移金属に配位結合された橋頭ドナー原子である;
    -“B”は炭素原子または“D”ドナー原子、あるいはシクロアルキルまたはヘテロ環式環である;
    -各“n”は、R部分が共有結合している炭素原子の原子価を満たす、1および2から独立して選択される整数である;
    -各“n′”は、R部分が共有結合しているDドナー原子の原子価を満たす、0および1から独立して選択される整数である;
    -各“n″”は、R部分が共有結合しているB原子の原子価を満たす、0、1および2から独立して選択される整数である;
    -各“a”および“a′”は、0〜5から独立して選択される整数であり、式(I)の配位子におけるすべての“a”+“a′”の合計は8〜12の範囲内であり、式(II)の配位子におけるすべての“a”+“a′”の合計は10〜15の範囲内であり、式(III)の配位子におけるすべての“a”+“a′”の合計は12〜18の範囲内である;
    -各“b”は、0〜9から独立して選択される整数であるか、あるいは、前記いずれの式においても、少くとも2つの(CRnbが前記式において2つのDドナー原子をB原子に共有結合させているかぎり、DからB原子へと共有結合させている(CRnb部分のうち1以上は存在せず、すべての“b”の合計は1〜5の範囲内である)
    からなる群より選択される〕;
    および
    (c)少くとも0.1重量%の、1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質〔上記の洗濯またはクリーニング補助物質は、酸素漂白剤、安定剤、希釈物、構築物質、着色剤、香料、プロ香料、ビルダー、界面活性剤、酵素、ポリマー、カラースペクル(color speckle)、シルバーケア剤、曇り防止剤、腐食防止剤、フィラー、殺菌剤、アルカリ源、ヒドロトロープ、酸化防止剤、酵素安定剤、溶解剤、キャリア、加工助剤、溶媒およびそれらの混合物からなる群より選択される〕;
    を含んだ洗濯またはクリーニング組成物。
  5. 2-(N,N,N-トリメチルアンモニウム)エチル-4-スルホフェニルカーボネート、N-オクチル-N,N-ジメチル-N10-カルボフェノキシデシルアンモニウムクロリド、3-(N,N,N-トリメチルアンモニウム)プロピルナトリウム-4-スルホフェニルカルボキシレート、N,N,N-トリメチルアンモニウムトルイルオキシベンゼンスルホネート、N,N,N′,N′-テトラアセチルエチレンジアミン、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、4-ベンゾイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、1-メチル-2-ベンゾイルオキシベンゼン-4-スルホン酸ナトリウム、4-メチル-3-ベンゾイルオキシ安息香酸ナトリウム、トリメチルアンモニウムトルイルオキシベンゼンスルホネート、3,5,5-トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、(6-オクタンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6-ノナンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6-デカンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネートおよびそれらの混合物からなる群より選択されるブリーチアクチベーターを含んでいる、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  6. (a)0.1〜25重量%のブリーチアクチベーター〔上記のブリーチアクチベーターは、親水性ブリーチアクチベーター、疎水性ブリーチアクチベーターおよびそれらの混合物からなる群より選択される〕;
    (b)1ppb〜99.9重量%の遷移金属ブリーチ触媒〔上記触媒は、Mn(II)、Mn(III)、Mn(IV)からなる群より選択される触媒マンガン金属と、下記式を有する四座架橋大多環式配位子との、1:1モル錯体:
    Figure 0004489190
    (この式において、“R1”は独立してH、直鎖または分岐、置換または非置換C1-C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルから選択される;マクロポリサイクル環におけるすべての窒素原子は、遷移金属と配位結合されている)、および、場合により、1以上の非大多環式配位子からなる〕;および
    (c)残部100重量%までの、過酸化水素、ペルボレートおよびペルカーボネートからなる群より選択される、酸素漂白剤を含めた1種以上の洗濯またはクリーニング補助物質;
    を含んだ洗濯またはクリーニング組成物。
  7. 組成物が0.001重量ppm〜49重量%の遷移金属ブリーチ触媒を含んでなる、請求項に記載の組成物。
  8. 組成物が0.05〜500重量ppmの遷移金属ブリーチ触媒を含んでなる、請求項に記載の組成物。
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