JP2006160889A - 柔軟洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)粘土鉱物3〜15質量%、(b)水中で過酸化水素を放出する化合物0.5〜20質量%、(c)過酸化水素と反応して有機過酸を生成する過酸前駆体0.1〜10質量%、(d)結晶性アルミノ珪酸塩20〜50質量%(但し、(a)成分と(d)成分の質量比が1/10〜2/5)、並びに(e)界面活性剤(脂肪酸塩を除く)5〜25質量%、を含有する柔軟洗浄剤組成物、該組成物を用いた繊維製品の柔軟洗浄方法。
【選択図】なし
Description
〔1〕 (a)粘土鉱物3〜15質量%、
(b)水中で過酸化水素を放出する化合物0.5〜20質量%、
(c)過酸化水素と反応して有機過酸を生成する過酸前駆体0.1〜10質量%、
(d)結晶性アルミノ珪酸塩20〜50質量%(但し、(a)成分と(d)成分の質量比〔(a)成分/(d)成分〕が1/10〜2/5である)、並びに
(e)界面活性剤(脂肪酸塩を除く)5〜25質量%、
を含有する、
柔軟洗浄剤組成物、
〔2〕 前記〔1〕記載の柔軟洗浄剤組成物で被洗浄物を洗浄する工程を有する繊維製品の柔軟洗浄方法、
〔3〕 (a)粘土鉱物、
(b)水中で過酸化水素を放出する化合物、
(c)過酸化水素と反応して有機過酸を生成する過酸前駆体、
(d)結晶性アルミノ珪酸塩、並びに
(e)界面活性剤(脂肪酸塩を除く)を、
(a)成分と(d)成分の質量比〔(a)成分/(d)成分〕が1/10〜2/5、
(a)成分と(c)成分の質量比〔(a)成分/(c)成分〕が1/1〜20/1、
(d)成分と(e)成分の質量比〔(d)成分/(e)成分〕が8/1〜1/1、
の質量比率で繊維製品に適用する、粘土鉱物の繊維製品に対する柔軟効果の増強方法、
に関する。
(a)粘土鉱物3〜15質量%、
(b)水中で過酸化水素を放出する化合物0.5〜20質量%、
(c)過酸化水素と反応して有機過酸を生成する過酸前駆体0.1〜10質量%、
(d)結晶性アルミノ珪酸塩20〜50質量%(但し、(a)成分と(d)成分の質量比〔(a)成分/(d)成分〕が1/10〜2/5である)、並びに
(e)界面活性剤(脂肪酸塩を除く)5〜25質量%、
を含有することを特徴とする。
なお、本発明において、柔軟性とは、衣類に触れた際に感じる柔らかさ・滑らかさを意味し、繊維製品の例としてはタオル、バスタオル、Tシャツ、トレーナー等が挙げられる。
<(a)成分>
本発明の柔軟洗浄剤組成物は(a)成分として粘土鉱物を3〜15質量%含有する。柔軟性能、洗浄性能の点で、柔軟洗浄剤組成物中の(a)成分の含有量は、4〜13質量%が好ましく、5〜12質量%がより好ましく、6〜10質量%が更に好ましく、7〜9質量%が特に好ましい。
[Si8(MgaAlb)O20(OH)4]X−・Me+ (1)
(0<a≦6、0<b≦4、x=12−2a−3b、Me:Na、K、Li、Ca1/2、Mg1/2およびNH4の少なくとも1種)
で表される粘土鉱物が好ましい。かかる一般式(1)で表される粘土鉱物の例としては、ズード・ケミ社製の「ラウンドロジルDGA212」、「ラウンドロジルPR414」、「ラウンドロジルDGAパウダー」、ラヴィオッサ社製の「デタソフトGIS」、「デタソフトGIB」、「デタソフトGISW」等が挙げられる。なお、かぎ括弧内の用語は、商品名を示す。
本発明の柔軟洗浄剤組成物は、(b)成分として水中で過酸化水素を放出する化合物を0.5〜20質量%含有する。柔軟性能、洗浄性能の点で、柔軟洗浄剤組成物中の(b)成分の含有量は、1〜20質量%が好ましく、1.5〜16質量%がより好ましく、2〜13質量%が更に好ましく、2.5〜10質量%が更に好ましく、3〜8質量%が更に好ましい。
(c)成分は、水中で過酸化水素(具体的には、(b)成分から放出される過酸化水素)と反応し有機過酸を発生する化合物である。本発明の柔軟洗浄剤組成物においては、かかる(c)成分を含有することで、(a)成分単独の場合に比べ、柔軟効果が向上するという利点がある。
本発明の柔軟洗浄剤組成物は、(c)成分として過酸化水素と反応して有機過酸を生成する過酸前駆体を0.1〜10質量%含有する。柔軟性能、洗浄性能の点で、柔軟洗浄剤組成物中の(c)成分は、0. 4〜8質量%が好ましく、0. 6〜7質量%が好ましく、0. 8〜6質量%がより好ましく、1〜5質量%がさらに好ましく、1.5〜4質量%が特に好ましい。
(c)成分としては、グルコースペンタアセテート、トリアセチン、N,N,N’,N’−テトラアセチルエチレンジアミン、テトラアセチルグリコリルウリル等の漂白活性化剤を使用することができるが、効果の点で、以下に示す一般式(2)〜(5)で表される化合物が好ましく、一般式(2)〜(3)で表される化合物が特に好ましい。
なお、有機過酸とは、(c)成分と、(b)成分由来の過酸化水素とが反応して生じる過酸化物をいう。
本発明の柔軟洗浄剤組成物は(d)成分として結晶性アルミノ珪酸塩を20〜50質量%含有する。柔軟性能、洗浄性能の点で、柔軟洗浄剤組成物中の(d)成分の含有量は、23〜46質量%が好ましく、26〜44質量%がより好ましく、30〜42質量%が更に好ましく、35〜40質量%が更に好ましい。
本発明の柔軟洗浄剤組成物は(e)成分として界面活性剤(脂肪酸塩を除く)を5〜25質量%含有する。柔軟性能、洗浄性能の点で、柔軟洗浄剤組成物中の(e)成分の含有量は、7〜24質量%が好ましく、8〜23質量%がより好ましく、9〜22質量%が更に好ましく、10〜20質量%が特に好ましい。
また、アルキル硫酸塩との混合系がより好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸塩/アルキル硫酸塩の質量比が30/1〜1/1が更に好ましく、5/1〜6/5が更に好ましい。さらに、柔軟性の観点より、アルキル硫酸塩のアルキル基の分岐鎖/直鎖の比率は10/90〜99/1が好ましく、20/80〜97/3がより好ましく、30/70〜95/5が更に好ましく、40/60〜90/10が特に好ましい。
また、本発明の柔軟洗浄剤組成物は、柔軟性、溶解性の点で、(f)成分として多価アルコールを0.1〜10質量%含有することが好ましく、0.2〜6質量%がより好ましく、0.4〜4質量%が更に好ましく、0.6〜3質量%が特に好ましい。
また、柔軟洗浄剤組成物は、安定性、生産性の点で、水(JIS K 3362:1998記載の過熱減量法による水分)を0. 1〜10質量%含有することが好ましく、0. 2〜6質量%がより好ましく、0. 5〜4質量%が更に好ましく、0. 5〜3質量%が特に好ましい。
本発明の柔軟洗浄剤組成物は、流動性及び耐ケーキング性の点で、表面改質剤を用いて表面改質されてもよい。表面改質剤としては、例えば、アルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸が挙げられる。より好ましくはアルミノ珪酸塩、結晶性シリケート化合物であり、更に好ましくはアルミノ珪酸塩である。表面改質剤の含量は保存安定性の点で、本発明の柔軟洗浄剤組成物中の20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。また、表面改質の点で、本発明の柔軟洗浄剤組成物の1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上が更に好ましい。また、(a)成分の粘土鉱物の一部を表面改質剤として用いてもよい。
本発明の柔軟洗浄剤組成物は、衣料用洗浄剤の分野で公知のビルダー(非晶質アルミノ珪酸塩、結晶性珪酸塩、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、炭酸塩及び珪酸塩、有機系ビルダーとしては、アミノカルボン酸塩、ヒドロキシアミノカルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、シクロカルボン酸塩、エーテルカルボン酸塩及び有機カルボン酸(塩)ポリマー等)、再汚染防止剤(ポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロース等)、その他の柔軟化剤、蛍光染料、抑泡剤(石鹸、シリコーン等)、酵素(プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、リパーゼ等)、酵素安定化剤、着色剤、香料等を含有させることができる。
本発明の柔軟洗浄剤組成物において、(a)成分と(d)成分の質量比〔(a)成分/(d)成分〕は1/10〜2/5である。この質量比は、柔軟性能の点で、1/8〜1/3が好ましく、1/7〜2/7がより好ましく、1/6〜1/4が更に好ましい。
また、柔軟洗浄剤組成物中の(b)成分と(c)成分の合計量は、2〜25質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましく、4〜14質量%が更に好ましく、5〜10質量%が特に好ましい。
本発明の柔軟洗浄剤組成物は、安定性の点で、粉末や錠剤形態であることが好ましく、粉末形態がより好ましい。低温溶解性、安定性の点で、JIS K 3362:1998記載のふるい分け機械によるふるい分け方法によって測定される粒度から求められる平均粒径は200〜1000μmが好ましく、より好ましくは250〜900μm、更に好ましくは300〜800μmである。低温溶解性、安定性の点で、JIS K 3362:1998に記載の方法によって測定される見かけ密度は300〜1200g/Lが好ましく、400〜1100g/Lがより好ましく、600〜1000g/Lが更に好ましく、700〜980g/Lが特に好ましい。
カルシウム捕捉量(Ca捕捉量)は、特開平3−277696号公報3頁右下欄6行目から4頁左上欄6 行目記載の方法(但し、陰イオン性界面活性剤を柔軟洗浄剤組成物と読み替える)により求める。
本発明の繊維製品の柔軟洗浄方法は、前記柔軟洗浄剤組成物で被洗浄物を洗浄する工程を有する。
本発明の粘土鉱物の繊維製品に対する柔軟効果の増強方法(以下、柔軟効果増強方法ともいう)は、前記(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分、並びに(e)成分を
(a)成分と(d)成分の質量比〔(a)成分/(d)成分〕が1/10〜2/5、
(a)成分と(c)成分の質量比〔(a)成分/(c)成分〕が1/1〜20/1、
(d)成分と(e)成分の質量比〔(d)成分/(e)成分〕が8/1〜1/1
の質量比率で繊維製品に適用することを特徴とするものである。
かかる特徴を有することで、(a)成分である粘土鉱物の繊維製品に対する柔軟効果が増強される。
JIS K3362:1998記載の襟あか布を調製した。
JIS K 3362:1998記載の衣料用合成洗剤の洗浄力評価方法に準じ、表1、2の柔軟洗浄剤組成物と洗浄力判定用指標洗剤の洗浄力を比較した。表1、2の柔軟洗浄剤組成物の使用濃度を1.0g/Lとした。
評価基準 ○:指標洗剤より勝る
△:指標洗剤と同等
×:指標洗剤より劣る
市販の綿タオル(綿100%)をミニ洗濯機(National Panasonic Matsushita Electric製「N−BK2」)を用いて前処理し、また、その際の前処理剤には非イオン界面活性剤(炭素数12の1級アルコールにエチレンオキサイドを平均6モル付加させたもの)、結晶性シリケート(プリフィード顆粒品)、炭酸ナトリウムを1:1:3(重量比)で混合したものを0.5g/Lで使用した。水温20℃で7分洗浄後、遠心脱水、3分ためすすぎ、脱水、3分ためすすぎ、脱水を合計5回繰り返し、前処理剤を除去したものを評価用タオルとして使用した。
20℃の水5Lに表1、2の柔軟洗浄剤組成物1.0gを溶解し、綿タオル0.3kg(70cm×30cmで4枚)を投入し、7分間洗った。脱水後、水5Lで3分ためすすぎ、脱水、3分ためすすぎ、脱水して風乾した。
柔軟洗浄剤組成物で洗った綿タオル(洗浄タオル)と前処理タオル(評価用タオル)とを一対として5人の判定者が手触りの柔らかさを官能評価した。差がない場合及び洗浄タオルの方が前処理タオルより硬くなる場合を0点、わずかに柔らかくなる場合を1点、少し柔らかくなる場合を2点、明らかに柔らかくなる場合を3点とし、5人の合計点を以下のように示した。
評価基準
◎:合計10点以上
○:合計5点以上10点未満
×:合計5点未満
・粘土鉱物:「ラウンドロジルDGA212」(ズード・ケミ社製、ベントナイト)
・漂白剤粒子1:炭酸ナトリウム・過酸化水素付加物(過炭酸ナトリウム);特開2000−256699号公報の段落0019に記載の漂白剤粒子)
・漂白剤粒子2:硼酸ナトリウム・過酸化水素付加物
・ 漂白活性化剤粒子1:ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム造粒物(特開2000−256699号公報の段落0018記載の漂白剤粒子)
・漂白活性化剤粒子2:ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムにかえて、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを使用し、漂白活性化剤粒子2と同様の調整法にて漂白活性化剤粒子2を得た。
・ 漂白活性化剤粒子3:N−シアノメチル、N,N,N―トリメチルアンモニウムクロライド
・ 漂白活性化剤粒子4:N,N,N’,N’−テトラアセチルエチレンジアミン
・ゼオライト:「ゼオビルダー」(ゼオビルダー社製、メジアン径:3.0μm)
・LAS−Na:アルキル基の炭素数12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・ AS−Na:アルキル基の炭素数12〜16のアルキル硫酸エステルナトリウム
・ 分岐AS−Na:アルキル基の炭素数12〜16、分岐鎖/直鎖=50/50の1級アルコールを硫酸化剤と反応させて得られる分岐アルキル硫酸エステルナトリウム
・非イオン界面活性剤1:炭素数10〜14の1級アルコールにEOを平均6モル付加させたもの
・非イオン界面活性剤2:炭素数12〜14の2級アルコールにEOを平均9モル、POを平均1モルの順にブロック付加させたもの
・ PEG:ポリエチレングリコール(平均重量分子量 10000)
・ グリセリン:「日本薬局方濃グリセリン」(花王社製)
・結晶性シリケート:プリフィード顆粒品(株式会社トクヤマシルテック製)
・AAポリマー:ポリアクリル酸(平均分子量1.5万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
・AA/MAポリマー:アクリル酸−マレイン酸コポリマー(ナトリウム塩(70モル%中和)であり、モノマー比はアクリル酸/マレイン酸=3/7(モル比)、平均分子量70000)
・蛍光染料:「チノパールCBS−X」(チバガイギー社製)
・酵素:「セルラーゼK」(特開昭63−264699号公報記載)、「カンナーゼ24TK」(ノボ社製)、「サビナーゼ6.0T」(ノボ社製)を3:1:2 の質量比で使用
Claims (8)
- (a)粘土鉱物3〜15質量%、
(b)水中で過酸化水素を放出する化合物0.5〜20質量%、
(c)過酸化水素と反応して有機過酸を生成する過酸前駆体0.1〜10質量%、
(d)結晶性アルミノ珪酸塩20〜50質量%(但し、(a)成分と(d)成分の質量比〔(a)成分/(d)成分〕が1/10〜2/5である)、並びに
(e)界面活性剤(脂肪酸塩を除く)5〜25質量%、
を含有する、
柔軟洗浄剤組成物。 - 更に、(a)成分と(c)成分の質量比〔(a)成分/(c)成分〕が1/1〜20/1である、請求項1記載の柔軟洗浄剤組成物。
- 更に、(d)成分と(e)成分の質量比〔(d)成分/(e)成分〕が8/1〜1/1である、請求項1又は2記載の柔軟洗浄剤組成物。
- 更に、(b)成分と(c)成分の質量比〔(b)成分/(c)成分〕が1/2〜10/1である、請求項1〜3何れか記載の柔軟洗浄剤組成物。
- 更に、(f)多価アルコール0.1〜10質量%含有する請求項1〜4何れか記載の柔軟洗浄剤組成物。
- (e)界面活性剤(脂肪酸塩を除く)中、(e1)陰イオン界面活性剤が70質量%以上である請求項1〜5何れか記載の柔軟洗浄剤組成物。
- 請求項1〜6何れか記載の柔軟洗浄剤組成物で被洗浄物を洗浄する工程を有する繊維製品の柔軟洗浄方法。
- (a)粘土鉱物、
(b)水中で過酸化水素を放出する化合物、
(c)過酸化水素と反応して有機過酸を生成する過酸前駆体、
(d)結晶性アルミノ珪酸塩、並びに
(e)界面活性剤(脂肪酸塩を除く)を、
(a)成分と(d)成分の質量比〔(a)成分/(d)成分〕が1/10〜2/5、
(a)成分と(c)成分の質量比〔(a)成分/(c)成分〕が1/1〜20/1、
(d)成分と(e)成分の質量比〔(d)成分/(e)成分〕が8/1〜1/1、
の質量比率で繊維製品に適用する、粘土鉱物の繊維製品に対する柔軟効果の増強方法。
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