JP5480364B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Description
非特許文献2における検討では、EELに用いたBCPを使用した素子の外部量子効率(EQE)は、EELにEEL−1を用いた素子に比べて数十%劣った結果となっている。所定の三重項エネルギー関係を充足し、かつヘテロ原子を含む化合物(BCP等)を障壁層に用いて、TTF現象を効率よく引き起こし、効率の高い素子を作製するのは困難であると考えられていた。
発光層と電子注入層との間に障壁層を挿入した有機EL素子構成の場合、電子注入層のアフィニティと障壁層のアフィニティとの差がある。このアフィニティ差が大きいと、陰極から注入される電子を十分に発光層へ供給することができず、発光層での正孔と電子との再結合が十分に起きない。このように、アフィニティ差が存在すると、TTF現象に寄与する励起子を十分に発生させることができないことを見出した。
そして、従来の電子輸送材料では、TTF現象に寄与する励起子を観測することができていなかったが、電子輸送帯域を積層構造(障壁層/電子注入層)とし、障壁層と電子注入層とのアフィニティの差を所定のものとすることにより、BCP等の従来の電子輸送材料であっても、TTF現象を観測することができ、発光効率の向上が可能であることを見出した。
このような知見に基づいて、本発明者らは、以下の有機EL素子を発明した。
陽極と、発光層と、障壁層と、電子注入層と、陰極とをこの順に備え、
前記発光層は、ホストおよび青色蛍光発光を示すドーパントを含み、
前記ドーパントの三重項エネルギーE T d (eV)が前記ホストの三重項エネルギーE T h (eV)より大きく、
前記障壁層は、芳香族複素環誘導体を含み、
前記芳香族複素環誘導体の三重項エネルギーET b(eV)は、前記ホストの三重項エネルギーET h(eV)よりも大きく、
前記障壁層のアフィニティAb(eV)および前記電子注入層のアフィニティAe(eV)が、
Ae−Ab<0.2
で表される関係を満たすことを特徴とする。
前記芳香族複素環誘導体の三重項エネルギーET b(eV)および前記ホストの三重項エネルギーET h(eV)が、
ET h+0.2<ET b
で表される関係を満たす
ことが好ましい。
前記芳香族複素環誘導体の三重項エネルギーET b(eV)およびトリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体の三重項エネルギーET Alq(eV)が、
ET b>ET Alq
で表される関係を満たす
ことが好ましい。
前記芳香族複素環誘導体の電子移動度が、電界強度0.04MV/cm以上0.5MV/cm以下の範囲において、10−6cm2/Vs以上である
ことが好ましい。
前記電子注入層を構成する材料の電子移動度が、電界強度0.04MV/cm以上0.5MV/cm以下の範囲において、10−6cm2/Vs以上である
ことが好ましい。
前記陽極と前記発光層との間に正孔輸送帯域を備え、
前記正孔輸送帯域内に、前記発光層に隣接して正孔輸送層が設けられ、
前記正孔輸送層の三重項エネルギーET ho(eV)が、前記ホストの三重項エネルギーET h(eV)よりも大きい
ことが好ましい。
前記電子注入層を構成する材料が、前記障壁層を構成する材料と同一であり、
前記電子注入層にドナーがドープされている
ことが好ましい。
前記ドーパントが、ピレン誘導体、アミノアントラセン誘導体、アミノクリセン誘導体、アミノピレン誘導体、フルオランテン誘導体およびホウ素錯体からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である
ことが好ましい。
前記ホストが、環式構造以外に二重結合を含まない化合物である
ことが好ましい。
前記ドーパントが、環式構造以外に二重結合を含まない化合物である
ことが好ましい。
本発明の有機EL素子において、前記ドーパントは、主ピーク波長が480nm以下の青色蛍光発光を示すドーパントであることが好ましい。
本発明は、TTF現象を利用したものである。まず、以下にTTF現象を説明する。
陽極、陰極から注入された正孔、電子は、発光層内で再結合し励起子を生成する。そのスピン状態は、従来から知られているように、一重項励起子が25%、三重項励起子が75%の比率である。従来から知られている蛍光素子においては、25%の一重項励起子が基底状態に緩和するときに光を発するが、残りの75%の三重項励起子については、光を発することなく熱的失活過程を経て基底状態に戻る。従って、従来の蛍光素子の内部量子効率の理論的限界値は、25%といわれていた。
3A*+3A*→(4/9)1A+(1/9)1A*+(13/9)3A*
すなわち、53A*→41A+1A*となり、当初生成した75%の三重項励起子のうち、1/5(20%)が一重項励起子に変化することが予測されている。従って、光として寄与する一重項励起子は、当初生成する25%分に75%×(1/5)=15%を加えた40%ということになる。このとき、全発光強度中に占めるTTF由来の発光比率(TTF比率)は、15/40、すなわち37.5%となる。また、当初生成した75%の三重項励起子のお互いが衝突して一重項励起子が生成した(2つの三重項励起子から1つの一重項励起子が生成した)とすると、当初生成する一重項励起子25%分に75%×(1/2)=37.5%を加えた62.5%という非常に高い内部量子効率が得られることとなる。このとき、TTF比率は、37.5/62.5=60%となる。
図2において、陽極から注入された正孔は、正孔輸送帯域を通して発光層へ注入され、陰極から注入された電子は、電子注入層および障壁層を通して発光層へ注入される。その後、発光層で正孔と電子が再結合し、一重項励起子と三重項励起子が生成する。再結合は、ホスト分子上で起こる場合と、ドーパント分子上で起こる場合の2通りがある。
本実施形態では、図2に示されるように、ホスト、ドーパントの三重項エネルギーをそれぞれET h、ET dとするとき、
ET h<ET d
の関係を満たす。この関係を満たすことにより、さらに、図3に示されるように、ホスト上で再結合し発生した三重項励起子は、より高い三重項エネルギーを持つドーパントには移動しない。また、ドーパント分子上で再結合し発生した三重項励起子は、速やかにホスト分子にエネルギー移動する。すなわち、ホストの三重項励起子がドーパントに移動することなくTTF現象によって効率的にホスト上で三重項励起子同士が衝突することで一重項励起子が生成される。さらに、ドーパントの一重項エネルギーES dは、ホストの一重項エネルギーES hより小さいため、すなわち、次の関係
ES d<ES h
を満たすため、TTF現象によって生成された一重項励起子は、ホストからドーパントへエネルギー移動し、ドーパントの蛍光性発光に寄与する。本来、蛍光型素子に用いられるドーパントにおいては、励起三重項状態から基底状態への遷移は禁制であり、このような遷移では三重項励起子は、光学的なエネルギー失活をせず、熱的失活を起こしていた。しかし、ホストとドーパントの三重項エネルギーの関係を上記のようにすることにより、三重項励起子が熱的失活を起こす前に、互いの衝突により効率的に一重項励起子を生成できる。その結果、発光効率が向上することになる。
また、障壁層は、発光層へ効率よく電子を注入する役割も担っている。発光層への電子注入性が下がる場合、発光層における電子−正孔の再結合が減ることで、三重項励起子の密度が小さくなる。三重項励起子の密度が小さくなると、三重項励起子の衝突頻度が減り、効率よくTTF現象が起きない。
そして、本実施形態では、発光層で生成する三重項励起子が電子輸送帯域へ拡散することを防止するとともに、発光層へ効率よく電子を注入するために、障壁層のアフィニティAbおよび電子注入層のアフィニティAeが、下記数式(1)、
Ae−Ab<0.2 …(1)
で表される関係を満たす。この関係を満たさない場合、電子注入層から障壁層への電子注入が困難になる。
また、障壁層のアフィニティAbおよび電子注入層のアフィニティAeが、下記数式(2)、
−3<Ae−Ab<0.2 …(2)
で表される関係を満たすことが好ましい。
ET h<ET b
の関係を満たす。
また、当該芳香族複素環誘導体の三重項エネルギーET bが、ドーパントの三重項エネルギーET dよりも大きいことが好ましい。すなわち、
ET d<ET b
の関係を満たす。
障壁層は、三重項励起子が電子注入層へ拡散することを防止するので、発光層内においてホストの三重項励起子が効率的に一重項励起子となり、その一重項励起子がドーパント上へ移動して光学的なエネルギー失活をする。
ET h+0.2<ET b
で表される関係を満たすことが好ましい。
そして、当該芳香族複素環誘導体の三重項エネルギーET bおよびホストの三重項エネルギーET hが、
ET h+0.3<ET b
で表される関係を満たすことがより好ましい。
さらに、当該芳香族複素環誘導体の三重項エネルギーET bおよびホストの三重項エネルギーET hが、
ET h+0.4<ET b
で表される関係を満たすことがよりさらに好ましい。
上記のように、三重項エネルギーのエネルギー障壁が大きくなるにつれて、特に0.2より大きい場合には、三重項励起子が熱的エネルギーによって、発光層と障壁層間でエネルギーの平衡になりにくい。この場合、障壁層への拡散に加え、熱失活モードによる効率低下が防止されると考えられる。したがって、上記の関係式を満たすことが好ましい。
ET b>ET Alq
で表される関係を満たすことが好ましい。
このような関係を満たすことで、発光層内の閉じ込め効果が向上する。
環構造が5個以下である場合、その小さい分子サイズにより、薄膜形成時の膜安定性が低い。このことは、これらの化合物を障壁層として用いた場合、障壁層と電子注入層との界面の状態が変化し易く、結果として局所的な分子同士の会合状態をもたらすことを意味する。このような会合状態による界面の状態変化により、電子注入層からの電子の供給が阻害されることが考えられる。
Aは、単環の複素環であり、Rは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基などから選ばれる基またはそれらが複数連なった残基である。R´は、nが1のときはRと同様であり、nが2〜6のときは置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、置換基を有してもよいヘテロアリーレン基またはそれらが複数連なった残基から選ばれる連結基となる。
mは、0〜4の整数であり、nは、1〜6の整数である。A,Rが複数存在するときは、それぞれが同じでも異なっていても良い。式(BL−1)は、非金属原子同士の共有結合で形成される環で表されるA,R,R´を同一分子内にあわせて6個以上有している。
Aの単環複素環基としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、テトラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、フラザン、テトラゾールなどが好ましい。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、secブチル基、tertブチル基、イソブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが好ましい。
前記アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フェナントリル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、ベンズアントリル基、ピレニル基、ベンズフェナントリル基、ベンゾクリセニル基、クリセニル基、トリフェニレン基、ベンゾトリエニレニル基などが好ましい。
前記へテロアリール基としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、テトラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、フラザン、テトラゾールなどが好ましい。
前記アルキレン基としては、前記アルキル基として挙げた基のn価の残基が好ましい。
前記アリーレン基としては、前記アリール基として挙げた基のn価の残基が好ましい。
前記へテロアリーレン基としては、前記へテロアリール基として挙げた基のn価の残基が好ましい。
前記一般式(BL−1)により示される構造には、次のようなものがある。
B1〜B2は、共に環式構造を示し、隣り合ったB同士で縮環している。B1〜B2のうち少なくともひとつはヘテロ原子を有した構造である。このB1〜B2による縮環構造をB1−B2環と呼ぶこととする。
Rは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基などから選ばれる基またはそれらが複数連なった残基である。
R´は、nが1のときはRと同様であり、nが2〜6のときは、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、置換基を有してもよいヘテロアリーレン基またはそれらが複数連なった残基から選ばれる連結基となるか、または単結合として2つのB1−B2環を直接結合させる。
mは、0〜6の整数であり、nは、1〜6の整数である。
B1−B2環,Rが複数存在するときは、それぞれが同じでも異なっていても良い。式(BL−2)は、非金属原子同士の共有結合で形成される環で表されるB1〜B2,R,R´を同一分子内にあわせて6個以上有している。
アルキル基、アリール基に関しては、前記一般式(BL−1)の説明として記述した物と同様の物が好ましい。ヘテロアリール基としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、テトラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、フラザン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾピリジン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ナフチリジン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾールなどが好ましい。
アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基としては、前記アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基として挙げた基のn価の残基が好ましい。
B1−B2環の構造としては、好ましくは下記一般式(BL−2−1)に列挙して示したような縮合環構造が挙げられる。
Xは、CR´´またはNのいずれかである。
Yは、O、S、NR´´またはC(R´´)2のいずれかであり、単一構造中のYのうち少なくともひとつは、O、SまたはNR´´である。
R´´のうちひとつは、R´との結合部位として用いられ、その他は、水素原子またはRと同様の置換基である。
なお、ここで、Cは、炭素原子、Oは、酸素原子、Sは、硫黄原子、Nは、窒素原子を表す。
前記一般式(BL−2)により示される構造には、次のようなものがある。
C1〜C3は、いずれも環式構造を示し、隣り合ったC同士で縮環している。C1〜C3のうち少なくともひとつは、ヘテロ原子を有した構造である。また、隣り合ったC同士を架橋する形で新たに縮合環を形成しても良い。このC1 〜C3による縮環構造をC1−C3環と呼ぶこととする。
Rは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基などから選ばれる基またはそれらが複数連なった残基である。
R´は、nが1のときはRと同様であり、nが2〜6のときは置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、置換基を有してもよいヘテロアリーレン基またはそれらが複数連なった残基から選ばれる連結基となるか、または単結合として2つのC1−C3環を直接結合させる。
mは、0〜9の整数であり、nは、1〜6の整数である。
C1−C3環,Rが複数存在するときは、それぞれが同じでも異なっていても良い。式(BL−3)は、非金属原子同士の共有結合で形成される環で表されるC 1 〜C 3 ,R,R´を同一分子内にあわせて6個以上有している。
アルキル基、アリール基に関しては、前記一般式(BL−1)の説明として記述した物と同様の物が好ましい。ヘテロアリール基としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、テトラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、フラザン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾピリジン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ナフチリジン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、フェナントロリンなどが好ましい。
アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基としては、前記アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基として挙げた基のn価の残基が好ましい。
C1−C3環の構造としては、好ましくは下記一般式(BL−3−1)に列挙して示したような縮合環構造が挙げられる。
X、Y、R´´は、式(BL−2−1)の説明として記述した物と同様の物である。
Zは、CR´´またはNのいずれかであり、Zのうち少なくともひとつは、Nである。
前記一般式(BL−3)により示される構造には、次のようなものがある。
D1〜D4は、いずれも環式構造を示し、隣り合ったD同士で縮環している。D1〜D4のうち少なくともひとつは、ヘテロ原子を有した構造である。また、隣り合ったD同士を架橋する形で新たに縮合環を形成しても良い。このD1〜D4による縮環構造をD1−D4環と呼ぶこととする。
Rは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基などから選ばれる基またはそれらが複数連なった残基である。
R´は、nが1のときはRと同様であり、nが2〜6のときは置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、置換基を有してもよいヘテロアリーレン基またはそれらが複数連なった残基から選ばれる連結基となるか、または単結合として2つのD1−D4環を直接結合させる。
mは、0〜11の整数であり、nは1〜6の整数である。
D1−D4環,Rが複数存在するときは、それぞれが同じでも異なっていても良い。式(BL−4)は、非金属原子同士の共有結合で形成される環で表されるD1〜D4,R,R´を同一分子内にあわせて6個以上有している。
アルキル基、アリール基に関しては、前記一般式(BL−1)の説明として記述した物と同様の物が好ましい。ヘテロアリール基としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、テトラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、フラザン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾピリジン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ナフチリジン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、フェナントロリンなどが好ましい。
アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基としては、前記アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基として挙げた基のn価の残基が好ましい。
D1−D4環の構造としては、好ましくは下記式(BL−4−1)に列挙して示したような縮合環構造が挙げられる。
X、Y、Z、R´´は、式(BL−3−1)の説明として記述した物と同様の物である。
前記一般式(BL−4)により示される構造には、次のようなものがある。
E1〜E4は、いずれも環式構造を示し、隣り合ったE同士で縮環している。E1〜E4のうち少なくともひとつはヘテロ原子を有した構造である。また、E2〜E4上の隣り合った置換基同士を架橋する形で新たに縮合環を形成しても良い。このE1〜E4による縮環構造をE1−E4環と呼ぶこととする。
Rは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基などから選ばれる基またはそれらが複数連なった残基である。
R´は、nが1のときはRと同様であり、nが2〜6のときは置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、置換基を有してもよいヘテロアリーレン基またはそれらが複数連なった残基から選ばれる連結基となるか、または単結合として2つのE1−E4環を直接結合させる。
(m+l)は、0〜11の整数であり、nは、1〜6の整数である。
E1−E4環,Rが複数存在するときは、それぞれが同じでも異なっていても良い。式(BL−5)は、非金属原子同士の共有結合で形成される環で表されるE1〜E4,R,R´を同一分子内にあわせて6個以上有している。なお、mおよびl(小文字のエル)は、Rの数を表す。
アルキル基、アリール基に関しては、前記一般式(BL−1)の説明として記述した物と同様の物が好ましい。ヘテロアリール基としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、テトラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、フラザン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾピリジン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ナフチリジン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、フェナントロリンなどが好ましい。
アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基としては、前記アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基として挙げた基のn価の残基が好ましい。
E1−E4環の構造としては、好ましくは下記式(BL−5−1)に列挙して示したような縮合環構造が挙げられる。
X、Y、Z、R´´は、式(BL−3−1)の説明として記述した物と同様の物である。
F1〜F5は、いずれも環式構造を示し、隣り合ったF同士で縮環している。F1〜F5のうち少なくともひとつはヘテロ原子を有した構造である。各々のF上で隣り合った置換基同士を架橋する形で縮合環を形成しても良く、隣り合ったF同士を架橋する形で新たに縮合環を形成しても良い。このF1〜F5による縮環構造をF1−F5環と呼ぶこととする。
Rは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基などから選ばれる基またはそれらが複数連なった残基である。
R´は、nが1のときはRと同様であり、nが2〜6のときは置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、置換基を有してもよいヘテロアリーレン基またはそれらが複数連なった残基から選ばれる連結基となるか、または単結合として2つのF1−F5環を直接結合させる。
mは、0〜13の整数であり、nは1〜6の整数である。
F1−F5環,Rが複数存在するときは、それぞれが同じでも異なっていても良い。式(BL−6)は、非金属原子同士の共有結合で形成される環で表されるF1〜F5,R,R´を同一分子内にあわせて6個以上有している。
アルキル基、アリール基に関しては、前記一般式(BL−1)の説明として記述した物と同様の物が好ましい。ヘテロアリール基としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、テトラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、フラザン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾピリジン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ナフチリジン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、フェナントロリンなどが好ましい。
アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基としては、前記アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基として挙げた基のn価の残基が好ましい。
F1−F5環の構造としては、好ましくは下記式(BL−6−1)に列挙して示したような縮合環構造が挙げられる。
X、Y、Z、R´´は、式(BL−3−1)の説明として記述した物と同様の物である。
前記一般式(BL−6)により示される構造には、次のようなものがある。
Arは、置換基を有してもよいアリーレン基またはヘテロアリーレン基である。
Xは、それぞれ独立してCR又はNである。Rのうちいずれか1つは、単結合でArと結合し、残りのRは、それぞれ独立して水素原子、フッ素原子、置換基を有してもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキルシリル基、アリールシリル基、ニトロ基、シアノ基または上記アリール基およびヘテロアリール基が2〜3個繋がった基である。
nは、2または3の整数である。
上記において、アリール基としては、好ましくはフェニル基、ビフェニル基、o−ターフェニル基、m−ターフェニル基、p−ターフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、クリセニル基、ベンゾフェナントレニル基、ベンゾクリセニル基、ベンズアントリル基、トリフェニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、フルオレニル基などが挙げられる。ヘテロアリール基としては、好ましくはピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、ナフチリジニル基、イミダゾピリジル基、インドリル基、インダゾリル基、フェナントロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピロリル基、フラニル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。アリーレン基は上記アリール基の2または3価の残基、ヘテロアリーレン基は、上記へテロアリール基の2または3価の残基である。
Ar1は、フラン環、及びピラン環から選択される環を1以上有する4環以上が縮合した縮合環基である。
HAr、は、下記式(BL−8−2)〜(BL−8−5)で表わされる含窒素複素環基のいずれかである。
n及びmは、それぞれ0〜5の整数である。
Lは、単結合、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜30の(n+m)価のアリール基、および置換基を有してもよい環形成原子数5〜30の(n+m)価の複素環基からなる群から選択される2つもしくは3つが単結合で連結してなる(n+m)価の基である。
R11、R12、R21、R22、R31〜R40、及びR41〜R46は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数3〜30の置換シリル基、シアノ基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜20のアリールオキシ基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキルチオ基、アミノ基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のモノもしくはジアルキルアミノ基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜30の複素環基である。
R31〜R35のいずれか1つ及びR36〜R40のいずれか1つは、式(BL−8−4)の2つのピリジン環同士を結合する単結合である。
Xは、N又はCR13より選ばれる。
R13は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数3〜30の置換シリル基、シアノ基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜20のアリールオキシ基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキルチオ基、アミノ基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のモノもしくはジアルキルアミノ基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜30の複素環基である。
R13が複数ある場合、それぞれのR13は、同じでも異なっていてもよい。
Yは、N又はCR23より選ばれる。
R23は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数3〜30の置換シリル基、シアノ基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜20のアリールオキシ基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキルチオ基、アミノ基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のモノもしくはジアルキルアミノ基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜30の複素環基である。
R23が複数ある場合、それぞれのR23は、同じでも異なっていてもよい。
Zは、架橋基であり、置換基を有してもよいアルキレン基、又は置換基を有してもよいアルケニレン基である。
R11〜R13のいずれか1つ、R21〜R23のいずれか1つ、R31〜R40のいずれか1つ、及びR41〜R46のいずれか1つは、Lと結合する単結合である。
Aは、置換基を有してもよいピリジン、キノリン、ピラジン、ピリミジン、キノキサリン、トリアジン、イミダゾール、イミダゾピリジン、ピリダジン、ベンズイミダゾール等が挙げられる。
Ar1、Ar2およびAr3は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい環形成炭素数6の芳香族炭化水素基、または置換基を有してもよい環形成原子数6の芳香族複素環基を表す。
但し、Ar1、Ar2およびAr3は置換基Yを一個または複数個有していてもよく、複数個の場合はそれぞれ異なっていてもよい。
Yは、炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数7〜24のアラルキル基、シリル基もしくは炭素数3〜20の置換シリル基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、または環形成炭素数3〜24の置換基を有してもよい芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
式(BL−11)および(BL−12)において、X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立に、酸素(O)、硫黄(S)、N−R1またはCR2R3を表す。CR2R3は、炭素原子(C)に対して、R2及びR3が結合したものを表す。
前記R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数7〜24のアラルキル基、シリル基もしくは炭素数3〜20の置換シリル基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、または置換基を有してもよい環形成炭素数3〜24の芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
但し、X1とX2が共にN−R1でo、pが0、qが1の場合、または、X1とX3が共にN−R1でp、qが0、oが1の場合は、R1の少なくとも1つは置換基を有してもよい環形成原子数8〜24である1価の縮合ヘテロアリール基を表す。
式(BL−11)および(BL−12)において、o、pおよびqは0または1を表す。
sは、1、2、3又は4を表し、それぞれL4を連結基とした1量体、2量体、3量体、4量体である。
rは1、2、3または4を表す。式(BL−11)および(BL−12)において、L2は単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜20のシクロアルキレン基、2価のシリル基もしくは炭素数2〜20の2価の置換シリル基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜24の2価の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、または環形成炭素数3〜24の置換基を有してもよい1価あるいは2価の芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
式(BL−11)において、L3は、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜20のシクロアルキレン基、2価のシリル基もしくは炭素数2〜20の2価の置換シリル基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜24の2価の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、または環形成炭素数3〜24の置換基を有してもよい2価の芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
式(BL−12)において、L4は、sが2の場合、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜20のシクロアルキレン基、2価のシリル基もしくは炭素数2〜20の2価の置換シリル基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜24の2価の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素、または環形成炭素数3〜24の置換基を有してもよい2価の芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
sが3の場合、炭素数1〜20の3価の飽和炭化水素基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜20の3価の環状飽和炭化水素基、3価のシリル基もしくは炭素数1〜20の3価の置換シリル基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜24の3価の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、または環形成炭素数3〜24の置換基を有してもよい3価の芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
sが4の場合、炭素数1〜20の4価の飽和炭化水素基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜20の4価の環状飽和炭化水素基、ケイ素原子、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜24の4価の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、または環形成炭素数3〜24の置換基を有してもよい4価の芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
式(BL−11)および(BL−12)において、A1は、水素原子、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、シリル基もしくは炭素数3〜20の置換シリル基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、または環形成炭素数3〜24の置換基を有してもよい芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
式(BL−11)において、A2は、水素原子、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、シリル基もしくは炭素数3〜20の置換シリル基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜24の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、または環形成炭素数3〜24の置換基を有してもよい芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
本発明では、前記式(BL−11)および(BL−12)のX1とX4のうち一方もしくは、X2とX3のうち一方が酸素原子であり、式(BL−11)および(BL−12)で表される化合物が、分子内にジベンゾフラン構造を有する化合物であることが好ましい。
さらに本発明では、前記式(BL−11)および(BL−12)のX1とX4のうち一方と、X2とX3のうち一方が共に酸素原子であり、前記式(BL−11)および(BL−12)で表される化合物がベンゾフラノジベンゾフラン構造を有する化合物であることが好ましい。
L1は、単結合、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜30の(b+1)価の炭化水素環基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜30の(b+1)価の複素環基である。
HArは、置換基を有してもよい含窒素複素環基である。
a及びbは、それぞれ1〜4の整数であり、a及びbの少なくとも一方は1である。
L1は、単結合、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜30の(b+1)価の炭化水素環基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜30の(b+1)価の複素環基を示す。
HArは、置換基を有してもよい含窒素複素環基である。
a及びbは、それぞれ1〜4の整数であり、a及びbの少なくとも一方は1である。
R111〜R115のいずれか1つ、R116〜R119のいずれか1つ、R120〜R122のいずれか1つ、R123〜R126のいずれか1つ、及びR127〜R130のいずれか1つは単結合であり、L1と結合する。
L1は、単結合、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜30の(c+d)価の炭化水素基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜30の(c+d)価の複素環基を示す。
c及びdはそれぞれ1〜3の整数を示す。
但し、L1、R401〜R416はアントラセン含有基ではない。
上記において、アリール基としては、好ましくはフェニル基、ビフェニル基、o−ターフェニル基、m−ターフェニル基、p−ターフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、クリセニル基、ベンゾフェナントリル基、ベンゾクリセニル基、ベンズアントリル基、トリフェニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、フルオレニル基などが挙げられる。ヘテロアリール基としては、好ましくはピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、ナフチリジニル基、イミダゾピリジル基、インドリル基、インダゾリル基、フェナントロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピロリル基、フラニル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
上記において、アリール基としては、好ましくはフェニル基、ビフェニル基、o−ターフェニル基、m−ターフェニル基、p−ターフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、クリセニル基、ベンゾフェナントリル基、ベンゾクリセニル基、ベンズアントリル基、トリフェニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、フルオレニル基などが挙げられる。ヘテロアリール基としては、好ましくはピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、ナフチリジニル基、イミダゾピリジル基、インドリル基、インダゾリル基、フェナントロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピロリル基、フラニル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
発光層への電子注入を促進し、発光層内の励起子密度を高め、TTF現象を効率よく起こすためである。
また、本発明における障壁層の膜厚は、10nm以下であることが好ましい。障壁層の電子移動度が低い値であっても、三重項励起子拡散を防止しつつ、発光層への電子注入の抑制を抑え、TTF現象を効率よく起こすためである。
特に、障壁層に含まれる芳香族複素環誘導体の電子移動度が、電界強度0.04MV/cm以上0.5MV/cm以下の範囲において、10−8cm2/Vs以下の場合に有効である。
また、本発明における電子注入層は、電界強度0.04MV/cm以上0.5MV/cm以下の範囲において、10−6cm2/Vs以上であることが好ましい。
発光層への電子注入を促進し、発光層内の励起子密度を高め、TTF現象を効率よく起こすためである。
ドナー性金属とは、仕事関数3.8eV以下の金属をいい、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属および希土類金属であり、より好ましくはCs,Li,Na,Sr,K,Mg,Ca,Ba,Yb,EuおよびCeである。
ドナー性金属化合物とは、上記のドナー性金属を含む化合物であり、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類金属を含む化合物であり、より好ましくはこれらの金属のハロゲン化物、酸化物、炭酸塩、ホウ酸塩である。例えば、MOx(Mはドナー性金属、xは0.5〜1.5)、MFx(xは1〜3)、M(CO3)x(xは0.5〜1.5)で表される化合物である。
上記のドナーは一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜20のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜20のアルキルシリル基、
置換もしくは無置換の炭素数8〜30のアリールシリル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基
などが挙げられる。
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜20のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜20のアルキルシリル基、
置換もしくは無置換の炭素数8〜30のアリールシリル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基
などが挙げられる。
単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のa+b価の炭化水素環基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のa+b価の複素環基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の炭化水素環基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基が複数連結して形成されるa+b価の基を示す。
一般式(EIL−1)におけるL1の置換基としては、
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜20のアルキルシリル基、
置換もしくは無置換の炭素数8〜30のアリールシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基
などが挙げられる。
一般式(EIL−1)においてaは、1〜3の整数であり、好ましくは、a=1である。
一般式(EIL−1)においてbは、1〜3の整数であり、好ましくは、b=1である。
一般式(EIL−2)におけるR101〜R108の置換基としては、前記一般式(EIL−1)で挙げたものと同様のものが挙げられ、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基又は環形成炭素数6〜30のアリール基である。
一般式(EIL−2)において、L2は、単結合もしくは連結基を表し、連結基はc価の芳香族炭化水素基もしくは、下記一般式(EIL−2−1)により示される構造を有するc価の基である。
一般式(EIL−2−1)において、d及びeは、それぞれ独立に1〜5の整数である。
一般式(EIL−2−1)において、Xは、下記式に示される構造より選ばれる。
一般式(EIL−2)で示された化合物の内、好ましくは、R101においてL2と結合した下記の一般式(EIL−2−2)で示される化合物である。
一般式(EIL−2−2)において、c及びL2は上記一般式(EIL−2)と同様である。
一般式(EIL−2−2)において、cは、好ましくは2である。
一般式(EIL−2−2)において、L2は、好ましくは置換もしくは無置換のフェニレン基又は置換もしくは無置換のナフチレン基である。
一般式(EIL−2−2)において、Ar108は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基であり、さらに好ましくは、メチル基、t−ブチル基、置換もしくは無置換のフェニル基または置換もしくは無置換のナフチル基である。
ここで、以下のように場合分けして説明する。
[1]Ah>Adの場合
[2]Ah<Adの場合
[3]Ah<Adを満たすドーパントとAh>Adを満たすドーパントとが共存する場合
まず、Ah>Adという関係を満たす場合について説明する。本実施形態で用いるドーパントは、主ピーク波長が550nm以下の蛍光発光を示すドーパント(以下、主ピーク波長550nm以下の蛍光発光性ドーパントともいう)であり、エネルギーギャップは、比較的大きくなる。したがって、Ah>Adという関係を満たすとき、同時にIh>Idという関係を満たす。そのため、ドーパントは、正孔トラップとして機能し易くなる。
ホストとのイオン化ポテンシャル差が大きくなると、ドーパントは、正孔トラップ性を有するようになり、三重項励起子は、ホスト分子上ばかりではなく、直接ドーパント分子上でも生成されるようになる。その結果、直接ドーパント上で生成する三重項励起子が多くなる。ET h<ET dという関係になっていれば、ドーパント分子上の三重項励起子エネルギーは、デクスターエネルギー移動により、ホスト分子上に移り、結果としてすべての三重項励起子がホスト上に集まる。その結果、効率よくTTF現象が起きるようになる。
ドーパントが正孔トラップ性を有する場合には、正孔輸送帯域から発光層に注入された正孔は、ドーパントにトラップされる。そのため、再結合は、発光層中の陽極側で多く起きるようになる。従来知られている正孔輸送帯域に用いる正孔輸送材料の三重項エネルギーは、もともとホストの三重項エネルギーより大きな場合が多く、正孔側における三重項励起子の拡散は、問題となっていなかった。
一方、陽極側で多く再結合が起きているとはいえ、電子輸送帯域界面での三重項励起子の密度も無視できず、このような状況においても、障壁層の三重項エネルギーを大きくすることで高効率化を図ることができるようになる。
ホストは、アントラセン誘導体、多環芳香族骨格含有化合物、好ましくはアントラセン誘導体である。
ドーパントは、ピレン誘導体、アミノアントラセン誘導体、アミノクリセン誘導体、およびアミノピレン誘導体からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である。
ホストとドーパントとの組み合わせの好ましい例としては、ホストとしてのアントラセン誘導体と、ドーパントとして、ピレン誘導体、アミノアントラセン誘導体、アミノクリセン誘導体、およびアミノピレン誘導体からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物の組み合わせである。
A3は、それぞれ独立に置換基を有してもよい炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい環形成原子数5〜19の複素芳香族炭化水素基又は水素原子である。この複素芳香族炭化水素基は、窒素、硫黄又は酸素原子を含む。
好ましくは、X1〜X10は、水素原子である。好ましくは、Y1,Y2は、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜30の芳香族環である。この芳香族環の置換基として、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基である。また、この芳香族環として、環形成炭素数6〜10の芳香族環又はフェニル基が好ましい。
当該アントラセン誘導体は、式(7)におけるAr11およびAr12が、それぞれ独立に、置換基を有してもよい環形成炭素数10〜50の縮合アリール基となっている。当該アントラセン誘導体としては、Ar11およびAr12が同一の置換基を有してもよい縮合アリール基である場合、および異なる置換基を有してもよい縮合アリール基である場合に分けることができる。
具体的には、下記式(7−1)〜(7−3)で表されるアントラセン誘導体、および式(7)におけるAr11およびAr12が異なる置換基を有してもよい縮合アリール基であるアントラセン誘導体が挙げられる。
R11は、水素原子、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜50のアリール基、置換基を有してもよい環形成原子数5〜50の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜50のアルキル基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1〜50のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数7〜50のアラルキル基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換基を有してもよい炭素数2〜50のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基およびヒドロキシル基から選ばれる基であり、
aは、0〜9の整数である。aが2以上の整数の場合、複数あるR11は、2つの置換基を有してもよいフェナントレニル基が同一であることを条件に、それぞれが同一でも異なっていてもよい。)
bは1〜7の整数である。bが2以上の整数の場合、複数あるR11は、2つの置換基を有してもよい2−ナフチル基が同一であることを条件に、それぞれが同一でも異なっていてもよい。)
具体的には、Ar11が1−ナフチル基、およびAr12が2−ナフチル基である場合、Ar11が1−ナフチル基およびAr12が9−フェナントリル基である場合、並びにAr11が2−ナフチル基およびAr12が9−フェナントリル基である場合である。
当該アントラセン誘導体は、式(7)におけるAr11およびAr12の一方が置換基を有してもよいフェニル基であり、他方が置換基を有してもよい環形成炭素数10〜50の縮合アリール基となっている。当該アントラセン誘導体としては、具体的には、下記式(7−4)および(7−5)で表されるアントラセン誘導体が挙げられる。
Ar6は、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜50のアリール基、置換基を有してもよい炭素数1〜50のアルキル基、置換基を有してもよい環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数7〜50のアラルキル基、置換基を有してもよい環形成原子数5〜50の複素環基、9,9−ジメチルフルオレン−1−イル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、9,9−ジメチルフルオレン−3−イル基、9,9−ジメチルフルオレン−4−イル基、ジベンゾフラン−1−イル基、ジベンゾフラン−2−イル基、ジベンゾフラン−3−イル基、又はジベンゾフラン−4−イル基である。また、Ar6は、それが結合しているベンゼン環と共に、置換基を有してもよいフルオレニル基や置換基を有してもよいジベンゾフラニル基等の環を形成していてもよい。bが2以上の整数の場合、複数あるR11は、それぞれが同一でも異なっていてもよい。)
当該アントラセン誘導体は、下記式(7−6)で表され、具体的には、下記式(7−6−1)、(7−6−2)および(7−6−3)のいずれかで表される誘導体であることが好ましい。
Ar5aおよびAr6aは、それぞれ独立に、置換基を有してもよい環形成炭素数10〜20の縮合アリール基である。)
Ah<Adとなるようなホストとドーパントとの組み合わせにすると、電子輸送帯域内に設けた障壁層の効果が顕著に現れ、TTF現象による高効率化を図ることができる。そこで、以下の[2−1]および[2−2]のように場合を分けて説明する。なお、一般に有機材料は、測定されるアフィニティレベルよりも0.2eV程度大きな範囲にLUMOレベルの広がりを持つ。
図5は、この場合のエネルギーバンド図の一例である。発光層内に示している点線は、ドーパントのエネルギー準位を表す。図5のように、AdとAhとの差が0.2eVよりも小さな場合、ホストのLUMOレベルの広がりの中にドーパントのLUMOレベルが入るため、発光層内を伝導する電子は、ドーパントにトラップされにくい。すなわち、このドーパントは、電子トラップ性を示しにくい。また、本発明のドーパントは、主ピーク波長550nm以下の蛍光性の光を発するワイドギャップなドーパントであるため、Ah<Adの関係を満たす場合、AdとAhとの差が0.2eV程度であるので、ホストのイオン化ポテンシャルとドーパントのイオン化ポテンシャルとの差が小さくなる。その結果、ドーパントは、顕著な正孔トラップ性を有さない傾向にある。なお、図5においては、Ah>Ab>Aeの場合における関係が示されている。
このときのエネルギーバンド図の一例を図6に示す。ドーパントとホストとのアフィニティ差が大きくなり、ホストのLUMOレベルの広がりよりさらに高い位置にドーパントのLUMOレベルが存在することになる。そのため、ドーパントは、顕著な電子トラップ性を示す傾向が強くなる。ドーパントにトラップされた電子は、正孔がホストからドーパントに移動するのを待って再結合することになる。すなわち、図5での状況とは異なり、電子−正孔対は、ホスト分子上ばかりでなく、ドーパント分子上でも再結合するようになる。その結果、三重項励起子がホスト分子上ばかりでなく、直接ドーパント分子上でも生成するようになる。このような状況において、本実施形態のようにET h<ET dという関係であれば、直接ドーパント上で生成した三重項励起子もデクスター型エネルギー移動によりホスト上に集まるため、効率よくTTF現象が起きるようになる。
このようなアフィニティの関係にある場合には、ドーパントによる電子のトラップ確率は、発光層と障壁層との界面付近程高くなり、その結果、再結合も発光層と障壁層との界面付近で多く起きるようになる。この場合、三重項励起子の障壁層による閉じ込め効果は、[2−1]の場合に比べて大きくなり、障壁層との界面における三重項励起子の密度が高くなる。なお、図6においては、Ah>Ab>Aeの場合における関係が示されている。
ホストとしては、アントラセン誘導体および多環芳香族骨格含有化合物、好ましくは、アントラセン誘導体が挙げられる。
ドーパントとしては、フルオランテン誘導体、ピレン誘導体、アリールアセチレン誘導体、フルオレン誘導体、ホウ素錯体、ペリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体およびアントラセン誘導体、好ましくは、フルオランテン誘導体、ピレン誘導体およびホウ素錯体、より好ましくは、フルオランテン誘導体およびホウ素錯体が挙げられる。ホストとドーパントとの組合せとしては、ホストがアントラセン誘導体であり、ドーパントがフルオランテン誘導体又はホウ素錯体である場合が好ましい。
また、好ましくは、X1〜X2、X4〜X6及びX8〜X11が水素原子であり、X7及びX12が置換基を有してもよい環形成原子数5〜50のアリール基、X3が−Ar1−Ar2−Ar3である化合物であり、Ar1及びAr3は、それぞれ、置換基を有してもよい環形成原子数5〜50のアリーレン基、Ar2は、置換基を有してもよい環形成原子数5〜50のアリール基である。
具体的なホウ素錯体化合物の例として以下の化合物が挙げられる。
図7は、発光層にAh<Adを満たすドーパントとAh>Adを満たすドーパントの双方が含まれる場合のエネルギーバンド図の一例を示している。このような場合には、電子、正孔のいずれもほどよくトラップされ、結果として発光層内全域で再結合が起きる。したがって、陰極側においても多く再結合が起きており、三重項エネルギーの大きな障壁層を設けることにより、効率よくTTF現象が起きるようになる。なお、図7においては、Ah>Ab>Aeの場合における関係が示されている。
電子移動度=(障壁層材料の膜厚)2/(応答時間・電圧)
本発明の素子は、発光層を含む有機層ユニットを少なくとも2つ有するタンデム素子構成とすることができる。2つの発光層の間には、中間層(中間導電層、電化発生層、CGLとも呼ぶ)が介在する。ユニット毎に電子輸送帯域を設けることができる。少なくとも1つの発光層が蛍光発光層であり、その発光層を含むユニットが上記の要件を満たす。具体的な積層順の例を以下に示す。また、下記発光層は、複数の発光層の積層体であってもよく、後述する第三実施形態の電荷障壁層を含む一の有機層ユニットであっても良い。
陽極/蛍光発光層/中間層/蛍光発光層/障壁層/電子注入層/陰極
陽極/蛍光発光層/障壁層/電子注入層/中間層/蛍光発光層/陰極
陽極/蛍光発光層/障壁層/電子注入層/中間層/蛍光発光層/障壁層/陰極
陽極/蛍光発光層/障壁層/中間層/蛍光発光層/障壁層/電子注入層/陰極
陽極/リン光発光層/中間層/蛍光発光層/障壁層/電子注入層/陰極
陽極/蛍光発光層/障壁層/電子注入層/中間層/リン光発光層/陰極
中間層としては、金属、金属酸化物、金属酸化物の混合物、複合酸化物、電子受容性有機化合物が挙げられる。金属としては、Mg、Al、MgやAgの共蒸着膜等が好ましい。金属酸化物としては、ZnO、WO3、MoO3、MoO2などが挙げられる。金属酸化物の混合物としては、ITOやIZO(登録商標)、ZnO:Al等が挙げられる。電子受容性有機化合物としては、CN基を置換基に持つ有機化合物が挙げられる。CN基を含む有機化合物としては、トリフェニレン誘導体やテトラシアノキノジメタン誘導体、インデノフルオレン誘導体等が好ましい。トリフェニレン誘導体としては、ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレンが好ましい。テトラシアノキノジメタン誘導体としてはテトラフルオロキノジメタン、ジシアノキノジメタンが好ましい。インデノフルオレン誘導体としては国際公開第2009/011327号、国際公開第2009/069717号又は国際公開第2010/064655号に示されるような化合物が好ましい。なお、電子受容性物質は単独物質でも、他の有機化合物と混合されたものでもよい。
好適には、電荷発生層からの電子の受け取りを容易にするため、電子輸送層の中の電荷発生層界面近傍にアルカリ金属で代表されるドナーをドープする。ドナーとしては、ドナー性金属、ドナー性金属化合物及びドナー性金属錯体から選ばれる群のうち少なくとも一種を選ぶことができる。
ドナー性金属、ドナー性金属化合物及びドナー性金属錯体に使用できる化合物の具体例として、特許出願番号PCT/JP2010/003434(国際公開第2010/134352号)の公報に記載の化合物が挙げられる。
第三実施形態では、陽極と、複数の発光層と、発光層に隣接する障壁層およびこの障壁層に隣接する電子注入層を有する電子輸送帯域と、陰極とをこの順に備え、複数の発光層のいずれか二つの発光層の間に電荷障壁層を有する。電荷障壁層に接する発光層が蛍光発光層である。蛍光発光層、電子輸送帯域の障壁層および電子注入層が上記の要件を満たす。
陽極/第1発光層/電荷障壁層/第2発光層/電子輸送帯域/陰極
陽極/第1発光層/電荷障壁層/第2発光層/第3発光層/電子輸送帯域/陰極
なお、陽極と第1発光層の間には、他の実施形態と同様に正孔輸送帯域を設けることが好ましい。
第四実施形態では、青色画素、緑色画素および赤色画素を、基板上に並べて設ける。これら3色の画素のうち、青色画素および緑色画素の少なくともいずれかが第一実施形態の構成を有する。
図10に示す上面発光型有機EL素子4は、共通基板100上に、青色画素B、緑色画素Gおよび赤色画素Rが並列に形成されている。
緑色画素Gは、陽極10、正孔輸送帯域60、緑色発光層20G、障壁層32、電子注入層40、陰極50および保護層90を基板100側からこの順に備えている。
赤色画素Rは、陽極10、正孔輸送帯域60、赤色発光層20R、障壁層32、電子注入層40、陰極50および保護層90を基板100側からこの順に備えている。
それぞれの隣接する画素の陽極間に絶縁膜200が形成され、画素間の絶縁を保持している。電子輸送帯域は、障壁層32および電子注入層40からなる。
有機EL素子4では、障壁層が青色画素B、赤色画素Rおよび緑色画素Gに共通に設けられている。
一方、リン光発光層においては、三重項励起子を発光層内に閉じ込める効果を得ることが可能であり、三重項エネルギーの拡散を防ぎ、リン光発光性ドーパントの発光効率の向上に寄与する。
発光層20B,G,Rと障壁層から構成される有機層は、図に示す構成に限定されず適宜変更できる。
緑色発光層は、以下のホスト材料およびドーパント材料から構成されるのが好ましい。
ホスト材料としては、縮合芳香族環誘導体が好ましい。縮合芳香族環誘導体としては、アントラセン誘導体、ピレン誘導体等が、発光効率や発光寿命の点でさらに好ましい。
基板上に、銀合金層であるAPC(Ag−Pd−Cu)層(反射層)、酸化亜鉛膜(IZO)や酸化錫膜等の透明導電層をこの順に成膜する。続いて通常のリソグラフィ技術を用いて、レジストパターンをマスクに用いたエッチングにより、この導電材料層をパターニングし、陽極を形成する。次に、陽極の上にスピンコート法により、ポリイミド等の感光性樹脂からなる絶縁膜を塗布形成する。その後、露光、現像、硬化することで、陽極を露出させることにより青発光領域、緑発光領域および赤発光領域をパターンニングする。
L1〜L9は、各々独立して、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜50のアリーレン基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表わす。
Ar1〜Ar24、L1〜L9が有してもよい置換基は、炭素数1〜15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、環形成炭素数3〜15のシクロアルキル基、炭素数1〜15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、環形成炭素数6〜14のアリール基を有するトリアリールシリル基、炭素数1〜15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基および環形成炭素数6〜14のアリール基を有するアルキルアリールシリル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。隣接した複数の置換基は、互いに結合して、環を形成する飽和もしくは不飽和の2価の基を形成してもよい。)
L10は、単結合、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜50のアリーレン基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表わす。
式(a−7)中、L11は、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜50のアリーレン基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表わす。
式(a−6)および式(a−7)中、R1〜R4は、各々独立して、炭素数1〜15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、環形成炭素数3〜15のシクロアルキル基、炭素数1〜15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、環形成炭素数6〜14のアリール基を有するトリアリールシリル基、炭素数1〜15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基および環形成炭素数6〜14のアリール基を有するアルキルアリールシリル基、環形成炭素数6〜14のアリール基、環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。また、隣接した複数のR1〜R4は互いに結合して環を形成してもよい。
a、cおよびdは、0〜4の整数を表わす。
bは、0〜3の整数を表わす。)
L12は置換基を有してもよい環形成炭素数6〜50のアリーレン基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表わす。
Ar25およびAr26は、各々独立して、置換基を有してもよい環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換基を有してもよい環形成原子数5〜50のヘテロアリール基を表わす。)
eおよびfは、0〜4の整数を表わす。
L12、Ar25およびAr26は、式(a−8)におけるL12、Ar25およびAr26と同義である。)
gおよびhは、0〜4の整数を表わす。
R5、R6、e、f、Ar25およびAr26は、式(a−9)におけるR5、R6、e、f、Ar25およびAr26と同義である。)
BH−1 EgT :1.83eV
BD−1 EgT :1.94eV
BD−2 EgT :2.13eV
(1)三重項エネルギー(ET)
市販の装置F−4500(日立社製)を用いて測定した。ETの換算式は以下の通りである。
換算式 ET(eV)=1239.85/Lph
「Lph」とは、縦軸にリン光強度、横軸に波長をとって、リン光スペクトルを表したときに、リン光スペクトルの短波長側の立ち上がりに対して接線を引き、その接線と横軸の交点の波長値を意味する。単位:nm。
各化合物を溶媒に溶解(試料10(マイクロmol/リットル)、EPA(ジエチルエーテル:イソペンタン:エタノール=5:5:5(容積比)、各溶媒は分光用グレード)し、リン光測定用試料とした。石英セルへ入れたリン光測定用試料を77(K)に冷却し、励起光をリン光測定用試料に照射し、波長を変えながらリン光強度を測定した。リン光スペクトルは、縦軸をリン光強度、横軸を波長とした。
このリン光スペクトルの短波長側の立ち上がりに対して接線を引き、その接線と横軸との交点の波長値Lph(nm)を求めた。
燐光スペクトルの短波長側から、スペクトルの極大値のうち、最も短波長側の極大値までスペクトル曲線上を移動する際に、長波長側に向けて曲線上の各点における接線を考える。この接線は、曲線が立ち上がるにつれ(つまり縦軸が増加するにつれ)、傾きが増加する。この傾きの値が極大値をとる点において引いた接線が、当該燐光スペクトルの短波長側の立ち上がりに対する接線とする。
なお、スペクトルの最大ピーク強度の10%以下のピーク強度をもつ極大点は、上述の最も短波長側の極大値には含めず、最も短波長側の極大値に最も近い、傾きの値が極大値をとる点において引いた接線を当該燐光スペクトルの短波長側の立ち上がりに対する接線とする。
インピーダンス分光法を用いて電子移動度評価を行った。基板上に陽極としてAl、その上に障壁層材料、その上に電子注入材料、その上にLiF、続けて陰極としてAlを積層することにより電子オンリーデバイスを作製し、100mVの交流電圧を乗せたDC電圧を印加し複素モジュラスを測定した。モジュラスの虚部が最大となる周波数をfmax(Hz)としたとき、応答時間T(秒)をT=1/2/pi/fmaxとして算出し、この値を用いて電子移動度の電界強度依存性を決定した。
電子移動度Muの換算式は、以下の通りである。
イオン化ポテンシャルは、有機EL素子を構成する各層の単独層を別途ガラス基板上に真空蒸着で作製し、ガラス基板上の薄膜を用いて大気下で光電子分光装置(理研計器(株)社製:AC−3)を用いて測定した。具体的には、材料に光を照射し、その際に電荷分離によって生じる電子量を測定することにより測定した。照射光のエネルギーに対し、放出された光電子を1/2乗でプロットし、光電子放出エネルギーのしきい値をイオン化ポテンシャル(Ip)とした。
イオン化ポテンシャルIpとエネルギーギャップEgの測定値から算出した。算出式は、次のとおりである。
Af=Ip−Eg
エネルギーギャップEgは、トルエン溶液中の吸収スペクトルの吸収端から測定した。具体的には、市販の可視・紫外分光光度計を用いて、吸収スペクトルを測定し、そのスペクトルの長波長側の立ち下がり波長から算出した。
換算式は、次のとおりである。
Eg(eV)=1239.85/Lab
縦軸に吸光度、横軸に波長をとって、吸収スペクトルを表したものを吸収スペクトルとした。エネルギーギャップEgに関する上記換算式において、Labは、吸収スペクトルの長波長側の立ち下がりに対して接線を引き、その接線と横軸の交点の波長値を意味する。単位:nm。
各化合物をトルエン溶媒に溶解(試料2×10−5[mol/リットル])し、光路長は1cmとなるように試料を準備した。波長を変えながら吸光度を測定した。
吸収スペクトルの極大値のうち、最も長波長側の極大値から長波長方向にスペクトル曲線上を移動する際に、曲線上の各点における接線を考える。この接線は、曲線が立ち下がるにつれ(つまり縦軸が減少するにつれ)、傾きが減少しその後増加することを繰り返す。傾きの値が最も長波長側(ただし、吸光度が0.1以下となる場合は除く)で極小値をとる点において引いた接線を当該吸収スペクトルの長波長側の立ち下がりに対する接線とする。
なお、吸光度の値が0.2以下の極大点は、上記最も長波長側の極大値には含めない。
ホスト、ドーパント及び障壁層材料の三重項エネルギーが所定の関係を満たすことにより、全発光に対するTTF由来の発光強度比を高い値とすることができ、従来知られていた蛍光素子では達成できなかった高効率化を可能とすることができる。
直線へのフィッティングは、最小二乗法により行うことが好ましい。この場合に、10−5秒までの値を用いてフィッティングすることが好ましい。
障壁層に用いた化合物および電子注入層に用いた化合物のアフィニティをそれぞれ、AfBTおよびAfETとして、表1に示す。さらに、電子注入層に用いた化合物のアフィニティから障壁層に用いた化合物のアフィニティを引いた値を、D(AfET−AfTB)として、表1に示す。
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。
洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に透明電極を覆うようにして化合物HT−1を蒸着し、膜厚50nmの化合物HT−1膜を形成した。このHT−1膜は、正孔注入層として機能する。
このHT−1膜の成膜に続けて、化合物HT−2を蒸着し、HT−1膜上に膜厚45nmのHT−2膜を成膜した。このHT−2膜は、正孔輸送層として機能する。
このHT−2膜上に化合物BH−1(ホスト材料)および化合物BD−1(ドーパント材料)を20:1の質量比で共蒸着し、膜厚25nmの発光層を成膜した。
この発光層上にTB−1を蒸着し、膜厚5nmの障壁層を形成した。
この障壁層上に電子輸送材料であるET−1を蒸着して、膜厚20nmの電子注入層を形成した。
この電子注入層上にLiFを蒸着して、膜厚1nmのLiF膜を形成した。
このLiF膜上に金属Alを蒸着して、膜厚150nmの金属陰極を形成した。
このようにして、実施例1の有機EL素子を作製した。
発光層のドーパント、障壁層および電子注入層の化合物として、表1に示す化合物を用いた他は実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
作製した有機EL素子について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
・初期性能
電流密度が10mA/cm2となるように有機EL素子に電圧を印加し、そのときの電圧値(V)を測定した。また、そのときのEL発光スペクトルを分光放射輝度計(CS−1000:コニカミノルタ社製)にて計測した。得られた分光放射輝度スペクトルから、色度CIEx,CIEy、電流効率L/J(cd/A)、外部量子効率EQE(%)、および主ピーク波長Lp(nm)を算出した。
パルスジェネレータ(アジレントテクノロジー社製8114A)から出力した電圧パルス波形(パルス幅:500マイクロ秒、周波数:20Hz、電圧:0.1〜100mA/cm2相当の電圧)を印加し、EL発光を光電子増倍管(浜松ホトニクス社製R928)に入力し、パルス電圧波形とEL発光とを同期させてオシロスコープ(テクトロニクス社製2440)に取り込んで過渡EL波形を得た。これを解析してTTF比率を決定した。
実施例1の有機EL素子に対して、室温下で通電し、時刻約3×10−8秒のところでパルス電圧を除去した。
電圧除去時点を原点にとり、電圧除去後、1.5×10−5秒までの光強度の平方根の逆数をプロットしたこのグラフからTTF比率を求めた。他の実施例2〜7及び比較例1〜6についても同様に測定した。
一方、比較例1〜6の有機EL素子では、電子注入層のアフィニティから障壁層のアフィニティを引いた値が0.2eV以上であった。その結果、陰極からの電子供給が十分でなく、キャリアバランスが合わず、実施例1〜7と比べて低い外部量子効率となった。
10…陽極
20,22,24…発光層
30,32…障壁層
40…電子注入層
50…陰極
60…正孔輸送帯域
70…電子輸送帯域
Claims (12)
- 陽極と、発光層と、障壁層と、電子注入層と、陰極とをこの順に備え、
前記発光層は、ホストおよび青色蛍光発光を示すドーパントを含み、
前記ドーパントの三重項エネルギーE T d (eV)が前記ホストの三重項エネルギーE T h (eV)より大きく、
前記障壁層は、芳香族複素環誘導体を含み、
前記芳香族複素環誘導体の三重項エネルギーET b(eV)は、前記ホストの三重項エネルギーET h(eV)よりも大きく、
前記障壁層のアフィニティAb(eV)および前記電子注入層のアフィニティAe(eV)が、
Ae−Ab<0.2
で表される関係を満たす
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記芳香族複素環誘導体の三重項エネルギーET b(eV)および前記ホストの三重項エネルギーET h(eV)が、
ET h+0.2<ET b
で表される関係を満たす
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記芳香族複素環誘導体の三重項エネルギーET b(eV)およびトリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体の三重項エネルギーET Alq(eV)が、
ET b>ET Alq
で表される関係を満たす
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記芳香族複素環誘導体の電子移動度が、電界強度0.04MV/cm以上0.5MV/cm以下の範囲において、10−6cm2/Vs以上である
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記電子注入層を構成する材料の電子移動度が、電界強度0.04MV/cm以上0.5MV/cm以下の範囲において、10−6cm2/Vs以上である
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記陽極と前記発光層との間に正孔輸送帯域を備え、
前記正孔輸送帯域内に、前記発光層に隣接して正孔輸送層が設けられ、
前記正孔輸送層の三重項エネルギーET ho(eV)が、前記ホストの三重項エネルギーET h(eV)よりも大きい
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記電子注入層を構成する材料が、前記障壁層を構成する材料と同一であり、
前記電子注入層にドナーがドープされている
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記ドーパントが、ピレン誘導体、アミノアントラセン誘導体、アミノクリセン誘導体、アミノピレン誘導体、フルオランテン誘導体およびホウ素錯体からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記ホストが、環式構造以外に二重結合を含まない化合物である
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記ドーパントが、環式構造以外に二重結合を含まない化合物である
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
電流効率(cd/A)が最大となる印加電圧において、前記発光層に生成する3重項励起子同士が衝突して生成する1重項励起子由来の発光強度が、全発光強度に対して30%以上である
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記ドーパントは、主ピーク波長が480nm以下の青色蛍光発光を示すドーパントであることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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