JP2006049438A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 駆動電圧が低い有機電界発光素子を提供すること。
【解決手段】 本発明は、少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、発光層と陰極との間に、発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する有機化合物層を少なくとも一層有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電気エネルギーを光に変換して発光する有機電界発光素子に関し、特に低電圧駆動が可能な有機電界発光素子に関する。
有機電界発光素子は、少なくとも発光層を含む有機化合物層と、これを挟む一対の電極から構成されている。両電極間に電界が印加されると、陰極から電子が注入され、陽極から正孔が注入される。この電子と正孔が発光層において再結合し、発光する。
有機電界発光素子の重要な課題の一つに駆動電圧の低電圧化がある。駆動電圧は、一定電流を流すための電圧(定電流駆動電圧)と、一定輝度を得るための電圧(定輝度駆動電圧)に分けられる。有機電界発光素子においては、定電流駆動電圧と定輝度駆動電圧の両方ともを低下させることが重要である。例えば、素子の内部抵抗の低減は定電流駆動電圧の低下に繋がり、発光効率の向上は定輝度駆動電圧の低下に繋がる。陽極から有機化合物層へのホールの注入効率、及び/又は、陰極から有機化合物層への電子の注入効率を高めることは、定電流駆動電圧の低下に対して有効である。また、電荷バランスを適切に調整すれば、定電流駆動電圧と定輝度駆動電圧の両方を低下させることができる。
陰極からの電子注入効率を高める方法としては、陰極の金属の仕事関数を小さくして、又は、陰極に直接に接する層(通常は電子輸送層)の電子親和力を大きくして、陰極と電子輸送層とのエネルギー障壁を小さくする方法が挙げられる。陰極からの電子注入効率を高める別の方法としては、陰極と電子輸送層との間に、該電子輸送層よりも電子親和力の大きな有機化合物層を設けるという方法が挙げられる。この方法によっても陰極からの電子注入のエネルギー障壁を小さくすることができ、電子注入効率を高めることができる。
特許文献1は、陰極と電子輸送層(兼発光層)との間に電子親和力の小さい有機化合物層を設けた例を開示している。しかしながら、この発明の目的は有機電界発光素子の逆バイアス特性の改善であって、順方向の駆動電圧に関する言及はない。
特許文献2は、電子輸送層中に電子親和力の小さい化合物層(電子輸送干渉帯)を挿入して電荷バランスを整えて発光効率を向上させる技術を開示している。特許文献2に記載の素子は、電子輸送能に勝った構成の素子であり、電子親和力の小さい化合物層の挿入により、電子輸送を適度に阻害して電荷のバランスを整えている。特許文献2には、素子の駆動電圧については特に言及はないものの、このような構成の素子においては、電子注入の阻害によって定電流駆動電圧は上昇し、発光効率の向上によって定輝度駆動電圧が低下するのが普通である。従って、特許文献2に記載の素子では、定電流駆動電圧と定輝度駆動電圧の両方を低下させ得ず、素子の低電圧駆動という点では不充分である。
特許文献3には、一対の電極間に発光層又は発光層を含む複数の有機化合物層を有し、発光層又は複数の有機化合物層のうち少なくとも一層に、特定構造を有する化合物を用いた有機電界発光素子が開示されている。特許文献3には、特定構造を有する化合物を電荷輸送材料として利用する形態、及び、特定構造を有する化合物とりん光発光材料を同一層に用いる形態が好ましいとしており、本発明で開示する有機電界発光素子の構造の記載も示唆もない。また、素子中の材料のイオン化ポテンシャル及び電子親和力の値に関する具体的な記載はない。
以上のように、低電圧で駆動可能な有機電界発光素子、具体的には、定電流駆動電圧及び定輝度駆動電圧の両方が同時に低電圧化された有機電界発光素子は、未だ充分なものが提供されていないのが現状である。
特開2000−30868号公報 特開2001−267081号公報(表2参照) 特開2003−27048号公報
本発明の目的は、駆動電圧が低い有機電界発光素子を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、駆動電圧が低く、且つ駆動耐久性の高い有機電界発光素子を提供することにある。
有機電界発光素子において、発光層と陰極との間に、発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する有機化合物層を設ける場合、及び、発光層と陽極との間に、発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を含有する有機化合物層を設ける場合、いずれの場合も電極からの電荷注入のエネルギー障壁が増大し、電荷注入効率が低下し定電流駆動電圧が上昇すると考えるのが普通である。
しかしながら、本発明者らは、i)発光層と陰極との間に、発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する有機化合物層を設けることにより、定電流駆動電圧及び定輝度駆動電圧の両方を同時に低電圧化しうること、ii)発光層と陽極との間に、発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を含有する有機化合物層を設けることにより、定電流駆動電圧及び定輝度駆動電圧の両方を同時に低電圧化しうることを見出した。さらに、本発明者らは、上記構成に加えて、陰極としてアルミニウム電極を用い、且つ該陰極上にフッ化リチウム層を有することで、低駆動電圧と、駆動耐久性の双方を達成しうることを見出した。本発明の有機電界発光素子は、上記知見に基づくものである。
即ち、上記目的は、下記<1>〜<7>の本発明の有機電界発光素子により達成される。
<1> 少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、発光層と陰極との間に、発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する有機化合物層を少なくとも一層有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子(以下、「第1の態様」と称する。。
<2> 少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、電子輸送層と陰極との間に、電子輸送層よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する有機化合物層を少なくとも一層有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子(以下、「第2の態様」と称する。
<3> 前記発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物が、酸素原子及び窒素原子を含まない芳香族炭化水素である前記<1>又は<2>に記載の有機電界発光素子。
<4> 前記発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物が、下記一般式(1)で表される化合物である含有する<1>又は<2>に記載の有機電界発光素子。
Figure 2006049438
一般式(1)中、R1〜R6は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。但し、R1〜R6の総てが水素原子であることはない。
<5> 少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、発光層と陽極との間に、発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を含有する有機化合物層を少なくとも一層有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子(以下、「第3の態様」と称する。)。
<6> 前記発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物が、酸素原子及び窒素原子を含まない芳香族炭化水素である前記<5>に記載の有機電界発光素子。
<7> 前記発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物が、下記一般式(1)で表される化合物である前記<5>に記載の有機電界発光素子。
Figure 2006049438
一般式(1)中、R1〜R6は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。但し、R1〜R6の総てが水素原子であることはない。
<8> 前記一般式(1)で表される化合物において、R1〜R6が、各々独立に、置換若しくは無置換のアリール基、又は、置換若しくは無置換のヘテロ環基である前記<4>又は<7>に記載の有機電界発光素子。
<9> 前記陰極がアルミニウムであり、該陰極上に、厚さが10nm以下のフッ化リチウム層を有する前記<1>〜<8>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
本発明によれば、駆動電圧が低い有機電界発光素子を提供することができる。
更に、本発明によれば、駆動電圧が低く、且つ駆動耐久性の高い有機電界発光素子を提供することができる。
以下、本発明の有機電界発光素子について詳細に説明する。
(第1の態様及び第2の態様)
本発明の有機電界発光素子(以下、適宜、「素子」又は「発光素子」とも称する。)の第1の態様は、少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、発光層と陰極との間に、発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する少なくとも一層の有機化合物層を有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子である。
また、本発明の有機電界発光素子の第2の態様は、少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、電子輸送層と陰極との間に、電子輸送層よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する少なくとも一層の有機化合物層を有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子である。
即ち、本発明の第1及び第2の態様においては、電子注入障壁が高い界面に、電子親和力の小さい化合物を含有する有機化合物層を設け、さらに、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となることが必要である。
第1及び第2の態様においては、上記構成をとることにより、低電圧で有機電界発光素子を駆動することが可能となる。本態様における作用は未だ明確ではないが、発光層(又は電子輸送層)と陰極との間に存在する電子親和力の小さい化合物を含有する有機化合物層が、絶縁層として作用することにより、この層に大きな電界がかかるために、電子注入が促進され、定電流駆動電圧が低下するものと推測される。
本態様において、発光層(又は電子輸送層)よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する少なくとも一層の有機化合物層(以下、適宜、「電子親和力の小さい層」と称する。)は、電子親和力の小さい有機化合物を含む少なくとも一種の有機化合物を含有する層である。
電子親和力の小さい層は、電子親和力の小さい有機化合物を必須成分として含み、電子親和力の小さい有機化合物を主成分であることが好ましい。具体的には、有機化合物層の50質量%以上が、電子親和力の小さい有機化合物であることが好ましく、電子親和力の小さい有機化合物のみを含有する層であることがさらに好ましい。
電子親和力の小さい層が、電子親和力の小さい有機化合物以外の他の材料を含有する層である場合、電子親和力の小さい有機化合物と他の材料との比は、質量比として、好ましくは2000:1〜5:1であり、より好ましくは1000:1〜10:1であり、さらに好ましくは500:1〜10:1である。
本態様においては、V1/V0<1であることが必要である。
V1/V0を上記範囲に制御するためには、例えば、有機化合物層中の電子親和力の小さい有機化合物の含有量の調整、有機化合物層の厚さの調整、等の方法を採ることができる。
前記電子親和力の小さい有機化合物としては、酸素原子、窒素原子のいずれも含まない芳香族炭化水素であることが好ましい。
前記電子親和力の小さい有機化合物としては、下記一般式(1)で表される化合物がより好ましく、下記一般式(1)で表される化合物の中でも、酸素原子、及び窒素原子をいずれも含まない化合物が特に好ましい。
Figure 2006049438
一般式(1)中、R1〜R6は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。但し、R1〜R6の総てが水素原子であることはない。
前記R1〜R6がアルキル基を表す場合、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
前記R1〜R6がアルケニル基を表す場合、好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる。
前記R1〜R6がアルキニル基を表す場合、好ましくは炭素数2〜8のアルキニル基であり、例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる。
前記R1〜R6がアリール基を表す場合は、好ましくは炭素数6〜30のアリール基であり、例えば、フェニル基、p−メチルフェニル基、ビフェニリル基などが挙げられる。
前記R1〜R6がヘテロ環基を表す場合、好ましくは炭素数4〜20のヘテロ環基であり、例えば、ピリジル基、フリル基、チエニル基、ピロリル基、キノリル基、ピリミジル基等が挙げられる。
前記R1〜R6は互いに同じであっても異なっていてもよい。また、前記R1〜R6は互いに結合して環を形成してもよい。
前記R1〜R6に更に置換基を導入可能な場合には、さらに、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基をを置換基として有してもよい。
前記R1〜R6としては、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換ヘテロ環基であることが好ましい。
本発明に適用しうる、一般式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、特開2003−27048号公報に記載の例示化合物1−1〜1−34が挙げられる。
また、本発明において好適に用いられる、一般式(1)で表される化合物の具体例(例示化合物BLM−1〜BLM−12)を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2006049438
Figure 2006049438
Figure 2006049438
Figure 2006049438
本態様において、電子親和力の小さい有機化合物は、単一であっても複数種の混合であってもよい。また、電子親和力の小さい有機化合物を含有する少なくとも一層の有機化合物層の厚さは、20nm以下が好ましく、12nm以下がより好ましく、5〜12nmが特に好ましい。
(第3の態様)
本発明の有機電界発光素子の第3の態様は少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、発光層と陽極との間に、発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を含有する少なくとも一層の有機化合物層を有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子である。
即ち、本発明の第3の態様においては、正孔注入障壁が高い界面に、イオン化ポテンシャルの大きい化合物を含有する有機化合物層を設け、さらに、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となることが必要である。
第3の態様においては、上記構成をとることにより、低電圧で有機電界発光素子を駆動することが可能となる。本態様における作用は未だ明確ではないが、発光層と陽極との間に存在するイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を含有する有機化合物層が、絶縁層として作用することにより、この層に大きな電界がかかるために、正孔注入が促進され、定電流駆動電圧が低下するものと推測される。
本態様において、発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい化合物を含有する少なくとも一層の有機化合物層(以下、適宜、「イオン化ポテンシャルの大きい層」と称する。)は、イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を含む少なくとも一種の有機化合物を含有する層である。
イオン化ポテンシャルの大きい層は、イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を必須成分として含み、イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を主成分であることが好ましい。具体的には、有機化合物層の50質量%以上が、イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物であることが好ましく、イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物のみを含有する層であることがさらに好ましい。
イオン化ポテンシャルの大きい層が、イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物以外の他の材料を含有する層である場合、イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物と他の材料との比は、質量比として、好ましくは2000:1〜5:1であり、より好ましくは1000:1〜10:1であり、さらに好ましくは500:1〜10:1である。
また、本態様においては、V1/V0<1であることが必要である。
V1/V0を上記範囲に制御するためには、例えば、有機化合物層中のイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物の含有量の調整、有機化合物層の厚さの調整、等の方法を採ることができる。
イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物としては、酸素原子、窒素原子のいずれも含まない芳香族炭化水素であることが好ましい。
イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物としては、前記一般式(1)で表される化合物がより好ましく、前記一般式(1)で表される化合物の中でも、酸素原子、及び窒素原子をいずれも含まない化合物が特に好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の具体的な内容及び好ましい範囲は、前述した電子親和力の小さい有機化合物の場合と同様である。
本態様において、イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物は、単一であっても複数種の混合であってもよい。また、イオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を含有する少なくとも一層の有機化合物層の厚さは、20nm以下が好ましく、12nm以下がより好ましく、5〜12nmが特に好ましい。
(第1乃至第3の態様に共通する内容)
以下、本発明の有機電界発光素子について、上述した第1乃至第3の態様に共通する内容について説明する。
本発明の有機電界発光素子における各層の電子親和力は、層中に10質量%以上含まれる材料の中で、最も電子親和力が大きい材料の電子親和力をもってその層の電子親和力とする
また、各層のイオン化ポテンシャルは、10質量%以上含まれる材料の中で最もイオン化ポテンシャルが小さい材料のイオン化ポテンシャルをもってその層のイオン化ポテンシャルとする。ここで、本発明におけるイオン化ポテンシャルとしては、理研計器製紫外線光電子分析装置「AC−1」(理研計器(株)製)を用い、常温常圧下で測定した値を採用した。
正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.8eV以下が好ましく、5.7eV以下がより好ましく、5.6eV以下が特に好ましい。正孔輸送層の電子親和力は特に制限は無い。
電子輸送層のイオン化ポテンシャルは特に制限は無い。電子輸送層の電子親和力は2.8eV以上が好ましく、2.9eV以上がより好ましく、3.0eV以上が特に好ましい。
発光層の電子親和力は2.6eV以上が好ましく、2.7eV以上がより好ましく、2.8eV以上が特に好ましい。発光層のイオン化ポテンシャルは6.2eV以下が好ましく、6.1eV以下がより好ましく、6.0eV以下が特に好ましい。
従って、第1及び第2の態様において、電子親和力の小さい層の電子親和力の値としては、2.8eV以下が好ましく、2.7eV以下がより好ましく、2.6eV以下が特に好ましい。また、第3の態様において、イオン化ポテンシャルの大きい層のイオン化ポテンシャルの値としては、6.2eV以上が好ましく、6.3eV以上がより好ましく、6.4eV以上が特に好ましい。
また、本発明の上記第1乃至第3の態様においては、陰極がアルミニウムであり、該陰極上に、厚さが10nm以下のフッ化リチウム層を有する場合に、さらに駆動耐久性(経時での電圧上昇抑制及び/又は輝度安定性)を向上させることができる。該フッ化リチウム層は、通常、電子注入層として設けられる。本発明において、上記フッ化リチウム層が設けられる場合、該フッ化リチウム層の厚さとしては、10nm以下であることが必要である。なお、本発明に適用される陰極、電子注入層の詳細については後述する。
−有機電界発光素子の構成−
本発明の有機電界発光素子を構成する要素について、更に詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、基板側から、少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、及び陰極の構成(第1及び第3の態様)、又は、基板側から、少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び陰極の構成(第2の態様)をとる素子である。
本発明の有機電界発光素子は、上記以外の層を有してしてもよい。例えば、正孔輸送層と発光層の間に電子ブロック層を、発光層と電子輸送層の間に正孔ブロック層を有していてもよい。陽極と正孔輸送層との間に正孔注入層を有してもよく、陰極と電子輸送層との間に電子注入層を有してもよい。このとき、電子ブロック層及び正孔注入層は正孔輸送層の一部と見なされ、正孔ブロック層及び電子注入層は電子輸送層の一部と見なされる。さらに各層は複数の二次層に分かれていてもよい。なお、以下の説明では、陽極及び陰極の間に設けられる各層を有機化合物層と総称する場合がある。
また、発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。通常の場合、陽極が透明である。
本発明の第1又は第2の態様に係る典型的な素子は、i)基板側から、透明陽極/正孔輸送層/発光層/電子親和力の小さい層/陰極の構成(第1の態様)、ii)基板側から、透明陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子親和力の小さい層/陰極の構成(第1及び第2の態様)、又は、iii)基板側から、透明陽極/正孔輸送層/発光層/電子親和力の小さい層/電子輸送層/陰極の構成(第1の態様)をとる。
第1及び第2の態様においては、その推定作用機構から考えれば、電子親和力の小さい層の電子親和力が、該層に隣接する有機化合物層の電子親和力よりも小さいことが重要である。前記電子親和力の小さい層が有機化合物層に挟まれている時は、隣接するいずれの有機化合物層よりも電子親和力が小さいことが重要である
本発明の第3の態様に係る典型的な素子は、i)基板側から、透明陽極/イオン化ポテンシャルの大きい層/正孔輸送層/発光層/陰極の構成、ii)基板側から、透明陽極/正孔輸送層/本発明のイオン化ポテンシャルの大きい層/発光層/陰極の構成、iii)基板側から、透明陽極/イオン化ポテンシャルの大きい層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極の構成、又は、iv)基板側から、透明陽極/正孔輸送層/オン化ポテンシャルの大きい層/発光層/電子輸送層/陰極の構成、をとる。
第3の態様においては、その推定作用機構から考えれば、イオン化ポテンシャルの大きい層のイオン化ポテンシャルが、該層に隣接する有機化合物層のイオン化ポテンシャルよりも大きいことが重要である。前記イオン化ポテンシャルの大きい層が有機化合物層に挟まれている時は、隣接するいずれの有機化合物層よりもイオン化ポテンシャルが大きいことが重要である
<基板>
本発明で使用する基板は有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させないことが好ましい。その具体例としては、イットリウム安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルやポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。有機材料の場合、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、形状としては板状である。構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は無色透明であっても有色透明であってもよいが、発光層から発せられる光を散乱あるいは減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。該透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。熱可塑性基板には、更に必要に応じてハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
<陽極>
陽極としては、通常、有機化合物層に正孔を供給する陽極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、有機導電性化合物、又はこれらの混合物を好適に挙げられ、仕事関数が4.0eV以上の材料が好ましい。具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の半導性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って基板上に形成することができる。例えば、透明陽極の材料として、ITOを選択する場合には、該透明陽極の形成は、直流あるいは高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。また、透明陽極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には、湿式成膜法に従って行うことができる。
発光素子における透明陽極の形成位置としては、特に制限はなく、該発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、基板上に形成されるのが好ましい。この場合、該透明陽極は、基板における一方の表面の全体に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。なお、透明陽極のパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みは材料により適宜選択することができ、通常10nm〜50μmであり、50nm〜20μmが好ましい。透明陽極の抵抗値としては、103Ω/□以下が好ましく、102Ω/□以下がより好ましい。
陽極を透明陽極として設け、該陽極側から発光を取り出すために、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。この透過率は、分光光度計を用いた公知の方法に従って測定することができる。また、この場合、陽極は無色透明であっても、有色透明であってもよい。なお、陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、これらを本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した陽極が好ましい。
<陰極>
陰極としては、通常、有機化合物層に電子を注入する陰極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途・目的に応じて、公知の電極の中から適宜選択することができる。
陰極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられ、仕事関数が4.5eV以下のものが好ましい。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。これらの中でも、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、又はアルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属との合金若しくは混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されている。
陰極の形成法は、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極のパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等によって行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
電極と有機化合物層とを積層して得られる発光積層体における陰極の形成位置としては特に制限はなく、有機化合物層上の全体に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と有機化合物層との間にアルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は一種の電子注入層と見ることもできる。該誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等によって形成することができる。
陰極の厚みとしては、材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μmであり、50nm〜1μmが好ましい。
陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚みに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
<有機化合物層>
−有機化合物層の形成−
本発明の有機化合物層の形成方法は特に限定されないが、抵抗加熱蒸着法、電子写真法、電子ビーム法、スパッタリング法、分子積層法、塗布法(スプレーコート法、ディップコート法、含浸法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、スピンコート法、フローコート法、バーコート法、マイクログラビアコート法、エアードクターコート、ブレードコート法、スクイズコート法、トランスファーロールコート法、キスコート法、キャストコート法、エクストルージョンコート法、ワイヤーバーコート法、スクリーンコート法等)、インクジェット法、印刷法、転写法等の方法が可能である。中でも素子の特性、製造の容易さ、コスト等を勘案すると、抵抗加熱蒸着法、塗布法、転写法が好ましい。発光素子が2層以上の積層構造を有する場合、上記方法を組み合わせて製造することも可能である。
塗布方法の場合、樹脂成分と共に溶解又は分散することができ、樹脂成分としては例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。
−正孔輸送層、正孔注入層−
正孔輸送層(正孔注入層を含む)の材料は、陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているものであれば良く、具体例としては本発明の金属錯体の他、カルバゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機金属錯体、遷移金属錯体、又は上記化合物の誘導体等が挙げられる。
正孔注入層、正孔輸送層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜500nmである。正孔輸送層は上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であっても良いし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子輸送層、電子注入層−
電子輸送層(電子注入層を含む)の料は、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入され得た正孔を障壁する機能のいずれかを有しているものであればよい。その具体例としては、例えば、トリアゾール、トリアジン、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、シロール、ナフタレンペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、又は上記化合物の誘導体等が挙げられる。
電子注入層、電子輸送層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常、1nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜500nmである。電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
なお、既述のごとく、本発明においては、陰極がアルミニウムであり、該陰極上に、電子注入層として、厚さが10nm以下のフッ化リチウム層を有する構成の場合に、低駆動電圧と共に、さらに駆動耐久性(経時での電圧上昇抑制及び/又は輝度安定性)の向上をも発揮させることができる。
−発光層−
発光層の材料は、電圧印加時に陽極または正孔注入層、正孔輸送層などから正孔を受け取ることができると共に、陰極または電子注入層、電子輸送層などから電子を受け取ることができる機能や、注入された電荷を移動させる機能、正孔と電子の再結合の場を提供して、励起子を生成させる機能、励起エネルギーを移動させる機能、励起子から発光する機能の内、いずれかを有するものであればよい。発光層は発光材料とホストを含む。発光材料とホストはその役割が明確に区別できない場合もある。例えばアルミニウムキノリン錯体は発光材料としての機能とホストとしての機能を併せ持つ。このような材料は単独で用いる事ができる。
発光層に用いられる材料としては、例えば、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ペリレン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、カルバゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機金属錯体、遷移金属錯体、トリアゾール、トリアジン、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、シロール、ナフタレンペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、又は上記化合物の誘導体等が挙げられる。
上記の材料のうち遷移金属錯体は、リン光発光材料として特に有用である。遷移金属錯体は遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体である。遷移金属原子は、特に限定しないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金であり、より好ましくはレニウム、イリジウム、白金である。ランタノイド原子はランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムである。これらのランタノイド原子の中ではネオジム、ユーロピウム、ガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry,Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えばフェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えばアセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。本発明に用いるリン光発光材料として特に好ましい金属錯体はフェニルピリジン類を配位子とするイリジウムもしくは白金の錯体である。
発光材料は単一であっても複数種の混合であってもよい。
ホストと発光材料の混合物からなる発光層を形成するには、ホストと発光材料を同時に蒸発させ、蒸発速度をコントロールすることによって発光材料の割合を制御しながら基板上に積層させてもよく、ホストと発光材料を適切な濃度で共に溶かした溶液をスピンコート法によって塗布してもよく、また、スプレイ法やインクジェット法などを用いて作製してもよい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
−保護層−
本発明において、発光素子全体は保護層によって保護されていてもよい。保護層の材料としては水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al23、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe23、Y23、TiO2等の金属酸化物、SiNx、SiNxOy等の金属窒化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法についても特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。
<封止>
さらに、本発明においては、封止容器を用いて本発明の素子全体を封止してもよい。また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが例えば酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
<素子の駆動>
本発明の発光素子は、透明陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜40ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。本発明の発光素子の駆動については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号、米国特許5828429号、同6023308号、日本特許第2784615号、等に記載の方法を利用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
[比較例1]
1.有機電界発光素子の作製
(1)比較用の有機電界発光素子(TC−1)の作製
0.5mm厚み、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機化合物層を順次蒸着した。
本発明の実施例における蒸着速度は、特に断りのない場合は0.2nm/秒である。蒸着速度は水晶振動子を用いて測定した。以下に記載の膜厚も水晶振動子を用いて測定したものである。
(正孔注入層)
銅フタロシアニン:膜厚10nm
(正孔輸送層)
NPD:膜厚40nm
(発光層)
発光材料Alq:膜厚60nm
NPD及びAlqの構造を以下に示す。
Figure 2006049438
続いて、電子輸送層上にパターニングしたマスク(発光領域が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、金属アルミニウムを100nm蒸着し陰極とした。
このものを、アルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ製)を用いて封止し、比較用の有機電界発光素子(TC−1)を得た。
(2)実施例の有機電界発光素子(TC−2〜7)の作製
有機化合物層の構成を下記のように変更する以外は試験素子(TC−1)と同様の方法で有機電界発光素子(TC−2〜7)を得た。
(正孔注入層)
銅フタロシアニン:膜厚10nm
(正孔輸送層)
NPD:膜厚40nm
(発光層)
Alq:表1に示した膜厚
(電子親和力の小さい層)
表1に示した化合物:表1に示した膜厚
(3)比較用の有機電界発光素子(TC−11)の作製
0.5mm厚み、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機化合物層を順次蒸着した。
(正孔注入層)
銅フタロシアニン:膜厚10nm
(正孔輸送層)
NPD:膜厚30nm
(りん光発光層)
CBP=95質量%、Ir(ppy)3=5質量%の混合層:膜厚30nm
(電子輸送層1)
BAlq:膜厚10nm
(電子輸送層2)
Alq:膜厚40nm
CBP、Ir(ppy)3、及びBAlqの構造を以下に示す。
Figure 2006049438
続いて、電子輸送層上にパターニングしたマスク(発光領域が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、フッ化リチウムを0.1nm/秒の蒸着速度にて1nm蒸着し電子注入層とした。最後に金属アルミニウムを100nm蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせること無くアルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ製)を用いて封止し、比較用の有機電界発光素子(TC−11)を得た。
(3)実施例の有機電界発光素子(TC−12)の作製
有機化合物層の構成を下記のように変更する以外は、有機電界発光素子(TC−11)と同様の方法で、実施例の有機電界発光素子(TC−12)を作製した。
(正孔注入層)
銅フタロシアニン:膜厚10nm
(正孔輸送層)
NPD:膜厚30nm
(りん光発光層)
CBP=95質量%、Ir(ppy)3=5質量%の混合層:膜厚30nm
(電子輸送層1)
BAlq:膜厚10nm
(電子輸送層2)
Alq:膜厚30nm
(電子親和力の小さい層)
例示化合物(BLM−2):膜厚10nm
1.素材物性の評価
(1)イオン化ポテンシャル
ガラス基板上に測定対象の有機化合物を50nmの厚みになるように蒸着した。この膜を常温常圧下、理研計器製紫外線光電子分析装置AC−1によりイオン化ポテンシャルを測定した。なお、BLM−2のイオン化ポテンシャルは、金基板上に50nm厚みに蒸着した膜を用いて、UPS法で測定した。
(2)電子親和力
イオン化ポテンシャル測定に用いた膜の紫外可視吸収スペクトルを測定し、吸収スペクトルの長波長端のエネルギーから励起エネルギーを求めた。励起エネルギーと前記イオン化ポテンシャルの値から電子親和力を算出した。
本実施例及び比較例の発光素子に用いた各化合物のイオン化ポテンシャル、及び電子親和力を表1に示した。
Figure 2006049438
本実施例の発光素子において、電子親和力の小さい層に用いられた「BLM−2」は、「CBP(発光層)」、「Alq(電子輸送層)」、「BAlq(電子輸送層)」のいずれよりも電子親和力が小さいことがわかる。
3.有機電界発光素子の評価
上記で得られた有機電界発光素子(TC−1〜TC−7、TC−11〜TC−12)を以下の方法で評価した。
(1)定電流駆動電圧、定輝度駆動電圧、及びV1/V0の値
東洋テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を掃引しながら電流及び輝度を測定した。定輝度駆動電圧として、輝度が200Cd/m2時の電圧をVL200、定電流駆動電圧として、電流値が0.4mA時の電圧値をVI0.4と定義し、各素子についてこれらの値を求めた。結果を表1及び表2に示した。
また、有機電界発光素子TC−1(電子親和力の小さい層を有しない有機電界発光素子)の定電流駆動電圧(V0)、及び、有機電界発光素子(TC−2〜7、TC−11〜12)の(電子親和力の小さい層を有する有機電界発光素子)の定電流駆動電圧(V1)を上記と同様にして測定し、V1/V0の値を求めた。
(2)駆動耐久性
得られた有機電界発光素子(TC−11)及び(TC−12)について、初期輝度2000cd/m2で定電流駆動し、輝度が初期輝度の80%(1600cd/m2)に低下するまでの時間t0.8を求めることで、駆動耐久性の評価を行った。結果を表3に併記する。
Figure 2006049438
Figure 2006049438
表2に示されるように、電子親和力の小さい層を有する実施例の発光素子(TC−2)〜(TC〜7)は、いずれもV1/V0<1であり、比較例の発光素子(TC−1)に比べて、VI0.4、及びVL200の値がともに小さく、定電流駆動電圧及び定輝度駆動電圧がともに低下していることがわかる。
また、表3に示されるように、比較例の発光素子(TC−11)と、実施例の発光素子(TC−12)との比較でも、同様のことがわかる。
さらに、電子親和力の小さい層とアルミニウム電極(陰極)上にフッ化リチウム層とを共に有する(TC−11)と、陰極上にフッ化リチウム層は有するが電子親和力の小さい層を有さない(TC−1)との比較では、実施例の発光素子の駆動耐久性が向上していることもわかる。
化合物間の比較では、ベンゼンの6つの水素原子が総てアリール基又はヘテロ環基によって置換されているBLM−1、2、14を用いた発光素子(TC−2)、(TC−4)、及び(TC−7)の方が、発光素子(TC−6)よりも定電流駆動電圧が低く、より好ましい素子であることがわかる。中でも、BLM−2を用いた発光素子(TC−4)が最も好ましい素子であることがわかる。
また、膜厚に関してはBLM−2の膜厚が、各々、15nm、4nmである発光素子(TC−3)及び(TC−5)よりも、BLM−2の膜厚が10nmの発光素子(TC−4)の方が駆動電圧を低下させる効果がより大きいことがわかる。

Claims (9)

  1. 少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、発光層と陰極との間に、発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する有機化合物層を少なくとも一層有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子。
  2. 少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、電子輸送層と陰極との間に、電子輸送層よりも電子親和力の小さい有機化合物を含有する有機化合物層を少なくとも一層有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子。
  3. 前記発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物が、酸素原子及び窒素原子を含まない芳香族炭化水素である請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記発光層よりも電子親和力の小さい有機化合物が、下記一般式(1)で表される化合物である含有する請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2006049438
    [一般式(1)中、R1〜R6は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。但し、R1〜R6の総てが水素原子であることはない。]
  5. 少なくとも、陽極、正孔輸送層、発光層、及び陰極を有する有機電界発光素子であって、発光層と陽極との間に、発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物を含有する有機化合物層を少なくとも一層有し、該有機化合物層を有しない有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV0とし、該有機化合物層を有する有機電界発光素子の定電流駆動電圧をV1としたとき、V1/V0<1となる有機電界発光素子。
  6. 前記発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物が、酸素原子及び窒素原子を含まない芳香族炭化水素である請求項5に記載の有機電界発光素子。
  7. 前記発光層よりもイオン化ポテンシャルの大きい有機化合物が、下記一般式(1)で表される化合物である請求項5に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2006049438
    [一般式(1)中、R1〜R6は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。但し、R1〜R6の総てが水素原子であることはない。]
  8. 前記一般式(1)で表される化合物において、R1〜R6が、各々独立に、置換若しくは無置換のアリール基、又は、置換若しくは無置換のヘテロ環基である請求項4又は7に記載の有機電界発光素子。
  9. 前記陰極がアルミニウムであり、該陰極上に、厚さが10nm以下のフッ化リチウム層を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
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