JP5451491B2 - 車両 - Google Patents
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Description
また、請求項1に記載の発明によれば、車両の上面の高い位置に配置されるエアクリーナの吸気容量を確保しながらコンパクトに配置し、アッパーテンションパイプの上に配置されるシートの位置を低く設定できて、車両重心を低くすることができる。
本実施形態は、鞍乗り型不整地走行車両であるATV(ALL Terrain Vehicle)に適応したものについて以下説明する。
本実施形態における車両10は、その側面から見た場合、図1に示されるように、車体の前部下部に前輪11を備え、この前輪11の上方にフロントフェンダ12を備え、車体の後部下部に後輪13を備え、この後輪13に上方にリヤフェンダ14を備え、前輪11の上方にステアリングハンドル15を備え、このステアリングハンドル15の前にフロント荷台16を備え、ステアリングハンドル15の後方にシート17及びリヤ荷台18を備えている。
また、車両10は、ステアリングシャフト63とシート17との間に配置されると共に後述するエアクリーナ23(図3参照)を覆うフロントカバー20を備える。
この内燃機関22にて得られた動力は、車体フレーム21の前部下部に回転自在に取付けられる前輪11及び/又は車体フレーム21の後部下部に回転自在に取付けられる後輪13に伝達される。
しがたって、車体フレーム21の前部上部に回転自在に取付けられているステアリンクシャフト63及びこのステアリングシャフト63を回転させるステアリングハンドル15により転舵させることができる。
そして、図5に示すように、動力は、最終減速装置29から車幅方向に延びるドライブシャフト31を介して前輪11に伝達され、前輪11が回転駆動される。
図7に示すように、車体フレーム21は、内燃機関22(図6参照)の下方を車両前後方向に通過し後部が上方へ湾曲している、左右一対のメインフレーム51L、51R(Lは乗員から見て左を示し、Rは同右を示す添え字である。以下同じように表示する)と、メインフレーム51L、51Rの前部から上方に延びるパイプ又はフレームで構成され前輪懸架装置40(図5参照)を支持する、左右の前輪懸架支持部52L、52Rと、左の前輪懸架支持部52Lから右の前輪懸架支持部52Rへ車幅方向に渡されている第1クロス部53と、左のメインフレーム51Lの後部の湾曲部54Lから右のメインフレーム51Rの後部の湾曲部54Rへ車幅方向に渡されている第2クロス部55と、内燃機関22の上方を車両前後方向に通過し、前端が前記第1クロス部53に取り外し可能に取付けられ、後端が前記第2クロス部55に取り外し可能に取付けられているアッパーテンションパイプ56と、を主要素とする構造になっている。
左右のフロントパイプ部57L、57Rと∪字パイプ部59が一本の曲げパイプで構成されていることで、前輪懸架支持部52L、52Rの構成部品点数を削滅することができる。フロントパイプ部57L、57Rの前方側にはフロントサブパイプ59L、59Rが取付けられている。
このフロントクッション取付部61が第1クロス部53の近傍に設けられていることで、フロントクッション41からの力は、第1クロス部53を介して車体フレーム21に円滑に伝達される。
そして、前側ステアリングシャフト軸受け部64に後側ステアリングシャフト軸受け部65を車両前後方向に合わせ、ボルト66、66で結合することで、軸受け構造が出来上がる。
前方を狭くすることで、アライメントの調盤が容易になり、後方を狭くすることで、鞍乗り車両における、ライディング居住性の確保が容易になる。
図10に示すように、リヤクッション73は、上部がリヤクッション取付部76に取付けられる。このリヤクッション取付部76は、第2クロス部55(図9参照)に設けられる。
なお、リヤクッション軸75は、図7に示すように、アッパーテンションパイプ56の後部屈曲形状に倣う。すると、リヤクッション軸75の向きに作用するリヤクッション73の負荷は、円滑にアッパーテンションパイプ56に伝達され、支承される。
また、フロントパイプ57L、57Rの上部(第1クロス部53)は、下より上が車両後方に位置するように屈曲形成されているため、フロントクッション取付部61から加えられるフロントクッション41の負荷は円滑にアッパーテンションパイプ56に伝達され、支承される。
図11に示すように、ステアリングハンドル15より車両後方位置にて、アッパーテンションパイプ56に、板状の補器類支持部77が載せられ、この補器類支持部77にエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82が載せられている。このエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82は、車両後方側が、車両後方に向かうに連れて幅が狭くなるよう三角形状に絞られている。三角形状に絞られることで、乗員の足載せスペースを確保している。
電装品収納部86には、バッテリ78が配置され、このバッテリ78の後方に小電装品85が配置されている。
小電装品85は、例えば、EPSヒューズ92、このEPSヒューズ92より車両後方に配置されるメインヒューズボックス93、このメインヒューズボックス93の車幅方向右に配置されるスタータマグネットスイッチ94、メインヒューズボックス93の車両後方に配置される燃料ポンプリレー95からなる。
また、エアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82は、バッテリ82の下と、後端部82aとで、アッパーテンションパイプ56に締結固定されている。
さらに、バッテリ78のプラス端子98とEPSヒューズ92とスタータマグネットスイッチ94とはハーネス91bで繋がれており、バッテリ78のマイナス端子99に車両長手方向に延びるハーネス91cが接続される。
図11、図13および図16に示すように、アッパーテンションパイプ56に、板状の補器類支持部77が載せられ、この補器類支持部77にエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82が載せられている。
このエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82にエアクリーナ23と共にバッテリ78が収納されているが、バッテリ78は、ステアリングシャフト63より車両後方で、シート17より前方で、内燃機関22のシリンダ97より前方で、エアクリーナ23の車幅方向左側方(図14では手前)に配置されている。
また、エアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82に、小電装品85が配置されている。すなわち、小電装品85は、EPSヒューズ92、このEPSヒューズ92より車両後方に配置されるメインヒューズボックス93、このメインヒューズボックス93の下に配置されるスタータマグネットスイッチ94、メインヒューズボックス93の車両後方に配置される燃料ポンプリレー95からなる。
浸水上限ライン102より上に、バッテリ78のプラス端子98とマイナス端子99や、小電装品85の大部分が配置されることで、防水性を高めることができ、バッテリ78を含む電装品を非防水タイブのもので構成することができる。
また、補器類支持部77から下ヘホースステー103が延ばされ、このホースステー103でラジエータホース104が支持される。また、エアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82にECU117(図6参照)が配置される。
レギュレータ106はエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82の前壁面に設けられたボスに、締結固定される。
図16に示すように、車体左右中央に位置するアッパーテンションパイプ56に電装品支持部81が載せられ、この板状の電装品支持部81にイグニッションコイル79やACGカプラ88やチェンジスイッチカプラ89やバンクアングルセンサ107などが載せられている。
電装品支持部81で燃料ホース109が支持されるが、この支持部位がアッパーテンションパイプ56に対して車幅方向左であれば、車幅方向右にメインハーネス91が配置される。燃料ホース109とメインハーネス91が、アッパーテンションパイプ56に対して左右にバランス良く配置される。
また、電装品支持部81の後部は、第2クロス部55とアッパーテンションパイプ56の後部との結合部を覆うように、第2クロス部55に沿うように車幅方向に広がっている。この広がった部位に、本実施形態では、ACGカプラ88の後面から延びるハーネスやチェンジスイッチカプラ89の後面から延びるハーネスが載る。第2クロス部55とアッパーテンションパイプ56の後部との結合部は、溶接することにより、バリや突起が発生しやすい。しかし、結合部を電装品支持部81の後部でカバーすれば、バリや突起でハーネスや電装品などが傷む心配がない。
すなわち、電装品支持部81は、車体カバーを支持する役割をも果たす。
また、図6に示すように、電装品支持部81は、アッパーテンションパイプ56に直接支持される構成であると共に、このアッパーテンションパイプ56の上端より低い位置に段部を形成して、この段部にイグニッションコイル79等の電装品を収納するようにした。
さらに、排気管24は、板状の電装品支持部81の下に配置される。この電装品支持部81が遮熱板の役割を果たすため、イグニッションコイル79やACGカプラ88やチェンジスイッチカプラ89が熱的に保護される。
さらに、イグニッションコイル79やACGカプラ88やチェンジスイッチカプラ89は、アッパーテンションパイプ56の上面より下位にあるため、シート17の下向き負荷を受ける心配がない。
図11に示すように、前掲のエアクリーナ23からは、吸気通路87が、車幅方向中央に配置されている1本のアッパーテンションパイプ56の車幅方向右側に延ばされている。
なお、図18および図19には吸気通路87を車体10から取り外した状態を図示してある。
なお、吸気通路87は上方端側がエアクリーナ23に、下方端側がスロットルボディ115に取付けられるが、図18に示すように、第1延出部87aから湾曲部87vへさしかかる辺りに突設された取付け部87gを介して適宜固定される。
図14および図15(図6も参照)に示すように、エアクリーナ23は、車両10の前方側でかつ上面の高い位置に配置されている。しかし、吸気通路87が、スロットルボディ115の右側方へ廻り込むように配置されていることで、スロットルボディ115とアッパーテンションパイプ56との間に吸気通路87のためのスペースが不要であり、車体高さ方向のスペースを詰めることができた。この結果、アッパーテンションパイプ56の上に配置されるシート17の位置を低く設定することができる。また、車両重心を低く設定できる。
すなわち、第1延出部87aから第2延出部87bへ急激に曲がる空気流路の流路断面積が、流側よりも大きく構成されることで、急激な曲がりに伴う空気抵抗を減らすことができ、空気の流れをスムースにすることができる。
したがって、吸気通路87は、スロットルボディ115の側方から後方に急カーブで湾曲することが許容され、エアクリーナ23とスロットルボディ115との位置に係わらず車両内スペースを巧みに利用し得る構造である。
このように、吸気流の影響が少ない位置(吸気流が直接当たらない位置)に吸気温度センナ87sが取り付けられていることにより、吸気空気の温度を正確に測定することができる。
また、スロットルボディ115からシリンダ97の間はコネクティングチューブ90(図17参照)によって接続されている。
尚、本発明に係る吸気通路の構造は、小型車両、特に不整地走行車両に好適であるが、一般の車両に適用できるのは勿論である。
21 車体フレーム
22 内燃機関
23 エアクリーナ
23d 下方膨出部
87 吸気通路
87a 第1延出部
87b 第2延出部
87e 膨出部
87v 湾曲部
115 スロットルボディ
115a 接続部
87s 吸気温度センサ
Claims (6)
- 車体フレーム(21)の中央にクランクケースから上方へシリンダ(97)が延びる内燃機関(22)と、前記内燃機関(22)のシリンダ(97)の前方へ接続される排気管(24)と、前記内燃機関(22)のシリンダ(97)の後方にスロットルボディ(115)を介して接続された吸気通路(87)と、前記車体フレーム(21)に取り付けられてエアクリーナ(23)と、前記内燃機関(22)で発生した出力を車輪(11,13)に伝達する動力伝達装置(28)と、前記車体フレーム(21)上に設けられたシート(17)と、を有する車両(10)において、
前記エアクリーナ(23)は前記シート(17)の前方の前記車体フレーム(21)上に設けられており、前記吸気通路(87)は前記エアクリーナ(23)の出口から車体後方下がりに延びるとともに前記スロットルボディ(115)の側方を通過するように配置される第1延出部(87a)と、前記第1延出部(87a)の後端が車体内方に向かって湾曲する湾曲部(87v)と、前記スロットルボディ(115)の後方に廻りこむようにして該スロットルボディ(115)に後方から接続される第2延出部(87b)と、を有して構成され、
前記車体フレーム(21)上部に車幅方向略中心上を前後方向に延びるアッパーテンションパイプ(56)を備え、前記エアクリーナ(23)は、前記内燃機関(22)のシリンダ(97)よりも車両前方かつ前記アッパーテンションパイプ(56)と側面視で重なる位置に下方膨出部(23d)を有して取り付けられ、前記第1延出部(87a)が前記アッパーテンションパイプ(56)の側方を通過し、前記第2延出部(87b)が前記アッパーテンションパイプ(56)の下方を通過するように構成されたことを特徴とする車両(10)。 - 前記第1延出部(87a)は、車両前方側よりも後方側の方が、空気の流路の断面積が大きく構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両(10)。
- 前記湾曲部(87v)および第2延出部(87b)は、前記第1延出部(87a)よりも空気の流路の断面積が大きく構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両(10)。
- 前記第2延出部(87b)は、空気の流路の断面積が流路下流に向かって漸次小さくなる漸次狭窄部(87c)が設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の車両(10)。
- 前記第2延出部(87b)には、スロットルボディ(115)との接続部(115a)に対して空気流入側とは反対側に膨出する膨出部(87e)が設けられ、前記膨出部(87e)に吸気温度センサ(87s)を設けたことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の車両(10)。
- 前記アッパーテンションパイプ(56)を挟んで前記第1延出部(87a)とは反対側に排気管(24)が配置されたことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の車両(10)。
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