JP2011143857A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体フレームは、左右一対のメインフレーム51Lと、左右の前輪懸架支持部と、第1クロス部53と、第2クロス部55と、前端が第1クロス部53に取り外し可能に取り付けられ、前端が第2クロス部55に取り外し可能に取り付けられるアッパーテンションパイプ56とから構成される。
【選択図】図6
Description
そこで、軽量化が可能で、エンジン等の車載品の出し入れが簡便である車体フレーム構造が望まれる。
前記車体フレームは、前記動力発生機関の下方を車両前後方向に通過し後部が上方へ湾曲している、左右一対のメインフレームと、
前記メインフレームの前部から上方に延びるパイプ又はフレームで構成され前輪懸架装置を支持する、左右の前輪懸架支持部と、
前記左の前輪懸架支持部から前記右の前輪懸架支持部へ車幅方向に渡されている第1クロス部と、
前記左のメインフレームの後部の湾曲部から前記右のメインフレームの後部の湾曲部へ車幅方向に渡されている第2クロス部と、
前記動力発生機関の上方を車両前後方向に通過し、前端が前記第1クロス部に取り外し可能に取付けられ、後端が前記第2クロス部に取り外し可能に取付けられているアッパーテンションパイプと、からなることを特徴とする。
左右一対のフロントパイプ部の上端が、第1クロス部で連結され、
この第1クロス部が車両前方から見て下に開くU字パイプ部で構成され、このU字パイプ部が左右のフロントパイプ部に連続し、
左右のフロントパイプ部とU字パイプ部が一本の曲げパイプで構成されていることを特徴とする。
第2クロス部に、リヤクッションの上部を取付けるリヤクッション取付部が設けられることを特徴とする。
フロントパイプ部の上部は、下より上が車両後方に位置するように屈曲形成されていることを特徴とする。
アッパーテンションパイプの前端にステアリングシャフトを支える後側ステアリングシャフト軸受け部が設けられ、
前側ステアリングシャフト軸受け部と後側ステアリングシャフト軸受け部とを車両前後方向に合わせることで、ステアリングシャフトが回転自在に支えられるようにしたことを特徴とする。
したがって、本発明によれば、車載品の出し入れが簡便である車体フレームを有する車両が提供される。
フロントパイプ部を斜めのフロントテンションブラケット部で補強するため、前輪懸架支持部の車両長手方向での剛性を確保しつつ、前輪懸架支持部の軽量化を図ることができる。
左右のフロントパイプ部とU字パイプ部が一本の曲げパイプで構成されているため、前輪懸架支持部の構成部品点数を削減することができる。
フロントクッションからの力が、第1クロス部を介して車体フレームに円滑に伝達され、リヤクッションからの力が、第2クロス部を介して車体フレームに円滑に伝達されるため、車体フレームの剛性が確保しやすくなる。
アッパーテンションパイプの後部が下向きに斜めに屈曲形成されているため、リヤクッションからの力がアッパーテンションパイプに円滑に伝達される。同様に、フロントパイプ部の上部は、下より上が車両後方に位置するように屈曲形成されているため、フロントクッションからの力がアッパーテンションパイプに円滑に伝達される。
アッパーテンションパイプの数は1本であるから、車体フレームの軽量化が図られる。
第1クロス部を利用することにより、少ない部品点数で、容易にステアリングシャフトを支持することができる。
左右のフロントテンションブラケットを利用することにより、少ない部品点数で、容易にパワーステアリングユニットを支持することができる。
加えて、左右のフロントテンションブラケットに、予めパワーステアリングユニットを組み付けておくことが可能となり、前輪操舵装置のサブアセンブリーが可能となる。
補器類、電装品などを集中配置することにより、サブアセンブリーが可能となる。
また、アッパーテンションパイプを外すことで、補器類、電装品などを一括した車体フレームから外すことができ、保守、点検が容易になる。
剛性を確保するために、メインフレームの車両前後方向の中央部はフレームの高さ及び幅を大きくした。その他は、フレームの高さ及び幅を小さくした。
すなわち、フレーム剛性を確保しつつ、撓みを発生させて、車両の乗り味を向上させることができる。
前方を狭くすることで、アライメントの調整が容易になり、後方を狭くすることで、鞍乗り車両における、ライディング居住性の確保が容易になる。
図1に示されるように、車両10は、車体の前部下部に前輪11を備え、この前輪11の上方にフロントフェンダ12を備え、車体の後部下部に後輪13を備え、この後輪13に上方にリヤフェンダ14を備え、前輪11の上方にステアリングハンドル15を備え、このステアリングハンドル15の前にフロント荷台16を備え、ステアリングハンドル15の後方にシート17及びリヤ荷台18を備えている、小型車両である。
そして、図5に示すように、動力は、最終減速装置29から車幅方向に延びるドライブシャフト31を介して前輪11に伝達され、前輪11が回転駆動される。
したがって、本発明によれば、車載品の出し入れが簡便である車体フレームを有する車両が提供される。
図7に示すように、車体フレーム21は、動力発生機関(図6、符号22)の下方を車両前後方向に通過し後部が上方へ湾曲している、左右一対のメインフレーム51L、51R(Lは乗員から見て左を示し、Rは同右示す添え字である。以下同じ)と、メインフレーム51L、51Rの前部から上方に延びるパイプ又はフレームで構成され前輪懸架装置(図5、符号40)を支持する、左右の前輪懸架支持部52L、52Rと、左の前輪懸架支持部52Lから右の前輪懸架支持部52Rへ車幅方向に渡されている第1クロス部53と、左のメインフレーム51Lの後部の湾曲部54Lから右のメインフレーム51Rの後部の湾曲部54Rへ車幅方向に渡されている第2クロス部55と、動力発生機関の上方を車両前後方向に通過し、前端が前記第1クロス部53に取り外し可能に取付けられ、後端が前記第2クロス部55に取り外し可能に取付けられているアッパーテンションパイプ56と、を主要素とする。
また、前輪懸架支持部52Lは、メインフレーム51Lから上方へ延びるフロントパイプ部57Lと、このフロントパイプ部57Lの上部とメインフレーム51Lとに斜めに渡ってフロントパイプ部57Lを補強するフロントテンションブラケット部58Lと、からなる。前輪懸架支持部52Rも、フロントパイプ部57Rとフロントテンションブラケット部58Rとからなる。
左右のフロントパイプ部57L、57RとU字パイプ部59が一本の曲げパイプで構成されているため、前輪懸架支持部の構成部品点数を削減することができる。
フロントクッション取付部61が第1クロス部53の近傍に設けられているため、フロントクッションからの力が、第1クロス部53を介して車体フレーム21に円滑に伝達される。
前側ステアリングシャフト軸受け部64は第1クロス部53に設けられ、後側ステアリングシャフト軸受け部65は、アッパーテンションパイプ56の先端に設けられている。
そして、前側ステアリングシャフト軸受け部64に後側ステアリングシャフト軸受け部65を車両前後方向に合わせ、ボルト66、66で結合することで、軸受け構造が出来上がる。
アッパーテンションパイプの数は1本であるから、車体フレームの軽量化が図られると共に、取付けや取り外しを考えると、1本の方が作業時間が短くなる。
前方を狭くすることで、アライメントの調整が容易になり、後方を狭くすることで、鞍乗り車両における、ライディング居住性の確保が容易になる。
また、中央部Cのメインフレーム51Lの幅W4は大きく、前部Fの幅W5は小さく(W5<W4)し、後部Rの幅W6も小さく(W6<W4)としてもよい。
すなわち、フレーム剛性を確保しつつ、撓みを発生させて、車両の乗り味を向上させることができる。
図11に示すように、リヤクッション73は、上部がリヤクッション取付部76に取付けられる。このリヤクッション取付部76は、第2クロス部(図10、符号55)に設けられる。
そのため、リヤクッション軸75は、図7に示すように、アッパーテンションパイプ56の後部屈曲形状に倣う。すると、リヤクッション軸75の向きに作用するリヤクッションの負荷は、円滑にアッパーテンションパイプ56に伝達され、支承される。
また、フロントパイプ部の上部(第1クロス部53)は、下より上が車両後方に位置するように屈曲形成されているため、フロントクッション取付部61から加えられるフロントクッションの負荷は円滑にアッパーテンションパイプ56に伝達され、支承される。
図12に示すように、ステアリングハンドル15より車両後方位置にて、アッパーテンションパイプ56に、板状の補器類支持部77が載せられ、この補器類支持部77にエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82が載せられている。このエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82は、車両後方側が、車両後方に向かうに連れて幅が狭くなるよう三角形状に絞られている。三角形状に絞ることで、乗員の足載せスペースを確保するようにした。
エアクリーナ23からは、コネクティングチューブ87が、車幅方向中央に配置されている1本のアッパーテンションパイプ56の車幅方向右側に延ばされている。
電装品収納部86には、バッテリ78が配置され、このバッテリ78の後方に小電装品85が配置されている。
小電装品85は、例えば、EPSヒューズ92、このEPSヒューズ92より車両後方に配置されるメインヒューズボックス93、このメインヒューズボックス93の車幅方向右に配置されるスタータマグネットスイッチ94、メインヒューズボックス93の車両後方に配置される燃料ポンプリレー95からなる。
また、エアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82は、バッテリ82の下と、後端部82aとで、アッパーテンションパイプ56に締結固定されている。
さらに、バッテリ78の+端子98とEPSヒューズ92とスタータマグネットスイッチ94とはハーネス91bで繋がれており、バッテリ78の−端子99に車両長手方向に延びるハーネス91cが接続される。
図14に示すように、アッパーテンションパイプ56に、板状の補器類支持部77が載せられ、この補器類支持部77にエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82が載せられている。
このエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82にエアクリーナ23と共にバッテリ78が収納されているが、バッテリ78は、ヘッドパイプ96より車両後方で、シート17より前方で、動力発生機関22のシリンダ97より前方で、エアクリーナ23の車幅方向左側方(図では手前)に配置されている。
また、エアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82に、小電装品85が配置されている。
すなわち、小電装品85は、EPSヒューズ92、このEPSヒューズ92より車両後方に配置されるメインヒューズボックス93、このメインヒューズボックス93の下に配置されるスタータマグネットスイッチ94、メインヒューズボックス93の車両後方に配置される燃料ポンプリレー95からなる。
浸水上限ライン102より上に、バッテリ78の+端子98と−端子99や、小電装品85の大部分が配置されるため、防水性を高めることができ、バッテリ78を含む電装品を非防水タイプのもので構成することができる。
また、補器類支持部77から下へホースステー103が延ばされ、このホースステー103でラジエータホース104が支持される。また、エアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82にECU117(図6も参照)が配置される。
この点、この実施例では、バッテリ78が動力発生機関22の近傍に配置されるため、ハーネスを短くすることができる。さらに動力発生機関22の近傍に小電装品85も配置できるので、小電装品85も含めてハーネスを短くすることができる。
この点、本実施例では、エアクリーナ23を収納するケース(エアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82)にバッテリ78をも収納したので、バッテリ収納ケースを省くことができる。
また、動力発生機関22のシリンダより前方に、バッテリ78及エアクリーナ23を配置したので、動力発生機関22の熱の影響を受けにくくすることができる上、後輪が巻き上げる泥などがエアクリーナ23に入りにくくなり、好ましい。
また、吸気口105がエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82の前方に設けられているため、後輪13が巻き上げる泥が、ますます入りにくくなり、好ましい。
レギュレータ106はエアクリーナ兼バッテリ収納ボックス82の前壁面に設けられたボスに、締結固定される。
図16に示すように、アッパ−テンションパイプ56に電装品支持部81が載せられ、この板状の電装品支持部81にイグニッションコイル79やACGカプラ88やチェンジスイッチカプラ89やバンクアングルセンサ107などが載せられている。
電装品支持部81で燃料ホース109が支持されるが、この支持部位がアッパ−テンションパイプ56に対して車幅方向左であれば、車幅方向右にメインハーネス91が配置される。燃料ホース109とメインハーネス91が、アッパ−テンションパイプ56に対して左右にバランス良く配置される。
また、電装品支持部81の後部は、第2クロス部55とアッパーテンションパイプ56の後部との結合部を覆うように、第2クロス部55に沿うように車幅方向に広がっている。この広がった部位に、本例では、AGCカプラ88の後面から延びるハーネスやチェンジスイッチカプラ89の後面から延びるハーネスが載る。第2クロス部55とアッパーテンションパイプ56の後部との結合部は、溶接することにより、バリや突起が発生しやすい。しかし、結合部を電装品支持部81の後部でカバーすれば、バリや突起でハーネスや電装品などが傷む心配がない。
すなわち、電装品支持部81は、車体カバーを支持する役割をも果たす。
ターン部116は、大径とされ、流路抵抗を低減するようにした。
すなわち、コネクティングチューブ87は、平面視で略J字を呈するようして、スロットルボディ115を囲うように巻いている。
また、図6に示すように、電装品支持部81は、アッパーテンションパイプ56の上端(上面)で支持されると共に、このアッパーテンションパイプ56の上端より低い位置に段部を形成し、この段部にイグニッションコイル79等の電装品を収納するようにした。
さらに、排気管24は、板状の電装品支持部81の下に配置される。この電装品支持部81が遮熱板の役割を果たすため、イグニッションコイル79やACGカプラ88やチェンジスイッチカプラ89が熱的に保護される。
さらに、イグニッションコイル79やACGカプラ88やチェンジスイッチカプラ89は、アッパーテンションパイプ56の上面より下位にあるため、シート17の下向き負荷を受ける心配がない。
Claims (10)
- 車体フレームと、この車体フレームに取付けられ動力を発生する動力発生機関と、この動力発生機関で発生した出力を車輪に伝達する動力伝達装置とを有する車両において、
前記車体フレームは、
前記動力発生機関の下方を車両前後方向に通過し後部が上方へ湾曲している、左右一対のメインフレームと、
前記メインフレームの前部から上方に延びるパイプ又はフレームで構成され前輪懸架装置を支持する、左右の前輪懸架支持部と、
前記左の前輪懸架支持部から前記右の前輪懸架支持部へ車幅方向に渡されている第1クロス部と、
前記左のメインフレームの後部の湾曲部から前記右のメインフレームの後部の湾曲部へ車幅方向に渡されている第2クロス部と、
前記動力発生機関の上方を車両前後方向に通過し、前端が前記第1クロス部に取り外し可能に取付けられ、後端が前記第2クロス部に取り外し可能に取付けられているアッパーテンションパイプと、からなることを特徴とする車両。 - 前記前輪懸架支持部は、前記メインフレームから上方へ延びるフロントパイプ部と、このフロントパイプ部の上部と前記メインフレームとに斜めに渡って前記フロントパイプ部を補強するフロントテンションブラケット部と、からなり、
左右一対のフロントパイプ部の上端が、前記第1クロス部で連結され、
この第1クロス部が車両前方から見て下に開くU字パイプ部で構成され、このU字パイプ部が前記左右のフロントパイプ部に連続し、
前記左右のフロントパイプ部と前記U字パイプ部が一本の曲げパイプで構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両。 - 前記フロントパイプ部に、フロントクッションを取付けるフロントクッション取付部が設けられ、
前記第2クロス部に、リヤクッションの上部を取付けるリヤクッション取付部が設けられることを特徴とする請求項2記載の車両。 - 前記リヤクッションは、上部に対して下部が車両後方に位置するように斜めに配置され、斜めのリヤクッション軸に倣うように、前記アッパーテンションパイプの後部が下向きに斜めに屈曲形成され、
前記フロントパイプ部の上部は、下より上が車両後方に位置するように屈曲形成されていることを特徴とする請求項3記載の車両。 - 前記アッパーテンションパイプの数は1本であり、このようなアッパーテンションパイプは車体中心線上に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車両。
- 前記第1クロス部に、ステアリングシャフトを支える前側ステアリングシャフト軸受け部が設けられ、
前記アッパーテンションパイプの前端に前記ステアリングシャフトを支える後側ステアリングシャフト軸受け部が設けられ、
前側ステアリングシャフト軸受け部と後側ステアリングシャフト軸受け部とを車両前後方向に合わせることで、前記ステアリングシャフトが回転自在に支えられるようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の車両。 - 前記左右のフロントテンションブラケットに、前記ステアリングシャフトの回転動作を補助するパワーステアリングユニットが締結されることで、このパワーステアリングユニットが前記左右のフロントテンションブラケットに挟持されていることを特徴とする請求項6項記載の車両。
- 前記アッパーテンションパイプに、エアクリーナ、バッテリなどの補器類を支える補器類支持部と、イグニッションコイルなどの電装品を支える電装品支持部とを付属したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の車両。
- 前記メインフレームは、車両前後方向の中央部に対して前部が、前に行くにしたがってフレームの高さ及び幅が小さくなり、車両前後方向の中央部に対して後部が、後に行くにしたがってフレームの高さ及び幅が小さくなっていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の車両。
- 車両平面視で、前記左右のメインフレームの車幅方向の間隔が、中央部に対して前部及び後部が狭くなるように、前記左右のメインフレームに前部屈曲部及び後部屈曲部が設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の車両。
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