JP5436569B2 - 装飾物品のための貴金属含有層連続物 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は特に貴金属含有外層連続物を有する装飾物品に関する。本発明はさらに、この目的のために適した被覆方法に関する。該層連続物は、パラジウム含有下層に、電解により堆積されたルテニウムと、白金およびロジウムからなる群の元素との合金が続くことを特徴とする。
ファッション用装身具において、装身具の基体は安価な材料、例えば真鍮、銅−亜鉛合金から、または純粋な亜鉛から製造される。両方の材料は非常に電気陽性であり、且つ、装身具について通常通り、肌の上で着用されたとき、わずか短時間後に非常に見苦しくなるので、それらの合金または金属から作製された装身具物品を「アップグレード」しなければならない。
金属の白金および/またはロジウムは特にこの目的に適している。従って、多くの割合の白金およびロジウムが、ファッション用装身具製造の分野において使用されている。しかしながら、装身具の品物は、この場合、その固体の金属では作製されておらず、なぜなら、これはあまりにも高価であるからである。それよりは、装身具の基体は、様々な被覆方法、例えば電解による表面被覆を用いて様々な貴金属で被覆される。かかる被覆物および相応する被覆方法は、金、パラジウム、白金およびロジウムについての先行技術内に記載されている(Hasso Kaiser, Edelmetallschichten in Schriftreihe Galvanotechnik und Oberflaechenbehandlung, 2002, 第1版, Leuze Verlag; Arvid von Krustenstjern, Edelmetallgalvanotechnik, dekorative und technische Anwendungen, 1970, 第14巻, Leuze Verlag)。
貴金属含有合金の堆積は、しばらく前から公知であった(DE−A2429275号)。この特許出願は、少なくとも90質量%のロジウムを含有するロジウム−ルテニウム合金の堆積に適した電解液を記載する。ロジウムおよびルテニウムは、少なくとも10:1の好ましい質量比で電解液中に存在するべきである。それらの層は高い光沢、および、ロジウム−白金電解液から得られる層と比較してより低い応力を有すると言われている。ここで記載される層の中の高価なロジウムの比率は格段に高い。
DE−A2114119号は、白金族の第二の金属、特にロジウム、白金およびパラジウムとの、ルテニウム合金の電解堆積方法について記載している。かかる層の外見および物理的特性およびさらには、記載される混合堆積によって腐食耐性が著しく改善され得ることが見出された。ここで記載される層は、貴金属を、高い比率のルテニウム、および随意にオスミウムおよびイリジウムからなる群から選択されるさらなる金属と共に含有する。該層は金めっきされた真鍮試料上に堆積された。
DE−A1280014号は、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムまたはそれらの同士の合金、および/またはイリジウムとの合金を用いた、金属の電気めっきのための方法を含む発明を記載している。特に、1リットル当たり2.5gのロジウムおよび1リットル当たり2.5gのルテニウムを電解液中に含有する浴が使用された。該電解液は様々な温度およびカソード電流密度で使用された。約40:60質量%〜約60:40質量%のルテニウム対ロジウムから構成される合金が、使用された金被覆物上で得られた。
特にファッション用の装身具分野における、装飾の要請に合う貴金属含有層連続物を開発することが望まれるであろう。想定される層は、それらの輝度、色および色安定性の点で、純粋な金属に非常に近くなるべきであり、且つ、非常に高い機械的削摩耐性および付着を有するべきである。さらには、この「アップグレード」の価格を可能な限り低く保つことができることが望ましい。
先行技術においては言及されていないが、当業者には容易に理解されるそれらの課題およびさらなる課題は、本請求項1の特徴を有する、特定の貴金属含有層連続物を有する物品によって解決される。本発明の物品の好ましい実施態様は、請求項1に従属する請求項内に定義される。請求項6以下は、合金の堆積のために、適切に合致した方法に関する。
内側から外側へと、金属基材上に電気化学的に、または還元的に堆積されたパラジウム含有下層、および、ルテニウムと、白金およびロジウムからなる群の元素との電解堆積された合金(白金−ルテニウム合金は約55〜約80質量%の白金含有率を有し、且つロジウム−ルテニウム合金は約60〜約85質量%のロジウム含有率を有する)を含む貴金属含有外層連続物が存在する、装飾の目的のための物品の供給は、述べられた課題を極めて単純に、且つ、意外にも、しかしそれにもかかわらず有利な手法で解決する。上記の装飾物品上の貴金属含有層連続物は、第一に、意外にも、純粋な貴金属の輝度に匹敵する高い輝度を有する。しかしながら、全く意外なことに、示された領域において、それぞれの純粋な金属と比較して著しく改善された削摩耐性が得られる。それらの利点は、使用される貴金属含有層連続物を、純粋な白金および/またはロジウム層を有する先行技術に記載されるものよりも有利に製造できる事実によって完成する。
初めに示された通り、本発明のために使用される金属基材は比較的安価で、貴ではない材料からなる。堆積方法に依存して(下記参照)、本発明の貴金属含有層連続物の堆積において、これを、外側の銅の層で被覆した後、パラジウム含有下層をそれらの上に堆積することが有利であることがある。装身具には非常に重要である輝きが、厚さ5〜30μm、好ましくは10〜25μm、および非常に特に好ましくは15〜20μmを有する銅の層によって改善される。鋳造工場から来る装身具のブランクは、しばしば引掻かれており、且つ、製造方法のために、幾分粗い表面を有する。研削および研磨によってこれを改善できるとはいえ、輝銅の堆積のための銅電解液(LPW−Taschenbuch fuer Galvanotechnik, 1965, 第11版, Langbein−Pfannhauser Verlag, Handbuch fuer Galvanotechnik, 1966, 第2巻, Carl Hanser Verlag)からの銅の適切な層のみが実際には所望の平滑な、従って輝く表面をみちびく。従って、使用される金属基材は有利には、外側の銅の層を有し、その上にパラジウム含有下層が堆積される。
パラジウム含有下層は、その上に堆積されるルテニウム合金の最終層のための腐食および色の保護となる。下記に示される通り、後者は極めて薄い。これは当然、下にあるより少ない貴金属がより攻撃され易いことを意味する。第一に、金属基材が薄いルテニウム合金層を通じて輝くことを防ぐために、そして第二に、腐蝕性元素が金属基材中へと浸透するのを充分に防ぐために、好ましくは0.1〜10μm、好ましくは0.5〜5μmおよび非常に特に好ましくは1〜3μmの厚さを有するパラジウム層の堆積が充分であるとみなされている。
パラジウム含有下層は、金属パラジウムが少なくとも50質量%、好ましくは>60質量%、より好ましくは>70質量%の濃度で存在する層である。非常に特に好ましくは、それは純粋なパラジウムである。かかるパラジウム含有層は、当業者にはよく知られている。随意に存在することがある合金成分は、本質的に、ニッケル、コバルト、亜鉛および銀からなる群からの金属、またはホウ素およびリンからなる群からの元素である。かかる合金およびその製造は、示される通り、当業者に公知である(Galvanische Abscheidung von Palladium und Palladium−Legierungen, 1993, DGO reprint, 第84巻)。
その後、ルテニウム合金の最終層をパラジウム上に堆積できる。しかしながら、パラジウムに合金を付着させるために、非常に薄い金の層をパラジウムと白金/ロジウム−ルテニウム層との間に適用することが有利であることがある。金の層を、当業者に公知の方法によって堆積できる(Reid & Goldie, Gold Plating Technology, 1974 Electrochemical Publications LTD.)。金の層の堆積を好ましくは電気めっき浴内で実施する(Galvanische Abscheidung von Gold, 1998/1999, DGO reprint, 第89/90巻)。
従って、本発明によれば、結合用の金の層がパラジウム含有下層と電解により堆積される合金との間に存在することが好ましい。示された通り、金の層は非常に薄くされる。好ましくは、それは、結合効果を示せるためには、0.01〜0.5μm、好ましくは0.05〜0.3μmおよび非常に特に好ましくは0.1〜0.2μmの厚さを有する。
上記で示された通り、ルテニウム合金の最終層は極めて薄い。従って、厚さ0.01〜10μm、好ましくは0.05〜2μm、および非常に特に好ましくは0.1〜0.5μmを有するルテニウム合金の層が充分であるとみなされる。
本発明による範囲において、貴金属含有層連続物は、第一に、純粋な貴金属のものに格段に近くなる向上された輝度を有する。しかしながら、かかる装飾物品が、削摩に対してより良好に保護されてもいることは驚くべきことである。削摩耐性は、2つの純粋な金属の削摩耐性の平均値のみではなく、予想に反して、相乗的に改善される。白金、ルテニウム合金の場合、本発明による効果は、約60〜約80質量%、特に有利には約60〜約75質量%の白金含有率で特に有利である。ロジウム−ルテニウム合金の場合、発明の効果を格段に有利にもたらすために、ロジウム含有率は約65〜約80質量%、特に有利には約70〜約80質量%の範囲であるべきである。
さらなる部分において、本発明は、本発明の装飾物品の製造方法であって
a) 金属基材を還元的に、または電気化学的に、パラジウム含有層で被覆し;
b) 適宜、結合用の金の層をその上に堆積させ; 且つ
c) その上に、ルテニウムと、白金およびロジウムからなる群からの元素との合金(白金−ルテニウム合金は約55〜約80質量%の白金含有率を有し、且つロジウム−ルテニウム合金は約60〜約85質量%のロジウム含有率を有する)を、電解により堆積させること
を特徴とする、製造方法を提供する。
示された通り、工程a)の前に金属基材を銅の層で被覆することが有利であることがある。この場合、亜鉛の圧力鋳造により製造された装身具片を有利には、第一に、シアン化物含有銅電解液を用いた予備的な銅めっきに供することができ(R.Pinner, Copper and Copper Alloy Plating,1962,CDA Publication No.62)、且つ、得られた、通常薄い銅の層を次に、酸性の銅電解液を使用して厚くした後、パラジウム電解液を使用してさらに被覆できる。亜鉛の圧力鋳造の場合、予備的な銅めっきが必要であり、なぜなら酸性の銅またはパラジウム電解液の低いpHのために、鋳造物を直接的に被覆することが不可能であるからである。亜鉛は単純に溶解する。他方、真鍮製の装身具片を、酸性の銅またはパラジウム電解液を使用して直接的に被覆できる(R.Pinner, Copper and Copper Alloy Plating,1962,CDA Publication No.62, Galvanische Abscheidung von Palladium und Palladium−Legierungen,1993,DGO reprint,第84巻)。酸性の銅電解液を使用する銅めっきは、とりわけ、装身具片の表面を、貴金属を用いた次の被覆工程のために整えるために役立つ。従って、それが可能な範囲において、特に有利な実施態様は、金属基材が酸性の銅電解液で(予め)処理されているものである。しかしながら、処理される金属基材があまりに卑(non−noble)である場合、有利には第一に、シアン化物含有銅電解液を使用した予備的な銅めっきに供した後、任意の次の酸性の銅堆積を行う。
金属基材上でのパラジウム含有層の堆積の様々な方法が当業者に公知である(Handbuch fuer Galvanotechnik,1966,第2巻,Carl Hanser Verlag)。この層の堆積を、有利には還元的に(Rhoda,R.N.:Trans. Inst. Metal Finishing 36,82/85,1959)、または電気化学的に(Galvanische Abscheidung von Palladium und Palladium−Legierungen,1993,DGO reprint,第84巻)行うことができる。本発明の目的では、電気化学堆積は、電荷交換によって(Rhoda R.N.:Barrel Plating by Means of Electroless Palladium,J.Electrochemical Soc.108,1961)、または電解的に(Abys J.A.:Plating & Surface Finishing,2000年8月)引き起こされる堆積である。その電解方法は、とりわけ、用いることができる電流密度において異なる。本質的に、述べられる3つの異なる被覆方法がある。
1. 緩い材料および量産部品のためのドラム被覆:
この被覆方法においては、いくぶん低い動作電流密度が用いられる(大きさのオーダー: 0.05〜0.5A/dm2
2. 個々の部品のためのラック被覆(Rack coating)
この被覆方法においては、中程度の動作電流密度が用いられる(大きさのオーダー: 0.2〜5A/dm2
3. 流通プラントにおけるストリップおよびワイヤのための高速被覆:
この被覆領域においては、非常に高い動作電流密度が用いられる(大きさのオーダー: 5〜100A/dm2)。
本発明の目的のためには、パラジウム含有下層および/またはルテニウム合金の適用のために、ラック被覆が特に有利である。
例示的な実施態様において、当業者は貴金属含有層連続物を以下の通りに適用する:
亜鉛または亜鉛合金で構成され且つ亜鉛の圧力鋳造によって製造された装身具のブランクから出発して、付着している不純物を、フラッシュ、研削および研磨の機械的な除去によって除く。亜鉛はアルカリに対して比較的敏感であり、従って、脱脂において一般に強いアルカリは使用されず、且つ、長引く時間の接触は避けられる。亜鉛合金の電解脱脂は、過去においてはもっぱらカソード法により行われていた。現在、カソード脱脂とアノード脱脂との両方の手段が商業的に利用可能であり、両方の方法を都合良く用いることができる。電解液としては、ホスフェート−および/またはシリケート含有溶液のいずれかが高温で使用されるか、またはより強いアルカリ溶液が室温で使用されるかのいずれかである(Handbuch fuer Galvanotechnik,1966,第I/2巻,Carl Hanser Verlag)。有利には、10g/lのKCNを使用して、アルカリ性の、シアン化物を含有する、カソード法により作業する非鉄金属用洗浄剤(Operating method for degreasing 6030, Umicore Galvanotechnik 2002)を使用し、20〜40秒、10〜15A/dm2で脱脂を行う。より長い脱脂時間は、水素吸着および泡形成の結果の危険性のために不利である。
脱脂後、通常は、電気めっきが次に酸性の電解液内で行われる場合、該物品を希酸中に浸漬させてアルカリ性の残留物を中和する。2〜10%濃度の硫酸または10〜20%濃度の塩酸を通常、酸として用いる。金属堆積物が脱脂後にアルカリ電解液から堆積されるのであれば、該物品は約10%のシアン化ナトリウムまたはシアン化カリウムの溶液中に前もって浸漬される(Handbuch fuer Galvanotechnik,1966,第I/2巻,Carl Hanser Verlag)。当該の場合においては、亜鉛の圧力鋳造によって作製された装身具片が、アルカリ性の、シアン化物含有銅電解液内で被覆されるので、10%濃度のKCNを、この目的のために有利に使用できる。
酸洗い、脱脂、電気めっき、および後処理溶液の多くの部分が作業片に付着したままであるので、当該の場合においては、装身具のブランクを浴から取り出し、水中で濯ぐことがさらに有利な工程である。不充分な濯ぎは、金属堆積物と次の電解液との両方を損傷することがある。濯ぎのさらなる役割は、品物に付着している電解液残留物を回収することである。これは、貴金属電解液の場合、特に重要であり、なぜなら、そうでなければ大量の貴金属が実施の結果として失われることがあるからである(A.v.Krustenstjern, Metalloberflaeche 15, 1961)。濯ぎは通常、脱イオン水中で行われる。
使用される基材金属、即ち亜鉛は、銅よりも非常に貴ではないので、シアン化物含有銅電解液を使用して、凝集性且つしっかりと付着した被覆物が有利に得られる。酸性の電解液においては、イオン交換により、外部電流の影響なく、銅が緩い層で堆積し、且つ、電気化学的に適用された銅の付着強度が大幅に低減する危険性がある(Handbuch fuer Galvanotechnik,1966,第2巻,Carl Hanser Verlag)。全てのシアン化物含有電解液のベースは、水中への溶解でシアン化銅(I)およびシアン化ナトリウムまたはシアン化カリウムから形成される錯体、例えばシアン化物含有アルカリ性銅浴830 (Operating procedure for copper 830, Umicore Galvanotechnik GmbH,2002)であり、それは良好な輝きの均一電着性、優れた金属分布、および極めて速い被覆を示し、装身具のブランクの予備的な銅めっきのために好ましく使用される。これは、良好な輝度および充分な腐食保護を有する5〜10μmの層の堆積を可能にし、そのことは次の硫酸電解液中での銅めっきにおいて非常に特に有利である。
酸性の銅電解液からの堆積物は、自動車産業において、家庭用電化製品および事務用機器の場合において、約60μmまでの最大厚さを有する層で堆積される。微細機器、および電気工学産業においては、一般に、3〜12μmの堆積物が、要請を満たすために充分である。それらの多面的な要求を満たすことができるように、多数の銅電解液が開発されている。その単純な組成および低価格のおかげで、硫酸電解液が通常、酸性溶液からの銅の電解堆積のために用いられる。要求される全体の銅層の厚さ15〜20μmを得るために、銅浴837を使用することが有利であり、それを用いて高光沢で、平滑で、孔が少なく、且つ延性の銅層を製造することができる(Operating procedure for copper 837, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2002)。銅837中での銅めっきの前に、充分なフラッシング作業後に2〜5%の濃度の硫酸中で酸洗いし、次に充分にフラッシュすることが有利である。
充分なフラッシングは、パラジウム電解液でのさらなる被覆前にも推奨される。パラジウムの腐食耐性は比較的良好である。パラジウムは1966年以来、金の代替品として広く導入されている。その目的のための使用および使用の拡大は、常に、金価格の動きと密接に関連している。従って、金価格が高いときは、Pdの使用は金の貴重な代替である。これは電気工学と装飾品および眼鏡産業との両方に当てはまる。近年、パラジウムは、肌に近いところで着用される物品、例えば装身具の場合におけるニッケルアレルギーのために、拡散バリアとして、且つ、ニッケルの代用金属として重要度が増してきている。層厚は、4μmまでのパラジウムである。パラジウム電解液は、非常に不純物に敏感なので、高純度の浴成分を必要とする。パラジウム電解液も同様に厳しい要求を満たさなければならないので(ラック、ドラムまたは連続作業)、様々な電解液の種類が必要とされる。それらのpHに基づき、アンモニア性(pH>7)の電解液と、酸性の電解液とが区別される。アンモニア性の電解液は、作業の間にアンモニアを発生させ、従ってこれは継続的に交換されなければならない。pHが高いほど、これがより頻繁に必要である。従って、現代の電解液は、pH7〜8のpH範囲(20℃)で稼働する (Galvanische Abscheidung von Palladium und Palladium−Legierungen,1993,DGO reprint, 第84巻)。この種類のものは、有利な電解液パラジウム457を含む (Operating procedure for palladium 457,Umicore Galvanotechnik GmbH,2006)。パラジウム457は、装飾および産業用途のための、弱アルカリ性のパラジウム電解液である。高光沢且つ淡色の純粋なパラジウム被覆物を、広い電流密度動作範囲内での電解液から堆積できる。その白色で孔が少ない被覆物は、5ミクロンまでの層厚で輝いている。低い残留応力を有する延性層は、高い硬度および非常に良好な耐摩耗性を有するだけでなく、良好な腐食耐性および曇り耐性も有する。約2μmの厚さを有する純粋なパラジウム層を、装身具の銅めっきされた片の上に堆積することが好ましい。今やパラジウムで被覆されている装身具を次に、脱イオン水中で濯ぐ。
パラジウム層は、電子素子内のコンタクト特性を改善するか、または流行のカラーゴールドを得るために、大部分は、最終被覆としての金フラッシュと共に提供される。白金属の金属、例えばロジウムまたは白金、またはそれらの合金のさらなる層がパラジウム上に堆積される場合でも、金の中間層(サンドイッチ構造)が、層間の付着を改善するために有利である。かかる結合層を、例えば、ニッケルおよびコバルトを有さない硬質金電解液を使用して製造できる。金電解液Auruna 215 (Operating procedure for Auruna 215, Umicore Galvanotechnik, 2002)は、装飾用途のための、好ましくは肌と接触するパーツ、例えば装飾品または時計のための硬質金電解液である。その被覆物の重要な利点は、ニッケルとコバルトがないことであり、従ってそれらの金属によって引き起こされる肌アレルギーを排することができる。
脱イオン水中での強力な濯ぎ、および次に、酸中に浸漬させて金電解質から付着しているシアン化物の残留物を除去した後、ルテニウムと、白金およびロジウムからなる群の元素との合金を、最終層として結合用の金の層に適用できる。この目的のために、金めっきした基材を、適切な形態で合金金属を含む電解液中に浸漬させ、且つ、所望のルテニウム−白金またはルテニウム−ロジウム合金を、定義された大きさの電流の作用下で基材に適用する。次の強力な濯ぎ(貴金属の再循環を行うための節減濯ぎ、脱イオン水を用いた流れ濯ぎ)、および次の被覆された基材の乾燥の後、亜鉛の圧力鋳造によって製造されたブランクの被覆工程が完了する。
銅および銅合金を基材として使用する場合、長い間、カソード脱脂が好まれており、なぜならそれらの金属はアノード脱脂の間に(曇り膜の形成により)容易に変色するか、または少しエッチングすらされるからである。アルカリ金属シアン化物または他の錯化剤を含有する電解液が頻繁に使用され、酸化物の、または類似の表面膜の形成を防ぐ(Handbuch fuer Galvanotechnik,1966,第I/2巻,Carl Hanser Verlag)。当該の場合において、10g/lのKCNを含有する、アルカリ性の、シアン化物を含有する、カソード法により作業する非鉄金属用洗浄剤を用いて(Operating method for degreasing 6030, Umicore Galvanotechnik 2002)、20〜40秒間、10〜15A/dm2で脱脂を行うことが好ましい。
脱脂後、次に酸性の電解液内で電気めっきされる場合、該物品を希酸内に浸漬させてアルカリ性の残留物を中和する。通常、2〜10%濃度の硫酸または10〜20%濃度の塩酸が酸として使用される。脱脂後、金属堆積物がアルカリ性の電解液から堆積される場合、該物品を前もって、約10%のシアン化ナトリウムまたはシアン化カリウムの溶液中に浸漬させる。(Handbuch fuer Galvanotechnik,1966,第I/2巻, Carl Hanser Verlag)。当該の場合においては、真鍮製の装身具片が酸性の銅電解液中で被覆されるので、該物品を10%濃度の硫酸溶液中に浸漬する。
硫酸電解液中での銅めっきからのさらなる工程は、上述の通りに進行する。
上述の通り、本発明の工程の使用は、装飾の目的のためにアップグレードされた物品をもたらし、それは熟練者の目にも特に高品質であると見られ、且つ、削摩耐性が改善されているので日常用途において格段に良好な使用性能を示す。合金における著しくより安価なルテニウムの使用が本質的な費用の利点をもたらし、そのことは、純粋な貴金属と比較して、改善された削摩耐性の結果として、適用できるより薄い層によりさらに向上されることに同様に留意するべきである。このより薄い合金層は、下にあるパラジウム含有下層の使用によって支えられており、従って本発明によれば、装飾物品の均質な輝度および色、および腐食に対する充分な耐性が得られる。それらの利点は、先行技術の観点からは予想されなかった。
明確化のために、特許請求の範囲に記載の外層連続物が金属基材の表面上に位置していることが述べられる。従って、その最終の合金層は、装飾物品の最外表面を形成する。
図1は、白金−ルテニウム層についての色曲線を示す。明度(CieLab法によって測定; http://www.cielab.de/)が、本発明の範囲において予想外に高いことが理解できる。 図2は、白金−ルテニウム合金についての削摩曲線を示す。ここでは、本発明による範囲において著しく増加された削摩耐性(Bosch−Weinmann法、A.M.Erichsen GmbH, Druckschrift 317/D−V/63、またはWeinmann K.,Farbe und Lack 65 (1959),pp 647−651によって測定)が理解できる。それ故に、白金−ルテニウム合金は非常に削摩耐性であるので、白金を置き換える場合に予め要求される層厚を著しく低減でき、従って被覆を行う費用も低減できる。 図3は、ロジウム−ルテニウム層についての色曲線を示す。明度(CieLab法によって測定; http://www.cielab.de/)が、本発明の範囲において予想外に高いことが理解できる。得られる層は純粋なロジウムよりもわずかに暗いものの、その色差は熟練者のみの目に、且つ、直接の比較においてのみ知覚できる。 図4は、ロジウム−ルテニウム合金の削摩耐性を示す(Bosch−Weinmann法, A.M.Erichsen GmbH, Druckschrift 317/D−V/63、またはWeinmann K., Farbe und Lack 65 (1959),pp.647−651によって測定)。ロジウム−ルテニウム合金も、本発明によるルテニウムの合金化によって、4倍、より削摩耐性になり、従って理論的には、0.4μmの厚さを有するロジウム層を0.1μmのロジウム−ルテニウム層によって置き換えることができる。
実施例:
実施例1: 合金比75:25を有する白金−ルテニウム合金を用いた、亜鉛製の装身具のブランクの被覆
亜鉛または亜鉛合金製で且つ亜鉛の圧力鋳造によって製造された装身具のブランクから出発して、これをカソード脱脂によって、10g/lのKCNを含有する、シアン化アルカリ含有非鉄金属用洗浄剤を使用して、20〜40秒間、10〜15A/dm2で脱脂し(Operating procedure for degreasing 6030, Umicore Galvanotechnik 2002)、付着している不純物を取り除いた。その後、それを10%濃度のKCN溶液内に浸漬させた。品物に付着している電解液残留物を除去するために、それを脱イオン水中で濯いだ(節減濯ぎ、流動濯ぎ)。装身具のブランクに予備的な銅被覆物を適用するために、シアン化アルカリ含有銅浴830(Operating procedure for copper 830, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2002)を使用した。これにより良好な輝きを有する5〜10μmの層を実現した。要求される全体の銅層の厚さ15〜20μmをもたらすために、高光沢で、平滑で、空孔が少なく、且つ延性の銅層を製造することを可能にする銅浴837(Operating procedure for copper 837, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2002)を使用する。銅837中の予備的な銅めっきの前に、充分な濯ぎ後の品物を2〜5%濃度の硫酸中で酸洗いし、次に充分に濯がなければならない。パラジウム電解液を使用するさらなる被覆の前に、適切な濯ぎも確実にされた。パラジウム457のための作業手順に従い(Umicore Galvanotechnik GmbH, 2006)、装身具のブランクを、装飾および産業用途用の弱アルカリ性パラジウム電解液で処理した。約2μm厚の純粋なパラジウム層を、銅めっきされた装身具片の上に電解液から堆積させた。今やパラジウム被覆された装身具を次に脱イオン水中で濯いだ。
ルテニウム合金の最終層の前に、約0.1〜0.2μmの厚さを有する中間の金の層を電気めっきによって適用して、層同士の付着を補助した。中間の金の層を、装飾用途用硬質金電解液Auruna 215から、Auruna 215の作業手順(Umicore Galvanotechnik,2002)に従い、装身具のブランクに適用した。脱イオン水中での強力な濯ぎ、および次に、酸中に浸漬させて金電解液から付着しているシアン化物の残留物を除去した後、ルテニウムと白金との合金を、その後、最終層として結合用の金の層に適用できた。この目的のために、金めっきされた基材を、1.0g/lのルテニウムと1.0g/lの白金とを含有する電解液中に浸漬させた。所望の白金−ルテニウム合金を、定義された電流密度(1.0A/dm2)の電流の作用下で基材上に堆積させた。電解液の温度は50℃であり、且つ、pHは約1.0であった。白金めっきチタンアノードをアノードとして使用した。次の強力な濯ぎ(貴金属の再循環を行うための節減濯ぎ、脱イオン水を用いた流動濯ぎ)、および次の被覆された基材の乾燥の後、合金の合金比は、蛍光X線を用いて約75:25(白金:ルテニウム)として測定された。堆積された合金の色を、とりわけ、層の明度を測定できるXrite製の色測定器を用いて測定した(CieLab法による; http://www.cielab.de/)。合金の削摩耐性(Bosch−Weinmann法, A.M.Erichsen GmbH, Druckschrift 317/D−V/63、またはWeinmann K.,Farbe und Lack 65 (1959),pp.647−651によって測定)を同様に測定した。
実施例2: 合金比60:40を有する白金−ルテニウム合金を用いた、真鍮製の装身具のブランクの被覆
装身具のブランク用の出発材料として銅および銅合金を使用する場合、10g/lのKCNを含有する、シアン化アルカリ含有、カソード法により作業する非鉄金属用洗浄剤を使用して(Operating procedure for degreasing 6030, Umicore Galvanotechnik 2002)、20〜40秒間、10〜15A/dm2で脱脂を好ましく行った。
脱脂後、次に酸性の電解液内で電気めっきされる際には、該物品を希酸内に浸漬させてアルカリ性の残留物を中和する。当該の場合においては、真鍮製の装身具片が酸性の銅電解液中で被覆されるので、それらを10%濃度の硫酸溶液中に浸漬させた。
硫酸電解液中での銅めっき(Operating procedure for copper 837, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2002)から、パラジウム被覆(Operating procedure for palladium 457, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2006)、結合用の金の層の適用(Operating procedure for Auruna 215, Umicore Galvanotechnik, 2002)までのさらなる手順を、実施例1に記載の通りに行う。
脱イオン水中での強力な濯ぎ、および次に、酸中に浸漬させて金電解液から付着しているシアン化物の残留物を除去した後、ルテニウムと白金との合金を、最終層として結合用の金の層に適用できた。この目的のために、金めっきされた基材を、1.0g/lのルテニウムと0.7g/lの白金とを含有する電解液中に浸漬させた。所望の白金−ルテニウム合金を、定義された電流密度(1.0A/dm2)の電流の作用下で基材上に堆積させた。電解液の温度は50℃であり、且つ、pHは約1.0であった。白金めっきチタンアノードをアノードとして使用した。次の強力な濯ぎ(貴金属の再循環を行うための節減濯ぎ、脱イオン水を用いた流動濯ぎ)、および次の被覆された基材の乾燥の後、合金の合金比は、蛍光X線を用いて約60:40(白金:ルテニウム)として測定された。堆積された合金の色を、とりわけ、層の明度を測定できるXrite製の色測定器を用いて測定した(CieLab法による; http://www.cielab.de/)。合金の削摩耐性(Bosch−Weinmann法, A.M.Erichsen GmbH, Druckschrift 317/D−V/63、またはWeinmann K.,Farbe und Lack 65 (1959),pp.647−651によって測定)を同様に測定した。
実施例3: 合金比70:30を有するロジウム−ルテニウム合金を用いた、亜鉛製の装身具のブランクの被覆
亜鉛または亜鉛合金製で且つ亜鉛の圧力鋳造によって製造された装身具のブランクから出発して、これを実施例1に記載の通り、カソード脱脂によって、シアン化アルカリ含有非鉄金属用洗浄剤を使用して脱脂し(Operating procedure for degreasing 6030, Umicore Galvanotechnik 2002)、且つ、付着している不純物を取り除いた。その後、それを10%濃度のKCN溶液内に浸漬させた。品物に付着している電解液残留物を除去するために、それを脱イオン水中で濯ぐ(節減濯ぎ、流動濯ぎ)。装身具のブランクに予備的な銅被覆物を適用するために、シアン化アルカリ含有銅浴830(Operating procedure for copper 830, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2002)を再度使用した。これによって良好な輝きを有する5〜10μmの層が実現された。硫酸電解液中での銅めっき(Operating procedure for copper 837, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2002)から、パラジウム被覆(Operating procedure for palladium 457, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2006)、結合用の金の層の適用(Operating procedure for Auruna 215, Umicore Galvanotechnik, 2002)までのさらなる手順を、上記の実施例1および2に記載の通りに行う。
脱イオン水中での強力な濯ぎ、および次に、酸中に浸漬させて金電解液から付着しているシアン化物の残留物を除去した後、ルテニウムとロジウムとの合金を、最終層として結合用の金の層に適用できた。この目的のために、金めっきされた基材を、0.6g/lのルテニウムと1.4g/lのロジウムとを含有する電解液中に浸漬させた。所望のロジウム−ルテニウム合金を、定義された電流密度(2.0A/dm2)の電流の作用下で基材上に堆積させた。電解液の温度は60℃であり、且つ、pHは約1.0であった。白金めっきチタンアノードをアノードとして使用した。次の強力な濯ぎ(貴金属の再循環を行うための節減濯ぎ、脱イオン水を用いた流動濯ぎ)、および次の被覆された基材の乾燥の後、合金の合金比は、蛍光X線を用いて約70:30(ロジウム:ルテニウム)として測定された。堆積された合金の色を、とりわけ、層の明度を測定できるXrite製の色測定器を用いて測定した(CieLab法による; http://www.cielab.de/)。合金の削摩耐性(Bosch−Weinmann法, A.M.Erichsen GmbH, Druckschrift 317/D−V/63、またはWeinmann K.,Farbe und Lack 65 (1959),pp.647−651によって測定)を同様に測定した。
実施例4: 合金比80:20を有するロジウム−ルテニウム合金を用いた、真鍮製の装身具のブランクの被覆
装身具のブランク用の出発材料として銅および銅合金を使用する場合、10g/lのKCNを含有する、シアン化アルカリ含有、カソード法により作業する非鉄金属用洗浄剤を使用して(Operating procedure for degreasing 6030, Umicore Galvanotechnik 2002)、20〜40秒間、10〜15A/dm2で脱脂を好ましく行った。
脱脂後、次に酸性の電解液内で電気めっきされる際には、該物品を希酸内に浸漬させてアルカリ性の残留物を中和する。当該の場合においては、真鍮製の装身具片が酸性の銅電解液中で被覆されるので、それらを10%濃度の硫酸溶液中に浸漬させた。
硫酸電解液中での銅めっき(Operating procedure for copper 837, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2002)から、パラジウム被覆(Operating procedure for palladium 457, Umicore Galvanotechnik GmbH, 2006)、結合用の金の層の適用(Operating procedure for Auruna 215, Umicore Galvanotechnik, 2002)までのさらなる手順を、実施例1に記載の通りに行う。
脱イオン水中での強力な濯ぎ、および次に、酸中に浸漬させて金電解液から付着しているシアン化物の残留物を除去した後、ルテニウムとロジウムとの合金を、最終層として結合用の金の層に適用できた。この目的のために、金めっきされた基材を、0.4g/lのルテニウムと1.6g/lのロジウムとを含有する電解液中に浸漬させた。所望のロジウム−ルテニウム合金を、定義された電流密度(1.5A/dm2)の電流の作用下で基材上に堆積させた。電解液の温度は60℃であり、且つ、pHは約1.0であった。白金めっきチタンアノードをアノードとして使用した。次の強力な濯ぎ(貴金属の再循環を行うための節減濯ぎ、脱イオン水を用いた流動濯ぎ)、および次の被覆された基材の乾燥の後、合金の合金比は、蛍光X線を用いて約80:20(ロジウム:ルテニウム)として測定された。堆積された合金の色を、とりわけ、層の明度を測定できるXrite製の色測定器を用いて測定した(CieLab法による; http://www.cielab.de/)。合金の削摩耐性(Bosch−Weinmann法, A.M.Erichsen GmbH, Druckschrift 317/D−V/63、またはWeinmann K.,Farbe und Lack 65 (1959),pp.647−651によって測定)を同様に測定した。

Claims (9)

  1. 電気化学的または還元的に金属基材上に堆積されたパラジウム含有下層、および電解により堆積された、ルテニウムと、白金およびロジウムからなる群からの1つの元素との合金を内側から外側に向かって含む、貴金属含有外層連続物を有し、白金−ルテニウム合金が5〜80質量%の白金含有率を有し、且つ、ロジウム−ルテニウム合金が6〜85質量%のロジウム含有率を有する、装飾目的のための物品。
  2. 金属基材が、外側の銅の層を有し、その上にパラジウム含有下層が堆積されることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
  3. 結合用の金の層が、パラジウム含有下層と電解により堆積された合金との間に存在することを特徴とする、請求項1または2に記載の物品。
  4. 白金−ルテニウム合金が、6〜75質量%の白金含有率を有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の物品。
  5. ロジウム−ルテニウム合金が、7〜80質量%のロジウム含有率を有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の物品。
  6. a) 金属基材を還元的に、または電気化学的に、パラジウム含有層で被覆し;
    b) 適宜、結合用の金の層をその上に堆積させ; 且つ
    c) その上に、ルテニウムと、白金およびロジウムからなる群からの1つの元素との合金(白金−ルテニウム合金は5〜80質量%の白金含有率を有し、且つロジウム−ルテニウム合金は6〜85質量%のロジウム含有率を有する)を、電解により堆積させること
    を特徴とする、請求項1に記載の装飾物品の製造方法。
  7. 工程a)の前に、金属基材を銅の層で被覆することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 金属基材を銅の層で被覆するために、金属基材を酸性の銅電解液で処理することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 金属基材を銅の層で被覆するために、金属基材を第一に、シアン化物含有銅電解液を使用した予備的な銅めっきに供し、次に金属基材を酸性の銅電解液で処理することを特徴とする、請求項7または8に記載の方法。
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