JP2952541B2 - 白色または金色めっき製品 - Google Patents

白色または金色めっき製品

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JP2952541B2 JP9562592A JP9562592A JP2952541B2 JP 2952541 B2 JP2952541 B2 JP 2952541B2 JP 9562592 A JP9562592 A JP 9562592A JP 9562592 A JP9562592 A JP 9562592A JP 2952541 B2 JP2952541 B2 JP 2952541B2
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輝夫 鈴木
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Seiko Instruments Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、時計用外装部品やメ
ガネフレームあるいは指輪等の装飾品などの白色めっき
製品または金めっき製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば時計用外装部品の一として時計ケ
−スに時計用白色めっきを施した外装部品は、黄銅、洋
白などの素材が用いられ、そのめっきは、パラジウム−
ニッケル合金めっき、あるいはパラジウム−ニッケル合
金めっきの上にロジウムめっきが施されている。
【0003】従来、このような白色めっきは図4のよう
に、黄銅よりなる時計ケ−ス1に下地めっきとして、銅
めっき2を2〜3ミクロン、更にニッケルめっき3を2
〜3ミクロン施し、その上に仕上げめっきとしてパラジ
ウム−ニッケル合金めっき4を2〜3ミクロン施したも
の、更には、その上にロジウムめっき5をフラッシュめ
っきしたものが一般に用いられている。
【0004】また、ケースなどの時計用金めっき外装部
品は、黄銅、洋白などの素材が用いられ、そのめっき
は、金あるいは金合金めっきが用いられている。従来、
このような金めっきは、図5のように、黄銅よりなる時
計ケース1に下地めっきとして、銅めっき2を2〜3ミ
クロン、更にニッケルめっき3を2〜3ミクロン施し、
その上に仕上げめっきとして22カラットの金−ニッケ
ル系合金めっき9を1〜2ミクロン施し時計ケースが
一般に用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年装飾品を
はじめとするニッケル含有製品において、利用者が製品
から溶出する遊離ニッケルで皮膚の炎症が起きる、所謂
ニッケルアレルギ−が問題視されてきている。従来の白
色めっき製品においては、めっき構成が下地ニッケルめ
っきをはじめ、パラジウム−ニッケル合金めっきなどに
ニッケルを含むことから、遊離ニッケルの溶出を完全に
防ぐことは、技術的に極めて困難であった。
【0006】一例として、下地ニッケルめっき、ニッケ
ルを含有するパラジウム−ニッケル合金めっきについ
て、アンモニア水を含むヂメチルグリオキシムアルコー
ル溶液を布に含ませめっき面を擦った場合、赤色の発色
があり遊離ニッケルが検出される問題があった。また、
従来の金めっき製品においては、めっき構成が下地めっ
きをはじめ、金−ニッケル系合金めっきなどにニッケル
が含むことから、遊離ニッケルの溶出を完全に防ぐこと
は、技術的に極めて困難であった。
【0007】
【課題を解決するため手段】この発明は、これら問題を
勘案しめっき皮膜中にニッケルを含まない白色めっき製
品または金色めっき製品を提供するため種々検討した結
果なされたもので、下地めっきとして、錫30〜35%含む
銅―錫合金めっきを2ミクロン以上施し、白色めっき製
品の場合は、仕上げめっきとしてパラジウム、ロジウ
ム、白金のめっきの内、少なくとも一種以上の組み合わ
せで0.2 〜3ミクロン施すことにより、、遊離ニッケル
が検出されない白色めっき製品を得ることを可能にした
ものである。
【0008】また、金めっき製品の場合は、仕上げめっ
きとして、金あるいは、ニッケルを含まない金合金めっ
きを0.5 〜3ミクロン施すことにより、遊離ニッケルが
検出されない金色めっき製品を得ることを可能にしたも
のである。ここで云う、錫30〜35%含む銅−錫合金めっ
きは、各種の合金組成の中から下地めっきとして必要な
特性(耐食性、蜜着性、硬さ、めっき光沢など)に優れ
ていることを見出したものである。青化銅−錫酸アルカ
リ浴、青化銅−ピロリン酸錫浴、ピロリン酸銅−ピロリ
ン酸錫など各種の銅−錫合金めっき浴より得られる。特
に下地めっきの銅−錫合金めっき浴においては、光沢剤
としてチオシアン酸塩、ポリエチレンイミン系化合物、
鉛塩を含む青化銅−錫酸アルカリ浴が好ましい。
【0009】
【作用】本発明で銅−錫合金めっきの組成を限定した理
由は、錫35%以上含む銅−錫合金めっきでは、黄銅素材
に銅めっきした上に施すと銅めっきと銅−錫合金めっき
との間で金属間化合物と思われる拡散層が生じめっきの
剥離が生じやすくなるためである。例えば、大気中200
℃×5hの加熱試験でめっき剥離が生ずる。また、錫30%
以下の銅−錫合金めっきでは、耐食性が劣り下地めっき
として好ましくない。錫30〜35%含む銅−錫合金めっき
は、上記の問題が無く下地めっきとして適することを見
出したものである。
【0010】本発明では、めっき構成上ニッケルを含ま
ないため遊離ニッケルが溶出する事はない。
【0011】
【実施例】
(実施例1)以下、この発明を素材として時計ケ−スを
例えて説明する。図1のように、黄銅材よりなる時計ケ
―ス1に銅めっき2を2ミクロンを施し、その上に錫30
〜35%含む銅−錫合金めっき6を下記めっき浴にて厚さ
3ミクロンめっきした。
【0012】 <めっき浴> 錫酸ナトリウム 50g/リットル 青化第一銅 50g/リットル 青化ナトリウム 80g/リットル 水酸化ナトリウム 15g/リットル チオシアン酸ナトリウム 35g/リットル ポリエチレンイミン 0.2g/リットル 酢酸鉛 (鉛として) 50mg/リットル <めっき条件> 温度 65℃ 電流密度 3A/dm2 陽極 カ―ボン 次に、パラジウムめっき7を2ミクロン、更にその上に
ロジウムめっき5を0.2ミクロン施し、白色の時計ケ−
スを得た。また、図2のように上記の下地錫30〜35%含
む銅−錫合金めっきまで同様に処理しためっきに、仕上
げめっきとして白金めっき8を3ミクロン施し、白色の
時計ケ−スを得た。
【0013】以上のようにして得た時計ケ−スを、人工
汗間欠浸漬による耐食性試験を行なったところ、腐食、
変色の発生がなく良好であった。また、200 ℃×5h の
加熱試験においてもめっきの剥がれも無く時計ケ−スと
しての品質を満足するものであった。また、得られた時
計ケ−スをアンモニア水を含むヂメチルグリオキシムア
ルコール溶液を布に含ませめっき面を擦っても赤色の発
色はなく、遊離ニッケルは検出されなかった。 (実施例2)以下、この発明を時計ケースを例えて説明
する。
【0014】図3のように、黄銅材よりなる時計ケース
1に銅めっき2を2ミクロンを施し、その上に錫30〜35
%含む銅−錫合金めっき6を下記めっき浴にて厚さ3ミ
クロンめっきした後、仕上げめっきとして23カラットの
金−コバルト系合金めっき10を2ミクロン施した。 <めっき浴> 錫酸ナトリウム 50g/リットル 青化第一銅 50g/リットル 青化ナトリウム 80g/リットル 水酸化ナトリウム 15g/リットル チオシアン酸ナトリウム 35g/リットル ポリエチレンイミン 0.2g/リットル 酢酸鉛(鉛として) 50mg/リットル <めっき条件> 温度 65℃ 電流密度 3A/dm2 陽極 カーボン 以上のようにして得た時計ケースを、人工汗間欠浸漬に
よる耐食性試験を行ったところ、腐食、変色の発生がな
く良好であった。また、200 ℃×5hの加熱試験において
もめっきの剥がれも無く時計ケースとしての品質を満足
するものであった。
【0015】また、得られた時計ケースをアンモニア水
を含むヂメチルグリオキシムアルコール溶液を布に含ま
せめっき面を擦っても赤色の発色はなく、遊離ニッケル
は検出されなかった。これらについては、上記実施例以
外に、仕上げめっきのみを変えためっき構成、金−銅系
合金めっき、金−銀系合金めっき、金−パラジウム系合
金めっきなどについても同様な結果が得られた。
【0016】
【発明の効果】以上述べてきたように、この発明によれ
ば、下地めっきとして、錫30〜35%含む銅−錫合金めっ
きを施しかつ、仕上げめっきにパラジウムめっき、ロジ
ウムめっき、白金のめっきなどを施すことにより耐食性
に優れかつ、遊離ニッケルの溶出もない白色めっき製品
が得られ、また、仕上げめっきに金あるいは、ニッケル
を含まない金合金めっきを0.5 〜3ミクロン施すことに
より耐食性、密着性などに優れまた、遊離ニッケルの溶
出もない金めっき製品を得る事ができた。
【0017】従って、ニッケルアレルギーを防ぐことが
できる。なお、実施例において、時計ケ−スについて述
べたが、バンドなどの時計用外装部品、および装飾品に
も適用できることはいうまでもなく、素材についても、
黄銅だけでなく他の素材や、下地銅めっきなしでの組み
合わせ、また下地錫30〜35%含む銅−錫合金めっきの厚
さも実施例以外でも使用出来る事はいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の白色めっき製品の断面図である。
【図2】この発明の白色めっき製品の他の実施例を示す
断面図である。
【図3】この発明の金色めっき製品を示す断面図であ
る。
【図4】従来の白色めっき製品の断面図である。
【図5】従来の金色めっき製品の断面図である。
【符号の説明】
1 時計用ケース 2 銅めっき 3 ニッケルめっき 4 パラジウム−ニッケル合金めっき 5 ロジウムめっき 6 錫30〜35%含む銅−錫合金めっき 7 パラジウムめっき 8 白金めっき 9 22カラットの金−ニッケル系合金めっき 10 23カラットの金−コバルト系合金めっき
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G04B 37/22 G04B 37/22 M (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 5/10 C25D 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黄銅、洋白などの素材に下地めっきとし
    て、錫30〜35%含む銅−錫合金めっきを2ミクロン以上
    施し、更に仕上げめっきとしてパラジウム、ロジウム、
    白金のめっきの内、少なくとも一種以上の組み合わせで
    0.2 〜3ミクロン施してなる白色めっき製品。
  2. 【請求項2】 黄銅、洋白などの素材に下地めっきとし
    て、錫30〜35%含む銅−錫合金めっきを2ミクロン以上
    施し、更に仕上げめっきとして金、あるいはニッケルを
    含まない金合金めっきを0.5 〜3ミクロン施してなる金
    めっき製品。
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