JP2003013282A - 装飾品およびその製造方法 - Google Patents

装飾品およびその製造方法

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JP2003013282A
JP2003013282A JP2001203513A JP2001203513A JP2003013282A JP 2003013282 A JP2003013282 A JP 2003013282A JP 2001203513 A JP2001203513 A JP 2001203513A JP 2001203513 A JP2001203513 A JP 2001203513A JP 2003013282 A JP2003013282 A JP 2003013282A
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alloy
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film
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Takeshi Inoue
上 健 井
Koichi Naoi
井 孝 一 直
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明の装飾品は、装飾品用基材と、該基
材表面に形成されたPdおよびPd合金以外の金属また
は合金からなる1層以上の湿式メッキ被膜で構成される
下地メッキ層と、該層表面に湿式メッキ法により形成さ
れた貴金属からなるバリヤーメッキ層と、該層表面に乾
式メッキ法により形成された1層以上の仕上げメッキ層
とを有してなることを特徴とする。本発明の装飾品の製
造方法は、上記基材表面の洗浄・脱脂工程と、湿式メッ
キ法による上記下地メッキ層の形成工程と、湿式メッキ
法による貴金属バリヤーメッキ層の形成工程と、乾式メ
ッキ法による仕上げメッキ層の形成工程とを含むことを
特徴とする。 【効果】本発明によれば、廉価で耐食性に優れる下地メ
ッキ被膜を容易に形成することができ、しかも、所望の
色調を有する仕上げメッキ被膜を容易に形成できる、外
観品質の良好な装飾品およびその製造方法を提供でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、時計、ブレスレット、メ
ガネ、イヤリング、ライター等の表面に被膜が形成され
ている装飾品およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来、装飾品の基材表面に下地メ
ッキとして、湿式メッキ法によりCu−Sn−Pd合金
メッキ被膜を施し、そのメッキ被膜表面に貴金属メッキ
被膜や乾式メッキ法によりTiN被膜、TiC被膜等の
仕上げメッキ被膜を形成していた。たとえば、装飾品の
基材表面に湿式メッキ法により形成したCu−Sn−P
d合金メッキ被膜層で被覆されているめっき部材が、特
許第3029948号公報に開示されている。
【0003】しかしながら、下地メッキとして使用され
ているCu−Sn−Pd合金メッキに使用するメッキ浴
の管理が非常に難しいという問題があった。具体的に
は、Cu、Sn、Pdの析出電位がかなり離れているた
め、これらの元素の目的とする組成の合金メッキ被膜の
形成が難しく、メッキ作業性が悪い。また、このCu−
Sn−Pd合金のメッキ浴の管理が少しでも不十分であ
ると、この合金中のCuの析出が多くなり、その合金メ
ッキ被膜の耐食性、引いては仕上げメッキ被膜の耐食性
が悪くなる。ところでまた、現在Pdの高騰により、そ
の合金メッキ被膜のコストが高くつき、コスト面でも問
題があった。
【0004】そこで、本願発明者らは、上記問題を解決
するために、CuやCu−Sn合金等を下地メッキとし
て使用したが、乾式メッキ法によりTiN被膜、TiC
被膜等の仕上げメッキ被膜を形成すると、仕上げメッキ
被膜中に下地メッキ被膜の金属が拡散し、所望の仕上げ
メッキ被膜の色調を得ることができなかった。仕上げメ
ッキ被膜中に下地メッキ被膜の金属が拡散する理由とし
て、特に、乾式メッキをイオンプレーティング法で行な
うと、処理中に装飾品表面が250℃から300℃とい
う高温になるためと考えられる。
【0005】したがって、廉価で耐食性に優れる下地メ
ッキ被膜を容易に形成することができ、しかも、所望の
色調を有する仕上げメッキ被膜を容易に形成することが
できる、外観品質の良好な装飾品およびその製造方法の
出現が望まれている。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、廉価で耐食性に
優れる下地メッキ被膜を容易に形成することができ、し
かも、所望の色調を有する仕上げメッキ被膜を容易に形
成することができる、外観品質の良好な装飾品およびそ
の製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る装飾品は、金属からなる装
飾品用基材と、該基材表面に湿式メッキ法により形成さ
れたPdおよびPd合金以外の金属または合金からなる
1層以上のメッキ被膜で構成される下地メッキ層と、該
下地メッキ層表面に湿式メッキ法により形成された貴金
属からなるバリヤーメッキ層と、該バリヤーメッキ層表
面に乾式メッキ法により形成された1層以上の仕上げメ
ッキ層とを有してなることを特徴としている。
【0008】前記下地メッキ層が、Cu、Cu−Sn合
金、Cu−Sn−Zn合金、NiおよびNi合金の中か
ら選ばれる少なくとも1つの金属または合金からなるメ
ッキ被膜であることが好ましい。特に、下地メッキ層
が、基材表面に湿式メッキ法により形成されたCu−S
n合金メッキ被膜と、該Cu−Sn合金メッキ被膜表面
に形成されたCu−Sn−Zn合金メッキ被膜とからな
る二層構造であることが好ましい。
【0009】本発明においては、前記下地メッキ層と前
記バリヤーメッキ層との間に、Au、Au合金、Pdお
よびPd合金の中から選ばれる1つの金属または合金か
らなるストライクメッキ層を有していてもよい。前記バ
リヤーメッキ層は、Pd、Pd合金、Ru、Rhおよび
Ptの中から選ばれる1つの金属または合金からなるメ
ッキ被膜であることが望ましい。
【0010】前記仕上げメッキ層は、元素周期律表第4
a族、第5a族および第6a族に属する金属の窒化物、
炭化物、酸化物、窒炭化物および窒炭酸化物の中から選
ばれる1つ金属化合物からなる硬質被膜であることが望
ましい。特に、前記仕上げメッキ層が、前記硬質被膜
と、該硬質被膜表面に形成された白色系統または金色系
統の色調を有するメッキ被膜であり、該白色系統の色調
を有するメッキ被膜は、Pt、Rh、Ru、Pd、Pd
合金およびNi−Cr−Fe合金(SUS)の中から選
ばれる1つの金属または合金からなり、該金色系統の色
調を有するメッキ被膜は、Al、Si、V、Cr、T
i、Fe、Co、Ni、Cu、Zn,Ge、Y、Zr、
Nb、Mo、Ru、Pb、Ag、Sn、Hf、Tf、W
およびPtの中から選ばれる少なくとも1つを含むAu
合金およびAuの中から選ばれる1つの合金または金属
からなることが好ましい。
【0011】本発明に係る装飾品の製造方法は、金属ま
たは合金からなる装飾品用基材表面に、湿式メッキ法に
より形成された被膜と、該被膜表面に乾式メッキ法によ
り形成された被膜とを有する装飾品の製造方法におい
て、該基材表面を洗浄・脱脂する工程と、前記工程を経
た基材表面に、湿式メッキ法によりPdおよびPd合金
以外の金属または合金からなる1層以上のメッキ被膜で
構成される下地メッキ層を形成する工程と、該下地メッ
キ層表面に湿式メッキ法により貴金属からなるバリヤー
メッキ層を形成する工程と、該バリヤーメッキ層表面に
乾式メッキ法により仕上げメッキ層を形成する工程とを
含むことを特徴としている。
【0012】前記下地メッキ層の形成工程において、前
記の洗浄・脱脂工程を経た基材表面に、電気メッキ法に
より、Cu、Cu−Sn合金、Cu−Sn−Zn合金、
NiおよびNi合金の中から選ばれる少なくとも1つの
金属または合金からなるメッキ被膜を形成することが好
ましい。特に、電気メッキ法により、前記の洗浄・脱脂
工程を経た基材表面にCu−Sn合金メッキ被膜を形成
し、次いで、該Cu−Sn合金メッキ被膜表面にCu−
Sn−Zn合金メッキ被膜を形成することが好ましい。
【0013】前記下地メッキ層の形成工程と前記バリヤ
ーメッキ層の形成工程との間に、前記下地メッキ層表面
に、電気メッキ法により、Au、Au合金、Pdおよび
Pd合金の中から選ばれる1つの金属または合金からな
るストライクメッキ層を形成する工程を採用することが
望ましい。前記バリヤーメッキ層の形成工程において、
前記下地メッキ層表面に、電気メッキ法により、Pd、
Pd合金、Ru、RhおよびPtの中から選ばれる1つ
の金属または合金からなるメッキ被膜を形成することが
望ましい。
【0014】前記仕上げメッキ層の形成工程において、
乾式メッキ装置の真空中で、元素周期律表第4a族、第
5a族および第6a族に属する金属と、窒素を含むガ
ス、炭素を含むガスおよび酸素を含むガスのうち、少な
くとも1つのガスとを反応させ、前記金属の窒化物、炭
化物、酸化物、窒炭化物または窒炭酸化物からなる硬質
被膜を形成することが望ましい。
【0015】特に、前記仕上げメッキ層の形成工程にお
いて、前記硬質被膜を形成した後、該硬質被膜表面に、
乾式メッキ法により、Pt、Rh、Ru、Pd、Pd合
金およびNi−Cr−Fe合金(SUS)の群から選ば
れる1つの金属または合金からなる白色系統の色調を有
するメッキ被膜、またはAl、Si、V、Cr、Ti、
Fe、Co、Ni、Cu、Zn,Ge、Y、Zr、N
b、Mo、Ru、Pb、Ag、Sn、Hf、Tf、Wお
よびPtの中から選ばれる少なくとも1つを含むAu合
金およびAuの群から選ばれる1つの合金または金属か
らなる金色系統の色調を有するメッキ被膜を形成するこ
とが好ましい。
【0016】前記仕上げメッキ層の形成は、通常、イオ
ンプレーティング法、アーク法およびスパッタリング法
の中の少なくとも1つの方式で行われる。本発明に係る
装飾品の製造方法では、前記下地メッキ層の形成工程に
おいて、前記の洗浄・脱脂工程を経た基材表面に、湿式
メッキ法により、Cu、Cu−Sn合金、Cu−Sn−
Zn合金、NiおよびNi合金の中から選ばれる少なく
とも1つの金属または合金からなるメッキ被膜と、Cu
−Sn−Zn合金からなるメッキ被膜との2層からなる
下地メッキ層を、その全体の厚さが2〜9μmの範囲内
になるように形成し、前記ストライクメッキ層の形成工
程において、該下地メッキ層表面に、湿式メッキ法によ
りAu、Au合金、PdおよびPd合金の中から選ばれ
る1つの金属または合金からなるストライクメッキ層
を、厚さが0.05〜0.3μmの範囲内になるように
形成し、該ストライクメッキ層表面に湿式メッキ法によ
り貴金属からなるバリヤーメッキ層を、厚さが0.05
〜2μmの範囲内になるように形成し、該バイヤーメッ
キ層の表面に乾式メッキ法により仕上げメッキ層を、厚
さが0.2〜5μmの範囲内になるように形成すること
が望ましい。
【0017】
【発明の具体的説明】本発明に係る装飾品およびその製
造方法について具体的に説明する。本発明に係る装飾品
(部品も含む)は、装飾品用基材と、1層以上の下地メ
ッキ層と、バリヤーメッキ層と、1層以上の仕上げメッ
キ層とを有している。また下地メッキ層とバリヤーメッ
キ層との間に、ストライクメッキ層を有していてもよ
い。
【0018】装飾品用基材 本発明で用いられる装飾品用基材としては、たとえば、
銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛、
亜鉛合金、マグネシウムおよびマグネシウム合金からな
る群から選ばれる少なくとも1種類の金属または合金か
ら形成される基材、あるいはタングステンカーバイトも
しくはタンタルカーバイトから形成される基材などが挙
げられる。
【0019】これらの装飾品用基材は、上記の金属から
従来公知の機械加工等により製造される。本発明に係る
装飾品としては、たとえば腕時計ケース、腕時計バン
ド、腕時計のリューズ、腕時計の裏蓋、ベルトのバック
ル、指輪、ネックレス、ブレスレット、イヤリング、ペ
ンダント、ブローチ、カフスボタン、ネクタイ止め、バ
ッジ、メダル、眼鏡などが挙げられる。
【0020】本発明では、装飾品用基材の表面に下地メ
ッキ層を形成する前に、予め装飾品用基材表面を従来公
知の有機溶剤等で洗浄・脱脂しておくことが望ましい。下地メッキ層 本発明に係る装飾品を構成している下地メッキ層は、基
材表面に、湿式メッキ法により形成されたPdおよびP
d合金以外の金属または合金からなる1層以上のメッキ
被膜で構成される。すなわち、本発明では、高価なパラ
ジウム、パラジウム合金を下地メッキ層形成で用いるこ
とはない。
【0021】1層のメッキ被膜からなる下地メッキ層と
しては、具体的には、銅メッキ被膜、銅−錫合金メッキ
被膜、銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜、ニッケルメッキ被
膜、ニッケル合金メッキ被膜などが挙げられる。ニッケ
ル合金としては、たとえばニッケル−コバルト合金、ニ
ッケル−銅合金、ニッケル−リン合金などが挙げられ
る。
【0022】また、2層以上のメッキ被膜からなる下地
メッキ層としては、具体的には、銅−錫合金メッキ被膜
と銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜、ニッケルメッキ被膜と
銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜、ニッケルメッキ被膜とニ
ッケル−リン合金メッキ被膜、ニッケルストライクメッ
キ被膜とニッケルメッキ被膜、銅メッキ被膜と銅−錫合
金メッキ被膜、銅メッキ被膜と銅−錫−亜鉛合金メッキ
被膜、銅メッキ被膜とニッケルメッキ被膜などの、第1
および第2下地メッキ被膜との2層構造を有する下地メ
ッキ層;銅メッキ被膜と銅−錫合金メッキ被膜と銅−錫
−亜鉛合金メッキ被膜、ニッケルストライクメッキ被膜
とニッケルメッキ被膜と銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜な
どの、第1、第2および第3下地メッキ被膜の3層構造
を有する下地メッキ層などが挙げられる。
【0023】上記の湿式メッキ法により形成される下地
メッキ被膜としては、具体的には、銅、銅−錫合金、銅
−錫−亜鉛合金、ニッケル、またはニッケル合金からな
るメッキ被膜が望ましい。また、ニッケルアレルギー防
止の面からは、ニッケルレスの下地メッキ被膜が好まし
い。たとえば銅−錫合金メッキ被膜と銅−錫−亜鉛合金
メッキ被膜とからなる2層構造の下地メッキ層が好まし
い。
【0024】下地メッキ層全体の厚さは、通常、2〜9
μm、好ましくは3〜8μm、さらに好ましくは5〜6
μmの範囲内にあることが望ましい。下地メッキ被膜、
たとえばニッケルメッキ被膜は、装飾品用基材表面に湿
式メッキ法によって形成されるが、具体的には、ニッケ
ル金属イオンを含むメッキ液を用いて形成することがで
きる。
【0025】本発明におけるニッケルメッキ被膜として
は、たとえば上記基材表面に、硫酸ニッケル(NiSO
4・6H2O)150〜400g/l、最も好ましくは2
50〜300g/l、塩化ニッケル(NiCl2・6H2
O)20〜60g/l、最も好ましくは40〜50g/
l、ホウ酸(H3BO3)10〜50g/l、最も好まし
くは30〜40g/l、および光沢剤[たとえばエバラ
ユージライト社製の光沢剤#61(標準添加量0.5m
l/l)、#62(標準添加量4ml/l)、#63
(標準添加量10ml/l)などの市販品]を含有して
なる光沢ニッケルメッキ液(ワット浴)中で電気メッキ
して形成された光沢ニッケルメッキ被膜が挙げられる。
【0026】このメッキ液は、pHが4.0〜4.5、
好ましくは4.0〜4.3の酸性溶液である。このニッ
ケルメッキ被膜は、上記のようなメッキ液を用い、浴温
40〜50℃、電流密度(Dk)1〜3A/dm2 の条
件で電気メッキを行なうことにより形成することができ
る。また、他のニッケルメッキ被膜として、上記基材表
面に、硫酸ニッケル(NiSO4・6H2O)150〜4
00g/l、最も好ましくは250〜300g/l、塩
化ニッケル(NiCl2・6H2O)20〜60g/l、
最も好ましくは40〜50g/l、ホウ酸(H3BO3
10〜50g/l、最も好ましくは30〜40g/l、
および半光沢剤[たとえば日鉱メタル社製の半光沢剤レ
ベノンA(標準添加量5ml/l)などの市販品]を含
有してなる半光沢ニッケルメッキ液中で電気メッキして
形成された半光沢ニッケルメッキ被膜が挙げられる。
【0027】このメッキ液は、pHが4.0〜4.5、
好ましくは4.0〜4.3の酸性溶液である。このニッ
ケルメッキ被膜は、上記のようなメッキ液を用い、浴温
40〜50℃、電流密度(Dk)1〜3A/dm2 の条
件で電気メッキを行なうことにより形成することができ
る。また、下地メッキ被膜として銅−錫メッキ合金メッ
キ被膜を、基材表面に湿式メッキ法により形成する場
合、銅イオン、錫イオンを含むメッキ液たとえば下記に
示すような組成を有するメッキ液を用い、下記の条件で
電気メッキを行なう。
【0028】 <メッキ液の組成> 銅 10〜20g/l 錫 10〜20g/l 亜鉛 0〜1.5g/l シアン化カリウム(フリー) 20〜40g/l 水酸化カリウム(KOH) 15〜25g/l <メッキ条件> pH 12〜13 液温 50〜60℃ 電流密度(Dk) 1.5〜2.0A/dm2 時間 10〜15分 上記電気メッキにより形成された銅−錫合金メッキ被膜
表面に、さらに湿式メッキ法により銅−錫−亜鉛メッキ
合金メッキ被膜を形成する場合には、銅イオン、錫イオ
ン、亜鉛イオンを含むメッキ液たとえば下記に示すよう
な組成を有するメッキ液を用い、下記の条件で電気メッ
キを行なう。
【0029】 <メッキ液の組成> 銅 8.0〜10.0g/l 錫 30〜35g/l 亜鉛 0.5〜1.5g/l シアン化カリウム(フリー) 45〜55g/l 水酸化カリウム(KOH) 15〜25g/l <メッキ条件> pH 12〜13 液温 58〜63℃ 電流密度(Dk) 1.5〜2.5A/dm2 時間 15〜20分ストライクメッキ層 本発明に係る装飾品を構成することがあるストライクメ
ッキ層は、上記下地メッキ層表面に湿式メッキ法により
形成されるストライクメッキ被膜であり、具体的には、
金、金合金、パラジウムおよびパラジウム合金の中から
選ばれる1つの金属または合金からなるストライクメッ
キ被膜であることが望ましい。
【0030】金合金としては、たとえば金と、白金、
銀、銅、ニッケル、パラジウム、亜鉛等の組み合わせか
らなる合金などが挙げられる。また、パラジウム合金と
しては、たとえば銅−錫−パラジウム合金、パラジウム
−ニッケル合金などが挙げられる。ストライクメッキ層
の厚さは、通常、0.05〜0.3μm、好ましくは
0.1〜0.2μmの範囲内にあることが望ましい。
【0031】上記のようなストライクメッキ層を設ける
ことにより、下地メッキ層とバリヤーメッキ層との密着
性をより一層高めることができる。上記のように、本発
明では、高価なパラジウムまたはパラジウム合金からな
るメッキ被膜がストライクメッキ層として用いられるこ
とがあるが、その厚さは極めて薄く、パラジウムまたは
パラジウム合金の使用量が少なくてすむ。
【0032】ストライクメッキ層として、たとえば金ス
トライクメッキ被膜を、前記した下地メッキ層表面に湿
式メッキ法により形成する場合、具体的には、金イオン
を含むメッキ液たとえば下記に示すような組成を有する
メッキ液を用い、下記の条件で電気メッキを行なう。 <メッキ液の組成> 金 1〜5g/l 10%H2SO4 溶液 100ml <メッキ条件> pH 1.0〜0.3 液温 常温(25℃) 電流密度(Dk) 3〜5A/dm2 時間 10〜45秒 また、ストライクメッキ層としてパラジウムストライク
メッキ被膜を、前記した下地メッキ層表面に湿式メッキ
法により形成する場合、具体的には、パラジウム金属イ
オンを含むメッキ液たとえば下記に示すような組成を有
するメッキ液を用い、下記の条件で電気メッキを行な
う。
【0033】<メッキ液の組成> パラジウム 3〜5g/l <メッキ条件> pH 7.5〜8.0 液温 50℃ 電流密度(Dk) 1〜3A/dm2 時間 30±5秒バリヤーメッキ層 本発明に係る装飾品を構成するバリヤーメッキ層は、下
地メッキ層またはストライクメッキ層の表面に、湿式メ
ッキ法により形成される貴金属のメッキ被膜であり、具
体的には、パラジウム、パラジウム合金、ルテニウム、
ロジウムおよび白金の中から選ばれる1つの金属または
合金からなるメッキ被膜であることが望ましい。
【0034】パラジウム合金としては、たとえばパラジ
ウム−ニッケル合金、銅−錫−パラジウム合金などが挙
げられる。バリヤーメッキ層としては、パラジウム、パ
ラジウム−ニッケル合金、白金またはルテニウムからな
るメッキ被膜が好ましい。バリヤーメッキ層の厚さは、
通常0.05〜2μm、好ましくは0.3〜1μmの範
囲内にあることが望ましい。
【0035】上記のように、本発明では、高価なパラジ
ウムまたはパラジウム合金からなるメッキ被膜がバリヤ
ーメッキ層として用いられることがあるが、このバリヤ
ーメッキ層の厚さは、下地メッキ層よりも薄いので、バ
リヤーメッキ層で使用されるパラジウムまたはその合金
の量は、従来の装飾品の下地メッキ層で使用されるパラ
ジウムまたはパラジウム合金の量よりも少ない。上記し
たように、本発明では、下地メッキ層としてパラジウム
またはパラジウム合金からなるメッキ被膜を形成するこ
とはない。
【0036】上記のようなバリヤーメッキ層を設けるこ
とにより、下地メッキ層の金属が乾式メッキ法による高
熱により仕上げメッキ層に拡散するのを防止することが
でき、所望の色調を有する装飾品が得られる。バリヤー
メッキ層、たとえばパラジウムメッキ被膜は、前記した
下地メッキ層表面に湿式メッキ法によって形成される
が、具体的には、パラジウム金属イオンを含むメッキ液
たとえば下記に示すような組成を有するメッキ液を用
い、下記の条件で電気メッキを行なう。
【0037】 <メッキ液の組成> パラジウム 10〜15g/l(Pd原子換算) <メッキ条件> pH 7.5〜8.0 液温 50℃ 電流密度(Dk) 1〜2A/dm2 時間 30〜180秒仕上げメッキ層 本発明に係る装飾品を構成する仕上げメッキ層は、バリ
ヤーメッキ層表面に、乾式メッキ法により形成されるメ
ッキ被膜であり、1層または2層以上の多層構造であ
る。
【0038】このようなメッキ被膜としては、元素周期
律表第4a族、第5a族および第6a族に属する金属の
窒化物、炭化物、酸化物、窒炭化物および窒炭酸化物の
中から選ばれる1以上の金属化合物からなる硬質被膜が
望ましい。元素の周期律表第4a族に属する金属として
は、たとえばチタン、ジルコニウム、ハフニウムなどが
挙げられる。
【0039】また、第5a族に属する金属としては、た
とえばバナジウム、ニオブ、タンタルなどが挙げられ
る。第6a族に属する金属としては、たとえばクロム、
モリブデン、タングステンなどが挙げられる。これらの
金属は、1種類であってもよいし、また2種以上組み合
わせた合金でもよい。
【0040】上記金属(合金も含む)の窒化物として
は、具体的には、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化
ハフニウム、窒化バナジウム、窒化ニオブ、窒化クロ
ム、窒化モリブデン、窒化タンタル、窒化タングステン
などが挙げられる。上記金属(合金も含む)の炭化物と
しては、具体的には、炭化チタン、炭化ジルコニウム、
炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化ニオブ、炭化タ
ンタル、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化タングステ
ンなどが挙げられる。
【0041】上記金属(合金も含む)の酸化物として
は、具体的には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化
バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、
酸化モリブデン、酸化タングステンなどが挙げられる。
上記金属(合金も含む)の窒炭化物としては、具体的に
は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、
ニオブ、タンタルの窒炭化物などが挙げられる。
【0042】上記金属(合金も含む)の窒炭酸化物とし
ては、具体的には、チタン、ジルコニウム、ハフニウ
ム、バナジウム、ニオブ、タンタルの酸窒化物などが挙
げられる。本発明においては、上記のような硬質被膜の
表面に、乾式メッキ法により、さらに白色系統または金
色系統の色調を有するメッキ被膜を形成することができ
る。
【0043】このような白色系統の色調を有するメッキ
被膜は、白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、パ
ラジウム合金およびニッケル−クロム−鉄合金(SU
S)の中から選ばれる1つの金属からなる被膜が望まし
い。パラジウム合金としては、たとえば銅−錫−パラジ
ウム合金、パラジウム−ニッケル合金などが挙げられ
る。
【0044】ニッケル−クロム−鉄合金(SUS)とし
ては、中でも、炭素0.01〜0.12容量%、シリコ
ン0.1〜1.0容量%、マンガン1.0〜2.5容量
%、ニッケル8〜22容量%、クロム15〜26容量%
の組成を有するオーステナイト系ステンレス鋼が好まし
い。また、金色系統の色調を有するメッキ被膜は、A
l、Si、V、Cr、Ti、Fe、Co、Ni、Cu、
Zn,Ge、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Pb、A
g、Sn、Hf、Tf、WおよびPtの中から選ばれる
少なくとも1つを含むAu合金およびAuの中から選ば
れる1つの金属からなる被膜が望ましい。
【0045】ニッケルアレルギー防止の面からは、ニッ
ケルレスのメッキ被膜を形成することが好ましい。本発
明においては、最外層の仕上げメッキ被膜全面を金色ま
たは白色系統の色調にしてもよく、また、従来公知の方
法たとえばマスキングテープを用いる方法を採用して、
この最外層仕上げメッキ被膜の一部を金色系統の色調に
し、他の部分を白色系統の色調にすることもできる。ま
た、最外層の仕上げメッキ被膜の直下に形成される硬質
被膜は、その最外層の仕上げメッキ被膜の色調と同一系
統の色調に合わせることが好ましい。
【0046】仕上げメッキ層の厚さは、通常0.2〜5
μm、好ましくは0.5〜3.0μm、さらに好ましく
は0.8〜1.0μmの範囲内にあることが望ましい。
乾式メッキ法としては、具体的には、イオンプレーティ
ング法、アーク法、スパッタリング法、イオンビーム等
の物理的蒸着法(PVD)、CVDなどが挙げられる。
中でも、イオンプレーティング法、アーク法、スパッタ
リング法が特に好ましく用いられる。
【0047】なお、前記硬質被膜(第一の仕上げメッキ
被膜)の表面に、第二の仕上げメッキ被膜としてニッケ
ル−クロム−鉄合金(SUS)からなるメッキ被膜は、
スパッタリング法により形成される。また、イオンプレ
ーティング法やアーク法により乾式メッキを行なうと、
その処理対象品の温度が約250〜約300℃になるた
め、下地メッキ層として形成されることがあるニッケル
−リン合金メッキ被膜は、このような乾式メッキの際
に、このニッケル−リン合金メッキ被膜に時効硬化処理
が施されることになる。すなわち、このような乾式メッ
キ法により、ニッケル−リン合金メッキ被膜中のアモル
ファス(非晶質)が結晶質化され、ニッケル−リン合金
メッキ被膜は硬質被膜になる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、廉価で耐食性に優れる
下地メッキ被膜を容易に形成することができ、しかも、
所望の色調を有する仕上げメッキ被膜を容易に形成する
ことができる、外観品質の良好な装飾品およびその製造
方法を提供することができる。すなわち、本発明によれ
ば、下地メッキ層として高価なPdを含まない金属また
は合金からなる湿式メッキ被膜を形成するので、廉価で
経済性に優れた装飾品が得られる。しかも、耐食性等に
優れ、かつ、下地メッキ層またはストライクメッキ層と
仕上げメッキ層との間に設けられている貴金属のバリヤ
ーメッキ層により、下地メッキ層を構成する金属の仕上
げメッキ層への拡散が起こらず、所望の色調を有する仕
上げメッキ被膜を有する装飾品が容易に得られる。ま
た、下地メッキ被膜形成等が安定し、メッキ作業性が著
しく向上する。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0050】
【実施例1】まず、黄銅を機械加工して得られた腕時計
ケース用基材を有機溶剤で洗浄・脱脂した。次いで、こ
の基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、下記
のメッキ条件で電気メッキして厚さ3μmの銅−錫合金
メッキ被膜を基材表面に形成し、水洗した。得られた銅
−錫合金メッキ被膜の組成は、銅75%、錫20%、亜
鉛5%であり、比重が8.2(g/cm3)であった。
なお、銅−錫合金メッキ被膜には、通常、少量の亜鉛を
含むものも含まれる。 《銅−錫合金メッキ》 <メッキ液の組成> シアン化銅 15g/l(Cu換算) 錫酸ナトリウム 15g/l(Sn換算) シアン化亜鉛 1g/l(Zn換算) KOH 20g/l KCN(フリー) 30g/l 光沢剤B(商品名) 10ml/l (日本新金属化工社製) <メッキ条件> pH 12.5(at 50℃) 液温 50℃ 電流密度(Dk) 2.0A/dm2 電解時間 12分 メッキ液の撹拌 カソードロッカー方式によるラックの回転 次いで、この銅−錫合金メッキ被膜を有する腕時計ケー
ス用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、下
記のメッキ条件で電気メッキして厚さ2.5μmの銅−
錫−亜鉛合金メッキ被膜を銅−錫合金メッキ被膜表面に
形成し、水洗した。 《銅−錫−亜鉛合金メッキ》 <メッキ液の組成> シアン化銅 8.5g/l(Cu換算) 錫酸ナトリウム 30.0g/l(Sn換算) シアン化亜鉛 1.0g/l(Zn換算) KOH 20g/l KCN(フリー) 50g/l 光沢剤1−1(商品名) 10ml/l (Degussa Japan.Co.Ltd 社製) 光沢剤2(商品名) 5ml/l (Degussa Japan.Co.Ltd 社製) <メッキ条件> pH 13.0(at 60℃) 液温 60.0℃ 電流密度(Dk) 2.0A/dm2 電解時間 15分 次いで、この銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜を有する腕時
計ケース用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬
し、下記のメッキ条件で電気ストライクメッキ(フラッ
シュメッキ)して厚さ0.1〜0.2μmの金ストライ
クメッキ被膜を銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜表面に形成
し、水洗した。 《金ストライクメッキ》 <メッキ液の組成> シアン化第2金カリウム(KAu(CN)4) 2.0g/l(Au換算) 硫酸(濃度10%) 100ml <メッキ条件> pH 1〜0.3 液温 室温(25℃) 電流密度(Dk) 3A/dm2 電解時間 15秒 次いで、この金ストライクメッキ被膜を有する腕時計ケ
ース用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、
下記のメッキ条件でバリヤーメッキして厚さ0.5μm
のパラジウムバリヤーメッキ被膜を金ストライクメッキ
被膜表面に形成し、水洗した。 《パラジウムバリヤーメッキ》 <メッキ液の組成> 純パラジウム 13g/l(Pd原子換算) <メッキ条件> pH 7.8(at 25℃) 液温 50℃ 電流密度(Dk) 1.5A/dm2 電解時間 15秒 次いで、このパラジウムバリヤーメッキ被膜を有する基
材をイオンプレーティング装置内に取り付け、アルゴン
雰囲気中で基材表面をボンバードクリーニングした。
【0051】次いで、この基材表面に形成されたパラジ
ウムバリヤーメッキ被膜表面に、厚さ0.2〜0.3μ
mの金色色調を有するTiN被膜をイオンプレーティン
グ法により下記の成膜条件で形成した。なお、TiN被
膜は、その成膜条件により金色色調を呈したり、白色色
調を呈したりする。 <成膜条件> 蒸発源:Ti ガス:アルゴンと窒素との混合ガス 成膜圧力:1.2×10-3Torr E/B電流:0.2〜0.5A アノード電流:40〜50A カソード電圧:−10〜−50V 次いで、この基材表面に形成されたTiN被膜表面に、
厚さ0.1μmの金色色調を有するAu−Fe合金被膜
をイオンプレーティング法により下記の成膜条件で形成
した。 <成膜条件> 蒸発源:Au−Fe合金 ガス:アルゴンガス 成膜圧力:1.6×10-3Torr E/B電流:0.2〜0.5A アノード電流:10〜20A カソード電圧:−10〜−50V 上記方法により、外観が良好で、目的とする金色色調を
有する腕時計ケースが得られた。
【0052】得られた腕時計ケースを試料として、
(株)日立製作所製のSEM(走査型電子顕微鏡)品番
S−4100に入れられる大きさに切断し、リグロイン
・アセトンで5分間洗浄した後、その表面をSEM観察
を行なった。その結果、その試料表面は良好でクラック
の発生は認められなかった。また、上記腕時計ケースの
製造方法において、0.5μm厚のパラジウムバリヤー
メッキ被膜の代わりに、1μm厚のAu−Fe合金被膜
をイオンプレーティング法により形成した以外は、上記
製造方法と同様にして腕時計ケースを製造した。このよ
うにして得られた腕時計ケースを上記と同様の方法で、
その表面をSEM観察を行なった結果、クラックが多数
発生していた。このAu−Fe合金被膜は、本発明のバ
リヤーメッキ層ではない。
【0053】
【実施例2】まず、黄銅を機械加工して得られたブレス
レット用基材を有機溶剤で洗浄・脱脂した。次いで、こ
の基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、下記
のメッキ条件で電気メッキして厚さ3μmの銅−錫合金
メッキ被膜を基材表面に形成し、水洗した。得られた銅
−錫合金メッキ被膜の組成は、銅75%、錫20%、亜
鉛5%であり、比重が8.2(g/cm3)であった。 《銅−錫合金メッキ》 <メッキ液の組成> シアン化銅 15g/l(Cu換算) 錫酸ナトリウム 15g/l(Sn換算) シアン化亜鉛 1g/l(Zn換算) KOH 20g/l KCN(フリー) 30g/l 光沢剤B(商品名) 10ml/l (日本新金属化工社製) <メッキ条件> pH 12.5(at 50℃) 液温 50℃ 電流密度(Dk) 2.0A/dm2 電解時間 12分 メッキ液の撹拌 カソードロッカー方式によるラックの回転 次いで、この銅−錫合金メッキ被膜を有するブレスレッ
ト用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、下
記のメッキ条件で電気メッキして厚さ2.5μmの銅−
錫−亜鉛合金メッキ被膜を銅−錫合金メッキ被膜表面に
形成し、水洗した。 《銅−錫−亜鉛合金メッキ》 <メッキ液の組成> シアン化銅 8.5g/l(Cu換算) 錫酸ナトリウム 30.0g/l(Sn換算) シアン化亜鉛 1.0g/l(Zn換算) KOH 20g/l KCN(フリー) 50g/l 光沢剤1−1(商品名) 10ml/l (Degussa Japan.Co.Ltd 社製) 光沢剤2(商品名) 5ml/l (Degussa Japan.Co.Ltd 社製) <メッキ条件> pH 13.0(at 60℃) 液温 60.0℃ 電流密度(Dk) 2.0A/dm2 電解時間 15分 次いで、この銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜を有するブレ
スレット用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬
し、下記のメッキ条件で電気ストライクメッキ(フラッ
シュメッキ)して厚さ0.1〜0.2μmのパラジウム
−ニッケル合金ストライクメッキ被膜を銅−錫−亜鉛合
金メッキ被膜表面に形成し、水洗した。 《パラジウム−ニッケル合金ストライクメッキ》 <メッキ液の組成> ホワイトパラジウム(Pd(NH3)4Cl2) 25g/l (Pd換算10g/l) 硫酸ニッケル(NiSO4・7H2O) 70g/l 電導塩(硫化アンモニウム) 60g/l アンモニア水 50ml/l 光沢剤 2ml/l (日本新金属化工社製の光沢剤) ピット防止剤 10ml/l (日本新金属化工社製のピット防止剤) <メッキ条件> pH 8.2〜8.4 液温 室温(25℃) 電流密度(Dk) 1.0A/dm2 電解時間 30秒 次いで、このパラジウム−ニッケル合金ストライクメッ
キ被膜を有するブレスレット用基材を下記の組成を有す
るメッキ液中に浸漬し、下記のメッキ条件でバリヤーメ
ッキして厚さ0.5μmのルテニウムバリヤーメッキ被
膜をパラジウム−ニッケル合金ストライクメッキ被膜表
面に形成し、水洗した。 《ルテニウムバリヤーメッキ》 <メッキ液の組成> 塩化ニトロシルルテニウム(RuNOCl3・5H2O) 10g/l(Ru換算3.5〜4.5g/l) スルファミン酸(NH2SO3H) 10〜20g/l <メッキ条件> pH 3.0 液温 50〜65℃ 電流密度(Dk) 0.5〜1.5A/dm2 電解時間 5分 次いで、このルテニウムバリヤーメッキ被膜を有する基
材をイオンプレーティング装置内に取り付け、アルゴン
雰囲気中で基材表面をボンバードクリーニングした。
【0054】次いで、この基材表面に形成されたルテニ
ウムバリヤーメッキ被膜表面に、厚さ0.2〜0.3μ
mの白色色調を有するTiN被膜をイオンプレーティン
グ法により下記の成膜条件で形成した。 <成膜条件> 蒸発源:Ti ガス:アルゴンと窒素との混合ガス 成膜圧力:1.2×10-3Torr E/B電流:0.2〜0.5A アノード電流:40〜50A カソード電圧:−10〜−50V 次いで、この基材表面に形成されたTiN被膜表面に、
厚さ0.2μmの白色色調を有するPt被膜をイオンプ
レーティング法により下記の成膜条件で形成した。 <成膜条件> 蒸発源:Pt ガス:アルゴンガス+若干の窒素ガス 成膜圧力:5.0×10-4Torr E/B電流:0.2〜0.3A アノード電流:40〜50A カソード電圧:−10〜−50V 上記方法により、外観が良好で、目的とする白色色調を
有するブレスレットが得られた。
【0055】
【実施例3】まず、黄銅を機械加工して得られた腕時計
ケース用基材を有機溶剤で洗浄・脱脂した。次いで、こ
の基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、下記
のメッキ条件で電気メッキして厚さ3μmのニッケルメ
ッキ被膜を基材表面に形成し、水洗した。 《ニッケルメッキ》 <メッキ液の組成> 塩化ニッケル 300g/l 塩酸 100ml/l <メッキ条件> pH 1〜0.3 液温 室温 電流密度(Dk) 4〜5A/dm2 電解時間 30秒 次いで、このニッケルメッキ被膜を有する腕時計ケース
用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、下記
のメッキ条件で電気メッキして厚さ2.5μmの銅−錫
−亜鉛合金メッキ被膜をニッケルメッキ被膜表面に形成
し、水洗した。 《銅−錫−亜鉛合金メッキ》 <メッキ液の組成> シアン化銅 8.5g/l(Cu換算) 錫酸ナトリウム 30.0g/l(Sn換算) シアン化亜鉛 1.0g/l(Zn換算) KOH 20g/l KCN(フリー) 50g/l 光沢剤1−1(商品名) 10ml/l (Degussa Japan.Co.Ltd 社製) 光沢剤2(商品名) 5ml/l (Degussa Japan.Co.Ltd 社製) <メッキ条件> pH 13.0(at 60℃) 液温 60.0℃ 電流密度(Dk) 2.0A/dm2 電解時間 15分 次いで、この銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜を有する腕時
計ケース用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬
し、下記のメッキ条件で電気ストライクメッキ(フラッ
シュメッキ)して厚さ0.1〜0.2μmの金ストライ
クメッキ被膜を銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜表面に形成
し、水洗した。 《金ストライクメッキ》 <メッキ液の組成> シアン化第2金カリウム(KAu(CN)4) 2.0g/l(Au換算) 硫酸(濃度10%) 100ml/l <メッキ条件> pH 1〜0.3 液温 室温(25℃) 電流密度(Dk) 3A/dm2 電解時間 15秒 次いで、この金ストライクメッキ被膜を有する腕時計ケ
ース用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、
下記のメッキ条件でバリヤーメッキして厚さ0.5μm
のパラジウムバリヤーメッキ被膜を金ストライクメッキ
被膜表面に形成し、水洗した。 《パラジウムバリヤーメッキ》 <メッキ液の組成> 純パラジウム 13g/l(Pd原子換算) <メッキ条件> pH 7.8(at 25℃) 液温 50℃ 電流密度(Dk) 1.5A/dm2 電解時間 60秒 次いで、このパラジウムバリヤーメッキ被膜を有する基
材をイオンプレーティング装置内に取り付け、アルゴン
雰囲気中で基材表面をボンバードクリーニングした。
【0056】次いで、この基材表面に形成されたパラジ
ウムバリヤーメッキ被膜表面に、厚さ0.2〜0.3μ
mの金色色調を有するTiN被膜をイオンプレーティン
グ法により下記の成膜条件で形成した。 <成膜条件> 蒸発源:Ti ガス:アルゴンと窒素との混合ガス 成膜圧力:1.2×10-3Torr E/B電流:0.2〜0.3A アノード電流:40〜50A カソード電圧:−10〜−50V 次いで、この基材表面に形成されたTiN被膜表面に、
厚さ0.1μmの金色色調を有するAu−Fe合金被膜
をイオンプレーティング法により下記の成膜条件で形成
した。 <成膜条件> 蒸発源:Au−Fe合金 ガス:アルゴンガス 成膜圧力:1.6×10-3Torr E/B電流:0.2〜0.5A アノード電流:10〜20A カソード電圧:−10〜−50V 上記方法により、外観が良好で、目的とする金色色調を
有する腕時計ケースが得られた。
【0057】
【実施例4】まず、黄銅を機械加工して得られたブレス
レット用基材を有機溶剤で洗浄・脱脂した。次いで、こ
の基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、下記
のメッキ条件で電気メッキして厚さ3μmのニッケルメ
ッキ被膜を基材表面に形成し、水洗した。 《ニッケルメッキ》 <メッキ液の組成> 塩化ニッケル 300g/l 塩酸 100ml/l <メッキ条件> pH 1〜0.3 液温 室温 電流密度(Dk) 4〜5A/dm2 電解時間 30秒 次いで、このニッケルメッキ被膜を有するブレスレット
用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬し、下記
のメッキ条件で電気メッキして厚さ2.5μmの銅−錫
−亜鉛合金メッキ被膜をニッケルメッキ被膜表面に形成
し、水洗した。 《銅−錫−亜鉛合金メッキ》 <メッキ液の組成> シアン化銅 8.5g/l(Cu換算) 錫酸ナトリウム 30.0g/l(Sn換算) シアン化亜鉛 1.0g/l(Zn換算) KOH 20g/l KCN(フリー) 50g/l 光沢剤1−1(商品名) 10ml/l (Degussa Japan.Co.Ltd 社製) 光沢剤2(商品名) 5ml/l (Degussa Japan.Co.Ltd 社製) <メッキ条件> pH 13.0(at 60℃) 液温 60.0℃ 電流密度(Dk) 2.0A/dm2 電解時間 15分 次いで、この銅−錫−亜鉛合金メッキ被膜を有するブレ
スレット用基材を下記の組成を有するメッキ液中に浸漬
し、下記のメッキ条件で電気ストライクメッキ(フラッ
シュメッキ)して厚さ0.1〜0.2μmのパラジウム
−ニッケル合金ストライクメッキ被膜を銅−錫−亜鉛合
金メッキ被膜表面に形成し、水洗した。 《パラジウム−ニッケル合金ストライクメッキ》 <メッキ液の組成> ホワイトパラジウム(Pd(NH3)4Cl2) 25g/l (Pd換算10g/l) 硫酸ニッケル(NiSO4・7H2O) 70g/l 電導塩(硫化アンモニウム) 60g/l アンモニア水 50ml/l 光沢剤 2ml/l (日本新金属化工社製の光沢剤) ピット防止剤 10ml/l (日本新金属化工社製のピット防止剤) <メッキ条件> pH 8.2〜8.4 液温 室温(25℃) 電流密度(Dk) 1.0A/dm2 電解時間 30秒 次いで、このパラジウム−ニッケル合金ストライクメッ
キ被膜を有するブレスレット用基材を下記の組成を有す
るメッキ液中に浸漬し、下記のメッキ条件でバリヤーメ
ッキして厚さ0.5μmのルテニウムバリヤーメッキ被
膜をパラジウム−ニッケル合金ストライクメッキ被膜表
面に形成し、水洗した。 《ルテニウムバリヤーメッキ》 <メッキ液の組成> 塩化ニトロシルルテニウム(RuNOCl3・5H2O) 10g/l(Ru換算3.5〜4.5g/l) スルファミン酸(NH2SO3H) 10〜20g/l <メッキ条件> pH 3.0 液温 50〜65℃ 電流密度(Dk) 0.5〜1.5A/dm2 電解時間 5分 次いで、このルテニウムバリヤーメッキ被膜を有する基
材をイオンプレーティング装置内に取り付け、アルゴン
雰囲気中で基材表面をボンバードクリーニングした。
【0058】次いで、この基材表面に形成されたルテニ
ウムバリヤーメッキ被膜表面に、厚さ0.2〜0.3μ
mの白色色調を有するTiN被膜をイオンプレーティン
グ法により下記の成膜条件で形成した。 <成膜条件> 蒸発源:Ti ガス:アルゴンと窒素との混合ガス 成膜圧力:1.2×10-3Torr E/B電流:0.2〜0.3A アノード電流:40〜50A カソード電圧:−10〜−50V 次いで、この基材表面に形成されたTiN被膜表面に、
厚さ0.2μmの白色色調を有するPt被膜をイオンプ
レーティング法により下記の成膜条件で形成した。 <成膜条件> 蒸発源:Pt ガス:アルゴンガス+若干の窒素ガス 成膜圧力:5.0×10-4Torr E/B電流:0.2〜0.3A アノード電流:40〜50A カソード電圧:−10〜ー50V 上記方法により、外観が良好で、目的とする白色色調を
有するブレスレットが得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02C 11/02 G02C 11/02 G04B 37/22 G04B 37/22 J Fターム(参考) 3B114 AA01 DD05 JA00 4K024 AA03 AA09 AA11 AA12 AA15 AA21 AB03 AB04 AB13 AB15 BB20 CA01 CA02 CA03 CA06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属または合金からなる装飾品用基材と、 該基材表面に湿式メッキ法により形成されたPdおよび
    Pd合金以外の金属または合金からなる1層以上のメッ
    キ被膜で構成される下地メッキ層と、 該下地メッキ層表面に湿式メッキ法により形成された貴
    金属からなるバリヤーメッキ層と、 該バリヤーメッキ層表面に乾式メッキ法により形成され
    た1層以上の仕上げメッキ層とを有してなることを特徴
    とする装飾品。
  2. 【請求項2】前記下地メッキ層を構成するメッキ被膜
    が、Cu、Cu−Sn合金、Cu−Sn−Zn合金、N
    iおよびNi合金の中から選ばれる少なくとも1つの金
    属または合金からなるメッキ被膜であることを特徴とす
    る請求項1に記載の装飾品。
  3. 【請求項3】前記下地メッキ層が、基材表面に湿式メッ
    キ法により形成されたCu−Sn合金メッキ被膜と、該
    Cu−Sn合金メッキ被膜表面に形成されたCu−Sn
    −Zn合金メッキ被膜とからなる二層構造であることを
    特徴とする請求項1に記載の装飾品。
  4. 【請求項4】前記下地メッキ層と前記バリヤーメッキ層
    との間に、Au、Au合金、PdおよびPd合金の中か
    ら選ばれる1つの金属または合金からなるストライクメ
    ッキ層を有していることを特徴とする請求項1に記載の
    装飾品。
  5. 【請求項5】前記バリヤーメッキ層が、Pd、Pd合
    金、Ru、RhおよびPtの中から選ばれる1つの金属
    または合金からなるメッキ被膜であることを特徴とする
    請求項1または4に記載の装飾品。
  6. 【請求項6】前記仕上げメッキ層が、元素周期律表第4
    a族、第5a族および第6a族に属する金属の窒化物、
    炭化物、酸化物、窒炭化物および窒炭酸化物の中から選
    ばれる1つの金属化合物からなる硬質被膜であることを
    特徴とする請求項1に記載の装飾品。
  7. 【請求項7】前記仕上げメッキ層が、前記硬質被膜と、
    該硬質被膜表面に形成された白色系統または金色系統の
    色調を有するメッキ被膜であり、 該白色系統の色調を有するメッキ被膜は、Pt、Rh、
    Ru、Pd、Pd合金およびNi−Cr−Fe合金(S
    US)の中から選ばれる1つの金属または合金からな
    り、 該金色系統の色調を有するメッキ被膜は、Al、Si、
    V、Cr、Ti、Fe、Co、Ni、Cu、Zn,G
    e、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Pb、Ag、Sn、
    Hf、Tf、WおよびPtの中から選ばれる少なくとも
    1つを含むAu合金およびAuの中から選ばれる1つの
    合金または金属からなることを特徴とする請求項1また
    は6に記載の装飾品。
  8. 【請求項8】前記下地メッキ層の厚さが、2〜9μmの
    範囲内にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の装飾品。
  9. 【請求項9】前記バリヤーメッキ層の厚さが、0.05
    〜2μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1、4
    および5のいずれかに記載の装飾品。
  10. 【請求項10】前記バリヤーメッキ層の厚さが、0.3
    〜1μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1、4
    および5のいずれかに記載の装飾品。
  11. 【請求項11】前記仕上げメッキ層の厚さが、0.2〜
    5μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1、6お
    よび7のいずれかに記載の装飾品。
  12. 【請求項12】金属または合金からなる装飾品用基材表
    面に、湿式メッキ法により形成された被膜と、該被膜表
    面に乾式メッキ法により形成された被膜とを有する装飾
    品の製造方法において、 該基材表面を洗浄・脱脂する工程と、 前記工程を経た基材表面に、湿式メッキ法によりPdお
    よびPd合金以外の金属または合金からなる1層以上の
    メッキ被膜で構成される下地メッキ層を形成する工程
    と、 該下地メッキ層表面に湿式メッキ法により貴金属からな
    るバリヤーメッキ層を形成する工程と、 該バリヤーメッキ層表面に乾式メッキ法により仕上げメ
    ッキ層を形成する工程とを含むことを特徴とする装飾品
    の製造方法。
  13. 【請求項13】前記下地メッキ層の形成工程において、
    前記の洗浄・脱脂工程を経た基材表面に、電気メッキ法
    により、Cu、Cu−Sn合金、Cu−Sn−Zn合
    金、NiおよびNi合金の中から選ばれる少なくとも1
    つの金属または合金からなるメッキ被膜を1層以上形成
    することを特徴とする請求項12に記載の装飾品の製造
    方法。
  14. 【請求項14】前記下地メッキ層の形成工程において、
    電気メッキ法により、前記の洗浄・脱脂工程を経た基材
    表面にCu−Sn合金メッキ被膜を形成し、次いで、該
    Cu−Sn合金メッキ被膜表面にCu−Sn−Zn合金
    メッキ被膜を形成することを特徴とする請求項12に記
    載の装飾品の製造方法。
  15. 【請求項15】前記下地メッキ層の形成工程と前記バリ
    ヤーメッキ層の形成工程との間に、前記下地メッキ層表
    面に、電気メッキ法により、Au、Au合金、Pdおよ
    びPd合金の中から選ばれる1つの金属または合金から
    なるストライクメッキ層を形成する工程を採用すること
    を特徴とする請求項12に記載の装飾品の製造方法。
  16. 【請求項16】前記バリヤーメッキ層の形成工程におい
    て、前記下地メッキ層表面に、電気メッキ法により、P
    d、Pd合金、Ru、RhおよびPtの中から選ばれる
    1つの金属または合金からなるメッキ被膜を形成するこ
    とを特徴とする請求項12または15に記載の装飾品の
    製造方法。
  17. 【請求項17】前記仕上げメッキ層の形成工程におい
    て、乾式メッキ装置の真空中で、元素周期律表第4a
    族、第5a族および第6a族に属する金属と、窒素を含
    むガス、炭素を含むガスおよび酸素を含むガスのうち、
    少なくとも1つのガスとを反応させ、前記金属の窒化
    物、炭化物、酸化物、窒炭化物または窒炭酸化物からな
    る硬質被膜を形成することを特徴とする請求項12に記
    載の装飾品の製造方法。
  18. 【請求項18】前記仕上げメッキ層の形成工程におい
    て、前記硬質被膜を形成した後、該硬質被膜表面に、乾
    式メッキ法により、Pt、Rh、Ru、Pd、Pd合金
    およびNi−Cr−Fe合金(SUS)の群から選ばれ
    る1つの金属または合金からなる白色系統の色調を有す
    るメッキ被膜、またはAl、Si、V、Cr、Ti、F
    e、Co、Ni、Cu、Zn,Ge、Y、Zr、Nb、
    Mo、Ru、Pb、Ag、Sn、Hf、Tf、Wおよび
    Ptの中から選ばれる少なくとも1つを含むAu合金お
    よびAuの群から選ばれる1つの合金または金属からな
    る金色系統の色調を有するメッキ被膜を形成することを
    特徴とする請求項12または17に記載の装飾品の製造
    方法。
  19. 【請求項19】前記仕上げメッキ層の形成が、イオンプ
    レーティング法、アーク法およびスパッタリング法の中
    の少なくとも1つの方式で行われることを特徴とする請
    求項12、17および18のいずれかに記載の装飾品の
    製造方法。
  20. 【請求項20】前記下地メッキ層の形成工程において、
    前記の洗浄・脱脂工程を経た基材表面に、湿式メッキ法
    により、Cu、Cu−Sn合金、Cu−Sn−Zn合
    金、NiおよびNi合金の中から選ばれる少なくとも1
    つの金属または合金からなるメッキ被膜と、Cu−Sn
    −Zn合金からなるメッキ被膜との2層からなる下地メ
    ッキ層を、その全体の厚さが2〜9μmの範囲内になる
    ように形成し、 前記ストライクメッキ層の形成工程において、該下地メ
    ッキ層表面に、湿式メッキ法によりAu、Au合金、P
    dおよびPd合金の中から選ばれる1つの金属または合
    金からなるストライクメッキ層を、厚さが0.05〜
    0.3μmの範囲内になるように形成し、 該ストライクメッキ層表面に湿式メッキ法により貴金属
    からなるバリヤーメッキ層を、厚さが0.05〜2μm
    の範囲内になるように形成し、 該バリヤーメッキ層の表面に乾式メッキ法により仕上げ
    メッキ層を、厚さが0.2〜5μmの範囲内になるよう
    に形成することを特徴とする請求項16〜19のいずれ
    かに記載の装飾品の製造方法。
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