JP5357268B2 - 電気デバイス用正極材料およびこれを用いた電気デバイス - Google Patents

電気デバイス用正極材料およびこれを用いた電気デバイス Download PDF

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Description

本発明は、電気デバイス用正極材料およびこれを用いた電気デバイスに関する。より詳細には、電池などの電気デバイスの高容量化およびエネルギー密度の向上のための改良に関する。
近年、地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車やハイブリッド電気自動車の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用電池などの電気デバイスの開発が盛んに行われている。
モータ駆動用電池としては、比較的高い理論エネルギーを有するリチウムイオン電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。リチウムイオン電池は、一般に、バインダーを用いて正極活物質等を正極集電体の両面に塗布した正極と、バインダーを用いて負極活物質等を負極集電体の両面に塗布した負極とが、電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している。
こうしたリチウムイオン電池を搭載した電気自動車が広く普及するためには、リチウムイオン電池を高性能にする必要がある。特に、電気自動車については、一充電あたりの走行距離をガソリンエンジン車の一給油あたりの走行距離に近づける必要があり、より高エネルギー密度の電池が望まれている。電池を高エネルギー密度にするためには、正極と負極の単位質量当たりの電気容量を大きくする必要がある。
この要請に応えられる可能性のある正極材料として、層状構造を有するリチウムマンガン系複合酸化物が提案されている。中でも、電気化学的に不活性の層状のLiMnOと、電気化学的に活性な層状のLiMO(ここでMは、Co、Mn、Niなどの遷移金属)との固溶体は200mAh/gを超える大きな電気容量を示しうる高容量正極材料の候補として期待されている。例えば、下記特許文献1には擬三元系固溶体であるxLi[Mn1/2Ni1/2]O・yLiCoO・zLi[Li1/3Mn2/3]O(x+y+z=1、0<x<1、0≦y<0.5、0<z<1)が開示されている。
特開2007−287445号公報
しかしながら、本発明者らは、上述した擬三元系固溶体を正極活物質として用いると不可逆容量が大きく、初期充放電ロスがあることを見出した。すなわち、上記擬三元系固溶体を正極活物質として用いると、本来発揮しうる理論容量に対して一定割合(例えば、20%程度)が充放電に利用できず、ロスとなってしまう。
リチウムイオン二次電池の各電極活物質層を構成する各活物質間で、満充電後の放電時に利用される電気容量は等しい。従って、各活物質を、理論容量が等しくなる量で用いた場合であっても、正極活物質において、上記のような初期充放電ロスが発生すると、満充電後の放電時には、相手方である負極活物質の理論容量が完全に利用できず、正極活物質の初期充放電ロスに対応する分の容量が無駄になってしまう。そしてこの現象は、負極活物質として、初期充放電ロスがわずかな材料(例えば、黒鉛)を用いると顕著に発現し、電池のエネルギー密度が低減してしまう。
そこで本発明は、高容量でかつ、初期の充放電効率が改善された、電気デバイス用正極材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行なった。その結果、電気化学的に不活性の層状のLiMnOと、電気化学的に活性な層状のLiMOとの固溶体において、Mの組成を制御することにより、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、一般式(1):
(式中、0<a<1、0<x<0.5、0<y<0.3である。)
で表され、
関係式:2x+y<1を満たす、電気デバイス用正極材料である。
本発明の電気デバイス用正極材料によれば、固溶体からLiがスムーズに離脱するため、初期の不可逆容量が低減しうる。また、固溶体の電気化学反応が活性化されるため、高容量化が可能になる。
本発明の代表的な一実施形態である、扁平型(積層型)の非双極型リチウムイオン二次電池の基本構成を示す概略図である。 Li[Li1/3Mn2/3]O(a)とLiMO(b)との結晶構造の関係を示す模式図である。 本発明の一実施形態である積層型電池の外観を模式的に表した斜視図である。 実施例3、4および比較例3、4で得られた試料のX線回折パターンである。 実施例3、4および比較例3、4で得られた試料を用いた電極の不可逆容量の相対比較を示すグラフである。 実施例3、4および比較例3、4で得られた試料を用いて作製された電極の2回目のサイクルの放電曲線である。 一般式(1)のaの値を変化させたときの放電容量の変化を示すグラフである。
本発明の代表的な一実施形態は、一般式(1):
(式中、0<a<1、0<x<0.5、0<y<0.3である。)
で表され、
関係式:2x+y<1を満たす、電気デバイス用正極材料である。
一般式:aLi[Li1/3Mn2/3]O・(1−a)LiMO(式中、Mは遷移金属であり、0<a<1である)で表される、いわゆる固溶体系の正極材料は高容量材料として期待されている。Mとしては、平均酸化状態が+3である1つ以上の遷移金属であることが好ましく、例えばNi、Co、Mnなどが用いられる。「平均酸化状態」とは、Mを構成する金属の平均の酸化状態を示し、構成金属のモル量と原子価とから算出される。例えば、Mが、モル基準で50%のNi(II)と50%のMn(IV)から構成される場合には、Mの平均酸化状態は、(0.5)・(+2)+(0.5)・(+4)=+3となる。
具体的には、上記特許文献1に記載されるように、LiMnOと、Li[Ni0.5Mn0.5]O、Li[Ni1/3Co1/3Mn1/3]O、LiCoOなどとの間の固溶体について検討が進められてきた。なお、Li[Li1/3Mn2/3]OはLiMnOとも表記できるため、本明細書では、一般式:aLi[Li1/3Mn2/3]O・(1−a)LiMOで表される固溶体を、LiMnO―LiMO系固溶体と称することもある。ここで、正極材料としてのLiMnO―LiMO系固溶体において、MとしてNiおよびMnを含む場合、一般にはLiMO部分のNiとMnとの組成比(モル分率の比)を1:1とするのがよいとされている。これは、MとしてNiおよびMnを有するLiMO系固溶体において、NiとMnとの組成比を1:1とした場合に大容量を得られるとの知見によるものである。層状のLiMOを有するLiMO系固溶体において、Mn(IV)の骨格は空気中でも合成でき、充放電によっても価数は変化しない。そのためNiとMnとの組成比を1:1とした場合にNi(II)−Mn(IV)が安定化するためであると考えられている。
しかしながら、LiMnO―LiMO系固溶体を含む正極材料においてLiMO部分のNiとMnとの組成比が1:1である材料は、容量は大きいものの初期の不可逆容量が大きく、負極活物質の容量を大きくロスしてしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態の正極材料では、LiMnO―LiMO系固溶体のLiMO部分において、Mnの組成比率(モル分率)がNiの組成比率(モル分率)よりも大きい。すなわち、前記一般式(1)において、関係式:2x+y<1を満たす。このような組成にすることで上記の問題点が改善され、初期の不可逆容量が改善されるとともに高容量の正極材料を提供することができる。さらに、リチウムイオン電池などの電気デバイスにおいて、本実施形態の電気デバイス用正極材料を正極の主要な活物質として用いることにより、高エネルギー密度の電池が得られうる。
LiMO部分のMnのモル分率をNiのモル分率よりも大きくすることによる不逆容量の低減および高容量化の理由は不明であるが、系を安定化させるLiMnO成分が加わっているためLiMO部分の自由度が高まっているものと考えられる。また、Mnのモル分率をNiのモル分率よりも大きくすることによって、LiMO部分のMnがMn(IV)とMn(III)との混合原子価状態をとるようになるため、固溶体の電気伝導度が向上し、反応性が高められる。その結果、固溶体からリチウムがスムーズに離脱して分解反応を抑制し、これにより不可逆容量の低減が可能になると考えられる。また、固溶体の電気化学反応が活性化するため、酸化還元反応が進行しやすくなり、使用可能な容量が増加し、これにより高容量化が可能であると考えられる。ただし、このようなメカニズムによって材料の特性が向上する形態に限定されるわけではない。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態のみには制限されない。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
まず、本実施形態の正極材料が適用され得る電気デバイスの基本的な構成を、図面を用いて説明する。本実施形態では、電気デバイスとしてリチウムイオン電池を例示して説明する。
[電池の全体構造]
本発明において、リチウムイオン電池は、本実施形態の電気デバイス用正極材料を用いてなるものであればよく、他の構成要件に関しては特に制限されない。
例えば、上記リチウムイオン電池を形態・構造で区別した場合には、積層型(扁平型)電池、巻回型(円筒型)電池など、従来公知のいずれの形態・構造にも適用し得るものである。積層型(扁平型)電池構造を採用することで簡単な熱圧着などのシール技術により長期信頼性を確保でき、コスト面や作業性の点では有利である。
また、リチウムイオン電池内の電気的な接続形態(電極構造)で見た場合、非双極型(内部並列接続タイプ)電池および双極型(内部直列接続タイプ)電池のいずれにも適用し得るものである。ここで、非双極型電池では、バインダーなどを用いて正極活物質または負極活物質等を正極用集電体または負極用集電体にそれぞれ塗布して電極(正極または負極)を構成する。双極型の電池の場合には、集電体の一方の面に正極活物質等を塗布して正極活物質層を、反対側の面に負極活物質等を塗布して負極活物質層を積層して双極型電極を構成する。
以下の説明では、代表的な実施形態として、電気デバイス用正極材料を用いてなる非双極型(内部並列接続タイプ)リチウムイオン二次電池である場合を例に挙げて説明する。ただし、本発明の技術的範囲は下記の形態のみに制限されない。
図1は、本発明の一実施形態である、扁平型(積層型)の非双極型リチウムイオン二次電池(以下、単に「積層型電池」ともいう)の基本構成を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態の積層型電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、外装体であるラミネートシート29の内部に封止された構造を有する。ここで、発電要素21は、負極集電体11の両面に負極活物質層13が配置された負極と、電解質層17と、正極集電体12の両面に正極活物質層15が配置された正極とを積層した構成を有している。具体的には、1つの負極活物質層13とこれに隣接する正極活物質層15とが、電解質層17を介して対向するようにして、負極、電解質層および正極がこの順に積層されている。
これにより、隣接する負極、電解質層および正極は、1つの単電池層19を構成する。したがって、本実施形態の積層型電池10は、単電池層19が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。なお、発電要素21の両最外層に位置する最外層負極集電体には、いずれも片面のみに負極活物質層13が配置されているが、両面に活物質層が設けられてもよい。すなわち、片面にのみ活物質層を設けた最外層専用の集電体とするのではなく、両面に活物質層がある集電体をそのまま最外層の集電体として用いてもよい。また、図1とは正極および負極の配置を逆にすることで、発電要素21の両最外層に最外層正極集電体が位置するようにし、該最外層正極集電体の片面または両面に正極活物質層が配置されているようにしてもよい。
負極集電体11および正極集電体12は、各電極(負極および正極)と導通される負極集電板25および正極集電板27がそれぞれ取り付けられ、ラミネートシート29の端部に挟まれるようにしてラミネートシート29の外部に導出される構造を有している。負極集電板25および正極集電板27はそれぞれ、必要に応じて負極リードおよび正極リード(図示せず)を介して、各電極の負極集電体11および正極集電体12に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられていてもよい。
以下、本実施形態の電池を構成する部材について、詳細に説明する。
(電気デバイス用正極材料)
本発明では、前記正極(正極活物質層)の主要な活物質が、一般式(1):
(式中、0<a<1、0<x<0.5、0<y<0.3である。)で表され、関係式:2x+y<1を満たす、電気デバイス用正極材料であることを特徴とする。
本実施形態の正極材料は、少なくとも初期状態での空間群がC2/m(単斜晶構造)である。かような構造は、活物質の電子線回折あるいはX線回折(2θで20−25°に現れるブロードなピーク)から確認することができる。
図2はLi[Li1/3Mn2/3]O(a)と、LiMO(b)との結晶構造の関係を示す模式図である。図2(a)および図2(b)のそれぞれについて、右側の図は左側の構造を矢印の方向から見た原子の配置およびこれに隣接する格子の原子の配置を記載した図である。図2(a)に示すように、Li[Li1/3Mn2/3]Oの結晶構造は、遷移金属(Mn)およびリチウム(Li)からなる金属層を含む。金属層においては、リチウムがa軸方向およびb軸方向に3つおきに規則配列して二次元平面を形成している。
この金属層中に規則配列したリチウム(Li)は、[Li1/3Mn2/3]OのLi1/3に起因するものである。かようなリチウムの周期配列構造は、電子線回折データから確認することができる。
一方、LiMOの結晶構造においては、金属層内のリチウムの3倍周期の配列は生じない。
上記一般式(1)中のaは、0<a<1を満たす数であればよい。好ましくは、0.40≦a≦0.80であり、より好ましくは0.50≦a≦0.70であり、さらに好ましくは0.60≦a≦0.70である。aの値が0.40以上であれば、結晶内でのLiMnOの成分の比率が大きくなり、大きな容量を発現できる。また、aの値が0.80以下であれば、十分な反応性が得られ、大きな容量が得られうる。充放電反応メカニズムがまだ解明されているとはいえないので、リチウム量をどこまで使用できるかはまだ確実にはわからないが、結晶内でLiMnO成分が多いと大きな容量を期待できる理由は、もし結晶内のLi層のリチウムがすべて可逆容量に寄与できるとすると344mAh/gの容量となり、組成式内のLiがすべて可逆容量に寄与できるとすると459mAh/gという大きな値になるからである。これに比べてLiMOでは、理論容量でも275mAh/g程度である。
上記一般式(1)中、yは、0<y<0.3を満たす数であればよい。Coを添加することによって電気伝導度が向上し、大きな容量を発現しやすくなると考えられるが、資源およびコストの面からy<0.3であることが好ましい。好ましくは、0.1≦y≦0.2である。さらに関係式:0<(1−a)y<0.07を満たす場合、コストを抑えながら高い容量を得る効果がより高い。
次に、上記一般式(1):aLi[Li1/3Mn2/3]O・(1−a)Li[NiCoMn1−x−y]Oで表され、関係式:2x+y<1を満たす正極材料の作製方法としては、特に制限されず、従来公知の作製方法を適宜利用して行うことができる。例えば、後述する実施例に示すように、スプレードライ法を用いて以下のように行うことができる。
出発物質として上記式中のLi、Mn、Ni、Coの各酢酸(金属)塩、硝酸(金属)塩などを使用し、所定の量を秤量し、これら(金属)塩と等モルのクエン酸を加え溶液を調製する。Li、Mn、Ni、Coの各酢酸(金属)塩、硝酸(金属)塩としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ニッケル、酢酸コバルト、酢酸マンガン、酢酸チタン、酢酸ジルコニウム、硝酸アルミニウム、硝酸ガリウム、硝酸インジウム、ボロンニトラート(boron nitrate)などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。次に、調製した溶液をスプレードライ法を用いて粉体とした後、熱処理(仮焼成)により前駆体を得る。熱処理としては、大気下で、359〜500℃で5〜10時間熱処理すればよいが、かかる範囲に制限されるものではない。次に、熱処理で得られた前駆体は、焼成温度850〜1000℃、保持時間3〜20時間、大気下で焼成(本焼成)する事で、上記一般式で表される固溶体を作製することができる。焼成後、液体窒素等を用いて急冷(クエンチ)するのが、反応性及びサイクル安定性のために好ましい。
なお、上記固溶体の同定は、電子線回折、X線回折(XRD)、誘導結合プラズマ(ICP)元素分析を用いて分析することができる。
上記電気デバイス用正極材料は、酸化処理が施されているのが望ましい。酸化処理の方法としては、特に制限されるものではない。例えば、
(1)所定の電位範囲での充電あるいは、充放電、詳しくは固溶体正極結晶構造の大幅な変化を最初から引き起こすことのない低い電位領域での充電あるいは充放電;
(2)充電に対応する酸化剤(例えば、臭素、塩素などのハロゲン)での酸化;
(3)レドックスメディエーターを用いての酸化;などの酸化処理を挙げることができる。
ここで、上記(1)の酸化処理方法としては、特に制限されるものではないが、電池を構成した状態、または電極または電極相当の構成にて、所定の最高電位を超えないようにして、充電あるいは、充放電をすること(=電位を規制した充放電前処理)が有効である。これにより、高容量で、なおかつサイクル耐久性がよい電気デバイス用正極材料、ひいては、例えば該正極材料を用いた高エネルギー密度の電池を製造できるためである。
電位を規制した充放電前処理法として、リチウム金属対極に対する所定の電位範囲の最高の電位(リチウム金属またはリチウム金属に換算した充放電の上限電位)が好ましくは3.9V以上4.6V未満、より好ましくは4.4V以上4.6V未満となる条件下で充放電を1〜30サイクル行うことが望ましい。上記範囲内で充放電による酸化処理を行うことにより、高容量でサイクル耐久性がよい電気デバイス用正極、ひいては、例えば高エネルギー密度の電池を製造できる。特に、上記酸化処理(電位を規制した充放電前処理)後に高容量とすべく、最高の電位を4.8V程度として充電あるいは充放電を行う場合に、特に顕著なサイクル耐久性等の効果を有効に発現することができる。さらに、この場合には初期の所定上限電位にて充放電のあと、上限電位を徐々に(段階的に)上げていくことが耐久性向上の点で好ましい。なお、上記リチウム金属またはリチウム金属に換算した電位は、リチウムイオンが1モル溶解した電解液中でリチウム金属が示す電位を基準とした電位に相当する。
また、リチウム金属対極に対する上記所定の電位範囲の充放電を1〜30サイクル行ったあとさらに、充放電の所定の電位範囲の最高の電位を段階的に上げていくのが望ましい。特に、4.7V、4.8Vvs.Liという高電位の容量分まで使用(高容量使用)する場合において、酸化処理での充放電電位の最高電位を段階的に上げていくことで、短時間の酸化処理(上記充放電前処理)でも電極の耐久性を改善することができる。
充放電の所定の電位範囲の最高電位(上限電位)を段階的に上げていく際の各段階の充放電に必要なサイクル回数は特に制限されないが、1〜10回の範囲が効果的である。また、充放電の所定の電位範囲の最高電位(上限電位)を段階的に上げていく際の酸化処理工程における総充放電サイクル回数(各段階の充放電に必要なサイクル回数を足し合わせた回数)は特に制限されないが、4回〜20回の範囲が効果的である。
充放電の所定の電位範囲の最高電位(上限電位)を段階的に上げていく際の各段階の電位の上げ幅(上げ代)は特に制限されないが、0.05V〜0.1Vが効果的である。
充放電の所定の電位範囲の最高電位(上限電位)を段階的に上げていく際の最終的な最高電位(終止最高電位)は、4.6V〜4.9Vとするのが効果的である。ただし、上記範囲に制限されるものではなく、上記効果を奏することができるものであれば、より高い終止最高電位まで酸化処理(電位を規制した充放電前処理)を行ってもよい。
所定の電位範囲の最低の電位は特に制限されず、リチウム金属対極に対して2V以上3.5V未満、より好ましくは2V以上3V未満である。上記範囲内で充電あるいは充放電による酸化処理(電位を規制した充放電前処理)を行うことにより、高容量でサイクル耐久性がよい電気デバイス用正極、及び高エネルギー密度の電池を製造できる。なお、上記充放電の電位(V)は、単電池(単セル)当たりの電位を指すものとする。
上記酸化処理(電位を規制した充放電前処理)として充放電する電極(材料)の温度としては、本発明の作用効果を損なわない範囲内であれば、任意に設定することができる。経済性の観点からは、特段の加熱冷却を要しない室温下で行うのが望ましい。一方、より大きな容量を発現でき、なおかつ短時間の充放電処理によりサイクル耐久性が向上し得る点からは、室温より高い温度で行うのが望ましい。
上記酸化処理(電位を規制した充放電前処理)方法を適用する工程(時期)としては、特に制限されるものではない。例えば、かかる酸化処理は、上記したように、電池を構成した状態、または電極または電極相当の構成にて、行うことができる。すなわち、正極活物質粉体の状態での適用、電極を構成しての適用、負極とあわせて電池を組んでからの適用のいずれであってもよい。電池への適用に際しては、組み合わせる負極の電気容量の電位プロファイルを考えて、酸化処理条件(電位を規制した充放電前処理条件)を適用することによって実施できる。ここで、電池を構成した状態の場合には、個々の電極または電極相当の構成ごとに行うよりも、一度にまとめて多くの電極の酸化処理が行える点で優れている。一方、個々の電極または電極相当の構成ごとに行う場合には、電池を構成した状態よりも、酸化電位等の条件の制御が容易であるほか、個々の電極への酸化の度合いのバラツキが生じにくい点で優れている。
上記(2)の酸化処理方法で用いられる酸化剤としては、特に制限されるものではなく、例えば、臭素、塩素などのハロゲンなどを用いることができる。これらの酸化剤は単独であるいは併用で使用しても良い。酸化剤による酸化は、例えば、固溶体の正極材料が溶解しない溶媒に固溶体微粒子を分散させて、その分散溶液に酸化剤を吹き込んで溶解させて徐々に酸化させることができる。
以上が、本実施形態のリチウムイオン電池の特徴的な構成要件に関する説明であり、他の構成要件に関しては特に制限されるものではない。よって、以下では、本発明のリチウムイオン電池の特徴的な構成要件以外の他の構成要件に関し、上記した積層型電池10の各構成要件を中心に、以下説明する。ただし、積層型電池以外の電池、例えば双極型電池の各構成要件に関しても、同様の構成要件を適宜利用して構成することができることは言うまでもない。
[集電体]
集電体(負極集電体11、正極集電体12)としては、いずれも電池用の集電体材料として従来用いられている部材が適宜採用されうる。一例を挙げると、正極集電体および負極集電体としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス鋼(SUS)、チタンまたは銅が挙げられる。中でも、電子伝導性、電池作動電位という観点からは、正極集電体としてはアルミニウムが好ましく、負極集電体としては銅が好ましい。集電体の一般的な厚さは、10〜20μmである。ただし、この範囲を外れる厚さの集電体を用いてもよい。集電板についても、集電体と同様の材料で形成することができる。
[活物質層]
活物質層(負極活物質層13、正極活物質層15)は活物質(負極活物質、正極活物質、参照極活物質)を含んで構成される。さらに、これらの活物質層は、必要に応じてバインダー、電気伝導性を高めるための導電剤、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩(リチウム塩)などを含む。
(a)活物質
正極活物質および負極活物質の材料(材質)としては、本発明のリチウムイオン電池の特徴的な構成要件を具備するものであればよく、特に制限されるものではなく、電池の種類に応じて適宜選択すればよい。
具体的には、正極活物質としては、本実施形態の電気デバイス用正極材料を正極の主要な活物質として用いる。正極活物質としては、上述の正極材料を単独で使用してもよいほか、さらに必要に応じて、従来公知の他の正極活物質を併用してもよい。本発明の効果を顕著に発揮するために、上述の正極材料を活物質中に、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上含む。
負極活物質はリチウムを可逆的に吸蔵および放出できるものであれば特に制限されず、従来公知の負極活物質をいずれも使用できる。例えば、高結晶性カーボンであるグラファイト(天然グラファイト、人造グラファイト等)、低結晶性カーボン(ソフトカーボン、ハードカーボン)、カーボンブラック(ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック等)、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、カーボンフィブリルなどの炭素材料;Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、Zn、H、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Ir、Pd、Pt、Ag、Au、Cd、Hg、Ga、Tl、C、N、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Cl等のリチウムと合金化する元素の単体、およびこれらの元素を含む酸化物(一酸化ケイ素(SiO)、SiO(0<x<2)、二酸化スズ(SnO)、SnO(0<x<2)、SnSiOなど)および炭化物(炭化ケイ素(SiC)など)等;リチウム金属等の金属材料;リチウム−チタン複合酸化物(チタン酸リチウム:LiTi12)等のリチウム−遷移金属複合酸化物;ならびにその他の従来公知の負極活物質が使用可能である。上記負極活物質は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。高容量電池を作製する上で特に好ましい負極材料の例としては、たとえば高結晶性で配向性が高く充放電容量が理論容量の372mAh/gに近く、初期の不可逆容量が小さい種類の黒鉛がある。
各活物質層(13、15)に含まれるそれぞれの活物質の平均粒子径は特に制限されないが、高容量化、反応性、サイクル耐久性の観点から、通常は0.1〜100μm程度であり、好ましくは1〜20μmである。
各活物質層(13、15)中に含まれる成分の配合比は特に限定されず、リチウムイオン二次電池またはリチウムイオン電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。また、活物質層の厚さについても特に制限はなく、リチウムイオン二次電池またはリチウムイオン電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、活物質層の厚さは、2〜100μm程度である。
(b)バインダー
バインダーは、活物質同士または活物質と集電体とを結着させて電極構造を維持する目的で添加される。
かようなバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)およびポリアクリロニトリル(PAN)などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、ならびにスチレンブタジエンゴム(SBR)などのゴム系材料が挙げられる。
(c)導電剤
導電剤とは、導電性を向上させるために配合される導電性の添加物をいう。本実施形態で使用しうる導電剤は特に制限されず、従来公知のものを利用することができる。例えば、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。導電剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上、電解液の保液性の向上による信頼性向上に寄与しうる。
(d)電解質
電解質としては、後述する[電解質層]の項で説明する液体電解質、ゲルポリマー電解質、および真性ポリマー電解質を特に制限なく用いることができる。液体電解質、ゲルポリマー電解質、および真性ポリマー電解質の具体的な形態については、後述する(電解質層)の項で説明するため、詳細はここでは省略する。これらの電解質は1種単独であってもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、後述する電解質層に用いた電解質と異なる電解質を用いてもよいし、同一の電解質を用いてもよい。
[電解質層]
電解質層は、非水電解質を含む層である。電解質層に含まれる非水電解質(具体的には、リチウム塩)は、充放電時に正負極間を移動するリチウムイオンのキャリアーとしての機能を有する。非水電解質としてはかような機能を発揮できるものであれば特に限定されないが、液体電解質またはポリマー電解質が用いられうる。
液体電解質は、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。可塑剤として用いられうる有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)等のカーボネート類が例示される。また、支持塩(リチウム塩)としては、Li(CFSON、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiAsF、LiTaF、LiClO、LiCFSO等の電極の活物質層に添加されうる化合物が同様に採用されうる。
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲルポリマー電解質(ゲル電解質)と、電解液を含まない真性ポリマー電解質に分類される。
ゲルポリマー電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマー(ホストポリマー)に、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。電解質としてゲルポリマー電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、各層間のイオン伝導性を遮断することが容易になる点で優れている。マトリックスポリマー(ホストポリマー)として用いられるイオン伝導性ポリマーとしては、特に限定されない。例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVDF−HFP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)およびこれらの共重合体等が挙げられる。ここで、上記のイオン伝導性ポリマーは、活物質層において電解質として用いられるイオン伝導性ポリマーと同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。電解液(電解質塩および可塑剤)の種類は特に制限されず、上記で例示したリチウム塩などの電解質塩およびカーボネート類などの可塑剤が用いられうる。
真性ポリマー電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。従って、電解質として真性ポリマー電解質を用いることで電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
ゲルポリマー電解質や真性ポリマー電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
これらの電解質層に含まれる非水電解質は、1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。
なお、電解質層が液体電解質やゲルポリマー電解質から構成される場合には、電解質層にセパレータを用いる。セパレータの具体的な形態としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜が挙げられる。
電解質層の厚さは、内部抵抗を低減させるには薄ければ薄いほどよいといえる。電解質層の厚さは、通常1〜100μm、好ましくは5〜50μm、とするのがよい。
[外装体]
リチウムイオン二次電池では、使用時の外部からの衝撃や環境劣化を防止するために、発電要素全体を外装体に収容するのが望ましい。外装体としては、従来公知の金属缶ケースを用いることができほか、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた発電要素を覆うことができる袋状のケースを用いることができる。ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。
[電池の外観]
図3は、本発明の一実施形態である積層型電池の外観を模式的に表した斜視図である。図3に示すように、積層型電池10は、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための負極集電板25、正極集電板27が引き出されている。発電要素21は、電池10の外装体29によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素21は負極集電板25および正極集電板27を引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素21は、図1に示す積層型電池10の発電要素21に相当し、負極(負極活物質層)13、電解質層17および正極(正極活物質層)15で構成される単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。
なお、上記実施形態では、電気デバイスとして、図1に示すような扁平な形状(積層型)のリチウムイオン電池を例示したが、これに制限されるわけではない。例えば、巻回型のリチウムイオン電池では、円筒型形状のものであってもよいし、こうした円筒型形状のものを変形させて、長方形状の扁平な形状にしたようなものであってもよい。上記円筒型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートシートを用いてもよいし、従来の円筒缶(金属缶)を用いてもよく、特に制限はない。また、他のタイプの二次電池、さらには一次電池にも適用できる。また電池だけではなくキャパシターにも適用できる。
また、図3に示す集電板25、27の取り出しに関しても、特に制限されず、負極集電板25と正極集電板27とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし負極集電板25と正極集電板27をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出すようにしてもよい。また、巻回型の双極型二次電池では、集電板に代えて、例えば、円筒缶(金属缶)を利用して端子を形成すればよい。
本実施形態によれば、初期の不可逆容量の低減された正極材料を正極活物質として用いるため、負極活物質の理論容量を無駄なく有効に利用することができ、エネルギー密度の高いリチウムイオン電池が提供されうる。本実施形態のリチウムイオン電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
1.固溶体正極材料の合成
出発物質としてLi、Mn、Ni、Coの酢酸塩を使用し、所定の量を秤量した。これら金属塩と等モルのクエン酸を加え溶液とし、スプレードライ法を用いて粉体とした後、仮焼成(大気下、450℃で10時間加熱すること)した後、粉砕してからペレット状に成形して前駆体を得た。前駆体を焼成温度900℃にて保持時間12時間として、大気下で本焼成し、その後液体窒素中で急冷してクエンチした。これにより下記表1、表2に示す実施例1〜14および比較例1〜6の固溶体系正極材料をそれぞれ合成した。表1は、実施例1〜6および比較例1〜6の正極材料の組成を一般式(1):aLi[Li1/3Mn2/3]O・(1−a)LiMO=LiM’Oとして表した場合のaの値、LiMO部分(Li[NiCoMn1−x−y]O部分)における組成およびNiとMnとのモル分率の大小関係、ならびにM’部分におけるCoのモル分率をそれぞれ示す。表2は、実施例7〜14の正極材料のaの値、LiMO部分におけるNiとMnとのモル分率の大小関係を示す。
2.合成試料の分析
(1)X線回折(XRD):実施例3、4、比較例3、4で得られた試料についてX線回折測定を行った(図4)。これらの試料はすべて、20〜25°に特徴的な超格子構造を示す回折線が現れていた。これを考慮すると空間群は下記のように帰属できる。
(2)元素分析:得られた試料について誘導結合プラズマ(ICP)元素分析を行い、得られた試料が表1、2に示す組成となっていることを確認した。
3.正極材料の評価
表1、2の正極活物質を用いて以下の手順により評価用セルを作製した。まず、正極活物質20mg、導電性結着剤(TAB−2)12mgを用いて、混練法を用いて直径15mmのペレットに成形し、同径のステンレスメッシュ(集電体)に圧着して、真空下、120℃で4時間加熱乾燥してサンプル電極(正極)とした。ここでは、対極として直径16mmのリチウム箔(負極)を用いて、セパレータとしてガラスろ紙を用いてセルを組んで、電解液として1M LiPFのEC:DMC=1:2(体積比)の電解液を加えてセルとして充放電特性を評価した。
試験条件としては室温にて、電圧範囲2.0−4.8V、電流密度0.2mA/cmで評価した。
得られた結果を表1、2にまとめて示した。図5は、実施例3、4および比較例3、4で作製した正極の不可逆容量を、比較例3の場合の不可逆容量を100%としたときの相対値として示したグラフである。表1および図5に示すように、比較例3の場合に比べて実施例3および4では初期の不可逆容量がそれぞれ33%および7%低減される。一方、比較例4では、比較例3に比べて初期の不可逆容量が8%増加した。組成(Li[Ni0.183Li0.2Co0.033Mn0.583]O)の比較例3は(LiMO)部分でのNiとMnとの組成比が等しい場合である。実施例3および実施例4の正極材料の組成は、それぞれ、(Li[Ni0.183Li0.2Co0.022Mn0.594]O)および(Li[Ni0.183Li0.2Co0.011Mn0.604]O)に対応する。図5から比較例3に比べ、Mn量が増加した、実施例3、4では初回の不可逆容量が減少していることがわかる。実施例3、4では、LiMO部分のNiのモル分率に比べてMnのモル分率が高くなるため、Mnが、Mn(IV)に加えてMn(III)の原子価をとるようになり、混合原子価状態となる。このような混合原子価状態をとることによって電気伝導性が向上し、固溶体からLiがスムーズに離脱するために、初期の不可逆容量が低減されるものと考えられる。また、比較例3に比べ、Ni量が増加した比較例4では初回の不可逆容量が大きくなることがわかった。
図6に、実施例3、4、および比較例3、4の正極材料について、サイクルが比較的安定する2回目の放電容量を示した。図6から、実施例3、4の正極活材料を用いた電極は、比較例3の正極材料を用いた電極に比べて2回目の放電容量が高いことがわかる。これは、LiMO部分においてMnが混合原子価状態をとることによって、固溶体の電気化学反応が活性化され、酸化還元反応が進行しやすくなって使用可能な容量が増加するためと考えられる。一方、LiMO部分においてNiのモル分率がMnのモル分率よりも高い比較例4では、比較例3に比べて2回目の放電容量が低下した。
また、比較例3と異なる組成であるが、LiMO部分におけるMnのモル分率がNiのモル分率と同等である比較例1の正極材料を用いた場合も、初期の不可逆容量が大きい。さらにLiMO部分におけるMnのモル分率がNiのモル分率と同等である比較例5の正極材料では、十分な容量が得られなかった。以上の結果から、LiMO部分におけるMnのモル分率が、Niのモル分率よりも大きい本発明の正極材料を使用した場合には、高い容量を維持しながら、初期の不可逆容量を低減できることが確認された。
さらに、表1に示すように、Li[Li1/3Mn2/3]O部分の含有量であるaの値が0.40である実施例1、2および比較例1、2の正極材料の場合も、aの値が0.6である実施例3、4、比較例3、4の場合と同様の傾向が観察された。すなわち、LiMO部分におけるMnのモル分率が、Niのモル分率よりも大きい実施例1、2では、比較例1に比べて初期の不可逆容量が低減され、2回目の放電容量が高い。逆にNiのモル分率が高い比較例2では、初期の不可逆容量が大きく、2回目の放電容量が低下する。
同様に、aの値が0.85である実施例5、6および比較例5、6の正極材料の場合も、LiMO部分におけるMnのモル分率が、Niのモル分率よりも大きい実施例5、6では、比較例5に比べて初期の不可逆容量が低減され、2回目の放電容量が高い。逆にNiのモル分率が高い比較例6では、初期の不可逆容量が大きく、2回目の放電容量が低下する。
表2および図7に、実施例7〜14の正極材料を一般式(1):aLi[Li1/3Mn2/3]O・(1−a)LiMOとして表した場合のLiMO部分の組成を固定して、aの値を変化させた場合の2回目の放電容量を示す。なお、表2中、実施例11は上記表1の実施例3と同一である。
表2および図7の結果から、aの値が0.40〜0.80である実施例9〜13の正極材料を用いた場合、より高い放電容量が得られることが明らかになった。中でも、aの値が0.50〜0.70である実施例10〜12では、特に高い放電容量が得られた。
4.参考例
参考例として、実施例4の正極材料から作製した正極について、酸化処理としての充放電条件として、初回の充電時に直接4.8Vまで充電せずに、充放電サイクルでの充電上限電位を徐々に上げていった。すなわち、はじめに充電上限電位4.6Vとして充電後2Vまで放電して、これを2回繰り返す。次に、4.7Vまで充電後2Vまで放電して、これを2回繰り返す。そして4.8Vまで充電した後、通常の方法で2.0−4.8V間で充放電を繰り返した。これによって275mAh/g程度の容量を安定して発現できることを確認した。
したがって、本願発明の正極材料を用いた正極において、さらに電位を規制した充放電前処理を行なうことによって、より高い容量が安定して得られることが明らかになった。
本出願は、2009年12月4日に出願された日本国特許出願第2009−276808号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。
10 積層型電池、
11 負極集電体、
12 正極集電体、
13 負極活物質層(負極)、
15 正極活物質層(正極)、
17 電解質層、
19 単電池層(単セル)、
21 発電要素、
25 負極集電板、
27 正極集電板、
29 外装体(ラミネートシート)。

Claims (6)

  1. 一般式(1):
    (式中、0<a<1、0<x<0.5、0<y<0.3である。)
    で表され、
    関係式:2x+y<1を満たす、電気デバイス用正極材料。
  2. 0.40≦a≦0.80をさらに満たす、請求項1に記載の電気デバイス用正極材料。
  3. 0.50≦a≦0.70をさらに満たす、請求項2に記載の電気デバイス用正極材料。
  4. 関係式:0<(1−a)y<0.07をさらに満たす、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気デバイス用正極材料。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気デバイス用正極材料を正極活物質として用いてなる電気デバイス。
  6. リチウムイオン電池である、請求項5に記載の電気デバイス。
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