JP5298894B2 - 歪み補償装置,光受信装置及び光送受信システム - Google Patents
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Description
しかし、光伝送速度を単純に高速化した場合、光伝送路(例えば、光ファイバなど)の波長分散に起因する波形歪みが生じるため、光伝送速度は制限されることが知られている。
光伝送路を伝送する光の速度は光の波長(周波数)に応じて異なり、この速度差が光パルスに広がりを生じさせる。これを光伝送路の波長分散効果という。光パルスには複数の周波数成分が含まれているので、光伝送路に波長分散が存在すると、各周波数成分の伝送速度が異なるため、その分散量(分散×距離)に応じて伝送光の信号波形が歪む。
例えば、伝送信号のビットレートが2.5Gbps程度の場合には、光パルスのスペクトル幅は比較的狭いためパルスの広がりは小さく、超長距離伝送でない限り符号間干渉が発生する確率は小さい。
上記の歪み補償に関する既存の技術としては、変調された複素光電場をディジタル信号に変換し、信号光の持つ波長分散歪みをディジタル複素フィルタ処理によって補償する方法が知られている(下記非特許文献1参照)。
さらに、波長分散量をモニタする方法や(下記非特許文献3参照)、非線形歪みを補償する方法なども知られている(下記非特許文献4参照)。
(1)受信した光信号の波形歪みをディジタル信号処理により補償する歪み補償装置であって、前記波形歪みを既定の補償量で補償するとともに、オンオフ切り替えにより補償動作の組合せを変更可能な複数の既定量補償部をそなえ、前記複数の既定量補償部が縦続接続され、前記既定量補償部は、前記既定の補償量の正負を反転させ、当該既定量補償部における前記既定の補償量を正の値とする場合は当該既定量補償部に入出力される複素信号の虚数成分の符号をそのままとする一方、前記既定の補償量を負の値とする場合には、前記虚数成分の符号を反転させる符号制御部をそなえた、歪み補償装置を用いることができる。
(3)さらに、上記の歪み補償装置を有する、光送受信システムを用いることができる。
〔1〕一実施形態
図1は、一実施形態に係る歪み補償装置の構成の一例を示す図である。
また、既定量補償部2−1〜2−Nは、それぞれ縦続接続され、既定量補償部2−M(M=1,・・・,N−1)で補償された電場実軸成分は、後段の既定量補償部2−(M+1)に出力される。さらに、既定量補償部2−Nで補償された前記電場実軸成分は、可変補償部4に出力される。
また、既定量補償部2−1〜2−Nと同様、既定量補償部3−1〜3−Nは、それぞれ縦続接続され、既定量補償部3−Mで補償された電場虚軸成分は、後段の既定量補償部3−(M+1)に出力される。さらに、既定量補償部3−Nで補償された前記電場虚軸成分は、可変補償部4に出力される。
さらに、既定量補償部2及び3は、それぞれの補償動作をオンオフ制御されることができ、そのオンオフ切り替えは、例えば、後述の制御部7により制御されるようにしてもよい。
可変補償部4は、既定量補償部2−N及び3−Nから入力される光信号の電場実軸成分及び電場虚軸成分について、波長分散をディジタル信号処理により可変の分散補償量で補償する。可変補償部4で補償された信号は、適応等化処理部5に出力される。
ここで、既定量補償部2,3及び可変量補償部4は、ディジタルフィルタ22を有する。なお、既定量補償部2−1と既定量補償部3−1,・・・,既定量補償部2−Nと既定量補償部3−Nとを一構成としてもよく、この場合、ディジタルフィルタ22は、図2に例示するように、有限インパルス応答フィルタ〔例えば、複素FIR(Finite Impulse Response)フィルタ〕としてもよい。また、本例はこれに限定されず、ディジタルフィルタ22を無限インパルス応答フィルタ〔例えば、複素IIR(Infinite Impulse Response)フィルタ〕としてもよい。また、図2に示す例では、フィルタのタップ数を3としているが、あくまで一例であり、本件はこれに限定しない。
遅延回路100は、所定の遅延(例えば、τ)を入力信号に付与する。図2に示す例では、遅延回路100−1により、入力信号S(t)に遅延時間τが付与され、S(t−τ)が出力される。また、遅延回路100−2により、遅延回路100−1からの出力信号S(t−τ)に遅延時間τが付与され、S(t−2τ)が出力される。さらに、遅延回路100−3により、遅延回路100−2からの出力信号S(t−2τ)に遅延時間τが付与され、S(t−3τ)が出力される。
ここで、図3に例示するように、例えば、固定のフィルタ係数(「01101010」)と可変の入力信号(「10110001」)との乗算処理を行なう場合、図2に例示するフィルタにより、フィルタ係数のLSB(Least Significant Bit)からMSB(Most Significant Bit)のそれぞれのビット値と入力信号との乗算が行なわれ、フィルタ係数のビット位置に応じて各乗算結果が加算されて出力される。
モニタ部6は、適応等化処理部5からの出力信号に含まれる波長分散の残存量(残留分散)を測定する。例えば、モニタ部6は、既定量補償部2,3,可変量補償部4及び適応等化処理部5においても補償しきれなかった波長分散(残留分散)を測定し、測定結果を制御部7に出力することができる。
ここで、既定量補償部2(3)は、例えば、図4に例示するように、入力側スイッチ(SW)21と、ディジタルフィルタ22と、出力側SW23と、乗算器24,26と、符号制御部25と、遅延処理部27とをそなえる。なお、図4では、例示的に、既定補償部2と既定量補償部3とを一構成とする。
ディジタルフィルタ22は、入力成分と既定のフィルタ係数とを乗算し、乗算結果を加算して出力する。即ち、本例のディジタルフィルタ22は、入力側SW21の一方の出力を入力とし、光信号の波形歪みを既定の補償量で補償するディジタルフィルタの一例として機能する。
乗算器24は、入力側SW21からの電場虚軸成分と、符号制御部25からの制御信号とを乗算してディジタルフィルタ22に出力する。
乗算器26は、ディジタルフィルタ22からの補償後電場虚軸成分と、符号制御部25からの制御信号とを乗算して出力側SW23に出力する。
ここで、上記の符号反転方法について、例を用いて説明する。
これに対し、上記入力信号Sとフィルタ係数Cとの負補償はRm=S×C*=(s1+s2i)×(c1−c2i)=(c1s1+c2s2)+(c1s2−c2s1)iとなる。なお、*は複素共役を表す。
そこで、本例では、上記演算に従って、既定量補償部2(3)での分散補償量の正負を反転させる場合には、符号制御部25により、ディジタルフィルタ22に入力される電場虚軸成分の符号を反転させるとともに、ディジタルフィルタ22から出力される補償後の電場虚軸成分の符号を反転させる。
遅延処理部27は、入力側SW21からの電場実軸成分及び電場虚軸成分に遅延を付与して出力側SW23に出力する。即ち、本例の遅延処理部27は、入力側SW21の他方の出力を入力とし、当該入力に遅延処理を施す遅延処理部の一例として機能する。
また、例えば、上記のオンオフ切り替え機構は、既定量補償部2(3)の外部に配置するようにしてもよい。
この図5に例示するように、例えば、既定量補償部2(3)がオンの場合は、制御部7により、ディジタルフィルタ22のフィルタ係数を所定の値にセットする。一方、既定量補償部2(3)がオフの場合は、制御部7により、当該既定量補償部2(3)をオフとした場合に相当する係数パターン(フィルタ係数)にセットする。例えば、ディジタルフィルタ22のフィルタ係数を中央のビットのみを「1」とし、それ以外のビットを「0」にセットする。
また、制御部7は、信号光の波形歪みと既定量補償部2及び3での補償量とに基づいて、可変補償部4の補償量を可変制御する。例えば、制御部7は、既定量補償部2及び3で補償しきれなかった波長分散量を補償するように、可変補償部4での可変補償量を制御することができる。つまり、制御部7は、適応等化処理部5においても補償しきれない波長分散を補償すべく、可変補償部4の補償量を可変制御することができる。例えば、制御部
は、可変補償部4での分散補償量を、光伝送路による波長分散量から既定量補償部2及び3での補償量の総和を差し引いた量とすることができる。
これにより、例えば、通信開始時には、ユーザなどにより予め設定された波長分散量の補償を行なうように既定量補償部2,3及び可変補償部4の制御を行ない、波長分散の変動は生じた場合には、分散補償量を追従制御することが可能となる。
ここで、図6は本例の歪み補償装置1の動作の一例を示すフローチャートである。また、図7は本例の歪み補償装置1の構成の一例を示す図である。図7に示す例では、N=3個の既定量補償部2及び3が一体化され、各規定量補償部2−1〜2−3の分散補償量は±1000ps/nmである。また、可変補償部4の分散補償量は−1000ps/nm〜+1000ps/nmの範囲で可変である。なお、既定量補償部2−1〜2−3及び可変補償部4の分散補償量はこの例に限定されず、既定量補償部2−1〜2〜3の各分散補償量をそれぞれ異なる値とするようにしてもよい。
次に、制御部7は、取得したターゲット分散補償量を既定量補償部2の分散補償量(固定フィルタ分散補償量)で除した商(整数)個の既定量補償部2の動作をオンに制御し、残りの既定量補償部2の動作をオフに制御する(ステップS2)。図7に示す例では、2300ps/nm÷1000ps/nm=2.3となるので、2.3を超えない最大の整数である2が、オン制御される既定量補償部2の個数となる。これにより、図7に示す例では、例えば、2個の既定量補償部2−2,2−3の動作がオンに制御され、残りの1個の既定量補償部2−1の動作がオフに制御されるが、オンオフ制御される既定量補償部2の位置は、図示する例に限定されない。
次いで、制御部7は、可変補償部(可変フィルタ)4の分散補償量がターゲット分散量−〔既定量補償部(固定フィルタ)2の補償量×有効化された既定量補償部2の個数〕となるように、可変補償部4が有するディジタルフィルタのフィルタ係数を可変制御する(ステップS3)。図7に示す例では、2300ps/nm−(1000ps/nm×2)=300ps/nmであるので、制御部7により、可変補償部4での分散補償量が300ps/nmとなるように制御される。これにより、本例の既定量補償部2及び可変補償部4は、予め設定されたターゲット分散補償量を補償することが可能となる。
モニタ部6による測定結果は制御部7に出力され、制御部7は、残留分散が1つの既定量補償部2により補償可能な分散量(図7の例では、1000ps/nm)以上かどうかを判定する(ステップS5)。
また、使用しない固定フィルタをオフに制御すれば、電力消費量を低減することが可能となる。さらに、本例の歪み補償装置1は、可変補償部4を省略するようにしてもよい。この場合、歪み補償装置1は、複数の既定量補償部2(3)の補償動作の組合せを制御することにより、ターゲット分散補償量を分散補償することができる。
図8に示す光送受信システムは、例示的に、光送信装置50と光受信装置40とをそなえる。ここで、光受信装置40は、例示的に、PBS(Polarizing Beam Splitter)30と、局発光部31と、PBS32と、90度ハイブリッド33−1,33−2と、O/E(光電変換部)34−1〜34−4と、ADC(Analog-to-Digital Converter)35−1〜35−4と歪み補償装置1とをそなえる。なお、90度ハイブリッド33−1,33−2,O/E34−1〜34−4及びADC35−1〜35−4をそれぞれ区別しない場合は単に90度ハイブリッド33,O/E34及びADC35とそれぞれ称する。
局発光部31は、入力信号光と同じ周波数あるいは異なる周波数で発振する局発用半導体レーザである。局発光部31からの局発光は、PBS32に出力される。
90度ハイブリッド33−1は、PBS30から入力されるX偏波の分岐光とPBS32から入力される分岐光との間に90度の位相差を付与して、O/E34−1,34−2に出力する。
O/E34−1〜34−4は、90度ハイブリッド33からの信号光を電気信号に変換して、ADC35−1〜35−4に出力する。例えば、本例のO/E34は、ヘテロダイン検波またはホモダイン検波を行なう機能を具備する。
このように、上記歪み補償装置1は、例えば、コヒーレント受信方式の光受信装置40に適用することができるので、光受信装置40のハードウェア規模を縮小させることが可能となる。
図9に本例の歪み補償装置1を有する光送受信システムの一例を示す。
この図9に示す光送受信システムは、光送信装置50と、シングル偏光受信方式の光受信装置40Aとをそなえる。
局発光部31は、入力信号光と同じ周波数あるいは異なる周波数で発振する局発用半導体レーザである。局発光部31からの局発光は、90度ハイブリッド33に出力される。
O/E34−1,34−2は、90度ハイブリッド33からの信号光を電気信号に変換して、ADC35−1,35−2に出力する。例えば、本例のO/E34は、ヘテロダイン検波またはホモダイン検波を行なう機能を具備する。
このように、上記歪み補償装置1は、例えば、シングル偏光受信方式の光受信装置40Aにも適用することができ、この場合も、光受信装置40Aのハードウェア規模を縮小させることが可能となる。
上記の歪み補償装置1では、既定量補償部2及び3での分散補償量(フィルタ係数の種類)が1種類であったが、本例の歪み補償装置1Aでは、既定量補償部2及び3での分散補償量を複数種類の分散補償量から選択して(切り替えて)制御する。
図10は本例に係る歪み補償装置1Aの構成の一例を示すブロック図である。この図10に示す歪み補償装置1Aは、例示的に、既定量補償部2−1〜2−Nと、既定量補償部3−1〜3−Nと、可変補償部4と、適応等化処理部5と、モニタ部6と、制御部7と、データ再生部8と、フィルタ係数切替部9とをそなえる。
また、既定量補償部2は、複数種類の係数パターン(フィルタ係数)を有するディジタルフィルタ22Aをそなえる。
ここで、本例のフィルタ係数切り替え方法について、図11を用いて説明する。
この図11に示すディジタルフィルタ22Aは、例示的に、遅延回路100−1〜100−3と、乗算器200−1〜200−4と、加算器300とをそなえる。なお、遅延回路100−1〜100−3,乗算器200−1〜200−4及び加算器300は、図1に例示した各構成と同様の機能を有する。
このとき、2つのフィルタ係数のビット値は、4ビット目及び7ビット目以外は同じであるので、2つのフィルタ係数を切り替えて用いる場合は、4ビット目及び7ビット目を可変ビットとし、その他のビットを固定ビットとすることができる。
〔3〕第2変形例
上記の歪み補償装置1及び1Aでは、既定量補償部2,3及び可変補償部4により、光信号に含まれる波長分散を補償した。一方、本例の歪み補償装置1Bでは、光信号に含まれる非線形歪みを補償することができる。
ここで、既定量補償部2−1〜2−N,既定量補償部3−1〜3−N,可変補償部4,適応等化処理部5,モニタ部6,制御部7,データ再生部8及びフィルタ係数切替部9は、図10に例示した各構成と同様の機能を有する。
これにより、本例の歪み補償装置1Bは、光信号に含まれる波長分散を補償できるとともに、光信号に含まれる非線形歪みを補償することが可能となる。また、非線形補償部10に加えて他の装置(補償装置など)を配置するようにしてもよいし、非線形補償部10に代えて他の装置(補償装置など)を配置するようにしてもよい。
〔4〕その他
なお、上述した歪み補償装置1,1A,1B及び光受信装置の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択してもよいし、適宜組み合わせてもよい。
また、上記の歪み補償装置1及び光受信装置40(40A)は、種々の変調方式〔例えば、DPSK(Differential Phase Shift Keying),QPSK(Quadrature Phase Shift Keying),SPSK(Symmetric Phase Shift Keying),16QAM(16Quadrature Amplitude Modulation)など〕を用いた光通信システムに用いられてもよい。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
〔5〕付記
(付記1)
受信した光信号の波形歪みをディジタル信号処理により補償する歪み補償装置であって、
前記波形歪みを既定の補償量で補償するとともに、オンオフ切り替えにより補償動作の組合せを変更可能な複数の既定量補償部をそなえ、
前記複数の既定量補償部が縦続接続された、
ことを特徴とする、歪み補償装置。
前記波形歪みを可変の補償量で補償する可変補償部をさらにそなえ、
前記複数の既定量補償部と前記可変補償部とが縦続接続された、
ことを特徴とする、付記1記載の歪み補償装置。
(付記3)
前記波形歪みは、前記光信号の波長分散による歪みである、
ことを特徴とする、付記1または2に記載の歪み補償装置。
(付記4)
前記既定量補償部と交互に直列接続され、前記光信号の非線形歪みを補償する非線形補償部をそなえた、
ことを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の歪み補償装置。
前記光信号が伝送する光伝送路による前記波形歪みに応じて、前記複数の既定量補償部の動作の組合せを変更して制御する制御部をそなえた、
ことを特徴とする、付記2記載の歪み補償装置。
(付記6)
前記制御部は、
前記波形歪みと前記既定量補償部での補償量とに基づいて、前記可変補償部の補償量を可変制御する、
ことを特徴とする、付記5記載の歪み補償装置。
前記既定量補償部及び前記可変補償部は、入力信号と係数パターンとの乗算処理を伴うディジタルフィルタを含む、
ことを特徴とする、付記2記載の歪み補償装置。
(付記8)
前記既定量補償部は、
前記可変補償部が有する係数パターンの種類よりも少ない種類の係数パターンを有する、
ことを特徴とする、付記7記載の歪み補償装置。
前記ディジタルフィルタは、有限インパルス応答フィルタ又は無限インパルス応答フィルタである、
ことを特徴とする、付記7又は8に記載の歪み補償装置。
(付記10)
前記既定量補償部は、
入力信号について出力を選択的に切り換える入力側スイッチと、
前記入力側スイッチの一方の出力を入力とし、前記波形歪みを既定の補償量で補償するディジタルフィルタと、
前記入力側スイッチの他方の出力を入力とし、当該入力に遅延処理を施す遅延処理部と、
前記ディジタルフィルタからの入力及び前記遅延処理部からの入力のいずれか一方を出力として選択的に切り替える出力側スイッチと、をそなえ、
前記制御部は、
当該既定量補償部がオンの場合は前記ディジタルフィルタでの処理結果が出力される一方、当該既定量補償部がオフの場合は前記遅延処理部での処理結果が出力されるように、前記入力側スイッチ及び前記出力側スイッチを切り換える、
ことを特徴とする、付記5または6に記載の歪み補償装置。
前記既定量補償部が有する前記係数パターンは、
当該既定量補償部をオフとした場合に相当する係数パターンを含み、
前記制御部は、
当該既定量補償部がオンの場合は当該係数パターン以外の係数パターンを選択する一方、当該既定量補償部がオフの場合は当該係数パターンを選択することにより、前記既定量補償部の動作のオンオフを切り替えて制御する、
ことを特徴とする、付記5または6に記載の歪み補償装置。
前記既定量補償部は、
前記既定の補償量の正負を反転させる符号制御部をそなえた、
ことを特徴とする、付記1または2に記載の歪み補償装置。
(付記13)
前記符号制御部は、
当該既定量補償部における前記既定の補償量を正の値とする場合は当該既定量補償部に入出力される複素信号の虚数成分の符号をそのままとする一方、前記既定の補償量を負の値とする場合には、前記虚数成分の符号を反転させる、
ことを特徴とする、付記12記載の歪み補償装置。
付記1〜13のいずれか1項に記載の歪み補償装置を有する、
ことを特徴とする、光受信装置。
(付記15)
付記1〜13のいずれか1項に記載の歪み補償装置を有する、
ことを特徴とする、光送受信システム。
2−1〜2−N,3−1〜3−N 既定量補償部
4 可変補償部
5 適応等化処理部
6 モニタ部
7 制御部
8 データ再生部
9 フィルタ係数切替部
10 非線形補償部
21 入力側スイッチ(SW)
22,22A ディジタルフィルタ
23 出力側スイッチ(SW)
24,26 乗算器
25 符号制御部
27 遅延処理部
30,32 PBS
31 局発光部
33,33−1,33−2 90度ハイブリッド
34−1〜34−4 O/E
35−1〜35−4 ADC
40,40A 光受信装置
50 光送信装置
100−1〜100−3 遅延回路
200−1〜200−4 乗算器
300 加算器
Claims (10)
- 受信した光信号の波形歪みをディジタル信号処理により補償する歪み補償装置であって、
前記波形歪みを既定の補償量で補償するとともに、オンオフ切り替えにより補償動作の組合せを変更可能な複数の既定量補償部をそなえ、
前記複数の既定量補償部が縦続接続され、
前記既定量補償部は、
前記既定の補償量の正負を反転させ、当該既定量補償部における前記既定の補償量を正の値とする場合は当該既定量補償部に入出力される複素信号の虚数成分の符号をそのままとする一方、前記既定の補償量を負の値とする場合には、前記虚数成分の符号を反転させる符号制御部をそなえた、
ことを特徴とする、歪み補償装置。 - 前記波形歪みを可変の補償量で補償する可変補償部をさらにそなえ、
前記複数の既定量補償部と前記可変補償部とが縦続接続された、
ことを特徴とする、請求項1記載の歪み補償装置。 - 前記光信号が伝送する光伝送路による前記波形歪みに応じて、前記複数の既定量補償部の動作の組合せを変更して制御する制御部をそなえた、
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の歪み補償装置。 - 前記制御部は、
前記波形歪みと前記既定量補償部での補償量とに基づいて、前記可変補償部の補償量を可変制御する、
ことを特徴とする、請求項3記載の歪み補償装置。 - 前記既定量補償部及び前記可変補償部は、入力信号と係数パターンとの乗算処理を伴うディジタルフィルタを含む、
ことを特徴とする、請求項2記載の歪み補償装置。 - 前記既定量補償部は、
前記可変補償部が有する係数パターンの種類よりも少ない種類の係数パターンを有する、
ことを特徴とする、請求項5記載の歪み補償装置。 - 前記既定量補償部は、
入力信号について出力を選択的に切り換える入力側スイッチと、
前記入力側スイッチの一方の出力を入力とし、前記波形歪みを既定の補償量で補償するディジタルフィルタと、
前記入力側スイッチの他方の出力を入力とし、当該入力に遅延処理を施す遅延処理部と、
前記ディジタルフィルタからの入力及び前記遅延処理部からの入力のいずれか一方を出力として選択的に切り替える出力側スイッチと、をそなえ、
前記制御部は、
当該既定量補償部がオンの場合は前記ディジタルフィルタでの処理結果が出力される一方、当該既定量補償部がオフの場合は前記遅延処理部での処理結果が出力されるように、前記入力側スイッチ及び前記出力側スイッチを切り換える、
ことを特徴とする、請求項3または4記載の歪み補償装置。 - 前記既定量補償部が有する前記係数パターンは、
当該既定量補償部をオフとした場合に相当する係数パターンを含み、
前記制御部は、
当該既定量補償部がオンの場合は当該係数パターン以外の係数パターンを選択する一方、当該既定量補償部がオフの場合は当該係数パターンを選択することにより、前記既定量補償部の動作のオンオフを切り替えて制御する、
ことを特徴とする、請求項3又は4に記載の歪み補償装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の歪み補償装置を有する、
ことを特徴とする、光受信装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の歪み補償装置を有する、
ことを特徴とする、光送受信システム。
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