JP4517423B2 - 分散補償モジュール、線路切替装置および光通信システム - Google Patents

分散補償モジュール、線路切替装置および光通信システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号光波長帯域において光伝送路の分散を補償する分散補償モジュール、光通信ネットワークの光伝送路を伝搬する信号光波長帯域の信号光のうち所定波長帯域の信号光を分波して線路切替を行うとともに分散補償を行う線路切替装置、および、上記の分散補償モジュールを備える光通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムにおいて信号光を伝搬する光伝送路として、一般にシングルモード光ファイバが用いられている。このシングルモード光ファイバは、波長1.3μm付近で波長分散(単に「分散」という。)が零であり、波長1.55μm帯で分散が正であり、波長1.3μm帯および波長1.55μm帯でシングルモードである。また、シングルモード光ファイバは、シリカガラスを主成分として、コアにGeO2が添加されたものであり、あるいは、コアが純シリカであってクラッドにF元素が添加されたものである。このようなシングルモード光ファイバの伝送損失は波長1.55μm帯で最も小さい。
【0003】
このようなシングルモード光ファイバが光伝送路として用いられる光通信システムでは、信号光の波長帯域として、シングルモード光ファイバの分散が小さい波長1.3μm帯が用いられ、或いは、シングルモード光ファイバの伝送損失が最も小さい波長1.55μm帯が用いられる。また、波長1.55μm帯の信号光を光増幅することができる光ファイバ増幅器が開発されていることから、信号光波長帯域として波長1.55μm帯が好適に用いられている。
【0004】
このように信号光波長帯域において光伝送路が分散を有していると、この光伝送路を伝搬する信号光は、伝搬するに従い波形が劣化していき、その波形劣化の程度が大きくなると受信誤りが生じる場合がある。そこで、光伝送路の分散を補償するために分散補償モジュールが設けられる。この分散補償モジュールは、光伝送路の分散とは異符号の分散を有しており、光伝送路の分散を相殺することで、光伝送路を伝搬する際に生じた信号光の波形劣化を修復するものである。
【0005】
また、このような分散補償モジュールは、光伝送路を伝搬する際に生じた信号光の波形劣化の程度に応じて分散補償量を設定することができれば、信号光の波形劣化の程度によらず、その波形劣化を修復することができる。すなわち、例えば信号光が長距離の光伝送路を伝搬して到達した場合のように該信号光の波形劣化が大きいときには、分散補償モジュールは、分散補償量を大きく設定することで、信号光の波形劣化を修復することができる。一方、信号光が短距離の光伝送路を伝搬して到達した場合のように該信号光の波形劣化が小さいときには、分散補償モジュールは、分散補償量を小さく設定することで、信号光の波形劣化を修復することができる。そこで、分散補償量が可変である分散補償モジュールが幾つか提案されている。
【0006】
例えば、特開平11−251973号公報に開示された分散補償モジュールは、送信部から信号光とは別に送出されて到達した試験光を可変分散補償器で分散補償し、この分散補償された試験光の波形劣化の程度を検知し、この検知された波形劣化の程度に基づいて可変分散補償器の分散補償量をフィードバック制御する。このようにすることで、この分散補償モジュールは、送信部から送出されて到達する信号光の波形劣化の程度によらす、その波形劣化を修復することができるというものである。
【0007】
また、特開平11−88261号公報や特開平11−68657号公報に開示された分散補償モジュールは、分散補償された信号光波長帯域内の特定波長の信号光の強度を検出し、この検出された特定波長の信号光の強度が極大または極小となるように、可変分散補償器の分散補償量をフィードバック制御するものである。また、特開平10−41891号公報に開示された分散補償モジュールは、光伝送路と接続される光ファイバに対して環状の光ファイバが光スイッチを介して光結合されたものであり、光スイッチのオン/オフにより分散補償量を調整するものである。さらに、特開平11−88260号公報に開示された分散補償モジュールは、分散補償量が固定値である固定分散補償手段と、分散補償量が可変である可変分散補償手段とを備え、光伝送路の分散を固定分散補償手段で粗く補償するとともに、可変分散補償手段で精密に補償するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の各公報に記載された分散補償モジュールは以下のような問題点を有している。すなわち、特開平11−251973号公報に開示されたものは、送信部から信号光とは別に特別の波形の試験光を送出する必要があるだけでなく、可変分散補償器の分散補償量を制御するための専用の機構を有していることから、全体として構成が複雑かつ大型で高コストのものとなる。特開平10−41891号公報に開示されたものは、環状の光ファイバとの結合/非結合を光スイッチのオン/オフにより制御することから分散補償するか否かの何れか一方を設定することができるのみであり、また、信号光の波長毎に環状の光ファイバを設ける必要があることから大型で高コストのものとなる。特開平11−88260号公報に開示されたものは、光伝送路の分散を固定分散補償手段で粗く補償するとともに可変分散補償手段で精密に補償することから、分散補償量の可変幅が小さい。また、特開平11−251973号公報、特開平11−88261号公報、特開平11−68657号公報および特開平11−88260号公報それぞれは、可変分散補償器の具体的構成について開示が無いか、或いは、開示が不充分である。
【0009】
また、光通信ネットワークの光伝送路を伝搬する信号光波長帯域の信号光のうち所定波長帯域の信号光を分波して線路切替を行う線路切替装置に分散補償モジュールを組み込むことで、この線路切替装置により線路切替とともに分散補償を行うことが考えられる。しかし、この上記のような分散補償モジュールを含む線路切替装置は、上記の分散補償モジュールが有する問題点と同様の問題点を有する。また、分散補償モジュールを含む光通信システムも、上記の分散補償モジュールが有する問題点と同様の問題点を有する。
【0010】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、構成が簡単かつ小型で安価な分散補償モジュール、線路切替装置および光通信システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る分散補償モジュールは、信号光波長帯域において光伝送路の分散を補償する分散補償モジュールであって、(1) 各々、入力ポートおよび出力ポートを有し、信号光波長帯域において入力ポートから出力ポートへ到るまでの光路の分散の符号が光伝送路の分散の符号と異なるN個(N≧2)の分散補償器DC1〜DCNと、(2) 各々、第1、第2および第3のポートを有し、第1のポートに入力した信号光を第2および第3のポートの何れかに切り替えて出力する(N−1)個の光スイッチSW2〜SWNとを備えることを特徴とする。そして、この分散補償モジュールは、(1) (N−1)個の光スイッチSW2〜SWNのうちの光スイッチSWn(2≦n≦N)の第1のポートが、N個の分散補償器DC1〜DCNのうちの分散補償器DCn-1の出力ポートに接続され、(2) 光スイッチSWnの第2のポートが、N個の分散補償器DC1〜DCNのうちの分散補償器DCnの入力ポートに接続されていることを特徴とする。さらに、光通信ネットワークの光伝送路を伝搬する信号光波長帯域の信号光のうち所定波長帯域の信号光を分波して取り出す分波部と、分波部において選択された信号光の波長に応じて分散補償モジュールにおける各光スイッチの動作とを互いに連動させて、分散補償量を可変に制御する制御手段を備え、分波部により取り出される所定波長帯域において光伝送路の分散を補償することを特徴とする。
【0012】
この分散補償モジュールによれば、(N−1)個の光スイッチSW2〜SWNそれぞれの光路切替の状態に応じて、N個の分散補償器DC1〜DCNのうちで信号光が経る分散補償器の個数が決定され、分散補償量が設定される。すなわち、この分散補償モジュールにおける分散補償量は可変である。光伝送路を伝搬してきて分散補償モジュールの入力端に到達した信号光は、このように決定される分散補償量だけ補償されて、分散補償モジュールの出力端から出力される。
【0013】
また、本発明に係る分散補償モジュールは、第1、第2および第3のポートを有し、第1のポートに入力した信号光を第2および第3のポートの何れかに切り替えて出力する光スイッチSW1を更に備え、光スイッチSW1の第2のポートが、N個の分散補償器DC1〜DCNのうちの分散補償器DC1の入力ポートに接続されていることを特徴とする。この場合には、分散補償が不要であるときに、光スイッチSW1において第1のポートP1から第3のポートP3への光路を光伝搬可能な状態とすることで、信号光が何れの分散補償器をも経由しないようにすることができる。
【0014】
また、本発明に係る分散補償モジュールは、N個の分散補償器DC1〜DCNのうちの分散補償器DCNの出力ポートから出力された信号光、および、(N−1)個の光スイッチSW2〜SWNそれぞれの第3のポートから出力された信号光を入力して(さらには、光スイッチSW1の第3のポートから出力された信号光を入力して)、これらの光を1つの出力ポートへ出力する光出力部を更に備えることを特徴とする。この場合には、分散補償モジュールの入力端に入力した信号光の全ては、光出力部を経て分散補償モジュールの出力端に出力される。
【0015】
また、本発明に係る分散補償モジュールは、N個の分散補償器DC1〜DCNそれぞれが、信号光波長帯域における分散が負である分散補償光ファイバを含むことを特徴とする。この場合には、各分散補償器は、挿入損が小さく、各々の長さを調整することにより各々における分散補償量を容易に設定することができ、分散補償が可能な波長帯域が広い。
【0016】
また、本発明に係る分散補償モジュールは、(N−1)個の光スイッチSW2〜SWN(さらには光スイッチSW1)それぞれが、平面型光導波路上に形成され、熱光学素子、音響光学素子または半導体増幅器を利用したものであることを特徴とする。この場合には、各光スイッチは、高速に光路を切り替えることが可能であり、分散補償器としての分散補償光ファイバとの接続性やクロストーク等の点で優れる。特に各光スイッチが音響光学素子または半導体増幅器を利用したものである場合には、更に高速の光路切替が可能となる。
【0018】
また、本発明に係る分散補償モジュールの分波部はアドドロップマルチプレクサを含むことを特徴とする。この場合には、分波して取り出される信号光の波長帯域が一般には固定され、分散補償モジュールの動作を保証すべき波長帯域が固定されるので、分散補償モジュールの設計が容易である。
【0019】
また、本発明に係る分散補償モジュールの分波部は光クロスコネクトを含むことを特徴とする。この場合には、信号光の波長の選択の自由度が増す。また、分散補償の可変量を光クロスコネクトと併せて設計することにより、システムの安定性を保証することが容易となる。
【0021】
また、本発明に係る分散補償モジュールでは、分波部により取り出される信号光が、該信号光を送出した送信元に関するパイロット信号を含んでおり、信号光に含まれるパイロット信号を受信する受信部と、この受信部により受信されたパイロット信号に基づいて分散補償モジュールにおける各光スイッチの動作を制御する制御部とを更に備えることを特徴とする。この場合には、各スイッチの設定すなわち分散補償量の設定が容易かつ確実に行われる。
【0022】
本発明に係る光通信システムは、光スイッチの切り替えにより分散補償量が設定され、信号光波長帯域において光伝送路の分散を補償する上記の分散補償モジュールを備えることを特徴とする。この光通信システムによれば、光伝送路の分散は分散補償モジュールにより分散される。もし、何等かの原因(例えば経路の切替や経路長の変更)に因り光伝送路の分散が変化しても、分散補償モジュールは、光スイッチの切り替えにより分散補償量が適切に設定されて、光伝送路の分散を補償することができるので、この光通信システムは、信号光の波形劣化を抑制することができて、良好な光伝搬特性を有する。また、分散補償モジュールでは光スイッチの切り替えにより分散補償量が設定されるので、分散補償量の設定に要する時間が短く、システムの信頼性が高い。
【0023】
また、本発明に係る光通信システムでは、(1) 光伝送路は、第1の局と第2の局との間で複数の経路を有しており、複数の経路のうちの何れかの経路が選択されて用いられるものであって、(2) 光伝送路の複数の経路のうちの何れかの経路を選択して利用に供するとともに、分散補償モジュールの光スイッチの切り替えにより分散補償量を設定する制御手段を更に備えることを特徴とする。例えば、第1の局と第2の局との間の光伝送路として現用系(通常時に使用)と予備系(異常時または故障時に使用)とが有る場合であって、現用系および予備系それぞれの累積分散が異なるようなときであっても、制御手段により、現用系および予備系のうちの何れかの経路が選択されて利用に供されるとともに、分散補償モジュールの光スイッチが切り替えられて分散補償量が設定されるので、如何なる経路が選択されても、信号光の波形劣化を抑制することができて、良好な光伝搬特性を有することができる。
【0024】
また、本発明に係る光通信システムでは、制御手段は、光伝送路の経路選択と分散補償モジュールの分散補償量設定とを略同時に行うことを特徴とする。この場合には、制御手段により経路選択と分散補償量設定とが略同時に行われるので、分散補償量の設定に要する時間が更に短く、システムの信頼性が更に高い。
【0025】
また、本発明に係る光通信システムでは、分散補償モジュールは、第1の局、第2の局、または、第1の局と第2の局との間にある中継局に設けられていることを特徴とする。これら何れの場合にも、分散補償モジュールは、第1の局の送信器から第2の局の受信器までの経路の累積分散に応じて、分散補償量が設定される。
【0026】
また、本発明に係る光通信システムでは、光伝送路はリング型ネットワーク構成であることを特徴とする。光伝送路がリング型ネットワーク構成である場合には、複数の経路のうちの1つの経路(予備系)が折り返し構成とされて、その折り返し点の変更により累積分散が大きく変化する。一般には、折り返し点となり得る位置が既知であり、すなわち、累積分散としてとり得る値が既知であるので、折り返し点の変更があっても、分散補償モジュールは適切な分散補償量が設定されて、信号光の波形劣化を抑制することができて、良好な光伝搬特性を有する。
【0027】
また、本発明に係る光通信システムでは、信号光の少なくとも1波は波長1530nm〜1565nmの範囲内にあることを特徴とする。光通信システムでは、波長1.3μm付近で分散が零であって波長1.55μm付近で伝送損失が最も小さい石英系のシングルモード光ファイバが一般に用いられる。このとき、用いられる信号光が波長1.55μm帯(1530nm〜1565nm)のものであれば、この信号光は、光伝送路を伝送する際の損失が最も小さくなり、分散補償モジュールを通過した後の累積損失を低く抑えることができる。
【0028】
また、本発明に係る光通信システムでは、信号光の少なくとも1波はビットレートが10Gb/s以上であることを特徴とする。この場合には、累積分散に因る信号光の波形劣化が顕著になるが、この光通信システムにおいては、分散補償量可変の分散補償モジュールを用いるので、波形劣化が顕著になることがなく、良好な光伝搬特性が得られる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0030】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態に係る分散補償モジュールについて説明する。図1は、第1の実施形態に係る分散補償モジュール1の構成図である。この分散補償モジュール1は、4個の光スイッチSW1〜SW4、4個の分散補償器DC1〜DC4および光出力部11を備える。分散補償モジュール1の入力端1aと出力端1bとの間に、各光スイッチSWn(1≦n≦4)と各分散補償器DCn(1≦n≦4)とが交互に設けられている。
【0031】
各分散補償器DCn(1≦n≦4)は、入力ポートPiおよび出力ポートPoを有している。信号光波長帯域(例えば波長1.55μm帯)において、各分散補償器DCnの入力ポートPiから出力ポートPoへ到るまでの光路の分散の符号は、この分散補償モジュール1が補償しようとする光伝送路91の分散の符号と異なる。例えば、光伝送路91が波長1.55μmで正の分散を有するシングルモード光ファイバである場合には、各分散補償器DCnは波長1.55μmで負の分散を有する。
【0032】
各光スイッチSWn(1≦n≦4)は、第1のポートP1、第2のポートP2および第3のポートP3を有している。各光スイッチSWnは、第1のポートP1に入力した信号光を、第2のポートP2および第3のポートP3の何れかに切り替えて出力する。各光スイッチSWn(1≦n≦4)における第2のポートP2および第3のポートP3の何れかへの信号光の出力の切り替えは、この分散補償モジュール1の入力端1aに入力する信号光の波形劣化の程度に応じて制御され、或いは、この信号光が送出後に伝搬してきた光伝送路91の距離すなわち累積分散に応じて制御される。
【0033】
初段の光スイッチSW1の第1のポートP1は、この分散補償モジュール1の入力端1aに接続されている。第2段目以降の各光スイッチSWn(2≦n≦4)の第1のポートP1は、分散補償器DCn-1の出力ポートPoに接続されている。各光スイッチSWn(1≦n≦4)の第2のポートP2は、分散補償器DCnの入力ポートPiに接続されている。各光スイッチSWn(1≦n≦4)の第3のポートP3は、最終的には、光出力部11に光学的に接続されている。
【0034】
光出力部11は、最終段の分散補償器DC4の出力ポートPoおよび各光スイッチSWn(1≦n≦4)の第3のポートP3から出力された光を入力して、これらの光を分散補償モジュール1の出力端1bから外部へ出力させる。この光出力部11は、好適には光合波器または光路切替器である。
【0035】
図2は、分散補償器DCnとしての分散補償光ファイバの分散特性の1例を説明する図である。各分散補償器DCnは分散補償光ファイバであるのが好適である。すなわち、各分散補償器DCnとして分散補償光ファイバを用いれば、挿入損が小さく、各々の長さを調整することにより各々における分散補償量を容易に設定することができ、分散補償が可能な波長帯域が広い。波長1.55μmで負の分散を有する分散補償光ファイバを用いた場合には、波長1.55μmで正の分散を有するシングルモード光ファイバ(光伝送路91)の分散を補償するのに好適である。さらに、シングルモード光ファイバが波長1.55μmで正の分散スロープを有するのに対して、分散補償光ファイバが波長1.55μmで負の分散スロープを有する場合には、広い波長帯域で分散を補償することができる。
【0036】
図3は、光スイッチSWnの構成の1例を示す図である。この図に示すように、各光スイッチSWnは、平面型光導波路上に形成され、熱光学素子、音響光学素子または半導体増幅器を利用したものであるのが好適である。すなわち、光スイッチSWnは、基板100上に光導波路101および102が形成されており、光導波路101が第1のポートP1と第2のポートP2との間に形成され、光導波路102が第3のポートP3を一端として形成されている。また、光導波路101と光導波路102とは、カプラ103により光結合され、カプラ104によっても光結合されている。さらに、カプラ103とカプラ104との間の光導波路101の上に温度調整素子105が設けられ、カプラ103とカプラ104との間の光導波路102の上に温度調整素子106が設けられている。温度調整素子105および106それぞれは、例えばヒータやペルチエ素子などである。
【0037】
このようにマッハツェンダ型干渉計の構成を有する光スイッチSWnは、温度調整素子105,106により光導波路101,102の温度を調整することにより、第1のポートP1に入力した信号光を、第2のポートP2および第3のポートP3の何れかに切り替えて出力することができる。この光スイッチSWnは、高速に切り替えることが可能であり、分散補償器DCnとしての分散補償光ファイバとの接続性やクロストーク等の点で優れる。また、この光スイッチSWnは、切り替え時間を1秒以下にすることができ、光通信システムにおける情報伝送に大きな影響を与えることがない。加えて、半導体光増幅器や音響光学素子をベースとした光スイッチを用いることにより、更に高速の光路切替を実現することができ、光通信システムの信頼性の向上が図れる。
【0038】
次に、この分散補償モジュール1の動作について説明する。例えば、初段の光スイッチSW1において第1のポートP1から第3のポートP3への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、分散補償モジュール1の入力端1aに到達した信号光は、何れの分散補償器DCnにより分散補償されることなく、光出力部11を経て、分散補償モジュール1の出力端1bから出力される。
【0039】
初段の光スイッチSW1において第1のポートP1から第2のポートP2への光路が光伝搬可能な状態となっていて、第2段目の光スイッチSW2において第1のポートP1から第3のポートP3への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、分散補償モジュール1の入力端1aに到達した信号光は、第1段目の分散補償器DC1により分散補償され、光出力部11を経て、分散補償モジュール1の出力端1bから出力される。
【0040】
第2段目までの光スイッチSW1およびSW2それぞれにおいて第1のポートP1から第2のポートP2への光路が光伝搬可能な状態となっていて、第3段目の光スイッチSW3において第1のポートP1から第3のポートP3への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、分散補償モジュール1の入力端1aに到達した信号光は、2つの分散補償器DC1およびDC2により分散補償され、光出力部11を経て、分散補償モジュール1の出力端1bから出力される。
【0041】
第3段目までの光スイッチSW1〜SW3それぞれにおいて第1のポートP1から第2のポートP2への光路が光伝搬可能な状態となっていて、第4段目の光スイッチSW4において第1のポートP1から第3のポートP3への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、分散補償モジュール1の入力端1aに到達した信号光は、3つの分散補償器DC1〜DC3により分散補償され、光出力部11を経て、分散補償モジュール1の出力端1bから出力される。
【0042】
また、全ての光スイッチSW1〜SW4それぞれにおいて第1のポートP1から第2のポートP2への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、分散補償モジュール1の入力端1aに到達した信号光は、全ての分散補償器DC1〜DC4により分散補償され、光出力部11を経て、分散補償モジュール1の出力端1bから出力される。
【0043】
このように、この分散補償モジュール1は、各光スイッチSWn(1≦n≦4)の光路切替の状態に応じて決定される分散補償量を有することとなり、その分散補償量が可変である。そして、光伝送路91を伝搬してきて分散補償モジュール1の入力端1aに到達した信号光は、このように決定される分散補償量だけ補償されて、分散補償モジュール1の出力端1bから出力される。このように本実施形態に係る分散補償モジュール1は、構成が簡単かつ小型で安価である。
【0044】
分散補償モジュール1の分散補償量すなわち各光スイッチSWn(1≦n≦4)の光路切替の設定は、分散補償モジュール1の入力端1aに到達した信号光の波形劣化の程度を検出して、この検出結果に基づいて行ってもよい。或いは、信号光を送出した送信元に関するパイロット信号を該信号光に含ませておき、このパイロット信号に基づいて該信号光を送出した送信元までの光伝送路91の距離または累積分散を求め、これに基づいて各光スイッチSWn(1≦n≦4)の動作を制御してもよい。或いは、その他の手段により送信元までの光伝送路91の距離または累積分散の情報を得て、これに基づいて各光スイッチSWn(1≦n≦4)の動作を制御してもよい。或いは、信号光の波長が送信元によって異なる場合には、信号光の波長に基づいて各光スイッチSWn(1≦n≦4)の動作を制御してもよい。
【0045】
なお、本実施形態では、分散補償モジュール1の入力端1aの直後に光スイッチSW1を設けることで、分散補償が不要である場合には、信号光が何れの分散補償器をも経由しないようにすることができる。しかし、入力端1aに到達するまでに信号光が光伝送路91を伝搬する距離が常に一定距離以上であって、常に分散補償することが必要である場合には、光スイッチSW1を設ける必要はなく、信号光が少なくとも初段の分散補償器DC1を経由するようにすればよい。
【0046】
本実施形態では、光出力部11を設けることで、分散補償モジュール1の入力端1aに入力した信号光の全てを出力端1bに出力するようにしている。しかし、光出力部11を設けることなく、各光スイッチSWnの第3のポートP3から出力された信号それぞれを互いに異なる出力端に出力するようにしてもよい。
【0047】
また、必要に応じて光増幅器が設けられるのも好適である。光増幅器の挿入位置は任意である。例えば、各光スイッチSWnと光出力部11との間に光増幅器を挿入することにより、信号光を送出した送信元までの光伝送路91の距離すなわち信号光のパワーに応じて各々の光増幅器における光増幅利得を設定して、利得一定制御による信号光の光増幅を行うことができる。
【0048】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る分散補償モジュールについて説明する。図4は、第2の実施形態に係る分散補償モジュール2の構成図である。また、この図には受信部82も示されている。この分散補償モジュール2は、1個の光スイッチSW2、2個の分散補償器DC1およびDC2、ならびに、光増幅器22を備える。分散補償モジュール2の入力端2aと出力端2bとの間に、分散補償器DC1、光スイッチSW2、分散補償器DC2および光増幅器22が順に設けられている。光スイッチSW2は、第1の実施形態で説明したものと同様のものである。分散補償器DC1およびDC2も、第1の実施形態で説明したものと同様のものである。
【0049】
前段の分散補償器DC1の入力ポートPiは、分散補償モジュール2の入力端2aと接続され、さらに光伝送路92Aと接続されている。光スイッチSW2の第1のポートP1は、前段の分散補償器DC1の出力ポートPoに接続されている。光スイッチSW2の第2のポートP2は、後段の分散補償器DC2の入力ポートPiに接続されている。光スイッチSW2の第3のポートP3は、分散補償モジュール2の出力端2cと接続され、さらに受信部82に接続されている。また、後段の分散補償器DC2の出力ポートPoは、分散補償モジュール2の出力端2bと接続され、さらに光伝送路92Bと接続されている。
【0050】
次に、この分散補償モジュール2の動作について説明する。光スイッチSW2において第1のポートP1から第3のポートP3への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、分散補償モジュール2の入力端2aに到達した信号光は、前段の分散補償器DC1のみにより分散補償され、分散補償モジュール2の出力端2cから出力され、受信部82により受信される。一方、光スイッチSW2において第1のポートP1から第2のポートP2への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、分散補償モジュール2の入力端2aに到達した信号光は、2つの分散補償器DC1およびDC2により分散補償され、光増幅器22により光増幅された後に、分散補償モジュール2の出力端2bから出力され、光伝送路92Bをさらに伝搬していく。
【0051】
このように、この分散補償モジュール2は、光スイッチSW2の光路切替の状態に応じて決定される分散補償量を有することとなり、その分散補償量が可変である。そして、光伝送路92Aを伝搬してきて分散補償モジュール2の入力端2aに到達した信号光は、このように決定される分散補償量だけ補償されて、分散補償モジュール2の出力端2bおよび2cの何れかから出力される。このように本実施形態に係る分散補償モジュール2は、構成が簡単かつ小型で安価である。
【0052】
分散補償モジュール2の分散補償量すなわち光スイッチSW2の光路切替の設定は、分散補償モジュール2の入力端2aに到達した信号光の波形劣化の程度を検出して、この検出結果に基づいて行ってもよい。或いは、信号光を送出した送信元に関するパイロット信号を該信号光に含ませておき、このパイロット信号に基づいて該信号光を送出した送信元までの光伝送路92Aの距離または累積分散の情報を得て、これに基づいて光スイッチSW2の動作を制御してもよい。或いは、その他の手段により送信元までの光伝送路92Aの距離または累積分散を求め、これに基づいて光スイッチSW2の動作を制御してもよい。或いは、信号光の波長が送信元によって異なる場合には、信号光の波長に基づいて光スイッチSW2の動作を制御してもよい。
【0053】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る線路切替装置について説明する。図5は、第3の実施形態に係る線路切替装置3の構成図である。また、この図には送信部73Aおよび73Bも示されている。この線路切替装置3は、分波部33、分散補償器DC1、光スイッチSW2、分散補償器DC2および光出力部31を、この順に備える。
【0054】
光スイッチSW2は、第1の実施形態で説明したものと同様のものである。分散補償器DC1およびDC2も、第1の実施形態で説明したものと同様のものである。光出力部31も、第1の実施形態で説明した光出力部11と略同様のものである。すなわち、分散補償器DC1、光スイッチSW2、分散補償器DC2および光出力部31により、分散補償量が可変である分散補償モジュールが構成されている。そして、この分散補償モジュールおよび分波部33により線路切替装置3が構成される。
【0055】
分波部33は、第1のポートP1、第2のポートP2および第3のポートP3を有している。分波部33は、光伝送路93Aを伝搬して第1のポートP1に到達した信号光波長帯域の信号光のうち、所定波長帯域の信号光を分波して第3のポートP3へ出力し、その他の帯域の信号光を第2のポートP2へ出力して光伝送路93Aをさらに伝搬させる。
【0056】
分波部33としては、ADM(Add Drop Multiplexer)や光XC(Cross Connect)が好適に用いられる。ADMは、第1のポートP1に入力した信号光のうち所定波長帯域のものを分波して第3のポートP3へ取り出す(drop)とともに、その所定波長帯域の信号光以外の信号光に、その所定波長帯域の信号光を新たに加えて(add)、これらを第2のポートP2へ出力する。分波部33としてADMが用いられる場合、第3のポートP3へ取り出される信号光の波長帯域が一般には固定され、線路切替装置3の動作を保証すべき波長帯域が固定されるので、線路切替装置3の設計が容易である。
【0057】
光XCは、一般には多数の光スイッチがマトリックス状に配されて多入力多出力であり、各光スイッチにおける光路切替により、或る入力ポートに入力した信号光が出力される出力ポートの位置が決定される。分波部33として光XCが用いられる場合、信号光の波長の選択の自由度が増すので好適である。また、分散補償の可変量を光XCと併せて設計することにより、システムの安定性を保証することが容易となる。また、分波部33による分波作用と光スイッチSW2の動作とを互いに連動させて制御することにより、光通信ネットワーク全体の信頼性が増すので好適である。
【0058】
前段の分散補償器DC1の入力ポートPiは、分波部33の第3のポートP3と接続されている。光スイッチSW2の第1のポートP1は、前段の分散補償器DC1の出力ポートPoに接続されている。光スイッチSW2の第2のポートP2は、後段の分散補償器DC2の入力ポートPiに接続されている。光出力部21は、後段の分散補償器DC2の出力ポートPoおよび光スイッチSW2の第3のポートP3から出力された光を入力して、光伝送路93Bへ出力する。
【0059】
次に、この線路切替装置3の動作について説明する。ここで、送信部73Aおよび73Bならびに線路切替装置3は、光伝送路93Aで接続されて光通信ネットワークを構成する一部であるとする。また、送信部73Aおよび73Bそれぞれから送出された信号光は線路切替装置3により光路が切り替えられて光伝送路93Bを伝搬すべきものであるとする。
【0060】
送信部73Aおよび73Bの何れでもない送信元から送出され光伝送路93Aを伝搬してきて線路切替装置3に到達した信号光は、分波部33の第1のポートP1に入力し、分波部33の第2のポートP2から出力されて、光伝送路93Aをさらに伝搬していく。しかし、送信部73Aまたは73Bから送出され光伝送路93Aを伝搬してきて線路切替装置3に到達した信号光は、分波部33の第1のポートP1に入力し、分波部33の第3のポートP3から出力されて、前段の分散補償器DC1に入力する。
【0061】
そして、前段の分散補償器DC1に入力した信号光は、光スイッチSW2において第1のポートP1から第3のポートP3への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、前段の分散補償器DC1のみにより分散補償され、光出力部31を経て光伝送路93Bへ出力される。図に示すように、送信部73Aから送出された信号光は、線路切替装置3へ到達するまでの光伝送路93Aの伝搬経路が短く、その伝搬経路の累積分散量が比較的小さいのであれば、前段の分散補償器DC1のみにより分散補償されるのが好適である。
【0062】
一方、光スイッチSW2において第1のポートP1から第2のポートP2への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、信号光は、2つの分散補償器DC1およびDC2により分散補償され、光出力部31を経て光伝送路93Bへ出力される。図に示すように、送信部73Bから送出された信号光は、線路切替装置3へ到達するまでの光伝送路93Aの伝搬経路が長く、その伝搬経路の累積分散量が比較的大きいのであれば、2つの分散補償器DC1およびDC2により分散補償されるのが好適である。
【0063】
このように、この線路切替装置3は、線路の切替を行うだけでなく、切り替えた信号光に対しては、光スイッチSW2の光路切替の状態に応じて決定される分散補償量だけ補償する。その分散補償量は可変である。そして、光伝送路93Aを伝搬してきて光伝送路93Bへ線路切替されるべき信号光は、このように決定される分散補償量だけ補償されて、光伝送路93Bへ出力される。このように本実施形態に係る線路切替装置3は、構成が簡単かつ小型で安価である。また、この線路切替装置3を用いれば、光通信ネットワークとしての自由度を増すことができる。
【0064】
線路切替装置3の分散補償量すなわち光スイッチSW2の光路切替の設定は、線路切替をすべき信号光の波形劣化の程度を検出して、この検出結果に基づいて行ってもよい。或いは、信号光を送出した送信元に関するパイロット信号を該信号光に含ませておき、このパイロット信号に基づいて該信号光を送出した送信元までの光伝送路93Aの距離または累積分散の情報を得て、これに基づいて光スイッチSW2の動作を制御してもよい。或いは、その他の手段により送信元までの光伝送路93Aの距離または累積分散を求め、これに基づいて光スイッチSW2の動作を制御してもよい。或いは、信号光の波長が送信元によって異なる場合には、信号光の波長に基づいて光スイッチSW2の動作を制御してもよい。
【0065】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る線路切替装置について説明する。図6は、第4の実施形態に係る線路切替装置4の構成図である。この線路切替装置4は、分波部43、分散補償器DC1、光スイッチSW2、分散補償器DC2、光出力部41、受信部44および制御部45を備える。
【0066】
光スイッチSW2は、第1の実施形態で説明したものと同様のものである。分散補償器DC1およびDC2も、第1の実施形態で説明したものと同様のものである。光出力部41も、第1の実施形態で説明した光スイッチ11と略同様のものである。すなわち、分散補償器DC1、光スイッチSW2、分散補償器DC2および光出力部41により、分散補償量が可変である分散補償モジュールが構成されており、この点では第3の実施形態と同様である。そして、この分散補償モジュール、分波部43、受信部44および制御部45により線路切替装置3が構成される。
【0067】
本実施形態では、信号光を送出した送信元に関するパイロット信号を該信号光に含ませておく。分波部43は、このパイロット信号とともに信号光を分波する。受信部44は、このパイロット信号を受信し、制御部45は、受信部44により受信されたパイロット信号に基づいて光スイッチSW2の動作を制御する。すなわち、受信部44が受信したパイロット信号に基づいて、制御部45は、送信元から線路切替装置4へ到達するまでの光伝送路94Aの伝搬経路が短く、その伝搬経路の累積分散量が比較的小さいと判断した場合には、光スイッチSW2の第1のポートP1から第3のポートP3への光路に切り替える。一方、制御部45は、送信元から線路切替装置4へ到達するまでの光伝送路94Aの伝搬経路が長く、その伝搬経路の累積分散量が比較的大きいと判断した場合には、光スイッチSW2の第1のポートP1から第2のポートP2への光路に切り替える。
【0068】
次に、この線路切替装置4の動作について説明する。光伝送路94Aを伝搬してきて光伝送路94Bへ線路切替されるべき信号光は、線路切替装置4に到達して、分波部43により分波され、前段の分散補償器DC1に入力する。この際に、この信号光に含まれていたパイロット信号は、受信部44により受信される。制御部45により、受信部44により受信されたパイロット信号に基づいて、送信元から線路切替装置4へ到達するまでの光伝送路94Aの伝搬経路が判断され、その伝搬経路の累積分散量が判断される。そして、この判断結果に基づいて、制御部45により光スイッチSW2の光路が切り替えられる。
【0069】
前段の分散補償器DC1に入力した信号光は、光スイッチSW2において第1のポートP1から第3のポートP3への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、前段の分散補償器DC1のみにより分散補償され、光出力部41を経て光伝送路94Bへ出力される。一方、光スイッチSW2において第1のポートP1から第2のポートP2への光路が光伝搬可能な状態となっていれば、2つの分散補償器DC1およびDC2により分散補償され、光出力部41を経て光伝送路94Bへ出力される。
【0070】
すなわち、送信元から線路切替装置4へ到達するまでの光伝送路94Aの伝搬経路の累積分散量が小さければ、前段の分散補償器DC1のみにより分散補償され、光出力部41を経て光伝送路94Bへ出力される。一方、光伝送路94Aの伝搬経路の累積分散量が大きければ、2つの分散補償器DC1およびDC2により分散補償され、光出力部41を経て光伝送路94Bへ出力される。
【0071】
このように、この線路切替装置4は、線路の切替を行うだけでなく、切り替えた信号光に対しては、光スイッチSW2の光路切替の状態に応じて決定される分散補償量だけ補償する。その分散補償量は可変である。そして、光伝送路94Aを伝搬してきて光伝送路94Bへ線路切替されるべき信号光は、このように決定される分散補償量だけ補償されて、光伝送路94Bへ出力される。このように本実施形態に係る線路切替装置4は、構成が簡単かつ小型で安価である。また、この線路切替装置3を用いれば、光通信ネットワークとしての自由度を増すことができる。さらに、本実施形態では、信号光を送出した送信元に関するパイロット信号を該信号光に含ませておいて、このパイロット信号に基づいて光スイッチSW2を制御するので、分散補償量の設定が容易かつ確実である。
【0072】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係る光通信システムについて説明する。図7は、第5の実施形態に係る光通信システム5の構成図である。この光通信システム5は、4つの局51〜54を備えており、局51と局52との間がパス61により接続され、局52と局53との間がパス62により接続され、局53と局54との間がパス63により接続され、また、局54と局51との間がパス64により接続されている。
【0073】
この光通信システム5において、送信局51から受信局53に到る光伝送路の経路は、パス61および62を順次に経る経路(これを通常時に使用される現用系経路とする。)と、パス64および63を順次に経る経路(これを異常時または故障時に使用される予備系経路とする。)とがある。ここで、パス61の分散をD1とし長さをL1とする。パス62の分散をD2とし長さをL2とする。パス63の分散をD3とし長さをL3とする。また、パス64の分散をD4とし長さをL4とする。
【0074】
このとき、現用系経路の累積分散はD11+D22であり、予備系経路の累積分散はD33+D44である。現用系経路および予備系経路それぞれの累積分散が異なっている場合には、送信局51から受信局53に到る光伝送路の経路の切り替えに伴い、各経路の累積分散も変化する。そこで、本実施形態に係る光通信システム5は、分散補償量が可変である分散補償モジュールを設けることで、このような光伝送路の経路の切り替えがあっても、常に良好な光伝搬特性を維持することができるものである。
【0075】
図8は、第5の実施形態に係る光通信システム5の送信局51の構成例を示す図である。この図に示す送信局51は、送信器511、分散補償モジュール512、光スイッチ513および制御部514を備える。送信器511は信号光を送出する。分散補償モジュール512は、既に説明した分散補償量が可変であるものであって、送信局51から受信局53に到る経路(現用系経路または予備系経路)の分散を補償する。光スイッチ513は、パス61および64のうちの何れかへ信号光を送出する。また、制御部514は、光スイッチ513における経路切り替えを制御することで、現用系経路および予備系経路の何れかの経路を選択して利用に供するとともに、分散補償モジュール512の分散補償量を設定する。制御部514による分散補償モジュール512の分散補償量の設定は、分散補償モジュール512内にある光スイッチの光路選択により行われる。
【0076】
図9は、第5の実施形態に係る光通信システム5の送信局51の他の構成例を示す図である。送信器511、光スイッチ513、分散補償器515、分散補償器516および制御部517を備える。分散補償器515は、送信局51から中継局52を経て受信局53に到る現用系経路の分散を補償する。分散補償器516は、送信局51から中継局54を経て受信局53に到る予備系経路の分散を補償する。また、制御部517は、光スイッチ513における経路切り替えを制御することで、現用系経路および予備系経路の何れかの経路を選択して利用に供する。
【0077】
また、受信局53に分散補償モジュールが設けられてもよい。図10は、第5の実施形態に係る光通信システム5の受信局53の構成図である。この図に示す受信局53は、受信器531、分散補償モジュール532、光スイッチ533および制御部534を備える。受信器531は信号光を送出する。分散補償モジュール532は、既に説明した分散補償量が可変であるものであって、送信局51から受信局53に到る経路(現用系経路または予備系経路)の分散を補償する。光スイッチ533は、パス61および64のうちの何れかから到達した信号光を分散補償モジュール532へ出力する。また、制御部534は、光スイッチ533における経路切り替えを制御することで、現用系経路および予備系経路の何れかの経路を選択して利用に供するとともに、分散補償モジュール532の分散補償量を設定する。制御部534による分散補償モジュール532の分散補償量の設定は、分散補償モジュール532内にある光スイッチの光路選択により行われる。
【0078】
さらに、中継局52および54それぞれに分散補償モジュールが設けられてもよい。中継局52に設けられた分散補償モジュールは現用系経路の分散を補償し、中継局54に設けられた分散補償モジュールは予備系経路の分散を補償する。
【0079】
以上のように、本実施形態に係る光通信システム5では、例えば経路の切替や経路長の変更等の何等かの原因に因り光伝送路の分散が変化しても、分散補償モジュールは、その内部に有する光スイッチの切り替えにより分散補償量が適切に設定されて、光伝送路の分散を補償することができる。したがって、この光通信システム5は、信号光の波形劣化を抑制することができて、良好な光伝搬特性を有する。また、分散補償モジュール5では光スイッチの切り替えにより分散補償量が設定されるので、分散補償量の設定に要する時間が短く、システムの信頼性が高い。
【0080】
本実施形態の如く、現用系経路と予備系経路それぞれの累積分散が異なるようなときであっても、制御部514または534により、現用系および予備系のうちの何れかの経路が選択されて利用に供されるとともに、分散補償モジュール512または532の内部の光スイッチが切り替えられて分散補償量が設定されるので、如何なる経路が選択されても、信号光の波形劣化を抑制することができて、良好な光伝搬特性を有することができる。
【0081】
特に、制御部514または534は、光スイッチ513または533による光伝送路の経路選択と、分散補償モジュール512または532の分散補償量設定とを、略同時に行うのが好適である。このようにすることで、分散補償量の設定までに要する時間が更に短くなり、システムの信頼性が更に高くなる。現用系から予備系への切り替え制御のアルゴリズムについて、本実施形態を従来例(例えば特開平10−84317号公報に記載の技術)と比較すると、以下のとおりである。
【0082】
従来例では、(1) 現用系経路に異常が発生したことを検知すると、(2) その異常が発生した箇所を特定し、(3) その異常箇所を回避し得る予備系経路を選択し、(4) その選択された予備系経路へ切り替える。そして、予備系経路への切替が終了した後に、(5a) その予備系経路の伝送特性(特に累積分散特性)を評価し、(6a) この評価結果に基づいて最適な分散補償量を決定し、(7a) 分散補償モジュールにおける分散補償量を設定する。或いは、予備系経路への切替が終了した後に、(5b) その予備系経路の伝送特性(特に累積分散特性)を評価し、(6b) 分散補償モジュールにおける分散補償量を制御し、(7b) この制御により分散補償が充分になされた否かを判定して、分散補償が充分になされたと判定されるまで上記(5b),(6b)および(7b)を繰り返す。
【0083】
これに対して、本実施形態では、上記(1),(2)および(3)については上記従来例と同様であるが、予備系経路を選択した後に、(4) その選択された予備系経路へ切り替えると同時に、その選択された予備系経路に応じて分散補償モジュールにおける分散補償量を設定する。また、これらと同時に、送受信系をも切り替えてもよい。このように、本実施形態では、分散補償量の設定までに要する時間が短く、システムの信頼性が高くなる。
【0084】
なお、この光通信システム5において、例えば、波長1.3μm付近で分散が零であって波長1.55μm付近で伝送損失が最も小さい石英系のシングルモード光ファイバがパス61〜64として用いられる。このとき、用いられる信号光が波長1.55μm帯(1530nm〜1565nm)のものであるのが好適である。この場合、この信号光は、パス61〜64を伝送する際の損失が最も小さくなり、分散補償モジュールを通過した後の累積損失を小さく抑えることができる。また、ビットレートが10Gb/s以上である場合には、累積分散に因る信号光の波形劣化が顕著になるが、この光通信システム5においては、分散補償量可変の分散補償モジュールを用いるので、波形劣化が顕著になることがなく、良好な光伝搬特性が得られる。
【0085】
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態に係る光通信システムについて説明する。図11は、第6の実施形態に係る光通信システム6の構成図である。この光通信システム6は、4つの局51〜54を備えており、局51と局52との間がパス61aおよび61bにより接続され、局52と局53との間がパス62aおよび62bにより接続され、局53と局54との間がパス63aおよび63bにより接続され、また、局54と局51との間がパス64aおよび64bにより接続されている。
【0086】
この光通信システム6は、光伝送路がリング型ネットワーク構成となっている。すなわち、親局51に対して3つの子局52〜53がリング状に配置されている。親局51は、送信器511aおよび511b、分散補償モジュール512aおよび512b、ならびに、受信器513aおよび513bを備える。パス61a,62a,63aおよび64aを順に経る経路が現用系経路であり、パス64b,63b,62bおよび61bを順に経る経路が予備系経路である。分散補償モジュール512aは、既に説明した分散補償量が可変であるものであって、通常時には、親局51の送信器511aから現用系経路を経て親局51の受信器513aに到る経路の分散を補償する。分散補償モジュール512bは、既に説明した分散補償量が可変であるものであって、現用系経路のみが異常または故障であるときに用いられ、親局51の送信器511bから予備系経路を経て親局51の受信器513bに到る経路の分散を補償する。
【0087】
このような光通信システム6において、例えば、親局51と子局54との間のパス64aおよび64bの双方が異常または故障であるときには、上述した現用系経路(パス61a,62a,63aおよび64aを順に経る経路)を利用することができないだけでなく、予備系経路(パス64b,63b,62bおよび61bを順に経る経路)をも利用することができない。そこで、このような場合には、送信器511aからパス61a,62aおよび63aを順に経て子局54に至り、この子局54で折り返してパス63b,62b,61bおよび分散補償モジュール512bを順に経て受信器513bに到る経路が選択される。
【0088】
このように、経路が折り返されるような場合、経路の累積分散が大きくことなる。しかし、本実施形態では、分散補償モジュール512aおよび512bそれぞれは、分散補償量が可変であるので、折り返し点に応じて適切に分散補償量を設定することで、常に良好な光伝搬特性を有することができる。また、一般には、折り返し点となり得る位置(子局52〜54)が既知であり、すなわち、累積分散としてとり得る値が既知であるので、折り返し点の変更があっても、分散補償モジュール512aまたは512bは適切な分散補償量が設定されて、信号光の波形劣化を抑制することができて、良好な光伝搬特性を有する。
【0089】
なお、この光通信システム6においても、例えば、波長1.3μm付近で分散が零であって波長1.55μm付近で伝送損失が最も小さい石英系のシングルモード光ファイバがパス61a〜64a,61b〜64bとして用いられる。このとき、用いられる信号光が波長1.55μm帯(1530nm〜1565nm)のものであるのが好適である。この場合、この信号光は、パス61a〜64a,61b〜64bを伝送する際の損失が最も小さくなり、分散補償モジュールを通過した後の累積損失を小さく抑えることができる。また、ビットレートが10Gb/s以上である場合には、累積分散に因る信号光の波形劣化が顕著になるが、この光通信システム5においては、分散補償量可変の分散補償モジュールを用いるので、波形劣化が顕著になることがなく、良好な光伝搬特性が得られる。
【0090】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明に係る分散補償モジュールよれば、(N−1)個またはN個の光スイッチとN個の分散補償器とが交互に設けられており、各光スイッチの光路切替の状態に応じて、N個の分散補償器のうちで信号光が経る分散補償器の個数が決定され、分散補償量が設定される。また、この分散補償モジュールにおける分散補償量は可変であり、その分散補償量を大きく変化させることができる。光伝送路を伝搬してきて分散補償モジュールの入力端に到達した信号光は、このように決定される分散補償量だけ補償されて、分散補償モジュールの出力端から出力される。このように、本発明に係る分散補償モジュールは、構成が簡単かつ小型で安価である。なお、分散補償器と同数のN個の光スイッチを備える場合には、分散補償が不要であるときに、初段の光スイッチの光路設定により、信号光が何れの分散補償器をも経由しないようにすることができる。
【0091】
また、光出力部を更に備えて、N個の分散補償器のうちの最終段の分散補償器の出力ポートから出力された信号光、および、各光スイッチそれぞれから取り出されて出力された信号光を、光出力部を経て1つの出力ポートへ出力する場合には、分散補償モジュールの入力端に入力した信号光の全ては、光出力部を経て分散補償モジュールの出力端に出力されるので、さらに他の光伝送路で伝搬させることができる。
【0092】
また、各分散補償器は、分散補償光ファイバを含む場合には、挿入損が小さく、各々の長さを調整することにより各々における分散補償量を容易に設定することができ、分散補償が可能な波長帯域が広い。また、各光スイッチは、平面型光導波路上に形成され、熱光学素子、音響光学素子または半導体増幅器を利用したものである場合には、高速に光路を切り替えることが可能であり、分散補償器としての分散補償光ファイバとの接続性やクロストーク等の点で優れる。また、半導体光増幅器や音響光学素子をベースとした光スイッチを用いることで、更に高速の光路切替が可能になる。
【0093】
本発明に係る線路切替装置によれば、光通信ネットワークの光伝送路を伝搬する信号光波長帯域の信号光のうち所定波長帯域の信号光は、分波部により分波されて取り出され、上記の本発明に係る分散補償モジュールにより分散補償される。すなわち、この線路切替装置では、線路の切替が行われるだけでなく、切り替えられた信号光に対しては分散補償が行われる。本発明に係る光路切替装置は、構成が簡単かつ小型で安価である。また、光通信ネットワークとしての自由度を増すことができる。
【0094】
また、分波部がアドドロップマルチプレクサを含む場合には、分波して取り出される信号光の波長帯域が一般には固定され、線路切替装置の動作を保証すべき波長帯域が固定されるので、線路切替装置の設計が容易である。また、分波部が光クロスコネクトを含む場合には、信号光の波長の選択の自由度が増す。また、分散補償の可変量を光クロスコネクトと併せて設計することにより、システムの安定性を保証することが容易となる。
【0095】
また、分波部による分波作用と分散補償モジュールにおける各光スイッチの動作とを互いに連動させて制御する制御手段を更に備える場合には、光通信ネットワーク全体の信頼性が増す。
【0096】
また、分波部により取り出される信号光が、該信号光を送出した送信元に関するパイロット信号を含んでおり、信号光に含まれるパイロット信号を受信する受信部と、この受信部により受信されたパイロット信号に基づいて分散補償モジュールにおける各光スイッチの動作を制御する制御部とを更に備える場合には、各スイッチの設定すなわち分散補償量の設定が容易かつ確実に行われる。
【0097】
本発明に係る光通信システムによれば、光伝送路の分散は上記の分散補償モジュールにより分散される。もし、何等かの原因に因り光伝送路の分散が変化しても、分散補償モジュールは、光スイッチの切り替えにより分散補償量が適切に設定されて、光伝送路の分散を補償することができるので、この光通信システムは、信号光の波形劣化を抑制することができて、良好な光伝搬特性を有する。また、分散補償モジュールでは光スイッチの切り替えにより分散補償量が設定されるので、分散補償量の設定に要する時間が短く、システムの信頼性が高い。
【0098】
また、光伝送路として現用系と予備系とが有る場合であって、現用系および予備系それぞれの累積分散が異なるようなときであっても、制御手段により、現用系および予備系のうちの何れかの経路が選択されて利用に供されるとともに、分散補償モジュールの光スイッチが切り替えられて分散補償量が設定されるので、如何なる経路が選択されても、信号光の波形劣化を抑制することができて、良好な光伝搬特性を有することができる。特に、制御手段が光伝送路の経路選択と分散補償モジュールの分散補償量設定とを略同時に行う場合には、分散補償量の設定に要する時間が更に短く、システムの信頼性が更に高い。
【0099】
また、光伝送路がリング型ネットワーク構成である場合には、複数の経路のうちの1つの経路(予備系)が折り返し構成とされて、その折り返し点の変更により累積分散が大きく変化するが、この折り返し点の変更があっても、分散補償モジュールは適切な分散補償量が設定されて、信号光の波形劣化を抑制することができて、良好な光伝搬特性を有する。
【0100】
また、信号光の少なくとも1波は波長1530nm〜1565nmの範囲内にあるのが好適であり、この場合には、この信号光は、光伝送路を伝送する際の損失が最も小さくなり、分散補償モジュールを通過した後の累積損失を小さく抑えることができる。
【0101】
また、信号光の少なくとも1波はビットレートが10Gb/s以上であるのが好適であり、この場合には、累積分散に因る信号光の波形劣化が顕著になるが、この光通信システムにおいては、分散補償量可変の分散補償モジュールを用いるので、波形劣化が顕著になることがなく、良好な光伝搬特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る分散補償モジュールの構成図である。
【図2】分散補償器としての分散補償光ファイバの分散特性を説明する図である。
【図3】光スイッチの構成図である。
【図4】第2の実施形態に係る分散補償モジュールの構成図である。
【図5】第3の実施形態に係る分散補償モジュールの構成図である。
【図6】第4の実施形態に係る分散補償モジュールの構成図である。
【図7】第5の実施形態に係る光通信システムの構成図である。
【図8】第5の実施形態に係る光通信システムの送信局の構成図である。
【図9】第5の実施形態に係る光通信システムの送信局の構成図である。
【図10】第5の実施形態に係る光通信システムの受信局の構成図である。
【図11】第6の実施形態に係る光通信システムの構成図である。
【符号の説明】
1,2…分散補償モジュール、3,4…線路切替装置、SW1〜SW4…光スイッチ、DC1〜DC4…分散補償器、11…光出力部、22…光増幅器、31…光出力部、33…分波部、41…光出力部、43…分波部、44…受信部、45…制御部、51〜54…局、61〜64…パス、73A,73B…送信部、82…受信部、91,92A,92B,93A,93B,94A,94B…光伝送路。

Claims (17)

  1. 信号光波長帯域において光伝送路の分散を補償する分散補償モジュールであって、
    各々、入力ポートおよび出力ポートを有し、前記信号光波長帯域において前記入力ポートから前記出力ポートへ到るまでの光路の分散の符号が前記光伝送路の分散の符号と異なるN個(N≧2)の分散補償器DC1〜DCNと、
    各々、第1、第2および第3のポートを有し、前記第1のポートに入力した信号光を前記第2および前記第3のポートの何れかに切り替えて出力する(N−1)個の光スイッチSW2〜SWNとを備え、
    前記(N−1)個の光スイッチSW2〜SWNのうちの光スイッチSWn(2≦n≦N)の第1のポートが、前記N個の分散補償器DC1〜DCNのうちの分散補償器DCn-1の出力ポートに接続され、
    前記光スイッチSWnの第2のポートが、前記N個の分散補償器DC1〜DCNのうちの分散補償器DCnの入力ポートに接続され、
    光通信ネットワークの光伝送路を伝搬する信号光波長帯域の信号光のうち所定波長帯域の信号光を分波して取り出す分波部と、
    前記分波部において選択された信号光の波長に応じて前記分散補償モジュールにおける各光スイッチの動作とを互いに連動させて、分散補償量を可変に制御する制御手段を備え、
    前記分波部により取り出される前記所定波長帯域において前記光伝送路の分散を補償する
    ことを特徴とする分散補償モジュール。
  2. 第1、第2および第3のポートを有し、前記第1のポートに入力した信号光を前記第2および前記第3のポートの何れかに切り替えて出力する光スイッチSW1を更に備え、
    前記光スイッチSW1の第2のポートが、前記N個の分散補償器DC1〜DCNのうちの分散補償器DC1の入力ポートに接続されている
    ことを特徴とする請求項1記載の分散補償モジュール。
  3. 前記N個の分散補償器DC1〜DCNのうちの分散補償器DCNの出力ポートから出力された信号光、および、前記(N−1)個の光スイッチSW2〜SWNそれぞれの第3のポートから出力された信号光を入力して、これらの光を1つの出力ポートへ出力する光出力部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の分散補償モジュール。
  4. 前記N個の分散補償器DC1〜DCNのうちの分散補償器DCNの出力ポートから出力された信号光、ならびに、前記(N−1)個の光スイッチSW2〜SWNおよび前記光スイッチSW1それぞれの第3のポートから出力された信号光を入力して、これらの光を1つの出力ポートへ出力する光出力部を更に備えることを特徴とする請求項2記載の分散補償モジュール。
  5. 前記N個の分散補償器DC1〜DCNそれぞれは、前記信号光波長帯域における分散が負である分散補償光ファイバを含むことを特徴とする請求項1記載の分散補償モジュール。
  6. 前記(N−1)個の光スイッチSW2〜SWNそれぞれは、平面型光導波路上に形成され、熱光学素子、音響光学素子または半導体増幅器を利用したものであることを特徴とする請求項1記載の分散補償モジュール。
  7. 前記(N−1)個の光スイッチSW2〜SWNおよび前記光スイッチSW1それぞれは、平面型光導波路上に形成され、熱光学素子、音響光学素子または半導体増幅器を利用したものであることを特徴とする請求項2記載の分散補償モジュール。
  8. 前記分波部はアドドロップマルチプレクサを含むことを特徴とする請求項1記載の分散補償モジュール
  9. 前記分波部は光クロスコネクトを含むことを特徴とする請求項1記載の分散補償モジュール
  10. 前記分波部により取り出される信号光が、該信号光を送出した送信元に関するパイロット信号を含んでおり、
    前記信号光に含まれるパイロット信号を受信する受信部と、この受信部により受信されたパイロット信号に基づいて前記分散補償モジュールにおける各光スイッチの動作を制御する制御部とを更に備える
    ことを特徴とする請求項1記載の分散補償モジュール
  11. 光スイッチの切り替えにより分散補償量が設定され、信号光波長帯域において光伝送路の分散を補償する請求項1記載の分散補償モジュールを備えることを特徴とする光通信システム。
  12. 前記光伝送路は、第1の局と第2の局との間で複数の経路を有しており、前記複数の経路のうちの何れかの経路が選択されて用いられるものであって、
    前記光伝送路の前記複数の経路のうちの何れかの経路を選択して利用に供するとともに、前記分散補償モジュールの前記光スイッチの切り替えにより分散補償量を設定する制御手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項11記載の光通信システム。
  13. 前記制御手段は、前記光伝送路の経路選択と前記分散補償モジュールの分散補償量設定とを略同時に行うことを特徴とする請求項12記載の光通信システム。
  14. 前記分散補償モジュールは、前記第1の局、前記第2の局、または、前記第1の局と前記第2の局との間にある中継局に設けられていることを特徴とする請求項12記載の光通信システム。
  15. 前記光伝送路はリング型ネットワーク構成であることを特徴とする請求項11記載の光通信システム。
  16. 前記信号光の少なくとも1波は波長1530nm〜1565nmの範囲内にあることを特徴とする請求項11記載の光通信システム。
  17. 前記信号光の少なくとも1波はビットレートが10Gb/s以上であることを特徴とする請求項11記載の光通信システム。
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