JP5296526B2 - ピラゾロピリジン類およびこれらの類似体 - Google Patents

ピラゾロピリジン類およびこれらの類似体 Download PDF

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    • C07D471/14Ortho-condensed systems

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2005年4月1日出願の米国出願第11/097715号に対する優先権を主張する。
背景
数種の化合物は、免疫応答修飾因子(IRM)として有用であり、これらが種々の障害の処置において有用になることが、見出されている。しかし、サイトカイン生合成の誘発または他の手段により、免疫応答を調節する能力を有する化合物についての関心および必要性が継続している。
発明の概要
サイトカイン生合成を調節するのに有用な新たな群の化合物が、ここで見出された。1つの観点において、本発明は、式IおよびIa:
Figure 0005296526
で表されるこのような化合物並びにさらに特に式II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、およびLXXX:
Figure 0005296526
Figure 0005296526
式中、R、R、R’、R’’、RA1、RB1、R、R、R、R3a、R、R、RA2、RB2、RA3、RB3、R11、Y’’、n、およびmは、以下に定義する通りである、
で表される以下の化合物;並びにこれらの薬学的に許容し得る塩を提供する。
式I、Ia、II、II−1、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、およびLXXXの化合物は、動物に投与した場合にサイトカインの生合成を調整(modulate)できる(1種または2種以上のサイトカインの生合成または生成を誘導または阻害するなど)か、そうでなければ免疫反応を調整できることから、免疫反応調整剤(IRM)として有用である。化合物については、例のセクションに記載の試験手順で試験することが可能である。化合物がサイトカインの生合成をどの程度誘導するかを試験するには、培地中のヒト末梢血単核細胞(PBMC)を、濃度範囲30〜0.014μMの対象化合物と一緒にインキュベートし、培養上清中のインターフェロン(α)または腫瘍壊死因子(α)を分析すればよい。また、化合物がサイトカインの生合成をどの程度阻害するかを試験するには、培地中のマウスマクロファージ細胞株Raw 264.7を、5μMなど単一濃度の対象化合物と一緒にインキュベートし、培養上清中の腫瘍壊死因子(α)を分析すればよい。1種または2種以上のサイトカインの生合成を誘導するなど、サイトカインの生合成を調整する機能を持つことから、これらの化合物は、上記のような免疫反応の変化に反応するウイルス性疾患や腫瘍性疾患などのさまざまな症状を処置する上で有用なものとなる。
もうひとつの態様では、本発明は、免疫反応調整剤化合物を含有する製剤組成物ならびに、式I、Ia、II、II−1、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、および/またはLXXXのうち1種または2種以上の化合物および/または薬学的に許容可能なその塩を有効量で動物に投与することで、動物におけるサイトカインの生合成を調節(誘導または阻害など)する方法、動物のウイルス性疾患を処置する方法、動物の腫瘍性疾患を処置する方法を提供するものである。
もうひとつの態様では、本発明は、式I、Ia、II、II−1、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、およびLXXXの化合物を合成する方法ならびに、これらの化合物を合成するにあたって有用な中間体を提供するものである。
もうひとつの態様では、本発明は、本発明の化合物のプロドラッグ(prodrug)および当該プロドラッグを含む医薬組成物を提供するものである。
本明細書中で用いる「1つの(a)」、「1つの(an)」、「当該(the)」、「少なくとも1つの」および「1つまたは2つ以上の」は、互換的に用いられる。
用語「含む」およびこれらの変化形は、これらの用語が明細書および特許請求の範囲において出現する箇所において、限定的な意味を有しない。
本発明の前述の概要は、本発明の各々の開示された態様またはすべての実施について記載することを意図しない。以下の記載は、例示的態様を一層特定的に例示する。また、本明細書において、例のリストにより手引きを提供し、これを、種々の組み合わせにおいて用いることができる。各々の例において、引用したリストは、代表の群としてのみ作用し、排他的なリストとして解釈するべきではない。
本発明の例示的な態様の詳細な説明
1つの態様において、本発明は、式(I):
Figure 0005296526
式中:
およびRは、各々独立して:
水素、
ハロゲン、
アルキル、
アルケニル、
アルコキシ、
アルキルチオ、および
−N(R
からなる群から選択され;
あるいは、一緒にして、RおよびRは、NおよびSからなる群から選択された1個のヘテロ原子を含む縮合したアリール環またはヘテロアリール環を形成し、ここで、アリールまたはヘテロアリール環は、非置換であるか、または1つもしくは2つ以上のR’’’基により置換されており;
あるいは、一緒にして、RおよびRは、随意にNおよびSからなる群から選択された1個のヘテロ原子を含み、非置換であるか、または1つもしくは2つ以上のR基により置換されている、縮合した5〜7員環の飽和環を形成し、
Rは、
ハロゲン、
ヒドロキシ、
アルキル、
アルケニル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
アルキルチオ、
−N(R92からなる群から選択され、
R’およびR’’は独立に、水素と非妨害性置換基とからなる群から選択され、
R’’’は非妨害性置換基であり、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択される
(ただし、RA、RB、R’またはR’’のうちの少なくとも1つが水素以外であり、さらに、RAおよびRBが、未置換であるかクロロで置換されたベンゼン環を形成し、かつ、R’が水素である場合はR’’はフェニル以外であるか、メチル、メトキシ、クロロまたはフルオロで置換されたフェニル以外である))
または薬学的に許容可能なその塩を提供するものである。
一実施形態において、本発明は、式(II)の化合物
Figure 0005296526
(式中、
A1およびRB1は各々独立に、
水素、
ハロゲン、
アルキル、
アルケニル、
アルコキシ、
アルキルチオ、
−N(R92からなる群から選択されるか、
あるいはRA1とRB1との組み合わせで、NとSとからなる群から選択されるヘテロ原子1個を含む縮合アリール環またはヘテロアリール環(ここで、アリール環またはヘテロアリール環は、未置換であるか、1個以上のR基で置換されているか、1個のR3基で置換されているか、1個のR3基と1個のR基とで置換されている)を形成するか、
あるいは、RA1とRB1との組み合わせで、NとSとからなる群から選択されるヘテロ原子1個を任意に含有し、かつ未置換であるか1個または2個以上のR基で置換された5〜7員の飽和縮合環を形成し、
Rは、
ハロゲン、
ヒドロキシ、
アルキル、
アルケニル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
アルキルチオ、
−N(R92からなる群から選択され、
1は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−Y−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
2は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
3は、
−Z−R4
−Z−X−R4
−Z−X−Y−R4
−Z−X−Y−X−Y−R4
−Z−X−R5からなる群から選択され、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレン(heterocyclylene)からなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
Zは、結合または−O−であり、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル(alkylarylenyl)、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、未置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+b≦7である)である
(ただし、RA1、RB1、R1またはR2のうちの少なくとも1つが水素以外であり、さらに、RA1およびRB1が、未置換であるかクロロで置換された縮合ベンゼン環を形成し、かつ、R1が水素である場合はR2はフェニル以外であるか、メチル、メトキシ、クロロまたはフルオロで置換されたフェニル以外である))
または薬学的に許容可能なその塩を提供するものである。式IIのいくつかの態様について、Yが選択される上記の基は、さらに−C(=N−O−R)−NH−を含む。
もうひとつの実施形態では、本発明は、式(III)の化合物
Figure 0005296526
(式中、
Rは、
ハロゲン、
ヒドロキシ、
アルキル、
アルケニル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
アルキルチオ、
−N(R92からなる群から選択され、
1は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−Y−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
2は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
3は、
−Z−R4
−Z−X−R4
−Z−X−Y−R4
−Z−X−Y−X−Y−R4
−Z−X−R5からなる群から選択され、
nは0〜4であり、
mは0または1であり(ただし、mが1である場合、nは0または1である)、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
Zは、結合または−O−であり、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、未置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+b≦7である)である
(ただし、R1が水素である場合はmが0であり、Rがクロロである場合はR2はフェニル以外であるか、メチル、メトキシ、クロロまたはフルオロで置換されたフェニル以外である))
または薬学的に許容可能なその塩を提供するものである。式IIIのいくつかの態様について、Yが選択される上記の基は、さらに−C(=N−O−R)−NH−を含む。
他の実施形態では、本発明は、以下の式(IV、V、VI、VII)の化合物
Figure 0005296526
(式中、
Rは、
ハロゲン、
ヒドロキシ、
アルキル、
アルケニル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
アルキルチオ、
−N(R92からなる群から選択され、
1は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−Y−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
2は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
3は、
−Z−R4
−Z−X−R4
−Z−X−Y−R4
−Z−X−Y−X−Y−R4
−Z−X−R5からなる群から選択され、
nは0または1であり、
mは0または1であり、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
Zは、結合または−O−であり、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、未置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+b≦7である)である)
または薬学的に許容可能なその塩を提供するものである。式IV、V、VI、およびVIIのいくつかの態様について、Yが選択される上記の基は、さらに−C(=N−O−R)−NH−を含む。これらの態様のいくつかについて、化合物または塩は、式(IVおよびVII):
Figure 0005296526
またはこれらの薬学的に許容し得る塩からなる群から選択される。
もうひとつの実施形態では、本発明は、式(VIII)の化合物
Figure 0005296526
(式中、
Rは、
ハロゲン、
ヒドロキシ、
アルキル、
アルケニル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
アルキルチオ、
−N(R92からなる群から選択され、
1は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−Y−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
2は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
nは0〜4であり、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、未置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+b≦7である)である)
または薬学的に許容可能なその塩を提供するものである。式VIIIのいくつかの態様について、Yが選択される上記の基は、さらに−C(=N−O−R)−NH−を含む。
もうひとつの実施形態では、本発明は、式(IX)の化合物
Figure 0005296526
(式中、
A2およびRB2は各々独立に、
水素、
ハロゲン、
アルキル、
アルケニル、
アルコキシ、
アルキルチオ、
−N(R92からなる群から選択され、
1は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−Y−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
2は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、未置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+b≦7である)である
(ただし、RA2、RB2、R1またはR2のうちの少なくとも1つが水素以外である))
または薬学的に許容可能なその塩を提供するものである。式IXのいくつかの態様について、Yが選択される上記の基は、さらに−C(=N−O−R)−NH−を含む。
もうひとつの実施形態では、本発明は、式(Ia)の化合物
Figure 0005296526
(式中、
A3およびRB3は各々独立に、
水素、
ハロゲン、
アルキル、
アルケニル、
アルコキシ、
アルキルチオ、
−N(R92からなる群から選択されるか、
あるいは、RA3とRB3との組み合わせで、ヘテロ原子1個を含む縮合アリール環またはヘテロアリール環を形成するか、あるいは、ヘテロ原子1個を任意に含む5〜7員の飽和環を形成し(ここで、ヘテロ原子はNとSとからなる群から選択され、かつ、ヘテロ原子1個を任意に含むアリール、ヘテロアリールまたは5〜7員の飽和環は、未置換であるか、1個または2個以上の非妨害性置換基で置換されている)、
R’およびR’’は独立に、水素、非妨害性置換基からなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択される
(ただし、RA3、RB3、R’またはR’’のうちの少なくとも1つが水素以外であり、さらに、RA3およびRB3が、未置換であるかクロロで置換されたベンゼン環を形成し、かつ、R’が水素である場合はR’’フェニル以外であるか、メチル、メトキシ、クロロまたはフルオロで置換されたフェニル以外である))
または薬学的に許容可能なその塩を提供するものである。
もうひとつの態様では、本発明は、以下の式(LXXX)の化合物
Figure 0005296526
(式中、
は、
ハロゲン、
アルキル、
アルケニル、
トリフルオロメチル、
ジアルキルアミノからなる群から選択され、
nは0または1であり、
1は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−Y−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
2は、
−R4
−X−R4
−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、
3aは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
Y’は、−S(O)−、−S(O)−N(R)−、−C(R)−、−C(R)−O−、および−C(R)−N(R)−からなる群から選択され;
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、未置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+b≦7である)である)
または薬学的に許容可能なその塩を提供するものである。いくつかの態様について、Y’が−S(O)−である場合には、Rはハロアルキル以外である。これらの態様のいくつかについて、Y’が−S(O)−である場合には、Rはトリフルオロメチル以外である。
式LXXXの化合物は、サイトカイン生合成を調節するために有用であるのみならず、これらの化合物の数種も、たとえば、式I、Ia、II、III、およびVIIIの化合物を調製する際のプロドラッグおよび/または中間体として有用である。
他の態様において、本発明は、式(II−1):
Figure 0005296526
式中、
Y’’は、-C(O)−、−C(O)−O−、および -C(=NR)−からなる群から選択され;
11は、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜4アルキレニル、ヘテロアリールC1〜4アルキレニル、ハロC1〜4アルキル、ハロC1〜4アルコキシ、−O−C(O)−CH、−COCH、−CONH、−O−CH−CONH、−NH、および−SO−NHからなる群から選択された1つもしくは2つ以上の置換基により置換されているアルキルであり;
A1およびRB1は、各々独立して:
水素、
ハロゲン、
アルキル、
アルケニル、
アルコキシ、
アルキルチオ、および
−N(R
からなる群から選択され;
あるいは、一緒にして、RA1およびRB1は、NおよびSからなる群から選択された1個のヘテロ原子を含む縮合したアリール環またはヘテロアリール環を形成し、ここで、アリールまたはヘテロアリール環は、非置換であるか、または1つもしくは2つ以上のR基により置換されているか、または1つのR基により置換されているか、または1つのR基および1つのR基により置換されており;
あるいは、一緒にして、RA1およびRB1は、随意にNおよびSからなる群から選択された1個のヘテロ原子を含み、非置換であるか、または1つもしくは2つ以上のR基により置換されている、縮合した5〜7員環の飽和環を形成し、
Rは:
ハロゲン、
ヒドロキシ、
アルキル、
アルケニル、
ハロアルキル、
アルコキシ、
アルキルチオ、および
−N(R
からなる群から選択され;
は:
−R
−X−R
−X−Y−R
−X−Y−X−Y−R、および
−X−R
からなる群から選択され;
は:
−R
−X−R
−X−Y−R、および
−X−R
からなる群から選択され:
は:
−Z−R
−Z−X−R
−Z−X−Y−R
−Z−X−Y−X−Y−R、および
−Z−X−R
からなる群から選択され;
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、およびヘテロシクリレンからなる群から選択され、ここで、アルキレン、アルケニレン、およびアルキニレン基は、随意に、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンにより中断されているかまたは終了しており、随意に1つまたは2つ以上の−O−基により中断されていてもよく;
Yは:
Figure 0005296526
からなる群から選択され;
Zは、結合または−O−であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、およびヘテロシクリルからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、およびヘテロシクリル基は、非置換であるか、または独立してアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群から、アルキル、アルケニル、アルキニル、およびヘテロシクリルの場合には、これにオキソも含む群から選択された1つもしくは2つ以上の置換基により置換されていてもよく;
は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され;
は、=Oおよび=Sからなる群から選択され;
は、C2〜7アルキレンであり;
は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、およびヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され;
は、水素およびアルキルからなる群から選択され;
10は、C3〜8アルキレンであり;
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0〜2−、および−N(R)−からなる群から選択され;
A’は、−O−、−S(O)0〜2−、−N(−Q−R)−、および−CH−からなる群から選択され;
Qは、結合、−C(R)−、−C(R)−C(R)−、−S(O)−、−C(R)−N(R)−W−、−S(O)−N(R)−、−C(R)−O−、−C(R)−S−、および−C(R)−N(OR)−からなる群から選択され;
Vは、−C(R)−、−O−C(R)−、−N(R)−C(R)−、および−S(O)−からなる群から選択され;
Wは、結合、−C(O)−および−S(O)−からなる群から選択され;また
aおよびbは、独立して、1〜6の整数であり、ただし、a+bは≦7であり;
ただし、RA1、RB1、R、またはRの少なくとも1つは、水素以外であり;さらにただし、RA1およびRB1が、非置換であるか、またはクロロで置換されている縮合ベンゼン環を形成し、Rが水素である場合には、Rは、フェニルまたはメチル、メトキシ、クロロ、もしくはフルオロで置換されたフェニル以外である;
で表される化合物またはこの薬学的に許容し得る塩を提供する。いくつかの態様について、Y’’は、−C(O)−および−C(O)−O−からなる群から選択され、R11は、C1〜6アルキルである。
式II−1で表される化合物および塩は、式I、Ia、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、およびIXで表される化合物および塩についてのプロドラッグとして有用である。いくつかの態様について、式II−1で表される化合物または塩は、式II−2:
Figure 0005296526
で表される2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン類またはこの薬学的に許容し得る塩であり、これは、式IIIで表される化合物または塩についてのプロドラッグの例である。いくつかの態様について、式II−1で表される化合物もしくは塩またはこの上記の態様のいずれか1つは:
N−(1−イソブチル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イル)アセトアミド;
1−イソブチル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルカルバミン酸エチル;および
2−メチル−1−{2−[(メチルスルホニル)アミノ]エチル}−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルカルバミン酸エチル;
またはこれらの薬学的に許容し得る塩からなる群から選択される。
本願明細書において、「非妨害性」とは、非妨害性置換基を含有する化合物または塩が持つ、1種または2種以上のサイトカインの生合成を調整する(誘導または阻害するなど)機能が、非妨害性置換基によって破壊されないことを意味する。一例としての非妨害性R’基として、R1について本願明細書に記載のものがあげられる。一例としての非妨害性R’’基としては、R2について本願明細書に記載のものがあげられる。RAとRB(式Iの場合)またはRA3とRB3(式Iaの場合)の組み合わせで形成される、置換された縮合アリール環またはヘテロアリール環の一例としての非妨害性置換基(R’’’など)、としては、RおよびR3について本願明細書に記載のものがあげられる。RAとRB(式Iの場合)またはRA3とRB3(式Iaの場合)の組み合わせで形成される、ヘテロ原子1個を任意に含む置換された5〜7員の飽和縮合環の一例としての非妨害性置換基としては、Rについて本願明細書に記載のものがあげられる。
本明細書中で用いる用語「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、および接頭辞「アルク−(alk-)」は、直鎖状鎖および分枝状鎖の両方の基並びに環式基、即ちシクロアルキルおよびシクロアルケニルを含む。他に特定しない限り、これらの基は、1〜20個の炭素原子を含み、アルケニル基は、2〜20個の炭素原子を含み、アルキニル基は、2〜20個の炭素原子を含む。いくつかの態様において、これらの基は、合計で10個までの炭素原子、8個までの炭素原子、6個までの炭素原子、または4個までの炭素原子を有する。環式基は、単環式または多環式であってもよく、好ましくは3〜10個の環状の炭素原子を有する。例示的な環式基には、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル、並びに置換および非置換ボルニル、ノルボルニル、並びにノルボルネニルが含まれる。
他に特定しない限り、「アルキレン」、「アルケニレン」、および「アルキニレン」は、上記で定義した「アルキル」、「アルケニル」、および「アルキニル」基の2価の形態である。用語「アルキレニル」、「アルケニレニル」、および「アルキニレニル」は、それぞれ「アルキレン」、「アルケニレン」、および「アルキニレン」が置換されている場合に用いる。例えば、アリールアルキレニル基は、アリール基が結合するアルキレン部分を含む。
用語「ハロアルキル」は、1個または2個以上のハロゲン原子により置換されている基を含み、パーフルオロ化されている基を含む。これはまた、接頭辞「ハロ−(halo-)」を含む他の基にも該当する。好適なハロアルキル基の例は、クロロメチル、トリフルオロメチルなどである。
本明細書中で用いる用語「アリール」には、炭素環式芳香環または環系が含まれる。アリール基の例には、フェニル、ナフチル、ビフェニル、フルオレニルおよびインデニルが含まれる。
他に示さない限り、用語「ヘテロ原子」は、原子O、SまたはNを表す。
用語「ヘテロアリール」には、少なくとも1個の環状ヘテロ原子(例えばO、S、N)を含む芳香環または環系が含まれる。いくつかの態様において、用語「ヘテロアリール」には、2〜12個の炭素原子、1〜3個の環、1〜4個のヘテロ原子、並びにヘテロ原子としてのO、S、およびNを含む環または環系が含まれる。好適なヘテロアリール基には、フリル、チエニル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリル、トリアゾリル、ピロリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、カルバゾリル、ベンゾキサゾリル、ピリミジニル、ベンズイミダゾリル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、ナフチリジニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、プリニル、キナゾリニル、ピラジニル、1−オキシドピリジル、ピリダジニル、トリアジニル、テトラジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルなどが含まれる。
用語「ヘテロシクリル」には、少なくとも1個の環状ヘテロ原子(例えばO、S、N)を含み、前述のヘテロアリール基の完全に飽和の、および部分的に不飽和の誘導体をすべて含む、非芳香環または環系が含まれる。いくつかの態様において、用語「ヘテロシクリル」には、2〜12個の炭素原子、1〜3個の環、1〜4個のヘテロ原子、並びにヘテロ原子としてのO、S、およびNを含む環または環系が含まれる。例示的なヘテロシクリル基には、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、テトラヒドロピラニル、キヌクリジニル、ホモピペリジニル(アゼパニル)、1,4−オキサゼパニル、ホモピペラジニル(ジアゼパニル)、1,3−ジオキソラニル、アジリジニル、アゼチジニル、ジヒドロイソキノリン−(1H)−イル、オクタヒドロイソキノリン−(1H)−イル、ジヒドロキノリン−(2H)−イル、オクタヒドロキノリン−(2H)−イル、ジヒドロ−1H−イミダゾリル、3−アザビシクロ[3.2.2]ノン−3−イルなどが含まれる。
用語「ヘテロシクリル」には、二環式および三環式複素環式環系が含まれる。このような環系には、縮合および/または架橋環およびスピロ環が含まれる。縮合環には、飽和の、または部分的の飽和の環に加えて、芳香環、例えばベンゼン環が含まれ得る。スピロ環には、1個のスピロ原子により接合された2個の環および2個のスピロ原子により接合された3個の環が含まれる。
用語「アリーレン」、「ヘテロアリーレン」、および「ヘテロシクリレン」は、上記で定義した「アリール」、「ヘテロアリール」、および「ヘテロシクリル」基の2価の形態である。用語「アリーレニル」、「ヘテロアリーレニル」、および「ヘテロシクリレニル」は、それぞれ「アリーレン」、「ヘテロアリーレン」、および「ヘテロシクリレン」が置換されている場合に用いる。例えば、アルキルアリーレニル基は、アルキル基が結合するアリーレン部分を含む。
用語「縮合アリール環」には、縮合した炭素環式芳香環または環系が含まれる。縮合アリール環の例には、ベンゾ、ナフト、フルオレノ、およびインデノが含まれる。いくつかの態様において、縮合アリール環は、ベンゾである。
用語「縮合ヘテロアリール環」には、SおよびNから選択された1個のヘテロ原子を含む5員環または6員環の芳香環の縮合した形態が含まれる。いくつかの態様において、縮合ヘテロアリール環は、ピリドまたはチエノである。いくつかの態様において、縮合ヘテロアリール環は、ピリドである。これらの態様のいくつかにおいて、ピリド環は、
Figure 0005296526
であり、ここで、強調した結合は、環が縮合している位置を示す。
用語「縮合した5〜7員環の飽和した環」には、環が縮合した結合を除いて完全に飽和している環が含まれる。ある態様において、環は、シクロヘキセン環である。1個のヘテロ原子(NまたはS)が存在するいくつかの態様において、環は、テトラヒドロピリドまたはジヒドロチエノである。いくつかの態様において、環は、テトラヒドロピリドである。これらの態様のいくつかにおいて、環は、
Figure 0005296526
であり、ここで、強調した結合は、環が縮合している位置を示す。
基(または置換基または変化形)が本明細書中に記載したすべての式において1回よりも多く存在する場合には、各々の基(または置換基または変化形)は、明白に述べたか否かにかかわらず独立して選択される。例えば、式−N(R)−C(R)−N(R)−について、各々のR基は、独立して選択される。他の例において、RおよびR基が共にR基を含む場合には、各々のR基は、独立して選択される。他の例において、1つよりも多いY基が存在し(即ち、RおよびRが共にY基を含み)、各々のY基が1つまたは2つ以上のR基を含む場合には、各々のY基は独立して選択され、各々のR基は独立して選択される。
本発明は、本明細書中に記載した化合物およびこれらの塩をすべてのこれらの薬学的に許容し得る形態で包含し、これには、異性体(例えばジアステレオマーおよび鏡像異性体)、溶媒和物、多形体、プロドラッグなどが含まれる。特に、化合物が光学的に活性である場合には、本発明は特定的に、化合物の鏡像異性体の各々並びに鏡像体のラセミ混合物を含む。用語「化合物(1種)(compound)」または用語「化合物(2種以上)(compounds)」は、明白に述べたか否かにかかわらず(折に触れて、「塩」を明白に述べていても)、任意の、またはすべてのこのような形態を含むことを、理解するべきである。
用語「プロドラッグ」は、インビボで変換されて、本発明の化合物または当該化合物の薬学的に許容し得る塩、水和物もしくは溶媒和物を生じる化合物を意味する。当該変換は、種々の機構により、例えば血液中での加水分解により発生し得る。プロドラッグの使用の討議は、T. HiguchiおよびW. Stella, "Pro-drugs as Novel Delivery Systems," Vol. 14 of the A. C. S. Symposium Seriesにより、およびBioreversible Carriers in Drug Design, Edward B. Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987において提供されている。
例えば、本発明の化合物がカルボン酸官能基を含む場合には、プロドラッグは、酸性基の水素原子の基、例えばC1〜8アルキル、C2〜12アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−C1〜2アルキルアミノC2〜3アルキル(例えばβ−ジメチルアミノエチル)、カルバモイル−C1〜2アルキル、N,N−ジC1〜2アルキルカルバモイル−C1〜2アルキルおよびピペリジノ−、ピロリジノ−、またはモルホリノC2〜3アルキルでの置換により生成したエステルを含むことができる。
本発明の化合物がアルコール官能基を含む場合には、プロドラッグは、アルコール基の水素原子の基、例えばC1〜6アルカノイルオキシメチル、1−(C1〜6アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−(C1〜6アルカノイルオキシ)エチル、C1〜6アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C1〜6アルコキシカルボニル)アミノメチル、スクシノイル、C1〜6アルカノイル、α−アミノC1〜4アルカノイル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシルでの置換により生成することができ、ここで、各々のα−アミノアシル基は、独立して、天然に存在するL−アミノ酸、P(O)(OH)、P(O)(O−C1〜6アルキル)またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基の除去から得られる基)から選択される。
プロドラッグはまた、本発明の化合物中の4−アミノ基または他のアミノ基中の水素原子の基、例えばR’’’’−カルボニル、R’’’’−O−カルボニル、N(R’’’’)(R’’’’’)−カルボニルでの置換により生成することができ、ここで、R’’’’およびR’’’’’は、各々独立して、C1〜10アルキル、C3〜7シクロアルキル、ベンジルであり、またはR’’’’−カルボニルは、天然のα−アミノアシルもしくは天然のα−アミノアシル−天然のα−アミノアシル、Y’’’がH、C1〜6アルキルもしくはベンジルである−C(OH)C(O)OY’’’、YがC1〜4アルキルであり、YがC1〜6アルキル、カルボキシC1〜6アルキル、アミノC1〜4アルキルまたはモノ−N−もしくはジ−N,N−C1〜6アルキルアミノアルキルである−C(OY)Y、YがHまたはメチルであり、Yがモノ−N−もしくはジ−N,N−C1〜6アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジン−1−イルもしくはピロリジン−1−イルである−C(Y)Yである。
本発明の化合物および中間体は、種々の互変異性体形態で存在し得、またこのような形態はすべて、本発明の範囲内に包含される。用語「互変異性体」または「互変異性体形態」は、低いエネルギー障壁により相互交換可能な(interconvertible)種々のエネルギーを有する構造異性体を表す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピック(prototropic)互変異性体)には、プロトンの移動による相互交換、例えばケト−エノールおよびイミン−エナミン異性体化が含まれる。他の例において、本発明の化合物が2位において水素原子を有する場合には、2位と3位との間のプロトン移動が、発生し得る。
本発明の化合物は、溶媒和していない、および薬学的に許容し得る溶媒、例えば水、エタノールなどと溶媒和した形態で存在し得る。本発明は、溶媒和した、および溶媒和していない形態を共に包含する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物(たとえば式IaおよびI〜IXの化合物であり、本願明細書に記載のその実施形態を含む)が、IFN−αおよび/またはTNF−αなどの1種または2種以上のサイトカインの生合成を誘導する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物(たとえば式IaおよびI〜IXの化合物であり、本願明細書に記載のその実施形態を含む)が、TNF−αなどの1種または2種以上のサイトカインの生合成を阻害する。
当業者であれば理解できるであろうとおり、本願明細書に提示した化合物についていえばすべて、いずれかの実施形態における以下の変数(R、R’、R’’、R’’’、R1、R2、R3、n、m、A、X、Y、Zなど)それぞれが、いずれかの実施形態における他の変数1種または2種以上と組み合わせ、本明細書中に記載した式のいずれか1つと関連させることの可能なものである。そして、変数を組み合わせた結果それぞれが本発明の実施形態である。
式Iの特定の実施形態についてみると、R、R’、R’’、およびR’’’の各々が独立に非妨害性置換基である。特定の実施形態についてみると、各R’およびR’’が独立に、水素と非妨害性置換基とからなる群から選択される。
式Iのいくつかの実施形態では、RAおよびRBが各々独立に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択されるか、あるいは、RAとRBとの組み合わせで、NとSとからなる群から選択されるヘテロ原子1個を含む縮合アリール環またはヘテロアリール環(ここで、アリール環またはヘテロアリール環は、非置換であるか、1個または2個以上の非妨害性置換基で置換されている)を形成するか、あるいは、RAとRBとの組み合わせで、NとSとからなる群から選択されるヘテロ原子1個を任意に含有し、かつ、非置換であるか、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択される置換基1個または2個以上で置換された5〜7員の飽和縮合環を形成する。
式Iのいくつかの実施形態では、RAおよびRBが各々独立に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択されるか、あるいは、RAとRBとの組み合わせで、NとSとからなる群から選択されるヘテロ原子1個を含む縮合アリール環またはヘテロアリール環(ここで、アリール環またはヘテロアリール環は、非置換であるか、1種または2種以上のR’’’基で置換されている)を形成するか、あるいは、RAとRBとの組み合わせで、NとSとからなる群から選択されるヘテロ原子1個を任意に含有し、かつ非置換であるか1個または2個以上のR基で置換された5〜7員の飽和縮合環を形成する(式中、各Rは独立に、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択される)。
式Iのいくつかの実施形態では、RAおよびRBが各々独立に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択される。
式Iのいくつかの実施形態では、RおよびRは、縮合したアリールまたはヘテロアリール環を形成する。
式Iのいくつかの実施形態では、RおよびRは、縮合したアリール環を形成する。
式Iのいくつかの実施形態では、RおよびRは、縮合したヘテロアリール環を形成する。
式Iのいくつかの実施形態では、RおよびRは、縮合した5〜7員環の飽和環を形成する。
式Iのいくつかの実施形態では、RおよびRは、NおよびSからなる群から選択された1個のヘテロ原子を含む縮合した5〜7員環の飽和環を形成する。いくつかの実施形態では、ヘテロ原子はNである。
式IIのいくつかの実施形態では、RA1およびRB1が各々独立に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択されるか、あるいは、RA1とRB1との組み合わせで、NとSとからなる群から選択されるヘテロ原子1個を含む縮合アリール環またはヘテロアリール環(ここで、アリール環またはヘテロアリール環は、非置換であるか、1種または2種以上のR基で置換されているか、あるいはR3基1個で置換されているか、あるいは、R3基1個とR基1個で置換されている)を形成するか、あるいは、RA1とRB1との組み合わせで、NとSとからなる群から選択されるヘテロ原子1個を任意に含有し、かつ非置換であるか1個または2個以上のR基で置換された5〜7員の飽和縮合環を形成する(式中、Rは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択され、R3は、−Z−R4、−Z−X−R4、−Z−X−Y−R4、−Z−X−Y−X−Y−R4、−Z−X−R5からなる群から選択される。
式IIのいくつかの実施形態では、RA1およびRB1は、縮合したアリール環を形成する。
式IIのいくつかの実施形態では、RA1およびRB1は、非置換である縮合したベンゼン環を形成する。
式IIのいくつかの実施形態では、RA1およびRB1は、縮合したヘテロアリール環を形成する。
式IIのいくつかの実施形態では、RA1およびRB1は、非置換である縮合したピリジン環を形成する。
式IIのいくつかの実施形態では、RA1およびRB1は、随意にNおよびSからなる群から選択された1個のヘテロ原子を含む縮合した5〜7員環の飽和環を形成し、ここで当該環は非置換である。
式IIのいくつかの実施形態では、RA1およびRB1は、縮合した5〜7員環の飽和環を形成する。
式IIのいくつかの実施形態では、RA1およびRB1は、NおよびSからなる群から選択された1個のヘテロ原子を含む縮合した5〜7員環の飽和環を形成する。いくつかの実施形態では、ヘテロ原子はNである。
式IXのいくつかの実施形態では、RA2とRB2が各々独立に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択される。このうち特定の実施形態では、RA2とRB2が各々独立にアルキルである。このうち特定の実施形態では、RA2とRB2が各々メチルである。
式Iaのいくつかの実施形態では、RA3およびRB3が各々独立に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択されるか、あるいは、RA3とRB3との組み合わせで、ヘテロ原子1個を含む縮合アリール環またはヘテロアリール環またはヘテロ原子1個を含む5〜7員の飽和環を形成する(ここで、ヘテロ原子はNとSとからなる群から選択され、アリール、ヘテロアリールまたは5〜7員の飽和環が、非置換であるか、1個または2個以上の非妨害性置換基で置換されている)。
(式I〜VIIIなどの)いくつかの実施形態では、Rが、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、−N(R92からなる群から選択される。
(式I〜VIIIおよび特に式IIIなどの)いくつかの実施形態では、Rが、ヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択される。このうち(例えば式IIIの)特定の実施形態では、mが0である。このうち特定の実施形態では、mが0であり、nが1である。
(式LXXXなどの)いくつかの実施形態では、Rが、ハロゲン、アルキル、アルケニル、トリフルオロメチル、ジアルキルアミノからなる群から選択される。
式IおよびIaの実施形態のうちいくつかの実施形態では、R’が、−R4、−X−R4、−X−Y−R4、−X−Y−X−Y−R4、−X−R5からなる群から選択される(式中、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数である(ただし、a+bは≦7である))。これらの実施形態のいくつかにおいて、Yが選択される上記の基はまた、−C(=N−O−R)−NH−を含む。
式IおよびIaの実施形態のうち特定の実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R5が、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R8が、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R5が、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
8が、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択され、Qが、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択される。
式IおよびIaの実施形態のうちいくつかの実施形態では、R’が、−R4、−X−R4、−X−Y−R4、−X−Y−X1−Y1−R4、−X−R5からなる群から選択される(式中、
Xは、ヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止され、かつ、−O−基1個で任意に中断されるアルキレンであり、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
1は、アルキレンとアリーレンとからなる群から選択され、
1は、−S−、−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−N(R8)−、
−S(O)2−N(R8)−、−N(R8)−C(O)−からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、アルキニル、アリールアルキレニル、アリールアルケニレニルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アリール基、アリールアルキレニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アミノ、ジアルキルアミノからなる群であり、アルキルおよびヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−N(R4)−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−S(O)2−、
−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(O)−O−、−C(O)−S−からなる群から選択され、
Wは、結合と−C(O)−とからなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+bは≦7である)である)。
式IおよびIaの実施形態のうち特定の実施形態では、Xがヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止されたアルキレンであり、Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R4は、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、アルキニル、アリールアルケニレニルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アリール基、ヘテロシクリル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アミノ、ジアルキルアミノからなる群であり、アルキルおよびヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、R8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択される。
式IおよびIaの実施形態のうちいくつかの実施形態では、R’が、アルキル、アリールアルキレニル、ヘテロシクリルアルキレニル(ここで、ヘテロシクリルは、非置換であるか、1個または2個のオキソ基で置換されている)、アリールオキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アミノアルキレニル、ハロアルキレニル、アルキルスルホニルアルキレニル、−X−Y−R4、−X−R5からなる群から選択され、Xはアルキレンであり、Yは、
Figure 0005296526
であり、R4は、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R5は、
Figure 0005296526
式IおよびIaのいくつかの実施形態では、R’が、C1~5アルキル、C2~5アルキニル、アリールC1~4アルキレニル、シクロアルキルC1~4アルキレニル、C1~4アルキル−S(O)2−C1~4アルキレニル、アリール−S(O)2−C1~4アルキレニル、C1~4アルキル−S(O)2−C1~4アルキレニル−O−C1~4アルキレニル、C1~4アルキル−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、ヒドロキシC1~4アルキレニル、ハロC1~4アルキレニル、アミノC1~4アルキレニル、C1~4アルキル−C(O)−O−C1~4アルキレニル、C1~6アルキル−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、アリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニル(ここで、アリールは非置換であるか、1個または2個のハロゲン基で置換されている)、ヘテロアリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、アリール−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、アリール−NH−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ヘテロアリール−NH−C(S)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、C1~4アルキルアミノ−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−S(O)2−C1~4アルキレニル、C1~4アルキルアミノ−S(O)2−C1~4アルキレニル、アミノ−S(O)2−C1~4アルキレニル、ヘテロアリールC1~4アルキレニル(ここで、ヘテロアリールは、非置換であるか、アリール、ヘテロアリール、アルキルからなる群から選択される置換基で置換されている)、ヘテロシクリルC1~4アルキレニル(ここで、ヘテロシクリルは、非置換であるか、ヘテロアリールおよびオキソからなる群から選択される置換基1個または2個で置換されている)からなる群から選択される。
式IおよびIaのいくつかの実施形態では、R’が選択される上記の基はまた、水素、C1〜4アルキル−S(O)−C1〜4アルキレニル−NH−C1〜4アルキレニル、シアノC1〜4アルキレニル、ヒドロキシイミノC2〜5アルキレニル、C1〜4アルコキシイミノC2〜5アルキレニル、アミノ(ヒドロキシイミノ)C2〜5アルキレニル、NH−C(O)−C1〜4アルキレニル、C1〜4アルキル−C(O)−C1〜4アルキレニル、C1〜6アルキル−O−C(O)−NH−C1〜4アルキレニル、ヘテロシクリル−C(O)−NH−C1〜4アルキレニルを含み;またここで、ヘテロアリールは、非置換であるか、またはアリール、アリールアルキレニル、ヘテロアリール、およびアルキルからなる群から選択された置換基により置換されており;またここで、ヘテロシクリルは、非置換であるか、またはアリールアルキレニル、ヘテロアリール、およびオキソからなる群から選択された1つまたは2つの置換基により置換されている。
式IおよびIaのいくつかの実施形態では、R’が、メチル、エチル、プロピル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ブチル、ペント−4−イニル、2−フェニルエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−アミノ−2−メチルプロピル、2−アミノエチル、4−アミノブチル、2−メタンスルホニルエチル、2−(プロピルスルホニル)エチル、4−(メチルスルホニル)ブチル、3−(フェニルスルホニル)プロピル、2−メチル−2−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]プロピル、4−アセトキシブチル、4−メタンスルホニルアミノブチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノプロピル、2−(2−プロパンスルホニルアミノ)エチル、2−(ベンゼンスルホニルアミノ)エチル、2−(ジメチルアミノスルホニルアミノ)エチル、4−(アミノスルホニル)ブチル、4−[(メチルアミノ)スルホニル]ブチル、4−[(ジメチルアミノ)スルホニル]ブチル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−(イソブチリルアミノ)−2−メチルプロピル、2−メチル−2−(プロピオニルアミノ)プロピル、2−メチル−2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]プロピル、2−メチル−2−[(ピリジン−4−イルカルボニル)アミノ]プロピル、2−(アセチルアミノ)−2−メチルプロピル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、2−(ベンゾイルアミノ)−2−メチルプロピル、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(3,4−ジフルオロベンゾイル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]エチル、2−(イソブチリルアミノ)エチル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチル、4−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)ブチル、3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−イソプロピルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル、4−(3,5,5−トリメチル−1,2,4−オキサジアゾール−4(5H)−イル)ブチル、4−(3−メチル−1−オキサ−2,4−ジアザスピロ[4.4]ノン−2−エン−4−イル)ブチル、2−{[(ピリジン−3−イルアミノ)カルボノチオイル]アミノ}エチル、2−{[(ジメチルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}エチルからなる群から選択される。
式IおよびIaのいくつかの実施形態では、R’が選択される上記の基はまた、水素、ヒドロキシメチル、2−シアノ−2−メチルプロピル、3−アミノ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル、2,2−ジメチル−4−オキソペンチル、2−メチル−2−(メチルスルホニル)プロピル、2−メチル−2−{[2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}プロピル、2−[(メチルスルホニル)アミノ]エチル、3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]エチル、2−(アセチルアミノ)エチル、2−(プロピオニルアミノ)エチル、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]エチル、2−{[(エチルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]エチル、2−[(エトキシカルボニル)アミノ]エチル、2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)エチル、3−(1H−ピロール−3−イル)プロピル、3−(1−ベンジル−1H−ピロール−3−イル)プロピル、3−(1−ベンジル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)プロピル、3−(5−ブチルイソキサゾール−3−イル)プロピル、3−(5−フェニルイソキサゾール−3−イル)プロピル、3−(5−ピリジン−3−イルイソキサゾール−3−イル)プロピル、2−({[(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)エチル、2−({[(4−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)エチル、4−(ヒドロキシイミノ)ブチル、4−(メトキシイミノ)ブチル、および5−アミノ−5−(ヒドロキシイミノ)ペンチルを含む。
式IおよびIaのいくつかの実施形態では、R’が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−(プロピルスルホニル)エチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、4−メタンスルホニルアミノブチルからなる群から選択される。式IおよびIaのいくつかの実施形態では、R’が選択される上記の基はまた、3−アミノ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピルおよび2,2−ジメチル−4−オキソペンチルを含む。
式IおよびIaのいくつかの実施形態では、R’’が、−R4、−X−R4、−X−Y−R4、−X−R5からなる群から選択される(式中、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+bは≦7である)である)。これらの実施形態のいくつかにおいて、Yが選択される上記の基はまた、−C(=N−O−R)−NH−を含む。
式IおよびIaの実施形態のうち特定の実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、また
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択される、またR8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択される。式IおよびIaの実施形態のうち特定の実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択され、Qは、結合、−C(R6)−、
−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、
−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択される。
式IおよびIaの実施形態のうちいくつかの実施形態では、R’’が、−R4、−X−R4、−X−Y−R4からなる群から選択される(式中、
Xは、アリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に末端停止されるアルキレンであり、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アリール基、アリールオキシアルキレニル基、ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリルからなる群であり、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択され、
Qは、結合、−C(O)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−、−S(O)2−N(R8)−からなる群から選択される)。
式IおよびIaの実施形態のうちいくつかの実施形態では、R’’が、水素、アルキル、アリールアルキレニル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R’’が、水素、アルキル、アリールアルキレニル、アルコキシアルキレニルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R’’が、水素、アルキル、アルコキシアルキレニルからなる群から選択される。
式IおよびIaの実施形態のうちいくつかの実施形態では、R’’が、水素、C1~5アルキル、C1~4アルコキシC1~4アルキレニル、ヒドロキシC1~4アルキレニル、アリールC1~4アルキレニル(ここで、アリールは、非置換であるか、クロロ、フルオロ、メトキシ、メチル、シアノ、メトキシカルボニルからなる群から選択される置換基1個または2個以上で置換されている)からなる群から選択される。特定の実施形態では、R’’が、水素、C1~5アルキル、C1~4アルコキシC1~4アルキレニル、アリールC1~4アルキレニル(ここで、アリールは、非置換であるか、クロロ、フルオロ、メトキシ、メチル、シアノ、メトキシカルボニルからなる群から選択される置換基1個または2個以上で置換されている)からなる群から選択される。特定の実施形態では、R’’が、水素、C1~4アルキル、C1~4アルコキシC1~4アルキレニルからなる群から選択される。
式IおよびIaの実施形態のうちいくつかの実施形態では、R’’が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、ベンジルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R’’が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、ベンジルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R’’が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R’’が、メチル、エチル、プロピル、ブチルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、R’’は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、および2−ヒドロキシエチルからなる群から選択される。
式Iのいくつかの実施形態では、1個または2個以上のR’’’基が存在する。このうち特定の実施形態では、R’’’が1個または2個以上のR基であるか、あるいは、R基1個とR3基1個であるか、R3基1個である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、−R4、−X−R4、−X−Y−R4、−X−Y−X−Y−R4、−X−R5からなる群から選択される(式中、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+bは≦7である)である)。これらの実施形態のいくつかにおいて、Yが選択される上記の基はまた、−C(=N−O−R)−NH−を含む。
このうち(式II〜IXおよびLXXXなどの)特定の実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択される、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択され、Qは、結合、−C(R6)−、
−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、
−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、−R4、−X−R4、−X−Y−R4、−X−Y−X1−Y1−R4、−X−R5からなる群から選択される(式中、
Xは、ヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止され、かつ、−O−基1個で任意に中断されるアルキレンであり、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
1は、アルキレンとアリーレンとからなる群から選択され、
1は、−S−、−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−N(R8)−、
−S(O)2−N(R8)−、−N(R8)−C(O)−からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、アルキニル、アリールアルキレニル、アリールアルケニレニルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アリール基、アリールアルキレニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アミノ、ジアルキルアミノからなる群であり、アルキルおよびヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−N(R4)−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−S(O)2−、
−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(O)−O−、−C(O)−S−からなる群から選択され、
Wは、結合と−C(O)−とからなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+bは≦7である)である)。
このうち特定の実施形態では、Xが、ヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止されたアルキレンであり、Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R4は、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、アルキニル、アリールアルケニレニルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アリール基、ヘテロシクリル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アミノ、ジアルキルアミノからなる群であり、アルキルおよびヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、R8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、アルキル、アリールアルキレニル、ヘテロシクリルアルキレニル(ここで、ヘテロシクリルは、非置換であるか、1個または2個以上のオキソ基で置換されている)、アリールオキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アミノアルキレニル、ハロアルキレニル、アルキルスルホニルアルキレニル、−X−Y−R4
−X−R5からなる群から選択され、Xはアルキレンであり、Yは、
Figure 0005296526
-N(R8)-C(O)-、-N(R8)-S(O)2-、-N(R8)-C(O)-N(R8)-、
-N(R8)-C(S)-N(R8)-、-N(R8)-S(O)2-N(R8)-、または
であり、R4は、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R5は、
Figure 0005296526
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、アルキル、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、ヒドロキシアルキル、アルキルスルホニルアルキレニル、−X−Y−R4、−X−R5からなる群から選択され、Xはアルキレンであり、Yは、
Figure 0005296526
であり、R4は、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R5は、
Figure 0005296526
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が−R4である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が−X−R4である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が−X−Y−R4である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が−X−Y−X−Y−R5である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が−X−Y−X1−Y1−R4である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が−X−R5である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、C1~5アルキル、C2~5アルキニル、アリールC1~4アルキレニル、シクロアルキルC1~4アルキレニル、C1~4アルキル−S(O)2−C1~4アルキレニル、アリール−S(O)2−C1~4アルキレニル、C1~4アルキル−S(O)2−C1~4アルキレニル−O−C1~4アルキレニル、C1~4アルキル−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、ヒドロキシC1~4アルキレニル、ハロC1~4アルキレニル、アミノC1~4アルキレニル、C1~4アルキル−C(O)−O−C1~4アルキレニル、C1~6アルキル−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、アリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニル(ここで、アリールは、非置換であるか、ハロゲン基1個または2個で置換されている)、ヘテロアリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、アリール−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、アリール−NH−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ヘテロアリール−NH−C(S)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、C1~4アルキルアミノ−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−S(O)2−C1~4アルキレニル、C1~4アルキルアミノ−S(O)2−C1~4アルキレニル、アミノ−S(O)2−C1~4アルキレニル、ヘテロアリールC1~4アルキレニル(ここで、ヘテロアリールは、非置換であるか、アリール、ヘテロアリール、アルキルからなる群から選択される置換基で置換されている)、ヘテロシクリルC1~4アルキレニル(ここで、ヘテロシクリルは、非置換であるか、ヘテロアリールおよびオキソからなる群から選択される置換基1個または2個で置換されている)からなる群から選択される。
(例えば式II〜IXおよびLXXXの)いくつかの実施形態では、Rが選択される上記の基はまた、水素、C1〜4アルキル−S(O)−C1〜4アルキレニル−NH−C1〜4アルキレニル、シアノC1〜4アルキレニル、ヒドロキシイミノC2〜5アルキレニル、C1〜4アルコキシイミノC2〜5アルキレニル、アミノ(ヒドロキシイミノ)C2〜5アルキレニル、NH−C(O)−C1〜4アルキレニル、C1〜4アルキル−C(O)−C1〜4アルキレニル、C1〜6アルキル−O−C(O)−NH−C1〜4アルキレニル、ヘテロシクリル−C(O)−NH−C1〜4アルキレニルを含み;またここで、ヘテロアリールは、非置換であるか、またはアリール、アリールアルキレニル、ヘテロアリール、およびアルキルからなる群から選択された置換基により置換されており;またここで、ヘテロシクリルは、非置換であるか、またはアリールアルキレニル、ヘテロアリール、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノカルボニル、およびオキソからなる群から選択された1つまたは2つの置換基により置換されている。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、C1~5アルキル、アリールC1~4アルキレニル、シクロアルキルC1~4アルキレニル、C1~4アルキル−S(O)2−C1~4アルキレニル、C1~4アルキル−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、ヒドロキシC1~4アルキレニル、ハロC1~4アルキレニル、アミノC1~4アルキレニル、C1~6アルキル−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、アリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ヘテロアリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、アリール−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、アリール−NH−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ヘテロアリール−NH−C(S)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、C1~4アルキルアミノ−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ヘテロアリールC1~4アルキレニル(ここで、ヘテロアリールは、非置換であるか、アリール、ヘテロアリール、アルキルからなる群から選択される置換基で置換されている)、ヘテロシクリルC1~4アルキレニル(ここで、ヘテロシクリルは、非置換であるか、ヘテロアリールおよびオキソからなる群から選択される置換基1個または2個以上で置換されている)からなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、C1~4アルキル、C1~4アルキル−S(O)2−C1~4アルキレニル、C1~4アルキル−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、ヒドロキシC1~4アルキレニル、アミノC1~4アルキレニル、C1~6アルキル−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、アリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ヘテロアリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、アリール−S(O)2−NH−C1~4アルキレニル、アリール−NH−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ヘテロアリール−NH−C(S)−NH−C1~4アルキレニル、ジ(C1~4アルキル)アミノ−C(O)−NH−C1~4アルキレニル、ヘテロシクリルC1~4アルキレニル(ここで、ヘテロシクリルは、非置換であるか、1個または2個のオキソ基で置換されている)からなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ブチル、ペント−4−イニル、2−フェニルエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−アミノ−2−メチルプロピル、2−アミノエチル、4−アミノブチル、2−メタンスルホニルエチル、2−(プロピルスルホニル)エチル、4−(メチルスルホニル)ブチル、3−(フェニルスルホニル)プロピル、2−メチル−2−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]プロピル、4−アセトキシブチル、4−メタンスルホニルアミノブチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノプロピル、2−(2−プロパンスルホニルアミノ)エチル、2−(ベンゼンスルホニルアミノ)エチル、2−(ジメチルアミノスルホニルアミノ)エチル、4−(アミノスルホニル)ブチル、4−[(メチルアミノ)スルホニル]ブチル、4−[(ジメチルアミノ)スルホニル]ブチル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−(イソブチリルアミノ)−2−メチルプロピル、2−メチル−2−(プロピオニルアミノ)プロピル、2−メチル−2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]プロピル、2−メチル−2−[(ピリジン−4−イルカルボニル)アミノ]プロピル、2−(アセチルアミノ)−2−メチルプロピル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、2−(ベンゾイルアミノ)−2−メチルプロピル、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(3,4−ジフルオロベンゾイル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]エチル、2−(イソブチリルアミノ)エチル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチル、4−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)ブチル、3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−イソプロピルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル、4−(3,5,5−トリメチル−1,2,4−オキサジアゾール−4(5H)−イル)ブチル、4−(3−メチル−1−オキサ−2,4−ジアザスピロ[4.4]ノン−2−エン−4−イル)ブチル、2−{[(ピリジン−3−イルアミノ)カルボノチオイル]アミノ}エチル、2−{[(ジメチルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}エチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、Rが選択される上記の基はまた、水素、ヒドロキシメチル、アミノメチル、2−シアノ−2−メチルプロピル、3−アミノ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル、2,2−ジメチル−4−オキソペンチル、2−メチル−2−(メチルスルホニル)プロピル、2−メチル−2−{[2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}プロピル、2−[(メチルスルホニル)アミノ]エチル、3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]エチル、2−(アセチルアミノ)エチル、2−(プロピオニルアミノ)エチル、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]エチル、2−{[(エチルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、ピペリジン−4−イルメチル、(1−ベンジルピペリジン−4−イル)メチル、(1−アセチルピペリジン−4−イル)メチル、1−[(プロピルアミノ)カルボニル]ピペリジン−4−イル}メチル、[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]メチル、2−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]エチル、2−[(エトキシカルボニル)アミノ]エチル、2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)エチル、3−(1H−ピロール−3−イル)プロピル、3−(1−ベンジル−1H−ピロール−3−イル)プロピル、3−(1−ベンジル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)プロピル、3−(5−ブチルイソキサゾール−3−イル)プロピル、3−(5−フェニルイソキサゾール−3−イル)プロピル、3−(5−ピリジン−3−イルイソキサゾール−3−イル)プロピル、2−({[(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)エチル、2−({[(4−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)エチル、4−(ヒドロキシイミノ)ブチル、4−(メトキシイミノ)ブチル、および5−アミノ−5−(ヒドロキシイミノ)ペンチルを含む。
(式VIIIなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ブチル、ペント−4−イニル、2−シクロヘキシルエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−アミノ−2−メチルプロピル、2−アミノエチル、4−アミノブチル、2−メタンスルホニルエチル、2−(プロピルスルホニル)エチル、4−(メチルスルホニル)ブチル、3−(フェニルスルホニル)プロピル、2−メチル−2−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]プロピル、4−アセトキシブチル、4−メタンスルホニルアミノブチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノプロピル、2−(2−プロパンスルホニルアミノ)エチル、2−(ベンゼンスルホニルアミノ)エチル、2−(ジメチルアミノスルホニルアミノ)エチル、4−(アミノスルホニル)ブチル、4−[(メチルアミノ)スルホニル]ブチル、4−[(ジメチルアミノ)スルホニル]ブチル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−(イソブチリルアミノ)−2−メチルプロピル、2−メチル−2−(プロピオニルアミノ)プロピル、2−メチル−2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]プロピル、2−メチル−2−[(ピリジン−4−イルカルボニル)アミノ]プロピル、2−(アセチルアミノ)−2−メチルプロピル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、2−(ベンゾイルアミノ)−2−メチルプロピル、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(3,4−ジフルオロベンゾイル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]エチル、2−(イソブチリルアミノ)エチル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチル、4−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)ブチル、3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−イソプロピルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル、4−(3,5,5−トリメチル−1,2,4−オキサジアゾール−4(5H)−イル)ブチル、4−(3−メチル−1−オキサ−2,4−ジアザスピロ[4.4]ノン−2−エン−4−イル)ブチル、2−{[(ピリジン−3−イルアミノ)カルボノチオイル]アミノ}エチル、2−{[(ジメチルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}エチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−フェニルエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−アミノ−2−メチルプロピル、2−アミノエチル、2−メタンスルホニルエチル、2−(プロピルスルホニル)エチル、4−メタンスルホニルアミノブチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノプロピル、2−(2−プロパンスルホニルアミノ)エチル、2−(ベンゼンスルホニルアミノ)エチル、2−(ジメチルアミノスルホニルアミノ)エチル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−(イソブチリルアミノ)−2−メチルプロピル、2−メチル−2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]プロピル、2−(アセチルアミノ)−2−メチルプロピル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、2−(ベンゾイルアミノ)−2−メチルプロピル、2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]エチル、2−(イソブチリルアミノ)エチル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、4−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)ブチル、3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル、2−{[(ピリジン−3−イルアミノ)カルボノチオイル]アミノ}エチル、2−{[(ジメチルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}エチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−(プロピルスルホニル)エチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、4−メタンスルホニルアミノブチルからなる群から選択される。(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、Rが選択される上記の基はまた、3−アミノ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピルおよび2,2−ジメチル−4−オキソペンチルを含む。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−(プロピルスルホニル)エチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、4−メタンスルホニルアミノブチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチル、2−シクロヘキシルエチル、2,2−ジメチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−(プロピルスルホニル)エチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、4−メタンスルホニルアミノブチル、2−メチルプロピルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、2−メタンスルホニルエチル、4−メタンスルホニルアミノブチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、エチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチルおよび2−メチルプロピルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が2−メチルプロピルである。
いくつかの実施形態では、R1がC1~4アルキルである。特定の実施形態では、R1が直鎖状のC1~4アルキルである。特定の実施形態では、R1が分枝鎖状のC1~4アルキルである。
いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ブチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R1が、ペント−4−イニルおよび2−フェニルエチルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R1が2−フェニルエチルである。
いくつかの実施形態では、R1が、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルおよび2−アミノ−2−メチルプロピルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R1が2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルである。特定の実施形態では、R1が2−アミノ−2−メチルプロピルである。
いくつかの実施形態では、R1が、4−ヒドロキシブチル、2−アミノエチル、4−アミノブチル、4−クロロブチル、4−アセトキシブチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R1がC1~4アルキル−S(O)2−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1がフェニル−S(O)2−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1が、2−メタンスルホニルエチル、2−(プロピルスルホニル)エチル、4−(メチルスルホニル)ブチル、3−(フェニルスルホニル)プロピルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R1がC1~4アルキル−S(O)2−C1~4アルキレンオキシC1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1が2−メチル−2−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]プロピルである。
いくつかの実施形態では、R1がC1~4アルキル−S(O)2−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1がアリール−S(O)2−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1がジC1~4アルキル−N−S(O)2−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1が、4−メタンスルホニルアミノブチル、2−(ベンゼンスルホニルアミノ)エチル、2−(2−プロパンスルホニルアミノ)エチル、2−(ジメチルアミノスルホニルアミノ)エチルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R1が4−メタンスルホニルアミノブチルである。
いくつかの実施形態では、RはNH−C(O)−アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、Rは3−アミノ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピルである。
いくつかの実施形態では、Rはアルキル−C(O)−アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、Rは2,2−ジメチル−4−オキソペンチルである。
いくつかの実施形態では、Rは水素である。
いくつかの実施形態では、R1がC1~4アルキル−C(O)−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1がアリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1がヘテロアリール−C(O)−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1が、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]エチル、2−(イソブチリルアミノ)エチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R1がC1~6アルキル−NH−C(O)−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1がN(C1~4アルキル)2−C(O)−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1がアリール−NH−C(O)−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1がヘテロアリール−NH−C(R6)−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1がヘテロシクリル−C(O)−NH−C1~4アルキレニルである。
いくつかの実施形態では、R1が、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−{[(ピリジン−3−イルアミノ)カルボノチオイル]アミノ}エチル、2−{[(ピリジン−3−イルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−{[(ジメチルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}エチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R1が2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノプロピルである。
いくつかの実施形態では、R1が、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−(イソブチリルアミノ)−2−メチルプロピル、2−メチル−2−(プロピオニルアミノ)プロピル、2−メチル−2−[(ピリジン−3−イルカルボニル)アミノ]プロピル、2−メチル−2−[(ピリジン−4−イルカルボニル)アミノ]プロピル、2−(アセチルアミノ)−2−メチルプロピル、2−(ベンゾイルアミノ)−2−メチルプロピル、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−[(3,4−ジフルオロベンゾイル)アミノ]−2−メチルプロピルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R1が2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}−2−メチルプロピである。
いくつかの実施形態では、R1が、4−(アミノスルホニル)ブチル、4−[(メチルアミノ)スルホニル]ブチル、4−[(ジメチルアミノ)スルホニル]ブチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R1がヘテロアリールC1~4アルキレニル(ここで、ヘテロアリールは非置換であるか、アリール、ヘテロアリール、アルキルからなる群から選択される置換基で置換されている)である。
いくつかの実施形態では、R1が、3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−イソプロピルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル、3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル、4−(3,5,5−トリメチル−1,2,4−オキサジアゾール−4(5H)−イル)ブチル、4−(3−メチル−1−オキサ−2,4−ジアザスピロ[4.4]ノン−2−エン−4−イル)ブチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R1が、4−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)ブチルである。
上述したR1についての各実施形態を、後述するR2についての1または2以上の実施形態と組み合わせることが可能である。このようにして得られる組み合わせ各々が実施形態である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が、−R4、−X−R4、−X−Y−R4、−X−R5からなる群から選択される(式中、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+bは≦7である)である)。これらの実施形態のいくつかにおいて、Yが選択される上記の基はまた、−C(=N−O−R)−NH−を含む。
このうち(式II〜IXおよびLXXXなどの)特定の実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択される。このうち(式II〜IXおよびLXXXなどの)特定の実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択され、Qは、結合、−C(R6)−、
−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、
−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が、−R4、−X−R4、−X−Y−R4からなる群から選択される(式中、
Xは、アリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に末端停止されるアルキレンであり、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
4は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アリール基、アリールオキシアルキレニル基、ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリルからなる群であり、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択され、
Qは、結合、−C(O)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−、−S(O)2−N(R8)−からなる群から選択される)。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が−R4である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が−X−R4である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が−X−Y−R4である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が、水素、アルキル、アリールアルキレニル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R2が、水素、アルキル、アリールアルキレニル、アルコキシアルキレニルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R2が、水素、アルキル、アルコキシアルキレニルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が、水素、C1~5アルキル、C1~4アルコキシC1~4アルキレニル、ヒドロキシC1~4アルキレニル、アリールC1~4アルキレニルからなる群から選択される(ここで、アリールは、非置換であるか、クロロ、フルオロ、メトキシ、メチル、シアノ、メトキシカルボニルからなる群から選択される置換基1個または2個以上で置換されている)。
いくつかの実施形態では、R2が、水素、C1~5アルキル、C1~4アルコキシC1~4アルキレニル、アリールC1~4アルキレニルからなる群から選択される(ここで、アリールは、非置換であるか、クロロ、フルオロ、メトキシ、メチル、シアノ、メトキシカルボニルからなる群から選択される置換基1個または2個以上で置換されている)。
いくつかの実施形態では、R2が、水素、C1~4アルキル、C1~4アルコキシC1~4アルキレニルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、ベンジルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、ベンジルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2が、メチル、エチル、プロピル、ブチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、Rが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、および2−ヒドロキシエチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R2がメチルである。
いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−(プロピルスルホニル)エチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、4−メタンスルホニルアミノブチルからなる群から選択され、R2は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、ベンジルからなる群から選択される。(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、Rが選択される上記の基はまた、3−アミノ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピルおよび2,2−ジメチル−4−オキソペンチルを含む。このうち特定の実施形態では、mおよびnが0である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−(プロピルスルホニル)エチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、4−メタンスルホニルアミノブチルからなる群から選択され、R2は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、ベンジルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態では、mおよびnが0である。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、R1が、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチルからなる群から選択され、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態では、mおよびnが0である。このうち特定の実施形態では、R1が、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、エチルからなる群から選択される。
(式II〜IXおよびLXXXなどの)いくつかの実施形態では、Rが2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルであり、Rがメチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、および2−ヒドロキシエチルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態について、Rが2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルであり、Rがエチルである。
(式III〜VIIなどの)いくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、2−メタンスルホニルエチル、4−メタンスルホニルアミノブチルからなる群から選択され、R2は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態では、mおよびnが0である。
(式III〜VIIなどの)いくつかの実施形態では、R1が2−メチルプロピルであり、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態では、mおよびnが0である。
式VIIIのいくつかの実施形態では、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−シクロヘキシルエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−(プロピルスルホニル)エチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、4−メタンスルホニルアミノブチルからなる群から選択され、R2は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態では、nが0である。
式VIIIのいくつかの実施形態では、R1が、メチル、2−シクロヘキシルエチル、2,2−ジメチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−(プロピルスルホニル)エチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、4−メタンスルホニルアミノブチル、2−メチルプロピルからなる群から選択され、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態では、nが0である。
式VIIIのいくつかの実施形態では、R1が、メチルと2−メチルプロピルとからなる群から選択され、R2はメチルである。このうち特定の実施形態では、nが0である。
式IXのいくつかの実施形態では、R1が、メチルと2−メチルプロピルとからなる群から選択され、R2はメチルである。このうち特定の実施形態では、RA2およびRB2が各々メチルである。
(式II〜VIIの実施形態などの)いくつかの実施形態では、R3が、−Z−R4、−Z−X−R4、−Z−X−Y−R4、−Z−X−Y−X−Y−R4、−Z−X−R5からなる群から選択される(式中、
Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択され(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)、
Yは、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
Zは、結合または−O−であり、
4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択され(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)、
5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
6は、=Oと=Sとからなる群から選択され、
7は、C2~7アルキレンであり、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され、
9は、水素とアルキルとからなる群から選択され、
10は、C3~8アルキレンであり、
Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択され、
A’は、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択され、
Qは、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択され、
Vは、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
Wは、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択され、
aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+bは≦7である)である)。これらの実施形態のいくつかにおいて、Yが選択される上記の基はまた、−C(=N−O−R)−NH−を含む。
このうち特定の実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、R5は、
Figure 0005296526
からなる群から選択され、
8は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択され、Qは、結合、−C(R6)−、
−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、
−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択される。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、R3がピラゾロキノリンまたはピラゾロナフチリジンの7位にある。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、R3が、アルキルスルホニルアルキレンオキシ、アルキルスルホニルアミノアルキレンオキシ、アルキルカルボニルアミノアルキレンオキシ、アリール、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキレンオキシからなる群から選択される(ここで、アリールおよびヘテロアリールは、非置換であるか、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヘテロシクリルカルボニル、およびジアルキルアミノカルボニルからなる群から選択される置換基1個または2個以上で置換されており;ヘテロシクリルは、非置換であるか、アルキルスルホニル、アルキルカルボニル、およびオキソからなる群から選択された1つまたは2つ以上の置換基により置換されている)。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、アリール、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここでアリール、アリールアルキレンオキシ、およびヘテロアリールは、非置換であるか、またはアルキル、ヒドロキシアルキル、およびハロゲンからなる群から選択された1つもしくは2つ以上の置換基で置換されており、mは1であり、nは0である。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、アリール、アリールアルキレンオキシ、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここでアリール、アリールアルキレンオキシ、およびヘテロアリールは、非置換であるか、またはアルキルおよびハロゲンからなる群から選択された1つもしくは2つ以上の置換基で置換されている。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、フェニル、ベンジルオキシ、3−フリル、ピリジン−3−イル、5−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル、6−クロロピリジン−3−イル、6−フルオロピリジン−3−イル、6−メチルピリジン−3−イル、3−キノリン−3−イル、チアゾール−4−イルメトキシ、p−トルイル、(4−クロロベンジル)オキシ、および(4−メチルベンジル)オキシからなる群から選択される。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、フェニル、ベンジルオキシ、3−フリル、ピリジン−3−イル、p−トルイル、(4−クロロベンジル)オキシ、および(4−メチルベンジル)オキシからなる群から選択される。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、ベンジルオキシ、(4−クロロベンジル)オキシ、(4−メチルベンジル)オキシ、チアゾール−4−イルメトキシ、フェニル、p−トルイル、2−エトキシフェニル、3−(モルホリン−4−カルボニル)フェニル、3−(N,N−ジメチルアミノカルボニル)フェニル、3−フリル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、6−クロロピリジン−3−イル、6−フルオロピリジン−3−イル、6−メチルピリジン−3−イル、5−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル、およびキノリン−3−イルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、6−フルオロピリジン−3−イル、5−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル、キノリン−3−イル、2−エトキシフェニル、または3−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルである。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イルである。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、1,3−チアゾール−4−イルメトキシ、(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メトキシ、またはピリジン−3−イルメトキシである。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、2−ピロリジン−1−イルエトキシ、2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エトキシ、2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)エトキシ、2−モルホリン−4−イルエトキシ、3−ピロリジン−1−イルプロポキシ、3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロポキシ、3−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)プロポキシ、3−モルホリン−4−イルプロポキシ、2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ、および
Figure 0005296526
であり、ここでRはアルキルスルホニルまたはアルキルカルボニルである。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは、アルキル−S(O)−NH−(CH2〜3−O−、アルキル−S(O)−(CH2〜3−O−、またはアルキル−C(O)−NH−(CH2〜3−O−である。
いくつかの実施形態(式II〜VIIの実施形態など)では、Rは2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルであり、Rは2−ヒドロキシエチルであり、またRは独立してクロロおよびフルオロから選択された1つまたは2つの置換基により置換されているフェニルである。
特定的にRを定義する上記の実施形態のいずれか1つを含むいくつかの実施形態では、R3が、ピラゾロキノリンまたはピラゾロナフチリジンの7位にある。このうち特定の実施形態では、mが1であり、nが0である。
いくつかの実施形態では、R4が、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、ヘテロシクリルからなる群から選択される(ここで、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基、ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシと、からなる群であり、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)。このうち特定の実施形態では、R4が、アルキル、アリールまたはヘテロアリールである。
いくつかの実施形態では、R4が、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、アルキニル、アリールアルキレニル、アリールアルケニレニルからなる群から選択される(ここで、アルキル基、アリール基、アリールアルキレニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アミノ、ジアルキルアミノからなる群であり、アルキルおよびヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)。
いくつかの実施形態では、R4が、水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、アルキニル、アリールアルケニレニルからなる群から選択される(ここで、アルキル基、アリール基、ヘテロシクリル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アミノ、ジアルキルアミノからなる群であり、アルキルおよびヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)。
いくつかの実施形態では、R4が、水素、アルキル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールからなる群から選択される(ここで、アルキル基、アリール基、アリールオキシアルキレニル基、ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリルからなる群であり、ヘテロシクリルの場合は、これにオキソも含む群から独立に選択される置換基1個または2個以上で置換されていてもよい)。
いくつかの実施形態では、R4が、アルキル、アリールまたはヘテロアリールである。特定の実施形態では、R4がアルキルである。特定の実施形態では、R4がアリールである。特定の実施形態では、R4がヘテロアリールである。
いくつかの実施形態では、R5が、
Figure 0005296526
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R5が、
Figure 0005296526
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R5が、
Figure 0005296526
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R6が、=Oと=Sとからなる群から選択される。特定の実施形態では、R6が=Oである。特定の実施形態では、R6が=Sである。
いくつかの実施形態では、R7がC2~7アルキレンである。特定の実施形態では、R7がC3-4アルキレンである。
いくつかの実施形態では、R8が、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、ヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R8が、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R8が、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、アリールアルキレニルからなる群から選択される。特定の実施形態では、R8が、水素、アルキルまたはヒドロキシアルキレニルである。特定の実施形態では、R8が水素である。特定の実施形態では、R8がアルキルである。
いくつかの実施形態では、R9が、水素とアルキルとからなる群から選択される。特定の実施形態では、R9がアルキルである。特定の実施形態では、R9が水素である。
いくつかの実施形態では、R10がC3~8アルキレンである。特定の実施形態では、R10がC4-5アルキレンである。
いくつかの実施形態では、Aが、−O−、−C(O)−、−S(O)0-2−、−N(R4)−からなる群から選択される。特定の実施形態では、Aが、−O−、−C(O)−、−N(R4)−からなる群から選択される。特定の実施形態では、Aが−O−である。
いくつかの実施形態では、A‘が、−O−、−S(O)0-2−、−N(−Q−R4)−、−CH2−からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Qが、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、−C(R6)−S−、−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択される。特定の実施形態では、Qが、結合、−C(R6)−、−C(R6)−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(R6)−O−、
−C(R6)−N(OR9)−からなる群から選択される。特定の実施形態では、Qが、結合、−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−、−S(O)2−N(R8)−、−C(O)−O−、−C(O)−S−からなる群から選択される。特定の実施形態では、Qが、結合、−C(O)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−、−S(O)2−N(R8)−からなる群から選択される。特定の実施形態では、Qが、結合、−C(R6)−、−S(O)2−、−C(R6)−N(R8)−W−からなる群から選択される。特定の実施形態では、Qが、結合、−C(O)−、−S(O)2−、および−C(O)−N(R8)−からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Vが、−C(R6)−、−O−C(R6)−、−N(R8)−C(R6)−、−S(O)2−からなる群から選択される。特定の実施形態では、Vが−C(R6)−である。特定の実施形態では、Vが−N(R8)−C(R6)−である。
いくつかの実施形態では、Wが、結合、−C(O)−、−S(O)2−からなる群から選択される。特定の実施形態では、Wが、結合と−C(O)−とからなる群から選択される。特定の実施形態では、Wが結合である。
いくつかの実施形態では、Xが、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンからなる群から選択される(ここで、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基は、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止することが可能なものであり、かつ、1個または2個以上の−O−基で任意に中断することが可能なものである)。
いくつかの実施形態では、Xが、ヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止され、かつ、−O−基1個で任意に中断されるアルキレンである。
いくつかの実施形態では、Xが、アリーレンまたはヘテロシクリレンで任意に末端停止されるアルキレンである。
いくつかの実施形態では、Xが、ヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止されるアルキレンである。
いくつかの実施形態では、Xがアルキレンである。特定の実施形態では、XがC1~4アルキレンである。
いくつかの実施形態では、X1が、アルキレンとアリーレンとからなる群から選択される。特定の実施形態では、X1がアルキレンである。特定の実施形態では、X1がC1~4アルキレンである。特定の実施形態では、X1がアリーレンである。
いくつかの実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Yが選択される上記の基はまた、−C(=N−O−R)−NH−を含む。
いくつかの実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
いくつかの実施形態では、Yが、
Figure 0005296526
いくつかの実施形態では、Yが、−N(R8)−C(O)−、−N(R8)−S(O)2−、−S(O)2−N(R8)−または−N(R8)−C(O)−N(R8)−である。特定の実施形態では、Yが−N(R8)−C(O)−である。特定の実施形態では、Yが−N(R8)−S(O)2−である。特定の実施形態では、Yが−S(O)2−N(R8)−である。特定の実施形態では、Yが−N(R8)−C(O)−N(R8)−である。
いくつかの実施形態では、Y1が、−S−、−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−N(R8)−、−S(O)2−N(R8)−、−N(R8)−C(O)−からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、Y1が、−S−、−C(O)−、−C(O)−O−からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Zが結合または−O−である。特定の実施形態では、Zが結合である。特定の実施形態では、Zが−O−である。
いくつかの実施形態では、aおよびbは独立に、1から6の整数(ただし、a+bは≦7である)である。いくつかの実施形態では、aおよびbは各々整数2である。
(式III〜VIIなどの)いくつかの実施形態では、nが0であるか、mが0である。
(式III〜VIIなどの)いくつかの実施形態では、mおよびnが0である。
(式III〜VIIなどの)いくつかの実施形態では、mが0であり、nが1である。
(式III〜VIIなどの)いくつかの実施形態では、mが1であり、nが0である。
(式VIIIなどの)いくつかの実施形態では、nが0である。
特定の実施形態について、式IIIで表される化合物は、7−(ベンジルオキシ)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンおよび4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−オール;または薬学的に許容し得るそれらの塩からなる群から選択される。
特定の実施形態について、式IIIで表される化合物は、3−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミドおよび3−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパンアミド;または薬学的に許容し得るそれらの塩からなる群から選択される。
特定の実施形態について、式IIIで表される化合物は、5−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−N−ヒドロキシペンタンアミジン;または薬学的に許容し得るそれらの塩である。
特定の実施形態について、式IIIa:
Figure 0005296526
式中、Rは、アミノメチル、ピペリジン−4−イルメチル、(1−ベンジルピペリジン−4−イル)メチル、(1−アセチルピペリジン−4−イル)メチル、{1−[(プロピルアミノ)カルボニル]ピペリジン−4−イル)}メチル、[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]メチル、2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)エチル、2−({[(4−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)エチル、ヒドロキシメチル、2−メチル−2−(メチルスルホニル)プロピル、2−メチル−2−{[2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}プロピル、3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−シアノ−2−メチルプロピル、3−(5−ブチルイソキサゾール−3−イル)プロピル、3−(5−フェニルイソキサゾール−3−イル)プロピル、3−(5−ピリジン−3−イルイソキサゾール−3−イル)プロピル、4−(ヒドロキシイミノ)ブチル、4−(メトキシイミノ)ブチル、5−アミノ−5−(ヒドロキシイミノ)ペンチル、3−(1H−ピロール−3−イル)プロピル、3−(1−ベンジル−1H−ピロール−3−イル)プロピル、および3−(1−ベンジル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)プロピルからなる群から選択され;またRは、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、およびベンジルからなる群から選択される。このうち特定の実施形態について、Rが水素、n−ブチル、ベンジル、2−メトキシエチル、または2−ヒドロキシエチルである場合には、Rはさらに、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]エチル、2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]エチル、2−(アセチルアミノ)エチル、2−(プロピオニルアミノ)エチル、2−[(メチルスルホニル)アミノ]エチル、2−{[(エチルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−({[(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)エチル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−[(エトキシカルボニル)アミノ]エチル、および2−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]エチルからなる群から選択されてもよいという条件が含まれる。このうち特定の実施形態について、Rがメチルまたはエチルである場合には、Rはまた、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]エチルであってもよく;かつ/またはRがメチルまたはn−プロピルである場合には、Rはまた、2−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]エチルであってもよいという条件が含まれる;
で表される化合物または薬学的に許容し得るその塩を提供する。
特定の実施形態について、式IIIaで表される化合物または塩は、以下のものからなる群から選択される:
1−[2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)エチル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン;
(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)メタノール;
3−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル;
3−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパンニトリル;
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)エチル]−N’−(4−フルオロフェニル)尿素;
1−[3−(5−フェニルイソキサゾール−3−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン;
1−[3−(5−ブチルイソキサゾール−3−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン;および
2−プロピル−1−[3−(5−ピリジン−3−イルイソキサゾール−3−イル)プロピル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン;
または薬学的に許容し得るそれらの塩。
いくつかの実施形態では、本発明は、式I、Ia、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、LXXX、II−1のいずれか1つまたは上記の実施形態のいずれか1つの化合物または塩の治療有効量を、薬学的に許容し得る担体と組み合わせて含む、医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、動物におけるサイトカイン生合成を誘発する方法であって、当該動物に、式I、Ia、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、LXXX、II−1のいずれか1つまたは上記の実施形態のいずれか1つの化合物もしくは塩の有効量を投与するかまたは上記の医薬組成物のいずれか1種を投与することを含む、前記方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置を必要としている動物におけるウイルス疾患を処置する方法であって、当該動物に、式I、Ia、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、LXXX、II−1のいずれか1つまたは上記の実施形態のいずれか1つの化合物もしくは塩の治療有効量を投与するかまたは上記の医薬組成物のいずれか1種を投与することを含む、前記方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置を必要としている動物における腫瘍性疾患を処置する方法であって、当該動物に、式I、Ia、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、LXXX、II−1のいずれか1つまたは上記の実施形態のいずれか1つの化合物もしくは塩の治療有効量を投与するかまたは上記の医薬組成物のいずれか1種を投与することを含む、前記方法を提供する。
化合物の調製
本発明の化合物は、反応スキームI(ここで、R、R1、R2、nは先に定義したとおりである)によって調製可能なものである。反応スキームIの式Xのケトエステルとそのナトリウム塩は周知であり、クライゼン縮合、Claisen,L.,Berichte、42、59(1909)などの従来の方法で多種多様なケトンから調製可能なものである。
クライゼン縮合の開始材料として有用な多数の官能化ケトンが市販されている。また、それ以外のものについても、周知の方法で調製可能である。たとえば、(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)カルバミド酸tert−ブチルエステルとも呼ばれるtert−ブチル1,1−ジメチル−3−オキソブチルカルバメートについての報告がなされている(Peschke,B.ら、Eur. J. Med. Chem.、34、第363〜380ページ、(1999)。もうひとつの例では、テトラヒドロフラン(THF)などの好適な溶媒中で水素化ナトリウムの存在下、1−プロパンチオールと4−クロロ−2−ブタノンとを周囲温度で合わせ、生成物を従来の方法で単離して、4−(プロピルチオ)ブタン−2−オンを調製することができる。3つ目の例では、フェニルビニルスルホンを用いてマイケル付加反応を起こし、アセト酢酸メチルおよびナトリウムメトキシドからカルバニオンを生成する。このようにして得られるマイケル付加物を塩酸のメタノール溶液中などの酸性条件下で脱カルボキシル化すれば、5−(フェニルスルホニル)ペンタン−2−オンが得られる。
反応スキームIのステップ(1)では、式Xの化合物のナトリウム塩を式R2NHNH2のヒドラジンと反応させ、式XIのピラゾールカルボキシレート(pyrazole carboxylate)を得る。この反応については、酢酸などの好適な溶媒中で式Xの化合物の塩の溶液にヒドラジンを徐々に加えて適宜に実施する。また、反応を周囲温度で行い、従来の方法で生成物を単離することができる。
ヒドラジンを使ってステップ(1)を行う場合、これによって得られる式XI(R2が水素である)のピラゾールカルボキシレートを、周知の合成方法(Auwers,K. v.、Hollman,H.、Berichte、59、606(1926))でアルキル化し、式XI(R2を上記のごとく定義)のピラゾールカルボキシレートを得ることが可能である。このアルキル化については、式XI(R2が水素である)のピラゾールカルボキシレートの溶液をナトリウムエトキシドなどの塩基で処理した後、式R2−Halideのアルキル化剤で処理して適宜に実施する。この反応は、エタノールなどの好適な溶媒中でなされ、溶媒の還流温度などの高めの温度または周囲温度で実施可能なものである。式R2−Halideの多数の試薬が市販されており、これ以外でも周知の合成方法で調製可能である。従来の方法を用いて、式XIのピラゾールカルボキシレートを反応物から単離し、その異性体から分離することができる。
反応スキームIのステップ(2)では、式XIのピラゾールカルボキシレートのエステル基をアミドに変換する。このアミノ化については、メタノールなどの好適な溶媒中で水酸化アンモニウムを式XIのピラゾールカルボキシレートに加え、100℃などの高めの温度で加熱することで、適宜に実施する。この反応は、加圧容器内で実施可能なものである。このようにして得られる式XIIのピラゾールカルボキサミドについては、従来の方法で単離可能である。
あるいは、まず式XIのピラゾールカルボキシレートを加水分解してカルボン酸を生成した後、このカルボン酸をアミドに変換することで、ステップ(2)を実施してもよい。このエステル加水分解は、式XIのピラゾールカルボキシレートを水中やメタノールまたはエタノールなどの好適な溶媒中で水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムと合わせることで、塩基性条件下で実施可能なものである。この反応は周囲温度で実施できるものであり、カルボン酸生成物を従来の方法で単離することが可能である。カルボン酸を式XIIのピラゾールカルボキサミドに変換するには、まずカルボン酸をジクロロメタンなどの好適な溶媒中で周囲温度にて塩化オキサリルで処理して酸クロリドを生成し、続いてこれを0℃など周囲温度より低い温度で水酸化アンモニウム処理すればよい。あるいは、カルボン酸を式XIIのピラゾールカルボキサミドにする上記の変換を、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩とを、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの好適な溶媒にカルボン酸を加えた溶液に周囲温度にて添加した後、濃水酸化アンモニウムを添加することで、カップリング条件下で実施することも可能である。生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームIのステップ(3)では、式XIIのピラゾールカルボキサミドを脱水処理して式XIIIのピラゾールカルボニトリルを得る。好適な脱水剤としては、塩化チオニル、トリフルオロ酢酸無水物、オキシ塩化リンがあげられる。この反応については、式XIIのピラゾールカルボキサミドをオキシ塩化リンで処理し、反応物を90℃などの高めの温度で加熱することで、適宜に実施する。また、上記の反応を、式XIIのピラゾールカルボキサミドをトリエチルアミンなどの塩基の存在下にてジクロロメタンなどの好適な溶媒中でトリフルオロ酢酸無水物と合わせることで実施してもよい。この反応は、周囲温度または0℃など周囲温度より低い温度で実施できるものである。生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームIのステップ(4)では、式XIIIのピラゾールカルボニトリルを臭素化して式XIVのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルを得る。この臭素化については、式XIIIのピラゾールカルボニトリルと酢酸カリウムとを酢酸に入れた溶液に臭素を添加することで、適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施できるものであり、生成物を従来の方法で単離することが可能である。
反応スキームIのステップ(5)では、式XIVのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルを式XVの試薬との間で遷移金属触媒クロスカップリング反応させ、式XVIのピラゾール置換アニリンを得る。式XV(式中、Mは−B(OH)2、−B(O−アルキル)2、−Sn(アルキル)3、−Zn−Halideなどである)の試薬がカップリング反応を起こすことは周知である。式XVの試薬についてはいくつか市販されており、これ以外でも周知の合成方法で調製可能である。たとえば、tert−ブトキシカルボニル(Boc)保護アニリンでは、ブチルリチウム試薬の存在下でディレクテッド(directed)オルトメタレーションが生じる。このようにして得られた有機リチウム中間体がB(O−アルキル)3やClSn(アルキル)3などの求電子剤と反応し、Boc保護基の除去後に式XV(Mはそれぞれ−B(O−アルキル)2または−B(OH)2と−Sn(アルキル)3である)の化合物が得られる。
ステップ(5)では、式XIVのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルと、酢酸パラジウム(II)と、トリフェニルホスフィンと、Mが−B(OH)2または−B(O−アルキル)2である式XVのホウ素試薬との混合物を、炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下で加熱して、Suzukiカップリング反応を適宜に実施する。この反応は、好適な溶媒またはn−プロパノール:水などの好適な溶媒混合物中にてなされ、100℃などの高めの温度で加熱可能なものである。生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームIのステップ(6)では、式XVIのピラゾール置換アニリンのアミン官能基とニトリル官能基とが酸性条件下で反応し、式I、II、III、Iaの下位式にあたる式XVIIのピラゾロ[3,4−c]キノリンが形成される。塩化アセチルをエタノール中にて攪拌し、得られる酸性溶液を式XVIのピラゾール置換アニリンに加えて、分子内付加を適宜に引き起こす。次に、この反応物を還流加熱し、式XVIIのピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
あるいは、反応スキームIのステップ(5)と(6)において、式XIVのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルを式XLIIの試薬とSuzukiカップリングさせる。
Figure 0005296526
式XLIIのいくつかの化合物が周知であり、あるいは周知の合成方法で調製可能である。たとえば、Rocca,P.ら、Tetrahedron、49、第49〜64(1993)を参照のこと。Suzukiカップリング反応は上述した方法で実施可能なものである。このようにして得られたピバロイルアミノ置換化合物では、反応スキームIのステップ(6)で塩基によって促進される分子内環化が生じ、続いてピバロイル基が開裂して式XVIIのピラゾロ[3,4−c]キノリンが得られる。この反応については、エタノールなどの好適な溶媒中にて、その溶媒の還流温度などの高めの温度で、ピバロイルアミノ置換カップリング生成物をカリウムtert−ブトキシドと一緒に加熱して適宜に実施する。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
いくつかの実施形態についてみると、従来の合成方法を用いて反応スキームIの化合物をさらに手の込んだものとすることが可能である。たとえば、式Xのケトエステルを得るための開始ケトンにtert−ブチル1,1−ジメチル−3−オキソブチルカルバメートを用いると、R1は2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル基になり得る。ステップ(6)で説明した酸性の環化条件下でtert−ブトキシカルボニル基を除去すれば2−アミノ−2−メチルプロピル基が生成されるが、この基は反応スキームVIIのステップ(11)で後述する方法で、アミド、スルホンアミド、スルファミドまたは尿素に変換可能なものである。
もうひとつの例では、オレフィン含有R1基を従来の方法で酸化してエポキシドにすることができる。この酸化については、ジクロロメタンなどの好適な溶媒中にオレフィン置換基を含有する、式XIIIのピラゾールカルボニトリルの溶液に、3−クロロ過安息香酸を加えることによって、反応スキームIのステップ(4)の前に適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施でき、生成物については従来の方法で単離可能である。エポキシド置換基を含有する式XIIIの化合物と2当量の臭素とを酢酸中にて周囲温度で合わせ、R1で近い位置にある(vicinal)ブロモヒドリンによって置換された式XIVの化合物を得るようにすれば、ステップ(4)の臭素化時にエポキシドを開環することができる。その後、ブロモヒドリンをフリーラジカル条件下で還元し、ヒドロキシアルキル基で置換された式XIVの化合物を得るようにしてもよい。この還元は、水素化トリブチルスズおよびアゾビスイソブチロニトリルを、トルエンなどの好適な溶媒中の式XIVのブロモヒドリン置換化合物に周囲温度で加えて実施できるものである。この生成物を従来の方法で単離し、反応スキームIのステップ(5)および(6)で利用することができる。これらの方法を用いると、R1の2−メチルプロペニル基を2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル基に変換することが可能である。
上記の方法に基づいてR1位で導入されるヒドロキシ基を水素化ナトリウムで処理してアルコキシドを形成し、これを式CH2=CH−S(O)2−R4のビニルスルホンと反応させて、R1が−X−Y−R4(Yは−SO2−である)の化合物を形成することができる。この反応については、鉱物油に分散させた触媒用の水素化ナトリウムを、式XIVの化合物(ここで、R1がヒドロキシ基を有する)とビニルスルホンとをDMFまたはテトラヒドロフランなどの好適な溶媒に入れた溶液に加えて実施することができる。この反応は周囲温度で実施可能なものである。この生成物またはその薬学的に許容可能な塩を従来の方法で単離した後、反応スキームIのステップ(5)および(6)で利用することができる。多くのビニルスルホンが市販されており、また周知の合成方法で調製可能である。これらの方法を利用して、R1が2−メチル−2−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]プロピル基である式XVIIの化合物を得ることができる。
もうひとつの例では、R1を−X−Y−R4(式中、Yは−S−である)とすることができる。反応スキームIのステップ(2)の前にチオエーテル基を酸化させてスルホンを形成し、R1が−X−Y−R4であり、Yが−SO2−である化合物を得るようにしてもよい。この酸化については、式XIのピラゾールカルボキシレートをジクロロメタンまたはクロロホルムなどの好適な溶媒に入れた溶液に3−クロロ過安息香酸を加えて適宜に実施する。この生成物を従来の方法で単離し、反応スキームIのステップ(2)〜(6)で利用することができる。
Figure 0005296526
反応スキームII(ここで、R、R1、R2、nは先に定義したとおりである)に基づいて、本発明のピラゾロ[3,4−c]ナフチリジンを調製することができる。反応スキームIIのステップ(1)では、式XIVのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルを式XVIIIの試薬(式中、Mは先に定義したとおりである)またはその位置異性体との間で遷移金属触媒クロスカップリング反応させ、式XIXのピラゾール置換アミノピリジンを形成する。式XVIIIの試薬およびその異性体については、Boc保護アミノピリジンのディレクテッドオルトメタレーションとこれに続く求電子置換などの周知の方法で調製可能である。あるいは、異性体によっては、ハロゲン−リチウム交換とこれに続く求電子置換を利用できることもある。たとえば、3位に保護アミノ基を有する2−ブロモピリジンにハロゲン−リチウム交換を施すことが可能である。これに続く塩化トリブチルスズでの求電子置換とアミノ基の脱保護によって、反応スキームIIのステップ(1)に有用な試薬である3−アミノ−2−トリ−n−ブチルスタンニルピリジンが得られる。反応スキームIIのステップ(1)でのカップリング反応は、反応スキームIのステップ(5)で説明したようにして実施可能なものである。
反応スキームIIのステップ(2)では、式XIXのピラゾール置換アミノピリジンのアミン官能基とニトリル官能基とが酸性条件下で反応し、式I、II、VI、Iaの下位式にあたる式XXのピラゾロ[3,4−c]ナフチリジンまたはその異性体が形成される。反応スキームIIのステップ(2)は、反応スキームIのステップ(6)で説明したようにして実施可能なものであり、生成物については従来の方法で単離可能である。
Figure 0005296526
本発明の化合物は、反応スキームIIIで調製することも可能なものである(ここで、nは先に定義したとおりであり、Ra、R1a、R2aは、ステップ(5)における酸化の影響を受けやすいことを当業者であれば知っているであろう置換基を含まない、上記にて定義したようなR、R1、R2の下位式である)。このような影響を受けやすい置換基としては、−S−またはヘテロアリール基があげられる。
式XXIのアセタールは文献での記載があり、周知の合成方法(Royals,E.E.、Robinson,A.G.III、J. Am. Chem. Soc.、78、4161(1956))で調製可能なものである。たとえば、式CH3C(O)R1aのケトンをクライゼン縮合条件下でエチルジエトキシアセテートと縮合させ、式XXIのアセタールを得ることができる。この反応については、エチルジエトキシアセテートと式CH3C(O)R1aのケトンをエタノールに入れた溶液にtert−ブトキシドナトリウムを加え、反応物を還流加熱することで適宜に実施する。式CH3C(O)R1aの多数のケトンが市販されており、これ以外でも周知の合成方法で容易に調製可能である。アミドケトンは、式R4−CNのニトリルを酸性条件下でα,β−不飽和ケトンに加えて、文献(Ritter,J.J.およびMinieri,P.P.、J. Am . Chem. Soc.、70、4045,(1948))に記載の手順で調製可能なものである
反応スキームIIIのステップ(1)では、式XXIのアセタールを式R2a−NH−NH2のヒドラジンと反応させ、式XXIIのピラゾールを得る。この反応については、エタノールなどの好適な溶媒に入れた式XXIのアセタールにヒドラジンを徐々に加えて、適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施可能なものであり、生成物を従来の方法で単離することが可能である。
反応スキームIIIのステップ(2)では、式XXIIのピラゾール中のアセタールを酸性条件下でアルデヒドに変換する。この反応については、式XXIIのアセタール置換ピラゾールをテトラヒドロフランなどの好適な溶媒中にて塩酸で処理して、適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施して式XXIIIのアルデヒド置換ピラゾールを得ることができるものである。生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームIIIのステップ(3)では、式XXIIIのピラゾールを臭素化し、式XXIVのブロモ置換ピラゾールを得る。この反応は、反応スキームIのステップ(4)で説明したようにして実施可能なものである。
反応スキームIIIのステップ(4)では、式XXIVのブロモ置換ピラゾールに式XV(式中、Mは先に定義したとおりである)の試薬で遷移金属触媒クロスカップリング反応を起こす。この反応については、反応スキームIのステップ(5)で説明したスズキ反応条件を用いて適宜に実施する。これらの反応条件下で、アミンとアルデヒド基との分子内縮合が生じ、式XXVのピラゾロ[3,4−c]キノリンが形成される。生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームIIIのステップ(5)では、N−オキシドを形成可能な従来の酸化剤を用いて式XXVのピラゾロ[3,4−c]キノリンを酸化させ、式XXVIのピラゾロ[3,4−c]キノリン−5N−オキシドを得る。この反応については、ジクロロメタンまたはクロロホルムなどの溶媒に式XXVの化合物を入れた溶液に3−クロロ過安息香酸を加えて、適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施できるものであり、生成物を従来の方法で単離することが可能である。
反応スキームIIIのステップ(6)では、式XXVIのピラゾロ[3,4−c]キノリン−5N−オキシドをアミノ化し、式I、II、III、Iaの下位式である式XVIIaのピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを得る。ステップ(6)については、式XXVIのN−オキシドをエステルへの変換によって活性化した後、このエステルをアミノ化剤と反応させることで実施可能である。好適な活性化剤としては、ベンゼンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリドまたはp−トルエンスルホニルクロリドなどのアルキルスルホニルクロリドまたはアリールスルホニルクロリドがあげられる。好適なアミノ化剤としては、たとえば水酸化アンモニウムの形でのアンモニアや、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどのアンモニウム塩があげられる。この反応については、式XXVIのN−オキシドをジクロロメタンまたはクロロホルムなどの好適な溶媒に入れた溶液に水酸化アンモニウムを加えた後、p−トルエンスルホニルクロリドを加えて適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施できるものである。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
あるいは、ステップ(6)は、式XXVIのピラゾロ[3,4−c]キノリン−5N−オキシドをトリクロロアセチルイソシアネートと反応させた後、得られる中間体を塩基促進加水分解して式XVIIaのピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを得ることによっても実施可能なものである。この反応については、(i)式XXVIのN−オキシドをジクロロメタンなどの溶媒に入れた溶液にトリクロロアセチルイソシアネートを加え、周囲温度で攪拌して単離可能なアミド中間体を得る、2段階で適宜に実施する。ステップ(ii)では、中間体のメタノール溶液をナトリウムメトキシドなどの塩基で周囲温度にて処理する。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
Figure 0005296526
本発明のピラゾロ[3,4−c]ナフチリジンは、反応スキームIVで調製可能なものである(ここで、Ra、R1a、R2a、nは先に定義したとおりである)。反応スキームIVのステップ(1)では、式XXIVのブロモ置換ピラゾールが式XVIIIの試薬(式中、Mは先に定義したとおりである)またはその異性体のうちのひとつとの間で遷移金属触媒クロスカップリング反応を生じる。反応スキームIVのステップ(1)は反応スキームIのステップ(5)で説明したようにして実施可能なものであり、これらの反応条件下で分子内付加を引き起こし、式XXVIIのピラゾロ[3,4−c]ナフチリジンを得ることができる。
反応スキームIVのステップ(2)では、式XXVIIのピラゾロ[3,4−c]ナフチリジンを酸化させて式XXVIIIのピラゾロ[3,4−c]ナフチリジン−5N−オキシドとし、これをステップ(3)でアミノ化して、式I、II、VI、Iaの下位式である式XXaのピラゾロ[3,4−c]ナフチリジン−4−アミンまたはその異性体を得る。反応スキームIVのステップ(2)および(3)はそれぞれ、反応スキームIIIのステップ(5)および(6)で説明したようにして実施可能なものである。
Figure 0005296526
本発明のテトラヒドロキノリンは反応スキームVで調製できるものである(ここで、nは先に定義したとおりであり、Rb、R1b、R2bは、反応の酸性水素化条件下で還元の影響を受けやすいことを当業者であれば知っているであろう置換基を含まない、上記にて定義したようなR、R1、R2の下位式である)。こうした影響を受けやすい基としては、たとえば、アルケニル基、アルキニル基、アリール基ならびに、ニトロ置換基を持つ基があげられる。しかしながら、R1にアリール置換基を持つ式XVIIの化合物などを反応における基材として利用し、アリール基が還元された式XXIXの化合物を得るようにしてもよい。このようにして、R1のフェニルエチル基をシクロヘキシルエチル基に変換すればよいのである。
反応スキームVから明らかなように、式XVIIbのピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを還元し、式I、II、VIII、Iaの下位式である式XXIXの6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを得ることができる。この反応は、式XVIIbの化合物をトリフルオロ酢酸などの好適な溶媒に入れた溶液または懸濁液に酸化白金(IV)を加え、反応物を水素圧下におく不均一(heterogeneous)水素化条件で実施できるものである。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
Figure 0005296526
本発明のピラゾロ[3,4−c]ピリジンは、反応スキームVIで調製可能なものである(ここで、R1、R2、RA2、RB2は先に定義したとおりである)。反応スキームVIのステップ(1)では、式XIVのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルを(トリメチルシリル)アセチレンとの間で園頭カップリング反応させ、式XXXのピラゾールカルボニトリルを得る。この反応は、文献(Sonogashira,K.;Tohda,Y.;Hagihara,N.、Tetrahedron Lett.、4467(1975))に記載の手順で実施可能なものである。
あるいは、式XIVaのヨウ素置換ピラゾールカルボニトリルを反応スキームVIの開始材料として利用してもよい。式XIVaの化合物は、反応スキームIに示す式XIIIのピラゾールカルボニトリルから調製される。ヨウ素化については、ジクロロメタンなどの好適な溶媒中、炭酸カリウムなどの塩基の存在下で、式XIIIのピラゾールカルボニトリルを一塩化ヨウ素で処理して適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施できるものであり、生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームVIのステップ(2)では、式XXXのピラゾールのトリメチルシリル基を除去して、式XXXIのピラゾールを得る。メタノール中の炭酸カリウムまたはテトラヒドロフラン中のフッ化テトラブチルアンモニウムを利用して、この転換を行うことが可能である。
反応スキームVIのステップ(3)では、式XXXIのピラゾールのアセチレンを従来の合成方法(Jacobs,T.L.、Organic Reactions, 5, 1,(1949))でアルキル化し、式XXXIIのピラゾールを得る。この反応については、塩基を用いて式XXXIの化合物を脱プロトン化し、得られるカルバニオンをヨードメタンなどの式RB2−Halideの求電子剤と反応させて実施可能である。RB2が水素の場合はステップ(3)を省略できる。
いくつかの実施形態についてみると、Sonogashiraカップリング反応を利用して、反応スキームVIのステップ(1)〜(3)を式XIVaの化合物の1ステップに置き換えてもよい。このカップリングについては、式RB2−C=C−Hのアルキンと、ヨウ化銅(I)と、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)と、トリエチルアミンとを、アセトニトリルなどの好適な溶媒中で合わせた後、その溶媒の還流温度などの高めの温度で加熱して、適宜に実施する。式XXXIIの生成物については、従来の方法で単離可能である。
反応スキームVIのステップ(4)では、式XXXIIのピラゾールをアンモニアと反応させ、式I、II、IX、Iaの下位式である式XXXIIIのピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−アミンを得る。この反応については、アンモニアのメタノール溶液を式XXXIIのピラゾールに加え、150℃などの高めの温度で加熱することで実施可能である。この反応は加圧容器内で実施できるものである。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
ステップ(5)および(6)を実施して、RA2が水素以外である式IXの化合物を得ることもできる。反応スキームVIのステップ(5)では、式XXXIIIのピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−アミンを従来の臭素化条件下で臭素化し、式I、II、IX、Iaの下位式である式XXXIVのブロモ置換ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−アミンを得る。この反応については、反応スキームIのステップ(4)で説明したようにして実施可能である。
反応スキームVIのステップ(6)では、式XXXIVのブロモ置換ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−アミンを式RA2−Mの試薬との間で遷移金属触媒カップリング反応させ(式中、RA2は、アルケニル、アルコキシ、−N(R92である)、式IXのピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−アミンを得る。式RA2−Mの試薬(式中、Mは、たとえば、−B(OH)2、−B(O−アルキル)2、−Sn(アルキル)3、−Zn−Halideである)はカップリング反応を生じることが知られている。この転換は、まず式XXXIVの化合物のアミノ基を保護し、保護した化合物を、反応スキームIのステップ(5)で説明した条件にて遷移金属触媒の存在下で式RA2−Mの試薬で処理し、アミンを脱保護して式IXのピラゾロ[3,4−c]ピリジン−4−アミンを得ることで実施可能なものである。あるいは、ステップ(6)を、この反応スキームのステップ(1)で説明したような園頭条件下で式XXXIVの化合物をアルキンとカップリングさせて実施することも可能である。このようにして得られたアルキンを従来の水素化条件で還元し、RA2がアルケニルまたはアルキルである式IXの化合物を得ることができる。また、ステップ(6)は、(i)式XXXIVの化合物のアミノ基をBoc基などで保護し、(ii)リチウム−ハロゲン交換を実施し、(iii)式RA2-Halideの求電子剤、たとえばヨードメタンで処理し、(iv)アミンを脱保護して式IXの化合物を得る方法でも実施できるものである。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
Figure 0005296526
いくつかの実施形態についてみると、本発明の化合物を反応スキームVII(ここで、R、R2、R4、R8、Q、M、nは先に定義したとおりである)で調製する。反応スキームVIIのステップ(1)では、文献(Eriksら、J. Med. Chem.,35,3239〜3246,(1992))に記載の手順で得られる4−フタルイミド−2−ブタノンを従来の条件下でシュウ酸ジエチルとの間でクライゼン縮合させ、式XXXVの化合物を得る。
反応スキームVIIのステップ(2)では、式XXXVの化合物を式R2NHNH2のヒドラジンと反応させ、式XXXVIのピラゾールカルボキシレートを得る。この反応については、反応スキームIのステップ(1)で説明したようにして適宜に実施する。
反応スキームVIIのステップ(3)および(4)では、式XXXVIのピラゾールカルボキシレートをピラゾールカルボキサミドに変換する。ステップ(3)では、式XXXVIのピラゾールカルボキシレートをまず酸性条件下で加水分解し、式XXXVIIのカルボン酸を得る。この反応については、塩酸と酢酸との混合物に式XXXVIのカルボキシレートを入れた混合物を100〜120℃などの高めの温度で加熱し、適宜に実施する。生成物については従来の方法で単離可能である。ステップ(4)では、続いて式XXXVIIのカルボン酸をその酸クロリドに変換する。この反応については、式XXXVIIのカルボン酸を塩化チオニルと一緒にトルエンなどの好適な溶媒中で加熱(115℃)して適宜に実施する。この酸クロリドは、式XXXVIIIのピラゾールカルボキサミドに変換する前に、従来の方法で単離可能である。アミドへの変換については、酸クロリドをジクロロメタンなどの好適な溶媒に入れた溶液に濃水酸化アンモニウムを加えて適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施できるものであり、生成物を従来の方法で単離することが可能である。
反応スキームVIIのステップ(5)では、式XXXVIIIのピラゾールカルボキサミドを脱水して式XXXIXのピラゾールカルボニトリルを得る。好適な脱水剤としては、塩化チオニル、トリフルオロ酢酸無水物、オキシ塩化リンがあげられる。この反応については、式XXXVIIIのピラゾールカルボキサミドをトルエンなどの好適な溶媒中にて過剰な塩化チオニルで処理して適宜に実施する。この反応は、その溶媒の還流温度などの高めの温度で実施可能なものであり、生成物を従来の方法で単離することが可能である。
反応スキームVIIのステップ(6)では、反応スキームIのステップ(4)で説明した方法で式XXXIXのピラゾールカルボニトリルを臭素化し、式XLのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルを得る。
反応スキームVIIのステップ(7)では、式XLのピラゾールのフタルイミド保護基を除去してアミンを露出させ、続いてこれをtert−ブトキシカルボニル(Boc)基で保護する。式XLの化合物をエタノールなどの好適な溶媒中にてヒドラジンで処理して、脱保護を適宜に実施する。この反応は、その溶媒の還流温度などの高めの温度で実施可能なものであり、アミンを従来の方法で単離することが可能である。続いて、このアミンを1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)などの好適な溶媒中にてジ−tert−ブチルジカーボネートで処理して、Boc保護を適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施できるものであり、式XLIの生成物を従来の方法で単離することが可能である。
反応スキームVIIのステップ(8)および(9a)では、式XLIのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルを式XVの試薬との間で遷移金属触媒クロスカップリング反応させて式XLIIIのピラゾール置換アニリンを得、これをステップ(9a)にて酸性条件下で分子内環化させてBoc基を除去し、式I、II、III、Iaの下位式である式XLVのピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。反応スキームVIIのステップ(8)および(9a)については、反応スキームIのステップ(5)および(6)で説明したようにして実施可能である。
あるいは、反応スキームVIIのステップ(8)では、式XLIのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルを式XLIIの試薬との間でSuzukiカップリングさせる。
Figure 0005296526
このようにして得られたピバロイルアミノ置換化合物を、反応スキームVIIのステップ(9)で塩基促進分子内環化させ、続くピバロイル基の開裂によって、式I、II、III、Iaの下位式である式XLIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。このXLIIとの反応ならびに塩基促進環化を、反応スキームIのステップ(5)および(6)で説明したようにして実施する。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
反応スキームVIIのステップ(10)では、式XLIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンのBoc保護基を除去し、式I、II、III、Iaの下位式である式XLVのアミノエチルピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。この脱保護については、塩化水素をエタノールに入れたものを、式XLIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンをエタノールなどの好適な溶媒に入れたものに加えて、酸性条件下で適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施可能なものであり、生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
反応スキームVIIのステップ(11)では、式XLVのアミノエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはその薬学的に許容可能な塩を、従来の方法で式XLVIのアミド、スルホンアミド、スルファミドまたは尿素に変換する。式XLVIは、式I、II、III、Iaの下位式を示している。ステップ(11)では、式XLVのアミノエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリンを式R4C(O)Clの酸クロリドと反応させ、−Q−が−C(O)−である式XLVIの化合物を得ることができる。また、式XLVのアミノエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリンを式R4S(O)2Clのスルホニルクロリドまたは式(R4S(O)22Oのスルホン酸無水物と反応させ、−Q−が−S(O)2−である式XLVIの化合物を得ることもできる。式R4C(O)Clの酸クロリド、式R4S(O)2Clのスルホニルクロリド、式(R4S(O)22Oのスルホン酸無水物が多数市販されている。これ以外でも周知の合成方法で容易に調製可能である。この反応については、式R4C(O)Clの酸クロリド、式R4S(O)2Clのスルホニルクロリドまたは式(R4S(O)22Oのスルホン酸無水物を、式XLVのアミノエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリンをクロロホルムやジクロロメタンまたはDMFなどの好適な溶媒に入れた溶液に加えて、適宜に実施する。任意に、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基を加えることも可能である。この反応は周囲温度または0℃など周囲温度より低い温度で実施できるものである。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
式XLVIの尿素(式中、−Q−は−C(O)−N(R8)−であり、R8は先に定義したとおりである)を調製するには、式XLVのアミノエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはその薬学的に許容可能な塩を式R4N=C=Oのイソシアネートまたは式R4N−(R8)−C(O)Clのカルバモイルクロリドと反応させればよい。式R4N=C=Oのイソシアネートおよび式R4N−(R8)−C(O)Clのカルバモイルクロリドが多数市販されており、これ以外でも周知の合成方法で容易に調製可能である。この反応は、式R4N=C=Oのイソシアネートまたは式R4N−(R8)−C(O)Clのカルバモイルクロリドを、式XLVのアミノエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリンをDMFまたはクロロホルムなどの好適な溶媒に入れた溶液に加えて、適宜に実施可能なものである。任意に、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基を加えることも可能である。この反応は周囲温度または0℃など周囲温度より低い温度で実施できるものである。あるいは、式R4(CO)N=C=Oのイソシアネート、式R4N=C=Sのチオイソシアネートまたは式R4S(O)2N=C=Oのスルホニルイソシアネートで式XLVの化合物を処理し、式XLVIの化合物(式中、−Q−はそれぞれ、−C(O)−N(R8)−(CO)−、−C(S)−N(R8)−または−C(O)−N(R8)−S(O)2−である)を得ることも可能である。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
−Q−が−S(O)2−N(R8)−である式XLVIのスルファミドを調製するには、式XLVの化合物または塩をスルフリルクロリドと反応させ、スルファモイルクロリドをインサイチュで生成した後、このスルファモイルクロリドを式HN(R8)R4のアミンと反応させればよい。あるいは、式XLVの化合物を式R4(R8)N−S(O)2Clのスルファモイルクロリドと反応させて式XLVIのスルファミドを調製することも可能である。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。式HN(R8)R4の多くのアミンと式R4(R8)N−S(O)2Clのスルファモイルクロリドのいくつかが市販されており、これ以外でも周知の合成方法で調製することが可能である。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
Figure 0005296526
いくつかの実施形態についてみると、本発明の化合物を反応スキームVIIIで調製する(ここで、R、R2、R4、R8、Q、M、Y、nは先に定義したとおりであり、Xaは、連結鎖には少なくとも3個の原子がある、1個または2個以上の−O−基で任意に中断されたアルキレンであり、R4aは非置換であるか上記R4で定義したように置換されたヘテロシクリルである(ここで、ヘテロシクリルは窒素原子に結合している))。反応スキームVIIIのステップ(1)では、式XLVIIのクロロ置換ケトエステルを式R2NHNH2のヒドラジンと反応させ、式XLVIIIのピラゾールカルボキシレートを得る。式XLVIIの化合物は、シュウ酸ジエチルをクライゼン縮合条件下で式CH3−C(O)−Xa−Clのケトンと反応させることで、容易に調製される。式CH3−C(O)−Xa−Clのケトンの中には市販されているものがあり、これ以外でも周知の合成方法で調製可能である。ステップ(1)の反応については、反応スキームIのステップ(1)で説明したようにして適宜に実施する。
反応スキームVIIIのステップ(2)では、式XLVIIIのクロロ置換ピラゾールカルボキシレートを式XLIXのアセテート置換ピラゾールカルボキシレートに変換する。この反応については、式XLVIIIのクロロ置換ピラゾールカルボキシレートをDMFなどの好適な溶媒中で酢酸カリウムおよびヨウ化ナトリウムで処理して適宜に実施する。この反応は90℃などの高めの温度で実施可能なものであり、生成物を従来の方法で単離することが可能である。
反応スキームVIIIのステップ(3)では、式XLIXのピラゾールカルボキシレートのエステル基を反応スキームIのステップ(2)において説明した反応条件でアミドに変換する。この反応条件では、式XLIXの化合物のアセテート基をヒドロキシル基に変換して式Lの化合物を得るが、これについては従来の方法で単離可能である。
反応スキームVIIIのステップ(4)では、反応スキームIのステップ(3)で説明した反応条件を用いて式Lのピラゾールカルボキサミドを脱水し、ピラゾールカルボニトリルを得る。これらの反応条件下で式Lの化合物のヒドロキシル基をクロロ基に変換して式LIの化合物を得るが、これについては従来の方法で単離可能である。
反応スキームVIIIのステップ(5)および(6)では、式LIのピラゾールカルボニトリルをまず臭素化して、式LIIのピラゾールカルボニトリルを得た後、これを遷移金属触媒クロスカップリング反応させて式LIIIのピラゾール置換アニリンを得る。反応スキームVIIIのステップ(5)および(6)については、反応スキームIのステップ(4)および(5)で説明したようにして適宜に実施する。
反応スキームVIIIのステップ(7)では、式LIIIのピラゾール置換アニリンのアミン官能基とニトリル官能基を酸性条件下で反応させ、式I、II、III、Iaの下位式である式LIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンを形成する。エタノールなどの好適な溶媒中、塩化水素の存在下にて、式LIIIのピラゾール置換アニリンを還流加熱して、分子内付加を適宜に実施する。この反応については、反応スキームIのステップ(6)で説明したようにして実施することもできる。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
反応スキームVIIIのステップ(8)または(8a)では、式LIVのクロロ置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンを求核試薬と反応させ、式I、II、III、Iaの下位式である式LVまたはLVaのピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。たとえば、式LIVの化合物をメタンスルホンアミドと反応させ、−Y−R4が−NH−S(O)2−CH3である式LVの化合物を得ることができる。この反応については、水素化ナトリウムとメタンスルホンアミドとをDMFなどの好適な溶媒中で合わせた後、式LIVの化合物およびヨウ化ナトリウムを加えて適宜に実施する。この反応は80〜90℃などの高めの温度で実施可能なものである。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
また、反応スキームVIIIのステップ(8)では、式LIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンのクロロ基を塩基性条件下でチオールに代え(displace)、−Y−が−S−である式LVの化合物を得ることができる。この反応については、DMFなどの好適な溶媒中、カリウムtert−ブトキシドなどの塩基の存在下で、式LIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンにチオールを加えて適宜に実施する。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。続いて、−Y−が−S−である式LVの化合物を従来の酸化剤で酸化させ、−Y−が−S(O)2−である式LVの化合物を得ることができる。この反応については、好適な溶媒中にて−Y−が−S−である式LVの化合物に過酢酸を加えて適宜に実施する。式LIVの化合物を−Y−が−S(O)2−である式LVの化合物に変える変換は、反応混合物からチオエーテルを単離することなく1つの容器で適宜実施可能なものである。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
あるいは、式LIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンのクロロ基をチオ酢酸カリウムに代えることも可能である。この反応については、式LIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンをDMFなどの好適な溶媒に入れた溶液にチオ酢酸カリウムを加えて周囲温度で適宜に実施する。続いて、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液を加えることでチオアセテート基を塩基性条件下にて周囲温度で切断し、−Y−R4が−SHである式LVの化合物を得る。その後、式LVのチオール置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンを、ジクロロメタンなどの好適な溶媒中、0℃で、塩化ベンジルトリブチルアンモニウムおよびトリクロロイソシアヌル酸からインサイチュで調製した塩素で処理して酸化させてスルホニルクロリドを得ることができ、これを式(R4)(R8)NH・HClのアミン塩酸塩で処理した後、ジクロロメタンなどの好適な溶媒中で炭酸カリウム水溶液で処理し、−Y−が−S(O)2−N(R8)−である式LVの化合物を得る。このアミン塩酸塩との反応は周囲温度で実施可能なものであり、生成物を従来の方法で単離することが可能である。
式LIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンのクロロ基を式
Figure 0005296526
のアミン(このうち何種類かは市販されている)に代えることも可能である。この式の他のアミンは従来の方法で調製可能である。この反応については、式LIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンとアミンとを、炭酸カリウムなどの塩基の存在下、DMFなどの好適な溶媒中で合わせて適宜に実施する。触媒性のヨウ化ナトリウムを任意に加えてもよい。この反応は50℃または90〜100℃などの高めの温度で実施可能なものであり、生成物については従来の方法で単離可能である。また、これらの反応条件を利用して、多種多様な第3級アミンを用いてYが−N(R8)−である式LVの化合物を得たり、多種多様なフェノールを用いてYが−O−かつR4が非置換であるか置換されたフェニル基である式LVの化合物を得たり、あるいは多種多様な市販の環状アミンをステップ(8a)で用いて式LVaの化合物を得ることが可能である。
反応スキームVIIIのステップ(9)では、式LIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンのクロロ基をカリウムフタルイミドに代え、式LVIのピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。この反応については、カリウムフタルイミドと、ヨウ化ナトリウムと、式LIVのピラゾロ[3,4−c]キノリンとをDMFなどの好適な溶媒中で合わせ、90〜100℃などの高めの温度で加熱して適宜に実施する。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
反応スキームVIIIのステップ(10)では、式LVIのピラゾロ[3,4−c]キノリンのフタルイミド保護基を除去し、式I、II、III、Iaの下位式である式LVIIのアミンを露出させる。この脱保護については、エタノールなどの好適な溶媒中、式LVIの化合物をヒドラジンで処理して適宜に実施する。この反応はその溶媒の還流温度などの高めの温度で実施可能なものであり、生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
反応スキームVIIIのステップ(11)では、式LVIIのアミノアルキルピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはその薬学的に許容可能な塩を、式I、II、III、Iaの下位式である式LVIIIのアミド、スルホンアミド、スルファミドまたは尿素に変換する。反応スキームVIIIのステップ(11)は、反応スキームVIIのステップ(11)で説明した手順で実施可能なものである。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
Figure 0005296526
本発明の化合物は、反応スキームIXでも調製される(ここで、R2cは、−R4、−Xc−R4、−Xc−Y−R4であり、Xcは、アリーレンで任意に末端停止されたアルキレンであり、R、R1、Y、R4、nは先に定義したとおりである)。反応スキームIXのステップ(1)では、式LIXのピラゾロ[3,4−c]キノリンのベンジル基を切断し、式I、II、III、Iaの下位式である式LXのピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。式LIXのベンジルピラゾロ[3,4−c]キノリンは、反応スキームI、III、VII、VIIIに示す反応で、ステップ(1)、(1)、(2)、(1)でそれぞれベンジルヒドラジン二塩酸塩を用いて入手可能である。ステップ(1)については、式LIXのベンジルピラゾロ[3,4−c]キノリンを臭化水素および酢酸などの好適な溶媒の存在下で、150℃などの高めの温度で加熱して、適宜に実施する。あるいは、メタノールなどの好適な溶媒中、パラジウム炭素触媒の存在下で式LIXのベンジルピラゾロ[3,4−c]キノリンを水素圧に暴露して、水素添加分解条件下で反応を実施することも可能である。この反応については、Parr社製の容器にて周囲温度または50℃などの高めの温度で適宜に実施する。式LXの生成物またはその薬学的に許容可能な塩については従来の方法で単離可能である。
式LIXの2−ベンジルピラゾロ[3,4−c]キノリンに加えて、2−tert−ブチルピラゾロ[3,4−c]キノリンも反応スキームIXに都合のよい開始材料である。塩酸溶液を用いて100℃などの高めの温度でtert−ブチル基の開裂を適宜に実施し、式LXの生成物を従来の方法で単離することが可能である。
反応スキームIXのステップ(2)では、式LXのピラゾロ[3,4−c]キノリンをアルキル化し、式I、II、III、Iaの下位式である式LXIのピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。この反応については、式Halide−R4、Halide−Xc−R4またはHalide−Xc−Y−R4のハロゲン化アルキルを、炭酸カリウムなどの塩基の存在下にてDMFなどの好適な溶媒中で、式LXのピラゾロ[3,4−c]キノリンに加えて適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施可能なものである。式Halide−R4、Halide−Xc−R4およびHalide−Xc−Y−R4のハロゲン化アルキルはいくつか市販されており、一例として多くの置換ヨウ化アルキルおよび置換臭化アルキルならびに置換ヨウ化ベンジルおよび置換臭化ベンジルがあげられる。他のハロゲン化アルキルを周知の合成方法で調製することも可能である。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
反応スキームIXのステップ(2)では、さまざまな官能基を導入することが可能であり、合成をさらに精緻化することも可能である。たとえば、式Cl−アルキレン−Iのハロゲン化アルキルをステップ(2)で利用して、R2cがクロロアルキレニル基である式LXIの化合物を得ることが可能である。このようにすれば、反応スキームVIIIのステップ(8)または(8a)で説明した多種多様な方法のうちのひとつを用いてクロロ基を代える(displace)ことが可能である。もうひとつの例では、4−ブロモブチルフタルイミドをステップ(2)のハロゲン化アルキルとして利用し、このようにして得られる、フタルイミド保護アミノ基を持つ式LXIの化合物をヒドラジン一水和物で処理してフタルイミド基を除去することが可能である。この脱保護については、エタノールなどの好適な溶媒中、還流温度などの高めの温度で適宜に実施する。このようにして得られた式LXIのアミノアルキル置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンを、反応スキームVIIのステップ(11)に沿って処理すれば、式LXIの化合物(式中、R2cは−アルキレン−N(R8)−Q−R4であり、R4、R8、Qは先に定義したとおりである)を得ることができる。
いくつかの好ましい実施形態についてみると、R2cがエトキシアルキレニル基またはメトキシアルキレニル基である式LXIの化合物を三臭化ホウ素で処理し、R2cがヒドロキシアルキレニル基である式LXIの化合物を得る。この反応については、ジクロロメタンなどの好適な溶媒中で、三臭化ホウ素の溶液をR2cがアルコキシアルキレニル基である式LXIの化合物に加えて適宜に実施する。この反応は0℃など周囲温度より低い温度で実施可能なものであり、生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
Figure 0005296526
いくつかの実施形態についてみると、本発明のテトラヒドロキノリンを反応スキームXで調製することができる(ここで、Rb、R2b、R、R、Q、およびnは先に定義したとおりであり、Xbはヘテロシクリレンで任意に中断または末端停止され、かつ1個または2個以上の−O−基で任意に中断されているアルキレンである)。式LXIIのアミノ置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはその薬学的に許容可能な塩は、反応スキームI、VII、VIIIに示す方法のうちいずれの方法でも調製可能なものである。
反応スキームXのステップ(1)では、反応スキームVで説明した方法で式LXIIのアミノ置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンを還元し、式LXIIIのテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
反応スキームXのステップ(2)では、式LXIIIのアミノ置換テトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンを、式I、II、VIII、Iaの下位式である式LXIVのアミド、スルホンアミド、スルファミドまたは尿素に変換する。反応スキームXのステップ(2)は、反応スキームVIIのステップ(11)で説明した手順で実施可能なものである。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
Figure 0005296526
いくつかの実施形態についてみると、反応スキームXIを用いて本発明の化合物を調製することが可能である(ここで、nは先に定義したとおりであり、Rcはピラゾロ[3,4−c]キノリンの場合でR、テトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンの場合でRbであり、R2dは、ピラゾロ[3,4−c]キノリンの場合でR2、テトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンの場合でR2bであり、R4sは上記にて定義したようなR4であるが、ただし、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリールアルキレニル基、アリールオキシアルキレニル基、アルキルアリーレニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキレニル基、ヘテロアリールオキシアルキレニル基、アルキルヘテロアリーレニル基またはヘテロシクリル基の置換基がアミノまたはアルキルアミノではなく、あるいは、同一分子の2個のR4s基が結合して、任意に1個または2個以上のヘテロ原子を含む飽和環または部分的に飽和された環系を形成でき、Xdは、1個または2個以上の−O−基で任意に中断されていてもよいアルキレンであり、ここで連結鎖には少なくとも2個の原子があり、Bocはtert−ブトキシカルボニルであり、点線で示す結合が存在しても存在しなくてもよい)。
反応スキームXIのステップ(1)では、式LIVaのピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンのアミノ基を2個のBoc基で保護し、式LXVの化合物を得る。式LIVaのピラゾロ[3,4−c]キノリンについては、反応スキームVIIIのステップ(1)〜(7)を用いて調製可能である。式LIVaのテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンについては、反応スキームVで説明した方法を用いて、式LIVaのピラゾロ[3,4−c]キノリンを還元して調製可能である。この保護反応を、トリエチルアミンと触媒性4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)との組み合わせなどの塩基の存在下で、式LIVaのピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンの場合でジ−tert−ブチルジカーボネートと合わせて適宜に実施する。この反応は、トルエンなどの好適な溶媒中にて周囲温度で実施できるものである。生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームXIのステップ(2)では、反応スキームVIIIのステップ(2)で説明した方法を用いて、式LXVのクロロ置換化合物を、式LXVIのアセテート置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンに変換する。
反応スキームXIのステップ(3)では、式LXVIの化合物のアセテート保護基を除去して、式LXVIIのヒドロキシ置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。この反応については、式LXVIの化合物と炭酸カリウムとを、メタノールなどの好適な溶媒中にて周囲温度で合わせて適宜に実施する。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
反応スキームXIのステップ(4)では、Swern酸化条件などの従来の方法を用いて式LXVIIのアルコールを酸化させ、式LXVIIIのアルデヒド置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。このスワーン酸化については、ジクロロメタンなどの好適な溶媒中、塩化オキサリルとジメチルスルホキシドとの混合物に、式LXVIIの化合物に続いてトリエチルアミンを加えて適宜に実施する。この反応は、−78℃などの周囲温度より低い温度で実施可能なものであり、生成物を従来の方法で単離することが可能である。
反応スキームXIのステップ(5)では、式LXVIIIのアルデヒド置換化合物を、式LXIXのアルケニル置換化合物またはアルキニル置換化合物に変換する。このアルキニル置換化合物への変換については、炭酸カリウムなどの弱い塩基の存在下にて、ジエチル1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホネートを式LXVIIIのアルデヒド置換化合物に加えて適宜に実施する。この反応については、ジクロロメタンまたはメタノールなどの好適な溶媒中にて周囲温度で実施する。式LXVIIIのアルデヒド置換化合物は、当業者間で周知の合成方法を用いて式LXIXのアルケニル置換化合物に変換可能なものであり、このような方法としてはWittig反応があげられる。生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームXIのステップ(6)では、式LXIXのアルケンダイポーラロフィルまたはアルキンダイポーラロフィルを、式LXXのニトロンまたは式LXXIのα−クロロアルドキシムから形成されるニトリルオキシドと環状付加反応させ、式LXXIIのイソオキサゾール、イソキサゾリンまたはイソオキサゾリジン置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。式LXXのニトロンは周知であり、周知の方法で調製可能なものである。たとえば、Dicken,C.M.およびDeShong,P.、J. Org. Chem.、47、第2047〜2051ページ(1982)を参照のこと。近接した2個のR4s基が結合して飽和炭素環を形成する式LXXのニトロンを、文献(Thesing,J.;Sirrenberg,W.、Chem. Ber.、92、第1748ページ(1959)ならびにIwashita, T.ら、J. Org. Chem.、47、第230ページ、(1982))に記載の手順で調製することが可能である。ステップ(6)に示す環状付加反応は、式LXXのニトロンと式LXIXの化合物とをトルエンなどの好適な溶媒中で合わせ、溶媒の還流温度などの高めの温度で加熱して実施可能なものである。式LXXのニトロンについては、重炭酸ナトリウムおよびアルミナなどの塩基の存在下で、式R4s−NH−OHのヒドロキシルアミンまたはその塩酸塩と式(R4s2C=Oのアルデヒドまたはケトンとを、式LXIXの化合物と合わせて、インサイチュ調製することも可能である。この反応は、トルエンなどの好適な溶媒中、高めの温度で実施可能なものである。生成物については従来の方法で単離可能である。
式LXXIのα−クロロアルドキシムを調製するには、式R4s(H)C=N−OHのアルドキシムを、DMFまたはTHFなどの好適な溶媒中、周囲温度または0℃など周囲温度より低い温度で、N−クロロコハク酸イミドで処理すればよい。このようにして得られた式LXXIのα−クロロアルドキシムを、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で式LXIXの化合物と合わせ、ニトリルオキシドをインサイチュにて生成し、環状付加反応を起こす。この反応は、ジクロロメタンまたはTHFなどの好適な溶媒中にて周囲温度で実施できるものである。生成物については従来の方法で単離可能である。式LXIXのアルキニル置換化合物をこれらの条件下で式LXXIのα−クロロアルドキシムと合わせると、生成物は式LXXIIのイソオキサゾールになる。
反応スキームXIのステップ(7)では、反応スキームVIIのステップ(10)で説明した方法を用いて、式LXXIIのピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンからBoc保護基を除去する。この反応は周囲温度または60℃などの高めの温度で実施すればよいものであり、式LXXIIIの生成物またはその薬学的に許容可能な塩を従来の方法で単離することができる。
反応スキームXIに示す他の化合物からBoc基を除去して、本発明のピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンを得ることができる。たとえば、ステップ(7)で説明した条件を利用して、式LXVII、LXVIIIまたはLXIXの化合物を処理し、R1にヒドロキシ基、アルデヒド基、アルケン基またはアルキン基を持つピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを露出させる。
反応スキームXIに示すいくつかの化合物は、本発明の他の化合物を調製するのに有用な開始材料である。たとえば、光延反応条件下で式LXVIIのヒドロキシアルキル置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンをN−ヒドロキシフタルイミドで処理し、N−フタルイミド保護ヒドロキシルアミンを得ることができる。この反応については、式LXVIIのアルコールをテトラヒドロフランまたはDMFなどの好適な溶媒に入れた溶液に、トリフェニルホスフィンおよびN−ヒドロキシフタルイミドを加えた後、ジイソプロピルアゾジカルボキシレートをゆっくりと加えて適宜に実施する。この反応は、周囲温度または60℃などの高めの温度で実施できるものである。続いて、得られたN−フタルイミド保護ヒドロキシルアミンをエタノールなどの好適な溶媒中にて周囲温度でヒドラジンで処理し、フタルイミド基を除去する。このようになれば、得られたヒドロキシルアミンをメタノールなどの好適な溶媒中にて多数の市販されているアルデヒドまたはケトンのうちのひとつで処理し、オキシムを得ることができる。さらに、得られる化合物のBoc保護基を反応スキームXIのステップ(7)で説明したようにして除去し、本発明の化合物(ここで、R1は−X−Y−R4または−X−R5であり、Xは先に定義したXdであり、Yは−O−N=C(R4)−であり、R5
Figure 0005296526
であり、R4a、b、A’は先に定義したとおりである)を得ることができる。あるいは、ヒドラジン脱保護後に調製したヒドロキシルアミンを、反応スキームVIIのステップ(11)で説明したような多数の酸クロリド、スルホニルクロリド、イソシアネート、カルバモイルクロリドまたはスルファモイルクロリドのうちの1つで処理し、Boc保護基の除去後に、本発明の化合物(ここで、R1は−X−Y−R4であり、XはXdであり、Yは−O−NH−Q−であり、QおよびR4は先に定義したとおりである)を得るようにしてもよい。
もうひとつの例では、式LXVIIIのアルデヒド置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンを、従来のグリニャール条件下で任意に式R4−Mg−Xのグリニャール試薬で処理し、第2級アルコールを得ることが可能である。この反応の前にBoc基を除去し、この基よりもグリニャール試薬に対する反応性が低い当業者間で周知の異なるアミン保護基を入れる必要が生じる場合がある。その場合、反応スキームXIのステップ(4)で説明したようなSwern条件下で第2級アルコールを酸化させた上で、保護基を除去して、本発明の化合物(ここで、R1は−X−Y−R4であり、XはXdであり、Yは−C(O)−であり、R4は先に定義したとおりである)であるケトンを得るようにすればよい。このケトンについては、式NH2OR8・HClのヒドロキシルアミン塩の水溶液を、ケトンをメタノールまたはエタノールなどの好適な溶媒に入れた溶液に加えた後、水酸化ナトリウムなどの塩基を加え、さらに高めの温度で加熱してオキシムに変換し、本発明の化合物(ここで、R1は−X−Y−R4であり、XはXdであり、Yは−C(=N−OR8)−であり、R4およびR8は先に定義したとおりである)を得るようにすればよい。このようにして調製したオキシムを、エタノールまたはメタノールを酢酸に入れた混合物中にてシアノボロ水素化ナトリウムで還元すれば、ヒドロキシルアミンを得ることができ、これを反応スキームVIIのステップ(11)で説明したような多数の酸クロリド、スルホニルクロリド、イソシアネート、カルバモイルクロリドまたはスルファモイルクロリドのうちの1つで処理すれば、本発明の化合物(ここで、R1は−X−Y−R4であり、XはXdであり、Yは−CH(−N−(OR8)−Q−R4)−であり、Q、R4、R8は先に定義したとおりである)を得ることができる。
Figure 0005296526
また、反応スキームXIIを用いて本発明の化合物を調製することも可能である(ここで、Rc、R2d、Boc、R4s、Xa、nは先に定義したとおりであり、点線で示す結合は存在していても存在していなくてもよい)。反応スキームXIIのステップ(1)および(2)では、反応スキームXIのステップ(1)で説明した方法で調製した、式LXVaの1−クロロアルキル置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンを、式LXXVの1−アミノアルキル置換化合物に変換する。ステップ(1)については、ナトリウムアザイドとヨウ化ナトリウムを、DMFなどの好適な溶媒中、式LXVaの1−クロロアルキル置換化合物に加えて適宜に実施する。反応は90℃などの高めの温度で実施可能なものであり、式LXXIVのアジドをステップ(2)での還元前に従来の方法で単離することが可能である。ステップ(2)については、トリフェニルホスフィンを、テトラヒドロフラン/水などの好適な溶媒または溶媒混合物中、式LXXIVのアジド置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンに加えて、適宜に実施する。この反応は周囲温度で実施できるものであり、生成物を従来の方法で単離することが可能である。式LXXVのアミノアルキル置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンは、反応スキームVIIIに示す方法で調製してもよいものである。
反応スキームXIIのステップ(3)では、式(R4s2C=Oのケトンまたはアルデヒドの反応と、これに続く式LXXIのα−クロロアルドキシムでの処理によって、により式LXXVのアミノアルキル置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンをイミンに変換する。この反応については、ジクロロメタンなどの好適な溶媒中にて、周囲温度で、式LXXVのアミノアルキル置換化合物を式(R4s2C=Oのケトンまたはアルデヒドと合わせて、適宜に実施する。この反応は、任意に硫酸マグネシウムの存在下で実施可能なものである。このようにして得られたイミンは、反応スキームXIのステップ(6)で説明した手順で式LXXIのα−クロロアルドキシムと合わせることができるものである。式LXXVIの生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームXIIのステップ(4)では、反応スキームXIのステップ(7)で説明した方法を用いて、式LXXVIのピラゾロ[3,4−c]キノリンまたはテトラヒドロピラゾロ[3,4−c]キノリンからBoc保護基を除去する。式LXXVIIの生成物またはその薬学的に許容可能な塩を、従来の方法で単離することが可能である。
Figure 0005296526
いくつかの実施形態についてみると、反応スキームXIIIを用いて本発明の化合物を調製する(ここで、R1、R2、nは先に定義したとおりであり、Rは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、トリフルオロメチル、ジアルキルアミノからなる群から選択され、R3aおよびR3bについては下記にて定義する)。反応スキームXIIIのステップ(1)では、式XIVのブロモ置換ピラゾールカルボニトリルを式XLIIaの試薬との間で遷移金属触媒クロスカップリング反応させる。式XLIIaの化合物の中には周知のものがある。Adams,L.、J. Heterocyclic Chem.、32、第1171ページ(1995)を参照のこと。これ以外でも周知の合成方法で調製可能である。Rocca,P.ら、Tetrahedron、49、第49〜64ページ(1993)を参照のこと。Suzukiカップリング反応を反応スキームIのステップ(5)で説明したようにして実施して式LXXVIIIの化合物を得ることができ、この生成物については従来の方法で単離可能である。
反応スキームXIIIのステップ(2)では、式LXXVIIIのピバロイルアミノ置換化合物を塩基促進分子内環化させ、続いてピバロイル基を開裂して式XVIIaのピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。この反応については、反応スキームIで説明したようにして実施可能であり、生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
反応スキームXIIIのステップ(3)では、式XVIIaのピラゾロ[3,4−c]キノリンのメトキシ基を脱メチル化して、式XVIIbのヒドロキシ置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。この脱メチル化については、式XVIIaの化合物を、三臭化ホウ素をジクロロメタンなどの好適な溶媒に入れた溶液で処理して、適宜に実施する。この反応は0℃など周囲温度より低い温度で実施可能なものであり、生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。あるいは、式XVIIaの化合物を無水塩化ピリジニウムと一緒に210℃などの高めの温度で加熱して脱メチル化を実施する。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
反応スキームXIIIのステップ(4)では、式XVIIbのピラゾロ[3,4−c]キノリンのヒドロキシ基をトリフルオロメタンスルホネート(トリフレート)基に変換して活性化する。この反応については、式XVIIbのヒドロキシ置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンを、トリエチルアミンなどの第3級アミンの存在下で、N−フェニル−ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)で処理して適宜に実施する。この反応は周囲温度でDMFなどの好適な溶媒中にて実施できるものであり、式LXXXのトリフレートを従来の方法で単離することができる。ステップ(4)での活性化は、ヒドロキシ基を他の良好な脱離基に変換する形で実現してもよいものである。
反応スキームXIIIのステップ(5)は、Suzukiカップリング、Heck反応、Stilleカップリング、Sonogashiraカップリングなどの周知のパラジウム触媒カップリング反応を利用して実施可能なものである。たとえば、式LXXXのトリフレート置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンを、式R3a−B(OH)2のボロン酸、その無水物または式R3a−B(O−アルキル)2のボロン酸エステルとSuzukiカップリングさせる(ここで、R3aは、−R4b、−Xe−R4、−Xf−Y−R4または−Xf−R5であり、Xeはアルケニレンであり、Xfは、アリーレンまたはヘテロアリーレンで中断または末端停止されたアリーレン、ヘテロアリーレン、アルケニレンであり、R4bはアリールまたはヘテロアリール(ここで、アリール基またはヘテロアリール基は、非置換であっても上記R4で定義したように置換されていてもよい)であり、R4、R5、Yは先に定義したとおりである)。このカップリングについては、n−プロパノールなどの好適な溶媒中、酢酸パラジウム(II)、トリフェニルホスフィン、炭酸ナトリウムなどの塩基水溶液の存在下で、式LXXXの化合物をボロン酸またはそのエステルまたは無水物と合わせることで実施される。この反応は還流温度などの高めの温度で実施可能なものである。式R3a−B(OH)2のボロン酸、その無水物、式R3a−B(O−アルキル)2のボロン酸エステルのうち多数のものが市販されており、これ以外でも周知の合成方法で容易に調製可能である。式XVIIcの生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
式XVIIcで表され、式中R3aが窒素原子を介して結合している複素環である化合物を、ステップ(5)において、式LXXXで表される化合物を窒素含有複素環と、ヨウ化銅(I)、リン酸カリウム、およびラセミ体のトランス−1,2−ジアミノシクロヘキサンの存在下で、好適な溶媒、例えば1,4−ジオキサン中で反応させることにより、調製することができる。当該反応を、110℃などの高めの温度にて行うことができる。さらに、このカップリングを、式LXXXで表される化合物を窒素含有ヘテロシクリル化合物と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、ナトリウムtert−ブトキシド、および好適な溶媒、例えばトルエンの存在下で混ぜ合わせることにより、パラジウムにより媒介されたカップリングを用いて行うことができる。当該反応を、80℃などの高めの温度にて行うことができる。当該化合物またはその薬学的に許容し得る塩を、慣用の方法を用いて単離することができる。
あるいは、反応スキームXIIIのステップ(5)でHeck反応を利用して、式XVIIcの化合物を得ることも可能である(ここで、R3aは−Xe−R4bまたは−Xe−Y−R4であり、Xe、Y、R4、R4bは先に定義したとおりである)。Heck反応を起こすには、式LXXXの化合物を式H2C=C(H)−R4bの化合物または式H2C=C(H)−Y−R4の化合物とカップリングさせる。これらのビニル置換化合物のうちのいくつかは市販されており、これ以外でも周知の方法で調製可能である。この反応については、アセトニトリルまたはトルエンなどの好適な溶媒中、酢酸パラジウム(II)、トリフェニルホスフィンまたはトリ−オルト−トリルホスフィンの存在下かつトリエチルアミンなどの塩基の存在下で、式LXXXの化合物とビニル置換化合物とを合わせて適宜に実施する。この反応は、100〜120℃などの高めの温度で不活性雰囲気下にて実施可能なものである。式XVIIcの生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
式XVIIcの化合物(式中、R3aは−Xg−R4であり、Xgはアルキニレンであり、R4は先に定義したとおりである)を、StilleカップリングまたはSonogashiraカップリングなどのパラジウム触媒カップリング反応によって調製することも可能である。これらの反応は、式LXXXの化合物と式(アルキル)3Sn−C=C−R4、(アルキル)3Si−C=C−R4またはH−C=C−R4の化合物とをカップリングすることで、実施可能なものである。
パラジウムによるカップリング反応を利用して上述したようにして調製した式XVIIcの化合物(式中、R3aは、−Xe−R4、−Xe−Y−R4、−Xf2−Y−R4、−Xf2−R5または−Xg−R4であり、Xf2は、アリーレンまたはヘテロアリーレンで中断または末端停止されたアルケニレンであり、Xe、Xg、Y、R4、R5は先に定義したとおりである)を、これに含まれるアルケニレン基またはアルキニレン基を還元して式XVIIcの化合物(式中、R3aは、−Xh−R4、−Xh−Y−R4、−Xi−Y−R4または−Xi−R5であり、Xhはアルキレンであり、Xiは、アリーレンまたはヘテロアリーレンで中断または末端停止されたアルキレンであり、R4、R5、Yは先に定義したとおりである)を得ることができる。この還元については、パラジウム炭素などの従来の異種水素化触媒を用いての水素化によって実施可能である。この反応については、エタノール、メタノールまたはこれらの混合物などの好適な溶媒中、Parr社製の装置で適宜の実施が可能である。生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
反応スキームXIIIのステップ(4a)では、Williamson型のエーテル合成を利用して、式XVIIbのヒドロキシ置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンを式XVIIdの化合物(式中、R3bは、−O−R4、−O−X−R4、−O−X−Y−R4または−O−X−R5であり、X、Y、R4、R5は先に定義したとおりである)に変換する。この反応は、式XVIIbのヒドロキシ置換ピラゾロ[3,4−c]キノリンを、式Halide−R4、Halide−アルキレン−R4、Halide−アルキレン−Y−R4またはHalide−アルキレン−R5のハロゲン化アリール、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アリールアルキレニルを、塩基の存在下で処理することによって、行われる。この式で表される多数のハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリールアルキレニルおよびハロゲン化アリールが市販されており、一例として、置換された臭化ベンジルおよび塩化ベンジル、置換または非置換の臭化アルキルまたは臭化アリールアルキレニルならびに塩化アルキルまたは塩化アリールアルキレニル、ブロモ置換ケトン、エステル、複素環ならびに、置換フルオロベンゼンがあげられる。これらの式で表される他のハロゲン化物も従来の合成方法で調製可能である。この反応については、DMFまたはN,N−ジメチルアセトアミドなどの溶媒中、炭酸セシウムなどの好適な塩基の存在下にて、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリールアルキレニルまたはハロゲン化アリールと式XVIIbのヒドロキシ置換化合物とを合わせて、適宜に実施する。任意に、触媒性テトラブチル臭化アンモニウムを加えてもよい。この反応については、ハロゲン化物試薬の反応性に応じて、周囲温度で実施可能なこともあれば、50℃または85℃などの高めの温度で実施可能なこともある。
あるいはまた、反応スキームXIIIのステップ(4a)を、式XVIIbで表される化合物を式HO−R3bで表されるアルコールで、Mitsunobu反応条件の下で処理することにより、行うことができる。式HO−X−Y−R、HO−X−R、HO−X−Het、およびHO−X−HetArで表される多種のアルコール類は、商業的に入手できる;例えば、1−(3−ヒドロキシプロピル)ピロリジン−2−オン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン−2−オン、4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、および3−ピリジルカルビノールである。式HO−R3bで表される他のアルコール類を、慣用の合成方法を用いて調製することができる。当該反応を、式XVIIbで表される化合物を好適な溶媒、例えばテトラヒドロフランに溶解した溶液にトリフェニルホスフィンおよび式HO−R3bで表されるアルコールを加え、次にアゾジカルボン酸ジイソプロピルまたはアゾジカルボン酸ジエチルをゆっくりと加えることにより、好都合に行う。当該反応を、周囲温度にて、または周囲温度より低い温度、例えば0℃で行うことができる。生成物を、慣用の方法を用いて単離することができる。
ステップ(4a)において調製した化合物に、さらに合成構成を施すことができる。例えば、上記のようにして調製した、式XVIIdで表され、式中−R3bは−O−X−N(R)−Bocである化合物において、Boc保護基を除去して、−R3bが−O−X−N(R)Hであるアミノ置換化合物を得ることができる。式XVIIdで表され、式中−R3bが−O−X−N(R)Hである化合物を、式XVIIdで表され、式中−R3bが−O−X−N(R)−Q−Rである化合物に、慣用の方法、例えば反応スキームVIIのステップ(11)において記載した方法を用いて変換することができる。上記の方法により調製された、式XVIIdで表され、式中−R3b
Figure 0005296526
である化合物を、式XVIIdで表され、式中−R3b
Figure 0005296526
である化合物に、これらの同一の方法を用いて変換することができる。
あるいは、Ullmannエーテル合成を利用して、式XVIIbのヒドロキシ置換化合物から調製したアルカリ金属アリールオキシドを、銅塩の存在下でハロゲン化アリールと反応させ、式XVIIdの化合物(式中、R3bは、−O−R4b、−O−Xj−R4または−O−Xj−Y−R4であり、Xjはアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、R4bは先に定義したとおりである)を得るステップ(4a)を実施してもよい。多数の置換および非置換のハロゲン化アリールが市販されており、これ以外でも従来の方法で調製可能である。これらの方法のうちのいずれかで調製した式XVIIdの生成物またはその薬学的に許容可能な塩については、従来の方法で単離可能である。
Figure 0005296526
いくつかの実施形態について、本発明の化合物を、反応スキームXIVにより調製することができ、ここでR、R、R、R、nおよびmは、上記で定義したとおりである。
反応スキームXIVのステップ(1)において、式LXXXIで表されるインドールをアシル化して、式LXXXIIで表されるシュウ酸塩加インドールを得る。当該反応を、式LXXXIで表されるインドールを好適な溶媒、例えばジエチルエーテルに溶解した溶液にクロロオキソ酢酸エチルをピリジンの存在下で加えることにより、行うことができる。当該反応を、周囲温度より低い温度、例えば0℃で行うことができる。式LXXXIで表される多種のインドール類が、知られている。数種は、商業的に入手でき、他の数種は、既知の合成方法を用いて容易に調製することができる。
反応スキームXIVのステップ(2)において、式LXXXIIで表されるシュウ酸塩加インドールを転位させて、式LXXXIIIで表されるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンとする。当該反応を、式LXXXIIで表されるシュウ酸塩加インドールを溶媒または溶媒混合物、例えばエタノール/酢酸に溶解した溶液に式RNHNHで表されるヒドラジンを塩酸の存在下で加えることにより、行うことができる。当該反応を、高めの温度、例えば還流にて行うことができる。
ステップ(2)をヒドラジンを用いて行う場合には、式LXXXIIIで表され、ここでRは水素である得られたピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンを、既知の合成方法を用いてさらに構成することができる。例えば、式LXXXIIIで表され、ここでRは水素であるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンを、例えば反応スキームIのステップ(1)に記載したようにアルキル化することができる。あるいはまた、式LXXXIIIで表され、ここでRは水素であるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンに、ハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールでのBuchwaldアミノ化を施すことができる。多種のハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、およびハロゲン化ヘテロアリールが、商業的に入手できる;他のものは、既知の合成方法を用いて調製することができる。
ステップ(2)をまた、Rにおいて除去可能な基を導入するヒドラジンを用いて行うことができる。このようなヒドラジン類の例は、ベンジルヒドラジンおよびtert−ブチルヒドラジンを含む。合成経路中の一層後期の時点において、当該基を、慣用の方法を用いて除去して、Rが水素である化合物を得ることができる。次に、当該化合物を、上記の方法を用いてさらに構成してもよい。
反応スキームXIVのステップ(3)において、アルデヒド基を、式LXXXIIIで表されるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オン上に導入して、式LXXXIVで表されるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンを得る。当該反応を、式LXXXIIIで表されるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンを2当量のn−ブチルリチウムで脱プロトン化し、続いてDMFで処理し、塩酸で反応停止することにより、行うことができる。当該反応を、50℃などの高めの温度にて、好適な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で行うことができる。
反応スキームXIVのステップ(4)において、式LXXXIVで表されるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンに、慣用の合成方法を用いたさらなる構成を施して、式LXXXVで表されるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンを得る。例えば、アルデヒドを、数種の異なる群の求核試薬、例えばホスホニウムイリド類(Wittigオレフィン化)またはホスホネート類(Horner Wadsworthオレフィン化)と反応させて、アルケン類を得ることができ;還元的アミノ化を用いてアミンと反応させて、第二または第三アミン類を得ることができ;またグリニヤール試薬またはリチウム化されたアルキン類もしくはアルケン類と反応させて、アルコール類を得ることができ、これを次に酸化してケトン類を得ることができる。
求核試薬との反応により置換オレフィンが得られる場合には、当該オレフィンを、慣用の方法、例えば慣用の不均一水素化触媒、例えば炭素上のパラジウムを用いた水素化を用いて、還元することができる。あるいはまた、アルデヒドを、既知の方法、例えばアルデヒドの溶液を水素化ホウ素ナトリウムで処理することを用いて、アルコールに還元することができる。次に、当該アルコールを、ハロゲン化物または酸素に基づく離脱基、例えばトリフレート、メシレート、またはトシレートに、慣用の方法を用いて変換することができる。次に、ハロゲン化物または酸素に基づく離脱基を、種々の求核試薬と反応させることができる。
反応スキームXIVのステップ(5)において、式LXXXVで表されるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンを塩素化して、式LXXXVIで表される4−クロロピラゾロ[3,4−c]キノリンを得る。当該反応を、式LXXXVで表されるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−オンをオキシ酸化リンと混ぜ合わせて加熱することにより、行うことができる。
反応スキームXIVのステップ(6)において、式LXXXVIで表される4−クロロピラゾロ[3,4−c]キノリンをアミノ化して、式LXXXVIIで表されるピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを得る。当該反応を、式LXXXVIで表される化合物をアンモニアで、好適な溶媒、例えばエタノール中で高めの温度、例えば100℃〜170℃にて処理することにより、行うことができる。本発明のピラゾロ[3,4−c]ナフチリジン類を、反応スキームXIVにおいて出発物質としてアザインドールを用いることにより、調製することができる。アザインドール類は、既知の化合物である。数種は、商業的に入手でき、他の数種は、既知の合成方法を用いて調製することができる。式LXXXVIで表され、ここでRがベンジルオキシ基である化合物は、式LXXXIで表される商業的に入手できる化合物で開始して、反応スキームXIVの方法を用いて容易に調製される。ベンジルオキシ基を、水素化分解により切断することができ、得られたヒドロキシ置換化合物を、反応スキームXIIIのステップ(4)および(5)または(4a)に従って処理することができる。
Figure 0005296526
いくつかの実施形態について、本発明の化合物を、反応スキームXVに従って調製することができ、ここでR、R、RA1、RB1、Y’’、およびR11は、上記で定義したとおりである。反応スキームXVにおいて、式IIで表されるピラゾールを、式II−1で表される化合物に、反応スキームVIIのステップ(11)に記載した方法の1種を用いて変換する。例えば、式IIで表される化合物を、クロロギ酸エチルまたは塩化アセチルで、トリエチルアミンの存在下で好適な溶媒、例えばジクロロメタン中で処理することができる。当該反応を、室温で行うことができ、生成物またはこの薬学的に許容し得る塩を、慣用の方法により単離することができる。
Figure 0005296526
本発明の数種の化合物を、インビボで、本発明の他の化合物に、血中の加水分解などの機構により変換することができる。例えば、Rが-X−O−C(R)−R、−X−O−C(R)−O−R、または-X−O−C(R)−N(R)−Rである化合物は、インビボで、Rが-X−OHである化合物に変換される傾向があり、従ってヒドロキシ置換化合物のプロドラッグと考慮される。式II−1で表される化合物は、式IIで表される化合物に変換される。
他のプロドラッグを、本発明の化合物から作成することができる。例えば、ヒドロキシ置換基を有する化合物を、エステル、炭酸塩、カルバミン酸塩、またはスルホン酸塩に変換することができる。特に有用なエステル類は、1〜6個の炭素原子を含むカルボン酸または天然に存在するL−アミノ酸から作成される。さらに、ピラゾロ環化合物の4位上のアミノ基を、アミド、アミジン、またはカルバミン酸に変換して、本発明の化合物のプロドラッグを調製することができる。特に有用なアミド類およびカルバミン酸塩類は、1〜4個の炭素原子を含む。これらのプロドラッグの調製を、当業者に十分知られている方法により行うことができる。
本発明の化合物を、特に本明細書中に含まれる記載の観点から化学分野において十分知られている方法に類似した方法を含む合成経路により、合成することができる。出発物質は、一般的に、商業的供給源、例えばAldrich Chemicals (Milwaukee, Wisconsin, USA)から入手できるか、または当業者に十分知られている方法を用いて容易に調製される(例えば、一般的にLouis F. FieserおよびMary Fieser, Reagents for Organic Synthesis, v. 1-19, Wiley, New York, (1967-1999編); Alan R. Katritsky, Otto Meth-Cohn, Charles W. Rees, Comprehensive Organic Functional Group Transformations, v 1-6, Pergamon Press, Oxford, England, (1995); Barry M. TrostおよびIan Fleming, Comprehensive Organic Synthesis, v. 1-8, Pergamon Press, Oxford, England, (1991); またはBeilsteins Handbuch der organischen Chemie, 4, Aufl.編、Springer-Verlag, Berlin, Germany、補完を含む(またBeilsteinオンラインデータベースにより入手可能)に記載されている方法により調製される)。
例示的目的のために、以下に示す反応スキームは、本発明の化合物を合成するための可能性のある経路および重要な中間体を提供する。個別の反応ステップの一層詳細な記載のために、以下の例の章を参照。当業者は、他の合成経路を用いて本発明の化合物を合成することができることを、理解する。特定の出発物質および試薬を、反応スキーム中に示し、以下で討議するが、他の出発物質および試薬を容易に交換して、種々の誘導体および/または反応条件を提供することができる。さらに、以下に記載する方法により調製された化合物の多くを、この開示の観点において、当業者に十分知られている慣用の方法を用いて、さらに改変することができる。
分離および精製の慣用の方法および手法を用いて、本発明の化合物およびこれらと関連する種々の中間体を単離することができる。このような手法には、例えば、すべてのタイプのクロマトグラフィー(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、一般的な吸収剤、例えばシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー、および薄層クロマトグラフィー)、再結晶、および微分(即ち液液)抽出手法が含まれ得る。
また、当業者には明らかであろう反応スキームI〜XVに示す合成経路のバリエーションを利用して、本発明の化合物を調製することもできる。たとえば、キノリンを調製する反応スキームVIIまたはVIIIに示す合成経路を利用して、式XVの化合物の代わりに式XVIIIの化合物またはその位置異性体を使ってナフチリジンを調製することが可能である。また、以下の例で説明する合成経路でも本発明の化合物を調製することができる。
製剤組成物と生物活性
本発明の製剤組成物は、薬学的に許容されるキャリアとの組み合わせで、上述したような本発明の化合物または塩を治療有効量で含む。
「治療有効量」および「有効量」という用語は、サイトカイン誘導などの治療効果または予防効果、免疫修飾、抗腫瘍活性および/または抗ウイルス活性を誘導できるだけの十分な化合物または塩の量を意味する。本発明の製剤組成物に使用する活性化合物または塩の正確な量は、当該化合物またはその塩の物理的性質および化学的性質、キャリアの性質、意図した投与計画などの当業者間で周知のさまざまな要因によって変わるが、本発明の組成物には、被検体に対する化合物または塩の用量を1キログラムあたり約100ナノグラム(ng/kg)から1キログラムあたり約50ミリグラム(mg/kg)、好ましくは1キログラムあたり約10マイクログラム(μg/kg)から約5mg/kgにできるだけの十分な活性成分を含むことを想定している。錠剤、薬用ドロップ、カプセル、非経口製剤、シロップ、クリーム、軟膏、エアロゾル製剤、経皮パッチ、経粘膜パッチなど、多種多様な剤形を使用することができる。
治療計画では、本発明の化合物または塩を単一の治療薬として投与することもできるし、あるいは、本発明の化合物または塩を互いに組み合わせて投与したり、別の免疫反応調整剤、抗ウイルス剤、抗生剤、抗体、タンパク質、ペプチド、オリゴヌクレオチドなどをはじめとする他の活性剤と組み合わせて投与してもよい。
後述する試験方法に従って行った実験で、本発明の化合物または塩が特定のサイトカインの産生を誘導または阻害することが明らかになっている。これらの結果から、本発明の化合物または塩が数多くの異なる方法で免疫反応を調整できる免疫反応調整剤として有用であり、さまざまな機能障害の治療に役立つものとなることが分かる。
本発明の化合物または塩を投与することで産生を誘導できるサイトカインとしては一般に、インターフェロン−α(IFN−α)および/または腫瘍壊死因子−α(TNF−α)ならびに特定のインターロイキン(IL)があげられる。本発明の化合物または塩によって生合成を誘導できるサイトカインとしては、IFN−α、TNF−α、IL−1、IL−6、IL−10およびIL−12ならびに、多種多様な他のサイトカインがあげられる。サイトカインにはいくつか効果はあるが、上記のサイトカインおよび他のサイトカインは特にウイルスの産生や腫瘍細胞の成長を抑制することができ、これによって本発明の化合物または塩がウイルス性疾患や腫瘍性疾患の治療に有用なものとなる。したがって、本発明は、本発明の化合物または塩または組成物を有効量で動物に投与することを含む、動物でサイトカインの生合成を誘導する方法を提供するものである。当該化合物またはその塩または組成物を投与してサイトカインの生合成を誘導する動物は、ウイルス性疾患または腫瘍性疾患などの後述するような疾患を持つものであってもよく、化合物または塩の投与によって治療を施すことができる場合がある。あるいは、化合物または塩の投与によって予防措置を施すことができるように、動物が疾患にかかる前にこの動物に化合物または塩を投与してもよい。
サイトカインの産生を誘導する機能に加え、本発明の化合物または塩は、生得的免疫反応の他の局面にも影響をおよぼし得るものである。たとえば、ナチュラルキラー細胞の活性が刺激されることがあるが、これはサイトカインの誘導によるものと考えられる効果のひとつである。また、本発明の化合物または塩は、マクロファージを付活し、これによって一酸化窒素の分泌が促進され、さらに多くのサイトカインが産生される。さらに、当該化合物またはその塩によって、Bリンパ球の増殖や分化が起こる場合もある。
本発明の化合物または塩は、獲得免疫反応に対しても作用し得るものである。たとえば、当該化合物またはその塩を投与すると、ヘルパーT1型(TH1)サイトカインであるIFN−γの産生が間接的に誘導されることがあり、またヘルパーT2型(TH2)サイトカインであるIL−4、IL−5およびIL−13の産生が阻害されることがある。
本発明の化合物または塩を投与することで産生を阻害し得る他のサイトカインとして、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)がある。いくつかの効果はあるが、TNF−α産生を阻害することで、動物でのTNF−αによる疾患を予防または治療することができるため、当該化合物またはその塩は、たとえば、自己免疫疾患の治療に役立つものとなる。したがって、本発明は、本発明の化合物または塩または組成物を有効量で動物に投与することを含む、動物においてTNF−αの生合成を阻害する方法を提供するものである。TNF−αの生合成を阻害する目的で化合物または塩または組成物を投与する対象となる動物は、自己免疫疾患などの後述するような疾患を持つものであってもよく、当該化合物またはその塩の投与によって治療を施すことができる場合がある。あるいは、化合物または塩の投与によって予防措置を施すことができるように、動物が疾患にかかる前にこの動物に化合物または塩を投与してもよい。
治療の予防または治療のどちらを目的としているかを問わず、また生得的な免疫または獲得免疫のどちらを対象としているかも問わず、当該化合物またはその塩または組成物は、単独で投与してもよいし、ワクチンアジュバントの場合のように1種または2種以上の活性成分と併用して投与してもよいものである。他の成分と一緒に投与する場合は、当該化合物またはその塩と他の成分を別々に投与してもよいし、溶液中などで一緒ではあるが独立して投与してもよいし、(a)共有結合した状態または(b)コロイド懸濁液中など非共有結合で関連した(associated)状態など、一緒にかつ互いに関連した状態で投与してもよい。
本願明細書にて特定するIRMを治療薬として用いることのできる症状としては、下記の症状を含むがこれに限定されるものではない。
(a)アデノウイルス、ヘルペスウイルス(HSV−I、HSV−II、CMVまたはVZVなど)、ポックスウイルス(バリオラまたはワクシニアなどのオルソポックスウイルスまたは伝染性軟属腫)、ピコルナウイルス(ライノウイルスまたはエンテロウイルスなど)、オルソミクソウイルス(インフルエンザウイルスなど)、パラミクソウイルス(パラインフルエンザウイルス、ムンプスウイルス、麻疹ウイルス、呼吸器多核体ウイルス(RSV)など)、コロナウイルス(SARSなど)、パポバウイルス(陰部疣贅、尋常性疣贅または足底疣贅を引き起こすパピローマウイルスなど)、ヘパドナウイルス(B型肝炎ウイルスなど)、フラビウイルス(C型肝炎ウイルスまたはデング熱ウイルスなど)またはレトロウイルス(HIVなどのレンチウイルスなど)への感染が原因で生じる疾患などのウイルス性疾患、
(b)Escherichia属、Enterobacter属、Salmonella属、Staphylococcus属、Shigella属、Listeria属、Aerobacter属、Helicobacter属、Klebsiella属、Proteus属、Pseudomonas属、Streptococcus属、Chlamydia属、Mycoplasma属、Pneumococcus属、Neisseria属、Clostridium属、Bacillus属、Corynebacterium属、Mycobacterium属、Campylobacter属、Vibrio属、Serratia属、Providencia属、Chromobacterium属、Brucella属、Yersinia属、Haemophilus属またはBordetella属の細菌への感染が原因で生じる疾患などの細菌性疾患、
(c)クラミジア、カンジダ症、アスペルギルス症、ヒストプラスマ症、クリプトコックス髄膜炎を含むがこれに限定されるものではない真菌症、あるいは、マラリア、間質性肺炎、リーシュマニア症、クリプトスポリジウム症、トキソプラズマ症、トリパノソーマ感染を含むがこれに限定されるものではない寄生虫症などの他の感染症、
(d)上皮内癌、子宮頸部形成異常、光線性角化症、基底細胞癌、扁平上皮癌、腎細胞癌、カポジ肉腫、メラノーマ、骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、B細胞性リンパ腫、有毛細胞白血病を含むがこれに限定されるものではない白血病、その他の癌などの腫瘍性疾患、
(e)アトピー性皮膚炎または湿疹などのTH2によるアトピー性疾患、好酸球増多症、喘息、アレルギー、アレルギー性鼻炎、およびオーメン症候群、
(f)全身性エリテマトーデス、本態性血小板血症、多発性硬化症、円板状エリテマトーデス、円形脱毛症などの特定の自己免疫疾患、
(g)ケロイド形成や他のタイプの瘢痕(慢性創傷を含む創傷治癒の促進など)の阻害など、創傷修復に関連した疾患。
さらに、本発明のIRM化合物または塩は、たとえば、生ウイルス、細菌、寄生虫の免疫原;不活化ウイルス、腫瘍由来、原生動物、生物由来、真菌または細菌の免疫原、トキソイド、毒素;自己抗原;多糖類;タンパク質;糖タンパク質;ペプチド;細胞性ワクチン;DNAワクチン;自家ワクチン;組み換えタンパク質;などの液性免疫反応および/または細胞性免疫反応のいずれかを引き起こす物質との兼ね合いで用いられる、また、たとえば、BCG、コレラ、伝染病、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、インフルエンザA型、インフルエンザB型、パラインフルエンザ、ポリオ、狂犬病、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹、黄熱病、破傷風、ジフテリア、インフルエンザ菌b、結核、髄膜炎菌ワクチンおよび肺炎球菌ワクチン、アデノウイルス、HIV、水痘、サイトメガロウイルス、デング熱、ネコ白血病、家禽ペスト、HSV−1およびHSV−2、ブタコレラ、日本脳炎、呼吸器多核体ウイルス、ロタウイルス、パピローマウイルス、黄熱病、アルツハイマー病との兼ね合いで用いられる、ワクチンアジュバントとして有用である場合がある。
免疫機能不全のある個体では、特定のIRM本発明の化合物または塩が特に役立つことがある。たとえば、移植患者、癌患者、HIV患者などで細胞性免疫の抑制後に起こる日和見感染および腫瘍の治療に特定の化合物または塩を利用できることがある。
したがって、ウイルス性疾患または腫瘍性疾患など、上記の疾患または疾患タイプのうち1種または2種以上を、動物においてその治療が必要な(その疾患がある)ときに、本発明の化合物または塩を治療有効量でその動物投与することによって、これを治療することができる。
サイトカインの生合成を誘導または阻害するのに効果的な化合物または塩の量は、単球、マクロファージ、樹状細胞、B細胞などの1種または2種以上の細胞型に、当該サイトカインのバックグラウンドレベルよりも多い(誘導)または少ない(阻害)量で、IFN−α、TNF−α、IL−1、IL−6、IL−10、IL−12などの1種または2種以上のサイトカインを産生させるのに十分な量である。正確な量は従来技術において周知のさまざまな要因によって変わるが、約100ng/kgから約50mg/kg、好ましくは約10μg/kgから約5mg/kgの用量が想定される。また、本発明によれば、本発明の化合物または塩または組成物を有効量で動物に投与することを含む、動物においてウイルス感染を治療する方法ならびに動物において腫瘍性疾患を治療する方法が得られる。ウイルス感染を治療または阻害するのに有効な量は、未治療の対照動物の場合と比較して、ウイルス病変、ウイルス負荷、ウイルスの生成速度、死亡率など、ウイルス感染を示す1つまたは2つ以上の徴候が減少する量である。このような治療に有効な正確な量は従来技術において周知のさまざまな要因によって変わるが、約100ng/kgから約50mg/kg、好ましくは約10μg/kgから約5mg/kgの用量であると思われる。腫瘍性の症状を治療するのに有効な化合物または塩の量は、腫瘍の大きさまたは腫瘍病巣の数を低減させる量である。ここでも正確な量は従来技術において周知のさまざまな要因によって変わるが、約100ng/kgから約50mg/kg、好ましくは約10μg/kgから約5mg/kgの用量が想定される。
本明細書中に特定的に記載した処方物および使用に加えて、本発明の化合物に適する他の処方物、使用、および投与装置は、例えば、国際公開WO 03/077944およびWO 02/036592、米国特許第6,245,776号、並びに米国特許公開第2003/0139364、2003/185835、2004/0258698、2004/0265351、2004/076633、および2005/0009858号に記載されている。
以下の例では、本発明の目的および利点をさらに説明するが、これらの例にあげる特定の物質およびその量ならびに、他の条件および詳細事項はいずれも、本発明を必要以上に限定すると解釈すべきものではない。

HORIZON HPFC系(Biotage, Inc, Charlottesville, Virginia, USAから入手可能な自動モジュール高性能フラッシュ精製品)またはAnalogix INTELLIFLASHフラッシュクロマトグラフィ系(IFC)のいずれかで、フラッシュクロマトグラフィでのクロマトグラフィ精製を行った。例には、それぞれの精製に利用した溶離液をあげておく。クロマトフラフィによる分離では、溶媒混合物として80:18:2のクロロホルム/メタノール/濃水酸化アンモニウム(CMA)を溶離液の極性成分として利用したケースがある。このような分離では、CMAを標記の比でクロロホルムと混合した。例1〜6では、FLASH 40+Mカートリッジ、FLASH 25+MカートリッジまたはFLASH 65Iシリカカートリッジのうちのいずれかを利用して、クロマトグラフ精製をHORIZON HPFC系で行った。
例1〜4
パートA
エチル6−メチル−2,4−ジオキソヘプタノエート、ナトリウム塩を、文献(Claisen,L.、Berichte、1909、42、59)に記載の手順で手に入れるか、以下の方法で調製することができる。シュウ酸ジエチル(1当量)と3−メチル−2−ブタノン(1当量)との溶液を、強く攪拌しながら滴下してtert−ブトキシドナトリウム(1当量)のエタノール溶液に加えた。この添加に続いて、反応物を1時間攪拌したところ、沈殿物が形成された。この沈殿物を濾過することにより単離し、エタノールとジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させたところ、エチル6−メチル−2,4−ジオキソヘプタノエート、ナトリウム塩が得られた。
パートB
エチル6−メチル−2,4−ジオキソヘプタノエート、ナトリウム塩(24.8g、112mmol)の酢酸(160mL)溶液に、無水ヒドラジン(3.58g、112mmol)を30分間の時間をかけて滴下して加えた。反応物を周囲温度で一晩攪拌した後、溶媒を減圧下にて除去した。残渣をジエチルエーテルと水との混合物に溶解させ、固体の重炭酸ナトリウムと炭酸ナトリウムを加えて上記混合物のpHを8に調整した。水性層をジエチルエーテルで2回抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(FLASH 65Iカートリッジ、50:50の酢酸エチル/ヘキサンで溶出)し、エチル5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート21.0gを固体で得た。
パートC
下記の表のアルキル化剤(1.5当量)と、ナトリウムエトキシドをエタノールに入れた溶液(21%、1.1当量)とを、エチル5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(1当量)をエタノール(1M)に入れた溶液に加え、窒素雰囲気下にて90分から2時間、反応物を還流加熱した。高速液体クロマトグラフィ(HPLC)による分析を行ったところ、開始材料が存在することが分かった。ナトリウムエトキシド溶液(0.1〜0.3当量)をさらに加え、さらに30分から2時間、反応物を還流加熱した。例3では、還流加熱する代わりに反応物を周囲温度で一晩攪拌した。溶媒を減圧除去し、残渣を塩化ナトリウム水溶液とジエチルエーテルとに分けた。水性層をジエチルエーテルで2回抽出し、合わせた有機画分を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(FLASH 65Iカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチルを用いて80:20から50:50の比の範囲で溶出)し、アルキル化ピラゾールを黄色の油として得た。
パートD
パートCで得られた物質とメタノール(1〜2M)とが入ったParr社製の容器に、過剰な30%水酸化アンモニウムを加えた。この容器を密閉し、反応物を100℃で12時間加熱し、3時間の時間をかけて自然に周囲温度まで冷ました後、0℃まで冷却した。形成された固体を濾過することにより単離し、水とヘキサンとで洗浄し、空気乾燥させて、以下に列挙するカルボキサミドを得た。
例1:5−(2−メチルプロピル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを融点141〜142.5℃の白色の結晶として得た。
分析値:C11193Oとしての計算値C,63.13;H,9.15;N,20.08。実測値:C,62.93;H,8.89;N,20.01。
例2:1−エチル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを融点125〜126℃の白色の結晶として得た。
分析値:C10173Oとしての計算値C,61.51;H,8.78;N,21.52。実測値:C,61.50;H,8.86;N,21.58。
例3:反応終了時に、溶媒を減圧除去した。残渣をHORIZON HPFC系(FLASH 65Iカートリッジ、酢酸エチル/メタノールを用いて97:3から95:5の比の範囲で溶出)でのクロマトグラフィで精製した後、tert−ブチルメチルエーテルから再結晶化させ、1−メチル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを融点118.5〜119.5℃の白色の結晶として得た。
分析値:C9153Oとしての計算値C,59.65;H,8.34;N,23.18。実測値:C,59.66;H,8.66;N,23.25。
例4:反応終了時に、水を加えて生成物である1−ブチル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを沈殿させ、これを融点122.5〜124℃の白色の結晶として単離した。
分析値:C12213Oとしての計算値C,64.54;H,9.48;N,18.82。実測値:C,64.65;H,9.52;N,18.77。
パートE
パートD(5〜10g、28〜45mmol)で得られたカルボキサミドとオキシ塩化リン(21〜38mL)との混合物を90℃で90分間加熱した。続いて、この溶を氷水(250〜500mL)に注ぎ、濃水酸化アンモニウムを加えて混合物のpHを7〜8に調整した。この混合物をジクロロメタン(4×)で抽出し、合わせた抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得た。
パートF
酢酸カリウム(1.5当量)と臭素(1.1当量)とを、パートEのカルボニトリルを酢酸(0.6M)に入れた溶液に加え、反応物を15〜24時間攪拌した。飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液(1mL)を加え、混合物を無色になるまで攪拌した。酢酸を減圧除去し、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を残渣に加えた。このようにして得られた溶液をジクロロメタン(4×)で抽出した。合わせた抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。このようにして得られた油をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(FLASH 65Iカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチルを用いて98:2から65:35の比の範囲で溶出)し、油を得た。
例2では、4−ブロモ−1−エチル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを真空下で結晶化させ、融点50〜51℃の白色の固体として得た。
分析値:C10143Brとしての計算値C,46.89;H,5.51;N,16.40。実測値:C,46.95;H,5.64;N,16.75。
パートG
トリフェニルホスフィン(24mg、0.09mmol)と酢酸パラジウム(II)(7mg、0.03mmol)とを、パートFで得られたカルボニトリル(10.0mmol)と、2−アミノフェニルボロン酸(12.0mmol、例2および3)または2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(12.0mmol、例1および4)と、炭酸ナトリウム水溶液(例2および3の2Mを6mLか、例1および4の2Mを12mL)と、プロパノール(17.5mL)と、水(3.5mL)との混合物に加えた。反応物を窒素雰囲気下にて100℃で12から33時間加熱した。例3および4では、追加でトリフェニルホスフィン、酢酸パラジウム(II)、ボロン酸を加えて、反応終了を促進した。反応混合物を自然に周囲温度まで冷ました後、水とクロロホルムとに分けた。水性層をクロロホルムで抽出(3×)した。合わせた有機画分を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。
例2で得られた残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、ジクロロメタン/酢酸エチルを用いて100:0から85:15の比の範囲で溶出)した。例3で得られた残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて99:1から95:5の比の範囲で溶出)した。
パートH
塩化アセチル(1.5当量)をエタノール(0.3M)に入れた溶液を15分間攪拌し、パートGで得られた物質に加え、窒素雰囲気下、3.5から14時間反応物を還流加熱した。溶媒を減圧除去し、残渣をクロロホルムと2Mの炭酸ナトリウム水溶液とに分けた。水性層をクロロホルムで2回抽出し、合わせた有機画分を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて100:0から75:25の比の範囲で溶出)し、続いてアセトニトリルから再結晶化させた。この結晶を、6.65Paおよび98℃で一晩乾燥させ、以下に列挙する生成物を得た。
例1:1−(2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点199〜200℃の白色の針状結晶として得た。
分析値:C17224としての計算値C,72.31;H,7.85;N,19.84。実測値:C,72.13;H,8.03;N,19.78。
例2:2−エチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点208〜209℃の白色の針状結晶として得た。
分析値:C16204としての計算値C,71.61;H,7.51;N,20.88。実測値:C,71.38;H,7.83;N,20.79。
例3:2−メチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点213〜214℃の明るい桃色の結晶として得た。
分析値:C15184としての計算値C,70.84;H,7.13;N,22.03。実測値:C,70.59;H,7.19;N,22.05。
例4:2−ブチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点165〜166℃の白色の針状結晶として得た。
分析値:C18244としての計算値C,72.94;H,8.16;N,18.90。実測値:C,72.89;H,7.99;N,19.08。
Figure 0005296526
例5
1,2−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン塩酸塩
Figure 0005296526
パートA
文献に記載の手順(Huppatz, J. L., Aust. J. Chem., 1983, 36, 135-147)でエチル1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを入手できる。例1〜4のパートDで説明した基本方法を用いて、エチル1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドに変換した。
パートB
例1〜4のパートEで説明した方法を利用して、1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(5.0g、36mmol)をオキシ塩化リン(20mL)で処理し、1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル3.9gを得た。少量をヘキサンから再結晶化させ、以下のデータを得た。
分析値:C673としての計算値C,59.49;H,5.82;N,34.69。実測値:C,59.31;H,5.75;N,34.48。
パートC
臭素(5.1g、32mmol)を酢酸(10mL)に入れた溶液を、酢酸カリウム(3.9g、40mmol)および1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを酢酸(50mL)に入れた溶液に、滴下して加えた。この添加に続いて、反応物を30分間攪拌した。飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、混合物を無色になるまで攪拌した。揮発性物質を減圧除去し、残渣を水と一緒に攪拌して固体を形成した。この固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、エタノールに続いてヘキサンを用いて再結晶化させ、4−ブロモ−1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル2.5gを融点92〜94℃の無色の針状結晶として得た。
分析値:C66BrN3としての計算値C,36.03;H,3.02;N,21.01。実測値:C,36.04;H,2.86;N,20.99。
パートD
トリフェニルホスフィン(2.4mg、0.09mmol)と酢酸パラジウム(II)(7mg、0.03mmol)との混合物を、4−ブロモ−1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(0.600g、3.00mmol)と、2−アミノフェニルボロン酸(0.719g、5.25mmol)と、炭酸ナトリウム水溶液(2Mを1.8mL)と、プロパノール(5.25mL)と、水(1.1mL)との混合物に加えた。反応物を窒素雰囲気下で100℃にて3時間加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。例1〜4のパートGで説明したワークアップ作業に沿った。このようにして得られたオレンジ色の油をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(25+Mカートリッジ、酢酸エチル/ヘキサンを用いて50:50から75:25の比の範囲で溶出)し、4−(2−アミノフェニル)−1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル371mgを淡い黄色の固体として得た。
パートE
塩化アセチル(0.150g、1.9mmol)をエタノール(6.4mL)に入れた溶液を15分間攪拌した。4−(2−アミノフェニル)−1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(0.270g、1.27mmol)を加え、反応物を窒素雰囲気下にて2時間、還流加熱した。沈殿物が形成された。この混合物を自然に周囲温度まで冷ました後、0℃まで冷却した。固体を濾過することにより単離し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて1,2−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン塩酸塩285mgを融点>250℃の白色の固体として得た。
分析値:C12124・HClとしての計算値C,57.95;H,5.27;N,22.53。実測値:C,57.78;H,5.23;N,22.34。
例6
N−[2−(4−アミノ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]ベンズアミド
Figure 0005296526
パートA
4−メチル−4−ベンズアミド−2−ペンタノンを、文献(Scheuer, P. J.ら、J. Am. Chem. Soc., 1957, 22, 674-676)に記載の手順または以下の方法で入手することができる。メシチルオキシド(19.6g、0.200mol)とベンゾニトリル(22.0g、0.210mol)との混合物を0℃まで冷却した。濃硫酸(20mL)を10分間の時間をかけて2mLずつ加えた。反応物を35℃まで加熱したところ、反応温度が急激に55℃まで上昇した。反応温度を1時間50から55℃の間に維持した。粘性の液体を氷水(800mL)に注ぎ、混合物を90分間攪拌した。形成された固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、濾液のpHが中性になるまで水でもう一度洗浄し、窒素下で一晩乾燥させた。続いて、固体をtert−ブチルメチルエーテル(150mL)から再結晶化させ、4−メチル−4−ベンズアミド−2−ペンタノン19.0gをベージュ色の針状結晶として得た。
パートB
4−メチル−4−ベンズアミド−2−ペンタノン(12.4g、56.5mmol)とエチルジエトキシアセテート(11.0g、62.2mmol)とをエタノール(40mL)に入れた溶液に、tert−ブトキシドナトリウム(5.98g、62.2mmol)を加え、反応物を窒素雰囲気下にて3.5時間還流加熱した。溶媒を減圧除去し、残渣を飽和塩化アンモニウム水溶液とtert−ブチルメチルエーテルとに分けた。この水溶液をtert−ブチルメチルエーテルで2回抽出し、合わせた有機画分を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、N−(6,6−ジエトキシ−1,1−ジメチル−3,5−ジオキソヘキシル)ベンズアミド17.5gを茶色の油として得た。
パートC
パートBで得られた物質をエタノール(56mL)に入れた溶液に、メチルヒドラジン(2.60g、56.5mmol)を10分間の時間をかけて加え、反応物を周囲温度で一晩攪拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(FLASH 65Iカートリッジ、酢酸エチル/ヘキサンを用いて50:50から90:10の比の範囲で溶出)し、N−[1−(5−ジエトキシメチル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1,1−ジメチルエチル]ベンズアミド8.74gを粘性の黄色の油として得た。
パートD
N−[1−(5−ジエトキシメチル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1,1−ジメチルエチル]ベンズアミド(8.7g、24mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)に入れた溶液に、塩酸(1Mを40mL)を加え、反応物を10分間攪拌した。tert−ブチルメチルエーテルと2Mの炭酸ナトリウム水溶液(20mL)とを加えた。水性層をtert−ブチルメチルエーテルで2回抽出し、合わせた有機画分を硫酸マグネシウム上で乾燥させた、濾過した。ヘキサンを加え、曇った混合物を冷蔵庫にて一晩保管した。結晶が形成され、これを濾過して2クロップ(crop)単離して、N−[1−(5−ホルミル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1,1−ジメチルエチル]ベンズアミド5.24gを融点150〜151℃の白色粉末として得た。
分析値:C161932としての計算値C,67.35;H,6.71;N,14.73。実測値:C,67.22;H,6.89;N,14.73。
パートE
例1〜4のパートFで説明した方法を利用して、N−[1−(5−ホルミル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1,1−ジメチルエチル]ベンズアミド(4.87g、17.1mmol)を臭素化した。粗生成物を50:50ヘキサン/酢酸エチル(140mL)から再結晶化させ、この結晶をヘキサンで洗浄し、窒素下で2時間乾燥させて、N−[1−(4−ブロモ−5−ホルミル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1,1−ジメチルエチル]ベンズアミド4.91gを融点150〜151℃の白色の結晶として得た。
分析値:C161832Brとしての計算値C,52.76;H,4.98;N,11.54。実測値:C,52.85;H,5.33;N,11.54。
パートF
例1〜4のパートGで説明した方法を利用して、N−[1−(4−ブロモ−5−ホルミル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1,1−ジメチルエチル]ベンズアミド(3.64g、10.0mmol)と2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(2.08g、12.0mmol)とをカップリングした。反応物を4時間加熱した。生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、酢酸エチルと99:1の酢酸エチル/メタノールとを用いて順次溶出)し、N−[1,1−ジメチル−2−(2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)エチル]ベンズアミド1.81gをオレンジ色の固体として得た。
パートG
N−[1,1−ジメチル−2−(2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)エチル]ベンズアミド(2.28g、6.36mmol)をクロロホルム(25mL)に入れた溶液に、3−クロロペルオキシ安息香酸(2.12g、純度77%の混合物として入手)(mCPBA)を加え、反応物を周囲温度で45分間攪拌した。ブラインと2Mの炭酸ナトリウム水溶液とを加え、水性層を分離し、クロロホルムで抽出(6×)した。合わせた有機画分を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。
パートH
パートGで得られた物質を無水ジクロロメタン(30mL)に入れた溶液に、窒素雰囲気下でトリクロロアセチルイソシアネート(7.63mmol)を加え、反応物を周囲温度で90分間攪拌した。溶媒を減圧除去した。残渣をメタノール(15mL)に溶解させ、ナトリウムメトキシド(1.5mL、メタノール中25%)の溶液を加えた。反応物を2時間攪拌した後、溶媒を減圧下にて除去した。このようにして得られた油をジクロロメタンと塩化ナトリウム水溶液とに分けた。水性層をジクロロメタンで抽出(5×)し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。このようにして得られた黄色の固体をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて100:0から70:30の比の範囲で溶出)し、アセトニトリルから2回(23mL/gおよび14mL/g)再結晶化させた。これらの結晶6.65Paおよび98℃で一晩乾燥させ、N−[2−(4−アミノ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]ベンズアミド687mgを融点194〜196℃のベージュ色の針状結晶として得た。
分析値:C22235Oとしての計算値C,70.76;H,6.21;N,18.75。実測値:C,70.54;H,6.09;N,18.85。
例7
2−ブチル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
エチル2,4−ジオキソバレレート(22.2g、140mmol)とトリエチルアミン(210mmol)とをエタノール(140mL)に入れた溶液に、ブチルヒドラジンオキサレート(25g、140mmol)を15分間の時間をかけて加えた。このようにして得られた溶液を周囲温度で一晩攪拌し、減圧濃縮した。ヘキサンを加え、不溶性の固体を濾過により除去した。ヘキサンを減圧除去し、残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(65Iカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチルを用いて勾配80:20〜45:55で溶出)し、エチル1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート18.1gを淡い黄色の油として得た。
パートB
例1〜4のパートDで説明した方法を改変して、エチル1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(18.1g、86.1mmol)をメタノール(25mL)に入れた溶液を、水酸化アンモニウム(25mL)で処理した。反応終了時、メタノールを減圧除去し、残りの溶液を冷蔵庫で冷ました。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、水で洗浄した。固体(9g)をヘキサン(300mL)および酢酸エチル(30mL)から再結晶化させ、濾過することにより単離し、ヘキサンで洗浄し、空気乾燥させて、1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド6.95gを融点113.5〜114.5℃の無色の板状結晶として得た。
分析値:C9153Oとしての計算値C,59.65;H,8.34;N,23.18。実測値:C,59.79;H,8.21;N,23.28。
パートC
1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(6.9g、38mmol)とオキシ塩化リン(34.0mL)との混合物を、窒素雰囲気下にて90℃で2時間加熱した後、一晩かけて自然に周囲温度まで冷ました。反応物を氷水(300mL)に注ぎ、濃水酸化アンモニウム(115mL)を加えた。この混合物をクロロホルムで抽出(3×)し、合わせた抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル6.58gを淡い黄色の油として得た。
パートD
例1〜4のパートFで説明した方法を改変して、1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(6.58g、38mmol)を、酢酸(50mL)中にて酢酸カリウム(57.2mmol)および臭素(41.9mmol)で処理した。この反応によって、4−ブロモ−1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル9.3gが無色の油として得られ、この油を放置したところ結晶化した。これらの結晶を精製せずに利用した。
パートE
例1〜4のパートGで説明した方法を改変して利用し、4−ブロモ−1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(2.42g、10.0mmol)と2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(2.43g、14.0mmol)とをカップリングした。酢酸パラジウム(II)を5mg/mLのトルエン(1.3mL)溶液として加えた。反応物を窒素下で17時間加熱し、ワークアップ作業の前に同じようにして別途用意した生成物の混合物と合わせた。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム:CMAを用いて勾配100:0から80:20で溶出)し、4−(2−アミノフェニル)−1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル3.17gをオレンジ色の油として得た。少量(0.21g)の2−ブチル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンもベージュ色の粉末として得られた。
パートF
例1〜4のパートHで説明した方法を用いて、塩化アセチル(15mmol)とエタノール(50mL)とを合わせ、4−(2−アミノフェニル)−1−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(3.17g)に加えた。反応物を16時間加熱した。ワークアップ作業、クロマトグラフ精製、アセトニトリル(195mL/g)からの再結晶化を行ったところ、2−ブチル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン873mgが融点220〜222℃の白色の針状結晶として得られた。
MS(APCI)m/z 255(M+H)+
分析値:C15184としての計算値C,70.84;H,7.13;N,22.03。実測値:C,70.64;H,6.94;N,22.14。
例8
2−ベンジル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例1〜4のパートAで説明したようにして調製した、エチル6−メチル−2,4−ジオキソヘプタノエート、ナトリウム塩(44.4g、0.200mol)を酢酸(280mL)に入れた溶液に、酢酸カリウム(49.1g、0.500mol)を攪拌しながら加えた。この溶液を10℃まで冷却し、反応温度を10℃から13.5℃に維持したままベンジルヒドラジン二塩酸塩(39.0g、0.200mol)を10分間の時間をかけて少しずつ加えた。反応物を6℃から13.6℃で90分間攪拌し、周囲温度まで自然に温め、一晩攪拌し、減圧濃縮した。残渣を2Mの炭酸ナトリウム水溶液(900mL)とtert−ブチルメチルエーテル(600mL)とに分けた。水性層をtert−ブチルメチルエーテルで抽出(2×300mL)し、合わせた有機画分を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、エチル1−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート56.6gをオイルオレンジ(oil orange)として得た。この生成物には、エチル2−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾール−3−カルボキシレート10mol%が含まれていた。
パートB
例1〜4のパートDで説明した方法を改変して、エチル1−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(30g)をメタノール(60mL)に入れた溶液を、水酸化アンモニウム(60mL)で処理した。反応物を14時間加熱した。反応終了時、メタノールを減圧除去し、残りの溶液をtert−ブチルメチルエーテルで抽出(3×)した。合わせた抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。トルエンを2回加えて減圧除去し、残っている水分を取り除いた。ヘキサンを残渣に加えたところ、結晶が形成され、これを濾過することにより単離し、ヘキサンで洗浄し、一晩空気乾燥させて、1−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド6.93gを小さな乳白色の結晶として得た。
パートC
1−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(6.77g、26.3mmol)とオキシ塩化リン(19mL)との混合物を、窒素雰囲気下、90℃で90分間加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。反応物を氷水(250mL)に注ぎ、濃水酸化アンモニウム(64mL)を加えた。この混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出(3×150mL)し、合わせた抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、1−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル6.28gを淡いオレンジ色の油として得た。
パートD
例1〜4のパートFで説明した方法を改変して、酢酸(52mL)中、酢酸カリウム(3.9g、39mmol)および臭素(4.61g、28.8mmol)で1−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(6.28g、26.2mmol)を処理した。クロマトグラフ精製(ヘキサン/酢酸エチルを用いて勾配95:5から70:30で溶出)後、4−ブロモ−1−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル7.8gが開始材料11mol%を含有する無色の油として得られた。
パートE
例1〜4のパートGで説明した方法を利用して、酢酸パラジウム(II)(22.5mg)、トリフェニルホスフィン(79mg)、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(15mL)の存在下、4−ブロモ−1−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(3.18g、10.0mmol)と2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(2.60g、15.0mmol)とをカップリングした。生成物である4−2(−アミノフェニル)−1−ベンジル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを精製せずに利用した。
パートF
パートEで得られた物質を例1〜4のパートHで説明した方法で処理した。ワークアップ作業ならびにクロマトグラフ精製(クロロホルム/CMAを用いて勾配97:3から87:13で溶出)を行ったところ、生成物1.81gがベージュ色の固体として得られた。一部(0.63g)をアセトニトリルから再結晶化させ(28.6mL/g)、濾過することにより単離し、アセトニトリルで洗浄し、65℃の真空オーブン中にて36時間乾燥させて、2−ベンジル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン559mgを、融点194〜196℃の大きなベージュ色の針状結晶として得た。
MS(APCI)m/z 331(M+H)+
分析値:C21224としての計算値C,76.33;H,6.71;N,16.96。実測値:C,76.03;H,6.84;N,16.97。
例9
1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
臭化水素(酢酸中、30重量%を10mL)と2−ベンジル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.75g、2.27mmol)とを、テフロン(登録商標)で内張をしたParr社製の容器内で合わせ、150℃で24時間加熱した後、5時間かけて自然に周囲温度まで冷ました。反応物を濾過して固体を取り除き、濾液に50%水酸化ナトリウムと2Mの炭酸ナトリウム水溶液とを加えてpHを7に調整した。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、水で洗浄し、空気乾燥させた。固体をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(25+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて勾配80:20〜40:60で溶出)した後、アセトニトリル(19mL/g)および少量のメタノールから再結晶化させた。この結晶を濾過することにより単離し、アセトニトリルで洗浄し、65℃の真空オーブン中にて36時間乾燥させて、1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン139mgを融点248〜249℃の小さな淡いオレンジ色の針状結晶として得た。
MS(APCI)m/z 241(M+H)+
分析値:C14164・0.17CH3OH・0.16H2Oとしての計算値C,68.45;H,6.89;N,22.53。実測値:C,68.43;H,6.87;N,22.53。
例10
1−エチル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
窒素雰囲気下、tert−ブトキシドナトリウム(66.64g、0.693mol)を、20分間の時間をかけてエタノール(450mL)に加えた。すべての固体が溶解したら、シュウ酸ジエチル(101.28g、0.693mol)と2−ブタノン(50.0g、0.693mol)との混合物を12分間の時間をかけて加えた。反応物を周囲温度で1.5時間攪拌した後、次のステップで利用した。
パートB
パートAで得られた溶液を氷酢酸(115mL)で処理した後、0℃まで冷却した。メチルヒドラジン(36.5mL、0.693mmol)を20分間の時間をかけてゆっくりと加えた。反応物を自然に周囲温度まで温め、2時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、tert−ブチルメチルエーテルで抽出(3×400mL)した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、赤色の油100gを得た。この油の半分をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(ヘキサン:酢酸エチルを用いて勾配100:0から0:100で溶出)し、エチル5−エチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート6.53gを黄色の油として得た。
パートC
エチル5−エチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(5.03g、27.6mmol)と水酸化アンモニウム(30%を28mL)との混合物を周囲温度で18時間攪拌した。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、冷ヘキサンで洗浄して、5−エチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド2.60gを融点170〜172℃の白色の固体として得た。
分析値:C7113Oとしての計算値C,54.89;H,7.24;N,27.43。実測値:C,54.87;H,7.56;N,27.58。
この生成物を同じようにして別途用意した物質と混合した。
パートD
例8のパートCで説明した方法で、5−エチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(3.8g、25mmol)をオキシ塩化リン(18mL、0.19mol)で処理して、5−エチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル2.68gを黄色の油として得た。
パートE
例1〜4のパートFで説明した方法を改変して、酢酸(25mL)中、酢酸カリウム(2.91g、29.7mmol)および臭素(3.16g、19.8mmol)で5−エチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(2.68g、19.8mmol)を処理した。tert−ブチルメチルエーテルを用いて抽出を行い、合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、白色の固体3.8gを得た。この固体少量をエタノールから再結晶化させ、4−ブロモ−5−エチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを、融点72〜74℃の長い白色の針状結晶として得た。
分析値:C78BrN3としての計算値C,39.28;H,3.77;N,19.63。実測値:C,39.26;H,3.55;N,19.63。
パートF
例1〜4のパートGで説明した方法を改変して利用し、酢酸パラジウム(II)(17.3mg、0.077mmol)、トリフェニルホスフィン(60.6mg、0.23mmol)、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(11.6mL)の存在下、4−ブロモ−5−エチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.65g、7.7mmol)と2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(2.01g、11.6mmol)とをカップリングした。反応終了時、tert−ブチルメチルエーテルを加えた。水性相を分離し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出(2×)し、合わせた有機画分を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、4−(2−アミノフェニル)−5−エチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルと1−エチル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンとの混合物を得た。
パートG
エタノール(12mL)を0℃まで冷却し、塩化アセチル(0.91g、12mmol)を加えた。この溶液を自然に周囲温度まで温め、30分間攪拌した。パートFで得られた物質をエタノール(5mL)に入れた懸濁液を加え、この混合物を4時間還流加熱した。反応物を自然に周囲温度まで冷ました。沈殿物があったため、これを濾過することにより単離し、同じようにして別途用意した物質と合わせた。クロロホルム(4mL)と2Mの炭酸ナトリウム水溶液とを加え、この混合物を6時間攪拌した。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、冷水と冷ヘキサンで順次洗浄し、60℃の真空オーブンで乾燥させて、1−エチル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.85gを融点257〜259℃の白色の固体として得た。
分析値:C13144・0.2H2Oとしての計算値C,67.92;H,6.31;N,24.37。実測値:C,67.69;H,6.40;N,24.76。
例11
1,2−ジエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例10のパートAで説明したようにして調製したエチル2,4−ジオキソヘキサノエート(約0.345mol)を氷酢酸(350mL)に入れた溶液を、0℃まで冷却した。エチルヒドラジンオキサレート(41.43g、0.276mol)を20分間の時間をかけて加えた。反応物を自然に周囲温度まで温め、20時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整し、クロロホルムを加えた。この混合物を濾過して固体を取り除いた。水性の濾液をクロロホルムで抽出(3×)し、合わせた有機画分を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、エチル1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート29.4gをオレンジ色の油として得て、これを精製せずに利用した。
パートB
エチル1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(29.4g、0.150mol)と水酸化アンモニウム(30%を150mL)との混合物を周囲温度で一晩攪拌した。薄層クロマトグラフィ(TLC)での分析を行ったところ、反応が不完全であることが分かった。よって、反応物を加圧容器に入れて125℃で14時間加熱し、自然に周囲温度まで冷まし、0℃まで冷却した。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、冷ヘキサンで洗浄して、1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド8.3gを融点129〜131℃の白色の固体として得た。
分析値:C8133Oとしての計算値C,57.47;H,7.84;N,25.13。実測値:C,57.37;H,8.04;N,25.43。
パートC
例7のパートCで説明した方法で、1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(8.3g、0.050mol)をオキシ塩化リン(35mL)で処理した。反応物を2.5時間加熱し、1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル7.6gを黄色の油として得て、これを精製せずに利用した。
パートD
例1〜4のパートFで説明した方法を改変して、酢酸(60mL)中、酢酸カリウム(7.30g、7.44mmol)および臭素(7.92g、49.6mmol)で、パートCで得られた物質を処理した。臭素を加えている間、反応物を氷浴中にて冷却した。添加後、反応物を周囲温度で3日間にわたって攪拌した。クロロホルムでの抽出(3×100mL)を行い、合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、4−ブロモ−1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル9.4gをオレンジ色の油として得て、これをオレンジ色の固体として結晶化させた。生成物を精製せずに利用した。
パートE
例10のパートFで説明した方法で、酢酸パラジウム(II)(45mg、0.20mmol)、トリフェニルホスフィン(157mg、0.599mmol)、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(30mL)の存在下、4−ブロモ−1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(4.56g、20.0mmol)と2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(5.20g、30.0mmol)とをカップリングした。生成物である4−(2−アミノフェニル)−1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを精製せずに利用した。
パートF
例10のパートGで説明した方法を改変して、塩化アセチル(2.36g、30.0mmol)をエタノール(30mL)に入れた溶液に、パートEで得られた物質を加えた。反応物を6時間還流加熱した後、81℃で一晩加熱した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(クロロホルム/CMAの勾配を用いて溶出)した後、アセトニトリルから再結晶化させた。これらの結晶を活性炭の存在下にてアセトニトリル中にて2回加熱し、これを高温濾過により取り除き、再結晶化させ、1,2−ジエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.440gを融点234〜236℃の乳白色の結晶性固体として得た。
分析値:C14164としての計算値C,69.97;H,6.71;N,23.31。実測値:C,69.93;H,7.03;N,23.61。
例12
2−エチル−1−(2−メタンスルホニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例10のパートAで説明した方法で、カリウムtert−ブトキシド(13g、135mmol)をエタノール(97mL)に入れた溶液に、シュウ酸ジエチル(19.8g、135mmol)と4−メチルチオ−2−ブタノン(16g、135mmol)とを加えた。
パートB
パートAで得られた溶液に、酢酸(38mL)と酢酸カリウム(20g、200mmol)とを順次加えた。このようにして得られた懸濁液を0℃まで冷却し、エチルヒドラジンオキサレート(20.3g、135mmol)を強く攪拌しながら10分間の時間をかけて加えた。反応物を0℃で15分間、周囲温度で1時間攪拌した後、減圧濃縮した。飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて残渣のpHを9に調整し、水を加えた。混合物をジクロロメタンで抽出(2×100mL)し、合わせた抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。このようにして得られた暗色の油をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィで精製(1:1酢酸エチル/ヘキサンを用いて溶出)し、エチル1−エチル−5−(2−メチルスルファニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート8.8gをオレンジ色の油として得た。
パートC
エチル1−エチル−5−(2−メチルスルファニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(8.8g、36mmol)の溶液に、15分間の時間をかけてmCPBA(17.9g、72.6mmol、純度約70%)を少しずつ加えた。次にこの反応物を周囲温度で20分間攪拌し、クロロホルム(100mL)と飽和炭酸ナトリウム水溶液(100mL)とに分けた。有機層を分離し、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィで精製(酢酸エチルで溶出)し、エチル1−エチル−5−(2−メタンスルホニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート4.6gを白色の固体として得た。
パートD
例10のパートCで説明した方法を利用して、エチル1−エチル−5−(2−メタンスルホニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(4.6g、17mmol)を水酸化アンモニウム(100mL)で処理した。固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、1−エチル−5−(2−メタンスルホニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド3.0gを白色粉末として得て、これを同じようにして別途得た物質と混合した。
パートE
例1〜4のパートEで説明した方法を改変して利用し、1−エチル−5−(2−メタンスルホニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(3.46g、14.1mmol)をオキシ塩化リン(10mL)で処理した。反応物を2.5時間加熱した。水酸化アンモニウム(28%を35mL)を添加すると、沈殿物が形成された。この混合物を30分間攪拌し、沈殿物を濾過することにより単離し、水で洗浄して、1−エチル−5−(2−メタンスルホニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル3.1gを白色粉末として得た。
パートF
例1〜4のパートFで説明した方法を改変して利用し、1−エチル−5−(2−メタンスルホニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(3.1g、14mmol)を酢酸(27mL)に入れた溶液を酢酸カリウム(2g、20mmol)および臭素(2.2g、14mmol)で処理した。反応物を20分間攪拌した後、亜硫酸水素ナトリウム水溶液(1mL)を加えた。飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えたところ、沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、水で洗浄して、4−ブロモ−1−エチル−5−(2−メタンスルホニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルと1−エチル−5−(2−メタンスルホニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルの2:1混合物2.4gを得て、これを精製せずに利用した。
パートG
例1〜4のパートGで説明した方法を改変して、パートFで得られた物質と、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(2.03g、11.8mmol)と、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(23mL)と、水(3mL)と、n−プロパノール(14mL)との混合物にトリフェニルホスフィン(6.1mg、0.023mmol)と酢酸パラジウム(II)(1.75mg、0.0018mmol)とを加えた。ジクロロメタン(100mL)と飽和炭酸ナトリウム水溶液(50mL)とに分け、ジクロロメタン(50mL)で抽出してワークアップ作業を実施した。ワークアップ作業に続いて、粗生成物混合物を酢酸エチルで微粉末化し、白色の固体を濾過により取り除いた。濾液を減圧濃縮し、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィで精製(90:10ジクロロメタン/メタノールで溶出)した後、アセトニトリルから再結晶化させた。この結晶を濾過することにより単離し、アセトニトリルで洗浄し、60℃で20時間真空乾燥させて、2−エチル−1−(2−メタンスルホニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.05gを融点220〜222℃の淡い黄色の針状結晶として得た。
分析値:C151842S・0.25H2Oとしての計算値C,55.80;H,5.77;N,17.35。実測値:C,55.71;H,5.60;N,17.41。
例13
2−メチル−1−(2−メチルプロピル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミントリフルオロアセテート
Figure 0005296526
例3で説明したようにして調製した2−メチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.6g、2mmol)をトリフルオロ酢酸(10mL)に入れた溶液を酸化白金(IV)(0.5g)で処理し、水素圧(50psi、3.4×105Pa)下で24時間振盪した。反応混合物をクロロホルム(20mL)で希釈し、セライト(CELITE)濾過材の層を用いて濾過した。濾液を減圧濃縮し、クロロホルム(50mL)に溶解させた。この溶液に水酸化アンモニウムを加えてpHを12に調整し、20分間攪拌した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。このようにして得られた固体をアセトニトリルから再結晶化させ、2−メチル−1−(2−メチルプロピル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミントリフルオロアセテート0.3gを融点204〜206℃の白色粉末として得た。
分析値:C15224・0.76CF3COOHとしての計算値C,57.51;H,6.65;N,16.24。実測値:C,57.11;H,7.04;N,16.23。
例14
1,2−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
例13で説明した方法を改変して利用し、例5で説明したようにして調製した1,2−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(1.0g、4.7mmol)を還元した。ワークアップ作業の間、濾液からの残渣を6Mの塩酸に懸濁させ、30分間攪拌した。この懸濁液に50%水酸化ナトリウムを加えてpHを13に調整した。このようにして得られた固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、空気乾燥させ、アセトニトリルから再結晶化させ、1,2−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.74gを融点258〜259℃の乳白色の固体として得た。
分析値:C12164・0.1H2Oとしての計算値C,66.09;H,7.49;N,25.69。実測値:C,65.87;H,7.52;N,25.51。
例15
2−メチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c][1,8]ナフチリジン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
tert−ブチルN−(2−ピリジル)カルバメートを、文献に記載の手順(Moraczewski, A. L. et al, J. Org. Chem., 1998, 63, 7258)から入手するか、あるいは以下の方法で調製することができる。窒素雰囲気下で、2−アミノピリジン(10.61g、108.0mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(THF)(150mL)に入れた溶液に、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフランに入れた1.0Mの溶液を225mL)を20分間の時間をかけて加えた。この溶液を15分間攪拌した後、0℃まで冷却した。ジ−tert−ブチルジカーボネート(24.60g、112.7mmol)をTHF(50mL)に入れた溶液をゆっくりと加え、反応物をゆっくりと自然に周囲温度まで温め、一晩攪拌した。THFを減圧除去し、残渣を酢酸エチル(500mL)と0.1Mの塩酸(250mL)とに分けた。有機層を分離し、0.1Mの塩酸(250mL)、水(250mL)、ブライン(250mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(65Iカートリッジ、80:20ヘキサン/酢酸エチルを用いて溶出)し、tert−ブチルN−(2−ピリジル)カルバメート17.43gを白色の固体として得た。
パートB
窒素雰囲気下で、tert−ブチルN−(2−ピリジル)カルバメート(15.71g、80.9mmol)とN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA、25.3g、218mmol)とをTHF(400mL)に入れた溶液を−78℃まで冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサンに入れた2.5Mの溶液を81mL)を20分間の時間をかけて滴下して加えた。この溶液を10分間攪拌した後、添加用漏斗を別のTHF(20mL)ですすいだ。この溶液を−6℃まで温め、2時間攪拌し、再度−78℃まで冷却した。ホウ酸トリイソプロピル(57.7g、307mmol)を10分間の時間をかけて加えた。このようにして得られた溶液を0℃まで温めた後、飽和塩化アンモニウム水溶液(500mL)に注いだ。黄色の固体が形成され、ジエチルエーテル(300mL)と一緒に攪拌し、濾過することにより単離し、ジエチルエーテルおよび水で洗浄し、一晩空気乾燥させて、2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ピリジルボロン酸を黄色の固体として得た。
パートC
2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ピリジルボロン酸(7.2g)と塩化水素(エタノール中4M)の溶液を20分間還流加熱した。トルエン(50mL)を加え、溶媒を蒸留除去した。このようにして得られた油を水に溶解させ、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpHを8に調整した。このようにして得られた溶液を容量が20mLになるまで減圧濃縮した。
パートD
例3で説明したようにして調製した4−ブロモ−1−メチル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(2.42g、10.0mmol)と、固体炭酸ナトリウム(1.6g、15mmol)と、1−プロパノール(25mL)と、酢酸パラジウム(II)(22mg、0.1mmol)と、トリフェニルホスフィン(79mg、0.3mmol)とを、パートCで得られた溶液に加え、反応物を窒素雰囲気下にて100℃で6.5時間加熱した。さらに酢酸パラジウム(II)(22mg、0.1mmol)とトリフェニルホスフィン(79mg、0.3mmol)とを加え、反応物を100℃で一晩加熱した。例1〜4のパートGで説明したワークアップ作業に沿った。粗生成物を半固体として得て、tert−ブチルメチルエーテルと一緒に攪拌して固体を形成し、これを濾過することにより単離した。固体をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ(アセトン/メタノールを用いて勾配99:1から85:1で溶出)した。このようにして得られた固体(450mg)を高温のアセトニトリル(10mL)で微粉末化し、0℃まで冷却し、濾過することにより単離し、空気乾燥させて、2−メチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c][1,8]ナフチリジン−4−アミン365mgを融点>250℃の白色粉末として得た。MS(APCI)m/z 256(M+H)+;分析値:C14175・0.4H2Oとしての計算値C,64.05;H,6.83;N,26.68。実測値:C,64.04;H,7.27;N,26.70。
例16
2−エチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c][1,8]ナフチリジン−4−アミン
Figure 0005296526
例15のパートAおよびBで説明したようにして調製した2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ピリジルボロン酸(3.31g、13.9mmol)を1−プロパノール(15mL)に入れた溶液に塩酸(1Mを15mL)を加え、得られた混合物を80℃で1時間加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。固体の炭酸ナトリウム(2.69g、25.4mmol)を攪拌しながら加えた後、例2で説明したようにして調製した4−ブロモ−1−エチル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.78g、6.95mmol)を1−プロパノール(4mL)に入れた溶液を加えた。トリフェニルホスフィン(109mg、0.42mmol)を加え、反応物を脱気し、窒素を3回バックフィルし、5分間攪拌した。酢酸パラジウム(II)(31mg、0.14mmol)を温めたトルエン(0.5mL)に入れた溶液を加えた。反応物を2回脱気し、窒素をバックフィルした後、100℃で一晩加熱した。HPLCでの分析を行ったところ、反応が不完全であることが分かったため、追加でトリフェニルホスフィン(109mg、0.42mmol)と酢酸パラジウム(II)(31mg、0.14mmol)とを加えた。反応物を2回脱気し、3日間の還流加熱時に(at heated at reflux)窒素をバックフィルした。1−プロパノールを減圧除去し、残渣をクロロホルム(100mL)に溶解させた。このようにして得られた溶液を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。例15で説明したようにして粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製した。このようにして得られた固体(200mg)を高温濾過後にアセトニトリル(20mL)から再結晶化させ、濾過することにより単離し、冷アセトニトリルで洗浄し、60℃の真空オーブンで一晩乾燥させて、2−エチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c][1,8]ナフチリジン−4−アミン0.17gを融点273〜276℃の乳白色の針状結晶として得た。
分析値:C15195としての計算値C,66.89;H,7.11;N,26.00。実測値:C,66.77;H,6.94;N,26.34。
例17
1−(2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c][1,8]ナフチリジン−4−アミン
Figure 0005296526
例16で説明した方法を改変して利用し、1−プロパノール(10mL)に入れた2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ピリジルボロン酸(11.33mmol)を塩酸(1Mを12mL)で処理した後、炭酸ナトリウム(1.99g、18.8mmol)、1−プロパノール(5mL)に入れた4−ブロモ−5−(2−メチルプロピル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.53g、5.66mmol、例1で説明したようにして調製)、トリフェニルホスフィン(44.5mg、0.17mmol)、トルエン(0.25mL)に入れた酢酸パラジウム(II)(13mg、0.057mmol)で処理した。一晩加熱したところ、反応が終了した。ワークアップ作業と精製を行った後、1−(2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c][1,8]ナフチリジン−4−アミン0.18gが融点257〜260℃の乳白色の針状結晶として得られた。
分析値:C16215としての計算値C,67.82;H,7.47;N,24.71。実測値:C,67.77;H,7.59;N,24.52。
例18
2−ブチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c][1,8]ナフチリジン−4−アミン
Figure 0005296526
例16で説明した方法を改変して利用し、1−プロパノール(15mL)に入れた2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ピリジルボロン酸(2.98g、12.5mmol)を塩酸(1Mを15mL)で処理した後、炭酸ナトリウム(2.66g、25.1mmol)、1−プロパノール(4mL)に入れた4−ブロモ−1−ブチル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.91g、6.72mmol、例4で説明したようにして調製)、トリフェニルホスフィン(105mg、0.400mmol)、酢酸パラジウム(II)(30mg、0.13mmol)で処理した。二晩加熱したところ反応が終了したため、それ以上試薬を加えることはしなかった。ワークアップ作業と精製を行った後、粗固体をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(クロロホルム/CMAを用いて100:0から75:25の勾配で溶出)して明るい黄色の固体0.48gを得、これを例16で説明したようにして再結晶化させて単離して、2−ブチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c][1,8]ナフチリジン−4−アミン0.29gを融点219〜222℃の乳白色の針状結晶として得た。
分析値:C17235としての計算値C,66.86;H,7.80;N,23.55。実測値:C,68.56;H,8.05;N,23.88。
例19
1−(4−クロロブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
窒素雰囲気下で、tert−ブトキシドナトリウム(39.0g、0.406mol)とエタノール(135mL)との混合物を30分間攪拌した。固体の大半が溶解された。シュウ酸ジエチル(25.6mL、0.189mol)および6−クロロ−2−ヘキサノン(25.6mL、0.189mol)をエタノール(20mL)に入れた溶液を20分間の時間をかけて加えた。反応物を周囲温度で1時間攪拌し、酢酸カリウム(28.0g、283mmol)と酢酸(2Mを95mL)とを順次加えた。反応物を0℃まで冷却し、エチルヒドラジンオキサレート(31.0g、208mmol)を一度に加えた。反応物を自然に周囲温度まで温め、2時間攪拌した後、減圧濃縮した。水を加え、このようにして得られた溶液に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpHを11に調整した。混合物をクロロホルムで抽出し、合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、エチル5−(4−クロロブチル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを黄色の油として得て、これを精製せずに利用した。
パートB
パートAで得られた物質に、酢酸カリウム(92.6g、943mmol)と、ヨウ化ナトリウム(7.0g、47mmol)と、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(943mL)とを加え、反応物を窒素雰囲気下にて90℃で4時間加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。水を加え、このようにして得られた混合物をジエチルエーテルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄(3×)し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、エチル5−(4−アセトキシブチル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを得て、これを精製せずに利用した。
パートC
例1〜4のパートDで説明した方法を改変して、パートBで得られた物質をメタノール(150mL)に入れた溶液を水酸化アンモニウム(150mL)で処理した。反応物を125℃で一晩加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。メタノールおよび若干の水を減圧除去し、残りの溶液をクロロホルムで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、1−エチル−5−(4−ヒドロキシブチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド18.0gを暗色の油として得て、これを精製せずに利用した。
パートD
例1〜4のパートEで説明した方法を改変して利用し、1−エチル−5−(4−ヒドロキシブチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(18.2g、86.1mmol)をオキシ塩化リン(60mL)で処理した。反応物を3時間加熱した上で0℃まで冷却し、氷水に注いだ。混合物に2Nの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpHを12に調整し、クロロホルムで抽出した。合わせた抽出物をシリカゲルの層に通し(まずクロロホルムで溶出した後、1:1ヘキサン/酢酸エチルで溶出)、5−(4−クロロブチル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル10.8gを暗色の油として得た。
パートE
酢酸(102mL)中、酢酸カリウム(10.0g、102mmol)および臭素(2.9mL、56mmol)で5−(4−クロロブチル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(10.8g、51.0mmol)を処理し、反応物を周囲温度で一晩攪拌した。酢酸を減圧除去し、残渣を水とクロロホルムとに分けた。混合物に2Nの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。水性層をクロロホルムで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。このようにして得られた黄色の油をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(ヘキサン/酢酸エチルを用いて95:5から50:50の勾配で溶出)し、4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを得た。
パートF
2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(1.88g、10.8mmol)と、リン酸カリウム(6.9g、32mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクト(186mg、0.18mmol)と、ビス[(2−ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(116mg、0.217mmol)とを、4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(2.1g、7.2mmol)をトルエン(45mL)に入れた溶液に加えた。反応混合物に窒素の気泡を送った後、反応物を110℃で48時間加熱した。混合物をシリカゲルの層に通して濾過(3:2クロロホルム/メタノールで溶出)した。濾液を減圧濃縮し、このようにして得られた溶液にエタノール(36mL)に溶解させた。塩化水素(エタノール中4M溶液を5.4mL)を加え、反応物を2時間還流加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。溶媒を減圧除去し、残渣に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpHを11に調整した。この混合物をブラインで希釈し、クロロホルムで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて100:0から70:30の勾配で溶出)した。このようにして得られた暗色の半固体をアセトニトリルから再結晶化させ、1−(4−クロロブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン175mgを黄褐色の固体として得た。
分析値:C1619ClN4としての計算値C,63.47;H,6.32;N,18.50。実測値:C,63.80;H,6.58;N,18.38。
例20
N−[4−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]メタンスルホンアミド
Figure 0005296526
水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散物、480mg、12.0mmol)をDMF(5mL)に入れた懸濁液に、メタンスルホンアミド(1.14g、12.0mmol)を加えた。反応物を5分間攪拌した。DMF(2mL)に入れた1−(4−クロロブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.70g、2.4mmol、例19で説明したようにして調製)とヨウ化ナトリウム(90mg、0.6mmol)とを順次加えた。反応物を80℃で1時間、90℃で3時間加熱し、自然に周囲温度まで冷まし、氷水(70mL)に注いだ。沈殿物を濾過して取り除き、濾液をジエチルエーテルで洗浄した。水性層に24時間の時間をかけて沈殿物を形成し、これを濾過することにより単離し、水で洗浄して、N−[4−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]メタンスルホンアミド200mgを融点192〜194℃の黄褐色の結晶として得た。
MS(APCI)m/z 362(M+H)+
分析値:C172352Sとしての計算値C,56.49;H,6.41;N,19.37。実測値:C,56.40;H,6.56;N,19.24。
例21
4−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール
Figure 0005296526
パートA
4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.0g、3.4mmol、例19のパートA〜Eで説明したようにして調製)に、酢酸カリウム(1.69g、17.2mmol)と、ヨウ化ナトリウム(255mg、1.7mmol)と、DMF(17mL)とを加え、反応物を窒素雰囲気下にて100℃で2時間加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。水を加え、このようにして得られた混合物をジエチルエーテルで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチルを用いて90:10から60:40の勾配で溶出)し、4−(4−ブロモ−5−シアノ−2−エチル−2H−ピラゾール−3−イル)酢酸ブチル0.86gを得た。
パートB
4−(4−ブロモ−5−シアノ−2−エチル−2H−ピラゾール−3−イル)酢酸ブチル(0.86mg、2.7mmol)に、トリフェニルホスフィン(21mg、0.082mmol)と、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(710mg、4.1mmol)と、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(4.1mL)と、n−プロパノール(4.8mL)と、水(1mL)とを加え、フラスコを脱気して窒素を5回バックフィルした上で、酢酸パラジウム(II)(6.0g、0.027mmol)を加えた。反応物を脱気して窒素を3回バックフィルした後、100℃で一晩加熱した。HPLCでの分析を行ったところ、反応が不完全であることが分かった。追加でトリフェニルホスフィン(10mg、0.038mmol)、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(300mg、1.73mmol)、固体の炭酸ナトリウム(500mg)、酢酸パラジウム(II)(3.0g、0.013mmol)を周囲温度で加え、反応物を3時間還流加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。反応物をブラインで希釈し、クロロホルムで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。このようにして得られた暗色の油にメタノール(10mL)とナトリウムメトキシド(47%メタノール溶液を2.2mL)とを加えた。反応物を3時間還流加熱し、自然に周囲温度まで冷まし、減圧濃縮した。残渣を水で希釈し、クロロホルムで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて100:0から75:25の勾配で溶出)し、油を得た。この油をアセトニトリルから結晶化させ、アセトニトリルから再結晶化させ、4−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール250mgを融点159〜160℃の金色の結晶として得た。
MS(APCI)m/z 285(M+H)+
分析値:C16204Oとしての計算値C,67.58;H,7.09;N,19.70。実測値:C,67.32;H,7.41;N,19.80。
例22
2−[4−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]イソインドール−1,3−ジオン
Figure 0005296526
パートA
4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.0g、3.4mmol、例19のパートA〜Eで説明したようにして調製)に、カリウムフタルイミド(954mg、5.15mmol)と、ヨウ化ナトリウム(130mg、0.86mmol)と、DMF(5mL)とを加え、反応物を窒素雰囲気下にて100℃で45分間加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。水(50mL)を加え、このようにして得られた混合物を0℃で攪拌した。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、クロロホルムに溶解させた。このようにして得られた溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。核磁気共鳴分光法(NMR)での分析を行ったところ、開始材料が存在していた。固体を、カリウムフタルイミド(1.27g、6.88mmol)と、ヨウ化ナトリウム(130mg、0.86mmol)と、DMF(5mL)とで処理し、90℃で3時間加熱した。水(50mL)を加え、このようにして得られた固体を濾過することにより単離して、4−ブロモ−1−エチル−5−(4−フタルイミドブチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル0.97gを灰色の結晶性固体として得た。
パートB
例19のパートFで説明した方法で、4−ブロモ−1−エチル−5−(4−フタルイミドブチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(0.97g、2.4mmol)を、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(839mg、4.84mmol)と、リン酸カリウム(2.56g、12.1mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクト(124mg、0.12mmol)と、ビス[(2−ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(75mg、0.14mmol)とで処理した。反応物を24時間加熱した。精製と再結晶化を行ったところ、2−[4−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]イソインドール−1,3−ジオン0.157gが融点216〜217℃の茶色の結晶として得られた。
分析値:C242352としての計算値C,69.72;H,5.61;N,16.94。実測値:C,69.47;H,5.89;N,16.94。
例23
1−(2−アミノエチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド
Figure 0005296526
パートA
文献Eriksら、J. Med. Chem., 1992, 35, 3239-3246に記載の手順で4−フタルイミド−2−ブタノンを得た。エタノール(160mL)に、窒素雰囲気下にて、tert−ブトキシドナトリウム(20.75g、0.216mol)を12分間の時間をかけて加えた。すべての固体が溶解したら、シュウ酸ジエチル(31.55g、0.216mol)と4−フタルイミド−2−ブタノン(46.9g、0.216mol)の懸濁液とを順次加えた。反応物を周囲温度で2.5時間攪拌した。沈殿物が存在したため、これを濾過することにより単離して、エチル2,4−ジオキソ−6−フタルイミドヘキサノエート、ナトリウム塩37.4gを明るいオレンジ色の固体として得た。
パートB
例11のパートAで説明した方法を改変した方法に従った。エチル2,4−ジオキソ−6−フタルイミドヘキサノエート、ナトリウム塩(37.64g、0.110mol)を氷酢酸(160L)に入れた溶液を10℃まで冷却した上で、エチルヒドラジンオキサレート(16.52g、0.110mol)を加えた。この添加時、反応温度を9から11℃に維持した。2時間以内で反応が終了した。粗生成物である赤みを帯びたオレンジ色の油をジエチルエーテル(150mL)で処理して固体を形成し、これを濾過することにより単離して、エチル1−エチル−5−(2−フタルイミドエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート26.5gを黄褐色の固体として得た。
パートC
エチル1−エチル−5−(2−フタルイミドエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(10.0g、29.3mmol)を塩酸(1Mを20mL)および酢酸(60mL)に入れた溶液を105℃で14.5時間加熱した。HPLCでの分析を行ったところ、開始材料が存在することが明らかになった。反応物を115℃で3時間加熱し、周囲温度まで冷ました。反応物を氷水(200mL)に注いだ。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、水で洗浄し、濾過漏斗内にて1.5時間乾燥させて、白色の固体7.64gを得た。この白色の固体にトルエン(40mL)と塩化チオニル(20mL)とを加え、この混合物を115℃で40分間加熱し、周囲温度まで冷まし、減圧濃縮した。トルエンを加え、減圧除去した。残渣にジクロロメタン(60mL)を加え、このようにして得られた溶液を0℃まで冷却した。濃水酸化アンモニウム(20mL)を加えたところ、沈殿物が形成された。反応物を5分間攪拌した。この混合物を減圧濃縮し、得られた固体を水で2回洗浄し、濾過漏斗で乾燥させた。固体を同じようにして別途用意した物質と合わせ、エタノール(45mL/g)から再結晶化させ、1−エチル−5−(2−フタルイミドエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド8.5gを得た。
パートD
1−エチル−5−(2−フタルイミドエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(8.5g、27.2mmol)と塩化チオニル(20mL)とをトルエン(40mL)に入れた溶液を5時間還流加熱し、自然に周囲温度まで冷まし、減圧濃縮した。残渣をクロロホルムに溶解させ、2Mの炭酸ナトリウムを加えて塩基性にした。クロロホルムでの抽出(4×)時に水性層を分離し、合わせた有機画分をブラインで洗浄した。ブラインをクロロホルムで抽出した(4×)。合わせた有機画分を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物(8.08g)をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(65Iカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて100:0から80:20の勾配で溶出)し、1−エチル−5−(2−フタルイミドエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル7.73gを白色の固体として得た。
パートE
1−エチル−5−(2−フタルイミドエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(7.73g、26.3mmol)を酢酸(37.5mL)およびジクロロメタン(75mL)に入れた溶液に、酢酸カリウム(3.9g、39.5mmol)を加えた。臭素(5.88g、36.8mmol)を加え、反応物を14時間攪拌した。沈殿物が存在していた。飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンを減圧除去した。水(500mL)を攪拌しながら加え、このようにして得られた固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、濾過漏斗で乾燥させて、4−ブロモ−1−エチル−5−(2−フタルイミドエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを得た。
パートF
4−ブロモ−1−エチル−5−(2−フタルイミドエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(6.35g、17.0mmol)をエタノールに入れた溶液に、水和ヒドラジン(4.26g、85.1mmol)を加え、この溶液を1時間還流加熱し、周囲温度まで冷ました。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、冷エタノールで洗浄した。濾液を減圧濃縮し、得られる白色の固体をトルエンで2回処理し、減圧濃縮した。合わせた固体を1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)(30mL)に溶解させ、ジ−tert−ブチルジカーボネート(4.37g、20.0mmol)を加えた。反応物を一晩攪拌し、追加でジ−tert−ブチルジカーボネート(0.50g、2.3mmol)を加えた。反応物を25分間攪拌し、0℃まで冷却した。水(350mL)を加えたところ沈殿物が形成され、この混合物を30分間攪拌した。固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(65Iカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチルを用いて勾配60:40〜40:60で溶出)し、[2−(4−ブロモ−5−シアノ−2−エチル−2H−ピラゾール−3−イル)エチル]tert−ブチルカルバメート5.73gを白色の固体として得た。
パートG
文献Rocca, P.ら、Tetrahedron, 1993, 49, 49-64に記載の手順で2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]フェニルボロン酸(2−ピバロイルアミノベンゼン)ボロン酸としても知られている)を調製した。例1〜4のパートGで説明した方法を利用して、[2−(4−ブロモ−5−シアノ−2−エチル−2H−ピラゾール−3−イル)エチル]tert−ブチルカルバメート(5.50g、16.0mmol)と(2−ピバロイルアミノベンゼン)ボロン酸(5.3g、24mmol)とを、酢酸パラジウム(II)(72mg、0.32mmol)、トリフェニルホスフィン(252mg、0.96mmol)、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(12mL)の存在下で、カップリングした。反応物を9時間加熱した後、追加で酢酸パラジウム(II)(72mg、0.32mmol)、トリフェニルホスフィン(252mg、0.96mmol)、2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]フェニルボロン酸(1.8g、8.1mmol)を加え、反応物をさらに15時間加熱した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(65Iカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチルを用いて70:30から35:65の勾配で溶出)し、少量の[2−(4−ブロモ−5−シアノ−2−エチル−2H−ピラゾール−3−イル)エチル]tert−ブチルカルバメートおよび[2−(5−シアノ−2−エチル−2H−ピラゾール−3−イル)エチル]tert−ブチルカルバメートを含有するtert−ブチル2−(3−シアノ−4−{2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]フェニル}−1−エチル−1H−ピラゾール−5−イル)エチルカルバメート4.35gを得た。
パートH
パートGで得られた物質をエタノール(50mL)に入れた溶液をtert−ブトキシドナトリウム(2mmol)で処理し、窒素雰囲気下にて100℃で3.5時間加熱した。反応物を自然に周囲温度まで冷まし、エタノールを減圧除去した。残渣をクロロホルムとブラインとに分けた。水性層を分離し、クロロホルムで抽出した(4×)。合わせた有機画分を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて95:5から60:40の勾配で溶出)し、2−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)エチルtert−ブチルカルバメート1.71gを少量のヘキサンを含有する白色の固体として得た。
パートI
2−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)エチルtert−ブチルカルバメート(1.71g)をエタノール(10mL)に入れた懸濁液に塩化水素(4Mのエタノール溶液を5mL)を加え、反応物を1時間還流加熱し、周囲温度まで冷ました。沈殿物を形成し、反応混合物を0℃まで冷却した。固体を濾過することにより単離し、ジエチルエーテルで洗浄して、1−(2−アミノエチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド1.521gを得た。
例23〜33
クロロホルム(1mL)に1−(2−アミノエチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド(32mg、0.10mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.068mL、0.4mmol)とを入れた試験管に、下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を加えた。試験管に蓋をして、周囲温度で4時間振盪し、一晩放置した。それぞれの試験管に水2滴を加え、真空遠心により溶媒を除去した。
Waters FractionLynx自動精製システムを利用したプレパラティブ高速液体クロマトグラフィ(prep HPLC)で、化合物を精製した。prep HPLC画分をMicromassLC/TOF−MSで分析し、適切な画分を合わせ、遠心蒸発によって所望の化合物のトリフルオロアセテート塩を得た。カラム:Zorbax BonusRP、21.2×50ミリメートル(mm)、5ミクロン粒度;5〜95%Bの非線形勾配溶出(ここで、Aは0.05%トリフルオロ酢酸/水、Bは0.05%トリフルオロ酢酸/アセトニトリルである);質量選択トリガ(mass-selective triggering)による画分回収。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例34
1,2−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
トリフェニルホスフィン(0.10g、0.45mmol)、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(3.89g、22.0mmol)と、4−ブロモ−1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(例5のパートA〜Cで説明したようにして調製、3.00g、15.0mmol)とを、フラスコに入れた。1−プロパノール(22mL)を加えた後、フラスコを真空下におき、窒素を3回バックフィルした。酢酸パラジウム(II)(30mg、0.15mmol)を加えた後、炭酸ナトリウム水溶液(2Mを22.5mL)と水(4.4mL)とを加えた。反応物を窒素雰囲気下にて100℃で一晩加熱した。追加で2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(1.0g)、酢酸パラジウム(II)(約10mg)、炭酸ナトリウム水溶液(2Mを10mL)、水(5mL)を加えた。反応物を100℃で8時間加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。反応混合物をジクロロメタンと水とに分けた。有機層を減圧濃縮し、粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中0〜30%CMAで勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、減圧濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解させ、減圧濃縮したところ、固体が形成された。この固体にヘキサンを加え、これを濾過することにより単離し、アセトニトリルから結晶化させ、1,2−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.637gを融点>250℃の白色の針状結晶として得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ7.99(d,J=7.8Hz,1H)、7.49(d,J=8.1Hz,1H)、7.32(t,J=7.2Hz,1H)、7.18(t,J=7.6Hz,1H)、6.60(br s,2H)、4.07(s,3H)、2.80(s,3H);
MS(APCI)m/z 213(M+H)+
分析値:C12124・0.19H2Oとしての計算値C,66.83;H,5.79;N,25.98。実測値:C,66.47;H,5.64;N,26.02。
例35
2−エチル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
エチルアセトピルベート(50.0g、316mmol)をエタノールに入れた11℃の溶液に、内部の温度が14℃を超えないようにしてエチルヒドラジンオキサレート(23.7g、158mmol)をゆっくりと加えた。反応物を自然に周囲温度まで温め、一晩攪拌した。反応物を減圧濃縮し、2Mの炭酸ナトリウムを加えて混合物のpHを9に調整した。この混合物を分液漏斗に移した。水性相をメチルtert−ブチルエーテルで抽出(3×600mL)した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、エチル1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート28.94gをオレンジ色の油として得て、これを精製せずに次の反応に利用した。
パートB
パートAで調製した物質(28.94g)と濃水酸化アンモニウム(275mL)との混合物を加圧容器に入れ、125℃で2日間加熱した。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離したが、そこには上記物質の混合物が含まれることが明らかになった。濾液を0℃で30分間攪拌して白色の固体を形成した。この固体を単離し、水で洗浄し、乾燥させて、1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド10.22gを白色の固体として得た。
パートC
例8のパートCで説明した方法で、1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(10.2g、66.7mmol)をオキシ塩化リン(41mL)で処理した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、1〜21%酢酸エチル/ヘキサンに続いてクロロホルム中2〜25%CMAを用いて勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、減圧濃縮して、1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル8.17gを無色透明の結晶として得た。
パートD
例1〜4のパートFで説明した基本方法に従って、氷酢酸(43mL)中、酢酸カリウム(4.93g、31.0mmol)および臭素(3.87g、24.0mmol)で1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(2.98g、22.0mmol)を処理した。ここでは、ワークアップでの抽出の際にジクロロメタンの代わりにメチルtert−ブチルエーテルを用いた。有機層を合わせ、減圧濃縮して、4−ブロモ−1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを白色の固体として得た、
分析値:C78BrN3としての計算値C,39.28;H,3.77;N,19.63。実測値:C,39.30;H,3.60;N,19.77。
パートE
例34で説明した基本手順で、4−ブロモ−1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(3.00g、14.0mmol)を、トリフェニルホスフィン(0.10g、0.42mmol)、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(3.64g、21.0mmol)、1−プロパノール(22mL)、酢酸パラジウム(II)(30mg、0.14mmol)、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(22.5mL、45mmol)、水(4.4mL)で処理した。反応時間は約18時間であり、追加で試薬を加えることはしなかった。粗生成物の混合物を精製せずに次のステップに利用した。
パートF
例10のパートGで説明した方法を改変し、エタノール(21mL)に塩化アセチル(1.65g、21.0mmol)を加えて生成したエタノール性HCl溶液を、パートEで得られた物質に加えた。反応物を還流加熱した後、81℃で一晩加熱した。この反応混合物を自然に周囲温度まで冷まし、白色の固体を濾過することにより単離し、2Mの炭酸ナトリウム水溶液中にて攪拌した。混合物を分液漏斗に移し、分液漏斗にてクロロホルムで2回抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。このようにして得られた明るい茶色の固体をアセトニトリルから再結晶化させ、単離して、2−エチル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.564gを融点217.0〜218.0℃の乳白色粉末として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ8.01(dd,J=7.8,1.2Hz,1H)、7.51(dd,J=8.1,1.1Hz,1H)、7.34(td,J=7.6,1.5Hz,1H)、7.21(td,J=7.5,1.3Hz,1H)、6.65(br s,2H)、4.43(q,J=7.2Hz,2H)、2.82(s,3H)、1.43(t,J=7.2Hz,3H);
MS(APCI)m/z 227(M+H)+
分析値:C13144としての計算値C,69.00;H,6.24;N,24.76。実測値:C,68.69;H,6.21;N,24.81。
例36
2−ベンジル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
エチルアセトピルベート(100.0g、0.632mol)と酢酸カリウム(155.1g、1.58mol)とを氷酢酸(1.044L)に入れた12℃の溶液に、内部温度が16℃を超えないようにしてベンジルヒドラジン二塩酸塩(123.3g、0.632mol)をバッチで加えた。冷却浴を取り除き反応物を周囲温度で一晩攪拌しておいた。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮してオレンジ色の油を得、これにpHが9になるまで2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた。この混合物をメチルtert−ブチルエーテルで抽出(3×1L)した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、わずかに不純なエチル1−ベンジル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート102.5gを得た。
パートB
エチル1−ベンジル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(57.57g、0.236mol)と、濃水酸化アンモニウム(114mL)と、メタノール(114mL)との混合物を、加圧容器内で125℃で39時間加熱した。周囲温度まで冷ました後、容器を氷浴中に入れ、沈殿物が形成されるまで反応溶液を30分間攪拌した。この沈殿物を濾過することにより単離し、水で洗浄して、1−ベンジル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド28.22gを得た。
パートC
例8のパートCで説明した基本方法で、1−ベンジル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(28.22g、0.131mol)をオキシ塩化リン(112mL)で処理した。この混合物を90℃で3時間加熱した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中1〜25%酢酸エチルで勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧濃縮して、1−ベンジル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル3.38gを白色の固体として得た。
パートD
例1〜4のパートFで説明した方法で、氷酢酸(48mL)中、酢酸カリウム(2.35g、24.0mmol)と臭素(3.01g、18.9mmol)で1−ベンジル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(3.38g、17.1mmol)を処理した。ワークアップにて2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた後、白色の固体を濾過することにより単離し、水で洗浄して、1−ベンジル−4−ブロモ−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル4.49gを得た。
分析値:C1210BrN3としての計算値C,52.20;H,3.65;N,15.22。実測値:C,51.98;H,3.45;N,15.27。
パートE
例34で説明した基本手順で、1−ベンジル−4−ブロモ−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(3.00g、10.9mmol)を、トリフェニルホスフィン(85mg、0.32mmol)、2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]フェニルボロン酸(例23のパートGで説明したようにして調製、2.15g、16.3mmol)と、1−プロパノール(22mL)と、酢酸パラジウム(II)(24mg、0.11mmol)と、炭酸ナトリウム水溶液(2Mを6.5mL、13mmol)と、水(4.4mL)とで処理した。反応時間は約16時間であり、それ以上試薬を加えることはしなかった。反応物を自然に周囲温度まで冷まし、メチルtert−ブチルエーテル(25mL)を加えた。混合物を約10分間攪拌した後、層を分離した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して茶色の油を得た。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中1〜30%酢酸エチルで勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、N−[2−(1−ベンジル−3−シアノ−5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド2.40gを油として得たが、この油は周囲温度で放置しておいたところ固化した。
パートF
N−[2−(1−ベンジル−3−シアノ−5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド(2.40g、6.44mmol)とtert−ブトキシドナトリウム(0.743g、7.73mmol)とをエタノール(28mL)に入れた溶液を1日還流加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、水で洗浄した後、水/エタノール(8:1)で洗浄して、2−ベンジル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン1.33gを融点>250℃の白色粉末として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ8.00(dd,J=7.9,1.2Hz,1H)、7.51(dd,J=8.1,1.1Hz,1H)、7.38〜7.28(m,4H)、7.21〜7.15(m,3H)、6.70(br s,2H)、5.70(br s,2H)、2.77(s,3H);
MS(APCI)m/z 289(M+H)+
分析値:C18164としての計算値C,74.98;H,5.59;N,19.43。実測値:C,74.80;H、5.65;N,19.55。
例37〜39
パートA
例1〜4のパートAで説明した手順で、エタノール中、tert−ブトキシドナトリウムでシュウ酸ジエチルおよび4,4−ジメチル−2−ペンタノンを処理した。生成物を単離し、エタノールで洗浄し、真空乾燥させて、エチル4−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−2−オキソヘプト−3−エノエート、ナトリウム塩を白色の固体として得た。
パートB
エチル4−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−2−オキソヘプト−3−エノエート、ナトリウム塩(1当量)を氷酢酸に入れた11℃の攪拌0.65M溶液に、内部温度が14℃を超えないようにして下記の表に示すヒドラジン試薬(1当量)をゆっくりと加えた。例38では、酢酸溶液に酢酸カリウム(1.5当量)も含有させた。添加を終えた時点で、氷浴を取り除き、反応物を周囲温度で一晩攪拌しておいた。この溶液を減圧濃縮した。このようにして得られた油に、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加え、混合物のpHを9にした。この混合物をメチルtert−ブチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得た。
パートC
パートBで得られた物質(37.8〜45.4g、169〜190mmol)を濃水酸化アンモニウム/メタノールの1:1混合物(150〜200mL)に入れたものを、加圧容器にて125℃で24時間加熱した。周囲温度まで冷ました後、容器を氷浴中に入れた。反応混合物を30分間攪拌したところ、沈殿物が形成された。この沈殿物を濾過することにより単離し、水で洗浄してカルボキサミドを得た。
パートD
カルボキサミド(7.05−13.27g、29.7−63.5mmol)とオキシ塩化リン(28〜52mL)との混合物を90℃で3時間加熱した。この混合物を自然に周囲温度まで冷まし、氷水(360〜680mL)に注いだ。さらに氷を加えた。濃水酸化アンモニウムを加えて混合物のpHを8〜9に調整した。この混合物をメチルtert−ブチルエーテルで抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、油を得た。
パートE
パートDで得られた物質を酢酸に入れた0.4Mの溶液に、酢酸カリウム(1.4当量)に続いて臭素(1.1当量)を加えた。反応物を周囲温度で18〜72時間攪拌した。飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えて残留している臭素を還元した。この混合物を減圧濃縮し、2Mの重炭酸ナトリウム水溶液を加えて混合物のpHを9に調整した。形成された白色の固体を濾過することにより単離し、水で洗浄して、1−アルキル−4−ブロモ−5−(2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを得た。
例38:4−ブロモ−1−エチル−5−(2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを白色の固体として得た。
分析値:C1116BrN3としての計算値C,48.90;H,5.97;N,15.55。実測値:C,48.88;H,6.26;N,15.52。
例39:4−ブロモ−1−ブチル−5−(2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを白色の固体として得た。
分析値:C1320BrN3としての計算値C,52.36;H,6.76;N,14.09。実測値:C,52.06;H,7.02;N,13.78。
パートF
トリフェニルホスフィン(0.03当量)と、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(1.5〜2.0当量)と、パートEで得られた物質(1当量)とを、フラスコに入れた。(パートEで得られた物質の濃度が0.55Mになるように)1−プロパノールを加えた後、このフラスコを真空下におき、窒素を3回バックフィルした。酢酸パラジウム(II)(0.01当量)を加えた後、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(3当量)と水(1−プロパノールの量の1/5)とを加えた。反応物を窒素雰囲気下にて100℃で一晩加熱した。この反応物を自然に周囲温度まで冷まし、メチルtert−ブチルエーテルを加えた。混合物を約10分間攪拌した後、層を分離した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して茶色の油を得た。例37および38では、この油をそのまま次のステップに利用した。例39では、粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中0〜20%酢酸エチルで勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得た。
パートG
例1〜4のパートHで説明した基本手順を用いて、パートFで調製した油を2−アルキル−1−(2,2−ジメチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンに変換した。
例37:2−メチル−1−(2,2−ジメチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点254.0〜255.0℃の乳白色の粉末として単離した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ8.16(dd,J=7.9,1.1Hz,1H)、7.50(dd,J=8.1,1.2Hz,1H)、7.31(td,J=7.1,1.3Hz,1H)、7.17(td,J=8.1,1.4Hz,1H)、6.67(br s,2H)、4.10(s,3H)、3.25(s,2H)、1.02(s,9H);
MS(APCI)m/z 269(M+H)+
分析値:C16204としての計算値C,71.61;H,7.51;N,20.88。実測値:C,71.37;H、7.50;N,21.04。
例38:クロマトグラフ精製は不要であった。アセトニトリルからの結晶化後、2−エチル−1−(2,2−ジメチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点239.8〜240.2℃の乳白色の針状結晶として単離した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ8.15(dd,J=8.0,1.2Hz,1H)、7.48(dd,J=8.1,1.3Hz,1H)、7.30(dt,J=7.1,1.4Hz,1H)、7.16(dt,J=8.0,1.4Hz,1H)、6.61(br s,2H)、4.43(q,J=7.1Hz,2H)、3.26(br s,2H)、1.46(t,J=7.1Hz,3H)、1.01(s,9H)。
分析値:C17224としての計算値C,72.31;H,7.85;N,19.84。実測値:C,71.94;H、8.01;N,19.80。
例39:クロマトグラフィまたは結晶化のステップは不要であった。2−ブチル−1−(2,2−ジメチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点163.0〜164.0℃の白色粉末として単離した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ8.15(dd,J=7.9,0.7Hz,1H)、7.49(dd,J=8.1,1.0Hz,1H)、7.30(td,J=8.1,1.1Hz,1H)、7.16(td,J=8.0,1.1Hz,1H)、6.62(br s,2H)、4.39(t,J=6.9Hz,2H)、3.27(br s,2H)、1.87(pentet,J=7.2Hz,2H)、1.28(sextet,J=7.5Hz,2H)、1.00(s,9H)、0.89(t,J=7.3Hz,3H);
MS(APCI)m/z 311(M+H)+
分析値:C19264としての計算値C,73.51;H,8.44;N,18.05。実測値:C,73.34;H、8.21;N,18.19。
Figure 0005296526
例40〜42
パートA
例1〜4のパートAで説明した手順で、エタノール中、tert−ブトキシドナトリウムでシュウ酸ジエチルおよびベンジルアセトンを処理した。反応溶液を90分間攪拌したところ、沈殿物が形成された。この沈殿物を単離してエチル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−フェニルヘクス−3−エノエート、ナトリウム塩を白色の固体として得た。
パートB
例37〜39のパートBで説明した手順で、エチル−4−ヒドロキシ−2−オキソ−6−フェニルヘクス−3−エノエート、ナトリウム塩(1当量)を氷酢酸に入れた溶液に、下記の表に示すヒドラジン試薬(1当量)を加えた。生成物を油として単離した。
パートC
例37〜39のパートCで説明した手順で、パートBで得られた物質を濃水酸化アンモニウム/メタノールの1:1混合物(150〜200mL)で処理し、カルボキサミドを得た。例40では2日間加熱し、例41では18時間加熱し、例42では1日加熱した。
パートD
例37〜39のパートDで説明した手順で、パートCで得られたカルボキサミドをオキシ塩化リンで処理してニトリルを油として得た。
パートE
例37〜39のパートEで説明した手順で、パートDで得られた物質を臭素化した。例41および42のワークアップでは、pH9の混合物をメチルtert−ブチルエーテルで2回抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮して茶色の油を得た。
パートF
例37〜39で説明した基本手順で、パートEで得られた物質(3.00g)を、トリフェニルホスフィン(0.03当量)、2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]フェニルボロン酸(例23のパートGで説明したようにして調製、1.5当量)、1−プロパノール(22mL)、酢酸パラジウム(II)(0.01当量)、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(1.2当量)、水(4.4mL)で処理した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中0〜25%酢酸エチルで勾配溶出)して油を得た。
パートG
パートFで得られた物質をエタノールに入れた0.2Mの溶液に、tert−ブトキシドナトリウム(1.2当量)を加えた。この溶液を1日還流加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、少量の水およびエタノールで洗浄した。固体を真空オーブン内にて70℃で一晩乾燥させ、以下に列挙する生成物を得た。
例40:2−メチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点210.5〜212.5℃の淡い黄色の粉末として単離した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.97(dd,J=7.8,0.9Hz,1H)、7.53(dd,J=8.1,1.0Hz,1H)、7.37〜7.15(m,7H)、6.67(br s,2H)、3.77(s,3H)、3.51(t,J=7.5Hz,2H)、3.01(t,J=7.5Hz,2H);
MS(APCI)m/z 303(M+H)+
分析値:C191840.17H2Oとしての計算値C,74.71;H,6.05;N,18.34。実測値:C,74.40;H,5.83;N,18.31。
例41:2−エチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点179.0〜181.0℃の白色粉末として単離した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.97(dd,J=7.8,1.1Hz,1H)、7.53(dd,J=8.1,1.2Hz,1H)、7.37〜7.20(m,7H)、6.65(br s,2H)、4.17(q,J=7.2Hz,2H)、3.53(t,J=7.5Hz,2H)、3.01(t,J=7.7Hz,2H)、1.32(t,J=7.2Hz,3H);
分析値:C20204としての計算値C,75.92;H,6.37;N,17.71。実測値:C,75.71;H,6.75;N,17.82。
例42:1−(2−フェニルエチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点175.0〜176.0℃の白色粉末として単離した。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.97(dd,J=7.8,1.1Hz,1H)、7.54(dd,J=8.1,1.2Hz,1H)、7.37〜7.20(m,7H)、6.65(br s,2H)、4.07(t,J=7.2Hz,2H)、3.53(t,J=7.4Hz,2H)、3.03(t,J=7.7Hz,2H)、1.75(sextet,J=7.3Hz,2H)、0.85(t,J=7.3Hz,3H);
分析値:C21224としての計算値C,76.33;H,6.71;N,16.96。実測値:C,76.10;H,6.69;N,16.90。
Figure 0005296526
例43
1−ブチル−2−tert−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例1〜4のパートAで説明した手順で、エタノール中、tert−ブトキシドナトリウムでシュウ酸ジエチルおよび2−ヘキサノンを処理した。反応溶液を90分間攪拌したところ、沈殿物が形成された。この沈殿物を単離して1−エトキシ−1,2−ジオキソオクト−3−エン−4−オーレート、ナトリウム塩を白色の固体として得た。
パートB
例37〜39のパートBで説明した手順で、1−エトキシ−1,2−ジオキソオクト−3−エン−4−オーレート、ナトリウム塩(332.8g、1.50mol)をtert−ブチルヒドラジン塩酸塩(186.6g、1.50mol)で処理し、エチル5−ブチル−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを茶色の油として得た。
パートC
エチル5−ブチル−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(60g、0.24mol)を濃水酸化アンモニウム/メタノールの1:1混合物(238mL)に入れたものを、加圧容器にて125℃で37時間加熱した。周囲温度まで冷ました後、この容器を氷浴中に入れた。反応混合物を30分間攪拌した後、減圧濃縮して茶色の油にした。この油をジクロロメタンに溶解させ、溶液を水およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して湿った茶色の固体を得た。ヘキサンを加え、混合物を攪拌し、5−ブチル−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド18.67gを濾過することにより乳白色の固体として単離した。
パートD
トリフルオロ酢酸無水物(13.5mL、95.4mmol)をジクロロメタン(84mL)に入れた溶液を、5−ブチル−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(18.7g、86.7mmol)とトリエチルアミン(36.3mL、260mmol)とをジクロロメタン(167mL)に入れた0℃の溶液に、15分間かけて加えた。反応物を10分間攪拌しておいた上で、氷浴を取り除いた。反応物を周囲温度で1時間攪拌した後、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた。この混合物を分液漏斗に移し、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中20%酢酸エチルで溶出)した。適切な画分を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧濃縮して、5−ブチル−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル11.00gをオレンジ色の油として得た。
パートE
例37〜39のパートEで説明した手順を利用して、5−ブチル−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(11.00g、53.6mmol)を4−ブロモ−5−ブチル−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルに変換した。
パートF
例37〜39で説明した基本手順で、4−ブロモ−5−ブチル−1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(3.0g、10.6mmol)を、トリフェニルホスフィン(0.085g、0.32mmol)、2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]フェニルボロン酸(例23のパートGで説明したようにして調製、2.41g、15.8mmol)、1−プロパノール(22mL)、酢酸パラジウム(II)(0.024g、0.11mmol)、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(6.5mL、13.0mmol)、水(4.4mL)で処理した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中0〜25%酢酸エチルで勾配溶出)し、N−[2−(5−ブチル−1−tert−ブチル−3−シアノ−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド1.63gを油として得た。
パートG
N−[2−(5−ブチル−1−tert−ブチル−3−シアノ−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド(1.63g、4.28mmol)をエタノールに入れた溶液に、tert−ブトキシドナトリウム(0.494g、5.14mmol)を加えた。この溶液を1日還流加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、少量の水(24mL)とエタノール(3mL)で洗浄して、1−ブチル−2−tert−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.4667gを融点222.0〜223.0℃の乳白色の結晶として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6、46℃)δ7.83(dd,J=7.9,1.1Hz,1H)、7.50(dd,J=8.1,1.3Hz,1H)、7.34(td,J=7.2,1.4Hz,1H)、7.23(td,J=7.9,1.4Hz,1H)、6.52(br s,2H)、3.39〜3.34(m,2H)、1.76(s,9H)、1.72〜1.56(m,4H)、1.01(t,J=7.1Hz,3H);
MS(APCI)m/z 297(M+H)+
分析値:C18244としての計算値C,72.94;H,8.16;N,18.90。実測値:C,72.67;H,8.29;N,19.01。
例44
1−エチル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例10のパートAで説明したようにして調製したエチル2,4−ジオキソヘキサノエート(約0.464mol)を氷酢酸(300mL)に入れた溶液を0℃まで冷却した。ヒドラジン(8.91g、0.278mol)を滴下して加えた。反応物を自然に周囲温度まで温め、一晩攪拌し、減圧濃縮した。残渣に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。混合物をクロロホルムで抽出(3×250mL)した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、エチル5−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート27.0gを得、これを精製せずに利用した。
パートB
ヨウ化プロピル(0.43mL、4.46mmol)とナトリウムエトキシドをエタノール(21%、0.95g、3.27mmol)に入れた溶液とを、エチル5−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(0.5g、2.97mmol)をエタノール(5mL)に入れた溶液に、周囲温度で加えた。反応物を一晩攪拌し、追加でヨウ化プロピル(0.05mL)とナトリウムエトキシドとをエタノール(21%、0.1g)に入れたものを加えた。3時間後、溶媒を減圧除去し、残渣を塩化ナトリウム水溶液とおよびメチルtert−ブチルエーテルとに分けた。水性相をメチルtert−ブチルエーテルで2回抽出した。有機相同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、不純なエチル5−エチル−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを得た。
パートC
エチル5−エチル−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(13.0g、62mmol)を濃水酸化アンモニウム/メタノールの4:1混合物(50mL)に入れたものを、加圧容器にて125℃で18時間加熱した。周囲温度まで冷ました後、容器の内容物をフラスコに注いだところ、すぐに沈殿物が形成された。この沈殿物を濾過することにより単離して、分析レベルで純粋な5−エチル−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド5.02gを融点105〜106℃の乳白色の結晶として得た。MS(APCI)m/z 182.1(M+H)+;分析値:C9153Oとしての計算値C,59.64;H,8.34;N,23.19。実測値:C,59.59;H,8.54;N,23.39。濾液からの2回目のクロップにさらに生成物0.50gが得られた。
パートD
例37〜39のパートDで説明した手順で、5−エチル−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(5.50g、30.35mmol)をオキシ塩化リン(20mL)で処理して、5−エチル−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル4.89gを油として得た。
パートE
5−エチル−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(4.89g、30.0mmol)を氷酢酸(30mL)に溶解させ、酢酸カリウム(4.41g、44.9mmol)と臭素(4.79g、30.0mmol)で処理した。臭素をゆっくりと加えている間、発熱が起こったため、氷浴を使って反応物を冷却した。臭素の添加が終了したら、反応物を自然に周囲温度まで温め、5時間攪拌しておいた。飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えて残っている臭素を還元した。この混合物を減圧濃縮し、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えて混合物のpHを9に調整した。混合物をクロロホルムで抽出(3×100mL)した。有機層同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、4−ブロモ−5−エチル−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル6.12gを黄色の油として得た。
パートF
4−ブロモ−5−エチル−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(4.00g、16.5mmol)と、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(4.30g、24.8mmol)と、トリフェニルホスフィン(0.26g、0.99mmol)と、酢酸パラジウム(II)(0.074g、0.33mmol)と、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(24.8mL、49.5mmol)と、1−プロパノール(35mL)と、水(5mL)との混合物を18時間還流加熱した。追加でトリフェニルホスフィン(0.26g)と酢酸パラジウム(II)(0.074g)とを加え、混合物を22時間還流加熱した。この混合物を自然に周囲温度まで冷まし、メチルtert−ブチルエーテル(100mL)を加えた。混合物を分液漏斗に移し、有機層を単離し、水とブラインで洗浄した。水性層同士を合わせ、メチルtert−ブチルエーテルでバック(back)抽出(2×40mL)した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して赤色の油を得、これを精製せずに次のステップに利用した。
パートG
例1〜4のパートHで説明した基本手順を用いて、パートFで調製した油を1−エチル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンに変換した。1−エチル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.34g)を融点219〜220℃の乳白色の固体として単離した。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.91(dd,J=7.8,1.1Hz,1H)、7.50(dd,J=8.1,1.1Hz,1H)、7.37〜7.27(m,1H)、7.25〜7.15(m,1H)、6.64(br s,2H)、4.34(t,J=7.2Hz,2H)、3.25(q,J=7.5Hz,2H)、1.92(sextet,J=7.3Hz,2H)、1.29(t,J=7.5Hz,3H)、0.92(t,J=7.4Hz,3H);
13C−NMR(75MHz,DMSO−d6)δ150.5、143.7、139.0、135.5、125.5、121.6、119.6、116.0、50.7、23.6、18.2、13.1、10.9。
MS(APCI)m/z 255.2(M+H)+
分析値:C15184としての計算値C,70.84;H,7.13;N,22.03。実測値:C,70.49;H,7.38;N,22.12。
例45
2−ブチル−1−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例10のパートAで説明したようにして調製したエチル2,4−ジオキソヘキサノエート(純度約60%、45.0g、0.232mol)を氷酢酸(150mL)に入れた液を0℃まで冷却した。ブチルヒドラジンオキサレート(25.0g、0.139mol)をゆっくりと加えた。反応物を自然に周囲温度まで温め、一晩攪拌し、減圧濃縮した。残渣に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。混合物をクロロホルムで抽出し、固体状の物質を含むエマルジョンを形成した。固体を濾過することにより単離し、濾液を分液漏斗に移した。有機層を分離した。水性層をクロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得、これをHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中CMAを用いて勾配溶出)し、エチル5−エチル−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート13.27gを黄色の油として得た。
パートB
エチル5−エチル−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(13.27g、59.2mmol)を濃水酸化アンモニウム(50mL)に入れたものを、加圧容器にて125℃で14時間加熱した。容器を自然に周囲温度まで冷ました後、メタノール(40mL)を加え、容器を125℃で1日加熱した。周囲温度まで冷ました後、この容器を氷浴中で冷却したところ、生成物が反応混合物から結晶化しはじめた。結晶を2クロップ単離して、5−エチル−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド5.50gを融点60〜61℃の乳白色の結晶として得た。MS(APCI)m/z 196.1(M+H)+;分析値:C10173Oとしての計算値C,61.51;H,8.78;N,21.52。実測値:C,61.32;H,9.04;N,21.71。
パートC
例37〜39のパートDで説明した手順で、5−エチル−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(5.44g、27.9mmol)をオキシ塩化リン(20mL)で処理して、油5.20gを得た。ワークアップではメチルtert−ブチルエーテルの代わりにクロロホルムを用いた。
パートD
パートCで得られた物質を酢酸(35mL)に入れて冷ました溶液に、酢酸カリウム(4.11g、41.9mmol)に続いて臭素(4.46g、27.9mmol)を加えた。反応物を周囲温度で48時間攪拌した。この溶液を減圧濃縮し、2Mの重炭酸ナトリウム水溶液を加えて混合物のpHを9〜10に調整した。この混合物をメチルtert−ブチルエーテル(250mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、4−ブロモ−1−ブチル−5−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル5.87gを黄色の油として得、これを精製せずに次のステップに利用した。
パートE
4−ブロモ−1−ブチル−5−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(2.56g、10mmol)と、2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]フェニルボロン酸(2.87g、15mmol)と、トリフェニルホスフィン(0.079g、0.30mmol)と、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(15mL、30mmol)と、水(3mL)と、1−プロパノール(20mL)との混合物の入ったフラスコを真空下におき、窒素を3回バックフィルした。酢酸パラジウム(II)(0.023g、0.10mmol)を加えた。もう一度、このフラスコを真空下において窒素をバックフィルした。この混合物を窒素雰囲気にて100℃で一晩加熱した。反応物を自然に周囲温度まで冷まし、メチルtert−ブチルエーテルを加えた。混合物を約10分間攪拌した後、層を分離した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して茶色の油を得た。この茶色の油にヘキサンを加えたところ、黄褐色の固体が形成され、これを濾過することにより単離した。濾液を濃縮して油にし、これをHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサンで溶出)し、N−[2−(5−エチル−1−ブチル−3−シアノ−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド0.45gを得て、これをさらに精製することなく次のステップに利用した。
パートF
N−[2−(5−エチル−1−ブチル−3−シアノ−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド(0.45g、1.28mmol)をエタノール(8mL)に入れた溶液に、ナトリウムエトキシドをエタノール(21wt%エタノール溶液、1.03g、3.19mmol)に入れたものに加えた。この溶液を一晩還流加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。溶媒を減圧除去し、残渣を水で微粉末化した。沈殿物が毛伊勢され、これを濾過することにより単離し、水で洗浄した後、HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中0〜35%CMAを用いて勾配溶出)し、1−エチル−2−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.14gを融点215〜216℃の白色の結晶性固体として得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.90(dd,J=7.8,1.2Hz,1H)、7.49(dd,J=8.1,1.1Hz,1H)、7.37〜7.27(m,1H)、7.24〜7.16(m,1H)、6.63(br s,2H)、4.37(t,J=7.3Hz,2H)、3.25(q,J=7.5Hz,2H)、1.93〜1.80(m,2H)、1.43〜1.30(m,2H)、1.29(t,J=7.5Hz,3H)、0.93(t,J=7.3Hz,3H);
13C−NMR(75MHz,DMSO−d6)δ150.5、143.7、138.8、135.4、125.5、121.6、119.6、116.0、49.0、32.3、19.3、18.3、13.5、13.1;
MS(APCI)m/z 269.3(M+H)+
分析値:C16204としての計算値C,71.61;H,7.51;N,20.88。実測値:C,71.5;H,7.54;N,20.94。
例46
1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例19のパートAで説明した手順を改変して利用し、エチル5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを調製した。ここでは、エチルヒドラジンオキサレートの代わりにプロピルヒドラジンオキサレートを用いた。すべての試薬を加えた後、反応混合物を2時間ではなく一晩攪拌した。粗エチル5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを、MS(APCI)m/z 273.1(M+H)+の不純な茶色の油として単離した。
パートB
パートAで得られた物質(85.05g、0.312mol)をエタノール(500mL)に入れた溶液に、6Mの水酸化ナトリウム水溶液(104mL、0.624mol)を加えた。この溶液を周囲温度で2時間攪拌した。エタノールを減圧除去し、水(200mL)を加えた。この水溶液を分液漏斗に移し、ジエチルエーテル(100mL)で洗浄した。6Mの塩酸溶液を用いて水性層をpH3に酸化し、沈殿物を形成させた。10分後、沈殿物を濾過することにより単離し、水で洗浄し、60℃で一晩真空乾燥させて、茶色の油57.1gを得、これを精製せずに次のステップに利用した。
パートC
パートBで得られた物質(57.1g、0.233mmol)をジクロロメタン(600mL)に入れた溶液に、0℃で、塩化オキサリル(61.0mL、0.700mmol)をジクロロメタン(20mL)に入れた溶液をゆっくりと加えた。反応物を0℃で10分間攪拌した後、周囲温度で4時間攪拌した。この溶液を減圧濃縮した後、ジクロロメタンから2回濃縮した。残渣をジクロロメタン(15mL)に溶解させ、濃水酸化アンモニウム(250mL)を入れて氷浴中で冷やしたフラスコに滴下して加えた。反応物を周囲温度で一晩攪拌した。混合物をジクロロメタンで抽出(600mL、続いて2×100mL)した。有機層同士を合わせ、水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して茶色の固体を得、これをジエチルエーテル/ヘキサンでの微粉末化により精製した。黄褐色の固体を濾過することにより単離し、5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド30.98gを得た。1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ6.70(br s,1H)、6.59(s,1H)、5.32(br s,1H)、3.99(t,J=7.3Hz,2H)、3.61〜3.54(m,2H)、2.69〜2.59(m,2H)、1.94〜1.76(m,6H)、0.94(t,J=7.4Hz,3H)。
パートD
5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(30.95g、0.127mmol)をトルエン(250mL)に入れたものをオキシ塩化リン(24.86mL、0.267mol)で処理した。溶液を40分間還流加熱した。メチルtert−ブチルエーテルに代えてクロロホルムを用いたこと以外は例37〜39のパートDで説明したようにして、反応物をワークアップし、5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル5.20を油として得た。1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ6.43(s,1H)、4.04(t,J=7.3Hz,2H)、3.62〜3.53(m,2H)、2.70〜2.58(m,2H)、1.94〜1.76(m,6H)、0.93(t,J=7.4Hz,3H)。
パートE
例1〜4のパートFで説明した手順で、5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(14.00g、62.0mmol)を4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルに変換した。ワークアップ時の抽出ステップではジクロロメタンに代えてクロロホルムを用いた。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中10〜25%酢酸エチルで勾配溶出)し、4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル14.80gを黄色の油として得た。1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ4.07(t,J=7.3Hz,2H)、3.59(t,J=6.1Hz,2H)、2.79〜2.69(m,2H)、1.96〜1.69(m,6H)、0.95(t,J=7.4Hz,3H)。
パートF
4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(8.25g、27.1mmol)と粉末モレキュラーシーブ(1g)とをトルエン(170mL)に入れた混合物に、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(9.40g、54.2mmol)と、リン酸カリウム(28.62g、135mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルムアダクト(0.701g、0.677mmol)と、ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル(0.437g、0.812mmol)とを加えた。混合物に5分間窒素ガスを送り込んだ。この混合物を110℃で22時間加熱した。周囲温度まで冷ました後、3:2クロロホルム/メタノールを用いてセライト濾過材のプラグで混合物を濾過した。濾液を減圧濃縮して残渣を得て、これを次のステップに利用した。
パートG
塩化アセチル(6.38g、81.3mmol)を0℃でエタノール(20mL)に加えた。パートFで得られた溶液を残渣に加えた。この溶液を一晩還流加熱した。周囲温度まで冷ましたら、溶液を減圧濃縮した。残渣をクロロホルムと2Mの炭酸ナトリウム水溶液とに分けた。水性層をクロロホルムで2回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中0〜30%CMAを用いて勾配溶出)した後、アセトニトリルから再結晶化させ、1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン4.31gを融点172〜173℃の乳白色の結晶として得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.93(dd,J=7.8,1.1Hz,1H)、7.49(dd,J=8.1,1.2Hz,1H)、7.36〜7.27(m,1H)、7.24〜7.15(m,1H)、6.62(br s,2H)、4.35(t,J=7.2Hz,2H)、3.73(t,J=6.4Hz,2H)、3.31〜3.23(m,2H)、2.01〜1.86(m,4H)、1.84〜1.72(m,2H)、0.92(t,J=7.4Hz,3H);
13C−NMR(75MHz,DMSO−d6)δ150.5、143.7、137.3、135.5、125.60、125.55、121.7、121.5、119.5、116.3、50.7、44.9、31.3、25.7、23.9、23.5、10.9;
MS(APCI)m/z 317.1(M+H)+
分析値:C1721ClN4としての計算値C,64.45;H,6.68;N,17.68。実測値:C,64.44;H,6.88;N,17.79。
例47
1−(2−メチルプロピル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
例1で説明したようにして調製した1−(2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.8g、3mmol)をトリフルオロ酢酸(10mL)に入れた溶液を酸化白金(IV)(0.5g)で処理し、Parr社製の装置で水素圧(50psi、3.4×105Pa)下で24時間振盪した。反応混合物クロロホルム(20mL)とメタノール(10mL)で希釈し、セライト濾過材の層を通して濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣を6Mの塩酸溶液(5mL)に懸濁させ、30分間攪拌し、50%水酸化ナトリウム水溶液で処理して、混合物のpHを13に調整した。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中0〜35%CMAを用いて勾配溶出)し、1−(2−メチルプロピル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.55gを融点167〜168℃の乳白色の粉末として得た。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ5.02(br s,2H)、4.26〜4.16(m,2H)、2.94〜2.83(m,4H)、2.79〜2.69(m,2H)、2.05〜1.92(m,3H)、1.89〜1.76(m,4H)、0.97(d,J=6.7Hz,6H)0.95(t,J=7.5Hz,3H);13C−NMR(75MHz、CDCl3)δ148.3、141.2、135.3、134.9、123.1、112.1、51.9、34.2、32.0、30.7、25.5、23.9、23.3、23.0、22.3、11.2;
MS(APCI)m/z 287.2(M+H)+
分析値:C17264・0.01CF3COOHとしての計算値C,71.09;H,9.12;N,19.48;F,0.20。実測値:C,70.77;H,9.37;N,19.27;F,0.22。
例48
2−エチル−1−(2−メチルプロピル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
例2で説明したようにして調製した2−エチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.700g、1.61mmol)を、例47で説明したような手順で還元した。クロマトグラフ精製後、生成物をアセトニトリルから結晶化させ、2−エチル−1−(2−メチルプロピル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.39gを融点206〜207℃の白色の結晶性固体として得た。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ14.58(br s,1H)、10.88(br s,1H)、6.21(br s,1H)、4.33(q,J=7.3Hz,2H)、2.88(d,J=7.6Hz,2H)、2.86〜2.71(m,4H)、1.95(heptet,J=6.9Hz,1H)、1.88〜1.76(m,4H)、1.56(t,J=7.3Hz,3H)、0.99(d,J=6.7Hz,6H);
13C−NMR(75MHz、CDCl3)δ149.2、137.0、133.2、131.6、122.7、112.2、45.9、33.9、30.5、26.5、24.4、22.3、22.0、21.6、15.4;
MS(APCI)m/z 273.2(M+H)+
分析値:C16244・1.02CF3COOHとしての計算値C,55.74;H,6.49;N,14.41;F,14.96。実測値:C,55.41;H,6.90;N,14.38;F,14.68。
例49
1−(2−シクロヘキシルエチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
例40で説明したようにして調製した2−メチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.79g、2.6mmol)を、例47で説明した手順を利用して還元した。クロマトグラフ精製後、生成物をアセトニトリルから結晶化させ、1−(2−シクロヘキシルエチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.44gを融点230〜231℃の白色粉末として得た。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ4.96(br s,2H)、4.02(s,3H)、3.03〜2.93(m,2H)、2.91〜2.81(m,2H)、2.78〜2.68(m,2H)、1.91〜1.61(m,9H)、1.54〜1.10(m,6H)、1.08〜0.89(m,2H);
13C−NMR(75MHz、CDCl3)δ148.0、141.3、136.4、135.2、122.8、112.0、38.2、37.8、37.3、33.1、31.9、26.5、26.2、25.1、23.3、22.9;
MS(APCI)m/z 313.2(M+H)+
分析値:C19284・0.12H2O:C,72.53;H,9.05;N,17.81。実測値:C,72.27;H,9.16;N,17.41。
例50
1−(2−アミノエチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例11のパートAで説明した方法を改変したものに沿った。エチル2,4−ジオキソ−6−フタルイミドヘキサノエート、ナトリウム塩(例23のパートAで説明したようにして調製、100g、295mmol)を氷酢酸(0.3L)に入れた混合物を、9℃まで冷却した上で、メチルヒドラジン(16.0mL、300mmol)を加えた。この添加のあいだ、反応温度は16℃を超えなかった。固体をフラスコ壁面からすすいで酢酸(50mL)との混合物に加え、この混合物を自然に周囲温度まで温め、一晩攪拌した。混合物に水を加えたところ、さらに固体が沈殿した。この固体を濾過することにより単離し、乾燥させ、エタノールから再結晶化させた。固体を単離し、乾燥させて、エチル5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート75.2gを得た。
パートB
エチル5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(75.2g、230mmol)を1Mの塩酸溶液(450mL)および酢酸(450mL)に入れた溶液を100℃(内部温度)で5.2時間加熱し、周囲温度まで冷まし、約12時間攪拌した。白色の固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させて、5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸52.6gを得た。
パートC
トルエン(250mL)と塩化チオニル(30.4mL、418mmol)とを、5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(50.0g、167mmol)に加えた。この混合物2時間還流加熱し、周囲温度まで冷まし、氷に注いだ。固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させて、白色の固体47.5gを得た。
パートD
パートCで得られた固体(25.0g)をジクロロメタン(250mL)に入れたものに、0℃で、濃水酸化アンモニウム(50mL)を一度に加えた。この混合物を5分間攪拌した後、ヘキサン(200mL)を加え、混合物を濾過し、水で洗浄した後、乾燥させて、5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド13.07gを白色粉末として得た。
パートE
5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(10.5g、35.2mmol)とピリジン(5.69mL、70.4mmol)とをジクロロメタン(200mL)に入れた混合物に、0℃で、トリフルオロ酢酸無水物(5.47mL、38.7mmol)を2分間かけて加えた。この溶液を0℃で約20分間攪拌した後、自然に周囲温度まで温めた。2時間後、さらにピリジン(2.8mL)とトリフルオロ酢酸無水物(1.5mL)を加えた。2Mの炭酸ナトリウム(200mL)を加えて反応物を急冷した。この混合物をクロロホルムで抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、容量が約50mLになるまで減圧濃縮した。白色の固体が存在していた。ヘプタン(150mL)を加え、混合物を容量が約25mLになるまで濃縮した後、ヘキサンを加え、固体を濾過により回収した。白色の固体をヘキサンで洗浄し、乾燥させて、少量の不純物を含む5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル8.50gを得た。
パートF
5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(8.50g、30.3mmol)と酢酸カリウム(4.50g、45.5mmol)とを酢酸(40mL)およびジクロロメタン(120mL)に入れた混合物に、臭素(6.79g、42.5mmol)をゆっくりと加えた。この混合物を一晩攪拌した。混合物が無色になるまで飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、混合物を減圧濃縮してスラリーを形成した。このスラリーに水(200mL)を加え、白色の固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させて、4−ブロモ−5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル9.15gを白色の固体として得た。
パートG
水和ヒドラジン(6.40g、127mmol)と4−ブロモ−5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(9.15g、25.5mmol)とをエタノール(200mL)に入れた混合物を80分間還流加熱した後、水浴中にて自然に周囲温度まで冷ました。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、冷エタノールで洗浄した。濾液を減圧濃縮し、得られた白色の固体をトルエンで2回処理し、減圧濃縮した後、真空乾燥させて、5−(2−アミノエチル)−4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル5.74gを乳白色の固体として得た。
パートH
5−(2−アミノエチル)−4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(11.62g、50.7mmol)を1−メチル−2−ピロリジノンに入れた混合物に、0℃で、ジ−tert−ブチルジカーボネート(13.3g、60.9mmol)を加えた。この混合物を自然に周囲温度まで温め、20分間攪拌した。溶液が形成された。この攪拌溶液に水を加えたところ、固体が形成された。この混合物を冷却し、固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中60〜75%酢酸エチルを用いて勾配溶出)した。適切な画分を合わせ減圧濃縮して、tert−ブチル2−(4−ブロモ−3−シアノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)エチルカルバメート12.0gを白色の固体として得た。
パートI
tert−ブチル2−(4−ブロモ−3−シアノ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)エチルカルバメート(19.1g、58.0mmol)と、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(15.09g、87.03mmol)と、トリフェニルホスフィン(1.37g、5.22mmol)と、酢酸パラジウム(II)(390mg、1.74mmol)と、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(87mL、174mmol)と、1−プロパノール(100mL)と、水(20mL)との混合物を、窒素雰囲気下にて100℃で4時間加熱した。追加の1−プロパノール(100mL)と水(20mL)を加え、混合物を100℃で一晩加熱した。この混合物を自然に周囲温度まで冷まし、クロロホルム(200mL)を加えた。10分後、混合物を分液漏斗に移し、有機層を単離し、水(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得、これをフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、クロロホルム、クロロホルム中10%CMA、最後にクロロホルム中40%CMAの順で順次溶出)で精製して油を得、これを次のステップに利用した。
パートJ
エタノール(100mL)に0℃で塩化アセチル(7.8g、100mmol)を加えた。得られた溶液をパートIで得られた油に加えた。この溶液を一晩還流加熱した。周囲温度まで冷ます際に、沈殿物が形成され、これを濾過することにより単離し、少量の冷エタノールで洗浄し、75℃で4時間真空乾燥させて、1−(2−アミノエチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド7.34gを白色の固体として得た。
パートK
1−(2−アミノエチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド(7.20g、22.9mmol)をトリフルオロ酢酸(75mL)に入れた溶液を酸化白金(IV)(7.0g)で処理し、Parr社製の装置で水素圧(50psi、3.4×105Pa)下で24時間振盪した。反応混合物をクロロホルム(50mL)とメタノール(25mL)で希釈し、セライト濾過材の層を通して濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣を濃塩酸(5mL)に懸濁させ、2時間攪拌し、50%水酸化ナトリウム水溶液で処理して、pHを13に調整し、周囲温度で一晩攪拌した。混合物を水(100mL)で希釈し、クロロホルムで抽出(5×150mL)した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、1−(2−アミノエチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン5.10gを乳白色の泡沫として得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ6.12〜3.20(br abs.,4H)、4.04(s,3H)、3.21〜3.10(m,2H)、2.91〜2.76(m,4H)、2.61〜2.52(m,2H)、1.80〜1.67(m,4H);
MS(APCI)m/z 246.3(M+H)+
例51
1−(2−アミノエチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例11のパートAで説明した方法を改変したものに沿った。エチル2,4−ジオキソ−6−フタルイミドヘキサノエート、ナトリウム塩(例23のパートAで説明したようにして調製、67.9g、200mmol)を氷酢酸(0.2L)に入れた混合物を9℃まで冷却した上で、プロピルヒドラジンオキサレート(32.8g、200mmol)を加えた。この添加のあいだ、反応温度は17℃を超えなかった。混合物を自然に周囲温度まで温め、4時間攪拌した。この混合物に水(600mL)を加えて、さらに固体を沈殿させた。この固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させたところ、黄色の固体67.4gが得られた。この固体を1Mの酢酸カリウム水溶液(311mL)中で攪拌し、濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させ、エタノール/ヘプタンから再結晶化させた。最終的な固体を単離し、2:1ヘプタン/酢酸エチルで洗浄し、乾燥させて、エチル5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート45.2gを得た。
パートB
エチル5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(45.1g、127mmol)を1Mの塩酸溶液(157mL)および酢酸(157mL)に入れた攪拌溶液を95℃(内部温度)で10時間加熱した後、10℃まで冷却した。水(300mL)を加え、白色の固体を濾過することにより単離し、水およびジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させた。この固体をトルエン(150mL)で処理し、ディーン・スターク管を用いて3時間還流加熱した。この混合物を氷浴中にて10℃まで冷却し、固体を濾過することにより単離し、乾燥させて、5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸28.85gを得た。
パートC
5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(28.8g、87.8mmol)にトルエン(70mL)と塩化チオニル(70mL)とを加え、この混合物を1時間還流加熱し、周囲温度まで冷まし、減圧濃縮して、黄色の固体を得た。この固体をジクロロメタン(200mL)に溶解させた。この溶液を0℃まで冷却した後、濃水酸化アンモニウム(125mL)を一度に加えた。このようにして得られた混合物を0℃で1時間攪拌した。ジクロロメタンを減圧除去した。固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させて、5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド28.70gを得た。
パートD
5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(16.3g、50.0mmol)とピリジン(20.9mL、150mmol)とをジクロロメタン(100mL)に入れた混合物に、0℃で、トリフルオロ酢酸無水物(9.89mL、70.0mmol)をジクロロメタン(100mL)に入れた溶液を10分間かけて加えた。この溶液を0℃で約15分間攪拌した後、自然に周囲温度まで温めた。45分後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)を加え、ジクロロメタンを減圧除去した。白色の固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させた。固体を1:1ヘプタン/酢酸エチルから再結晶化させ、5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを得た。
パートE
5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(14.1g、45.7mmol)と酢酸カリウム(6.73g、68.6mmol)とを酢酸(91mL)およびジクロロメタン(46mL)に入れた溶液に、臭素(3.28g、64.0mmol)をゆっくりと加えた。この混合物を1日攪拌した。混合物が無色になるまで飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、この混合物を減圧濃縮してスラリーを形成した。このスラリーに水(450mL)を加え、白色の固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させて、4−ブロモ−5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル17.24gを白色の固体として得た。
パートF
水和ヒドラジン(11.1g、222mmol)と4−ブロモ−5−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(17.2g、44.4mmol)とをエタノール(570mL)に入れた混合物を90分間還流加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。沈殿物を濾過することにより単離し、冷エタノールで洗浄した。濾液を減圧濃縮して乳白色の固体を生成し、これをジクロロメタン(133mL)に懸濁させた。混合物にジ−tert−ブチルジカーボネート(11.6g、53.3mmol)を加えた上で、これを一晩攪拌した。この混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して黄色の油を得た。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中40〜60%酢酸エチルで勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、減圧濃縮してtert−ブチル2−(4−ブロモ−3−シアノ−1−プロピル−1H−ピラゾール−5−イル)エチルカルバメート15.8gを無色の油として得た。
パートG
tert−ブチル2−(4−ブロモ−3−シアノ−1−プロピル−1H−ピラゾール−5−イル)エチルカルバメート(15.8g、44.2mmol)と、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(11.5g、66.3mmol)と、トリフェニルホスフィン(1.04g、3.98mmol)と、酢酸パラジウム(II)(299mg、1.33mmol)と、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(67mL、133mmol)と、1−プロパノール(77.4mL)と、水(15.5mL)との混合物の入ったフラスコを、窒素雰囲気下にて100℃の油浴中で一晩加熱した。反応物を自然に周囲温度まで冷まし、水(300mL)を加えた。混合物をクロロホルムで抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得、これをフラッシュクロマトグラフィで2回精製(シリカゲル、第1カラム:クロロホルム中0〜10%CMA、クロロホルム中25%CMAで順次溶出;第2カラム:ヘキサン中50〜60%酢酸エチルで勾配溶出)し、tert−ブチル2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)エチルカルバメート7.3gを黄色の樹脂として得た。
パートH
エタノール(100mL)に0℃で塩化アセチル(7.1mL、100mmol)を加えた。得られた溶液を、パートGで得たtert−ブチル2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)エチルカルバメートに加えた。この溶液を9.5時間還流加熱した。周囲温度まで冷ます際に、沈殿物が形成され、2日後にこれを濾過により単離し、少量の冷エタノールで洗浄し、乾燥させて、1−(2−アミノエチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド5.78gを白色の固体として得た。
パートI
例47で説明した手順を利用して、1−(2−アミノエチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド(2.50g、7.30mmol)を還元した。反応物を濾過して濃縮した後、残渣をジエチルエーテルで微粉末化して固体を沈殿させ、これを濾過することにより単離し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥させた。クロマトグラフ精製後、生成物をアセトニトリルから結晶化させ、1−(2−アミノエチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンのビス−トリフルオロ酢酸塩0.44gを228〜230℃の白色粉末として得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)d13.13(s,1H)、9.30〜6.50(br peaks,5H)、4.42(t,J=7.2Hz,2H)、3.47〜3.33(m,2H)、3.11〜2.92(m,2H)、2.87〜2.75(m,2H)、2.68〜2.57(m,2H)、1.99〜1.86(m,2H)1.86〜1.68(m,4H);
MS(APCI)m/z 274.3(M+H)+
例52〜55
tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ピリジルボロン酸(例15のパートAおよびBで説明したようにして調製、1.9当量)を1−プロパノール(15mL)および1MのHCl溶液(15mL)に入れた混合物を80℃で1時間加熱した。反応物を自然に周囲温度まで冷まし、固体の炭酸ナトリウム(1.5当量)を攪拌しながら加えた。下記の表に示す、4−ブロモ−1,5−二置換−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.51−2.07g、6.63−7.80mmol、1当量)を1−プロパノール(4〜5mL)に入れた溶液を加えた後、トリフェニルホスフィン(0.06当量)および酢酸パラジウム(II)(0.02当量)を加えた。例55では、トリフェニルホスフィンおよび酢酸パラジウム(II)に代えてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.05当量)を用いた。フラスコに還流冷却器と窒素流入ラインを取り付けた後、真空下において窒素を3回バックフィルした。淡い黄色の溶液を窒素雰囲気下にて100℃で18〜21時間加熱した。1−プロパノールを減圧下で揮発させた。残った液体をクロロホルム(100mL)に溶解させ、水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中0〜30%CMAを用いて勾配溶出)した。例55では、クロロホルム中0〜25%CMAを用いて勾配溶出した。適切な画分を合わせ、濃縮して、淡い黄色の固体を得、これを沸騰しているアセトニトリルから再結晶化させた。白色の結晶を単離し、冷アセトニトリルで洗浄し、真空オーブン内にて60℃で一晩乾燥させて生成物を得た。
例52:1,2−ジエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,8−ナフチリジン−4−アミン0.18gを融点286〜288℃の乳白色の針状結晶として単離。
1H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ8.46(dd,J=4.7、1.9,1H)、8.24(dd,J=7.8、1.9,1H)、7.16(dd,J=7.8、4.7,1H)、7.05(s,2H)、4.42(q,J=7.1,2H)、3.24(q,J=7.5,2H)、1.47(t,J=7.1,3H)、1.24(t,J=7.5,3H);
13C NMR(75MHz、d6−DMSO)δ154.6、153.0、146.9、139.8、135.2、129.8、117.0、115.8、114.2、44.5、18.2、15.9、13.1;
分析値:C13155としての計算値C,64.71;H,6.27;N,29.02。実測値:C,64.49;H,6.31;N,29.19。
例53:1−エチル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,8−ナフチリジン−4−アミン90mgを融点303〜305℃の乳白色の針状結晶として単離。
1H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ8.46(dd,J=4.7、1.9,1H)、8.24(dd,J=7.8、1.9,1H)、7.16(dd,J=7.8、4.7,1H)、7.06(s,2H)、4.34(q,J=6.9,2H)、3.24(q,J=7.5,2H)、1.90(sextet,J=7.1,2H)、1.26(t,J=7.8,3H)、0.91(t,J=7.5,3H);
13C NMR(75MHz、d6−DMSO)δ153.0、149.5、146.9、140.3、135.2、129.8、117.0、115.7、114.2、50.9、23.6、18.2、13.1、10.9;
分析値:C14175としての計算値C,65.86;H,6.71;N,27.43。実測値:C,65.80;H,6.67;N,27.50。
例54:2−メチル−1−(2,2−ジメチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,8−ナフチリジン−4−アミン0.156gを融点323〜326℃の乳白色の針状結晶として単離。
1H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ8.49(dd,J=7.9、1.9,1H)、8.44(dd,J=4.6、1.6,1H)、7.12(dd,J=7.8、4.7,1H)、7.08(s,2H)、4.10(s,3H)、3.23(s,2H)、0.99(s,9H);
13C NMR(75MHz、d6−DMSO)δ154.8、153.0、147.0、137.5,135.0、130.5、117.5,116.4、114.4、38.4、37.0、35.3、29.4;
分析値:C15195としての計算値C,66.89;H,7.11;N,26.00。実測値:C,66.95;H,6.95;N,26.08。
例55:2−ベンジル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,8−ナフチリジン−4−アミン0.24gを融点232〜235℃の乳白色の針状結晶として単離。
1H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ8.46(dd,J=4.4、1.6,1H)、8.28(dd,J=7.8、1.9,1H)、7.36〜7.27(m,3H)、7.19〜7.13(m,5H)、5.70(s,2H)、3.12(d,J=8.5,2H)、1.95(septet,J=6.9,1H)、0.92(d,J=6.6,6H);
13C NMR(75MHz、d6−DMSO)δ154.8、153.1、147.1、138.9、136.9、135.6、130.2、128.6、127.6、126.7、116.9、114.1、53.3、33.2、28.6、21.8;
分析値:C20215としての計算値C,72.48;H,6.39;N,21.13。実測値:C,72.24;H,6.56;N,21.18。
Figure 0005296526
例56
2−ブチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,6−ナフチリジン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
n−ブチルリチウムをヘキサン(100mL、250mmol)に入れた2.5Mの溶液を、tert−ブチルピリジン−4−イルカルバメート(19.4g、100mmol)とN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(31.4g、270mmol)とをTHF(500mL)に入れた攪拌溶液に−78℃で20分間かけて加えた。tert−ブチルピリジン−4−イルカルバメートは、文献に記載の手順で入手可能である (Spivey, A. C.らJ. Org. Chem. 1999, 64, 9430-9443)。白色の固体が現れ、混合物を−78℃で10分間攪拌した後、−4℃まで自然にゆっくりと温めた上で、再度−78℃まで冷却した。ホウ酸トリメチル(39.5g、380mmol)を15分間かけて加えた。この溶液を自然に0℃まで温めた後、飽和塩化アンモニウム水溶液(500mL)に注いだ。混合物を2分間攪拌した。周囲温度で一晩放置した後、混合物をジエチルエーテルとブラインとに分けた。有機層を分離し、ブラインで洗浄した。有機層に白色の固体が形成されたため、これを濾過することにより単離した。固体を、ジエチルエーテル、水、ジエチルエーテルで順次洗浄した後、乾燥させて、4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−3−イルボロン酸17.1gを白色の固体として得た。
パートB
例52〜54で説明した反応条件で、4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−3−イルボロン酸(2.48g、10.4mmol)および4−ブロモ−1−ブチル−5−(2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(例4のパートA〜Fで説明したようにして調製、1.56g、5.49mmol)から2−ブチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,6−ナフチリジン−4−アミンを合成した。反応物を23時間加熱した後、追加で酢酸パラジウム(II)(50mg)とトリフェニルホスフィン(170mg)を加えた。添加後、フラスコを真空下におき、窒素を2回バックフィルした。この溶液を100℃でさらに29時間加熱した。反応物をワークアップし、アセトニトリルからの再結晶化は行わずに例54で説明したようにして精製して、2−ブチル−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,6−ナフチリジン−4−アミン25mgを乳白色の固体として得た。
1H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ9.10(s,1H)、8.31(d,J=5.4,1H)、7.30(d,J=5.4,1H)、7.25(s,2H)、4.37(t,J=7.2,2H)、3.17(d,J=7.5,2H)、2.10〜1.86(m,3H)、1.39〜1.32(m,2H)、0.99(d,J=6.6,6H)、0.92(t,J=7.6,3H);
HRMS実測質量(M+H)+298.2023。
例57
2−プロピル−1−[3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例46で説明したようにして調製、5.00g、15.8mmol)と、4−ジメチルアミノピリジン(0.04g、0.316mmol)と、ジ−tert−ブチルジカーボネート(13.8g、63.12mmol)と、トリエチルアミン(5.50mL、39.5mmol)との混合物を90℃で20分間加熱し、溶液を形成した。温度を60℃まで下げ、溶液を1時間加熱した。この溶液を自然に周囲温度まで冷まし、減圧濃縮した。このようにして得られた油をジクロロメタンと1Mの水酸化カリウム水溶液とに分けた。有機層を水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得、これを真空乾燥させた。この油を約1:1ジエチルエーテル/ヘキサン溶液で微粉末化したところ、固体が形成されたため、これを濾過することにより単離し、乾燥させて、ジ(tert−ブチル)1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート5.68gを黄褐色の固体として得た。
パートB
ジ(tert−ブチル)1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(2.18g、4.22mmol)をDMF(15mL)に入れた溶液に、酢酸カリウム(0.83g、8.432mmol)とヨウ化ナトリウム(16g、1.05mmol)とを加えた。反応混合物を窒素雰囲気下にて90℃で4.5時間加熱した。反応物を自然に周囲温度まで冷まし、揮発性物質を減圧除去した。このようにして得られた油を酢酸エチルと水とに分けた。有機層を単離し、水(2×25mL)およびブライン(3×20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得、これを真空乾燥させて、4−{4−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル}酢酸ブチル1.76gを得た。
パートC
4−{4−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル}酢酸ブチル(0.8823g、1.632mmol)をメタノール(5mL)に入れた溶液に、炭酸カリウム(6mg、0.041mmol)を加えた。混合物を周囲温度で1.3時間攪拌した。揮発性物質を減圧除去した。このようにして得られた油をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、100%酢酸エチルを用いて溶出)で精製し、ジ(tert−ブチル)1−(4−ヒドロキシブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート0.1466gを約87%の純度で得た。
パートD
ジクロロメタン(5mL)に、−78℃で、ジメチルスルホキシド(0.12mL、1.6mmol)および塩化オキサリル(0.11mL、1.2mmol)を加えた。数分後、ジ(tert−ブチル)1−(4−ヒドロキシブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(0.5449g、1.093mmol)とトリエチルアミン(0.46mL、3.3mmol)をジクロロメタン(5mL)に入れた溶液を−78℃の溶液に滴下して加えた。15分後、冷却浴を取り除き、溶液を自然に周囲温度まで温め、この間にさらにジクロロメタン(20mL)を加えた。溶液を分液漏斗に移し、炭酸カリウム水溶液、水、ブラインで洗浄した。この溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。このようにして得られた油を真空乾燥させて、少量のジメチルスルホキシドを含むジ(tert−ブチル)1−(4−オキソブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート0.5845gを得たが、これをさらに精製することなく利用した。
パートE
Bestmann, H. J.らSynlett, 1996, 6, 521-522の方法でジエチル1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホネート(0.28g、1.3mmol)を調製し、ジ(tert−ブチル)1−(4−オキソブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(0.543g、1.09mmol)と炭酸カリウム(0.31g、2.2mmol)をメタノール(5mL)に入れた攪拌混合物に周囲温度で加えた。4時間後、反応物を減圧濃縮した。この油をジクロロメタンに溶解させ、水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、ジクロロメタン中5%酢酸エチルを用いて溶出)で精製して白色の固体0.2498gを得、これをさらに精製することなく次のステップに利用した。
パートF
3−ピリジンアルドキシム(0.13g、1.0mmol)をTHF(5mL)に入れた溶液にN−クロロコハク酸イミド(0.15g、1.0mmol)を加えた。この溶液を周囲温度で1日攪拌した。パートEで得られた物質(0.2498g、0.5071mmol)と無水トリエチルアミン(0.16mL、1.1mmol)とを加え、溶液を60℃で20時間加熱した。揮発性物質を減圧除去して茶色の油を得、これをフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、ヘキサン中40%酢酸エチル、ジクロロメタン中40%酢酸エチル、最後に100%酢酸エチルを用いて順次溶出)で精製して物質0.1105gを得て、これをさらに精製することなく次のステップに利用した。
パートG
パートFで得られた物質(0.1105g)を1:1エタノール/濃塩酸溶液に入れた溶液を、窒素雰囲気下にて60℃で2時間加熱した。揮発性物質を減圧除去した。このようにして得られた油を水に溶解させ、50%水酸化ナトリウム水溶液1滴を加えてpHを14に調整した。混合物をジクロロメタンで数回抽出した。有機層同士を合わせ、水とブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得た。この油を真空乾燥させた後、ヘキサンで微粉末化して固体を得、これを濾過することにより単離した。この固体を70℃で真空乾燥させ、2−プロピル−1−[3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.0376gを融点192.0〜193.0℃の白色粉末として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl3)δ8.99(dm,J=1.5Hz,1H)、8.68(dm,J=3.2Hz,1H)、8.11(dm,J=8.0Hz,1H)、7.81(d,J=6.7Hz,1H)、7.70(d,J=7.1Hz,1H)、7.40〜7.43(m,2H)、7.23〜7.28(m,1H)、6.38(s,1H)、5.36(s,2H)、4.29(t,J=7.4Hz,2H)、3.47(t,J=7.9Hz,2H)、3.03(t,J=7.3Hz,2H)、2.26(t,J=7.9Hz,2H)、1.98(q,J=7.3Hz,2H)、0.99(t,J=7.4Hz,3H);
MS(APCI)m/z 412(M+H)+
分析値:C24246O・0.2C26Oとしての計算値C,69.50;H,6.02;N,19.93。実測値:C,69.15;H,5.75;N,20.09。
例58
1−(2−シクロヘキシルエチル)−2−エチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
2−エチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例41で説明したようにして調製、575mg、1.81mmol)と酸化白金(IV)(290mg)とをトリフルオロ酢酸(8mL)に入れた混合物をParr社製の装置にて水素圧(50psi、3.4×105Pa)で22.5時間振盪した。反応混合物をポリ(テトラフルオロエチレン)膜で濾過して触媒を除去した。濾液を減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中0〜30%CMAを用いて勾配溶出)し、適切な画分を濃縮して固体を得、これを高温のアセトニトリル中でスラリー化した。この混合物を攪拌しながら自然に周囲温度まで冷ました後、1−(2−シクロヘキシルエチル)−2−エチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン318mgを融点177.0〜179.0℃の白色粉末として単離した。
MS(APCI)m/z 327(M+H)+
分析値:C20304としての計算値C,73.58;H,9.26;N,17.16。実測値:C,73.48;H,9.01;N,17.16。
例59
1−(2−シクロヘキシルエチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
1−(2−フェニルエチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例42で説明したようにして調製、400mg、1.21mmol)と酸化白金(IV)(200mg)とをトリフルオロ酢酸(8mL)に入れた混合物をParr社製の装置にて水素圧(50psi、3.4×105Pa)下で18時間振盪し、例58で説明した方法でワークアップして、1−(2−シクロヘキシルエチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン217mgを融点173〜174.5℃の白色粉末として得た。
MS(APCI)m/z 341(M+H)+
分析値:C21324としての計算値C,74.07;H,9.47;N,16.45。実測値:C,73.77;H,9.73;N,16.49。
例60
2−ブチル−1−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
1−プロパンチオール(6.00g、78.8mmol)をテトラヒドロフラン(262mL)に入れた攪拌溶液に、固体の水素化ナトリウム(油中60%分散物、2.90g、72.3mmol)を5分間かけて少しずつ加えた。15分後、濃い白色の懸濁液が形成された。この懸濁液に、1−クロロ−3−ブタノン(7.00g、65.7mmol)を加えたところ、反応混合物が温まり曇った溶液が形成された。30分後、この曇った溶液を酢酸エチル(100mL)と水(100mL)とに分けた。層を分離し、有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)とブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、淡い茶色の油を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、ヘキサン中20%酢酸エチルを用いて溶出)で精製して、4−(プロピルチオ)ブタン−2−オン9.0gを透明な液体として得た。
パートB
tert−ブトキシドナトリウム(5.90g、61.5mmol)をエタノール(44mL)に入れた攪拌溶液に、4−(プロピルチオ)ブタン−2−オン(9.00g、61.5mmol)とシュウ酸ジエチル(9.00g、61.5mmol)とのニートな混合物を周囲温度で滴下して加えた。この添加に続いて、反応物を2時間攪拌した。酢酸(35mL)を加えた後、酢酸カリウム(7.24g、73.8mmol)を加えた。混合物を冷水浴で冷却した。ブチルヒドラジン(11.0g、61.5mmol)を少しずつ加えた。15分後、混合物を自然に周囲温度まで温め、2時間攪拌した。揮発性物質を減圧除去して油を得た。この油に、pHが10になるまで飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えた。混合物をジクロロメタンで抽出(3×50mL)した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。オレンジ色の油をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、ヘキサン中20%酢酸エチルを用いて溶出)で精製して、エチル1−ブチル−5−[2−(プロピルチオ)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート10.6gをオレンジ色の油として得た。
パートC
1−ブチル−5−[2−(プロピルチオ)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(10.6g、35.5mmol)をクロロホルム(355mL)に入れた攪拌溶液に、mCPBA(20.4g、71.0mmol)を15分間かけて何回かに分けて加えた。1時間後、混合物をクロロホルムと飽和炭酸ナトリウム水溶液(100mL)とに分けた。層を分離し、有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液(100mL)とブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、ヘキサン中20%酢酸エチルを用いて溶出)で精製して、エチル1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート5.65gを得た。
パートD
エチル1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(5.00g、15.1mmol)をエタノール(76mL)に入れた溶液に、周囲温度で、6Mの水酸化ナトリウム水溶液(5.0mL、30mmol)を加えた。この溶液を2時間攪拌した後、揮発性物質を減圧除去し、得られた油を水(100mL)に溶解させた。この水溶液をジクロロメタン(50mL)で洗浄した後、1Mの塩酸を加えてpHをpH4に調整した。沈殿物が形成され、混合物を1時間攪拌した。固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させて、1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボン酸4.6gを白色粉末として得た。
パートE
1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(4.00g、13.22mmol)をジクロロメタン(66mL)に入れた溶液に、塩化オキサリル(3.5mL、39.7mmol)とDMF1滴とを加えた。この溶液には激しく気泡が発生し、これを周囲温度で30分間攪拌した。この溶液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン(66mL)に溶解させ、得られた溶液を氷浴中にて冷却した後、濃水酸化アンモニウム(66mL)を滴下して加えた。添加終了後、氷浴を取り除き、混合物を周囲温度で2時間攪拌した。揮発性物質を減圧除去してスラリーを形成し、これをクロロホルムで抽出(2×100mL)した。有機層同士を合わせ、減圧濃縮して、1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド4.0gを白色の固体として得た。
パートF
1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(4.00g、13.27mmol)をトルエン(66mL)に入れたものをオキシ塩化リン(2.50mL、26.5mmol)で処理した。この溶液を1時間還流加熱した。反応混合物を自然に周囲温度まで冷まし、揮発性物質を減圧除去した。このようにして得られた油を水(50mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。混合物をジクロロメタンで抽出(2×50mL)した。有機層同士を合わせ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル3.8gを茶色の油として得た。
パートG
酢酸カリウム(2.00g、20.1mmol)と1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(3.80g、13.4mmol)とを酢酸(27mL)に入れた攪拌溶液に、臭素(0.8mL、14.7mmol)を滴下して加えた。反応物を周囲温度で攪拌した後、減圧濃縮して固体を得た。この固体に、混合物のpHが9になるまで飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えた。混合物をジクロロメタンで抽出(2×50mL)した。有機層同士を合わせ、減圧濃縮して、茶色の油を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、ヘキサン中40%酢酸エチルを用いて溶出)で精製して、4−ブロモ−1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル2.85gを白色の固体として得た。
パートH
4−ブロモ−1−ブチル−5−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(2.35g、6.49mmol)と粉末モレキュラーシーブ(1g)とをトルエン(41mL)に入れた混合物に、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(2.25g、12.97mmol)と、リン酸カリウム(6.90g、32.5mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.148gと、0.162mmol)と、ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル(0.105g、0.195mmol)とを加えた。この混合物に5分間窒素ガスを送り込んだ。この混合物を110℃で20時間加熱した。周囲温度まで冷ました後、セライト濾過材のプラグで混合物を濾過し、これを透明になるまでジクロロメタンとメタノールの溶液ですすいだ。濾液を減圧濃縮して残渣を得、これを次のステップに利用した。
パートI
パートHで得られた物質をエタノール(24mL)に溶解させ、塩化水素をエタノールに入れた溶液(2.7M、7.0mL、19mmol)を加えた。この溶液を2.5時間還流加熱した。周囲温度まで冷ます際に、溶液を減圧濃縮した。このようにして得られた油を水に溶解させ、飽和炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHをpH10に調整した。この溶液をジクロロメタンで抽出(3×50mL)した。有機層同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、ジクロロメタン中5%メタノールを用いて溶出)で精製して、乳白色の泡沫(1.50g)を得て、これをエタノール(20mL)から結晶化させた。この結晶を濾過することにより単離し、エタノールで洗浄し、65℃で10時間真空乾燥させて、2−ブチル−1−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミを融点169〜171℃の黄褐色の結晶性板状結晶として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.90(d,J=8.1Hz,1H)、7.51(d,J=8.1Hz,1H)、7.35(t,J=8.1Hz,1H)、7.21(t,J=8.1Hz,1H)、6.69(bs,2H)、4.42(t,J=7.5Hz,2H)、3.70〜3.66(m,2H)、3.51〜3.46(m,2H)、3.23〜3.18(m,2H)1.90(pentet,J=7.5Hz,2H)、1.74(sextet,J=7.5Hz,2H)、1.37(sextet,J=7.5Hz,2H)、0.99(t,J=7.5Hz,3H)、0.95(t,J=7.5Hz,3H);
MS(ESI)m/z 375(M+H)+
分析値:C192642Sとしての計算値C,60.94;H、7.00:N,14.96。実測値:C,60.85;H,6.92;N,14.90。
例61
2−ブチル−1−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
2−ブチル−1−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例60で説明したようにして調製、0.50g、1.3mmol)をトリフルオロ酢酸(6mL)に入れた溶液を、酸化白金(IV)(0.5g)で処理し、Parr社製の装置にて水素圧(50psi、3.4×105Pa)下で20時間振盪した。反応混合物をセライト濾過材の層を通して濾過し、セライト濾過材をすすぎ液が透明になるまでジクロロメタン(100mL)ですすいだ。濾液を減圧濃縮した。油を水(20mL)に懸濁させ、50%水酸化ナトリウム水溶液で処理し、混合物のpHを14に調整したところ、沈殿物が形成された。この混合物を1時間攪拌した後、沈殿物を濾過することにより単離し、水で洗浄した。白色粉末をアセトニトリル(5mL)から再結晶化させた。この結晶を濾過することにより単離し、アセトニトリルで洗浄し、65℃で真空乾燥させて、2−ブチル−1−[2−(プロピルスルホニル)エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.40gを融点173〜175℃の白色の結晶として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ6.02(bs,2H)、4.28(t,J=7.5Hz,2H)、3.43〜3.37(m,4H)、3.19〜3.14(m,2H)、2.85(bs,2H)2.56(bs,2H)、1.85(pentet,J=7.5Hz,2H)、1.77〜1.70(m,6H)、1.33(sextet,J=7.5Hz,2H)、1.00(t,J=7.5Hz,3H)、0.93(t,J=7.5Hz,3H);
MS(ESI)m/z 379(M+H)+
分析値:C193042Sとしての計算値C,60.29;H、7.99:N,14.80。実測値:C,59.98;H,8.34;N,15.11。
例62
1−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
パートA
例60のパートBで説明した手順で、メシチルオキシド(30.0mL、262mmol)とシュウ酸ジエチル(35.6mL、262mmol)との溶液を、tert−ブトキシドナトリウム(54.1g、563mmol)をエタノール(187mL)に入れた攪拌溶液に周囲温度で滴下して加えた。反応物を1時間攪拌した後、例60のパートBで説明した手順で、酢酸(131mL)、酢酸カリウム(38.6g、393mmol)、エチルヒドラジンオキサレート(43.2g、288.2mmol)で処理した。混合物を周囲温度で一晩攪拌した。揮発性物質を減圧除去し、残渣を水およびクロロホルムで希釈した。pHが11になるまで2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた。混合物をクロロホルムで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して黒色の油を得、これを精製せずに次のステップに利用した。
パートB
パートAで得られた物質と、濃水酸化アンモニウム(500mL)と、メタノール(200mL)との混合物を、周囲温度で16時間攪拌した。この混合物から濾過により白色の固体を単離した。濾液からさらに固体を単離し、合計で13.9gの1−エチル−5−(2−メチルプロプ−1−エニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを得た。
パートC
1−エチル−5−(2−メチルプロプ−1−エニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(5.0g、25.9mmol)とオキシ塩化リン(18.5mL)との混合物を90℃で20分間加熱した。反応容器を氷浴中で冷却し、反応混合物を氷上(100mL)に注いだ。こうして急激に冷やされた反応混合物を2Mの炭酸ナトリウム水溶液で塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、1−エチル−5−(2−メチルプロプ−1−エニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを得た。これらをすべて次のステップで利用した。
パートD
パートCで得られた物質とmCPBA(11.7g、34.0mmol)とをジクロロメタン(115mL)に入れた溶液を周囲温度で一晩攪拌した。このようにして得られた混合物を水で希釈し、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを塩基性にした。この溶液をクロロホルムで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、5−(3,3−ジメチルオキシラン−2−イル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを得て、これらをすべて次のステップで利用した。
パートE
パートDで得られた物質をクロロホルムに入れた溶液に、0℃で臭素(1.7mL、33.0mmol)を加えた。この赤色の溶液を周囲温度で2時間攪拌した後、飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加え、混合物を減圧濃縮した。残渣をクロロホルム(100mL)で希釈し、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHをpH11に調整した。曇った混合物を水(50mL)で希釈し、クロロホルムで抽出(3×75mL)した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、曇った油4.4gを得て、これを精製せずに次のステップに利用した。
パートF
パートEで得られた物質をトルエン(62mL)に入れた混合物に、周囲温度で、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN、512mg、3.12mmol)と水素化トリブチルスズ(4.0mL、15.0mmol)とを加えた。短時間のあいだ、気泡が観察された。この淡い黄色の溶液を90℃で1時間加熱した。溶液を自然に周囲温度まで冷まし、HORIZON HPFC系(シリカゲル、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルで勾配溶出)でクロマトグラフィにかけて、4−ブロモ−1−エチル−5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル1.1gを無色の油として得た。
パートG
4−ブロモ−1−エチル−5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.0g、3.7mmol)と粉末モレキュラーシーブ(1g)とをトルエン(23mL)に入れた混合物に、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(1.28g、7.4mmol)と、リン酸カリウム(3.92g、18.5mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクト(96mg、0.093mmol)と、ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル(60mg、0.111mmol)とを加えた。混合物に5分間窒素ガスを送り込んだ。この混合物を110℃で1日加熱した。周囲温度まで冷ました後、シリカゲルのプラグで混合物を濾過し、これを3:2クロロホルム/メタノール溶液ですすいだ。濾液を減圧濃縮して残渣を得、これを次のステップに利用した。
パートH
パートGで得られた物質をエタノール(20mL)に溶解させ、塩化水素をエタノールに入れた溶液(4M、2.8mL、11mmol)を加えた。この溶液を2時間還流加熱した。周囲温度まで冷ます際に、溶液を減圧濃縮した。このようにして得られた油に、pHが塩基性になるまで2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた後、ブラインを加え、混合物をクロロホルムで抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中0〜30%CMAを用いて勾配溶出)した後、アセトニトリルから再結晶化させ、1−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール0.2gを融点223〜225℃の明るい黄褐色の結晶として得た。
MS(APCI)m/z 285(M+H)+
分析値:C16204Oとしての計算値C,67.58;H,7.09;N,19.70。実測値:C,67.38;H,7.39;N,19.94。
例63
2−エチル−1−[4−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)ブチル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
1−(4−クロロブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例19で説明したようにして調製、1.0g、3.3mmol)と、1−(2−ピリジル)ピペラジン(0.752mL、4.95mmol)と、炭酸カリウム(1.8g、13.2mmol)と、ヨウ化ナトリウム(123mg、0.825mmol)とをDMF(6mL)に入れた混合物を60℃で1時間加熱した後、90℃で2時間加熱した。反応物を自然に周囲温度まで冷ましたところ、白色の固体が形成された。この混合物に水(100mL)を加えた。混合物を30分間攪拌し、固体を濾過することにより単離し、乾燥させて、2−エチル−1−[4−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)ブチル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン一水和物1.4gを融点183〜184℃の白色の固体として得た。
MS(APCI)m/z 430(M+H)+
分析値:C25317・H2Oとしての計算値C,67.09;H,7.43;N,21.91。実測値:C,66.86;H,7.66;N,22.11。
例64
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
tert−ブトキシドナトリウム(6.25g、65.0mmol)をエタノール(46mL)に入れた攪拌溶液に、tert−ブチル1,1−ジメチル−3−オキソブチルカルバメート(B. Peschkeら、Eur. J. Med. Chem., 1999, 34, 363-380に記載されているように調製、14.0g、65.0mmol)とシュウ酸ジエチル(9.50g、65.0mmol)とのニートな混合物を一度に加え、続いてエタノールリンス(20mL)を加えた。すぐに沈殿物が形成された。この混合物を2時間攪拌した後、酢酸(66.4mL)を加えた。このようにして得られた溶液を10℃まで冷却し、プロピルヒドラジンオキサレート(10.7g、65.0mmol)を一度に加えた。反応物を45分間攪拌したところ、内部温度が19℃になった。揮発性物質を減圧除去し、水を加えた。二酸化炭素の発生がやむまで2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えながら、混合物を攪拌した。この混合物をtert−ブチルメチルエーテルで3回抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色の固体17.9gを得、これをヘキサン(130mL)から再結晶化させた。この結晶を濾過することにより単離し、冷ヘキサンで洗浄し、乾燥させて、エチル5−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル}−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート11.68gを融点109〜111℃の白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 354(M+H)+;分析値:C183134としての計算値C,61.17;H,8.84;N,11.89。実測値:C,61.18;H,9.17;N,11.97。
パートB
500mL容の丸底フラスコで、エチル5−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル}−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(10.65g、30.1mmol)に、メタノール(39.9mL)と、水酸化リチウム(5.06g、121mmol)と、水(13.3mL)とを加えた。この混合物を5.5時間強く攪拌した。酢酸(8.0mLと水(200mL)とを加えた。白色の固体が形成され、さらに酢酸(61mL)を加えた。固体を濾過することにより単離した、水で洗浄し、乾燥させた。固体の第2クロップを濾液から単離した。これらのクロップを合わせて、5−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル}−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸8.77gを融点151〜152℃の白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 326(M+H)+;分析値:C162734としての計算値C,59.06;H,8.36;N,12.91。実測値:C,58.93;H,8.59;N,12.94。
パートC
5−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル}−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(8.77g、27.0mmol)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(4.00g、29.6mmol)とをDMF(44mL)に入れた溶液に、周囲温度で、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(5.68g、29.6mmol)を加えた。この混合物を、溶液が形成されるまで5.5時間攪拌した後、氷浴中で冷却した。濃水酸化アンモニウム(5.5mL)を加え、曇った溶液を10分間攪拌した後、自然に周囲温度まで温め、一晩攪拌した。水(150mL)を加え、混合物をクロロホルムで抽出(4×75mL)した。有機層同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣を減圧下でキシレンから2回濃縮して油を得、これをHORIZON HPFC系(シリカゲル、酢酸エチルを用いて溶出)でのクロマトグラフィで精製して、tert−ブチル2−[3−(アミノカルボニル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−5−イル]−1,1−ジメチルエチルカルバメート8.21gを白色の固体として得た。
パートD
トリフルオロ酢酸無水物(3.93mL、27.8mmol)をジクロロメタン(51mL)に入れた溶液を、tert−ブチル2−[3−(アミノカルボニル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−5−イル]−1,1−ジメチルエチルカルバメート(8.21g、25.3mmol)とトリエチルアミン(10.6mL、75.9mmol)とをジクロロメタン(51mL)に入れた0℃の溶液にゆっくりと加えた。添加終了後、冷却浴を取り除き、溶液を90分間攪拌した。この溶液を分液漏斗に移し、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄した。水性層をクロロホルムで2回抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して乳白色の固体を得、これをヘキサン中10%酢酸エチルから再結晶化させ、濾過することにより単離し、乾燥させて、tert−ブチル2−(3−シアノ−1−プロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−1,1−ジメチルエチルカルバメート6.77gを融点115〜116℃の白色の結晶として得た。MS(ESI)m/z 307(M+H)+;分析値:C162642としての計算値C,62.72;H,8.55;N,18.28。実測値:C,62.61;H,8.46;N,18.52。
パートE
例1〜4のパートFで説明した方法を改変したものを利用して、tert−ブチル2−(3−シアノ−1−プロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−1,1−ジメチルエチルカルバメート(5.15g、16.8mmol)を臭素化した。この反応では、1.1当量ではなく1.4当量の臭素を使用し、ワークアップではジクロロメタンに代えてクロロホルムを使用し、クロマトグラフ精製は行わなかった。生成物であるtert−ブチル2−(4−ブロモ−3−シアノ−1−プロピル−1H−ピラゾール−5−イル)−1,1−ジメチルエチルカルバメート(6.97g)を、若干のクロロホルムを含有していたかもしれない無色透明の油として単離した。
パートF
パートEで得られた物質(約16.8mmol)を1−プロパノールに溶解させ、2回減圧濃縮した後、1−プロパノール約29mLで希釈した。このようにして得られた溶液に、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(25.2mL、50.4mmol)を加えた後、水(5.88mL)、トリフェニルホスフィン(397mg、1.51mmol)、酢酸パラジウム(II)(113mg、0.504mmol)、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(4.37g、25.2mmol)を加えた。フラスコに窒素流入口のある還流冷却器を取り付け、真空下において窒素を4回バックフィルした。反応物を窒素雰囲気下で100℃にて8時間加熱した。反応物を自然に周囲温度まで冷まし、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(388mg)と、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(25.2mL)と、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(4.37g)とを加えた。混合物を100℃で11時間加熱した。反応物を自然に周囲温度まで冷ました後、クロロホルムで4回抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して茶色の油を得た。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中40〜50%酢酸エチルで勾配溶出後、クロロホルム中20%CMAで溶出)した。適切な画分を合わせ、濃縮して油を得、これを再度HORIZON HPFC系(シリカゲル、ヘキサン中35〜40%酢酸エチルで勾配溶出)でのクロマトグラフィにかけて精製して、淡褐色の油2.65gを得た。
パートG
パートFで得られた物質の1MのHCl溶液をエタノール(50mL)に入れたものを3時間還流加熱した後、周囲温度で一晩放置した上で減圧濃縮して、エタノール(約5mL)に懸濁させた固体を得た。この懸濁液を氷浴中にて冷却し、ジエチルエーテル(75mL)を加えた。固体を濾過により回収し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて白色の固体2.3gを得た。この固体を水に溶解させ、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた。混合物をクロロホルムで5回抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して白色の固体を得、これをHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中20〜30%CMAを用いて勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、容量が数mLになるまで濃縮した。ヘキサンを用いて固体を沈殿させ、濾過することにより単離し、乾燥させた。白色粉末をアセトニトリルから再結晶化させ、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン1.17gを融点193〜195℃の白色の顆粒状結晶として得た。
MS(APCI)m/z 298(M+H)+
分析値:C17235としての計算値C,68.66;H,7.80;N,23.55。実測値:C,68.59;H,7.50;N,23.30。
例65
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]アセトアミド
Figure 0005296526
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、840mg、2.82mmol)とトリエチルアミン(591μL、4.24mmol)とをジクロロメタン(25.2mL)に入れた0℃の攪拌溶液に、塩化アセチル(221μL、3.14mmol)を加えた。この溶液を周囲温度で20.5時間攪拌した後、減圧濃縮して泡沫を得て、これをメタノールに溶解させた。この溶液に濃塩酸(2mL)を加えた。溶液を周囲温度で90分間攪拌した後、40分間還流加熱した。周囲温度まで冷ました後、溶液を減圧濃縮し、pHが塩基性になるまで2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた。この溶液をクロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン(10mL)に溶解させた後、トリエチルアミン(786mL)と塩化アセチル(300mL)とを加えた。反応物を上記と同様にしてワークアップした後、メタノール(20mL)と濃塩酸(2mL)とを加えた。この溶液を30分間還流加熱し、周囲温度で一晩放置した後、再度30分間還流加熱した。周囲温度まで冷ました後、溶液を減圧濃縮し、pHがpH10〜11に調整されるまで2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた。この溶液をクロロホルムで3回抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系(シリカゲル、第1カラムではクロロホルム中20〜30%CMAを用いて勾配溶出;第2カラムではクロロホルム中4〜10%メタノールを用いて勾配溶出)でのクロマトグラフィで2回精製した。適切な画分を合わせ減圧濃縮し、無色の泡沫を得て、これを酢酸エチル/ヘキサンから結晶化させた。白色の固体を単離し、高めの温度で真空乾燥させ、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]アセトアミド698mgを融点182〜183℃の白色の固体として得た。
MS(APCI)m/z 340(M+H)+
分析値:C19255O・0.25H2Oとしての計算値C,66.35;H,7.47;N,20.36。実測値:C,66.29;H,7.68;N,20.09。
例66
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]メタンスルホンアミド
Figure 0005296526
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、892mg、3.00mmol)とトリエチルアミン(627μL、4.5mmol)とをジクロロメタン(26.7mL)に入れた0℃の攪拌溶液に、メタンスルホニルクロリド(232μL、3.00mmol)を加えた。0℃で3時間後、溶液を2日間周囲温度で攪拌した。この溶液に、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた。混合物をクロロホルムで4回抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して白色の固体を得た。粗生成物をIFC(シリカゲル、クロロホルム中10%CMAを用いて溶出)で精製した。適切な画分を合わせ、減圧濃縮して白色の泡沫を得て、これをアセトニトリルから結晶化させ、濾過することにより単離し、乾燥させて、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]メタンスルホンアミド600mgを融点130〜139℃の白色の固体として得た。
MS(APCI)m/z 376(M+H)+
分析値:C182552S・0.25H2Oとしての計算値C,56.89;H,6.76;N,18.43。実測値:C,56.85;H,7.09;N,18.40。
例67
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]シクロヘキサンカルボキサミド
Figure 0005296526
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、892mg、3.00mmol)とトリエチルアミン(627μL、4.5mmol)とをジクロロメタン(26.7mL)に入れた0℃の攪拌溶液に、シクロヘキサンカルボニルクロリド(401μL、3.00mmol)を加えた。0℃で3時間後、この溶液を2日間周囲温度で攪拌した。さらにトリエチルアミン(697μL)とシクロヘキサンカルボニルクロリド(602μL)とを加えた。30分後、この溶液に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた。混合物をクロロホルムで4回抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。メタノール(20mL)と濃塩酸(2mL)とを加えた。この溶液を4時間還流加熱した後、周囲温度で一晩放置し、翌2日間、短時間のあいだ再度還流加熱した。全部で、溶液を合計7時間還流加熱した。周囲温度まで冷ました後、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えて、混合物のpHを10〜11に調整した。この混合物を減圧濃縮して、メタノールを除去した。水を加え、固体を濾過により混合物から単離した。この固体を水で洗浄した。この固体にクロロホルムを加え、混合物を濾過した。濾液を減圧濃縮し、IFCにより精製した。適切な画分を合わせ、濃縮して白色の固体として、これを50%酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化させた。この結晶を濾過することにより単離し、乾燥させて、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]シクロヘキサンカルボキサミド896mgを融点190〜191℃の白色の固体として得た。
MS(APCI)m/z 408(M+H)+
分析値:C24335Oとしての計算値C,70.73;H,8.16;N,17.18。実測値:C,70.58;H,8.30;N,16.91。
例68
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]ニコチン酸アミド
Figure 0005296526
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、1.08g、3.63mmol)とトリエチルアミン(2.8mL、20mmol)とをジクロロメタン(32.4mL)に入れた攪拌溶液に、ニコチノイルクロリド塩酸塩(1.62g、9.08mmol)を加えた。2時間後、この溶液を減圧濃縮した。残渣をメタノール(20mL)に溶解させた。濃塩酸(4mL)を加え、溶液を30分間還流加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。この溶液に、pHが塩基性になるまで2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた後、水を加えた。混合物をクロロホルムで4回抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して茶色の油を得、これをIFC(シリカゲル、クロロホルム中CMAを用いて溶出)により精製した。適切な画分を合わせ、濃縮して黄色の泡沫を得て、これを酢酸エチル/ヘキサンから結晶化させた。固体を濾過することにより単離し、乾燥させて、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]ニコチン酸アミド418mgを融点203〜205℃の淡い黄色の固体として得た。
MS(APCI)m/z 403(M+H)+
分析値:C23266O・1.5H2Oとしての計算値C,64.31;H,6.80;N,19.57。実測値:C,64.06;H,6.56;N,19.64。
例69
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]−2−メチルプロパンアミド
Figure 0005296526
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、892mg、3.00mmol)とトリエチルアミン(1.32mL、9.5mmol)とをジクロロメタン(26.7mL)に入れた0℃の攪拌溶液に、2−メチルプロパノイルクロリド(786μL、7.50mmol)を加えた。0℃で10分後、この溶液を周囲温度で2時間攪拌した。溶液を濃縮して白色の固体を得、これをメタノール(20mL)および濃塩酸(4mL)に溶解させた。この溶液を3.5時間還流加熱した後、周囲温度で一晩放置した。この溶液に、pHが塩基性になるまで2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えた。混合物を減圧濃縮し、メタノールを除去した。混合物をクロロホルムで4回抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して乳白色の固体を得、これをIFC(シリカゲル、クロロホルム中CMAを用いて溶出)により精製した。適切な画分を合わせ、減圧濃縮して白色の泡沫を得、これをヘキサン中50%酢酸エチルから結晶化させた。固体を濾過することにより単離し、ヘキサン中50%酢酸エチルで洗浄し、乾燥させて、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]−2−メチルプロパンアミド815mgを融点177〜178.5℃の白色の固体として得た。
MS(APCI)m/z 368(M+H)+
分析値:C21295Oとしての計算値C,68.64;H,7.95;N,19.06。実測値:C,68.49;H,8.23;N,18.97。
例70
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]−N’−イソプロピル尿素
Figure 0005296526
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、892mg、3.00mmol)をジクロロメタン(26.7mL)に入れた0℃の攪拌溶液に、イソプロピルイソシアネート(255mg、3.00mmol)を加えた。0℃で4時間後、溶液を周囲温度で一晩攪拌した。この溶液を濃縮して無色の樹脂を得、これをIFC(シリカゲル、クロロホルム中CMAを用いて溶出)により精製した。適切な画分を合わせ、濃縮して固体を得、これをヘキサン中酢酸エチルから再結晶化させた。固体を濾過することにより単離し、酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、乾燥させて、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]−N’−イソプロピル尿素130mgを融点190〜191℃の白色の固体として得た。
MS(APCI)m/z 383(M+H)+
分析値:C21306O・0.25H2Oとしての計算値C,65.17;H,7.94;N,21.72。実測値:C,65.15;H,8.03;N,21.76。
例71〜85
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例9で説明したようにして調製、23mg、0.10mmol)と炭酸カリウム(約40mg、0.29mmol)とをDMF(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。それぞれの試験管に攪拌棒を加えた。試験管に蓋をして、周囲温度で一晩攪拌した。真空遠心により溶媒を除去した。
Waters FractionLynx自動精製システムを利用したプレパラティブ高速液体クロマトグラフィ(prep HPLC)で、化合物を精製した。prep HPLC画分をWaters LC/TOF-MSで分析し、適切な画分を遠心蒸発処理して所望の化合物のトリフルオロアセテート塩を得た。5〜95%Bからの非線形勾配溶出(ここで、Aは0.05%トリフルオロ酢酸/水、Bは0.05%トリフルオロ酢酸/アセトニトリルである)を用いて逆相プレパラティブ液体クロマトグラフィを実施した。画分を質量選択トリガによって回収した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例86〜197
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(2−アミノエチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド(例50のパートA〜Jで説明したようにして調製、31mg、0.10mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.069mL、0.40mmol)とをDMF(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、周囲温度で4時間振盪した。真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
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Figure 0005296526
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Figure 0005296526
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例198〜270
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(2−アミノエチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例50で説明したようにして調製、25mg、0.10mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.035mL、0.20mmol)とをクロロホルム(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、周囲温度で4時間振盪した後、一晩振盪した。それぞれの試験管に水2滴を加え、真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
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Figure 0005296526
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Figure 0005296526
例271〜306
下記の表に挙げた試薬(0.14mmol、1.1当量)を、1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例9で説明したようにして調製、32mg、0.13mmol)と炭酸カリウム(約55mg、0.40mmol)とをDMF(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。それぞれの試験管に攪拌棒を加えた。試験管に蓋をして、周囲温度で一晩(約18時間)攪拌した。反応混合物を濾過し、真空遠心により濾液から溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例307〜348
例23〜33で説明した手順を利用して、1−(2−アミノエチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド(例23で説明したようにして調製、33mg、0.10mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.070mL、0.40mmol)とをクロロホルム(1mL)に入れた溶液を、下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)で処理した。試験管に蓋をして、周囲温度で一晩振盪した後、例23〜33で説明したようにしてワークアップして精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
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例349〜453
パートA
2−[4−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]イソインドール−1,3−ジオン(例22で説明したようにして調製、7.10g、17.2mmol)と、水和ヒドラジン(4.20mL、85.9mmol)、とエタノール(213mL)とを合わせ、30分間還流加熱した。この溶液を自然に周囲温度まで冷ました後、0℃まで冷却した。この溶液から白色の固体を沈殿させ、濾過することにより単離し、エタノールで洗浄した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカ、クロロホルム中10%〜75%CMAを用いて勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、減圧濃縮して、1−(4−アミノブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン4.25gを得た。
パートB
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(4−アミノブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(28mg、0.10mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.026mL、0.15mmol)とをクロロホルム(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、試験管を室温で一晩振盪した後、それぞれの試験管に水2滴を加えた。真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
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例454〜488
パートA
エチルヒドラジンオキサレートに代えてメチルヒドラジン(19.0mL、357mmol)を用いて、例19のパートAで説明した手順で、6−クロロ−2−ヘキサノン(50.0g、357mmol)およびシュウ酸ジエチル(48.4mL、357mmol)からエチル5−(4−クロロブチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを調製した。エチル5−(4−クロロブチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを暗色の油として単離し、これを精製せずに次のステップに利用した。
パートB
例19のパートBにおいて用いた手順で、パートAで得られた物質をエチル5−[4−(アセチルオキシ)ブチル]−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートに変換した。粗生成物を精製せずに次のステップに利用した。
パートC
例1〜4のパートDで説明した方法を改変して、パートBで得られた物質をメタノール(175mL)に入れた溶液を、水酸化アンモニウム(250mL)で処理した。反応物を125℃で一晩加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。メタノールおよび水を減圧除去した。アセトニトリルを加え、シリカゲルのプラグで混合物を濾過した(クロロホルム中20%メタノールを用いて溶出)。濾液を濃縮して、5−(4−ヒドロキシブチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを得、これをそれ以上精製することなく次のステップに利用した。
パートD
例1〜4のパートEで説明した方法を改変して利用し、5−(4−ヒドロキシブチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(42.9g、218mmol)をオキシ塩化リン(130mL)で処理した。反応物を90℃で2時間加熱した上で0℃まで冷却し、氷水の上に注いだ。この混合物に、2Nの炭酸ナトリウム水溶液と50%水酸化ナトリウム水溶液とを加えてpH12に調整した。混合物をクロロホルムで抽出した。合わせた抽出物をシリカゲルの層に通し(まずクロロホルムで溶出し、続いて酢酸エチルで溶出)、5−(4−クロロブチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル23.0gを暗色の油として得、これをそれ以上精製することなく次のステップに利用した。
パートE
例19のパートEで説明した方法を改変して利用し、パートDで得られた物質(23.0g)を4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルに変換した。反応物を1日攪拌しておいた上で、亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えて過剰な臭素を急冷した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、これをシリカゲルのプラグ(1:1酢酸エチル/ヘキサンで溶出)に通したこと以外は例19のパートEで説明したようにして反応物をワークアップした。濾液を濃縮し、粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、10〜50%酢酸エチル/ヘキサンを用いて勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、濃縮して、4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル7.3gを透明な油として得た。
パートF
4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(7.30g、26.5mmol)と粉末モレキュラーシーブ(1g)とをトルエン(165mL)に入れた混合物に、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(9.20g、53.0mmol)と、リン酸カリウム(28.0g、133mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクト(685mg、0.662mmol)と、ビス[(2−ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(428mg、0.795mmol)とを加えた。反応混合物に窒素を送り込んだ後、反応物を110℃で24時間加熱した。混合物をシリカゲルの層(3:2クロロホルム/メタノールで溶出)に通して濾過した。濾液を減圧濃縮し、エタノール(130mL)に溶解させた。この溶液に塩化水素(4Mのエタノール溶液を20mL)を加え、反応物を2時間還流加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。例19のパートFで説明したようにして反応物をワークアップした。HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィによる精製後、固体をアセトニトリル中にて攪拌し、濾過して1−(4−クロロブチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン1.0gを得、これを次のステップに利用した。濾液を濃縮して、生成物をさらに4.0g得た。
パートG
下記の表に挙げた試薬(0.15mmol、1.5当量)を、1−(4−クロロブチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(29mg、0.10mmol)と炭酸カリウム(約55mg、0.40mmol)とをDMF(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、100℃で約22時間加熱した。反応混合物を濾過し、真空遠心により濾液から溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例489〜518
パートA
1−(4−クロロブチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(4.00g、13.2mmol、例454〜489のパートA〜Fで説明したようにして調製)に、カリウムフタルイミド(4.90mg、26.4mmol)と、ヨウ化ナトリウム(495mg、3.30mmol)と、DMF(22mL)とを加え、反応物を窒素雰囲気下にて90℃で2時間加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。水(100mL)を加えたところ、沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離して、2−[4−(4−アミノ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン3.7gを得て、これを次のステップに利用した。
パートB
パートAで得られた物質(3.7g、8.9mmol)と水和ヒドラジン(2.15mL、44.5mmol)とをエタノール(111mL)に入れた溶液を30分間還流加熱した後、0℃まで冷却したところ、白色の固体が形成された。この固体を単離し、エタノールで洗浄した。この固体を他の実験で得たいくつかの物質と合わせ、HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中5〜50%CMAを用いて勾配溶出)した。適切な画分を合わせ、濃縮し、アセトニトリルを用いて微粉末化して固体を得、これを濾過することにより単離して、1−(4−アミノブチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン880mgを褐色の粉末として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ8.23(dd,J=7.6,1.2Hz,1H)、7.48(dd,J=7.6,1.2Hz,1H)、7.31(td,J=7.2,1.5Hz,1H)、7.19(td,J=8.1,1.4Hz,1H)、6.62(br s,2H)、4.10(s,3H)、3.31(s,2H)、3.23(t,J=7.6Hz,2H)、2.57(t,J=6.9Hz,2H)、1.71(m,2H)、1.49(m,2H);
MS(APCI)m/z 270(M+H)+
パートC
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(4−アミノブチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(27mg、0.10mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.033mL、0.20mmol)とをクロロホルム(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、室温で一晩振盪した後、それぞれの試験管に水2滴を加えた。真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例519〜572
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(2−アミノエチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(50mg、0.10mmol、例51で説明したようにして調製)のビス−トリフルオロ酢酸塩とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.070mL、0.40mmol)とをクロロホルム(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、室温で一晩振盪した後、それぞれの試験管に水2滴を加えた。真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例573
1,2−ジエチル−7−メトキシ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
N−(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド(2.82g、9.85mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に入れた攪拌溶液に、−78℃で、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.5M、8.30mL、20.7mmol)をゆっくりと加えた。この溶液を−40℃の浴で30分間攪拌した後、−78℃まで冷却しなおした。ホウ酸トリイソプロピル(6.82mL、29.6mmol)をゆっくりと加えた。この溶液を−40℃で1時間攪拌した後、0℃で30分間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得、これをヘキサンで微粉末化した。ヘキサンをデカントし、残渣をメタノール/水中で攪拌して白色の固体を沈殿させ、これを濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させて、m.p.256〜257℃の2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]−4−メトキシフェニルボロン酸1.36gを得た。この物質を、それ以上精製することなく次のステップに利用した。
パートB
4−ブロモ−1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(例11のパートEで説明したようにして調製、1.12g、4.91mmol)と2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]−4−メトキシフェニルボロン酸(1.36g、5.40mmol)とを1−プロパノール(25mL)に加えた混合物を入れた50mL容の丸底フラスコを脱気し、窒素をバックフィルした。このフラスコに、トリフェニルホスフィン(38.6mg、0.147mmol)と、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(7.4mL)と、水(5mL)と、酢酸パラジウム(II)(11mg、0.048mmol)とを加えた。この黄色の懸濁液を100℃で加熱した。3時間後、反応混合物を自然に室温まで冷まし、水(10mL)を加え、1−プロパノールを減圧除去した。水層を酢酸エチルで抽出(2×30mL)した。有機層同士を合わせ、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(50mL)、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機層を減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、ヘキサン中0〜40%酢酸エチルで勾配溶出)し、N−[2−(3−シアノ−1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−メトキシフェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド0.54gを無色の液体として得た。
MS(ESI)m/z 355.28(M+H)+
パートC
ナトリウムエトキシドのエタノール溶液(21重量%、2.29mL、13.9mmol)を、N−[2−(3−シアノ−1,5−ジエチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−メトキシフェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド(0.5g、1.41mmol)をエタノール(10mL)に入れた溶液に加えた。反応混合物を室温で20分間攪拌した後、一晩還流加熱した。反応混合物を自然に室温まで冷まし、減圧濃縮した。このようにして得られた残渣を水で微粉末化して固体を得、これを濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させた。この物質をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中0〜20%CMAを用いて勾配溶出)した後、アセトニトリルから結晶化させ、1,2−ジエチル−7−メトキシ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.23gを融点210〜211℃のベージュ色の針状結晶として得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ7.8(d,J=8.7Hz,1H)、7.0(d,J=2.7Hz,1H)、6.80(dd,J=8.6,2.7Hz,1H)、7.00(s,2H)、4.40(q,J=7.2Hz,2H)、3.80(s,1H)、3.21(q,J=7.5Hz,2H)、1.46(t,J=7.2Hz,3H)、1.28(t,J=7.5Hz,3H);
13C−NMR(75MHz、CDCl3)δ158.0、151.4、145.6、137.9、135.3、122.8、116.8、113.6、110.6、108.7、55.3、44.7、18.6、16.4、13.6;
MS(ESI)m/z 271.2(M+H)+
分析値:C15184Oとしての計算値C,66.65;H,6.71;N,20.73。実測値:C,66.27;H,6.59;N,20.72。
例574
2−エチル−7−メトキシ−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例573のパートBで説明した方法を改変して利用し、4−ブロモ−1−エチル−5−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(例41のパートEで説明したようにして調製、10.3g、33.9mmol)を2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]−4−メトキシフェニルボロン酸(例573のパートAで説明したようにして調製、15.3g、60.9mmol)とカップリングした。この反応物をワークアップし、例573のパートBで説明したようにして精製して、N−{2−[3−シアノ−1−エチル−5−(2−フェニルエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−5−メトキシフェニル}−2,2−ジメチルプロパンアミド1.7gを無色の液体として得た。MS(ESI)m/z 431.17(M+H)+
パートB
例573のパートCで説明した方法を改変して利用し、パートAで得られた物質を2−エチル−7−メトキシ−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンに変換した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中0〜30%CMAを用いて勾配溶出)した後、アセトニトリルから結晶化させ、2−エチル−7−メトキシ−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.57gを融点162〜163℃の乳白色の固体として得た。MS(ESI)m/z 347.32(M+H)+;分析値:C21224Oとしての計算値C,72.81;H,6.40;N,16.17。実測値:C,72.60;H,6.53;N,16.32。
例575
4−アミノ−2−エチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−オール塩酸塩
Figure 0005296526

沸騰している塩化ピリジニウム(3.70g、32.0mmol)に、2−エチル−7−メトキシ−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.37g、1.07mmol)を一度に加えた。この混合物を4時間還流加熱した後、室温まで自然に冷ました。この混合物氷水で微粉末化し、沈殿物を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させて、4−アミノ−2−エチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−オール塩酸塩0.38gを融点>300℃の明るい灰色の固体として得た。
MS(ESI)m/z 333.31(M+H)+
分析値:C20204O・1.1HCl・0.25H2Oとしての計算値C,63.72;H,5.78;N,14.86;Cl,10.34。実測値:C,63.75;H,5.96;N,15.10;Cl,10.61。
例576
4−アミノ−2−エチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−イルトリフルオロメタンスルホネート
Figure 0005296526
4−アミノ−2−エチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−オール塩酸塩(0.15g、0.41mmol)とトリエチルアミン(0.280mL、2.03mmol)とをDMF(5mL)に入れた攪拌溶液に、N−フェニル−ビス(トリフルオロメタンスルホンアミド(0.187g、0.447mmol)を加えた。6時間後、水(25mL)を加えたところ、沈殿物が形成され、これを濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させて、4−アミノ−2−エチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−イルトリフルオロメタンスルホネート0.175gを融点178〜179℃の白色粉末として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ8.05(d,J=8.8Hz,1H)、7.43(d,J=2.7Hz,1H)、7.25(m,6H)、7.09(s,2H)、4.18(q,J=7.0Hz,2H)、3.54(t,J=7.3Hz,2H)、3.00(t,J=7.6Hz,2H)、1.32(t,J=7.2Hz,3H)。
MS(APCI)m/z 465.13(M+H)+
例577
1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
カリウムフタルイミド(6.61g、35.7mmol)と、ヨウ化ナトリウム(0.669g、4.46mmol)と、1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例46で説明したようにして調製、5.65g、17.8mmol)とをDMF(30mL)に入れた混合物を90℃で3時間加熱した。反応混合物を一晩自然に室温まで冷ました後、氷水(300mL)で希釈して10分間攪拌した。固体が形成され、これを濾過して回収し、乾燥させて、2−[4−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン7.14gを融点204〜206℃の黄褐色の固体として得た。1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ7.86〜7.70(m,5H)、7.69〜7.64(m,1H)、7.43〜7.36(m,1H)、7.29〜7.22(m,1H)、5.37(br s,2H)、4.30(t,J=7.3Hz,2H)、3.77(t,J=6.8Hz,2H)、3.31〜3.21(m,2H)、2.05〜1.75(m,6H)、0.98(t,J=7.4Hz,3H)。
パートB
2−[4−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(7.21g、16.9mmol)と水和ヒドラジン(4.22g、84.3mmol)とをエタノール(400mL)に入れた混合物を2時間還流加熱した。このようにして得られた溶液を自然に室温まで冷まし、濾過し、減圧濃縮して、1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン3.52gを融点137〜139℃の黄色の固体として得た。
MS(APCI)m/z 298.2(M+H)+
例578
1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(2.40g、8.06mmol)をトリフルオロ酢酸(20mL)に入れた溶液を、酸化白金(IV)で処理した。この混合物をParr社製の装置にて50psi(3.5×105Pa)で1日水素化した後、クロロホルム(50mL)およびメタノール(25mL)で希釈した。混合物をセライト濾過材で濾過した。濾液を減圧濃縮して、残留トリフルオロ酢酸中の1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンのビス−トリフルオロ酢酸塩6.0gを黄色の液体として得た。
MS(APCI)m/z 302.3(M+H)+
例579〜581
パートA
6MのHCl中1−ブチル−2−tert−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例43で説明したようにして調製、1.43g、4.60mmol)を水(40mL)に入れた溶液を100℃で一晩加熱した。反応混合物を自然に室温まで冷まし、白色の固体を濾過することにより単離し、水で洗浄して、1−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン塩酸塩を得て、これを大規模に乾燥させることなく次のステップに利用した。あるいは、生成物を95℃の真空オーブンで乾燥させてもよい。
分析値:C14164・0.8 HClとしての計算値C,56.31;H,5.67;N,18.76。実測値:C,56.64;H,5.10;N,18.68。
パートB
1−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン塩酸塩(1当量、0.06M)と、tert−ブトキシドナトリウム(3当量)と、下記の表に挙げたヨウ化アルキル(3当量)とをエタノールに入れた溶液を、1〜4日間還流加熱した。必要に応じて、追加のヨウ化アルキルを加えた。反応混合物を自然に室温まで冷まし、沈殿物を濾過することにより単離し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をIFC(シリカゲル、勾配クロロホルム中CMAを用いて溶出)により精製した。例579では、エタノール/水からの沈殿によって生成物をさらに精製した。例580および581では、逆相クロマトグラフィ(0.5%ギ酸含有水中アセトニトリルを用いて勾配溶出)によって生成物をさらに精製した。いずれの例でも、最終生成物を90℃で真空乾燥させた。
例579:1,2−ジブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点143.0〜145.0℃の白色粉末として得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ7.89(dd,J=7.9,1.1Hz,1H)、7.50(dd,J=8.1,1.1Hz,1H)、7.33(td,J=7.2,1.4Hz,1H)、7.22(td,J=8.0,1.3Hz,1H)、6.59(br s,2H)、4.36(t,J=7.3Hz,2H)、3.23(t,J=8.1Hz,2H)、1.91〜1.85(m,2H)、1.69〜1.63(m,2H)、1.48(sextet,J=7.5Hz,2H)、1.36(sextet,J=7.6Hz,2H)、0.95(t,J=7.3Hz,3H)、0.93(t,J=7.4Hz,3H);
MS(APCI)m/z 297(M+H)+
分析値:C18244としての計算値C,72.94;H,8.16;N,18.90。実測値:C,72.70;H,8.08;N,19.05。
例580:1−ブチル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンのギ酸塩を融点164〜166℃の白色粉末として得た。
1H NMR(700MHz,DMSO−d6)δ8.17(s,0.8H)、7.90〜7.89(m,1H)、7.50〜7.49(m,1H)、7.34〜7.31(m,1H)、7.23〜7.21(m,1H)、6.83(br s,2H)、4.34(t,J=7Hz,2H)、3.23(t,J=7.6Hz,2H)、1.95(sextet,J=7.3Hz,2H)、1.67(pentet,J=7.9Hz,2H)、1.46(sextet,J=7.5Hz,2H)、0.95(t,J=7.3Hz,3H)、0.92(t,J=7.3Hz,3H);
13C NMR(175MHz,DMSO)δ163.34、150.49、143.04、137.98、135.33、125.69、125.12、121.74、121.65、119.48、116.25、50.76、30.62、24.57、23.53、21.83、13.66、10.89;
MS(APCI)m/z 283(M+H)+
分析値:C172241.0CH220.2H2Oとしての計算値C,65.12;H,7.41;N,16.87。実測値:C,64.73;H,7.53;N,16.92。
例581:1−ブチル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンのギ酸塩を融点202〜203℃の白色粉末として得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ8.17(s,0.8H)、7.92(dd,J=7.9,1.2Hz,1H)、7.50(dd,J=8.1,1.1Hz,1H)、7.34(td,J=7.1,1.4Hz,1H)、7.23(td,J=7.9,1.3Hz,1H)、6.83(br s,2H)、4.10(s,3H)、3.23(t,J=7.6Hz,2H)、1.67(pentet,J=7.9Hz,2H)、1.46(sextet,J=7.5Hz,2H)、0.94(t,J=7.3Hz,3H);
13C NMR(125MHz,DMSO)δ163.29、150.38、142.94、138.15、134.96、125.70、125.05、121.73、121.54、119.39、116.46、37.23、30.10、24.67、21.76、13.62;
MS(APCI)m/z 255(M+H)+
分析値:C151840.8CH220.02H2Oとしての計算値C,65.10;H,6.79;N,19.22。実測値:C,64.75;H,6.74;N,19.22。
Figure 0005296526
例582
2−イソプロピル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
無水臭化水素中2−ベンジル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例36で説明したようにして調製、0.8821g、3.06mmol)を酢酸(10mL)に加えた溶液を入れた、ポリ(テトラフルオロエチレン)の内張をほどこした鋼製加圧容器を、140℃のオーブンで17時間加熱した。この容器を自然に室温まで冷ました。固体が形成され、これを濾過することにより単離し、水で洗浄して、1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを得て、これを次のステップに利用した。
パートB
例579〜581のパートBで説明した基本方法を利用して、2−ヨードプロパンをヨウ化アルキルとして用いてパートAで得られた物質を2−イソプロピル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンに変換した。例579で説明した精製方法を利用して、2−イソプロピル−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.0398gを融点221.0〜222.0℃の白色粉末として得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ8.02(dd,J=7.9,1.2Hz,1H)、7.49(dd,J=8.1,1.0Hz,1H)、7.32(td,J=7.1,1.5Hz,1H)、7.20(td,J=7.9,1.3Hz,1H)、6.52(br s,2H)、4.94(septet,J=6.6Hz,1H)、2.84(s,3H)、1.53(d,J=6.6Hz,6H);
MS(APCI)m/z 241(M+H)+
分析値:C141640.15H2Oとしての計算値C,69.21;H,6.76;N,23.06。実測値:C,68.81;H,6.60;N,22.85。
例583
4−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)酢酸ブチル
Figure 0005296526
1−(4−クロロブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(3.8g、12.5mmol、例19で説明したようにして調製)を、酢酸カリウム(3.68g、37.5mmol)と、ヨウ化ナトリウム(470mg、3.12mmol)と、DMF(21mL)と合わせた。この混合物を90℃で2時間加熱し、自然に周囲温度まで冷まし、水(100mL)で希釈し、20分間攪拌した後、濾過して、黒色の固体を取り除いた。濾液を1週間放置したままにし、この時点で結晶が形成されていた。この結晶を濾過することにより単離し、HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(25+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて100:0から70:30の勾配で溶出)した後、アセトニトリルから再結晶化させ、4−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)酢酸ブチル55mgを融点128〜129℃の黄褐色の結晶性固体として得た。MS(APCI)m/z 327(M+H)+;分析値:C182242としての計算値C,66.24;H,6.79;N,17.17。実測値:C,66.01;H,6.89;N,17.24。
例584
N−[3−(4−アミノ−2−tert−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)プロピル]メタンスルホンアミド
Figure 0005296526
パートA
窒素雰囲気下で、tert−ブトキシドナトリウム(88.45g、0.920mol)とエタノール(625mL)との混合物を5分間攪拌した後、0℃まで冷却した。シュウ酸ジエチル(119mL、0.877mol)と6−クロロ−2−ペンタノン(100mL、0.877mol)とを最低量のエタノールに入れた溶液を加えたところ、すぐに沈殿物が形成された。反応物を5分間攪拌した後、酢酸(2Mを438mL)を加えて溶液を得た。酢酸カリウム(129.0g、1.314mol)を加え、反応混合物を3分間攪拌したところ、この時点で固化していた。tert−ブチルヒドラジンオキサレート塩酸塩(120.1g、0.964mol)を加えた。反応物を攪拌しながら一晩自然に周囲温度まで温めた後、減圧濃縮した。残渣をジクロロメタンと水で希釈し、混合物に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpH11に調整した。水性層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、エチル1−tert−ブチル−5−(3−クロロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを得て、これを精製せずに用いた。
パートB
パートAで得られた物質を6Mの水酸化ナトリウム(292mL)およびエタノール(219mL)と合わせて、周囲温度で4時間攪拌した後、減圧濃縮した。残渣を水に溶解させた。この溶液をジエチルエーテルで抽出(2×100mL)した後、3Nの塩酸を用いてpH4に酸性化した。沈殿物が形成された。混合物を30分間攪拌した後、濾過した。単離した固体を水で洗浄した後、48時間空気乾燥させて、1−tert−ブチル−5−(3−クロロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸65.9gを黄褐色の固体として得た。
パートC
パートBで得られた物質(10g、40.9mmol)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(6.08g、45.0mmol)とをDMF(70mL)に入れた溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(8.63g、45.0mmol)を加えた。この溶液を30分間攪拌した後、0℃まで冷却した。水酸化アンモニウム(15Mを8.1mL、123mmol)を加え、この溶液を周囲温度で2時間攪拌した。反応混合物を水(200mL)で希釈した後、ジエチルエーテルで抽出(4×150mL)した。合わせた抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、1−tert−ブチル−5−(3−クロロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを茶色の油として得た。
パートD
パートCで得られた物質と、トリエチルアミン(17.1mL、123mmol)と、ジクロロメタン(136mL)とを合わせた後、0℃まで冷却した。トリフルオロ酢酸無水物(6.3mL、45mmol)を1分間の時間をかけて滴下して加えた。反応混合物を2時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液(30mL)を用いて急冷した。反応混合物を水で希釈した後、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮して、1−tert−ブチル−5−(3−クロロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを得た。
パートE
パートDで得られた物質と、酢酸カリウム(8.0g、82mmol)と、酢酸(82mL)との混合物に、臭素(2.5mL、49mmol)を1回で加えた。反応混合物を24時間攪拌し、亜硫酸水素ナトリウムを用いて急冷した後、減圧濃縮した。残渣をジクロロメタンと水で希釈し、炭酸ナトリウム水溶液を用いて混合物のpHを11に調整した。水性層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮して、黒色の油を得た。この油をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、7:3ヘキサン:酢酸エチルで溶出)で精製して、暗黄色の油7.5gを得た。NMR分析を行ったところ、この油には4−ブロモ−1−tert−ブチル−5−(3−クロロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルと開始材料とが約9:1の比で含まれていることが分かった。
パートF
粉末モレキュラーシーブ(1g)を含有する、パートEで得られた物質をトルエン(153mL)に入れた溶液に、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(8.5g、49.2mmol)と、リン酸カリウム(15.6g、73.8mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクト(563mg、0.615mmol)と、ビス[(2−ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(397mg、0.738mmol)とを加えた。反応混合物に窒素を送り込んだ後、反応物を110℃で24時間加熱した。混合物を周囲温度まで冷ました後、シリカゲル層を用いて濾過した(3:2クロロホルム/メタノールで溶出)。濾液を減圧濃縮し、残渣をエタノール(120mL)に溶解させた。このようにして得られた溶液に塩化水素(4Mのエタノール溶液を20mL)を加え、反応物を2時間還流加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。溶媒を減圧除去し、残渣に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpH10に調整した。混合物をブラインで希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(65+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて100:0から70:30の勾配で溶出)した。最もきれいな画分を合わせ、減圧濃縮した。残渣をアセトニトリルから再結晶化させ、乳白色の結晶250mgを得た。残りの画分と再結晶化時の母液とを合わせて濃縮し、2−tert−ブチル−1−(3−クロロプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン2gを黄色の固体として得た。
パートG
水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散物、1.2g、31.5mmol)をDMF(10mL)に入れた冷(0℃)懸濁液に、メタンスルホンアミド(3.0g、31.5mmol)を加え、反応物を周囲温度で5分間攪拌した。パートFで得られた黄色の固体と、DMF(4mL)と、ヨウ化ナトリウム(235mg、1.57mmol)とを順次加えた。反応物を90℃で3時間加熱し、自然に周囲温度まで冷ました後、氷水(100mL)に注いだ。この混合物を周囲温度で1時間攪拌したところ、この時点で沈殿物が形成された。固体を濾過することにより単離した後、ジクロロメタンとクロロホルムの混合物に溶解させた。この溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて100:0から70:30の勾配で溶出)した。このようにして得られた固体をアセトニトリルから再結晶化させ、N−[3−(4−アミノ−2−tert−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)プロピル]メタンスルホンアミド80mgを融点223〜224℃の灰色の結晶として得た。MS(APCI)m/z 376(M+H)+;分析値:C182552Sとしての計算値C,57.58;H,6.71;N,18.65。実測値:C,57.71;H,7.00;N,18.81。
例585
1−(4−アミノ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
パートA
窒素雰囲気下で、tert−ブトキシドナトリウム(54.1g、0.564mol)とエタノール(187mL)とを0℃で合わせた。この混合物を周囲温度で30分間攪拌した。メシチルオキシド(30mL、0.26mol)とシュウ酸ジエチル(35.6mL、0.26mol)とをエタノール(40mL)に入れた混合物を1分間の時間をかけて加えた。反応混合物を周囲温度で2.5時間攪拌した後、0℃まで冷却した。酢酸(131mL)とメチルヒドラジン(15.3mL、0.288mol)とを加えた。反応物を攪拌しながら一晩自然に周囲温度まで温めた後、減圧濃縮した。残渣をクロロホルム(500mL)と水(1L)で希釈し、混合物に50%水酸化ナトリウムを加えてpHを11に調整した。水性層をクロロホルムで抽出(3×250mL)し、合わせた有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、エチル1−メチル−5−(2−メチルプロプ−1−エニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートを黒色の油として得て、これを精製せずに利用した。
パートB
パートBで得られた物質を6Mの水酸化ナトリウム(87mL)およびエタノール(655mL)と合わせ、周囲温度で2時間攪拌した後、減圧濃縮した。残渣を水に溶解させ、この溶液に3Nの塩酸を加えてpH4に酸性化した。沈殿物が形成され、この混合物を30分間攪拌した後、濾過した。単離した固体を水で洗浄した後、24時間空気乾燥させて、1−メチル−5−(2−メチルプロプ−1−エニル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸39gを黄褐色の固体として得た。
パートC
パートBで得られた物質をジクロロメタン(870mL)およびDMF1滴と合わせた。塩化オキサリル(45.8mL、525mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で30分間攪拌した後、0℃まで冷却した。冷(0℃)水酸化アンモニウム(15Mを250mL)を一度に加えた。反応混合物を1時間攪拌した後、クロロホルムで抽出した。合わせた抽出物を乾燥させた後、減圧濃縮して、1−メチル−5−(2−メチルプロプ−1−エニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド31.9gを茶色の油として得た。
パートD
パートCで得られた物質をトルエン(250mL)と合わせ、溶液が得られるまで攪拌した。オキシ塩化リン(28.5mL、302mmol)を加え、反応混合物を4時間還流加熱した。トルエン層を氷水に注ぎ、混合物に2Nの炭酸ナトリウム水溶液を加えて塩基性にした後、クロロホルムで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮して、1−メチル−5−(2−メチルプロプ−1−エニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを暗色の油として得た。
パートE
パートDで得られた物質をジクロロメタン(750mL)に入れた溶液に、mCPBA(50%を57g)を一度に加えた。反応混合物を周囲温度で一晩攪拌した後、濾過してクロロ安息香酸を得た。濾過ケークを少量のジクロロメタンですすいだ。濾液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。水性層をジクロロメタンで抽出(1×200mL)した。合わせた有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮して、5−(3,3−ジメチルオキシラン−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを得た。
パートF
パートEで得られた物質を酢酸(300mL)に入れた溶液に、0℃で臭素(16.14mL、315mmol)を加えた。この赤色の溶液を周囲温度で2時間攪拌した後、赤色がなくなるまで飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えた。混合物を減圧濃縮して酢酸を除去した。残渣をクロロホルム(100mL)で希釈し、2Mの炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHをpH11に調整した。この曇った混合物を水(50mL)で希釈し、クロロホルムで抽出(3×75mL)した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して曇った油を得た。この油をアセトニトリル(300mL)および臭化水素溶液(48%を35mL)と合わせ、1時間攪拌した。混合物が塩基性になるまで飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えた。このようにして得られた溶液を水で希釈した後、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を乾燥させ、減圧濃縮して、暗黄色の油を得た。この油をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(ヘキサン/酢酸エチルを用いて9:1から1:1の勾配で溶出)し、粗4−ブロモ−5−(1−ブロモ−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル10.5gを得た。
パートG
パートEで得られた物質の一部(6.4g、18mmol)とトルエン(91mL)との混合物に、アゾビスイソブチロニトリル(600mg、3.6mmol)と水素化トリブチルスズ(7.3mL、27.3mmol)とを加えた。気泡の発生がやんだ後、淡い黄色の溶液を90℃で1時間加熱した。TLCによる分析を行ったところ、まだ開始材料が残っていることが分かった。追加当量の水素化トリブチルスズを加え、反応混合物をさらに30分間加熱し、これを繰り返した。反応混合物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(65+Mカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチルを用いてヘキサンから1:1の勾配で溶出)し、4−ブロモ−5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル2.7gを無色の油として得た。
パートH
2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(3.6g、20.8mmol)と、リン酸カリウム(11.0g、52.0mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクト(238mg、0.26mmol)と、ビス[(2−ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(167mg、0.312mmol)とを、粉末モレキュラーシーブ(1g)を含む、パートGで得られた物質をトルエン(65mL)に入れた溶液に加えた。反応混合物に窒素を送り込んだ後、反応物を110℃で24時間加熱した。この混合物を周囲温度まで冷ました後、シリカゲル層を用いて濾過した(3:2クロロホルム/メタノールで溶出)。濾液を減圧濃縮し、エタノール(52mL)に溶解させた。このようにして得られた溶液に塩化水素(4Mのエタノール溶液を4.8mL)を加え、反応物を2時間還流加熱し、自然に周囲温度まで冷ました。溶媒を減圧除去し、残渣に2Mの炭酸ナトリウム水溶液を加えてpH10に調整した。混合物をブラインとクロロホルムで希釈した。いずれの層にも溶解しなかった白色の固体を濾過することにより単離した後、エタノールから再結晶化させ、1−(4−アミノ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール300mgを融点256〜257℃の灰色の結晶として得た。MS(APCI)m/z 271(M+H)+;分析値:C15184Oとしての計算値C,66.65;H,6.71;N,20.73。実測値:C,66.51;H,6.89;N,20.79。
例586
1−(4−アミノ−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
例585のパートHで得られた母液を濃縮し、1−(4−アミノ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール1gを得た。この物質を酸化白金(750mg)およびトリフルオロ酢酸(25mL)と合わせ、Parr社製の装置にて水素圧下で2日間振盪した。反応混合物をセライト濾過材の層を通して濾過し、濾過ケークをジクロロメタンですすいだ。濾液を減圧濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈し、50%水酸化ナトリウムを用いてpHをpH12に調整し、混合物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム中0〜30%CMAの勾配で溶出)した。このようにして得られた固体をアセトニトリルから再結晶化させ、1−(4−アミノ−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール160mgを融点228〜234℃の黄褐色の結晶として得た。MS(APCI)m/z 275(M+H)+;分析値:C15224Oとしての計算値C,65.67;H,8.08;N,20.42。実測値:C,65.53;H,8.19;N,20.47。
例587
1−(4−アミノ−2−エチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
例586の方法を利用して、1−(4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(100mg、例62で説明したようにして調製)を還元し、精製して1−(4−アミノ−2−エチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール25mgを融点202〜204℃の白色粉末として得た。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ5.96(s,2H)、4.55(s,1H)、4.46(q,J=7.2Hz,2H)、3.12(s,2H)、2.82(m,2H)、2.57(m,2H)、1.72(m,4H)、1.39(t,J=7.2Hz,3H)、1.34(s,6H);13C NMR(75MHz,DMSO−d6)δ149.11、141.0、135.20、132.16、123.77、110.30、70.70、45.56、37.93、32.09、30.18、25.10、23.46、23.15、15.91;MS(APCI)m/z 289(M+H)+;分析値:C16244Oとしての計算値C,66.64;H,8.39;N,19.43。実測値:C,66.46;H,8.58;N,19.23。
例588
5−ブチル−2,3−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−7−アミン
Figure 0005296526
パートA
メチルピルビンアセテート(methyl pyruvic acetate)(15.0mL、107mmol)を酢酸(210mL)に入れた冷(0℃)溶液に、メチルヒドラジン(6.2mL、117mmol)を加えた。反応混合物を1時間攪拌した後、減圧濃縮した。残渣を水で希釈し、飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて塩基性(pH11)にした後、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、エチル1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート14.6gを暗色の油として得た。
パートB
パートAで得られた物質(3.0g、17.8mmol)を、ステンレス鋼製の反応容器内で、7Nのアンモニアをメタノール(30mL)に入れたものと合わせた。反応物を密閉し、150℃で24時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮して、粗1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド2.5gを暗茶色の固体として得た。
パートC
パートBで得られた物質と、トリエチルアミン(7.5mL、54mmol)と、ジクロロメタン(60mL)とを合わせた後、0℃まで冷却した。トリフルオロ酢酸無水物(3.8mL、27mmol)を1分間の時間をかけて滴下して加えた。反応混合物を2時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液(30mL)で急冷した。反応混合物を水で希釈した後、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルの勾配で溶出)し、1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを白色の固体として得た。
パートD
パートCで得られた物質(1.5g、12.3mmol)と、ジクロロメタン(20mL)と、粉砕直後の炭酸カリウム(3.2g、23mmol)との混合物に、一塩化ヨウ素(3.9g、24.6mmol)をジクロロメタン(12mL)に入れた溶液を加えた。1時間後、色がまったくなくなるまで反応混合物を亜硫酸水素ナトリウムで急冷し、水で希釈した後、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮した。粗生成物をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルの勾配で溶出)し、4−ヨード−1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル2.5gを白色の固体として得た。
パートE
窒素雰囲気下で、パートDで得られた物質(200mg、0.81mmol)と、ヘキシン(0.18mL、1.6mmol)と、ヨウ化銅(I)(30mg、0.16mmol)と、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(57mg、0.081mmol)と、トリエチルアミン(0.24mL、2.4mmol)と、アセトニトリル(4mL)とを合わせた後、1時間還流加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、7:3ヘキサン:酢酸エチルで希釈した後、セライト濾過材の層を通して濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(25+Mカートリッジ、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルの勾配で溶出)し、4−(ヘキサ−1−イニル)−1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル140mgを茶色の油として得た。
パートF
パートEで得られた物質を、ステンレス鋼製の反応容器内で、7Nのアンモニアをメタノール(10mL)に入れたものと合わせた。反応物を密閉し、150℃で58時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮して、茶色の油を得た。この油をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム中0〜20%CMAの勾配で溶出)し、黄褐色の固体を得た。この物質をアセトニトリルで微粉末化し、5−ブチル−2,3−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−7−アミン60mgを融点130〜131℃の黄褐色の粉末として得た。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ6.45(s,1H)、6.17(s,2H)、4.00(s,3H)、2.46〜2.49(m,5H)、1.16(m,2H)、1.30(m,2H)、0.89(t,J=7.25Hz,3H);13C NMR(75MHz,DMSO−d6)δ149.15,146.42、133.04、129.13、122.17、97.71、36.10、36.05、30.44、20.79、12.80、8.39;MS(APCI)m/z 219.2(M+H)+;HRMS(ESI) C12184+Hとしての計算値:219.161、実測値219.1594。分析値:C12184・0.15H2Oとしての計算値C,65.22;H,8.35;N,25.35。実測値:C,65.52;H,8.72;N,25.64。
例589
N−[4−(4−アミノ−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]モルホリン−4−カルボキサミド
Figure 0005296526
パートA
1−(4−クロロブチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(2.8g、8.6mmol、例454〜488のパートFで説明したようにして調製)と、酸化白金と、トリフルオロ酢酸との混合物を、Parr社製の装置にて水素圧下で2日間振盪した。反応混合物をセライト濾過材の層を通して濾過し、濾過ケークをメタノールですすいだ。濾液を減圧濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈し、50%水酸化ナトリウムを用いてpHをpH12に調整し、この混合物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム中0〜20%CMAの勾配で溶出)し、1−(4−クロロブチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン2.0gを黄色の固体として得た。
パートB
1−(4−クロロブチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(385mg、1.31mmol)と、カリウムフタルイミド(362mg、1.96mmol)と、ヨウ化ナトリウム(50mg、0.327mmol)と、DMF(2mL)との混合物を、90℃で4時間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却した後、氷浴中で攪拌しながら水(30mL)で希釈した。沈殿物を濾過することにより単離して、2−[4−(4−アミノ−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンを黄色の固体として得た。
パートC
パートBで得られた物質を水和ヒドラジン(0.3mL、6.55mmol)およびエタノール(15mL)と合わせ、30分間還流加熱した。反応混合物を0℃まで冷却(chill)した。沈殿物を濾過して取り除き、濾過ケークをエタノールですすいだ。濾液をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(25+Mカートリッジ、クロロホルム中0〜40%CMAの勾配で溶出)し、1−(4−アミノブチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン290mgを得た。
パートD
窒素雰囲気下で、パートCで得られた物質と、トリエチルアミン(290μL、2.12mmol)と、ジクロロメタン(5mL)との混合物を、0℃まで冷却した。4−モルホリンカルボニルクロリド(124μL、1.06mmol)を5分おきに3回に分けて加えた。反応混合物を周囲温度まで温め、1時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で急冷し、水で希釈した後、クロロホルムで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した後、HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(25+Mカートリッジ、クロロホルム中0〜20%CMAの勾配で溶出)し、透明な油を得た。この油をアセトニトリルに溶解させた。アセトニトリルを減圧除去し、残渣をおだやかに加熱しながら高真空下において、N−[4−(4−アミノ−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブチル]モルホリン−4−カルボキサミドを融点95℃の白色粉末として得た。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ6.48(t,J=5.3Hz,1H)、5.99(s,2H)、4.00(s,3H)、3.51(t,J=4.5Hz,4H)、3.22(t,J=5.0Hz,4H)、3.07(q,J=5.6Hz,2H)、3.00(t,J=7.3Hz,2H)、2.80(bs,2H)、2.56(bs,2H)、1.74(m,4H)1.51(m,4H);13C NMR(75MHz,DMSO−d6)δ156.51、147.42、139.56、134.11、133.45、120.94、108.33、64.81、42.72、39.56、36.15、30.41、28.38、26.42、23.40、23.23、21.90、21.57;MS(APCI)m/z 387(M+H)+;分析値:C203062・H2Oとしての計算値C,59.39;H,7.97;N,20.78。実測値:C,59.04;H,7.89;N,20.74。
例590
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
窒素雰囲気下で、エチル5−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル}−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(40g、129mmol、プロピルヒドラジンオキサレートの代わりに水和ヒドラジンを用いて、例64のパートAに記載の方法で調製)とtert−ブトキシドナトリウム(12.4g、129mmol)をエタノール(128mL)に入れたものとの混合物に、2−ブロモエチルメチルエーテル(19.7g、142mmol)を加えた。反応混合物を5時間還流加熱し、tert−ブトキシドナトリウムと2−ブロモエチルメチルエーテルのいずれもさらに0.2当量加え、反応混合物をさらに21時間還流加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を水とtert−ブチルメチルエーテルとに分けた。水性層をtert−ブチルメチルエーテルで抽出(×3)した。合わせた有機物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、黄色の油46.0gを得た。この油を1:1tert−ブチルメチルエーテル:ヘキサンに溶解させ、IFCにより精製(65カートリッジ、1:1tert−ブチルメチルエーテル:ヘキサンを用いて溶出)し、淡い黄色の油を得た。この物質を1:1tert−ブチルメチルエーテル:ヘキサン40mLで微粉末化し、前の実施時に得られた生成物をシードし、白色の固体が形成されるまで攪拌した後、減圧濃縮して、エチル5−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル}−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート24.83gを融点92〜93℃の白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 370(M+H)+;分析値:C183135としての計算値C,58.52;H,8.46;N,11.37。実測値:C,58.65;H,8.69;N,11.47。
パートB
エチル5−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル}−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(37.6g、102mmol)をメタノール(141mL)および水(47mL)に入れた溶液に、水酸化リチウム(17.1g、407mmol)を加えた。反応混合物を2日間攪拌した後、メタノールの大半を減圧除去した。水性残渣を氷浴中にて冷却した後、1Nの塩酸(350mL)およびtert−ブチルメチルエーテルと合わせた。層を分離した。有機層を真空下にて減量した後、ヘキサンで希釈した。沈殿物を濾過することにより単離し、水で洗浄し、吸引乾燥させて、5−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル}−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸13.09gを白色の固体として得た。1Nの塩酸を加えて水性層のpHをpH4〜5に維持したまま、水性層をクロロホルムで抽出した。クロロホルム抽出物同士を合わせ、硫酸ナトリウムおよび硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をtert−ブチルメチルエーテルに溶解させ、ヘキサンで希釈した後、減圧濃縮した。白色の固体を濾過することにより単離し、ヘキサンで洗浄し、吸引乾燥させて、さらに21.8gの生成物を得た。
パートC
5−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル}−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(34.8g、102mmol)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(15.2g、112mmol)とをDMF(174mL)に入れた溶液に、周囲温度で、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(21.5g、112mmol)を加えた。この混合物を、溶液が形成されるまで2.5時間攪拌した後、氷浴中で冷却した。濃水酸化アンモニウム(20.4mL)を加え、反応混合物を30分間攪拌した。水(445mL)を加え、混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出(×12)した。抽出物同士を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をキシレンから2回減圧濃縮して、油38gを得た。この油を1:1tert−ブチルメチルエーテル:ヘキサン100mLと合わせ、溶液が得られるまで温めた後、放置した。油が形成され、この混合物を減圧濃縮した。固体が形成されるまで、残渣を50℃で真空乾燥させた。この固体をヘキサンでスラリー化し、濾過することにより単離し、ヘキサンで洗浄し、吸引乾燥させて、tert−ブチル2−[3−(アミノカルボニル)−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,1−ジメチルエチルカルバメート31.3gを白色の固体として得た。
パートD
例64のパートDに記載した方法を利用して、tert−ブチル2−[3−(アミノカルボニル)−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,1−ジメチルエチルカルバメート(31.1g)を脱水した。粗生成物をIFCにより精製(65+Mカートリッジ、ヘキサン中50〜60%酢酸エチルの勾配で溶出)し、tert−ブチル2−[3−シアノ−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,1−ジメチルエチルカルバメート28.12gを白色の固体として得た。
パートE
tert−ブチル2−[3−シアノ−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,1−ジメチルエチルカルバメート(28.07g、87.1mmol)と酢酸カリウム(12.8g、131mmol)とを酢酸(174.2mL)に入れた溶液に、臭素(19.5g、122mmol)を一度に加えた。16時間後、反応混合物が無色になるまで飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えた。酢酸を約30℃で減圧除去した。2Mの炭酸ナトリウムを用いて残渣を塩基性にした後、tert−ブチルメチルエーテルで抽出(×3)した。抽出物同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧濃縮した。HPLCによる分析を行ったところ、BOC基が部分的に除去されていることが分かった。この物質をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、ジ−tert−ブチルジカーボネートと合わせ、9時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をIFCにより精製(65+Mカートリッジ、ヘキサン中40〜50%tert−ブチルメチルエーテルの勾配で溶出)し、tert−ブチル2−[4−ブロモ−3−シアノ−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,1−ジメチルエチルカルバメート32.1gを無色の粘性樹脂として得た。
パートF
例64のパートFに記載した方法を利用して、tert−ブチル2−[4−ブロモ−3−シアノ−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,1−ジメチルエチルカルバメート(32.1g、80.0mmol)を2−アミノフェニルボロン酸とカップリングした。反応混合物を水とtert−ブチルメチルエーテルと分けた。水性層をtert−ブチルメチルエーテルで抽出(×2)した。合わせた抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、茶色の油を得た。この油をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(65+Mカートリッジ、クロロホルム中1〜20%CMAの勾配で溶出)し、オレンジ色の樹脂11.4gを得た。この物質をIFCにより精製(65+Mカートリッジ、ヘキサン中35〜55%酢酸エチルの勾配で溶出)し、tert−ブチル2−[4−(2−アミノフェニル)−3−シアノ−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,1−ジメチルエチルカルバメート4.85gをオレンジ色のガラス質樹脂として得た。
パートG
窒素雰囲気下で、氷冷エタノール(100mL)に塩化アセチル(100mmol)を加えた。氷浴を取り除いき、混合物を3時間攪拌した後、パートFで得られた物質と合わせた。反応混合物を2時間還流加熱した後、減圧濃縮した。残渣を2Mの炭酸ナトリウム水溶液(50mL)と合わせた後、クロロホルムで抽出(×4)した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、オレンジ色の固体3.84gを得た。この物質をIFCにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム中25〜55%CMAの勾配で溶出)し、白色の固体2.15gを得た。この物質を3:1酢酸エチル:ヘキサン(100mL)で還流し、氷浴中で冷却(chill)し、濾過することにより単離し、少量の溶媒混合物ですすいだ後、吸引乾燥させて、白色の固体1.94gを得た。この物質の一部(165mg)をアセトニトリル(10mL)から再結晶化させ、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン109mgを融点199〜200℃の白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 314(M+H)+;分析値:C17235Oとしての計算値C,65.15;H,7.40;N,22.35。実測値:C,64.83;H,7.38;N,22.70。
例591
N−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}イソニコチンアミド
Figure 0005296526
例68の方法を利用して、イソニコチノイルクロリド塩酸塩(710mg、4.00mmol)を1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(500mg、1.60mmol、例590で説明したようにして調製)と反応させた。粗生成物を例68で説明したようにして精製し、N−{2−[4−アミノ−2−(メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}イソニコチンアミド551mgを融点166〜168℃の白色の固体として得た。MS(ESI)m/z 419(M+H)+;分析値:C232662としての計算値C,66.01;H,6.26;N,20.08。実測値:C,65.93;H,6.41;N,20.44。
例592
N−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}メタンスルホンアミド
Figure 0005296526
例66の方法を利用して、メタンスルホニルクロリド(399mg、3.48mmol)を、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(1.09g、3.48mmol、例590で説明したようにして調製)と反応させた。粗生成物をIFCにより精製(40Mカートリッジ、クロロホルム中15〜35%CMAの勾配で溶出)し、白色の泡沫を得た。この泡沫をヘキサン(50mL)中35%酢酸エチルを用いて還流し、自由に浮遊する白色の固体が認められるまで酢酸エチルを加えた後、混合物を氷上で冷却した。固体を濾過することにより単離し、乾燥させて、N−{2−[4−アミノ−2−(メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}メタンスルホンアミド809mgを融点211〜213℃の白色の固体として得た。MS(ESI)m/z 392(M+H)+;分析値:C182553Sとしての計算値C,55.22;H,6.44;N,17.89。実測値:C,55.05;H,6.38;N,17.98。
例593
4−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール
Figure 0005296526
6MのHCl中ジ(tert−ブチル)1−(4−ヒドロキシブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(例57のパートA〜Cで説明したようにして調製、0.507g、1.02mmol)をエタノール(5mL)に入れた溶液を60℃で1.5時間加熱した。この溶液を自然に室温まで冷ました後、減圧濃縮して、油を得た。この油をエーテルで微粉末化して固体を得て、これを濾過することにより単離した。この固体をメタノールに溶解させ、50%水酸化ナトリウム水溶液を用いて溶液のpHを約14に調整した。この溶液を減圧濃縮し、粗生成物をクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中5%CMAを用いて溶出)した後、ヘキサン/酢酸エチルから結晶化させ、4−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール0.084gを融点135.0〜136.0℃の白色の針状結晶として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ7.92(d,J=7.0Hz,1H)、7.48(d,J=8.0Hz,1H)、7.32(t,J=7.0Hz,1H)、7.20(t,J=7.0Hz,1H)、6.64(s,2H)、4.43(t,J=5.0Hz,1H)、4.34(t,J=7.2Hz,2H)、3.47(q,J=5.8Hz,2H)、3.25(t,J=7.5Hz,2H)、1.85〜1.99(m,2H)、1.70〜1.77(m,2H)、1.56〜1.66(m,2H)、0.92(t,J=7.4Hz,3H);
MS(APCI)m/z 299(M+H)+
分析値:C17224Oとしての計算値C,68.43;H,7.43;N,18.78。実測値:C,68.47;H,7.62;N,18.84。
例594
4−(4−アミノ−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール
Figure 0005296526
例59で説明した方法を利用して、4−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール(例593で説明したようにして調製、0.118g、0.396mmol)を1.8日かけて水素化した。触媒を濾過により除去し、濾液を減圧濃縮して油を得、これを6Mの水酸化ナトリウム水溶液(20mL)に溶解させた。混合物を1日攪拌した後、白色の固体を濾過することにより単離し、水で洗浄し、70℃で真空乾燥させて、4−(4−アミノ−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール0.719gを融点194.0〜200.0℃の白色粉末として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ5.95(s,2H)、4.41(t,J=4.7Hz,1H)、4.22(t,J=7.2Hz,2H)、3.44(m,2H)、3.00(t,J=7.5Hz,2H)、2.82(s,2H)、2.57(s,2H)、1.82〜1.91(m,2H)、1.74(s,4H)、1.49〜1.59(m,4H)、0.89(t,J=7.4Hz,3H);
MS(APCI)m/z 303(M+H)+
分析値:C17264O・0.2H2O・0.3C23HO2としての計算値C,62.13;H,7.91;N,16.47。実測値:C,62.10;H,7.75;N,16.40。
例595
1−[3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
アセトアルドキシム(1.00g、16.9mmol)とN−クロロコハク酸イミド(2.26g、16.9mmol)とをDMF(50mL)に入れた溶液を50℃で1.5時間加熱した。この溶液を自然に室温まで冷まし、水と酢酸エチルとに分けた。層を分離し、水性層を酢酸エチルで抽出した。有機層同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、α−クロロアセトアルドキシム1.0545gを無色透明の油として得、これを次のステップでそのまま利用した。
パートB
ジ(tert−ブチル)1−ペント−4−イニル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(例57のパートA〜Eで説明したようにして調製、0.590g、1.20mmol)とトリエチルアミン(0.25mL、1.8mmol)とをジクロロメタン(10mL)に入れた溶液に、パートAで得られた油(0.14g、1.5mmol)を加えた。この溶液を40℃で42時間加熱し、その間にパートAで得られた物質をさらに(0.357g)加えた。溶液を自然に室温まで冷ました後、ジクロロメタンで希釈した。この溶液を、炭酸カリウム水溶液、水、ブラインで洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、ヘキサン中40%酢酸エチルで溶出)し、ジ(tert−ブチル)1−[3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート0.4705gを無色の油として得た。
パートC
6MのHCl中ジ(tert−ブチル)1−[3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(0.471g、0.856mmol)をエタノール(5mL)に入れた溶液を、60℃で1時間加熱した。この溶液を自然に室温まで冷ました後、減圧濃縮して油を得、これを水(20mL)に溶解させた。50%水酸化カリウム水溶液数滴を加えて溶液のpHを12に調整した後、1Mの水酸化カリウム水溶液を用いてpH14に調整した。沈殿物が形成されたため、これを濾過することにより単離し、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化させた。この結晶を濾過することにより単離し、70℃で真空乾燥させて、0.123g1−[3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点183.0〜184.0℃の白色の針状結晶として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.78(d,J=7.9Hz,1H)、7.70(d,J=7.5Hz,1H)、7.42(t,J=7.1Hz,1H)、7.24〜7.30(m,1H)、5.85(s,1H)、5.33(s,2H)、4.26(t,J=7.3Hz,2H)、3.25(t,J=8.1Hz,2H)、2.91(t,J=7.2Hz,2H)、2.30(s,3H)、2.11〜2.24(m,2H)、1.93〜2.04(m,2H)、0.93(t,J=7.4Hz,3H);
MS(APCI)m/z 350(M+H)+
分析値:C20235Oとしての計算値C,68.75;H,6.63;N,20.04。実測値:C,68.62;H,6.80;N,20.00。
例596
1−[3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例595のパートAで説明した方法で、ベンズアルドキシム(11.5g、94.9mmol)をDMF(20mL)に入れたものをN−クロロコハク酸イミド(12.6g、94.9mmol)と反応させて、α−クロロベンズアルドキシムを調製した。α−クロロベンズアルドキシム(13.7g、93%)を白色の固体として得た。
パートB
ジ(tert−ブチル)1−ペント−4−イニル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(例57のパートA〜Eで説明したようにして調製、1.36g、2.76mmol)とトリエチルアミン(0.60mL、4.14mmol)とをジクロロメタン(10mL)に入れた溶液に、α−クロロベンズアルドキシム(0.64g、4.1mmol)を加えた。この溶液を40℃で19時間加熱し、その間に追加でα−クロロベンズアルドキシム(0.65g)を加えた。例595のパートBで説明したようにして反応物をワークアップした。粗生成物をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、ヘキサン中20%から40%酢酸エチルで順次溶出)し、ジ(tert−ブチル)1−[3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート1.35gを白色の固体として得た。
パートC
6Mの塩酸中パートBで得られた物質をエタノール(10mL)に入れた溶液を60℃で45分間加熱した。反応混合物を減圧濃縮した。1Nの水酸化カリウムを用いて16時間、残渣をスラリー化した。このようにして得られた固体を濾過することにより単離し、ヘキサン/エチルアセテートの6:4混合物ですすぎ、80℃で3時間乾燥させて、1−[3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.7353gを融点176〜178.0℃の白色粉末として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.77〜7.83(m,3H)、7.71(d,J=7.4Hz,1H)、7.39〜7.48(m,4H)、7.23〜7.80(m,1H)、6.35(s,1H)、5.37(s,2H)、4.27(t,J=7.3Hz,2H)、3.32(t,J=8.0Hz,2H)、3.01(t,J=7.2Hz,2H)、2.24(p、J=7.6Hz,2H)、1.99(q,J=7.4Hz,2H)、0.98(t,J=7.4Hz,3H);
MS(APCI)m/z 412(M+H)+
分析値:C25255O・0.6H2Oとしての計算値C,71.10;H,6.25;N,16.58。実測値:C,70.93;H,6.36;N,16.48。
例597
1−ペント−4−イニル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
6MのHCl中ジ(tert−ブチル)1−ペント−4−イニル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(例57のパートA〜Eで説明したようにして調製、0.400g、0.812mmol)をエタノール(3mL)に入れた溶液を、60℃で1.7時間加熱した。この溶液を自然に室温まで冷ました後、減圧濃縮して油を得た。この油を1Mの水酸化カリウム水溶液で処理して白色の沈殿物を生成し、これを濾過することにより単離した。粗生成物をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、クロロホルム中5〜10%CMAを用いて勾配溶出)した後、ヘキサン/酢酸エチルから結晶化させ、1−ペント−4−イニル−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.061gを融点144.0〜145.0℃の白色の結晶として得た。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ7.96(d,J=7.4Hz,1H)、7.70(d,J=7.5Hz,1H)、7.43(t,J=7.5Hz,1H)、7.29(t,J=7.2Hz,1H)、5.41(s,2H)、4.34(t,J=7.4Hz,2H)、3.35(t,J=8.0Hz,2H)、2.35〜2.41(m,2H)、2.14(t,J=2.6Hz,1H)、1.95〜2.03(m,4H)、1.00(t,J=7.4Hz,3H);
MS(APCI)m/z 293(M+H)+
分析値:C18204としての計算値C,73.94;H,6.89;N,19.16。実測値:C,73.58;H,6.90;N,19.24。
例598
1−[4−(3−メチル−1−オキサ−2,4−ジアザスピロ[4.4]ノン−2−エン−4−イル)ブチル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
ジ(tert−ブチル)1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(例57のパートAで説明したようにして調製、6.82g、13.2mmol)と、ナトリウムアザイド(1.74g、26.4mmol)と、ヨウ化ナトリウム(0.50g、3.30mmol)とをDMF(20mL)に入れた混合物を、90℃で21時間加熱した。この混合物を自然に室温まで冷ました後、水(500mL)に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層同士を合わせ、水とブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、真空乾燥させて、茶色の固体6.21gを得て、これをさらに精製することなく次のステップに利用した。
パートB
パートAで得られた物質(6.21g、11.9mmol)と、トリフェニルホスフィン(4.7g、17.8mmol)と、水(7mL)と、テトラヒドロフラン(70mL)との混合物を、室温で5時間攪拌した。この反応混合物を減圧濃縮し、このようにして得られた油ジクロロメタンに溶解させた。この溶液を水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液をシリカゲルのカラムに入れ、酢酸エチルで溶出した後、ジクロロメタン中5%メタノールで溶出、さらにはジクロロメタン中15%メタノールで溶出した。適切な画分を合わせ、濃縮してジ(tert−ブチル)1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート3.37gを得た。
パートC
ジ(tert−ブチル)1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(1.50g、3.01mmol)、シクロペンタノン(1mL、11.31mmol)と硫酸マグネシウムとをジクロロメタン(9mL)に入れた混合物を、室温で1日攪拌した。この混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、残渣ジクロロメタン(10mL)に溶解させた。この溶液に、α−クロロアセトアルドキシム(例595のパートAで説明したようにして調製、0.56g、6.03mmol)を加えた。溶液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン(1.00mL、7.54mmol)を加えた。混合物を自然に室温まで温め、1日攪拌した。混合物を分液漏斗に移し、炭酸カリウムの水溶液、水、ブラインで洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、酢酸エチル中40%ヘキサンを用いて溶出)し、物質0.75gを得て、これを次のステップに利用した。
パートD
6MのHCl中パートCで得られた物質(0.75g、1.21mmol)をエタノール(6mL)に入れた溶液を60℃で2時間加熱した。この溶液を自然に室温まで冷ました後、減圧濃縮して油を得た。この油を6Mの水酸化カリウム水溶液で処理した。水溶液をジクロロメタンで数回抽出した。有機層同士を合わせ、水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、クロロホルム中5〜15%CMAを用いて勾配溶出)し、1−[4−(3−メチル−1−オキサ−2,4−ジアザスピロ[4.4]ノン−2−エン−4−イル)ブチル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.131gを融点101.0〜105.0℃の白色粉末として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.87(d,J=7.9Hz,1H)、7.71(d,J=7.4Hz,1H)、7.44(t,J=7.5Hz,1H)、7.29(t,J=7.0Hz,1H)、5.41(s,2H)、4.29(t,J=7.3Hz,2H)、3.25(t,J=7.4Hz,2H)、3.03(t,J=7.1Hz,2H)、2.02(q,J=7.3Hz,2H)、1.56〜1.89(m,15H)、1.00(t,J=7.4Hz,3H);
MS(APCI)m/z 421(M+H)+
分析値:C24326O・0.8H2Oとしての計算値C,66.27;H,7.79;N,19.32。実測値:C,66.34;H,7.62;N,19.21。
例599
N−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}アセトアミド
Figure 0005296526
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(496mg、1.60mmol、例590で説明したようにして調製)をジクロロメタン(20mL)に入れた溶液に、トリエチルアミン(5mmol)と塩化アセチル(4.0mmol)とを加えた。反応混合物を30分間攪拌した後、減圧濃縮した。残渣をメタノール(10mL)に溶解させた後、濃塩酸(2mL)と合わせて。この混合物を2時間還流加熱し、2Mの炭酸ナトリウム水溶液で希釈した後、減圧濃縮した。残渣をクロロホルムで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をIFCにより精製(RS−90カラム、クロロホルム中20〜35%CMAの勾配で溶出)し、無色の樹脂0.67gを得た。この物質をヘキサン(50mL)中35%酢酸エチルで還流し、周囲温度まで冷ました後、混合物を氷上で冷却した。このようにして得られた固体を濾過することにより単離し、溶媒混合物ですすぎ、乾燥させて、N−{2−[4−アミノ−2−(メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}アセトアミド443mgを融点170〜171℃の白色の固体として得た。MS(ESI)m/z 356(M+H)+;分析値:C192552としての計算値C,64.20;H,7.09;N,19.70。実測値:C,63.89;H,7.41;N,19.63。
例600
N−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}ニコチン酸アミド
Figure 0005296526
例68の方法を利用して、ニコチノイルクロリド塩酸塩(668mg、4.75mmol)を1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(470mg、1.5mmol、例590で説明したようにして調製)と反応させた。粗生成物をIFCにより精製(シリカゲル、クロロホルム中10〜40%CMAの勾配で溶出)し、淡い黄色の樹脂を得た。この樹脂をヘキサン(50mL)および酢酸エチル(75mL)中35%酢酸エチルで還流し、攪拌しながら周囲温度まで冷ました。このようにして得られた固体を濾過することにより単離し、ヘキサン中35%酢酸エチルですすぎ、乾燥させてN−{2−[4−アミノ−2−(メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}ニコチン酸アミド278mgを融点212〜214℃の明るいベージュ色の固体として得た。MS(APCI)m/z 419(M+H)+;分析値:C232662としての計算値C,66.01;H,6.26;N,20.08。実測値:C,65.74;H,6.50;N,20.09。
例601
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]−4−フルオロベンズアミド
Figure 0005296526
酸クロリドを0℃で加えたこと以外は例68の基本方法を利用して、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、770mg、2.59mmol)を4−フルオロベンゾイルクロリド(1.03g、6.48mmol)と反応させ、粗生成物2.1gを淡い黄色の樹脂として得た。この物質をIFCにより精製(シリカゲル、クロロホルム中5〜20%CMAの勾配で溶出)し、白色の泡沫約1gを得た。この泡沫をヘキサン中35%酢酸エチルと一緒に攪拌した。このようにして得られた固体を濾過することにより単離し、同じ溶媒混合物ですすいだ後、乾燥させて白色の固体(A)503mgを得た。濾液を減圧濃縮して、白色の固体を得た。この物質をジクロロメタンに溶解させ、ヘキサンで沈殿させ、濾過することにより単離し、ヘキサンですすぎ、乾燥させて白色の固体(B)340mgを得た。白色の固体AとBとを合わせ、ヘキサン中20%酢酸エチルで還流し、氷浴中にて周囲温度まで冷ました。このようにして得られた固体を濾過することにより単離し、ヘキサン中20%酢酸エチルですすぎ、乾燥させて、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]−4−フルオロベンズアミド706mgを融点168〜169℃の白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 420(M+H)+;分析値:C2426FN5Oとしての計算値C,68.72;H,6.25;N,16.69。実測値:C,68.69;H,6.15;N,16.90。
例602
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]−3,4−ジフルオロベンズアミド
Figure 0005296526
例601の方法を利用して、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、770mg、2.59mmol)を3,4−ジフルオロベンゾイルクロリド(1.14g、6.48mmol)と反応させた。粗生成物を例601で説明したようにして精製し、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]−3,4−ジフルオロベンズアミド896mgを融点165〜166℃の白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 438(M+H)+;分析値:C242525Oとしての計算値C,65.89;H,5.76;N,16.01。実測値:C,65.84;H,5.58;N,15.92。
例603
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]イソニコチンアミド
Figure 0005296526
例68の方法を利用して、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、770mg、2.59mmol)をイソニコチノイルクロリド塩酸塩(1.15mg、6.48mmol)と反応させた。粗生成物を例68で説明したようにして精製し、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]イソニコチンアミド708mgを融点148〜150℃の乳白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 403(M+H)+;分析値:C23266Oとしての計算値C,68.63;H,6.51;N,20.88。実測値:C,68.30;H,6.49;N,20.92。
例604
N−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}−3,4−ジフルオロベンズアミド
Figure 0005296526
例599の基本方法を利用して、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.52g、1.66mmol、例590で説明したようにして調製)を3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドと反応させた。粗生成物を例599で説明したようにして精製し、N−{2−[4−アミノ−2−(メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}−3,4−ジフルオロベンズアミ382mgを融点199〜200℃の白色の固体として得た。MS(ESI)m/z 454(M+H)+;分析値:C2425252としての計算値C,63.57;H,5.56;N,15.44。実測値:C,63.37;H,5.50;N,15.58。
例605
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]プロピオンアミド
Figure 0005296526
例68の方法を利用して、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(例64で説明したようにして調製、595mg、2.00mmol)をプロピオニルクロリド(463mg、5.00mmol)と反応させた。粗生成物をIFCにより精製(シリカゲル、クロロホルム中15〜25%CMAの勾配で溶出)した後、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化させ、N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]プロピオンアミド545mgを融点158〜159℃の白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 354(M+H)+;分析値:C20275Oとしての計算値C,67.96;H,7.70;N,19.81。実測値:C,67.80;H,8.08;N,19.77。
例606
N−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}プロピオンアミド
Figure 0005296526
例599の基本方法を利用して、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(500mg、1.60mmol、例590で説明したようにして調製)をプロピオニルクロリド(370mg、4.00mmol)と反応させた。粗生成物をIFCにより精製(シリカゲル、クロロホルム中15〜50%CMAの勾配で溶出)した後、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化させ、N−{2−[4−アミノ−2−(メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}プロピオンアミド434mgを融点157〜158℃の白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 370(M+H)+;分析値:C202752としての計算値C,65.02;H,7.37;N,18.96。実測値:C,64.79;H,7.58;N,18.94。
例607
N−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]-1,1−ジメチルエチル}−4−フルオロベンズアミド
Figure 0005296526
例599の基本方法を利用して、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(500mg、1.60mmol、例590で説明したようにして調製)を4−フルオロベンゾイルクロリド(634mg、4.00mmol)と反応させた。粗生成物をIFCにより精製(シリカゲル、クロロホルム中5〜20%CMAの勾配で溶出)した後、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化させ、N−{2−[4−アミノ−2−(メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}−4−フルオロベンズアミド551mgを融点187〜189℃の白色の固体として得た。MS(ESI)m/z 436(M+H)+;分析値:C2426FN52としての計算値C,66.19;H,6.02;N,16.08。実測値:C,65.92;H,5.93;N,15.87。
例608
N−{2−[4−アミノ−2−(2−ヒドロキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}メタンスルホンアミド
Figure 0005296526
N−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}メタンスルホンアミド(337mg、0.861mmol、例592で説明したようにして調製)をジクロロメタン(10mL)に入れた冷(0℃)スラリーに、三臭化ホウ素(ジクロロメタン中1M、2.15mL、2.15mmol)を2分間の時間をかけて加えた。反応混合物を14時間攪拌した後、減圧濃縮した。残渣を6Mの塩酸と合わせ、3時間攪拌した。反応混合物を2Mの炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。このようにして得られた沈殿物を濾過することにより単離し、水とクロロホルムですすいだ。沈殿物をクロロホルム層と合わせ、減圧濃縮した。残渣をIFCにより精製(シリカゲル、クロロホルム中CMAの勾配で溶出)した後、酢酸エチル/ヘキサン/アセトニトリルから再結晶化させ、N−{2−[4−アミノ−2−(2−ヒドロキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}メタンスルホンアミド184mgを融点203〜204℃の白色の固体として得た。MS(ESI)m/z 378(M+H)+;分析値:C272353Sとしての計算値C,54.09;H,6.14;N,18.55。実測値:C,54.11;H,5.97;N,18.42。
例609
2−(4−アミノ−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−2−イル)エタノール
Figure 0005296526
パートA
エチル2,4−ジオキソペンタノエート(31.6g、200mmol)をエタノール(200mL)に入れた溶液に、2−ヒドロキシエチルヒドラジン(15.2g、200mmol)をエタノール(50mL)に入れた溶液を、30分間の時間をかけて加えた。反応混合物をさらに20分間攪拌した後、減圧濃縮して、エチル1−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート45gを淡褐色の油として得た。この物質の一部(31.1g)をParr社製の容器にてメタノール(25mL)および濃水酸化アンモニウム(25mL)と合わせた。容器を密閉し、混合物を12時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮して、茶色の樹脂を得た。この樹脂を、固体が現れるまでクロロホルムとメタノールとの混合物と一緒に攪拌した。固体を濾過することにより単離した後、イソプロパノールから再結晶化させ、1−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド7.01gを白色の固体として得た。エステルの残りをIFCにより精製(シリカゲル、ヘキサン中50〜100%酢酸エチルの勾配で溶出)し、淡い黄色の油6.6gを得た。この物質を濃水酸化アンモニウム(25mL)に溶解させ、周囲温度で48時間放置しておいた。沈殿物を濾過することにより単離し、水ですすぎ、乾燥させて、1−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド3.74gを融点170〜172℃の白色の針状結晶として得た。分析値:C71132としての計算値C,49.70;H,6.55;N,24.84。実測値:C,49.59;H,6.65;N,24.92。
パートB
窒素雰囲気下で、1−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(7.0g、41.4mmol)をジクロロメタン(70mL)に入れたスラリーに、トリエチルアミン(17.9g、177mmol)を加えた。この混合物を氷浴中にて冷却した後、トリフルオロ酢酸無水物(15.6g、74.2mmol)をジクロロメタン(70mL)に入れた溶液を10分間の時間をかけて加えた。すべての固体を溶解させ、曇った溶液を得た。1時間後、追加でトリエチルアミン(70.6mmol)を加え、反応混合物を氷浴中にて冷却した。トリフルオロ酢酸無水物(35.3mmol)を5分間の時間をかけてニートで加えた。反応混合物を10分間攪拌した後、氷浴を取り除き、反応混合物を30分間攪拌した。反応混合物を2Mの炭酸ナトリウム水溶液(100mL)と水(100mL)で希釈した後、クロロホルムで抽出(×3)した。抽出物同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、1−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル11.5gを茶色の油として得た。
パートC
パートBで得られた物質を酢酸(70mL)に入れた溶液に、酢酸カリウム(5.2g、53mmol)と臭素(7.9g、49.4mmol)とを順次加えた。反応混合物を20時間攪拌した後、飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を用いて急冷した。酢酸を減圧除去した。2Mの炭酸ナトリウム水溶液を用いて残渣を塩基性にした後、クロロホルムで抽出(×3)した。抽出物同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、茶色の油11gを得た。この油をIFCにより精製(シリカゲル、ヘキサン中50〜75%酢酸エチルの勾配で溶出)し、4−ブロモ−1−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル3.48gを黄色の油として得た。
パートD
100mL容の丸底フラスコに、4−ブロモ−1−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.812g、7.88mmol)をプロパノール(13.8mL)に入れた溶液に、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(11.8mL)と、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(2.04g、11.8mmol)と、水(2.76mL)、トリフェニルホスフィン(186mg、0.709mmol)と、酢酸パラジウム(II)(53mg、0.236mmol)とを順次加えた。フラスコを脱気した後、窒素を充填した。反応混合物を22時間還流加熱した。反応混合物をクロロホルムで抽出(×4)した。抽出物同士を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、黄色の油を得た。この油をtert−ブチルメチルエーテルで還流して、ガム状の固体約1gを得た。この物質をIFCにより精製(シリカゲル、クロロホルム中30〜75%CMAの勾配で溶出)し、淡い黄色の固体約400mgを得た。この物質をアセトニトリル(50mL)から再結晶化させ、2−(4−アミノ−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−2−イル)エタノール187mgを融点226〜228℃の白色の固体として得た。MS(APCI)m/z 243(M+H)+;分析値:C13144Oとしての計算値C,64.45;H,5.82;N,23.12。実測値:C,64.31;H,6.01;N,23.18。
例610
2−エチル−1−(2,2−ジメチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,7−ナフチリジン−4−アミン
Figure 0005296526
tert−ブチルN−(2−ピリジル)カルバメートに代えてtert−ブチルN−(3−ピリジル)カルバメートを用いて、例15で説明したようにして調製した3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イルボロン酸(1.04g、4.37mmol)に、プロパノール(5mL)と2Mの塩酸(1.6mL)とを加えた。この混合物を30分間還流して、BOC基を除去した。固体の炭酸ナトリウム(710mg、6.7mol)と、例38で説明したようにして調製した4−ブロモ−1−エチル−5−(2,2−ジメチルプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(786mg、2.91mmol)と、ビス[(2−ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(47mg、0.087mmol)と、酢酸パラジウム(II)(19.5mg、0.087mmol)とを加えた。フラスコを脱気した後、窒素を3回充填した。反応混合物を18時間還流加熱した後、水とクロロホルムとに分けた。水性層をクロロホルムで抽出(×3)した。合わせた有機物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、黄色の油を得た。この油をIFCにより精製(シリカゲル、クロロホルム中2〜45%CMAの勾配で溶出)し、黄色の樹脂180mgを得た。この物質をIFCにより精製(シリカゲル、クロロホルム中15%CMAで溶出)し、生成物120mgを得た。この物質をヘキサン中35%酢酸エチル(15mL)にて還流した後、ヘキサン(15mL)で希釈し、冷却(chill)した。このようにして得られた固体を濾過することにより単離し、乾燥させて、白色の固体54mgを得た。1H NMRおよびIRにより分析したところ、ビアリル中間体およびニトリル基が存在することが分かった。塩化アセチル(393mg)と無水エタノール(5mL)とを合わせ、30分間攪拌した。白色の固体を加え、この混合物を窒素下で5時間還流した。反応混合物を48時間放置したままにした後、2Mの炭酸ナトリウム水溶液で希釈し、減圧濃縮した。残渣をクロロホルムで抽出(×4)した。合わせた抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、白色の固体を得た。この物質を最低量のジクロロメタン溶解させた後、ヘキサンで沈殿させた。固体を濾過することにより単離し、乾燥させて、2−エチル−1−(2,2−ジメチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,7−ナフチリジン−4−アミン28mgを融点>260℃の白色の固体として得た。HRMS(ESI)C16215+Hとしての計算値284.1875、実測値284.1860。
例611
1−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−2−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
メタノール25mLにナトリウム金属(23mg、1mmol)を加えた。ナトリウム金属が消費された後、混合物にアセト酢酸メチル(1.16g、10mmol)を加え、15分間攪拌した。この溶液にフェニルビニルスルホン(1.68g、10mmol)の溶液を滴下して加え、数時間維持した。このわずかに黄色の溶液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。水性層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して透明な油を得た。この物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィで精製(ヘキサン:酢酸エチルを用いて3:2〜2:3の勾配で溶出)し、エチル2−(2−ベンゼンスルホニルエチル)−3−オキソ−ブチレート1.40gを得た。
パートB
エチル2−(2−ベンゼンスルホニルエチル)−3−オキソ−ブチレート(21.7g、76.3mmol)をエタノール100mLに入れた溶液に塩酸を加え(3Nを150mL)、一晩還流加熱した。反応物を周囲温度まで冷まし、混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルで数回に分けて抽出し、合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、5−ベンゼンスルホニルペンタン−2−オン16.8gを黄色の油として得た。
パートC
tert−ブトキシドナトリウム(15.4g、160mmol)をエタノール(53mL)と合わせ、30分間攪拌しておいた。5−ベンゼンスルホニルペンタン−2−オン(16.8g、74.2mmol)とシュウ酸ジエチル(10.1mL、74.2mmol)とを、エタノール20mL中、添加用漏斗で反応混合物に加えた。この反応物を1時間維持したところ、溶液の色がオレンジ色から赤に変わった。反応混合物に酢酸カリウム(10.9g、111mmol)を加えた後、酢酸(37mL、2M)を加えた。続いて、反応混合物を0℃まで冷却し、ブチルヒドラジンオキサレート(13.2g、74.2mmol)を加えた。得られたスラリーを2時間攪拌したところ、黄色になった。反応混合物を減圧濃縮し、水で希釈し、炭酸ナトリウムを加えて混合物のpHを11に調整した。追加で水を加えてエリュージョン(elusion)の形成を抑えつつ反応混合物をクロロホルムで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、赤色の油を得た。この物質をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィで精製(ヘキサン:酢酸エチルを用いて3:1〜1:1の勾配で溶出)し、エチル5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート13.3gをオレンジ色の油として得た。
パートD
エチル5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(13.3g、35.1mmol)をエタノール100mLに入れた溶液に、水酸化ナトリウム(12mL、6M)を加え、一晩還流加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を水100mLで希釈した。水性層を酢酸エチルで数回に分けて抽出した。塩酸溶液を用いて水性層のpHを約2〜3に調整した後、酢酸エチルで数回に分けて抽出した。水性層の抽出物由来の合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸10.5gを得た。
パートE
5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(10.5g、30.0mmol)を、DMF1滴を含むジクロロメタン100mLに入れた溶液に、注射器で塩化オキサリル(7.8mL、90.0mmol)をゆっくりと加えた。2時間攪拌後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム(100mL)を加え、反応物を1時間維持した。反応混合物を減圧濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド10.4gを得た。
パートF
5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(10.4g、30.0mmol)にオキシ塩化リン(25mL)を加え、2.5時間で90℃まで加熱した。続いて反応混合物を周囲温度まで冷まし、氷浴で冷却した氷水に注いだ。反応混合物に追加で氷を加え、30%飽和水酸化アンモニウム水溶液を加えて混合物のpHを8〜9に調整した。この混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル8.60gを得た。
パートG
5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(8.60g、25.9mmol)を酢酸50mLに入れた溶液に、酢酸カリウム(3.82g、38.9mmol)を加えた。すべての固体が溶解されるまで反応混合物を攪拌した後、臭素(1.33mL、25.9mmol)を5分間かけて滴下して加えた。得られた赤色の溶液を5時間攪拌し、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて過剰な臭素を急冷した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を水200mLで希釈した。固体の炭酸ナトリウムをゆっくりと加えて混合物のpHを8〜9に調整した後、酢酸エチルで数回に分けて抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、オレンジ色の油を得た。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィで精製(ヘキサン:酢酸エチルを用いて3:1〜1:1の勾配で溶出)し、5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−4−ブロモ−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル4.80gを無色の油として得て、これを放置しておいたところ結晶化した。
パートH
圧力管で、5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−4−ブロモ−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(550mg、1.30mmol)をトルエン15mLに入れた溶液に、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(693mg、4.00mmol)とリン酸三カリウム(2.12g、10.0mmol)とを順次加えた。得られたスラリーに15分間窒素を送り込んだ。続いて、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(104mg、0.10mmol)と、ビス[(2−ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(65mg、0.12mmol)と、4オングストロームのモレキュラーシーブとを反応混合物に加えた。圧力管を密閉し、110℃の油浴中にて加熱した。20時間後、反応混合物を周囲温度まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、セライト濾過助剤で濾過した。濾液を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。追加の酢酸エチルを用いて水性層を抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、オレンジ色の油を得た。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィで精製(ヘキサン:酢酸エチルを用いて2:1〜2:3の勾配で溶出)したところ、4−(2−アミノフェニル)−5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル550mgが濃い淡い黄色の油として得られた。
パートI
4−(2−アミノフェニル)−5−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−1−ブチル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(550mg、1.30mmol)をエタノール10mLに入れた溶液に、エタノールに塩酸(0.98mL、3.90mmol)を入れたものを滴下して加えた。得られた溶液を2時間攪拌し、減圧濃縮し、水で希釈した。固体の炭酸ナトリウムをゆっくりと加えて混合物のpHを8〜9に調整した。水性層をジクロロメタンで数回に分けて抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、淡い黄色の固体を得た。この物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィで精製(ジクロロメタン/メタノールの97:3混合物で溶出)し、1−(3−ベンゼンスルホニルプロピル)−2−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン350mgを融点206〜207℃の白色の結晶性固体として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.87(d,J=6.9Hz,2H)、7.77(dd,J=1.2,8.1Hz,1H)、7.69(dd,J=0.9,8.1Hz,1H)、7.63(m,1H)、7.53(m,2H)、5.37(br s,2H)、4.35(app t,J=7.2Hz,2H)、3.45(m,2H)、3.22(t,J=7.1Hz,2H)、2.23(m,2H)、1.94(m,2H)、1.40(qd,J=7.2,14.6Hz,2H)、0.98(t.J=7.3Hz,3H);MS(APCI)m/z 423(M+H+);分析値:C232642Sとしての計算値C,65.38;H,6.20;N,13.26。実測値:C,65.40;H,6.01;N,13.26。
例612
1−(4−メタンスルホニルブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
圧力管にて、例46で説明したようにして調製した4−ブロモ−5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(8.00g、26.3mmol)をトルエン100mLに入れた溶液に、2−アミノフェニルボロン酸塩酸塩(9.10mg、26.3mmol)と粉砕直後のリン酸三カリウム(27.8g、131mmol)とを順次加えた。得られたスラリーに15分間窒素を送り込んだ。続いて、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.36g、1.31mmol)と、ビス[(2−ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(851mg、1.58mmol)と、4オングストロームのモレキュラーシーブとを反応混合物に加えた。圧力管を密閉し、110℃の油浴中にて加熱した。24時間後、反応混合物を周囲温度まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、セライト濾過助剤で濾過した。濾液を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。追加の酢酸エチルを用いて水性層を抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、赤色の油を得た。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィで精製(2:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出)し、4−(2−アミノフェニル)−5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル7.60gを赤色の油として得た。
パートB
4−(2−アミノフェニル)−5−(4−クロロブチル)−1−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(7.50g、23.7mmol)をエタノール150mLに入れた溶液に、塩酸(18mL、71.0mmol)をエタノールに入れたものを滴下して加えた。得られた溶液を一晩還流加熱し、減圧濃縮し、水で希釈した。固体の炭酸ナトリウムを加えて混合物のpHを9〜10に調整した。水性層をジクロロメタンで数回に分けて抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、赤みを帯びた固体を得た。この物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィで精製(ジクロロメタン/メタノールの96:4混合物で溶出)し、1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン4.78gを得た。
パートC
1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(1.0g、3.16mmol)をDMF15mLに入れた溶液に、ナトリウムチオメトキシド(0.3g、3.79mmol)を加え、80℃で3時間加熱した。反応混合物を自然に周囲温度まで冷まし、ジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。水性層をジクロロメタンで数回に分けて抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮して、1−(4−メチルチオブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン1.04gを黄色の固体として得た。
パートD
1−(4−メチルチオブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(1.04g、3.16mmol)をクロロホルム50mLに入れた溶液に、数分間かけて3−クロロペルオキシ安息香酸(benozic acid)(mCPBA)(純度75%、1.60g、6.97mmol、2.2eq)を滴下しながら加えた。このようにして得られた反応混合物を周囲温度で2時間攪拌したところ、色が暗い赤色になった。続いて、この混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、層を分離し、水性層をさらにジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、暗色の油を得た。この物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィで精製(ジクロロメタン/メタノールを用いて97:3〜93:7の勾配で溶出)し、アセトニトリルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、シリカゲルにてフラッシュカラムクロマトグラフィで2回目の精製(ジクロロメタン/メタノールを用いて97:3〜93:7の勾配で溶出)を行った。生成物をアセトニトリルから再結晶化させ、1−(4−メタンスルホニルブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン960mgを融点155〜157℃の黄色の結晶性固体として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.85(m,1H)、7.73(dd,J=1.2,8.1Hz,1H)、7.46(dt,J=1.2,6.9Hz,1H)、7.32(dt,J=1.2,7.5Hz,1H)、5.54(br s,2H)、4.31(t,J=7.2Hz,2H)、3.29(t,J=7.5Hz,2H)、3.07(t,J=7.5Hz,2H)、2.90(s,3H)、2.12〜1.93(m,6H)、1.02(t,J=7.2Hz,3H);MS(APCI)m/z 361(M+H+);分析値:C182442Sとしての計算値(0.5CH3CNを含有):C,59.90;H,6.75;N,16.54。実測値:C,59.89;H,6.83;N,16.77。
例613
1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンの他の調製法
Figure 0005296526
例593の方法を利用して、例598で説明したようにして調製したジ(tert−ブチル)1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(0.368mg)から保護基を取り除いた。粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製(シリカゲル、クロロホルム/CMAを用いて95:5〜8:2の勾配で溶出)し、1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.0993gを融点156.0〜157.0℃の白色粉末として得た。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ7.90(d,J=7.9Hz,1H)、7.46(d,J=7.5Hz,1H)、7.31(t,J=7.7Hz,1H)、7.19(t,J=8.1Hz,1H)、6.62(s,2H)、4.34(t,J=7.3Hz,2H)、3.23(t,J=7.8Hz,2H)、2.69(t,J=6.9Hz,2H)、1.92(t,J=7.3Hz,2H)、1.67〜1.71(m,2H)、1.49〜1.57(m,4H)、0.92(t,J=7.4Hz,3H);MS(APCI)m/z 298(M+H)+;分析値:C17235・0.3H2Oとしての計算値C,67.43;H,7.86;N,23.13。実測値:C,67.61;H,7.98;N,23.20。
例614
2−プロピル−1−[4−(3,5,5−トリメチル−1,2,4−オキサジアゾール−4(5H)−イル)ブチル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例598のパートCの基本方法を利用して、例598で説明したようにして調製したジ(tert−ブチル)1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(1.50g、3.01mmol)を、アセトンと反応させ、イミン中間体を形成し、イミンをα−クロロアセトアルドキシムと反応させた。粗生成物をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、ヘキサン中40〜80%酢酸エチルの溶出で溶出)し、ジ(tert−ブチル)2−プロピル−1−[4−(3,5,5−トリメチル−1,2,4−オキサジアゾール−4(5H)−イル)ブチル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート0.66gを白色の固体として得た。
パートB
例598のパートDで説明したようにして、酸加水分解によりパートAで得られた物質からBoc保護基を除去した。粗生成物をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、9:1クロロホルム/CMAを用いて溶出)し、高真空下にて65℃で乾燥させて、2−プロピル−1−[4−(3,5,5−トリメチル−1,2,4−オキサジアゾール−4(5H)−イル)ブチル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.0874gを融点144.0〜146.0℃の白色の固体として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.77(d,J=7.3Hz,1H)、7.64(d,J=8.1Hz,1H)、7.37(t,J=8.0Hz,1H)、7.22(t,J=7.8Hz,1H)、5.44(s,2H)、4.22(t,J=7.3Hz,2H)、3.18(t,J=7.5Hz,2H)、2.95(t,J=7.9Hz,2H)、1.94(q,J=7.3Hz,2H)、1.63〜1.77(m,7H)、1.32(s,6H)、0.93(t,J=7.4Hz,3H);MS(APCI)m/z 395(M+H)+;分析値:C22306O・0.3H2Oとしての計算値C,66.07;H,7.71;N,21.01。実測値:C,65.82;H,7.74;N,20.90。
例615
1−ペント−4−イニル−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例46で説明したようにして調製した1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(19.45g、61.39mmol)と酸化白金(10.00g)とトリフルオロ酢酸(200mL)との混合物を、2日間水素圧(50psi、3.4×105Pa)下においた。反応混合物をセライト濾過助剤で濾過した。濾液を減圧濃縮して、暗色の油を得た。この油を氷浴中で冷却(chill)し、氷を加え、1Nの水酸化カリウムを加えて混合物を塩基性(pH14)にした。このようにして得られた固体を濾過することにより単離した後、ジクロロメタンに溶解させた。この溶液を、1Nの水酸化カリウムと、水と、ブラインとで順次洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣を2日間真空乾燥させて、1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン18.0gを油として得た。
パートB
例57のパートAの方法を利用して、パートAで得られた物質をジ−tert−ブチルジカーボネート(49g、4eq)と反応させ、ジ(tert−ブチル)1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−6,7,8,9−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネートを黒色の油として定量的に得た。
パートC
例57のパートBのの方法を利用して、パートBで得られた物質を酢酸カリウム(11.0g、2.0eq)と反応させ、4−{4−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル}酢酸ブチル29.25gを黒色の油として得た。
パートD
例57のパートCの方法を利用して、パートCで得られた物質からアセテート保護基を除去して、ジ(tert−ブチル)1−(4−ヒドロキシブチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート24.2gを茶色の固体として得た。
パートE
例57のパートDの方法を利用して、パートDで得られた物質を酸化させた。粗生成物をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、1:1ヘキサン/酢酸エチルを用いて溶出)し、周囲温度で週末にかけて真空乾燥させて、ジ(tert−ブチル)1−(4−オキソブチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート15.5gを琥珀色のガラス質半固体として得た。
パートF
例58のパートEの方法を利用して、パートEで得られた物質を調製直後のジエチル1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホネート(10.22g、1.5eq)と反応させ、ジ(tert−ブチル)1−ペント−4−イニル−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート15.33gを黄褐色の固体として得た。
パートG
窒素雰囲気下で、6Mの塩酸中パートFで得られた物質の一部(0.75g)をエタノール(10mL)に入れた溶液を、60℃で1.7時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮した。1Nの水酸化カリウムを用いて残渣を塩基性にした後、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を水とブラインで順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、クロロホルム中5〜20%CMAの勾配で溶出)し、黄褐色の固体0.327gを得た。この物質を沸騰しているジエチルエーテルで2回微粉末化し、濾過することにより単離して、1−ペント−4−イニル−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.2823gを融点167.0〜169.0℃の白色の固体として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ5.07(s,2H)、4.25(t,J=7.5Hz,2H)、3.15(t,J=8.1Hz,2H)、2.81〜2.84(m,2H)、2.64〜2.70(m,2H)、2.22〜2.29(m,2H)、2.00(t,J=2.5Hz,1H)、1.99(q,J=7.4Hz,2H)、1.81〜1.87(m,6H)、0.97(t,J=7.4Hz,3H);MS(APCI)m/z 297(M+H)+;分析値:C18244 +0.3H2Oとしての計算値C,71.63;H,8.22;N,18.56。実測値:C,71.60;H,7.96;N,18.71。
例616
1−[3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
例595のパートBの方法を利用して、例615で説明したようにして調製したジ(tert−ブチル)1−ペント−4−イニル−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(4.00g、8.05mmol)を、α−クロロアセトアルドキシム(1.13g、12.1mmol)と反応させた。粗生成物をクロマトグラフィで精製(シリカゲル、ヘキサン中20〜40%酢酸エチルの勾配で溶出)し、ジ(tert−ブチル)1−[3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート1.55gをガラス質の固体として得た。
パートB
窒素雰囲気下で、6Mの塩酸中パートAで得られた物質をエタノール(10mL)に入れた溶液を60℃で2時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮した。1Nの水酸化カリウムを用いて残渣を塩基性にした後、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を水とブラインで順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣を週末にかけて真空乾燥させた後、ヘキサンとジエチルエーテルとの混合物で微粉末化した。このようにして得られた固体を濾過することにより単離し、乾燥させて、1−[3−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.3342gを融点144.0〜145.0℃の白色の固体として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ5.86(s,1H)、5.06(bs,2H)、4.17(t,J=7.4Hz,2H)、3.05(t,J=8.1Hz,2H)、2.79〜2.86(m,4H)、2.71〜2.75(m,2H)、2.28(s,3H)、1.89〜2.07(m,4H)、1.80〜1.84(m,4H)、0.95(t,J=7.4Hz,3H);MS(APCI)m/z 354(M+H)+;分析値:C20275Oとしての計算値C,67.96;H,7.70;N,19.81。実測値:C,67.67;H,7.83;N,19.68。
例617
1−[3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
窒素雰囲気下で、例615で説明したようにして調製したジ(tert−ブチル)1−ペント−4−イニル−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(4.00g、8.05mmol)と、例596で説明したようにして調製したα−クロロベンズアルドキシム(2.51g、16.1mmol)と、無水トリエチルアミン(1.7mL、12.1mmol)と、無水ジクロロメタン(25mL)との混合物を、40℃で18時間加熱した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、炭酸カリウム、水、ブラインで順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液をシリカゲルカラム(250g)に仕込み、ヘキサン中30〜40%酢酸エチルの勾配で溶出した。生成物を含有する画分同士を合わせ、減圧濃縮して、ジ(tert−ブチル)1−[3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート2.97gを淡い黄色の固体として得た。
パートB
窒素雰囲気下で、6Mの塩酸中パートAで得られた物質をエタノール(20mL)に入れた溶液を60℃で1.7時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮した。1Nの水酸化カリウムを用いて残渣を塩基性にした後、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を水とブラインで順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、黄色の固体1.75gを得た。この物質をカラムクロマトグラフィで精製(シリカゲル、クロロホルム中10〜20%CMAの勾配で溶出)し、生成物1.324gを得た。この物質を高温のジエチルエーテルで2回微粉末化し、淡い黄色の固体0.85gを得た。この固体をエタノールから2回再結晶化させ、1−[3−(3−フェニルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを融点154.0〜155.0℃の白色の固体として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.75〜7.80(m,2H)、7.42〜7.49(m,3H)、6.34(s,1H)、5.01(bs,2H)、4.19(t,J=7.4Hz,2H)、3.11(t,J=8.2Hz,2H)、2.94(t,J=7.3Hz,2H)、2.83(m,2H)、2.73(m,2H)、2.09(p,J=8.0Hz,2H)、1.95(q,J=7.4Hz,2H)、1.80〜1.84(m,4H)、0.95(t,J=7.4Hz,3H);MS(APCI)m/z 416(M+H)+
例618
2−プロピル−1−[3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートA
窒素雰囲気下で、3−ピリジンアルドキシム(2.0g、16mmol)をTHF(10mL)に入れた溶液に、N−クロロコハク酸イミド(2.1g、16mmol)を加えた。この溶液を周囲温度で4時間攪拌した。例615で説明したようにして調製したジ(tert−ブチル)1−ペント−4−イニル−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート(4.00g、8.05mmol)と無水トリエチルアミン(2.5mL、18mmol)とをTHF(10mL)に入れた溶液を加え、反応溶液を60℃で18時間加熱した。反応溶液を減圧濃縮して、黒色の油を得た。この油をジクロロメタンに溶解させ、炭酸カリウム、水、ブラインで順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液をカラムクロマトグラフィで精製(シリカゲル、ヘキサン中20〜80%酢酸エチルの勾配で溶出)し、ジ(tert−ブチル)2−プロピル−1−[3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−イルイミドジカーボネート1.0877gを得た。
パートB
窒素雰囲気下で、6Mの塩酸中パートAで得られた物質をエタノール(20mL)に入れた溶液を60℃で1.5時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮した。1Nの水酸化カリウムを用いて残渣を塩基性にした後、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を水とブラインで順次洗浄した、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィで精製(シリカゲル、クロロホルム中5〜20%CMAの勾配で溶出)し、生成物0.385gを得た。この物質を高温のジエチルエーテルで2回微粉末化し、2−プロピル−1−[3−(3−ピリジン−3−イルイソキサゾール−5−イル)プロピル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.2185gを融点168.0〜170.0℃の白色の固体として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ8.98〜9.01(md,1H)、8.68〜8.7(mt,1H)、8.11〜8.15(md,1H)、7.38〜7.43(m,1H)、6.38(s,1H)、5.17(bs,2H)、4.20(t,J=7.3Hz,2H)、3.12(t,J=8.2Hz,2H)、2.97(t,J=7.3Hz,2H)、2.80〜2.85(m,2H)、2.70〜2.75(m,2H)、2.11(p,J=8.0Hz,2H)、1.96(q,J=7.4Hz,2H)、1.70〜1.89(m,4H)、0.96(t,J=7.4Hz,3H);MS(APCI)m/z 417(M+H)+;分析値:C24286O0.6H2Oとしての計算値C,67.46;H,6.89;N,19.67。実測値:C,67.19;H,6.61;N,19.65。
例619〜643
下記の表に挙げた試薬(0.15mmol、1.5当量)を、1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(32mg、0.10mmol、例615のパートAで説明したようにして調製)と炭酸カリウム(約55mg、0.40mmol)とをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、90℃で約16時間加熱した。反応混合物を濾過し、真空遠心により濾液から溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例644〜700
パートA
1−(4−クロロブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(3g、例19で説明したようにして調製)と、酸化白金(IV)(3g)と、トリフルオロ酢酸(50mL)との混合物を、Parr社製の振盪機にて水素圧(50psi、3.4×105Pa)に2日間おいた。反応混合物をセライト濾過材の層を通して濾過し、濾過ケークをジクロロメタンですすいだ。濾液を減圧濃縮した。50%水酸化ナトリウムを加えて残渣を塩基性(pH14)にした後、クロロホルムで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(クロロホルム/CMAを用いて100:0から70:30の勾配で溶出)し、1−(4−クロロブチル)−2−エチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン1.75gを明るい黄色の固体として得た。
パートB
下記の表に挙げた試薬(0.15mmol、1.5当量)を、1−(4−クロロブチル)−2−エチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(31mg、0.10mmol)と炭酸カリウム(約55mg、0.40mmol)とをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、70℃で約17時間加熱した。反応混合物を濾過し、真空遠心により濾液から溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例701〜775
下記の表に挙げた試薬(0.15mmol、1.5当量)を、1−(4−クロロブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(32mg、0.10mmol、例46で説明したようにして調製)と炭酸カリウム(約55mg、0.40mmol)とをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、85℃で約18時間加熱した。反応混合物を濾過し、真空遠心により濾液から溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例776〜799
パートA
1−(4−アミノブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(約24mmol、例349〜453のパートAで説明したようにして調製)をトリフルオロ酢酸(80mL)に入れた溶液に、酸化白金(IV)(4g)を加え、この混合物を水素圧(50psi、3.4×105Pa)下で2日間振盪した上で、セライト濾過材の層を通して濾過した。濾過ケークをメタノールで洗浄し、濾液を減圧濃縮した。水(10mL)を加え、このようにして得られた溶液に50%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH14に調整した。得られた混合物をジクロロメタンで抽出し、抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、1−(4−アミノブチル)−2−エチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを得た。
パートB
下記の表に挙げた試薬(0.048mmol、1.1当量)を、1−(4−アミノブチル)−2−エチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(12.5mg、0.044mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(約15μL、2当量)とをクロロホルム(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、4時間振盪した。それぞれの試験管に水2滴を加え、真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例800〜819
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−ブチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン塩酸塩(27.6mg、0.10mmol、例579〜581のパートAで説明したようにして調製)と炭酸カリウム(55mg、0.40mmol)とをDMF(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、周囲温度で一晩振盪した。反応混合物を濾過し、真空遠心により濾液から溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例820〜904
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(2−アミノエチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンジヒドロクロリド(34mg、0.098mmol、例51のパートA〜Hで説明したようにして調製)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(約70μL、4当量)とをクロロホルム(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、6時間振盪した。それぞれの試験管に水2滴を加え、真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例905〜941
下記の表に挙げた試薬(0.15mmol、1.5当量)を、1−(4−クロロブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(31mg、0.10mmol、例19で説明したようにして調製)と炭酸カリウム(約55mg、0.40mmol)とをDMF(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、50℃で約18時間加熱した後、85℃で5時間加熱した。反応混合物を濾過し、真空遠心により濾液から溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例942〜1019
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(4−アミノブチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(27mg、0.10mmol、例589で説明したようにして調製)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(約34μL、2当量)とをクロロホルム(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、約16時間振盪した。それぞれの試験管に水(50μL)を加え、真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例1020〜1097
下記の表に挙げた試薬(0.12mmol、1.2当量)を、1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミントリス−トリフルオロアセテート(64mg、0.10mmol、例578で説明したようにして調製)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(約90μL、5当量)とをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、約16時間振盪した。それぞれの試験管に水(30μL)を加え、真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例1098〜1115
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(4−アミノブチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(30mg、0.10mmol、例577で説明したようにして調製)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(約36μL、2当量)とをクロロホルム(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、約4時間振盪した。それぞれの試験管に水2滴を加え、真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例1116〜1129
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(32mg、0.10mmol、例64で説明したようにして調製)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(約27μL、1.5当量)とをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、約4時間振盪した。それぞれの試験管に水2滴を加え、真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例1130〜1176
パートA
1−(4−クロロブチル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン塩酸塩(2.8g、例454〜488で説明したようにして調製)と、酸化白金(IV)(2.1g)と、トリフルオロ酢酸(43mL)との混合物を、Parr社製の振盪機にて水素圧(50psi、3.4×105Pa)下に2日間おいた。反応混合物をセライト濾過材の層を通して濾過し、濾過ケークをメタノールですすいだ。濾液を減圧濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈し、50%水酸化ナトリウムを加えて塩基性(pH14)にした後、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(40+Mカートリッジ、クロロホルム/CMAを用いて100:0から80:20の勾配で溶出)し、1−(4−クロロブチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン2.0gを明るい黄色の固体として得た。
パートB
下記の表に挙げた試薬(0.15mmol、1.5当量)を、1−(4−クロロブチル)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(29mg、0.10mmol)と炭酸カリウム(約55mg、0.40mmol)とをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、70℃(アミン)または85℃(フェノール)で約17時間加熱した。反応混合物を濾過し、真空遠心により濾液から溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例1177〜1191
パートA
1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(3g、12.5mmol、例9で説明したようにして調製)と、4−ブロモブチルフタルイミド(3.9g、13.7mmol)と、炭酸カリウム(5.2g、37.5mmol)との混合物に、DMF(50mL)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下にて60℃で攪拌しながら約18時間加熱した。反応混合物を濾過して過剰な炭酸カリウムを除去した。濾液を水で希釈した後、酢酸エチルで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、まず酢酸エチルで溶出した後、酢酸エチル中メタノールの勾配で溶出)し、2−{4−[4−アミノ−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−2−イル]ブチル}−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン2.0gを得た。
パートB
パートAで得られた物質をヒドラジン一水和物(1.1mL.5eq)およびエタノール(100mL)と合わせた。反応混合物を2時間還流加熱した後、一晩かけて自然に周囲温度まで冷ました。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、2−(4−アミノブチル)−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン0.8gを得た。
パートC
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、2−(4−アミノブチル)−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(31mg、0.10mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(約35μL、2当量)とをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、約16時間振盪した。それぞれの試験管に水2滴を加え、真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
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例1192〜1197
下記の表に挙げた試薬(0.12mmol、1.2当量)とカリウムtert−ブトキシド(THF中1Mを150μL、1.5eq)の溶液とを、1−(4−クロロブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(30mg、0.10mmol)をDMF(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、周囲温度で約65時間攪拌した(マグネチックスターラーバー)。塩酸溶液(1Nを300μL)と過酢酸(32wt%を57μL)とをそれぞれの試験管に加えた後、さらに3時間攪拌を続けた。真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
例1198
窒素雰囲気下で、1−(4−クロロブチル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(44mg、0.145mmol)とブタンチオール(19μL、0.174mmol)とをDMF(1.5mL)に入れた溶液にカリウムtert−ブトキシド(THF中1Mを218μL、1.5eq)を加えた。反応混合物を周囲温度で一晩攪拌した。過酢酸(32wt%を76μL)を加え、反応混合物を2時間攪拌した。1Nの塩酸を加えて反応混合物を酸性化(pH3)した後、固相抽出カートリッジ(ウォーターズ(Waters)、MCX 6cc)に仕込んだ。反応混合物を軽い窒素圧をかけてカートリッジに押し込み、画分1を得た。このカートリッジをメタノール(5mL)とアンモニア/メタノール(1Nを5mL)とで順次溶出し、それぞれ画分2と3を得た。真空遠心により溶媒を除去し、実測質量(M+H):389.1989の1−[4−(ブチルスルホニル)ブチル]−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを得た。
例1199
4−アミノ−1,2−ジエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−オール
Figure 0005296526
1,2−ジエチル−7−メトキシ−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(20mg、0.074mmol、例573で説明したようにして調製)の入ったバイアルにジクロロメタン(1mL)を入れた。反応混合物を0℃で5分間攪拌した。冷三臭化ホウ素(ジクロロメタン中1Mを370μL、0.37mmol)を滴下して加え、反応混合物を0℃で20分間攪拌した。氷浴を取り除き、反応混合物を約3時間攪拌した。溶媒を揮発させた。残渣をメタノール(2mL)および6Nの塩酸(500μL)と合わせた後、1時間攪拌した。6Mの水酸化ナトリウムを加えて混合物を塩基性にし、溶媒の一部を揮発させた。残渣をジクロロメタン(25mL)と水(25mL)とに分けた。層を分離した。水性層を揮発させ、黄色の固体を得た。この固体をメタノールに懸濁させた。メタノールを揮発させ、例71〜85で説明したようにして残渣を精製し、実測質量(M+H):257.1408の4−アミノ−1,2−ジエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−オールのトリフルオロアセテート塩を得た。
例1200
7−(ベンジルオキシ)−1,2−ジエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
4−アミノ−1,2−ジエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−オール(17mg、0.05mmol)が入ったバイアルに、クロロホルム(2mL)と炭酸セシウム(32.6mg、0.1mmol)とを入れ、混合物を周囲温度で5分間攪拌した。臭化ベンジル(6.54μL、0.055mmol)を加え、反応混合物を50℃で30分間攪拌した。LCMSによる分析を行ったところ、少量の生成物が形成されただけであることが分かった。クロロホルムを揮発させ、残渣をN,N−ジメチルアセトアミドに溶解させた。反応混合物を50℃で約1時間攪拌した。溶媒を揮発させ、例71〜85で説明したようにして残渣を精製し、実測質量(M+H):423.2190の7−(ベンジルオキシ)−1,2−ジエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンのトリフルオロアセテート塩を得た。
例1201および1202
4−アミノ−1,2−ジエチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−オール(17mg、0.05mmol)の入ったバイアルに、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)と炭酸セシウム(32.6mg、0.1mmol)とを入れ、混合物を周囲温度で5分間攪拌した。バイアルに下記の表に挙げた試薬(6.54μL、0.055mmol)を入れ、反応混合物を50℃で4時間攪拌した。溶媒を揮発させ、例71〜85で説明したようにして残渣を精製した。下記の表に、使用した試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
例1203〜1206
4−アミノ−2−エチル−1−(2−フェニルエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−7−イルトリフルオロメタンスルホネート(23mg、0.05mmol、例576で説明したようにして調製)の入ったバイアルに、下記の表に挙げたボロン酸(2.1eq、0.11mmol)とn−プロピルアルコール(720μL)とを入れた。このバイアル窒素でパージした。酢酸パラジウム(II)(1.12mg、10モル%)と、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(250μL)と、水(50μL)と、トリフェニルホスフィン(n−プロピルアルコール100μL中2.6mg(20モル%))とを順次加えた。反応混合物を攪拌しながら80℃で1時間加熱し、自然に周囲温度まで冷ました後、グラスウールのプラグで濾過した。このプラグを、n−プロピルアルコール、メタノール、ジクロロメタンで洗浄した。濾液を揮発させ、例71〜85で説明したようにして残渣を精製した。下記の表に、使用した試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
例1207〜1216
パートA
1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(2.4g、9.99mmol、例9で説明したようにして調製)と、炭酸カリウム(5.5g、39.9mmol)と、3−クロロヨードプロパン(1.2mL、11.0mmol)と、DMF(110mL)とを合わせ、40℃で一晩加熱した。反応混合物を水で希釈した後、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、減圧濃縮した。残渣をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィで2回精製(シリカゲル、酢酸エチルで溶出)し、2−(3−クロロプロピル)−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを得た。
パートB
下記の表に挙げた試薬(0.15mmol、1.5当量)を、2−(3−クロロプロピル)−1−(2−メチルプロピル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(32mg、0.10mmol)と炭酸カリウム(約55mg、0.40mmol)とをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、70℃(アミン)または85℃(フェノール)で約18時間加熱した。反応混合物を濾過し、真空遠心により濾液から溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
例1217〜1241
パートA
2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ピリジルボロン酸(11.37g、47.78mmol、例15で説明したようにして調製)と、n−プロパノール(80mL)と、1Mの塩酸(60mL)との混合物を、油浴中で80℃にて1時間加熱した後、自然に周囲温度まで冷ました。固体の炭酸ナトリウムを攪拌しながら加えて塩酸を中和し、次のステップでの塩基とした。
パートB
パートAで得られた混合物に、tert−ブチル2−(4−ブロモ−3−シアノ−1−プロピル−1H−ピラゾール−5−イル)エチルカルバメート(11.36g、31.84mmol、例51で説明したようにして調製)と、n−プロパノール(20mL)と、酢酸パラジウム(II)(143mg、0.64mmol)とを加えた。反応混合物を脱気し、窒素を3回バックフィルした後、100℃で2日間加熱した。反応混合物を自然に周囲温度まで冷まし、n−プロパノールを減圧除去した。残渣をクロロホルム(250mL)で希釈した、水で洗浄した(2×100mL)、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮した、明るい黄色の固体を得た。この物質をHORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中80:20CMA:クロロホルム0〜45%の勾配で溶出)し、明るい黄色の固体2.47gを得た。この物質をアセトニトリル(25mL)に懸濁させ、約15秒間超音波処理し、濾過することにより単離し、アセトニトリルですすぎ、乾燥させて、tert−ブチル2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,8−ナフチリジン−1−イル)エチルカルバメート2.25gを白色の固体として得た。
パートC
tert−ブチル2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,8−ナフチリジン−1−イル)エチルカルバメート(0.52g)をエタノール(10mL)に入れた懸濁液に、塩酸(エタノール中2.7Mを3mL)を加えた。混合物を80℃で約1時間加熱した後、減圧濃縮した。残渣を水(50mL)とジクロロメタン(30mL)とに分けた。層を分離した。水酸化アンモニウムを用いて水性層を塩基性にした後、ジクロロメタンで抽出(2×50mL)した。合わせた有機物をブライン(1×50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮して、粗生成物0.29gを白色の固体として得た。開始材料2.05gを利用して同じ反応を繰り返し、粗生成物1.18gを白色の固体として得た。2つのロットを合わせ、HORIZON HPFC系でのクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム中80:20CMA:クロロホルム20〜60%の勾配で溶出)し、1−(2−アミノエチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,8−ナフチリジン−4−アミン0.48gを白色の固体として得た。
パートD
下記の表に挙げた試薬(0.11mmol、1.1当量)を、1−(2−アミノエチル)−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]−1,8−ナフチリジン−4−アミン(26mg、0.10mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(約36μL、2当量)とをクロロホルム(2mL)に加えたものが入った試験管に入れた。試験管に蓋をして、約4時間振盪した。それぞれの試験管に水2滴を加え、真空遠心により溶媒を除去した。例71〜85で説明したようにして化合物を精製した。下記の表に、それぞれの試験管に加えた試薬、得られる化合物の構造、単離したトリフルオロアセテート塩について観察した正確な質量を示す。
Figure 0005296526
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Figure 0005296526
例1242
N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−1,1−ジメチルエチル]シクロプロピルアミド
Figure 0005296526
塩化シクロプロパンカルボニル(454 μL, 5.00 mmol)を、1-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(例64に記載したように調製した、595 mg, 2.00 mmol)およびトリエチルアミン(895μL, 6.4 mmol)をジクロロメタン(18 mL)に溶解した攪拌した溶液に加えた。当該溶液を、室温で15分間攪拌し、次に減圧下で濃縮して、黄色油を得、これをメタノール(20 mL)に溶解した。濃塩酸(4 mL)を、得られた溶液に加え、反応を、還流において20時間加熱し、室温に放冷した。水性炭酸ナトリウム(2M、15mL)を加え、メタノールを、減圧下で除去した。得られた混合物を、クロロホルムで4回抽出した。混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物(1.2 g)を、シリカカートリッジを用いてIFCにより精製し、続いてヘキサン中の35%酢酸エチル(50 mL)から再結晶させた。結晶を、濾過漏斗上で一晩乾燥し、次に真空下で98℃にて一晩乾燥して、463mgのN-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ [3,4-c]キノリン-1-イル)-1,1-ジメチルエチル]シクロプロピルアミドを白色固体として得た。融点192〜193℃。
MS (APCI) m/z 366 (M + H)+;
分析値C21H27N5Oについての計算値: C, 69.01; H, 7.45; N, 19.16. 観測値: C, 68.66; H, 7.46; N, 19.13.
例1243
N−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}シクロプロピルアミド
Figure 0005296526
例1242で説明した方法を利用して、塩化シクロプロパンカルボニルを用いて1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン(0.500 g, 1.60 mmol)(例590で説明したようにして調製)を処理し、最終生成物を単離し、精製して、267mgのN−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−1,1−ジメチルエチル}シクロプロピルアミドを白色固体として得る。融点180〜181℃。
MS (APCI) m/z 382 (M + H)+;
分析値C21H27N5O2についての計算値: C, 66.12; H, 7.13; N, 18.36. 観測値: C, 66.06; H, 7.48; N, 18.35.
例1244
1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン
Figure 0005296526
パートAにおいてシュウ酸プロピルヒドラジンの代わりにシュウ酸エチルヒドラジンを用いて、例 64のパートA〜Cに記載した方法を繰り返して、2-[3-(アミノカルボニル)-1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル]-1,1-ジメチルエチルカルバミン酸 tert-ブチルを得、これを75:25酢酸エチル:ヘキサンから再結晶させて、白色固体を得た。融点178〜180℃。
分析値C15H26N4O3についての計算値: C, 58.04; H, 8.44; N, 18.05. 観測値: C, 58.08; H, 8.72; N, 18.14.
次に、例64のパートD〜Gに記載した方法を用いて、2-[3-(アミノカルボニル)-1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル]-1,1-ジメチルエチルカルバミン酸tert-ブチルを1-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンに変換した。最終的な粗製の生成物(5.08 g)を、ヘキサン中の35%酢酸エチル (100 mL)と酢酸エチル (200 mL)との混合物から再結晶させた。母液を、減圧下で濃縮し、残留物を、IFC(シリカカートリッジ)により精製して、1-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンをベージュ色の固体として得た。融点234〜235℃。
MS (APCI) m/z 284 (M + H)+;
分析値C16H21N5についての計算値: C, 67.82; H, 7.47; N, 24.71. 観測値: C, 67.60; H, 7.38; N, 24.57.
例1245〜1251
例65で説明した方法を利用して、下記の表に挙げる酸クロリドで1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミンを処理し、下記の表に挙げる化合物を得ることができる。
Figure 0005296526
例 1252
N-[2-(4-アミノ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-1,1-ジメチルエチル]メタンスルホンアミド
Figure 0005296526
窒素雰囲気下で、1-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(609 mg, 2.15 mmol)をジクロロメタン(60 mL)に溶解した溶液を、0℃に冷却した。トリエチルアミン(326 mg, 3.22 mmol)および塩化メタンスルホニル(246 mg, 2.15 mmol)を、連続的に加えた。当該反応を、0℃で5時間攪拌し、次に放置してゆっくりと室温に加温し、一晩攪拌した。水を加え、水性層を分離し、クロロホルムで4回抽出した。混ぜ合わせた有機画分を、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物を、IFC(シリカカートリッジ)により精製し、続いてアセトニトリルから再結晶させた。結晶を、真空濾過漏斗上で一晩乾燥して、363 mgのN-[2-(4-アミノ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-1,1-ジメチルエチル]メタンスルホンアミドを白色固体として得た。融点229〜230℃。
MS (APCI) m/z 362 (M + H)+;
分析値C17H23N5O2Sについての計算値: C, 56.49; H, 6.41; N, 19.37. 観測値: C, 56.46; H, 6.77; N, 19.70.
例 1253
1-(4-クロロブチル)-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
5-(4-クロロブチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(163 g)を、例 19のパート Aに記載した手順の改変を用いて調製した。メチルヒドラジンを、シュウ酸エチルヒドラジンの代わりに用いた。すべての試薬を加えた後、反応混合物を、2時間の代わりに一晩攪拌した。ジクロロメタンを、ワークアップ手順の間抽出のために用い、混ぜ合わせた抽出物を乾燥しなかった。生成物を、暗い色の油として得、これを、例 46のパート Bの方法に従って処理して、5-(4-クロロブチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸を得た。
パート B
パート Aからのカルボン酸(0.666 mol)をジクロロメタン(1 L)およびDMF(0.5 mL)に溶解した溶液に、0℃で、塩化オキサリル(64.0 mL, 0.73 mol)を加えた。当該反応を、1時間周囲温度で攪拌した。HPLCによる分析により、出発物質の存在が示され、追加の塩化オキサリル(35 mL)を加えた。当該反応を、周囲温度で1時間攪拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、小さい容量のジクロロメタンに溶解し、濃水酸化アンモニウム(15M、888mL)にゆっくりと加え、約0℃に冷却した。当該反応を、周囲温度で2日間攪拌した。沈殿物が存在し、これを、濾過により単離し、水で洗浄した。濾液を、ジクロロメタンで抽出した。有機画分を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黄褐色固体を得、これを単離した沈殿物と混ぜ合わせて、103 gの5-(4-クロロブチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを得た。
パート C
5-(4-クロロブチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(39 g, 0.181 mol)およびトリエチルアミン(75 mL, 0.54 mol)をジクロロメタン(600 mL)に溶解した溶液を、約0℃に冷却し、無水トリフルオロ酢酸(31 mL, 0.22 mol)を加えた。当該反応を、1時間攪拌し、次に飽和水性塩化アンモニウム(50 mL)を加えた。混合物を、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。混ぜ合わせた有機画分を、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、暗い茶色の油としての5-(4-クロロブチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルとした。
パート D
酢酸カリウム(35.5 g, 0.362 mol)および臭素(12 mL, 0.235 mol)を、パート Cからの物質を酢酸(362 mL)に溶解した溶液に加え、反応を周囲温度で2時間攪拌した。LC/MSによる分析により、出発物質の存在が示され、追加の臭素(0.5当量)を加えた。反応を、さらに2時間攪拌し、再び不完全であると見出された。追加の臭素(0.5当量)を加え、反応を1時間攪拌した。水性重亜硫酸ナトリウム(1 mL)を加え、混合物を、これが無色になるまで攪拌した。酢酸を、減圧下で除去し、水を、残留物に加えた。得られた混合物を、ジクロロメタンで抽出した。混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物を、シリカゲルの栓を介して精製して(70:30ヘキサン:酢酸エチルで溶離させた)、51 gの4-ブロモ-5-(4-クロロブチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを暗い色の油として得た。
パート E
例 46のパートFに記載した方法を用いて、4-ブロモ-5-(4-クロロブチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(16.0 g, 60.0 mmol)および2-アミノフェニルボロン酸塩酸塩(20.8 g, 0.120 mol)をカップリングさせた。混合物を115℃で24時間加熱した後、これを、周囲温度に冷却し、シリカゲルの栓を介して濾過した(3:2クロロホルム/メタノールで溶離させた)。濾液を減圧下で濃縮し、エタノール(300 mL)に溶解した。塩化水素(エタノールに溶解した4M溶液45mL)を、溶液に加え、反応を還流において2時間加熱し、次に周囲温度に冷却した。沈殿物が生成し、これを濾過により単離し、エタノールで洗浄して、1-(4-クロロブチル)-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン塩酸塩を得た。濾液を減圧下で濃縮し、得られた固体を、ジクロロメタンおよび水に溶解した。溶液のpHを、50%水性NaOHを用いて14に上昇させ、同時に氷を加えることにより温度を0℃に保持した。層を分離し、水性層を追加のジクロロメタンで抽出し、有機層を混ぜ合わせ、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮して、暗い黄色の油状固体とした。残留物を、HORIZON HPFCシステムを用いたクロマトグラフィー(40+Mカートリッジ、クロロホルム中の0〜30%のCMAで溶離させた)により精製し、続いてアセトニトリルから再結晶させて、1-(4-クロロブチル)-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを得た。この固体を、明るい黄褐色結晶として精製した。融点188〜189℃。
MS (APCI) m/z 289 (M + H)+;
分析値C15H17ClN4についての計算値: C, 62.39; H, 5.93; N, 19.40. 観測値: C, 62.60; H, 5.99; N, 19.67.
例 1254
N-[4-(4-アミノ-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブチル]メタンスルホンアミド
Figure 0005296526
メタンスルホンアミド(1.5 g, 16.5 mmol)を、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散体、0.660g, 16.5mmol)をDMF(10 mL)に懸濁させた懸濁液に加え;反応を、5分間攪拌した。DMF (1 mL)中の1-(4-クロロブチル)-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(0.952 g, 3.3 mmol)およびヨウ化ナトリウム(123 mg, 0.825 mmol)を、連続的に加えた。反応を、80℃で4時間加熱し、周囲温度に放冷し、氷水(70 mL)中に注入した。得られた混合物を、ジクロロメタン(6 x 50 mL)で抽出し、混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、HORIZON HPFCシステムを用いたクロマトグラフィー(40+Mカートリッジ、先ずクロロホルム中の0〜30%のCMAで、第2にジクロロメタン中の5〜10%メタノールで溶離させた)により2回精製し、続いてアセトニトリルから再結晶させて、440 mgのN-[4-(4-アミノ-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブチル]メタンスルホンアミドを明るい黄褐色結晶として得た。融点188〜189℃。
MS (APCI) m/z 289 (M + H)+;
分析値C15H17ClN4についての計算値: C, 62.39; H, 5.93; N, 19.40. 観測値: C, 62.60; H, 5.99; N, 19.67.
例 1255
1-(4-クロロブチル)-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
5-(4-クロロブチル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(175 g)を、例 19のパート Aに記載した手順の改変を用いて調製した。ヒドロキシエチルヒドラジンを、シュウ酸エチルヒドラジンの代わりに用いた。すべての試薬を加えた後、反応混合物を、2時間の代わりに一晩攪拌した。
パート B
5-(4-クロロブチル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル (165 g, 0.600 mol)およびヨードメタン(187 mL, 3.00 mol)をTHF(1.2 L)に溶解した溶液を、0℃に冷却した。水素化ナトリウム(鉱油中60%分散体の28.8g、0.720mol)をゆっくりと加え、同時に温度を10℃より低く維持した。反応を、周囲温度に放置して加温し、一晩攪拌した。水性塩化アンモニウムおよび水を加え、混合物を、ジクロロメタンで抽出した。混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、5-(4-クロロブチル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを暗い茶色の油として得た。
パート C
パート Bからの物質をエタノール(500 mL)に溶解した溶液を、6Mの水性水酸化ナトリウム(200 mL, 1.20 mol)と混ぜ合わせ、反応を、周囲温度で5時間攪拌した。エタノールを、減圧下で除去し、残留物を、水と共に5分間攪拌した。溶液を、3Nの水性塩酸でpH4に調整し;沈殿物が生成した。混合物を、30分間攪拌し、次に沈殿物を、濾過により単離し、水で洗浄し、濾過漏斗上で2時間乾燥して、5-(4-クロロブチル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸を得、これをジクロロメタンに溶解した。得られた溶液を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次にパート Dにおいて用いた。
パート D
例 1253のパート Bに記載した方法の改変を、繰り返した。塩化オキサリルの第2の添加の後に、反応を、周囲温度で18時間攪拌した。水酸化アンモニウムとの反応を3時間攪拌した後、沈殿物を濾過により単離せず、混合物を、ジクロロメタンで数回抽出した。混ぜ合わせた抽出物を乾燥し、濾過し、濃縮して、5-(4-クロロブチル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを暗い色の油として得、これを例1253のパートCの方法に従って無水トリフルオロ酢酸で処理して、5-(4-クロロブチル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを暗い茶色の油として得た。
パート E
酢酸カリウム(193 g, 1.97 mol)および臭素(69 mL, 1.4 mol)を、パート Dからのカルボニトリルを酢酸(1 L)に溶解した溶液に加え、反応を、周囲温度で24時間攪拌した。LC/MSによる分析により、出発物質の存在が示され、追加の臭素(15 mL)を加えた。反応は再び、不完全であると見出された。追加の臭素(15 mL)を加え、次に反応を、例 1253のパート Dに記載したワークアップ手順に従って処理して、144 g の 4-ブロモ-5-(4-クロロブチル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを茶色油として得、これを精製せずに用いた。
パート F
2-アミノフェニルボロン酸塩酸塩(16.2 g, 93.5 mmol)、炭酸カリウム(42.5 g, 308 mmol), DME(333 mL), 水(166 mL), および4-ブロモ-5-(4-クロロブチル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(30 g, 93.5 mmol)を、フラスコ中で混ぜ合わせ、次にこれを3回排気し、窒素で満たした。次に、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.65 g, 0.94 mmol)を加え、反応を、110℃で1時間加熱した。HPLCによる分析により、出発物質の存在が示され、追加の2-アミノフェニルボロン酸塩酸塩(16.2 g, 93.5 mmol) およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.65 g, 0.94 mmol)を加えた。次に、反応を、一晩還流において加熱し、周囲温度に放冷した。水(30 mL)を加え、混合物を、酢酸エチルで抽出した。混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、CELITE濾過剤の層を通して濾過し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の25%酢酸エチルおよびヘキサン中の75%酢酸エチルで連続的に溶離させた)により精製して、18 gの4-(2-アミノフェニル)-5-(4-クロロブチル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルをえび茶色の油として得た。
パート G
塩化アセチル(15 mL, 216 mmol)を、0℃でエタノール(170 mL)に加えた。パート Fからの物質をエタノール(100 mL)に溶解した溶液を加え、得られた溶液を、2時間還流において加熱し、一晩周囲温度に放冷した。エタノールを減圧下で除去した。残留物をジクロロメタン(100 mL)で希釈し、氷および50% w/wの水性水酸化ナトリウムを加えてpH 12に調整した。水性画分を、ジクロロメタン (3 x 100 mL)で抽出し、混ぜ合わせた有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、半固体を得た。当該半固体を、ジエチルエーテルで粉末にし、濾過により単離して、10 gの1-(4-クロロブチル)-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを得た。生成物の小さい部分を、アセトニトリルから再結晶させて、白色結晶を得た。融点156〜157℃。
MS (APCI) m/z 333 (M + H)+;
分析値C17H21ClN4Oについての計算値: C, 61.35; H, 6.36; N, 16.83. 観測値: C, 61.51; H, 6.65; N, 17.01.
例 1256
N-{4-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]ブチル}メタンスルホンアミド
Figure 0005296526
例 1254に記載した方法を用いて、1-(4-クロロブチル)-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(1.1 g, 3.3 mmol)を、水素化ナトリウムで前処理したメタンスルホンアミドで、ヨウ化ナトリウムの存在下で処理した。粗製物を、HORIZON HPFCシステムを用いたクロマトグラフィー(40+Mカートリッジ、クロロホルム中の0〜30%CMAで溶離させた)により、続いてアセトニトリルからの再結晶により精製して、600 mgのN-{4-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]ブチル}メタンスルホンアミドを白色結晶として得た。融点159〜161℃。
MS (APCI) m/z 392 (M + H)+;
分析値C18H25N5O3Sについての計算値: C, 55.22; H, 6.44; N, 17.89. 観測値: C, 55.40; H, 6.33; N, 18.13.
例 1257
N-[3-(4-アミノ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)プロピル]メタンスルホンアミド 塩酸塩
Figure 0005296526
N-[3-(4-アミノ-2-tert-ブチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)プロピル]メタンスルホンアミド(例 584, 0.410 g, 1.37 mmol), 臭化水素(水に溶解した48%溶液0.7 mL, 13.7 mmol)およびアセトニトリル(7 mL)の混合物を、周囲温度で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物を水に溶解し、50% w/wの水性 水酸化ナトリウムで処理した。得られた溶液を、ジクロロメタンで洗浄し、次に濃塩酸を加えてpH 4に調整した。生成した沈殿物を、濾過により単離し、濾過漏斗上で乾燥して、0.39 gのN-[3-(4-アミノ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)プロピル]メタンスルホンアミド塩酸塩を白色粉末として得た。融点>250℃。
MS (APCI) m/z 320 (M + H)+;
分析値C14H17N5O2S・H2O・HClについての計算値: C, 44.98; H, 5.39; N, 18.73. 観測値: C, 44.88; H, 5.27; N, 18.57.
例 1258
1-(4-アミノ-2-ブチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン-2-オール
Figure 0005296526
パート A
ナトリウムtert-ブトキシド(23.0 g, 0.240 mol)およびエタノール(200 mL)の混合物を、0℃で30分間攪拌した;固体のほとんどが溶解した。シュウ酸ジエチル(32.6 mL, 0.240 mol)および4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン(25.0 mL, 0.200 mol)の混合物をゆっくりと加え、反応を、10分間0℃で攪拌し、その後酢酸(100 mL)を加えた。当該反応を、周囲温度に加温し、10分間攪拌した。酢酸カリウム(29.4 g, 0.300 mol)およびシュウ酸ブチルヒドラジン(30.0 g, 0.200 mol)を、連続的に加えた。当該反応を、周囲温度で一晩攪拌し、酢酸を減圧下で除去した。残留物を、50% w/w水性水酸化ナトリウムを加え、同時に氷を加えて温度を0℃に維持してpH 14に調整した。混合物をジクロロメタンで抽出し;混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物を、HORIZON HPFCシステム上でのクロマトグラフィー(65+M カートリッジ、ヘキサン中の0〜70%酢酸エチルで溶離させた)により精製して、26 gの1-ブチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを黄色油として得た。
パート B
1-ブチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(26 g, 97 mmol)およびアンモニア(メタノールに溶解した7N溶液160 mL)を、ステンレススチール反応器中で42時間150℃にて加熱し、周囲温度に放冷した。揮発性物質を減圧下で除去して、1-ブチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを黒色油として得、これを例1253のパート Cの方法の改変に従って無水トリフルオロ酢酸(40 mL, 289 mmol)およびトリエチルアミン(53 mL, 386 mmol)で処理して、トリフルオロ酢酸2-(1-ブチル-3-シアノ-1H-ピラゾール-5-イル)-1,1-ジメチルエチルを暗い茶色の油として得た。無水トリフルオロ酢酸との反応を、3時間攪拌した。
パート C
炭酸カリウム(20 g, 145 mmol)を、パート Bからのトリフルオロ酢酸塩をエタノール(192 mL)および水(57 mL)に溶解した溶液に加え、混合物を、2時間周囲温度で攪拌し、次に濾過して固体を除去した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物を、ジクロロメタンと水との間で分別した。水性画分を、ジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせた有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物を、HORIZON HPLCシステム上のクロマトグラフィー(60Iカートリッジ、ヘキサン中の0〜50%酢酸エチルで溶離させた)により精製して、18 gの1-ブチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを黄色油として得た。
パート D
例1〜4のパート Fに記載した方法を用いて、1-ブチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(18 g, 81 mmol)を酢酸カリウム(16.7 g, 171 mmol)および臭素(4.6 mL, 89 mmol)で処理した。酢酸を減圧下で除去した後に、残留物を、ジクロロメタン(100 mL)で希釈し、50% w/w水性水酸化ナトリウムおよび氷を加え、同時に温度を0℃に維持してpH 12に調整した。得られた混合物を、ジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(60Iカートリッジ、ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルで溶離させた)により精製して、13 g の 1-ブチル-4-ブロモ-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを黄色油として得た。
パート E
例 1255のパート Hに記載した方法の改変を用いて、1-ブチル-4-ブロモ-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(2.7 g, 9.2 mmol)を処理した。2当量の2-アミノフェニルボロン酸塩酸塩(3.2 g, 18.4 mmol)および2 mol%のジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.126 g, 0.18 mmol)を、反応の開始時に加え、反応を、還流において5時間加熱した。粗製の生成物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(40+Mカートリッジ、ヘキサン中の0〜50%の酢酸エチルで溶離させた)により精製して、4-(2-アミノフェニル)-1-ブチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを得た。
パート F
例 1255のパート Gに記載した方法を用いて、パート Eからの物質を、反応を3時間還流において加熱した点を改変して処理した。粗製の生成物を、例 1256に記載した方法に従ってクロマトグラフィーおよび再結晶により精製して、210 mgの1-(4-アミノ-2-ブチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン-2-オールを白色結晶として得た。融点171〜172℃。
MS (APCI) m/z 313 (M + H)+;
分析値C18H24N4Oについての計算値: C, 69.20; H, 7.74; N, 17.93. 観測値: C, 69.00; H, 8.07; N, 18.13.
再結晶からの母液を濃縮して、追加の0.78 g の生成物を得た。
例 1259
1-(4-アミノ-2-ブチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン-2-オール
Figure 0005296526
例 586に記載した方法を用いて、酸化白金(IV)(0.78 g)およびトリフルオロ酢酸 (20 mL)の存在下で、1-(4-アミノ-2-ブチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン-2-オール(0.78 g, 2.5 mmol)を水素化し、生成物を精製して、0.21 gの1-(4-アミノ-2-ブチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン-2-オールを乳白色結晶として得た。融点130℃。
MS (APCI) m/z 317 (M + H)+;
分析値C18H28N4O・0.12 H2Oについての計算値: C, 67.86; H, 8.93; N, 17.58. 観測値: C, 67.54; H, 9.15; N, 17.57.
例 1260
1-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2-メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
パート A
例1258のパート Aに記載した方法を、シュウ酸ブチルヒドラジンの代わりにヒドロキシエチルヒドラジン(13.5 mL, 0.200 mol)を用いて繰り返した。粗製の生成物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(65+Mカートリッジ、ヘキサン中の0〜70%の酢酸エチル、続いて酢酸エチルで溶離させた)により精製して、24gの1-(2-ヒドロキシエチル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを暗い黄色の油として得た。
パート B
1-(2-ヒドロキシエチル)-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(24.6 g, 95.9 mmol)をTHF(191 mL)に溶解した溶液を、0℃に冷却した。水素化ナトリウム(鉱油中60%分散体4.6 g、110 mmol)を加え、ヨードメタン(6.6 mL, 105 mmol)を、10分間にわたり滴加した。反応を、周囲温度に放置して加温し、6時間攪拌した。例 1255のパート Bに記載したワークアップ手順を繰り返して、5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを明るい茶色の油として得た。
パート C
例 1258のパート Bに記載した方法を用いて、パート Bからの物質をアンモニア(メタノールに溶解した7N溶液160 mL)、続いて無水トリフルオロ酢酸(60 mL, 287 mmol)で処理して、トリフルオロ酢酸2-[3-シアノ-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-5-イル]-1,1-ジメチルエチルを得た。
パート D
例1258のパート Cに記載した方法を用いて、 パート Cからのトリフルオロ酢酸塩を、反応を一晩攪拌した点で改変して処理した。生成物5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを、粗製の生成物を精製しなかった点で改変して、例 1258のパート Dに記載した方法に従って処理した。4-ブロモ-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(10 g)を、黄色油として得た。
パート E
例1258のパートEおよびFに記載した方法を、4-ブロモ-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(7.0 g, 23 mmol)を出発物質として用いて繰り返して、2.0 gの1-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2-メチルプロパン−2−オールを黄褐色結晶として得た。融点171〜172℃。
MS (APCI) m/z 315 (M + H)+;
分析値C17H22N4O2についての計算値: C, 64.95; H, 7.05; N, 17.82. 観測値: C, 64.79; H, 6.99; N, 17.89.
最終生成物の再結晶からの母液を濃縮して、追加の物質を得た。
例 1261
1-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2-メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
例 586に記載した方法を用いて、1-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2-メチルプロパン−2−オール(1.75 g, 5.5 mmol)を、 酸化白金(IV)(1.5 g)およびトリフルオロ酢酸(20 mL)の存在下で水素化し、再結晶の前に生成物をまたアセトニトリルで粉末にした点で改変して、生成物を精製した。1-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2-メチルプロパン−2−オール(1.0 g)を、白色結晶として得た。融点163〜165℃。
MS (APCI) m/z 319 (M + H)+;
分析値C17H26N4O2についての計算値: C, 64.13; H, 8.23; N, 17.6. 観測値: C, 64.01; H, 8.37; N, 17.74.
例 1262
1-[4-アミノ-2-(2-ヒドロキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2-メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
窒素雰囲気の下で、三臭化ホウ素(ジクロロメタンに溶解した1M溶液6 mL)を、1-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2-メチルプロパン−2−オール(0.500 g, 1.59 mmol)をジクロロメタン(8 mL)に溶解した溶液に加え、反応を、4時間攪拌した。ジクロロメタンを減圧下で除去し、残留物を、エタノールと3Nの塩酸との混合物に溶解した。7Nのアンモニアをメタノールに溶解した溶液を加え、次に溶媒を、減圧下で除去した。アンモニアでの処理および濃縮を、さらに2回繰り返した。粗製の生成物を、HORIZON HPFCシステムを用いたクロマトグラフィー(40+M カートリッジ、クロロホルム中の0〜30%のCMAで溶離させた)、続いてアセトニトリルでの粉末化およびアセトニトリルからの再結晶により精製して、115mgの1-[4-アミノ-2-(2-ヒドロキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2-メチルプロパン−2−オールを白色結晶として得た。融点196〜198℃。
MS (APCI) m/z 301 (M + H)+;
分析値C16H20N4Oについての計算値: C, 63.98; H, 6.71; N, 18.65. 観測値: C, 64.05; H, 6.97; N, 18.82.
例 1263
1-(7-アミノ-2-エチル-5-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン−3-イル)-2-メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
パート A
例 1258のパート Aに記載した方法を、シュウ酸ブチルヒドラジンの代わりにシュウ酸エチルヒドラジン(100 g, 666 mmol)を用いて繰り返した。粗製の生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(1.6 kg, ヘキサン中の30%の酢酸エチルおよび酢酸エチルで連続的に溶離させた)により精製して、75 gの1-エチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを得た。
パート B
例 1258のパート Bに記載した方法を用いて、パート Aからの物質をアンモニア(メタノールに溶解した7N溶液500 mL)、続いて無水トリフルオロ酢酸(132 mL, 936 mmol)およびトリエチルアミン(174 mL, 1.25 mol)で処理して、トリフルオロ酢酸2-(3-シアノ-1-エチル-1H-ピラゾール−5-イル)-1,1-ジメチルエチルを得た。
パート C
例 1258のパート Cに記載した方法を用いて、パート Bからのトリフルオロ酢酸塩を炭酸カリウム(65 g, 470 mmol)で処理した。粗製の生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(600 g, ヘキサン中の30%の酢酸エチルおよびヘキサン中の50%の酢酸エチルで連続的に溶離させた)により精製して、44 gの1-エチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを暗い黄色の油として得た。
パート D
一塩化ヨウ素をジクロロメタンに溶解した溶液(2 M, 10.8 mL、21.6 mmol)を、1-エチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(2.0 g, 10.3 mmol), ジクロロメタン(17 mL)および新たに粉砕した炭酸カリウム(2.9 g, 22 mmol)の混合物に加えた。反応を、18時間攪拌した。例 588のパート Dに記載したワークアップおよび精製手順を繰り返して、1.8 gの1-エチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを白色固体として得た。
パート E
窒素雰囲気の下で、1-エチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(900 mg, 2.81 mmol), プロパルギルトリメチルシラン(0.8 mL, 5.6 mmol), ヨウ化銅(I)(107 mg, 0.562 mmol), ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(197 mg, 0.281 mmol), トリエチルアミン(1.2 mL, 8.4 mmol)およびアセトニトリル(14 mL)を混ぜ合わせ、次に還流において5時間加熱した。反応混合物を、周囲温度に冷却し、酢酸エチルで希釈し、次にシリカゲルの層を通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(40+M カートリッジ、ヘキサン中0〜80%の勾配の酢酸エチルで溶離させた)により精製して、1-エチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-4-(3-トリメチルシリルプロプ-1-イニル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを黄色油として得た。
パート F
例 588のパート Fに記載した方法を用いて、反応を48時間加熱した点で改変して、パート Eからの物質をアンモニア (メタノールに溶解した7N溶液30 mL)で処理した。例 588のパートFに記載した方法に従ってクロマトグラフィー精製した後、生成物をアセトニトリルから再結晶させて、40 mg の 1-(7-アミノ-2-エチル-5-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン−3-イル)-2-メチルプロパン−2−オール を黄色結晶として得た。融点134〜135℃。
MS (APCI) m/z 249 (M + H)+;
分析値C13H20N4Oについての計算値: C, 62.88; H, 8.12; N, 22.56. 観測値: C, 62.86; H, 8.03; N, 22.62.
例1264〜1273
パート A
例 51のパートA〜Hに記載した方法に従って調製した1-(2-アミノエチル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン二塩酸塩を、pH13において水性 水酸化ナトリウムと共に攪拌した。混合物を、塩酸を加えてpH 8に調整し、得られた混合物を、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を、減圧下で濃縮して、1-(2-アミノエチル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを得た。
パート B
窒素雰囲気の下で、1-(2-アミノエチル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(1.0当量)およびトリエチルアミン(3.0当量)をクロロホルムに溶解した溶液(出発物質は0.008 Mの濃度においてである)を、0℃に冷却し、以下の表からの試薬(1.0当量)をクロロホルムに溶解した溶液を加えた。反応を、2〜4時間の間にわたり攪拌し、次に減圧下で濃縮した。いくつかの例において、残留物を、水と混合し、クロロホルムまたはジクロロメタンで2回抽出した。次に、混ぜ合わせた抽出物を、減圧下で濃縮した。各々の例について、残留物を、INTELLIFLASHシステム(クロロホルム中のCMAまたはクロロホルム中のメタノールのいずれかの勾配で溶離させた)を用いて、1回または2回クロマトグラフィーにより精製した。純粋な生成物を、75℃〜90℃にて一晩真空オーブン中で乾燥して、以下の表に示す生成物を得た。追加の精製方法および各々の化合物についての分析データを、以下の表に示す。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例1264:反応を、0.3Mの濃度における出発物質を用いて行った。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4当量)を、トリエチルアミンの代わりに用いた。クロマトグラフィー画分を、小さい容積に濃縮し、ヘキサンを加えて、沈殿物を生成した。沈殿物を、濾過により採集し、上記のように乾燥して、N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]シクロプロパンカルボキサミドを白色粉末として得た。融点215〜217℃。
MS (APCI) m/z 338 (M + H)+;
分析値C19H23N5O1についての計算値: C,67.63; H, 6.87; N, 20.76. 観測値: C, 67.30; H, 6.73; N, 20.51.
例1265:N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]-N'-イソプロピル尿素を、白色固体として得た。融点197.0〜198.0℃。
MS (APCI) m/z 355 (M + H)+;
分析値C19H26N6 O1についての計算値: C,64.38; H, 7.39; N, 23.71. 観測値: C, 64.06; H, 7.65; N, 23.73.
例1266:クロマトグラフィー画分を、小さい容積に濃縮し、ヘキサンを加えて、沈殿物を生成した。沈殿物を、濾過により採集し、パートBにおいて前に記載したように乾燥して、N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]-N'-(3,4-ジフルオロフェニル)尿素を白色粉末として得た。融点211〜212℃。
MS (APCI) m/z 425 (M + H)+;
分析値C22H22F2N6O1についての計算値: C,62.25; H, 5.22; N, 19.8. 観測値: C, 61.90; H, 5.08; N, 19.57.
例1267:N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]ニコチンアミドを、白色粉末として得た。融点219.0〜221.0℃。
MS (APCI) m/z 375 (M + H)+;
分析値C21H22N6 O1についての計算値: C,67.36; H, 5.92; N, 22.44. 観測値: C, 67.08; H, 5.84; N, 22.32.
例1268:N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]アセトアミドを、白色粉末として得た。融点185.0〜186.0℃。
MS (APCI) m/z 312 (M + H)+;
分析値C17H21N5 O1についての計算値: C,65.57; H, 6.80; N, 22.49. 観測値: C, 65.42; H, 6.70; N, 22.69.
例1269:生成物を乾燥した後、これを、2Mの炭酸ナトリウムに溶解し、得られた溶液を、クロロホルムで2回抽出した。混ぜ合わせた抽出物を、小さい容積に濃縮し、ヘキサンを加えて、沈殿物を生成した。沈殿物を、濾過により採集し、パートBにおいて前に記載したように乾燥して、 N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]プロパンアミドを乳白色固体として得た。融点184.0〜185.0℃。
MS (APCI) m/z 326 (M + H)+;
分析値C18H23N5O1についての計算値: C,64.44; H, 7.24; N, 20.88. 観測値: C, 64.13; H, 6.91; N, 20.94.
例1270:例 1269について記載した追加の精製方法を繰り返して、N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]メタンスルホンアミドを白色粉末として得た。融点187.0〜188.0℃。
MS (APCI) m/z 355 (M + H)+;
分析値C16H21N5O2S1についての計算値: C,55.31; H, 6.09; N, 20.16. 観測値: C, 55.05; H, 6.22; N, 20.13.
例1271:上記のパート Bに記載したように、生成物をクロマトグラフィーにより2回精製した後、これを、アセトニトリルから再結晶させた。結晶を、真空オーブン中で2日間90℃で乾燥して、N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]-N'-エチル尿素を白色粉末として得た。融点206.0〜207.0℃。
MS (APCI) m/z 341 (M + H)+;
分析値C18H24N6O1についての計算値: C,63.51; H, 7.11; N, 24.69. 観測値: C, 63.58; H, 6.89; N, 24.78.
例1272:例 1269について記載した追加の精製方法を、繰り返した。沈殿物を乾燥する前に、これを、HORIZON HPFCシステムを用いたクロマトグラフィー(クロロホルム中の0%〜15%のメタノールで溶離させた)により精製した。次にこれを、上記のパート Bに記載したようにして乾燥して、N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]-N'-(4-フルオロフェニル)尿素を白色固体として得た。融点201.0〜202.0℃。
MS (APCI) m/z 407 (M + H)+;
分析値C22H23F1N6O1についての計算値: C,65.01; H, 5.70; N, 20.68. 観測値: C, 64.64; H, 5.72; N, 20.63.
例1273:ワークアップ手順の間に、生成物の多くが水性層中に残留することが、決定された。水性層を、2M水性炭酸ナトリウムを加えてpH 9に調整し、次にジクロロメタンで3回抽出した。混ぜ合わせた抽出物を、小さい容積に濃縮し、ヘキサンを加えて、沈殿物を生成した。沈殿物を、濾過により採集し、パートBにおいて前に記載したように乾燥して、2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチルカルバミン酸エチルを明るい黄色の固体として得た。融点143〜144℃。
MS (APCI) m/z 342 (M + H)+;
分析値C18H23N5O2についての計算値: C,63.32; H, 6.79; N, 20.51. 観測値: C, 62.98; H, 6.84; N, 20.37.
例 1274
N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]-4-フルオロベンズアミド
Figure 0005296526
窒素雰囲気の下で、1-(2-アミノエチル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(0.250 g, 0.928 mmol), トリエチルアミン(0.30 g, 3.0 mmol), および塩化4-フルオロベンゾイル(0.18 g, 1.1 mmol)をジクロロメタン(7 mL)に溶解した溶液を、2時間攪拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物を、メタノールに溶解し、1 Nの塩酸を加えた。反応を、室温で3日間攪拌し、次に一晩還流において加熱した。沈殿物が存在し、これを、濾過により単離し、2 M水性炭酸ナトリウムと共に攪拌した。得られた混合物を、ジクロロメタンで抽出した。次に、混ぜ合わせた抽出物を、減圧下で濃縮した。残留物を、INTELLIFLASHシステム(クロロホルム中の0%〜30%のCMAで溶離させた)を用いてクロマトグラフィーにより精製した。純粋な生成物を、真空オーブン中で一晩90℃で乾燥して、N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]-4-フルオロベンズアミドを白色粉末として得た。融点198〜199℃。
MS (APCI) m/z 392 (M + H)+;
分析値C22H22FN5Oについての計算値: C, 67.50; H, 5.66; N, 17.89. 観測値: C, 67.20; H, 6.01; N, 18.10.
例 1275
1-[2-(1,1-ジオキシドイソチアゾリジン-2−イル)エチル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
窒素雰囲気の下で、1-(2-アミノエチル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(0.228 g, 0.848 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.604 mL, 3.39 mmol)をクロロホルム(6.67 mL)に溶解した溶液を、0℃に冷却した。塩化3-クロロプロパンスルホニル(0.113 mL, 0.933 mmol)をクロロホルム(10 mL)に溶解した溶液を加えた。HPLCによる分析により、反応は進行していないことが示された。N-メチルピロリドン(12 mL)を加え、反応は完了に向かった。溶媒を、減圧下で除去して、N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]-3-クロロプロパン-1-スルホンアミドを得た。
パート B
窒素雰囲気の下で、パート Aからの物質および1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク-7-エン(0.161 g, 1.1 mmol)をDMF(2.5 mL)に溶解した溶液。反応を、室温で一晩攪拌した。溶媒を、減圧下で除去し、残留物を、INTELLIFLASHシステム(クロロホルム中の0%〜40%のCMAで溶離させた)を用いてクロマトグラフィーにより2回精製した。クロマトグラフィー画分を、小さい容積に濃縮し、ヘキサンを加えて、沈殿物を生成した。沈殿物を、濾過により採集し、真空オーブン中で一晩90℃で乾燥して、1-[2-(1,1-ジオキシドイソチアゾリジン-2−イル)エチル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色粉末として得た。融点201〜202℃。
MS (APCI) m/z 374 (M + H)+;
分析値C18H23N5O2Sについての計算値: C,57.89; H, 6.21; N, 18.75. 観測値: C, 57.78; H, 6.51; N, 18.56.
例 1276
(4-アミノ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)メタノール
Figure 0005296526
パート A
ピリジン(40 mL, 492 mmol)を、一部で、インドール(48 g, 410 mmol)をジエチルエーテル(820 mL)に溶解した冷却した溶液(0 °C)に加えた。クロロオキソ酢酸エチル(50 mL, 451 mmol)を、滴加した。得られた懸濁液を、20時間にわたり周囲温度に放置して加温した。固体を、濾過により単離し、ジエチルエーテルで洗浄した。固体を、水(1 L)と混ぜ合わせ、1時間攪拌し、次に濾過により単離して、75 gの(1H-インドール-3−イル)(オキソ)酢酸エチルを得た。
パート B
塩化アセチル(19 mL, 273 mmol), 酢酸(30 mL), およびシュウ酸エチルヒドラジン(41 g, 272 mmol)を、1H-インドール-3-イル(オキソ)酢酸メチル(37 g, 180 mmol)をエタノール(910 mL)に懸濁させた懸濁液に連続的に加えた。反応混合物を、還流において18時間加熱し、周囲温度に冷却し、減圧下で小さい容積に濃縮した。ジクロロメタン(100 mL)および氷を加え、混合物を、50% w/wの水酸化ナトリウムを加えてpH 14に調整した。沈殿物が生成した。ジクロロメタンを減圧下で除去し、沈殿物を、濾過により単離し、高温アセトニトリルで粉末にし、濾過により単離して、26 gの2-エチル-2,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-オンを黄褐色固体として得た。
パート C
窒素雰囲気の下で、2-エチル-2,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-オン(10 g, 46.8 mmol), N,N,N,N-テトラメチルエチレンジアミン(31 mL), およびTHF(520 mL)の混合物を、0℃に冷却した。n-ブチルリチウムをヘキサンに溶解した溶液(2.5 M、56 mL)を、滴加した。添加が完了した後に、反応混合物を、5分間攪拌し、次にDMF(72 mL)を滴加した。反応混合物を、周囲温度に加温し、1時間攪拌した。1 Nの塩酸を加え、反応混合物を、1時間攪拌した。反応混合物を、最初の容積の約半分に減圧下で濃縮し、次に水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次に減圧下で濃縮して、暗い黄色の油を得た。当該油を、アセトニトリルと混ぜ合わせ、20分間攪拌した。明るい黄色の固体を、濾過により単離して、4 gの2-エチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-1-カルバルデヒドを黄色粉末として得た。追加の3 gの物質を、母液から単離した。
パート D
2-エチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-1-カルバルデヒド(1.0 g, 4.1 mmol)を、オキシ塩化リン(4 mL)と混ぜ合わせ、90℃で10分間加熱した。LCMSによる分析により、少量のトリクロロ種を有する所望の生成物が示され、ここで塩化物は、4-ヒドロキシ基およびアルデヒドを置換して、1つの原子に同種原子が2つ結合した二塩化物基が得られた。反応混合物を、周囲温度に冷却し、水酸化アンモニウム(50 mL)と氷との混合物中に注入し、次に20分間攪拌した。固体を、濾過により単離し、風乾して、黄褐色固体を得た。
パート E
水素化ホウ素ナトリウム(310 mg)を、パート Dからの物質をメタノール(20 mL)に懸濁させた懸濁液に、20分にわたり分割して加えた。反応を、30分間攪拌し;沈殿物が存在した。沈殿物を、濾過により単離し、真空濾過漏斗上で乾燥して、(4-クロロ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)メタノールを得た。
パート F
パート Eからの物質を、アンモニア(メタノールに溶解した7N溶液50 mL)と混ぜ合わせ、反応を、圧力容器中で18時間150℃で加熱し、室温に放冷し、さらに0℃に冷却した。沈殿物が存在し、これを濾過により単離し、小さい容量のメタノールで洗浄し、アセトニトリルとメタノールとの混合物から再結晶させて、0.19 gの(4-アミノ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)メタノールを金色の結晶として得た。融点255〜256℃。
MS (APCI) m/z 243 (M + H)+;
分析値C13H14N4Oについての計算値: C, 64.45; H, 5.82; N, 23.12. 観測値: C, 64.31; H, 5.66; N, 23.14.
例1277〜1281
パート A
塩化アセチル(2当量), 酢酸(1H-インドール-3-イル(オキソ)酢酸メチルが6Mの濃度においてである), および以下の表に示すヒドラジンまたはヒドラジン塩(1.5当量)を、1H-インドール-3-イル(オキソ)酢酸メチルをエタノールに懸濁させた0.2M懸濁液に連続的に加えた。反応混合物を、還流において18時間加熱した。反応混合物を、周囲温度に冷却し、所要に応じてさらに0℃に冷却して、沈殿物を生成した。例1278および1281について、アセトニトリルを、反応溶媒のほとんどを減圧下で除去して沈殿物の生成をもたらした後に加えた。生成物を、以下の表に示す方法に従って精製した。
パート B
パート Aからの物質をオキシ塩化リンに溶解した0.3 M溶液を、90℃で30分間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、水酸化アンモニウム(50 mL)と氷との混合物中に注入し、次に20分〜1時間攪拌した。固体を、濾過により単離し、風乾した。例1278について、反応を、還流において3時間加熱し、水酸化アンモニウム混合物を、ジクロロメタンで抽出した。混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(40+Mカラム、クロロホルム中の0%〜30%のCMAで溶離させた)により精製し、高度の真空の下で乾燥した。
パート C
パート Bからの物質を、アンモニア(メタノールに溶解した7N溶液)と混ぜ合わせ、反応を、圧力容器中で18〜24時間150℃で加熱し、室温に放冷した。以下の表は、生成物の構造を示す。生成物の単離および精製を、以下の表に示す。
Figure 0005296526
例1277:室温に冷却することにより、沈殿物が生成した。当該沈殿物を、濾過により単離し、9:1アセトニトリル:メタノールから再結晶させて、2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを黄褐色結晶として得た。融点218〜219℃。
MS (APCI) m/z 199 (M + H)+;
分析値C11H10N4についての計算値: C, 66.65; H, 5.08; N, 28.26. 観測値: C, 66.70; H, 5.13; N, 28.22.
例1278:溶媒を、減圧下で除去し、残留物を、ジクロロメタンおよび水で分別した。水性層を、ジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせた有機画分を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、白色固体を得た。当該固体を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(40+Mカラム、クロロホルム中の0%〜30%のCMAで溶離させた)、続いてアセトニトリルからの再結晶により精製して、2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色結晶として得た。融点240〜241℃。
MS (APCI) m/z 213 (M + H)+;
分析値C12H12N4についての計算値: C, 67.91; H, 5.70; N, 26.40. 観測値: C, 67.69; H, 5.80; N, 26.60.
例1279:結晶が、室温に冷却することにより生成し、結晶を、高温メタノールに溶解し、INTELLIFLASHシステムを用いたクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中の0%〜30%のCMAで溶離させた)、続いてアセトニトリルとメタノールとの混合物からの再結晶により精製して、2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを無色針状結晶として得た。融点225〜227℃。
MS (APCI) m/z 227 (M + H)+;
分析値C13H14N4についての計算値: C, 69.00; H, 6.24; N, 24.76. 観測値: C, 69.24; H, 6.27; N, 25.04.
例1280:結晶が、室温に冷却することにより生成し、結晶を、高温メタノールに溶解し、INTELLIFLASHシステムを用いたクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中の0%〜30%のCMAで溶離させた)、続いてアセトニトリルからの再結晶により精製して、2-ブチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンをピンク色結晶として得た。融点194〜195℃。
MS (APCI) m/z 241 (M + H)+;
分析値C14H16N4についての計算値: C, 69.97; H, 6.71; N, 23.31. 観測値: C, 69.92; H, 6.74; N, 23.49.
例1281:0℃に冷却することにより、沈殿物が生成した。沈殿物の一部を、アセトニトリルから再結晶させて、2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを黄褐色結晶として得た。融点230〜231℃。
MS (APCI) m/z 243 (M + H)+;
分析値C13H14N4Oについての計算値: C, 64.45; H, 5.82; N, 23.12. 観測値: C, 64.43; H, 5.93; N, 23.02.
例 1282
2-(4-アミノ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-2−イル)エタノール
Figure 0005296526
2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを、三臭化ホウ素で処理して、2-(4-アミノ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-2−イル)エタノールを得た。
分析値C12H12N4Oについての計算値: C, 63.15; H, 5.30; N, 24.55. 観測値: C, 63.06; H, 5.27; N, 24.69.
例 1283
1-(4-アミノ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,7]ナフチリジン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
4-ブロモ-1-エチル-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(例 62のパートA〜F)(1.36 g, 5.00 mmol), 3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン-4-イルボロン酸(例 610)(2.38 g, 10.0 mmol), 炭酸カリウム(1.04 g, 7.50 mmol), DME(16 mL), 水(8 mL), およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.0175 g, 0.025 mmol)を、フラスコ中で混ぜ合わせ、次にこれを、3回排気し、窒素で充填した。反応を、95℃で2日間加熱した。水を加え、水性層を分離し、クロロホルムで4回抽出した。混ぜ合わせた有機画分を、硫酸マグネシウムで乾燥し, 濾過し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物を、IFC (シリカカートリッジ)により精製して、211 mgの黄色固体を得た。当該固体を、エタノール中の1 Mの塩化水素中で還流において19時間加熱した。水性炭酸ナトリウム(2M、35 mL)を加え、エタノールを、減圧下で除去した。混合物を、クロロホルムで4回抽出し、混ぜ合わせた抽出物を、上記のように処理した。粗製の生成物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(シリカカートリッジ)、続いてアセトニトリルからの再結晶により精製して、130 mgの1-(4-アミノ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,7]ナフチリジン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オールを白色固体として得た。融点277〜279℃。MS (APCI) m/z 286 (M + H)+;
分析値C15H19N5Oについての計算値: C, 63.14; H, 6.71; N, 24.54. 観測値: C, 62.98; H, 7.02; N, 24.77.
例 1284
N-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,7]ナフチリジン−1−イル)エチル]-4-フルオロベンズアミド
Figure 0005296526
パート A
例 610に記載した方法の改変を用いて、2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチルカルバミン酸tert-ブチル(2.08 g, 5.82 mmol)(例 51, パートA〜G)を3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン-4-イルボロン酸(2.77 g, 11.6 mmol)とカップリングさせた。IFCによる最初の精製の後に、0.44 g の2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,7]ナフチリジン−1−イル)エチルカルバミン酸tert-ブチルを黄色固体として得た。
パート B
パート Aからの物質を、メタノール(20 mL)および濃塩酸(2 mL) と混合し、還流において30分間加熱し、室温に放冷した。ジクロロメタン(25 mL), トリエチルアミン(3 mL), および塩化4-フルオロベンゾイル(0.476 g, 3.0 mmol)を、連続的に加えた。反応を、例 1242に記載したように行った。IFCによる精製に続いて、生成物を、再びHORIZON HPFCシステムを用いたクロマトグラフィー(40+Mカートリッジ、クロロホルム中のメタノールで溶離させた)、続いて1:1 エタノール:酢酸プロピルからの再結晶により精製した。結晶を、濾過により単離し、エタノール:酢酸プロピルで洗浄し、真空濾過漏斗上で一晩乾燥して、114 mgのN-[2-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,7]ナフチリジン−1−イル)エチル]-4-フルオロベンズアミドを白色固体として得た。融点317〜318℃。
MS (APCI) m/z 393 (M + H)+;
分析値C21H21FN6Oについての計算値: C, 64.27; H, 5.39; N, 21.41. 観測値: C, 64.11; H, 5.45; N, 21.67.
例 1285
3-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2,2-ジメチルプロパンニトリル
Figure 0005296526
パート A
4,4-ジメチル-5-ニトロペンタン-2-オンを、文献の手順に従って作成した; Kloetzel, M. C. J. Am. Chem. Soc., 69, pp. 2271-2275 (1947)を参照。窒素雰囲気の下で、ニトロペンタン(9.55 g, 60.0 mmol)の溶液を、0℃に冷却した。アゾジカルボン酸ジエチル(11.5 g, 66 mmol)およびトリブチルホスフィン(26.71 g, 132 mmol)を、連続的に加えた。反応を、0℃で1時間、次に室温で1時間攪拌した。溶媒を、減圧下で除去し、残留物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(65Iカートリッジ、ジクロロメタンで溶離させた)により精製した。得られた油を、ヘキサンで処理し;沈殿物が生成し、これを濾過により除去した。濾液を、減圧下で濃縮し、残留物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(65Iカートリッジ、ヘキサン中の45%〜55%の酢酸エチルで溶離させた)により精製して、5.17 gの2,2-ジメチル-4-オキソペンタンニトリルを淡い黄色の油として得た。
パート B
例 64のパートA〜Cに記載した方法を、繰り返した。最終ステップにおいて、生成物が、反応混合物から沈殿し、これを、濾過により単離し、水で洗浄し、真空濾過漏斗上で乾燥して、3.50gの5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを白色固体として得た。
分析値C12H18N4Oについての計算値: C, 61.52; H, 7.74; N, 23.91. 観測値: C, 61.31; H, 7.54; N, 24.18. 濾液を濃縮し、例 64のパート Cに記載したワークアップおよび精製手順に従って処理した。
パート C
例 64のパートD および Eに記載した方法を用いて、5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-エチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド (4.9 g, 20.9 mmol)を5.88 gの4-ブロモ-5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルに変換した。IFCによる精製を、各々のステップの後に行った。
パート D
例 1283に記載した方法の改変を用いて、4-ブロモ-5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(1.48 g, 5.00 mmol)を2-アミノフェニルボロン酸塩酸塩(1.73 g, 10.0 mmol)とカップリングさせた。反応は、1時間のうちに完了した。カップリング生成物を、IFC(シリカカートリッジ、ヘキサン中の40%〜60%の酢酸エチルで溶離させた)により精製した。塩化水素との反応を、還流において合計で約7時間加熱した。3-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2,2-ジメチルプロパンニトリル(840 mg)を、白色固体として得た。融点248〜250℃。
MS (APCI) m/z 308 (M + H)+;
分析値C18H21N5についての計算値: C, 70.33; H, 6.89; N, 22.78. 観測値: C, 70.18; H, 6.88; N, 23.02.
例 1286
3-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2,2-ジメチルプロパンニトリル
Figure 0005296526
パート A
例 64のパート Aに記載した方法を用いて、2,2-ジメチル-4-オキソペンタンニトリル(8.19 g, 65.4 mmol)を13.7 gの5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルに変換した。
パート B
5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(6.12 g, 23.1 mmol)をTHF(50 mL)に溶解した溶液を、窒素の下で約0℃に冷却し、ヨードメタン(3.28 g, 23.1 mmol)を加えた。水素化ナトリウム(鉱油中60%、0.924 g、23.1 mmol)を、一部で加えた。混合物を、室温にゆっくりと放置して加温し、一晩攪拌した。飽和水性塩化アンモニウムを加え、混合物を、tert-ブチルメチルエーテルで3回抽出した。混ぜ合わせた抽出物を、硫酸マグネシウムで乾燥し, 濾過し、減圧下で濃縮して、黄色油を得た。当該油を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(65Iカートリッジ、酢酸エチルで溶離させた)により精製して、3.68 gの5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを淡い黄色の油として得た。
パート C
例 64のパートB および Cに記載した方法を用いて、5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(3.66 g, 13.1 mmol)を処理した。最終生成物を、クロマトグラフィーにより精製せず、ヘキサン中の50%酢酸エチル(100 mL)と酢酸エチル(35 mL)との混合物から再結晶させた。結晶を、ヘキサン中の50%酢酸エチルで洗浄し、真空濾過漏斗上で乾燥して、2.676 gの5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを得た。融点130〜131℃。
分析値C12H18N4O2についての計算値: C, 57.58; H, 7.25; N, 22.38. 観測値: C, 57.78; H, 6.92; N, 22.44.
パート D
例 64のパートD および Eに記載した方法を用いて、5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを4-ブロモ-5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルに変換した。IFCによる精製を、各々のステップの後に行った。
パート E
例1283のパートBに記載した方法の改変を用いて、4-ブロモ-5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(1.56 g, 5.00 mmol)を2-アミノフェニルボロン酸塩酸塩(1.73 g, 10.0 mmol)とカップリングさせた。反応は、1時間のうちに完了した。カップリング生成物を、IFC(シリカカートリッジ、ヘキサン中の50%〜90%の酢酸エチルで溶離させた)により精製した。塩化水素との反応を、還流において2時間加熱し、一晩室温に放冷した。3-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2,2-ジメチルプロパンニトリル(676 mg)を、白色結晶として得た。融点206〜208℃。
MS (APCI) m/z 324 (M + H)+;
分析値C18H21N5Oについての計算値: C, 66.85; H, 6.55; N, 21.66. 観測値: C, 66.81; H, 6.67; N, 21.82.
例 1287
3-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2,2-ジメチルプロパンアミド
Figure 0005296526
3-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2,2-ジメチルプロパンニトリル(657 mg, 2.14 mmol), エタノール(10 mL), 濃水酸化アンモニウム(2.1 mL), および30% w/wの過酸化水素(2.8 g)を、密閉したガラス管中で混ぜ合わせ、70℃で7時間加熱した。この時間の間、反応を、周期的に冷却し、圧力を解放した。追加の過酸化水素(1.4 g)を加え、反応を、周期的に冷却およびガス抜きしながら70℃で5時間加熱した。反応を、0℃に冷却し、水(25 mL)を加えた。沈殿物が生成し、これを、濾過により単離し、水で洗浄し、HORIZON HPFC装置上のクロマトグラフィー(40Mカートリッジ)により精製し、アセトニトリルから再結晶させた。結晶を、真空濾過漏斗上で2時間乾燥して、485 mgの3-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2,2-ジメチルプロパンアミドを白色固体として得た。融点224〜225℃。
MS (APCI) m/z 326 (M + H)+;
分析値C18H23N5O・0.25 H2Oについての計算値: C, 65.53; H, 7.18; N, 21.23. 観測値: C, 65.52; H, 7.30; N, 21.19.
例 1288
3-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2,2-ジメチルプロパンアミド
Figure 0005296526
3-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2,2-ジメチルプロパンニトリル(436 mg, 1.35 mmol), エタノール(5 mL), 水酸化ナトリウム(6 N、0.056 mL), および30% w/wの過酸化水素(0.54 mL, 4.7 mmol)を混ぜ合わせ、50℃で18.5時間加熱した。水を加え、エタノールを減圧下で除去した。混合物を、クロロホルムで抽出し、混ぜ合わせた抽出物を、硫酸マグネシウムで乾燥し, 濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、IFC(シリカカートリッジ)により精製し、ヘキサン中の75%酢酸エチルから再結晶させた。結晶を、ヘキサン中の50% 酢酸エチルで洗浄し、真空濾過漏斗上で一晩乾燥し、9 Pa および 98℃において真空下でさらに乾燥して、3-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル]-2,2-ジメチルプロパンアミドを白色固体として得た。融点225〜226℃。
MS (APCI) m/z 342 (M + H)+;
分析値C18H23N5O2についての計算値: C, 63.32; H, 6.79; N, 20.51. 観測値: C, 63.05; H, 6.86; N, 20.55.
例 1289
1-(アミノメチル)-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン塩酸塩
Figure 0005296526
パート A
例1〜4のパート Aの方法を繰り返して、2-(2-オキソプロピル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(10.2 g, 50.0 mmol)を、ナトリウムtert-ブトキシド(5.77 g, 60.0 mmol)をエタノール(60 mL)およびシュウ酸ジエチル(8.77 g, 60.0 mmol)に溶解した溶液で処理した。5-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2−イル)-2,4-ジオキソペンタン酸エチルナトリウム塩(14.00 g)を、オレンジ色固体として得た。
パート B
例1〜4のパート Bに記載した方法を用いて、パート Aからの物質(14.00 g, 43 mmol)を酢酸(43 mL)に溶解した0℃の溶液をメチルヒドラジン(1.98 g, 43 mmol)で処理した。10分間にわたる添加の間、反応温度を、15℃よりも低く維持した。粗製の生成物を、ヘキサン中の50%酢酸エチルで処理して、粉末を得た。溶媒を、減圧下で除去し、残留物を、エタノールから再結晶させて、8.13 gの5-[(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを得た。
パート C
5-[(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(8.13 g, 25.9 mmol)を塩酸(1 M、33 mL)および 酢酸(33 mL)に溶解した溶液を、還流において断続的に6時間加熱し、室温に放冷した;沈殿物が生成した。水を加え、固体を濾過により単離し、水で洗浄し、真空濾過漏斗上で2日間乾燥して、3.79 gの5-[(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸を茶色固体として得た。
パート D
5-[(1,3−ジオキソ−1,3-ジヒドロ-2H−イソインドール−2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(3.79 g, 13.3 mmol)および塩化チオニル(10 mL)をトルエン(10 mL)に溶解した溶液を、90℃で30分間、窒素の下で加熱し、周囲温度に放冷した。沈殿物が冷却により生成し、当該沈殿物を濾過により単離し、トルエンで洗浄し、ジクロロメタン(40 mL)に懸濁させた。懸濁液を、濃水酸化アンモニウム(40 mL)中に注入し、これを0℃に冷却した。反応を、10分間攪拌した。沈殿物が生成し、これを濾過により単離し、水で洗浄し、乾燥した。粗製の生成物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(40Mカートリッジ)により精製して、1.67 gの5-[(1,3−ジオキソ−1,3-ジヒドロ-2H−イソインドール−2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを乳白色固体として得た。
パート E
無水トリフルオロ酢酸(0.996 mL, 7.05 mmol)をジクロロメタン(15 mL)に溶解した溶液を、5-[(1,3−ジオキソ−1,3-ジヒドロ-2H−イソインドール−2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(1.67 g, 5.87 mmol)およびトリエチルアミン(1.78 g, 17.6 mmol)をジクロロメタン(15 mL)に溶解した0℃の溶液にゆっくりと加えた。得られた溶液を、30分間攪拌し、水(50 mL)を加えた。例64のパートDに記載したワークアップ手順を繰り返した。ヘキサン(100 mL)を、得られた乳白色固体に加え、これを濾過により単離し、ヘキサンで洗浄した。得られた明るい茶色の固体を、HORIZON HPFCシステムを用いたクロマトグラフィー(40Mカートリッジ、クロロホルム中の1%〜10%のCMAで溶離させた)により精製して、1.57 gの5-[(1,3−ジオキソ−1,3-ジヒドロ-2H−イソインドール−2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを乳白色固体として得た。
パート F
5-[(1,3−ジオキソ−1,3-ジヒドロ-2H−イソインドール−2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(1.57 g, 5.90 mmol)を、例1〜4のパート Fに記載した方法の改変した様式を用いて臭素化した。当該反応において、1.1当量の代わりに1.4当量の臭素を用いた。反応を2日間攪拌した後、追加の酢酸カリウム(1.31 g)および臭素(0.211 mL)を加え、反応を、さらに5日間攪拌した。硫酸水素ナトリウムを加えた後、酢酸のほとんどを減圧下で除去し、2 Mの水性炭酸ナトリウムを加えた。固体が生成し、これを濾過により単離し、水で洗浄し、真空濾過漏斗上で乾燥して、1.85 gの4-ブロモ-5-[(1,3−ジオキソ−1,3-ジヒドロ-2H−イソインドール−2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを白色固体として得た。
パート G
例 23のパート Fに記載した方法を、4-ブロモ-5-[(1,3−ジオキソ−1,3-ジヒドロ-2H−イソインドール−2−イル)メチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(1.85 g, 5.36 mmol)を出発物質として用い、ジクロロメタン(25 mL)を二炭酸ジ-tert-ブチル(1.75 g, 8.00 mmol)との反応のための溶媒として用いた点で改変して、繰り返した;この反応を、一晩攪拌し、濾過して、固体を除去した。濾液を減圧下で濃縮し、IFCにより精製して、1.438 gの(4-ブロモ-3-シアノ-1-メチル-1H-ピラゾール−5−イル)メチルカルバミン酸tert-ブチルを白色固体として得た。
パート H
例 1283に記載した方法の改変を用いて、(4-ブロモ-3-シアノ-1-メチル-1H-ピラゾール−5−イル)メチルカルバミン酸tert-ブチル(1.43 g, 4.53 mmol)を2-アミノフェニルボロン酸塩酸塩(1.57 g, 9.06 mmol)とカップリングさせた。反応は、70分のうちに完了した。ワークアップ手順において、tert-ブチルメチルエーテルを、クロロホルムの代わりに用いた。カップリング生成物を、IFC(シリカカートリッジ、ヘキサン中の40%〜60%の酢酸エチルで溶離させた)により精製した。塩化水素との反応を、還流において24時間加熱した。ジエチルエーテル(50 mL)を、反応を室温に冷却した後に加えた。沈殿物が存在し、これを濾過により単離し、真空濾過漏斗上で3時間乾燥して、1.13 gの1-(アミノメチル)-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン塩酸塩を白色固体として得た。融点>250℃。
MS (APCI) m/z 228 (M + H)+;
分析値C12H13N5・2HCl・0.20H2Oについての計算値: C, 47.44; H, 5.11; N, 23.06. 観測値: C, 47.80; H, 4.90; N, 22.68.
例 1290
1-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
パート A
例 1258のパート Aに記載した方法を、0.215 mmolの規模で、プロピルヒドラジン(35.3 g, 0.215 mmol)をシュウ酸ブチルヒドラジンの代わりに用いて、繰り返した。プロピルヒドラジンを加えた後、反応を、1時間攪拌した。クロマトグラフィー精製を、シリカゲル上で行って(ヘキサン中の40%〜50%の酢酸エチルで溶離させた)、15 gの5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを茶色油として得た。
パート B
例 60のパートDおよびEに記載した方法を用いて、5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(14.4 g, 56.6 mmol)を乳白色粉末としての10 gの5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドに変換した。パート Dにおける鹸化の後、生成物を、酸性化した溶液をジクロロメタンで抽出した後に油として得た。
パート C
例 1253のパート Cに記載した方法の改変を用いて、トリエチルアミン(12.8 g, 127 mmol)の存在下で、5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(9.5 g, 42.2 mmol)を無水トリフルオロ酢酸(10.6 g, 50.6 mmol)で処理した。反応を1時間攪拌した後に、追加の無水トリフルオロ酢酸(3 mL)を加えて、反応を完了に至らせた。得られた生成物を、例1〜4のパート Fに記載した方法に従って臭素化して、トリフルオロ酢酸2-(4-ブロモ-1-ブチル-3-シアノ-1H-ピラゾール−5−イル)-1,1-ジメチルエチルを茶色油として得た。
パート D
例 1258のパート Cに記載した方法の改変を用いて、パート Cからのトリフルオロ酢酸塩を炭酸カリウムで処理した。クロロホルムを、ワークアップ手順において用い、最終生成物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の30% 酢酸エチルで溶離させた)により精製して、5.5 gの4-ブロモ-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを得た。
パート E
例 60のパートHおよびIに記載した方法を、5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(2.75 g, 9.61 mmol)を出発物質として用いて、以下の点で改変して繰り返した。パート Iの終了時の抽出において、クロロホルムをジクロロメタンの代わりに用いた。カラムクロマトグラフィーによる精製に続いて、生成物を、酢酸エチルから再結晶させた。結晶を、濾過により単離し、酢酸エチルで洗浄し、真空下で65℃で4時間乾燥して、1.2 gの1-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オールを乳白色結晶として得た。融点188〜190℃。
MS (APCI) m/z 299 (M + H)+;
分析値C17H22N4Oについての計算値: C, 68.43; H, 7.43: N, 18.78. 観測値: C, 68.16; H, 7.34; N, 18.67.
例 1291
1-(4-アミノ-2-プロピル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オール
Figure 0005296526
例 61に記載した方法の改変を、1-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オール(0.65 g, 2.18 mmol)を出発物質として用いて繰り返した。最初の反応混合物のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、ジクロロメタン中の5%メタノールで溶離させた)の後に得られた生成物が、ほぼ出発物質を生成した後に、水素化を繰り返した。第2の水素化の後に得られた生成物(0.27 g)を、酢酸エチル(5 mL)から再結晶させて、1-(4-アミノ-2-プロピル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オールを白色結晶として得た。融点143〜145℃。
MS (ESI) m/z 303 (M + H)+;
分析値C17H26N4Oについての計算値: C, 67.52; H, 8.67: N, 18.53. 観測値: C, 67.21; H, 8.85; N, 18.58.
例 1292
1-{2-メチル-2-[2-(メチルスルホニル)エトキシ]プロピル}-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
4-ブロモ-5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(2.7 g, 9.43 mmol)をTHF(38 mL)に溶解した溶液に、窒素をパージし、水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散体37 mg)を加えた。反応を、5分間攪拌し、メチルビニルスルホン(2.0 g, 19 mmol)を加えた。反応を、室温で18時間攪拌し、追加の水素化ナトリウム(0.11 g)を加えた。反応を、1時間攪拌し、追加の水素化ナトリウム(0.07 g)を加えた。反応を、1時間攪拌し、数滴の水を加えた。混合物を、減圧下で濃縮し、残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%〜60%の酢酸エチルで溶離させた)により精製して、4-ブロモ-5-{2-メチル-2-[2-(メチルスルホニル)エトキシ]プロピル}-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルとメチルビニルスルホンとの混合物2gを得た。
パート B
例 60のパートHおよびIに記載した方法を、出発物質としてパート Aからの物質を用いて、以下の点で改変して繰り返した。パート Iの終了時の抽出において、クロロホルムをジクロロメタンの代わりに用いた。カラムクロマトグラフィーによる精製に続いて、生成物を、アセトニトリルから再結晶させた。結晶を、濾過により単離し、アセトニトリルで洗浄し、真空下で65℃で4時間乾燥して、0.6 gの1-{2-メチル-2-[2-(メチルスルホニル)エトキシ]プロピル}-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色粉末として得た。融点197〜200℃。
MS (APCI) m/z 405 (M + H)+;
分析値C20H28N4O3Sについての計算値: C, 59.38; H, 6.98: N, 13.85. 観測値: C, 59.07; H, 6.68; N, 13.78.
例 1293
2-エチル-1-(2-メチル-2-{[2-(メチルスルホニル)エチル]アミノ}プロピル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
塩化水素(エタノールに溶解した3.6 M溶液21 mL)を、例 1244において調製した2-(4-ブロモ-3-シアノ-1-エチル-1H-ピラゾール−5−イル)-1,1-ジメチルエチルカルバミン酸tert-ブチル(5.6 g, 15 mmol)をエタノール(75 mL)に溶解した溶液に加え、当該反応を、室温で2日間攪拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、水(50 mL)に懸濁させ、水性水酸化ナトリウム(50% w/w)を加えて、混合物をpH 12に調整した。塩基性の混合物を、ジクロロメタン(2 x 50 mL)で抽出し、混ぜ合わせた抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、4.1 gの5-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-4-ブロモ-1-エチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを無色油として得た。
パート B
5-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-4-ブロモ-1-エチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(4.1 g, 15.1 mmol)およびメチルビニルスルホン(3.2 g, 30.2 mmol)をトルエン(30 mL)に溶解した溶液を、還流において15時間加熱し、室温に放冷し、減圧下で濃縮した。粗製の生成物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(先ずジクロロメタン中の5%メタノールで、第2に酢酸エチルで溶離させた)により2回精製して、2.75 gの4-ブロモ-1-エチル-5-(2-メチル-2-{[2-(メチルスルホニル)エチル]アミノ}プロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを無色油として得た。
パート C
例 1255のパートFおよびGに記載した方法を、4-ブロモ-1-エチル-5-(2-メチル-2-{[2-(メチルスルホニル)エチル]アミノ}プロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(2.75 g, 7.29 mmol)を出発物質として用いて、以下の点で改変して繰り返した。塩化水素との反応を、室温で一晩攪拌し、次に8時間還流において加熱した。ワークアップ手順に続いて、茶色の油を単離し、これを、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の5%メタノールで溶離させた)により、続いて酢酸ブチル(10 mL)からの再結晶により精製した。結晶を、濾過により単離し、酢酸ブチルで洗浄し、真空下で65℃で14時間乾燥して、0.8 gの2-エチル-1-(2-メチル-2-{[2-(メチルスルホニル)エチル]アミノ}プロピル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色粉末として得た。融点155〜157℃。
MS (APCI) m/z 405 (M + H)+;
分析値C19H27N5O2Sについての計算値: C, 58.59; H, 6.99: N, 17.98. 観測値: C, 58.41; H, 7.00; N, 18.13.
例 1294
1-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
例 60のパート Bに記載した方法を、4-(プロピルチオ)ブタン-2-オンの代わりに4-メチル-4-(メチルチオ)ペンタン-2-オン(10.0 g, 68.4 mmol)を用い、ブチルヒドラジンの代わりにプロピルヒドラジン(11.2 g, 68.4 mmol)を用いて、ナトリウムtert-ブトキシド(6.6 g, 68 mmol)との反応を1時間攪拌した点で改変して、繰り返した。プロピルヒドラジンを、室温で加えた。クロマトグラフィー精製に続いて、10.6 gの5-[2-メチル-2-(メチルチオ)プロピル]-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを得、これを、例 60のパート Cの方法に従って、mCPBA(純度60%の物質15 g)で処理して、9.4 gの5-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチルを得た。
パート B
5-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(9.4 g, 29.7 mmol)およびアンモニア(メタノールに溶解した7N溶液50 mL)を含む圧力容器を密封し、150℃で41時間加熱し、室温に放冷した。揮発性物質を、減圧下で除去して、8.5 gの5-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを茶色油として得た。
パート C
例 1253のパート Cに記載した方法の改変を用いて、5-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(8.5 g, 29.7 mmol)を、トリエチルアミン(9 g, 90 mmol)の存在下で、無水トリフルオロ酢酸(7.5 g, 35.6 mmol)で処理した。反応を1時間攪拌した後、追加の無水トリフルオロ酢酸(2.5 mL)を加えて、反応を完了に至らせた。得られた生成物を、例1〜4のパート Fに記載した方法に従って臭素化して、4-ブロモ-5-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを無色油として得た。
パート D
例 1255のパートFおよびGに記載した方法を、4-ブロモ-5-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-1-プロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(5.8 g, 17 mmol)を出発物質として用いて、以下の点で改変して繰り返した。ワークアップ手順に続いて、油を単離し、これを、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー (ジクロロメタン中の5%メタノールで溶離させた)、続いてエタノール(32 mL)からの再結晶により精製した。結晶を濾過により単離し、エタノールで洗浄し、真空下で65℃で17時間乾燥して、1.1 gの1-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色粉末として得た。融点202〜204℃。
MS (APCI) m/z 361 (M + H)+;
分析値C18H24N4O2Sについての計算値: C, 59.97; H, 6.71: N, 15.54. 観測値: C, 60.07; H, 6.38; N, 15.52.
例 1295
1-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-2-プロピル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
例 61に記載した方法の改変を、1-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(0.45 g, 1.25 mmol)を出発物質として用いて繰り返した。粗製の生成物(0.4 g)を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の5%メタノールで溶離させた)、続いてエタノール(6 mL)からの再結晶により精製した。当該結晶を濾過により単離し、エタノールで洗浄し、真空下で65℃で4時間乾燥して、0.1 gの1-[2-メチル-2-(メチルスルホニル)プロピル]-2-プロピル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色結晶として得た。融点209〜211℃。
分析値C18H28N4O2Sについての計算値: C, 59.31; H, 7.74: N, 15.37. 観測値: C, 59.17; H, 7.51; N, 15.65.
例1296〜1297
1−プロパノール(20 mL)中の2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-ピリジルボロン酸 (例 15のパートAおよびBに記載したように調製した、2.0当量)および1Mの水性HCl(15 mL)の混合物を、80℃で90分間加熱した。反応を、室温に放冷し、固体炭酸ナトリウム(1.5当量)を、攪拌しながら加えた。以下の表に示す4-ブロモ-1,5-二置換-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(3.3〜3.5 g, 14 mmol, 1当量), ビス(2-ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル(0.05当量), および酢酸パラジウム(II)(0.05当量)を、加えた。反応およびワークアップ手順を、例52〜55に記載したように行った。粗製の生成物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中の0%〜40%のCMAを用いた勾配溶離)、続いて以下の表に示す溶媒からの再結晶により精製した。結晶を単離し、冷溶媒で洗浄し、60℃で真空オーブン中で一晩乾燥して、生成物を得た。
例1296:1-(4-アミノ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,8]ナフチリジン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オールを、白色針状結晶として単離した。融点283〜286℃。
分析値C15H19N5O・0.4 H2Oについての計算値: C, 61.60; H, 6.82; N, 23.94. 観測値: C, 61.77; H, 6.75; N, 23.96.
例1297:1-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,8]ナフチリジン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オールを、白色針状結晶として単離した。融点252〜255℃。
分析値C16H21N5Oについての計算値: C, 64.19; H, 7.07; N, 23.39. 観測値: C, 63.88; H, 7.23; N, 23.25.
Figure 0005296526
例 1298〜1300
2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-ピリジルボロン酸(例 15のパートAおよびBに記載したように調製した、2.0当量)および1Mの水性の混合物を、80℃で45分間加熱した。反応を、室温に放冷し、固体炭酸ナトリウム(3.3当量)を、攪拌しながら加えた。以下の表に示す4-ブロモ-1,5-二置換-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(1当量), DME, およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.05当量)を加えた。反応およびワークアップ手順を、例52〜55に記載したようにして行った。粗製の生成物を、HORIZON HPFCシステム上のクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中のCMAを用いた勾配溶離)、続いて以下に示す溶媒からの再結晶により精製した。結晶を単離し、冷溶媒で洗浄し、60℃で真空オーブン中で一晩乾燥して、生成物を得た。
例1298:アセトニトリルを用いて再結晶を行って、1-(4-アミノ-2-ブチル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,8]ナフチリジン−1−イル)-2-メチルプロパン−2−オールを白色針状結晶として得た。融点232〜235℃。
分析値C17H23N5Oについての計算値: C, 65.15; H, 7.40; N, 22.35. 観測値: C, 64.97; H, 7.59; N, 22.63.
例1299:酢酸プロピルを用いて再結晶を行って、3-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,8]ナフチリジン−1−イル)-2,2-ジメチルプロパンニトリルを白色針状結晶として得た。融点249〜252℃。
分析値C17H20N6についての計算値: C, 66.21; H, 6.54; N, 27.25. 観測値: C, 66.15; H, 6.43; N, 27.41.
例1300:アセトニトリルを用いて再結晶を行って、1-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,8]ナフチリジン−1−イル]-2-メチルプロパン−2−オールを明るい黄色の針状結晶として得た。融点233〜236℃。
分析値C16H21N5O2についての計算値: C, 60.94; H, 6.71; N, 22.21. 観測値: C, 60.64; H, 6.72; N, 22.20.
Figure 0005296526
例 1301
3-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,8]ナフチリジン−1−イル)-2,2-ジメチルプロパンアミド
Figure 0005296526
過酸化水素(30%、0.8 mL)を、3-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,8]ナフチリジン−1−イル)-2,2-ジメチルプロパンニトリル(0.54 g, 1.75 mmol)を6Nの水性水酸化ナトリウムに懸濁させた懸濁液に加えた。例 1288に記載した反応およびワークアップ手順を、反応を5.5時間加熱した点で改変して繰り返した。クロマトグラフィー精製(クロロホルム中の0%〜55%のCMAで溶離させた) および高度の真空下での乾燥の後に、0.16 gの3-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c][1,8]ナフチリジン−1−イル)-2,2-ジメチルプロパンアミドを、白色固体として得た。融点254〜257℃。
分析値C17H22N6O・0.1 H2Oについての計算値: C, 62.21; H, 6.82; N, 25.61. 観測値: C, 62.01; H, 7.09; N, 25.54.
例 1302
3-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]-1,8-ナフチリジン−1−イル]-2,2-ジメチルプロパンアミド
Figure 0005296526
例 1298〜1300の方法および例 1301の方法を用いて、4-ブロモ-5-(2-シアノ-2-メチルプロピル)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニトリルを3-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]-1,8-ナフチリジン−1−イル]-2,2-ジメチルプロパンアミドに変換した。クロマトグラフィー精製に続いて、生成物を、アセトニトリルから再結晶させて、3-[4-アミノ-2-(2-メトキシエチル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]-1,8-ナフチリジン−1−イル]-2,2-ジメチルプロパンアミドを白色固体として得た。融点254〜257℃。1H NMR (500 MHz, d6-DMSO) d 8.50 (dd, J = 7.9, 1.9, 1H), 8.46 (dd, J = 4.4, 1.6, 1H), 7.14 (dd, J = 7.9, 4.4, 1H), 7.15-7.00 (m, 4H), 4.56 (t, J = 4.4, 2H), 3.77 (t, J = 5.10, 2H), 3.50 (s, 2H), 3.18 (s, 3H), 1.12 (s, 6H); 13C NMR (125 MHz, d6-DMSO) d 178.3, 154.9, 153.0, 147.1, 136.9, 135.5, 130.5, 117.7, 116.5, 114.3, 71.0, 58.3, 50.0, 43.9, 33.6, 24.8; HRMS (EI) C17H22N6O2についての計算値 343.1882, 観測値 343.1886.
例 1303
4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-N,N-ジメチルブタン-1-スルホンアミド
Figure 0005296526
パート A
チオ酢酸カリウム(595 mg, 5.20 mmol)を、1-(4-クロロブチル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(例 46に記載したように調製した)(1.50 g, 4.73 mmol)をDMF(24 mL)に溶解した溶液に、周囲温度で加えた。反応混合物を、24時間攪拌し、これは、明るい黄色であり、濁った混合物となった。反応混合物を、減圧下で濃縮し、塩化メチレン(200 mL)で希釈し、水(75 mL)で洗浄し、得られた層を分離した。水性層を、塩化メチレン(50 mL)で抽出した。混ぜ合わせた有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、1.92 gの黄褐色物質を得た。
パート B
パート Aからの物質(1.92 g)を、メタノール(47 mL)に溶解し、周囲温度で数分間窒素で脱ガスした。メタノールに溶解したナトリウムメトキシドの溶液(1.20 mL, MeOH中25重量%)を、反応混合物に加え、続いて窒素で脱ガスした。1時間後、7MのHCl(0.9 mL)を、反応混合物に加え、数分間攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、塩化メチレン(80 mL)で希釈し、水(75 mL)で洗浄し、得られた層を分離した。水性層を、塩化メチレン(50 mL)で抽出した。混ぜ合わせた有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、1.37 gの4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタン-1-チオールを明るい黄色の固体として得た。
パート C
水(0.2 mL)を、4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタン-1-チオール(1.37 g, 4.36 mmol)をジクロロメタン(22 mL)に懸濁させた0℃に維持した懸濁液に加えた。別の容器中で、トリクロロイソシアヌル酸(1.11 g, 4.80 mmol)および塩化ベンジルトリメチルアンモニウム(2.75 g, 14.8 mmol)を、ジクロロメタン(22 mL)に周囲温度で加え、45分間攪拌し、得られた溶液を、4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタン-1-チオールを含む反応混合物に、2分間にわたり滴加した。25分後、ジメチルアミン塩酸塩(1.55 g, 13.1 mmol)を、反応混合物に加えた。炭酸カリウム(6M, 44 mL)を、激しく攪拌しながら2分間にわたり周囲温度で反応混合物に加えた。反応混合物を、2時間攪拌し、炭酸カリウム(6M, 0.5 mL)を加え、混合物を、さらに1時間維持した。反応混合物を、塩化メチレン(250 mL)で希釈し、水(200 mL, pH 10)で洗浄し、得られた層を分離した。有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、1.13 gの黄褐色発泡体を得た。得られた物質を、HORIZON HPFCシステム上のカラムクロマトグラフィー(メタノールおよび酢酸エチルで溶離させた)により精製して、460 mgの白色発泡体を得た。当該物質を溶解し、アセトニトリルから粉末にし、減圧下で乾燥して、146 mgの4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-N,N-ジメチルブタン-1-スルホンアミドを白色固体として得た。融点144〜146℃。
MS (EI) m/z 390 (M+H)+;
分析値C19H27N5O2Sについての計算値: C, 58.59; H, 6.99; N, 17.98. 観測値: C, 58.53; H, 7.13; N, 18.04.
例 1304
4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-N-メチルブタン-1-スルホンアミド
Figure 0005296526
水(0.10 mL)を、4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタン-1-チオール(1.37 g, 4.36 mmol)(例 1303のパート Bに記載したように調製した)をジクロロメタン(24 mL)に懸濁させた0℃に維持した懸濁液に加えた。別の容器中で、トリクロロイソシアヌル酸(600 mg, 2.58 mmol)および塩化ベンジルトリメチルアンモニウム(1.48 g, 8.0 mmol)を、周囲温度でジクロロメタン(12 mL)に加え、45分間攪拌し、得られた溶液を、4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタン-1-チオールを含む反応混合物に2分間にわたり滴加した。30分後、メチルアミン塩酸塩(475 mg, 7.0 mmol)を、反応混合物に加えた。炭酸カリウム(6M, 1.6 mL)を、激しく攪拌しながら2.5時間にわたり周囲温度で反応混合物に加えた。反応混合物を、 塩化メチレン(300 mL)で希釈し, 水(300 mL)で洗浄し、得られた層を分離した。水性層を、ジクロロメタン(2 x 300 mL)で抽出し、混ぜ合わせた有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、0.65 gの発泡体を得た。得られた物質を、HORIZON HPFCシステム上のカラムクロマトグラフィー(0:100〜20:80の比率の範囲内のCMA:クロロホルムで溶離させた)により精製して、190 mgの物質を得た。当該物質を、イソプロパノールから再結晶させ、真空オーブン中で乾燥し、アセトニトリルから再結晶させ、真空オーブン中で乾燥して、88 mgの4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-N-メチルブタン-1-スルホンアミドを明るい黄色の固体として得た。融点166〜169℃。MS (EI) m/z 376 (M+H)+;
分析値C18H25N5O2S・0.02 CH3CNについての計算値: C, 57.58; H, 6.71; N, 18.68. 観測値: C, 57.49; H, 6.85; N, 19.01.
例 1305
4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタン-1-スルホンアミド
Figure 0005296526
パート A
4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタン-1-チオール(1.37 g, 4.36 mmol)(例 1303のパート Bに記載したように調製した)をジクロロメタン(24 mL)に懸濁させた懸濁液を、0℃に維持した。別の容器中で、トリクロロイソシアヌル酸(632g, 2.72 mol)および塩化ベンジルトリメチルアンモニウム(1.56 g, 8.4 mmol)を、周囲温度でジクロロメタン(12 mL)に加え、45分間攪拌し、得られた溶液を、4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタン-1-チオールを含む反応混合物に2分間にわたり滴加した。次に、水(0.09 mL)を、赤色溶液に加えた。約1時間後、4-メトキシベンジルアミン(2.10 mL, 16.0 mmol)を、反応混合物に加え、これを、15時間周囲温度に維持した。反応混合物を、塩化メチレン(225 mL) および水(300 mL)で希釈し、得られた層を分離した。水性層を、ジクロロメタン(3 x 100 mL)で抽出し、混ぜ合わせた有機層を、水(100 mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し, 減圧下で濃縮して、1.8 gの物質を得た。得られた物質を、クロロホルム(20 mL)に懸濁させ、濾過した。濾液を、HORIZON HPFCシステム上のカラムクロマトグラフィー(0:100〜15:85の比率の範囲内のCMA:クロロホルムで溶離させた)により精製して、420 mgの4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-N-(4-メトキシベンジル)-ブタン-1-スルホンアミドを得た。
パート B
アニソール(108 μL, 1.0 mmol)を、4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-N-(4-メトキシベンジル)-ブタン-1-スルホンアミド(400 mg, 0.83 mmol)をトリフルオロ酢酸(8 mL)に溶解した溶液に、周囲温度で加え、3.5時間攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、ジクロロメタンに溶解し、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、層を分離した。有機層を、メタノール(5〜7 mL)で希釈し、硫酸マグネシウムで乾燥し, 減圧下で濃縮して、420 mgの物質を得た。当該物質を、酢酸エチル(12 mL)で粉末にして、234 mgの物質を得た。次に、当該物質を、高温酢酸エチルで粉末にし、メタノール(10 mL)から再結晶させ、真空オーブン中で乾燥して、155 mgの無色結晶を得た。当該物質を、シリカゲル上に吸着させ、HORIZON HPFCシステム上のカラムクロマトグラフィー(0:100〜30:70の比率の範囲内のCMA:クロロホルムで溶離させた)により精製し、真空オーブン中で乾燥して、128 mgの4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタン-1-スルホンアミドを白色固体として得た。融点211〜213℃。
MS (EI) m/z 362 (M+H)+;
分析値C17H23N5O2Sについての計算値: C, 56.49; H, 6.41; N, 19.37. 観測値: C, 56.48; H, 6.56; N, 19.40.
例 1306
(1E,Z)-4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタナールオキシム
Figure 0005296526
パート A
ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.9 g, 27.4 mmol)を、1-(4-オキソブチル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-イルイミド二炭酸ジ(tert-ブチル)(12.39 g, 24.95 mmol)(例 57のパートA〜Dに記載したように調製した)をエタノール(300 mL)および水(200 mL)に溶解した溶液に加えた。水性水酸化ナトリウム(3 mL)の50% w/w溶液を、反応混合物に加え、30分間攪拌した。反応混合物を、水とジクロロメタンとの間で分別し、層を分離した。水性層を、ジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせた有機層を、水で洗浄し, ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、11.2 gの暗い黄色の固体を得た。当該物質を、ヘキサンおよび酢酸エチルで溶離させて、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製した。次に、当該物質を、エーテルで粉末にして、5.9 gの白色粉末を得、そのままでその後の反応のために用いた。
パート B
6Nの塩酸溶液(4 mL)を、パート Aから得られた物質(0.75 g, 1.466 mmol)に加え、周囲温度で3.5時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、1N水酸化カリウム溶液とジクロロメタンとの間で分別した。有機層を水で洗浄し, ブラインで洗浄し、炭酸カリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、0.4458 gの琥珀色の油を得た。当該物質を、10:90の比率でのCMA:クロロホルムで溶離させて、シリカゲル(60 g)上のカラムクロマトグラフィーにより精製して、0.1405 gの物質を得た。当該物質を、エーテルで粉末にし, 濾過し、70℃で18時間乾燥して、0.0771 gの(1E,Z)-4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタナールオキシムを白色粉末として得た。融点211〜213℃。
MS (APCI) m/z 312 (M + H)+;
分析値C17H21N5Oについての計算値: C, 65.57; H, 6.80; N, 22.49. 観測値: C, 65.12; H, 7.08; N, 22.36.
例 1307
1-[3-(5-フェニルイソキサゾール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
N-クロロスクシンイミド(0.33 g, 2.47 mmol)を、例 1306のパート Aからの物質(1.15 g, 2.25 mmol)をDMFに溶解した溶液に加え、50℃に2.5時間加熱した。次に、フェニルアセチレン(0.5 mL, 4.50 mmol)および無水トリエチルアミン(0.8 mL, 5.62 mmol)を、反応混合物に加え、さらに1時間加熱した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、酢酸エチルに溶解し、水で洗浄し, ブラインで洗浄し, 硫酸マグネシウムで乾燥し, 濾過し、減圧下で濃縮した。当該物質を、ヘキサンおよび酢酸エチルで溶離させてシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、減圧下で濃縮して、0.70 gの物質を得、そのままでその後の反応のために用いた。
パート B
エタノール(20 mL)に溶解した6Mの塩酸溶液を、パート Aから得られた物質(0.70 g, 1.144 mmol)に加え、周囲温度で1時間攪拌し、50℃に6時間加熱し、周囲温度で一晩維持した。反応混合物を、減圧下で濃縮した。水を、残留物に加え、水のpHを、50%水酸化ナトリウム溶液を滴加して14に調整した。物質が、溶液から沈殿し、これを濾過し、採集した。沈殿物を、エーテルで粉末にし、80℃で22時間減圧下で乾燥して、0.3982 gの1-[3-(5-フェニルイソキサゾール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色粉末として得た。融点172〜173℃。
MS (APCI) m/z 412 (M + H)+;
分析値C25H25N5O・0.3H2Oについての計算値: C, 72.02; H, 6.19; N, 16.80. 観測値: C, 71.83; H, 6.42; N, 16.81.
例 1308
1-[3-(5-ブチルイソキサゾール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
N-クロロスクシンイミド(0.38 g, 2.82 mmol)を、例 1306のパート Aからの物質 (1.31 g, 2.56 mmol)をDMFに溶解した溶液に加え、50℃に2時間加熱した。次に、1-ヘキシン(0.6 mL, 5.12 mmol)および無水トリエチルアミン(0.9 mL, 6.40 mmol)を、反応混合物に加え、さらに1時間加熱した。反応混合物を、水(200 mL)で希釈し、酢酸エチルで数回抽出した。混ぜ合わせた有機層を、水で洗浄し, ブラインで洗浄し, 硫酸マグネシウムで乾燥し, 濾過し、減圧下で濃縮した。物質を、ヘキサンおよび酢酸エチルで溶離させてシリカゲル(60 g)上でカラムクロマトグラフィーにより精製し、減圧下で濃縮して、0.44 gの物質を得、そのままでその後の反応のために用いた。
パート B
エタノールに溶解した6M塩酸溶液(20 mL)を、パート Aから得られた物質(0.44 g, 0.7435 mmol)に加え、25℃で16時間攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮した。水を、残留物に加え、水のpHを、50% 水酸化ナトリウム溶液を滴加して14に調整し、周囲温度で1時間攪拌した。物質が、溶液から沈殿し、これを濾過し、採集した。沈殿物を、減圧下で85℃で18時間乾燥して、0.2852 gの1-[3-(5-ブチルイソキサゾール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを黄褐色粉末として得た。融点132〜133℃。
MS (APCI) m/z 392 (M + H)+;
分析値C22H29N5O・0.3H2Oについての計算値: C, 69.60; H, 7.52; N, 17.64. 観測値: C, 69.52; H, 7.22; N, 17.74.
例 1309
2-プロピル-1-[3-(5-ピリジン−3-イルイソキサゾール-3−イル)プロピル]-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
N-クロロスクシンイミド(0.33 g, 2.47 mmol)を、例 1305のパート Aからの物質(1.15 g, 2.25 mmol)をDMFに溶解した溶液に加え、1.7時間にわたり50℃に加熱した。次に、3-エチニルピリジン(0.46 g, 4.50 mmol)および無水トリエチルアミン(0.8 mL, 5.62 mmol)を、反応混合物に加え、さらに1時間加熱した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、炭酸カリウム溶液、水, およびブラインで連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。物質を、ヘキサンおよび酢酸エチルで溶離させて、シリカゲル(60 g)上でカラムクロマトグラフィーにより精製し、減圧下で濃縮して、0.77 gの物質を得、そのままでその後の反応のために用いた。
パート B
エタノールに溶解した6M塩酸溶液(20 mL)を、パート Aから得られた物質(0.77 g, 1.257 mmol)に加え、50℃で1.7時間攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮した。水を残留物に加え、水のpHを、50%水酸化ナトリウム溶液を滴加して14に調整し、周囲温度で45分間攪拌した。物質が、溶液から沈殿し、これを濾過し、採集した。沈殿物を、エーテルで粉末にし, 次にシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(60 g、1:99〜10:90の範囲内の比率でのクロロホルム中のCMAで溶離させた)により精製して、0.1638 gの2-プロピル-1-[3-(5-ピリジン−3-イルイソキサゾール-3−イル)プロピル]-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色結晶状固体として得た。融点196〜198℃。
MS (APCI) m/z 413 (M + H)+;
分析値C24H24N6O・0.5CH4Oについての計算値: C, 68.75; H, 6.01; N, 19.64. 観測値: C, 68.58; H, 6.11; N, 19.97.
例 1310
(1E,Z)-4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタナールO-メチルオキシム
Figure 0005296526
パート A
O-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.18 g, 2.10 mmol)を、1-(4-オキソブチル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-イルイミド二炭酸ジ(tert-ブチル)(0.9462 g, 1.90 mmol)(例 57のパートA〜Dに記載したように調製した)をエタノール(6 mL)および水(4 mL)に溶解した溶液に加えた。水性水酸化ナトリウム(1 mL)の50% w/w溶液を、反応混合物に加え、30分間攪拌した。反応混合物を、水とジクロロメタンとの間で分別し、層を分離した。有機層を、ブラインで洗浄し, 硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、0.84 gの暗い琥珀色の固体を得た。当該物質を、そのままでその後の反応のために用いた。
パート B
エタノールに溶解した6N塩酸溶液(10 mL)を、パート Aから得られた物質(0.84 g, 1.59 mmol)に加え、周囲温度で4時間、50℃で1.5時間, および周囲温度で18時間攪拌した。反応混合物を、水で希釈し、pHを、50%水酸化ナトリウム溶液を滴加して14に調整し、物質が、溶液から油として析出した(oiled)。水性層を、ジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせた有機層を、水で洗浄し, ブラインで洗浄し, 硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、0.450 gの琥珀色の油を得た。物質を、クロロホルム中の1%CMAで溶離させてシリカゲル(40 g)上でカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン/酢酸エチルについて再結晶させた。当該物質を、酢酸エチル中の1%メタノールで溶離させてシリカゲル(40 g)上でカラムクロマトグラフィーによりさらに精製し、ヘキサン/酢酸エチルについて再結晶させて、0.032 gの(1E,Z)-4-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)ブタナールO-メチルオキシムを白色結晶状固体として得た。融点117〜119℃;
MS (APCI) m/z 326 (M + H)+;
分析値C18H23N5Oについての計算値: C, 66.44; H, 7.12; N, 21.52. 観測値: C, 66.57; H, 7.40; N, 21.43.
例 1311
1-[3-(1-ベンジル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
ベンジルアミン(51.5 g, 480 mmol)を、(クロロメチル)トリメチルシラン(19.64 g, 160 mmol)に加え、200℃で2時間加熱した。反応混合物を、1N水酸化ナトリウム溶液およびエーテルで希釈し、有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、減圧下で蒸留して、23.00 gのN-ベンジル-N-トリメチルシラニルメチル−アミンを得た。
パート B
1Nの塩酸溶液(119 mL)を、N-ベンジル-N-トリメチルシラニルメチル−アミン(23.00 g, 119 mmol)に加え、白色沈殿物が生成した。テトラヒドロフラン(650 mL), シアン化カリウム(9.3 g, 143 mmol), および水性ホルムアルデヒド溶液(37重量%, 12 mL, 155 mmol)を、反応混合物に加え、周囲温度で15時間攪拌した。当該混合物を、エーテルで抽出し、分離し、混ぜ合わせた有機層を、水で洗浄し, 硫酸マグネシウムで乾燥し, 周囲温度にて減圧下で、および高度の真空下で連続的に濃縮して、27.80 gの(N-ベンジル-N-トリメチルシラニルメチル−アミノ)アセトニトリルを得た。
パート C
1-ペント-4-イニル-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-イルイミド二炭酸ジ(tert-ブチル)(例 57のパートA〜Eに記載したように調製した)(6.40 g, 13.0 mmol), フッ化銀(3.6 g, 28.6 mmol), およびアセトニトリル(30 mL)を、(N-ベンジル-N-トリメチルシラニルメチル−アミノ)アセトニトリル(6.6 g, 28.6 mmol)をアセトニトリル(50 mL)に溶解した溶液に連続的に加え、暗中で22時間周囲温度で攪拌した。反応混合物を、ジクロロメタンで洗浄した活性炭およびCELITE濾過剤の床を通して濾過して、9.43 gの黄色油を得た。当該物質を、酢酸エチルで溶離させて、シリカゲル(40 g)上のカラムクロマトグラフィーにより精製して、4.7 gの生成物を明るい琥珀色の固体として得、これを、そのままその後の反応において用いた。
パート D
エタノール中の6Nの塩酸(75 mL, 75.1 mmol)を、パートCにおいて調製した物質(4.7 g, 7.51 mmol)に加え、周囲温度で14時間攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、水で希釈し、pHを、50%水酸化ナトリウム溶液を滴加して14に調整した。水性層を、ジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせた有機層を、水およびブラインで連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、3.12 gの白色固体を得た。当該物質を、イソプロパノールからの再結晶により精製して、0.5868 gの1-[3-(1-ベンジル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色粉末として得た。融点150〜152℃。
分析値C27H31N5についての計算値: C, 76.20; H, 7.34; N, 16.46. 観測値: C, 75.95; H, 7.40; N, 16.45.
例 1312
1-[3-(1-ベンジル-1H-ピロール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-p-ベンゾキノン(1.13 g, 4.98 mmol)を、1-[3-(1-ベンジル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(例 1311に記載したように調製した)(2.12 g, 4.98 mmol)のトルエン(60 mL)中の混合物に加え、攪拌し、70℃に2.5時間にわたり加熱した。反応混合物を、周囲温度に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、炭酸カリウム溶液で洗浄し、層を分離した。水性層を、クロロホルムで洗浄し、混ぜ合わせた有機層を、水およびブラインで連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。乾燥した有機混合物を、CELITE濾過剤を有する活性炭の床を通して濾過し, 高温クロロホルムで洗浄し、減圧下で濃縮して、0.556 gの茶色油を得た。当該物質を、クロロホルム中の2〜10%のCMAで溶離させてシリカゲル(40 g)上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、イソプロパノールから再結晶させ、減圧下で1週間にわたり乾燥して、0.2674 gの1-[3-(1-ベンジル-1H-ピロール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを茶色の結晶状固体として得た。融点138〜140℃。
MS (APCI) m/z 424 (M + H)+;
分析値C27H29N5についての計算値: C, 76.56; H, 6.90; N, 16.53. 観測値: C, 76.34; H, 6.83; N, 16.41.
例 1313
2-プロピル-1-[3-(1H-ピロール-3−イル)プロピル]-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
1-[3-(1-ベンジル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3−イル)プロピル]-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(例 1311に記載したように調製した)(0.475 g, 1.117 mmol)を、ジオキサン(10 mL)に加え、70℃で大気に開放して21時間加熱した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、高度の真空の下で18時間乾燥し、エーテルで粉末にし, 濾過して、0.3916 gの物質を得、これを、そのままでその後の反応において用いた。
パート B
ナトリウム金属(0.058 mg)を、液体アンモニアの溶液に−78℃で数分間溶解し、溶液は、暗い青色となった。パート Aからの物質(0.3916 g, 0.924 mmol)を、反応混合物に、THF(5 mL)に溶解した溶液として加え、混合物は、数分以内に暗い赤色となった。5分後および15分後、追加のナトリウム金属(それぞれ0.015 gおよび0.023 g)を反応混合物に加え、−78℃に1時間維持して、明るい赤色の溶液とした。固体塩化アンモニウムを、反応混合物に加え、反応混合物を、周囲温度に加温した。得られたスラリーを、ジクロロメタンで希釈し、水およびブラインで連続的に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し, 濾過し、濃縮し、減圧下で乾燥して、0.32 gの黄色油を得た。当該物質を、クロロホルム中の2〜5%のCMAで溶離させて、シリカゲル(10 g)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製し、1週間減圧下で濃縮して、0.1103gの2-プロピル-1-[3-(1H-ピロール-3−イル)プロピル]-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを黄褐色粉末として得た。融点173〜174℃。
MS (APCI) m/z 334 (M + H)+;
分析値C20H23N5 0.5 H2Oについての計算値: C, 70.15; H, 7.06; N, 20.45. 観測値: C, 69.90; H, 6.95; N, 20.13.
例 1314
1-[3-(3-イソプロピルイソキサゾール-5−イル)プロピル]-2-プロピル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
イソブチルアルデヒド(3 mL, 33.0 mmol)および水性水酸化ナトリウム溶液(50% w/w, 1.5 mL)を、ヒドロキシルアミン塩酸塩(2.52 g, 36.3 mmol)をエタノール(40 mL)および水(80 mL)に溶解した溶液に連続的に加え、周囲温度で17時間攪拌した。溶液のpHを、5mLの1Nの水酸化ナトリウム溶液で12に調整し、ジクロロメタンで抽出した。混ぜ合わせた有機部分を、水およびブラインで連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧および高度の真空の下で濃縮して、1.863 gの2-メチル-プロピオンアルデヒドオキシムを得た。
パート B
N-クロロスクシンイミド(2.85 g, 21.4 mmol)を、一部で、氷浴で冷却した反応容器中に入れたDMF中の2-メチル-プロピオンアルデヒドオキシム(1.863 g, 21.4 mmol)に加えた。10分後、氷浴を取り外し、混合物を、周囲温度に放置して加温した。溶液を、例 614のパートA〜Fにおいて調製したアルキン(3.74 g, 7.53 mmol)を氷浴により冷却したDMF(40 mL)に溶解した溶液に加えた。1分後、トリエチルアミンを、溶液に加え、これは沈殿した。数分後、反応を、4.7時間にわたり50℃に加熱し、続いて周囲温度で3日間攪拌した。反応を、ジクロロメタンで希釈し、1Nの水酸化カリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(450 g、ヘキサン中の30〜40%の酢酸エチルで溶離させた)により精製して、1.84 gの物質を琥珀色油として得た。
パート C
エタノールに溶解した6M塩酸溶液(10 mL)を、パート Bから得られた物質(1.84 g, 3.16 mmol)に加え、60℃で2.5時間攪拌した。反応混合物のpHを、1Nの水酸化カリウム溶液を滴加して14に調整し、減圧下で濃縮した。残留物を、ジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせた有機層を、水およびブラインで連続的に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し, 濾過し、濃縮して、白色固体を得た。当該物質を、エーテルで粉末にし, 濾過し、乾燥して、0.9737 gの1-[3-(3-イソプロピルイソキサゾール-5−イル)プロピル]-2-プロピル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを白色粉末として得た。融点147.0〜149℃。
分析値C22H31N5O・0.05 CH2Cl2についての計算値: C, 68.65; H, 8.13; N, 18.15. 観測値: C, 68.47; H, 8.31; N, 18.19.
例 1315
N-[2-(4-アミノ-2-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]-N'-イソプロピル尿素
Figure 0005296526
トリエチルアミン(2.84 mL, 20.4 mmol)を、1-(2-アミノエチル)-2-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(例 50に記載したように調製した)(1.0 g, 4.08 mmol)をジクロロメタン(50 mL)に懸濁させた懸濁液に加え、4℃に冷却した。イソシアン酸イソプロピル(0.44 mL, 4.48 mmol)を、反応混合物に滴加し、周囲温度で16時間維持した。反応混合物を、クロロホルム(50 mL)で希釈し、沈殿物を、濾過により採集し、水で洗浄し, 減圧下で乾燥して、N-[2-(4-アミノ-2-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]-N'-イソプロピル尿素を黄褐色針状結晶として得た。融点237〜238℃。
MS (APCI) m/z 331.24 (M+H)+;
分析値C17H26N6O・0.06CHCl3についての計算値: C, 60.70; H, 7.78; N, 24.89. 観測値: C, 60.34; H, 8.36; N, 24.64.
例 1316
N-[2-(4-アミノ-2-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]モルホリン-4-カルボキサミド
Figure 0005296526
トリエチルアミン(2.84 mL, 20.4 mmol)を、1-(2-アミノエチル)-2-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(例 50に記載したように調製した)(1.0 g, 4.08 mmol)をジクロロメタン(50 mL)に懸濁させた懸濁液に加え、4℃に冷却した。ジクロロメタン(5 mL)中の塩化4-モルホリンカルボニル(0.61 g, 4.08 mmol)を、5分間にわたり反応混合物に滴加し、周囲温度で16時間維持した。反応混合物を、ジクロロメタン(50 mL)で希釈し、水(50 mL), 4%重炭酸ナトリウム(2 x 50 mL), 水(50 mL), およびブライン(50 mL)で連続的に洗浄した。混ぜ合わせた有機層を、減圧下で濃縮し、残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(80 g、クロロホルムおよびCMAの混合物で溶離させた)により精製した。物質を、アセトニトリルから結晶させて、N-[2-(4-アミノ-2-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)エチル]モルホリン-4-カルボキサミドをオレンジ色の針状結晶として得た。融点187〜188℃。
MS (APCI) m/z 359.21 (M+H)+;
分析値C18H26N6O2についての計算値: C, 60.32; H, 7.31; N, 23.45. 観測値: C, 60.10; H, 7.34; N, 23.68.
例 1317
N-(1-イソブチル-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4−イル)アセトアミド
Figure 0005296526
トリエチルアミン(0.49 mL, 3.53 mmol)を、2-メチル-1-(2-メチルプロピル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(例 3に記載したように調製した)(0.75 g, 2.95 mmol)をジクロロメタン(30 mL)に懸濁させた懸濁液に加え、4℃に冷却した。ジクロロメタン(5 mL)中の塩化アセチル(0.255 g, 3.24 mmol)を、5分間にわたり反応混合物に滴加し、周囲温度で16時間維持した。反応混合物を、ジクロロメタン(25 mL)で希釈し、水(25 mL), 4%重炭酸ナトリウム(2 x 25 mL), 水(25 mL), およびブライン(25 mL)で連続的に洗浄した。混ぜ合わせた有機層を、減圧下で濃縮し、残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(80 g, 0〜20%のCMA/クロロホルムで溶離させた)により精製し、減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルから再結晶させて、0.49 gのN-(1-イソブチル-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4−イル)アセトアミドを白色結晶として得た。融点130〜131℃。
MS (APCI) m/z 297.16 (M+H)+;
分析値C17H20N4Oについての計算値: C, 68.90; H, 6.80; N, 18.90. 観測値: C, 68.96; H, 6.64; N, 19.14.
例 1318
1-イソブチル-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-イルカルバミン酸エチル
Figure 0005296526
トリエチルアミン(0.49 mL, 3.53 mmol)を、2-メチル-1-(2-メチルプロピル)-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(例 3に記載したように調製した)(0.75 g, 2.95 mmol)をジクロロメタン(30 mL)に懸濁させた懸濁液に加え、4℃に冷却した。ジクロロメタン(5 mL)中のクロロギ酸エチル(0.352 g, 3.24 mmol)を、5分間にわたり反応混合物に滴加し、周囲温度で16時間維持した。反応混合物を、ジクロロメタン(25 mL)で希釈し、水(25 mL), 4%重炭酸ナトリウム(2 x 25 mL), 水(25 mL), およびブライン(25 mL)で連続的に洗浄した。混ぜ合わせた有機層を、減圧下で濃縮し、残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(80 g, 0〜10%のCMA/クロロホルムで溶離させた)により精製し、減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルから再結晶させて、0.45 gの1-イソブチル-2-メチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-イルカルバミン酸エチルを白色結晶として得た。融点120〜121℃。
MS (APCI) m/z 327.18 (M+H)+;
分析値C18H22N4O2についての計算値: C, 66.24; H, 6.79; N, 17.16. 観測値: C, 66.32; H, 6.62; N, 17.48.
例 1319
2-メチル-1-{2-[(メチルスルホニル)アミノ]エチル}-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-イルカルバミン酸エチル
Figure 0005296526
トリエチルアミン(0.044g, 0.4 mmol)を、例 128のアミン(0.07 g, 0.2 mmol)をジクロロメタン(5 mL)に懸濁させた懸濁液に加え、4℃に冷却した。ジクロロメタン(1 mL)中のクロロギ酸エチル(0.024 g, 0.2 mmol) を、5分間にわたり反応混合物に滴加し、周囲温度で2時間維持した。反応混合物を、ジクロロメタン(5 mL) で希釈し、水(5 mL), 4%重炭酸ナトリウム(2 x 5 mL), 水(5 mL), およびブライン(5 mL)で連続的に洗浄した。混ぜ合わせた有機層を、減圧下で濃縮し、残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(80 g, 5〜30%のCMA/クロロホルムで溶離させた)により精製し、減圧下で濃縮し、アセトニトリルから再結晶させて、0.044 gの2-メチル-1-{2-[(メチルスルホニル)アミノ]エチル}-6,7,8,9-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-イルカルバミン酸エチルを白色固体として得た。融点214〜215℃。 1H-NMR (300 MHz, DMSO) d 9.41 (br s, 1H), 7.29 (br s, 1H), 4.11-4.05 (m, 5H), 3.27-3.21 (m, 4H), 2.99 (br s, 2H), 2.87(s, 3H), 2.72 (br s, 2H), 1.81(br s, 4H), 1.21 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
MS (APCI) m/z 396.16 (M+H)+.
例 1320
7-(ベンジルオキシ)-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン
Figure 0005296526
パート A
ピリジン(1.30 mL, 16.12 mmol)を、4℃に冷却した、6-ベンジルオキシインドール(3.0 g, 13.44 mmol)をジエチルエーテル(20 mL)に懸濁させた懸濁液に加えた。ジエチルエーテル(7 mL)中のシュウ酸クロロエチル(2.02 g, 14.78 mmol)を、5分間にわたり反応混合物に滴加し、周囲温度で20時間維持した。反応混合物を、ジエチルエーテル(30 mL)で希釈し、黄色の沈殿物を、濾過により採集し、ジエチルエーテルで洗浄した。固体を、水(20 mL)に懸濁させ、10分間攪拌し、固体を、濾過により採集し、乾燥して、3.5 g の6-ベンジルオキシ-1H-インドール-3−イル)-オキソ−酢酸エチルエステルを黄色固体として得た。
パート B
塩化アセチル(1.49 mL, 21.02 mmol), 酢酸(6M, 1.75 mL), およびシュウ酸エチルヒドラジン(3.2 g, 21.02 mmol)を、6-ベンジルオキシ-1H-インドール−3−イル)-オキソ−酢酸エチルエステル(3.4 g, 10.51 mmol)をエタノール(53 mL)に懸濁させた懸濁液に連続的に加え、還流温度において一晩加熱した。反応混合物を、周囲温度に冷却し、不溶性物質を、濾過により除去した。濾液を、減圧下で濃縮し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(80 g, 0〜10%のCMA/クロロホルムで溶離させた)により精製し、減圧下で濃縮し、アセトニトリルから再結晶させて、1.34 gの7-ベンジルオキシ-2-エチル-2,5-ジヒドロ-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-オンを茶色固体として得た。融点240〜241℃。
パート C
オキシ塩化リン(15 mL)を、7-ベンジルオキシ-2-エチル-2,5-ジヒドロ-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-オン(1.20 g, 3.76 mmol)に加え、100℃で1時間加熱した。反応混合物を、周囲温度に冷却し、攪拌しながら粉砕した氷上に注入した。6Nの水酸化ナトリウム溶液を、4℃で懸濁液に加え、固体を、濾過により採集し、乾燥して、1.23 g の 7-ベンジルオキシ-4-クロロ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリンを黄色固体として得た。融点155〜157℃。
パート D
7-ベンジルオキシ-4-クロロ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン(1.20 g, 3.55 mmol)およびメタノール中の7Nのアンモニア(25 mL)の混合物を、圧力容器中で150℃で24時間加熱した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(0〜35%のCMA/クロロホルムで溶離させた)により精製し、減圧下で濃縮し、アセトニトリルから結晶させて、0.93 gの7-(ベンジルオキシ)-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミンを黄褐色固体として得た。融点229〜230℃。
MS (APCI) m/z 319.13 (M+H)+;
分析値C19H18N4O・0.1HClについての計算値: C, 70.87; H, 5.67; N, 17.40. 観測値: C, 70.66; H, 5.92; N, 17.57.
例 1321
4-アミノ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-7-オール
Figure 0005296526
7-ベンジルオキシ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-イルアミン(例 1320に記載したように調製した)(0.80 g, 2.51 mmol)をエタノール(80 mL)およびメタノール(20 mL)に懸濁させた懸濁液並びに炭素上のパラジウム(炭素上の10%パラジウムw/w)(0.4 g)を、圧力容器中で混ぜ合わせ、水素圧(50 psi (3.4 x 105 Pa))の下に24時間置いた。反応混合物を、DMF(50 mL)で希釈し、CELITE濾過剤を通して濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(20〜50%のCMA/クロロホルムで溶離させた)により精製し、減圧下で濃縮し、アセトニトリルから結晶させて、0.31 gの4-アミノ-2-エチル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-7-オールを明るい黄色の固体として得た。融点214〜215℃。
MS (APCI) m/z 229.10 (M+H)+;
分析値C12H12N4Oについての計算値: C, 63.15; H, 5.30; N, 24.55. 観測値: C, 62.91; H, 4.99; N, 24.65.
例 1322
5-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-N-ヒドロキシペンタンアミジン
Figure 0005296526
パート A
シアン化カリウム(247 mg, 3.79 mmol)およびヨウ化ナトリウム(142 mg, 0.95 mmol)を、1-(4-クロロブチル)-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン-4-アミン(例 46に記載したように調製した)(1.0 g, 3.16 mmol)をDMF(15 mL)に溶解した溶液に連続的に加え、6時間加熱還流させた。反応混合物を、24時間攪拌し、これは明るい黄色であり、濁った混合物となった。反応混合物を、ジクロロメタンで希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウム(75 mL)で洗浄し、得られた層を分離した。水性層を、ジクロロメタンで抽出した。混ぜ合わせた有機層を、ブラインで洗浄し, 硫酸マグネシウムで乾燥し, 濾過し、減圧下で濃縮して、971 mgの白色固体を得た。
パート B
ヒドロキシルアミン塩酸塩(413 mg, 5.95 mmol)および炭酸カリウム(549 mg, 3.97 mmol)を、パート Aからの物質(610 mg, 1.98 mmol)をエタノール(20 mL)に溶解した溶液に加え、一晩攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、得られた層を分離した。水性層を、ジクロロメタンで抽出した。混ぜ合わせた有機層を、ブラインで洗浄し, 硫酸マグネシウムで乾燥し, 濾過し、減圧下で濃縮し、アセトニトリルから再結晶させて、200 mgの5-(4-アミノ-2-プロピル-2H-ピラゾロ[3,4-c]キノリン−1−イル)-N-ヒドロキシペンタンアミジンを白色の結晶状固体として得た。融点222〜224℃。1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 8.70 (s, 1H), 7.90 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.32 (dd, J = 6.8, 8.1 Hz, 1H), 7.22 (dd, J = 6.3, 7.5 Hz, 1H), 6.62 (s, 2H), 5.34 (s, 2H), 4.34 (dd, J = 6.8, 7.5 Hz, 2H), 3.23 (br s, 2H), 2.04 (br s, 2H), 1.92 (m, 2H), 1.69 (m, 4H), 0.92 (t, J = 7.6 Hz, 3H); MS (APCI) m/z 341 (M + H+); 分析値C18H24N6O (0.3当量のH2Oを含む)についての計算値: C, 62.52; H, 7.17; N, 24.30. 観測値: C, 62.23; H, 6.89; N, 24.50.
一例としての化合物
例で上述したものいくつかを含む例としての特定の化合物は、以下の式(IIIa、IIIb、IVa、VIa、VIIa、VIIIa,またはIXa)と以下のR1置換基およびR2置換基で表される(表ではそれぞれの行に具体的な化合物を示す)。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例で上述したものいくつかを含む例としての特定の化合物は、以下の式(IIIa、IIIb、IVa、VIa、VIIa、VIIIaまたはIXa)と以下のR1置換基およびR2置換基で表される(表ではそれぞれの行に具体的な化合物を示す)。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例で上述したものいくつかを含む例としての特定の化合物は、以下の式(IIIa、IIIb、IVa、VIa、VIIa、VIIIaまたはIXa)と以下のR1置換基およびR2置換基で表される(表ではそれぞれの行に具体的な化合物を示す)。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
例で上述したものいくつかを含む例としての特定の化合物は、以下の式(IIIa, IIIb, IVa, VIa, VIIa, VIIIa, またはIXa)と以下のR1置換基およびR2置換基で表される(表ではそれぞれの行に具体的な化合物を示す)。
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
Figure 0005296526
本発明の化合物は、後述する方法で試験した場合に、インターフェロンαおよび/または腫瘍壊死因子αの産生を誘導することでサイトカインの生合成を調整することが明らかになっている。
ヒトの細胞でのサイトカインの誘導
ヒト血球系を用いてin vitroでサイトカイン誘導を評価する。活性については、テスターマン(Testerman)ら、「Cytokine Induction by the Immunomodulators Imiquimod および S−27609」、Journal の Leukocyte Biology、58、365〜372(1995年9月)に記載されているように、培地に分泌されるインターフェロン(α)と腫瘍壊死因子(α)(それぞれIFN−αおよびTNF−α)に基づいて測定する。
培養用血球の調製
健常なヒトのドナーから静脈穿刺によってEDTAを含む真空採血管またはシリンジに全血を採取する。HISTOPAQUE-1077 (Sigma, St. Louis, MO)またはFicoll-Paque Plus (Amersham Biosciences Piscataway, NJ)を用いる密度勾配遠心法によって末梢血単核球(PBMC)を全血から分離する。ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(DPBS)またはハンクス平衡塩溶液(HBSS)で血液を1:1に希釈する。あるいはまた、全血を、密度勾配培地を含むAccuspin (Sigma)またはLeucoSep (Greiner Bio-One, Inc., Longwood, FL)遠心分離フリット管中に配置する。PBMC層を回収し、DPBSまたはHBSSで2回洗浄し、細胞4×106個/mLでRPMI完全培地に再懸濁させる。被検化合物を含有する同量のRPMI完全培地の入った96ウェルの平底滅菌組織培養プレートにPBMC懸濁液を加える。
化合物の調製
化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に可溶化する。このとき、DMSO濃度が培養ウェルに添加したときの最終濃度である1%を超えないようにする。これらの化合物の試験は通常、30〜0.014μMの範囲の濃度で行う。対照は、培地のみを有する細胞試料、DMSOのみを有する(化合物を有しない)細胞試料, および参照化合物を有する細胞試料を含む。
インキュベーション
RPMI完全培地の入った第1のウェルに被検化合物の溶液を60μMで加え、ウェルの中で3倍の倍々希釈液を作る。次に、被検化合物の濃度が所望の範囲(通常30〜0.014μM)になるようにPBMC懸濁液を同量ずつウェルに添加する。PBMC懸濁液の最終濃度は細胞2×106個/mLである。滅菌したプラスチックの蓋でプレートを覆い、静かに混合した後、5%二酸化炭素雰囲気中にて37℃で18〜24時間インキュベートする。
分離
インキュベーション後、プレートを1000rpm(約200×g)で4℃にて10分間遠心処理する。無細胞培養の上清を除去し、ポリプロピレン製の滅菌チューブに移す。分析を行うまで試料を−30℃〜−70℃に保持する。ELISAによって試料のIFN−αを分析し、IGEN/BioVerisアッセイによってTNF−αを分析する。
インターフェロン(α)および腫瘍壊死因子(α)の分析
PBL Biomedical Laboratories, Piscataway, NJから入手したヒトマルチサブタイプ比色サンドイッチELISA(カタログ番号41105)を使用し、IFN−α濃度を求める。結果をpg/mL単位で示す。
TNF−α濃度については、オリジェン(ORIGEN)M−シリーズのイムノアッセイで求め、以前はIGEN International, Gaithersburg, MDとして知られているBioVeris Corporationから入手したIGEN M−8アナライザで読み取る。イムノアッセイでは、Biosource International, Camarillo, CAから入手したヒトTNF−α捕捉抗体と検出抗体のペア(カタログ番号AHC3419およびAHC3712)を使用する。結果をpg/mL単位で示す。
アッセイデータおよび分析
総合して、アッセイのデータ出力は、化合物濃度(x軸)の関数としてのTNF−αおよびIFN−α(y軸)の濃度の値からなる。
データの分析は、2つのステップを有する。先ず、平均DMSOの大きい方(DMSO対照ウェル)または実験的背景(通常IFN−αについて20 pg/mLおよびTNF−αについて40 pg/mL)を、各々の読み取り値から減じる。いずれかの負の値が、背景減算からもたらされた場合には、読み取り値は、" * "として報告され、確実に検出可能ではないと記録される。その後の計算および統計値において、" * "は、0として処理される。第2に、すべての背景減算された値に、単一の調整比を乗じて、実験対実験の変動性を低下させる。調整比は、過去の61の実験(調整されていない読み取り値)に基づく参照化合物の予測された面積で除した新たな実験における参照化合物の面積である。この結果、用量−応答曲線の形状を変化させずに、新たなデータについての読み取り値(y軸)のスケーリングがもたらされる。用いる参照化合物は、2-[4-アミノ-2-エトキシメチル-6,7,8,9-テトラヒドロ−α,α−ジメチル−1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン−1−イル]エタノール水和物(米国特許第5,352,784号;例 91)であり、予測された面積は、過去の61の実験からの中央の用量値の合計である。
最小有効濃度は、所定の実験および化合物についての背景減算された、参照調整された結果に基づいて計算される。最小有効濃度(μモル)は、試験したサイトカインについての固定されたサイトカイン濃度(通常IFN−αについて20 pg/mLおよびTNF−αについて40 pg/mL)に対する応答を誘発する試験した化合物の濃度の最小値である。最大応答(pg/mL)は、用量応答曲線において達成された最大の応答である。
本発明の特定の化合物は、後述する方法で試験した場合に、腫瘍壊死因子α(TNF−α)の産生を阻害することで、サイトカインの生合成を調整できる場合がある。
マウス細胞におけるTNF−αの阻害
マウスマクロファージ細胞株Raw 264.7を用いて、リポ多糖(LPS)による刺激時に化合物が腫瘍壊死因子−α(TNF−α)の産生を阻害する機能を評価する。
単一濃度アッセイ(Single Concentration Assay):
培養用血球の調製
しずかに掻爬してRaw細胞(ATCC)を集め、計数する。10%ウシ胎仔血清(FBS)を用いて細胞懸濁液をRPMI中細胞3×105個/mLにする。96ウェルの平底滅菌組織培養プレート(ニュージャージー州リンカーンパーク(LincolnPark)のベクトンディッキンソンラブウェア(Becton Dickinson Labware))に細胞懸濁液(100μL)を加える。細胞の最終濃度は細胞3×104個/ウェルである。プレートを3時間インキュベートする。被検化合物を加える前に、培地を3%無色のFBS加RPMI培地と交換する。
化合物の調製
化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に可溶化する。このとき、DMSO濃度が培養ウェルに添加したときの最終濃度である1%を超えないようにする。化合物を5μMで試験する。無色のRPMIを用いて、LPS(Salmonella typhimurium由来のリポ多糖、シグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich))を用量反応アッセイで測定した場合のEC70濃度まで希釈する。
インキュベーション
それぞれのウェルに被検化合物の溶液(1μl)を加える。マイクロタイタープレート振盪機で1分間プレートを混合した後、インキュベータに入れる。20分後、LPS溶液(1μL、EC70濃度約10ng/ml)を加え、振盪機でプレートを1分間混合する。これらのプレートを5%二酸化炭素雰囲気中、37℃で18〜24時間インキュベートする。
TNF−αの分析
インキュベーション後、上清をピペットで取り除く。マウスTNF−αキット(カリフォルニア州カマリロ(Camarillo)のバイオソースインターナショナル(Biosource International)から入手)を利用してELISAでTNF−α濃度を求める。結果をpg/mL単位で示す。LPS刺激時のTNF−αの発現だけで100%の応答であると考えられる。
用量反応アッセイ:
培養用の血球の調製
しずかに掻爬してRaw細胞(ATCC)を集め、計数する。10%FBSを用いて細胞懸濁液をRPMI中細胞4×105個/mLにする。48ウェルの平底滅菌組織培養プレート(マサチューセッツ州ケンブリッジ(Cambridge)のコスター(Costar))に細胞懸濁液(250μL)を加える。細胞の最終濃度は細胞1×105個/ウェルである。プレートを3時間インキュベートする。被検化合物を加える前に、培地を3%無色のFBS加RPMI培地と交換する。
化合物の調製
化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に可溶化する。このとき、DMSO濃度が培養ウェルに添加したときの最終濃度である1%を超えないようにする。化合物を、0.03μM、0.1μM、0.3μM、1μM、3μM、5μM、10μMで試験する。無色のRPMIを用いて、LPS(Salmonella typhimurium由来のリポ多糖、シグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich))を用量反応アッセイで測定した場合のEC70濃度まで希釈する。
インキュベーション
それぞれのウェルに被検化合物の溶液(200μl)を加える。マイクロタイタープレート振盪機で1分間プレートを混合した後、インキュベータに入れる。20分後、LPS溶液(200μL、EC70濃度約10ng/ml)を加え、振盪機でプレートを1分間混合する。これらのプレートを5%二酸化炭素雰囲気中、37℃で18〜24時間インキュベートする。
TNF−αの分析
インキュベーション後、上清をピペットで取り除く。マウスTNF−αキット(カリフォルニア州カマリロ(Camarillo)のバイオソースインターナショナル(Biosource International)から入手)を利用してELISAでTNF−α濃度を求める。結果をpg/mL単位で示す。LPS刺激時のTNF−αの発現だけで100%の応答であると考えられる。
本願明細書に引用した特許、特許文献、刊行物の完全な開示内容全体を、それぞれを個別に参照したのと同等に本願明細書に援用する。以上、いくつかの実施形態を参照して本発明について説明した。上記の例示目的での実施形態および例は理解を深める目的であげたものにすぎず、そこから不必要な限定が何らなされることはない。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく上述した実施形態に対して多くの変更をほどこし得ることは、当業者であれば明らかであろう。よって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に記載の事項によってのみ限定されるものとする。

Claims (8)

  1. 式II−1:
    Figure 0005296526
    式中、
    Y’’は、−C(O)−、−C(O)−O−、および−C(=NR)−からなる群から選択され;
    11は、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜4アルキレニル、ヘテロアリールC1〜4アルキレニル、ハロC1〜4アルキル、ハロC1〜4アルコキシ、−O−C(O)−CH、−COCH、−CONH、−O−CH−CONH、−NH、および−SO−NHからなる群から選択された1つもしくは2つ以上の置換基により置換されているアルキルであり;
    A1およびRB1は、各々独立して:
    水素、
    ハロゲン、
    アルキル、
    アルケニル、
    アルコキシ、
    アルキルチオ、および
    −N(R
    からなる群から選択され;
    あるいは、一緒になって、RA1およびRB1は、(a)縮合したアリール環、または(b)NおよびSからなる群から選択された1個のヘテロ原子を含む縮合したヘテロアリール環を形成し、ここで、アリールまたはヘテロアリール環は、非置換であるか、または1つもしくは2つ以上のR基により置換されているか、または1つのR基により置換されているか、または1つのR基および1つのR基により置換されており;
    あるいは、一緒になって、RA1およびRB1は、随意にNおよびSからなる群から選択された1個のヘテロ原子を含み、非置換であるか、または1つもしくは2つ以上のR基により置換されている、縮合した5〜7員環の飽和環を形成し、
    Rは:
    ハロゲン、
    ヒドロキシ、
    アルキル、
    アルケニル、
    ハロアルキル、
    アルコキシ、
    アルキルチオ、および
    −N(R
    からなる群から選択され;
    は:
    −R
    −X−R
    −X−Y−R
    −X−Y−X−Y−R、および
    −X−R
    からなる群から選択され;
    は:
    −R
    −X−R
    −X−Y−R、および
    −X−R
    からなる群から選択され:
    は:
    −Z−R
    −Z−X−R
    −Z−X−Y−R
    −Z−X−Y−X−Y−R、および
    −Z−X−R
    からなる群から選択され;
    Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、およびヘテロシクリレンからなる群から選択され、ここで、アルキレン、アルケニレン、およびアルキニレン基は、随意に、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンにより中断されているかまたは終了しており、随意に1つまたは2つ以上の−O−基により中断されていてもよく;
    Yは:
    Figure 0005296526
    からなる群から選択され;
    Zは、結合または−O−であり;
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、およびヘテロシクリルからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、およびヘテロシクリル基は、非置換であるか、または独立してアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群から、アルキル、アルケニル、アルキニル、およびヘテロシクリルの場合には、これにオキソも含む群から選択された1つもしくは2つ以上の置換基により置換されていてもよく;
    は、
    Figure 0005296526
    からなる群から選択され;
    は、=Oおよび=Sからなる群から選択され;
    は、C2〜7アルキレンであり;
    は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、およびヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され;
    は、水素およびアルキルからなる群から選択され;
    10は、C3〜8アルキレンであり;
    Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0〜2−、および−N(R)−からなる群から選択され;
    A’は、−O−、−S(O)0〜2−、−N(−Q−R)−、および−CH−からなる群から選択され;
    Qは、結合、−C(R)−、−C(R)−C(R)−、−S(O)−、−C(R)−N(R)−W−、−S(O)−N(R)−、−C(R)−O−、−C(R)−S−、および−C(R)−N(OR)−からなる群から選択され;
    Vは、−C(R)−、−O−C(R)−、−N(R)−C(R)−、および−S(O)−からなる群から選択され;
    Wは、結合、−C(O)−および−S(O)−からなる群から選択され;また
    aおよびbは、独立して、1〜6の整数であり、ただし、a+bは≦7であり;
    ただし、RA1、RB1、R、またはRの少なくとも1つは、水素以外であり;さらにただし、RA1およびRB1が、非置換であるか、またはクロロで置換されている縮合ベンゼン環を形成し、Rが水素である場合には、Rは、フェニルまたはメチル、メトキシ、クロロ、もしくはフルオロで置換されたフェニル以外である;
    で表される化合物または薬学的に許容し得るその塩。
  2. 式II−1で表される化合物が、式II−2:
    Figure 0005296526
    で表される2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリンまたは薬学的に許容し得るその塩である、請求項1に記載の化合物または塩。
  3. Y’’が−C(O)−および−C(O)−O−からなる群から選択され、R11がC1〜6アルキルである、請求項1または2に記載の化合物または塩。
  4. 以下の式LXXX:
    Figure 0005296526
    式中:
    は:
    ハロゲン、
    アルキル、
    アルケニル、
    トリフルオロメチル、および
    ジアルキルアミノ
    からなる群から選択され;
    nは0または1であり;
    は:
    −R
    −X−R
    −X−Y−R
    −X−Y−X−Y−R、および
    −X−R
    からなる群から選択され;
    は:
    −R
    −X−R
    −X−Y−R、および
    −X−R
    からなる群から選択され:
    3aは:
    Figure 0005296526
    からなる群から選択され;
    Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、およびヘテロシクリレンからなる群から選択され、ここで、アルキレン、アルケニレン、およびアルキニレン基は、随意に、アリーレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンにより中断されているかまたは終了しており、随意に1つまたは2つ以上の−O−基により中断されていてもよく;
    Yは:
    Figure 0005296526
    からなる群から選択され;
    Y’は、−S(O)−、−S(O)−N(R)−、−C(R)−、−C(R)−O−、および−C(R)−N(R)−からなる群から選択され;
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、およびヘテロシクリルからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキレニル、アリールオキシアルキレニル、アルキルアリーレニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキレニル、ヘテロアリールオキシアルキレニル、アルキルヘテロアリーレニル、およびヘテロシクリル基は、非置換であるか、または独立してアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキレンオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキレンオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、(ジアルキルアミノ)アルキレンオキシからなる群から、アルキル、アルケニル、アルキニル、およびヘテロシクリルの場合には、これにオキソも含む群から選択された1つもしくは2つ以上の置換基により置換されていてもよく;
    は、
    Figure 0005296526
    からなる群から選択され;
    は、=Oおよび=Sからなる群から選択され;
    は、C2〜7アルキレンであり;
    は、水素、アルキル、アルコキシアルキレニル、ヒドロキシアルキレニル、アリールアルキレニル、およびヘテロアリールアルキレニルからなる群から選択され;
    は、水素およびアルキルからなる群から選択され;
    10は、C3〜8アルキレンであり;
    Aは、−O−、−C(O)−、−S(O)0〜2−、および−N(R)−からなる群から選択され;
    A’は、−O−、−S(O)0〜2−、−N(−Q−R)−、および−CH−からなる群から選択され;
    Qは、結合、−C(R)−、−C(R)−C(R)−、−S(O)−、−C(R)−N(R)−W−、−S(O)−N(R)−、−C(R)−O−、−C(R)−S−、および−C(R)−N(OR)−からなる群から選択され;
    Vは、−C(R)−、−O−C(R)−、−N(R)−C(R)−、および−S(O)−からなる群から選択され;
    Wは、結合、−C(O)−および−S(O)−からなる群から選択され;また
    aおよびbは、独立して、1〜6の整数であり、ただし、a+bは≦7であり;
    ただし、Y’が−S(O)−である場合には、Rは、トリフルオロメチル以外である;
    で表される化合物または薬学的に許容し得るその塩。
  5. が、水素、C1〜5アルキル、C2〜5アルキニル、アリールC1〜4アルキレニル、シクロアルキルC1〜4アルキレニル、C1〜4アルキル−S(O)−C1〜4アルキレニル、アリール−S(O)−C1〜4アルキレニル、C1〜4アルキル−S(O)−C1〜4アルキレニル−O−C1〜4アルキレニル、C1〜4アルキル−S(O)−C1〜4アルキレニル−NH−C1〜4アルキレニル、C1〜4アルキル−S(O)−NH−C1〜4アルキレニル、ヒドロキシC1〜4アルキレニル、ハロC1〜4アルキレニル、アミノC1〜4アルキレニル、シアノC1〜4アルキレニル、ヒドロキシイミノC2〜5アルキレニル、C1〜4アルコキシイミノC2〜5アルキレニル、アミノ(ヒドロキシイミノ)C2〜5アルキレニル、NH−C(O)−C1〜4アルキレニル、C1〜4アルキル−C(O)−C1〜4アルキレニル、C1〜4アルキル−C(O)−O−C1〜4アルキレニル、C1〜6アルキル−C(O)−NH−C1〜4アルキレニル、C1〜6アルキル−O−C(O)−NH−C1〜4アルキレニル、アリール−C(O)−NH−C1〜4アルキレニルおよびアリールが非置換であるかまたは1つもしくは2つのハロゲン基で置換されているアリール−NH−C(O)−NH−C1〜4アルキレニル、ヘテロアリール−C(O)−NH−C1〜4アルキレニル、ジ(C1〜4アルキル)アミノ−S(O)−NH−C1〜4アルキレニル、アリール−S(O)−NH−C1〜4アルキレニル、ヘテロアリール−NH−C(S)−NH−C1〜4アルキレニル、ジ(C1〜4アルキル)アミノ−C(O)−NH−C1〜4アルキレニル、C1〜4アルキルアミノ−C(O)−NH−C1〜4アルキレニル、ジ(C1〜4アルキル)アミノ−S(O)−C1〜4アルキレニル、C1〜4アルキルアミノ−S(O)−C1〜4アルキレニル、アミノ−S(O)−C1〜4アルキレニル、ヘテロアリールが非置換であるかまたはアリール、アリールアルキレニル、ヘテロアリール、およびアルキルからなる群から選択された置換基により置換されているヘテロアリールC1〜4アルキレニル、並びにヘテロシクリルが非置換であるかまたはアリールアルキレニル、ヘテロアリール、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノカルボニル、およびオキソからなる群から選択された1つもしくは2つの置換基により置換されているヘテロシクリルC1〜4アルキレニルおよびヘテロシクリル−C(O)−NH−C1〜4アルキレニルからなる群から選択される、請求項1〜のいずれかに記載の化合物または塩。
  6. が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−(プロピルスルホニル)エチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−[(シクロヘキシルカルボニル)アミノ]−2−メチルプロピル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、4−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]ブチル、2−(ベンゾイルアミノ)エチル、3−アミノ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル、2,2−ジメチル−4−オキソペンチル、および4−メタンスルホニルアミノブチルからなる群から選択され;またRが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、およびベンジルからなる群から選択される、請求項1〜のいずれかに記載の化合物または塩。
  7. 式IIIa:
    Figure 0005296526
    式中、Rは、アミノメチル、ピペリジン−4−イルメチル、(1−ベンジルピペリジン−4−イル)メチル、(1−アセチルピペリジン−4−イル)メチル、{1−[(プロピルアミノ)カルボニル]ピペリジン−4−イル)}メチル、[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]メチル、2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)エチル、2−({[(4−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)エチル、ヒドロキシメチル、2−メチル−2−(メチルスルホニル)プロピル、2−メチル−2−{[2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}プロピル、3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル、2−シアノ−2−メチルプロピル、3−(5−ブチルイソキサゾール−3−イル)プロピル、3−(5−フェニルイソキサゾール−3−イル)プロピル、3−(5−ピリジン−3−イルイソキサゾール−3−イル)プロピル、4−(ヒドロキシイミノ)ブチル、4−(メトキシイミノ)ブチル、5−アミノ−5−(ヒドロキシイミノ)ペンチル、3−(1H−ピロール−3−イル)プロピル、3−(1−ベンジル−1H−ピロール−3−イル)プロピル、および3−(1−ベンジル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)プロピルからなる群から選択され;またRは、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、およびベンジルからなる群から選択され;あるいは、Rは、水素、n−ブチル、ベンジル、2−メトキシエチル、または2−ヒドロキシエチルであり、および、Rは、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]エチル、2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]エチル、2−(アセチルアミノ)エチル、2−(プロピオニルアミノ)エチル、2−[(メチルスルホニル)アミノ]エチル、2−{[(エチルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−({[(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)エチル、2−{[(イソプロピルアミノ)カルボニル]アミノ}エチル、2−[(エトキシカルボニル)アミノ]エチル、および2−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]エチルからなる群から選択され;ただし、Rがメチルまたはエチルである場合には、Rはまた、2−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]エチルであってもよく;またRがメチルまたはn−プロピルである場合には、Rはまた、2−[(モルホリン−4−イルカルボニル)アミノ]エチルであってもよい;
    で表される化合物または薬学的に許容し得るその塩。
  8. 化合物が:
    1−[2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)エチル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン;
    (4−アミノ−2−エチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)メタノール;
    3−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル;
    3−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパンニトリル;
    N−[2−(4−アミノ−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−1−イル)エチル]−N’−(4−フルオロフェニル)尿素;
    1−[3−(5−フェニルイソキサゾール−3−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン;
    1−[3−(5−ブチルイソキサゾール−3−イル)プロピル]−2−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン;および
    2−プロピル−1−[3−(5−ピリジン−3−イルイソキサゾール−3−イル)プロピル]−2H−ピラゾロ[3,4−c]キノリン−4−アミン;
    またはこれらの薬学的に許容し得る塩からなる群から選択される、請求項7に記載の化合物または塩。
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