JP5278381B2 - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Description

本願は、日本国特許庁へ出願された特許出願である特願2003−272614号(2003年7月9日出願)および特願2004−044801号(2004年2月20日出願)を基礎とし、その内容を援用するものとする。
[技術分野]
本発明は投影光学系と基板との間を液体で満たした状態で基板を露光する露光装置、及びこの露光装置を用いるデバイス製造方法に関するものである。
半導体デバイスや液晶表示デバイスは、マスク又はレチクル(以下、「レチクル」と称する)上に形成されたパターンをウエハやガラスプレート等の基板上に転写する、いわゆるフォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置は、レチクルを支持するレチクルステージと基板を支持する基板ステージとを有し、レチクルステージ及び基板ステージを逐次移動しながらレチクルのパターンを投影光学系を介して基板に転写するものである。近年、デバイスパターンのより一層の高集積化に対応するために投影光学系の更なる高解像度化が望まれている。投影光学系の解像度は、使用する露光波長が短くなるほど、また投影光学系の開口数が大きいほど高くなる。
そのため、露光装置で使用される露光波長は年々短波長化しており、投影光学系の開口数も増大している。そして、現在主流の露光波長は、KrFエキシマレーザの248nmであるが、更に短波長のArFエキシマレーザの193nmも実用化されつつある。また、露光を行う際には、解像度と同様に焦点深度(DOF)も重要となる。解像度Re、及び焦点深度δはそれぞれ以下の式で表される。
Re=k・λ/NA … (1)
δ=±k・λ/NA … (2)
ここで、λは露光波長、NAは投影光学系の開口数、k、kはプロセス係数である。(1)式、(2)式より、解像度Reを高めるために、露光波長λを短くして、開口数NAを大きくすると、焦点深度δが狭くなることが分かる。
焦点深度δが狭くなり過ぎると、投影光学系の像面に対して基板表面を合致させることが困難となり、露光動作時のフォーカスマージンが不足する恐れがある。そこで、実質的に露光波長を短くして、且つ焦点深度を広くする方法として、例えば国際公開第99/49504号パンフレットに開示されている液浸法が提案されている。この液浸法は、投影光学系の下面と基板表面との間を水や有機溶媒等の液体で満たし、液体中での露光光の波長が、空気中の1/n(nは液体の屈折率で通常1.2〜1.6程度)になることを利用して解像度を向上するとともに、焦点深度を約n倍に拡大するというものである。
国際公開第99/49504号パンフレット
ところで、投影光学系の最も基板側の光学部材の端面と基板表面との間に液体を満たした状態においては、基板を保持する基板ステージの移動等によって生じる振動が液体を介してその終端の光学部材に伝わり、投影光学系と液体とを介して基板上に投影されるパターン像が劣化してしまう可能性がある。
さらに、上記従来技術においては、液体の液浸領域を形成するために液体供給口及び液体回収口を有するノズル部材を使って液体の供給及び回収を行っているが、ノズル部材と投影光学系との間の隙間に液体が浸入すると、投影光学系を構成する光学部材を保持する鏡筒に錆びが生じたり、あるいは光学部材が溶解する等の不都合が生じる可能性がある。
更には鏡筒内部に液体が浸入することも考えられ、その場合においても上記不都合が生じる可能性がある。
また、浸入した液体の影響により、投影光学系のうち例えば最も像面側の光学部材が僅かながら変形したり振動するなどして露光精度や計測精度が劣化する不都合が生じる可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、投影光学系と基板との間に液体を満たして露光処理する際のパターン像の劣化を抑えることができる露光装置、及びこの露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、液体に接する光学部材及び該光学部材とパターンとの間に配置される光学群を含む投影光学系を備え、投影光学系と液体とを介して基板上にパターンの像を投影することによって基板を露光する露光装置において、光学部材と光学群とを保持する保持機構を備え、保持機構は、光学部材を光学群に対して可動に保持する露光装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、液体を介して基板を露光する露光装置において、液体に接触する光学部材を保持する第1保持部材と、複数の光学部材を保持する第2保持部材と、第2保持部材に第1保持部材を振動的に分離して接続する接続機構と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、液体を介して、基板にパターンを形成する露光装置において、液体に接触する光学部材を保持する第1保持部材と、複数の光学部材を保持する第2保持部材と、液体に接触する光学部材の位置の変化を基づいて、基板に対するパターンの形成状態を補正する制御装置と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、液体を介して、基板にパターンを形成する露光装置において、液体に接触する光学部材と、光学部材を囲むように設けられ、液体供給口及び液体回収口のうち少なくともいずれか一方を有する環状部材と、光学部材と環状部材との間に配置され、かつ光学部材と環状部材とに接触し、光学部材と環状部材との間に形成される隙間への液体の浸入を阻止するシール部材と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、第1〜第4の態様の露光装置を用いるデバイス製造方法が提供される。
液体に接する光学部材の振動が光学群に伝わることを防止できるので、パターン像の劣化を防止し、高いパターン精度を有するデバイスを製造することができる。
また本発明によれば、投影光学系の像面側への液体や気体の浸入を防止しつつ露光処理及び計測処理を高精度で行うことができるので、基板を良好に露光できる。
本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 投影光学系の先端部近傍の拡大図である。 投影光学系の投影領域と液体供給装置及び液体回収装置との位置関係を示す図である。 本発明に係る投影光学系の一実施形態を示す構成図である。 第1保持部材及び接続機構近傍の拡大断面図である。 接続機構を構成するフレクシャの斜視図である。 接続機構を構成するフレクシャの正面図である。 像調整機構の制御ブロック図である。 本発明に係る投影光学系の他の実施形態を示す構成図である。 本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 液体供給口及び液体回収口と投影光学系の投影領域との位置関係を示す平面図である。 光学素子及び流路形成部材近傍の拡大断面図である。 第1シール部材近傍を示す拡大断面図である。 第2シール部材近傍を示す拡大断面図である。 第1シール部材の別の実施形態を示す断面図である。 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
以下、本発明の露光装置及びデバイス製造方法について図面を参照しながら説明する。
<第1実施例>
図1は本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、露光装置EXは、レチクルRを支持するレチクルステージRSTと、基板Wを支持する基板ステージWSTと、レチクルステージRSTに支持されているレチクルRを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたレチクルRのパターンの像を基板ステージWSTに支持されている基板Wに投影露光する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。
ここで、本実施形態では、露光装置EXとしてレチクルRと基板Wとを走査方向における互いに異なる向き(逆方向)に同期移動しつつレチクルRに形成されたパターンを基板Wに露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でレチクルRと基板Wとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向に垂直な方向(非走査方向)をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。なお、ここでいう「基板」は半導体ウエハやガラスウエハ上にレジストを塗布したものを含む。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、基板W上に液体LQを供給する液体供給装置1と、基板W上の液体LQを回収する液体回収装置2とを備えている。露光装置EXは、少なくともレチクルRのパターン像を基板W上に転写している間、液体供給装置1から供給した液体LQにより投影光学系PLの投影領域AR1を含む基板W上の一部に液浸領域AR2を形成する。具体的には、露光装置EXは、投影光学系PLの終端部の光学部材(光学素子)G12と基板Wの表面との間を液体LQで満たす局所液浸構成(Local Liquid Filling)を採用し、この投影光学系PLと基板Wとの間の液体LQ及び投影光学系PLを介してレチクルRのパターン像を基板W上に投影することによって基板Wを露光する。
照明光学系ILは、レチクルステージRSTに支持されているレチクルRを露光光ELで照明するものであり、露光用光源、露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるレチクルR上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。レチクルR上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態では、ArFエキシマレーザ光を用いる。
ここで、本実施形態において、液体LQには純水が用いられる。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。
レチクルステージRSTは、原画となる回路パターンが形成されたレチクルRをレチクルホルダRHを介して支持するものであって、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。レチクルステージRSTはリニアモータ等のレチクルステージ駆動装置RSTDにより駆動される。
レチクルステージ駆動装置RSTDは制御装置CONTにより制御される。レチクルホルダRH上(あるいはレチクルステージRST上)には移動鏡50が設けられている。また、移動鏡50に対向する位置にはレーザ干渉計51が設けられている。レチクルステージRST上のレチクルRの2次元方向の位置、及びθZ方向の回転角(場合によってはθX、θY方向の微小回転角も)はレーザ干渉計51によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計51の計測結果に基づいてレチクルステージ駆動装置RSTDを駆動することでレチクルステージRSTに支持されているレチクルRの位置決めを行う。また、レチクルRを保持するレチクルホルダRHとレチクルステージRSTとの間には複数のアクチュエータ150(150A〜150C)が設けられている。アクチュエータ150の駆動により、レチクルRを保持したレチクルホルダRHは、Z軸方向、及びθX、θY方向を含む傾斜方向に移動可能となっている。
投影光学系PLは、レチクルRのパターンを所定の投影倍率βで基板Wに投影露光するものである。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。
投影光学系PLは、その終端側(基板W側)に配置され、液体LQと接する光学部材G12と、光学部材G12とパターンを有するレチクルRとの間に配置された複数の光学素子G1〜G11を含む光学群MPLとを備えている。なお、本実施形態において、光学部材G12は1つの平凸レンズ素子である。そして、投影光学系PLを構成する複数の光学素子G1〜G12は保持機構HGで保持されている。保持機構HGは、光学群MPLを保持する鏡筒(第2保持部材)PLBと、レンズ素子G12を保持するレンズ保持部MLMとを備えている。レンズ保持部MLMは、レンズ素子G12を保持するレンズセル(第1保持部材)LS12と、レンズセルLS12を鏡筒PLBに対して軟らかく接続する接続機構100とを備えている。接続機構100は、後述する弾性部材としてのフレクシャ(100A〜100C)を備えている。レンズセルLS12に保持されたレンズ素子G12は接続機構100により鏡筒PLBに保持された光学群MPLに対して可動となっている。
鏡筒PLBの外周部にはフランジ部FLGが設けられており、投影光学系PLはフランジ部FLGを介してコラム(露光装置の本体ボディ)CLに支持される。
光学素子G1〜G12は螢石あるいは石英で形成されており、一部の光学素子の曲面には非球面研磨が施されている。特に、レンズ素子G12を螢石で形成すると、この螢石はそのままでは長期間に水によって浸食されてしまうので、適当な薄膜でコートしつつ親和性を高めておく。これにより、レンズ素子G12の液体接触面のほぼ全面に液体LQを密着させることができ、レンズ素子G12と基板Wとの間の光路を液体LQで確実に満たすことができる。なお、レンズ素子G12は水との親和性が高い石英であってもよい。また、レンズ素子G12の液体接触面にコートする等の親水(親液)処理を施して、液体LQとの親和性をより高める場合、液浸領域AR2から水を除去した乾燥状態においては、レンズ素子G12の液体接触面から水分が素早く逃げるような特殊な膜構造(例えば電界を印加すると分子配列が変化したり、わずかな電流を流すと温度上昇する膜等)にしてもよい。
基板ステージWSTは、基板Wを支持するものであって、基板Wを基板ホルダを介して保持するZステージ52と、Zステージ52を支持するXYステージ53とを備えている。Zステージ52及びXYステージ53を含む基板ステージWSTはステージベース54に支持されている。基板ステージWSTはリニアモータ等の基板ステージ駆動装置WSTDにより駆動される。基板ステージ駆動装置WSTDは制御装置CONTにより制御される。Zステージ52を駆動することにより、Zステージ52に保持されている基板WのZ軸方向における位置(フォーカス位置)、及びθX、θY方向における位置が制御される。また、XYステージ53を駆動することにより、基板WのXY方向における位置(投影光学系PLの像面と実質的に平行な方向の位置)が制御される。すなわち、Zステージ52は、基板Wのフォーカス位置及び傾斜角を制御して基板Wの表面をオートフォーカス方式、及びオートレベリング方式で投影光学系PLの像面に合わせ込み、XYステージ53は基板WのX軸方向及びY軸方向における位置決めを行う。なお、ZステージとXYステージとを一体的に設けてよいことは言うまでもない。
基板ステージWST(Zステージ52)上には移動鏡55が設けられている。また、移動鏡55に対向する位置にはレーザ干渉計56が設けられている。基板ステージWST上の基板Wの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計56によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計56の計測結果に基づいて基板ステージ駆動装置WSTDを駆動することで基板ステージWSTに支持されている基板Wの位置決めを行う。
また、基板ステージWST(Zステージ52)上には、基板Wを囲むように補助プレート57が設けられている。補助プレート57は基板ホルダに保持された基板Wの表面とほぼ同じ高さの平面を有している。ここで、基板Wのエッジと補助プレート57との間には0.1〜1.0mm程度の隙間があるが、液体LQの表面張力によりその隙間に液体LQが流れ込むことはほとんどなく、基板Wの周縁近傍を露光する場合にも、補助プレート57により投影光学系PLのレンズ素子G12の下に液体LQを保持することができる。
露光装置EXは、基板W上に液体LQを供給する液体供給装置1と、基板W上の液体LQを回収する液体回収装置2とを備えている。液体供給装置1は、基板W上に液体LQを供給し、投影光学系PLの終端部のレンズ素子G12と基板Wとの間を液体LQで満たして液浸領域AR2を形成するためのものであって、液体LQを収容するタンク、加圧ポンプ、及び供給する液体LQの温度を調整する温度調整装置等を備えている。液体供給装置1には供給管3の一端部が接続され、供給管3の他端部には供給ノズル4が接続されている。液体供給装置1は、供給管3及び供給ノズル4を介して基板W上に液体LQを供給する。
液体回収装置2は、吸引ポンプ、回収した液体LQを収容するタンク等を備えている。
液体回収装置2には回収管6の一端部が接続され、回収管6の他端部には回収ノズル5が接続されている。液体回収装置2は回収ノズル5及び回収管6を介して基板W上の液体LQを回収する。液浸領域AR2を形成する際、制御装置CONTは液体供給装置1を駆動し、供給管3及び供給ノズル4を介して単位時間当たり所定量の液体LQを供給するとともに、液体回収装置2を駆動し、回収ノズル5及び回収管6を介して単位時間当たり所定量の液体LQを回収する。これにより、投影光学系PLの終端部のレンズ素子G12と基板Wとの間に液体LQの液浸領域AR2が形成される。
図2は、露光装置EXの投影光学系PLの下部、液体供給装置1、及び液体回収装置2などを示す正面図であり、図3は、投影光学系PLの投影領域AR1と供給ノズル4及び回収ノズル5との位置関係を示す図である。投影光学系PLの投影領域AR1はY軸方向に細長い矩形状(スリット状)となっており、その投影領域AR1をX軸方向に挟むように、+X側に3つの供給ノズル4A〜4Cが配置され、−X側に2つの回収ノズル5A、5Bが配置されている。そして、供給ノズル4A〜4Cは供給管3を介して液体供給装置1に接続され、回収ノズル5A、5Bは回収管4を介して液体回収装置2に接続されている。また、供給ノズル4A〜4Cと回収ノズル5A、5Bとを投影光学系PLの光軸周りにほぼ180°回転した位置に、供給ノズル8A〜8Cと、回収ノズル9A、9Bとが配置されている。供給ノズル4A〜4Cと回収ノズル9A、9BとはY軸方向に交互に配列され、供給ノズル8A〜8Cと回収ノズル5A、5BとはY軸方向に交互に配列され、供給ノズル8A〜8Cは供給管10を介して液体供給装置1に接続され、回収ノズル9A、9Bは回収管11を介して液体回収装置2に接続されている。
走査露光時には、投影領域AR1にレチクルRの一部のパターン像が投影され、投影光学系PLに対して、レチクルRが−X方向(又は+X方向)に速度Vで移動するのに同期して、XYステージ53を介して基板Wが+X方向(又は−X方向)に速度β・V(βは投影倍率)で移動する。そして、1つのショット領域への露光終了後に、基板Wのステッピングによって次のショット領域が走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で各ショット領域に対する露光処理が順次行われる。本実施形態では、基板Wの移動方向と平行に、基板Wの移動方向と同一方向に液体LQを流すように設定されている。つまり、矢印Xa(図3参照)で示す走査方向(−X方向)に基板Wを移動させて走査露光を行う場合には、供給管3、供給ノズル4A〜4C、回収管6、及び回収ノズル5A、5Bを用いて、液体供給装置1及び液体回収装置2により液体LQの供給及び回収が行われる。すなわち、基板Wが−X方向に移動する際には、供給管3及び供給ノズル4(4A〜4C)を介して液体供給装置1から液体LQが投影光学系PLと基板Wとの間に供給されるとともに、回収ノズル5(5A、5B)、及び回収管6を介して液体LQが液体回収装置2に回収され、レンズ素子G12と基板Wとの間を満たすように−X方向に液体LQが流れる。一方、矢印Xbで示す走査方向(+X方向)に基板Wを移動させて走査露光を行う場合には、供給管10、供給ノズル8A〜8C、回収管11、及び回収ノズル9A、9Bを用いて、液体供給装置1及び液体回収装置2により液体LQの供給及び回収が行われる。すなわち、基板Wが+X方向に移動する際には、供給管10及び供給ノズル8(8A〜8C)を介して液体供給装置1から液体LQが投影光学系PLと基板Wとの間に供給されるとともに、回収ノズル9(9A、9B)、及び回収管11を介して液体LQが液体回収装置2に回収され、レンズ素子G12と基板Wとの間を満たすように+X方向に液体LQが流れる。この場合、例えば液体供給装置1から供給ノズル4を介して供給される液体LQは基板Wの−X方向への移動に伴ってレンズ素子G12と基板Wとの間に引き込まれるようにして流れるので、液体供給装置1の供給エネルギーが小さくても液体LQをレンズ素子LS12と基板Wとの間に容易に供給できる。そして、走査方向に応じて液体LQを流す方向を切り替えることにより、+X方向、又は−X方向のどちらの方向に基板Wを走査する場合にも、レンズ素子G12と基板Wとの間を液体LQで満たすことができ、高い解像度及び広い焦点深度を得ることができる。
図4は、投影光学系PLを示す概略構成図である。レチクルRは、複数のレンズ素子(光学素子)G1〜G12で構成される両側テレセントリックな投影光学系PLの物体面側に配置される。レンズ素子G1〜G12は、光軸AXに沿って鏡筒PLB内の所定位置に配置されるが、本実施形態において、レンズ素子G3、G4、G6は、それぞれピエゾ伸縮素子やボイスコイルモータ(VCM)等のアクチュエータAC1、AC2、AC3により、鏡筒PLBに対して2自由度(X並進、Y並進)の方向、3自由度(Z並進、θX傾斜、θY傾斜)の方向、または5自由度(X並進、Y並進、Z並進、θX傾斜、θY傾斜)の方向に微動可能なリング状のレンズセルに支持される。
これら3つの微動可能なレンズ素子G3、G4、G6は、投影光学系PLの各種の収差を補正するためのもので、レチクルRの回路パターンが投影光学系PLの像面側に配置される基板W上に結像投影された際の像質(倍率誤差、歪曲収差、コマ収差、アス、像面湾曲等)や像面位置を微少に調整することが可能である。なお、投影光学系PL中のレンズ素子を動かして像調整を行う機構は、例えば特開平11−195602号公報に開示されている。図4において、レチクルR上の任意の点P1からの光線のうち、投影光学系PLの瞳面PPの中心で光軸AXと交差して基板W上の対応する点P2に達する主光線LOは、レチクルRとレンズ素子G1の間、及びレンズ素子G11と基板Wとの間では光軸AXと平行になっており、点P1の光軸AXからの距離と点P2の光軸AXからの距離との比が、この投影光学系PL全体の投影倍率βとなっている。
投影光学系PLの像側先端に位置するレンズ素子(以下、適宜「先玉レンズ素子」と称する)G12は、他のレンズ素子G1〜G11が支持される鏡筒PLBに対して振動的に分離されたレンズ保持部MLMによって支持されている。レンズ保持部MLMは、上述したように、先玉レンズ素子G12を保持するレンズセルLS12と、レンズセルLS12を鏡筒PLBに対して軟らかく接続する接続機構100とを備えており、接続機構100により、鏡筒PLBとレンズセルLS12とが振動的に分離され、レンズセルLS12の振動が鏡筒PLBに伝達されないように吸収される。
本実施形態の液浸露光の場合、液体供給ノズル4から液体LQをレンズ素子G12の下面と基板Wとの間隙1〜2mmを満たすように供給するとともに、液体回収ノズル5より液体LQを回収しているため、液浸領域AR2の液体LQはある程度の陽圧になり、液体LQの剛性が上がってしまうおそれがある。また、本実施形態において、露光装置EXは走査型露光装置であり、その場合基板WはX軸方向に最高速500mm/秒程度という速度で移動し、その走査露光中も基板Wの表面(露光面)が投影光学系PLの焦点深度内に維持されるように基板Wのオートフォーカス動作及びオートレベリング動作(AF/AL動作)が行われる。基板WのAF/AL動作は、通常基板Wを保持する基板ステージWST(基板ホルダ)を微少に光軸方向(Z軸方向)に移動させたり、傾斜させたりすることで行われるので、投影光学系PLの先玉レンズ素子G12が鏡筒PLB全体に対して強固に固定されていると、レンズ素子G12の下面と基板W表面との間隙距離(ギャップ)を一定に保とうとするAF/AL動作のために、基板W側で生じる振動成分が液浸領域AR2の液体LQを介して鏡筒PLB全体に伝わってしまうことになる。また、基板Wを支持してX軸及びY軸方向に移動する基板ステージWSTが例えばエアベアリングを使った非接触ガイド方式の場合、摺動性の振動は無いもののステージの加減速時に起こりやすいエアベアリングギャップの僅かな変動によって振動が発生し、液体LQを介して鏡筒PLBに伝わってしまう場合もある。投影光学系PL全体は、鏡筒PLBの中間付近に設けられたフランジ部FLGを介してコラムCLに自重をかけて支持されるので、鏡筒PLBに伝わった振動は鏡筒PLB内の各レンズ素子、及びコラムCLにも伝わることになり、その振動による影響で投影像の質が劣化する。また、その振動によって像ぶれが生じて、基板W上の所望位置にパターンが形成されない可能性もある。
従来、投影光学系PLのワーキングディスタンスが空間的に分離されていたので、そのような基板W側で生ずる振動成分が投影光学系PL側に直接伝わることは皆無であったが、液浸露光の場合、液浸領域AR2の厚さを(光軸方向の厚さ)1〜2mm、可能であれば1mm以下に設定するのが望ましく、この程度の厚さの液浸領域AR2では、投影光学系PLの先玉レンズ素子G12と基板Wとが一定の弾性係数やバネ定数を持つ剛体で機械的に直結されたものとみなされるので、基板W側で生じる振動成分は投影光学系PL側(光学群MPL側)に直接伝わることになる。そこで本実施形態においては、図4に示すように、少なくとも液浸領域AR2の液体LQと接する先玉レンズ素子G12を鏡筒PLBとは別のレンズセルLS12によって支持し、接続機構100により鏡筒PLBとレンズセルLS12とを接続するとともに、レンズ素子G12(レンズセルLS12)がミクロンオーダーの自由度、理想的にはZ並進微動、θX傾斜微動、θY傾斜微動の3自由度を持つようにする。すなわち、少なくとも先玉レンズ素子G12を保持するレンズセルLS12を光学群MPLの鏡筒PLBに対して接続機構100を介して少なくともZ軸方向には軟く接続し、鏡筒PLBに対してZ軸方向、θX方向、θY方向に移動可能に接続することで、基板W側で生じる振動がその軟性によって吸収され、これにより鏡筒PLBに作用する振動が遮断又は低減される。
図5は、投影光学系PLの先玉レンズ素子G12及びレンズ保持部MLM近傍の拡大断面図である。鏡筒PLBの最下端部である外鏡筒LB3内には、レンズ素子G8、G9、G10、G11の各端面に形成されたフランジF8、F9、F10、F11をキネマチック支持するリング状のレンズセルLS8、LS9、LS10、LS11が固定されている。そして、レンズセルLS11の最下面部は外鏡筒LB3よりも下方に突出して設けられ、その鏡筒PLB(外鏡筒LB3)に固定されたレンズセルLS11の最下面部にはレンズ素子G12を支持するレンズ保持部MLMが取り付けられている。レンズ保持部MLMは、レンズ素子G12の端面部に形成されるフランジF12をキネマチック支持するレンズセルLS12と、外鏡筒LB3側のレンズセルLS11に対してレンズセルLS12を軟く接続するための接続機構を構成する3個のフレクシャ100A、100B、100Cとを備えている。なお図5では分かり易くするために2つのフレクシャ100A、100Bのみが図示されているが、実際は光軸AXを中心とした円周上の3ケ所に120度間隔で配置される。各フレクシャ100A、100B、100Cは光軸AX方向(Z軸方向)に弾性伸縮するような特性を持つとともに、レンズセルLS11に対してレンズセルLS12が、横方向(光軸AXを中心とする円の放射方向)にも数μm程度は弾性変位できるような特性を持つ弾性部材である。
投影光学系PLの先玉レンズ素子G12としては、その上面G12aの曲率半径は比較的小さい凸面(球面又は非球面)であり、その下面G12bは平坦面(曲率半径がほぼ無限大)であるものが好ましい。また、本実施形態ではレンズセルLS12の最下面部110は、レンズ素子G12の下面G12bとほぼ一致する高さのリング状の平坦面となっており、これにより、液浸領域AR2の液体LQの流れがスムーズになる。
また、レンズ素子G12の下面G12bの周縁部とレンズセルLS12の最下面部110の周縁部との間には1mm程度の僅かな隙間RVが形成されるように設計されているが、その隙間RVから液浸領域AR2の液体LQが上昇して、その上のレンズ素子G11等に液体LQの飛沫や蒸気が付着しないように、レンズセルLS12内には隙間RVと連通した環状の気体供給管112とリング状の弾性シール部材115とが設けられている。気体供給管112はチューブ等を介して加圧ポンプに接続され、隙間RVから液体LQや飛沫が入り込んでくるのを防ぐために、陽圧の窒素ガス等を隙間RVに供給するものである。液浸領域AR2の液体LQの本来の流れは、液体供給ノズル4と液体回収ノズル5とによって作り出されるので、気体供給管112による陽圧気体の供給は、その流れを著しく阻害しない程度の圧力に設定され、それでも隙間RVから浸入してくる液体、飛沫、及び蒸気は、その上の弾性シール部材115によって遮蔽される。この弾性シール部材115はレンズ素子G12の側面全周に圧接し、その上のレンズ素子G11との間の空間を隔てる気密機能も兼ねており、これによりレンズ素子G1〜G11までが位置する鏡筒空間内と先玉レンズ素子G12の上面G12aまでの空間を窒素ガスで満たすことができる。弾性シール部材115は、後述する第2実施例の第1シール部材330と同様に構成してもよい。
なお、図5において、レンズセルLS12の外周部に固定された上向きの円筒状フィン102AとレンズセルLS11の外周部に固定された下向きの円筒状フィン102Bとは、液体LQの飛沫がフレクシャ100A、100B、100Cのある開放空間部内に外部から入り込むのを防止するためのもので、フィン同士はレンズ保持部MLMが傾斜しても所定のクリアランスを保つように配置される。
ところで、図5のように3つのフレクシャ100A、100B、100CでレンズセルLS12を支持しつつ、基板W側から液浸領域AR2を介して伝わってくる振動を吸収もしくは低減しようとする場合、レンズ保持部MLMの微動時の応答周波数は相当に高い必要性があり、そのためには3つのフレクシャ100A、100B、100CだけでレンズセルLS12全体の重量を支える構造にすると、必要な応答周波数を得られないので、レンズセルLS12の荷重のフレクシャ100A、100B、100Cへの作用を低減するための自重キャンセル機構(荷重低減機構)を持たせることが望ましい。
図6は、自重キャンセル機構付のフレクシャ100Aの構造を示す図である。なお、フレクシャ100B、100Cもフレクシャ100Aと同等の構成を有する。図6において、座標系MSZのZ軸は光軸AXと平行であり、S軸は光軸AXと垂直な放射方向の軸であり、M軸はS軸とZ軸との両方に対して垂直な接線方向の軸である。また図7は、図6のフレクシャ100AをM軸方向から見たものである。フレクシャ100Aは、SUSやジュラルミン等の金属材料をH形状のブロックとして成形し、上板部120Aと底板部120Bとをつなぐ中間部分に、M軸方向に貫通した複数の切り込み部124A、124B、124Cと、円形の貫通穴124E、124F、124Gとを形成したフレクシャ部を有している。そして上板部120Aは4個のビス穴121を介して図5中のレンズセルLS11の底面部に固定され、底板部120Bは4個のビス穴122を介してレンズセルLS12の上面部に固定される。
この構造は、機械的には上板部120Aと底板部120Bとが結合しているものの、Z軸方向やS軸方向の剛性を極めて小さくできるとともに、M軸方向の剛性は極めて高くすることができる。その結果、上板部120Aと底板部120Bとは相対的にZ軸方向に弾性伸縮可能になるとともに、S軸方向についても相対的に微小変位可能になる。このようなフレクシャ構造を120度間隔で3個設けることにより、レンズセルLS12は全体的にXY方向の剛性が高い状態でレンズセルLS11(鏡筒PLB)に懸架され、レンズセルLS12の運動自由度が、Z軸方向の平行移動に制限され、レンズセルLS12は鏡筒PLBに対してキネマティック支持された構成となる。
そして、自重キャンセル機構は、上板部120Aの下面に固定された永久磁石126Aと、底板部120Bの上面に高さ調整機構部127を介して固定された永久磁石126Bとによって構成され、一対の永久磁石126A、126Bが所定のギャップで対向している。そして、永久磁石126A、126Bどうしの磁気吸引力により、底板部120Bに固定されたレンズセルLS12のほとんど大部分の荷重が引き上げられる。こうして、その上板部120AをレンズセルLS11(鏡筒PLB)に接続し、底板部120BをレンズセルLS12に接続し、自重キャンセル機構を構成する永久磁石126A、126Bを有するフレクシャ100A〜100Cは、レンズセルLS12の荷重をレンズセルLS11に支持させている。
なお図6では、一対の永久磁石126A、126Bがフレクシャ部の片側にしか示されていないが、当然、反対側にも同様の永久磁石126A、126Bと調整機構部127とが設けられている。調整機構部127は一対の永久磁石126A、126Bのギャップ間隔を調整してフレクシャ100A(100B、100Cも同様)の中間部分のフレクシャ部にレンズセルLS12の荷重が極力作用しないようにするためのものであり、例えばテーパカム等を使った簡単なZ並進機構で構成される。この調整機構部127は、永久磁石126の経時変化による減磁に対応するため、露光装置の定期メンテナンス時に一対の永久磁石126A、126Bのギャップ間隔を小さくする場合にも利用される。
このような自重キャンセル機構により、各フレクシャ100A、100B、100Cは機械的に変形していない中立に近い状態に保たれるとともに、各フレクシャ単体の剛性を低くできるので、レンズ保持部MLMは極めて低い剛性で鏡筒PLBの最下端に懸架されることになり、先玉レンズ素子G12は基板W側からの振動の伝達を吸収、又は低減すべく、液浸領域AR2の挙動に倣って微動することができる。
なお、図6では一対の永久磁石の磁気吸引力によって自重キャンセルを行うようにしたが、非接触で力を発生するものであれば良く、永久磁石と鉄片の対や電磁石と鉄片(又は磁石)の対を使うことができる。またフレクシャとしては、ここではH型のブロック材を図6のように加工して作ったが、同様の自由度と剛性が得られるように複数枚の薄い板バネを組み合わせたものでも良い。
ところで、フレクシャ100A〜100Cにより、投影光学系PLの先玉レンズ素子G12が自由に動けるようなったので、それに伴う投影像の質(倍率、歪曲収差、コマ収差、アス等)が変化してしまうことがあるので、図4中のレンズ素子G3、G4、G6のそれぞれを駆動するアクチュエータAC1、AC2、AC3をリアルタイムに制御して、像質劣化を補償することが必要となる。
図8は、図1〜図7に示した装置に適用される制御系の概略的なブロック図である。図8において、レチクルRは真空吸着やメカクランプ機構によってレチクルホルダRH上に光軸AXとほぼ垂直になるように保持され、レチクルホルダRHは走査露光時に所定の走査方向に高速移動するレチクルステージRST上に、3個のZアクチュエータ150A、150B、150C(但し150Cは不図示)を介して設けられている。Zアクチュエータ150A、150B、150Cはピエゾ素子やボイスコイルモータ(VCM)で構成され、レチクルファイン制御ユニット(像調整機構)204からの駆動信号Va、Vb、Vcに応答して、レチクルホルダRHを全体的にZ軸方向に微小に並進移動させるとともに、θX方向とθY方向とに微小傾斜させる。このレチクルホルダRHの微動は走査露光中に各種の位置誤差補正やディストーション補正のためにリアルタイム制御されるので、レチクルホルダRHは軽量化と高剛性化を図るために一部にカーボングラファイト材の構造体を含むファインセラミックス材で作られている。
また、図4中に示した3つのレンズ素子G3、G4、G6を駆動するアクチュエータAC1、AC2、AC3は、レンズ制御ユニット(像調整機構)202からの駆動信号K1、K2、K3のそれぞれに応答して相互に独立に制御可能であるが、各アクチュエータAC1、AC2、AC3内には駆動量を計測するホログラフィックエンコーダや静電容量型センサ等が設けられており、それらの計測器からの信号はレンズ制御ユニット202にフィードバック信号として入力する。
さて、レンズ保持部MLM内の各フレクシャ100A、100B、100C(但し100Cは不図示)の近傍には、その部位におけるレンズセルLS12の上面の高さ変化を計測するためのギャップセンサ(第1検出器)130A、130B、130C(但し130Cは不図示)が設けられている。ギャップセンサ130A、130B、130Cは鏡筒PLBのレンズセルLS11に取り付けられており、レンズセルLS11に対するレンズセルLS12の距離変化を計測可能である。各センサ130A、130B、130Cからの計測信号S0a、S0b、S0c(但しS0cは不図示)はセンサユニット200に読み取られ、投影光学系PLの鏡筒PLB側に固定されたレンズセルLS11を基準としたレンズセルLS12の姿勢変化(Z位置変化、θX方向とθY方向の傾斜変化)、つまり鏡筒PLBとレンズセルLS12との位置関係がリアルタイムに検出される。ここで、鏡筒PLBは光学群MPLを保持し、レンズセルLS12はレンズ素子G12を保持しているため、センサユニット200は、ギャップセンサ130A〜130Cの検出結果に基づいて、光学群MPLとレンズ素子G12(レンズ素子G12の下面G12b)との位置関係を検出可能である。つまり、鏡筒PLBとレンズセルLS12との位置関係を検出することは、光学群MPLとレンズ素子G12との位置関係を検出することと実質的に同等であり、センサユニット200は、ギャップセンサ130A、130B、130Cを使って鏡筒PLBとレンズセルLS12との位置関係を検出することで、光学群MPLとレンズ素子G12との位置関係を求めることができる。なお、鏡筒PLBとレンズセルLS12との位置関係の検出を光学的に行ってもよい。
更に、レンズセルLS12の下面のレンズ素子G12近傍には、基板Wの表面(露光面)までの距離変化、すなわち液浸領域AR2の厚さ変化を計測する3個以上のギャップセンサ(第2検出器)132A、132B、132C、…が取り付けられ、これらの計測信号S2a、S2b、…もセンサユニット200に読み取られ、レンズ素子G12の下面G12bと基板Wの表面との平行度(相対的な傾斜の方向と量)や間隔の変化がリアルタイムに検出される。ここで、ギャップセンサ132A、132B、132C、…は、レンズ素子G12を保持したレンズセルLS12に取り付けられているため、センサユニット200は、ギャップセンサ132A、132B、132C、…の検出結果に基づいて、レンズ素子G12と基板Wの表面との位置関係を検出可能である。つまり、レンズセルLS12と基板Wの表面との位置関係を検出することは、レンズ素子G12と基板Wの表面との位置関係を検出することと実質的に同等であり、センサユニット200は、ギャップセンサ132A、132B、132C、…を使ってレンズセルLS12と基板Wの表面との位置関係を検出することで、レンズ素子G12と基板Wの表面との位置関係を求めることができる。なお、レンズセルLS12と基板Wの表面との位置関係を光学的に検出するようにしてもよい。
このセンサユニット200で計測された計測情報CSは、先のレンズ制御ユニット202とレチクルファイン制御ユニット204とにリアルタイムで送られる。レンズ制御ユニット202は、その計測情報CSに基づいて先玉レンズ素子G12の位置や姿勢の変化に応じて副次的に生じる各種の収差成分の誤差を補正すべく、つまり、鏡筒PLBに対するレンズセルLS12の変動、あるいは基板Wの表面に対するレンズセルLS12の変動を補償するように、各アクチュエータAC1、AC2、AC3への駆動信号K1、K2、K3にリアルタイムにオフセット成分を加え、基板W上に投影されるパターンの像を調整する。ここで、鏡筒PLBに対するレンズセルLS12の位置関係の変動は、光学群MPLに対するレンズ素子G12の位置関係の変動と実質的に同等であるため、レンズ制御ユニット202は、センサユニット200の計測情報CSに基づいて、光学群MPLに対するレンズ素子G12の変動を補償することができる。同様に、基板Wの表面に対するレンズセルLS12の位置関係の変動は、基板Wの表面に対するレンズ素子G12の位置関係の変動と実質的に同等であるため、レンズ制御ユニット202は、センサユニット200の計測情報CSに基づいて、基板Wの表面に対するレンズ素子G12の変動を補償することができる。
同様に、レチクルファイン制御ユニット204は、レンズ素子G12の位置や姿勢の変化に応じて副次的に生じる各種の収差成分の誤差を補正すべく、計測情報CSに基づいて、レチクルホルダRH(レチクルR)のZ位置や傾斜を制御する各Zアクチュエータ150A、150B、150Cへの駆動信号Va、Vb、Vcにリアルタイムにオフセット成分を加えることができる。
なおここでは、レチクルRの位置姿勢補正と先のレンズ素子G3、G4、G6の位置姿勢補正とを同時に行っているが、必ずしも全て同時に行う必要はなく、先玉レンズ素子G12の運動の種類、即ち単純なZ位置の変化なのか、傾斜の変化なのか、或いはその2つの複合なのかによって、適宜選択的に行われる。
図9は、レンズ保持部MLMの他の実施形態を示す部分断面図であり、ここでは先玉レンズ素子G12の上面G12aは光軸AX上の点Cpを曲率中心とする凸球面状に形成され、下面G12bは平坦面に形成される。また先玉レンズ素子G12の下端部には下面G12bと連なったフランジ部F12bが形成され、基板Wの表面と下面G12bとの間に形成される液浸領域AR2の面積を先の図5を参照して説明した実施形態よりも広げ、液体LQの流れの一様化を向上させている。
レンズ素子G12の上側のフランジF12は、リング状のレンズセルLS12aにキネマチックにリジッドに支持される。また、レンズセルLS12aの外周には、点Cpを中心とする凸球面座Asaが輪帯状に形成され、さらにレンズセルLS12aの外側には、凸球面座Asaとほぼ同じ曲率半径の凹球面座が形成されたリング状の第2セルLS12bが設けられている。互いに対向したレンズセルLS12aの凸球面座Asaと第2セルLS12bの凹球面座との間には、真空予圧型又は磁気予圧型のエアベアリングが形成されている。
第2セルLS12bの外周には、上下に所定間隔を空けて配置した永久磁石Mg1、Mg3の組が円周上の複数ケ所に固定される。そして、磁石Mg1、Mg3と、この磁石Mg1、Mg3の組の空隙に配置するように外鏡筒LB3の内側に固定された永久磁石Mg2とによって、自重キャンセル機構が構成される。そして第2セルLS12bの下面端部と外鏡筒LB3との間には、光軸AXを中心とする円周に沿った複数ケ所に板バネ状のフレクシャ100A、100B、…が設けられる。この板バネ状フレクシャ100A、100B、…は、Z軸方向の剛性が極めて小さく、横方向(XY方向)の剛性が大きくなるように作られ、第2セルLS12bとレンズセルLS12aとを一体的にZ軸方向に微動させる。
以上のような構成により、レンズセルLS12aは第2セルLS12bに対して球面座の予圧型エアベアリングで拘束されているだけなので、点Cpを中心にして自由に微小傾斜することができる。すなわち、先玉レンズ素子G12が中立位置から傾斜しても、その上面G12aの凸球面とレンズ素子G11(図5等参照)の下面の凹球面との間隔は球面上の同一の径位置ではどこでも一定になるように維持される。ただし、レンズセルLS12aと第2セルLS12bとが一体的に上下に微動した場合だけ、上面G12aの凸球面とレンズ素子G11の下面の凹球面との間隔が全体的に変化する。このため、先玉レンズ素子G12の運動によって副次的に生じる各種収差は、特定の種類に制限可能となり、図8を参照して説明したレンズ制御ユニット202やレチクルファイン制御ユニット204によってレンズ素子G3、G4、G6やレチクルホルダRHの姿勢に補正を加える量も小さくできるか、姿勢補正すべき要素を減らせると言った利点がある。
なお上記各実施形態では、投影光学系PL内で自己完結的に投影像質の劣化が起きないように補償を行うか、あるいはレチクルRの位置を光軸AXの方向にZ並進微動させたり、微少傾斜させることを併用することで基板W上に投影されるパターンの像を調整しているが、投影露光にエキシマレーザやFレーザ等の波長チューニング機構を持つ光源装置を使う場合には、レチクルRの照明光の中心波長を僅かにシフトさせたりすることで、基板W上での投影像質の劣化を補償することも可能であり、その場合はレンズ素子G3、G4、G6のリアルタイム駆動が全く必要ないか、あるいは限られたレンズ素子のみのリアルタイム駆動が補助的に必要となるだけである。
なお、上記実施形態において、レンズセルLS12は1つのレンズ素子G12のみを保持するようになっているが、複数の光学素子(光学群)を保持する構成でもよい。
また、上述の実施形態においては、光学部材G12と、レチクルRと光学部材G12との間の光学群MPLとの二群に投影光学系PLを分けているが、三群以上に分離するようにしてもよい。その場合、光学部材G12と、その光学部材G12に対して隣り合わない群との位置関係を検出したり、位置変動の補償を行うようにしてもよい。
本実施形態では、投影光学系PLの先端にレンズ素子G12が取り付けられているが、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板であってもよい。
上記各実施形態において、上述したノズルの形状は特に限定されるものでなく、例えば投影領域AR1の長辺について2対のノズルで液体30LQの供給又は回収を行うようにしてもよい。なお、この場合には、+X方向、又は−X方向のどちらの方向からも液体LQの供給及び回収を行うことができるようにするため、供給ノズルと回収ノズルと上下に並べて配置してもよい。
<第2実施例>
本発明の露光装置についてさらに図面を参照しながら説明する。図10は本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図10において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、基板Wを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像を基板ステージPSTに支持されている基板Wに投影露光する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、基板W上に液体LQを供給する液体供給機構310と、基板W上の液体LQを回収する液体回収機構320とを備えている。露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板W上に転写している間、液体供給機構310から供給した液体LQにより投影光学系PLの投影領域AR301を含む基板W上の一部に、投影領域AR1よりも大きく且つ基板Wよりも小さい液浸領域AR302を局所的に形成する。具体的には、露光装置EXは、投影光学系PLの像面側終端部の光学素子302Fと、その像面側に配置された基板W表面との間に液体LQを満たす局所液浸方式を採用し、この投影光学系PLと基板Wとの間の液体LQ及び投影光学系PLを介してマスクMを通過した露光光ELを基板Wに照射することによってマスクMのパターンを基板Wに投影露光する。
本実施形態では、露光装置EXとしてマスクMと基板Wとを互いに同期移動、例えば互いに異なる向き(逆方向)に移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Wに露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でマスクMと基板Wとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向に垂直な方向(非走査方向)をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
照明光学系ILは、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明するものであり、露光用光源、露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
本実施形態において、液体LQには純水が用いられる。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。
マスクステージMSTは、マスクMを保持して移動可能であって、例えばマスクMを真空吸着(又は静電吸着)により固定している。マスクステージMSTは、リニアモータ等を含むマスクステージ駆動装置MSTDにより、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微少回転可能である。そして、マスクステージMSTは、X軸方向に指定された走査速度で移動可能となっており、マスクMの全面が少なくとも投影光学系PLの光軸AXを横切ることができるだけのX軸方向の移動ストロークを有している。
マスクステージMST上には移動鏡31が設けられている。また、移動鏡331に対向する位置にはレーザ干渉計32が設けられている。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及びθZ方向の回転角(場合によってはθX、θY方向の回転角も含む)はレーザ干渉計332によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、レーザ干渉計332の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MSTDを駆動することでマスクステージMSTに支持されているマスクMの位置を制御する。
投影光学系PLは、マスクMのパターンを所定の投影倍率βで基板Wに投影露光するものであって、基板W側の先端部に設けられた光学素子(光学部材、レンズ)302Fを含む複数の光学素子302(302A〜302F)で構成されており、これら光学素子2A〜2Fは鏡筒PKで支持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。
本実施形態の投影光学系PLの先端部の光学素子302Fは鏡筒PKより露出しており、液浸領域AR302の液体LQが接触する。複数の光学素子302A〜302Fのうち少なくとも光学素子2Fは螢石(フッ化カルシウム)で形成されている。螢石表面、あるいはMgF、Al、SiO等を付着させた表面は水との親和性が高いので、光学素子302Fの液体接触面2Sのほぼ全面に液体LQを密着させることができる。すなわち、本実施形態においては光学素子302Fの液体接触面302Sとの親和性が高い液体(水)LQを供給するようにしているので、光学素子302Fの液体接触面302Sと液体LQとの密着性が高く、光学素子302Fと基板Wとの間の光路を液体LQで確実に満たすことができる。なお、光学素子302Fは、水との親和性が高い石英であってもよい。また、光学素子2Fの液体接触面302Sに親水化(親液化)処理を施して、液体LQとの親和性をより高めるようにしてもよい。
投影光学系PLの鏡筒PKの内部空間は略密閉されており、ガス置換装置303によって所定のガス環境に維持されている。ガス置換装置303は、配管303Aを介して鏡筒PK内部に所定のガスを供給するとともに、配管303Bを介して鏡筒PK内部のガスを回収することで、鏡筒PK内部を所定のガス環境に維持する。本実施形態においては、鏡筒PK内部は、ヘリウム、アルゴン、窒素などの不活性ガスで満たされる。露光光ELが真空紫外光の場合、露光光ELの通過する空間である光路空間内に酸素分子、水分子、二酸化炭素分子、有機物などといった、かかる波長域の光に対し強い吸収特性を備える物質である吸光物質が存在していると、露光光ELは吸光物質によって吸収され十分な光強度で基板W上に到達できない。ところが、露光光ELの通過する光路空間である鏡筒PK内部を略密閉にして外部からの吸光物質の流入を遮断するとともに、その鏡筒PK内部を不活性ガスで満たすことにより、露光光ELを十分な光強度で基板Wに到達させることができる。
なお、ガス置換装置303は、不活性ガスの他にドライエアを供給するようにしてもよい。
また、鏡筒PKは複数の分割鏡筒(サブバレル)を組み合わせた構成であってもよい。
また、投影光学系PLを構成する複数の光学素子302A〜302Fのうち液体LQに接する光学素子302Fは、他の光学素子302A〜302Eを保持する鏡筒(鏡筒本体)PKとは別の保持部材(レンズセル)によって保持されていてもよい。この場合、鏡筒本体PKとレンズセルとは、第1の実施例で説明したようにフレクシャ100A〜100Cが所定の連結機構で連結してもよい。
基板ステージPSTは、基板Wを保持して移動可能であって、XYステージ351と、XYステージ351上に搭載されたZチルトステージ352とを含んで構成されている。
XYステージ351は、ステージベースSBの上面の上方に不図示の非接触ベアリングである気体軸受(エアベアリング)を介して非接触支持されている。XYステージ351(基板ステージPST)はステージベースSBの上面に対して非接触支持された状態で、リニアモータ等を含む基板ステージ駆動装置PSTDにより、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。このXYステージ351上にZチルトステージ352が搭載され、Zチルトステージ352上に不図示の基板ホルダを介して基板Wが例えば真空吸着等により保持されている。
Zチルトステージ352は、Z軸方向、θX方向、及びθY方向にも移動可能に設けられている。基板ステージ駆動装置PSTDは制御装置CONTにより制御される。
基板ステージPST(Zチルトステージ352)上には移動鏡333が設けられている。また、移動鏡333に対向する位置にはレーザ干渉計334が設けられている。基板ステージPST上の基板Wの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計334によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計334の計測結果に基づいてリニアモータ等を含む基板ステージ駆動装置PSTDを駆動することで基板ステージPSTに支持されている基板Wの位置決めを行う。
また、露光装置EXは、基板ステージPSTに支持されている基板Wの表面の位置を検出する不図示のフォーカス・レベリング検出系を備えている。なお、フォーカス・レベリング検出系80の構成としては、例えば特開平8−37149号公報に開示されているものを用いることができる。フォーカス・レベリング検出系の検出結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはフォーカス・レベリング検出系の検出結果に基づいて、基板W表面のZ軸方向の位置情報、及び基板WのθX及びθY方向の傾斜情報を検出することができる。Zチルトステージ352は、基板Wのフォーカス位置及び傾斜角を制御して基板Wの表面をオートフォーカス方式、及びオートレベリング方式で投影光学系PLの像面に合わせ込み、XYステージ351は基板WのX軸方向及びY軸方向における位置決めを行う。なお、ZチルトステージとXYステージとを一体的に設けてよいことは言うまでもない。
また、基板ステージPST(Zチルトステージ52)上には、基板ステージPSTに保持された基板Wを囲むようにプレート部材356が設けられている。プレート部材356は環状部材であって、基板Wの外側に配置されている。プレート部材356は、基板ステージPSTに保持された基板Wの表面とほぼ同じ高さ(面一)の平坦面(平坦部)357を有している。平坦面357は、基板ステージPSTに保持された基板Wの外側の周囲に配置されている。
プレート部材356は、例えばポリ四フッ化エチレン(テフロン(登録商標))などの撥液性を有する材料によって形成されている。そのため、平坦面357は撥液性を有する。なお、例えば所定の金属などでプレート部材356を形成し、その金属製のプレート部材356の少なくとも平坦面57に対して撥液処理を施すことで、平坦面357を撥液性にしてもよい。プレート部材356(平坦面357)の撥液処理としては、例えば、ポリ四フッ化エチレン等のフッ素系樹脂材料、アクリル系樹脂材料、シリコン系樹脂材料等の撥液性材料を塗布、あるいは前記撥液性材料からなる薄膜を貼付する。また、表面処理のための膜は、単層膜であってもよいし複数の層からなる膜であってもよい。撥液性にするための撥液性材料としては液体LQに対して非溶解性の材料が用いられる。また、撥液性材料の塗布領域としては、プレート部材356の表面全域に対して塗布してもよいし、例えば平坦面357など撥液性を必要とする一部の領域のみに対して塗布するようにしてもよい。
基板Wの周囲に、基板W表面とほぼ面一の平坦面357を有するプレート部材356を設けたので、基板Wのエッジ領域Eを液浸露光するときにおいても、基板Wのエッジ部の外側には段差部がほぼ無いので、投影光学系PLの下に液体LQを保持し、投影光学系PLの像面側に液浸領域AR302を良好に形成することができる。また、平坦面357を撥液性にすることにより、液浸露光中における基板W外側(平坦面357外側)への液体LQの流出を抑え、また液浸露光後においても液体LQを円滑に回収できて、平坦面357上に液体LQが残留することを防止することができる。
液体供給機構310は、所定の液体LQを投影光学系PLの像面側に供給するためのものであって、液体LQを送出可能な液体供給部311と、液体供給部311にその一端部を接続する供給管312(312A、312B)とを備えている。液体供給部311は、液体LQを収容するタンク、及び加圧ポンプ等を備えている。基板W上に液浸領域AR302を形成する際、液体供給機構310は液体LQを基板W上に供給する。
液体回収機構320は、投影光学系PLの像面側の液体LQを回収するためのものであって、液体LQを回収可能な液体回収部321と、液体回収部321にその一端部を接続する回収管322(322A、322B)とを備えている。液体回収部321は例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、回収された液体LQと気体とを分離する気液分離器、及び回収した液体LQを収容するタンク等を備えている。なお真空系として、露光装置EXに真空ポンプを設けずに、露光装置EXが配置される工場の真空系を用いるようにしてもよい。基板W上に液浸領域AR302を形成するために、液体回収機構320は液体供給機構310より供給された基板W上の液体LQを所定量回収する。
投影光学系PLを構成する複数の光学素子302A〜302Fのうち、液体LQに接する光学素子302Fの近傍には流路形成部材370が配置されている。流路形成部材370は、基板W(基板ステージPST)の上方において、光学素子302Fの側面302Tを囲むように設けられた環状部材である。
流路形成部材370は、例えばアルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ジュラルミン、及びこれらを含む合金によって形成可能である。あるいは、流路形成部材370は、ガラス(石英)等の光透過性を有する透明部材(光学部材)によって構成されてもよい。
流路形成部材370は、基板W(基板ステージPST)の上方に設けられ、その基板W表面に対向するように配置された液体供給口313(13A、13B)を備えている。本実施形態において、流路形成部材370は2つの液体供給口313A、313Bを有している。液体供給口313A、313Bは流路形成部材370の下面370Sに設けられている。
また、流路形成部材370は、その内部に液体供給口313(313A、313B)に対応した供給流路314(314A、314B)を有している。供給流路314A、314Bの一端部は供給管312A、312Bを介して供給部311にそれぞれ接続され、他端部は液体供給口313A、313Bにそれぞれ接続されている。
供給管312A、312Bの途中には、液体供給部311から送出され、液体供給口313A、313Bのそれぞれに対する単位時間あたりの液体供給量を制御するマスフローコントローラと呼ばれる流量制御器316A、316Bがそれぞれ設けられている。流量制御器316(316A、316B)による液体供給量の制御は制御装置CONTの指令信号の下で行われる。
更に、流路形成部材370は、基板W(基板ステージPST)の上方に設けられ、その基板W表面に対向するように配置された液体回収口323を備えている。本実施形態において、流路形成部材370は2つの液体回収口323A、323Bを有している。液体回収口323A、323Bは流路形成部材370の下面370Sに設けられている。
また、流路形成部材370は、その内部に液体回収口323(323A、323B)に対応した回収流路324(324A、324B)を有している。回収流路324A、324Bの一端部は回収管322A、322Bを介して液体回収部321にそれぞれ接続され、他端部は液体回収口323A、323Bにそれぞれ接続されている。
本実施形態において、流路形成部材370は、液体供給機構310及び液体回収機構320それぞれの一部を構成している。そして、液体供給機構310を構成する液体供給口313A、313Bは、投影光学系PLの投影領域AR301を挟んだX軸方向両側のそれぞれの位置に設けられており、液体回収機構320を構成する液体回収口323A、323Bは、投影光学系PLの投影領域AR301に対して液体供給機構310の液体供給口313A、313Bの外側に設けられている。
液体供給部311及び流量制御器316の動作は制御装置CONTにより制御される。
基板W上に液体LQを供給する際、制御装置CONTは、液体供給部311より液体LQを送出し、供給管312A、312B、及び供給流路314A、314Bを介して、基板Wの上方に設けられている液体供給口313A、313Bより基板W上に液体LQを供給する。このとき、液体供給口313A、313Bは投影光学系PLの投影領域AR301を挟んだ両側のそれぞれに配置されており、その液体供給口313A、313Bを介して、投影領域AR301の両側から液体LQを供給可能である。また、液体供給口313A、313Bのそれぞれから基板W上に供給される液体LQの単位時間あたりの量は、供給管312A、312Bのそれぞれに設けられた流量制御器316A、316Bにより個別に制御可能である。
液体回収部321の液体回収動作は制御装置CONTにより制御される。制御装置CONTは、液体回収部321による単位時間あたりの液体回収量を制御可能である。基板Wの上方に設けられた液体回収口323A、323Bから回収された基板W上の液体LQは、流路形成部材370の回収流路324A、324B、及び回収管322A、322Bを介して液体回収部321に回収される。
なお、本実施形態において、供給管312A、312Bは1つの液体供給部311に接続されているが、供給管の数に対応した液体供給部311を複数(ここでは2つ)設け、供給管312A、312Bのそれぞれを前記複数の液体供給部311のそれぞれに接続するようにしてもよい。また、回収管322A、322Bは、1つの液体回収部321に接続されているが、回収管の数に対応した液体回収部321を複数(ここでは2つ)設け、回収管322A、322Bのそれぞれを前記複数の液体回収部321のそれぞれに接続するようにしてもよい。
投影光学系PLの光学素子302Fの液体接触面302S、及び流路形成部材370の下面(液体接触面)370Sは親液性(親水性)を有している。本実施形態においては、光学素子302F及び流路形成部材370の液体接触面に対して親液処理が施されており、その親液処理によって光学素子302F及び流路形成部材370の液体接触面が親液性となっている。換言すれば、基板ステージPSTに保持された基板Wの被露光面(表面)と対向する部材の表面のうち少なくとも液体接触面は親液性となっている。本実施形態における液体LQは極性の大きい水であるため、親液処理(親水処理)としては、例えばアルコールなど極性の大きい分子構造の物質で薄膜を形成することで、この光学素子302Fや流路形成部材370の液体接触面に親水性を付与する。すなわち、液体LQとして水を用いる場合にはOH基など極性の大きい分子構造を持ったものを前記液体接触面に設ける処理が望ましい。あるいは、MgF、Al、SiOなどの親液性材料を前記液体接触面に設けてもよい。
なお、流路形成部材370の下面(基板W側を向く面)370Sはほぼ平坦面であってもよいが、流路形成部材370の下面370Sのうち投影光学系PLに対して液体回収口323(323A、323B)より外側の領域に、XY平面に対して傾斜した面、具体的には投影領域AR301(液浸領域AR302)に対して外側に向かうにつれて基板Wの表面に対して離れるように(上に向かうように)傾斜する所定長さを有する傾斜面(トラップ面)を設けてもよい。こうすることにより、基板Wの移動に伴って投影光学系PLと基板Wとの間の液体LQが流路形成部材370の下面370Sの外側に流出しようとしても、トラップ面で捕捉されるため、液体LQの流出を防止することができる。ここで、トラップ面に親液処理を施して親液性にすることで、基板Wの表面に塗布されている膜(フォトレジスト等の感光材膜や、反射防止膜あるいは液体から感光材を保護する膜等)は通常撥液性(撥水性)なので、液体回収口323の外側に流出した液体LQはトラップ面で捕捉される。
また、不図示ではあるが、基板ステージPST(Zチルトステージ352)上において、基板Wの周囲のプレート部材356の外側の所定位置には、基準部材が配置されている。基準部材には、例えば特開平4−65603号公報に開示されているような構成を有する基板アライメント系により検出される基準マークと、例えば特開平7−176468号公報に開示されているような構成を有するマスクアライメント系により検出される基準マークとが所定の位置関係で設けられている。基準部材の上面はほぼ平坦面となっており、基板W表面、プレート部材56の表面(平坦面)357とほぼ同じ高さ(面一)に設けられている。基板アライメント系は基板ステージPSTの近傍に設けられ、基板W上のアライメントマークも検出する。また、マスクアライメント系はマスクステージMSTの近傍に設けられ、マスクMと投影光学系PLとを介して基板ステージPST(Zチルトステージ352)上の基準マークを検出する。
また、Zチルトステージ352(基板ステージPST)上のうち、プレート部材356の外側の所定位置には、光学センサとして例えば特開昭57−117238号公報に開示されているような照度ムラセンサが配置されている。照度ムラセンサは平面視矩形状の上板を備えている。上板の上面はほぼ平坦面となっており、基板W表面、プレート部材356の表面(平坦面)357とほぼ同じ高さ(面一)に設けられている。上板の上面には、光を通過可能なピンホール部が設けられている。上面のうち、ピンホール部以外はクロムなどの遮光性材料で覆われている。
また、Zチルトステージ352(基板ステージPST)上のうち、プレート部材356の外側の所定位置には、光学センサとして例えば特開2002−14005号公報に開示されているような空間像計測センサが設けられている。空間像計測センサは平面視矩形状の上板を備えている。上板の上面はほぼ平坦面となっており、フォーカス・レベリング検出系の基準面として使ってもよい。そして、上板の上面は基板W表面、プレート部材356の表面(平坦面)357とほぼ同じ高さ(面一)に設けられている。上板の上面には、光を通過可能なスリット部が設けられている。上面のうち、スリット部以外はクロムなどの遮光性材料で覆われている。
また、Zチルトステージ352(基板ステージPST)上には、例えば特開平11−16816号公報に開示されているような照射量センサ(照度センサ)も設けられており、その照射量センサの上板の上面は基板W表面やプレート部材356の表面(平坦面)357とほぼ同じ高さ(面一)に設けられている。
本実施形態における露光装置EXは、マスクMと基板WとをX軸方向(走査方向)に移動しながらマスクMのパターン像を基板Wに投影露光するものであって、走査露光時には、液浸領域AR2の液体LQ及び投影光学系PLを介してマスクMの一部のパターン像が投影領域AR1内に投影され、マスクMが−X方向(又は+X方向)に速度Vで移動するのに同期して、基板Wが投影領域AR1に対して+X方向(又は−X方向)に速度β・V(βは投影倍率)で移動する。そして、基板W上には複数のショット領域が設定されており、1つのショット領域への露光終了後に、基板Wのステッピング移動によって次のショット領域が走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で基板Wを移動しながら各ショット領域に対する走査露光処理が順次行われる。
図11は液体供給口313及び液体回収口323と投影領域AR301との位置関係を示す平面図である。図11に示すように、投影光学系PLの投影領域AR1は、Y軸方向を長手方向とし、X軸方向を短手方向とした平面視矩形状に設定されている。
液体供給口313A、313Bは、X軸方向(走査方向)に関し、投影光学系PLの投影領域AR301を挟んだ両側のそれぞれに設けられている。具体的には、液体供給口313Aは、流路形成部材370の下面370Sのうち、投影領域AR301に対して走査方向一方側(−X側)に設けられ、液体供給口313Bは他方側(+X側)に設けられている。つまり液体供給口313A、313Bは投影領域AR301の近くに設けられ、走査方向(X軸方向)に関して投影領域AR1を挟むようにその両側に設けられている。液体供給口313A、313Bのそれぞれは、Y軸方向に延びる平面視略コ字状(円弧状)のスリット状に形成されている。そして、液体供給口313A、313BのY軸方向における長さは少なくとも投影領域AR301のY軸方向における長さより長くなっている。
液体供給口313A、313Bは、少なくとも投影領域AR301を囲むように設けられている。液体供給機構310は、液体供給口313A、313Bを介して投影領域AR1の両側で液体LQを同時に供給可能である。
液体回収口323A、323Bは、液体供給機構310の液体供給口313A、313Bより投影光学系PLの投影領域AR301に対して外側に設けられており、X軸方向(走査方向)に関し、投影光学系PLの投影領域AR301を挟んだ両側のそれぞれに設けられている。具体的には、液体回収口323Aは、流路形成部材370の下面370Sのうち、投影領域AR301に対して走査方向一方側(−X側)に設けられ、液体回収口323Bは他方側(+X側)に設けられている。液体回収口323A、323Bのそれぞれは、Y軸方向に延びる平面視略コ字状(円弧状)のスリット状に形成されている。液体回収口323A、323Bは、投影光学系PLの投影領域AR301、及び液体供給口313A、313Bを囲むように設けられている。
そして、液体LQが満たされた液浸領域AR302は、投影領域AR301を含むように実質的に2つの液体回収口323A、323Bで囲まれた領域内であって且つ基板W上の一部に局所的に形成される。なお、液浸領域AR302は少なくとも投影領域AR301を覆っていればよく、必ずしも2つの液体回収口323A、323Bで囲まれた領域全体が液浸領域にならなくてもよい。
なお、液体供給口313は投影領域AR301の両側のそれぞれに1つずつ設けられている構成であるが、複数に分割されていてもよく、その数は任意である。同様に、液体回収口323も複数に分割されていてもよい。また、投影領域AR301の両側に設けられた液体供給口313のそれぞれは互いにほぼ同じ大きさ(長さ)に形成されているが、互いに異なる大きさであってもよい。同様に、投影領域AR301の両側に設けられた液体回収口323のそれぞれが互いに異なる大きさであってもよい。また、供給口313のスリット幅と回収口323のスリット幅とは同じであってもよいし、回収口323のスリット幅を、供給口313のスリット幅より大きくしてもよいし、逆に回収口323のスリット幅を、供給口313のスリット幅より小さくしてもよい。
図12は流路形成部材370近傍の拡大断面図である。図12に示すように、投影光学系PLの光学素子302Fの側面302Tと流路形成部材370の内側面370Tとの間には隙間G301が設けられている。隙間G301は、投影光学系PLの光学素子302Fと流路形成部材370とを振動的に分離するために設けられたものである。隙間G301は例えば3〜10mm程度に設定されている。また、流路形成部材370を含む液体供給機構310及び液体回収機構320と、投影光学系PLとはそれぞれ別の支持機構で支持されており、振動的に分離されている。これにより、流路形成部材370を含む液体供給機構310及び液体回収機構320で発生した振動が、投影光学系PL側に伝達することを防止している。
また、光学素子302Fの上部にはフランジ部302Gが形成されており、鏡筒PKの下端部には、フランジ部302Gと対向する支持面PFが形成されている。そして、鏡筒PKの支持面PFには、光学素子302Fをキネマティック支持する支持部360が設けられている。支持部360に支持されている光学素子302Fのフランジ部302Gの下面と、鏡筒PKの支持面PFとの間には隙間G302が設けられている。
そして、露光装置EXは、投影光学系PLを構成する複数の光学素子302A〜302Fのうち、基板W上に形成された液浸領域AR302の液体LQに接する光学素子302Fの側面302Tと流路形成部材370との間への液体LQの浸入を阻止する第1シール部材330を備えている。
更に、露光装置EXは、光学素子302Fとその光学素子302Fを保持する鏡筒PKとの間の気体の流通を阻止する第2シール部材340を備えている。第1シール部材330は環状に形成されている流路形成部材370の内側面370Tに交換可能に取り付けられている。第2シール部材340は鏡筒PKに交換可能に取り付けられている。
図13は第1シール部材330近傍を示す拡大断面図である。図13に示すように、第1シール部材330は、光学素子302Fの側面302Tと流路形成部材370の内側面370Tとの間に設けられており、光学素子302Fの側面302Tと流路形成部材370の内側面370Tとの間に対して基板W上に形成された液浸領域AR302の液体LQが浸入することを阻止する。第1シール部材330は、光学素子302Fを囲むように環状に形成されている。
第1シール部材330は可撓性を有している。また、第1シール部材330は撥液性を有している。本実施形態においては、第1シール部材330はフッ素ゴムによって構成されている。フッ素ゴムは可撓性及び撥液性を有しているとともに、アウトガスが少なく、液体LQに対して非溶解性であって露光処理に与える影響が少ないため好ましい。なお、第1シール部材330としては、可撓性を有する所定の材料で形成された環状部材の表面に撥液性材料をコーティングするようにしてもよい。
光学素子302Fを囲むように環状に形成されている第1シール部材330は、流路形成部材370の内側面370Tに取り付けられる本体部331と、本体部331にヒンジ部332を介して接続され、光学素子302Fの側面302Tに接触する接触部333とを備えている。接触部333は略円環状(円錐状)部材である。
流路形成部材370の内側面370Tの下端部近傍には、第1シール部材330の本体部331を保持可能な凹部371が形成されている。凹部371は流路形成部材370の内側面370Tに沿うように平面視略円環状に形成されている。凹部371に対して第1シール部材330の本体部331が嵌合することにより、その本体部331が流路形成部材370の内側面370Tの下端部近傍に取り付けられる。そして、第1シール部材330の本体部331が流路形成部材370の内側面370T(凹部371)に取り付けられた状態において、接触部333は光学素子302Fの側面302Tの下端部近傍に接触する。接触部333は本体部331よりも薄肉化されており、光学素子302Fの側面302Tに接触した状態で大きく撓むことができるようになっている。
ヒンジ部332は本体部331と接触部333とを接続するものであって、図13中、矢印y301で示す方向に弾性変形可能である。そして、第1シール部材330の本体部331が流路形成部材370の内側面370Tに取り付けられた状態において、接触部333は、光学素子302Fの側面302Tを押す方向(矢印y302参照)に力を発生する。これにより、接触部333と光学素子302Fの側面302Tとが密着する。これにより、光学素子302Fの側面302Tと流路形成部材370との間の隙間G301への液浸領域AR302の液体LQの浸入が阻止される。
また、接触部333は可撓性を有しているので、例えば流路形成部材370で振動が発生しても、接触部333が撓んだり、あるいはヒンジ部332が弾性変形することにより吸収することができる。したがって、流路形成部材370で発生した振動が投影光学系PLの光学素子302Fに伝達することを防止することができる。また、接触部333が撓んだり、あるいはヒンジ部332が弾性変形することにより、第1シール部材330(接触部333)が光学素子302Fに与える力を低減することができる。したがって、光学素子302Fが歪んだり位置ずれを生じるなどといった不都合の発生を防止することができる。
ここで、接触部333の矢印y302方向への力(付勢力)はヒンジ部332の弾性変形に基づいて発生するが、液浸領域AR302の液体LQの圧力によっても発生する。つまり、液浸領域AR302の液体LQの圧力が陽圧化すると、隙間G301のうち第1シール部材330より下側の空間G301aの圧力が、上側の空間G301bの圧力よりも高くなる。そして、図13に示すように、接触部333の上端部がヒンジ部332を介して本体部331に接続され、その下端部が光学素子302Fの側面302Tに接触している状態においては、接触部333は光学素子302Fの側面302Tに密着する。
なお、図13に示す第1シール部材330の形態は一例であって、空間G301aと空間G301bとの圧力差によって接触部333が光学素子302の側面302Tに密着するように、接触部333(第1シール部材330)を設置したときの姿勢、あるいは本体部331に対する接触部333の位置が最適に設定されていればよい。
なおここでは、第1シール部材330の本体部331が流路形成部材370に取り付けられ、接触部333が光学素子302Fに接触しているが、第1シール部材330の本体部331を光学素子302Fの側面302Tに取り付け、接触部333を流路形成部材370の内側面370Tに接触させるようにしてもよい。
また、隙間G301を形成する光学素子302Fの側面302Tと、流路形成部材370のうち光学素子302Fの側面302Tと対向する内側面370Tとのそれぞれは撥液性となっている。具体的には、内側面370T及び側面302Tのそれぞれは、撥液処理を施されることによって撥液性を有している。撥液処理としては、フッ素系樹脂材料、アクリル系樹脂材料、シリコン系樹脂材料等の撥液性材料を塗布、あるいは前記撥液性材料からなる薄膜を貼付する。また、表面処理のための膜は、単層膜であってもよいし複数の層からなる膜であってもよい。一方、上述したように、投影光学系PLの光学素子302Fの液体接触面302S、及び流路形成部材370の下面(液体接触面)370Sは親液性(親水性)を有している。
第1シール部材330、光学素子302Fの側面302T、及び流路形成部材370の内側面370Tのそれぞれが撥液性を有していることにより、例えば毛細管現象によって隙間G301に液体LQが浸入した場合でも、その浸入した液体LQははじかれて隙間G301に留まることがない。したがって、隙間G301において液体LQが淀むこともないので、淀むことによって清浄度が低下した液体LQが光学素子302Fと基板Wとの間の液浸領域AR302の液体LQ中に混入する不都合の発生が防止される。
図14は第2シール部材340近傍を示す拡大断面図である。鏡筒PKの下端部に形成された支持面PF上には、光学素子302Fをフランジ部302Gを介してキネマティック支持する支持部360が設けられており、光学素子302Fは鏡筒PKの支持面PF上に支持部360を介してキネマティック支持されている。支持部360は支持面PF上の3箇所の所定位置にそれぞれ設けられている。なお図14には3つの支持部360A〜360Cのうち支持部360Cは図示されていない。
支持部360は、例えば鏡筒PKの支持面PFに設けられ、V状内面を有するV溝部材361と、V溝部材361のV状内面に接する球面を有する球状部材362とを備えている。ここで、光学素子302Fのフランジ部302Gの下面には前記球状部材362を配置可能な球面状凹部363が形成されており、光学素子302Fのフランジ部302Gの球面状凹部363の内面と球状部材362の球面とが接している。そして、これら面どうしが摺動可能であることにより、例えば鏡筒PKが僅かに変形した際、これら面どうしが摺動することで鏡筒PKの変形の光学素子302への影響が抑制されている。
支持部360(360A〜360C)によって3点支持されている光学素子302Fのフランジ部302Gと、鏡筒PKの支持面PFとの間には隙間G302が設けられている。そして、光学素子302Fと鏡筒PK(支持面PF)との間の気体の流通を阻止する第2シール部材340が、支持部360近傍に設けられている。第2シール部材340は、光学素子302Fを囲むように環状に形成されている。
なお、支持部360は、V時部材361と、球状部材362とを備える構成に限定されるものではない。例えば、支持部材360の構成として、鏡筒PKの下端部に設けられた3つの座と、この3つの座に対応する位置に設けられる3つの光学素子押さえ部材とを備える構成であってもよい。この支持部材の構成では、光学素子2Fのフランジ部2Gの一方の面を3つの座に載置し、光学素子302Fを3点支持する。そして、上述した押さえ部材を光学素子302Fのフランジ部302Gの他方の面に設けて、フランジ部302Gを3つの座と共に挟み込むことによって、鏡筒PKの下端部に光学素子302Fを保持することができる。
第2シール部材340は、光学素子302Fのフランジ部302Gと鏡筒PKの支持面PFとの間に設けられており、鏡筒PKの内部空間と外部との間の気体の流通を阻止する。これにより、鏡筒PK内部は略密閉状態となり、上述したように、ガス置換装置3を使って鏡筒PK内部を不活性ガスで満たすことができる。
第2シール部材340は、第1シール部材330とほぼ同等の構成であって例えばフッ素ゴムによって形成されており、可撓性及び撥液性を有している。また、上述したようにフッ素ゴムはアウトガスが少ないなど、露光処理に与える影響が少ないため好ましい。そして、光学素子302Fを囲むように環状に形成されている第2シール部材340は、鏡筒PKの支持面PFに取り付けられる本体部341と、本体部341にヒンジ部342を介して接続され、光学素子302Fのフランジ部302Gの下面に接触する接触部343とを備えている。
鏡筒PKの下端部には、光学素子302Fを配置可能な開口部PMが形成されており、鏡筒PKの支持面PFのうち開口部PM近傍には、第2シール部材340の本体部341を保持可能な凹部372が形成されている。凹部372は開口部PMに沿うように環状に形成されている。凹部372に対して第2シール部材340の本体部341が嵌合することにより、その本体部341が鏡筒PKの支持面PFに取り付けられる。本実施形態においては、第2シール部材340は、支持面PF上において支持部360よりも光学素子302F側に配置されている。
そして、第2シール部材340の本体部341が鏡筒PKの支持面PF(凹部372)に取り付けられた状態において、接触部343は光学素子302Fのフランジ部302Gの下面に接触する。接触部343は本体部341よりも薄肉化されており、光学素子302Fのフランジ部302Gに接触した状態で大きく撓むことができるようになっている。
ヒンジ部342は本体部341と接触部343とを接続するものであって、弾性変形可能である。そして、第2シール部材340の本体部341が鏡筒PKの支持面PFに取り付けられた状態において、接触部343は、光学素子302Fのフランジ部302Gを押す方向に力を発生する。これにより、接触部343と光学素子302Fのフランジ部302Gの下面とが密着する。これにより、光学素子302Fのフランジ部302Gと鏡筒PKの支持面PFとの間の気体の流通が阻止される。
また、接触部343は可撓性を有しているので、例えば光学素子302Fで振動が発生しても、接触部343が撓んだり、あるいはヒンジ部342が弾性変形することにより吸収することができる。したがって、光学素子302Fで発生した振動が鏡筒PKに伝達することを防止することができる。また、接触部343が撓んだり、あるいはヒンジ部342が弾性変形することにより、第2シール部材340(接触部343)が光学素子302Fに与える力を低減することができる。したがって、光学素子302Fが歪んだり位置ずれを生じるなどといった不都合の発生を防止することができる。
また、接触部343のフランジ部302Gを押す方向への力(付勢力)はヒンジ部342の弾性変形に基づいて発生するが、鏡筒PK内部空間と外部との圧力差によっても発生する。したがって、鏡筒PKの内部空間と外部との圧力差によって接触部343が光学素子302Fのフランジ部302Gに密着するように、接触部343(第2シール部材340)を設置したときの姿勢、あるいは本体部341に対する接触部343の位置を設定することが好ましい。
なおここでは、第2シール部材340の本体部341が鏡筒PKに取り付けられ、接触部343が光学素子302Fに接触しているが、第2シール部材340の本体部341を光学素子302Fのフランジ部302Gに取り付け、接触部343を鏡筒PKの支持面PFに接触させるようにしてもよい。
また、隙間G2を形成する光学素子302Fのフランジ部302Gの下面と、鏡筒PKのうち光学素子302Fのフランジ部302Gと対向する支持面PFとのそれぞれを撥液性にしてもよい。
次に、上述した構成を有する露光装置EXを用いてマスクMのパターン像を基板Wに露光する方法について説明する。
マスクMがマスクステージMSTにロードされるとともに、基板Wが基板ステージPSTにロードされた後、基板Wの走査露光処理を行うに際し、制御装置CONTは液体供給機構310を駆動し、基板W上に対する液体供給動作を開始する。液浸領域AR302を形成するために液体供給機構310の液体供給部311から供給された液体LQは、供給管312A、312Bを流通した後、供給流路314A、314Bを介して液体供給口313A、313Bより基板W上に供給される。
基板W上に供給された液体LQによって、投影光学系PLと基板Wとの間に液浸領域AR302が形成される。ここで、供給管312A、312Bを流通した液体LQはスリット状に形成された供給流路314A、314B及び液体供給口313A、313Bの幅方向に拡がり、基板W上の広い範囲に供給される。液体供給口313A、313Bから基板W上に供給された液体LQは、投影光学系PLの先端部(光学素子302)の下端面と基板Wとの間に濡れ拡がるように供給され、投影領域AR301を含む基板W上の一部に、基板Wよりも小さく且つ投影領域AR301よりも大きい液浸領域AR302を局所的に形成する。このとき、制御装置CONTは、液体供給機構310のうち投影領域AR301のX軸方向(走査方向)両側に配置された液体供給口313A、313Bのそれぞれより、投影領域AR301の両側から基板W上への液体LQの供給を同時に行う。
また、制御装置CONTは、液体供給機構310の駆動と並行して、液体回収機構320の液体回収部321を駆動し、基板W上の液体LQの回収を行う。そして、制御装置CONTは、液体供給機構310及び液体回収機構320の駆動を制御して、液浸領域AR2を形成する。
制御装置CONTは、液体供給機構310による基板W上に対する液体LQの供給と並行して、液体回収機構320による基板W上の液体LQの回収を行いつつ、基板Wを支持する基板ステージPSTをX軸方向(走査方向)に移動しながら、マスクMのパターン像を投影光学系PLと基板Wとの間の液体LQ及び投影光学系PLを介して基板W上に投影露光する。このとき、液体供給機構310は走査方向に関して投影領域AR301の両側から液体供給口313A、313Bを介して液体LQの供給を同時に行っているので、液浸領域AR302は均一且つ良好に形成されている。
本実施形態において、投影領域AR301の走査方向両側から基板Wに対して液体LQを供給する際、制御装置CONTは、液体供給機構310の流量制御器316A、316Bを使って単位時間あたりの液体供給量を調整し、基板W上の1つのショット領域の走査露光中に、走査方向に関して投影領域AR301の一方側から供給する液体量(単位時間あたりの液体供給量)を、他方側から供給する液体量と異ならせる。具体的には、制御装置CONTは、走査方向に関して投影領域AR301の手前から供給する単位時間あたりの液体供給量を、その反対側で供給する液体供給量よりも多く設定する。
例えば、基板Wを+X方向に移動しつつ露光処理する場合、制御装置CONTは、投影領域AR301に対して−X側(すなわち液体供給口313A)からの液体量を、+X側(すなわち液体供給口313B)からの液体量より多くし、一方、基板Wを−X方向に移動しつつ露光処理する場合、投影領域AR301に対して+X側からの液体量を、−X側からの液体量より多くする。このように、制御装置CONTは、基板Wの移動方向に応じて、液体供給口313A、313Bからのそれぞれの単位時間あたりの液体供給量を変える。
そして、基板Wを液浸露光中、隙間G301に液浸領域AR302の液体LQが浸入しようとしても、第1シール部材330によってその浸入が阻止される。
液体LQが隙間G301に浸入した場合、その隙間G301に浸入した液体LQによって光学素子302Fの側面302Tに力が加わり、光学素子302Fが変形する(歪む)等の不都合が生じる可能性がある。ところが、第1シール部材330を設けたので、光学素子302Fの側面302Tが液体LQから力を受ける不都合を防止することができる。
また、第1シール部材330によって隙間G301への液体LQの浸入が阻止されているので、隙間G301に対する液体LQの流入及び流出による圧力変動も生じない。したがって、その圧力変動によって光学素子302Fが振動する不都合も防止される。
また、隙間G301に液体LQが浸入した場合、浸入した液体LQが隙間G301に滞留する可能性がある。隙間G301に液体LQが長時間滞留すると、その液体LQは汚染する可能性が高くなり、その汚染された隙間G301の液体LQが例えば基板Wの液浸露光中に投影光学系PLと基板Wとの間に流入すると、露光精度の劣化をもたらす可能性がある。ところが、第1シール部材330によって隙間G301に液体LQを浸入させないようにすることで、隙間G301に液体LQが滞留する不都合を防止できる。
また、第1シール部材330によって光学素子302Fの側面302Tと流路形成部材370との間への液体LQ、あるいは液体LQの飛沫の浸入を防止することで、流路形成部材370の側面370Tや鏡筒PKに錆びが生じたり、光学素子302Fの例えば側面302Tが溶解する等の不都合を防止できる。
また、第2シール部材340を設けたことにより、鏡筒PKの内部空間を不活性ガスで満たす構成であっても、その内部空間に対する外部の気体の浸入を防止することができる。
したがって、鏡筒PKの内部空間の環境を維持することができる。また、基板W上の液浸領域AR302の液体LQが気化し、その気化して湿った気体が隙間G301及び隙間G302を介して鏡筒PK内部に浸入する可能性があり、その場合、鏡筒PKの内壁面に錆びを生じさせたり、鏡筒PK内部の光学素子302A〜302Eなどを溶解させる不都合が発生する可能性がある。ところが、第1シール部材330及び第2シール部材340によってその湿った気体の鏡筒PK内部への浸入を防止することができるので、上記不都合の発生を回避することができる。
なお、上述した実施形態においては、光学素子302Fが鏡筒PKより露出しており、流路形成部材370の内側面370Tに光学素子302Fの側面302Tが対向している形態であるが、光学素子302の側面302Tを鏡筒PKの一部(先端部)、あるいは鏡筒PKとは別の保持部材(レンズセル)で保持するようにしてもよい。この場合、前記鏡筒PKの側面あるいはレンズセルの側面が流路形成部材370の内側面370Tと対向することになる。その場合、第1シール部材330は、光学素子302Fを保持するレンズセル(あるいは鏡筒)の側面と流路形成部材370との間への液体LQの浸入を阻止するように取り付けられる。
なお、上述した実施形態においては、液体LQを供給する液体供給口313A、313Bと、液体LQを回収する液体回収口323A、323Bとは、1つの流路形成部材370の下面370Sに形成されているが、例えば、第1実施例で説明した構成のように液体供給口313A、313Bを有する流路形成部材(供給部材)と、液体回収口323A、323Bを有する流路形成部材(回収部材)とが別々に設けられていてもよい。
なお、上述した実施形態においては、液体LQの液浸領域AR302を基板W上に形成する場合について説明したが、上述したような、基板ステージPST上に設けられた基準部材の上面に液体LQの液浸領域AR302を形成する場合もある。そして、その上面上の液浸領域AR302の液体LQを介して各種計測処理を行う場合がある。その場合においても、第1シール部材330によって隙間G301への液体LQの浸入を防止するとともに、第2シール部材340によって隙間G302における気体の流通を阻止することで、計測処理を良好に行うことができる。同様に、照度ムラセンサの上板の上面や、空間像計測センサの上板の上面等に液体LQの液浸領域AR302を形成して計測処理を行う場合においても、良好に計測処理を行うことができる。更には、Zチルトステージ352(基板ステージPST)上面に液浸領域AR302を形成する構成も考えられ、その場合においても、第1シール部材330によって隙間G301への液体LQの浸入を防止するとともに、第2シール部材340によって隙間G302における気体の流通を阻止することができる。
なお、上述した実施形態において、液体供給口313及び液体回収口323や、それらに接続される供給流路314及び回収流路324などに、スポンジ状部材や多孔質セラミックスなどからなる多孔質体を配置してもよい。
なお、第1シール部材(あるいは第2シール部材)として、図15に示すような、シート状部材335を用いるようにしてもよい。シート状部材335は平面視円環状(円錐状)に形成されており、シート状部材335のうち外縁部335Aが流路形成部材370の内側面370Tに取り付けられ、内縁部335Bが光学素子302Fの側面302Tに接触している。外縁部335Aは流路形成部材370Tの内側面370Tに対して例えば接着剤によって固定されている。
そして、シート状部材335の内縁部335Bは、隙間G301のうちシート状部材335の下側の空間G301aと上側の空間G301bとの圧力差によって、光学素子302Fの側面302Tに密着している。これにより、光学素子302Fの側面302Tと流路形成部材370との間への液体LQの浸入が阻止される。
ここで、シート状部材335としてガスの流通を規制するガスバリアシート(ガス遮蔽シート)を用いることにより、基板W上に形成された液浸領域AR302の液体LQに加えて、更にその液体LQから気化した湿った気体の隙間G301への浸入も防止することができる。
ガスバリアシートとしては、伸縮フィルム、接着剤層、金属膜、隔離フィルムの順に積層されて構成されたものを使用することができる。隔離フィルムは、ガスに対する遮蔽性(ガスバリア性)に極めて優れているとともに、脱ガスが極めて少ないという材料、例えば、この材料として、エチレン・ビニル・アルコール樹脂(EVOH樹脂)で形成されることが望ましい。このEVOH樹脂としては、例えば株式会社クラレの「商品名:エバール(EVAL)」を使用することができる。他の材料としては、カプトン(デュポン社製)、マイラー(デュポン社製)、ミクトロン(東レ製)、ベクスタ(クラレ製)、ルミラー(東レ製)等を使用することができる。
なお、シート状部材335の内縁部335Bを光学素子302Fの側面302Tに固定し、外縁部335Aを流路形成部材370の内側面370Tに接触させるようにしてもよい。
ところで、上述したように、第1シール部材330及び第2シール部材340のそれぞれは撥液性を有していることが好ましい。一方、露光光ELが照射されることにより、第1シール部材330及び第2シール部材340の撥液性は劣化する可能性がある。特に、第1、第2シール部材330、340として例えばフッ素系樹脂を用い、露光光ELとして紫外光を用いた場合、そのシール部材330、340の撥液性は劣化しやすい(親液化しやすい)。したがって、露光光ELの照射時間、又は積算照射量に応じて、第1、第2シール部材330、340を交換することにより、所望の撥液性を有する第1、第2シール部材330、340を設置することができる。
上述したように、第1実施例および第2実施例における液体LQは純水により構成されている。純水は、半導体製造工場等で容易に大量に入手できるとともに、基板W上のフォトレジストや光学素子(レンズ)等に対する悪影響がない利点がある。また、純水は環境に対する悪影響がないとともに、不純物の含有量が極めて低いため、基板Wの表面、及び投影光学系PLの先端面に設けられている光学素子の表面を洗浄する作用も期待できる。
なお工場等から供給される純水の純度が低い場合には、露光装置が超純水製造器を持つようにしてもよい。
そして、波長が193nm程度の露光光ELに対する純水(水)の屈折率nはほぼ1.44と言われており、露光光ELの光源としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)を用いた場合、基板W上では1/n、すなわち約134nmに短波長化されて高い解像度が得られる。更に、焦点深度は空気中に比べて約n倍、すなわち約1.44倍に拡大されるため、空気中で使用する場合と同程度の焦点深度が確保できればよい場合には、投影光学系PLの開口数をより増加させることができ、この点でも解像度が向上する。
なお、上述したように液浸法を用いた場合には、投影光学系の開口数NAが0.9〜1.3になることもある。このように投影光学系の開口数NAが大きくなる場合には、従来から露光光として用いられているランダム偏光光では偏光効果によって結像性能が悪化することもあるので、偏光照明を用いるのが望ましい。その場合、マスク(レチクル)のライン・アンド・スペースパターンのラインパターンの長手方向に合わせた直線偏光照明を行い、マスク(レチクル)のパターンからは、S偏光成分(TE偏光成分)、すなわちラインパターンの長手方向に沿った偏光方向成分の回折光が多く射出されるようにするとよい。投影光学系PLと基板W表面に塗布されたレジストとの間が液体で満たされている場合、投影光学系PLと基板W表面に塗布されたレジストとの間が空気(気体)で満たされている場合に比べて、コントラストの向上に寄与するS偏光成分(TE偏光成分)の回折光のレジスト表面での透過率が高くなるため、投影光学系の開口数NAが1.0を越えるような場合でも高い結像性能を得ることができる。また、位相シフトマスクや特開平6−188169号公報に開示されているようなラインパターンの長手方向に合わせた斜入射照明法(特にダイボール照明法)等を適宜組み合わせると更に効果的である。
また、例えばArFエキシマレーザを露光光とし、1/4程度の縮小倍率の投影光学系PLを使って、微細なライン・アンド・スペースパターン(例えば25〜50nm程度のライン・アンド・スペース)を基板W上に露光するような場合、マスクMの構造(例えばパターンの微細度やクロムの厚み)によっては、Wave guide効果によりマスクMが偏光板として作用し、コントラストを低下させるP偏光成分(TM偏光成分)の回折光よりS偏光成分(TE偏光成分)の回折光が多くマスクMから射出されるようになるので、上述の直線偏光照明を用いることが望ましいが、ランダム偏光光でマスクMを照明しても、投影光学系PLの開口数NAが0.9〜1.3のように大きい場合でも高い解像性能を得ることができる。また、マスクM上の極微細なライン・アンド・スペースパターンを基板W上に露光するような場合、Wire Grid効果によりP偏光成分(TM偏光成分)がS偏光成分(TE偏光成分)よりも大きくなる可能性もあるが、例えばArFエキシマレーザを露光光とし、1/4程度の縮小倍率の投影光学系PLを使って、25nmより大きいライン・アンド・スペースパターンを基板W上に露光するような場合には、S偏光成分(TE偏光成分)の回折光がP偏光成分(TM偏光成分)の回折光よりも多くマスクMから射出されるので、投影光学系PLの開口数NAが0.9〜1.3のように大きい場合でも高い解像性能を得ることができる。
更に、マスク(レチクル)のラインパターンの長手方向に合わせた直線偏光照明(S偏光照明)だけでなく、特開平6−53120号公報に開示されているように、光軸を中心とした円の接線(周)方向に直線偏光する偏光照明法と斜入射照明法との組み合わせも効果的である。特に、マスク(レチクル)のパターンが所定の一方向に延びるラインパターンだけでなく、複数の異なる方向に延びるラインパターンが混在する場合には、同じく特開平6−53120号公報に開示されているように、光軸を中心とした円の接線方向に直線偏光する偏光照明法と輪帯照明法とを併用することによって、投影光学系の開口数NAが大きい場合でも高い結像性能を得ることができる。
本実施形態では、投影光学系PLの先端に光学素子が取り付けられており、このレンズにより投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整を行うことができる。なお、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板であってもよい。
なお、本実施形態では、投影光学系PLと基板W表面との間は液体LQで満たされている構成であるが、例えば基板Wの表面に平行平面板からなるカバーガラスを取り付けた状態で液体LQを満たす構成であってもよい。
なお、本実施形態の液体LQは水であるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光ELの光源がFレーザである場合、このFレーザ光は水を透過しないので、液体LQとしてはFレーザ光を透過可能な例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体であってもよい。この場合、液体LQと接触する部分には、例えばフッ素を含む極性の小さい分子構造の物質で薄膜を形成することで親液化処理する。また、液体LQとしては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PLや基板P基板W表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。この場合も表面処理は用いる液体LQの極性に応じて行われる。
なお本願発明においては、第1実施例に記載された構成と第2実施例に記載された構成を、適宜互いに置き換えたり組み合わせてもよいということが重要である。
なお、上記各実施形態の基板Wとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Wとの間を局所的に液体で満たす露光装置を採用しているが、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる液浸露光装置や、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する液浸露光装置にも本発明を適用可能である。
露光装置EXとしては、レチクルRと基板Wとを同期移動してレチクルRのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、レチクルRと基板Wとを静止した状態でレチクルRのパターンを一括露光し、基板Wを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板W上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているように、ウエハ等の被処理基板を別々に載置してXY方向に独立に移動可能な2つのステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
露光装置EXの種類としては、基板Wに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
基板ステージWSTやレチクルステージRSTにリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、それらのステージを定盤に対して浮上させる方式としてエアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらかを用いるのが好ましい。また、各ステージWST、RSTは、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
各ステージWST、RSTの駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージWST、RSTを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージWST、RSTに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージWST、RSTの移動面側に設ければよい。
基板ステージWSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。レチクルステージRSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−330224号公報(US S/N 08/416,558)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
本実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。
各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は、温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図16に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたレチクル(マスク)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりレチクルのパターンを基板に露光する基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、露光装置EXが使われる図16中のステップ204においては、露光装置EXとインライン接続されるコータデベロッパ(C/D)装置も使われる。通常の半導体製造ラインにおいては、C/D装置のコータ部でレジストを塗布されたウエハがロボットアームやスライダーアームによって、コータ部から露光装置EX内のプリアライメント部に自動搬送されてくる。露光装置EX内のプリアライメント部はウエハのノッチやオリフラの回転方向を所定方向に揃えた後、そのウエハをステージWST上に搬送する。この未露光ウエハの搬送動作の直前に、ステージWST上の露光済みウエハはアンロードアーム等によってステージWSTから搬出されて、C/D装置のデベロッパ部まで自動搬送される。この際、液浸領域AR2は保水していた液体の回収により大気解放状態になるが、露光済みウエハの表面や裏面には水滴等が残存していることがある。そこで、少なくともステージWSTからC/D装置(デベロッパ部)へ露光済みウエハを搬送するロボットアームやスライダーアーム等には、防滴、又は防水処理を施しておくのが良い。特に、ウエハの裏面を保持するためにアーム上に形成された真空吸着部には、ウエハ裏面に付着した水滴や水分が浸入しても問題無いように、液体トラップ部(液体のみを溜め込む小さな窪み部やスポンジ等)を併設した真空排気路にしておくのが望ましい。
1…液体供給装置、2…液体回収装置、30…液体、100…接続機構、100A〜100C…フレクチャ(接続機構)、126A、126B…永久磁石(荷重低減機構)、130A、130B…ギャップセンサ(第1検出器)、132A、132B…ギャップセンサ(第2検出器)、150A、150B…アクチュエータ(像調整機構)、202…レンズ制御ユニット(像調整機構)、204…レチクルファイン制御ユニット(像調整機構)、AC1〜AC3…アクチュエータ(像調整機構)、CONT…制御装置、G1〜G11…レンズ素子(光学群)、G12…レンズ素子(光学部材)、MPL…光学群、PL…投影光学系、W…基板、EX…露光装置、HG…保持機構、LS12…レンズセル(第1保持部材)、PLB…鏡筒(第2保持部材)、RST…レチクルステージ、WST…基板ステージ

Claims (20)

  1. 液体に接する光学部材及び該光学部材とパターンとの間に配置される光学群を含む投影光学系を備え、前記投影光学系と前記液体とを介して基板上に前記パターンの像を投影することによって前記基板を露光する露光装置において、
    前記光学部材を保持する第1保持部材と、
    前記光学群を保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材を前記第2保持部材に対して変位可能に接続する接続機構と、
    前記光学部材と前記光学群との位置関係を検出する第1検出器とを備える露光装置。
  2. 前記接続機構は、前記第1保持部材と前記第2保持部材とを振動的に分離する請求項1記載の露光装置。
  3. 前記接続機構は、前記第1保持部材の振動を前記第2保持部材に伝達されないように吸収する請求項記載の露光装置。
  4. 前記第1保持部材は、前記液体と接する光学部材として所定の光軸を有するレンズ素子を保持し、かつ前記第2保持部材に対して前記光軸方向又は前記光軸と直交する軸まわり方向に移動可能に接続されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の露光装置。
  5. 前記第1保持部材は、前記第2保持部材に対して傾斜可能に接続されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の露光装置。
  6. 前記第1保持部材は、前記第2保持部材に対してキネマティック支持されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の露光装置。
  7. 前記接続機構は弾性部材を含む請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の露光装置。
  8. 前記第1保持部材の荷重の前記接続機構への作用を低減するための荷重低減機構を備えた請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の露光装置。
  9. 前記荷重低減機構は、前記第1保持部材の荷重を非接触で前記第2保持部材に支持させる請求項記載の露光装置。
  10. 前記基板上に投影されるパターンの像を調整する像調整機構を備えた請求項1〜のいずれか一項記載の露光装置。
  11. 前記像調整機構は、前記光学群に対する前記光学部材の変位に伴って発生し得る前記パターンの像質変化を補償する請求項10記載の露光装置。
  12. 記像調整機構は、前記第1検出器の検出結果に基づいて像調整を行う請求項11記載の露光装置。
  13. 前記像調整機構は、前記光学部材と前記基板の露光面との位置関係の変動を補償する請求項10から請求項12のいずれか一項記載の露光装置。
  14. 前記第1検出器は、前記第2保持部材に対する前記第1保持部材の位置を計測する請求項1から請求項13のいずれか一項記載の露光装置。
  15. 前記光学部材と前記基板の露光面との位置関係を検出する第2検出器を備え、
    前記像調整機構は、前記第2検出器の検出結果に基づいて像調整を行う請求項13記載の露光装置。
  16. 前記接続機構は、前記液体の圧力変動に起因して、前記第1保持部材を前記第2保持部材に対して変位させる請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の露光装置。
  17. 液体を介して、基板にパターンを形成する露光装置において、
    液体に接触する光学部材と、
    前記光学部材を囲むように設けられ、液体供給口及び液体回収口のうち少なくともいずれか一方を有する環状部材と、
    前記光学部材と前記環状部材との間に配置され、かつ前記光学部材と前記環状部材とに接触し、前記光学部材と前記環状部材との間に形成される隙間への液体の浸入を阻止するシール部材と、を備える露光装置
  18. 前記シール部材は、前記光学部材及び前記環状部材の一方に取り付けられる本体部と、前記本体部にヒンジ部を介して接続され、他方に接触する接触部とを有することを特徴とする請求項17に記載の露光装置。
  19. 前記シール部材は、前記光学部材及び前記環状部材の一方に交換可能に取り付けられることを特徴とする請求項18に記載の露光装置。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。
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