JP2002134384A - 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法

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JP2002134384A
JP2002134384A JP2000321001A JP2000321001A JP2002134384A JP 2002134384 A JP2002134384 A JP 2002134384A JP 2000321001 A JP2000321001 A JP 2000321001A JP 2000321001 A JP2000321001 A JP 2000321001A JP 2002134384 A JP2002134384 A JP 2002134384A
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liquid
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gas
film
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Masato Hatazawa
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Nikon Corp
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70808Construction details, e.g. housing, load-lock, seals or windows for passing light in or out of apparatus
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03F7/70908Hygiene, e.g. preventing apparatus pollution, mitigating effect of pollution or removing pollutants from apparatus
    • G03F7/70933Purge, e.g. exchanging fluid or gas to remove pollutants

Abstract

(57)【要約】 【課題】 気密室内のパージガスの純度を高く維持する
と共に、ウエハステージを駆動する際等に発生する振動
の影響を低減する。 【解決手段】 レチクルステージ系が載置されるベース
部材21の底面と、投影光学系4が載置されるフレーム
2Eの上面との間に、投影光学系4の外面を覆うように
可撓性を有する円筒状のフィルム状カバー50を設置
し、投影光学系4の内部に露光ビームを透過するパージ
ガスを供給する。フィルム状カバー50の上端部及び下
端部を、粘性の高い液体54にエッジ部材55A,55
Bを浸す方式の液体シール機構で封止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、プラズマデ
ィスプレイ素子、又は薄膜磁気ヘッド等のデバイスを製
造するためのリソグラフィ工程で、マスクパターンを投
影光学系を介して基板上に転写するための露光方法及び
露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マスクとしてのレチクルのパター
ンを投影光学系を介して基板としての感光材料が塗布さ
れたウエハ(又はガラスプレート等)上に転写するため
に使用されている投影露光装置においては、集積回路の
微細化及び高密度化に伴い、投影光学系の解像度の一層
の向上が求められている。投影光学系の解像度は、使用
する露光ビームの波長(露光波長)が短くなるほど高く
なるため、投影露光装置で使用される露光ビームは年々
短波長化してきている。そして、現在主流の露光ビーム
は、波長248nmのKrFエキシマレーザ光である
が、更に短波長でほぼ真空紫外域のArFエキシマレー
ザ光(波長193nm)も実用化されつつある。最近で
は、集積回路の更なる微細化及び高密度化に対応するた
めに、波長157nmのF2 レーザ光の使用も試みられ
ている。
【0003】また、投影露光装置においては、露光ビー
ムの照度を増加してスループットを向上することも求め
られているが、露光ビームを短波長化すると、光路上の
気体(雰囲気)による露光ビームの吸収が次第に大きく
なってくる。即ち、露光ビームの波長が、波長200n
m程度以下の真空紫外域になると、露光ビームの光路の
雰囲気中に含まれる酸素、水蒸気、二酸化炭素等の物質
(以下、「吸光物質」という。)による露光ビームの吸
収が大きくなり、波長が180nm以下になるとその吸
収量が特に大きくなる。
【0004】そこで、露光ビームとして真空紫外光を使
用する場合に、露光ビームを十分な照度でウエハの表面
に到達させ、実用的なスループットで露光を行うために
は、露光ビームの光路上の大部分の雰囲気を、露光ビー
ムが透過する気体、即ち露光ビームに対する透過率が上
記の吸光物質に比べて大きいヘリウムや窒素等の気体
(パージガス)で置換する必要がある。
【0005】このため真空紫外光を露光ビームとして使
用するこれからの露光装置は、レチクルステージ系やウ
エハステージ系等を気密性の高いチャンバ等にそれぞれ
収納し、また、投影光学系内部の各レンズ間の空間を気
密性の高いレンズ室とし、それらの内部を露光ビームが
透過する気体で置換することが望ましい。また、レチク
ルステージ系と投影光学系との間の空間等に関しては、
金属等の比較的高剛性のベローズ機構を設置することに
より密封することが検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く今後開発さ
れる露光装置では、露光ビームの光路上の雰囲気を露光
ビームが透過する気体で置換するために、レチクルステ
ージ系、ウエハステージ系、及び投影光学系の内部の各
レンズを気密ユニット内に収納し、隣接する気密ユニッ
ト間の空間を金属等のベローズ機構により密封すること
が検討されている。
【0007】しかしながら、気密ユニット間に設置され
るベローズ機構が金属製で剛性が高い場合には、ウエハ
ステージ系やレチクルステージ系を駆動した際に発生す
る振動、及びそれらのステージ系の重心の移動(偏荷
重)による気密ユニットの変形等が、ベローズ機構を介
して投影光学系に伝達して、投影光学系の結像特性が悪
化する恐れがあった。また、それらのステージ系から発
生する振動や偏荷重の影響が、レーザ干渉計やアライメ
ント装置等に伝わり、これらの測定精度が悪化する恐れ
もあった。
【0008】また、例えば投影光学系に結像特性の制御
機構が設けられているような場合には、必要に応じてそ
の制御機構のメンテナンスを行う必要がある。この際
に、その投影光学系の外面が例えば所定の密閉機構で覆
われており、その密閉機構の取り外しが困難である場合
には、メンテナンス作業の時間が長くなり、ひいては投
影露光装置の稼働効率が低下するという不都合がある。
【0009】本発明は斯かる点に鑑み、露光光の光路に
高純度のパージガスを供給できると共に、ステージ系等
を駆動する際に発生する振動の影響を低減し、高精度な
露光を行うことができる露光方法を提供することを第1
の目的とする。また、本発明は、露光光の光路に高純度
のパージガスを供給できると共に、投影光学系等のメン
テナンスを容易に行うことができる露光方法を提供する
ことを第2の目的とする。
【0010】また、本発明は、そのような露光方法を実
施できる露光装置、及びそのような露光方法を用いて高
精度にデバイスを製造できるデバイス製造方法を提供す
ることをも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の露光
方法は、露光ビームで物体(R,W)を露光する露光方
法において、その露光ビームの光路上、及びその物体の
搬送経路上の少なくとも一部の空間を外気から実質的に
隔離する気密室(4)を配置し、その気密室内にその露
光ビームを透過する気体を供給し、その気密室の少なく
とも一部を可撓性を有する膜状の材料より形成された被
覆部材(50)によって覆い、その被覆部材の少なくと
も一方の端部の隙間を液体(54)を用いて密閉したも
のである。
【0012】斯かる本発明によれば、その気密室の外側
がその被覆部材によって覆われているため、その被覆部
材の内部にもその露光ビームを透過する気体(例えばパ
ージガス)を供給することによって、その気密室内での
その気体の純度が高く維持される。従って、露光ビーム
の照度が高く維持され、露光工程のスループットが高く
なる。この際に、その気密室がその物体の搬送経路上に
設けられていても、その搬送経路の空間は、その露光ビ
ームの光路の空間に連通しているため、その露光ビーム
の光路上でその気体の純度が高く維持される。
【0013】また、その被覆部材は、可撓性を有する膜
状の材料から形成されているため、ステージ系等で発生
する振動がその被覆部材を通じて他の部材に伝わること
が防止される。更に、その被覆部材の端部の隙間は液体
を用いて密閉されているため、例えばその端部をその液
体から離れる方向に移動するのみで、容易にその被覆部
材の内側の気密室に触れることができるようになる。従
って、その気密室が例えば投影系である場合には、その
投影系のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0014】この場合、一例としてその気密室は、その
露光ビームの光路上、及びその物体の搬送経路上の少な
くとも一部に隣り合うように2つ(4,8)配置され、
その被覆部材は、その隣り合う2つの気密室の間の空間
に通じる空間を覆うように配置される。このように隣り
合う2つの気密室の間の空間をその被覆部材によって密
閉することで、その露光ビームを透過する気体の純度を
高く維持でき、その露光ビームの光量を高く維持でき
る。更に、一方の気密室内で振動が生じても、その振動
が他方の気密室に伝達しない。従って、例えばその物体
を移動することにより振動が発生しても、その振動が投
影光学系等に伝達して結像特性が悪化するようなことが
なく、高精度な露光を行うことができる。
【0015】この場合、一例としてその露光ビームは波
長200nm以下の紫外光であり、その液体は、水より
も粘性の高い液体であり、その被覆部材の少なくとも一
方の端部(51A,51B)の隙間がその液体(54)
に板状の部材(55A,55B)を浸すことによって密
閉される。その液体の粘性が高いときには、その被覆部
材の内側と外側との気圧差が或る程度大きくなっても、
その隙間から外気が混入することがない。また、その板
状の部材とその液体とを相対移動するのみで、極めて容
易にその被覆部材の端部を外すことができる。
【0016】更に、その液体は、粘性が高いことに加え
て脱ガス(アウトガス:例えば炭化物などの有機物質な
ど)の発生が抑制された物質であることが望ましい。こ
れによって、容易に気密性を高めることと、気密室内部
の露光ビームを透過する気体の純度を高く維持すること
等とが両立できる。また、その物体は、投影系(4)を
介して露光されると共に、その投影系は、内部の光学素
子の状態を制御する制御機構(63A〜63D,64,
65)を備えている場合に、その被覆部材は、その制御
機構の少なくとも一部を覆うことが望ましい。その被覆
部材は極めて容易に取り外すことができるため、その制
御機構のメンテナンスを効率的に行うことができる。
【0017】次に、本発明による第2の露光方法は、露
光ビームで投影系(4)を介して物体(R,W)を露光
する露光方法において、その投影系の鏡筒を複数の分割
鏡筒(57,58,59)を継ぎ合わせることによって
構成し、その投影系の内部にその露光ビームを透過する
気体を供給し、その複数の分割鏡筒の境界部を不純物の
発生を抑えたOリング(62)によって実質的に密閉し
たものである。
【0018】斯かる本発明によれば、それらの分割鏡筒
を分離することによって、その投影系のメンテナンスを
容易に行うことができる。更に、露光時にはそれらの分
割鏡筒の境界部にはOリング(オーリング)が装着され
るため、外気が投影系の内部に混入しにくくなる。更
に、そのOリングは、不純物の発生を抑えた材料より形
成されているため、その投影系の内部でその露光ビーム
を透過する気体の純度が高く維持され、高いスループッ
トが得られる。
【0019】この場合、一例としてその露光ビームは波
長200nm以下の紫外光であり、そのOリングは、2
次加硫処理が施されたフッ素系の材料より形成されるこ
とが望ましい。2次加硫処理によってそのOリングの材
料から主に不純物としての酸素が除去される。次に、本
発明による露光装置は、露光ビームで物体(R,W)を
露光する露光装置において、その露光ビームの光路上、
及びその物体の搬送経路上の少なくとも一部の空間を外
気から実質的に隔離する気密室(4)と、その気密室内
にその露光ビームを透過する気体を供給する気体供給機
構(13)と、可撓性を有する膜状の材料より形成され
ると共に、その気密室の少なくとも一部を覆うように設
けられた被覆部材(50)と、その被覆部材の端部とこ
の端部の設置面との隙間を液体を用いて密閉する液体シ
ール機構(2Ea,51B,54,55B)とを有する
ものである。斯かる露光装置によって、本発明の露光方
法を実施できる。
【0020】この場合、一例として、その気密室は、そ
の露光ビームの光路上、及びその物体の搬送経路上の少
なくとも一部に隣り合うように2つ(4,8)配置さ
れ、その気体供給機構は、その2つの気密室内の気体の
排気、及びその気密室内へのその露光ビームを透過する
気体の給気を行い、その被覆部材は、その隣り合う2つ
の気密室の間の空間に通じる空間を覆うように設けられ
るものである。これによって、その2つの気密室内、及
びこれらの間の空間内でその露光ビームに対する透過率
が高く維持される。
【0021】また、その液体シール機構は、一例として
その被覆部材の端部と該端部の設置面との一方の部材に
設けられて液体が供給される凹部と、その端部とこの端
部の設置面との他方の部材に、その凹部の中の液体(5
4)に浸されるように設けられた板状部材(55B)と
を備えたものである。また、一例としてその露光ビーム
は波長200nm以下の紫外光であり、その物体を露光
する投影系(4)と、その投影系の内部の光学素子の状
態を制御する制御機構(63A〜63D,64,65)
とを更に備えている場合、その被覆部材は、その制御機
構の少なくとも一部を覆うことが望ましい。その被覆部
材は着脱が容易であるため、その制御機構のメンテナン
スが容易である。
【0022】更に、この露光装置の場合にも、その液体
は粘性が高いことに加えて、脱ガス(アウトガス:例え
ば炭化物などの有機物質など)の発生が抑制された物質
であることが望ましい。この場合、その被覆部材は、気
体に対する遮断性の良好な第1の材料(エチレン・ビニ
ル・アルコール、ポリアミド、ポリイミド、又はポリエ
ステル等)の薄膜を含むことが望ましい。これによっ
て、その気密室の内側の露光ビームを透過する気体の純
度が高く維持される。
【0023】また、その被覆部材のその第1の材料の薄
膜の内面に、脱ガスの少ない第2の材料(例えば金属よ
りなる無機物等)よりなる薄膜が被着されることが望ま
しい。その第1の材料から発生する脱ガスがその第2の
材料で遮られるため、その気密室内の露光ビームを透過
する気体が高純度に維持される。また、その被覆部材の
その第1の材料の外面に伸縮性の良好な第3の材料(ポ
リエチレン膜等)よりなる薄膜をラミネート加工によっ
て被着し、その被覆部材を円筒状に巻くと共に、その被
覆部材の両端部のその第3の材料同士を溶着することに
よって、その円筒状の形状の開放端を閉じるようにして
もよい。その第1の材料はガス・バリヤ性に優れるが、
伸縮性があまりよくない場合があるが、この伸縮性がそ
の第3の材料によって補われる。
【0024】次に、本発明のデバイス製造方法は、本発
明の露光方法、又は露光装置を用いてデバイスパターン
(R)をワークピース(W)上に転写する工程を含むも
のである。本発明によって振動の影響が軽減されると共
に、露光ビームの照度が高く維持されるため、各種デバ
イスを高精度に、且つ高いスループットで量産すること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本例は、露光ビームと
して真空紫外光を使用するステップ・アンド・スキャン
方式の投影露光装置で露光を行う場合に本発明を適用し
たものである。図1は本例の投影露光装置を示す概略構
成図であり、この図1において、本例の投影露光装置
は、露光光源として、F2 レーザ光源(波長157n
m)を使用しているが、それ以外のArFエキシマレー
ザ光源(波長193nm)、Kr2レーザ光源(波長1
46nm)、YAGレーザの高調波発生装置、半導体レ
ーザの高調波発生装置等の真空紫外光(本例では波長2
00nm以下の光)を発生する光源も使用することがで
きる。但し、露光光源3としてKrFエキシマレーザ光
源(波長248nm)や水銀ランプ(i線等)等を使用
する場合にも、露光ビームの透過率を特に高めたい場合
には本発明が適用できる。
【0026】本例のように露光ビームとして真空紫外光
を使用する場合、真空紫外光は、通常の大気中に存在す
る酸素、水蒸気、炭化水素系ガス(二酸化炭素等)、有
機物、及びハロゲン化物等の吸光物質によって大きく吸
収されるため、露光ビームの減衰を防止するためには、
これらの吸光物質(不純物)の気体の濃度を10〜10
0ppm程度以下に抑える必要がある。そこで本例で
は、その露光ビームの光路上の気体を、露光ビームが透
過する気体、即ち窒素(N2 )ガス、又はヘリウム(H
e)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン
(Kr)、キセノン(Xe)、若しくはラドン(Rn)
よりなる希ガス等の露光ビームに対して高透過率で化学
的に安定であると共に、吸光物質が高度に除去された気
体(以下、「パージガス」と呼ぶ。)で置換する。
【0027】なお、窒素ガスは、真空紫外域中でも波長
150nm程度までは露光ビームが透過する気体(パー
ジガス)として使用することができるが、波長が150
nm程度以下の光に対してはほぼ吸光物質として作用す
るようになる。そこで、波長が150nm程度以下の露
光ビームに対するパージガスとしては希ガスを使用する
ことが望ましい。また、希ガスの中では屈折率の安定
性、及び高い熱伝導率等の観点より、ヘリウムガスが望
ましいが、ヘリウムは高価であるため、運転コスト等を
重視する場合には他の希ガスを使用してもよい。また、
パージガスとしては、単一の種類の気体を供給するだけ
でなく、例えば窒素とヘリウムとを所定比で混合した気
体のような混合気体を供給するようにしてもよい。
【0028】そして、本例では屈折率の安定性(結像特
性の安定性)、及び高い熱伝導率(高い冷却効果)等を
重視して、そのパージガスとしてヘリウムガスを使用す
るものとする。そのため、例えば本例の投影露光装置が
設置されている床の階下の機械室には、投影露光装置及
びこれに付属する装置内の複数の気密室に対して高純度
のパージガスを供給し、それらの気密室を流れた気体を
回収して再利用するための給排気機構13が設置されて
いる。
【0029】以下、本例の投影露光装置の構成につき詳
細に説明する。本例の投影露光装置の本体部はベース部
材2C上に載置されており、ベース部材2C上に4本又
は3本の脚部(コラム)を含むほぼ門型の第1フレーム
2Aが設置されている。そして、本例の照明光学系は、
露光光源及びオプティカル・インテグレータ(ユニフォ
マイザ、又はホモジナイザ)等の光学部材から構成さ
れ、露光光源を除く光学部材は気密性の高い箱状の第1
サブチャンバ3内に収納され、この第1サブチャンバ3
は第1フレーム2Aの上部に設置されている。照明光学
系の露光光源(不図示)から射出された波長157nm
のパルスレーザ光よりなる露光ビーム(露光光)は、マ
スクとしてのレチクルRのパターン面(下面)のパター
ン領域を照明する。レチクルRを透過した露光ビーム
は、投影系としての投影光学系4を介して基板としての
ウエハ(wafer)W上に、レチクルRのパターンを投影倍
率β(βは1/4,1/5等)で縮小した像を形成す
る。ウエハWは例えばシリコン等の半導体又はSOI(s
ilicon on insulator)等の円板状の基板であり、その上
にフォトレジストが塗布されている。本例のレチクルR
及びウエハWがそれぞれ本発明の露光対象の物体に対応
している。
【0030】投影光学系4としては、図4に示すように
直筒型の反射屈折系が使用されているが(詳細後述)、
投影光学系4としてはそれ以外の構成の反射屈折系、反
射系、又は屈折系等を使用できる。なお、本例のように
波長157nmの露光ビームを使用する場合には、照明
光学系及び投影光学系4中の屈折部材の材料として高い
透過率が得られる材料は、蛍石(CaF2 )、所定の不
純物をドープした合成石英、及びフッ化マグネシウム
(MgF2 )等である。以下、投影光学系4の光軸に平
行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に平
行にX軸を、図1の紙面に垂直にY軸を取って説明す
る。この場合、レチクルR上の照明領域は、X方向に細
長いスリット状であり、レチクルR及びウエハWの露光
時の走査方向はY方向である。
【0031】先ず、レチクルRはレチクルホルダ7aを
介してレチクルステージ7b上に保持され、レチクルス
テージ7bは、レチクルベース7c上でリニアモータ方
式でY方向(走査方向)に連続移動すると共に、XY平
面内でのレチクルRの位置の微調整を行う。レチクルベ
ース7cは、レチクルステージ7bがY方向に移動する
際に、ベース部材21上をレチクルステージ7bの移動
方向と反対方向に運動量保存則を満たすように移動し、
レチクルステージ7bが移動する際の振動の発生を抑制
する。また、ベース部材21は、第1フレーム2Aの中
間の4箇所(又は3箇所等でも可)の支持板(図1では
2箇所のみが現れている)上に防振部材23A,23B
を介して支持されている。防振部材23A,23Bは、
エアーダンパ(又は油圧式ダンパ等でもよい)とボイス
コイルモータ等の電磁式のアクチュエータとを組み合わ
せた能動型の防振装置である。レチクルホルダ7a、レ
チクルステージ7b、レチクルベース7c等からレチク
ルステージ系RSTが構成され、レチクルステージ系R
STは気密性の高い箱状の第2サブチャンバ8(レチク
ル室)内に収納されている。
【0032】また、ベース部材2Cの上面の第1コラム
2Aの内側には、4箇所(又は3箇所等でも可)の防振
部材24A,24B(図1では2箇所のみが現れてい
る)を介してほぼ門型の第2フレーム2Eが設置され、
この第2フレーム2Eの上板の中央部のU字型の開口に
投影光学系4が載置されている。防振部材24A,24
Bは防振部材23A,23Bと同様の能動型の防振装置
である。そして、第2フレーム2Eの上板に干渉計支持
部材28が設置され、干渉計支持部材28の上端部は、
ベース部材21に設けられた開口を通して第2サブチャ
ンバ8内に突き出ており、その上端部にレーザ干渉計
(レチクル干渉計)が設置されている。ベース部材21
の開口と、干渉計支持部材28との隙間は、例えば化学
的にクリーンにする処理(表面にフッ素系の樹脂をコー
ティングする処理等)が施された弾性を有する樹脂によ
って封止されている。
【0033】そのレチクル干渉計とレチクルステージ7
b上に設置された移動鏡19とによってレチクルステー
ジ7b(レチクルR)のX方向、Y方向の位置、及び必
要に応じてX軸、Y軸、Z軸の回りの回転角が計測さ
れ、これらの計測値に基づいて不図示のステージ制御系
によってレチクルステージ7bの位置及び移動速度が制
御される。また、ベース部材21上には、レチクルアラ
イメント系の支持フレーム12が設置され、この支持フ
レーム12のレチクルステージ7bの上方にレチクルア
ライメント顕微鏡(不図示)が設置されている。
【0034】一方、ウエハWは不図示のウエハホルダを
介して試料台5a上に保持され、試料台5aはXYステ
ージ5b上に固定され、XYステージ5bはウエハベー
ス22上で試料台5a(ウエハW)をY方向に連続移動
すると共に、必要に応じて試料台5aをX方向、Y方向
にステップ移動する。試料台5aは、ウエハWのフォー
カス位置(Z方向の位置)、並びにX軸及びY軸の回り
の傾斜角を制御する。XYステージ5bは、不図示の例
えばリニアモータ方式の駆動部によって運動量保存則を
満たすように駆動されており、XYステージ5bを駆動
する際の振動の発生が抑制されている。また、ウエハベ
ース22は、4箇所(又は3箇所等でも可)の防振部材
25A,25B(図1では2箇所のみが現れている)を
介してベース部材2C上に載置され、防振部材25A,
25Bは防振部材23A,23Bと同様の能動型の防振
装置である。試料台5a、XYステージ5b等からウエ
ハステージ系WSTが構成され、ウエハステージ系WS
Tは気密性の高い箱状の第3サブチャンバ6(ウエハ
室)内に収納されている。
【0035】また、第2フレーム2Eに固定された干渉
計支持部材28の下端部が第3サブチャンバ6内に差し
込まれ、その下端部にレーザ干渉計よりなるウエハ干渉
計が固定され、試料台5aの側面は移動鏡に加工されて
いる。そして、そのウエハ干渉計及び試料台5aの移動
鏡によって試料台5a(ウエハW)のX方向、Y方向の
位置、及びX軸、Y軸、Z軸の回りの回転角が計測さ
れ、これらの計測値に基づいて不図示のステージ制御系
によってXYステージ5bの動作が制御されている。ま
た、例えば斜入射方式で多点の光学式のオートフォーカ
スセンサ(AFセンサ)10が第2フレーム2Eの上板
の底面に固定されており、このオートフォーカスセンサ
10によって計測されるウエハW上の複数の計測点での
フォーカス位置の情報に基づいて、試料台5aはオート
フォーカス方式及びオートレベリング方式でウエハWの
フォーカス位置、並びにX軸、及びY軸の回りの傾斜角
を制御する。これによって、露光中継続してウエハWの
表面が投影光学系4の像面に合焦される。
【0036】また、第2フレーム2Eには、ウエハWの
アライメントを行うためのオフ・アクシス方式で結像方
式のウエハアライメント系14も固定されている。更
に、第1フレーム2Aの側面方向には、レチクルステー
ジ系RSTとの間でレチクルRの受け渡しを行うレチク
ルローダ系RRD、及びウエハステージ系WSTとの間
でウエハWの受け渡しを行うウエハローダ系WRDが収
納されたインタフェース・コラム17が設置されてい
る。このインタフェース・コラム17中のレチクルの受
け渡しを行う搬送口、及びウエハの受け渡しを行う搬送
口には、レチクルステージ系RST及びウエハステージ
系WSTの外気への開放を最小限に抑えるため、ゲート
バルブ15及び16がそれぞれ設けられている。
【0037】そして走査露光時には、ウエハW上の一つ
のショット領域への露光が終わると、XYステージ5b
のステップ移動によって次のショット領域が走査開始位
置に移動した後、レチクルステージ7b及びウエハ側の
XYステージ5bを投影光学系4の投影倍率βを速度比
としてY方向に同期走査する、即ちレチクルRとウエハ
W上の当該ショット領域との結像関係を保った状態でそ
れらを走査するという動作がステップ・アンド・スキャ
ン方式で繰り返される。これによって、ウエハW上の各
ショット領域に順次レチクルRのパターン像が逐次転写
される。
【0038】さて、本例の投影露光装置には、露光ビー
ムの光路を含む空間内の気体を露光ビームが透過する気
体(パージガス)で置換する(パージする)ための給排
気機構13が設けられている。そして、照明光学系の一
部、レチクステージ系RST、及びウエハステージ系W
STは、それぞれ気密室としての気密性の高いサブチャ
ンバ3,8,6内に収納されており、投影光学系4内の
最上部の光学部材と最下部の光学部材との間の空間が気
密性の高い空間(これも気密室に対応する)とされてい
る。そして、サブチャンバ3,8,6の内部には、給排
気機構13によって高純度のパージガスが供給されてお
り、投影光学系4内の気密性の高い空間にも高純度のパ
ージガスが供給されている(詳細後述)。
【0039】更に、第1サブチャンバ3と第2サブチャ
ンバ8の上部との境界部、ベース部材21の底面と第2
フレーム2Eの上面との境界部(即ち、第2サブチャン
バ8と投影光学系4との間の空間に通じる空間)、及び
第2フレーム2Eの上板の底面と第3サブチャンバ6の
上面との境界部には、それぞれ内部の空間を外部から隔
離するように、高い可撓性を有する円筒状のフィルム状
カバー1A、50、及び1Dが設けられている。また、
第2サブチャンバ8及び第3サブチャンバ6とインタフ
ェース・コラム17のゲートバルブ15及び16との間
にも、それぞれ可撓性を有する円筒状のフィルム状カバ
ー18A,18Bが設けられている。なお、図1では、
干渉計支持部材28はフィルム状カバー50の外側に配
置されているが、干渉計支持部材28の周囲の隙間から
の外気の混入を防止するためには、干渉計支持部材28
をフィルム状カバー50の内側に配置することが望まし
い。
【0040】フィルム状カバー1A,1D,50,18
A,18Bが本発明の可撓性を有する膜状の被覆部材に
対応しており、フィルム状カバーは軟性シールド部材、
又は極めて低い剛性を有するベローズとも呼ぶことがで
きる。これらのフィルム状カバー1A,1D,50,1
8A,18Bによってそれらの境界部が実質的に密閉さ
れるため、露光ビームの光路はほぼ完全に密封されてい
ることになる。このため、露光ビームの光路上への外部
からの吸光物質を含む気体の混入は殆ど無く、露光ビー
ムの減衰量は極めて低く抑えられる。
【0041】そして、本例の給排気機構13は、パージ
ガスを回収する回収部、高純度のパージガスを蓄積する
蓄積部、及びパージガスを温度調整して外部に供給する
給気部等から構成されており、高純度のパージガスを給
気管26を介してサブチャンバ3,8,6及び投影光学
系4内にそれぞれ大気圧よりも僅かに高い程度の気圧
(陽圧)で供給し、サブチャンバ3,8,6及び投影光
学系4の内部を流れた不純物を含んだパージガスを、バ
ルブV付きの排気管27を介してそれぞれ回収する。こ
の際に、給気管26と投影光学系4の内部とは分岐した
給気管48で連結され、投影光学系4の内部と排気管2
7とは分岐した排気管49で連結されている。また、本
例では、フィルム状カバー50の内部の空間にも、サブ
チャンバ12内に供給されたパージガスの一部が満たさ
れている。
【0042】更に、給排気機構13は、それらの回収さ
れた気体からパージガスを分離して、分離したパージガ
スを高圧に圧搾するか、又は液化して一時的に蓄積す
る。一例として、サブチャンバ3,8,6及び投影光学
系4の内部には吸光物質としての例えば酸素の濃度を計
測する不純物センサが設置されており、これらの不純物
センサで検出される吸光物質の濃度が所定の許容値を超
えた場合に、排気管27を介しての気体の回収、及び給
気管26を介しての高純度のパージガスの補充が、ほぼ
一定の気圧(僅かに陽圧)の気体を流すガスフロー制御
方式で行われる。このため、極めて可撓性の良いフィル
ム状カバー1A〜18B,50が使用されていても、こ
れらのフィルム状カバー1A〜18B,50に過大な力
が作用することは無い。
【0043】なお、この場合に、例えば有機系の物質に
対する濃度の許容値を、2酸化炭素等の濃度の許容値よ
りも低くするなど、吸光物質の種類に応じて濃度の許容
値を変えるようにしてもよい。また、インタフェース・
コラム17内のレチクルローダ系RRD、及びウエハロ
ーダ系WRDを収納する部分も気密化して、これらの空
間にもパージガスを供給するようにしてもよい。この場
合、上記のようにサブチャンバ3〜投影光学系4から回
収された気体を処理したパージガスをインタフェース・
コラム17内に供給して、サブチャンバ3〜投影光学系
4にはパージガスの蓄積部に蓄積されている未使用の高
純度のパージガスを供給するようにしてもよい。
【0044】また、給排気機構13はパージガスを供給
する際に、供給するパージガスの温度、湿度、気圧等を
調整すると共に、HEPAフィルタ(high efficiency p
articulate air-filter)等の除塵フィルタや微量な有機
物質等を含む上記の吸光物質を除去するためのケミカル
フィルタ等のフィルタによりそのパージガスから上記の
吸光物質等の除去を行う。ここで除去される物質には、
投影露光装置に使用されている光学素子に付着してその
曇りの原因となる物質、あるいは露光ビームの光路内に
浮遊して照明光学系や投影光学系4の透過率(照度)若
しくは照度分布等を変動させる物質、又はウエハW(フ
ォトレジスト)の表面に付着して現像処理後のパターン
像を変形させる物質等も含まれている。また、フィルタ
としては、活性炭フィルタ(例えば、ニッタ株式会社製
のギガソーブ(商品名))、又はゼオライトフィルタ、
あるいはこれらを組み合わせたフィルタが使用できる。
これにより、シロキサン(siloxane:Si−O鎖が軸と
なる物質)又はシラザン(silazane:Si−N鎖が軸と
なる物質)等のシリコン系有機物が除去される。
【0045】以上のように、露光ビームの光路上の雰囲
気を高純度のパージガスで置換することによって、露光
ビームに対する透過率が高く維持されて、ウエハWに入
射する露光ビームの照度が高くなり、ウエハWの各ショ
ット領域に対する露光時間が短縮でき、スループットが
向上する。また、本例では、干渉計支持部材28に設け
られたレチクル干渉計、ウエハ干渉計、及びオートフォ
ーカスセンサ10等の光学測定機器の計測ビームの光路
がパージガスの雰囲気内に設置されている。これによっ
て、これらの光学測定機器の計測ビームの光路上の気体
の揺らぎによる測定誤差の発生を抑えることができる。
【0046】また、露光中にパージガスの圧力変動が生
じると、光路長が変化することによって例えばウエハW
のデフォーカスが生じる恐れがある。そこで、そのデフ
ォーカス量を許容範囲内に収めるためには、パージガス
の圧力変動をレチクルステージ系RSTが収納されてい
るサブチャンバ8(レチクル室)内では25mmHg程
度以下、投影光学系4内は2mmHg程度以下、ウエハ
ステージ系WSTが収納されているサブチャンバ6(ウ
エハ室)内では22mmHg程度以下に抑えることが望
ましい。このため、サブチャンバ8、投影光学系4、及
びサブチャンバ6には給排気機構13から互いに独立に
給気管、及び排気管を接続し、サブチャンバ8、投影光
学系4、及びサブチャンバ6内のパージガスの給排気を
互いに独立に制御してもよい。
【0047】次に、本例のフィルム状カバー1A,5
0,1D,18A,18Bについて詳細に説明する。以
下では代表的にフィルム状カバー1A及び50の構成に
つき説明する。図2は、本例のフィルム状カバー1Aを
取り付けた状態を示し、この図2おいて、フィルム状カ
バー1Aの両端にはそれぞれアルミニウム等の金属、又
はセラミックス等からなるフランジ30,31が設けら
れており、フィルム状カバー1Aはフランジ30,31
を介して図1の第1サブチャンバ3の下端と第2サブチ
ャンバ8の上端との間を覆うように取り付けられ、フラ
ンジ30,31は設置面にねじ止めされている。この際
に、気密性を高めるために、フランジ30,31と設置
面との間にOリング(本例では後述する二次加硫処理が
施されたフッ素系の材料より形成されている。)が装着
されている。また、フィルム状カバー1Aをフランジ3
0,31に取り付けるために磁性流体シールを用いても
よいし、フィルム状カバー1Aを直接にコラム、フレー
ム、又はサブチャンバなどに取り付けてもよい。
【0048】図3は、図1のフィルム状カバー1Aを厚
さ方向に拡大した横断面図を示し、この図3において、
本例のフィルム状カバー1Aは、エチレン・ビニル・ア
ルコール樹脂(EVOH樹脂)よりなるフィルム素材1
cの外面に接着材を介してポリエチレン(−(CH2CH
2)n −)よりなる伸縮性の良好な保護膜1dを被着し、
更にそのフィルム素材1cの内面にアルミニウム(A
l)よりなる安定化膜1bを蒸着等によってコーティン
グして形成されている。エチレン・ビニル・アルコール
樹脂(EVOH樹脂)は気体に対する遮断性(ガスバリ
ヤ性)に極めて優れており、EVOH樹脂としては、例
えば株式会社クラレの「エバール(EVAL)(クラレ
の商標又は登録商標)」等を使用することができる。ま
た、安定化膜1bは脱ガスの発生しない、又は脱ガスの
極めて少ない物質より形成されることが望ましい。
【0049】即ち、フィルム状カバー1Aは、基本的に
伸縮性の良好な保護膜1d(第3の材料)と、ガスバリ
ヤ性の良好なフィルム素材1c(第1の材料)とをラミ
ネート加工(多層加工)して、その内面に脱ガスの極め
て少ない安定化膜1b(第2の材料)を被着したもので
あり、そのフィルム状カバー1Aの全体の厚さは約0.
1mm程度となっている。また、そのフィルム状カバー
1Aを接合部Bによって円筒状に閉じた状態で完全に密
閉するために、その接合部Bを外側から覆うように保護
膜1dと同じ材料の伸縮性の良好な保護膜1eが接着剤
を介して被着されている。また、フィルム状カバー50
の断面の構造も図3のフィルム状カバー1Aと同じであ
る。
【0050】この場合、保護膜1dは伸縮性が良好であ
るが、ガスバリヤ性に劣ると共に、脱ガスが発生し易い
上に、内面に金属等が被着しにくいという欠点がある。
そこで、本例では、その保護膜1dの内面に、ガスバリ
ヤ性に優れて外気の流入、及びパージガスの流出を防止
できると共に、金属等が被着し易いフィルム素材1cを
形成し、その内面に安定化膜1bを形成している。この
安定化膜1bによって、フィルム状カバー1Aを形成す
る際に使用される接着材、保護膜1d、及びヒートシー
ル等から発生する脱ガスが、フィルム状カバー1Aの内
側、即ち露光ビームの光路上に侵入することを防止して
いる。また、内面に安定化膜1bをコーティングするこ
とによって、気体に対する遮断性が更に向上している。
【0051】以上のように、本例のフィルム状カバー1
Aは、フィルム素材1c等の大きい可撓性を有し、即ち
剛性が極めて小さいと共にガスバリヤ性に優れた材料よ
り形成されており、金属製のベローズ機構を使用する場
合に比べて、同程度のガスバリヤ性を得た上で、図1の
サブチャンバ3とサブチャンバ8(レチクル室)との間
で相互に振動が殆ど伝達しないようになっている。ま
た、他のフィルム状カバー1D,18A,18Bもフィ
ルム状カバー1Aと同様に形成されており、隣接する気
密室間で相互に振動が伝達しにくい構成となっている。
なお、図3に示したフィルム状カバー(被覆部材)の構
成は一例であり、要はガスバリヤ性が高く、且つ少なく
とも内面からの脱ガスが極めて少ない可撓性を有するカ
バーであれば、その構造や材料の種類は任意で構わな
い。
【0052】従って、図1のレチクルステージ系RST
やウエハステージ系WSTから発生する振動や偏荷重の
影響が投影光学系4や第2フレーム2E等に伝達するこ
とはほとんどなく、ウエハステージ系WST等から発生
する振動や偏荷重による投影光学系4の結像特性の悪化
を抑えることができ、高精度な露光を行うことができ
る。また、第2フレーム2Eに取り付けられた干渉計支
持部材28のレーザ干渉計、支持フレーム12に取り付
けられたレチクルアライメント顕微鏡、ウエハアライメ
ント系14、及びオートフォーカスセンサ10等の測定
誤差の発生を抑えることができる。
【0053】また本例のように、レチクルステージ系R
ST(第2サブチャンバ8)及びウエハステージ系WS
T(第3サブチャンバ6)とインタフェース・コラム1
7との間にそれぞれフィルム状カバー18A,18Bを
設置することによって、インタフェース・コラム17内
のレチクルローダ系RRD及びウエハローダ系WRDか
ら発生する振動が投影露光装置本体に伝達することを防
止できる。また、ゲートバルブ15,16をインタフェ
ース・コラム17側に設置することによって、ゲートバ
ルブ15,16の開閉時に発生する振動の影響を抑える
ことができる。
【0054】次に、本例の投影光学系4には結像特性を
制御するための結像特性制御機構が設けられている。こ
の結像特性制御機構のメンテナンスを行う場合には、フ
ィルム状カバー50を容易に取り外せるようにしておく
ことが望ましい。そこで、フィルム状カバー50の上端
部とベース部材21との連結機構、及びフィルム状カバ
ー50の下端部と第2フレーム2Eとの連結機構として
は、図4に示すように着脱が容易な液体シール機構が使
用されている。
【0055】図4は、図1の投影光学系4、及びこの周
囲の機構を示す断面図であり、この図4において、本例
の投影光学系4は、レチクルRのパターンの一次像(中
間像)を形成するための第1結像光学系と、一次像から
の光に基づいてレチクルパターンの二次像を縮小倍率で
感光性基板としてのウエハW上に形成するための第2結
像光学系とから構成されている。第1結像光学系は、レ
チクル側から順に正の屈折力を有する第1レンズ群と、
開口絞りASと、正の屈折力を有する第2レンズ群とを
配置して構成されている。第1レンズ群は、レチクル側
から順に、レチクル側に非球面形状の凸面を向けた正メ
ニスカス形状のレンズL1と、レチクル側に非球面形状
の凸面を向けた正メニスカス形状のレンズL2と、ウエ
ハ側に非球面形状の凹面を向けた正メニスカス形状のレ
ンズL3とから構成されている。そして、開口絞りAS
の配置面の近傍に、0次光を遮光するための円形の遮光
部材PFが配置されている。
【0056】また、第2レンズ群は、レチクル側から順
に、レチクル側の面が非球面形状に形成された両凹形状
のレンズL4と、レチクル側の面が非球面形状に形成さ
れた両凸形状のレンズL5と、ウエハ側に非球面形状の
凸面を向けた正メニスカス形状のレンズL6と、ウエハ
側に非球面形状の凹面を向けた正メニスカス形状のレン
ズL7とから構成されている。
【0057】一方、第2結像光学系は、レチクル側から
順にウエハ側に凹面を向けた表面反射面を有し且つ中央
に開口部を有する主鏡M1と、レンズ成分L8と、その
レンズ成分L8のウエハ側の面上に設けられ且つ中央に
開口部を有する反射面を備えた副鏡M2とから構成され
ている。即ち、別の観点によれば、副鏡M2とレンズ成
分L8とは裏面反射鏡を構成し、レンズ成分L8は裏面
反射鏡の屈折部を構成している。この場合、投影光学系
4を構成する全ての光学要素(屈折部材、反射部材)は
単一の光軸AXに沿って配置されている。また、主鏡M
1は一次像の形成位置の近傍に配置され、副鏡M2はウ
エハWに近接して配置されている。
【0058】こうして本例においては、レチクルRのパ
ターンからの光が、第1結像光学系を介して、レチクル
パターンの一次像(中間像)を形成し、一次像からの光
は、主鏡M1の中央の開口部及びレンズ成分L8を介し
て副鏡M2で反射される。そして、副鏡M2で反射され
た光は、レンズ成分L8を介して主鏡M1で反射され、
この反射光は、レンズ成分L8及び副鏡M2の中央の開
口部を介してウエハWの表面にレチクルパターンの二次
像を縮小倍率で形成する。図2の例では、第1結像光学
系の結像倍率β1は約0.62、第2結像光学系の結像
倍率β2は約0.4であり、レチクルRからウエハWに
対する投影倍率βは0.25(1/4倍)となってい
る。
【0059】本例において、投影光学系4を構成する全
ての屈折光学部材(レンズ成分)には蛍石(CaF2
結晶)を使用している。また、露光ビームとしてのF2
レーザ光の発振中心波長は157.6nmであり、波長
幅が157.6nm±10pmの光に対して色収差が補
正されていると共に、球面収差、非点収差、及び歪曲収
差などの諸収差も良好に補正されている。なお、図4の
投影光学系4の詳細なレンズデータは、例えば国際公開
(WO) 00/39623 号に開示されている。更に、反射屈折系
としては、特願平11−66769号に開示されている
ような光学系を使用することもできる。本例の投影光学
系4は、反射屈折光学系を構成する全ての光学要素が単
一の光軸に沿って配置されているため、反射部材を用い
て色収差等を低減できる上に、従来の直筒型の屈折系の
延長線上の技術により鏡筒設計及び製造を行うことが可
能になり、製造の困難性を伴うことなく高精度化を図る
ことができる。
【0060】そして、本例の投影光学系4の鏡筒は、4
個の分割鏡筒57〜60を光軸AXに沿って密着させて
積み重ねることによって構成されている。即ち、第1の
分割鏡筒57の内部にそれぞれレンズ枠を介してレンズ
L6、レンズL7、主鏡M1、及び副鏡M2が保持さ
れ、分割鏡筒57は、第2フレーム2EのU字型の開口
にフランジ部を介して載置され、ボルトで固定されてい
る。また、分割鏡筒57の上にOリング62を介して第
2の分割鏡筒58が載置され、分割鏡筒57及び58
は、1対のフランジ部Fの例えば3箇所を光軸方向にボ
ルトで締め付けることによって、互いに密着した状態で
固定されている。これは、他の分割鏡筒の連結でも同様
である。なお、図4の投影光学系4の断面図は、光軸A
Xを中心として120°の開き角における縦断面図を示
している。そして、分割鏡筒58内にそれぞれ3箇所の
光軸方向に伸縮自在の駆動素子63A及び63Bを介し
てレンズL5及びL4が保持されている。
【0061】更に、分割鏡筒58上にOリング62を介
して第3の分割鏡筒59が載置され、分割鏡筒59内に
それぞれ3箇所の光軸方向に伸縮自在の駆動素子63C
及び63Dを介してレンズL3及びL2が保持されてい
る。そして、分割鏡筒59上にOリング62を介して第
4の分割鏡筒60が載置され、分割鏡筒60内の上端部
にレンズ枠を介してレンズL1が保持されている。駆動
素子63A〜63Dとしては、電動式のマイクロメー
タ、圧電素子(ピエゾ素子等)、又は磁歪素子等が使用
される。また、駆動素子63A,63Bの伸縮は分割鏡
筒58の外側面に固定されたドライバ64によって制御
され、駆動素子63C,63Dの伸縮は分割鏡筒59の
外側面に固定されたドライバ65によって制御される。
この際に、各駆動素子63A〜63Dにはそれぞれ伸縮
量を検出するセンサ(ロータリエンコーダ、静電容量式
又は光学式のギャップセンサ等)が組み込まれており、
ドライバ64,65はそれらのセンサの検出結果をフィ
ードバックしながら、対応する駆動素子63A〜63D
の駆動量を制御する。
【0062】この結果、本例では4枚のレンズL2〜L
5をそれぞれ光軸AX方向に微動できると共に、それら
のレンズL2〜L5をそれぞれ光軸AXに垂直で互いに
直交する2つの軸の回りに傾斜できるように構成されて
いる。このように光学素子としての4枚のレンズL2〜
L5を駆動することによって、投影光学系4の投影倍
率、ディストーション、球面収差、及びコマ収差等の結
像特性を所定範囲内で制御することができる。また、図
4において、結像特性制御系46からの制御情報を伝送
するための配線としての信号ケーブルが、第2フレーム
2Eの上面の凸部2Eaの外面のコネクタ66B、凸部
2Eaの内部の信号ケーブル部67、及び凸部2Eaの
内面のコネクタ66Aを介してドライバ64,65に接
続されている。この場合、コネクタ66A,66Bは気
体の流通が起こらないように気密性の高い構造(いわゆ
る真空継ぎ手)とされており、その信号ケーブル部67
を介して外気が投影光学系4の周囲に混入しないように
構成されている。
【0063】なお、ドライバ64,65をフィルム状カ
バー50の外側に配置し、駆動素子63A〜63Dに接
続される電力供給用の配線やセンサに接続される配線な
どを、図4の信号ケーブルと同様にコネクタ66A,6
6Bなどを通してドライバ64,65と接続してもよ
い。また、図4ではコネクタ66Aとドライバ64,6
5(又は駆動素子やセンサ)との間で、信号ケーブル
(又は配線)がフィルム状カバー50によって囲まれた
空間を通っていたが、例えばフランジ部と各分割鏡筒に
それぞれ中空部を形成してその内部を通して信号ケーブ
ル(配線)をドライバ(駆動素子やセンサ)などに導く
ように構成してもよい。即ち、フィルム状カバー50内
に配置されるドライバ又は駆動素子やセンサなどと外部
装置との間でケーブル又は配線などを、フランジ部及び
第2フレーム2Eの少なくとも一部と分割鏡筒に形成さ
れる中空部とに通すことで、信号ケーブル(配線)から
の脱ガスがフィルム状カバー50内に発生するのを防止
できる。更に、投影光学系4の各レンズ室に供給される
パージガスの配管(給気管48、排気管49など)も同
様にその中空部内に設けるようにしてもよい。また、各
フィルム状カバー1A,1D,50等によって囲まれる
空間内に配線(信号ケーブル、電力ケーブルなど)、及
び配管などが設けられる場合、上記構成に加えて、或い
は単独で、それらの表面を、例えば脱ガスが少ないフッ
素系の材料で覆っておくことが好ましい。
【0064】また、結像特性制御系46には、投影光学
系4の周囲のフィルム状カバー50の外側の気体の圧力
(大気圧)を計測する気圧計、温度計、及び湿度計等を
含む環境センサ47が接続され、環境センサ47で計測
される大気圧、外気の温度、及び外気の湿度等の情報が
所定のサンプリング周期で結像特性制御系46に供給さ
れている。更に、投影光学系4を通過した露光ビームI
Lの積算エネルギーの情報も結像特性制御系46に供給
されている。例えば大気圧が変動したり、投影光学系4
を通過した積算エネルギーの量が或る値を超えたりする
と、投影光学系4の投影倍率等が変動する場合があるた
め、予め積算エネルギーや大気圧等と投影倍率等の結像
特性の変動量との関係がテーブルとして結像特性制御系
46内の記憶部に記憶されている。そして、大気圧の計
測値が変動するか、又は積算エネルギーが所定の値を超
えた場合に、結像特性制御系46は、対応する結像特性
の変動量を相殺するように、ドライバ64,65を介し
てレンズL2〜L5を駆動する。
【0065】また、投影光学系4において、最上部のレ
ンズL1のレンズ枠、及び最下部のレンズ成分L8(副
鏡M2)のレンズ枠は、密閉構造であり、それ以外のレ
ンズや主鏡M1のレンズ枠にはそれぞれパージガスを流
通させるための多数の小さい開口が形成されている。そ
して、パージガスの給気管48は、分割鏡筒60の側面
(レンズL1の底面側)に差し込まれ、排気管49は、
分割鏡筒57の側面(レンズ成分L8の上面側)に差し
込まれており、給気管48から投影光学系4の内部に供
給されたパージガスは、レンズL1〜L7及び主鏡M1
の周囲を流れて排気管49から排気されている。これに
よって、投影光学系4の内部のパージガスの純度は高く
維持されている。
【0066】次に、図4において、駆動素子63A〜6
3D、及びドライバ64,65が本発明の「内部の光学
素子(レンズ系)の状態を制御する制御機構」に対応し
ており、この制御機構及び投影光学系4を覆うように、
ベース部材21と第2フレーム2Eとの間に被覆部材と
しての円筒状のフィルム状カバー50が設置されてい
る。そして、フィルム状カバー50の上端部は、リング
状の支持部材51Aの底面と押さえ板52Aとの間にO
リング53を介して挟み込まれ、押さえ板52Aは支持
部材51Aにボルト56で固定されている。また、支持
部材51Aの上面のリング状の凹部にほぼ中間の深さま
で水よりも粘性の高い液体54が注入されており、ベー
ス部材21の底面に固定された板状部材としてのリング
状のエッジ部材55Aが液体54に完全に浸された状態
で、支持部材51Aがボルト56によってベース部材2
1の底面に固定されている。支持部材51A(凹部)、
液体54、エッジ部材55Aによって液体シール機構が
形成されており、この液体シール機構によってフィルム
状カバー50の上端部とベース部材21の底面との間の
隙間から外気が混入しないように構成されている。
【0067】また、フィルム状カバー50の下端部は、
リング状の支持部材51Bの上面と押さえ板52Bとの
間にOリング53を介して挟み込まれ、押さえ板52B
は支持部材51Bにボルト56で固定されている。ま
た、第2フレーム2Eの上面の凸部2Eaの上面のリン
グ状の凹部にほぼ中間の深さまで液体54が注入されて
おり、支持部材51Bの底面に固定されたリング状のエ
ッジ部材55Bが液体54に完全に浸された状態で、支
持部材51Bがボルト56によって凸部2Eaの上面に
固定されている。凸部2Ea(凹部)、液体54、エッ
ジ部材55Bによって液体シール機構が形成されてお
り、この液体シール機構によってフィルム状カバー50
の下端部と凸部2Eaの上面との間の隙間から外気が混
入しないように構成されている。
【0068】この場合、水よりも粘性の高い液体54と
して、本例ではフッ素系の粘性流体が使用されている。
そのように粘性の高い液体54を使用して液体シール機
構を構成することによって、フィルム状カバー50の内
部と外部との気圧差が或る程度大きくなっても、外気が
内部に混入することがなく、フィルム状カバー50の内
側、ひいては投影光学系4の内部のパージガスの純度が
常に高く維持される。
【0069】上記の実施の形態で用いる粘性が高い液体
54として、例えばダイキン工業製の「デムナム」(商
品名)、又はNOKスクリューバ製の「バリエルタ」
(商品名)などを用いることが可能である。更に、その
粘性が高い液体54は、アウトガス(例えば炭化物など
の有機物質など)の発生が抑制された物質であることが
望ましい。具体的に、その液体は、窒素雰囲気中で、約
10mgの液体を60℃で10分間加熱したときに発生
するアウトガスの量が、トルエン換算値で150μg/
3 以下であることが望ましい。更に、その液体を上記
の実施の形態のように露光装置本体内などで使用する場
合には、上記の条件下でのアウトガスの発生量がトルエ
ン換算値で100μg/m3 以下、好ましくは50μg
/m3 以下であるとよい。なお、その液体として上記の
「デムナム」を使用した場合のアウトガスの発生量は4
0μg/m3 程度であり、アウトガスによる照明光学系
や投影光学系の光学特性の変動や照度分布のむらの発生
などが大幅に抑制される。
【0070】更に、例えば制御機構の一部であるドライ
バ64,65のメンテナンスを行うために、フィルム状
カバー50を第2フレーム2E側に降ろしたい場合に
は、支持部材51Aのボルト56を外すだけでよい。こ
の状態で、支持部材51Aを下げると、ベース部材21
の底面のエッジ部材55Aから支持部材51Aの凹部の
液体54が離れて、支持部材51Aはそのまま降下させ
ることができる。
【0071】図5は、図4においてフィルム状カバー5
0の上端部の支持部材51Aを降下させた状態を示し、
この図5に示すようにフィルム状カバー50を第2フレ
ーム2E側に引き下ろすことによって、オペレータはド
ライバ64,65に触れることができるようになるた
め、ドライバ64,65のメンテナンスを容易に、かつ
迅速に行うことができる。そして、メンテナンスが終わ
ったときには、支持部材51Aを引き上げて、図4に示
すように、液体54にエッジ部材55Aが浸された状態
で、支持部材51Aをボルト56によってベース部材2
1の底面に固定するだけで、高い気密性が得られる。即
ち、液体シール機構の採用によって、高い気密性が得ら
れると共に、必要に応じてフィルム状カバー50を迅速
に取り外すことができる。なお、本例ではフィルム状カ
バー50に液体シール機構を採用するものとしたが、他
のフィルム状カバー1A,1D,18A,18B等の少
なくとも一端に液体シール機構を設けてもよい。この場
合、フィルム状カバー1A等が固定される部材(サブチ
ャンバ、フレーム、インターフェイス・コラム、アライ
メント系或いは干渉計などが取り付けられるコラムな
ど)を取り出してその調整を簡単に行うことが可能とな
る。
【0072】また、図4のOリング(オーリング)5
3,62の材料としては、約240℃の温度で24時間
程度、2次加硫が施されたフッ素ゴムが使用されてい
る。この際に、Oリング62が設置される分割鏡筒57
〜60間の組立の作業性、及びOリング53が設置され
る支持部材51A,51Bと押さえ板52A,52Bと
の間の組立の作業性を向上させるためには、Oリングの
「潰し代」を多くすることが望ましい。そのためには、
例えばOリング53,62を中空状としてもよい。
【0073】そのように2次加硫が施されたフッ素ゴム
を用いるのは、元来ケミカルクリーンな素材であるフッ
素ゴムが、2次加硫中に不純物が除去され、脱ガスが一
層少ない更に化学的にクリーンな素材となるためであ
る。具体的に、その2次加硫が施されたフッ素ゴムとし
ては、デュポン社製のバイトン、又はカルレッツ(これ
らはデュポンの商標、又は登録商標である)を使用でき
る。また、Oリング53,62として、その表面にケミ
カルクリーン処理、例えばその表面にフッ素系の樹脂コ
ーティング等が施された樹脂性のリングを用いてもよ
い。
【0074】また、例えば投影光学系4の分割鏡筒57
〜60の内表面には、例えばフッ素系の樹脂をコーティ
ングしたり、プラズマ溶射により脱ガスの少ない硬い膜
(セラミックス膜やステンレス膜等)を形成したりする
ことによって、ケミカルクリーン処理が施されている。
なお、これらの鏡筒そのものの素材として、ステンレス
或いはテフロン(登録商標)等のケミカルクリーンな素
材を使用してもよい。
【0075】なお、フィルム状カバー1A〜18B,5
0の形成に使用するフィルム素材1cの材料は、本例の
エチレン・ビニル・アルコール樹脂に限られるものでは
なく、ポリアミド(polyamide) 、ポリイミド(polyimid
e) 、又はポリエステル(polyester) 等のように気体に
対する遮断性が良好で可撓性を有する材料であればよ
い。この際に、ガスバリヤ性が最も良好である点ではエ
チレン・ビニル・アルコール樹脂が最も望ましく、価格
的に安く経済的である点ではポリエステルが最も望まし
く、コストパフォーマンスに優れているという観点から
はポリアミド又はポリイミドが望ましい。
【0076】また、フィルム状カバー1A〜18B,5
0の内面に保護膜1dとしてコーティングする素材は、
本例のアルミニウムに限られるものではなく、他の金
属、又はセラミックス等の無機物のように真空紫外光等
の露光ビームに対する反応性が低く脱ガスの少ない材料
であればよい。更に、保護膜1dとしては、ポリエチレ
ンの他にポリプロピレン等を使用することができる。
【0077】更に、例えば気密室(サブチャンバ3等)
の内部と外気との気圧差をより小さくして使用する場合
には、フィルム素材1c及び安定化膜1bのみからフィ
ルム状カバー1A〜18B,50を形成してもよく、例
えば脱ガスの発生量が少ない場合には、フィルム素材1
cのみからフィルム状カバー1A〜18B,50を形成
するようにしてもよい。
【0078】また、フィルム状カバー1A〜18B,5
0の設置数及び設置箇所は本例の構成に限られるもので
はなく、露光ビームの光路を密封するように、又はその
光路に通じる部分(レチクルローダ系RRDの設置部
等)を密閉するようにフィルム状カバーが設置されてい
ればよい。例えば各ステージ系をカウンタバランスを用
いて運動量保存則を満たすように駆動する場合に、その
カウンタバランスとステージ系の可動ステージとの間の
空間にフィルム状カバーを設置するようにしてもよい。
【0079】なお、本発明が適用される露光装置の構成
は図1に限られるものではなく任意でよい。例えば図1
の構成のようにウエハステージ系WSTが設置されるウ
エハベース22を防振部材25A,25Bを介してベー
ス部材2Cの上に配置するのではなく、即ち投影光学系
4(投影系)に対してウエハステージ系WSTを別置き
するのではなく、投影光学系4が装着されている第2フ
レーム2Eにウエハベース22を一体的に取り付けた構
成の露光装置にも本発明を適用することができる。この
場合には、例えば第2フレーム2Eに対してウエハベー
ス22が吊り下げられるような形で取り付けられるが、
これによって、投影光学系4とウエハWとの位置関係の
変動量が低く抑えられる。
【0080】また、上記の実施の形態は、本発明をステ
ップ・アンド・スキャン方式よりなる走査露光型の投影
露光装置に適用したものであるが、本発明は他の方式の
走査露光型の露光装置、ステッパー等の一括露光型の投
影露光装置、ステップ・アンド・スティッチ方式の投影
露光装置にも適用することができる。更に本発明は、投
影光学系を使用しないプロキシミティ方式の露光装置等
にも適用できることは明らかである。
【0081】また、露光ビームとして、例えばDFB半
導体レーザやファイバーレーザから発振される赤外域、
又は可視域の単一波長レーザを、例えばエルビウム(E
r)(又はエルビウムとイッテルビウム(Yb)との両
方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形
光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いる
場合にも本発明が適用される。
【0082】具体的には、単一波長レーザの発振波長を
1.51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が
189〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発
生波長が151〜159nmの範囲内である10倍高調
波が出力される。特に発振波長を1.544〜1.55
3μmの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内
の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波
長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.5
8μmの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内
の10倍高調波、即ちF2 レーザとほぼ同一波長となる
紫外光が得られる。
【0083】また、上記の実施の形態の照明光学系及び
投影光学系は、各光学部材を所定の位置関係で配置して
調整を行った後、それぞれ対応するフレーム等に設置す
ることによって組み上げられる。そして、この組立調整
と共に、レチクルステージ系RST、ウエハステージ系
WST、及び給排気機構13等の組立及び調整を行い、
各構成要素を、電気的、機械的又は光学的に連結するこ
とによって上記の実施の形態の投影露光装置が組み上げ
られる。この場合の作業は温度管理が行われたクリーン
ルーム内で行うことが望ましい。
【0084】そして、上記の実施の形態の投影露光装置
を用いてウエハ上に半導体デバイスを製造する場合、こ
の半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行う
ステップ、このステップに基づいたレチクルを製造する
ステップ、シリコン材料等からウエハを製造するステッ
プ、上記の実施の形態の投影露光装置によりアライメン
トを行ってレチクルのパターン(デバイスパターン)を
ウエハ(ワークピース)に露光するステップ、デバイス
組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工
程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経
て製造される。なお、本発明は上述の各実施の形態に限
定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成
を取り得ることは勿論である。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、可撓性を有する被覆部
材の少なくとも一方の端部を液体(液体シール機構)を
用いて封止しているため、気密性とメンテナンスの容易
性とを両立できる利点がある。即ち、露光時には、露光
光の光路に高純度のパージガスを供給できると共に、ス
テージ系等を駆動する際に発生する振動の影響を低減
し、高精度な露光を行うことができる。更に、その液体
シール機構は容易に分離できるため、気密室としての投
影系等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0086】また、投影系を複数の分割鏡筒より構成
し、複数の分割鏡筒の境界部を不純物の発生を抑えたO
リングによって封止した場合にも、気密性とメンテナン
スの容易性とを両立できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例の投影露光装置を
示す一部を切り欠いた概略構成図である。
【図2】 図1のフィルム状カバー1Aを示す斜視図で
ある。
【図3】 図1のフィルム状カバー1A,50を厚さ方
向に拡大して示す横断面図である。
【図4】 図1の投影光学系4及びこの周囲の機構を示
す断面図である。
【図5】 図4において、フィルム状カバー50の上端
部を引き下げた状態を示す正面図である。
【符号の説明】
R…レチクル、RST…レチクルステージ系、W…ウエ
ハ、WST…ウエハステージ系、1A,1D,18A,
18B,50…フィルム状カバー、2A,2E…フレー
ム、3,6,8…サブチャンバ、4…投影光学系、10
…オートフォーカスセンサ、12…レチクルアライメン
ト系の支持フレーム、13…給排気機構、14…ウエハ
アライメント系、15,16…ゲートバルブ、17…イ
ンタフェース・コラム、51A,51B…支持部材、5
2A,52B…押さえ板、53,62…Oリング、54
…液体、55A,55B…エッジ部材、57〜60…分
割鏡筒

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光ビームで物体を露光する露光方法に
    おいて、 前記露光ビームの光路上、及び前記物体の搬送経路上の
    少なくとも一部の空間を外気から実質的に隔離する気密
    室を配置し、 前記気密室内に前記露光ビームを透過する気体を供給
    し、 前記気密室の少なくとも一部を可撓性を有する膜状の材
    料より形成された被覆部材によって覆い、 前記被覆部材の少なくとも一方の端部の隙間を液体を用
    いて密閉したことを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記気密室は、前記露光ビームの光路
    上、及び前記物体の搬送経路上の少なくとも一部に隣り
    合うように2つ配置され、 前記被覆部材は、前記隣り合う2つの気密室の間の空間
    に通じる空間を覆うように配置されたことを特徴とする
    請求項1に記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記露光ビームは波長200nm以下の
    紫外光であり、 前記液体は、水よりも粘性の大きい液体であり、 前記少なくとも一方の端部の隙間を前記液体に板状の部
    材を浸すことによって密閉したことを特徴とする請求項
    1、又は2に記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 前記液体は、窒素雰囲気中60℃で10
    分間加熱した場合の脱ガスの発生量が150μg/m3
    程度以下であることを特徴とする請求項1、2、又は3
    に記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 前記物体は、投影系を介して露光される
    と共に、 前記投影系は、内部の光学素子の状態を制御する制御機
    構を備え、 前記被覆部材は、前記制御機構の少なくとも一部を覆う
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の露
    光方法。
  6. 【請求項6】 露光ビームで投影系を介して物体を露光
    する露光方法において、 前記投影系の鏡筒を複数の分割鏡筒を継ぎ合わせること
    によって構成し、 前記投影系の内部に前記露光ビームを透過する気体を供
    給し、 前記複数の分割鏡筒の境界部を不純物の発生を抑えたO
    リングによって実質的に密閉したことを特徴とする露光
    方法。
  7. 【請求項7】 前記露光ビームは波長200nm以下の
    紫外光であり、 前記Oリングは、2次加硫処理が施されたフッ素系の材
    料より形成されたことを特徴とする請求項6に記載の露
    光方法。
  8. 【請求項8】 露光ビームで物体を露光する露光装置に
    おいて、 前記露光ビームの光路上、及び前記物体の搬送経路上の
    少なくとも一部の空間を外気から実質的に隔離する気密
    室と、 前記気密室内に前記露光ビームを透過する気体を供給す
    る気体供給機構と、 可撓性を有する膜状の材料より形成されると共に、前記
    気密室の少なくとも一部を覆うように設けられた被覆部
    材と、 前記被覆部材の端部と該端部の設置面との隙間を液体を
    用いて密閉する液体シール機構とを有することを特徴と
    する露光装置。
  9. 【請求項9】 前記気密室は、前記露光ビームの光路
    上、及び前記物体の搬送経路上の少なくとも一部に隣り
    合うように2つ配置され、 前記気体供給機構は、前記2つの気密室内の気体の排
    気、及び前記気密室内への前記露光ビームを透過する気
    体の給気を行い、 前記被覆部材は、前記隣り合う2つの気密室の間の空間
    に通じる空間を覆うように設けられたことを特徴とする
    請求項8に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記液体シール機構は、 前記被覆部材の端部と該端部の設置面との一方の部材に
    設けられて液体が供給される凹部と、 前記端部と該端部の設置面との他方の部材に、前記凹部
    の中の液体に浸されるように設けられた板状部材とを備
    えたことを特徴とする請求項8、又は9に記載の露光装
    置。
  11. 【請求項11】 前記液体は、窒素雰囲気中60℃で1
    0分間加熱した場合の脱ガスの発生量が150μg/m
    3 程度以下であることを特徴とする請求項8、9、又は
    10に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記露光ビームは波長200nm以下
    の紫外光であり、 前記物体を露光する投影系と、 前記投影系の内部の光学素子の状態を制御する制御機構
    とを更に備え、 前記被覆部材は、前記制御機構の少なくとも一部を覆う
    ことを特徴とする請求項8〜11の何れか一項に記載の
    露光装置。
  13. 【請求項13】 前記制御機構は、その少なくとも一部
    が前記投影系に設けられ、 且つ前記制御機構用の配線類が前記投影系のフランジ部
    及び前記投影系が載置されるフレーム部の少なくとも一
    部の内部を通って前記被覆部材で覆われた空間外に導か
    れることを特徴とする請求項12に記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 前記露光ビームを前記物体上に投射す
    る投影系を更に備え、前記気体供給機構と前記気密室と
    を接続する配管の少なくとも一部が、前記投影系のフラ
    ンジ部及び前記投影系が載置されるフレーム部の少なく
    とも一部の内部を通って前記被覆部材で覆われた空間外
    に導かれることを特徴とする請求項8〜13の何れか一
    項に記載の露光装置。
  15. 【請求項15】 前記被覆部材は、気体に対する遮断性
    の良好な第1の材料の薄膜を含み、 前記被覆部材の前記第1の材料の薄膜の内面に、脱ガス
    の少ない第2の材料よりなる薄膜が被着されたことを特
    徴とする請求項8〜14の何れか一項に記載の露光装
    置。
  16. 【請求項16】 前記被覆部材の前記第1の材料の外面
    に伸縮性の良好な第3の材料よりなる薄膜が被着された
    ことを特徴とする請求項15に記載の露光装置。
  17. 【請求項17】 前記第1の材料は、エチレン・ビニル
    ・アルコール、ポリアミド、ポリイミド、又はポリエス
    テルであり、前記第2の材料は無機物であり、前記第3
    の材料よりなる薄膜はラミネート加工によって前記第1
    の材料に被着されるポリエチレン膜であることを特徴と
    する請求項16に記載の露光装置。
  18. 【請求項18】 請求項8〜17の何れか一項に記載の
    露光装置を用いてデバイスパターンをワークピース上に
    転写する工程を含むデバイス製造方法。
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