JP4586731B2 - 光学素子保持装置、鏡筒、露光装置、及びデバイスの製造方法 - Google Patents

光学素子保持装置、鏡筒、露光装置、及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等のデバイス、あるいはレチクル、フォトマスク等のマスクの製造プロセスにおけるリソグラフィ工程で使用される露光装置の光学素子を保持する光学素子保持装置に関する。また、本発明は、その光学素子保持装置を備えた鏡筒及び露光装置に関する。さらに、本発明は、その露光装置を用いたデバイスの製造方法に関する。
例えば、特許文献1に示すように、光学素子を保持するレンズ枠体と、そのレンズ枠体を、等間隔で配置されたフレクシャ部材を介して支持する枠体とを備える光学素子保持装置が知られている。フレクシャ部材は、レンズ枠体に接続される接続ブロックと、接続ブロックを支持し、かつ枠体に固定されるフレクシャ固定部とを備える。このフレクシャ部材によって光学素子は、光学素子の略中心を原点とする極座標系内で、光学素子の径方向、周方向、光軸方向の各軸に沿った移動及び回転が可能となる。すなわち、光学素子は、6つの運動自由度が確保された状態、つまりキネマチックに保持されている。
ところで、近年における半導体素子の著しい高度集積化に伴って、配線のパターンがますます微細化してきている。このため、特に半導体装置製造用の露光装置では、波面収差及びディストーションの極めて少ない投影光学系が要求されるようになってきており、鏡筒の内部に収容される各光学素子の相対位置を細かく制御する必要がある。
200nm以下の極めて短波長の露光光を使用するような場合には、その露光光が通過する鏡筒内に、例えば水又は酸素などの吸光物質が存在すると、露光光が大きく減衰される。露光装置内には、例えば各種電動機器への給電及びセンサとの間での信号通信のために、被覆線が使用されている。これらの被覆線からは極微量の有機物質が徐々に揮散しており、この有機物質は、汚染物質となり得る。
このため、鏡筒の内部のガスを窒素又は希ガス等の不活性ガスで置換する必要がある。しかしながら、鏡筒には、光学素子の位置調整等のため開口部が多く形成されていることがある。また、1つまたは複数の光学素子を保持する多数の枠体を積層して、鏡筒を構成する場合には、各枠体の接合部分を介して、鏡筒外の気体が鏡筒内に侵入する可能性があった。
米国特許出願公開第2002/0163741号明細書
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的としては、光学素子の姿勢を細かく調整しつつ、内部の気密性を高く保つことのできる光学素子保持装置及び鏡筒を提供することにある。
また、本発明のその他の目的は、露光精度が向上された露光装置を提供することにある。
さらに、本発明のその上の目的は、高集積度のデバイスの歩留まりを向上することのできるデバイスの製造方法を提供することにある。
本発明の第1の態様は、枠部材と、枠部材の内側に設けられ、光学素子を保持する保持部材とを備える光学素子保持装置において、保持部材と前記枠部材との間に設けられ、保持部材に保持された光学素子の姿勢を調整する姿勢調整機構と、枠部材に設けられた開口部内に収容される第1の調整部品と、開口部内に収容される第2の調整部品と、第2の調整部品と枠部材との間に設けられた第1のシール部材とを備え、第2の調整部品は、姿勢調整機構に係合し、第1の調整部品は、開口部内における第2の調整部の変位量を調整する光学素子保持装置を特徴とする。
本発明の第1の態様において、枠部材は、他の枠部材接合するための接合部を有し、枠部材は、他の枠部材と接合部との間に設けられた第2のシール部材を備えてもよい。さらに、第2のシール部材、光学素子の光軸を中心とする円に沿って配置されるOリングを含んでもよい。さらに、Oリング、接合部に密着され、かつ弾性変形可能な中空構造を有してもよい。
本発明の第1の態様において、第1調整部及び第2調整部は、開口部内に、枠部材の内側から外側に向かって、第2の調整部第1の調整部の順に配置され、第1の調整部を開口部から取り外した際、第2の調整部が開口部内に留置されてもよい。さらに、第1の調整部は、厚さが異なる複数の第1の調整部の一つであり、第1の調整部を交換することにより、開口部内における第2の調整部の変位量が調整されてもよい。さらに、第1の調整部は、開口部内における第2の調整部の変位量を粗調整する粗調整部品と、第2の調整部の変位量を微調整する微調整部品とを含んでもよい。さらに、第1のシール部材は、第2の調整部の外周面と、開口部の内周面との間に配置されてもよい。さらに、開口部内に設けられ、第2の調整部を収容する筒状体を備え、第1のシール部材は、第2の調整部の外周面と筒状体の内周面との間に設けられてもよい。
本発明の第1の態様において、開口部と筒状体との間に設けられるOリングを有してもよい。
本発明の第2の態様は、少なくとも1つの光学素子を収容する鏡筒において、光学素子の少なくとも1つを保持する本発明の第1の態様の光学素子保持装置を備える鏡筒を特徴とする。
本発明の第2の態様において、光学素子は、マスク上に形成された所定のパターンの像を基板上に投影する投影光学系を構成する複数の光学素子の一つであってもよい。
本発明の第3の態様は、マスク上に形成された所定のパターンの像を基板上に転写する露光装置において、所定のパターンの像を基板上に転写するための本発明の第2の態様の鏡筒を備える露光装置を特徴とする。
本発明の第4の態様は、本発明の第3の態様の露光装置を用いて露光を行うリソグラフィ工程を備えるデバイスの製造方法を特徴とする。
本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図。 図1の光学素子保持装置を示す斜視図。 図1の光学素子保持装置を示す平面図。 図3の4−4線に沿う断面図。 図2の枠部材の一対のアームを中心に示す拡大平面図。 図2の枠部材の一対のアームをさらに拡大して示す平面図。 図5の7−7線に沿う断面図。 図2の枠部材における光学素子の光軸との直交平面での断面図。 変更例の変位モジュールを示す断面図。 デバイスの製造例のフローチャート。 半導体デバイスの場合における図10の基板処理に関する詳細なフローチャート。
以下に、本発明の露光装置及び鏡筒、光学素子保持装置を、半導体素子製造用の露光装置及びその投影光学系を収容する鏡筒、そして投影光学系の一部のレンズを保持する光学素子保持装置に具体化した一実施形態について図1〜図8に基づいて説明する。
図1は、露光装置31の概略構成を、その投影光学系35を中心として示している。図1に示すように、この実施形態の露光装置31は、光源32と、照明光学系33と、マスクとしてのレチクルRtを保持するレチクルステージ34と、投影光学系35と、基板としてのウエハWを保持するウエハステージ36とを備える。
光源32は、例えば波長193nmのArFエキシマレーザ、あるいは波長157nmのFレーザを発振する。照明光学系33は、図示しないフライアイレンズ及びロッドレンズ等のオプティカルインテグレータ、リレーレンズ、コンデンサレンズ等の各種レンズ系及び開口絞りを含む。光源32から出射される露光光ELが、この照明光学系33を通過することにより、レチクルRt上のパターンを均一に照明するように調整される。
レチクルステージ34は、照明光学系33と、後述する投影光学系35との間において、そのレチクルRtの載置面が投影光学系35の光軸方向とほぼ直交するように配置されている。投影光学系35は、互いの光軸が一致するように配列された複数のレンズ等の光学素子37を含む。この投影光学系35は、各光学素子37が光学素子保持装置38によりほぼ水平(いわゆる横置きタイプ)に保持された状態で、鏡筒39内に収容されている。この鏡筒39は、複数の鏡筒モジュール39aが積層された分割鏡筒構造を有している。
ウエハステージ36は、投影光学系35の像面側(露光光ELの射出側)において、ウエハWの載置面が投影光学系35の光軸方向と交差するように配置されている。露光光ELにて照明されたレチクルRt上のパターンの像は、投影光学系35を通して所定の縮小倍率に縮小され、ウエハステージ36上のウエハWに転写される。
次に、光学素子保持装置38の詳細構成について説明する。
図2は、光学素子保持装置38を示す斜視図であり、図3は、光学素子保持装置38の平面図であり、図4は、図3の4−4線における断面図である。光学素子37は、合成石英、蛍石等の所定以上の破壊強度を有する硝材からなり、光学素子37の周縁部には、図4に示すように、フランジ37aが形成されている。図2に示すように、光学素子保持装置38は、積層される他の鏡筒モジュール39aとの接合部としての役割を有する締結部40を有する枠部材41と、支持部材42を介して光学素子37を保持する保持部材としての役割を有するレンズ枠体43とを備える。
図2及び図3に示すように、枠部材41とレンズ枠体43とは、ともに略円環状に形成されている。図4に示すように、レンズ枠体43は、枠部材41の内部(後述するインナリング51)に取り付けられ、その枠部材41の内周面上に形成された段部44に対し複数のボルト45により固定されている。図3に示すように、そのレンズ枠体43上には、等角度間隔をおいて3つの支持部材42が設けられている。
この支持部材42は、光学素子37のフランジ37aを挟持する基台部材46(図4参照)と、クランプ部材47とを含む。この基台部材46は、支持部材42の外部の装置から支持部材42に伝達され、光学素子37の光学面の状態に影響を与える要因(例えば露光装置31の本体、枠部材41の締結部40等の微小な表面荒れ、表面うねり等)を吸収するためのフレクシャ構造を有する。このため、光学素子37を支持部材42を介してレンズ枠体43に保持した状態では、そのレンズ枠体43を枠部材41を介して外部の装置に装着したとしても光学素子37の光学面が良好な状態に保たれる。
枠部材41には、インナリング51と、アウタリング52と、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2と、レバー54と、支持リンク55とが形成されている。アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とレバー54とは、インナリング51の姿勢を調整することにより、光学素子37の姿勢を調節する姿勢調整機構50を形成している。これらインナリング51、アウタリング52、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2、レバー54及び支持リンク55は、ワイヤカット及び放電加工により一つの構造体からなる枠部材41に形成されている。インナリング51とアウタリング52とは、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とレバー54と支持リンク55とを介して、相対移動可能に連結されている。
図5は、枠部材41における一対のアーム53a1,53a2とその周辺を示す拡大平面図である。図6は、そのアーム53a1をさらに拡大して示した平面図であり、図7は、図5の7−7線における断面図である。
図3に示すように、枠部材41には、6つのアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2が、3つの対をなすように設けられている。アーム53a1とアーム53a2とが第1のリンク機構53aを構成し、アーム53b1とアーム53b2とが第2のリンク機構53bを構成し、アーム53c1とアーム53c2とが第3のリンク機構53cを構成している。これら3個のリンク機構53a,53b,53cは、光学素子37の光軸AXを中心とする円の円周上において等角度間隔をおいて配置されている。
なお、第1〜第3のリンク機構53a,53b,53cは同様の構成をなしているため、以下、第1のリンク機構53aを例にとって説明する。図5及び図6に示すように、各アーム53a1,53a2の第1端部には、一対の貫通孔56が形成され、その貫通孔56から一対のスリット57が延びている。一対の貫通孔56と一対のスリット57は素子側ピボット58を形成する。各アーム53a1,53a2の第1端部は、素子側ピボット58を介してインナリング51に対して回転可能に連結されている。各アーム53a1,53a2の第2端部には、一対の貫通孔56が形成され、その一対の貫通孔56と、一対の貫通孔56と連通する一対のスリット57とにより枠側ピボット59が形成される。各アーム53a1,53a2の第2端部は、枠側ピボット59を介してレバー54に対して回転可能に連結されている。
図5の7−7線に沿った断面図である図7に示すように、枠部材41における光学素子37の光軸AXに対して略直交する第1面60には、素子側ピボット58と対応して、放電加工により掘り込まれた小開口凹部61aが形成されている。また、その第1面60には、枠側ピボット59と対応して、小開口凹部61aより大きな開口部を有する大開口凹部62aが形成されている。枠部材41において、第1面60と平行で第1面60と反対側の第2面63には、素子側ピボット58と対応して、第1面60に形成された大開口凹部62aと同様のサイズの大開口凹部62bが形成されている。また、その第2面63には、枠側ピボット59と対応して、第1面60に形成された小開口凹部61aと同様のサイズの小開口凹部61bが形成されている。
小開口凹部61a,61bは、第1面60または第2面63から浅く掘り込まれているのに対し、大開口凹部62a,62bは、第2面63または第1面60から深く掘り込まれている。従って、素子側ピボット58は、第1面60の近傍に首部として形成され、枠側ピボット59は、第2面63の近傍に首部として形成されている。このため、各アーム53a1,53a2は、枠部材41の厚さの範囲内において、光学素子37の光軸AXに対して傾斜した状態で配置された剛体と等価である。
そして、各アーム53a1,53a2の剛体が、光学素子37の光軸AXを中心とする円の接線を含みかつ光軸AXに平行な面に対して実質的に平行な接平面内に配置されている。また、アーム53a1の剛体とアーム53a2の剛体とは、光学素子37の光軸AXを含み、かつ接平面Ptと直交する放射平面Pr(つまり光学素子37の径方向に延びる第2平面)に対して、略対称に配置されている。
図3に示すように、レバー54は、隣接するリンク機構53a,53b,53cの間に配置されており、略直方体状をなしている。図5に示すように、このレバー54の第1端部における枠部材41の内周に近接する部分は、枠側ピボット59を介して各アーム53a1,53a2の第2端部に回転可能に連結されている。また、このレバー54の第1端部における枠部材41の外周に近接する部分は、支点ピボット66を介してアウタリング52に対し回転可能に連結されている。この支点ピボット66は、枠部材41に形成された一対の貫通孔67と、各貫通孔67から延びる一対のスリット68とにより形成される。この支点ピボット66は、各アーム53a1,53a2の枠側ピボット59と素子側ピボット58とを結ぶ直線と直交する直線上に配置されている。
図8は、枠部材41を光学素子37の光軸AXに直交する平面で切った断面図である。図8に示すように、レバー54の第2端部の近傍には、支持リンク55が連結されている。この支持リンク55は、第1支持リンク69と第2支持リンク70とを備える。第1及び第2支持リンク69,70は、枠部材41に形成された複数対の貫通孔71と、貫通孔71から延びる複数のスリット72とにより形成される。
第1支持リンク69の第1端部は、一対の貫通孔71と一対のスリット72とにより形成される先端側支持ピボット73を介して、レバー54の第2端部のへこみ部分に回転可能に連結されている。また、第1支持リンク69の第2端部は、一対の貫通孔71と一対のスリット72とにより形成される中間支持ピボット74を介して、第2支持リンク70の第1端部に回転可能に連結されている。この第2支持リンク70は、第1支持リンク69に対し、直角方向に延びるように配置されている。なお、先端側支持ピボット73と中間支持ピボット74と支点ピボット66とは、一直線上に並んでいる。
第2支持リンク70の第2端部は、一対の貫通孔71と一対のスリット72とにより形成される基端側支持ピボット75を介して、枠部材41に回転可能に連結されている。基端側支持ピボット75は、先端側支持ピボット73及び中間支持ピボット74に比べて肉厚に形成されている。
図3に示すように、枠部材41の第1面60及び第2面63上において、レバー54の第2端部の近傍には、ばね収容凹部76が設けられている。このばね収容凹部76内において、レバー54の第2端部をアウタリング52に向かって付勢する一対の付勢ばね77が、レバー54とアウタリング52との間に掛け渡されている。
図2に示すように、アウタリング52の外周縁から一対の締結部40が所定間隔をおいて突出している。この締結部40には、複数のボルト孔80が穿設されており、このボルト孔80を利用して、複数の鏡筒モジュール39aが図示しないボルトにより締結され、積層される。枠部材41の第1面60における締結部40の内周部分には、環状溝81が形成されている。この環状溝81には、複数の鏡筒モジュール39aが積層された状態で鏡筒39の内部の気密性を維持するための第2のシール部材としての中空Oリング81aが収容される。つまり、中空Oリング81aは、光学素子37の光軸AXを中心とする円に沿って配置されている。
図2に示すように、アウタリング52の側面には、付勢ばね77と対応する位置に、調整部材及び変位機構を構成する変位モジュール82を収容するための開口部としての変位モジュール取付孔83(図8参照)が透設されている。図8に示すように、変位モジュール82は、第2の調整部品としての変位ロッド84と、微調整部品としての役割を有する調整ワッシャ85と、粗調整部品としての役割を有する調整ボタン86と、調整ベース板87とを含む。調整ワッシャ85と調整ボタン86は、第1の調整部品を形成する。
変位モジュール取付孔83内には、その外周面上に一対のOリング88が装着された変位ロッドハウジング89(筒状体)が挿嵌されている。変位ロッド84は、第1のシール部材としてのOリング90を介して摺動可能に変位ロッドハウジング89内に挿入されている。これらのOリング88,90により、枠部材41の内部の気密性が維持される。変位ロッド84は、平面状の両端面を有する略円柱状に形成されている。レバー54の第2端部の近傍には、スタッドボルト91を介して、球面ボス92が取付けられており、変位ロッド84の先端面は、その球面ボス92に当接している。
調整ベース板87の中央には、支持ボルト93がその調整ベース板87を貫くように螺着されている。この支持ボルト93の先端は、調整ワッシャ85及び調整ボタン86に挿嵌されている。この調整ボタン86の先端は略球面状に形成されいる。調整ベース板87は位置決めピン94により枠部材41に取着され、調整ボタン86の先端が変位ロッド84の基端面に当接している。
1μm単位で厚さの異なる複数の調整ワッシャ85が用意されている。また、0.1mm単位で高さの異なる複数の調整ボタン86が用意されている。これら複数の調整ワッシャ85及び複数の調整ボタン86から変位ロッド84に所定の変位量を設定可能なものを適宜選択して、支持ボルト93の先端に嵌合する。ここで、変位ロッド84は、変位モジュール取付孔83の長手方向に沿って移動可能であり、この変位ロッド84の移動によりレバー54に加えられる変位力を変更することができる。ここで、変位力とは、変位モジュール82において、既に装着されている調整ワッシャ85及び調整ボタン86を別の調整ワッシャ85及び調整ボタン86に交換して変位ロッド84を移動させたときに発生する力であり、以降「駆動力F」とする。調整ボタン86はその駆動力Fを粗調整し、調整ワッシャ85はその駆動力Fを微調整する役割を担っている。
図8に示すように、アウタリング52の側面には、変位モジュール取付孔83に隣接して、ジャッキアップモジュール(以下「JUモジュール」という)97を収容するためのJUモジュール取付孔98が形成されている。JUモジュール97は、ジャッキアップロッド(以下「JUロッド」という)99と、ジャッキアップハウジング(以下「JUハウジング」という)100と、位置調整ねじ101とを含む。
JUロッド99は、JUモジュール取付孔98内に複数のOリング102を介して摺動可能に挿通されている。このOリング102により、枠部材41の内部の気密性が維持される。このJUロッド99の先端は球面状をなしており、JUロッド99がレバー54に向かって移動された時に、JUロッド99の先端がレバー54の側面に当接する。JUロッド99には、その軸線に沿って基端側からねじ孔103が穿設されている。JUロッド99の基端部には、JUモジュール取付孔98の内周面に係合してJUロッド99の回転を阻止する回り止め部104が形成されている。
JUハウジング100は、位置調整ねじ101を保持する保持板105と、その位置調整ねじ101の脱落を阻止する止め板106とを備える。保持板105の中央部には、段付きの収容孔107が形成されている。位置調整ねじ101は、その頭部101aが収容孔107の段部108に収容されるように保持板105に回転可能に挿通されている。位置調整ねじ101の頭部101aには、六角レンチ等のジグが係合されるレンチ孔101bが凹設されている。止め板106の中央部には、開口110が透設されている。その止め板106と保持板105とが接合され、ボルト109により枠部材41に固定される。この状態で、開口110を介してレンチ孔101bへジグを挿入することができる。この開口110の直径は、位置調整ねじ101の頭部101aの直径よりも小さく、止め板106を保持板105に接合した状態で枠部材41に固定することにより、位置調整ねじ101の脱落が阻止される。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) この光学素子保持装置38では、光学素子37の位置を調整する変位モジュール82と枠部材41との間にOリング88,90が設けられている。このため、光学素子37の位置調整を行う際に、枠部材41の内部の気密性を維持することができる。これにより、露光装置31においては、露光精度を向上させることができる。
(2) この光学素子保持装置38では、枠部材41が、隣接する他の枠部材41との接合に使用される締結部40が設けられ、隣接する枠部材41の締結部40間に介装される中空Oリング81aが設けられている。このため、積層される枠部材41間における気密性を高めることができる。
(3) この光学素子保持装置38では、中空Oリング81aが、光学素子37の光軸AXを中心とする円に沿って配置されている。このため、枠部材41の全周にわたって気密性を高く維持することができる。
(4) この光学素子保持装置38では、光学素子37に変位を与える変位モジュール82が、枠部材41に形成された変位モジュール取付孔83に収容され、その変位モジュール取付孔83の長手方向に沿って移動可能である。このため、変位モジュール取付孔83の開口径を小さくすることができて、小さなOリング88で枠部材41の気密性を確保することができる。
(5) この光学素子保持装置38では、変位モジュール82が、変位モジュール取付孔83の長手方向に並んで配置される変位ロッド84、調整ボタン86及び調整ワッシャ85を有している。調整ボタン86及び調整ワッシャ85を変位モジュール取付孔83から取り外した際、変位ロッド84が変位モジュール取付孔83内に留置される。このように変位ロッド84が変位モジュール取付孔83内に留置されるため、変位モジュール取付孔83を介して枠部材41の内外でガスが流通することがない。このため、例えば光学素子37の位置調整で、調整ボタン86及び調整ワッシャ85を交換するために取り外したとしても、枠部材41の内部の気密性を保つことができる。
(6) この光学素子保持装置38では、Oリング88,90が、変位モジュール取付孔83内に留置される変位ロッド84と、変位モジュール取付孔83の内周面との間に配置されている。このため、調整ボタン86及び調整ワッシャ85を交換するために取り外したとしても、枠部材41の内部の気密性を確実に保つことができる。
(7) この光学素子保持装置38では、変位モジュール82が、光学素子37の変位を粗調整する調整ボタン86と、光学素子37の変位を微調整する調整ワッシャ85とを有している。このため、これら調整ボタン86及び調整ワッシャ85を用いて枠部材41内の光学素子37の位置を細かく調整することができる。
(8) この光学素子保持装置38では、変位モジュール82を、Oリング90を介して変位ロッドハウジング89の内部に収容し、その変位ロッドハウジング89を、Oリング88を介して枠部材41に取着している。Oリング90の存在により、枠部材41の内部の気密性を保ちつつ、調整ボタン86及び調整ワッシャ85を交換して、変位ロッド84を変位させることができる。また、変位ロッド84を変位させても、Oリング88が摺動されることがなく、Oリング88の耐久性を向上させることができる。
(9) この光学素子保持装置38では、中空Oリング81aが、締結部40の全周にわたって密着され、弾性変形される中空構造を有している。このため、各枠部材41の締結部40に対する中空Oリング81aの密着性を高めることができる。また、中空Oリング81aはつぶれやすく、複数の鏡筒モジュール39aを積み重ねる際に、各鏡筒モジュール39aの芯出し作業を容易に行うことができる。
(10) この光学素子保持装置38では、調整ボタン86及び調整ワッシャ85を取り外した状態では、光学素子37を変位させるレバー54を所定位置に復帰させる付勢ばね77が設けられている。このため、調整ボタン86及び調整ワッシャ85を取り外した状態では、レンズ枠体43を基準位置に配置することができて、光学素子37が安定して保持される。
(変形例)
なお、本発明の実施形態は、以下のように変形してもよい。
・ 前記実施形態では、変位モジュール82における駆動力Fを調整するために、調整ワッシャ85及び調整ボタン86を適宜選択して、調整ワッシャ85及び調整ボタン86を交換し、変位ロッド84を変位させる。これに対して、変位モジュール82内に、例えばマイクロメータを装備して、そのマイクロメータの進退により変位ロッド84を変位させてもよい。このようにした場合、駆動力Fの調整作業が容易なものとなるとともに、微調整も容易なものとすることができる。
また、図9に示すように、調整部材及び変位機構をなす変位モジュール121内に、ピエゾ素子等のアクチュエータ122を装備して、そのアクチュエータ122の駆動により変位ロッド84を変位させてもよい。このようにした場合、アクチュエータ122を遠隔操作することにより、光学素子37の姿勢制御を離れた位置で行うことができ便利である。また、例えば露光装置31の稼働中に、得られる収差情報、光学素子37の照射履歴、露光装置31の配置される環境条件の変化、照明条件等の露光条件の変化等に基づく所定の制御信号の入力により、光学素子37の姿勢を制御して、収差の補正をより細かく行うことができる。これにより、露光装置31における露光精度の向上と、ダウンタイムの短縮によるスループットの向上を図ることができる。
なお、アクチュエータとしては、流体圧アクチュエータ等を採用してもよい。
・ 前記実施形態において、光学素子37の姿勢を検出するセンサを光学素子保持装置38に設けてもよい。このようにした場合、光学素子37のより正確な姿勢制御ができる。
特に、鏡筒39内の気密性を確保する必要がある場合には、枠部材41の外周面上に光学窓を設け、その光学窓介して光学素子37またはレンズ枠体43に取着したスケールを、鏡筒39外に配置したヘッドで読みとるような光学エンコーダ式、静電容量式等のセンサが好ましい。このように構成ことで、センサに接続されるコード及びセンサの基板を鏡筒39内に配置する必要がなくなり、鏡筒39内を清浄に保つことができる。
・ 前記実施形態では、互いに接合される鏡筒モジュール39aの枠部材41の締結部40間で押圧されるように中空Oリング81aを設けている。これに対して、締結部40の接合面を高精度に加工及び仕上げすることにより、中空Oリング81aを省略してもよい。また、例えば締結部40の接合面間にガスケットを介装するとともに、締結部40の接合部分をカバーで覆い、そのカバーと締結部40の外周面との間にOリングを配置してもよい。
また、この締結部40間に介装されるOリングを、中実構造のものとしてもよい。
・ 前記実施形態において、レンズ枠体43を省略して、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第1端部を、素子側ピボット58を介して支持部材42に直接連結してもよい。
・ 前記実施形態では、変位ロッド84の外周面と変位ロッドハウジング89との間、及び変位ロッドハウジング89の外周面と変位モジュール取付孔83の内周面との間にOリング90,88が介装されている。このOリング90,88に代えて、例えば磁性流体シールを用いてもよい。このようにした場合、ヒステリシス要素が排除されるため、露光装置31の動作中に光学素子37の姿勢を制御するような構成において、特に有効である。
・ 前記実施形態では、変位ロッド84を変位ロッドハウジング89内に収容した状態で枠部材41の変位モジュール取付孔83内に収容したが、変位ロッドハウジング89を省略して、変位ロッド84を直接変位モジュール取付孔83内に装着してもよい。
・ 前記実施形態では、変位ロッド84の光学素子37の径方向への移動(並進運動)により、レバー54に駆動力Fを与える。これに対して、例えば変位ロッド84を、回転させること、または光軸方向またはその他の方向に移動させること、または枠部材41の周方向に回動させることにより、レバー54に駆動力を与えてもよい。
・ 前記実施形態では、光学素子37としてレンズが例示されているが、この光学素子37は平行平板、ミラー、ハーフミラー等の他の光学素子であってもよい。
・ この発明の光学素子保持装置38は、前記実施形態の露光装置31の投影光学系35における横置きタイプの光学素子37の保持構成に限定されるものではない。例えば露光装置31の照明光学系33における光学素子の保持構成、縦置きタイプの光学素子37の保持構成に本発明を具体化してもよい。さらに、他の光学機械、例えば顕微鏡、干渉計等の光学系における光学素子の保持構成に本発明を具体化してもよい。
・ また、露光装置として、投影光学系を用いることなく、マスクと基板とを密接させてマスクのパターンを基板に転写するするコンタクト露光装置、マスクと基板とを近接させてマスクのパターンを基板に転写するプロキシミティ露光装置の光学系にも本発明を適用することができる。また、投影光学系としては、全屈折タイプに限らず、反射屈折タイプであってもよい。
さらに、本発明の露光装置は、縮小露光型の露光装置に限定されるものではなく、例えば等倍露光型、拡大露光型の露光装置であってもよい。
半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクルまたはマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板又はシリコンウエハへ回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。例えば、DUV(深紫外)又はVUV(真空紫外)光を用いる露光装置では一般に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては、石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、または水晶などが用いられる。例えば、プロキシミティ方式のX線露光装置又は電子線露光装置では、透過型マスク(ステンシルマスク、メンバレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハが用いられる。
半導体素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子(LCD)などを含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置にも、本発明を適用することができる。また、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられて、デバイスパターンをセラミックウエハへ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置にも本発明を適用することができる。
さらに、本発明は、マスクと基板とが相対移動した状態でマスクのパターンを基板へ転写し、基板を順次ステップ移動させるスキャニング・ステッパに適用することができる。また、本発明は、マスクと基板とが静止した状態でマスクのパターンを基板へ転写し、基板を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式のステッパにも適用することができる。
・ 露光装置の光源としては、前記実施形態に記載のArFエキシマレーザ(193nm)、Fレーザ(157nm)の他、例えばg線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)、Krレーザ(146nm)、Arレーザ(126nm)を用いてもよい。また、DFB半導体レーザまたはファイバレーザから発振される赤外域、または可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(またはエルビウムとイッテルビウムの双方)がドープされたファイバアンプで増幅し、増幅されたレーザ光を非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を光源として用いてもよい。
なお、前記実施形態の露光装置31は、例えば次のように製造される。
すなわち、まず、照明光学系33、投影光学系35を構成する複数のレンズまたはミラー等の光学素子37の少なくとも一部を前記実施形態または前記各変形例の光学素子保持装置38で保持し、この照明光学系33及び投影光学系35を露光装置31の本体に組み込み、光学調整を行う。次いで、多数の機械部品からなるウエハステージ36(スキャンタイプの露光装置の場合は、レチクルステージ34も含む)を露光装置31の本体に取り付けて配線を接続する。そして、露光光の光路内にガスを供給するガス供給配管を接続した上で、さらに総合調整(電気調整、動作確認など)を行う。
光学素子保持装置38を構成する各部品は、超音波洗浄により、加工油、及び金属物質などの不純物を落としたうえで、組み上げられる。露光装置31の製造は、温度、湿度及び気圧が制御され、かつクリーン度が調整されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
前記実施形態における硝材として、蛍石、石英などが使用される例を説明したが、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、リチウム−カルシウム−アルミニウム−フロオライド、及びリチウム−ストロンチウム−アルミニウム−フロオライド等の結晶、ジルコニウム−バリウム−ランタン−アルミニウムからなるフッ化ガラス、フッ素をドープした石英ガラス、フッ素に加えて水素もドープされた石英ガラス、OH基を含有させた石英ガラス、フッ素に加えてOH基を含有した石英ガラス等の改良石英を用いてもよい。
次に、上述した露光装置31をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。
図10は、デバイス(例えば、IC又はLSI等の半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(例えば、CCD)、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例を示すフローチャートである。図10に示すように、まず、ステップS201(設計ステップ)において、デバイス(マイクロデバイス)の機能及び性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS202(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを有するマスク(レクチルRt等)を製作する。ステップS203(基板製造ステップ)において、シリコン、ガラスプレート等の材料を用いて基板(シリコン材料を用いた場合にはウエハW)を製造する。
次に、ステップS204(基板処理ステップ)において、ステップS201〜S203で用意したマスクと基板を使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によって基板上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS205(デバイス組立ステップ)において、ステップS204で処理された基板を用いてデバイス組立を行う。このステップS205には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入等)等の複数の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップS206(検査ステップ)において、ステップS205で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図11は、半導体デバイスの場合における、図10のステップS204の一例を詳細に示すフローチャートである。図11において、ステップS211(酸化ステップ)では、ウエハWの表面を酸化させる。ステップS212(CVDステップ)では、ウエハW表面に絶縁膜を形成する。ステップS213(電極形成ステップ)では、ウエハW上に電極を蒸着によって形成する。ステップS214(イオン打込みステップ)では、ウエハWにイオンを打ち込む。以上のステップS211〜S214のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS215(レジスト形成ステップ)において、ウエハWに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS216(露光ステップ)において、先に説明したリソグラフィシステム(露光装置31)によってマスク(レチクルRt)の回路パターンをウエハW上に転写する。次に、ステップS217(現像ステップ)では露光されたウエハWを現像し、ステップS218(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外のウエハWの部分をエッチングにより取り去る。そして、ステップS219(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハW上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップS216)において上記の露光装置31が用いられ、真空紫外域の露光光ELにより解像力の向上が可能となり、しかも露光量制御を高精度に行うことができる。従って、結果的に最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデバイスを歩留まりよく生産することができる。

Claims (14)

  1. 枠部材と、該枠部材の内側に設けられ、光学素子を保持する保持部材とを備える光学素子保持装置において、
    前記保持部材と前記枠部材との間に設けられ、前記保持部材に保持された前記光学素子の姿勢を調整する姿勢調整機構と、前記枠部材に設けられた開口部内に収容される第1の調整部品と、前記開口部内に収容される第2の調整部品と、前記第2の調整部品と前記枠部材との間に設けられた第1のシール部材とを備え、
    前記第2の調整部品は、前記姿勢調整機構に係合し、前記第1の調整部品は、前記開口部内における前記第2の調整部の変位量を調整することを特徴とする光学素子保持装置。
  2. 前記枠部材は、他の枠部材に接合するための接合部を有し、前記枠部材は、前記他の枠部材と前記接合部との間に設けられた第2のシール部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の光学素子保持装置。
  3. 前記第2のシール部材は、前記光学素子の光軸を中心とする円に沿って配置されるOリングを含むことを特徴とする請求項2に記載の光学素子保持装置。
  4. 前記Oリングは、前記接合部に密着され、かつ弾性変形可能な中空構造を有することを特徴とする請求項3に記載の光学素子保持装置。
  5. 前記第1調整部及び前記第2調整部は、前記開口部内に、前記枠部材の内側から外側に向かって、前記第2の調整部、前記第1の調整部の順に配置され、前記第1の調整部を前記開口部から取り外した際、前記第2の調整部が前記開口部内に留置されることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  6. 前記第1の調整部は、厚さが異なる複数の第1の調整部の一つであり、前記第1の調整部を交換することにより、前記開口部内における前記第2の調整部の変位量が調整されることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  7. 前記第1の調整部は、前記開口部内における前記第2の調整部の変位量を粗調整する粗調整部品と、前記第2の調整部の変位量を微調整する微調整部品とを含むことを特徴とする請求項6に記載の光学素子保持装置。
  8. 前記第1のシール部材は、前記第2の調整部の外周面と、前記開口部の内周面との間に配置されることを特徴とする請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  9. 前記開口部内に設けられ、前記第2の調整部を収容する筒状体を備え、前記第1のシール部材は、前記第2の調整部の外周面と前記筒状体の内周面との間に設けられることを特徴とする請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  10. 前記開口部と前記筒状体との間に設けられるOリングを有することを特徴とする請求項9に記載の光学素子保持装置。
  11. 少なくとも1つの光学素子を収容する鏡筒において、
    前記光学素子の少なくとも1つを保持する、請求項1〜請求項10のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置を備えることを特徴とする鏡筒。
  12. 前記光学素子は、マスク上に形成された所定のパターンの像を基板上に投影する投影光学系を構成する複数の光学素子の一つであることを特徴とする請求項11に記載の鏡筒。
  13. マスク上に形成された所定のパターンの像を基板上に転写する露光装置において、
    前記所定のパターンの像を前記基板上に転写するための請求項12に記載の鏡筒を備えることを特徴とする露光装置。
  14. デバイスの製造方法において、
    請求項13に記載の露光装置を用いて露光を行うリソグラフィ工程を備えることを特徴とするデバイスの製造方法。
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