JP2006332530A - 投影光学系、露光装置、及びデバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学素子の光射出面側の空間に液浸領域が形成された際に、該液浸領域内の液体が液浸領域外に漏出することを抑制できる投影光学系、露光装置、及びデバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】投影光学系PLは複数のレンズエレメントを備えており、各レンズエレメントのうち最も像面側の第1特定レンズエレメントLS7以外のレンズエレメントは、鏡筒13内に収容されている。また、第1特定レンズエレメントLS7に露光光ELの光軸方向において隣り合う第2特定レンズエレメントLS6と、第2特定レンズエレメントLS6の光射出面側の空間16に純水LQを供給する第2ノズル部材21との間の隙間S1には、シール材28が設けられている。同様に、第1特定レンズエレメントLS7と、第1特定レンズエレメントLS7の光射出面側の空間15に純水LQを供給する第1ノズル部材30との間の隙間S2には、シール材38が設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、露光光の光軸方向に沿って形成される複数の光路空間のうち特定の光路空間に液浸領域が形成される投影光学系、該投影光学系を備える露光装置、及び該露光装置を用いたデバイスの製造方法に関するものである。
従来、この種の露光装置として、例えば特許文献1に記載の露光装置が提案されている。特許文献1の露光装置は、露光光源から出射された露光光をフォトマスク、レチクル等のマスクに照射させる照明光学系と、マスクにより形成された露光パターンを感光性材料(レジスト)の塗布されたウエハ、ガラスプレート等の基板に投影させる投影光学系とを備えている。照明光学系及び投影光学系は鏡筒をそれぞれ有しており、各鏡筒内にはそれぞれ少なくとも1つの光学素子(レンズなど)が収容されている。
また、特許文献1の露光装置においては、デバイスの高密度化及び基板上に形成されるパターンの微細化に対応すべく、投影光学系と基板との間の空間(「光路空間」ともいう)に気体よりも屈折率の高い液体(純水)を供給して、液浸領域を形成するようになっている。そのため、投影光学系を通過した露光光は、液浸領域内を通過した後に基板を照射するようになっている。
国際公開第99/49504号パンフレット
ところで、特許文献1の露光装置では、投影光学系において最も基板側に配置された光学素子の表面のうち、基板と相対する表面の大部分が液体と接触している。そのため、例えば露光装置(投影光学系)が振動した場合に、液浸領域内の液体の一部が、光学素子とその光学素子を鏡筒に保持するホルダ(保持部材)との間の隙間を通過して鏡筒内に浸入する可能性があった。すなわち、液浸領域内の液体の一部が、液浸領域外(鏡筒内の他の光路空間)に漏出してしまう可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学素子の光出射面側の空間に液浸領域が形成された際に、該液浸領域内の液体が液浸領域外に漏出することを抑制できる投影光学系、露光装置、及びデバイスの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成させるために、投影光学系に係る請求項1に記載の発明は、複数の光学素子を有し、該各光学素子のうち特定光学素子の光出射面側の第1空間に液浸領域を形成可能な投影光学系において、前記第1空間に形成された液浸領域の液体が前記特定光学素子の側面を介して前記特定光学素子の光入射面側の第2空間に流通することを規制する薄膜状のシール材を備えたことを要旨とする。
この請求項1に記載の発明によれば、薄膜状のシール材が設けられているため、特定光学素子の光出射面側の第1空間に形成された液浸領域の液体が、前記特定光学素子の側面を介して特定光学素子の光入射面側の第2空間側に流通することが規制される。したがって、特定光学素子の光出射面側の第1空間に液浸領域が形成された際に、該液浸領域内の液体が液浸領域外に漏出することを抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の投影光学系において、前記シール材は、リング状に形成されており、その外縁部が前記特定光学素子の少なくとも一部を包囲する包囲部材に支持されると共に、その内縁部が前記特定光学素子の側面との間で撥水効果を発揮するように構成されていることを要旨とする。この請求項2に記載の発明によれば、シール材は、リング状に形成されると共に、その内縁部が特定光学素子の側面との間で撥水効果を発揮する。そのため、液浸領域を形成する液体が第1空間から第2空間へと流通することを良好に規制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の投影光学系において、前記シール材は、複数の薄膜片を組み合わせることにより、リング状に形成されていることを要旨とする。この請求項3に記載の発明によれば、特定光学素子が異なる大きさや形状をなす光学素子に変更されたとしても容易に対応することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の投影光学系において、前記特定光学素子を通過する露光光の光軸方向に所定間隔離間して複数設けられていることを要旨とする。この請求項4に記載の発明によれば、複数のシール材を光軸方向に沿って配設することにより、第1空間に形成された液浸領域の液体が特定光学素子の側面を介して第2空間側に流通することを確実に規制できる。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載の投影光学系において、前記シール材の内縁部は、前記特定光学素子の側面に接触するように配置されていることを要旨とする。この請求項5に記載の発明によれば、特定光学素子の側面とシール材との間には隙間が形成されなくなるため、液浸領域を形成する液体が第1空間から第2空間へと流通することを良好に規制できる。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求項5のうち何れか一項に記載の投影光学系において、前記包囲部材は、前記特定光学素子を保持する保持部材及び前記第1空間に前記液浸領域を形成するノズル部材のうち少なくとも一方を含んでいることを要旨とする。この請求項6の発明によれば、シール材を保持するための部材を、保持部材及びノズル部材以外に別途設けることによる部品点数の増加を抑制できる。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜請求項6のうち何れか一項に記載の投影光学系において、前記シール材は、前記内縁部から前記外縁部に向かって形成された複数の切込みを有していることを要旨とする。この請求項7に記載の発明によれば、特定光学素子の形状に対応して、この特定光学素子に余分な負荷をかけることなくシール材を曲げ変形させることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のうち何れか一項に記載の投影光学系において、前記シール材は、撥水材料にて形成されていることを要旨とする。この請求項8に記載の発明によれば、液浸領域を形成する液体がシール材の撥水性によりはじかれるため、液体が特定光学素子とシール材との間を通過することを規制できる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項7のうち何れか一項に記載の投影光学系において、前記シール材は、その表面に撥水処理が施されていることを要旨とする。この請求項9に記載の発明によれば、シール材自体が撥水材料でなくても、このシール材に撥水処理を施したことにより、液体がシール材にはじかれるため、液体が特定光学素子とシール材との間を通過することを規制できる。また、撥水性能を有しない材料にてシール材を形成することが可能となるため、シール材に使用できる材料の選択肢を増やすことができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のうち何れか一項に記載の投影光学系において、前記特定光学素子の側面には、撥水処理が施されていることを要旨とする。この請求項10に記載の発明によれば、特定光学素子の側面に撥水処理を施すことにより、特定光学素子とシール材との間に液体が浸入したとしても、この液体が特定光学素子の側面にはじかれる。したがって、液体が特定光学素子とシール材との間を通過することを規制できる。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10のうち何れか一項に記載の投影光学系において、前記特定光学素子は、前記各光学素子のうち前記投影光学系の像面に最も近い光学素子であることを要旨とする。この請求項11に記載の発明によれば、特定光学素子と投影光学系の像面との間に液浸領域が形成されるため、露光パターンの歪みなどを良好に抑制できる。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜請求項10のうち何れか一項に記載の投影光学系において、前記特定光学素子は、前記各光学素子のうち前記投影光学系の像面に最も近い光学素子に次いで前記投影光学系の像面に近い光学素子であることを要旨とする。この請求項12に記載の発明によれば、投影光学系の像面に2番目に近い光学素子が特定光学系であるため、液浸領域は、投影光学系の像面に比較的近い位置に形成されることになる。すなわち、露光パターンの歪みなどを良好に抑制できる。
一方、露光装置に係る請求項13に記載の発明は、所定のパターンを介した露光光を基板に照射して、前記基板を露光する露光装置において、請求項1〜請求項12のうち何れか一項に記載の投影光学系と、前記第1空間に液体を供給する液体供給装置と、前記第1空間から液体を回収する液体回収装置とを備えたことを要旨とする。この請求項13に記載の発明によれば、液体供給装置から液浸領域を形成するために供給された液体の液浸領域から液浸領域外への漏出が抑制されるため、露光装置全体のメンテナンスが不要に増加することを抑制できる。
請求項14に記載の発明は、投影光学系に設けられた複数の光学素子のうち特定光学素子の光射出面側の第1空間内に形成された液浸領域を介して露光光を基板に照射し、前記基板を露光する露光装置において、前記特定光学素子の側面の少なくとも一部を包囲する包囲部材と、該包囲部材に支持される外縁部と前記特定光学素子の側面との間で撥水効果を発揮する内縁部とを備え、前記第1空間に形成された液浸領域の液体が前記特定光学素子の側面を介して前記特定光学素子の光入射面側の第2空間に流通することを規制する薄膜状のシール材とを備えたことを要旨とする。
この請求項14に記載の発明によれば、薄膜状のシール材が設けられているため、特定光学素子の光出射面側の第1空間に形成された液浸領域の液体が、前記特定光学素子の側面を介して特定光学素子の光入射面側の第2空間側に流通することが規制される。したがって、特定光学素子の光出射面側の第1空間に液浸領域が形成された際に、該液浸領域内の液体が液浸領域外に漏出することを抑制できる。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の露光装置において、前記包囲部材は、前記特定光学素子を保持する保持部材及び前記第1空間に前記液浸領域を形成するノズル部材のうち少なくとも一方を含んでいることを要旨とする。この請求項15に記載の発明によれば、特定光学素子の側面のうち少なくとも一部を包囲する包囲部材を、保持部材及びノズル部材以外に別途設けることによる部品点数の増加を抑制できる。
さらに、デバイスの製造方法にかかる請求項16に記載の発明は、リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、前記リソグラフィ工程で請求項13〜請求項15のうち何れか一項に記載の露光装置を用いて露光を行うことを要旨とする。この請求項16に記載の発明によれば、高集積度のデバイスを歩留まりよく生産することができる。
本発明によれば、光学素子の光出射面側の空間に液浸領域が形成された際に、該液浸領域内の液体が液浸領域外に漏出することを抑制できる。
以下に、本発明の投影光学系、露光装置、及びデバイスの製造方法を、半導体素子を製造するための投影光学系、露光装置、及びデバイスの製造方法に具体化した一実施形態について図1〜図6に基づき説明する。
図1に示すように、本実施形態の露光装置11は、マスクとしてのレチクルRと基板としてのウエハWとを一次元方向(ここでは、図1における紙面内左右方向)に同期移動させつつ、レチクルRに形成された回路パターンを、投影光学系PLを介してウエハW上の各ショット領域に転写するようになっている。つまり、本実施形態の露光装置11は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光措置、すなわちいわゆるスキャニング・ステッパである。
露光装置11は、露光光源(図示略)、照明光学系12、レチクルステージRST、投影光学系PL、及びウエハステージWSTなどを備えている。そして、レチクルステージRSTはレチクルRを保持すると共に、ウエハステージWSTはウエハWを保持するようになっている。また、本実施形態の露光光源としては、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)を露光光ELとして発光する光源が用いられている。
照明光学系12は、図示しないフライアイレンズやロッドレンズなどのオプティカルインテグレータ、リレーレンズ、及びコンデンサレンズなどの各種レンズ系及び開口絞りなどを含んで構成されている。そして、図示しない露光光源から出射された露光光ELは、照明光学系12を通過することにより、レチクルR上のパターンを均一に照明するように調整される。
レチクルステージRSTは、照明光学系12と投影光学系PLとの間で、そのレチクルRの載置面が光路と略直交するように配置されている。すなわち、レチクルステージRSTは、投影光学系PLの物体面側(露光光ELの入射側であって、図1では上側)に配置されている。
投影光学系PLは、複数(図1では7枚のみ図示)のレンズエレメントLS1,LS2,LS3,LS4,LS5,LS6,LS7を備えている。これら各レンズエレメントLS1〜LS7のうち最もウエハW側のレンズエレメント(以下、「第1特定レンズエレメント」と示す。)LS7以外のレンズエレメントLS1〜LS6は、鏡筒13内に保持されている。そして、鏡筒13内における各レンズエレメントLS1〜LS6間は、パージガス(例えば窒素)が充填されている。また、鏡筒13の下端部には、第1特定レンズエレメントLS7を保持するためのレンズホルダ14が配設されている。なお、各レンズエレメントLS1〜LS7は、露光光ELが入射する光入射面と、入射した露光光ELが射出する光射出面とを有している。そして、各レンズエレメントLS1〜LS7は、光軸が一致すると共に、それぞれの光入射面側及び光射出面側に光路空間(単に「空間」ともいう。)が形成されるように配置されている。
ウエハステージWSTは、投影光学系PLの像面側において、ウエハWの載置面が露光光ELの光路と交差するように配置されている。そして、露光光ELにて照明されたレチクルR上のパターンの像が、投影光学系PLを通して所定の縮小倍率に縮小された状態で、ウエハステージWST上のウエハWに投影転写される。
ちなみに、本実施形態の露光装置11は、露光光ELを実質的に短波長化して解像度を向上させると共に焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用したいわゆる液浸露光装置である。そのため、露光装置11には、第1特定レンズエレメントLS7の光射出面側の空間15及び光入射面側の空間16に純水LQを個別に供給するための第1液体供給装置17及び第2液体供給装置18が設けられている。また、露光装置11には、空間15及び空間16に供給された純水LQを個別に回収するための第1液体回収装置19及び第2液体回収装置20が設けられている。
図2に示すように、第1特定レンズエレメントLS7とウエハWとの間の空間15には、第1液体供給装置17から純水LQが供給されることにより、液浸領域LT1が形成されるようになっている。そして、この液浸領域LT1を形成する純水LQは、第1液体回収装置19の駆動に基づき空間15から回収されるようになっている。また、第1特定レンズエレメントLS7と、この第1特定レンズエレメントLS7に対して投影光学系PLの物体面側に配置されたレンズエレメントLS6との間の空間16には、第2液体供給装置18から純水LQが供給されることにより、液浸領域LT2が形成されるようになっている。すなわち、レンズエレメントLS6は、第1特定レンズエレメントLS7に次いで投影光学系PLの像面に近い第2特定レンズエレメントとして構成されている。そして、この液浸領域LT2を形成する純水LQは、第2液体回収装置20の駆動に基づき空間16から回収されるようになっている。
したがって、本実施形態では、第1特定レンズエレメントLS7から見た場合には、空間15が光射出面側の第1空間に該当すると共に、空間16が光入射面側の第2空間に該当する。また、第2特定レンズエレメントLS6から見た場合には、空間16が光射出面側の第1空間に該当すると共に、鏡筒13内の空間SPが光入射面側の第2空間に該当する。
ここで、第2特定レンズエレメントLS6は、屈折力(レンズ作用)を有する光学素子であって、その下面LS6cは平面状であり、その上面LS6bは投影光学系PLの物体面側に向かって凸状に形成され、正の屈折力を有している。また、第2特定レンズエレメントLS6は、上面視略円形状をなしており、その上面LS6bの外径は下面LS6cの外径よりも大きく形成されている。すなわち、第2特定レンズエレメントLS6は、その中央部分が露光光ELを通過させる露光光通過部LS6Aであると共に、その露光光通過部LS6Aの外周側にフランジ部LS6Bが形成されている。そして、そのフランジ部LS6Bを介して第2特定レンズエレメントLS6は鏡筒13に支持されている。
一方、第1特定レンズエレメントLS7は、露光光ELを透過可能な無屈折力の平行平板であって、その下面LS7cと上面LS6bとは平行である。また、第1特定レンズエレメントLS7は、上面視略円形状をなしており、その上面LS7bの外径は下面LS7cの外径よりも大きく形成されている。すなわち、第1特定レンズエレメントLS7は、その中央部分が露光光ELを通過させる露光光通過部LS7Aであると共に、その露光光通過部LS7Aの外周側にフランジ部LS7Bが形成されている。そして、そのフランジ部LS7Bを介して第1特定レンズエレメントLS7はレンズホルダ14に支持されている。
本実施形態の投影光学系PLにおいて、鏡筒13とレンズホルダ14との間には、環状をなすノズル部材(以下、ウエハW側から2つ目の空間である空間16に純水LQを供給するものであるから「第2ノズル部材」と示す。)21が露光光ELの光路を囲むように配設されている。この第2ノズル部材21は、鏡筒13の下端部にねじ(図示略)によって固定されている。そして、この第2ノズル部材21の下面側にレンズホルダ14が複数本(図2では2本のみ図示)のねじSCによって固定されている。
また、第2ノズル部材21は、図2に示すように、その内側面21bが第2特定レンズエレメントLS6の下面LS6cと下面LS6dとの間の側面LS6aと対向すると共に、その上面21cが第2特定レンズエレメントLS6におけるフランジ部LS6Bの下面LS6dと対向するように配置されている。そして、第2ノズル部材21は、その内側面21bと第2特定レンズエレメントLS6の側面LS6aとの間に隙間S1を形成することにより、第2特定レンズエレメントLS6と接触しないように配置される。したがって、本実施形態では、鏡筒13及び第2ノズル部材21が第2特定レンズエレメントLS6の側面LS6aを包囲する包囲部材として機能し、鏡筒13及び第2ノズル部材21のうち第2ノズル部材21に後述するシール材28が支持されている。なお、第2特定レンズエレメントLS6の側面LS6a及びフランジ部LS6Bの下面LS6dには、フッ素樹脂コーティングなどの撥水処理が施されている。
第2ノズル部材21は、液体供給管22を介して第2液体供給装置18に連結されている。第2ノズル部材21内には液体供給管22と連通する液体供給通路23が形成されており、液体供給管22及び液体供給通路23を流動した純水LQは、第2ノズル部材21の内側面21b側に形成された供給用開口部24を介して空間16内に流入するようになっている。また、第2ノズル部材21は、液体回収管25を介して第2液体回収装置20に連結されている。第2ノズル部材21内には、液体回収管25と連通する液体回収通路26が形成されている。そして、空間16内で液浸領域LT2を形成する純水LQは、第2ノズル部材21の内側面21b側において供給用開口部24と対向する側に形成された回収用開口部27を介して第2液体回収装置20に回収されるようになっている。なお、回収用開口部27は、液浸領域LT2よりも物体面側(図2では上方)に形成されている。
第2ノズル部材21と第2特定レンズエレメントLS6との間に形成された隙間S1内において、第2ノズル部材21には、リング状をなす薄膜状のシール材28が設けられている。このシール材28は、その外縁部28aが固定部材29によって第2ノズル部材21の上面21cのうち内縁側上面21aに支持されると共に、その内縁部28b側が第2特定レンズエレメントLS6の側面LS6aに接触している。
一方、レンズホルダ14とウエハWとの間には、環状をなすノズル部材(以下、ウエハW側から1つ目の空間である空間15に純水LQを供給するものであるから「第1ノズル部材」と示す。)30が露光光ELの光路を囲むように配設されている。そして、この第1ノズル部材30は、図示しない支持部材によって第1特定レンズエレメントLS7及びレンズホルダ14に当接しないように支持されている。
また、第1ノズル部材30は、その内側面30bが第1特定レンズエレメントLS7における下面LS7cと下面LS7dとの間の側面LS7aと対向すると共に、その上面30cが第1特定レンズエレメントLS7におけるフランジ部LS7Bの下面LS7dと対向するように配置されている。そして、第1ノズル部材30は、その内側面30bと第1特定レンズエレメントLS7の側面LS7aとの間に隙間S2を形成することにより、第1特定レンズエレメントLS7と接触しないように配置される。したがって、本実施形態では、レンズホルダ14及び第1ノズル部材30が第1特定レンズエレメントLS7の側面LS7aを包囲する包囲部材として機能し、レンズホルダ14及び第1ノズル部材30のうち第1ノズル部材30に後述するシール材38が支持されている。なお、第1特定レンズエレメントLS7の側面LS7a及びフランジ部LS7Bの下面LS6dには、フッ素樹脂コーティングなどの撥水処理が施されている。
第1ノズル部材30は、液体供給管31を介して第1液体供給装置17に連結されている。第1ノズル部材30内には液体供給管31と連通する液体供給通路32が形成されると共に、第1ノズル部材30の下面側には液体供給通路32と連通する供給用開口部33が環状をなすように形成されている。また、第1ノズル部材30は、液体回収管34を介して第1液体回収装置19に連結されている。第1ノズル部材30内には液体回収管34と連通する液体回収通路35が形成されると共に、第1ノズル部材30の下面側には液体回収通路35に連通する回収用開口部36が環状をなすように形成されている。この回収用開口部36は、供給用開口部33の外側に供給用開口部33を包囲するように形成されている。なお、回収用開口部36には、多数の孔が形成されてなる多孔部材37が設けられている。
第1ノズル部材30と第1特定レンズエレメントLS7との間に形成された隙間S2内において、第1ノズル部材30には、第2ノズル部材21に設けられたシール材28と略同一形状をなすシール材38が設けられている。このシール材38は、その外縁部38aが固定部材39によって第1ノズル部材30の上面30cのうち内縁側上面30aに支持されると共に、その内縁部38b側が第1特定レンズエレメントLS7の側面LS7aに接触している。
なお、シール材28の外縁部28aを支持する第2ノズル部材21及びシール材38の外縁部38aを支持する第1ノズル部材30は、金属材料にて構成されている。そのため、第2特定レンズエレメントLS6と第2ノズル部材21との間の隙間S1に流入した純水LQが、毛細管現象に基づき、シール材28の外縁部28aと第2ノズル部材21との間に浸入する可能性がある。同様に、第1特定レンズエレメントLS7と第1ノズル部材30との間の隙間S2に流入した純水LQが、毛細管現象に基づき、シール材38の外縁部28aと第1ノズル部材30との間に浸入する可能性がある。そこで、第2ノズル部材21においてシール材28を支持する部位である内縁側上面21a、及び第1ノズル部材30においてシール材38を支持する部位である内縁側上面30aには、シール材28,38がそれぞれ固定される前に、フッ素樹脂コーティングなどの撥水処理を施すことが望ましい。
次に、本実施形態のシール材28,38について図3及び図4に基づき以下説明する。なお、上述したように、各シール材28,38は略同一構成であるため、以下においては、シール材28について詳述する。
図3に示すように、本実施形態のシール材28は、撥水材料(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シート)にてリング状をなすように形成されている。また、シール材28は、薄膜状に形成されているため、可撓性を有している。さらに、シール材28には、その内縁部(第2特定レンズエレメントLS6側の部位)28bから外縁部28aに向かって形成された複数の切込み40を有している。具体的には、シール材28の内周縁(第2特定レンズエレメントLS6側の端部)28cから放射方向に向けて線状をなす複数の切込み40が周方向へ等間隔に形成されている。そのため、図4に示すように、シール材28は、これら各切込み40の形成箇所が開くことにより第2特定レンズエレメントLS6の形状に対応して内縁部28b側が曲げ変形可能とされている。
すなわち、シール材28を、図2に示すように、その内縁部28bが第2特定レンズエレメントLS6の側面LS6aに下方から曲折して接触するように取り付けた場合には、シール材28における切込み40の形成箇所にクリアランス41(図4参照)がそれぞれ形成されることになる。そして、空間16(液浸領域LT2)内の純水LQの一部が隙間S1内をシール材28(内縁部28b)に接触する位置まで浸入した場合には、図4に示すように、その純水LQの一部が各クリアランス41内までさらに浸入する可能性がある。ここで、各クリアランス41内においては、下記の各条件式(1),(2)を満たす純水LQの圧力(水圧)が発生する。
ΔP=γ/R…(1)
R=−gap /( cosθ1 + cosθ2 )…(2)
ただし、ΔP:クリアランス41内における純水LQの圧力,γ:純水LQの表面張力(=7.28×10-2(Nm-1)),R:クリアランス41内における純水LQの曲率半径,gap …クリアランス41の幅,θ1 ,θ2 :純水LQとシール材28との接触角
すなわち、第2ノズル部材21と第2特定レンズエレメントLS6との間の隙間S1は、その幅がクリアランス41内における純水LQの圧力(ΔP)が隙間S1内の気圧よりも大きくならないように設計されている。その結果、シール材28は、その内縁部28bと第2特定レンズエレメントLS6の側面LS6aとの間で撥水効果を発揮するようになり、純水LQがクリアランス41を通過してシール材28の上方側へ漏れ出ることを抑制するように構成されている。なお、図4においては、説明理解の便宜上、第2特定レンズエレメントLS6を省略している。
次に、本実施形態の露光装置11の作用について、各空間15,16に純水LQを供給した際の作用を中心に以下説明する。
さて、ウエハステージWSTに載置されたウエハWが露光光ELの光路上に配置されると、第1液体供給装置17及び第2液体供給装置18が駆動を開始する。すると、第1液体供給装置17からは純水LQが供給され、この純水LQは、液体供給管22及び液体供給通路23内を流動して、供給用開口部24を介して空間15内に供給される。同時に、第2液体供給装置18からは純水LQが供給され、この純水LQは、液体供給管31及び液体供給通路32内を流動して、供給用開口部33を介して空間16内に供給される。
そして、第1液体供給装置17は、所定容量の純水LQを空間15内に供給すると、その駆動を停止する。その結果、空間15内には、純水LQからなる液浸領域LT1が形成される。また、第2液体供給装置18は、所定容量の純水LQを空間16内に供給すると、その駆動を停止する。その結果、空間16内には、純水LQからなる液浸領域LT2が形成される。
この際に、空間16内における純水LQの一部が、第2特定レンズエレメントLS6と第2ノズル部材21との間の隙間S1内に浸入し、この隙間S1内に設けられたシール材28に下方から接触する(図2参照)。すると、シール材28に接触した純水LQは、シール材28と第2特定レンズエレメントLS6との間の撥水効果により、さらに上方側に浸入することが規制される。また、純水LQは、シール材28に下方から接触した際、シール材28における各切込み40の形成箇所である各クリアランス41内に浸入する(図4参照)。しかし、各クリアランス41内における純水LQの圧力(ΔP)は、隙間S1内における気圧と略同一となるため、純水LQは、各クリアランス41を通過して、第2特定レンズエレメントLS6における光入射面側の空間(すなわち、鏡筒13内)に漏入することはない。
一方、空間15(液浸領域LT1)内の純水LQは、隙間S2内に浸入したとしても、空間16内の純水LQが隙間S1内に浸入した場合と同様に、シール材38と第1特定レンズエレメントLS7との間の撥水効果によって空間16側への漏出が規制される。そのため、空間15から空間16へ純水LQが流通することはない。
次に、上述した露光装置11をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。
図5は、デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
図5に示すように、まず、ステップS101(設計ステップ)において、デバイス(マイクロデバイス)の機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS102(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レクチルR、フォトマスク等)を製作する。一方、ステップS103(基板製造ステップ)において、シリコン、ガラス等の材料を用いて基板(ウエハW、ガラスプレート等)を製造する。
次に、ステップS104(基板処理ステップ)において、ステップS101〜S103で用意したマスクと基板を使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によって基板上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS105(デバイス組立ステップ)において、ステップS104で処理された基板を用いてデバイス組立を行う。このステップS105には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップS106(検査ステップ)において、ステップS105で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図6は、半導体デバイスの場合における、図5のステップS104の詳細なフローの一例を示す図である。図6において、ステップS111(酸化ステップ)では、ウエハW(基板)の表面を酸化させる。ステップS112(CVDステップ)では、ウエハW表面に絶縁膜を形成する。ステップS113(電極形成ステップ)では、ウエハW上に電極を蒸着によって形成する。ステップS114(イオン打込みステップ)では、ウエハWにイオンを打ち込む。以上のステップS111〜S114のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS115(レジスト形成ステップ)において、ウエハWにフォトレジスト等の感光剤を塗布する。引き続き、ステップS116(露光ステップ)において、先に説明したリソグラフィシステム(露光装置11)によってレチクルRの回路パターンをウエハW上に転写する。次に、ステップS117(現像ステップ)では露光されたウエハWを現像し、ステップS118(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS119(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハW上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップS116)において上記の露光装置11が用いられ、真空紫外域の露光光ELにより解像力の向上が可能となり、しかも露光量制御を高精度に行うことができる。したがって、結果的に最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデバイスを歩留まりよく生産することができる。
本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)各空間15,16には、純水LQが供給されることにより液浸領域LT1,LT2がそれぞれ形成される。そして、第2特定レンズエレメントLS6の側面LS6aを包囲するように配置されたシール材28は、液浸領域LT2を形成する純水LQが第2特定レンズエレメントLS6の光入射面側の空間である鏡筒13内の空間SPに漏入することを規制する。また、第1特定レンズエレメントLS7の側面LS7aを包囲するように配置されたシール材38は、液浸領域LT1を形成する純水LQが、特定レンズエレメントLS7の光射出面側から特定レンズエレメントLS7の側面LS7aを伝わることを規制する。したがって、液浸領域LT2又は液浸領域LT1を形成する純水LQが液浸領域LT2又は液浸領域LT1外に漏出することを抑制できる。
(2)各シール材28,38は、リング状に形成されると共に、それらの各内縁部28b,38bが特定レンズエレメントLS6,LS7との間で撥水効果を発揮する。そのため、液浸領域LT2又は液浸領域LT1を形成する純水LQが液浸領域LT2又は液浸領域LT1外に漏出することを確実に規制できる。
(3)シール材28,38を支持するための部材をレンズホルダ14や鏡筒13以外に別途設けることによる部品点数の増加を、良好に回避できる。
(4)シール材28,38の内縁部28b,38bには複数の切込み40が形成されているため、特定レンズエレメントLS6,LS7の形状に対応して、シール材28,38を、特定レンズエレメントLS6,LS7に余分な負荷をかけることなく曲げ変形させることができる。
(5)液浸領域LT2又は液浸領域LT1を形成する純水LQがシール材38に下方から接触しても、純水LQはシール材38の撥水性によりはじかれる。そのため、純水LQが特定レンズエレメントLS6,LS7とシール材28,38との間を通過することを規制できる。
(6)特定レンズエレメントLS6,LS7の側面LS6a,LS7aには、撥水処理が施されている。そのため、特定レンズエレメントLS6,LS7とシール材28,38との間の隙間S1,S2に純水LQが浸入しても、この純水LQは特定レンズエレメントLS6,LS7の側面LS6a,LS7aにはじかれる。したがって、純水LQが特定レンズエレメントLS6,LS7とシール材28,38との間を通過することを規制できる。
(7)特定レンズエレメントLS6,LS7に接触するように薄膜状のシール材28,38をそれぞれ配置した場合に、これら各シール材28,38が撓むことにより、特定レンズエレメントLS6,LS7に傷が付くことを良好に回避できる。
なお、本実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・実施形態において、第1特定レンズエレメントLS7における光射出面側の空間15のみに、液浸領域を形成するようにしてもよい。
・実施形態において、各シール材28,38には、切込み40が形成されてなくてもよい。
・実施形態において、各特定レンズエレメントLS6,LS7の側面LS6a,LS7aには、撥水処理を施さなくてもよい。
・実施形態において、各シール材28,38は、撥水材料ではなく、撥水性を有しない材料からなるシートにて形成してもよい。この場合、各シール材28,38には、それらの表面にフッ素樹脂コーティングなどの撥水処理を施すことが望ましい。
・実施形態において、各シール材28,38は、他の任意の撥水材料からなるシートにて形成してもよい。すなわち、各シール材28,38は、ポリエーテル(PEEK)やテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマ(PFA)などのシートにて形成してもよい。
・また、各シール材28,38は、ポリテトラフルオロエチレン以外の他の可撓性を有する合成樹脂にて形成してもよい。
・実施形態において、シール材38の外縁部38aを、第1特定レンズエレメントLS7を保持するレンズホルダ14に固定してもよい。
・実施形態において、第2ノズル部材21に固定されるシール材は、図7に示すように、その内縁部が第2特定レンズエレメントLS6に接触しないシール材50であってもよい。すなわち、シール材50と第2特定レンズエレメントLS6との間には、微小クリアランス51が形成されてもよい。このように構成した場合、シール材50と第2特定レンズエレメントLS6との間に形成された微小クリアランス51を純水LQが流動しようとしても、シール材50と第2特定レンズエレメントLS6との間の撥水効果によって、微小クリアランス51内を純水LQが通過することを良好に抑制できる。
また、第1ノズル部材30に固定されるシール材も、シール材50と同様に、その内縁部が第1特定レンズエレメントLS7に接触せず、第1特定レンズエレメントLS7との間に微小クリアランスを形成するものであってもよい。
・実施形態において、シール材28は、第2ノズル部材21と共に包囲部材を構成する鏡筒13に支持される構成であってもよい。同様に、シール材38は、第1ノズル部材30と共に包囲部材を構成するレンズホルダ14に支持される構成であってもよい。
・実施形態において、第2特定レンズエレメントLS6の側面LS6aと第2ノズル部材21の内側面21bとの間の隙間S1には、光軸方向に所定間隔離間させて複数(例えば3つなど)のシール材28を配設してもよい。同様に、第1特定レンズエレメントLS7の側面LS7aと第1ノズル部材30の内側面30bとの間の隙間S2には、光軸方向に所定間隔離間させて複数のシール材38を配設してもよい。
・実施形態において、シール材は、図8に示すように、複数(例えば4つ)の薄膜片52を、リング状をなすように連続して配置することにより構成されたシール材53であってもよい。このように構成しても、上記実施形態と同等の効果を得ることができると共に、特定レンズエレメントLS6,LS7の大きさや形状が変更された場合にも、容易に対応できる。
・実施形態において、露光光源としては、F2 レーザ(157nm)の他、例えばKrFエキシマレーザ(248nm)、Kr2 レーザ(146nm)、Ar2 レーザ(126nm)等を用いてもよい。
・実施形態において、液体は、純水LQ以外のものであってもよい。例えば、露光光源がF2 レーザである場合には、F2 レーザ光が純水LQを透過しないことから、過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイルなどのフッ素系液体であることが望ましい。
・実施形態では、本発明を半導体素子製造用の走査露光型の露光装置に具体化したが、例えばステップ・アンド・リピート方式により一括露光を行う露光装置に具体化してもよい。
・また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクルまたはマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハなどへ回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては、石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、または水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置などでは、透過型マスク(ステンシルマスク、メンバレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハなどが用いられる。
・もちろん、半導体素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子(LCD)などを含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置にも、本発明を適用することができる。また、薄膜磁気ヘッド等の製造に用いられて、デバイスパターンをセラミックウエハ等へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置などにも本発明を適用することができる。
本実施形態における露光装置を示す概略構成図。 本実施形態における露光装置の一部を拡大した概略構成図。 本実施形態におけるシール材を示す平面図。 本実施形態におけるシール材の一部を拡大した概略斜視図。 マイクロデバイスの製造例のフローチャート。 半導体素子の場合における図5の基板処理に関する詳細なフローチャート。 別例のシール材を示す概略構成図。 他の別例のシール材を示す概略平面図。
符号の説明
11…露光装置、13…鏡筒(保持部材、包囲部材)、14…レンズホルダ(保持部材、包囲部材)、15…空間(第1空間)、16…空間(第1空間、第2空間)、17…第1液体供給装置、18…第2液体供給装置、19…第1液体回収装置、20…第2液体回収装置、21…第2ノズル部材(包囲部材)、30…第1ノズル部材(包囲部材)、28,38,50,53…シール材、28a,38a…外縁部、28b,38b…内縁部、40…切込み、51…微小クリアランス、52…薄膜片、EL…露光光、LS1〜LS5…レンズエレメント(光学素子)、LS6…第2特定レンズエレメント(特定光学素子)、LS7…第1特定レンズエレメント(特定光学素子)、LS6a,LS7a…側面、LT1,LT2…液浸領域、LQ…純水(液体)、PL…投影光学系、R…レチクル(マスク)、SP…鏡筒内の空間(第2空間)、W…ウエハ(基板)。

Claims (16)

  1. 複数の光学素子を有し、該各光学素子のうち特定光学素子の光出射面側の第1空間に液浸領域を形成可能な投影光学系において、
    前記第1空間に形成された液浸領域の液体が前記特定光学素子の側面を介して前記特定光学素子の光入射面側の第2空間に流通することを規制する薄膜状のシール材を備えた投影光学系。
  2. 前記シール材は、リング状に形成されており、その外縁部が前記特定光学素子の少なくとも一部を包囲する包囲部材に支持されると共に、その内縁部が前記特定光学素子の側面との間で撥水効果を発揮するように構成されている請求項1に記載の投影光学系。
  3. 前記シール材は、複数の薄膜片を組み合わせることにより、リング状に形成されている請求項2に記載の投影光学系。
  4. 前記シール材は、前記特定光学素子を通過する露光光の光軸方向に所定間隔離間して複数設けられている請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の投影光学系。
  5. 前記シール材の内縁部は、前記特定光学素子の側面に接触する請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載の投影光学系。
  6. 前記包囲部材は、前記特定光学素子を保持する保持部材及び前記第1空間に前記液浸領域を形成するノズル部材のうち少なくとも一方を含んでいる請求項2〜請求項5のうち何れか一項に記載の投影光学系。
  7. 前記シール材は、前記内縁部から前記外縁部に向かって形成された複数の切込みを有している請求項2〜請求項6のうち何れか一項に記載の投影光学系。
  8. 前記シール材は、撥水材料にて形成されている請求項1〜請求項7のうち何れか一項に記載の投影光学系。
  9. 前記シール材は、その表面に撥水処理が施されている請求項1〜請求項7のうち何れか一項に記載の投影光学系。
  10. 前記特定光学素子の側面には、撥水処理が施されている請求項1〜請求項9のうち何れか一項に記載の投影光学系。
  11. 前記特定光学素子は、前記各光学素子のうち前記投影光学系の像面に最も近い光学素子である請求項1〜請求項10のうち何れか一項に記載の投影光学系。
  12. 前記特定光学素子は、前記各光学素子のうち前記投影光学系の像面に最も近い光学素子に次いで前記投影光学系の像面に近い光学素子である請求項1〜請求項10のうち何れか一項に記載の投影光学系。
  13. 所定のパターンを介した露光光を基板に照射して、前記基板を露光する露光装置において、
    請求項1〜請求項12のうち何れか一項に記載の投影光学系と、
    前記第1空間に液体を供給する液体供給装置と、
    前記第1空間から液体を回収する液体回収装置とを備えた露光装置。
  14. 投影光学系に設けられた複数の光学素子のうち特定光学素子の光射出面側の第1空間内に形成された液浸領域を介して露光光を基板に照射し、前記基板を露光する露光装置において、
    前記特定光学素子の少なくとも一部を包囲する包囲部材と、
    該包囲部材に支持される外縁部と前記特定光学素子の側面との間で撥水効果を発揮する内縁部とを備え、前記第1空間に形成された液浸領域の液体が前記特定光学素子の側面を介して前記特定光学素子の光入射面側の第2空間に流通することを規制する薄膜状のシール材とを備えた露光装置。
  15. 前記包囲部材は、前記特定光学素子を保持する保持部材及び前記第1空間に前記液浸領域を形成するノズル部材のうち少なくとも一方を含んでいる請求項14に記載の露光装置。
  16. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、
    前記リソグラフィ工程で請求項13〜請求項15のうち何れか一項に記載の露光装置を用いて露光を行うデバイスの製造方法。
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