JP5069306B2 - 回転電機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導機や同期機などの回転電機において、回転位置センサを用いることなく回転子位置情報を得て回転制御を行えるようにした回転電機の制御装置に関する。
回転電機の回転動作を精度良く制御するには、回転電機の回転子位置情報と、回転電機に流れる電流情報とが必要である。ここで、回転子位置情報は、従来、回転位置センサを回転電機に別途取付けることにより回転子位置情報を得ている。しかし、回転位置センサを別途設けるのは、コスト削減、省スペース、信頼性の向上という観点からデメリットが大きいため、回転位置センサのセンサレス化が要求されている。
回転電機における回転位置センサのセンサレス化の制御方法として、主に回転電機の誘起電圧より回転電機の回転子位置を推定する方法と、突極性を利用して回転電機の回転子位置を推定する方法とがある。前者の方法で用いる誘起電圧の大きさは回転電機の速度に比例するという特徴があるため、零速や低速域では誘起電圧が小さくなりS/N比が悪化し、回転電機の回転子位置を推定することは困難になる。一方、後者の突極性を利用した方法は回転電機の回転子位置を推定するための回転子位置推定用信号を回転電機に注入しなければならないものの、回転電機の速度に関係せずに回転電機の回転子位置を推定できるメリットがある。このため、零速や低速域において位置検出を行う上で、突極性を利用したセンサレス制御法が採用される。
従来、このような突極性を利用したセンサレス制御法において、回転電機の駆動周波数とは異なる高周波信号(この高周波により磁極回転子位置検出を行う)を回転子位置推定用の信号として発生させるために、キャリア信号発生器で発生する任意の周波数を持つ三相分のキャリア信号を、フェーズシフタにおいてU相基準でV相の位相を角度Δθ、W相を2Δθずらし、それらをコンパレータで電圧指令値と比較してスイッチング信号を発生して、インバータ回路に入力する。そして、インバータ回路でスイッチング信号によって回転電機が駆動されることにより回転電機に生じる三相分の高周波電流をバンドパスフィルタ(BPF)で抽出し、次いでこれらの三相分の高周波電流を、座標変換器でα軸、β軸、α´軸、β´軸に変換して、電流のピーク値を取り出し、絶対値演算器とローパスフィルタによって平均化処理を行い、磁極位置演算器によりθを推定する(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、他の突極性を利用した方法として、回転子あるいは磁束ベクトルに同期して回転するd−q軸直交座標系を制御座標として使用し、d軸励磁分電流指令値に高周波信号を重畳し、回転電機に流れる電流を検出する。そして、当該電流を三相・二相変換して得られる二相電流の二乗和である検出電流ベクトルの振幅の二乗を計算し、d軸励磁分電流指令値の二乗とq軸トルク分電流指令値の二乗との和すなわち指令値電流ベクトルの振幅の二乗を計算し、検出電流ベクトルの振幅の二乗から指令値電流ベクトルの振幅の二乗を差し引いて得られる値に基づいて制御座標との誤差を演算することで回転電機の回転子位置を推定するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
一方、回転電機へ流れる電流情報は、従来、インバータ等の電圧印加手段と回転電機との間に複数の電流センサを設け、電圧印加手段と回転電機との間に流れる回転電機電流を電流センサによって検出している。例えば、三相交流回転電機の場合、三相ある回転電機電流の内、少なくとも二相を2つの電流センサによって検出している。しかし、複数の電流センサを設けることは余分なコストがかかる。そこで、電流センサのコスト低減のために、インバータ等の電圧印加手段の入力である直流電圧源とインバータとの間に流れる直流母線電流を1つの電流センサのみを使って電流値を検出し、検出時におけるインバータ等の電圧印加手段の各相スイッチのスイッチングパターンの差異よって回転電機のどの相に電流が流れているかを演算する方法がある。
この方法は、電流センサのコスト低減を図ることができる反面、電圧指令値が重なる時または接近した時、例えば、回転電機を駆動する基本波の変調率が小さいときや三相電圧指令値の内、二相の指令値が重なる時などには、インバータ等の電圧印加手段の各相のスイッチング素子がほぼ同時にスイッチングしてスイッチングパターンの差異がほとんど無くなるため、回転電機のどの相に電流が流れているか判別できなくなるという問題がある。
この問題を解決するための手法として、従来技術では、センサレス制御と組合わせたものとして、三相キャリアを用意し、三相キャリア変調により発生する高周波電流より回転子位置を推定するとともに、位置推定に利用する三相キャリアを利用することで、回転電機を駆動する基本波の変調率が小さい時においても、インバータ等の電圧印加手段の各相のスイッチング素子のスイッチングパターンに差異を発生させ、直流母線電流を検出することにより、回転電機のどの相に電流が流れているか判別できるようにして回転電機へ流れる電流を演算する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2003−52193号公報 特許3707528号公報 直流バス電流のPWM高調波を利用した磁極位置・電流センサレスIPMモータの初期位置推定特性(平成17年電気学会産業応用大会1−100)
回転電機の制御用の市販の汎用マイコンでは、一つのキャリア信号によって三相分の電圧指令をPWM変調するが、特許文献1では位置推定用信号を発生するために三相分のキャリア信号を用意しており、また、非特許文献1では、直流母線電流より回転電機へ流れる電流を演算するために三相分のキャリア信号を用意しなければならない。このように、従来技術では三相分のキャリア信号を用意する必要があるために、市販の汎用マイコンの利用が難しく、安価に構成できないという問題がある。
また、三相分のキャリア信号を用いているため、各々のキャリア信号の山と谷近傍で電流サンプリングを行う場合、他相のスイッチングタイミングと電流サンプリングの時刻が一致する場合があり、電流のサンプリングがインバータのON、OFFによる影響を受け、正しくサンプリングできない場合がある。
また特許文献2の位置推定法では、電流指令と検出電流の2つの情報を使って位置推定を行うため、2つの情報を処理して推定位置を求めるための演算処理が多くなるという問題がある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、単一のキャリア信号のみを用い、かつ、回転位置センサを特に使用しなくても、回転電機に流れる電流情報を検出することで、回転電機の回転子位置を精度良く推定して制御を行うことができる回転電機の制御装置を提供することを目的とする。
また、直流母線電流より回転電機のどの相に電流が流れているかを判別する場合、1つのキャリア信号のみで生成した位置推定用信号を利用することにより、簡単な構成により、従来できなかった電圧指令値が重なる時または接近した時においても、直流母線電流より回転電機へ流れる電流を演算できるようにすることを目的とする。
本発明にかかる回転電機の制御装置は、回転電機の回転制御を行うものであって、上記回転電機に流れる回転電機電流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段より検出した回転電機電流に含まれる位置検出用電圧の周波数成分に基づいて回転子位置を推定する位置推定手段と、この位置推定手段で推定された回転子位置に基づいて電圧指令を出力する制御手段と、この制御手段からの上記電圧指令およびパルス幅変調制御に用いるスイッチング周期に基づいてパルス幅変調されたロジック信号を出力するパルス幅変調手段と、このパルス幅変調手段から出力されるロジック信号に基づいて上記回転電機に対して電圧を印加する電圧印加手段と、を備え、上記制御手段が出力する上記電圧指令は、上記回転電機の駆動用の基本波電圧に対して、上記スイッチング周期のm倍(mは3以上の整数)と等しい周期で、かつ各相間で位相の異なる上記位置検出用電圧が重畳されていることを特徴としている。
この場合、上記電流検出手段に代えて、上記電圧印加手段とこの電圧印加手段に直流電力を供給する直流電圧源との間を流れる母線電流を検出する母線電流検出手段と、この母線電流検出手段で検出された母線電流ならびに上記ロジック信号および上記電圧指令の両方またはいずれか一方に基づいて上記回転電機に流れる上記回転電機電流を演算する回転電機電流演算手段と、を備えた構成とすることもできる。
本発明の回転電機の制御装置は、制御手段がパルス幅変調手段に対して出力する電圧指令には、上記回転電機の駆動用の基本波電圧に、パルス幅変調制御に用いるスイッチング周期のm倍(mは3以上の整数)と等しい周期で、かつ各相間で位相の異なる位置検出用電圧が重畳されているので、上記回転電機に対して駆動用の交流電圧を印加した際には、回転電機に流れる回転電機電流には、上記位置検出用電圧に応じた周波数の位置検出用交流電流が含まれることになる。したがって、回転電機電流を電流検出手段で検出した後、位置推定手段によってその回転電機電流に含まれる位置検出用交流電流を抽出することで、回転子位置を推定することができる。
このため、単一のキャリア信号のみを用い、かつ、回転位置センサを特に使用しなくても、回転電機に流れる回転電機電流を検出することで回転電機の回転子位置を精度良く推定して制御を行うことができる。
また、母線電流検出手段で母線電流を検出するとともに、回転電機電流演算手段によって母線電流ならびにロジック信号および電圧指令の両方またはいずれか一方に基づいて回転電機に流れる回転電機電流を算出するようにすれば、電流検出手段の数を削減できてコストダウンを図れる。しかも、その際、上記のように位置推定に用いる位置検出用電圧として、スイッチング周期のm倍(mは3以上の整数)と等しい周期でかつ各相で位相の異なる三相交流電圧を利用することで、回転電機を駆動するための三相の基本波電圧がほぼ同じ値の時(変調率が小さい時や三相のうちの二相が重なる時)においても、簡単な構成で直流母線電流から回転電機へ流れる電流を演算することができる。
なお、制御手段の演算周期はスイッチング周期と同じまたはその倍数に設定する場合が多いため、位置推定に用いる三相交流の位置検出用電圧の周期がスイッチング周期の倍数でない場合、位置検出用電圧は不連続となり、その時間平均値はゼロではなくなるため、うねりが発生する。しかしながら、本発明では、位置推定に用いる三相交流の位置検出用電圧の周期をスイッチング周期のm倍(mは3以上の整数)と等しい周期としているので、位置検出用電圧を連続的に変化させることができ、うねりの発生を抑制することができる。
本発明の実施の形態1における回転電機の制御装置を示す構成図である。 図1の制御装置が備える位置推定手段の詳細を示す構成図である。 実施の形態1の動作を説明するための説明図である。 実施の形態1の動作を説明するための説明図である。 実施の形態1の動作を説明するための説明図である。 実施の形態1の動作を説明するための説明図である。 実施の形態1の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2における制御装置が備える位置推定手段の詳細を示す構成図である。 図8の位置推定手段の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態3における回転電機の制御装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態4における回転電機の制御装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態5における制御装置の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態6における回転電機の制御装置を示す構成図である。 直流母線電流から回転電機電流を演算する従来の回転電機の制御装置を示す構成図である。 図14の構成を有する回転電機の制御装置の動作を説明するための説明図である。 図14に示す回転電機の制御装置の電圧印加手段を示す構成図である。 直流母線電流から回転電機電流を演算する従来の他の回転電機の制御装置を示す構成図である。 図17の構成を有する回転電機の制御装置の動作を説明するための説明図である。 図14あるいは図17に示す構成を有する回転電機の制御装置において直流母線電流から回転電機電流を演算する場合の不具合が生じるときの動作を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態7における回転電機の制御装置を示す構成図である。 図20に示す回転電機の制御装置の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態8における制御装置の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態8の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態9における回転電機の制御装置を示す構成図である。 図24の構成を有する回転電機の制御装置の動作を説明するための説明図である。
実施の形態1.
図1〜図7は、本発明の実施の形態1を示すものであり、図1は回転電機の制御装置の全体を示す構成図、図2は図1の位置推定手段の詳細を示す構成図である。また、図3〜図7は動作説明に供する説明図である。
この実施の形態1において、回転電機1は例えば埋込磁石型の同期機であって、この回転電機1には所定の制御電圧を印加する電圧印加手段としてのインバータ6が接続されている。また、インバータ6と回転電機1との間を流れる二相分の回転電機電流iu、ivを検出する電流検出手段2と、回転電機1の回転子位置を求める位置推定手段3と、回転電機1に印加する駆動電圧指令用の電圧指令Vup*,Vvp*,Vwp*を出力する制御手段4(詳細後述)と、制御手段4からの電圧指令Vup*,Vvp*,Vwp*に基づいてパルス幅変調されたロジック信号Vul,Vvl,Vwlを出力するパルス幅変調制御手段5(詳細後述)が設けられている。
上記の制御手段4は、減算器42、d軸電流制御器7、q軸電流制御器8、座標変換器9、電圧指令手段としての二相・三相変換器10、三相・二相変換器11、座標変換器12を有するとともに、位置検出用電圧発生器14、および加算器41を備えている。また、パルス幅変調手段5は、スイッチング周期発生部としてのスイッチング周期発生器13と、パルス幅変調制御器15とを有する。
この実施の形態1における電流検出手段2は、例えば変流器等からなり、回転電機1とインバータ6とを結ぶ電力線からU相電流iuとV相電流ivとの二相分の電流を検出する。しかし、それ以外に、U相電流、V相電流、W相電流のうち任意の二相分の電流を検出してもよい。また、電流検出手段2は、U相電流、V相電流、W相電流の三相電流を検出する方法でもよい。あるいは、電流検出手段2として、後述するようなインバータ6の入力である直流母線電流を利用した手法を用いた演算で検出することも可能である。
後で詳述するように、位置検出用電圧発生器14が出力する三相の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを回転電機駆動用の基本波電圧Vup*,Vvp*,Vwp*に重畳することにより、電流検出手段2により検出される回転電機1のU相電流iuとV相電流ivとの二相分の回転電機電流には、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhに対応した周波数をもつ位置検出用交流電流成分が含まれている。
したがって、位置推定手段3は、回転電機1に発生する回転電機電流に含まれる高周波の位置検出用交流電流を抽出し、その位置検出用電流に基づいて回転子位置の情報θpを求めて出力するものであって、図2に示すように、三相・二相変換器19、フーリエ変換器20、2つの乗算器21、減算器22、および位置演算器23が順次接続されて構成されている。なお、三相・二相変換器19を設けているのは、二相電流に変換すれば以降の位置推定に必要な情報量を少なくすることができて演算が簡単になるためである。また、フーリエ変換器20は、回転電機電流に含まれる位置検出用交流電流を抽出するためのものである。
d軸電流制御器7は、比例積分制御などを用いて、減算器42で得られるd軸電流指令値id*と座標変換器12の出力であるidとの偏差Δidがなくなるようなd軸基本波電圧Vd*を出力する。q軸電流制御器8は、比例積分制御などを用いて、減算器42で得られるq軸電流指令値iq*と座標変換器12の出力であるiqとの偏差Δiqがなくなるようなq軸基本波電圧Vq*を出力する。座標変換器9は、位置推定手段3が出力する回転子位置情報を用いて、d軸基本波電圧Vd*とq軸基本波電圧Vq*を固定二軸(α−β軸)上の基本波電圧Vα*とVβ*に変換する。また、二相・三相変換器10は基本波電圧Vα*とVβ*を三相分の正弦波形などの基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*に変換する。
一方、三相・二相変換器11は、電流検出手段2で検出されたU相電流iuとV相電流ivを、固定二軸(α−β軸)上の電流iαとiβに変換する。また、座標変換器12は、位置推定手段3が出力する回転子位置の情報θpを用いて、iα、iβを回転二軸(d−q軸)電流id、iqに変換する。
スイッチング周期発生器13は、スイッチング周期Tcの値をパルス幅変調制御器15及び位置検出用電圧発生器14へ出力する。なお、このスイッチング周期Tcは、三相分の各基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*の周期よりも十分に短い周期をもって、このスイッチング周期Tcは回転電機1の電気的特性やインバータ駆動により発生する電磁騒音の周波数等を考慮して予め最適な値に設定される。
位置検出用電圧発生器14は、スイッチング周期発生器13から与えられたスイッチング周期Tcのm倍(mは3以上の整数、3以上とする理由は後述)と等しい周期m・Tcであって、かつ位相の異なる位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを発生して加算器41に出力する。
加算器41は、二相・三相変換器10から出力される基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*に位置検出用電圧発生器14から出力される高周波(周期m・Tc)の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを重畳し、これを電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*としてパルス幅変調制御器15へ出力する。ここで、上述のようにmを3以上の整数とする理由は、mが1あるいは2のときは、スイッチング周期Tcのm倍の周期m・Tcと等しい三相の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの各相に、位相差を持たせることができず、ひいては位置推定手段3による回転子位置の情報θpを精度良く求めることができないからである。
上記構成において、制御手段4の加算器41によって三相の基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*にそれぞれ個別に位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを重畳して回転電機1に印加する。この場合、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhのベクトル和である電圧ベクトルは交番電圧ではなく回転電圧となる。なお、交番電圧とは、三相交流電圧1周期のうちに、三相交流電圧の各相のベクトル和である電圧ベクトルを2方向以下に印加するものをいう。また、回転電圧とは三相交流電圧1周期のうちに、三相交流電圧の各相のベクトル和である電圧ベクトルを3方向以上に印加するものをいう。
位置検出用電圧発生器14が出力する位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの一例として、m=4のときの電圧波形を、スイッチング周期Tc、位置検出用電圧の周期Thv(=4・Tc)として図3(a)に示す。また、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhのベクトル和である電圧ベクトルVsumのベクトル図を図3(b)に示す。なお、図3(a)では、任意の値の+Vhと−Vhを2区間ずつ交互にし、各相の位相差は1区間として出力している。この場合、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhのベクトル和である電圧ベクトルVsumは、図3(b)に示すように三相交流電圧1周期のうちに、各区間K1〜K4(図3(a))においてVsum1〜Vsum4を順番にとる回転電圧となる。
なお、各位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhが+Vhあるいは−Vhである区間は2区間にしないで、1区間であってもよく、あるいは、図4に示すように3区間などにしてもよい。ただし、スイッチング周期のm倍と等しい周期の位相の異なる三相交流電圧を出力する場合、+Vhあるいは−Vhである区間は、1から(m−1)の間の値でなければならず、+Vhである区間と−Vhである区間は合わせてm区間でなければならない。また、各相の位相差は、図3(a)のように1区間としないで、2区間や、3区間などにしてもよい。ただし、スイッチング周期のm倍と等しい周期の位相の異なる三相交流電圧を出力する場合、各相の位相差は、1から(m−1)の間の値でなければならない。また、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhは図3、図4に示したような方形波ではなく、正弦波で与えてもよい。
パルス幅変調制御器15は、制御手段4が出力する電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*とスイッチング周期発生器13が出力するスイッチング周期Tcの値に基づいて、インバータ6に与えるパルス幅変調されたロジック信号Vul、Vvl、Vwlを発生する。ここに、パルス幅変調制御法としては、(ア)キャリア信号としての三角波Csによるパルス幅変調制御法、(イ)キャリア信号としてののこぎり波Wstによるパルス幅変調制御法、(ウ)瞬時空間電圧ベクトルVsによるパルス幅変調制御法などのいずれを用いてもよい。
まず、三角波Csによるパルス幅変調制御法について説明する。図5は、三角波Csによるパルス幅変調制御法を用いた場合のパルス幅変調動作波形である。この三角波Csによるパルス幅変調制御法では、例えば、三角波Csの周期Tcsをスイッチング周期発生器13が出力するスイッチング周期Tcの2倍(すなわち、Tcs=2Tc)に設定する。
パルス幅変調制御器15による具体的なパルス幅変調動作について図5を用いて説明する。なお、図5において、電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*は正弦波信号であるが、三角波Csのキャリア信号や位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhに比べて周波数が低いため、直線状に表している。また、電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*には実際には位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhが重畳されているが、ここではパルス幅変調動作について説明するため、図示省略している。
図5のように、三角波Csと電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*との大小関係をそれぞれ比較し、三角波Csの大きさよりも電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*の大きさが大きいときはHi、小さいときはLowのロジック信号を出力する。なお、三角波Csと電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*の大小関係をそれぞれ比較し、三角波Csの大きさよりも電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*の大きさが大きいときはLow、小さいときはHiのロジック信号を出力してもよい。
次に、のこぎり波Wstによるパルス幅変調制御法について説明する。図6は、のこぎり波Wstによるパルス幅変調制御法を用いた場合のパルス幅変調動作波形である。のこぎり波Wstによるパルス幅変調制御法では、のこぎり波Wstの周期Twstをスイッチング周期発生器13が出力するスイッチング周期Tcと同一とする。
具体的なパルス幅変調動作について図6を用いて説明する。
図6のように、のこぎり波Wstと電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*大小関係をそれぞれ比較し、のこぎり波Wstの大きさよりも電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*の大きさが大きいときはHi、小さいときはLowのロジック信号を出力する。なお、のこぎり波Wstと電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*大小関係をそれぞれ比較し、のこぎり波Wstの大きさよりも電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*の大きさが大きいときはLow、小さいときはHiのロジック信号を出力するように構成することもできる。
次に、瞬時空間電圧ベクトルVsによるパルス幅変調制御法について説明する。このパルス幅変調制御法は、制御手段4が出力する電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*のベクトル和を瞬時空間電圧ベクトルVsとし、この瞬時空間電圧ベクトルVsと大きさ・方向が一致するようにロジック信号Vul、Vvl、Vwlを任意時間Tf内で時分割して組み合わせることにより、ロジック信号のベクトル和の任意時間Tfでの平均が瞬時空間電圧ベクトルVsと一致するように制御する方法である。なお、本実施の形態では、任意時間Tfをスイッチング周期発生器13が出力するスイッチング周期Tcと同一とする。
具体的なパルス幅変調動作について図7を用いて説明する。
図7は瞬時空間電圧ベクトル制御法の動作を説明するための説明図であり、図7(a)はパルス幅変調制御器15が出力するロジック信号の組み合わせを示した図であり、図7(b)は図7(a)のロジック信号の組み合わせによる8つの電圧ベクトルの図である。図7(a)及び(b)中のベクトルV0とベクトルV7はすべてのスイッチがLowまたはHiとなり、大きさ・方向を持たないため、ゼロ電圧ベクトルと呼ぶ。例えば、図7(c)に示すように、制御手段4が出力する電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*のベクトル和である瞬時空間電圧ベクトルVsが与えられ、この瞬時空間電圧ベクトルVsを任意時間Tfの間で出力する場合を考える。瞬時空間電圧ベクトルVsはベクトルV1方向とベクトルV2方向に分割することができ、瞬時空間電圧ベクトルVsをベクトルV1方向に分割したときの大きさをV1s、ベクトルV2方向に分割したときの大きさをV2sとする。
そして、V1s、V2sに基づいて、任意時間Tf間でのベクトルV1の出力時間T1とベクトルV2の出力時間T2を次の(1)式、(2)式より計算する。
Figure 0005069306
Figure 0005069306
また、任意時間Tf間でのゼロ電圧ベクトルによる出力時間T3は、次の(3)式により計算する。
Figure 0005069306
以上のように、出力時間T1、T2、T3を計算し、各出力時間T1〜T3に基づいて、図7(d)に示すようにパルス幅変調制御器15からベクトルV1、ベクトルV2、ベクトルV0またはベクトルV7のロジック信号の組み合わせを出力することで、任意時間Tfの間における出力の時間平均が瞬時空間電圧ベクトルVsと一致するようにする。
なお、ゼロ電圧ベクトルを出力する場合、ベクトルV0とベクトルV7の2つのロジック信号の組み合わせの両方を用いてもよいが、回転電機1の中性点から各相電圧を見た場合、ベクトルV0とベクトルV7どちらの場合でも回転電機1の各相電圧は同電位となり差異はないため、ベクトルV0とベクトルV7の両方を用いる必要はなく、どちらか一方の組み合わせだけを用いてもよい。
次に、位置推定手段3の動作について説明する。
図2に示すように、三相・二相変換器19は、電流検出手段2により検出した回転電機電流iu,ivからα−β軸系の二相電流iαs,iβsに変換する。前述のように三相の基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*に対して、これよりも高周波の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを重畳することにより、電流検出手段2で検出される回転電機電流には位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhに対応した高周波の位置検出用交流電流が発生しているので、次のフーリエ変換器20は、三相・二相変換器19の出力である二相電流iαs,iβsから位置検出用交流電流の振幅(大きさ)Iαs,Iβsを抽出する。引き続いて、演算処理を容易にするために、乗算器21はフーリエ変換器20の出力であるIαs,Iβsをそれぞれ二乗し、(Iαs・Iαs)と(Iβs・Iβs)とを出力する。次に、減算器22は(Iβs・Iβs)から(Iαs・Iαs)を減じて両者の差分ΔIαβを出力する。そして、位置演算器23は減算器22の出力である差分ΔIαβより回転子位置θpを演算する。
このようにして求めた回転子位置θpは、センサ等を用いて直接その位置を検出したものではなく、演算により求めた推定値である。つまり、本発明において回転子位置θpを求めるということは、センサレスによって正しい回転子位置が推定できることを意味している。以下、位置推定手段3により回転子位置θpを求める処理内容について、さらに具体的に説明する。
回転電機1が例えば埋込磁石型同期機の場合、固定直交座標(α−β軸)での電圧方程式は次の(4)式のように表すことができる。
Figure 0005069306
回転電機1が停止時または低速運転と仮定し、ω=0とし、また、微分演算子Pをラプラス演算子sに置き換えると固定直交座標での電流iαs,iβsは次の(5)式となる。
Figure 0005069306
いま、位置検出用電圧発生器14から回転電機1を駆動するための交流電圧の角周波数よりも十分に高い角周波数ωhなる位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを印加すると、R<<Lα・ωh及びR<<Lβ・ωhが成り立ち(s=jωh(jは虚数単位)とした場合)、固定子抵抗Rの影響を無視すると、上記(5)式は次の(6)式となる。
Figure 0005069306
また、位置検出用電圧発生器14より印加する位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhは、固定直交座標では次の(7)式のように表すことができる。
Figure 0005069306
(7)式の固定直交座標での位置検出用電圧は、次の(8)式で表される。
Figure 0005069306
したがって、(8)式の位置検出用電圧の値を(6)式における固定直交座標系の[Vαs Vβs]に代入し、s=jωh(jは虚数単位)とすると、次の(9)式となる。
Figure 0005069306
(9)式に示すように、固定直交座標での電流iαs,iβsの振幅に回転子位置情報θ(=回転子位置θp)が含まれていることが分かる。したがって、フーリエ変換器20で固定直交座標での電流iαs,iβsの振幅Iαs,Iβsを抽出する。すなわちフーリエ変換器20で回転電機電流中の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhによる高周波の電流iαs,iβsを抽出し、かつその振幅Iαs,Iβsを求める。そして、抽出した振幅Iαs,Iβsに基づいて、次の(10)式に示すような演算を施すことにより、回転子位置情報θのみを含んだ項を抽出することができる。この演算を実現するために、振幅Iαs,Iβsをそれぞれ二乗する乗算器21と乗算器21の出力である(Iβs・Iβs)から,(Iαs・Iαs)を減じて回転子位置θの情報のみを含むΔIαβを出力する減算器22を用いる。
Figure 0005069306
位置演算器23では、上記(10)式のΔIαβを次の(11)式で除すことにより、cos2θのみを抽出する。そして、cos2θの逆余弦を演算することによりθ(回転子位置θp)を計算する。なお、回転子位置θpの演算は逆余弦演算ではなく、cos2θの値を記憶したテーブルを用意し、その記憶装置に記憶されたcos2θの値に基づいて回転子位置θpを求めてもよい。
Figure 0005069306
以上のように、この実施の形態1では、スイッチング周期Tcに基づいて、スイッチング周期Tcのm倍(mは3以上の整数)と等しい周期mTcであって、かつ互いに位相の異なる位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*に重畳して出力するようにしたので、従来のような三相分のキャリア信号を生成する必要がなく、位置検出用電圧(位置検出用電圧指令)を容易に出力することができ、また、回転子位置を回転電機電流のみを用いて求めることができるので、簡易な構成で回転電機1の回転子位置を推定することができ、かつ計算が簡単になって演算量を減らすことができる。さらに、三角波やのこぎり波などのキャリア信号の山や谷の近傍で電流サンプリングを行う場合でも、三相分のキャリア信号を生成する必要がないため、インバータのスイッチングによるスイッチングノイズ等の影響を低減して電流サンプリングを行える。
実施の形態2.
図8は本発明の実施の形態2の回転電機の制御装置における位置推定手段を示す構成図である。
上記の実施の形態1の位置推定手段3では回転子位置θpを逆余弦演算をするか、あるいはcos2θの値を記憶したテーブルを用意してその値に基づいて演算しているが、これらの方法の場合、演算量が多くなる場合がある。そこで、この実施の形態2では、実施の形態1よりも演算量を減らして簡易的に回転子位置θpを求めるようにしたものである。
図8において、位置推定手段3は、三相・二相変換器24、フーリエ変換器20、乗算器21、および減算器22からなる第1の回路と、三相・二相変換器25、フーリエ変換器20、乗算器21、および減算器22からなる第2の回路と、三相・二相変換器26、フーリエ変換器20、乗算器21、および減算器22からなる第3の回路の計3組の回路を備え、各減算器22の出力が位置演算器27へ出力される。
ここに、第1の三相・二相変換器24は、固定子U相方向と、変換後の二相電流のα方向が一致するように三相・二相変換をして二相電流iαsu,iβsuを出力する。第2の三相・二相変換器25は、固定子V相方向と、変換後の二相電流のα方向が一致するように三相・二相変換をして二相電流iαsv,iβsvを出力する。第3の三相・二相変換器26は、固定子W相方向と、変換後の二相電流のα方向が一致するように三相・二相変換をして二相電流iαsw,iβswを出力する。
そして、各三相・二相変換器24,25,26から出力される二相電流は、実施の形態1と同様に各フーリエ変換器20によって振幅を抽出し、乗算器21でそれぞれ二乗する。そして、各減算器22により乗算器21の出力であるβ電流の振幅の二乗からα電流の振幅の二乗の差分ΔIαβu,ΔIαβv,ΔIαβwを求める、この場合の各差分ΔIαβu,ΔIαβv,ΔIαβwは、次の(12)式となる。
Figure 0005069306
位置演算器27は、ΔIαβu,ΔIαβv,ΔIαβwの大小関係より、図9に示すようにI〜VIの区間に分ける。各区間において、ΔIαβu,ΔIαβv,ΔIαβwの内、ゼロクロスするものを線形近似し、次の(13)式より回転子位置θpを求める。なお、(13)式のΔIαβ_uvwは、ΔIαβu,ΔIαβv,ΔIαβwの内、ゼロクロスするものの値であり、|ΔIαβ_uvw|は、ΔIαβu,ΔIαβv,ΔIαβwの内、ゼロクロスするものの振幅を表している。なお、|ΔIαβ_uvw|はΔIαβu,ΔIαβv,ΔIαβwの二乗の和の平方根より求めてもよい。
Figure 0005069306
以上のような構成にすることにより、実施の形態1のような逆余弦演算を行ったり、余弦の値を記憶したテーブルを用いることなく、簡単に回転子位置θpを求めることができ、演算量を少なくすることができる。
その他の構成および作用効果については、実施の形態1と同様であるので、ここでは詳しい説明を省略する。
実施の形態3.
図10はこの実施の形態3による回転電機の制御装置の構成を示す構成図であり、実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態3において、回転電機の制御装置は、回転電機1の定数(例えば回転電機1のインダクタンス値等)を入力する回転電機定数入力手段16を備え、制御手段4の位置検出用電圧発生器14は、この回転電機定数入力手段16より得た回転電機定数に基づいて、スイッチング周期Tc1のm倍(mは3以上の整数)と等しい周期(=m・Tc1)で位相の異なる三相の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを決定することを特徴としている。
すなわち、この実施の形態3においては、回転電機定数入力手段16からスイッチング周期発生器13と位置検出用電圧発生器14とにそれぞれ回転電機定数が入力される。スイッチング周期発生器13は、入力された回転電機定数に基づいて最適なスイッチング周期Tc1を決め、パルス幅変調制御器15及び位置検出用電圧発生器14へ出力する。
一方、位置検出用電圧発生器14は、入力された回転電機定数に基づいて最適な倍数mを決め、スイッチング周期発生器13が出力するスイッチング周期Tc1と倍数mの積を求め、周期m・Tc1でかつ位相の異なる位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを出力する。そして、この位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhが加算器41によって基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*に重畳されて電圧指令Vup*,Vvp*,Vwp*としてパルス幅変調制御器15に与えられる。パルス幅変調制御器15は、実施の形態1の場合と同様に、スイッチング周期Tc1に基づいて、パルス幅制御法を用いてインバータ6にロジック信号Vul、Vvl、Vwlを出力する。
回転電機1より検出する回転電機電流中に含まれる高周波電流の振幅(大きさ)は、スイッチング周期Tcのm倍(=m・Tc)と等しい周期かつ位相の異なる位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhに依存するため、回転電機1の特性を無視してmやTcが常に一定値であると、場合によっては、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを印加することにより回転電機1に発生する高周波電流の振幅(大きさ)が小さくなり、その結果、電流検出手段2が検出する高周波電流の精度が悪化することに起因して、回転子位置推定の精度も悪くなる恐れがある。
これに対して、この実施の形態3では、回転電機1の種類に応じた回転電機定数に基づいて倍数mまたはスイッチング周期Tcの少なくとも一方の適切な値を算出し、スイッチング周期Tcのm倍と等しくなるように位相の異なる各位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの周期を決定しているので、回転電機定数の異なる回転電機1を駆動した場合でも、精度よく回転電機1の回転子位置を推定することができる。
その他の構成および作用効果については、実施の形態1と同様であるので、ここでは詳しい説明を省略する。
実施の形態4.
図11はこの実施の形態4による回転電機の制御装置の構成を示す構成図であり、実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態4において、回転電機の制御装置は、位置検出用電圧周期入力手段17を備える。この位置検出用電圧周期入力手段17は、位置検出用電圧発生器14が出力する位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの周期また周波数のいずれかを変更するため、その周期または周波数を設定入力するものであり、これによって位置検出用電圧発生器14において、スイッチング周期発生器13で設定されたスイッチング周期Tcの倍数m(mは3以上の整数)が決定される。
すなわち、この実施の形態4において、位置検出用電圧周期入力手段17は、位置検出用電圧発生器14が出力する位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの周期また周波数のいずれかを決定する。例えば、ユーザーが任意の周期を位置検出用電圧周期入力手段17に入力した場合、位置検出用電圧発生器14は、位置検出用電圧周期入力手段17より得た周期に基づいて、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの周期をスイッチング周期Tcの何倍にするかの倍数m(mは3以上の整数)を決定する。また、ユーザーが任意の周波数を位置検出用電圧周期入力手段17に入力した場合、位置検出用電圧発生器14は、位置検出用電圧周期入力手段17より得た周波数の逆数を演算することにより位置検出用電圧の周期を求め、求めた周期に基づいて、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの周期をスイッチング周期Tcの何倍にするかの倍数m(mは3以上の整数)を決定する。
このように、この実施の形態4では、位置検出用電圧周期入力手段17を設けることにより、回転電機1に印加される各位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの周期または周波数を任意に変更することができるので、発生する騒音の周波数を変えて騒音による不快感を減少させることができる。
その他の構成および作用効果については、実施の形態1と同様であるので、ここでは詳しい説明を省略する。
実施の形態5.
前述の実施の形態1において、位置検出用電圧発生器14は、スイッチング周期発生器13が出力するスイッチング周期Tcのm倍と等しい周期の位相の異なる位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを出力し、mは3以上の整数としていたが、mの具体的な値までは特定していない。
この実施の形態5では、mの値を6n(nは自然数)と限定したものである。すなわち、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの周期Thvを、スイッチング周期Tcの6n倍(nは自然数)に限定する。これにより、各々の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの互いの位相差が120°となり、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhは三相平衡電圧指令とすることができる。
一例として、n=1のときの電圧波形を、スイッチング周期Tc、位置検出用電圧の周期Thvとして図12に示す。なお、図12では、任意の値の+Vhと−Vhを3区間ずつ交互にし、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの位相差は2区間としている。この場合、位置検出用電圧の周期Thvは6区間であるため、2区間の位相差は360°/6区間×2区間=120°となり、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhは三相平衡交流電圧となる。このため、不平衡三相交流電圧の印加による回転電機1への影響を少なくすることができ、また不平衡三相交流電圧を印加した場合に比べ、位置推定に要するフーリエ変換等の演算を簡単にすることができる。
その他の構成および作用効果については、実施の形態1と同様であるので、ここでは詳しい説明を省略する。
実施の形態6.
図13は実施の形態6による回転電機の制御装置の構成を示す構成図であり、実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態6において、制御手段4は位置演算手段3が出力する回転子位置θpに基づいて回転電機1の回転速度を演算する速度演算器18を有する。そして。この速度演算器18で演算された回転速度の情報が位置検出用電圧発生器14に与えられるようになっている。
回転電機1の回転速度がある程度高速になれば、基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*に位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを殊更重畳しなくても、回転電機1の誘起電圧より回転電機1の回転子位置を容易に推定することが可能である。したがって、この実施の形態6では、位置検出用電圧発生器14は、速度演算器18が出力する回転電機1の回転速度が所定の速度以上になると位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhをゼロにし、位置検出用電圧が基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*に影響を与えないようにする。併せて、回転電機1の誘起電圧より回転電機の回転子位置を推定する方法に切り換える。
このような構成を採ることにより、スイッチング周期のm倍と等しい周期の位相の異なる位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを含む高周波電圧を回転電機1に印加することにより生じる余分なエネルギ損失を無くすことができる。
その他の構成および作用効果については、実施の形態1と同様であるので、ここでは詳しい説明を省略する。
実施の形態7.
まず、本発明の実施の形態7の回転電機の制御装置を説明する前に、背景技術の欄において既述したように、電流センサのコスト削減のために、インバータに直流電圧を供給する直流電圧源とインバータとの間に流れる直流母線電流を一つの電流センサを用いて検出し、その直流母線電流の検出時におけるインバータの各相スイッチのスイッチングタイミングの違いにより、現時点で回転電機1のどの相に電流が流れているかを演算する従来技術について説明する。
図14は直流母線電流を単一の母線電流検出手段(電流センサ)29を用いて検出し、その検出した直流母線電流Idcから回転電機電流を演算する回転電機電流演算手段30を備えた回転電機の制御装置を示す従来の構成図である。なお、図14では位置推定手段を設けずに、回転電機1にその回転位置を検出する回転位置センサ31を取り付けているが、回転電機電流演算手段30による回転電機電流の演算には直接関係しないので、この点についての説明は省略する。
図14に示す回転電機の制御装置は、直流電圧源28とインバータ6との間を流れる直流母線電流Idcを検出する単一の電流センサからなる母線電流検出手段29を備えるとともに、この母線電流検出手段29で検出した直流母線電流Idcとパルス幅変調手段5の出力であるロジック信号Vul、Vvl、Vwlとに基づいて、回転電機1へ流れる回転電機電流iu,ivを演算する回転電機電流演算手段30を有する。
図15は、三角波Csによるパルス幅変調制御法を用いた場合の、二相・三相変換器10から出力される基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*と三角波Csとの時間変化の様子(図15(a))と、パルス幅変調制御器15から出力されるロジック信号Vul、Vvl、Vwlの時間変化の様子(図15(b))とを表したものであり、パルス幅変調制御器15は、各基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*が三角波Csよりも大きいときは「Hi」、小さい時は「Low」のロジック信号Vul、Vvl、Vwlをそれぞれ出力する。
図16は、直流電圧源28に対する母線電流検出手段29およびインバータ6の接続状態を示した構成図である。
インバータ6のスイッチUP、VP、WP、UN、VN、WNはパルス幅変調手段5の出力であるロジック信号Vul、Vvl、Vwlに基づいて、ゲート駆動回路31によってオンまたはオフする。例えば、スイッチUPはロジック信号Vulが「Hi」のときオンとなり、「Low」のときオフする。スイッチUNはロジック信号Vulが「Low」のときオンとなり、「Hi」のときオフする。スイッチVPはロジック信号Vvlが「Hi」のときオンとなり、「Low」のときオフする。スイッチVNはロジック信号Vvlが「Low」のとオンとなり、「Hi」のときオフする。スイッチWPはロジック信号Vwlが「Hi」のときオンとなり、「Low」のときオフする。スイッチWNはロジック信号Vwlが「Low」のときオンとなり、「Hi」のときオフする。
次に、直流母線電流Idcから回転電機電流を演算する動作原理について説明する。
図15(b)に示すようにロジック信号が出力される場合、区間T1ではスイッチUP、VP、WNがオンとなりその他はオフとなるので、区間T1のスイッチングタイミングでは、回転電機1のW相を流れる電流iwと母線電流検出手段29で検出する電流Idcは同一となる。次に、区間T2では、UP、VN、WNがオンとなりその他はオフとなる。よって、区間T2のスイッチングタイミングでは、回転電機1のU相を流れる電流iuと母線電流検出手段29で検出する電流Idcは同一となる。すなわち、区間T1ではW相の回転電機電流iwとして、区間T2ではU相の回転電機電流iuとして、それぞれ求めることができる。残りのV相の回転電機電流ivについては、三相電流の和がゼロになることより、次の(14)式より求めることができる。以上のようにして、母線電流検出手段29は、三角波Csの半周期(スイッチング周期Tc)の間に三相の各回転電機電流iu,iv,iwを検出することができる。
Figure 0005069306
このように、回転電機電流検出手段30は、パルス幅変調手段5の出力であるロジック信号Vul、Vvl、Vwlのスイッチングタイミングの違いと、その際に母線電流検出手段29で検出された直流母線電流Idcとによって、その検出した直流母線電流Idcが回転電機1のどの相を流れる電流と対応しているのかを判別し、各相の回転電機電流を演算する。
なお、三相電流検出は、本来は同じタイミングで三相分の回転電機電流を同時に検出するのが好ましいが、ここではロジック信号Vul、Vvl、Vwlのスイッチングタイミングの違いを利用しているため、三相分の回転電機電流を同じタイミングで検出することができない。具体的には、図15(b)のスイッチ区間T1でW相、T2でU相の各回転電機電流を検出し、また式(14)からV相の回転電機電流を求めるため、スイッチ区間T1でW相の回転電機電流を検出してからスイッチ区間T2でU相の回転電機電流を検出するまでの時間差が生じる。このため、この時間差の間に三相の各回転電機電流の値が変化して検出誤差を生じる可能性があるが、スイッチ区間T1とスイッチ区間T2は隣接した区間であり時間差は微小である場合が殆どであるので、この時間差での電流変化による検出誤差は実際には無視することができる。
図14に示した構成では、回転電機電流演算手段30が母線電流検出手段29で検出した直流母線電流Idcと、パルス幅変調手段5の出力であるロジック信号Vul、Vvl、Vwlとに基づいて回転電機1へ流れる回転電機電流iu,ivを演算しているが、図17に示すように、回転電機電流演算手段30は、母線電流検出手段29で検出した直流母線電流Idcと、二相・三相変換器10の出力である基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*に基づいて、回転電機1へ流れる回転電機電流を演算することもできる。すなわち、図14の構成では回転電機電流演算手段30に入力する信号は直流母線電流Idcとパルス幅変調手段5の出力であるロジック信号Vul、Vvl、Vwlであるのに対し、図17の構成では回転電機電流演算手段30に入力する信号は直流母線電流Idcと基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*であることである。
図17の構成により直流母線電流から回転電機電流を演算する回転電機電流演算手段30の動作原理を図18を参照して説明する。
図18は図15と同様、三角波Csによるパルス幅変調制御法を用いた場合の、二相・三相変換器10の出力である基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*と三角波Csとの時間変化の様子(図18(a))と、ロジック信号の時間変化の様子および各ロジック信号の違いにより、母線電流検出手段29が検出する直流母線電流Idcが回転電機電流のどの相を求めることができるかを表したものである(図18(b))。
図18(a)に示すような、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*のうち大きさが一番大きいものを最大相(図18(a)ではVu*)、大きさが一番小さいものを最小相(図18(a)ではVw*)、一番大きいものと一番小さいものの間のものを中間相(図18(a)ではVv*)と呼ぶこととする。三角波Csによるパルス幅変調制御法を用いた場合において、直流母線電流Idcより回転電機電流を演算する方法では、三角波Csの半周期(スイッチング周期Tc)の期間のうち、求めることができる回転電機電流は最大相と最小相の回転電機電流であり、検出できる時は、中間相と三角波Csが重なる前後である(図18(b)参照)。
また、三角波Csが右上がりの時は、中間相と三角波Csが重なる前では最小相の回転電機電流が(図18では、区間T1の時で、検出できるのはW相)、中間相と三角波Csが重なった後では最大相の回転電機電流を求めることができる(図18では、区間T2の時で、検出できるのはU相)。また、三角波Csが右下がりの時は、中間相と三角波Csが重なる前では最大相の回転電機電流が(図18では、区間T4の時で、検出できるのはU相)、中間相と三角波Csが重なった後では最小相の回転電機電流を求めることができる(図18では、区間T5の時で、検出できるのはW相)。基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*と直流母線電流Idcより求めることができる回転電機電流 にはこのような関係があるため、直流母線電流29より検出した直流母線電流Idcと基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*を用いることにより、直流母線電流Idcから回転電機電流を求めることができる。
このように、図14ないし図18に示したように、直流母線電流Idcと、その直流母線電流Idcの検出時におけるインバータの各相スイッチのスイッチングタイミングの違いを利用して、現時点で回転電機1のどの相に電流が流れているかを演算するようにすれば、実施の形態1〜6に示したように、少なくとも二相分の回転電機電流を直接に検出するために必要であった複数の電流センサを、直流母線電流Idcを検出するための単一の電流センサのみを設ければ済むため、電流センサのコストを削減することができる利点がある。
しかしながら、直流母線電流Idcに基づいて回転電機電流を演算する方法は、上記のように直流母線電流Idcの検出時におけるインバータの各相スイッチのスイッチングタイミングの違いを利用しているため、例えば図19(a)に示すように、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*が近接した値や、同一の値となったときには、各相のスイッチングタイミングが互いに近くなるか、あるいは同一となる。その結果、図14や図17に示した構成のままでは、図19(b)に示すように、T1、T2などの各スイッチ区間の時間が極端に短く又は無くなるため、母線電流検出手段29で検出した電流が、回転電機1のどの相の電流と同一になるかを判別することが極めて困難になる。したがって、直流母線電流Idcがどの相の電流と同一になるかを判断するためには、スイッチ区間の時間がある所定値以上確保されることが必要である。
なお、実施の形態1〜6記載の制御装置は、少なくとも二相分の回転電機電流を直接に電流センサ等で検出していて、各相のスイッチングタイミングの違いを利用してはいないので、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*が近接した値や、同一の値となった場合でも回転電機1の各相の回転電機電流を確実に検出することができ、上記のような問題は何ら生じない。
直流母線電流Idcに基づいて回転電機電流を演算する場合に、例えば図19(a)に示したように、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*が近接した値や、同一の値となった場合でも、直流母線電流Idcがどの相の電流と同一になるかを判断できるようにするためには、前述の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを、二相・三相変換器10から出力される基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*に重畳することにより解決することができる。以下、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを利用して直流母線電流Idcより回転電機電流を演算できるようにした本発明の実施の形態7について説明する。
図20は、この実施の形態7における回転電機の制御装置の構成図であり、実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態7の回転電機の制御装置は、図1に示した実施の形態1の構成の制御装置を前提として、図1の電流検出手段2を省略し、その代わりに、インバータ6とこのインバータ6に直流電力を供給する直流電圧源28との間を流れる母線電流Idcを検出する母線電流検出手段29と、この母線電流検出手段29で検出された母線電流Idcとパルス幅変調手段5から出力されるロジック信号Vul,Vvl,Vwlとに基づいて回転電機電流を演算する回転電機電流演算手段30を設けている。なお、パルス幅変調手段5から出力されるロジック信号Vul,Vvl,Vwlを回転電機電流演算手段30に取り込むのに代えて、図17に示した場合と同様に、二相・三相変換器10から出力される基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*を回転電機電流演算手段30に取り込む構成を採用しても同様な効果を奏することができる。
ここで、図19(a)に示すように二相・三相変換器10から出力される基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*が互いに接近している場合に、例えば実施の形態5で説明した図12に示した波形(周期Thv=6n・Tc、n=1)をもつ位置検出用電圧Vuh、Vvh、Vwhを、図20の制御手段4の加算器41によって重畳すると、その出力である電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*は図21(a)に示すような波形になる。なお、電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*の平均値は、図19(a)で示す各基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*と同一になるため、位置検出用電圧Vuh、Vvh、Vwhの周波数を回転電機1の制御に影響を及ぼさない程度以上にしておけば、位置検出用電圧Vuh、Vvh、Vwhを重畳しない場合と同等に回転電機1を制御することができる。
制御手段4から出力される電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*が図21(a)に示すような波形の場合、これに応じてパルス幅変調制御器15から出力されるロジック信号Vul、Vvl、Vwlは図21(b)に示すようになる。すなわち、図19(b)では短かったスイッチ区間T1とT4の時間を、図21(b)では長くすることができる。スイッチ区間T1とT4が長くなったことにより、スイッチ区間T1では相の回転電機電流ivを、スイッチ区間T4ではU相の回転電機電流iuをそれぞれ検出することができ、残りの相の回転電機電流iwは前述の(14)式を用いて演算ができる。つまり、位置検出用電圧Vuh、Vvh、Vwhを重畳することにより、三角波Csの1周期(スイッチング周期Tcの2倍)の間に三相の回転電機電流を検出することができるようになる。ただし、スイッチ区間T2とT5は図19(b)と同じままであるため、これらの区間では回転電機電流を求めることはできない。
なお、位置検出用電圧発生器14が出力する位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの振幅Vhの最大値はインバータ6が出力できる最大電圧から回転電機1を駆動するために必要な電圧を減算した値であり、また、振幅Vhの最小値はインバータ6の中にあるスイッチング素子の短絡防止のためのデットタイムによる誤差電圧以上とすることで、直流母線電流より回転電機電流を演算する効果を発揮する。
以上のように、この実施の形態7では、位相の異なる位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*に予め重畳した上で、直流母線電流Idcに基づいて回転電機電流を演算するので、電流センサ等の母線電流検出手段が単一のもので済み、コストダウンを図ることができることに加えて、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*が近接した値や、同一の値となったときでも、三相の回転電機電流を演算して求めることが可能となる。
実施の形態8.
上記の実施の形態7で説明したように、位相の異なる位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*に予め重畳した上で、直流母線電流Idcに基づいて回転電機電流を演算すれば、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*が近接した値や、同一の値となったときでも、三相の各回転電機電流を演算して求めることができる利点が得られる。
しかし、図12に示した波形(周期Thv=6n・Tc、n=1)の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを利用して直流母線電流より回転電機電流を演算する場合、その三相の回転電機電流の検出間隔は、図21に示したように三角波Csの周期Tcs(=2Tc、つまり、スイッチング周期Tcの2倍)である。これに対して、前述の図14や図17に示した構成において三相の回転電機電流の検出が可能なとき(基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*が近接したり同一の値で無いとき)の三相の回転電機電流の検出間隔は、図15(b)や図18(b)に示したように三角波Csの半周期(=スイッチング周期Tc)である。つまり、図12に示した波形の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhをそのまま利用して直流母線電流Idcより回転電機電流を演算する場合、三相の回転電機電流の検出間隔はスイッチング周期Tcの2倍になってしまう。
また、図12に示した波形の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを利用して直流母線電流より回転電機電流を演算する方法では、図21(b)に示したように、スイッチ区間T1でV相、T4でU相の各回転電機電流を検出し、式(14)よりW相の回転電機電流を求めるため、スイッチ区間T1でV相の回転電機電流を検出してからスイッチ区間T4でU相の回転電機電流を検出するまでの時間差が生じる。すなわち、図14、図17に示した構成において直流母線電流より回転電機電流を演算する場合の時間差は、図15(b)や図18(b)に示したように隣接したスイッチ区間T1とスイッチ区間T2との時間差であったが、図12に示した波形の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを利用して直流母線電流より回転電機電流を演算する方法は、図21(b)に示したようにスイッチ区間2つ分離れたスイッチ区間T1とスイッチ区間T4との時間差であるため、この時間差の間に変化する三相回転電機電流の値の変化が大きくなり、検出誤差が無視できなくなる可能性がある。
そこで、この実施の形態8では、実施の形態7に生じる上記の不具合を改善するものである。すなわち、基本波電圧Vu*,Vv*,Vw*に重畳する位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhについて、図12に示す波形の位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhでは、それぞれ+Vhと−Vhの2つの値しか持たなかったが、それに代えて、例えば図22に示すように、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhがそれぞれ+Vh、−Vh、0の3つの値を持つようにして、直流母線電流より回転電機電流を演算できるようしたものである。なお、それ以外の全体構成は図20に示した実施の形態7の場合と同じである。
ここで、図22に示した3つの値をもつ位置検出用電圧Vuh、Vvh、Vwhを、図20の制御手段4の加算器41によって重畳すると、その出力である電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*は図23(a)に示すような波形になる。そして、これらの電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*に応じてパルス幅変調制御器15から出力されるロジック信号Vul、Vvl、Vwlは図23(b)に示すようになる。
このように、図22に示す+Vh、−Vh、0の3つの値を持つ位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを利用することで、実施の形態7の不具合を改善して三相の回転電機電流の検出間隔をスイッチング周期Tcまで短縮化できる。
なお、図22に示したような+Vh、−Vh、0の3つの値を持つ位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを利用する場合でも、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*の値によっては、電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*が互いに近接して回転電機電流が検出できなくなるスイッチ区間が発生する場合がある。このような場合には、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの値を+2Vh、+Vh、−2Vh、−Vhの4つの値の大きさをもつようにしたり、あるいは正弦波などのように大きさが連続的変わる位置検出用電圧をVuh,Vvh,Vwhにするなど、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの値を複数にすることにより、回転電機電流を検出することができる。
なおまた、この実施の形態8では、直流母線電流Idcから回転電機電流を演算するために、位置検出用電圧をVuh,Vvh,Vwhが3つの値をもつようにしているものの、その周期は、常にスイッチング周期Tcのm倍(mは3以上の整数)と等しい周期m・Tcになるように設定されているため、位置推定手段3による回転子位置の推定演算に何ら悪影響を与えることはない。よって、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを利用して直流母線電流Idcに基づいて回転電機電流を演算する際には、位置センサを取り付ける必要はなく、かつ、電流センサの数も削減することが可能なので、回転電機1の制御装置を簡単かつ安価に構成することができる。
実施の形態9.
図24は本発明の実施の形態9における回転電機の制御装置を示す構成図であり、実施の形態7(図20)と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態9の回転電機の制御装置は、実施の形態7(図20)の構成を基本として、さらに制御手段4において、位置検出用電圧発生器14と加算器41との間に、位置検出用電圧変更器34が設けられている。
この位置検出用電圧変更器34は、二相・三相変換器10から出力される回転電機1を駆動するための基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*を入力し、この基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*に基づいて、位置検出用電圧発生器14から出力される位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの振幅の大きさを変更した変更位置検出用電圧Vuh2,Vvh2,Vwh2を出力するものである。そして、この位置検出用電圧変更器34から出力される変更位置検出用電圧Vuh2,Vvh2,Vwh2が、加算器41によって基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*に加算されるようになっている。
前述の実施の形態7(図20)に示した構成の場合、電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*が近接または同じ値になると、直流母線電流がどの相の回転電機電流と同一になるかを判別することが極めて困難となり、電流の検出間隔が長くなり、また、電流検出誤差が発生する可能性がある。この不具合発生を解決するために、上記の実施の形態8では位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhがそれぞれ+Vh、−Vh、0の3つの値を持つようにして、直流母線電流より回転電機電流を演算できるようしたが、この実施の形態9では、実施の形態8の場合よりもさらにダイナミックに対応できるようにするため、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*の値に基づいて位置検出用電圧発生器14から出力される位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの振幅を変更するようにしたものである。以下、その動作原理について説明する。
図25は位置検出用電圧変更器34の動作の説明図であり、同図(a)は位置検出用電圧発生器14から出力される位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの出力波形、同図(b)は位置検出用電圧変更器34から出力される変更位置検出用電圧Vuh2,Vvh2,Vwh2の出力波形をそれぞれ示している。なお、図25(a)に示した位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhは、図12に示した位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの波形(周期Thv=6n・Tc、n=1))と同じであり、したがって、図12のK1〜K3と図25(a)のK1〜K3は互いに対応している。
位置検出用電圧発生器14から出力される図25(a)に示す位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを、位置検出用電圧変更器34を経由せずにそのまま基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*に重畳した場合には図25(c)に示す波形となるが、これは既に図21(a)に示した波形と同じである。
この図25(c)において、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*に位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを重畳して得られる電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*は、区間K1ではVup*とVwp*が近接するため、スイッチ区間T2の時間が短くなり直流母線電流がどの相の回転電機電流と同じになるかを判別することができなくなる。また、区間K2では、Vvp*とVwp*が近接するため、スイッチ区間T5の時間が短くなり、直流母線電流がどの相の回転電機電流と同じになるかを判別することができなくなる。
そこで、この実施の形態9では、位置検出用電圧変更器34が基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*に基づいて位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhのスイッチ区間T1,T2,…の時間を予め演算により求め、Vup*、Vvp*、Vwp*が互いに近接または同一の値となって、各スイッチ区間T1,T2,…の時間が短くなることにより、直流母線電流がどの相の回転電機電流と同一になるかが判別できなくなる状態(以下、判定不可状態という)の有無を求める。
なお、上記の判定不可状態とは、各スイッチ区間T1,T2,…の時間が回転電機電流演算手段30の演算時間より短くなった状態であり、各スイッチ区間T1,T2,…の時間は各電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*の値の差に比例するので、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*と位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhとの和(=電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*)より各スイッチ区間T1,T2,…の時間を求めることができる。
よって、位置検出用電圧変更器34は、演算により求めた各スイッチ区間T1,T2,…の時間が判定不可状態となった場合には、スイッチング周期Tcごとに、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの振幅値を判定不可状態にならないようにΔV分だけ変更して変更位置検出用電圧Vuh2,Vvh2,Vwh2を出力する。
そして、位置検出用電圧変更器34は、次のスイッチング周期で、前のスイッチング周期で変更したΔV分だけ元に戻すように、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの値を変更した変更位置検出用電圧Vuh2,Vvh2,Vwh2を出力する。このように位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの値を変更した場合の各相の電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*の変化を図25(d)に示す。なお、位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhを変更する値は、各スイッチ区間T1,T2,…の時間が、直流母線電流がどの相の回転電機電流と同一になるかを判断できる時間を確保できるように、すなわち、回転電機電流演算手段30の演算時間以上になるように、次の式(15)より演算して求める。
Figure 0005069306
例えば、図25(c)の場合、位置検出用電圧変更器34は、演算によりあらかじめスイッチ区間T1、T2の時間を求め、スイッチ区間T2が判定不可状態になるか否かを判断する。そして、スイッチ区間T2がそのままでは判定不可状態になると判断した場合には、判定不可状態にならないように、図25(d)の区間K1に示すように、W相の位置検出用電圧Vwhの値を式(15)に基づいて次の式(16)のΔV分だけ下げる。
Figure 0005069306
そして、次のスイッチング周期の区間K2では、W相の位置検出用電圧Vwhの値をΔV分だけ上げる。図25(c)より区間K2ではVvp*、Vwp*が近接して判定不可状態となるので、区間K1で変更したΔV分だけ区間K2でW相の位置検出用電圧Vwhを上げる。これにより、図25(d)の区間K2においても判定不可状態になるのを回避できる。
なお、図25(d)に示した例では、区間K1、区間K2においてW相の位置検出用電圧VwhをΔVだけ変更しているが、W相の位置検出用電圧Vwhは変更せず、U相の位置検出用電圧VuhをΔVだけ変更したり、あるいはW相の位置検出用電圧VwhとU相の位置検出用電圧Vuhとが互いに離れるように値を変更(例えばΔV/2ずつ引き離すなど)してもよく、同様の効果が得られる。ただし、この場合は区間K2ではVvp*、Vwp*が近接したままの場合があるため、新たにV相またはW相の位置検出用電圧Vvh、Vwhを変更する必要がある。
以上のように、この実施の形態9では、位置検出用電圧発生器14と加算器41との間に位置検出用電圧変更器34を設け、この位置検出用電圧変更器34によって基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*の値に基づいて各相の電圧指令Vup*、Vvp*、Vwp*の差を予測し、予測した各相の差より判定不可状態の有無を求め、判定不可状態が発生する恐れが生じるときには位置検出用電圧発生器14から出力される位置検出用電圧Vuh,Vvh,Vwhの振幅を変更するようにしたので、回転電機1の駆動性能を劣化させることなく、直流母線電流より回転電機電流を演算することができ、実施の形態8の場合よりもさらにダイナミックに対応することができる。また、基本波電圧Vu*、Vv*、Vw*は何ら変化させずに位置検出用電圧Vuh、Vvh、Vwhの振幅のみを変化させるので、直流母線電流Idcより回転電機電流を演算することができる。
産業上の利用分野
この発明は、誘導機や同期機等の回転電機の制御装置に適用することができ、回転位置センサを用いることなく回転子位置情報を得て回転制御を行える。

Claims (10)

  1. 回転電機の回転制御を行うものであって、上記回転電機に流れる回転電機電流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段より検出した回転電機電流に含まれる位置検出用電圧の周波数成分に基づいて回転子位置を推定する位置推定手段と、この位置推定手段で推定された回転子位置に基づいて電圧指令を出力する制御手段と、この制御手段からの上記電圧指令およびパルス幅変調制御に用いるスイッチング周期に基づいてパルス幅変調されたロジック信号を出力するパルス幅変調手段と、このパルス幅変調手段から出力されるロジック信号に基づいて上記回転電機に対して電圧を印加する電圧印加手段とを備え、
    上記制御手段が出力する上記電圧指令は、上記回転電機の駆動用の基本波電圧に対して、上記スイッチング周期のm倍(mは3以上の整数)と等しい周期で、かつ各相間で位相の異なる上記位置検出用電圧が重畳されていること、を特徴とする回転電機の制御装置。
  2. 上記制御手段は、上記位置検出用電圧を発生する位置検出用電圧発生器と、この位置検出用電圧発生器から出力される位置検出用電圧を上記基本波電圧に重畳して上記パルス幅変調手段に電圧指令として出力する加算器と、を含むことを特徴とする請求項1記載の回転電機の制御装置。
  3. 上記電流検出手段に代えて、上記電圧印加手段とこの電圧印加手段に直流電力を供給する直流電圧源との間を流れる母線電流を検出する母線電流検出手段と、この母線電流検出手段で検出された母線電流ならびに上記ロジック信号および上記電圧指令の両方またはいずれか一方に基づいて上記回転電機に流れる上記回転電機電流を演算する回転電機電流演算手段と、を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機の制御装置。
  4. 上記位置検出用電圧発生器から発生される上記位置検出用電圧は、上記スイッチング周期の期間中に少なくとも3つの振幅を有することを特徴とする請求項3記載の回転電機の制御装置。
  5. 上記制御手段は、上記基本波電圧に応じて上記位置検出用電圧発生器で発生される位置検出用電圧の振幅を変化させた変更位置検出用電圧を発生して上記加算器に出力する位置検出用電圧変更器を備えることを特徴とする請求項3記載の回転電機の制御装置。
  6. 上記位置検出用電圧発生器が出力する上記位置検出用電圧の周期は、上記スイッチング周期の6n倍(nは自然数)に設定されていることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  7. 上記位置推定手段は、上記回転電機電流の中から、上記基本波電圧に上記位置検出用電圧または上記変更位置検出用電圧を重畳することにより生じた位置検出用交流電流を抽出し、この抽出された位置検出用交流電流に基づいて上記回転子位置を推定するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  8. 上記位置推定手段は、上記回転電機に流れる三相の回転電機電流を三相二相変換する三相二相変換器と、この三相二相変換器の出力である二相電流から位置検出用交流電流を抽出するフーリエ変換器と、このフーリエ変換器で抽出された二相の位置検出用交流電流をそれぞれ二乗する乗算器と、各乗算器の出力に基づいて回転子位置を出力する位置演算器と、を含むことを特徴とする請求項7記載の回転電機の制御装置。
  9. 上記制御手段は、上記位置推定手段が推定する回転子位置に基づいて上記回転電機の回転速度を演算する速度演算器を有し、この速度演算器で演算される回転速度が予め設定された所定値以上になったときには上記位置検出用電圧発生器からの位置検出用電圧の発生を停止させるものであることを特徴とする請求項2ないし請求項8のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  10. 回転電機の回転制御を行うものであって、上記回転電機に流れる回転電機電流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段より検出した回転電機電流に含まれる位置検出用電圧の周波数成分に基づいて回転子位置を推定する位置推定手段と、この位置推定手段で推定された回転子位置に基づいて電圧指令を出力する制御手段と、この制御手段からの上記電圧指令およびパルス幅変調制御に用いるスイッチング周期に基づいてパルス幅変調されたロジック信号を出力するパルス幅変調手段と、このパルス幅変調手段から出力されるロジック信号に基づいて上記回転電機に対して電圧を印加する電圧印加手段とを備え、
    上記電圧印加手段が出力する電圧には、上記スイッチング周期のm倍(mは3以上の整数)と等しい周期で、かつ各相間で位相の異なる上記位置検出用電圧を含むことを特徴とする回転電機の制御装置。
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