JP5900600B2 - 電動機の磁極位置推定装置およびそれを用いた制御装置 - Google Patents

電動機の磁極位置推定装置およびそれを用いた制御装置 Download PDF

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    • H02P21/24Vector control not involving the use of rotor position or rotor speed sensors

Description

開示の実施形態は、電動機の磁極位置推定装置およびそれを用いた制御装置に関する。
従来、突極性を有する電動機の磁極位置を推定する磁極位置推定装置が知られており、かかる磁極位置推定装置として、高調波成分をPWM信号に重畳させることによって、電動機の磁極位置を推定するものが知られている。
例えば、特許文献1に記載の磁極位置推定装置では、PWM信号を得る際に、三相巻線の各相に、搬送波の連続する3周期分を1期間とし、1/3の期間(最初の搬送波1周期)で本来の指令値を3倍し、残りの2/3の期間(残り搬送波2周期)で高周波成分を重畳させて電動機の磁極位置を推定する。
特許第4670044号公報
しかしながら、特許文献1に記載の磁極位置推定装置では、電動機を駆動するための本来の指令値が搬送波の3周期毎でしか更新できない。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、電動機を駆動するための電圧指令の更新周期に影響を与えることなく磁極位置の推定を行うこができる磁極位置推定装置および電動機の制御装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る電動機の制御装置は、重畳成分生成部と、インバータ部と、電流検出部と、磁極位置推定部とを備える。前記重畳成分生成部は、電動機の固定子上に設定された座標系でのベクトルの向きが前回生成した重畳電圧指令に対して90度異なる重畳電圧指令を所定周期で生成する。前記インバータ部は、前記重畳電圧指令を重畳した駆動電圧指令に基づいた駆動電圧を前記電動機へ出力する。前記電流検出部は、前記電動機の各相に流れる電流を前記所定周期で検出して、電流検出値を出力する。前記磁極位置推定部は、前記電流検出値の変化量に基づき、前記電動機の磁極位置を検出する。
実施形態の一態様によれば、電動機を駆動するための電圧指令の更新周期に影響を与えることなく磁極位置の推定を行うことができる電動機の磁極位置推定装置およびそれを用いた制御装置を提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係る電動機の制御装置の構成を示す図である。 図2Aは、空間ベクトル変調法を説明するための図である。 図2Bは、空間ベクトル変調法を説明するための図である。 図3は、αβ軸座標系における電圧ベクトルとφとの関係の一例を示す図である。 図4は、パイロット電圧の時間周期における変化を示す図である。 図5は、重畳成分生成部のパイロット電圧生成処理を示すフローチャートである。 図6は、重畳成分生成部から出力されるパイロット電圧のαβ軸成分の変化を示す図である。 図7は、磁極位置推定部の構成を示す図である。 図8は、磁極位置推定部の磁極位置推定処理を示すフローチャートである。 図9は、パイロット電圧と搬送波との関係を示す図である。 図10は、第2の実施形態に係る制御装置の構成を示す図である。 図11は、第2の実施形態に係る電圧ベクトルとφとの関係の一例を示す図である。 図12は、第2の実施形態に係るパイロット電圧の時間周期における変化を示す図である。 図13は、第2の実施形態に係るパイロット電圧のαβ軸成分の変化を示す図である。 図14は、第2の実施形態に係る重畳成分生成部のパイロット電圧生成処理を示すフローチャートである。 図15は、第2の実施形態に係る磁極位置推定部の構成を示す図である。 図16は、第2の実施形態に係る磁極位置推定部の磁極位置推定処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本願の開示する電動機の磁極位置推定装置およびそれを用いた制御装置の実施形態を詳細に説明する。なお、電動機の制御装置は、磁極位置推定装置を含み、以下、電動機の制御装置を単に「制御装置」と記載する。また、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る制御装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る制御装置の構成を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る制御装置1は、インバータ部10と、電流検出部20と、制御部30とを備える。かかる制御装置1は、直流電源2と電動機3との間に接続され、直流電源2から供給される直流電圧Vdcをインバータ部10によって交流電圧へ変換して電動機3へ出力することによって電動機3を動作させる。
電動機3は、突極性を有する電動機であり、電機子巻線を有する固定子3aと、複数の永久磁石を回転子コアに埋め込んで周方向に配置した回転子3bとを含む。かかる電動機3としては、例えば、埋め込み型永久磁石同期電動機(Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)などがある。
インバータ部10は、スイッチング素子Q1〜Q6と、ダイオードD1〜D6と、平滑コンデンサC1とを備える。スイッチング素子Q1〜Q6は三相ブリッジ接続され、スイッチング素子Q1〜Q6毎にそれぞれダイオードD1〜D6が逆並列に接続される。
かかるインバータ部10は、制御部30から出力される駆動信号S1〜S6に基づいてスイッチング素子Q1〜Q6が制御され、駆動信号S1〜S6に応じた電圧(以下、駆動電圧と記載する)を電動機3へ出力する。なお、スイッチング素子Q1〜Q6として、例えば、IGBTやMOSFETなどの半導体素子が用いられる。
電流検出部20は、インバータ部10と電動機3との間のU相、V相およびW相の各相に流れる電流を検出し、その検出結果として電流検出値I、I、Iを出力する。電流検出値Iは、U相電流の瞬時値であり、電流検出値Iは、V相電流の瞬時値であり、電流検出値Iは、W相電流の瞬時値である。なお、電流検出部20として、例えば、磁電変換素子であるホール素子を利用した電流センサを用いることができる。
制御部30は、3相/2相座標変換部31と、回転座標変換部32と、電流指令出力部33と、電流制御部34と、カウンタ部35と、重畳成分生成部36と、加算部37、38と、駆動信号生成部39と、磁極位置推定部40とを備える。制御部30は、磁極位置推定装置としての機能を備え、電動機3における回転子3bの磁極位置θ(以下、電動機3の磁極位置θと記載する場合がある)を推定することができる。
3相/2相座標変換部31は、電流検出値I、I、Iを固定座標上の直交した2軸のαβ軸成分へ変換して、α軸方向の電流検出値Iαとβ軸方向の電流検出値Iβとをベクトル成分とするαβ軸座標系の電流ベクトルを求める。αβ軸座標系は、電動機3の固定子3a上に設定される直交座標系であり、固定子座標系とも呼ばれる。なお、電流検出部20に、3相/2相座標変換部31を設けるようにしてもよい。
回転座標変換部32は、電動機3の磁極位置θに基づき、3相/2相座標変換部31から出力されるαβ軸座標系の成分を座標変換する。これにより、回転座標変換部32は、回転子3bに対応して回転するdq軸回転座標系のq軸成分およびd軸成分であるq軸電流検出値Iおよびd軸電流検出値Iを求め、電流制御部34へ出力する。なお、電動機3の磁極位置θは、αβ軸座標系からみた磁極位置である。
電流指令出力部33は、外部から入力されるトルク指令T*に基づき、q軸電流指令I *と、d軸電流指令I *とを生成し、電流制御部34へ出力する。q軸電流指令I *はq軸成分の電流指令であり、d軸電流指令I *は、d軸成分の電流指令である。
電流制御部34は、q軸電流指令I *、d軸電流指令I *、q軸電流検出値I、d軸電流検出値Iおよび電動機3の磁極位置θに基づき、αβ軸座標系のα軸指令成分Vα *およびβ軸指令成分Vβ *を駆動電圧として生成して出力する。
具体的には、電流制御部34は、q軸電流指令I *とq軸電流検出値Iとの偏差を零とするようにq軸電圧指令V *を調整し、d軸電流指令I *とd軸電流検出値Iとの偏差を零とするようにd軸電圧指令V *を調整する。さらに、電流制御部34は、電動機3の磁極位置θに基づき、q軸電圧指令V *およびd軸電圧指令V *をαβ軸座標系の成分へ変換して、駆動電圧指令であるα軸指令成分Vα *およびβ軸指令成分Vβ *を生成する。
カウンタ部35は、後述する時間周期Tを4周期分として、内部のカウント値CNTをカウントアップまたはリセットし、0〜3のカウント値CNTを生成する。具体的には、カウンタ部35は、時刻t=nT(n=0、1、2、3、・・・)の場合にCNT=0とし、時刻t=T/4+nTの場合にCNT=1とし、時刻t=T/2+nTの場合にCNT=2とし、時刻t=3T/4+nTの場合にCNT=3とする。カウンタ部35は、生成したカウント値CNTを重畳成分生成部36および磁極位置推定部40へ出力する。
重畳成分生成部36は、α軸指令成分Vα *およびβ軸指令成分Vβ *へ重畳するための重畳電圧指令として電圧ベクトルV(以下、パイロット電圧Vと記載することもある)を生成する。具体的には、重畳成分生成部36は、所定周期毎に、αβ軸座標系でのベクトルの向きが前回生成したパイロット電圧Vに対して90度異なるパイロット電圧Vを生成する。かかるパイロット電圧Vは、α軸成分であるα軸指令成分Vαhと、β軸成分であるβ軸指令成分Vβhとによって構成される。
加算部37は、電流制御部34から入力されるα軸指令成分Vα *と重畳成分生成部36から入力されるα軸指令成分Vαhとを加算して生成したα軸指令成分Vα1 *を駆動信号生成部39へ出力する。また、加算部38は、電流制御部34から入力されるβ軸指令成分Vβ *と重畳成分生成部36から入力されるβ軸指令成分Vβhとを加算して生成したβ軸指令成分Vβ1 *を駆動信号生成部39へ出力する。
駆動信号生成部39は、加算部37、38から出力されるα軸指令成分Vα1 *およびβ軸指令成分Vβ1 *に基づき、空間ベクトル変調法を用いてインバータ部10を駆動する駆動信号S1〜S6を生成する。
図2Aおよび図2Bは、空間ベクトル変調法を説明するための図であって、これらの図では、任意に設定した時間周期Tが2Tで表されている。図2Aには、空間ベクトル変調における電圧ベクトルV〜Vが示されており、この図に示される例では、α軸指令成分Vα1 *およびβ軸指令成分Vβ1 *によって規定される電圧指令ベクトルVs*が2つの隣接する電圧ベクトルV、Vを用いて形成される。
電圧ベクトルV(100)は、インバータ部10においてU相の上側スイッチング素子Q1をONにし、U相の下側スイッチング素子Q4をOFFにし、V相およびW相の上側スイッチング素子Q2、Q3をOFFにし、V相およびW相の下側スイッチング素子Q5、Q6をONにする。一方、電圧ベクトルV(110)は、U相およびV相の上側スイッチング素子Q1、Q2をONにし、U相およびV相の下側スイッチング素子Q4、Q5をOFFとし、W相の上側スイッチング素子Q3をOFFにし、W相の下側スイッチング素子Q6をONにする。
時間周期Tにおける各相のスイッチング状態は図2Bに示すようになる。図2Bに示すON時間t、tは下記式(1)、(2)により算出される。なお、下記式(1)、(2)において、θは電圧ベクトルVから電圧指令ベクトルVs*までの位相角、|V *|は電圧指令ベクトルVs*の振幅、Vmaxはインバータ部10の出力最大電圧である。
Figure 0005900600
駆動信号生成部39において、電圧指令ベクトルVs*の更新は、任意に設定した時間周期Tの半周期T毎に行われ、OFF時間t、tは、半周期TからON時間t、tを引いた残りの時間を分割して設定される。その他の象限も同様に、電圧指令ベクトルVs*が設定される。
磁極位置推定部40は、3相/2相座標変換部31から入力される電流検出値Iα、Iβの変化量に基づき、電動機3の磁極位置θを推定し、かかる推定結果を回転座標変換部32および電流制御部34へ出力する。
制御装置1は、重畳成分生成部36が所定周期で生成する90度ずつ位相の異なるパイロット電圧Vと、電動機3の各相に流れる電流を用いて、電動機3を駆動するための駆動電圧指令の更新周期に影響を与えることなく、電動機3の磁極位置θを容易に推定できるようにしている。以下、磁極位置θの推定についてさらに具体的に説明する。
まず、突極性を有する電動機3に関し、αβ軸座標系における電流・電圧方程式は、下記式(3)のように表すことができる。なお、Vα、Vβは電動機3の電圧のαβ軸座標系における各成分を示す。Iα、Iβは電動機3に流れる電流のαβ軸座標系における各成分を示す。Rは電動機3の電機子抵抗を、Lおよびlは電動機3の電機子反作用のインダクタンスを示す。また、Keは電動機3の誘起電圧定数を、ωrは磁極回転速度を示す。
Figure 0005900600
ここで、インバータ部10の出力電圧として、駆動電圧指令であるq軸電圧指令Vq*およびd軸電圧指令Vd*に基づく駆動電圧に、パイロット電圧Vが含まれるようにすることを考える。例えば、図3に示すように、αβ軸座標系において、電圧ベクトルVh0を重畳し、一定時間後に電圧ベクトルVh1を重畳する。図3は、αβ軸座標系における電圧ベクトルVh0、Vh1とφとの関係の一例を示す図である。
電圧ベクトルVh0は、α軸の正の向きに位相差φ[deg]で、かつ、振幅Vinj1(>0)のベクトルであり、下記式(4)に示すように表される。また、電圧ベクトルVh1は、α軸の正の向きに位相差φ+90[deg]で、かつ、振幅Vinj1(>0)のベクトルであり、下記式(5)に示すように表される。
Figure 0005900600
重畳する2つの電圧ベクトル間の時間間隔が、駆動電圧周期に比べて十分に短い場合、上記式(3)において駆動電圧周波数の成分を取り除いた電流・電圧方程式は、下記式(6)のように近似できる。
Figure 0005900600
さらに、電動機3の回転数が低速または中速の場合、電動機3の誘起電圧を無視することができ、上記式(6)は下記式(7)のように近似できる。
Figure 0005900600
上記式(7)は、電流に関して下記式(8)に示すように書き直すことができる。
Figure 0005900600
ここで、上記式(4)で示される電圧ベクトルVh0の重畳時刻を時刻th0とし、上記式(5)で示される電圧ベクトルVh1の重畳時刻を時刻th1とすると、時刻th0と時刻th1での電流・電圧方程式はそれぞれ下記式(9)、(10)に示すように表すことができる。
Figure 0005900600
さらに、上記式(9)、(10)から、下記式(11)の関係式を導くことができる。
Figure 0005900600
上記式(11)は、電動機3の磁極位置θに関して下記式(12)に示すように書き直すことができ、したがって、時刻th0と時刻th1での各相の電流変化を検出すれば電動機3の磁極位置θを推定することができる。
Figure 0005900600
ここで、φを0、90、180、270[deg]のいずれかに設定すると、電動機3の磁極位置θをより簡単な演算式で推定することができる。すなわち、上記式(12)は、φ=0[deg]の場合、下記式(13)のように、φ=90[deg]の場合、下記式(14)のように、φ=180[deg]の場合、下記式(15)のように、φ=270[deg]の場合、下記式(16)のようにそれぞれ表すことができる。
Figure 0005900600
したがって、電圧ベクトルVh0を、φ=0、90、180、270[deg]のいずれかの状態になるように重畳し、その後、電圧ベクトルVh1を重畳することによって、電動機3の磁極位置θをより簡単な演算式で推定できる。
また、時刻th1でα軸の正の向きに位相差φ+90[deg]の電圧ベクトルVh1を重畳する場合を説明したが、時刻th1でα軸の正の向きに位相差φ−90[deg]の電圧ベクトルVh1を重畳しても同様に、電動機3の磁極位置θをより簡単な演算式で推定できる。
このように、時刻th0においてφを0、90、180、270[deg]のいずれかの位相に電圧ベクトルVh0を重畳した後、時刻th1でφ+90[deg]またはφ−90[deg]の位相に電圧ベクトルVh1を重畳する。そして、時刻th0と時刻th1での各相の電流変化を検出し、例えば、上記式(13)〜(16)に基づいた演算を用いることで、電動機3の磁極位置θをより簡単に推定できる。
そこで、重畳成分生成部36は、下記式(17)に示すように、時間周期T=4Tのパイロット電圧Vを生成し、α軸指令成分Vα *およびβ軸指令成分Vβ *で規定される駆動電圧指令に重畳するようにしている。Tは、空間ベクトル変調を行う駆動信号生成部39の更新周期である。
Figure 0005900600
上記式(17)に示すように重畳成分生成部36から出力するパイロット電圧Vのα軸指令成分Vαhおよびβ軸指令成分Vβhを設定することで、図4に示すように、α軸およびβ軸で打ち消し合う方向にパイロット電圧Vを出力できる。図4は、パイロット電圧Vの時間周期Tにおける変化を示す図である。そのため、時間周期Tにおける平均電圧を0とすることができ、これにより、トルクリップルを低減することができる。
ここで、重畳成分生成部36の構成および動作について図5および図6を参照してさらに具体的に説明する。図5は、重畳成分生成部36から出力されるパイロット電圧Vのαβ軸成分であるVαh、Vβhの変化を示す図であり、図6は、重畳成分生成部36のパイロット電圧生成処理を示すフローチャートである。
図5に示すように、重畳成分生成部36は、カウント値CNTとして0、1、2、3の順に繰り返し出力するカウンタ部35のカウント値CNTに基づき、パイロット電圧Vのα軸成分およびβ軸成分であるα軸指令成分Vαhおよびβ軸指令成分Vβhを生成する。
具体的には、図6に示すように、重畳成分生成部36は、カウンタ部35のカウント値CNTを判定し(ステップS10)、カウント値CNT=0の場合、Vαh=+Vinj1およびVβh=0としたパイロット電圧Vを生成して、加算部37、38へ出力する(ステップS11)。カウント値CNT=1の場合、重畳成分生成部36は、Vαh=0およびVβh=+Vinj1としたパイロット電圧Vを生成して、加算部37、38へ出力する(ステップS12)。
また、カウント値CNT=2の場合、重畳成分生成部36は、Vαh=−Vinj1およびVβh=0としたパイロット電圧Vを生成して、加算部37、38へ出力する(ステップS13)。カウント値CNT=3の場合、重畳成分生成部36は、Vαh=0およびVβh=−Vinj1としたパイロット電圧Vを生成して、加算部37、38へ出力する(ステップS14)。
このように、重畳成分生成部36は、αβ軸座標系で、時間周期T毎に前回生成したパイロット電圧Vに対して90度の方向となるパイロット電圧Vを生成するようにしている。なお、重畳成分生成部36は、αβ軸座標系で、時間周期T毎に前回生成したパイロット電圧Vに対して−90度の方向となるパイロット電圧Vを生成することもできる。
磁極位置推定部40は、時刻t=nT(n=1、2、3、・・・)での磁極位置θ、時刻t=T/4+nTでの磁極位置θ、時刻t=T/2+nTでの磁極位置θ、時刻t=3T/4+nTでの磁極位置θを推定する。なお、磁極位置推定部40は、重畳成分生成部36によって生成されたパイロット電圧Vに応じた電流を検出することができるように、カウンタ部35のカウント値CNTが変化してから所定時間経過後に、カウント値CNTの判定処理を行う。
図7は、磁極位置推定部40の構成を示す図である。図7に示すように、磁極位置推定部40は、差分演算部50、51と、1サンプル遅延部52、53と、θ演算部54とを備え、T/4をサンプル周期として動作する。
差分演算部50は、3相/2相座標変換部31からα軸成分電流検出値Iαを取得し、かかる電流検出値Iαと1サンプル時間(=T/4)前に取得した電流検出値Iαとの差分値ΔIαを演算して出力する。また、差分演算部51は、3相/2相座標変換部31からβ軸成分電流検出値Iβを取得し、かかる電流検出値Iβと1サンプル時間前に取得した電流検出値Iβとの差分値ΔIβを演算して出力する。
1サンプル遅延部52は、差分演算部50から出力される差分値ΔIαを1サンプル時間分遅延させて、θ演算部54へ出力する。また、1サンプル遅延部53は、差分演算部51から出力される差分値ΔIβを1サンプル時間分遅延させて、θ演算部54へ出力する。
θ演算部54は、差分演算部50、51から出力される差分値ΔIα、ΔIβと、1サンプル遅延部52、53から出力される1サンプル時間前の差分値ΔIα、ΔIβとに基づいて、磁極位置θを推定する。
図8は、磁極位置推定部40の磁極位置推定処理を示すフローチャートである。以下において、ΔIαh2=Iαh2−Iαh1、ΔIβh2=Iβh2−Iβh1、ΔIαh1=Iαh1−Iαh0、ΔIβh1=Iβh1−Iβh0である。
図8に示すように、磁極位置推定部40は、カウンタ部35のカウント値CNTを判定する(ステップS20)。
カウント値CNT=0の場合、磁極位置推定部40は、下記式(18)に基づいて、磁極位置θを演算する(ステップS21)。下記式(18)は、上記式(13)において電流1階微分を電流差分で近似したものである。
Figure 0005900600
上記式(18)において、電流検出値Iαh2、Iαh1、Iαh0は、それぞれ時刻t=nT、−T/4+nT、−T/2+nTにおけるα軸成分の電流検出値である。また、電流検出値Iβh2、Iβh1、Iβh0は、それぞれ時刻t=nT、−T/4+nT、−T/2+nTにおけるβ軸成分の電流検出値である。
また、カウント値CNT=1の場合、磁極位置推定部40は、下記式(19)に基づいて、磁極位置θを演算する(ステップS22)。下記式(19)は、上記式(14)において電流1階微分を電流差分で近似したものである。
Figure 0005900600
なお、カウント値CNT=0の場合、電流検出値Iαh2、Iαh1、Iαh0は、それぞれ時刻t=T/4+nT、nT、−T/4+nTにおけるα軸成分の電流検出値である。また、電流検出値Iβh2、Iβh1、Iβh0は、それぞれ時刻t=T/4+nT、nT、−T/4+nTにおけるβ軸成分の電流検出値である。
また、カウント値CNT=2の場合、磁極位置推定部40は、下記式(20)に基づいて、磁極位置θを演算する(ステップS23)。下記式(20)は、上記式(15)において電流1階微分を電流差分で近似したものである。
Figure 0005900600
なお、カウント値CNT=2の場合、電流検出値Iαh2、Iαh1、Iαh0は、それぞれ時刻t=T/2+nT、T/4+nT、nTにおけるα軸成分の電流検出値である。また、電流検出値Iβh2、Iβh1、Iβh0は、それぞれ時刻t=T/2+nT、T/4+nT、nTにおけるβ軸成分の電流検出値である。
また、カウント値CNT=3の場合、磁極位置推定部40は、下記式(21)に基づいて、磁極位置θを演算する(ステップS24)。下記式(21)は、上記式(16)において電流1階微分を電流差分で近似したものである。
Figure 0005900600
なお、カウント値CNT=3の場合、電流検出値Iαh2、Iαh1、Iαh0は、それぞれ時刻t=3T/4+nT、T/2+nT、T/4+nTにおけるα軸成分の電流検出値である。また、電流検出値Iβh2、Iβh1、Iβh0は、それぞれ時刻t=3T/4+nT、T/2+nT、T/4+nTにおけるβ軸成分の電流検出値である。
以上のように、第1の実施形態に係る制御装置1では、重畳成分生成部36と、磁極位置推定部40とを備える。重畳成分生成部36は、αβ軸座標系のα軸またはβ軸に対して平行な方向のベクトルとしてパイロット電圧Vを生成し、かつ、ベクトルの向きが前回生成したパイロット電圧Vに対して90度異なるパイロット電圧Vを所定周期で生成する。
重畳成分生成部36で生成したパイロット電圧Vは重畳電圧指令として駆動電圧指令に重畳されてインバータ部10へ入力される。これにより、インバータ部10は、重畳電圧指令が重畳された駆動電圧指令に基づいて電動機3に対して駆動電圧を出力する。磁極位置推定部40は、電動機3の各相に流れる電流を所定周期で検出し、各相の電流変化量に基づき、電動機3の磁極位置θを推定する。
このように、制御装置1では、所望のパイロット電圧Vを所定周期毎に生成し、電動機3の各相の電流変化量に基づき、磁極位置θの推定を行うことができる。
したがって、第1の実施形態に係る制御装置1では、磁極位置θの推定を容易に行うことが可能となり、また、電動機3を駆動するための駆動電圧指令の更新周期に影響を与えることもない。しかも、パイロット電圧Vの重畳を開始してから時間周期Tの3/4の時間電動機3の磁極位置θを推定することができ、また、時間周期Tの1/4の時間で繰り返し、電動機3の磁極位置θを推定することができるため、磁極位置推定の応答性を向上させることができる。
上述においては、駆動信号生成部39において空間ベクトル変調法を用いてインバータ部10を駆動する駆動信号S1〜S6を生成する例を説明したが、駆動信号生成部39において搬送波比較変調法(PWM変調法)を用いて駆動信号S1〜S6を生成してもよい。
この場合、カウンタ部35は、時間周期Tを搬送波の時間周期Tの2倍の長さとし、時間周期Tを4周期分として、カウント値CNTを変更する。カウンタ部35がカウント値CNTを変更するタイミングは、図9に示すように、搬送波の山および谷である。図9は、駆動信号生成部39において搬送波比較変調法を用いて駆動信号S1〜S6を生成した場合のパイロット電圧V(α軸指令成分Vαhおよびβ軸指令成分Vβh)と搬送波との関係を示す図である。
重畳成分生成部36は、カウンタ部35からのカウント値CNTに基づき、α軸指令成分Vα *およびβ軸指令成分Vβ *へ重畳する時間周期T=2Tを4周期分とするパイロット電圧Vを生成する。カウント値CNTは、搬送波の山および谷で変更されることから、パイロット電圧Vのα軸指令成分Vαhおよびβ軸指令成分Vβhは、図5に示すフローチャートに従って搬送波の山および谷で変更される。
駆動信号生成部39は、加算部37、38から入力されるα軸指令成分Vα1 *およびβ軸指令成分Vβ1 *に基づき、出力電圧指令V *、V *、V *を求める。そして、駆動信号生成部39は、出力電圧指令V *、V *、V *と時間周期Tの搬送波とを比較してPWM信号である駆動信号S1〜S6を生成し、インバータ部10へ出力する。
磁極位置推定部40は、カウンタ部35から入力されるカウント値CNTに基づき、図8に示すフローチャートに従って時刻t=nT、T/4+nT、T/2+nT、3T/4+nTでのそれぞれの電動機3の磁極位置θを推定する。
このように、駆動信号生成部39において搬送波比較変調法を用いて駆動信号S1〜S6を生成した場合であっても、空間ベクトル変調法を用いて駆動信号S1〜S6を生成した場合と同様に、電動機3の磁極位置θを容易に推定することができる。
なお、上述においては、空間ベクトル変調法を用いた場合には、時間周期T=4Tとし、搬送波比較変調法を用いた場合には、時間周期T=2Tとしたが、時間周期Tの長さは、かかる例に限定されるものではない。例えば、空間ベクトル変調法を用いた場合に、時間周期T=4mT(mは2以上の整数)としたり、搬送波比較変調法を用いた場合には、時間周期T=2mT(mは2以上の整数)とすることができる。
また、上述においては、重畳成分生成部36は、正方向に位相差が90度ずつ異なるようにパイロット電圧Vを所定周期で生成するようにしたが、重畳成分生成部36によるパイロット電圧Vの生成方法はこれに限られない。例えば、重畳成分生成部36は、αβ軸座標系でのベクトルの向きが負方向に90度ずつの位相差をもつようにパイロット電圧Vを所定周期で生成するようにしてもよく、これによっても、トルクリップルを低減でき、また、電動機3の磁極位置θをより簡単な演算式で推定できる。
また、重畳成分生成部36は、位相差90度とするパイロット電圧Vの向きを、周期mT(mは自然数)毎に正方向と負方向とで逆転させるようにしてもよく、これによっても、トルクリップルを低減することができる。
また、重畳成分生成部36は、位相差を正方向と負方向で交互に異なるようにパイロット電圧Vを生成することもできる。なお、この場合、トルクリップルの低減効果は少ないが、磁極位置推定部40における磁極位置θの推定を、上記演算式に基づいて行うことができるため、磁極位置θの推定を容易に行うことができる。
また、第1の実施形態に係る制御装置1では、電動機3の回転数が低速または中速の場合、電動機3の誘起電圧を無視することができることから、上記式(6)に近似する上記式(7)を用いている。しかし、電動機3の回転数が高速な場合であっても、磁極位置推定部40において、電動機3の誘起電圧成分を除去するフィルタを設けることによって、同様に磁極位置θの推定を行うことができる。
また、上述においては、カウンタ部35からカウント値CNTを重畳成分生成部36および磁極位置推定部40へ出力するようにしたが、重畳成分生成部36および磁極位置推定部40にそれぞれカウント値CNTを生成するカウンタを設けてもよい。
また、上述においては、インバータ部10の一例として2レベルインバータの構成(図1)を説明したが、インバータ部10として3レベルインバータなどのマルチレベルインバータやマトリクスコンバータを用いることもでき、また、その他種々の変更が可能である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る制御装置について説明する。第2の実施形態に係る制御装置は、第1の実施形態に係る制御装置1に対し、重畳成分生成部によるパイロット電圧Vの生成方法と、磁極位置推定部による磁極位置θの推定方法とが異なる。
図10は、第2の実施形態に係る制御装置の構成を示す図である。なお、図10においては、重複説明を避けるため、第1の実施形態に係る制御装置1と異なる制御部30Aの構成のみを示しており、その他の構成は省略している。また、第1の実施形態と同様の構成については同一符号を付し、適宜重複説明を省略するものとする。
図10に示すように、第2の実施形態に係る制御装置1Aは、3相/2相座標変換部31と、回転座標変換部32と、電流指令出力部33と、電流制御部34と、カウンタ部35と、重畳成分生成部36Aと、加算部37、38と、駆動信号生成部39と、磁極位置推定部40Aとを備える。制御装置1Aは、重畳成分生成部36Aおよび磁極位置推定部40Aを除き、第1の実施形態に係る制御装置1と同様の構成である。
上述したように、突極性を有する電動機3において、電動機3の固定子3a上に設定されるαβ軸座標系における電流・電圧方程式は、上記式(3)のように表すことができる。さらに、重畳する2つの電圧ベクトル間の時間間隔が、駆動電圧周期に比べて十分に短い場合、駆動電圧周波数の成分を取り除いた上記式(3)の電流・電圧方程式は、下記式(22)のように近似できる。この式(22)は、上記式(6)と同一である。
Figure 0005900600
上記式(22)を時間微分すると、下記式(23)を得ることができる。
Figure 0005900600
電動機3における回転加速度が、上記式(23)の右辺第1項に比べて十分小さいと仮定すると、上記式(23)は、下記式(24)のように近似できる。
Figure 0005900600
上記式(24)は、電流に関して下記式(25)に示すように書き直すことができる。
Figure 0005900600
ここで、インバータ部10の出力電圧として、駆動電圧指令であるq軸電圧指令Vq*およびd軸電圧指令Vd*に基づく駆動電圧に、パイロット電圧Vhが含まれるようにすることを考える。例えば、図11に示すように、αβ軸座標系において、電圧ベクトルVh0、Vh1、h2をこの順に一定周期で重畳する。図11は、αβ軸座標系における電圧ベクトルVh0、Vh1、Vh2とφとの関係の一例を示す図である。
電圧ベクトルVh0は、α軸の正の向きから位相差φ[deg]のベクトル、電圧ベクトルVh1はα軸の正の向きから位相差φ+90[deg]のベクトル、電圧ベクトルVh2は、α軸の正の向きから位相差φ+180[deg]のベクトルである。また、電圧ベクトルVh0、Vh1、Vh2は、振幅Vinj2(>0)のベクトルである。
電圧ベクトルVh0と電圧ベクトルVh1の差分ベクトルΔVh0(=Vh0―Vh1)は、下記式(26)に示すように表され、電圧ベクトルVh1と電圧ベクトルVh2の差分ベクトルΔVh1(=Vh1―Vh2)は、下記式(27)に示すように表される。
Figure 0005900600
電圧ベクトルVh0の重畳時刻を時刻th0とし、電圧ベクトルVh1の重畳時刻を時刻th1=th0+Δtとし、電圧ベクトルVh0の重畳時刻を時刻th2=th0+2Δtとする。また、電圧微分ベクトルを、差分ベクトルで近似する。この場合、上記式(26)、(27)に示す差分ベクトルから、時刻th1と時刻th2での電流・電圧方程式はそれぞれ下記式(28)、(29)に示すように表すことができる。
Figure 0005900600
さらに、上記式(28)、(29)から、下記式(30)の関係式を導くことができる。
Figure 0005900600
上記式(30)は、電動機3の磁極位置θに関して下記式(31)に示すように書き直すことができる。したがって、時刻th1と時刻th2での各相の電流変化を検出すれば電動機3の磁極位置θを推定することができる。
Figure 0005900600
ここで、φを45、135、225、315[deg]のいずれかに設定すると、後述するように、電動機3の磁極位置θをより簡単な演算式で推定することができる。すなわち、上記式(31)は、φ=45[deg]の場合、下記式(32)のように、φ=135[deg]の場合、は下記式(33)のように、φ=225[deg]の場合、下記式(34)のように、φ=315[deg]の場合、下記式(35)のように、それぞれ表すことができる。
Figure 0005900600
したがって、電圧ベクトルVh0を、φ=45、135、225、315[deg]のいずれかの状態になるように重畳し、一定期間後、電圧ベクトルVh0に対し90[deg]の位相差とした電圧ベクトルVh1を重畳する。さらに一定期間後、電圧ベクトルVh1に対し90[deg]の位相差とした電圧ベクトルVh2を重畳する。これにより、電動機3の磁極位置θをより簡単な演算式で推定できる。
また、時刻th1でα軸の正の向きから位相差φ+90[deg]の電圧ベクトルVh1を重畳し、時刻th2でα軸の正の向きから位相差φ+180[deg]の電圧ベクトルVh1を重畳した場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、時刻th1でα軸の正の向きから位相差φ−90[deg]の電圧ベクトルVh1を重畳し、時刻th2でα軸の正の向きから位相差φ−180[deg]の電圧ベクトルVh1を重畳しても同様に、電動機3の磁極位置θを簡単な演算式で推定できる。
このように、時刻th0においてφを0、90、180、270[deg]のいずれかに設定して電圧ベクトルVh0を重畳した後、時刻th1でφ+90[deg](またはφ−90[deg])として電圧ベクトルVh1を重畳する。さらに、時刻th2でφ+180[deg](またはφ−180[deg])として電圧ベクトルVh2を重畳する。そして、時刻th0と時刻th1での各相の電流変化と、時刻th1と時刻th2での各相の電流変化とから2階差分値を検出し、上記式(32)〜(35)などの簡単な演算式に基づいた演算によって、電動機3の磁極位置θを推定できる。
そこで、重畳成分生成部36Aは、下記式(36)に示すように、時間周期T=4Tのパイロット電圧Vを生成し、α軸指令成分Vα *およびβ軸指令成分Vβ *で規定される駆動電圧指令に重畳するようにしている。Tは、空間ベクトル変調を行う駆動信号生成部39の更新周期である。
Figure 0005900600
上記式(36)に示すように重畳成分生成部36Aから出力するパイロット電圧Vを設定することで、図12に示すように、α軸およびβ軸で打ち消し合う方向にパイロット電圧Vを出力できる。図12は、パイロット電圧Vの時間周期Tにおける変化を示す図である。そのため、時間周期Tにおける平均電圧を0とすることができ、これにより、トルクリップルを低減することができる。
重畳成分生成部36Aの構成および動作について図13および図14を参照してさらに具体的に説明する。図13は、重畳成分生成部36Aから出力されるパイロット電圧Vのαβ軸成分であるVαh、Vβhの変化を示す図であり、図14は、重畳成分生成部36Aのパイロット電圧生成処理を示すフローチャートである。
図13に示すように、重畳成分生成部36Aは、カウント値CNTとして0、1、2、3の順に繰り返し出力するカウンタ部35のカウント値CNTに基づき、パイロット電圧Vのα軸成分およびβ軸成分であるα軸指令成分Vαhおよびβ軸指令成分Vβhを生成する。
具体的には、図14に示すように、重畳成分生成部36Aは、カウンタ部35のカウント値CNTを判定し(ステップS30)、カウント値CNT=0の場合、Vαh=+Vinj2およびVβh=+Vinj2としたパイロット電圧Vを生成して、加算部37、38へ出力する(ステップS31)。カウント値CNT=1の場合、重畳成分生成部36Aは、Vαh=−Vinj2およびVβh=+Vinj2としたパイロット電圧Vを生成して、加算部37、38へ出力する(ステップS32)。
また、カウント値CNT=2の場合、重畳成分生成部36Aは、Vαh=−Vinj2およびVβh=−Vinj2としたパイロット電圧Vを生成して、加算部37、38へ出力する(ステップS33)。カウント値CNT=3の場合、重畳成分生成部36Aは、Vαh=+Vinj2およびVβh=−Vinj2としたパイロット電圧Vを生成して、加算部37、38へ出力する(ステップS34)。
このように、重畳成分生成部36は、αβ軸座標系で、時間周期T毎に前回生成したパイロット電圧Vに対して90度の方向となるパイロット電圧Vを繰り返し生成するようにしている。なお、重畳成分生成部36Aは、αβ軸座標系で、時間周期T毎に前回生成したパイロット電圧Vに対して−90度の方向となるパイロット電圧Vを繰り返し生成することもできる。
磁極位置推定部40Aは、時刻t=nT(n=1、2、3、・・・)での磁極位置θ、時刻t=T/4+nTでの磁極位置θ、時刻t=T/2+nTでの磁極位置θ、時刻t=3T/4+nTでの磁極位置θを推定する。
図15は、磁極位置推定部40Aの構成を示す図である。図15に示すように、磁極位置推定部40Aは、差分演算部60〜63と、1サンプル遅延部64、65と、θ演算部66とを備え、T/4をサンプル周期として動作する。
差分演算部60は、3相/2相座標変換部31からα軸成分の電流検出値Iαを取得し、かかる電流検出値Iαと1サンプル時間(=T/4)前に取得した電流検出値Iαとの差分値ΔIαを演算して出力する。また、差分演算部61は、3相/2相座標変換部31からβ軸成分の電流検出値Iβを取得し、かかる電流検出値Iβと時間T/4前に取得した電流検出値Iβとの差分値ΔIβを演算して出力する。
差分演算部62は、差分演算部60から差分値ΔIαを取得し、かかる差分値ΔIαと1サンプル時間前に取得した差分値ΔIαとの2階差分値Δαを演算して出力する。また、差分演算部63は、差分演算部61から差分値ΔIβを取得し、かかる差分値ΔIβと1サンプル時間前に取得した差分値ΔIβとの2階差分値Δβを演算して出力する。
1サンプル遅延部64は、差分演算部62から出力される2階差分値Δαを1サンプル時間分遅延させて、θ演算部66へ出力する。また、1サンプル遅延部65は差分演算部63から出力される2階差分値Δβを1サンプル時間分遅延させて、θ演算部66へ出力する。
θ演算部66は、差分演算部62、63から出力される2階差分値Δα、Δβと、1サンプル遅延部64、65から出力される1サンプル時間前の2階差分値Δα、Δβとに基づいて、磁極位置θを推定する。
図16は、磁極位置推定部40Aの磁極位置推定処理を示すフローチャートである。なお、以下において、Δαh2=ΔIαh2−ΔIαh1、Δβh2=ΔIβh2−ΔIβh1、Δαh1=ΔIαh1−ΔIαh0、Δβh1=ΔIβh1−ΔIβh0である。また、ΔIαh2=Iαh2−Iαh1、ΔIβh2=Iβh2−Iβh1、ΔIαh1=Iαh1−Iαh0、ΔIβh1=Iβh1−Iβh0、ΔIαh0=Iαh0−Iαh−1、ΔIβh0=Iβh0−Iβh−1である。
図16に示すように、磁極位置推定部40Aは、カウンタ部35のカウント値CNTを判定する(ステップS40)。
カウント値CNT=0の場合、磁極位置推定部40Aは、下記式(37)に基づいて、電動機3の磁極位置θを推定する(ステップS41)。下記式(37)は、上記式(32)において電流2階微分を電流差分で近似したものである。
Figure 0005900600
なお、カウント値CNT=0の場合、電流検出値Iαh2、Iαh1、Iαh0、Iαh−1は、それぞれ時刻t=nT、−T/4+nT、−T/2+nT、−3T/4+nTにおけるα軸成分の電流検出値である。また、電流検出値Iβh2、Iβh1、Iβh0、Iβh−1は、それぞれ時刻t=nT、−T/4+nT、−T/2+nT、−3T/4+nTにおけるβ軸成分の電流検出値である。
また、カウント値CNT=1の場合、磁極位置推定部40Aは、下記式(38)に基づいて、電動機3の磁極位置θを推定する(ステップS42)。なお、下記式(38)は、上記式(33)において電流2階微分を電流差分で近似したものである。
Figure 0005900600
なお、カウント値CNT=1の場合、電流検出値Iαh2、Iαh1、Iαh0、Iαh−1は、それぞれ時刻t=T/4+nT、nT、−T/4+nT、−T/2+nTにおけるα軸成分の電流検出値である。また、電流検出値Iβh2、Iβh1、Iβh0、Iβh−1は、それぞれ時刻t=T/4+nT、nT、−T/4+nT、−T/2+nTにおけるβ軸成分の電流検出値である。
また、カウント値CNT=2の場合、磁極位置推定部40Aは、下記式(39)に基づいて、電動機3の磁極位置θを推定する(ステップS43)。なお、下記式(39)は、上記式(34)において電流2階微分を電流差分で近似したものである。
Figure 0005900600
なお、カウント値CNT=2の場合、電流検出値Iαh2、Iαh1、Iαh0、Iαh−1は、それぞれ時刻t=T/2+nT、T/4+nT、nT、−T/4+nTにおけるα軸成分の電流検出値である。また、電流検出値Iβh2、Iβh1、Iβh0、Iβh−1は、それぞれ時刻t=T/2+nT、T/4+nT、nT、−T/4+nTにおけるβ軸成分の電流検出値である。
また、カウント値CNT=3の場合、磁極位置推定部40Aは、下記式(40)に基づいて、電動機3の磁極位置θを推定する(ステップS44)。なお、下記式(40)は、上記式(35)において電流2階微分を電流差分で近似したものである。
Figure 0005900600
なお、カウント値CNT=3の場合、電流検出値Iαh2、Iαh1、Iαh0、Iαh−1は、それぞれ時刻t=3T/4+nT、T/2+nT、T/4+nT、nTにおけるα軸成分の電流検出値である。また、電流検出値Iβh2、Iβh1、Iβh0、Iβh−1は、それぞれ時刻t=3T/4+nT、T/2+nT、T/4+nT、nTにおけるβ軸成分の電流検出値である。
ステップS41〜S44において、磁極位置推定部40Aは、差分演算部62、63から出力される差分値Δα、ΔβをΔαh1、Δβh1とし、1サンプル遅延部64、65から出力される1サンプル時間前の差分値Δα、ΔβをΔαh2、Δβh2として、上記式(37)〜(40)の演算を行うことで、電動機3の磁極位置θを推定する。
以上のように、第2の実施形態に係る制御装置1Aでは、重畳成分生成部36Aと、磁極位置推定部40Aとを備える。重畳成分生成部36Aは、αβ軸座標系のα軸またはβ軸に対して45度の位相差をもつベクトルとしてパイロット電圧Vを生成し、かつ、ベクトルの向きが前回生成したパイロット電圧Vに対して90度異なるパイロット電圧Vを所定周期で生成する。
したがって、磁極位置推定部40Aにおける磁極位置θの推定を、簡易な演算式に基づいて行うことができ、電動機3を駆動するための駆動電圧指令の更新周期に影響を与えることもない。しかも、パイロット電圧Vの重畳を開始してから時間周期Tで電動機3の磁極位置θを推定でき、さらに、時間周期Tの1/4の時間で繰り返し、電動機3の磁極位置θを推定することができるため、磁極位置推定の応答性を向上させることができる。
上述においては、駆動信号生成部39において空間ベクトル変調法を用いてインバータ部10を駆動する駆動信号S1〜S6を生成する例を説明したが、第1の実施形態の欄において説明した例と同様の方法で、搬送波比較変調法を用いることもできる。この場合、カウンタ部35は、時間周期Tを搬送波の時間周期Tの2倍の長さとし、時間周期Tを4周期分として、カウント値CNTを変更する。カウンタ部35がカウント値CNTを変更するタイミングは、搬送波の山および谷である。
また、第1の実施形態の欄において説明したその他の種々の変形についても、同様に、上述した第2の実施形態に係る制御装置1Aに適用することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1、1A 電動機の制御装置
2 直流電源
3 電動機
3a 電動機の固定子
10 インバータ部
20 電流検出部
30、30A 制御部
31 3相/2相座標変換部31(電流検出部)
36、36A 重畳成分生成部
39 駆動信号生成部
40、40A 磁極位置推定部
50、51、60〜63 差分演算部(電流差分演算部)
54、66 θ演算部(磁極位置演算部)

Claims (10)

  1. 電動機の固定子上に設定された直交座標系でのベクトルの向きが前回生成した重畳電圧指令に対して90度異なる重畳電圧指令を所定周期で生成する重畳成分生成部と、
    前記重畳電圧指令を重畳した駆動電圧指令に基づいた駆動電圧を前記電動機へ出力するインバータ部と、
    前記電動機の各相に流れる電流を前記所定周期で検出して、電流検出値を出力する電流検出部と、
    前記電流検出値の変化量に基づき、前記電動機の磁極位置を検出する磁極位置推定部と
    を備える電動機の制御装置。
  2. 前記重畳成分生成部は、
    前記前回生成した重畳電圧指令に対して前記直交座標系でのベクトルの向きが正方向または逆方向に90度ずつ異なるように前記重畳電圧指令を繰り返し生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動機の制御装置。
  3. 前記直交座標系の2軸をα軸およびβ軸とした直交座標軸とし、
    前記重畳電圧指令のベクトルの向きは、前記α軸または前記β軸に対して平行である
    ことを特徴とする請求項2に記載の電動機の制御装置。
  4. 前記直交座標系の軸をα軸およびβ軸とした直交座標軸とし、
    前記重畳電圧指令のベクトルの向きは、前記α軸または前記β軸に対して45度の位相差をもつ
    ことを特徴とする請求項2に記載の電動機の制御装置。
  5. 前記電流検出部は、
    前記電動機の各相に流れる電流の値を前記直交座標系の電流検出値に変換して出力し、
    前記磁極位置推定部は、
    前記電流検出部から出力される電流検出値の1階差分値を演算する電流差分演算部と、
    前記1階差分値に基づき、前記電動機の磁極位置を求める磁極位置演算部と
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の電動機の制御装置。
  6. 前記電流検出部は、
    前記電動機の各相に流れる電流の値を前記直交座標系の電流検出値に変換して出力し、
    前記磁極位置推定部は、
    前記電流検出部から出力される電流検出値の2階差分値を演算する電流差分演算部と、
    前記2階差分値に基づき、前記電動機の磁極位置を求める磁極位置演算部と
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の電動機の制御装置。
  7. 前記重畳電圧指令を重畳した駆動電圧指令に基づき、前記駆動電圧指令毎に、空間ベクトル変調法によって時間周期内で異なる複数の駆動信号を生成して前記インバータ部へ出力する駆動信号生成部を備え、
    前記電流検出部は、
    前記時間周期のnT/2(nは自然数)で前記電流検出値を前記磁極位置推定部へ出力する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電動機の制御装置。
  8. 前記重畳電圧指令を重畳した駆動電圧指令と搬送波との比較に基づく搬送波比較変調法によって、駆動信号を生成して前記インバータ部へ出力する駆動信号生成部を備え、
    前記電流検出部は、
    前記電流検出値を前記三角波状の搬送波の山および/または谷のタイミングで前記磁極位置推定部へ出力する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電動機の制御装置。
  9. 前記電動機は、
    埋め込み型永久磁石同期電動機である
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電動機の制御装置。
  10. 電動機の固定子上に設定された直交座標系でのベクトルの向きが前回生成した重畳電圧指令に対して90度異なる重畳電圧指令を所定周期で生成する重畳成分生成部と、
    前記重畳電圧指令を重畳した駆動電圧指令に基づいて駆動される電動機の各相に流れる電流を前記所定周期で検出して、電流検出値を出力する電流検出部と、
    前記電流検出値の変化量に基づき、前記電動機の磁極位置を検出する磁極位置推定部と
    を備える電動機の磁極位置推定装置。
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