JP5396876B2 - 交流電動機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、位置及び速度センサを用いずに交流電動機のトルク制御、速度制御、位置制御を実現する交流電動機の制御装置に関する。
位置センサ及び速度センサを用いずに交流電動機のトルク制御、速度制御及び位置制御を実現する交流電動機の制御装置において、その位置及び速度の推定方法として、電動機誘起電圧の検出値あるいは推定値に基づく推定手法や、電動機の磁極位置に依存したインダクタンス特性(磁気突極性)に基づく推定手法が提案されている。そのうち、ゼロ速度を含む極低速状態から高速までの範囲にわたり位置及び速度を推定できる手法は後者の方法である。位置制御を実施する場合には、電動機の回転位置が所定の位置で停止した状態、すなわち誘起電圧がゼロとなるゼロ速度で位置決めする必要があるため、誘起電圧がゼロでも位置と速度を推定できる後者の方法が適している。
一般に、後者の方法においては、高周波テスト信号を電動機に印加し、それにより発生する電圧あるいは電流の検出値を用いて磁極位置を推定する。この方法では、テスト信号の周波数帯域で生じる騒音発生問題、テスト信号の周波数帯域の電流あるいは電圧を抽出するフィルタ等の利用による位置及び速度推定応答性の劣化という問題がある。
それらの課題を解決するため、搬送波に同期したPWM信号により電動機に印加する電圧を制御する制御装置を備え、該搬送波に同期して電動機の電流を検出することにより、電動機の回転子位置を推定する手法が提案されている。この手法は、高周波テスト信号として印加される印加電圧を搬送波の半周期毎に変化させ、そのとき発生する電動機電流を検出し、半周期毎の電流差分ベクトルを求め、次に、2回の電流差分ベクトルの差とそれに対応する2回の印加電圧ベクトルの差を演算し、その位相差がゼロとなるように印加電圧を制御するものである。位相差がゼロになれば電圧差ベクトルの位相が磁極位置の方向となるので、磁極位置センサレス制御が可能になる(例えば、特許文献1参照)。印加電圧の変化を搬送波の半周期毎に行わせることにより、PWM信号の位相だけを移動することになるので、騒音を発生することがなく、搬送波周期という短い時間で印加電圧と電流差分の関係を検出でき、高応答性が実現できるという特徴がある。また、速度に応じて、電圧印加の間隔を調整し、低速時のさらなる騒音低下を実現することも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図21は、特許文献1に記載された従来の交流電動機の制御装置を説明する図である。
電流センサ2105から検出されたu相電流iu、v相電流ivは電流検出部2110において、電流検出パルスpdのタイミングにより検出され、座標変換部2111で回転座標系に変換される。電流制御部2107には、電流指令値発生部2106からのd軸電流指令値idrとq軸電流指令値iqrが入力され、これら電流指令値と速度検出部2113からの電動機速度信号ωに基づいて電圧指令値が生成される。特許文献1に記載された制御装置では、座標変換部2111の出力である2相のスカラー電流が電流制御部2107に入力され、該電流制御部2107は、この座標変換部2111の出力に基づき電流制御を実行し、電圧指令値を決定する。座標変換器2108は、電流制御部2107からの出力である電圧指令値を受け、これを用いる演算によって三相の電圧指令値を生成する。
この三相の電圧指令値には磁極検出部2112から出力される検出用電圧指令値Vup、Vvp、Vwpがそれぞれ加算され、加算された信号がPWM信号発生部2109に入力される。
図22は誘起電圧が低い場合、すなわち、低速に対応する場合の磁極位置検出部2112を説明する図である。図22のブロック図は、電流差分演算部2214、電流差分差ベクトル位相演算部2215、磁極位置推定部2216、検出用電圧発生部2217から構成されている。検出用電圧発生部2217は搬送波の半周期毎に検出用電圧指令値ベクトル位相を該ベクトル位相と同位相と該位相+πとの交互に設定し、電圧を印加するものである。電流差分演算部2214では搬送波に同期する時刻t(2n)のときの電流iu(2n)、iv(2n)と時刻t(2n+1)のときの電流iu(2n+1)、iv(2n+1)から、時刻t(2n)からt(2n+1)までの電流差分値Δiu(2n) 、Δiv(2n)をそれぞれ演算する。この結果から静止座標系における電流差分ベクトルΔia(2n)を求める。同様にt(2n+2)のときの電流iu(2n+2)、iv(2n+2)と電流iu(2n+1)、iv(2n+1)から、時刻t(2n+1)からt(2n+2)までの電流差分値Δiu(2n+1)、Δiv(2n+1)をそれぞれ演算し、静止座標系における電流差分ベクトルΔib(2n+1)を求める。このΔib(2n+1)とΔia(2n)との差が電流差分差ベクトルΔΔi(2n)であり、その位相θip(2n)を電流差分差ベクトル位相演算部615で演算している。磁極位置推定部2216では、位相θip(2n)に検出用電圧指令値のベクトル位相を近づけるように制御している。
このように、位置センサ及び速度センサを用いずに交流電動機のトルク制御、速度制御、位置制御を実現する従来の交流電動機の制御装置は、搬送波の半周期毎に印加電圧を変化させ、そのとき発生する電動機電流を検出し、搬送波の半周期毎に電流差分ベクトルを求め、次に、2回の電流差分ベクトルの差とそれに対応する2回の印加電圧ベクトルの差を演算し、その位相差がゼロとなるように印加電圧を制御することで磁極を推定するものである。
特許第3454212号(第11頁、図1) 特許第4026427号(第17頁、図1)
正木、金子他「搬送波に同期した電圧重畳に基づくIPMモータの位置センサレス制御システム」、電気学会論文誌 D, 122巻 1号(2002) p.37-44.
しかしながら、上記従来の制御装置は、実用上以下の問題点を有している。
第一に、搬送波の半周期毎に変化させる磁極位置検出用の印加電圧に対して、発生する高周波電流の変化分のみが磁極位置を推定する元信号であるのに、電動機駆動用の印加電圧に対して発生する電流の変化分も同じ周波数にあらわれるため、その2つの変化分を分離することは物理的に不可能である。したがって、負荷あるいは速度増加に伴い駆動用の印加電圧が増加すると、これが磁極位置推定に対する外乱要素となり、推定誤差が増加するという問題がある。
さらに、電流差分差ベクトルの演算には、少なくとも3サンプル時間(2n、2n+1、2n+2)が必要であり、搬送波の1周期分だけ磁極位置推定が遅れることとなる。これら要素により制御応答も遅くなる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、磁極位置を遅れ時間なく高い精度で推定し、位置及び速度センサを用いずに電動機の高い応答性を有するトルク制御、速度制御、位置制御を実現することができる交流電動機の制御装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成した。
すなわち、請求項1記載の発明では、任意に設定した時間周期内で指令電圧ベクトルを時間平均的に出力する電圧制御器を備えた交流電動機の制御装置において、
前記指令電圧ベクトルの出力に同期して正方向と負方向に交互に変化する矩形波電圧指令により、前記指令電圧ベクトルの振幅と位相とを操作する矩形波電圧発生器と、
前記時間周期のN分の1(N≧1)の周期に同期させて電動機電流を検出する電流検出器と、
前記電動機電流の検出値を静止座標系の2相電流に座標変換する座標変換器と、
前記2相電流から前記矩形波電圧指令の周波数帯を抽出することにより、前記2相電流の振幅の頂点を結ぶ包絡線を抽出する包絡線抽出器と、
前記包絡線に含まれる磁極位置情報を求める演算により磁極位置推定値を出力する磁極位置演算器と、
前記磁極位置推定値に基づき交流電動機の速度を演算する速度演算器と
を備えるようにした。
本発明は、空間電圧ベクトル変調法に基づき、任意に設定した時間周期内で指令電圧ベクトルを時間平均的に出力する電圧制御器を備えた交流電動機の制御装置に好適に適用されるものである。なぜなら、任意に設定した時間周期の中心時刻に対し、前後半周期の電圧出力パターンが完全に対称となるため、磁極位置演算および速度演算に用いる電流成分以外のノイズ成分を最も低減できるからである。このような制御装置において、矩形波電圧発生器からの矩形波電圧指令によって、電動機印加電圧の振幅と位相とを操作すると、電動機電流の検出値を座標変換して静止座標系の2相電流にしたとき、この2相電流の周期的に変化する振幅の頂点を結ぶ包絡線の情報が磁極位置情報を含むものとなる。本発明は、この知見に基づいて得られたもので、上記構成により、磁極位置を遅れ時間なく高い精度で推定し、位置及び速度センサを用いずに電動機の高い応答性を有するトルク制御、速度制御、位置制御を実現することができる交流電動機の制御装置を得ることができる。
請求項2記載の発明では、前記包絡線抽出器を、前記矩形波電圧指令に基づく電流成分を通過させる帯域通過フィルタ器と、
前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器と、
前記乗算器の出力値を微分する微分器とで構成するようにしたのである。
請求項3記載の発明では、前記包絡線抽出器を、前記矩形波電圧指令に基づく電流成分を通過させる帯域通過フィルタ器と、
前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器と、擬似微分器とで構成するようにしたのである。
請求項4記載の発明では、前記磁極位置演算器を前記2相電流の包絡線から逆正接演算によって磁極位置を演算するようにしたのである。
請求項5記載の発明では、前記速度演算器を前記磁極位置演算値である第1の位置演算値と前記交流電動機の速度を積分して求められる第2の磁極位置演算値との偏差がゼロとなるように、前記速度を演算するようにしたのである。
請求項6記載の発明では、任意に設定した時間周期内で指令電圧ベクトルを時間平均的に出力する電圧制御器を備えた交流電動機の制御装置において、
前記指令電圧ベクトルの出力に同期して正方向と負方向の交互に変化する矩形波電圧指令により、前記指令電圧ベクトルの振幅と位相とを操作する矩形波電圧発生器と、
前記時間周期のN分の1(N≧1)の周期に同期させて電動機電流を検出する電流検出器と、
前記電動機電流の検出値を静止座標系の2相電流に座標変換する第1の座標変換器と、 少なくとも前記2相電流における前記矩形波電圧に基づく電流を制御磁極位置から45度遅れた位相の回転座標系における2相電流に座標変換する第2の座標変換器と、
前記回転座標系の2相電流から前記矩形波電圧指令の周波数帯を抽出することにより、前記2相電流の振幅の頂点を結ぶ包絡線を2つのスカラー電流として抽出する包絡線抽出器と、
前記2つのスカラー電流に基づき磁極位置を推定し交流電動機の速度を演算する磁極位置及び速度演算器と、を備えるようにしたのである。
請求項7記載の発明では、前記包絡線抽出器を、前記矩形波電圧に基づく電流成分を通過させる帯域通過フィルタ器と、
前記矩形波電圧指令の符号と前記回転座標系の2相電流とを乗算する乗算器と、
前記乗算器の出力値を微分する微分器とで構成するようにしたのである。
請求項8記載の発明では、前記包絡線抽出器を、前記回転座標系の2相電流から前記矩形波電圧に基づく高周波電流成分を通過させる帯域通過フィルタ器と、
前記矩形波電圧指令の符号と前前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器と、
前記乗算器の出力値から前記時間周期の2分の1の周波数波分を除去する擬似微分器とで構成するようにしたのである。
請求項9記載の発明では、
前記包絡抽出器を、前記回転座標系の2相電流から前記時間周期の周波数成分を通過する帯域通過フィルタ器と、
前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器とで構成し、
前記帯域通過フィルタ器の低域通過域は、前記矩形波電圧指令の周波数よりも低く設定したものである。
請求項10記載の発明では、
前記包絡線抽出器を、前記回転座標系の2相電流から前記時間周期の周波数成分を通過する帯域通過フィルタ器と、前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器と、
前記乗算器の出力値からオフセット量を抽出する低周波域通過フィルタとで構成するようにしたのである。
請求項11記載の発明では、前記速度演算器において、速度演算値は前記2つのスカラー電流の偏差がゼロとなるように速度を演算することを特徴としたのである。
請求項12記載の発明では、前記位置演算器を、前記速度演算値を積分演算して求まるようにしたのである。
請求項1記載の発明によると、磁極位置を遅れ時間なく高い精度で推定することができ、位置及び速度センサを用いずに電動機の高い応答性を有するトルク制御、速度制御、位置制御を実現することができる。
また、請求項7、14に記載の発明によると、電動機のインダクタンス特性にひずみがある場合においても、高精度な磁極位置推定を実現できる。
本発明の第1実施例を示す交流電動機の制御装置の制御構成を示す図。 本発明の第1実施例における第1の包絡線抽出器を説明する図。 本発明の第1実施例における第2の包絡線抽出器を説明する図。 第2実施例を示す交流電動機の制御装置の制御構成を示す図。 第2実施例における磁極位置・速度演算器を説明する図。 第3実施例を示す交流電動機の制御装置の制御構成を示す図。 第3実施例における第1の包絡線抽出器を説明する図。 第3実施例における第2の包絡線抽出器を説明する図。 第3実施例における第3の包絡線抽出器を説明する図。 第3実施例における第4の包絡線抽出器を説明する図。 第3実施例における第1の磁極位置・速度演算器を説明する図。 第3実施例における第2の磁極位置・速度演算器を説明する図。 第4実施例における交流電動機の制御装置の制御構成を示す図。 第4実施例における磁極位置・速度演算器を説明する図。 空間電圧ベクトル変調法を説明する図。 矩形波電圧発生器の動作を説明する図。 印加電圧の振幅と位相の操作を説明する図。 印加電圧の振幅と位相を操作した場合の電動機印加電圧と発生電流を示す図。 印加電圧の振幅と位相を操作した場合の電動機発生電流を示す図。 制御座標軸から45度遅れた回転座標軸を説明する図。 従来の交流電動機の制御装置の制御構成を示す図。 従来の磁極位置検出器を説明する図。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の交流電動機の制御装置の全体構成を示す図である。
図において、速度指令値ωr*と速度推定値ωr^が比較器107に入力され、該比較器107はその偏差を出力する。ベクトル制御器108は、この速度指令値と速度推定値との偏差及び磁束指令値を入力とし、負荷状態によらず速度推定値が指令値に一致するように電動機電流の磁束成分とトルク成分とを定めて速度及び電流を制御するための電圧指令値を回転座標系における2相電圧指令値vsd*、vsq*として出力する。このベクトル制御器108の出力は、電動機101に所望の電圧を印加する電圧制御器110に入力され、電圧制御器110は、空間電圧ベクトル変調法に基づき、任意に設定した時間周期内で指令電圧ベクトルを時間平均的に電動機101に印加する。
図15(a)(b)は、空間電圧ベクトル変調法を説明するための図であって、この図15では、任意に設定した時間周期が2Tsで表されている。図15(a)には、空間電圧ベクトル変調における基本ベクトルV1〜V7が示されており、この図に示される例では、電圧指令ベクトルvs*が実現可能な2つの隣接する電圧ベクトルV1とV2を用いて時間平均的に形成される。ここで、V1(100)は3相インバータのU相側の上端の半導体スイッチをONにし、下端側をOFFとし、V相とW相側は上端をOFFにし、下端をONとしている状態を示している。一方、V2はU相とV相側の上端をONにし、下端側をOFFとし、W相側は上端をOFFで下端をONとしている。2Ts期間における各相のスイッチング状態は図15(b)に示すようになる。このときON時間t1とt2は次式により計算される。
ここで、θvは電圧ベクトルV1から指令電圧ベクトルまでの位相角、|vs*|は電圧指令ベクトルの振幅、Vmaxは電圧制御器の出力最大電圧である。
電圧指令ベクトルの更新は、上述の任意に設定した時間周期の半周期Tsごとに実施され、OFF時間t0、t7は、半周期TsからON時間t1、t2を引いた残りの時間を分割して設定される。その他の象限においても同様に電圧ベクトルを決定する。
再び図1を参照すると、本発明の制御装置には、矩形波電圧発生器109が設けられる。この矩形波電圧発生器109は、任意に設定した時間周期2Ts期間毎に正方向と負方向に交互に変化する矩形波電圧指令を、ベクトル制御器108の出力に重畳して、電動機印加電圧の振幅と位相とを操作する。図16及び図17にその動作を示す。ただし、説明を簡単にするため、元の電圧指令ベクトルは時間周期2Tsの間で変化しないものとして示している。図16は、矩形波発生器109から出力される電圧振幅指令ΔVhと位相指令Δθhを示すタイムチャートである。矩形波発生器109は、時間周期2Ts毎に、正方向及び負方向に交互に変化する電圧振幅指令ΔVhと位相指令Δθhを出力し、これら指令が電圧制御器110に入力される。電圧制御器110は、これらの指令を用いて電圧のON時間t1、t2を次式(2)のように変化させる。
このように振幅と位相を操作することで、ON時間t1、t2の幅は、図16に示すように、時間周期2Ts期間ごとに拡張と縮小を繰り返すことになる。図17は、そのときの電圧ベクトルの状態を示したもので、時間周期2Tsの各期間ごとに振幅が増加と減少を繰り返し、位相は進みと遅れを繰り返す。図18に、電圧指令ベクトルの振幅と位相を操作することによって発生する電圧制御器110の出力電流Ihの変化を示す。図示のように、電流Ihは三角波となり、その周波数はfh=1/(4Ts)、すなわち、スイッチング周波数の2分の1である。この電流Ihに基づいて磁極位置を演算することができる。以下にその演算方法を説明する。
電動機電流(u相、v相、w相のうちの2相あるいは3相分)は、電流検出器102によって検出され、検出された電流信号は、図1に示す座標変換器103に入力される。本実施例において電流検出のタイミングは、図18において電流Ihの波形上に円で記したところであり、図18から分かるように、電流検出は、半周期Ts毎に行われるが、電流Ihの半周期(2Ts)またはそれより短い周期であれば、どのようなタイミングで電流検出をおこなってもよい。このタイミングは、駆動用の電圧ベクトルがゼロとなる点であり、ノイズ等の影響を受け難いという利点がある。しかしながら、電流検出における遅れ時間の存在を考慮すると、スイッチングに伴う高周波を検出することになる。したがって、検出された電流には、駆動用の基本波成分、電流Ihの周波成分fh、スイッチング周波数の2倍の高周波成分(4fh)を含むことになる。この検出された電流を座標変換器103において静止座標系における2相電流に変換する。座標変換器103は、次式(3)による演算を遂行する。
上式において、iu、iv、iwは電動機各相の相電圧で、検出電流は、このうち2相分を検出すれば、キルヒホッフの法則により残りの相電流を求めることができる。また、isα、isβはu相を基準軸α軸と定義し、それに直交する座標軸をβと定義する静止座標系における2相電流であり、電流Ihと同じ周波数帯の電流をisαh、isβhと定義する。
ここで、静止座標系の電流成分は、実際の磁極位置による座標変換行列と、インダクタンス行列及び積分演算子の逆数で構成される行列と、実際の磁極位置と制御座標軸との位相誤差による座標変換行列と、回転座標系への電圧成分とのベクトル乗算で表される。すなわち、電圧を積分したものをインダクタンスで除算し、座標変換し、さらに、制御座標軸と実際の磁極位置との誤差を考慮することにより、静止座標系の電流成分が得られる。
本実施例においては、電圧指令ΔVhと位相指令Δθhとを操作し、制御磁極位置のみに矩形波電圧指令ΔVdhを与える。この場合の矩形波電圧指令ΔVdhによる静止座標系の電流成分isαh、isβhは次式(4)のように表される。

上式においてθ*は制御上の磁極位置であり、θは実際の磁極位置であり、Δθはそれらの偏差Δθ=θ−θ*を示している。また、Ldh、Lqhは矩形波の周波数帯域における磁極位置と磁極位置から90度位相が進んでいるところのインダクタンスを示している。さらに、矩形波電圧の積分値は、電流を用いて以下のように表される。
上式においてω h は矩形波電圧指令の角周波数である。上記式(4)及び(5)よりisαh、isβhは以下のように表される。
電動機のインダクタンスLdh、Lqhに偏差がある場合、すなわち、磁気突極性を有する電動機の場合、この2相電流の振幅は磁極位置θの情報を含んでおり、この周波数帯のみを抽出することにより、図19に示すような電流Ihの三角波の頂点がcosθ、sinθの関数に依存して変化する電流波形となる。図19は、駆動周波数が2.5Hzの場合の波形である。磁気突極性を有する電動機としては、永久磁石内蔵電動機、同期リラクタンス電動機や磁気飽和によるインダクタンス変動を有する誘導電動機などがある。
図1を参照すると、座標変換器103の出力isα、isβは、包絡線抽出器104に入力される。包絡線抽出器104は、電流Ihの三角波の頂点を結んで得られる図19に示す包絡線に関する情報を抽出する。この包絡線は、cosθ、sinθの情報を含むものであるから、包絡線に関する情報を抽出することにより、電流isαh、isβhの包絡線である2相の電流値Icos、Isinを抽出することができる。
包絡線抽出器104の出力は、磁極位置演算器105に入力される。磁極位置演算器105は、isαh、isβhの包絡線である2相の電流値Icos、Isinから次式(7)により逆正接演算を用いて磁極位置を演算する。
電動機起動前には、θ*をゼロに設定し、(7)式の演算結果がゼロとなるようにθ*を調整することで、Δθをゼロにすることができる。一度Δθをゼロとすることで、実駆動中もΔθをほぼゼロの状態に保つことができる。
また、逆正接演算せずに次式(8)により磁極位置演算をすることも可能である。
Icos、Isinは包絡線検出器から半周期Ts毎に逐次出力されるため、電流の過去のサンプル値を用いることなく、磁極位置を演算することができる。演算した磁極位置を用いて、次式(9)の演算により電圧制御器110に設定する電圧位相を求めることができる。
ここで、modは整数除算し、その余りを返す関数である。商は電圧ベクトルを印加するセクター判別に使用する。
同様に、矩形波電圧指令ΔVhと位相指令Δθhとを操作し、制御磁極位置から90度位相が進んだところのみに矩形波電圧指令を与えた場合には、isαh、isβhは次式(10)のように表される。
この場合における電流Isαh及びIsβhの振幅にも磁極位置θの情報を含んでおり、この周波数帯のみを抽出することにより、先の式(7)、(8)と同様の手法で磁極位置を演算することができる。同様の手法により、矩形波電圧指令ΔVhと位相指令Δθhとを任意に操作して、磁極位置を演算することができる。
図1に示すように、磁極位置演算器105の出力である磁極位置信号は、電圧制御器に入力されると同時に、速度演算器106にも入力される。速度演算器106は、式(7)で演算された磁極位置を微分演算することで速度を演算し、その出力を比較器107に入力する。さらに、磁極位置に基づき回転シャフトの位置を推定し、位置指令値につき合わす制御を付加すれば、位置制御も可能となる。
次に、包絡線抽出器104の詳細を説明する。図2は、包絡線抽出器104の構成を示すブロック図である。この包絡線抽出器104は、矩形波電圧発生器109からの矩形波電圧指令信号が入力される符号判別器201と、座標変換器103の出力である電流信号isα、isβが入力される帯域通過フィルタ器(BPF)202、203を備える。帯域通過フィルタ器(BPF)202、203は、スイッチング周期に関する高周波成分4fhを除去するとともに電流Ihを透過させるもので、通過させる電流Ihの位相とゲインを低下させないように通過周波数と減衰係数を設定する。この場合、スイッチング周期と電流Ihの周期とは2倍離れているため、周波数の分離は容易である。符号判別器201は、矩形波電圧指令信号の符号を判別し、符合が正の場合には1を、負の場合には−1を出力する。
符号判別器201の出力はゲイン乗算器204に入力され、該ゲイン乗算器204は符号判別器の出力にゲインを乗算し、その結果を電流信号isαh、isβhに乗算する。
この結果、電流isαh、isβhは正側に全波整流され、その振幅をGh倍増幅することとなる。これは、無負荷時など電流Ihの振幅が低い場合のSN比を高めるため、電流Ihの周期に合わせて、電流Ihの三角波の頂点を結ぶ包絡線の振幅を増幅するためのものである。
微分器207、208は、全波整流した電流信号isαh、isβhを微分演算し、その包絡線である2相の電流値Icos、Isinを出力する。三角波の微分値は矩形波となるため、この微分により、三角波のピーク値を結ぶ包絡線を抽出することができる。図3は、図2の包絡線抽出器において微分器207、208を擬似微分器307、308に置き換えたものである。図2に示す構成の包絡線抽出器を用いる場合には、矩形波電圧を印加する時間と電流検出タイミングが図18のようになっていれば、微分器によって包絡線を抽出できるが、タイミングにずれが起こると、包絡線はパルス状のノイズ成分を含むこととなる。図3に示す包絡線抽出器は、微分特性と低域フィルタの両特性を持つ擬似微分器を使用するので、微分とノイズ成分の除去を同時に達成できるという利点がある。
図4は、本発明の第2の実施の構成を示す図である。第1の実施例との違いは、図1における磁極位置演算器105と速度演算器106とを一体化し、磁極位置及び速度演算器405としたことである。磁極位置及び速度演算器405の詳細を図5に示す。包絡線信号である2相の電流値Icos、Isinは逆正接演算器501に入力され、ここで第1の磁極位置が演算される。最終的な出力である第2の磁極位置は減算器502に戻されて第1の磁極位置との偏差が演算される。この偏差をゼロにするように次式(11)により速度を演算する。
式(11)の右辺第1項は比例積分制御を示し、第2項は速度演算応答を上げるための前向き補償である。
第2の磁極位置は、速度演算値を積分して求める。この第2の磁極位置を最終的な磁極位置として制御に用いる。第2の実施例の構成によれば、速度演算に微分を不要としたため、微分演算で発生するノイズを低減でき、また、第1の磁極位置を第2の磁極位置に追従させるように比例積分制御及び前向き補償を付加して制御するため、磁極位置の推定遅れを改善することができる。
図6は、本発明の第3の実施の構成を示す図である。第1の実施例との違いは、第2の座標変換器611を新たに追加したところと、磁極位置演算器と速度演算器とを一体化して、磁極位置及び速度推定器605としたことであり、構成部分の符号は、図1における対応する部分の符号の100の桁を「6」に置き換えて示す。第2の座標変換器611は、第1の座標変換器603で検出電流を変換した静止座標系の2相電流isα、isβを入力とし、これを、制御磁極位置から45度遅れた位相の回転座標系における2相電流idm、iqmに座標変換するものである。2相電流idm、iqmにおける矩形波電圧指令ΔVdhによる電流成分である高周波電流idmh、iqmhの電流ベクトルを図20(a)、(b)に示す。図20(b)に示すとおり、高周波電流idmh、iqmhは、それぞれ定常時には一定振幅の三角波となりその周波数はfhである。また、三角波の振幅は各々のインダクタンスに依存し、インダクタンスが大きいところでは振幅は小さくなり、インダクタンスが小さいところでは振幅は大きくなる。したがって、制御磁極位置と実際の磁極位置が一致する場合、すなわち、図20(a)のγ軸とd軸が一致する場合には、その軸を挟む2相電流idmh、iqmhの電流振幅はインダクタンスが等しいので一致することとなる。したがって、電流idmh及び電流iqmh各々の三角波の頂点を結ぶ包絡線Idm及びIqmを抽出し、その値が一致するように磁極位置と速度を演算すればよい。包絡線抽出器604は、第1と第2の実施例と同様に図7あるいは図8で構成することができる。図7に示す包絡線抽出器は、図2に示すものと同一であり、対応する部分は図2と同一の符号における100の桁のみを「7」に置き換えて示し、詳細な説明は省略する。図8に示す包絡線抽出器は、図3に示すものと同一であり、対応する部分は同一の符号における100の桁のみを「8」に置き換えて示し、詳細な説明は省略する。
図9は、さらに別の形態の包絡線抽出器を示すものであり、この例による包絡線抽出器は、帯域通過フィルタ器902の低域通過域をfhより十分に低くすることにより、図7の微分器707,708あるいは図8の擬似微分器807,808を省略するようにしている。図10は、フィルタの調整自由度をあげるため低域フィルタ1007、1008を付加した包絡線抽出器の構成を示す。
図6の実施例では、包絡線抽出器604の出力であるidmh、iqmhの振幅値Idm、Iqmを磁極位置及び速度演算器605に入力し磁極位置及び速度を演算する。磁極位置及び速度演算器605は図11あるいは図12のように構成することができる。図11はIdmとIqmとで逆正接演算器1101で位相を演算し、その演算結果から減算器1102にて45°を減ずると制御磁極位置と実際の磁極位置との誤差角Δθを求めることができる。この誤差角Δθをゼロとするように式(12)で速度を演算する。
式(11)と同様に式(12)右辺第1項は比例積分制御を示し、第2項は速度演算応答を上げるための前向き補償である。磁極位置は、速度演算値を積分して演算する。図11において、1103、1104、1105、1106、1107は式(12)の演算を示すものである。制御ゲイン1103は式(12)の右辺第1項の比例ゲインL1、1104は同第1項の積分ゲインL2を示しており、Δθがゼロに収束する、すなわち、速度演算値が収束する応答性に影響する。また、1105は式(12)式の右辺第2項の前向き補償ゲインL3であり、前記応答性を高める役割を持っている。また、1106は式(12)における加算器であり、1107は積分器である。
また、図12の構成では、逆正接演算器を用いず、直接電流振幅値から速度演算を実行する。
このように第3の実施例の構成は、インダクタンス分布の45°の領域を利用するため、インダクタンス分布の最小値あるいは最大値付近が歪んでいたとしても、精度よく磁極位置を演算することができ、他の実施の例と比較して、より実用的である。本実施例においては、実施例1と同様に、制御磁極位置のみに矩形波電圧指令ΔVdhを与えた場合について説明したが、同様の手法により、制御磁極位置から90度位相が進んだところのみに矩形波電圧指令を与えることにより実施することも可能である。
図13は、第4の実施の構成を示す図である。図4に示す第2の実施例との違いは、図4における包絡線抽出器404を省略し、磁極位置及び速度演算器1305に矩形波電圧指令と静止座標系の2相電流isα、isβを用いていることである。磁極位置・速度演算器の詳細を図14に示す。矩形波電圧指令は、電流と同様に、静止座標系における2相成分として表わすことができ、図14の磁極位置誤差角演算器1401では磁極位置を用いて次式(14)の演算を遂行する。
ここで、式(14)で演算された電圧成分と、BPF1402、1403によって2相電流isα、isβから抽出された矩形波電圧指令に基づく高周波電流isαh、isβhにより無効電力Qを次式のように演算する。
また、同様に有効電力Pを次式のように演算する。
Qは演算した磁極位置に誤差がない場合はゼロとなる。また、Pは矩形波電圧とそれにより発生する高周波電流との積を表している。磁極位置の誤差角Δθは、(15)式(16)式で演算された無効、有効電力それぞれを低域フィルタに通してから除算することによって、次式(17)の演算により求められる。
以上の式(14)、(15)、(16)及び(17)の演算を磁極位置誤差角演算器1401で実行する。ここで得られた誤差角をゼロとするように実施例3の式(12)に基づいて速度を演算する。また速度を積分して磁極位置を演算する。また、有効電力の演算と、誤差角演算における除算は、速度演算のときに式(12)のゲインに含めて省略することもできる。本実施例においては、実施例2と同様に、制御磁極位置のみに矩形波電圧指令ΔVdhを与えた場合について説明したが、同様の手法により、制御磁極位置から90度位相が進んだところのみに矩形波電圧指令を与えることにより実施することも可能である。
このように、実施例1、2、3では、任意の設定時間2Ts毎に矩形波電圧指令を正方向と負方向の交互に変化させ、印加電圧の振幅と位相を操作する矩形波電圧発生器と、Ts毎に検出電流に基づき、磁極位置によって変化する電流の包絡線を抽出する包絡線抽出器と抽出された電流包絡線に基づき逐次磁極位置を演算する磁極位置演算器との構成とすることで、磁極位置を遅れ時間なく高い精度で推定し、位置及び速度センサを用いずに電動機の高い応答性を有するトルク制御、速度制御、位置制御を実現することができる。
また、実施例4では電力量を用いることにより、包絡線抽出器を省略することができ、磁極位置を遅れ時間なく高い精度で推定し、位置及び速度センサを用いずに電動機の高い応答性を有するトルク制御、速度制御、位置制御を実現することができる。
本明細書においては、前述のとおり、空間電圧ベクトル変調法を用いると、任意に設定した時間周期の中心時刻に対し、前後半周期の電圧出力パターンが完全に対称となるため、磁極位置演算および速度演算に用いる電流成分以外のノイズ成分を最も低減できるので、空間電圧ベクトル変調法を用いる方式について説明した。本明細書記載の実施例のように任意に設定した時間周期の間、指令電圧が変化しない場合、一般に普及している三角波比較PWM変調法でも指令電圧の与え方を工夫することで同様な効果を得ることができる。
この場合、任意に設定した時間周期において、各相に平均電圧値を分配した電圧指令値を与え、さらに、スイッチングの中心時刻が任意に設定した時間周期の中心時刻と一致するようなオフセット電圧を先の電圧指令値に加算する必要がある。
101 401 601 1301 1901 交流電動機
102 402 602 1302 1905 電流検出器
103 403 603 611 1311 1908 1910 1911 1937 座標変換器
104 404 604 包絡線抽出器
105 1912 磁極位置演算器
106 1913 速度演算器
107 407 502 607 612 1102 1201 1312 減算器
108 408 608 1308 ベクトル制御器
109 409 609 1309 矩形波発生器
110 410 610 1310 電圧制御器
201 301 701 801 901 1001 符号判別器
202 203 302 303 702 703 802 803 902 903 1002 1003 1402 1403 帯域通過フィルタ
204 304 503 504 505 704 904 1004 1103 1104 1105 1202 1203 1204 1404 1405 1406 ゲイン乗算器
205 206 305 306 705 706 805 806 905 906 1005 1006 乗算器
207 208 707 708 微分器
307 308 807 808 擬似微分器
1007 1008 低域フィルタ器
405 605 1305 磁極位置及び速度演算器
501 1101 逆正接演算器
506 1106 1205 1407 加算器
507 1107 1206 1408 積分器
1401 磁極位置誤差演算器
2102 バッテリー部
2103 インバータ部
2104 コントローラ
2106 電流指令値発生部
2107 電流制御部
2214 電流差分演算部
2215 電流差分差ベクトル位相演算部
2216 磁極位置推定部
2217 検出用電圧発生部

Claims (12)

  1. 任意に設定した時間周期内で指令電圧ベクトルを時間平均的に出力する電圧制御器を備えた交流電動機の制御装置において、
    前記指令電圧ベクトルの出力に同期して正方向と負方向に交互に変化する矩形波電圧指令により、前記指令電圧ベクトルの振幅と位相とを操作する矩形波電圧発生器と、
    前記時間周期のN分の1(N≧1)の周期に同期させて電動機電流を検出する電流検出器と、
    前記電動機電流の検出値を静止座標系の2相電流に座標変換する座標変換器と、
    前記2相電流から前記矩形波電圧指令の周波数帯を抽出することにより、前記2相電流の振幅の頂点を結ぶ包絡線を抽出する包絡線抽出器と、
    前記包絡線に含まれる磁極位置情報を求める演算により磁極位置推定値を出力する磁極位置演算器と、
    前記磁極位置推定値に基づき交流電動機の速度を演算する速度演算器と
    を備えることを特徴とする交流電動機の制御装置。
  2. 前記包絡線抽出器は、
    前記2相電流から前記矩形波電圧指令に基づく電流成分を通過させる帯域通過フィルタ器と、
    前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器と、
    前記乗算器の出力値を微分する微分器と
    で構成されていることを特徴とする請求項1記載の交流電動機の制御装置。
  3. 前記包絡線抽出器は、
    前記2相電流から前記矩形波電圧指令に基づく電流成分を通過させる帯域通過フィルタ器と、
    前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ出力の2相電流とを乗算する乗算器と、
    擬似微分器と
    で構成されていることを特徴とする請求項1記載の交流電動機の制御装置。
  4. 前記磁極位置演算器は前記2相電流の包絡線から逆正接演算によって磁極位置を演算することを特徴とする請求項1記載の交流電動機の制御装置。
  5. 前記速度演算器は、前記磁極位置演算値である第1の位置演算値と前記交流電動機の速度を積分して求められる第2の磁極位置演算値との偏差がゼロとなるように、前記速度を演算することを特徴とする請求項1記載の交流電動機の制御装置。
  6. 任意に設定した時間周期内で指令電圧ベクトルを時間平均的に出力する電圧制御器を備えた交流電動機の制御装置において、
    前記指令電圧ベクトルの出力に同期して正方向と負方向の交互に変化する矩形波電圧指令により、前記指令電圧ベクトルの振幅と位相とを操作する矩形波電圧発生器と、
    前記時間周期のN分の1(N≧1)の周期に同期させて電動機電流を検出する電流検出器と、
    前記電動機電流の検出値を静止座標系の2相電流に座標変換する第1の座標変換器と、 少なくとも前記2相電流における前記矩形波電圧に基づく電流を制御磁極位置から45度遅れた位相の回転座標系における2相電流に座標変換する第2の座標変換器と、
    前記回転座標系の2相電流から前記矩形波電圧指令の周波数帯を抽出することにより、前記2相電流の振幅の頂点を結ぶ包絡線を2つのスカラー電流として抽出する包絡線抽出器と、
    前記2つのスカラー電流に基づき磁極位置を推定し交流電動機の速度を演算する磁極位置及び速度演算器と
    を備えることを特徴とする交流電動機の制御装置。
  7. 前記包絡線抽出器は、前記回転座標系の2相電流から前記矩形波電圧に基づく電流成分を通過させる帯域通過フィルタ器と、
    前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器と、
    前記乗算器の出力値を微分する微分器とで構成されていることを特徴とする請求項6記載の交流電動機の制御装置。
  8. 前記包絡線抽出器は、前記回転座標系の2相電流から前記矩形波電圧に基づく電流成分を通過させる帯域通過フィルタ器と、
    前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器と、
    前記乗算器の出力値から前記時間周期の2分の1の周波数波分を除去する擬似微分器とで構成されていることを特徴とする請求項6記載の交流電動機の制御装置。
  9. 前記包絡抽出器は、前記回転座標系の2相電流から前記時間周期の周波数成分を通過する帯域通過フィルタ器と、
    前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器とで構成され、
    前記帯域通過フィルタ器の低域通過域は、前記矩形波電圧指令の周波数よりも低く設定されていることを特徴とする請求項6記載の交流電動機の制御装置。
  10. 前記包絡線抽出器は、前記回転座標系の2相電流から前記時間周期の周波数成分を通過する帯域通過フィルタ器と、
    前記矩形波電圧指令の符号と前記帯域通過フィルタ器の出力である2相電流とを乗算する乗算器と、
    前記乗算器の出力値から電流振幅を抽出する低周波域通過フィルタとで構成されていることを特徴とする請求項6記載の交流電動機の制御装置。
  11. 前記磁極位置及び速度演算器において、前記速度演算値は前記2つのスカラー電流の偏差がゼロとなるように速度を演算することを特徴とする請求項6記載の交流電動機の制御装置。
  12. 前記磁極位置及び速度演算器において、前記磁極位置は速度を積分演算して求まることを特徴とする請求項6記載の交流電動機の制御装置。
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