JP5971707B2 - 同期電動機のセンサレス制御装置ならびにインバータ装置 - Google Patents

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Description

実施形態は、永久磁石回転子の回転角度を演算により推定し、同期電動機を駆動するPWMインバータを制御するセンサレス制御装置に関する。
交流同期電動機の制御装置においては、一般的に同期機の駆動制御を行うために回転子の回転角度を検出する検出器が必要である。しかし検出器を用いた駆動装置には、例として以下に挙げるような問題点が存在する。
第一に検出器の存在が駆動システム全体の容積を増大することである。これにより、限られた設置スペース内において同期機の出力を拡大する妨げとなる。第二に検出器自体の保守点検作業が必要になることである。これにより保守点検効率が悪化する。第三に検出器からの信号線にノイズ等が重畳することにより、検出値に擾乱が乗り、制御性能が悪化することである。第四に検出器はそれを駆動するための電源を必要とするものがほとんどであり、同期機駆動とは別系統の電源を設置する必要があることである。これは電源設置空間、電力供給線、コスト等において負担増の要因となる。
上記のような理由により、同期機を駆動するための電流や電圧などの電気的な情報を元に回転角度を演算により推定し、推定された回転角度により検出器を用いずに駆動制御を行う制御方式が開発されている。これを一般的に「センサレス制御」と称する。
このようなセンサレス制御手段を備えた同期機の制御装置において、特に停止・低速状態で有効な方法を提案した従来例として、PWMインバータにより同期機を駆動するシステムであって、インバータを制御する制御装置の制御指令に、同期機の運転周波数に対して十分高い周波数の高周波電圧指令を重畳する装置がある。このような装置は、高周波電圧指令に起因して生じる高周波電流応答から、重畳した高周波電圧指令に対応した成分を検出して処理することによって回転角度の推定誤差情報を得、これを用いて回転角度の推定を行う。
上述した同期機の制御装置においては、センサを用いずに同期機を制御でき、低コストでメンテナンス性などが向上するといった利点がある。しかし上記したように、高周波電流応答の高周波電圧指令に対応した成分を検出する方式では、所望の高周波電流を流す必要があり、センサを用いたシステムと比較して、極端に損失や騒音が増大するといった問題があった。しかも、安定に回転位相角を推定するためには、重畳する高周波指令の振幅や周波数、高周波重畳方法を細かく調整する必要があり、実際にモータと制御装置を組み合わせて安定した運転を行うためには、複雑で時間のかかる調整を必要とするのが実情であった。
また、上記従来例に含まれる課題を解決した方法として、PWMインバータから出力される電圧によって発生する電流の高周波成分を演算し、インダクタンスの空間的な分布を用いて回転位相角の推定を行うというものなどが提案されている。
特許第3168967号公報 特開2006−185552号公報 特開2007−056183号公報
上記提案された方法では、インダクタンスの空間的な分布を用いて回転位相角の推定を行う場合、実際にPWMスイッチングによって生じた高周波電流値を使用して推定するため、PWMのスイッチングに起因する高周波電流を観測する必要があった。しかしスイッチングに起因する高周波電流を観測するためには、時間的にスイッチング近傍で電流をサンプリングする必要がある。さらに上記方法では、スイッチングによるスパイクノイズなどの影響により、精度よく電流を観測するのが困難な場合があり、電流のサンプリング管理やノイズ対策に特段の配慮が必要であった。
本願は上述した課題を解決するためになされたものであり、回転子の回転角検出用の高周波電流による損失や騒音を抑制しながら、電流の観測に特段の配慮を必要としないセンサレス制御装置を提供する。
一実施形態に係るセンサレス制御装置は、三相電圧指令を、該三相電圧指令とPWMキャリアとの比較に基づいてPWM変調し、インバータに対するゲート指令を生成するPWM処理部と、前記PWM処理部の出力もしくは出力相当値に含まれる、前記PWMキャリアのキャリア周波数以上の複数周波数の正弦成分及び余弦成分の少なくとも一方を演算し、高周波電圧成分を得る高周波電圧演算部と、前記インバータにより駆動される同期電動機の電流応答値の微分値に含まれる、前記キャリア周波数以上の複数周波数の正弦成分及び余弦成分の少なくとも一方を演算し、高周波電流成分を得る高周波電流演算部と、同じ周波数の余弦成分同士もしくは正弦成分同士をそれぞれ含む前記高周波電圧成分と前記高周波電流成分との組であって、異なる2つ以上の周波数について得られる複数の前記組に基づき前記同期電動機の回転角度の推定値を示す推定位相角を演算する推定角演算部と、を具備する。
センサレス制御装置の第1実施形態の構成を示すブロック図である。 ベクトル制御に関する座標系の定義を示す図である。 PWM処理によって生成されるゲート指令および電圧指令を示す図である。 ab軸座標系におけるゲート指令および電圧ベクトルを示す図である。 PWM電圧指令の周波数成分を示す図。 高周波電圧演算部8の構成例を示すブロック図である。 高周波電流演算部7の構成例を示すブロック図である。 高周波成分選択部18を示すブロック図である。 センサレス制御装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。 回転角推定演算用PLLのブロック図である。 回転位相角推定部13の構成を示すブロック図である。 特徴量R及びオフセット量を基に、推定位相角を演算する回路の構成例を示す図である。 センサレス制御装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。 第4実施形態の動作を説明するためのベクトル図である。 高周波電圧の各成分をプロットした図である。 高周波電圧の各成分をプロットした図である。 高周波電圧指令を示す波形図である。 高周波電圧指令の位相角を定義する図である。
以下、実施形態に係るセンサレス制御装置について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、センサレス制御装置の第1実施形態の構成を示すブロック図である。
インバータ4は周知の3相スイッチング回路を有し、ゲート指令を受け各スイッチング素子をON/OFFすることにより、直流電圧を所望の大きさ及び周波数の3相交流電圧に変換し、同期電動機5を駆動する。
PWM処理部3は、一般的な三角波比較PWM方式のように、三相電圧指令と内部で発生した三角波キャリアを比較することにより、インバータ4の各スイッチング素子へのON/OFFゲート指令を生成する。使用できる他のPWM処理方法としては、ヒステリシスPWMや空間ベクトルPWMなどがある。ヒステリシスPWMは、3相電流指令を入力とし、3相電流応答値が、電流指令に対して指定した誤差幅(ヒステリシス幅)に入っているか否かに応じて、スイッチング素子のON/OFFゲート指令を生成する。また空間ベクトルPWMは、3相電圧指令を入力とし、電圧指令をベクトルとして考えた場合の空間的な位置に応じて、インバータの出力すべき電圧ベクトルとその出力時間を計算し、各スイッチング素子のON/OFFゲート指令を生成する。
電流制御部1は、電動機5の回転を制御するための演算を行う。図1で電流制御部1は、同期電動機5の電流指令Iγref、Iδref及び電流応答値Iγres、Iδresを入力とし、同期電動機5に印加する電圧指令Vγref、Vδrefを出力するが、他の方式を採用することも可能である。例えば回転速度指令を入力とすることも可能である。また、制御演算の方式に関して、同期電動機5のトルクや回転速度などの応答を高速に制御する方式として、ベクトル制御と呼ばれる制御方式が現在では一般的に採用されており、本願もこの制御方式を用いている。
次にベクトル制御について、回転子に永久磁石を用いた永久磁石同期機を例として説明する。
まず、図2に示すように、永久磁石同期電動機の回転に同期して回転する座標系として、永久磁石の磁束の方向をd軸、d軸に直交する軸をq軸と定義する。また、U相巻線方向をa軸、これに直交する方向をb軸と定義し、a軸方向を基準としてd軸方向までの角度を同期電動機の回転位相角θと定義する。このような定義に基づくと、永久磁石同期電動機の電圧・電流の関係は、式1で表される。
Figure 0005971707
ここで、V、V:d軸電圧、q軸電圧
、I:d軸電流、q軸電流
R:電気子巻線1相のdq軸方向抵抗、
:d軸インダクタンス、
:q軸インダクタンス、
Φ:永久磁石磁束、
ω:回転速度
p:微分演算子
本制御装置には電気子(回転子)の回転角度センサがなく、回転角度θそのものを検出することができないため、制御装置において推定された位相角を代わりに使用する。従って、図2に示すように、推定位相角をθestとし、これに対応する座標系をγ軸、δ軸と定義する。推定誤差Δθが生じた場合、γδ軸はdq軸から推定誤差Δθだけ回転した位置となる。
図1における電流指令は、上位制御系より与えられ、例えばトルク指令に基づいて、γ軸電流指令Iγ ref、δ軸電流指令Iδ refが式2のように表される。
Figure 0005971707
ここで、Trqref:トルク指令、k:定数、
θ:γδ軸座標系におけるγ軸を基準とした電流位相角(図2)
θは予め設定した一定値でも良いし、トルクに応じて変化させてもよい。一般的には、最も小さい電流振幅で最大のトルクが得られるようにθをテーブル化もしくは関数化しておくことが多い。
また、電流指令Iγ ref、Iδ refは、トルク指令をパラメータとしてROM等を用いて構成できるルックアップテーブルを用意しておき、このテーブルを参照することによって提供することも可能である。
電流制御部1は、上記のように求められた電流指令Iγ ref、Iδ refと、同期電動機に流れる電流のγ軸応答値Iγ res、δ軸応答値Iδ resとを入力として、例えば次のような比例積分制御により、γ軸電圧指令Vγ ref、δ軸電圧指令Vδ refを演算して出力する。
Figure 0005971707
ここで、K:比例ゲイン、K:積分ゲイン、s:ラプラス演算子である。
次に電圧指令座標変換部2は、以上のように出力されたγ軸電圧指令Vγ ref、δ軸電圧指令Vδ refを、回転位相角推定部9から出力される回転位相角推定値(推定位相角)θestに基づいて、次のような演算により座標変換を行い、3相電圧指令V ref、V ref、V refを算出する。
Figure 0005971707
上式4により求められた3相電圧指令が、PWM処理部3へ入力される。
電流応答座標変換部6は、回転位相角推定部9から出力された推定位相角θestに基づいて、同期機5の電流センサにより検出された電流値IU res、IV res、IW resを、次式5のような演算により3相電流応答値に座標変換し、γ軸電流応答値Iγ res、δ軸電流応答値Iδ resを求める。
Figure 0005971707
ここで、永久磁石同期電動機5に流れる3相電流の和が0であることを利用すれば、次のような式で表されるように、3相電流のうち2相の電流値IU res、IW resからγ軸電流応答値Iγ res、δ軸電流応答値Iδ resを求めることが出来る。この場合、図1のように電流検出器20を2相分設けるだけで済み、3相分検出する場合よりも装置を簡略化することが可能となる。
Figure 0005971707
電流応答値I res、I res、I resは、一般的には電流検出手段であるホールCTやシャント抵抗などによってアナログ電圧値として出力され、アナログ/デジタル変換器によってデジタル値に変換されて制御装置での演算に用いられる。
次に、本願における回転角度の推定原理について説明する。
図3はPWM処理(a)によって生成されるゲート指令(b)および固定巻線のab軸電圧指令(c)を示す図である。PWM処理部3は、上式4のように演算された三相電圧指令を、図3(b)に示すようにインバータ4へのゲート指令に変換する。すなわち、図3(a)のように、各電圧指令V ref、V ref、V refは、PWM処理部3にて三角波キャリアと比較され、図3(b)のように、比較結果としてゲート指令G、G、Gが生成される。
図3(b)はインバータ4の上アーム(正側直流電源に接続されるスイッチング回路)のスイッチング素子に対するゲート指令について記載したものである。下アーム(負側直流電源に接続されるスイッチング回路)のスイッチング素子に対するゲート指令は上アームゲート指令の論理を反転したものとなる。通常、上下アームゲート指令には、素子の故障を防止するため、上下アーム短絡防止期間(デッドタイム)が設けられ、上下アームゲート指令の切替り時に、所定期間、両ゲート指令がOFFとなる。本実施例ではデッドタイムは十分小さく無視できるものとして省略する。
図3(b)のゲート指令は静止座標系(ab軸)上の値に変換すると、図3(c)のようになる。つまり図3(c)は、ゲート指令を図2における静止座標系のab軸上の値に変換して得られる電圧指令Varef、Vbrefを示している。
図4はab軸座標系におけるゲート指令に対応する電圧ベクトルを示す図である。ゲート指令をab軸電圧指令に変換するには、図4のように、ゲート指令に対応する電圧ベクトルを、ab軸から見た値に変換すればよい。図4では、電圧ベクトルV1〜V6の長さ(値)を1に正規化した場合を示しているが、この値はインバータ直流電圧に応じた実際の電圧値を用いてもよい。なお、図4において、各電圧ベクトル(V〜V)に付属している()内の数字0、1はゲート指令を表しており、Gu、Gv、Gw(図3(b))の順に並んでいる。これをbitの連続した2進数とみなして10進数に変換すれば、ベクトル番号0〜7となる。ただし、ベクトル番号とゲート指令の対応は必ずしもこの通りに取る必要はなく、ゲート指令とab軸電圧値の対応が取れていれば良い。
すなわち、電圧ベクトルVはuvwのゲート指令で表わすと、(001)に対応する。同様にV〜V及びVは、(010)、(011)、(100)、(101)、(110)、(111)及び(000)である。このうち、V及びVはuvwの相間電圧は0Vであるから、零電圧ベクトルという。一方、電圧ベクトルV〜Vを非零電圧ベクトルという。
例えば図3において、期間T1、T2、T3、T4…では、電圧ベクトルV7、V6、V4、V0…がそれぞれ出力されている。期間T1における電圧ベクトルV7(=1,1,1)は、図4において0ベクトルであるから、図3(c)において、Varefは0、Vbbrefも0である。期間T2における電圧ベクトルV6(=1,1,0)は、図4においてa軸に対して60°の角度を有するベクトルであるから、図3(c)の期間T2において、Varefは1/2、Vbrefはルート3/2である。期間T3における電圧ベクトルV4(1,0,0)は、図4においてa軸に対して0°の角度を有するベクトルであるから、図3(c)において、Varefは1、Vbrefは0である。期間T4における電圧ベクトルV0(0,0,0)は、図4において0ベクトルであるから、図3(c)において、Varefは0、Vbrefも0である。以下同様にしてuvwのゲート指令は、ab軸電圧指令Varef、Vbrefに変換できる。
以上のような座標変換は、高周波電圧演算部8にて、例えばゲート指令G、G、Gを入力し、対応するVaref、Vbbrefを出力するルックアップテーブル(後述される)を使用しても実現できる。
このようなPWM変調後の電圧指令Varef、Vbbrefは、瞬時的にはインバータの出力可能な6本の非ゼロ電圧ベクトルと2本のゼロ電圧ベクトルの時間的組み合わせで構成されており、キャリア周波数以上の高周波成分を含んでいる。そこで電圧指令に含まれるキャリア周波数以上の成分すなわち高周波成分を抽出して図示すると、図5のようになる。図5は、対象となるa軸方向電圧指令V refのみをキャリア周期でフーリエ級数展開して、キャリア周波数の5次までの正弦(sin)及び余弦(cos)成分を計算し、V refのパルス状波形に重ねて表示したものである。図5において、信号「SUM」は10次まで計算した場合の各成分の総和であり、より高次まで計算して加算すればさらにV refに近づいて行く。
電圧指令V refの周期は三角波キャリア周期と同一である。従って、PWM変調後の電圧指令はキャリア周波数以上の高周波成分を多く含んでいることがわかる。これを式で表すと、フーリエ級数展開を用いて式7のようになる。
Figure 0005971707
ここでfはキャリア周波数、nは1以上の整数、vaxn、 vayn、vbxn、vbynはフーリエ級数であり、式8で表される。
Figure 0005971707
ここでtはキャリア半周期の時間である。式8の各フーリエ級数は、制御タイミングtを中心とするキャリア1周期の積分を演算して求められている。
図6は高周波電圧演算部8の構成例を示すブロック図である。
高周波電圧演算部8は式8に基づく図6のような構成により、フーリエ級数(高周波電圧成分)vaxn、 vayn、vbxn、vbynを生成する。ここで「高周波電圧」は、センサレス制御の分野では広い意味で、電動機の回転周波数よりも十分高い周波数という意味を持つ。本願ではキャリア周波数以上のフーリエ級数展開を計算しており、キャリア周波数は回転周波数よりも十分高いので、高周波ということができる。ここでは、このフーリエ級数展開した電圧値のみを位相角推定に使用するので、フーリエ級数展開したときのフーリエ級数は高周波電圧成分とみなすことが可能である。
図6において、ゲート信号/電圧変換テーブル11は、PWM処理部3からのゲート指令Gu、Gv、Gwを入力し、対応するab軸電圧指令Varef、Vbrefを出力し、ROM等で構成されるルックアップテーブルである。フーリエ級数展開部12は、電圧指令Varefをフーリエ級数展開し、フーリエ級数(高周波電圧成分)vaxn、vaynを出力する。フーリエ級数展開部13は、電圧指令Vbrefをフーリエ級数展開し、フーリエ級数(高周波電圧成分)vbxn、vbynを出力する。
式7のように、PWM変調後のab軸電圧指令は複数周波数の正弦成分、余弦成分の和で表すことができる。また式7のフーリエ級数展開式は、個々の正弦・余弦成分は他の周波数成分は持たず、また三角関数の直交性から、同じ周波数の正弦成分、余弦成分同士は独立、つまり互いに相手の成分は含んでいない。
なお、上述した高周波電圧演算部8は、PWM処理部3の出力であるゲート指令をそのままサンプリングして高周波成分の抽出を行っている。しかしPWM変調のアルゴリズムはシステムによって既知であるため、高周波電圧演算部8はPWM処理部3の前段の信号、たとえば三相電圧指令などに基づいて、PWM処理をシミュレートして、PWM処理部3の出力相当値を別に演算する系として構成してもよい。
本実施形態では、上述の高周波電圧成分を回転角推定に利用している。
まず式1の電圧方程式モデルを静止座標系で示すと式9のようになる。
Figure 0005971707
式9から、高周波成分のみを抽出すると、電流微分項のみとなり、式10のように表すことができる。
Figure 0005971707
ここで、添え字hfは高周波成分を、・は微分を意味する。
またインダクタンス行列L00〜L11は式9から次式11のように表される。
Figure 0005971707
式10に基づいて、電圧と電流の高周波成分からインダクタンス行列L00〜L11を演算することを考えると、電流微分項の高周波成分が必要となる。電流微分項の高周波成分は、電圧の式7と同様に、フーリエ級数展開を用いて式12のように表すことができる。
Figure 0005971707
上式12右辺の各係数項はフーリエ級数であり、式8と同様に式13のように表せる。
Figure 0005971707
図7は高周波電流演算部7の構成例を示すブロック図である。高周波電流演算部7は式12、13に基づく図7のような構成により、フーリエ級数(電流微分項の高周波成分)i・axn、 i・ayn、 i・bxn、 i・bynを生成する。
Figure 0005971707
図7において、三相/ab軸座標変換演算器14は、電流検出器20からの3相電流応答値Iu、Iwを入力し、対応するab軸電流応答値Ia、Ibを演算して出力する演算器である。微分値演算部15は、電流応答値Ia、Ibの微分値I・a、I・bを演算する。フーリエ級数展開部16は、微分値I・aをフーリエ級数展開し、フーリエ級数(電流微分値の高周波成分)i・axn、 i・aynを出力する。フーリエ級数展開部17は、微分値I・bをフーリエ級数展開し、フーリエ級数(電流微分値の高周波成分)i・bxn、 i・bynを出力する。
ここで、電圧及び電流微分の高周波成分vxn、vyn、i・xn、i・ynは、それぞれ周波数的、正弦的及び余弦的に独立しているため、電圧と電流において同一周波数の正弦及び余弦成分をab軸について抽出すれば、次式14のように行列として再構成することができる。
Figure 0005971707
式14から、任意の2つのベクトルのみを選択すると、式15のように2×2行列で表すことができる。このようなベクトル(高周波成分)の選択を行う高周波成分選択部18を図8に示す。この高周波成分選択部18は回転位相角推定部9に含まれる要素である。
Figure 0005971707
式15において、k、lはそれぞれ、x、y(余弦成分、正弦成分)のうちの少なくともいずれか一方であり、このときk≠lでもk=lでもよい。
また、s、t はそれぞれ、互いに異なる1からフーリエ級数展開した最高次数mまでの範囲の整数のいずれかである。
回転位相角推定部9は、上式15のような行列演算により、次式16のようにインダクタンス行列L00〜L11を計算できる。
Figure 0005971707
式16では、式15にインダクタンス行列の逆行列を左からかけて転置を取り、電圧行列の転置行列の逆行列を用いて式16のようにインダクタンス行列L00〜L11を計算している。
上式16のようにインダクタンス行列L00〜L11が得られれば、回転位相角推定部9は、式11を用いて回転角度θestを式17のように得ることができる。
Figure 0005971707
回転位相角推定部9は、以上のようにPWM変調後の電圧指令値及び電流応答値の高周波成分を用いて、回転角度θestを推定する。なお、上述の説明では電圧と電流微分の高周波成分から2つのベクトルを抽出して用いたが、3つ以上の高周波成分ベクトルを用いることも可能である。その場合、式14の形からインダクタンス行列を演算することになり、逆行列は演算できないので、擬似逆行列を用いることによってインダクタンス行列の近似解を求めることになる。3つ以上のベクトルを用いる演算は、2つのベクトルのみを用いる場合に比べて、より多くの情報から演算できるため、計算精度が高まるなどの効果がある。
また、電流検出に関しては、式12では、電流微分項の計算が必要となるが、電流応答値を取得するAD変換器のサンプリングが十分早ければ、電流微分項を各サンプリング値の差分で表すことができ、特別な処理を必要としない。このような差分をI・a、I・bとし、式12のようなフーリエ級数展開を行い、式13のように電流微分項が求まる。また、微分によってノイズによる悪影響が懸念されるが、キャリア周波数に比べてはるかに高周波なノイズ成分は、式12のうち高次な成分にしか現れない。そのような高次な成分を回転角推定演算に用いなければ、周波数的にノイズ成分を分離して演算することができるので、演算精度を高めることが可能となる。また、電流検出値に高次成分を遮断するハイパスフィルタを適用することでノイズ成分を遮断してもよい。この場合、回転角推定演算に必要な周波数帯は通過するように遮断周波数を設定すればよい。
上式12の演算に用いる電流サンプリングについて、従来では高周波成分の検出のためにスイッチングに同期して電流値を検出する必要があった。しかし、本願の方法ではスイッチングに同期する必要なくなるため、十分高速なADサンプリング性能があれば、電流サンプリング点に関する制約がなくなる。さらに、電流のサンプリングは従来ではキャリアに同期するのが一般的だったが、本願のサンプリングはキャリア周波数以上の周波数成分を抽出できれば良いので、キャリアに同期する必要がなくなる。以上のように、本願の演算方法であれば、従来に比べてサンプリング管理が非常に容易になるという利点が得られる。
上述したように、本実施例によるセンサレス制御装置では、回転位相角センサを用いることなく回転子の位相角を推定して、小型化、低コスト化、メンテナンスの容易化を実現する。更に、PWM変調後の電圧指令および電流応答値の高周波成分を求めて回転位相角を推定することにより、高周波電圧を重畳することなく精度良く回転位相角を推定することが可能となり、さらに電流検出のサンプリング管理も容易になるという利点が得られる。
[第2実施形態]
図9は第2実施形態の構成を示すブロックである。上記第1実施形態と異なる構成要素について説明し、第1実施形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付し詳細な説明は省略する。
PWM電圧座標変換部20は、PWM処理後のゲート指令を、推定位相角θestを回転角度とするγδ座標系の電圧指令値Vγ ref2、 Vδ ref2に変換する。変換式は式5と同様な次式18となる。
Figure 0005971707
高周波電圧演算部21は、PWM電圧座標変換部20によって変換された電圧指令Vγ ref2、 Vδ ref2を式7と同様な次式19のように周波数分解(フーリエ級数展開)し、高周波成分を出力する。
Figure 0005971707

同様に高周波電流演算部22は、γδ座標系に変換された電流応答値Iγ res、 Iδ resから、式12と同様な次式20の演算により微分項の周波数分解(フーリエ級数展開)を行い、高周波成分を出力する。
Figure 0005971707
回転位相角推定部13は、上記高周波電圧成分と上記高周波電流成分とから、以下の計算によって回転位相角を推定する。まず、γδ座標系における同期電動機の電圧方程式から、高周波成分に関係する項を抽出すると、式10と同様の考え方により次式21が得られる。
Figure 0005971707

ここでインダクタンス行列L’00〜L’11は式9から次式22のように表される。
Figure 0005971707

第1実施形態の式16と同様、周波数・正弦・余弦成分の対応したVγ ref2、 Vδ ref2およびIγ res、 Iδ resの高周波成分に基づいて、回転位相角推定部13は次式23のようにインダクタンスを演算し、回転角推定誤差Δθを式24のように得ることができる。
Figure 0005971707
さらに本実施形態における回転角推定演算の特徴として、Δθ≒0の時、式22においてsin2Δθ≒2Δθと近似することによって、式24のような逆正接演算を用いることなく容易にΔθの情報を得ることが可能となる。すなわち、Δθ≒0の時、式25が成り立つ。
Figure 0005971707
は定数であるので、実質的にはL’01を回転角推定誤差Δθとみなせることになる。当然、L’10から求めることも可能であるし、L’01とL’10の平均を計算すれば、個々の演算誤差の影響を低減することも可能である。
上式25により回転角推定誤差Δθの情報が得られれば、Δθをゼロに収束させるようにPLL(Phase Locked Loop)を構成することによって、容易に推定位相角θestを真の回転角度θに収束させることができる。図10は、このようなPLLのブロック図を示し、このPLLは回転位相角推定部9に含まれる構成要素である。同図において回転角推定誤差Δθは、増幅器31にてPLL比例ゲインKpだけ増幅され、加算器34に入力さる。また回転角推定誤差Δθは、増幅器32でPLL積分ゲインKpだけ増幅され、積分器33で積分され加算器34に入力さる。増幅器31及び積分器33の出力値は加算器34にて加算され、推定回転角速度ωとして積分器35に入力される。積分器35は角速度ωを積分し、推定位相角θestを出力する。
図10のPLLにおいて、回転角推定誤差Δθの値に応じて出力推定位相角θestは変化するが、推定誤差Δθが0のとき、出力推定位相角θestは変化しない。
尚、式23、24に従って推定誤差Δθを演算し、Δθそのものを推定位相角θestに加算すれば、直接的に真の回転角θに相当する新たな推定位相角を求めることも可能である。図11は、この方法を実現するための構成例を示す。この構成では、前回の演算値(Z−1)にΔθを加算することで、推定位相角θestを得ている。この方法であれば、PLLなどの処理が不要となり、演算が簡単になるという利点が得られる。しかし、一般的にはLなどのパラメータには、温度変化、磁束飽和現象等により誤差が含まれるため、求めたΔθにも誤差が含まれる。また高周波電圧値や高周波電流値にも、検出誤差や演算誤差が含まれるため、根本的にΔθには誤差が含まれることになる。このような誤差は制御演算毎に異なる値となるため、比較的高周波で、直接的に求めた推定位相角にもこの誤差が直接影響してしまう。一方、図10のようにPLLを用いると、Δθから推定位相角を求める演算にローパスフィルタの特性を持たせることができ、上記のような推定誤差Δθに含まれる高周波な誤差の影響が推定位相角に現れないようにすることが可能となる。
上述したように、本実施例によるセンサレス制御装置では、回転位相角センサを用いることなく回転子の位相角を推定して、小型化、低コスト化、メンテナンスの容易化を実現する。更に、PWM変調後の電圧指令および電流応答値の高周波成分を求めて回転位相角を推定することにより、高周波電圧を重畳することなく精度良く回転位相角を推定することが可能となる。また、本実施例によれば、電流検出のサンプリング管理も容易になるという利点が得られる上、演算の簡略化や誤差の影響を低減することが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、第3実施形態について説明する。
本実施形態では、PWM変調後の電圧指令値と電流応答値とから高周波電圧値、高周波電流値を求め、インダクタンス行列を求める演算までは第1〜第2の実施形態と同一であり、インダクタンス行列を求めてから推定位相角を求める演算が異なる。すなわち、回転位相角推定部の内部構成が異なる。従って、本実施形態の構成を示すブロック図は省略する。
同期電動機では、高負荷(高トルク)時には電動機に流す電流が大きくなり、回転子に鎖交する磁束量が増えるため、磁束が飽和してインダクタンスが低下する現象が発生する。しかもその飽和の状態は電流の位相によって変化するため、推定位相角に誤差が発生すると、この推定値に基づいて生成されるゲート指令にも誤差が含まれ、結果的に流れる電流の位相も理想値からずれ、インダクタンス飽和の状態も変化してしまう。磁束が飽和することによって、インダクタンスは、式11、式23のような単純なモデルで表すことができなくなってしまう。実験的には、電流位相の変化や推定誤差の変化に応じて、LやLが変動してしまうことが分かっている。定数とみなされていたLやLが変動してしまうと、θやΔθは正確に求めることができなくなる。
しかし、本実施形態の回転角推定では、インダクタンス行列を求めてから、θやΔθを直接求めず、インダクタンス行列の各要素からΔθに比例する特性の特徴量Rを求めることを考える。例えば所定のトルク条件の時、LがΔθに対して略比例する特性を持っていれば、式23より、特徴量Rを得ることができる。
Figure 0005971707
ここでL'00、L'11は、上記第2実施形態の式23のように、電圧指令値Vγ ref2、Vδ ref2および電流応答値Iγ res、 Iδ resの高周波成分に基づいて演算されるインダクタンスである。
磁束飽和現象があると、Lがゼロに近くなってしまい、上記第2実施形態における式25の演算が困難になる場合が生じる。そのような場合に、Lを用いずLを用いた特徴量Rに基づいて推定演算を行えば、磁束飽和現象にも対処できる。
特徴量Rが得られれば、図10に示すPLLを用いて、Δθの代わりにRを入力すれば、実質的に回転角推定誤差をゼロに収束させることができる。特徴量Rは、Δθに対してオフセットを持った比例関係となる場合もあるが、その場合はオフセット量を予め計測・設定しておき、オフセット量を減算すればよい。図12は特徴量R及びオフセット量を基に、推定位相角θestを演算する回路構成例を示し、この回路は回転位相角推定部に含まれる回路である。この回路構成は、図10に示すPLLの前段に、式26で示される特徴量Rから特徴量のオフセット量Rを減算する減算器40が追加されている。オフセット量Rはトルクや電流の条件によって変動する場合もあるので、その場合は、例えばパラメータテーブルを設けて予め設定して置き、運転条件によって参照すればよい。
上述したように、本実施例によるセンサレス制御装置では、回転位相角センサを用いることなく回転子の位相角を推定して、小型化、低コスト化、メンテナンスの容易化を実現する。更に、PWM変調後の電圧指令および電流応答値の高周波成分を求めて回転位相角を推定することにより、高周波電圧を重畳することなく精度良く回転位相角を推定することが可能となる。また、高負荷時に磁束飽和が発生してインダクタンスが変動してしまうような状況にも対応することが可能となる。
[第4実施形態]
図13は第4実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態は、上記第1または第2実施形態に追加できる実施形態である。
電圧指令判定部41は、電動機を制御するための電圧指令Vγ ref、 Vδ refを電圧指令ベクトルVrefとみなし、電圧指令ベクトルVrefの方向がインバータの非ゼロ電圧ベクトルの方向近傍であるか否かを判定する。この電圧指令判定部41は、上記第1または第2実施形態の構成に好適に追加される構成要素である。判定した結果、近傍にある場合、電圧指令判定部41は近傍から遠ざかるように、該電圧指令ベクトルに直交する方向の高周波電圧Vhfを、該電圧指令ベクトルに重畳する。高周波電圧Vhfを重畳する理由等は後述する。
図14は本実施形態の動作を示すベクトル図である。図14において、推定位相角θestの角度にあるγδ軸において、(Vγ ref、 Vδ ref)で構成される出力電圧指令ベクトルVrefが計算される。この時、Vrefのγ軸からの位相角をθvとすると、Vrefがインバータの非ゼロ電圧ベクトルの近傍にあるか否かは、次式27のように判定できる。
Figure 0005971707

ただしθVinv=0°、60°、120°、180°、240°、300°であり、Δθは何度の範囲を近傍とみなすかを設定する定数である。
電圧指令判定部41は、式27が成立する場合、θ+90°の方向に高周波電圧Vhf(=Vγhf、Vδhf)を計算して出力する。
Figure 0005971707
hfは高周波電圧振幅であり予め所定の値に設定しておくパラメータである。
またfhfは高周波周波数であり、キャリア周波数以下の周波数に設定する。この高周波電圧Vγhf、Vδhfは、加算器42にて電圧指令Vγ ref、 Vδ refに加算され、電圧指令座標変換部2に提供される。
以上のように構成する理由と作用について説明する。
実施例1〜2に記載の回転角推定法は、電圧と電流を周波数、正弦及び余弦成分に分解し、それぞれ対応した高周波成分に基づいて行列を構成して、行列演算によりインダクタンス行列もしくは推定位相角を直接演算するものであるが、その演算が成立しなくなる場合がある。すなわち、式16、23における高周波電流成分の逆行列が存在しない場合である。
逆行列の存在は、行列式が0か否かで判別できるが、より直感的には、行列を構成する列ベクトルが空間的に互いに直交する成分を持つか否かである。すなわち、式16では、ベクトル[vaksbksと[valtbltが一次独立の関係を満たせば、逆行列が存在する(添え字Tは転置ベクトルを示す)。
これらの電圧ベクトルは式8で計算されるPWM変調後の電圧指令値に含まれる特定周波数の正弦成分もしくは余弦成分であるから、上記の条件を満足するかどうかは予め予測できる。すなわち、式8で計算されるすべての高周波電圧成分が互いに一次独立にならない、言い換えればすべての高周波電圧成分が一次従属の関係を満たしてしまう場合は、PWM変調前の出力電圧指令ベクトルの方向がインバータの6本の非ゼロ電圧ベクトルの方向と一致してしまう場合である。
例として図15に、図3(c)の電圧指令におけるV ref、 V refを高周波成分に分解して、ベクトルとしてプロットした例を示す。原点から点Aと点Bまでのベクトルをそれぞれ[va1b1、[va2b2とすれば、他の点に対応するベクトルは、これらベクトル[va1b1、[va2b2にそれぞれ直交する方向に成分を有している。ここで、点AはV ref、 V refをフーリエ級数展開して得られる成分のうち、2次(n=2)の余弦成分vax2、vbx2を、点Bは3次(n=3)の余弦成分vax3、vbx3をプロットしたものである(その他の点はn=2、3の余弦成分以外の成分をプロットしたものである)。尚、点Aに示されるベクトル[va1b1は図5の波形Aに対応する2次の余弦成分、点Bに示されるベクトル[va2b2は図5の波形Bに対応する3次の余弦成分である。また、ベクトル[va1b1は、V ref、 V refをフーリエ級数展開して得られる高周波成分のうち、最も振幅(絶対値)が大きな成分を示し、ベクトル[va2b2は、2番目に振幅(絶対値)が大きな成分を示す。
一方、PWM変調前の出力電圧指令ベクトルVγ ref、 Vδ refの方向が、インバータの非ゼロ電圧ベクトルの方向と一致してしまう電圧指令の高周波成分をプロットした例を図16に示す。図16では、該出力電圧指令ベクトルがVの方向にある場合について示している。図16から明らかなように、すべての高周波成分が一直線上にあり、一次従属の関係を満足してしまっていることがわかる。このような場合は式16、23による演算が成立せず、ひいては回転角推定が不可能となる。
そこで本実施形態では上記のような場合、出力電圧指令ベクトルVγ ref、 Vδ refに直交する方向に高周波電圧を重畳することにより、非ゼロ電圧ベクトルと一致しないように出力電圧指令ベクトルを配置する。従って、回転角推定演算に用いる高周波電圧ベクトルが確実に一次独立の関係を満たすことが可能となり、回転角推定を確実に行うことが可能となる。
また同様に、出力電圧指令ベクトルが小さい場合も、高周波電圧成分値が十分に得られないため、対応する高周波電流微分成分も小さくなり、回転角推定が不可能となる。この問題は十分な大きさの高周波電圧ベクトルを非ゼロ電圧ベクトルと一致しない方向に重畳することにより、回避することができる。そのような高周波電圧Vγhf、 Vδhf(交番高周波)を次式29に示す。
Figure 0005971707
図17はこのような交番高周波の波形例を示す。また、式29の各位相角の定義を図18に示す。θvhfは0°、60°、120°、180°、240°、300°以外の値で、望ましくはこれらの中間値である30°、 90°、 150°、 210°、 270°、 330°が好適である。これらの角度は各非ゼロ電圧ベクトルの方向の中間の方向に相当するため、一次独立な関係の高周波電圧成分を得やすくなるという利点がある。
本実施例では、電圧指令判定部41が電圧指令Vγ ref、 Vδ refに重畳する高周波電圧として図17、18に示す所定の方向の交番高周波を使用するが、上記の効果(一次独立な関係の高周波電圧成分を得る)が得られれば、重畳する高周波の形態はどのようなものでもよく、例えば回転高周波でもよい。
高周波電圧の周波数は、重畳した出力電圧指令をPWM処理部3でPWM変調することから、少なくともキャリア周波数以下の周波数である必要がある。これは、キャリア周波数よりも高い周波数の高周波は、PWMの原理から、出力電圧に正しく反映されないためである。
逆に周波数の下限は、この高周波電圧によって流れる高周波電流がトルク脈動になり得るため、トルク脈動として許容できるだけの十分高い周波数に設定すると良い。一般的に、キャリア周波数は機械的に許容できるトルク脈動周波数よりはるかに高い。このため、高周波電圧周波数の帯域は十分広く取ることができる。
また、式28や29の高周波電圧は正弦波で表したが、簡単化のため矩形波交番電圧を用いることも可能である。これにより制御演算を簡略化できる。
また、上述のすべての実施例について適用できることとして、回転角推定を行うための高周波電圧成分についての条件は、演算方法を変更すればそのまま高周波電流成分についての条件になる。すなわち、式15から回転角を推定する行列演算を行うが、電圧の逆行列でなく電流の逆行列を演算する方法でもインダクタンス行列を演算できるということである。この場合、電圧の条件をそのまま電流の条件に適用する必要がある。その場合、演算を成立させるために重畳する高周波電圧は、高周波電流指令値に置き換えることも可能である。高周波電流指令値を重畳する場合、電流制御部に入力する電流指令値に高周波電流指令値を加算すればよい。
さらに、演算を高精度に行うために、より好ましくは電圧と電流の高周波成分ベクトルはその絶対値が大きいほうがよい。例えば図15では、計算した高周波電圧成分のうち、絶対値が最大のものを点A、次に大きいものを点Bとして採用している。このように選ぶことにより、他の点を採用するよりも演算精度を向上することが可能となる。
また、演算精度を更に向上するもう1つの方法として、電圧行列を作る2つのベクトル[va1、vb1、[va2、vb2の外積が大きくなるように選ぶ方法がある。このように選ぶと、式16の係数項分母が大きくなり、演算を高精度に行うことが可能となる。このようなベクトル(高周波成分)の選択処理は図8に示す高周波成分選択部18で実施される。
すなわち高周波成分選択部18は、先ず絶対値が最大のベクトルを探索して選択する。次に、そのベクトルとの外積が最大になる別のベクトルを選択する。つまり、選択した最大のベクトルに直交する方向に、最も大きな成分を有する別のベクトルを選択する。図15を例にすると、絶対値が最大のベクトルすなわちベクトル[va1、vb1を選択し、次にこのベクトル[va1、vb1に直交する方向Cの成分が最も大きなベクトルを選択する。この例では、このようなベクトルと、絶対値が2番目に大きなベクトルは共にベクトル[va2、vb2であり一致しているが、実際には一致しない場合もある。すなわち、最大のベクトルと、他のベクトル全部との組合せを選択し、外積が最大になるペアを検索してインダクタンス行列を演算するのが好適である。
上述したように、本実施例によるセンサレス制御装置では、回転位相角センサを用いることなく回転子の位相角を推定して、小型化、低コスト化、メンテナンスの容易化を実現する。更に、PWM変調後の電圧指令および電流応答値の高周波成分を求めて回転位相角を推定することにより、最小限の高周波電圧重畳で精度良く回転位相角を推定することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…電流制御部、2…電圧指令座標変換部、3…PWM処理部、4…インバータ、5…同期電動機、6…電流応答座標変換部、7…高周波電流演算部、8…高周波電圧演算部、9…回転位相角推定部、20…電流検出器、12、13、16、17…フーリエ級数展開部。

Claims (12)

  1. 三相電圧指令を、該三相電圧指令とPWMキャリアとの比較に基づいてPWM変調し、インバータに対するゲート指令を生成するPWM処理部と、
    前記PWM処理部の出力もしくは出力相当値に含まれる、前記PWMキャリアのキャリア周波数以上の複数周波数の正弦成分及び余弦成分の少なくとも一方を演算し、高周波電圧成分を得る高周波電圧演算部と、
    前記インバータにより駆動される同期電動機の電流応答値の微分値に含まれる、前記キャリア周波数以上の複数周波数の正弦成分及び余弦成分の少なくとも一方を演算し、高周波電流成分を得る高周波電流演算部と、
    同じ周波数の余弦成分同士もしくは正弦成分同士をそれぞれ含む前記高周波電圧成分と前記高周波電流成分との組であって、異なる2つ以上の周波数について得られる複数の前記組に基づき前記同期電動機の回転角度の推定値を示す推定位相角を演算する推定角演算部と、を具備する同期電動機のセンサレス制御装置。
  2. 前記高周波電圧演算部は、前記ゲート指令を前記同期電動機の静止直交座標系の出力電圧指令に変換し、該出力電圧指令に基づいて前記高周波電圧成分を演算し、
    前記高周波電流演算部は、前記同期電動機の電流応答値を前記同期電動機の静止直交座標系の電流応答値に変換し、静止直交座標系の該電流応答値の微分値を演算し、該電流応答値の微分値に基づいて前記高周波電流成分を演算する請求項1記載のセンサレス制御装置。
  3. 前記ゲート指令を前記同期電動機の回転に同期して回転する直交座標系に変換するPWM電圧座標変換部と、
    前記インバータにより駆動される前記同期電動機の電流応答値を、前記同期電動機の回転に同期して回転する直交座標系に変換する電流応答座標変換部と、を更に備え、
    前記高周波電圧演算部は、前記PWM電圧座標変換部で座標変換された該出力電圧指令に基づいて前記高周波電圧成分を演算し、
    前記高周波電流演算部は、前記電流応答座標変換部で座標変換された該電流応答値の微分値に基づいて前記高周波電流成分を演算する請求項1記載のセンサレス制御装置。
  4. 前記推定角演算部は、前記高周波電圧成分及び前記高周波電流成分に基づいて、前記同期電動機のインダクタンスを演算する第1演算部と、該インダクタンスに基づいて前記同期電動機の推定位相角を演算する第2演算部を具備することを特徴とする請求項1に記載のセンサレス制御装置。
  5. 前記推定角演算部は、前記高周波電圧成分及び前記高周波電流成分に基づいて、前記同期電動機のインダクタンスを演算する第1演算部と、該インダクタンスに基づいて前記同期電動機の推定位相角を演算する第2演算部を具備することを特徴とする請求項2に記載のセンサレス制御装置。
  6. 前記推定角演算部は、前記高周波電圧成分及び前記高周波電流成分に基づき、前記同期電動機のインダクタンスを演算する演算部と、該インダクタンスに基づいて回転角推定誤差を演算する演算部と、該回転角推定誤差を0にするよう構成されたPLL回路を具備し、該PLL回路は前記推定位相角を提供する請求項3項記載のセンサレス制御装置。
  7. 前記PWM変調前のインバータに対する出力電圧指令値の方向が前記インバータの非ゼロ電圧ベクトルの方向近傍にある場合、前記PWMキャリア周波数以下の周波数で、前記出力電圧指令値に直交する方向の高周波電圧を前記出力電圧指令値に重畳する電圧指令判定部を更に具備する請求項1記載のセンサレス制御装置。
  8. 前記PWM変調前のインバータに対する出力電圧指令値の方向が前記インバータの非ゼロ電圧ベクトルの方向近傍にある場合、前記PWMキャリア周波数以下の周波数で、前記出力電圧指令値に直交する方向の高周波電圧を前記出力電圧指令値に重畳する電圧指令判定部を更に具備する請求項2記載のセンサレス制御装置。
  9. 前記PWM変調前のインバータに対する出力電圧指令値の大きさが所定値以下である場合、前記PWMキャリア周波数以下の周波数で前記インバータの非ゼロ電圧ベクトルとは異なる方向の高周波電圧を、前記出力電圧指令値に重畳する電圧指令判定部を更に具備する請求項1記載のセンサレス制御装置。
  10. 前記PWM変調前のインバータに対する出力電圧指令値の大きさが所定値以下である場合、前記PWMキャリア周波数以下の周波数で前記インバータの非ゼロ電圧ベクトルとは異なる方向の高周波電圧を、前記出力電圧指令値に重畳する電圧指令判定部を更に具備する請求項2記載のセンサレス制御装置。
  11. 請求項1記載のセンサレス制御装置と、
    前記ゲート指令に基づいて、前記同期電動機を駆動するインバータと、を具備するインバータ装置。
  12. 請求項2記載のセンサレス制御装置と、
    前記ゲート指令に基づいて、前記同期電動機を駆動するインバータと、を具備するインバータ装置。
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