JP5402105B2 - 電動機の制御装置及び電動機状態推定方法 - Google Patents

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本発明は、電動機に電力を供給して駆動する電動機の制御装置及び電動機状態推定方法に関する。
従来より、電動機の制御装置としては、電動機に回転子の位置及び回転数を検出するために、例えばエンコーダやレゾルバといった位置センサを備えているものが知られている。そして、この電動機の制御装置は、位置センサによって検出した回転子の位置及び回転数に基づいて、電動機を制御する。
しかしながら、このような電動機の制御装置は、位置センサの取り付けに伴うコストアップや、取り付けスペース及び配線スペースの確保のために小型化が難しいという問題があった。
これに対し、下記の特許文献1の電動機の制御装置は、埋め込み磁石型同期電動機の突極性として、d軸(励磁方向成分)インダクタンス<q軸(トルク方向成分)インダクタンスとうい性質を利用する。この性質により、電動機の駆動周波数とは異なる周波数の、真円の軌跡を描く高周波電圧ベクトルを電動機に印加すると、電動機に流れる電流の高周波成分のベクトルは、d軸方向(磁極位置)に膨らんだ楕円状の軌跡を描く。電動機の制御装置は、高周波電流ベクトル軌跡を楕円近似して楕円の長軸方向を検出し、楕円の長軸方向が磁極位置であるとして回転子の磁極位置及び回転数を推定し、これら推定値に基づき電動機を制御している。
特開2003−219682号公報
上述した技術は、回転子と固定子間のインダクタンス分布が回転子構造によって決まり、d軸方向の高周波電流が最大値をとり、q軸方向の高周波電流が最小値をとることを前提としている。
しかしながら、固定子の構造に起因するインダクタンスの分布がd軸、q軸で一様でなく、当該インダクタンス分布に基づく高周波電流の誤差が無視できない大きさとなる場合がある。従って、高周波電流のベクトル軌跡を楕円近似した場合、当該近似した楕円に回転子の位置に応じて変動する誤差が含まれるため、当該楕円の長軸方向が磁極位置として回転子の磁極位置を精度よく推定できないという問題がある。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、回転子の状態を精度良く推定することができる電動機の制御装置及び電動機状態推定方法を提供することを目的とする。
本発明は、電動機を所望の状態に制御するための電圧指令値として、当該電動機の励磁方向成分の電圧指令値及びトルク方向成分の電圧指令値を演算する電圧指令値演算手段と、電圧指令値演算手段により演算された電圧指令値に対して電動機の駆動周波数とは異なる周波数の高周波電圧を重畳する高周波電圧発生手段と、高周波電圧発生手段により高周波電圧が重畳された電圧指令値に基づいてインバータのスイッチング素子を駆動する駆動信号を生成し、当該インバータにより直流電圧を交流電圧に変換させて電動機を駆動する駆動手段と、駆動手段から電動機に供給されている電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段により検出された電流に基づいて、電動機における回転子の状態を推定する回転子状態推定手段と、回転子状態推定手段により推定された回転子の状態に基づいて、駆動手段を制御して前記電動機を駆動させる制御手段と、高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさに対する、前記励磁方向に対する楕円長軸方向の偏差の絶対値に対応した補正量である磁極位置補正量を記述したマップデータが記憶された記憶手段と、を備える。
本発明において、上述の課題を解決するために、回転子状態推定手段は、電流検出手段により検出された電流に含まれる高周波電圧と同じ周波数の励磁方向成分電流及びトルク方向成分電流を抽出し、当該抽出された励磁方向成分電流及びトルク方向成分電流を用いて高周波電流ベクトル軌跡を楕円で近似し、当該楕円大きさと、励磁方向に対する楕円長軸方向の偏差と、を算出し、当該楕円大きさ及び偏差に基づいて、励磁方向に対する楕円長軸方向の磁極位置補正量を算出し、記憶手段に記述されたマップデータを用いて前記楕円大きさに対する磁極位置補正量を算出し、当該磁極位置補正量に基づいて励磁方向に対する楕円長軸方向を補正し、補正した励磁方向に対する楕円長軸方向に基づいて、回転子の状態を推定する。
本発明によれば、高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさ及び励磁方向と楕円長軸方向との偏差に基づいて補正量を求めて、励磁方向に対する楕円長軸方向を補正するので、当該楕円長軸方向を用いて精度良く回転子の状態を検出できる。
本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置において、高周波電圧ベクトルの軌跡を示す図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置における磁極位置・回転数推定部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置における電動機の構成を示す上面図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置における回転子の位置とインダクタンスとの関係を示す図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置における固定子の位置とインダクタンスとの関係を示す図である。 固定子が分布巻構造の場合における高周波電流ベクトル軌跡の楕円について説明する図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置において、固定子が集中巻構造の場合に、高周波電流ベクトル軌跡が楕円となる様子を示す図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置における磁極位置補正量算出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置において、高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさと、磁極位置と高周波電流ベクトル軌跡における楕円長軸方向との偏差との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置において、高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向と、磁極位置との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機の制御装置における動作手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態として示す電動機の制御装置における磁極位置補正量算出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態として示す電動機の制御装置において、高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさと、磁極位置と高周波電流ベクトル軌跡における楕円長軸方向との偏差との関係を示す図である。 本発明の第5実施形態として示す電動機の制御装置において、磁極位置の領域を判定する閾値にヒステリシスを設けた様子を示す図である。 本発明の第6実施形態として示す電動機の制御装置における磁極位置補正量算出部の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
「電動機の制御装置の構成」
本発明の第1実施形態として示す電動機制御装置は、例えば図1に示すように構成される。電動機制御装置は、例えば車両を駆動する電動機9の動作を制御するものである。本実施形態では、電動機制御装置は、指令値生成部1,電流制御部2,高周波電圧発生部3,座標変換部4,PWM変換部5,直流電源6,インバータ7,電流センサ8u,8v,座標変換部10,磁極位置・回転数推定部11を有する。
指令値生成部1及び電流制御部2は、電動機9を所望の状態に制御するための電圧指令値として、当該電動機9の励磁方向成分(γ軸)の電圧指令値及びトルク方向成分(δ軸)の電圧指令値を演算する電圧指令値演算手段として機能する。
指令値生成部1は、トルク指令値T,電動機9の回転数推定値ω^,及び直流電源6の直流電圧Vdcと電流制御モードにおけるdp軸電流指令値i ,i 及びdq軸干渉電圧指令値vd_dcpl ,vq_dcpl との対応関係を示すテーブルを有する。指令値生成部1は、トルク指令値T,磁極位置・回転数推定部11から出力される電動機9の回転数推定値ω^,及び直流電源6の直流電圧Vdcに対応するdq軸電流指令値i ,i 及びdq軸干渉電圧指令値vd_dcpl ,vq_dcpl をテーブルから検索し、検索されたdq軸電流指令値i ,i 及びdq軸干渉電圧指令値vd_dcpl ,vq_dcpl を出力する。このように指令値生成部1は、オープンループ方式によりdq軸電流指令値i ,i 及びdq軸干渉電圧指令値vd_dcpl ,vq_dcpl を制御する。
電流制御部2は、指令値生成部1から出力されたdq軸電流指令値i ,i 及びdq軸干渉電圧指令値vd_dcpl ,vq_dcpl と座標変換部10から出力されるγδ軸電流検出値iγ,iδとを用いて電流偏差比例積分(PI)増幅と非干渉制御からなる一般的な電流ベクトル制御演算を行う。これにより、電流制御部2は、γδ軸電圧指令値vγ ’,vδ ’を生成して、出力する。
電動機制御装置は、電動機9に供給する電流を電動機9の2次磁束に直交するq軸電流成分と2次磁束に対し平行なd軸電流成分とに分離して電流制御を行う電流ベクトル制御を行う。“非干渉制御”とは、この電流ベクトル制御において、電流、q軸,d軸のインダクタンス、及び電動機9の機械回転数の作用によって、d軸電流成分及びq軸電流成分がそれぞれq軸電圧及びd軸電圧として他方の電流成分に干渉することによる影響を打ち消す制御を意味する。具体的には、干渉電圧指令値を用いて電圧指令値を補正する制御を意味する。また、γδ軸とは、磁極位置・回転数推定部11により推定された回転子の磁極位置推定値θ^により得た推定dq軸を意味している。上述の電流偏差とは、d軸電流指令値i とγ軸電流検出値iγの偏差、q軸電流指令値i とδ軸電流検出値iδの偏差である。
高周波電圧発生部3は、指令値生成部1及び電流制御部2により演算された電圧指令値に対して電動機9の駆動周波数とは異なる周波数の高周波電圧を重畳する高周波電圧発生手段として機能する。
高周波電圧発生部3は、電動機9の駆動周波数とは異なる高周波電圧vdh 、vqh を生成する。この高周波電圧vdh 、vqh は、電流制御部2により生成されたγδ軸電圧指令値vγ 、vδ に重畳される。これにより、座標変換部4には、高周波電圧vdh 、vqh を含むγδ軸電圧指令値vγ 、vδ が供給される。
また、電動機制御装置は、高周波電圧発生部3により高周波電圧vdh 、vqh が重畳された電圧指令値に基づいてインバータ7のスイッチング素子を駆動する駆動信号を生成し、当該インバータ7により直流電圧を交流電圧に変換させて電動機9を駆動する駆動手段として機能する。この構成は、座標変換部4、PWM変換部5、インバータ7に相当する。
座標変換部4は、γδ軸の電圧を、UVW相に電圧に変換する。座標変換部4は、以下の式1を利用して、入力したγδ軸電圧指令値vγ ,vδ と磁極位置・回転数推定部11により推定された電動機9の回転子の磁極位置推定値θ^からU相,V相,及びW相の三相の電圧指令値v ,v ,v を算出して、出力する。
Figure 0005402105
PWM変換部5は、座標変換部4から出力されたU相,V相,及びW相の三相の電圧指令値v ,v ,v に対応するインバータ7の駆動信号Duu ,Dul ,Dvu ,Dvl ,Dwu ,Dwl を生成して、出力する。なお、駆動信号Duu ,Dul は、それぞれU相に対応する上段及び下段のスイッチング素子に対する信号を示す。駆動信号Dvu ,Dvl はそれぞれV相に対応する上段及び下段のスイッチング素子に対する信号を示す。駆動信号Dwu ,Dwl はそれぞれW相に対応する上段及び下段のスイッチング素子に対する信号を示す。
インバータ7は、PWM変換部5から出力された駆動信号Duu ,Dul ,Dvu ,Dvl ,Dwu ,Dwl に従って対応するスイッチング素子をオン/オフする。これによりインバータ7は、直流電源6の直流電圧Vdcを三相の交流電圧v,v,vに変換して電動機9に出力する。
電流センサ8u,8vは、インバータ7から電動機9に供給されている励磁方向成分電流及びトルク方向成分電流を検出する電流検出手段として機能する。具体的には、電流センサ8u,8vは、U相とV相の電流値i,iを検出して座標変換部10に出力する。本実施形態のように、電流センサを二相にだけに取り付ける場合、電流センサ8u,8vにより検出しない残り1相(本実施形態ではW相)の電流値は、座標変換部10により、以下の式2から算出することができる。
Figure 0005402105
座標変換部10は、UVW相からγδ軸に電流を変換する。座標変換部10は、以下の式3を利用して電流センサ8u,8vにより検出されたU相とV相の電流値i,iと磁極位置・回転数推定部11により推定された電動機9の回転子の磁極位置推定値θ^から、γδ軸電流検出値iγ,iδを算出する。
Figure 0005402105
磁極位置・回転数推定部11は、電流センサ8u,8v及び座標変換部10により検出された電流に基づいて、電動機9における回転子の状態を推定する回転子状態推定手段として機能する。磁極位置・回転数推定部11は、座標変換部10から出力されたγδ軸電流検出値iγ,iδを入力し、これらのγδ軸電流検出値iγ,iδに基づいて、電動機9の回転子の磁極位置推定値θ^、回転数推定値ω^を演算し、出力する。
そして、磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^は、指令値生成部1及び座標変換部10によって電動機9の制御に用いられる(制御手段)。
「高周波電圧発生部3の動作説明」
高周波電圧発生部3は、図2に示すように、真円のベクトル軌跡を描く高周波電圧vdh 、vqh を発生させる。この高周波電圧vdh 、vqh の周波数は、電動機9の駆動周波数より充分に高い。例えば、高周波電圧vdh 、vqh のベクトルの大きさは85V、周波数を625Hzとする。
「磁極位置・回転数推定部11の詳細構成」
つぎに、上述した電動機制御装置における磁極位置・回転数推定部11の構成を、図3を参照して説明する。
磁極位置・回転数推定部11は、γδ軸電流検出値iγ,iδが供給されるバンドパスフィルタ12(BPF)、ディジタルフーリエ変換処理部13(DFT)、楕円解析部14、PI増幅器15、積分器16、磁極位置補正量算出部17を備える。
バンドパスフィルタ12は、座標変換部10から出力されたγδ軸電流検出値iγ、iδに含まれ、高周波電圧vdh 、vqh と同じ周波数成分のγδ軸高周波電流iγh、iδhを抽出して、出力する。
ディジタルフーリエ変換処理部13は、バンドパスフィルタ12により抽出されたγδ軸高周波電流iγh、iδhを高周波電圧vdh 、vqh と同じ周波数成分の実数軸成分及び虚数軸成分iγh_Re、iγh_Im、iδh_Re、iδh_Imに分解して、出力する。
楕円解析部14は、ディジタルフーリエ変換処理部13から出力された虚数軸成分iγh_Re、iγh_Im、iδh_Re、iδh_Imに基づいて、γδ軸高周波電流iγh、iδhがγδ軸上で描く軌跡、すなわち、γδ軸電流検出値iγ,iδを楕円(高周波電流ベクトル軌跡の楕円)に近似する。そして、楕円解析部14は、γ軸に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸向き(偏差)θζ’と、高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸長さと楕円短軸長さとの積AB(以下、「楕円大きさAB」と呼ぶ。)から求められる高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさを、下記の式(4)、式(5)によって算出し、出力する。
Figure 0005402105
Figure 0005402105
γ軸に対する楕円長軸向きθζ’は、磁極位置補正量算出部17から出力される磁極位置補正量Δθζと加算される。これにより、γ軸に対する楕円長軸向きθζ’は、γ軸に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸向きθζに補正される。このγ軸に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸向きθζは、PI増幅器15に供給される。
PI増幅器15は、γ軸に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸向きθζをPI増幅することにより回転数推定値ω^を得て、指令値生成部1に出力する。
積分器16は、PI増幅器15から出力された回転数推定値ω^を積分することにより回転子の磁極位置推定値θ^を得て、座標変換部10に出力する。
ここで、回転子の磁極位置推定値θ^、回転数推定値ω^を求める原理について説明する。図4は、電動機9における回転子9aの磁石(S,N)を1極対、固定側のティース(固定子9b)数を、(1)〜(6)の6個とした場合の集中巻IPM型の電動機9を示す。また、図5,6に、この電動機9のインダクタンスLr、Lsの分布を示す。
電動機9の回転子9aに起因するインダクタンスLrは、図4で示す回転子9aの部位(a)、(b)、(c)、(d)に対して、図5のように分布する。一方、固定子9bに起因するインダクタンスLsは、図4で示す固定子9bの部位(1)〜(6)に対して図6のように分布する。
固定子9bが分布巻構造の場合は、図6の点線で示すように、固定子9bに起因するインダクタンスLsは、ほぼ平坦な分布となる。これにより、回転子9aに起因するインダクタンスLrと固定子9bに起因するインダクタンスLsの合成インダクタンスは、回転子9aの部位(a)、(c)、すなわちd軸方向で最小になり、回転子9aの部位(b)、(d)、すなわちq軸方向で最大となる。したがって、γδ軸電流検出値iγ,iδで表される高周波電流ベクトルの軌跡は、図7のように、d軸方向に膨らんだ楕円状になる。したがって、楕円解析部14は、ディジタルフーリエ変換処理部13から得たγδ軸電流検出値iγ,iδに基づく虚数軸成分iγh_Re、iγh_Im、iδh_Re、iδh_Imに基づいて、当該高周波電流ベクトル軌跡を楕円で近似し、当該高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向を算出することで、γ軸に対する楕円長軸向き(偏差)θζ’を算出し、最終的に回転子9aの磁極位置推定値θ^を推定できる。
しかし、固定子9bが集中巻構造の場合、固定子9bに起因するインダクタンスLsは、固定子9b(ティース)のある位置で最大、固定子9b間で最小となり、固定子9bの位置による差が大きくなる。このため、回転子9aに起因するインダクタンスLrと固定子9bに起因するインダクタンスLsの合成インダクタンスは、必ずしも回転子9aの部位(a)(c)、すなわちd軸方向では最小にならず、d軸から一定の範囲内でずれた点で最小となる。よって、高周波電流ベクトル軌跡は、図8に示すように、d軸の周辺において、インダクタンスが最小の方向に膨らみ、大きさが伸び縮みする楕円状になる。これにより、高周波電流ベクトル軌跡を楕円近似した場合の長軸方向(γ)は、図8中の点線で示す楕円のようなd軸方向からずれた方向となる。
したがって、固定子9bが集中巻構造である電動機9における磁極位置を精度よく推定するためには、回転子9aの磁極位置に応じて変動する真の磁極位置(d軸)と、高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向(γ)との誤差(偏差)を補正する必要がある。
このために、第1実施形態として示す電動機制御装置は、γδ軸電流検出値iγ,iδに応じて高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさが変化することと、真の磁極位置と高周波電流ベクトル軌跡における楕円長軸方向との偏差とが、ともに固定子構造に起因しており、一定の関係性があることに着目して、回転子9aの真の磁極位置と高周波電流ベクトル軌跡における楕円長軸方向との偏差を補正する磁極位置補正量Δθζを求める。
この磁極位置補正量Δθζを求める磁極位置補正量算出部17は、図9に示すように、領域判定部18と、0〜30°マップ19a及び30〜60°マップ19bを記憶するマップ参照部19と、マップ選択部20とを有する。なお、以下の説明では、領域判定部18及びマップ参照部19を備える例について説明するが、領域判定部18及びマップ参照部19を備えなくても良い。例えば、高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさ及び真の磁極位置と楕円長軸方向の偏差に基づいて、回転子9aが位置する範囲に対応した励磁方向に対する高周波電流ベクトル軌跡の長軸方向の補正量(磁極位置補正量Δθζ)を算出できる。
領域判定部18は、PI増幅器15から供給された回転子9aの磁極位置推定値θ^から、当該回転子9aの磁極位置が位置する範囲(領域)を判定し、出力する。この磁極位置の領域は、本実施形態において、0〜30°と、30〜60°とが予め設定されている。
マップ参照部19は、楕円解析部14から、楕円大きさABで表される高周波電流ベクトルの大きさが供給される。マップ参照部19は、楕円大きさABを指標として磁極位置補正量Δθζを求めるマップが記憶されている。楕円大きさABを入力すると、マップ参照部19は、0〜30°マップ19aから求めた磁極位置補正量Δθζと、30〜60°マップ19bから求めた磁極位置補正量Δθζとの双方を出力することができる。
マップ選択部20は、磁極位置推定値θ^から求められる回転子9aの磁極位置が属する領域に応じ、0〜30°マップ19aを用いて求められた磁極位置補正量Δθζ又は30〜60°マップ19bを用いて求められた磁極位置補正量Δθζの何れかを選択的に出力する。
このような磁極位置補正量算出部17において、楕円大きさABと、磁極位置(d軸)と高周波電流ベクトル軌跡における楕円長軸方向との偏差θζeである磁極位置補正量Δθζとの関係は、図10に示すようになる。
図4に示したように、電動機9は、回転子9aの磁極位置が60°毎に設置されており、当該回転子9aごとの繰り返しに応じてインダクタンスが変化する特性がある。図10の特性より、磁極位置補正量算出部17は、回転子9aの磁極位置(θ)が0〜60°間の特性のみを予めマップ化してマップ参照部19に記憶しておき、楕円大きさABを指標として当該マップを参照して、磁極位置補正量Δθζを取得できる。
図10に示すように、楕円大きさABに対する、真の励磁方向に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向の偏差θζeは、回転子9aの磁極位置が0〜30°相当の領域と30〜60°相当の領域とで異なる値となる。このため、現在の回転子9aの磁極位置が何れの領域に属するかを、領域判定部18により判定する必要がある。
例えば図11に示すような電動機9の回転子9aと固定子9bとの位置関係において、回転子9aの磁極位置が位置Aと位置Bの間にある場合、高周波電流ベクトル軌跡を楕円近似する。この高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向は、回転子9aの磁極位置と位置Bの中間に位置する。
これは、回転子9aのインダクタンスが最小となる位置が励磁方向(磁極方向)であり、固定子9bのインダクタンスが最小となる位置が当該固定子9b(ティース)同士の中間地点であるB位置であり、合成インダクタンスが最小となる位置は回転子9aの磁極位置と位置Bの中間に存在するからである。換言すれば、高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向は、励磁方向から位置B側に引き寄せられているので、回転子9aの磁極位置が位置A−B間に存在する場合は、少なくとも高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向も位置A−B間に存在し、位置B−C間にまでは及ばない。また、回転子9aの磁極位置が位置B−C間に存在する場合も同様に、高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向は、位置B−C間における位置Bに引き寄せられるが、位置B−C間の範囲外には及ばない。
従って、図11のように、真の回転子9aの磁極位置に対して誤差(偏差θζe)を有する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向に基づき推定した磁極位置推定値θ^を用いても、少なくとも真の磁極位置が位置A−B間に位置するのか、位置B−C間に位置するのかを、精度よく判定することができる。そして、この磁極位置推定値θ^に基づいて判定した磁極位置の範囲に応じて何れかのマップにより、楕円大きさABに対応した磁極位置補正量Δθζ(=偏差θζe)を取得することができる。
上述したように、図9における領域判定部18は、磁極位置推定値θ^が0〜30°相当の範囲に属するか、30〜60°相当の範囲に属するのかを判定する。なお、磁極位置が0〜30°相当とは、磁極位置が0〜30°、60〜90°、120〜150°、180〜210°、240〜270°、300〜330°である範囲を指す。また、磁極位置が30〜60°相当とは、磁極位置が30〜60°、90〜120°、150〜180°、210〜240°、270〜300°、330〜360°である範囲を指す。
ここで、図10の特性は、図9のマップ参照部19のように、0〜30°に相当する部分の磁極位置補正量Δθζを格納した0〜30°マップ19aと、30〜60°に相当する部分の磁極位置補正量Δθζを格納した30〜60°マップ19bとに予め分けてマップ化しておき、領域判定部18の判定結果によって、マップ選択部20がいずれかのマップを選択することとなる。
「電動機制御装置の動作」
つぎに、上述した電動機制御装置により、回転子9aの磁極位置及び回転数を含む電動機9の状態を推定する処理について、図12を参照して説明する。
電動機制御装置は、トルク指令値T及び直流電圧Vdcに基づいてインバータ7から電動機9に交流電力を供給して当該電動機9を駆動させている時において、所定期間(例えば数msec)ごとにステップS1以降の処理を開始する。
ステップS1において、磁極位置・回転数推定部11は、座標変換部10からγδ軸電流検出値iγ,iδを取得する。このとき、座標変換部10は、電流センサ8u,8vからU相とV相の電流値i,iを取得してγδ軸電流検出値iγ,iδを演算して、磁極位置・回転数推定部11に供給する。
次のステップS2において、磁極位置・回転数推定部11は、バンドパスフィルタ12により、ステップS1にて取得したγδ軸電流検出値iγ,iδから、高周波電圧vdh 、vqh と同じ高周波数成分のγδ軸高周波電流iγh、iδhを抽出する。
次のステップS3において、磁極位置・回転数推定部11は、ディジタルフーリエ変換処理部13によるディジタルフーリエ変換処理(DFT)により、ステップS2にて抽出したγδ軸高周波電流iγh、iδhを、実数軸成分及び虚数軸成分iγh_Re、iγh_Im、iδh_Re、iδh_Imに分離する。
次のステップS4において、磁極位置・回転数推定部11は、楕円解析部14により、γδ軸高周波電流iγh、iδhの値(大きさ)の変化から、高周波電流ベクトル軌跡を楕円近似して求める。そして、楕円解析部14は、γ軸に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸向きθζ及び当該楕円長軸長さと楕円短軸長さとの積である楕円大きさABを算出する。
次のステップS5において、磁極位置補正量算出部17は、積分器16から取得した磁極位置推定値θ^を参照して、領域判定部18により、当該磁極位置推定値θ^の範囲が0〜30°に相当する範囲か、30〜60°に相当する範囲かを判定する。磁極位置推定値θ^が0〜30°に相当する範囲である場合にはステップS6に処理を進め、磁極位置推定値θ^が30〜60°に相当する範囲である場合にはステップS7に処理を進める。
ステップS6において、磁極位置補正量算出部17は、マップ選択部20により、マップ参照部19に記憶された0〜30°マップ19aを選択する。一方、ステップS7において、磁極位置補正量算出部17は、マップ選択部20により、マップ参照部19に記憶された30〜60°マップ19bを選択する。
次のステップS8において、磁極位置補正量算出部17は、ステップS6又はステップS7にて選択された0〜30°マップ19a又は30〜60°マップ19bを用い、楕円大きさABを指標として磁極位置補正量Δθζを算出する。
ここで、磁極位置補正量算出部17は、マップを用いる場合のみならず、磁極位置の領域ごとに楕円大きさABを用いて磁極位置補正量Δθζを求める所定の演算式に従った処理を行っても良い。
次のステップS9において、磁極位置・回転数推定部11は、ステップS4にて求められたγ軸に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸向きθζ’から、ステップS8にて求められた磁極位置補正量Δθζを減算して、新たなγ軸に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸向きθζを算出する。
次のステップS10において、PI増幅器15は、ステップS9にて算出されたγ軸に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸向きθζをPI増幅することにより、回転数推定値ω^を算出する。
次のステップS11において、PI増幅器15は、ステップS10にて算出された回転数推定値ω^を積分することにより、磁極位置推定値θ^を算出する。
このように、電動機制御装置は、γδ軸電流検出値iγ,iδを用いて、回転数推定値ω^及び磁極位置推定値θ^を得ることができ、この回転数推定値ω^及び磁極位置推定値θ^を用いて電動機9の制御を行うことができる。
「第1実施形態の効果」
以上説明したように、本発明の第1実施形態として示した電動機制御装置によれば、電動機9を駆動させるときに、電流制御部2により生成したγδ軸電圧指令値vγ 、vδ に対して高周波電圧vdh 、vqh を重畳する。そして、電動機9の状態としての磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を求める場合に、γδ軸電流検出値iγ,iδから、高周波電圧vdh 、vqh と同じ周波数のγδ軸高周波電流iγh、iδhを抽出する。次に、電動機制御装置は、当該抽出されたγδ軸高周波電流iγh、iδhのベクトル軌跡を楕円で近似する。次に、当該高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさと、励磁方向に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向の偏差と、を算出する。次に、当該楕円大きさ及び偏差に基づいて、励磁方向に対する高周波電流ベクトル軌跡の長軸方向の補正量を算出する。次に、当該補正量に基づいて励磁方向に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向を補正し、補正した励磁方向に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向に基づいて、回転子の状態を推定することができる。
このような電動機制御装置によれば、回転子9aの位置を検出する位置センサを備えていなく、回転子9aの状態を推定する場合であっても、当該回転子9aの位置に応じた位置検出誤差を発生させることがない。したがって、電動機制御装置によれば、精度良く回転子9aの状態としての磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を推定することができる。
また、この電動機制御装置は、楕円大きさAB(高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさ)に対する、磁極位置補正量Δθζ(励磁方向に対する楕円長軸方向の誤差に対応した補正量)を記述したマップデータを、電動機9の磁極位置が属する範囲(磁極位置推定値θ^の範囲)ごとに記憶しておく。これにより、当該電動機9の磁極位置が属する範囲に対する誤差なく、精度良く回転子9aの状態としての磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を推定することができる。
[第2実施形態]
つぎに、本発明の第2実施形態としての電動機制御装置について説明する。なお、上述の第1実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
第2実施形態として示す電動機制御装置は、第1実施形態におけるマップ参照部19を変更したものである。第1実施形態における図10に示した楕円大きさABと偏差θζeとの関係において、磁極位置が0〜30°間の特性と磁極位置が30〜60°間の特性とが、同じ楕円大きさABに対する偏差θζeの値が符号が異なるだけで、絶対値はほぼ等しい。この場合において、第1実施形態における図9の構成に代えて、第2実施形態として示す電動機制御装置は、磁極位置補正量算出部17を図13のように構成できる。
この電動機制御装置における磁極位置補正量算出部17は、高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさABに対する、励磁方向に対する楕円長軸方向の誤差の絶対値に対応した補正量を記述した0〜30°マップ19cを備える。
磁極位置補正量算出部17は、実際に電動機9を駆動する際に、マップ参照部19に記憶されたマップデータを用いて、楕円大きさABに対する、励磁方向に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向の誤差に対応した補正量の絶対値を算出する。また、磁極位置補正量算出部17は、領域判定部18により電動機9の磁極位置が属する範囲を判定し、当該判定した磁極位置が属する範囲に基づいて、符号決定器19d,19eにより補正量の符号を決定する。そして、補正量の絶対値と補正量の符号とに基づいて、励磁方向に対する楕円長軸方向を補正した磁極位置補正量Δθζを出力する。これにより、電動機制御装置は、当該磁極位置補正量Δθζを用いて回転子9aの状態を推定できる。
以上のように、本発明を適用した第2実施形態に係る電動機制御装置によれば、楕円大きさABと、磁極位置補正量Δθζの絶対値との関係をマップとして記憶しておく。そして、楕円大きさABを指標として磁極位置補正量Δθζの絶対値を算出する。次に、高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向に基づいて、磁極位置が含まれている領域を判定し、判定した結果から磁極位置補正量Δθζの符号を決定し、当該磁極位置補正量Δθζの絶対値に符号を付与した値によって、γ軸に対する楕円長軸向きθζを補正する。これにより、電動機制御装置は、磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を求めることができる。
したがって、この電動機制御装置によれば、第1実施形態と同様に、電動機9の回転子9aの位置を検出する位置センサを備えていなく、回転子9aの状態を推定する場合であっても、当該回転子9aの位置に応じて誤差を発生させることがない。したがって、電動機制御装置によれば、精度良く回転子9aの状態としての磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を推定することができる。
これに加えて、電動機制御装置によれば、同じ楕円大きさABに対して磁極位置の領域ごとに適切な磁極位置補正量Δθζの符号が異なる場合でも、単一のマップを用いてメモリ使用量を抑制できる。
[第3実施形態]
つぎに、本発明の第3実施形態としての電動機制御装置について説明する。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
第1実施形態及び第2実施形態として示した電動機制御装置は、高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさを、当該楕円長軸長さと短軸長さとを乗算した値としている。これに対し、第3実施形態として示す電動機制御装置は、楕円大きさABを他の値に代用する。
具体的には、磁極位置補正量算出部17は、楕円大きさABとして、高周波電流ベクトル軌跡を楕円近似した場合の、当該楕円長軸長さa、楕円短軸長さb、楕円長軸長さaと楕円短軸長さbの積、楕円長軸長さaと楕円短軸長さbの自乗和の平方根、楕円長軸長さaと楕円短軸長さbの比、或いはこれらの値に対応した値の何れかを用いる。磁極位置補正量算出部17は、これらの楕円大きさABに対応した値のうち、電動機9の特性によって最適なものを選択すればよい。
この電動機9の特性によって最適な楕円大きさABに対応した値は、事前の実験等により、より高精度に磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^が求められるような当該楕円長軸長さa、楕円短軸長さb、楕円長軸長さaと楕円短軸長さbの積、楕円長軸長さaと楕円短軸長さbの自乗和の平方根、楕円長軸長さaと楕円短軸長さbの比、或いはこれらの値に対応した値を求めておく。
ここで、楕円長軸長さa、楕円短軸長さbは、下記の式6、式7で求めることができる。
Figure 0005402105
したがって、電動機制御装置は、上記式6、式7の一方又は両方を用いて楕円大きさABに対応する値を得て、当該値と上述したマップ19a,19b,19c及び磁極位置推定値θ^とを用いて、磁極位置補正量Δθζを求めることができる。
以上のように、第3実施形態として示した電動機制御装置によれば、楕円大きさABに対応する値を用いて磁極位置補正量Δθζを求めてγ軸に対する楕円長軸向きθζを補正して、磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を求めることができる。これにより、第3実施形態として示す電動機制御装置によれば、第1実施形態と同様に、電動機9の回転子9aの位置を検出する位置センサを備えていなく、回転子9aの状態を推定する場合であっても、当該回転子9aの位置に応じて誤差を発生させることがない。したがって、電動機制御装置によれば、精度良く回転子9aの状態としての磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を推定することができる。
これに加えて、電動機制御装置によれば、同じ楕円大きさABに対して磁極位置の領域ごとに適切な磁極位置補正量Δθζの符号が異なる場合でも、単一のマップを用いてメモリ使用量を抑制できる。また、高周波電流ベクトル軌跡を楕円近似する際に算出するパラメータを利用して磁極位置補正量Δθζを演算できるので、補正のための演算負荷の増加を最小限にできる。
電動機9の仕様が決定されていない場合には、仕様が異なる複数の電動機9ごとに、楕円大きさABに対応する値と磁極位置補正量Δθζとのマップを用意しておいても良い。そして、電動機9の仕様に応じて最適な磁極位置補正量Δθζを求めることができる楕円大きさABに対応した値のマップを選択できる。これにより、電動機制御装置によれば、電動機9の仕様の相違に応じた動作点の違いによって最適なマップの指標を選択することができる。したがって、この電動機制御装置によれば、上述した構造の電動機9に限らず、他種類の電動機9に用いることができる。
[第4実施形態]
つぎに、本発明の第4実施形態としての電動機制御装置について説明する。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
第1実施形態乃至第3実施形態として示した電動機制御装置において、何らかのノイズにより領域判定部18が誤判定をする場合がある。この場合、磁極位置補正量算出部17により算出された磁極位置補正量Δθζが適切な値とならず、磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^の精度が低下する。更に、回転子9aの磁極位置によっては、磁極位置補正量Δθζが急峻に変化してしまい、磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^が不安定になることがある。
これに対し、第4実施形態として示す電動機制御装置は、領域判定部18により磁極位置が属する範囲を判定する場合に、楕円大きさABに対応した磁極位置の属する領域として判定しない領域判定禁止区間を設ける。
具体的には、図14に示すように、楕円長軸長さと楕円短軸長さとの積である楕円大きさABに関連づけて、判定禁止区間を設ける。領域判定部18は、楕円大きさABが閾値(1)を超えた範囲、又は、楕円大きさABが閾値(2)を下回った範囲のみを、磁極位置の領域判定を許可する区間とする。
これにより、領域判定部18は、磁極位置の領域判定を許可する区間において、楕円大きさABが閾値(1)を超えた場合には、磁極位置が0〜30°相当の範囲から30〜60°相当の範囲に遷移したことを判定する。逆に、楕円大きさABが閾値(2)を下回った場合には、磁極位置が30〜60°相当の範囲から0〜30°相当の範囲に遷移したことを判定する。ここで、閾値(1)、(2)は、例えば楕円大きさABのレンジに対して、楕円大きさABのピークから10〜20%程度に設定することが望ましい。
以上のように、第4実施形態として示した電動機制御装置によれば、磁極位置が位置する範囲を決定する際に判定禁止区間以外の磁極位置を用いることができる。このような電動機制御装置であっても、第1実施形態と同様に、回転子9aの位置を検出する位置センサを備えていなく、回転子9aの状態を推定する場合であっても、当該回転子9aの位置に応じて誤差を発生させることがない。したがって、電動機制御装置によれば、精度良く回転子9aの状態としての磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を推定することができる。
これに加えて、第4実施形態として示した電動機制御装置によれば、磁極位置が属する範囲を判定する際に、高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさに対応して領域判定禁止区間を設けている。これにより、電動機制御装置は、ノイズ等による磁極位置の誤判定を防止でき、不適切な磁極位置で磁極位置補正量Δθζを求めることを回避できる。これにより、磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^の精度低下や、処理の不安定化を防止することができる。
[第5実施形態]
つぎに、本発明の第5実施形態としての電動機制御装置について説明する。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
第1実施形態乃至第4実施形態として示した電動機制御装置において、電動機9の回転数が十分に遅い時には、磁極位置推定値θ^の変化が遅いために領域判定部18の出力がチャタリングを起こしてしまう可能性がある。そうすると、マップ参照部19に格納されたマップ選択の切り替わりが頻繁に起こり、磁極位置補正量算出部17から出力される磁極位置補正量Δθζが安定しなく、磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^が不安定になる恐れがある。
これに対し、第5実施形態として示す電動機制御装置において、磁極位置補正量算出部17は、磁極位置が含まれる領域を判定する閾値に、ヒステリシスを設ける。具体的には、図15に示すように、磁極位置が0〜30°相当の範囲から30〜60°相当の範囲に遷移したことを判定する場合に、磁極位置が30°から所定角度だけ増加した閾値となった時に、磁極位置が30〜60°相当の範囲に遷移したことを判定する。逆に、磁極位置が30〜60°相当の範囲から0〜30°相当の範囲に遷移したことを判定する場合、磁極位置が30°から所定角度だけ低下した閾値となった時に、磁極位置が0〜30°相当の範囲に遷移したことを判定する。
以上のように、電動機制御装置によれば、領域判定部18が磁極位置を判定するための閾値にヒステリシスを設けても、当該領域判定部18が判定した磁極位置の領域に基づいて磁極位置補正量Δθζを算出できる。これにより、この電動機制御装置であっても、第1実施形態と同様に、回転子9aの位置を検出する位置センサを備えていなく、回転子9aの状態を推定する場合であっても、当該回転子9aの位置に応じて誤差を発生させることがない。したがって、電動機制御装置によれば、精度良く回転子9aの状態としての磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を推定することができる。
加えて、この第5実施形態として示した電動機制御装置によれば、領域判定部18の出力がチャタリングを起こすことを防止でき、安定して磁極位置補正量Δθζを算出して、磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^が不安定化となることを回避できる。
[第6実施形態]
つぎに、本発明の第6実施形態としての電動機制御装置について説明する。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
第1実施形態乃至第5実施形態として示した電動機制御装置において、ディジタルフーリエ変換処理部13は、高周波電圧vdh 、vqh が1周期分に対応したγδ軸高周波電流iγh、iδhを蓄積した時にディジタルフーリエ変換処理を行っている。これにより、図10に示した楕円大きさAB及びγ軸に対する高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸向きθζは、電動機9の回転数により変化する。
これに対し、第6実施形態として示す電動機制御装置において、磁極位置補正量算出部17は、図16に示すように、電動機9の回転数に応じた複数のマップ参照部19A、19Bを有している。そして、磁極位置補正量算出部17は、回転子9aの回転数に応じて何れかのマップ参照部19A、19Bを選択する。
電動機9の回転数を0〜500rpmの範囲で制御する一例を考える。この場合、マップ参照部19Aは、電動機9の回転数が0rpmである時の磁極位置補正量Δθζを算出するためのマップデータを記憶する。これに対し、マップ参照部19Bは、電動機9の回転数が500rpmである時の磁極位置補正量Δθζを算出するためのマップデータを記憶する。そして、マップ参照部19Aは、0〜30°マップ19f及び30〜60°マップ19gを用いて、楕円大きさABに応じた磁極位置補正量Δθζ1を演算する。また、マップ参照部19Bは、0〜30°マップ19f及び30〜60°マップ19iを用いて、楕円大きさABに応じた磁極位置補正量Δθζ2を演算する。
そして、磁極位置補正量Δθζ1、Δθζ2は、領域判定部18により判定された磁極位置の領域に応じて、マップ選択部20A、20Bを介して線形補間部21に供給される。線形補間部21は、PI増幅器15から回転数推定値ω^が供給される。線形補間部21は、回転数推定値ω^に基づいて、マップ選択部20A、20Bから供給された磁極位置補正量Δθζ1、Δθζ2に対して線形補間を行う。これにより、線形補間部21は、回転数推定値ω^に応じた最終的な磁極位置補正量Δθζを算出することができる。
ここで、マップ参照部19は、電動機9の回転数のみならず、電動機9のトルク、インバータ7の入力電圧の少なくとも一つに対応して複数のマップデータを記憶していても良い。そして、磁極位置補正量算出部17は、現在の電動機のトルク、インバータ7の入力電圧により複数のマップデータを用いて複数の磁極位置補正量Δθζ1,Δθζ2,・・・を算出する。そして、線形補間部21により、当該複数の補正量を線形補間して、磁極位置補正量Δθζを算出する。この最終的な磁極位置補正量Δθζを用いて、γ軸に対する楕円長軸向きθζを補正して、磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を演算できる。
以上のように第6実施形態として示した電動機制御装置によれば、電動機9の回転数、電動機9のトルク、インバータ7の入力電圧に応じて磁極位置補正量Δθζを求めても、第1実施形態と同様に、回転子9aの位置を検出する位置センサを備えていなく、回転子9aの状態を推定する場合であっても、当該回転子9aの位置に応じて誤差を発生させることがない。したがって、電動機制御装置によれば、精度良く回転子9aの状態としての磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を推定することができる。
加えて、この第6実施形態として示した電動機制御装置によれば、電動機9の動作条件により高周波電流ベクトル軌跡の楕円長軸方向と真の磁極位置の偏差θζeが異なる場合でも、精度よく磁極位置推定値θ^及び回転数推定値ω^を求めることができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 指令値生成部
2 電流制御部
3 高周波電圧発生部
4 座標変換部
5 PWM変換部
6 直流電源
7 インバータ
8u,8v 電流センサ
9 電動機
9a 回転子
9b 固定子
10 座標変換部
11 磁極位置・回転数推定部
12 バンドパスフィルタ
13 ディジタルフーリエ変換処理部
14 楕円解析部
15 PI増幅器
16 積分器
17 磁極位置補正量算出部
18 領域判定部
19,19A,19B マップ参照部
19d,19e 符号決定器
20 マップ選択部
21 線形補間部

Claims (8)

  1. 電動機を所望の状態に制御するための電圧指令値として、当該電動機の励磁方向成分の電圧指令値及びトルク方向成分の電圧指令値を演算する電圧指令値演算手段と、
    前記電圧指令値演算手段により演算された電圧指令値に対して電動機の駆動周波数とは異なる周波数の高周波電圧を重畳する高周波電圧発生手段と、
    前記高周波電圧発生手段により高周波電圧が重畳された電圧指令値に基づいてインバータのスイッチング素子を駆動する駆動信号を生成し、当該インバータにより直流電圧を交流電圧に変換させて前記電動機を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段から前記電動機に供給されている電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段により検出された電流に基づいて、前記電動機における回転子の状態を推定する回転子状態推定手段と、
    前記回転子状態推定手段により推定された回転子の状態に基づいて、前記駆動手段を制御して前記電動機を駆動させる制御手段と
    高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさに対する、前記励磁方向に対する楕円長軸方向の偏差の絶対値に対応した補正量である磁極位置補正量を記述したマップデータが記憶された記憶手段と、を備え、
    前記回転子状態推定手段は、
    前記電流検出手段により検出された電流に含まれる前記高周波電圧と同じ周波数の励磁方向成分電流及びトルク方向成分電流を抽出し、
    当該抽出された励磁方向成分電流及びトルク方向成分電流を用いて前記高周波電流ベクトル軌跡を楕円で近似し、
    当該楕円大きさと、前記励磁方向に対する楕円長軸方向の偏差と、を算出し、
    前記記憶手段に記述されたマップデータを用いて前記楕円大きさに対する前記磁極位置補正量を算出し、
    当該磁極位置補正量に基づいて前記励磁方向に対する楕円長軸方向を補正し、補正した前記励磁方向に対する楕円長軸方向に基づいて、前記回転子の状態を推定すること
    を特徴とする電動機の制御装置。
  2. 前記記憶手段は、前記高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさに対する、前記磁極位置補正量を記述したマップデータを、前記電動機の磁極位置が属する範囲ごとに記憶
    前記回転子状態推定手段は、実際に電動機を駆動する際に、前記電動機の磁極位置が属する範囲を判定し、前記磁極位置が属する範囲に対応したマップデータを選択し、選択したマップデータを用いて、前記楕円大きさに対する、前記磁極位置補正量を算出すること
    を特徴とする請求項1に記載の電動機の制御装置。
  3. 前記回転子状態推定手段は、実際に電動機を駆動する際に、前記記憶手段に記憶されたマップデータを用いて、前記楕円大きさに対する、前記磁極位置補正量の絶対値を算出して、前記電動機の磁極位置が属する範囲を判定し、当該判定した磁極位置が属する範囲に基づいて磁極位置補正量の符号を決定し、前記磁極位置補正量の絶対値と磁極位置補正量の符号とに基づいて前記励磁方向に対する楕円長軸方向を補正して、前記回転子の状態を推定すること
    を特徴とする請求項1に記載の電動機の制御装置。
  4. 前記回転子状態推定手段は、前記楕円大きさとして、前記高周波電流ベクトル軌跡を楕円近似した場合の、当該楕円長軸長さ、楕円短軸長さ、楕円長軸長さと楕円短軸長さの積、楕円長軸長さと楕円短軸長さの自乗和の平方根、楕円長軸長さと楕円短軸長さの比、或いはこれらの値に対応した値の何れかを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の電動機の制御装置。
  5. 前記回転子状態推定手段は、前記磁極位置が属する範囲を判定する場合に、前記楕円軌跡大きさに対応した前記磁極位置の属する領域として判定しない領域判定禁止区間を設けることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電動機の制御装置。
  6. 前記回転子状態推定手段は、前記磁極位置が含まれる領域を判定する閾値に、ヒステリシスを設けることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の電動機の制御装置。
  7. 前記記憶手段は、前記電動機のトルク、前記電動機の回転数、前記インバータの入力電圧の少なくとも一つに対応して複数のマップデータを記憶し、
    前記回転子状態推定手段は、現在の前記電動機のトルク、前記電動機の回転数、前記インバータの入力電圧により複数のマップデータを用いて磁極位置補正量を算出し、当該磁極位置補正量を線形補間した値を用いて、前記励磁方向に対する楕円長軸方向を補正すること特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の電動機の制御装置。
  8. 電動機を所望の状態に制御するための電圧指令値として、当該電動機の励磁方向成分の電圧指令値及びトルク方向成分の電圧指令値を演算し、当該電圧指令値に対して電動機の駆動周波数とは異なる周波数の高周波電圧を重畳し、当該高周波電圧が重畳された電圧指令値に基づいてインバータのスイッチング素子を駆動して前記電動機を駆動しているときに、
    電動機に供給されている電流に含まれる前記高周波電圧と同じ周波数の励磁方向成分電流及びトルク方向成分電流を抽出し、
    当該抽出された励磁方向成分電流及びトルク方向成分電流を用いて高周波電流ベクトル軌跡を楕円で近似し、
    当該楕円大きさと、前記励磁方向に対する楕円長軸方向の偏差と、を算出し、
    高周波電流ベクトル軌跡の楕円大きさに対する、前記励磁方向に対する楕円長軸方向の偏差の絶対値に対応した補正量である磁極位置補正量を記述したマップデータを用いて、前記楕円大きさに対する、前記磁極位置補正量を算出し、
    当該磁極位置補正量に基づいて前記励磁方向に対する楕円長軸方向を補正し、補正した前記励磁方向に対する楕円長軸方向に基づいて、前記回転子の状態を推定すること
    を特徴とする電動機状態推定方法。
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