JP4889008B2 - 現像剤搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
このようなトリクル現像方式を用いた画像形成装置は、キャリアの経時劣化が生じるごとに現像部やキャリアを新品のものに交換する必要のある装置に比べて、経時においても出力画像の画質が安定化することになる。
しかし、コイルスクリュによって搬送されるキャリアが、中空パイプとコイルスクリュとの隙間からすり抜けてしまい、キャリアの搬送量(補給量)に変動が生じやすくなっていた。特に、重力に逆らった搬送経路(低位置から高位置への傾斜経路等である。)では、キャリアの搬送不良が顕著になっていた。
すなわち、重力に逆らった傾斜経路等の搬送経路であっても、磁性を有する現像剤に磁界を作用させながら搬送することで、現像剤の搬送性を向上させることができる。
また、内部に螺旋状部材が設けられた搬送管を、螺旋状部材とともに回転させることで、コイルスクリュやポンプを用いた場合に比べて、傾斜経路における現像剤の搬送性を向上させることができる。しかし、その場合であっても、傾斜経路の傾斜角度が30度以上である場合に、螺旋部材の形状(フィン高さやピッチ等である。)によっては、現像剤の搬送性が低下してしまうことがある。ところが、その傾斜経路に搬送される現像剤に磁界を作用させることで、現像剤搬送性の低下を抑止することができる。
また、重力に逆らった傾斜経路等の搬送経路であっても、内部に螺旋状部材が設けられた搬送管を、螺旋状部材とともに回転させているために、比較的簡易な構成で現像剤が良好に搬送される現像剤搬送装置及び画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ、21は各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにそれぞれ収容された像担持体としての感光体ドラム、22は感光体ドラム21上を帯電する帯電部、23Y、23M、23C、23BKは感光体ドラム21上に形成される静電潜像を現像する現像部(現像装置)、24は感光体ドラム21上に形成されたトナー像を中間転写ベルト27に転写する転写バイアスローラ、25は感光体ドラム21上の未転写トナーを回収するクリーニング部を示す。
各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにおける感光体ドラム21上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成がおこなわれる。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部55のコンタクトガラス53上に載置される。そして、原稿読込部55で、コンタクトガラス53上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
書込み部2において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。レーザ光は、ポリゴンミラー3に入射して反射した後に、レンズ4、5を透過する。レンズ4、5を透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、中間転写ベルト27との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト27の内周面に当接するように転写バイアスローラ24が設置されている。そして、転写バイアスローラ24の位置で、中間転写ベルト27上に、感光体ドラム21上に形成された各色の画像が、順次重ねて転写される(第1転写工程である。)。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト27表面は、中間転写ベルトクリーニング部29の位置に達する。そして、中間転写ベルト27上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部29に回収されて、中間転写ベルト27上の一連の転写プロセスが完了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部61から、給紙ローラ62により給送された転写紙Pが、搬送ガイド63を通過した後に、レジストローラ64に導かれる。レジストローラ64に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト27上のトナー像とタイミングを合わせて、第2転写バイアスローラ28の位置に向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ69によって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2は作像部を示す概略断面図であり、図3はその現像部を示す長手方向(図2の紙面垂直方向である。)の断面図である。
なお、装置本体1に設置される4つの作像部は、作像プロセスに用いられるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、プロセスカートリッジ及び現像部及びトナー補給部における符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を省略して図示する。
本実施の形態におけるトナーT(現像剤G中のトナーとトナー補給部32内のトナーとである。)は、樹脂及び着色剤からなるトナー母体粒子や添加剤を含有する。
また、本実施の形態におけるトナーTは、単量体を使用して乳化重合、懸濁重合等の重合反応によって合成する方法や、樹脂自体を熱等によって熔融し噴霧して微粒子化する方法や、水中等へ分散することによって所定の粒子サイズにして得られる母体粒子に添加剤をヘンシェルミキサー等で混合付着させる方法によって製造することができる。
キャリアCの核体粒子としては、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属やマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の合金又はその化合物等が用いられる。
現像ローラ23aは、図2中の矢印方向に回転している。現像部23内の現像剤Gは、図3に示すように、間に仕切部材23eを介在するように配設された第1搬送スクリュ23b及び第2搬送スクリュ23cの矢印方向の回転によって、トナー補給部32からトナー補給口23fを介して補給されたトナーT(新品トナー)とともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図3中の破線矢印方向の循環である。)。第1搬送スクリュ23bは現像剤Gを図3中の右側に搬送して、第2搬送スクリュ23cは現像剤Gを図3中の左側(第1搬送スクリュ23bの搬送方向とは逆の方向である。)に搬送する。
現像部23に補給するトナー補給量の調整は、駆動モータ75の駆動時間を制御することによっておこなわれる。
図2及び図4に示すように、本実施の形態における画像形成装置には、現像部23内に収容された現像剤Gの一部を現像部23外に排出する排出手段23kと、現像部23内に新たにキャリアCを補給するキャリア補給部47と、が設けられている。
そして、キャリア補給部47から現像部23内に新品キャリアCが補給されて現像部23内の現像剤量が所定量を超えると、過剰になった現像剤Gが現像剤排出口23kから現像部23外に排出される。現像剤排出口23kから排出された現像剤Gは、現像剤排出経路43内を落下した後に、2成分現像剤搬送装置(現像剤搬送装置)によって現像剤回収部73まで搬送される。
なお、本実施の形態では、現像部23から現像剤を排出する排出手段としてオーバーフロー法を用いたが、現像剤排出口23kに開閉自在なシャッタを設けて、シャッタの開閉によって現像剤の排出をおこなうこともできる。
図4及び図5を参照して、キャリア搬送装置は、キャリア搬送管49、螺旋状フィン(螺旋状部材)50、ガイド部材87、88、支持部材90、ギア81、82、駆動モータ76、磁石70(磁界発生手段)、等で構成されている。
このような屈曲自在でフレキシブルなキャリア搬送管49及び螺旋状フィン50を用いることで、屈曲した搬送経路を形成することができるために、キャリア搬送経路のレイアウトの自由度が増して、画像形成装置が小型化される。また、キャリア搬送管49及び螺旋状フィン50を非磁性材料で形成することで、後述する磁界発生手段としての磁石70によってキャリア搬送管49の内部に所望の磁界を形成しやすくなる。
特に、図5に示すように、キャリア搬送管49の傾斜経路の全域にわたって磁石70を設置することで、傾斜経路におけるキャリア搬送性の低下を確実に抑止することができる。すなわち、磁石70が磁性を有するキャリアCを引き付けるために、キャリアCが傾斜経路を滑落するのを防止する。なお、磁石70は、屈曲した搬送管49の搬送経路に沿うように、屈曲性を有することが好ましい。
これに対して、図7(B)の破線矢印に示すように、磁石70による磁界がキャリア搬送管49の接線方向に向けて形成される場合には、キャリアCに作用する吸引力が低下するとともに、キャリアCの穂立ちもなくなる。その結果、キャリアCは塊となってキャリア搬送管49内を移動して、キャリア搬送性が低下してしまう。
また、傾斜経路の上流側においても、磁石70による吸引力を小さくすることにより、キャリアCを水平経路から傾斜経路に向けてスムーズに取り入れることができる。
図6(B)は、ゴム材料や樹脂材料を用いて、キャリア搬送管49の内周面に螺旋状部材としての螺旋状フィン50を一体的に形成したものである。
図6(C)は、キャリア搬送管49がネジ状にしぼり加工されたチューブであって、キャリア搬送管49の内周面に螺旋状部材としてのネジ部49aが一体的に形成されている。
図6(D)は、キャリア搬送管49を熱収縮チューブとしたものである。この場合、螺旋状フィン50の外周に間隙をあけて熱収縮チューブを覆設した後に、熱収縮チューブを加熱して収縮させることで、熱収縮チューブを螺旋状フィン50の外周に密接させる。
しかし、その場合であっても、傾斜経路の傾斜角度が30度以上になると、螺旋状部材50の個々のフィンに引っかかるキャリアの量が低下してキャリア搬送性が顕著に低下してしまう。ところが、その傾斜経路に搬送される現像剤に磁界を作用させることで、傾斜経路の傾斜角度が30度以上であっても、螺旋状部材50の個々のフィンに引っかかるキャリアの量を確保して、キャリア搬送性の低下を抑止することができる。
20、20Y、20M、20C、20BK プロセスカートリッジ、
23、23Y、23M、23C、23BK 現像部(現像装置)、
23f トナー補給口、
23k 現像剤排出口(排出手段)、 23m キャリア補給口、
32、32Y、32M、32C、32BK トナー補給部、
33 トナーカートリッジ、 34 トナー搬送管(トナー搬送経路)、
43 現像剤排出経路、 44 現像剤搬送管(搬送管、現像剤回収経路)、
47、47Y、47M、47C、47BK キャリア補給部、
48 キャリアカートリッジ(現像剤容器)、
49 キャリア搬送管(搬送管、キャリア搬送経路)、
49a ネジ部(螺旋状部材)、
50 螺旋状部材、 70 磁石(磁界発生手段)、 73 現像剤回収部、
G 2成分現像剤、 C キャリア、 T トナー。
Claims (12)
- 現像剤が搬送される搬送管と、
前記搬送管の内部に設けられ、回転することにより現像剤を搬送する螺旋状部材と、
前記現像剤に作用する磁界を前記搬送管の傾斜経路の内部に形成するように前記傾斜経路に沿って配設された磁界発生手段と、
を備え、
前記磁界発生手段は、前記搬送管の前記傾斜経路において搬送方向に対して上流側又は/及び下流側における前記磁界の強さが中流における前記磁界の強さよりも小さくなるように形成されたことを特徴とする現像剤搬送装置。 - 前記搬送管は、前記螺旋状部材とともに回転可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の現像剤搬送装置。
- 前記螺旋状部材は、前記搬送管の内周面に近設されたことを特徴とする請求項2に記載の現像剤搬送装置。
- 前記螺旋状部材は、前記搬送管の内周面に一体的に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の現像剤搬送装置。
- 前記磁界発生手段は、前記搬送管の下方に設置された磁石であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の現像剤搬送装置。
- 前記磁石及び前記搬送管は、屈曲自在に形成されたことを特徴とする請求項5に記載の現像剤搬送装置。
- 前記磁界発生手段は、前記磁界を前記搬送管の中心に向けて形成することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の現像剤搬送装置。
- 前記搬送管は、非磁性材料で形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像剤搬送装置。
- 前記現像剤は、キャリア又は/及びトナーであることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像剤搬送装置。
- 前記現像剤が収容された現像剤容器と、
像担持体上に形成される潜像を現像する現像部と、を備え、
前記搬送管は、前記現像剤容器から前記現像部に向けて前記現像剤を搬送することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の現像剤搬送装置。 - 像担持体上に形成される潜像を現像する現像部と、
前記現像部の内部に収容された前記現像剤の一部を排出する排出手段と、
前記排出手段によって排出された前記現像剤を回収する現像剤回収部と、を備え、
前記搬送管は、前記現像剤回収部に向けて前記現像剤を搬送することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の現像剤搬送装置。 - 請求項1〜請求項11のいずれかに記載の現像剤搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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