JP2007163592A - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像装置内に劣化トナーが長期にわたって残留し続けることがなく、高品質な画像を安定的に出力できる、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体21上に形成される潜像を現像してトナー像を形成する現像装置23であって、装置23内に新たにトナーTを補給するトナー補給手段32を備える。トナー補給手段32は、初期に装置23内に補給する初期補給トナーの粒径に比べて、経時に装置23内に補給する経時補給トナーの粒径が小さくなるように、粒径の異なるトナーを補給する。
【選択図】図2

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置とそこに設置される現像装置及びプロセスカートリッジとに関し、特に、1成分現像剤又は2成分現像剤を用いた現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置において、非磁性トナー(又は磁性トナー)と磁性キャリアとからなる2成分現像剤(添加剤等を添加する場合も含むものとする。)を収容した現像装置や、非磁性トナー(又は磁性トナー)のみからなる1成分現像剤(添加剤等を添加する場合も含むものとする。)を収容した現像装置が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1等において、現像装置は、現像ローラ、ドクターブレード、2つの搬送スクリュ等で構成される。そして、2つの搬送スクリュによって2成分現像剤を現像装置の長手方向に循環させながら、現像ローラに現像剤を供給している。
詳しくは、装置内におけるトナー消費に応じて、現像装置の一端に設けられたトナー補給口から装置内に適宜に新しいトナーが補給される。補給されたトナーは、現像装置内の2成分現像剤とともに、2つの搬送スクリュによって、装置内を長手方向に循環しながら混合される。その混合された現像剤は、その一部が、現像ローラに対向する第1搬送スクリュによって、現像ローラに供給される。現像ローラに担持された現像剤は、ドクターブレードによって適量に規制された後に、その現像剤中のトナーが感光体ドラムとの対向位置で感光体ドラム上の潜像に付着する。
このように現像装置において用いられるトナーは、粒径や帯電量が一様ではなくて、ある程度の分布をもっていることが知られている。すなわち、トナーには、粒径が小さいトナー粒子が含まれていれば粒径が大きいトナー粒子も含まれていて、帯電量が小さいトナー粒子が含まれていれば帯電量が大きいトナー粒子も含まれている。これは、2成分現像剤を用いた現像方式に限らず、1成分現像剤を用いた現像方式でも同様である。
一方、特許文献2等には、現像装置に収容するトナーの粒径に応じて帯電量を変化させる技術が開示されている。詳しくは、体積平均粒径が大きいトナーの平均帯電量の絶対値を、体積平均粒径が小さいトナーの平均帯電量の絶対値よりも大きく設定している。
特開平10−69155号公報 特開平10−177274号公報
上述した従来の現像装置は、粒径分布をもったトナーのうち粒径の大きなトナーが優先的に現像工程に用いられてしまい、経時でトナー補給がされても、粒径の小さなトナーが装置内にいつまでも残留してしまうという不具合があった。
詳しくは、以下の通りである。
トナー粒子間やトナー粒子とキャリアとの間には、静電的付着力だけではなくて非静電的付着力が作用するために、疎水性シリカ等の流動性向上剤をトナー表面に添加して粒子間力を緩和している。トナー粒径が小さくなればなるほど非静電的付着性が大きくなり、現像ローラから感光体ドラム上の静電潜像への移行が抑制される。これに対して、トナー粒径が大きくなるほど、粒子間力が小さくなって現像工程に寄与しやすくなる。このため、粒径の大きなトナーは選択的(優先的)に現像されやすく、粒径の小さなトナーは選択的(優先的)に現像装置内に残留しやすくなる。したがって、経時において現像装置内のトナー粒径は徐々に小さいものに推移していってしまう。
そして、選択的に現像装置内に残留している粒径の小さいトナーは、長期にわたるキャリアとの混合、撹拌によって、トナー表面から外添剤が離脱、埋没したり、非静電的付着力が増加したりして、現像能力が低下してしまう。現像装置内のトナーが粒径選択によって粒径が小さくなり、非静電的付着力が増加していくのに対して、補給トナーは新品トナーであるために、平均粒径が大きく、非静電的付着力も高くない。そのために、現像能力の高い補給トナーは優先的に現像工程に使用されて、現像装置内の粒径の小さなトナーは現像装置内に留まり、さらに撹拌されつづけることになる。
このように現像装置内でトナーの粒径選択が繰り返されるうちに、補給トナーは劣化トナーによってキャリアとの接触が充分におこなわれにくくなり、トナーの帯電不良が生じてしまう。帯電不良のトナーは、ドクターブレードの位置を通過した後に現像ローラ上のキャリアから離脱して、飛散トナーとなって画像形成装置内を汚染したり、感光体ドラム上に付着して画像を汚したりする。また、劣化トナーが凝集体となって感光体ドラム上に現像されてしまい、画像に欠陥が生じてしまう不具合もある。また、トナーの劣化が進むと、画質や画像濃度も変化してしまうことがある。また、ベタ画像を連続的にプリントする場合等には、劣化トナー(外添剤が埋没、離脱したトナーである。)も現像工程に積極的に使用されるために、転写性や画質が著しく低下してしまう。
このような現像装置内でのトナーの粒径選択は、1成分現像剤を用いた現像方式でも同様に生じるため、上述の不具合は1成分現像方式の現像装置でも無視できないものになっている。
一方、上述の特許文献2等の技術は、体積平均粒径が大きいトナーの平均帯電量の絶対値を、体積平均粒径が小さいトナーの平均帯電量の絶対値よりも大きく設定するものであって、現像装置内でトナーの粒径選択が繰り返されることによる上述の不具合を解決するものではない。また、特許文献2等の技術では、長期にわたり使用していく過程で同じ粒径のトナーであっても劣化や付着力に差異が生じることを考慮していない。そのために、特許文献2等の技術は、長く使用を続けると、装置内に収容されたトナーと補給トナーとの間に現像能力の差異が生じて、画質の劣化が発生してしまう。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、現像装置内に劣化トナーが長期にわたって残留し続けることがなく、高品質な画像を安定的に出力できる、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる現像装置は、像担持体上に形成される潜像を現像してトナー像を形成する現像装置であって、装置内に新たにトナーを補給するトナー補給手段を備え、前記トナー補給手段は、初期に装置内に補給する初期補給トナーの粒径に比べて経時に装置内に補給する経時補給トナーの粒径が小さくなるように粒径の異なるトナーを補給するものである。
また、請求項2記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記トナー補給手段は、装置内に収容されたトナーの平均帯電量の絶対値に比べて前記経時補給トナーの平均帯電量の絶対値が大きくなるように平均帯電量の異なるトナーを補給するものである。
また、請求項3記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記トナー補給手段は、装置内に収容されたトナーの平均帯電量の絶対値に比べて前記経時補給トナーの平均帯電量の絶対値が2〜5μC/gの範囲内で大きくなるように平均帯電量の異なるトナーを補給するものである。
また、請求項4記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記トナー補給手段は、装置の稼働時間に応じて前記経時補給トナーの粒径が段階的に小さくなるように粒径の異なるトナーを補給するものである。
また、請求項5記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記トナー補給手段は、装置内におけるトナーの消費量に応じて前記経時補給トナーの粒径が段階的に小さくなるように粒径の異なるトナーを補給するものである。
また、請求項6記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記初期補給トナーは、体積平均粒径が5〜13μmの範囲内になるように形成され、前記初期補給トナー及び前記経時補給トナーは、体積平均粒径をAμmとしたときに、体積平均粒径が(A−2)μm以下となる微粉成分の個数百分率が10%以下であって、体積平均粒径が(A+4)μm以上となる粗粉成分の個数百分率が5%以下となるように形成されたものである。
また、請求項7記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記トナー補給手段は、粒径の異なるトナーを補給するときに、その変更前後のトナーの体積平均粒径の差が0.3〜1.5μmとなるようにトナーを補給するものである。
また、請求項8記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前記経時補給トナーは、体積平均粒径が3.0μm以上になるように形成されたものである。
また、請求項9記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記トナー補給手段を、粒径の異なるトナーが収容された複数のトナー容器を交換して装置内に粒径の異なるトナーを補給する手段としたものである。
また、請求項10記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、粒径の異なるトナーが収容された複数のトナー容器を備え、前記トナー補給手段を、前記複数のトナー容器のうち1つを選択して装置内に粒径の異なるトナーを補給する手段としたものである。
また、請求項11記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項10のいずれかに記載の発明において、装置内にキャリアとトナーとを収容したものである。
また、請求項12記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項10のいずれかに記載の発明において、装置内にトナーのみを収容したものである。
また、この発明の請求項13記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、請求項1〜請求項12のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたものである。
また、この発明の請求項14記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項12のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたものである。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置(現像部)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたユニットと定義する。
また、「初期」とは新品の現像剤が収容された現像装置の稼動が開始されたときであり、「経時」とは新品の現像剤が収容された現像装置の稼動が所定時間おこなわれたとき(トナーの粒径選択が繰り返されて残留トナーが劣化し始めるときである。)である。
本発明は、初期に現像装置内に補給する初期補給トナーの粒径に比べて、経時に現像装置内に補給する経時補給トナーの粒径が小さくなるように、粒径の異なるトナーを補給する。これによって、現像装置内に劣化トナーが長期にわたって残留し続けることがなく、高品質な画像が安定的に出力される、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図7にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部(露光部)、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ、21は各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにそれぞれ収容された像担持体としての感光体ドラム、22は感光体ドラム21上を帯電する帯電部、23Y、23M、23C、23BKは感光体ドラム21上に形成される静電潜像を現像する現像装置(現像部)、24は感光体ドラム21上に形成されたトナー像を中間転写ベルト27に転写する転写バイアスローラ、25は感光体ドラム21上の未転写トナーを回収するクリーニング部を示す。
また、27は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、28は中間転写ベルト27上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する第2転写バイアスローラ、29は中間転写ベルト27上の未転写トナーを回収する中間転写ベルトクリーニング部、30は4色カラーのトナー像が転写された記録媒体Pを搬送する搬送ベルト、32Y、32M、32C、32BKは各現像装置23Y、23M、23C、23BKの内部に各色のトナーを補給するトナー補給手段としてのトナー補給部、51は原稿Dを原稿読込部55に搬送する原稿搬送部、55は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部(スキャナ)、61は転写紙等の記録媒体Pが収納される給紙部、66は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着部を示す。
ここで、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、それぞれ、感光体ドラム21、帯電部22、クリーニング部25が、一体化されたものである。
各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにおける感光体ドラム21上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成がおこなわれる。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部55のコンタクトガラス53上に載置される。そして、原稿読込部55で、コンタクトガラス53上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部55は、コンタクトガラス53上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部(不図示である。)で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部2に送信される。そして、書込み部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21上に向けて発せられる。
一方、4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電部22との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム21上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部2において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。レーザ光は、ポリゴンミラー3に入射して反射した後に、レンズ4、5を透過する。レンズ4、5を透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、ミラー6〜8で反射された後に、紙面左側から1番目のプロセスカートリッジ20Yの感光体ドラム21表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラー3により、感光体ドラム21の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電部22にて帯電された後の感光体ドラム21上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、ミラー9〜11で反射された後に、紙面左から2番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、ミラー12〜14で反射された後に、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム12表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、ミラー15で反射された後に、紙面左から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム21表面は、それぞれ、現像装置23Y、23M、23C、23BKとの対向位置に達する。そして、各現像装置23Y、23M、23C、23BKから感光体ドラム21上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム21上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、中間転写ベルト27との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト27の内周面に当接するように転写バイアスローラ24が設置されている。そして、転写バイアスローラ24の位置で、中間転写ベルト27上に、感光体ドラム21上に形成された各色の画像が、順次重ねて転写される(第1転写工程である。)。
そして、第1転写工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、クリーニング部25との対向位置に達する。そして、クリーニング部25で、感光体ドラム21上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム21上の各色の画像が重ねて転写された中間転写ベルト27表面は、図中の矢印方向に走行して、第2転写バイアスローラ28の位置に達する。そして、第2転写バイアスローラ28の位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト27上のフルカラーの画像が2次転写される(第2転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト27表面は、中間転写ベルトクリーニング部29の位置に達する。そして、中間転写ベルト27上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部29に回収されて、中間転写ベルト27上の一連の転写プロセスが完了する。
ここで、第2転写バイアスローラ28位置の記録媒体Pは、給紙部61から搬送ガイド63、レジストローラ64等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部61から、給紙ローラ62により給送された転写紙Pが、搬送ガイド63を通過した後に、レジストローラ64に導かれる。レジストローラ64に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト27上のトナー像とタイミングを合わせて、第2転写バイアスローラ28の位置に向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト30により、定着部66に導かれる。定着部66では、加熱ローラ67と加圧ローラ68とのニップにて、カラー画像が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ69によって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2及び図3にて、画像形成装置の作像部について詳述する。図2は作像部を示す断面図であり、図3はその現像装置を示す長手方向(図2の紙面垂直方向である。)の断面図である。
なお、装置本体1に設置される4つの作像部は、作像プロセスに用いられるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、プロセスカートリッジ及び現像装置及びトナー補給部における符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を省略して図示する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ20には、主として、像担持体としての感光体ドラム21と、帯電部22と、クリーニング部25とが、ケース26に一体的に収納されている。クリーニング部25には、感光体ドラム21に当接するクリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bが設置されている。
現像装置23は、主として、感光体ドラム21に対向する現像剤担持体としての現像ローラ23aと、現像ローラ23aに対向する第1搬送スクリュ23bと、仕切部材23eを介して第1搬送スクリュ23bに対向する第2搬送スクリュ23cと、現像ローラ23aに対向する現像剤規制部材としてのドクターブレード23dと、で構成される。
また、現像装置23には、仕切部材23eで隔絶された第1現像剤収容部23gと第2現像剤収容部23hとが設けられている。図3を参照して、第1現像剤収容部23gと第2現像剤収容部23hとは長手方向両端部(仕切部材23eが介在しない範囲である。)で連通して、現像剤の循環経路を形成している。第1現像剤収容部23gには、現像ローラ23a、第1搬送スクリュ23b、ドクターブレード23d、が配設されている。第2現像剤収容部23hには、第2搬送スクリュ23c、磁気センサ40、が配設されている。
図3を参照して、現像ローラ23aは、内部に固設されてローラ周面に磁極を形成するマグネット23a1と、非磁性材料からなりマグネット23a1の周囲を回転するスリーブ23a2と、で構成される。マグネット23a1によって現像ローラ23a(スリーブ23a2)上に複数の磁極(主極、搬送極、汲み上げ極、剤切り極等である。)が形成される。
現像ローラ23a(スリーブ23a2)は、装置本体1に設置された駆動源に連結されていて、駆動源によって回転駆動される。また、図示は省略するが、現像ローラ23aと、第1搬送スクリュ23b及び第2搬送スクリュ23cとは、ギア列によって駆動連結されている。これにより、現像ローラ23aが駆動源によって回転駆動されるのにともない、それに従動して第1搬送スクリュ23b及び第2搬送スクリュ23cも回転駆動される。
なお、現像ローラ23a(スリーブ23a2)の外径は12〜100mmに設定され、感光体ドラム21の外径は15〜150mmに設定されている。また、感光体ドラム21の外周面上の線速は50〜400mm/秒に設定され、その感光体ドラムの線速に対して現像ローラ23aの外周面上の線速は1.2〜2.5倍に設定されている。
現像装置23内には、トナーTとキャリアCとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
本実施の形態1における現像剤G中のキャリアCは、体積平均粒径が20〜200μm程度になるように形成されている。キャリアCとしては、鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂等の芯材に、アミノ系樹脂、ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、シリコン樹脂等で表面を被覆したものを用いることができる。
本実施の形態1におけるトナーT(現像剤G中のトナーとトナー補給部32内のトナーとである。)は、粉砕法や重合法によって製造されたものである。そして、本実施の形態1では、初期に現像装置23内に補給する初期補給トナー(初期に充填されている現像剤中のトナーも含む。)の粒径(体積平均粒径)に比べて、経時に現像装置23内に補給する経時補給トナーの粒径(体積平均粒径)が小さくなるように、トナー補給部32から現像装置23内に粒径(体積平均粒径)の異なるトナーを補給している。なお、トナーとトナー補給方法とについては、後で詳しく説明する。
以下、先に述べた作像プロセスを、現像工程を中心にしてさらに詳しく説明する。
現像ローラ23aは、図2中の矢印方向に回転している。現像装置23内の現像剤Gは、図3に示すように、間に仕切部材23eを介在するように配設された第1搬送スクリュ23b及び第2搬送スクリュ23cの矢印方向の回転によって、トナー補給部32からトナー補給口23fを介して補給されたトナーTとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図3中の破線矢印方向の循環である。)。第1搬送スクリュ23bは現像剤Gを図3中の左側に搬送して、第2搬送スクリュ23cは現像剤Gを図3中の右側(第1搬送スクリュ23bの搬送方向とは逆の方向である。)に搬送する。
そして、摩擦帯電してキャリアCに吸着したトナーTは、キャリアCとともに現像ローラ23a上に担持される。現像ローラ23a上に担持された現像剤Gは、その後にドクターブレード23dの位置に達する。そして、現像ローラ23a上の現像剤Gは、ドクターブレード23dの位置で適量に調整された後に、感光体ドラム21との対向位置(現像領域である。)に達する。
その後、現像領域において、現像剤G中のトナーTが、感光体ドラム21表面に形成された静電潜像に付着する。詳しくは、レーザ光Lが照射された画像部の潜像電位(露光電位)と、現像ローラ23aに印加された現像バイアスとの、電位差(現像ポテンシャル)によって形成される電界によって、トナーTが潜像に付着する。
その後、現像工程にて感光体ドラム21に付着したトナーTは、そのほとんどが中間転写ベルト27上に転写される。そして、感光体ドラム21上に残存した未転写のトナーTが、クリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bによってクリーニング部25内に回収される。
他方、現像領域を通過した現像ローラ23a上の現像剤(トナー濃度が低下した状態になっている。)は、第1現像剤収容部23gの位置で現像ローラ23aから離脱される。現像ローラ23aから離脱された現像剤Gは、第1搬送スクリュ23bによって第2現像剤収容部23hに向けて搬送され、補給トナーと混合・撹拌される循環サイクルが繰り返される。
ここで、装置本体1に設けられたトナー補給部32は、交換自在に構成されたトナー容器33と、トナー容器33を保持・回転駆動するとともに現像装置23にフレッシュトナーTを補給するトナーホッパ部34と、で構成されている。また、トナー容器33内には、トナーT(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかである。)が収容されている。また、トナー容器33の内周面には、螺旋状の突起が形成されている。
なお、トナー容器33内のトナーTは、現像装置23内のトナーTの消費にともない、トナー補給口23fから現像装置23内に適宜に補給されるものである。すなわち、現像装置23内を循環する現像剤のトナー濃度(TC)が所定範囲内になるように、トナー補給口23fから現像装置23内に適宜に新品トナー(補給トナー)が補給される。現像装置23内のトナーTの消費は、現像装置23の第2搬送スクリュ23cの下方に設置された磁気センサ40や、感光体ドラム21に対向するフォトセンサ45、によって検知される。
具体的には、磁気センサ40が現像装置23内の現像剤の透磁率(キャリアに対するトナーの混合率である。)を検知する。そして、磁気センサ40の出力値の変動によって、現像装置23内の現像剤中のトナー混合率が一定になるようにトナーが補給される。ここで、2成分現像剤の透磁率は環境の変化や現像剤の嵩密度変化等によって変動するため、磁気センサ40の出力目標値は適宜補正される。詳しくは、感光体ドラム21上に形成した基準トナー像の画像濃度を、フォトセンサ45を用いて検知して、そのフォトセンサ45の出力結果に応じて磁気センサ40の出力目標値を補正する。
以下、本実施の形態1で特徴的な、現像装置の構成・動作について説明する。
本実施の形態1では、初期に現像装置23内に補給するトナー(初期補給トナー)の粒径に比べて、経時に現像装置23内に補給するトナー(経時補給トナー)の粒径が小さくなるように、トナー補給手段としてのトナー補給部32から現像装置23内に粒径の異なるトナーを補給している。
これは、本願発明者が研究を重ねた結果知得した以下の事実によるものである。
すなわち、現像装置23内でトナーの粒径選択が繰り返されるうちに粒径の小さいトナー(初期補給トナー)が現像装置23内に残留して劣化する前に、残留するトナーに比べてさらに粒径の小さなトナーを補給することで、小粒径の初期補給トナーが現像工程に用いられて(現像装置23から排出されて)、トナー劣化にともなう種々の不具合を抑止することができる。これは、現像装置23内のトナーが粒径選択により初期のトナー(初期補給トナー)よりも小粒径化しても、経時補給トナーの粒径を現像装置内のトナーと同等かこれ以下とすることで、粒径の差異による現像能力の違いが生じなくなるためである。また、同じ粒径のトナーであっても現像装置23内のトナーが混合撹拌によって非静電的付着力の大きいトナーとなっている場合であっても、経時で補給されるトナー(経時補給トナー)は非静電的付着力が比較的小さいために、経時補給トナーが選択的に現像される状態を回避することができる。
ここで、本実施の形態1で用いられるトナーは、結着樹脂、ワックス成分、着色剤等をミキサー等によって混合して(さらに荷電制御剤を加えて混合する場合がある。)、熱ロール、エクストルーダー等の混練機を用いて混練した後に、冷却固化して、これをジェットミル等で粉砕して、その後に分級して得られるものである(粉砕法である。)。これに対して、上述の材料を分散、重合して、脱溶剤、水洗、乾燥等の工程を経た後にヘンシェルミキサー等で外添剤処理を施す重合法を用いてトナーを製造することもできる。
粉砕法で製造されるトナーの場合、粒径の制御を、ジェットミル等での粉砕の時間や強度を調整しておこなう。また、重合法で製造されるトナーの場合、粒径の制御を、材料の配合比、攪拌強度、時間等を調整しておこなう。また、帯電量の制御は荷電制御剤や外添剤等の量を調整しておこなう。
また、本実施の形態1における初期補給トナー(初期に現像剤中に含まれるトナーや、初期から暫くの間に補給トナーとして補給されるトナーである。)は、その体積平均粒径が5〜13μmの範囲内になるように形成されている。
初期補給トナーの体積平均粒径が13μmを超える場合には、出力画像上に画像ボケ、にじみが発生して、画像鮮明性が悪くなり、初期画像であっても画質が不充分なものになってしまう。また、初期補給トナーの体積平均粒径を5μm以上としたのは、初期補給トナーの粒径を5μmより小さくしてしまうと、経時補給トナーの粒径を段階的に小粒径化していくのが難しくなって、長期間にわたって高画質を維持することが困難になるためである。
さらに、本実施の形態1では、経時補給トナーの体積平均粒径が3.0μm以上になるように設定している。すなわち、本実施の形態1では、経時補給トナーの粒径を段階的に小粒径化していくが、その最終段階で補給される経時補給トナーの体積平均粒径は3.0μm以上になる。これは、トナーの粒径は小さいほど、高解像で高画質の画像を得るのに有利であるのに対して、クリーニング性が不利になるためである。また、トナーの製造工程において、体積平均粒径が3.0μmより小さいものは、非常に大きなエネルギーが必要となり、高コスト化するためである。
図4は、従来の現像装置内に残留するトナーの体積平均粒径の経時変化を示すグラフである。すなわち、図4は、経時補給トナーの体積平均粒径が初期補給トナーの体積平均粒径とほぼ等しい場合の、現像装置内に残留するトナーの体積平均粒径の経時変化を示す。図4から、経時補給トナーの体積平均粒径が初期補給トナーの体積平均粒径とほぼ等しい場合に、プリント枚数の増加とともに粒径選択が繰り返されて、現像装置23内のトナーの体積平均粒径が小径化していくのがわかる。具体的に、従来の現像装置23内のトナーの体積平均粒径は、経時で0.2μm〜0.4μm小さくなる。
なお、図4に係わる実験において、トナーの体積平均粒径は5.8μmであって、トナーの微粉成分の個数百分率は0.6%であって、トナーの粗粉成分の個数百分率は0.1%であった。
ここで、トナーの微粉成分とは、粒径分布を有するトナーの体積平均粒径をAμmとしたときに、体積平均粒径が(A−2)μm以下となるトナー粒子である。また、トナーの粗粉成分とは、トナーの体積平均粒径をAμmとしたときに、体積平均粒径が(A+4)μm以上となるトナー粒子である。
本実施の形態1では、トナーの微粉成分の個数百分率が10%以下となり、トナーの粗粉成分の個数百分率が5%以下となるように、トナーを形成している。すなわち、トナーの粒径分布が、ブロードにならずに、比較的シャープになっている。
この理由は、図5に示すグラフで概念的に説明することができる。図5(A)は、トナーの微粉成分の割合が異なるときの、トナー粒径の経時変化を示すグラフである。図5(B)は、トナーの微粉成分の割合が異なるときの、画質の経時変化を示すグラフである。図5において、実線S1は微粉成分の含有率が低いものを示し、破線S2は微粉成分の含有率が高いものを示し、一点鎖線S3は微粉成分の含有率が高く体積平均粒径がS2のものより小さいものを示す。
図5(A)から、微粉成分の含有率が高い場合には、粒径選択により粒径が大幅に小さくなってしまうことがわかる。したがって、画質の低下を回避するためには、経時補給トナーを小粒径化する段階を大幅に増加しなければならなくなってしまい、現実的な方策になりにくい。また、小粒径化する段階を多段階にしない場合には、粒径を変化させる前後で画質に大きな差が生じてしまい、高画質を維持することが困難となる(図5(B)を参照できる。)。
また、粗粉成分の含有率が高い場合には、小粒径化する前の初期画像の時点で、粗粉成分が選択的に現像されてしまい良好な画質が得られなくなってしまう。また、経時補給トナーにおける粗粉成分の含有率が高い場合には、経時補給トナー中に含まれる粗粉成分のトナーから優先的に現像されるため、小粒径化の効果(本実施の形態1における効果である。)が小さくなってしまう。
実験の結果、トナーの微粉成分の個数百分率を10%以下として、トナーの粗粉成分の個数百分率を5%以下とすることで、高画質の画像を安定的に出力できることがわかった。
また、本実施の形態1では、粒径の異なるトナーを補給するときに、その変更前後(補給トナーの粒径が変更される前後である。)のトナーの体積平均粒径の差が0.3〜1.5μmとなるように設定している。
この理由は、図6を用いて説明することができる。図6は、経時でトナー粒径が変更(小粒径化)されるときの、変更前後のトナー粒径差を0〜1μmの範囲で水準を振って、変更前に10000枚、変更後に10000枚の画像形成をおこなった場合の、WST率の合否を示すものである。
ここで、WST率とは、現像装置内の現像剤の弱帯電トナー及び逆帯電トナー(帯電量q/d>−1fC/10μmとなるものである。)の割合である。WST率の合否(WST合否)は、WST率と地肌汚れとの相関から判断したものである。具体的に、WST率が15%以下のときには地汚れが発生しないため、WST率が15%を超えた場合にはWST合否を「×」として、WST率が15%以下の場合にはWST合否を「○」とした。WST率の判定は、小粒径化直後と、小粒径化後の10000枚プリント後と、にそれぞれおこなった。
図6に示す実験結果から、小粒径化前後に0.3μm以上の体積平均粒径の差があれば、高画質の画像を安定的に出力することができることがわかる。
なお、小粒径化前後のトナーの体積平均粒径の差に上限(1.5μm以下)を設けたのは、画質の安定性を考慮したものである。すなわち、小粒径化前後のトナーの体積平均粒径の差が1.5μmを超えてしまうと、小粒径化した段階で画質が突然変化してしまう。そのため、高画質ではあるものの、画質の安定性が低くなってしまう。
なお、乳化重合した生成物の微粒子樹脂と顔料及びワックスを化学的に凝集、融合して製造する重合法にて製造されたトナーは、粉砕法にて製造したトナーに比べて、小さいエネルギーで小粒径のものまでシャープな粒径分布を保ちつつ平均粒径を制御することができる。そのため、重合法により製造されたトナーは、本実施の形態1におけるトナーとして好適である。
さらに、本実施の形態1では、経時補給トナーの体積平均粒径を小粒径化するとともに、平均帯電量の絶対値を変化させている。具体的に、現像装置内に収容されたトナーの平均帯電量の絶対値に比べて、経時補給トナーの平均帯電量の絶対値が2〜5μC/gの範囲内で大きくなるように、平均帯電量の異なるトナーを補給している。
これにより、現像装置内の残留トナーを効率的に現像工程に使用することができる。現像装置内のトナーが劣化により非静電的付着力が大きくなってしまった場合、現像装置内のトナーと同程度の大きさのトナーを補給するだけでは、補給トナーが選択的に現像される状態を回避することが難しくなる。このような場合、経時補給トナーを現像装置内のトナーの粒径よりも小さくするとともに、経時補給トナーの平均帯電量を大きくすることで、現像装置内のトナーの現像能力は経時補給トナーの現像能力よりも高くなる。したがって、現像装置内のトナーが効率よく現像に使用されることになる。
なお、トナーの平均帯電量とは、任意のトナーについて、同条件で同一のキャリアと混合撹拌してブローオフ測定によって測定したものである。
図7は、経時でトナーの平均帯電量が変更されるときの、変更前後の平均帯電量の差を0〜8μC/gの範囲で水準を振って、変更前に10000枚、変更後に10000枚の画像形成をおこなった場合の、WST率の合否を示すものである。
図7に示す実験結果から、変更前後の平均帯電量の差が2μC/g以上あれば、現像装置内のトナーは現像されて順次に経時補給トナーと入れ替わっていくため、WST率の上昇を効果的に抑えることができることがわかる。また、変更前後の平均帯電量の差が6μC/g以上になると、経時補給トナーの現像能力が低くなりすぎるため、現像装置内の小粒径トナー(劣化ぎみのトナーである。)が変更直後に一気に現像されて、WST率が上昇してしまうことがわかる。したがって、経時補給トナーの平均帯電量は、現像装置内のトナーのものよりも2〜5μC/g高いことが望ましいことになる。
また、経時で小粒径化する補給トナーの粒径は、2〜10段階程度に段階的に変更することが好ましい。これは、トナーを小さくする段階が多ければ多いほど、現像装置内のトナーの劣化が抑えられて高画質の画像を安定的に出力することができるが、トナーの製造や使用状況の把握が煩雑になってしまい高コスト化してしまうためである。
また、段階的に補給トナーを小粒径化するタイミングは、現像装置23の稼働時間(駆動時間)に応じて定めることができる。現像装置内のトナーは、現像装置の稼動によって生じるキャリアとの混合、撹拌によりストレスを受けて現像能力が低下する。そのために、現像装置の稼動時間が所定値に達したときに、現像装置内の残留トナーの現像能力が大きく低下したものとして、補給トナーの粒径を小粒径化する。これにより、現像装置内の残留トナーは、そのまま装置内に残留することなく、現像装置外に排出される(現像される)。
また、段階的に補給トナーを小粒径化するタイミングは、現像装置23内におけるトナーの消費量(使用量)に応じて定めることもできる。現像工程に使用されるトナーの量(トナー消費量)の分だけ、選択的に現像されるトナーも存在することになるため、トナーの小粒径化をトナー消費量に応じて制御することによって、同様の効果が得られる。
ここで、本実施の形態1では、経時で補給トナー(経時補給トナー)を小粒径化するために、画像形成装置本体1では、粒径の異なるトナーが収容された複数のトナー容器33が適宜に交換される。
具体的に、初期には、粒径が1番大きく平均帯電量が1番小さなトナーを収容したトナー容器が、画像形成装置本体1にセットされる。そして、現像装置23の稼働時間(又はトナー消費量)が所定値に達したとき(経時)には、粒径が2番目に大きく平均帯電量が2番目に小さなトナーを収容したトナー容器が、サービスマン等によって画像形成装置本体1にセット(交換)される。さらに、現像装置23の稼働時間(又はトナー消費量)が所定値に達したとき(経時)には、粒径が3番目に大きく平均帯電量が3番目に小さなトナーを収容したトナー容器が、画像形成装置本体1にセット(交換)される。以後、同様の手順でトナー容器33の交換作業がおこなわれる。
本実施の形態1では、粒径の異なるトナーが収容された複数のトナー容器を予め画像形成装置本体1にセットしておく必要がないために、画像形成装置本体1を小型化できる。
以上説明したように、本実施の形態1における現像装置では、初期に現像装置23内に補給する初期補給トナーの粒径に比べて、経時に現像装置23内に補給する経時補給トナーの粒径が小さくなるように、粒径の異なるトナーが補給される。これによって、現像装置23内に劣化トナーが長期にわたって残留し続けることがなく、高品質な画像を安定的に出力することができる。
なお、本実施の形態1では、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKを、それぞれ、感光体ドラム21、帯電部22、クリーニング部25を一体化して構成した。また、各現像装置23Y、23M、23C、23BKを、単体のユニットとして構成した。これに対して、各現像装置23Y、23M、23C、23BKを、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKと一体化することもできる。すなわち、プロセスカートリッジ20を、感光体ドラム21、帯電部22、現像装置23、クリーニング部25で構成することもできる。この場合にも、本実施の形態1と同様の効果を奏することになる。さらには、作像部のメンテナンス性が向上する。
また、本実施の形態1では、2成分現像剤を用いる2成分現像方式の現像装置に対して、本発明を適用した。これに対して、トナーのみで構成される現像剤(1成分現像剤)を用いる1成分現像方式の現像装置に対しても、本発明を適用することができる。その場合も、初期に現像装置内に補給する初期補給トナーの粒径に比べて、経時に現像装置内に補給する経時補給トナーの粒径が小さくなるように、粒径の異なるトナーを補給することで、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図8にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図8は、実施の形態2における現像装置を示す断面図である。本実施の形態2の現像装置23は、粒径の異なるトナーが収容された複数のトナー容器33A、33Bが予め画像形成装置本体1に設置されている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
図8に示すように、本実施の形態2における現像装置23は、トナー補給手段としてのトナー補給部32に2つのトナー容器33A、33Bが設置されている。この2つのトナー容器33A、33Bには、粒径の異なるトナーが収容されている。詳しくは、第1のトナー容器33Aには粒径(体積平均粒径)が大きいトナーが収容され、第2のトナー容器33Bには粒径(体積平均粒径)が小さいトナーが収容されている。
ここで、本実施の形態2におけるトナー補給部32は、粉体ポンプ(不図示である。)を用いてトナー容器33A、33B内に収容されたトナーを現像装置23内に向けて移送する。トナー容器33A、33Bと現像装置23とを結ぶチューブは、内径が3〜7mm程度で、フレキシブルで耐トナー性に優れたゴム材料(ポリウレタン、ニトリル、EPDM、シリコン等である。)やプラスチック材料(ポリエチレン、ナイロン等である。)で形成されている。そして、粉体ポンプによってチューブ内に空気が送入(又は送出)されて、トナーが空気とともにチューブ内を移動することになる。このように、本実施の形態2では、トナー容器33A、33Bと現像装置23とがフレキシブルなチューブで接続されているために、画像形成装置全体のレイアウトの自由度が向上することになる。
ここで、本実施の形態2でも、前記実施の形態1と同様に、経時で補給トナー(経時補給トナー)が小粒径化される。ただし、本実施の形態2では、経時で補給トナー(経時補給トナー)を小粒径化するために、粒径の異なるトナーが収容された複数のトナー容器33A、33Bのうち1つを適宜に選択することになる。
具体的に、初期には、粒径が大きなトナーを収容した第1のトナー容器33Aが選択されて、第1のトナー容器33Aを用いて現像装置23へのトナー補給がおこなわれる。そして、現像装置23の稼働時間(又はトナー消費量)が所定値に達したときに、粒径が小さなトナーを収容した第2のトナー容器33Bが選択されて、第2のトナー容器33Bを用いて現像装置23へのトナー補給がおこなわれる。
本実施の形態2では、粒径の異なるトナーが収容された複数のトナー容器33A、33Bが予め画像形成装置本体1にセットされているために、トナー容器の交換作業が簡素化されて作業時間も短縮化される。
以上説明したように、本実施の形態2における現像装置においても、前記実施の形態1と同様に、初期に現像装置23内に補給する初期補給トナーの粒径に比べて、経時に現像装置23内に補給する経時補給トナーの粒径が小さくなるように、粒径の異なるトナーが補給される。これによって、現像装置23内に劣化トナーが長期にわたって残留し続けることがなく、高品質な画像を安定的に出力することができる。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置における作像部を示す断面図である。 現像装置を長手方向にみた断面図である。 従来の現像装置内に残留するトナーの体積平均粒径の経時変化を示すグラフである。 トナーの微粉成分の割合が異なるときの、トナー粒径及び画質の経時変化を概念的に示すグラフである。 効果を確認するためにおこなった実験の条件及び結果を示す図表である。 効果を確認するためにおこなった別の実験の条件及び結果を示す図表である。 この発明の実施の形態2における現像装置を示す断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置本体(装置本体)、
20、20Y、20M、20C、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、
23、23Y、23M、23C、23BK 現像装置(現像部)、
23a 現像ローラ、 23d ドクターブレード、
23f トナー補給口、
32、32Y、32M、32C、32BK トナー補給部(トナー補給手段)、
33、33A、33B トナー容器、
G 2成分現像剤(現像剤)、 C キャリア、 T トナー。

Claims (14)

  1. 像担持体上に形成される潜像を現像してトナー像を形成する現像装置であって、
    装置内に新たにトナーを補給するトナー補給手段を備え、
    前記トナー補給手段は、初期に装置内に補給する初期補給トナーの粒径に比べて経時に装置内に補給する経時補給トナーの粒径が小さくなるように粒径の異なるトナーを補給することを特徴とする現像装置。
  2. 前記トナー補給手段は、装置内に収容されたトナーの平均帯電量の絶対値に比べて前記経時補給トナーの平均帯電量の絶対値が大きくなるように平均帯電量の異なるトナーを補給することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記トナー補給手段は、装置内に収容されたトナーの平均帯電量の絶対値に比べて前記経時補給トナーの平均帯電量の絶対値が2〜5μC/gの範囲内で大きくなるように平均帯電量の異なるトナーを補給することを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記トナー補給手段は、装置の稼働時間に応じて前記経時補給トナーの粒径が段階的に小さくなるように粒径の異なるトナーを補給することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の現像装置。
  5. 前記トナー補給手段は、装置内におけるトナーの消費量に応じて前記経時補給トナーの粒径が段階的に小さくなるように粒径の異なるトナーを補給することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の現像装置。
  6. 前記初期補給トナーは、体積平均粒径が5〜13μmの範囲内になるように形成され、
    前記初期補給トナー及び前記経時補給トナーは、体積平均粒径をAμmとしたときに、体積平均粒径が(A−2)μm以下となる微粉成分の個数百分率が10%以下であって、体積平均粒径が(A+4)μm以上となる粗粉成分の個数百分率が5%以下となるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の現像装置。
  7. 前記トナー補給手段は、粒径の異なるトナーを補給するときに、その変更前後のトナーの体積平均粒径の差が0.3〜1.5μmとなるようにトナーを補給することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の現像装置。
  8. 前記経時補給トナーは、体積平均粒径が3.0μm以上になるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像装置。
  9. 前記トナー補給手段は、粒径の異なるトナーが収容された複数のトナー容器を交換して装置内に粒径の異なるトナーを補給する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置。
  10. 粒径の異なるトナーが収容された複数のトナー容器を備え、
    前記トナー補給手段は、前記複数のトナー容器のうち1つを選択して装置内に粒径の異なるトナーを補給する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置。
  11. 装置内にキャリアとトナーとを収容したことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の現像装置。
  12. 装置内にトナーのみを収容したことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の現像装置。
  13. 画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
    請求項1〜請求項12のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  14. 請求項1〜請求項12のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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