JP2005091797A - 現像方法および現像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 現像スリーブ76に汲み上げられ、ドクタブレード78に規制されて還流する現像剤量M1と、ドクタブレード78を通過する現像剤量(汲み上げ量)M2との比が M1/M2<10 であり、前記トナーは負帯電トナーであり、帯電量分布において−1fc/10μm以上のトナー個数が全体の20%以下である現像方法とする。
【選択図】 図1
Description
図4は、現像装置の構成を示す概略図である。図中符号71に示された像担持体は胴体の周面に感光体が湿布されて形成されたもので、不図示の駆動機構によって図中矢印方向に回転する。回転する感光体は、まず帯電装置72によって所望の電位に均一帯電され、その後に露光装置73によって露光が行われ、画像に対応した静電潜像が形成される。感光体上に形成された静電潜像は以下に説明する現像装置74を用いて可視像化される。
現像装置74内には現像に使用されるトナーとキャリアからなる現像剤が収容されており、現像剤収容室には回転自在なスクリュ75が配置されている。現像剤は回転する前記スクリュによって偏り無く現像器内を循環し、トナーは所望の濃度に均一に分散し、キャリアとの間で摩擦帯電される。さらに、スクリュの上部には所定の距離を持って感光体と対向するように現像スリーブが回転自在に配置されている。現像スリーブ76内部には、周囲にN・Sの磁極を持つマグネットローラ77が固定配置されており、不図示の駆動装置により現像スリーブが回転することによって、現像剤が汲み上げられる。さらに現像スリーブ上には所望の量の現像剤だけを感光体と現像スリーブとの間に形成された現像領域へと搬送する様に、余剰分を掻き取る現像剤量規制部材78が設けられている。
現像スリーブ76には、電源79によって電圧が印加され、感光体71上の静電潜像との間に画像に対応した電界を形成し、この電界によって現像スリーブ上に汲み上げられた現像剤中の帯電トナーが感光体へと付着し、トナー像を形成する。
以上の様に現像されたトナー像は、転写装置80によって感光体から記録紙に転写され、記録紙が定着装置82を通過する間に熱と圧力によって紙上に定着する。一方、記録紙に転写されずに感光体上に残留したトナーはクリーニング部材81によって除去される。現像を行うにつれ、現像剤中のトナー濃度は低下するが、不図示のトナー補給機構によって随時必要な量が補給され、上記工程のもとに繰り返し画像形成が行われる。上記画像形成において、ハーフトーン画像の粒状性が良く、画像濃度を満足し、なおかつ地肌汚れ等欠陥の無い高品質画像を長期に渡って安定して得るためには、感光体と現像スリーブ間の現像領域に現像剤を常に安定に供給することが特に重要である。
現像領域への現像剤供給量(汲み上げ量)は、現像スリーブ内部の磁石ローラの磁力及び現像スリーブと現像剤規制部材(ドクタブレード)78との距離(ドクタギャップ)によって設定されるが、コピーを繰り返すことによってドクタブレードから現像剤がストレスを受け続けることによる現像剤の変化によって経時変動してしまう場合がある。特に汲み上げ量が経時で低下することがあり、このような場合には画像濃度不足や画像上にキャリア穂跡といった画像上の不具合が発生してしまい、使用に耐えられなくなってしまう。
すなわち、請求項1に記載の発明は、トナーとキャリアとからなる現像剤と、現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、現像剤担持体上の現像剤量を適量に規制する現像剤量規制部材と、現像剤を撹拌搬送するスクリュからなり、現像剤担持体に汲み上げられ、現像剤規制部材に規制されて還流する現像剤量M1と、現像剤規制部材を通過する現像剤量(汲み上げ量)M2との比が M1/M2<10 であり、前記トナーは負帯電トナーであり、帯電量分布において−1fc/10μm以上のトナー個数が全体の20%以下であることを特徴とする現像方法とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1ないし2いずれかに記載の現像方法において、前記トナーが、有機溶媒中に少なくともウレア結合し得る変性されたポリエステル系樹脂と離形剤としてのワックスを含むトナー組成物を溶解または分散させ、該溶解または分散物を水系媒体中に分散し、重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去、洗浄して得られることを特徴とする現像方法とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3いずれかに記載の現像方法において、前記トナーの粒子の体積平均粒径が4〜8μmであることを特徴とする現像方法とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4いずれかに記載の現像方法において、前記トナーの(体積平均粒径/個数平均粒径)の値が1.20以下であることを特徴とする現像方法とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5いずれかに記載の現像方法において、前記トナー粒子の円形度が0.95以上1.00未満であることを特徴とする現像方法とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6いずれかに記載の現像方法において、前記トナーの外添剤に無機微粒子を用いたことを特徴とする現像方法とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7いずれかに記載の現像方法において、前記キャリアの重量平均粒径が40μm以下であることを特徴とする現像方法とする。
感光体ドラム71は、アルミ等の素管上に感光性を有する無機または有機感光体を塗布することにより感光層を形成したものであり、感光層は電化発生層と電荷輸送層からなり、帯電装置により表面が均一帯電される。なお、潜像担持体としてはベルト感光体を使用してもよい。
現像装置74はトナーとキャリアからなる現像剤収容室を備え、内部には現像剤を撹拌、搬送するために回転駆動するスクリュ75が設けられており、感光体ドラム71に対向する部分から現像スリーブ76が一部分露出するよう設置されている。現像剤搬送経路には隔壁が設けられ、現像スリーブ76から離れた方の搬送経路の図示していないトナー補給口からトナーが補給されるようになっており、補給直後の未混合の状態で現像スリーブ76に供給されないよう、長手方向に搬送される間に充分にキャリアとの混合が行われた後に、図示していない開口部からもう一方の搬送経路に受け渡され、現像スリーブ76に汲み上げられるようになっている。
現像スリーブ76内部の磁石ローラ77は複数の磁極を備えており、それぞれに必要な役割がある。基本的に必要とされるのは、現像領域で現像剤を穂立ちさせる現像極、現像剤を現像スリーブ76上に汲み上げる汲み上げ極、及び現像剤を搬送する搬送極であり、5〜10極で構成することが可能である。
現像スリーブ76の線速は感光体ドラム71の線速に対して1.1倍〜3.0倍の間で用いるのが良く、1.5倍〜2.5倍で用いるのが好適である。この範囲以下の線速で使用した場合には画像濃度が不足し、これ以上だと、トナー飛散や画像の乱れを生じてしまう。
また、感光体ドラム71と現像スリーブ76との間の現像ギャップGpは、使用するキャリア粒径や汲み上げ量ρによって最適値は異なるが、現像能力に余裕度を持たせるためにも0.2mm〜0.5mmの狭い幅で使用するのが好適である。
トナーの体積平均粒径としては、4〜8μmであれば好適である。一般的にはトナーの粒子径は小さい程、高解像で高画質の画像を得るために有利であるといわれているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利になりがちである。また、トナーが小粒径になるほど、キャリア表面にトナーが融着しやすくなり、キャリアの帯電能力低下が早まる。また、トナー粒径がこの範囲よりも大きい場合には、高解像な画像を得ることが困難になってしまう。また、体積平均粒径/個数平均粒径の比についても同様なことがいえる。
トナーの流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、シリカやアルミナ、酸化チタン等の無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.5〜3.0重量%であることが好ましい。
以上、トナーを小粒径化し、なおかつ狭い粒径分布を持たせた上で、上記した添加剤を混合することで帯電量分布としても狭幅にすることが可能で、より均一な現像が可能になることにより、ハーフトーン画像等の粒状性が向上する。
現像剤中のトナーは所望の帯電量を付与され、キャリアに電気的、物理的に付着した状態で現像領域に搬送されて感光体上の静電潜像に電界の力を受けて移動するわけだが、その際、潜像電位や、現像電界にもよるが、現像領域に搬送された現像剤中の全てのトナーが画像形成に用いられる訳ではない。特に、現像スリーブ76近傍のトナーにかかる電界の力は弱いため、その殆どはキャリアに付着した状態のまま回転するスリーブから一旦離れた後、再度汲み上げられて現像領域に搬送されるといった工程を繰り返すこととなる。
ドクタブレード78を通過する際、現像剤は高い圧縮状態の元強いストレスを受けるため、上記トナーは、表面上に存在していた外添剤がトナー母体中に埋没したり、離脱してしまい、ほぼトナー母体に近い状態になってしまう。添加剤が表面に存在しなくなったトナーはキャリアとの接触面積が大きくなり、キャリアとの付着力が増大し、新規に補給されたトナーとの入れ替わりが起こりにくくなってしまう。この場合、新規に補給されたトナーはキャリアと接触することが困難になるため、結果として帯電が付与されにくく、帯電量としては低くなってしまう。
また、長期に渡って繰り返しストレスにさらされた現像剤は、キャリア表面にトナー成分がスペントしてしまうことにより、さらにトナーに必要充分な帯電量を付与することが困難になり、上記原因と共に弱/逆帯電もしくは浮遊トナーを発生させる原因となる。
現像スリーブ76に汲み上げられた現像剤はスリーブ上で磁気ブラシを形成し、スリーブ内の磁石ローラによる磁力、及びスリーブ表面の摩擦力によって搬送され、ドクタブレード78によって適正量に規制された後、現像領域に搬送される訳だが、上記弱帯電あるいは逆帯電し、キャリアに弱く付着もしくは浮遊したトナーが多く存在した場合には、スリーブ表面で現像剤がスリップし易くなる、また、キャリアの穂が切れやすくなるためにドクタブレード78手前の圧縮状態を通過する現像剤量が減少してしまい、現像領域に搬送される現像剤が不充分になってしまう。以上の原因により、特に繰り返しコピーを繰り返した後にそのような状態になりやすく、初期に設定したドクタブレード78と現像スリーブ76の間隙のままでは、弱/逆帯電トナーが増加したことによる汲み上げ量変化(低下)のため、画像濃度の低下さらにはトナー飛散や地汚れといった問題が発生する。
窒素ガスブロー圧:0.4Kg/cm2G
窒素ガスブロー時間:2sec
窒素ガスブローのインターバル:2sec
現像剤保持台の回転数:320rpm
本実施例では、実験機において各種条件を変更した状態での評価を行い、その可否判断を行った。以下に、実験の条件を記す。
現像スリーブ76と感光体ドラム71との最近接距離0.3mm、感光体径30mm、感光体線速240mm/secであり、現像スリーブ径18mm、現像スリーブ線速408mm/sec、使用したトナーの粒径は5.5μmで、円形度0.98、体積平均粒径/個数平均粒径が1.15、キャリアの粒径は35μmで、現像装置74内の現像剤総量は280gである。以上の基本構成に加え、表1に示したようにドクタブレード78に規制されて還流する現像剤量M1と、汲み上げ量M2との比、及び帯電量分布の異なるトナーを用いた条件1〜9までの評価を行った。
<汲み上げ量>
実験機において、連続ラン前の汲み上げ量M2(mg/cm2)及び、連続ラン後の汲み上げ量M2’(mg/cm2)を測定
<低/逆帯電トナー率:>
連続ラン前後にE-スパートアナライザを用いてトナー帯電量分布を測定し、−1fc/10μm以上のトナー含有率を測定
<画像濃度>
連続ラン前後でのベタ画像濃度を分光測色濃度計X−Riteを使用して測定した。濃度が1.4以上であれば問題無いレベルである
<トナー飛散、地汚れ>
連続ラン後の機内の汚れ、及び画像背景部の地汚れを、目視にて○:良、△:可、×:不可として評価
それに対して、条件3、5、7では、ドクタブレード78手前に過剰に現像剤が供給されたことによって現像剤が多大なストレスを受けたため、経時において低/逆帯電トナーが増加し、汲み上げ量が低下したことによる画像濃度低下が起こっており、トナー飛散や地汚れについても非常に悪い結果となった。また、条件8および9では、現像剤へのストレスは低減されているが、初期から低/逆帯電トナーが多く存在し、経時でさらに増加している。そのため、トナー飛散、地汚れが非常に悪い結果となった。
本発明の現像装置74を適用するプロセスカ−トリッジを有する画像形成装置は、感光体が所定の周速度で回転駆動される。感光体は回転過程において、帯電手段によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナ−現像され、現像されたトナ−像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピ−)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリ−ニング手段によって転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
72 帯電装置
73 露光装置
74 現像装置
75 スクリュー
76 現像スリーブ
77 マグネットローラ
78 現像剤規制部材(ドクタブレード)
79 電源
80 転写装置
81 クリーニング装置
82 定着装置
90 プロセスカートリッジ
Claims (10)
- トナーとキャリアとからなる現像剤と、
現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、
現像剤担持体上の現像剤量を適量に規制する現像剤量規制部材と、
現像剤を撹拌搬送するスクリュからなる現像方法において、
現像剤担持体に汲み上げられ、現像剤規制部材に規制されて還流する現像剤量M1と、
現像剤規制部材を通過する現像剤量(汲み上げ量)M2との比が M1/M2<10 であり、
前記トナーは負帯電トナーであり、
帯電量(q/d)分布において−1fc/10μm以上のトナー個数が全体の20%以下であることを特徴とする現像方法。 - 請求項1に記載の現像方法おいて、前記現像剤規制部材の一部もしくは全体に磁性材料を使用していることを特徴とする現像方法。
- 請求項1又は2に記載の現像方法おいて、前記トナーが、有機溶媒中に少なくともウレア結合し得る変性されたポリエステル系樹脂と離形剤としてのワックスを含むトナー組成物を溶解または分散させ、該溶解または分散物を水系媒体中に分散し、重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去、洗浄して得られることを特徴とする現像方法。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の現像方法において、前記トナーの粒子の体積平均粒径が4〜8μmであることを特徴とする現像方法。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の現像方法において、前記トナーの(体積平均粒径/個数平均粒径)の値が1.20以下であることを特徴とする現像方法。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の現像方法において、前記トナー粒子の円形度が0.95以上1.00未満であることを特徴とする現像方法。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の現像方法において、前記トナーの外添剤に無機微粒子を用いたことを特徴とする現像方法。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の現像方法において、前記キャリアの重量平均粒径が40μm以下であることを特徴とする現像方法。
- トナーとキャリアとからなる現像剤と、
現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、
現像剤担持体上の現像剤量を適量に規制する現像剤量規制部材と、
現像剤を撹拌搬送するスクリュからなる現像装置において、
現像剤担持体に汲み上げられ、現像剤規制部材に規制されて還流する現像剤量M1と、
現像剤規制部材を通過する現像剤量(汲み上げ量)M2との比が M1/M2<10 であり、
前記トナーは負帯電トナーであり、
帯電量分布において−1fc/10μm以上のトナー個数が全体の20%以下であることを特徴とする現像装置。 - 感光体と、現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカ−トリッジにおいて、前記現像手段が、請求項1に記載の現像方法であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
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