JP3423475B2 - 転写方法 - Google Patents

転写方法

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JP3423475B2
JP3423475B2 JP08382495A JP8382495A JP3423475B2 JP 3423475 B2 JP3423475 B2 JP 3423475B2 JP 08382495 A JP08382495 A JP 08382495A JP 8382495 A JP8382495 A JP 8382495A JP 3423475 B2 JP3423475 B2 JP 3423475B2
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    • G03G15/0131Details of unit for transferring a pattern to a second base

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フルカラー画像形成装置の一つに、アウ
トプットスピード、色の再現性、用紙種類の不問性等の
利点を有するものとして、中間転写体方式の電子写真プ
リンタが知られている。
【0003】この中間転写体方式では、半導体あるいは
絶縁体からなる像担持体と、前記像担持体表面と所定の
転写ニップ領域にて近接又は接触するように対向配置さ
れていて前記像担持体と同じ向きに進行する半導体によ
る単層あるいは、半導体を内側に、絶縁体を外側にした
2層からなる像受容体と、前記像受容体上の前記進行方
向における上/下流に、前記転写ニップ領域の中点より
距離L1,L2離れて配置された転写バイアス印加用の2
つの導電体を有する構成とし、前記像担持体上に乗せら
れて移動する帯電粉体を前記2つの導体間の転写ニップ
領域にて複数回にわたり前記像受容体表面に重ね転写す
る転写方法を採用している。
【0004】かかる転写方法を採用した装置の例とし
て、カラー画像形成装置を図11により説明する。同図
において、画像形成に際しては、ベルト状をした像担持
体51は時計まわりの向きに回転し、先ず、帯電ローラ
4により所定の表面電位VDに帯電される。この像担持
体としては、半導体あるいは絶縁体が使用され、一般に
は感光体と称される。
【0005】次に、レーザ書込系5により表面電位の高
低部分像たる静電潜像が作られる。ここで、露光パター
ンは、所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラックの4色に色分解された後の、所定色に対
応する画像パターンである。
【0006】この静電潜像は、イエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラックの各現像剤を各々収容する現像器6、
7、8、9を有する回転型現像器構成体2により1色ず
つ非接触現像法又は接触現像法により現像され、顕色化
される。
【0007】次に、像受容体52が像担持体51と接触
して反時計まわりの向きに回転し、該像受容体52上に
顕色画像が転写される。これを一次転写、或いは中間転
写と称する。これと同じプロセスを現像順に、ブラッ
ク、シアン、マゼンタ、イエローと各色毎に複数回の転
写を繰り返すことで、像受容体52表面には底からイエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順にトナー像が位
置ずれがないように積み上げられる。ここで、像受容体
52は、所謂中間転写ベルトであり、以下に図示する例
では、半導体による単層構造としているが、この他に、
半導体を内側に、絶縁体を外側にした2層構造とするこ
ともできる。
【0008】続いて、給紙台17より給紙ローラ18、
レジストローラ19を経て紙への転写が行われる。この
転写を二次転写といい、この転写が行われる部分を二次
転写部をいう。二次転写部では、該部へ搬送された転写
紙に紙転写ローラ14により二次転写が行われる。この
二次転写終了後、転写紙は定着装置20により定着され
てフルカラー画像が出力される。
【0009】一方、像担持体51上に残った未転写トナ
ーは、各色毎に、感光体クリーニング装置15により回
収清掃され、さらに、潜像の電位むらが除電器35によ
り除電される。又、像受容体52上に残った未転写トナ
ーは、紙への転写終了後に、像受容体クリーニングブレ
ード16により回収清掃される。同ブレード16は、上
記4色トナーの紙への転写が終了した後に、像受容体に
接触するが、その前には離間してある。
【0010】図11、図12に示すように、2つのロー
ラ間に張設された像担持体51の中間部分に、他の2つ
のローラ間に張設された像受容体52が、接触するよう
に構成されている。この接触部分及び該接触部分近傍の
両者の近接部分を含む領域を転写ニップ領域と称する。
あるいは、上記の構成の他、像担持体と像受容体とは物
理的に接触することなく、近接するように構成される場
合もあり、かかる構成において、転写が行われるこの近
接領域も転写ニップ領域と称する。
【0011】この種、画像形成装置では、輪郭ぼけと色
にじみの原因として、画像チリの発生と称される品質上
の問題がある。このチリは、像担持体から中間転写体へ
の、トナー像の転写を複数回行う際に、ひどくなること
から転写チリと呼ばれる。この転写チリの発生メカニズ
ムについて説明する。
【0012】〔一次転写第1回目〕重ね転写のうちの第
1回目の一次転写を説明した図12(a)において、像
担持体51と像受容体52とは、対向接触部分で同じ向
きに進行するように回動されるようになっている。簡略
化のため、上記対向接触部分は図示を省略しており、該
接触部分の周辺部については図示しており、像担持体及
び像受容体はそれぞれ矢印21、22で示す向きに移動
するようになっている。
【0013】また、転写ニップ領域の中点を通る線分を
O−Oとするとき、像受容体52について、その進行方
向における上/下流に該線分O−Oより距離L1,L2
れた位置であって該像受容体の裏側には導電性のローラ
からなる導電体53、54が導電可能に接触しつつ回転
するように設けられている。
【0014】像受容体52の進行方向上の下流側に位置
する導電体53は転写ニップ領域の入口側に位置するこ
とから入口側導電体と称し、上流側に位置する導電体5
4は転写ニップ領域の出口側に位置することから出口側
導電体と称する。
【0015】図12(a)において、像担持体51と像
受容体52とが転写ニップ領域内で気中放電開始距離以
下にて対向する部分の長さを転写ニップ長LNIPとする
と、この転写ニップ長LNIPの中心は、線分O−Oと合
致する。なお、図12(a)及び、以下に示す図12
(a)相当の各説明図において、実際は線分O−O部上
にて像担持体51と像受容体52とは図11に示す態様
で接しているのであるが、説明図を簡略化するため、該
当部分を破断しかつ、両者を離間した如く図示してい
る。
【0016】図11で説明したように、回転型現像器構
成体2の各現像器により像担持体51上に形成された、
所謂トナーからなる粉体による帯電粉体層56は新しく
像受容体52上に転写されるべきものであり、ここで
は、(−)電荷を持つものとして示している。なお、像
受容体52上の符号55で示す帯電粉体層は、第1回目
の転写後の帯電粉体層である。以下、添字()内の数字
は中間転写の何回目かを示す。
【0017】帯電粉体層56の転写を容易にすべく、入
口側導電体53は設置され、出口側導電体54には、可
変電圧電源59の(+)極性(像担持体51上の帯電粉
体56の極性と反対極性)側が導通されており、又、像
担持体51の導電支持体50はベース電位設定用の電源
57を導通されている。
【0018】ここで、上流側に位置する導電体53に印
加する電位を電位V1(1)とするとV1(1)=0であり、可
変電圧電源59により下流側に位置する導電体54に印
加する電位を電位V2とすると、像受容体52での電位
分布は図12(b)に示す如く制御される。つまり、転
写ニップ長LNIPの区間の両端部において、出口側での
電位VNIP.出口(1)は入口側での電位VNIP.入口(1)より
も大きい電位の傾きを有し、共に帯電粉体層56の帯電
極性と反対極性の(+)である。
【0019】図12(b)において、電位V1,V2の状
態で、像受容体52が導電体でないため、導電体が像受
容体52に接している区間である転写ニップ部分におい
て、転写入口側と転写出口側とでは電位勾配ができる。
これにより、比例配分の考え方に従って、転写ニップ長
NIPの両端でも電位勾配を生じている。
【0020】図12(a)において、像担持体51の非
画像部分の電位をVD(=−900v)、像担持体51
の露光後における画像部での電位をVL(=−200
v)、像担持体51上の帯電粉体層56の層表面電位を
TSとすると、これら電位相互の関係により、帯電粉体
層56の表面に粉体を保持し続ける方向に符号Aで示す
ように電気力線((−)から(+)に向けて結ぶように
表示している)が働いている。
【0021】ところが、像担持体51が転写ニップ領域
に入った瞬間、像担持体51と帯電粉体層56間で作用
していた電気力線Aの向きが、像受容体52の電位の影
響を受けることにより、符号Bで示すように像担持体5
1から像受容体52へ向かうように急激に変わってしま
う。
【0022】このため、この粉体層の端の部分は像担持
体51に対する保持力がなくなり、破線の矢印で示すよ
うに粉体が移動し、横方向に崩される。つまり、転移前
で、像が崩れ始め、この崩れた粉体は破線の矢印で示す
ように移動して、像受容体52上に破線で示す本来のト
ナー像の外側に付着し、所謂転写チリとなる。この転写
チリは単色での転写チリであり、実質転移前の転写チリ
である。なお、図12(a)で符号VTAは像受容体52
上の帯電粉体層の表面電位を示している。
【0023】〔一次転写第2回目〕重ね転写のうちの第
2回目の一次転写を説明した図13(a)において、導
電体54に印加する電位V2(2)をより(+)側にステッ
プアップさせているため、第1回目の中間転写時での電
位に重畳されて、図13(b)に示すように電位V
NIP.入口(2)も上昇する。
【0024】このため、像担持体51上の被転写粉体層
56の粉体は、該被転写粉体層56の層表面電位V
TSと、第1回目の中間転写時よりも(+)側にシフトし
た像受容体52の電位VNIP.入口(2)及び像受容体52
上の帯電粉体層55が持つ層表面電位VTAにより符号C
で示す方向に電気力線を生じ、破線の矢印で示すように
転写方向を曲げられて粉体が移動し、符号60で示すよ
うに、第2回目の一次転写おいても転写チリを生じる。
【0025】〔一次転写第3回目〕重ね転写のうちの第
3回目の一次転写を説明した図14(a)において、導
電体54に印加する電位V2(3)をより(+)側にステッ
プアップさせているため、第2回目の中間転写時での電
位に重畳されて、図14(b)に示すように電位V
NIP.入口(3)も上昇する。
【0026】一方、像受容体52側の粉体層の層厚が増
えている。そのため、その表面電位VTAが(−)側に大
きくなり、像受容体52の地肌部との電位差はより大き
くなっている。
【0027】〔一次転写第4回目〕重ね転写のうちの第
4回目の一次転写を説明した図15(a)において、導
電体54に印加する電位V2(4)をより(+)側にステッ
プアップさせているため、第3回目の一次転写時での電
位に重畳されて、図15(b)に示すように電位V
NIP.入口(4)も上昇する。
【0028】一方、像受容体52側の粉体層の層厚が増
えている。そのため、その表面電位VTAが(−)側に大
きくなり、像受容体52の地肌部との電位差はより大き
くなっている。
【0029】従って、帯電粉体層56の輪郭周辺から転
移すべき粉体は、破線の矢印で示すように、転写方向を
粉体層55より外れた地肌部の方に迂回させられる。こ
れが、転移中のチリ60となり、一次転写を複数重ねる
工程を繰り返すとき、最終回つまり、最終色で、転写チ
リが最もひどくなる。
【0030】かかる転写チリを防止するのに、従来の被
接触放電方式たるチャージャを使用した画像形成装置で
は、十分に像担持体と像受容体が接触した後に転写電界
を与えるように、転写ニップ入口に放電気体の流れを遮
蔽する遮蔽板をおいていた。この対策をより具体的に説
明すると、中間転写体の既存トナー上に感光体上トナー
を新たに重ねて転写する際、まだ遠いときには、転写電
界を与えず、近づいた後に、本当の転写電界を与えるこ
とで、画像輪郭のトナーが転写位置ずれを起こして転写
チリとなることを防止技術がある。
【0031】一方、最近は、中間転写体自体に直接、バ
イアスを導入し、一次転写部近傍のみ電界作用域を設け
る方式の開発が進んでいる。これらの技術は、電界形成
のしかたから、前者(遮蔽板を設ける技術)については
遠距離電界形成方式、後者(一次転写部近傍のみ電界作
用域を設ける技術)については接触部電界形成方式と称
されて区別され、特に、後者の技術は、従来の非接触チ
ャージャが有する電流が大、オゾン多量生成等の問題を
解決するため、今、さかんに研究されている。
【0032】後者に関係する技術としては、次の技術を
あげることができる。 (a.特開平2−183276号公報開示の技術)これ
は、一次転写において、最終色の転写時には直前色転写
時バイアスより大きいバイアスを印加し、かつ、各中間
転写段階の間にもバイアスを印加し続けることを内容と
する。一次転写の出入口で同じバイアスを印加してお
り、前半はトナー重ね転写による転写不良対策、後半は
中間転写ベルト長が感光体長より短い、この機械独特の
構成より必要となった転写済みトナーの逆戻り防止に関
する。
【0033】(b.特開平2−212870号公報開示
の技術)これは、一次転写部の導電ローラ配置方法とレ
イアウト(詳細省略)と、トナーと逆極性バイアスを印
加することを内容とする。一次転写の出入口で同じバイ
アスを印加しており、前半は機械振動による転写ニップ
圧力のムラに起因する転写抜け対策、後半は転写率向上
対策に関する。
【0034】(c.特開平3−282491号公報開示
の技術)これは、二次転写部上流でベルト裏に導電ロー
ラを複数個付設し、ベルト速度に応じて選択して接地さ
せることを内容とする。紙転写チリ対策として、電位勾
配を変えたもので、二次転写部における技術であり、こ
れは複数回の転写作業を要する一次転写にかかるもので
はない。
【0035】(d.特開平4−310979号公報開示
の技術)一次転写時バイアスを可変とした際に、光書込
系を制御することを内容とする。転写電圧変動とトナー
付着量むらによる転写性能変動を補正するのであり、ス
ップアップ方法も述べられている。この技術も二次転写
に係り、複数回の転写作業を要する一次転写時の問題を
解決するものではない。
【0036】(e.特開平4−318578号公報開示
の技術)中間転写ベルトの体積抵抗率を108〜1012
Ωcmとし、中間転写バイアスを各色ごとにステップア
ップすることを内容とする。又、二次転写電界を一次転
写電界より大きくすることを内容とする。前半は画像乱
れ防止策であり、後半は転写率改善のためである。この
技術は、一次転写部において、導電体が一つの場合を前
提にしている。
【0037】(f.特開平2−110586号公報、U
SP 5,172,173号開示の技術)一回だけ転写
するための転写ベルトの層構成と体積抵抗を規定した内
容のもので、下流側にピークを有する電位勾配を設ける
ことを内容とする。画像品質改善のための技術であり、
転写ベルト例で色毎のバイアス変更については直接の関
連はない。 (g.特開平2−50170号公報開示の技術)この公
報開示の技術の特徴を列記すると次のようになる。 高抵抗ベルト材を使用した時にチャージアップするの
を防止するため中抵抗ベルトを使用している。107
1010Ωcmのベルトでは、抵抗が低すぎないことから
絶縁破壊を防止し、また、高すぎないことから、局部的
なチャージアップから適度に電荷を散逸させて破壊や放
電を行わせない。 後方転写(一般に逆転写と証される。)防止のため、
確かな転移電界をかける。このため、転写電界を最初ト
ナーを転移させる方向から、さらに、より転移させる方
向にステップアップさせる。前回転写時で中間転写体に
転写済みのトナーの保持電荷が、今度転写すべきトナー
の転写に影響する。よって、色重ねでは転写電界のステ
ップアップが必要になる。公報中では、(+)に帯電さ
れたトナーに対し、引っ張る意味で(−)バイアスをか
ける。 境界での転写不良と色重ね時の転写チリによる色再現
不良、所謂ハロー現像の防止のため、エッジ効果の少な
い低抵抗トナーを使用している。高抵抗トナー使用では
現像エッジ効果で境界付近に多く現像され、余剰電荷電
界が形成されるため、境界部の転写電界勾配に方向のず
れ(回転と称す。)がおきて、転移中の境界付近トナー
が放散される。この技術では、上記の特徴により電気
力線の方向は基本的にトナーと逆極性バイアスによって
転移する方向となり、これがステップアップされ転写率
が向上するというものである。又、の特徴により色重
ねによる転写チリ発生の防止を狙っている。この技術で
は、入口/出口で異なる極性のバイアスを印加してい
る。又、電位差について言及するものの、トナーを転写
させない方向へのステップアップについて記載はない。
上記記載の特徴との関係では、逆転写現象を生じてし
まう。 逆転写現象の取扱の点で、本発明では入口側の逆転写
は一見、多くなる方向になり、この公報開示の技術とは
論理的に逆方向になる。さらに、この公報開示の技術で
は、転写チリ対策は低抵抗トナーを用いることのみであ
る。以上、従来トナーによる転写チリに限ってみれば、
色重ね転写チリ対策としては不十分である。その他の特
徴としては、ベルト抵抗の領域については、転写ニップ
部の電圧を抵抗比で決定しているため電流が必要であ
り、電極から裏面に対する放電を確実に行う。このよう
な体積抵抗領域の考え方は、本願発明における抵抗分割
という考え方とは異なる。図示された例では、一次転写
部の出口側ローラはフロート化されている。又、表層か
ら内層まで単層でないと説明が一貫しない。さらに、ト
ナーq/m、低抵抗トナー等に関する記載がある。 (h.特開平4−29174号公報開示の技術)この公
報に開示された機械は、モノクロ機の転写ベルトの例で
あって、中間転写体を用いたカラー画像形成装置の例で
はない。目的は、ベルト上、紙がベルトから剥離する時
に表側に見られる放電むらを、紙裏側に直接、接触させ
た除電ブラシを通じて回収ボックス又は転写搬送ベルト
に流し、放電むら対策とするものである。以上の技術は
参考例であって、色重ねチリに対する対策技術に当たら
ない。 (i.特開平4−319979号公報開示の技術)この
公報に開示された機械は、中間転写体を用いた画像形成
装置であるが、画像反転機能を問題としたものである。
予め、中間転写体をトナーで覆い、必要部以外を露光し
た感光体に吸い取って反転コピーを作る方法に関する。
トナーを実際に感光体に戻す際に、逆電界を印加する。
図中で、一次転写部で入口・出口を同一バイアスとして
いる。以上の技術は参考例であって、色重ねチリに対す
る対策技術に当たらない。 (j.特開平5−265335号公報開示の技術)この
公報には、中間転写体を用いた画像形成装置に関する技
術が開示されている。転写ニップの電位を決定するメイ
ンの一次転写ローラを有し、さらに、入口・出口ローラ
を有する。入口・出口ローラへのバイアスは制御される
か、所定の抵抗で接地され、電位を持つ。目的は多色時
の転写率アップである。入口・出口のバイアスは同一で
あって、この点、本願発明と異なる。又、目的も異な
る。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】前記各種の従来技術に
おいても、一次転写に際しての転写チリの発生に関し十
分な効果を得ることができない。特に色を重ねる際に、
転写済みの既存トナー電荷が残る場合は、より転写チリ
は激しくなる。
【0039】従って、本発明の目的は、一次転写に際し
ての転写チリの発生を防止することのできる転写方法を
提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、次のように構成した。
【0041】(1).半導体あるいは絶縁体からなる像
担持体と、前記像担持体表面と所定の転写ニップ領域に
て近接又は接触するように対向配置されていて前記像担
持体と同じ向きに進行する半導体による単層あるいは半
導体を内側に、絶縁体を外側にした2層からなる像受容
体と、前記転写ニップ領域の中点より前記進行方向にお
ける上/下流にそれぞれ距離L1,L2離してかつ、前記
像受容体の前記像担持体と対向する面と反対側の面に接
するようにして転写バイアス印加用の導電体をそれぞれ
配置し、前記像担持体上に乗せられて移動する帯電粉体
を前記転写ニップ領域にて複数回にわたり前記像受容体
表面に重ね転写する転写方法において、前記像担持体上
の前記帯電粉体を前記像受容体に前記転写をするに際
し、前記導電体のうち、上流側に位置する導電体に印加
する電位(V1)を前記像担持体上の帯電粉体の帯電極
性と同じ極性とし、前記導電体のうち、下流側に位置す
る導電体に印加する電位(V2)を前記像担持体上の帯
電粉体の帯電極性と異なる極性とし、前記重ね転写での
転写回数が増す毎に、前記電位(V1)を前記帯電粉体
の帯電極性側に、前記電位(V2)を前記帯電粉体の帯
電極性と反対側にそれぞれより大きくシフトさせた状態
で前記転写を行うこととした(請求項1)。
【0042】(2).(1)において、像受容体の、厚
み方向の平均体積抵抗率を108〜1012Ω・cmとし
た(請求項2)。
【0043】
【0044】().(1)又は(2)において、現像
器により前記像担持体上に帯電粉体を担持させ、この帯
電粉体を前記像受容体に転写する構成とし、前記現像器
を複数備え、各現像器を順次切り替えて前記重ね転写す
ることとしているとき、前記像受容体上での前記帯電粉
体終端位置が前記転写ニップ領域の入り口にさしかかる
時点から前記現像器が次の現像器へ切り替えられるその
切替開始時点までの時間(B区間)の間、前記電位(V
)と前記電位(V)を、前記像担持体上の前記帯電
粉体と違う極性にしておくこととした(請求項)。
【0045】().(1)又は(2)において、現像
器により前記像担持体上に帯電粉体を担持させ、この帯
電粉体を前記像受容体に転写する構成とし、前記現像器
を複数備え、各現像器を順次切り替えて前記重ね転写す
ることとしているとき、前記現像器が次の現像器へ切り
替えられるその切替開始時点前から一定時間、前記電位
(V,V)を前記像担持体上の帯電粉体の帯電極性
と同じ極性にしておくこととした(請求項)。
【0046】().(1)又は(2)において、作像
取止め時には、前記電位(V)と前記電位(V)を
前記像担持体上の前記帯電粉体の帯電極性と同じにし、
かつ、正常の転写の時よりも大きくすることとした(請
求項)。
【0047】
【0048】().(1)において、前記像担持体の
画像部での電位をVとしたとき、最初の一次転写時の
前記転写ニップ領域の入り口の電位であるニップ領域入
り口電位(VNIP入口)が、前記電位Vよりも前
記像担持体上の帯電粉体の極性側に近づくように前記電
位Vと前記電位Vを制御することとした(請求項
)。
【0049】
【作用】転写ニップ入口側での導電体によるバイアスを
転写回数に応じてシフトさせることにより、前記入口側
での転移に影響する電気力線自体を弱くし、帯電粉自体
の転移を制御して転移時のチリを少なくする。一方、転
写ニップ出口側の導電体には、強電界を与えるように前
記シフトに連動してバイアスをシフトする。これにり、
全体としての転写率は低下することなく、転写チリの発
生を防止できる。
【0050】
【実施例】
(1).請求項1に対応する説明 図1(a)に本発明を実施するのに適する装置構成の要
部を示す。本例及び以下の各実施で説明する図におい
て、従来技術の説明に用いた前記図11から図15に示
した符号と同一の符号を以って示した部材等は、前記図
11から図15において示された部材等と共通とする。
【0051】なお、導電体53、54は、前記例ではそ
れぞれローラ状のものとして説明したが、これに限ら
ず、図5に示すように、鈍角のくさび状の導体を使用し
たり、或いは、図6に示すようにブレード状の導体を使
用することもできる。
【0052】図1(a)において、従来と異なる点は、
入口側の導電体53に可変電圧電源59の(−)極性
(像担持体51上の帯電粉体56の極性と同じ極性)側
を導通させていることである。
【0053】本例では、図1(a)に示すように、下流
側に位置する導電体54に対しては従来のとおり、中間
転写回数に応じて(+)極性側に、V2(1)<V2(2)<V
2(3)<V2(4)とし、上流側に位置する導電体53に対し
ては、(−)極性側に、V1 (1)<V1(2)<V1(3)<V
1(4)となるように、可変電圧電源58、59を順次制御
する。
【0054】一次転写第1回目については既に説明した
従来技術における図12の態様と同様で、電位V1(1)
0、電位V2(1)(+)極性の適宜の値とするが、一次転
写第2回目以降については、像受容体52の入口側での
電位V[61m入口が一次転写の回数を重ねる毎に帯電粉体
層56の帯電極性(−)側にシフトするように制御され
る。一次転写第2回目について図1(a)、(b)、一
次転写第3回目について図2(a)、(b)、一次転写
第4回目について図3(a)、(b)にそれぞれ示す。
【0055】この結果、像担持体51上の帯電粉体自身
の電気力線の方向変化が少なくなり、このため、従来、
急激に電気力線の方向が変わるために生じていた帯電粉
体が横方向にずれる転写チリ(実質転写前の転写チリ)
は生じにくくなる。
【0056】また、転移中の転写チリについても、電位
[61m入口(2)と像担持体上の画像部での電位VLが電位
的に近づくため(*1)、入口側での転移に影響する電
気力線自体が弱くなる。従って、帯電粉体自体の転移が
少なくなるため、入口側での転移時のチリを避けること
ができる。
【0057】なお、このままでは、全体としての転写率
が低下してしまうので、これを防止するため、ニップ領
域のうち出口に近いほうでは、(+)極性側により電位
がかかるようにする。このようにすれば、入口側では粉
体のチリが少なくなり、また、出口側では強電界を与え
ているので、全体としての転写率は低下することなく保
たれる。
【0058】本例は、フルカラープリンタの中間転写方
式以外に、接触部電界形成方式による多数回の中間(一
次)転写を行い、粉体を積み重ねるあらゆる画像形成装
置において、転写チリを防止する同様の利点がある。
【0059】本例では、帯電粉体を表面に乗せて移動す
る半導体或いは絶縁体からなる像担持体と、前記像担持
体表面と近接離間し、複数回にわたり帯電粉体を転写さ
れる半導体或いは絶縁体からなる像受容体と、前記像受
容体裏面に、移動方向における上/下流に、対向部より
距離L1,L2離れておかれる2つの導電体と、上流側導
電体には像担持体上の粉体の帯電極性と同じ極性の電位
1を与え、下流側導電体には前記粉体の帯電極性と異
なる極性の電位V2を与え、転写回数に応じて、電位V1
をより前記粉体の帯電極性側にシフトし、電位V2を、
より前記粉体の帯電極性と反対側にシフトし、電位V2
をより前記粉体の帯電極性と反対側にシフトする方式を
採用することにより、粉体像のチリ、所謂転写チリを効
果的に減少させることができる。
【0060】(2).請求項2に対応する説明 本例は、中間転写方式を採用する画像形成装置におい
て、像受容体の体積抵抗について言及するものである。
前記図1に基づき説明した内容において、像受容体52
の厚み方向の平均体積抵抗率を108〜1012Ω・cm
と範囲を特定したことが前記例と異なる点である。
【0061】図1において、像受容体52の中間転写部
電位は、両端の導電体53、54との間隔により簡単な
抵抗分割が生じるように記載した。しかし、実際は、例
えば像受容体51に接する導体53、54として金属ロ
ーラを使用した場合には、像受容体の表面粗さやへこみ
等により、接合は確実ではあり得ない。
【0062】空気中では微小ギャップで絶縁破壊が起こ
るため、電位差を少なくすることが可能である。しか
し、空気の絶縁破壊の進行は一般に電荷保持側の体積抵
抗により大きく変化する。この場合は、電荷保持体と受
容体のどちらかが、平均体積抵抗率を108〜1012Ω
・cmであることが必要である。
【0063】この体積抵抗では急激に絶縁破壊が進行し
ないため、恒常的に放電を継続させることができる。放
電が恒常的に安定して行われると、像受容体裏側から導
電体1へ、導電体2から像受容体裏側へと継続した電荷
授与が行われ、図1(b)に示すような電位勾配が恒常
的に生じ、中間転写が良好に行われることになる。
【0064】なお、もし、像受容体の体積抵抗が高すぎ
る場合は、電荷が残留して(チャージアップ)電位分布
が不均衡になり、像受容体表裏双方に電位むらが生じ、
転写ニップ区間での電位勾配は不安定なものとなる。
【0065】一方、体積抵抗が低すぎると、絶縁破壊を
局所に押し止めておくことができず、放電電流が急激と
なる部分が発生し、このため像受容体には、やはり不安
定な電位むらができ、一次転写に有害となる。
【0066】以上により、粉体像を乗せて移動してくる
像担持体と、厚み方向の平均体積抵抗率を108〜10
12Ω・cmとし、前記像担持体と複数回、近接・離間
し、該粉体像を複数回転写される像受容体と、前記像受
容体裏面に、移動方向における上/下流に、対向部より
距離L1,L2離れておかれる2つの導電体と、上流側導
電体には粉体の帯電極性と同じ極性の電位V1を与え、
下流側導電体には粉体の帯電極性と異なる極性の電位V
2を与え、転写回数に応じて、電位V1をより粉体の帯電
極性側シフトし、電位V2をより粉体の帯電極性と反対
側にシフトする電源とを有することとしたので、帯電済
み粉体像の複数回にわたる一次転写において、転写チリ
を効果的に低減することができる。
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】().請求項に対応する説明 以下の各請求項に対応する説明は、電位V,Vの制
御のタイミングに関する。かかる制御に使用する一般的
なハードウエアについて、図7により説明する。図7に
おいて、可変電圧電源58、可変電圧電源59、回転型
現像器構成体2の回転用モーター63、現像器バイアス
電源64はそれぞれ、入出力部62を経て中央処理部6
1により制御駆動されるようになっている。又、像受容
体に近接して、その転写領域前方の位置Xには、粉体層
の表面電位計測用の検知用センサが設けられ、この検知
センサの出力は入出力部62に入力されるようになって
いる。
【0074】このハードウエアによる制御のタイミング
チャートを図8に示す。この図8において、各符号は次
の内容を意味する。
【0075】T1 ; 現像器構成体の回転終了(現像器
の接触状態への動作完了) T2 ; 現像器構成隊の回転開始(現像器の接触状態か
らの脱出動作開始) T3 ; 現像器へのバイアス印加オン T4 ; 現像器へのバイアス印加オフ T5 ; 現像器の画像書き出しの開始(用紙上画像開始
位置に対応) T6 ; 現像器の画像書き出しの終了(用紙上の画像終
了位置に対応) DT ; 現像位置(現像器と像担持体とが対向してい
る位置)から第一次転写位置(像担持体と像受容体とが
接している位置)まで像担持体が移動するに要する時
間、つまり、タイムラグ(=距離/速度) 図8でA区間は一次転写の区間であり、この区間におい
て像受容体は、前記実施例の説明に従い、電位V1につ
いては(−)極性に、電位V2については(+)極性に
それぞれ制御される。
【0076】実際の機械では、このA区間の終了後、像
担持体上には正規極性でない粉体、つまり、本例では
(+)極性の粉体、ここでは「逆帯電粉体」と表示した
ものが散らばることが多い。この粉体は例えば、現像器
が正常でも、帯電粉体自体の摩擦による電荷授与により
発生するものである。
【0077】かかる「逆帯電粉体」は粉体量は少ない
が、実画像部以外にも継続して発生するため、像受容側
クリーニング装置の回収容量との関係では無視できるも
のではない。
【0078】そこで、画像が無いとき、具体的には像受
容体上での帯電粉体終端位置が転写ニップ領域の位置口
にさしかかる時点から現像器が次の現像器へ切り替られ
るその切替開始時点までの時間(B区間)の間、電位V
1と電位V2を、粉体の本来の極性、ここでは(+)極性
とし、これにより、「逆帯電粉体」を像担持体上に留め
ておく。或いは像担持体上に帰らせる。このようにする
ことで、像受容体の方のクリーニング回収部の回収能力
を減ずることができる。よって、クリーニング回収部の
容量を減らして、小型化することができる。
【0079】図7に示す、一方向に回転するベルト状の
像受容体を使用する場合には、二次転写において小サイ
ズ紙へ転写するような、小サイズの粉体像であっても、
一色目の転写の後に該ベルトを1回転分、回転させる必
要がある。
【0080】かかる場合、A区間では、実際の画像が無
いにも拘らず、現像特性により、一次転写部に逆帯電粉
体が回ってきてしまう。そこで、この粉体を転写させな
いためには、可変電圧電源58、59による電位V1
2を、表1のようにコントロールする。
【0081】
【表1】
【0082】このように可変電圧電源58、59を中央
処理部61等のコントローラで出力可変にするが、この
方法に代えて図9に示すように、連動リレースイッチ8
0を用いて制御することもできる。
【0083】連動リレースイッチ80は、電位V2を与
えるための電源から延出した端子a、b、c及び電位V
1を与えるための電源から延出した端子a’b’c’を
端子a、a’,端子b、b’,端子c、c’の組合せで
スライドさせて切り換える。これら各端子には、予め各
端子の組合せに応じて前記説明した内容の適切なバイア
スが印加されるように電圧が設定されている。
【0084】以上より、非作像時には、電位V1,V
2を、帯電粉体と違う極性とすることにより、非受容体
側の粉体クリーニング装置への回収容量を減らすことが
できる。
【0085】().請求項に対応する説明 本例は、前記(1)、(2)の実施例を適用する。図1
1にあげたような機械例では、フルカラー時には、像担
持体上、非画像部分が現像域にあるときに、回転型現像
構成体を回転させ、現像器6〜9を切り替えるようにし
ている。かかる現像手段において、新たに像担持体と現
像器が接触すると、相互に電流回路が形成され、双方の
無視できない静電容量のため、意図しない位置に粉体が
付着することがある。また、機械的な振動により同様に
非画像域に不要な粉体が付着し、本来の像を乱す原因と
なる。
【0086】かかる像を乱す原因となっているのは、正
規の帯電極性の粉体であり、図8において「切替時粉体
(正規)」と示されている粉体で、本例では(−)極性
に帯電しており、C区間において発生している。そこ
で、本例では、前記B区間で印加したのとは逆に、
(+)極性のバイアスをC区間の間印加して、かかる粉
体が一次転写されて、像受容体上に像の乱れが生ずるの
を阻止する。
【0087】本例では、現像器が次の現像器へ切り替ら
れるその切替開始時点前から一定時間、像受容体のバイ
アス電位V1,V2を粉体の本来の極性と同じ極性(ここ
では(−)極性)にし、これにより、上記粉体を像担持
体上に戻す(前記表1参照)。
【0088】このようにすることで、像受容体の方のク
リーニング回収部の回収能力を軽減して小型することが
可能となる。本例の実行に際しても、図9に示した連動
リレースイッチ80を用いることができる。
【0089】以上において、切替式の現像器を有する前
記(2)の画像形成装置において、現像器切替タイミン
グ後、一定時間、電位V1,V2を粉体の帯電極性と同じ
くすることにより、像受容体側粉体のクリーニング装置
への回収容量を減らすことができる。
【0090】().請求項に対応する説明 図11にあげたような機械例では、例えば紙送りの失敗
等により、レーザー光による画像形成時に突然の停止命
令がきた際に、その像担持体の画像を像受容体上に転写
した上で、像受容体のクリーニング回収装置を用いて回
収することにすると、やはりクリーニング回収負担が増
さざるを得ない。
【0091】このため、レーザ書込系による像担持体上
への潜像形成時(この時、一次転写部では、既に可視化
された既存粉体画像が一次転写されつつある)に停止命
令がきた際には、たとえ像担持体の書込工程部で画像形
成中でも、一次転写部においては、一次転写のバイアス
電位V1,V2を前記(5)の例と同様に、粉体の本来の
極性と同じ極性(ここでは(−)極性)に切り替え、停
止命令が発せられた時点以降での前記既存粉体画像を構
成する正規帯電極性の粉体を像受容体に転移させること
なく、像担持体側に戻し、又、留め置くこととする。
【0092】このときの電位V1,V2は正常の転写の時
よりも大きくして、戻し効率を向上させる。図10にお
いて、符号(STOP)は、レーザ書込系に対して作像
の停止命令が出たタイミングを示す。ここでは、前記し
たように、既に現像工程を経て像担持体に粉体による既
存粉体画像が乗っていて、作像の停止命令が発せられる
時点までの既存画像を構成する粉体は既に像受容体上に
転移しているので、その粉体はしかたないとしても、作
像の停止命令が発生られた時点以降の画像部分の粉体に
ついては像受容体側に転移させることがないように、バ
イアス電位V1,V2を通常の一次転写時のバイアスより
も大きい(−)電位とするのである。
【0093】このように、前記(2)の画像形成装置に
おいて、作像停止時には、電位V1,V2を粉体の帯電極
性と同じで、かつ、従来よりも大きい値に切り替えるこ
とで、像受容体側の粉体クリーニング装置への回収容量
を減らすことができる。
【0094】().参考例 前記(2)、(5)の実施例で、像受容体上の既存帯電
粉体層の表層電位VTAは、バイアス制御に際しての諸
定数を決定するのに重要である。ところが、通常は、下
記のように、帯電粉体自体や現像状態で以下の性質が変
動する。
【0095】Q/M ;単位体積当りの電荷量 M/A ;単位面積当りの粉体質量 堆積状態;かさ密度の代償、疎密状態 従って、表層電位VTAは、本来、バイアス用電位V1
2を印加する都度、変動状態を相対的に検知して補正
した上で印加することが望ましい。そこで、図7に示す
符号Xの位置に粉体の表層電位検知用のセンサを設置す
る。
【0096】このセンサにより、一次転写部に移動する
既存粉体層の表面電位VTAを検知する。勿論、被検知粉
体は画像上でもよいが、使い易さから、例えば、像受容
体の横端(図7では紙面に垂直な方向上の位置)にて、
毎回検知用のマークを現像してこれを検知するとよい。
この検知結果は、中央処理装置61に取り込まれて前記
(2)の実施例で説明した演算に使用する。
【0097】本例では、粉体表層電位VTAを、逐次、電
位検知センサで検知することで、転写チリ防止における
より細かい制御が可能となる。
【0098】().請求項に対応する説明 第1回目の一次転写では、受像側にトナーはないため、
転写チリは図13に示すような形では起きないで、転写
トナー自体がチリをもたらすことがある。従って、転写
チリをなくすには、初めからニップ領域入口電位V
NIPENTが像担持体上の画像部での電位Vより
も像担持体上の帯電粉体極性側に近づくように、前記電
位V,Vを制御することが望ましい。図1(b)で
は、電位Vをさらに(−)極性側に大きく与えること
で、可能となる。これは単色の一次転写においても同様
である。
【0099】本例では、前記(1)の実施例の一次転写
方式において、像担持体の画像部電位をVLとしたと
き、最初の一次転写時の転写領域入口電位V[61m入口
前記電位VLよりも帯電粉体側に電位V1,V2を制御す
ることで、一色目転写でも効果的に転写チリをなくすこ
とができる。以上説明した各請求項に対応する説明で述
べた各実施例において、像受容体52としては半導体に
よる単層構造のものについてであったが、これ以外に、
半導体を内側に、絶縁体を外側にした2層構造の像受容
体を用いた場合においても、一次転写に際しての転写チ
リの発生防止に関し、単層構造における場合と同等の作
用効果を得ることができる。ここで、半導体とは、10
8〜1012Ωcmの中抵抗体、絶縁体とは1013Ωcm
以上の高抵抗体を含む。
【0100】
【発明の効果】本発明により、一次転写に際しての転写
チリの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明に係る一次転写部の構成、
図1(b)は転写バイアスをそれぞれ説明した図であ
る。
【図2】図2(a)は本発明に係る一次転写部の構成、
図2(b)は転写バイアスをそれぞれ説明した図であ
る。
【図3】図3(a)は本発明に係る一次転写部の構成、
図3(b)は転写バイアスをそれぞれ説明した図であ
る。
【図4】一次転写時の、像受容体及び粉体の電位分布を
説明した図である。
【図5】導電体の他の構成例を説明した図である。
【図6】導電体の他の構成例を説明した図である。
【図7】本発明にかかる装置の構成例を説明した図であ
る。
【図8】本発明の実施に際してのバイアス制御時のタイ
ミングを説明した図である。
【図9】本発明の実施に用いる連動リレースイッチの構
成例を説明した図である。
【図10】本発明の他の実施例を説明したタイミングチ
ャートである。
【図11】従来用いられ、本発明の実施にも適する、画
像形成装置の全体構成例を説明した図である。
【図12】従来技術の説明図である。
【図13】従来技術の説明図である。
【図14】従来技術の説明図である。
【図15】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
51 像担持体 52 像受容体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本橋 武 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平8−202177(JP,A) 特開 平2−110586(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/01 114

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体あるいは絶縁体からなる像担持体
    と、前記像担持体表面と所定の転写ニップ領域にて近接
    又は接触するように対向配置されていて前記像担持体と
    同じ向きに進行する半導体あるいは絶縁体からなる厚み
    を有する像受容体と、前記転写ニップ領域の中点より前
    記進行方向における上/下流にそれぞれ距離L,L
    離してかつ、前記像受容体の前記像担持体と対向する面
    と反対側の面に接するようにして転写バイアス印加用の
    導電体をそれぞれ配置し、前記像担持体上に乗せられて
    移動する帯電粉体を前記転写ニップ領域にて複数回にわ
    たり前記像受容体表面に重ね転写する転写方法におい
    て、 前記像担持体上の前記帯電粉体を前記像受容体に前記転
    写をするに際し、 前記導電体のうち、上流側に位置する導電体に印加する
    電位(V)を前記像担持体上の帯電粉体の帯電極性と
    同じ極性とし、 前記導電体のうち、下流側に位置する導電体に印加する
    電位(V)を前記像担持体上の帯電粉体の帯電極性と
    異なる極性とし、 前記重ね転写での転写回数が増す毎に、前記電位
    (V)を前記帯電粉体の帯電極性側に、前記電位(V
    )を前記帯電粉体の帯電極性と反対側にそれぞれより
    大きくシフトさせた状態で前記転写を行うことを特徴と
    する転写方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 像受容体の、厚み方向の平均体積抵抗率を10〜10
    12Ω・cmとしたことを特徴とする転写方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2において、現像器に
    より前記像担持体上に帯電粉体を担持させ、この帯電粉
    体を前記像受容体に転写する構成とし、前記現像器を複
    数備え、各現像器を順次切り替えて前記重ね転写するこ
    ととしているとき、 前記像受容体上での前記帯電粉体終端位置が前記転写ニ
    ップ領域の入り口にさしかかる時点から前記現像器が次
    の現像器へ切り替えられるその切替開始時点までの時間
    (B区間)の間、前記電位(V)と前記電位(V
    を、前記像担持体上の前記帯電粉体と違う極性にしてお
    くことを特徴とする転写方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2において、現像器に
    より前記像担持体上に帯電粉体を担持させ、この帯電粉
    体を前記像受容体に転写する構成とし、前記現像器を複
    数備え、各現像器を順次切り替えて前記重ね転写するこ
    ととしているとき、 前記現像器が次の現像器へ切り替えられるその切替開始
    時点前から一定時間、前記電位(V,V)を前記像
    担持体上の帯電粉体の帯電極性と同じ極性にしておくこ
    とを特徴とする転写方法。
  5. 【請求項5】請求項1又は請求項2において、作像取止
    め時には、 前記電位(V)と前記電位(V)を前記像担持体上
    の前記帯電粉体の帯電極性と同じにし、かつ、正常の転
    写の時よりも大きくすることを特徴とする転写方法。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記像担持体の画像部
    での電位をVLとしたとき、 最初の一次転写時の前記転写ニップ領域の入り口の電位
    であるニップ領域入り口電位(VNIP,ENT)が、
    前記電位Vよりも前記像担持体上の帯電粉体の極性側
    に近づくように前記電位Vと前記電位Vを制御する
    ことを特徴とする転写方法。
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