JPH11258927A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JPH11258927A
JPH11258927A JP10341045A JP34104598A JPH11258927A JP H11258927 A JPH11258927 A JP H11258927A JP 10341045 A JP10341045 A JP 10341045A JP 34104598 A JP34104598 A JP 34104598A JP H11258927 A JPH11258927 A JP H11258927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
image
forming apparatus
image forming
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10341045A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Tamiya
孝弘 田宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP10341045A priority Critical patent/JPH11258927A/ja
Priority to US09/227,353 priority patent/US6134416A/en
Publication of JPH11258927A publication Critical patent/JPH11258927A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1665Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat
    • G03G15/167Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat at least one of the recording member or the transfer member being rotatable during the transfer
    • G03G15/1675Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat at least one of the recording member or the transfer member being rotatable during the transfer with means for controlling the bias applied in the transfer nip

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体上に形成した色の異なる各トナー像を
順次中間転写ベルト上に一次転写し、そのトナー像を記
録媒体上に、転写ローラによって二次転写する画像形成
装置において、中間転写ベルト上のトナーの付着量がい
かなる部分においても、そのトナーの記録媒体の転写効
率を高める。 【解決手段】 中間転写ベルト17上のトナー像を記録
媒体P上に転写する転写ローラ26の外側層26bを、
イオン剤の添加された材料によって構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミり又はこれらの複合機などとして構成さ
れる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成技術において、例えば感光体又
は中間転写体より成る像担持体から記録媒体へトナー像
を転写するために、像担持体に接触し、かつ電圧が供給
される転写電極、例えば転写ローラを用いた転写システ
ムが提案されている。この種の転写システムは、チャー
ジワイヤ放電を利用した方式に比べオゾンの発生が少な
く、しかも消費電力が少ないため、環境と省エネルギー
の観点から望ましいものである。そのような転写システ
ムで使用される転写電極の中で良く知られた転写ローラ
は、導電性の軸と、その軸上に形成された導電層を有
し、その導電層は、EPDM、シリコーンゴム、樹脂な
どの絶縁性部材にカーボンブラック、チタン酸化物、ス
ズ酸化物などの導電性微粒子が分散されている。以下、
このタイプの転写電極をタイプAと呼ぶ。
【0003】タイプAの転写ローラは所望の電気抵抗を
得るために、大量の導電性微粒子を分散させる必要があ
る。その結果、絶縁性部材への導電性微粒子の分散が不
均一となり、タイプAの転写ローラの電気抵抗は不均一
となり、転写ローラの電気抵抗は当該ローラに印加され
る電圧の変動に応じて大きく変化する。そのような部材
で作られた転写ローラを用いると、オームの法則に基づ
き、転写ローラへの印加電圧又は印加電流が著しく変動
し、画像転写特性も変動して、画像転写不良という問題
が発生する。
【0004】上記問題を解決するために、多種の金属イ
オン塩、界面活性剤、または同種のイオン剤が添加され
たEPDM、シリコーンゴムで作られた導電層を有する
転写ローラより成る転写電極が提案されている。このよ
うにイオン剤が添加された導電層を有する転写ローラ
は、電圧依存性は著しく低くなり、当該ローラに印加さ
れた電圧値の変化に伴う該ローラの抵抗値の変動を効果
的に抑え、上述した欠点を除去することが可能である。
【0005】ところが、金属イオン塩、界面活性剤、ま
たは同種のイオン剤は水分を吸着しやすいため、この提
案に係る転写ローラは、環境、特に湿度に影響されやす
く、その結果、環境によってその転写ローラの電気抵抗
が変動するという新たな問題を有している。
【0006】そこで、特開平8−220900号公報に
は、ウレタン発泡体にアンモニウム塩を含むイオン導電
物質を添加した導電性ローラが提案され、また、特開平
8−328351号公報には、NBR系のゴム基材にイ
オン導電性物質を添加した導電性ローラが提案されてい
る。更に、特開平8−63021号公報には、特定の体
積抵抗率のゴム基材に導電性充填剤を添加した導電性ロ
ーラが提案されている。
【0007】上述した各提案に係る導電性ローラによる
と、これに印加される電圧の変化に伴う抵抗値の変動を
抑えることができるだけでなく、環境の変化に伴う電気
抵抗の変動も効果的に抑えることができる。ところが、
これらのローラは、その構成材料が厳格に決められ、し
かもその材料の混合比率も厳格に規定され、さらにその
電気特性も特定の範囲に厳格に定められるものであるた
め、かかるローラを大量に安定して低コストで生産する
ことは、現状の生産技術では実質的に限界がある。
【0008】一方、中間転写体より成る像担持体を用い
てカラー画像を形成する画像形成装置も公知であり、こ
の画像形成装置の場合には、先ず、互いに異なる色の複
数のトナー像を感光体上に順次形成し、その各トナー像
を中間転写体表面に順番に重ねて転写することにより中
間転写体上にカラートナー像を形成し、そのカラートナ
ー像を、例えば転写ローラより成る転写電極によって記
録媒体上に転写する。
【0009】かかる画像形成装置の中間転写体上のカラ
ートナー像を記録媒体上に転写するための転写電極とし
て、前述のタイプAの転写ローラを使用した場合、以下
に説明するように、記録媒体上に転写された画像の色の
再現性が悪化する。
【0010】すなわち、この種の画像形成装置において
は、複数のトナー像が重ね合わされて転写された後の中
間転写体の表面に付着するトナーの量が均一となってい
ることは稀であり、通常は、1色のトナーが薄く付着し
た部分、すなわち低付着量部分と、複数の色のトナー、
例えば4色のトナーが重ね合わされた部分、すなわち高
付着量部分とが混在しているが、そのいずれの中間転写
体部分のトナーも効率よく記録媒体表面に転写する必要
がある。中間転写体上に形成された1つの画像中の低付
着量部分のトナーの記録媒体への転写効率が低下すれ
ば、記録媒体に転写された画像の低濃度部の再現性が低
下し、また中間転写体上の高付着量部分のトナーの記録
媒体への転写効率が低下すれば、記録媒体上に転写され
た画像の色合いが変わってしまい、いずれの場合も、そ
の画質が劣化する。
【0011】ところが、本発明者の検討したところによ
ると、タイプAの転写ローラを用いた従来の画像形成装
置においては、中間転写体表面の低付着量部分のトナー
と、高付着量部分のトナーを共に記録媒体上に効率よく
転写することが難しく、高品質な画像を記録媒体上に形
成することが困難となっていた。従来、タイプAの転写
ローラを用いた場合、中間転写体上の高付着量部分のト
ナーと、低付着量部分のトナーを共に効率よく記録媒体
上に転写できない理由についてすら明らかにされていな
かった。
【0012】また、カラー画像を形成できる上記形式の
画像形成装置において、タイプAの転写ローラを、中間
転写体に接離可能な転写電極として用いた場合、記録媒
体の先端部へのトナー像の転写不良が発生し、転写抜け
と呼ばれる画像転写不良が生じ、これによって記録媒体
上の画像の画質が劣化する欠点も免れなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、転写電極に供給される電圧の変化と、環境の変化の
影響を従来の画像形成装置のように受けることはなく、
安定した転写特性を維持でき、しかも低コストな転写シ
ステムを有する画像形成装置を提供することにある。
【0014】本発明の第2の目的は、中間転写体より成
る像担持体表面へのトナー付着量の影響を従来の画像形
成装置のように受けることなく、安定した転写特性を維
持でき、しかも低コストな転写システムを有するカラー
画像形成用の画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するため、トナー像を担持する像担持体と、イ
オン剤が添加された部材から構成され、前記像担持体に
接触し、該像担持体から記録媒体へトナー像を転写させ
る転写電極と、該転写電極に電流を供給する電源と、該
電源からの電流出力を目標の電流値に制御する制御手段
とを有することを特徴とする画像形成装置を提案する
(請求項1)。
【0016】その際、上記像担持体を中間転写体により
構成することができ(請求項2)、またその像担持体を
感光体により構成することもできる(請求項3)。
【0017】また、本発明は、上記第2の目的を達成す
るため、互いに異なる色のトナー像をその上に重ねた状
態で、当該トナー像を担持する像担持体と、イオン剤が
添加された部材から構成され、前記像担持体に接触し、
その接触部間に記録媒体を通過させ、この記録媒体上
に、前記重ねられたトナー像を、前記像担持体から記録
媒体へ転写させる転写電極と、該転写電極に電流を供給
する電源とを有することを特徴とする画像形成装置を提
案する(請求項4)。
【0018】その際、前記電源からの電流出力を目標の
電流値に制御する制御手段を有していると有利である
(請求項5)。
【0019】また、上記請求項4又は5に記載の画像形
成装置において、前記転写電極への印加電圧をVa、該
転写電極を構成する前記材料の電気抵抗の電圧依存性を
logR(Va)−logR(10×Va)としたとき、その
電圧依存性が0.5以下であると有利である(請求項
6)。
【0020】さらに、上記請求項6に記載の画像形成装
置において、前記転写電極を構成する前記材料の電気抵
抗の電圧依存性が0.3以下であると特に有利である
(請求項7)。
【0021】また、上記請求項5に記載の画像形成装置
において、前記転写電極は前記像担持体に対して接離自
在に構成され、該転写電極を像担持体に対して接離自在
とする接離装置を有すると有利である(請求項8)。
【0022】さらに、上記請求項1乃至8のいずれかに
記載の画像形成装置において、前記転写電極を構成する
部材には、導電性微粒子が分散されていると有利である
(請求項9)。
【0023】また、上記請求項9に記載の画像形成装置
において、前記転写電極を構成する部材は、前記導電性
微粒子よりも前記イオン剤による電気特性を強く有して
いると有利である(請求項10)。
【0024】さらに、上記請求項1乃至10のいずれか
に記載の画像形成装置において、前記転写電極が転写ロ
ーラであると有利である(請求項11)。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って説明し、併せて前述のタイプAの転写ローラの
欠点を図面に即してより具体的に明らかにする。
【0026】図1は、画像形成装置の一例であるカラー
プリンタ1を示しており、このカラープリンタ1は、図
示されないカラー画像読み取り装置あるいはパーソナル
コンピュータ等から出力されるカラー画像情報に応じて
潜像形成ならびに可視像処理し、可視像処理された画像
を重畳転写することにより2色以上のカラー画像を形成
する。
【0027】図1において、カラープリンタ1は、駆動
プーリ6及び従動プーリ7に掛け回されたベルト状の感
光体8を備え、この感光体8は、駆動プーリ6により図
示矢印方向に移動することができる。なお、符号50は
感光体8のテンションローラを示している。
【0028】感光体8の周囲には、電子写真プロセスを
実行するための帯電装置9、書込装置10、現像装置1
1、中間転写装置16及びクリーニング装置22がそれ
ぞれ配置されている。
【0029】書込装置10は、図示されないカラー画像
読み取り装置あるいはパーソナルコンピュータ等から得
られるカラー画像情報を光信号に変換して原稿画像に対
応した光書込を行うようになっており、図示されないレ
ーザ光源、ポリゴンミラー10a、fθレンズ10b及
び反射鏡10cを備えている。書込装置10では、レー
ザ光源からのレーザビームを回転するポリゴンミラー1
0aを介してレーザビームを走査し、fθレンズ10b
及び反射鏡10cにより感光体8にレーザビームを導い
て静電潜像を形成する。
【0030】現像装置11は、カラー画像情報に含まれ
る色分解色と補色関係にあるシアン、マゼンタ、イエロ
ーの各現像剤、この場合にはトナーを収容している現像
器(便宜上、同じ符号11aを用いる)が、円筒部材か
らなる支持部材7bの周方向に沿って配置され、支持部
材7bが選択的に回転されることにより、感光体8に対
して選択された色の現像器を対向させることができるリ
ボルバー形式が採用されている。支持部材7bは、感光
体8と対向する位置の周壁が除かれており、いずれかの
現像器が露呈してトナーを感光体8上の静電潜像に供給
できるようになっている。感光体8に対向している現像
器は、図示されない駆動部からの駆動力の伝達が行われ
ることにより、感光体8へのトナーの供給を行うことが
でき、トナーの色切り換えに際しては、駆動力の伝達が
解除されるようになっている。
【0031】上記のリボルバー形式の現像装置11に加
えて、その現像装置11の近傍には、黒現像剤を収容し
た黒現像器12が配置されている。黒現像器12は、偏
心カム40によって選択的に感光体8に対して接離する
ことができる。現像装置11及び黒現像器12は、感光
体8に担持されている静電潜像を可視像処理することに
よりトナー像を形成する。
【0032】中間転写装置16は、現像装置11及び黒
現像器12により可視像処理されたトナー像を順次転写
(これを一次転写という)し、全てのトナー像が転写さ
れた後に記録媒体への一括転写(これを二次転写とい
う)する機能を有している。
【0033】このため、中間転写装置16は、駆動プー
リ14及び従動プーリ15に掛け回された中間転写ベル
ト17より成る中間転写体を備えており、この中間転写
ベルト17は、感光体8と当接して図示矢印方向に移動
するようになっている。中間転写ベルト17をはさんで
感光体8の駆動プーリ6と対向する位置には転写電極1
8が設けられており、感光体8上のトナー像を中間転写
ベルト17に静電転写することができるようになってい
る。
【0034】中間転写ベルト17の移動方向において、
感光体8との転写位置を通過した位置には、中間転写ベ
ルト17をはさんで、駆動プーリ14と対向して、転写
電極の一例である転写ローラ26が、また、中間転写ベ
ルト17の移動方向において、感光体8との転写位置の
前方位置には、中間転写ベルト17に当接可能なブレー
ド部材32を備えたベルトクリーニング装置35がそれ
ぞれ配置されている。
【0035】転写ローラ26は、中間転写ベルト17上
に重ね転写された画像を、紙又はプラスチックシートな
どのシート材より成る記録媒体Pに転写するために用い
られ、導電性金属からなる軸26aとこの軸26a上に
形成された弾性外層26bを有している。かかる転写ロ
ーラ26は、二次転写前は中間転写ベルト17から離間
され、二次転写の間中間転写ベルト17に接触するよ
う、接離装置25により作動される。そして、中間転写
ベルト17と転写ローラ外層26b間の転写ニップに記
録媒体Pが挟まれる。
【0036】ベルトクリーニング装置35は、トナー像
の一括転写後に中間転写ベルト17上の残留トナーを掻
き取ることで除去する。
【0037】クリーニング装置22は、感光体8に当接
可能なブレード部材19を備えており、各色のトナーに
より可視像処理されたトナー像が感光体8から中間転写
ベルト17に転写された後、感光体8上に残留している
トナーを掻き取ることで除去する。
【0038】中間転写ベルト17に重畳転写されたトナ
ー像が一括転写される記録媒体Pは、給紙装置21から
繰り出されるようになっている。この給紙装置21は、
カラープリンタ1の本体内に装備されている給紙カセッ
ト21aと、この給紙カセット21a内に収容されてい
る記録媒体Pを1枚ずつ繰り出すことができる給送ロー
ラ21bと、給紙カセット21aから一括転写に至る記
録媒体Pの搬送路に沿って複数個所で搬送路をはさんで
対向する一対の搬送ローラ21cと、中間転写ベルト1
7に達する前に給送タイミングを設定するレジストロー
ラ21dとを備えている。給紙カセット21aから繰り
出される記録媒体Pは、一対の搬送ローラ21cにより
レジストローラ21dまで持ち来され、レジストローラ
21dにより給送タイミングを設定されて中間転写ベル
ト17と転写ローラ26とが接触するニップ(二次転写
部)に搬送される。
【0039】一括転写工程を経た記録媒体は、その進行
方向前方に配置されている定着装置27を通り、このと
き未定着トナー像が定着される。定着装置27は、記録
媒体の搬送路をはさんで対向する加熱ローラ29及び加
圧ローラ28で構成され、記録媒体Pのトナー像担持面
を加熱ローラ29に押圧させてトナー像を融着させる。
給紙カセット21aから繰り出される記録媒体Pは、中
間転写ベルト17側を、画像が転写される面とされるの
で、定着装置27から排出された場合に頁順で排出され
る。
【0040】上記のクリーニング装置22及びベルトク
リーニング装置35は、感光体8及び中間転写ベルト1
7への当接タイミングが予め決められており、そのタイ
ミングにあった時点で感光体8あるいは中間転写ベルト
17に当接して残留トナーを掻き取ることができるよう
になっている。この場合の当接時期として、感光体8側
では1色のトナー像が中間転写ベルト17に転写された
後であり、また中間転写ベルト17側では一括転写ある
いは単一色のみの場合の転写が終了した後である。
【0041】なお、図1中、符号13は除電ランプから
なるイレーサであり、クリーニング工程後の感光体8に
残留している電荷を除電することにより所定の残留電位
に維持するようになっている。また、符号20は給紙装
置21の給送ローラ21bにより搬送される記録媒体P
の搬送路をはさんで対向する一対の搬送ガイトを示して
いる。定着装置27から排出される記録媒体は、定着装
置27の後方に位置する排出ローラ対を介して排出トレ
イ31に向け排出される。
【0042】図1に示したカラープリンタ1では、使用
されている部材の保守点検あるいは交換の際に便宜を図
るために、感光体8、中間転写ベルト17、ベルトクリ
ーニング装置35、搬送ローラ対21cの一方、及び搬
送ガイド20の一方が、中間転写ベルト17の従動プー
リ15の回転軸を支点として揺動可能なユニット4とし
て構成されている。また給紙カセット21aから繰り出
される記録媒体Pが最初に対向する搬送ローラ21cの
他方及び搬送ガイド20の他方は、給紙カセット21a
の近傍に位置する支点軸2によりプリンタ1の本体フレ
ーム5に対して揺動可能に支持されているプリンタ前側
フレーム3に装備されている。ユニット4及びプリンタ
前側フレーム3は、図1に示すように、感光体8が現像
装置11及び黒現像器12と対向でき、しかも記録媒体
Pの搬送経路を構成できる位置と、上記の対向関係及び
搬送経路を開放することができる位置とに揺動変位する
ことができ、各部材の保守点検や交換あるいは搬送経路
中で詰っている記録媒体の取り出しが行えるようになっ
ている。
【0043】図2は、二次転写部の部分拡大図である。
ここに示した中間転写ベルト17はカーボンブラックな
どが分散されたETFE,PVDFからなる単層であ
り、100mm/secで移動する。上記単層の膜厚は15
0ミクロン、表面抵抗率は1×107Ω/□乃至1×1
10Ω/□で、表面抵抗率はJISK6911の抵抗率
に準拠して求めたものである。中間転写ベルト17を支
持する駆動プーリ14は薄いゴム層を有するローラから
構成され、その直径は30cm、表面抵抗率は1×1010
Ω/□以下であり、転写ローラ26の対向電極として用
いられる。駆動プーリ14の表面の摩擦係数は、中間転
写ベルト17のスリップを防止するために中間転写ベル
ト17よりも高く設定されている。
【0044】転写ローラ26は、導電性の軸26aと、
イオン剤が添加された発泡体(例えばウレタン発泡体)
より成る外層26bから構成され、その外層26bは、
アスカーC硬度30°、体積抵抗率1×107Ωcm〜1
×1010Ωcm、直径17mmである。この体積抵抗率はJ
ISK6911の抵抗率に準拠して求めたものである。
中間転写ベルト17と転写ローラ26間の接触荷重は5
00gf、中間転写ベルト17と転写ローラ26の接触
幅(ニップ)Nは3mmある。
【0045】図に簡略化して示した接離装置25は、転
写ローラ26を中間転写ベルト17から離間させ、また
は転写ローラ26へ近づけ接触させるために用いられる
ものであって、従来より公知のものである。
【0046】定電流電源42は、マイクロコンピュータ
24を備えた制御装置23により制御され、転写ローラ
26の軸26aにバイアスを印加する。
【0047】図2に示すように、トナー像を担持した中
間転写ベルト17と転写ローラ26との間を記録媒体P
が通過するとき、定電流IPが定電流電源42から転写
ローラ26と記録媒体Pが接触する位置へ流れる。これ
により、中間転写ベルト17上の重ね合せトナー像が記
録媒体Pの表面に二次転写される。
【0048】上述のように、本例の画像形成装置におい
ては、イオン剤が添加された部材、すなわち外層26b
を有する転写ローラ26より成る転写電極が用いられ、
かかる転写ローラ26が、記録媒体Pを介して、トナー
像を担持する像担持体の一例である中間転写ベルト17
の表面に接触して、その中間転写ベルト17から記録媒
体Pへトナー像を転写させるように構成されている。こ
のようにイオン剤の添加された転写電極、すなわち転写
ローラ26をタイプBの転写電極ないしは転写ローラと
呼ぶ。
【0049】ここで、先にも説明したように、従来の画
像形成装置においては前述のタイプAの転写ローラが用
いられていたが、かかる転写ローラは、図4を参照して
後にも説明するように、その転写ローラに印加される電
圧の変動に応じて、当該転写ローラの抵抗値が大きく変
化し、これによって記録媒体へのトナー像の転写不良が
発生し、その画質が劣化する欠点を免れなかった。この
欠点を除去すべく、イオン剤の添加された各種態様の転
写ローラ、すなわちタイプBの転写ローラが従来より提
案されているが、従来の提案に係るタイプBの転写ロー
ラは、環境の変化に伴って当該転写ローラの電気抵抗が
大きく変動したり、或いは低いコストで大量に生産する
ことが困難であるという問題があった。
【0050】本例の画像形成装置においては、タイプB
の転写ローラ26を用いているので、この転写ローラ2
6に印加される電圧値の変動に伴う当該転写ローラ26
の抵抗の変化を効果的に抑えることができる。しかも、
転写ローラ26に電流を供給する電源として、定電流電
源42を用い、制御装置23によって、電源42からの
電流の出力を目標の値に制御しているので、たとえ環
境、特に湿度が大きく変動したとしても、電源42から
の電流出力値は一定に維持される。従って、特開平8−
220900号公報、同8−328351号公報又は同
8−63021号公報に開示されている大量生産に向か
ない高価な転写ローラ以外の転写ローラ、すなわち環境
の変化に影響されやすいタイプBの転写ローラを用いて
も、高品質な画像を形成することができる。勿論、上記
公開公報に開示されたタイプBの転写ローラを用いるこ
とも可能である。
【0051】このように本例の画像形成装置において
は、タイプBの転写ローラ26を用い、かつその転写ロ
ーラ26への電流の供給のために定電流電源42を用い
ることにより、高価で特殊、且つ安定した品質での大量
生産が望めない転写ローラの使用や、不安定な電圧制御
に頼ることなく、安定した電荷付与を確実にすることが
でき、さらにこの転写システムにより、製品の品質のば
らつき(転写ローラの抵抗)や使用中の電源の出力変動
による出力電圧の変動や環境特性の変動を制御すること
ができる。その結果、良好な転写画像を得ることができ
る。
【0052】なお、転写ローラ26と記録媒体Pが接触
する接触部を流れる電流の制御目標値は記録媒体の種類
(サイズ、材質)、画像形成モードなどに応じて選択さ
れるが、その値は、例えば10μA乃至80μA程度で
ある。
【0053】以上のように、本例の画像形成装置は、ト
ナー像を担持する像担持体と、イオン剤が添加された部
材から構成され、上記像担持体に接触し、該像担持体か
ら記録媒体へトナー像を転写させる転写電極の一例であ
る転写ローラ26と、その転写電極に電流を供給する電
源42と、当該電源42からの電流出力を目標の電流値
に制御する制御手段の一例である制御装置23とを有し
ている。
【0054】図1及び図2に示した例では、上記像担持
体が中間転写ベルト17より成る中間転写体によって構
成されているが、当該像担持体が感光体であってもよ
い。後者の画像形成装置には、中間転写体は設けられ
ず、感光体上に形成されたトナー像が上記構成の転写電
極によって、記録媒体に直に転写される。この場合も、
前述の各作用効果をそのまま奏することができる。
【0055】また上述した例では、タイプBの転写電極
を用いたが、転写電極を構成する部材に、イオン剤のほ
かに、導電性微粉子を分散した転写電極を用いることも
できる。このような転写電極をタイプCと呼ぶことにす
る。例えば、転写ローラ26の外層26Bを、基材のゴ
ムにイオン剤のほかに導電性微粒子を分散させた発泡体
を用いるのである。
【0056】上述のタイプCの転写電極を用いた場合、
その電極を構成する部材が、導電性微粒子よりもイオン
剤による電気特性を強く有するように構成することが望
ましく、これによって転写電極に印加される電圧の変動
による当該転写電極の抵抗の変動を少なく抑え、高品質
な画像を得ることが可能となる。このように、タイプC
の転写ローラ26の電気特性に与える影響は、導電性微
粒子よりもイオン剤がより強く影響されることが望まし
く、タイプCの転写ローラ26は導電性微粒子の電圧依
存性よりもややイオン剤の環境依存性に傾斜した電気特
性を有するものであることが有利である。これは、イオ
ン剤と導電性微粒子の配合比率で調整することができ
る。
【0057】ところで、図1及び図2に示した画像形成
装置は、中間転写ベルト17上のカラートナー像を記録
媒体Pに転写してカラー記録画像を得るものであるが、
この転写のために前述のタイプAの転写ローラを用いる
と、先に説明したように、中間転写ベルト17上の高付
着量部分のトナーと低付着量部分のトナーを共に効率よ
く記録媒体上に転写することが困難となる。本発明者
は、その原因について各種実験を通して検討したとこ
ろ、次の事実を明らかにすることができた。
【0058】先ず、適正な転写効率は電荷密度(供給電
流)に依存する。一方、中間転写ベルト上の1つの画像
の中で、トナーの付着量が少ない部分と多い部分の電気
抵抗は異なり、中間転写ベルトと転写ローラとの間の電
気抵抗がこれらの部分で互いに異なることになる。従っ
て、トナーの付着量の少ない部分と多い部分とを流れる
電流の値は相違し、転写ローラから中間転写ベルトに供
給される電圧の値が部分的に大きく変動する。
【0059】このため、それ自身の電気抵抗が、印加電
圧の大きさによって大きく変動するタイプAの転写ロー
ラを用いると、その転写ローラの電気抵抗が部分的に大
きく変動する。従って、1つの画像の中で、転写ローラ
によって中間転写ベルトに供給される電流値が部分的に
変動し、その結果、最適な転写効率を得るための電荷密
度が1つの画像の中で著しく相違し、像再現性、特に、
トナーの付着量が少ない部分と多い部分の両者の高い転
写効率を共に得ることが困難となる。
【0060】上述した事実を本発明者の行った実験を通
してより具体的に明らかにする。
【0061】図3は、タイプA,B及びCの転写ローラ
26に印加される電圧を測定するため測定装置を示す。
この装置を用いて、転写ローラ26へ印加される電圧を
以下のように測定した。
【0062】まず図3で示すように、金属板43上に転
写ローラ26を載置し、このローラ26の両端にそれぞ
れF=500gfの荷重を与える。次に、電源42Aか
ら、軸26aに所定の出力を印加し、軸26aと外側層
26bの表面の間の電圧を電流計44で測定する。
【0063】図4は、図3に示したタイプA,B及びC
の転写ローラの電気抵抗と、そのローラへの印加電圧V
aとの関係を示す。図4に示すように、タイプAの転写
ローラは、印加電圧Vaの増加に伴って電気抵抗が著し
く低下する電圧−抵抗特性を有する。一方、タイプBの
転写ローラは、印加電圧の増加に対し電気抵抗がほぼ一
定となる電圧−抵抗特性を有する。更に、タイプCの転
写ローラは、タイプAとBの中間の電圧−抵抗特性を有
する。
【0064】図5及び図6は、それぞれ、タイプA,B
の転写ローラの転写効率ηと供給電流Ipの関係を示
す。図1に示したカラープリンタに、タイプA,Bの転
写ローラをそれぞれ装着し転写効率を評価した。
【0065】転写率は以下の式より算出する。 η(%)=Ap/AI×100 Ap;二次転写後の記録媒体P上のトナー付着量 AI;二次転写前の中間転写ベルト17上のトナー付着
【0066】実験例では、トナー付着率10%の1色モ
ードとトナー付着率400%のフルカラーモードにおけ
る二次転写後の記録媒体P上の転写率を評価し、この際
の望ましい転写率は90%以上を基準とした。
【0067】次に、トナー付着率は以下の式より算出す
る。 γ(%)=Au/Ap×100 Ap;べた現像後の中間転写ベルト17上のトナー付着
量 Au;実使用時における現像後の中間転写ベルト17上
のトナー付着量
【0068】図5は、タイプAの転写ローラを用いたと
きの結果であり、この図から判るように、トナー付着率
10%の場合の転写率特性はT1で、転写率90%以上
の望ましい転写電流の範囲はレンジD1であり、トナー
付着率400%の場合の転写率特性はT2で、転写率9
0%以上の望ましい転写電流の範囲はレンジD2であ
る。
【0069】この実験より、本発明者は、トナーの付着
量により大きく相違する上記レンジD1と上記レンジD
2の存在を確認すると共に、双方のレンジをともに満足
する転写電流範囲W1(実験機における最適な制御目標
電流)が極めて狭いことを見出した。
【0070】通常、上記のような非常に狭い範囲内で転
写電流Ipを精密に制御することは極めて難しく、仮に
このような超高精度が要求される制御を行うならば、非
常に高価な電源と制御システムが必要となり、安価な汎
用プリンタで使用する電源としてははなはだ実用的では
ない。このような理由によって、タイプAの転写ローラ
を用いた場合、中間転写ベルト上の付着量の多い部分の
トナーと、少ない部分のトナーを共に安定して効率よく
記録媒体中に転写することが困難となっていたのであ
る。
【0071】一方、図6は、タイプBの転写ローラを用
いたときの結果を示しており、トナー付着率10%の場
合の転写率特性はT3で、転写率が90%以上の好まし
い転写電流の範囲はレンジD3であり、トナー付着率4
00%の場合の転写率特性はT4で、転写率90%以上
の好ましい転写電流の範囲はレンジD4となった。
【0072】上記レンジD3と上記レンジD4の双方を
満足する転写電流の範囲W2は、図4の範囲のW1に比
べて極めて広く、この実験例では、その余裕度が10倍
に達した。
【0073】本例の画像形成装置では、上述の如き結果
の得られるタイプBの転写ローラ26が用いられてい
る。タイプBの転写ローラ26の抵抗は供給電圧に依存
せず、それによって、転写に望ましい電荷密度(供給電
流)のレンジを極めて広く得ることが可能となると考え
られ、その結果として、特に中間転写ベルト上のトナー
付着量の少量な部分とトナー付着量の多い部分におけ
る、色の再現性が従来に比べて著しく改善され、安定し
た転写特性と低コストの転写部材で作動可能なカラー転
写システムの提供を実現できる。
【0074】また、図示しないが、タイプCの転写ロー
ラは、温度30℃、湿度90%の環境で望ましい転写電
流の範囲としてW3(4μA)、温度10℃、湿度15
%の環境で望ましい転写電流の範囲としてW4(1μ
A)が得られた。従って、転写電極として、タイプBの
転写ローラの他に、タイプCの転写ローラを用いても上
述したところと同様の優れた作用効果を奏することがで
きる。
【0075】以上のように、本例の画像形成装置は、互
いに異なる色のトナー像をその上に重ねた状態で、当該
トナー像を担持する中間転写体より成る像担持体と、イ
オン剤が添加された部材から構成され、上記像担持体に
接触し、その接触部間に記録媒体Pを通過させ、この記
録媒体P上に、上述の重ねられたトナー像を、上記像担
持体から記録媒体Pへ転写させる転写ローラ26より成
る転写電極と、該転写電極に電流を供給する電源42と
を有しており、かかる構成により、像担持体表面に付着
したトナーの量が多い部分のトナーも、またこれが少な
い部分のトナーも効率よく記録媒体上に二次転写するこ
とができ、高品質な画像を得ることができる。
【0076】そして、この場合も、転写電極を構成する
部材に、イオン剤のほかに導電性微粒子が分散されてい
てもよく、その際、転写電極を構成する部材が、導電性
微粒子よりも前記イオン剤による電気特性を強く有して
いることが好ましい。
【0077】さらに、この場合にも、前述のように、電
源42からの電流出力を目標の電流値に制御する制御手
段を設けることによって、環境の影響を受けることな
く、高品質な画像を形成できる。
【0078】また、本発明者は、先の実験で得られた望
ましい転写電流の範囲と、転写特性及び転写ローラの抵
抗の関係を評価した。つまりどのような電気特性の転写
ローラが先の実験で得られた望ましい転写電流を得られ
るか実験したわけである。
【0079】先ず、タイプA,B及びCの転写ローラの
軸26aと外側層26bの表面の間の電圧Vaを、図3
に示す測定装置で測定し、上記それぞれの転写ローラの
電気抵抗をオームの法則より算出した。実験により得ら
れた転写ローラの転写特性と電気抵抗、及び転写電流レ
ンジを表1に示す。
【0080】次に、下記の式を使い、各転写ローラの軸
から表面間の電圧抵抗を印加電圧の関係で示した。 △R(Va)=logR(Va)−logR(10×Va) この式は、転写ローラの電圧抵抗が印加電圧にどの程度
依存することを示すものである。通常、画像形成を使用
される印加電圧Vaは10〜100Vであるため、実験
は10,25,50,100Vの電圧を印加したときの
各転写ローラの電気抵抗logR(Va)と電圧依存性△
R(Va)を上記式より算出した。
【0081】また、表1のWは、図4乃至図6で示した
望ましい転写電流範囲レンジW1,W2,W3を示す。
また、表1のTは目視による転写特性を示し、ランク4
が最高の転写特性(高品質)で、ランク1が最低の転写
特性(低品質)である。さらに、表1の「コンディショ
ンH」は温度30℃、湿度90%、「コンディション
L」は温度10℃、湿度15%の実験環境を示す。
【0082】
【表1】
【0083】実験によれば、タイプBの転写ローラは、
トナー付着量が少量の場合から多量の場合までをカバー
する極めて広い範囲内で優れた転写特性を有しているこ
とをあらためて確認することができる。
【0084】特に、この実験により、上記ΔR(Va)
が0.5以下の特性を有する転写ローラ(タイプB又は
C)が広い範囲で優れた転写特性を満足し得るというこ
とができる。すなわち、転写電極への印加電圧をVa、
該転写電極を構成する材料の電気抵抗の電圧依存性をlo
gR(Va)−logR(10×Va)としたとき、その電
圧依存性が0.5以下であることが有利である。
【0085】また、上記実験により、ΔR(Va)が
0.3以下であると特に有利であることが判る。すなわ
ち、転写電極を構成する上記材料の電気抵抗の電圧依存
性が0.3以下であることが望ましい。
【0086】ところで、図1及び図2に示したカラー画
像形成装置のように、中間転写体を有する画像形成装置
においては、転写ローラ26を中間転写ベルト17に対
して接離させる必要がある。このため、図1及び図2に
示した画像形成装置は、前述のように、転写ローラ26
より成る転写電極が、中間転写ベルト17より成る像担
持体に対して接離自在に構成され、その転写電極を像担
持体に対して接離自在とする接離装置25を有してい
る。ところが、この形式の画像形成装置に、タイプAの
転写ローラを用いると、先に説明したように、記録媒体
の先端部への画像転写不良が発生するおそれがある。
【0087】本発明者は、その原因について検討したと
ころ、転写ローラが中間転写ベルトに当接したとき、こ
れらが接触する転写ニップ部で転写ローラの一部が圧縮
変形し、この圧縮変形した部分の電気抵抗が低下するこ
とに基因していることを明らかにすることができた。上
記電気抵抗の低下は、タイプAの転写ローラの分散され
た導電性微粒子間の距離が縮まり、電子が移動しやすく
なるためと考えられ、その結果、転写ローラから中間転
写ベルトに供給される電流が著しく上昇し、これによっ
て画像転写不良が発生するのである。
【0088】但し、上昇した電流は、定電流電源を使用
すれば、所定時間後に正常な状態に復帰するが、電流が
上昇する期間に相当する記録媒体の先端に転写抜けが発
生する。
【0089】これに対し、図1及び図2に示した画像形
成装置では、タイプB又はCの転写ローラ26を用いて
いるため、上述した不具合の発生を効果的に抑えること
ができる。
【0090】上述した事実を本発明者の行った実験を通
して明らかにする。
【0091】図7は、タイプAとBの転写ローラの供給
電流Ipのタイミングチャートであり、この例では、中
間転写ベルトの周速度は100mm/secであり、供給電
流は0.01秒毎に検出され、電源42からの電流出力
値は目標値20μAに制御装置23で制御される。つま
り、電流制御の間隔は0.01秒で、電流出力値の制御
タイミングは記録媒体Pが1mm進む毎に行われる。
【0092】図7のLaは、タイプAの転写ローラが中
間転写ベルトに接触した後の転写ローラから、転写ロー
ラと中間転写ベルトの接触部へ流れる電流の変動を示し
ている。タイプAの転写ローラを使用した場合、流れる
電流値は、転写ローラが中間転写ベルトに接触した後、
著しく上昇し、最初の電流出力制御期間内で100μA
に達する。制御装置23は最初の電流制御期間後、電流
を検知する時点で、上昇した電流値を制御目標値へ復帰
させるため、電源42からの電流出力値を制御するが、
上昇した電流値は、過度の電流上昇のため、第2の電流
制御期間内で制御目標値へ復帰できない。それによっ
て、画像転写不良がおきる。図7に示した例では、0.
05秒後に上昇した電流が制御目標電流値に復帰し、記
録媒体Pの先端から5mm、上記0.05秒に相当する距
離の範囲内の位置の記録媒体P上に転写抜けが発生す
る。
【0093】通常、上記短期間内で転写電流を精密に制
御することは極めて難しく、上記短期間内で転写電流を
精密に制御するためには極めて高価な電源が必要となり
実用的ではない。
【0094】一方、図7のLbはタイプBの転写ローラ
が中間転写ベルトに接触した後の転写ローラから転写ロ
ーラと中間転写ベルトの接触部へ流れる電流の変動を示
している。タイプBの転写ローラを使用した場合、流れ
る電流値は、転写ローラの接離にかかわらずほぼ一定で
ある。これは、タイプBの転写ローラの電気抵抗が転写
ローラの圧縮と変形によってほとんど変化しないためだ
と考えられる。
【0095】尚、図7の例では転写電極としてタイプB
の転写ローラを用いたが、タイプCの転写ローラを用い
てもよい。
【0096】上述のように、タイプB,Cの転写ローラ
26を用いることによって、転写ローラの圧縮変形によ
って起きる電気抵抗の変動の影響をなくし、安定した転
写特性を維持できる画像形成装置を構成することができ
る。
【0097】以上、本発明の好ましい実施形態例を説明
したが、本発明の技術思想を利用するものであれば、す
べて本発明に含まれるものであり、本発明は上記実施形
態例に限定されないことは言うまでもない。例えば、感
光体はベルト以外にドラム形状でもよく、また中間転写
体は、ベルト以外に、ドラム、ローラなど各種形態を使
用できる。さらに、転写電極としても、転写ローラ以外
に、ブラシ、ブレード、ベルトなど各種形態を利用でき
る。転写ローラの外層を構成する材料は、EPDM、シ
リコーン、又はその他の材料からなる弾性ゴム又は中実
ゴムに各種金属イオン塩、界面活性剤を添加したもので
も良い。上記実施形態例で説明した転写ローラの各種の
電気特性(体積抵抗率)、硬度、接触荷重、構造(単
層、2層など)はこの実施形態例に限定されず、画像形
成条件を満足するものであれば適宜選択しえるものであ
る。
【0098】
【発明の効果】請求項1乃至3に記載の画像形成装置に
よれば、転写電極に供給される電圧の変化と、環境の変
化を従来の画像形成装置のように受けることなく、安定
した転写特性を維持でき、しかも大量生産に適した低コ
ストな転写電極を用いることができる。
【0099】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
像担持体表面に付着したトナーの量が多い部分のトナー
も、またこれが少ない部分のトナーも、高い転写効率で
記録媒体上に二次転写させることができ、高品質な画像
を得ることができる。
【0100】請求項5に記載の画像形成装置によれば、
環境が変化しても、安定した転写特性を維持することが
できる。
【0101】請求項6に記載の画像形成装置によれば、
高い転写特性を得ることができる。
【0102】請求項7に記載の画像形成装置によれば、
特に高い転写特性を得ることができる。
【0103】請求項8に記載の画像形成装置によれば、
記録媒体の先端部へのトナー像の転写不良が発生する不
具合を抑えることができる。
【0104】請求項9に記載の画像形成装置によれば、
転写電極に導電性微粒子が分散されていても、上述した
作用効果を奏することができる。
【0105】請求項10に記載の画像形成装置によれ
ば、転写電極に導電性微粒子が分散されていても、上述
した作用効果をより確実に奏することができる。
【0106】請求項11に記載の画像形成装置によれ
ば、転写電極を簡単に構成でき、上述した各作用効果を
確実に奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】中間転写ベルトと転写ローラの関係を模式的に
示す説明図である。
【図3】転写ローラに印加する電圧を測定する装置を示
した斜視図である。
【図4】転写ローラに印加する電圧値の変化とその外側
層の抵抗値の変化の関係を説明する図である。
【図5】タイプAの転写ローラの転写効率を示す図であ
る。
【図6】タイプBの転写ローラの転写効率を示す図であ
る。
【図7】タイプAとBの転写ローラに供給される電流の
タイミングチャートである。
【符号の説明】
8 感光体 25 接離装置 26 転写ローラ 42 電源 P 記録媒体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像を担持する像担持体と、イオン
    剤が添加された部材から構成され、前記像担持体に接触
    し、該像担持体から記録媒体へトナー像を転写させる転
    写電極と、該転写電極に電流を供給する電源と、該電源
    からの電流出力を目標の電流値に制御する制御手段とを
    有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体が中間転写体であることを
    特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体が感光体であることを特徴
    とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 互いに異なる色のトナー像をその上に重
    ねた状態で、当該トナー像を担持する像担持体と、イオ
    ン剤が添加された部材から構成され、前記像担持体に接
    触し、その接触部間に記録媒体を通過させ、この記録媒
    体上に、前記重ねられたトナー像を、前記像担持体から
    記録媒体へ転写させる転写電極と、該転写電極に電流を
    供給する電源とを有することを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電源からの電流出力を目標の電流値
    に制御する制御手段を有する請求項4に記載の画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】 前記転写電極への印加電圧をVa、該転
    写電極を構成する前記材料の電気抵抗の電圧依存性をlo
    gR(Va)−logR(10×Va)としたとき、その電
    圧依存性が0.5以下であることを特徴とする請求項4
    又は5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記転写電極を構成する前記材料の電気
    抵抗の電圧依存性が0.3以下であることを特徴とする
    請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記転写電極は前記像担持体に対して接
    離自在に構成され、該転写電極を像担持体に対して接離
    自在とする接離装置を有することを特徴とする請求項5
    に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記転写電極を構成する部材には、導電
    性微粒子が分散されていることを特徴とする請求項1乃
    至8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記転写電極を構成する部材は、前記
    導電性微粒子よりも前記イオン剤による電気特性を強く
    有することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装
    置。
  11. 【請求項11】 前記転写電極が転写ローラであること
    を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像
    形成装置。
JP10341045A 1998-01-08 1998-11-13 画像形成装置 Pending JPH11258927A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10341045A JPH11258927A (ja) 1998-01-08 1998-11-13 画像形成装置
US09/227,353 US6134416A (en) 1998-01-08 1999-01-08 Image forming apparatus having a transfer electrode

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1318998 1998-01-08
JP10-13189 1998-01-08
JP10341045A JPH11258927A (ja) 1998-01-08 1998-11-13 画像形成装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005049741A Division JP2005141272A (ja) 1998-01-08 2005-02-24 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11258927A true JPH11258927A (ja) 1999-09-24

Family

ID=26348952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10341045A Pending JPH11258927A (ja) 1998-01-08 1998-11-13 画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6134416A (ja)
JP (1) JPH11258927A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6701100B2 (en) * 2001-01-23 2004-03-02 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus including an image carrier and a polarization uniforming structure

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3975049B2 (ja) 2000-07-10 2007-09-12 株式会社リコー 転写装置及び画像形成装置
JP3963638B2 (ja) 2000-09-07 2007-08-22 株式会社リコー 画像形成装置
US6741821B2 (en) 2001-06-26 2004-05-25 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus, and process cartridge for use in image forming apparatus
JP4004020B2 (ja) 2001-07-23 2007-11-07 株式会社リコー バイアス印加方法、バイアス印加装置、画像形成装置
JP3951860B2 (ja) 2001-08-28 2007-08-01 東海ゴム工業株式会社 電子写真装置半導電性部材用の半導電性高分子弾性部材およびそれを用いた半導電性部材、ならびに電子写真装置半導電性部材用の半導電性高分子弾性部材の製法
JP4298467B2 (ja) * 2003-10-31 2009-07-22 株式会社リコー 画像形成方法及び画像形成装置
JP2006207807A (ja) * 2004-12-28 2006-08-10 Hokushin Ind Inc 導電性ロール及びその検査方法
JP4889090B2 (ja) * 2005-03-18 2012-02-29 株式会社リコー 画像形成装置
JP5095133B2 (ja) * 2006-06-06 2012-12-12 株式会社リコー 転写装置の製造方法
US8731420B2 (en) * 2006-10-12 2014-05-20 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus and methods of setting transfer current and forming image
JP2010008968A (ja) 2008-06-30 2010-01-14 Ricoh Co Ltd 転写装置およびそれを備えた画像形成装置
JP5392486B2 (ja) * 2009-10-19 2014-01-22 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置及びその制御方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5438398A (en) * 1992-05-29 1995-08-01 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with intermediate transfer member
JPH07248669A (ja) * 1994-01-23 1995-09-26 Ricoh Co Ltd 電荷付与部材及び画像形成装置
JP3423475B2 (ja) * 1994-05-12 2003-07-07 株式会社リコー 転写方法
JPH0863014A (ja) * 1994-06-13 1996-03-08 Sumitomo Rubber Ind Ltd 導電性ローラ
JP3203974B2 (ja) * 1994-09-21 2001-09-04 ミノルタ株式会社 画像形成装置
JPH08146710A (ja) * 1994-11-24 1996-06-07 Canon Inc 接触帯電部材
JPH08328351A (ja) * 1995-02-10 1996-12-13 Bridgestone Corp 導電性部材
JPH08220900A (ja) * 1995-02-14 1996-08-30 Nec Corp 電子写真装置の転写ローラ及び転写ローラのクリーニング方法
JP3426415B2 (ja) * 1995-06-16 2003-07-14 株式会社ブリヂストン 導電部材
JP3461421B2 (ja) * 1996-05-16 2003-10-27 株式会社リコー 近接帯電装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6701100B2 (en) * 2001-01-23 2004-03-02 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus including an image carrier and a polarization uniforming structure

Also Published As

Publication number Publication date
US6134416A (en) 2000-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7672605B2 (en) Transfer device and image forming apparatus
JP2005091827A (ja) 画像形成装置
JP2006243278A (ja) 転写装置及び画像形成装置
US8081912B2 (en) Image forming apparatus with marginless printing mode
US7532849B2 (en) Cleaning device for removing toner from an image bearing member
JPH11258927A (ja) 画像形成装置
US8265497B2 (en) Image forming apparatus
JP2003307948A (ja) 転写制御方法及び画像形成装置
JP2002023529A (ja) 転写装置及び画像形成装置
US8867971B2 (en) Developer regulator, development device, and image forming apparatus incorporating same
US8050605B2 (en) Image forming apparatus including load applying member
JP2004233430A (ja) 画像形成装置
JPH11184207A (ja) 帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
US7929874B2 (en) Transfer device and image forming apparatus using the same
US6912369B2 (en) Image forming apparatus
JP4882674B2 (ja) 画像形成装置および画像形成方法
US20080240801A1 (en) Transfer Apparatus, Image Forming Apparatus Having the Same and Image Forming Method
JP2005141272A (ja) 画像形成装置
JP5311767B2 (ja) 画像形成装置
JP2019191349A (ja) 像担持体ユニット
JP2013092734A (ja) 画像形成装置
JPH08137183A (ja) カラー画像形成装置
US7245865B2 (en) Transfer apparatus and image forming apparatus
JP2003140474A (ja) 画像形成装置
JP3000520B2 (ja) カラー画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050225

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050318