JP4826868B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動モータにより駆動されるポンプの発生油圧により、ステアリング機構に与える操舵補助力を発生するパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステアリング機構に結合されたパワーシリンダにオイルポンプからの作動油を供給することによって、ステアリングホイールの操作を補助するパワーステアリング装置が知られている。オイルポンプは、電動モータによって駆動され、その回転速度に応じた操舵補助力がパワーシリンダから発生される。
ステアリング軸には、ステアリングホイールに加えられた操舵トルクの方向および大きさに応じてねじれを生じるトーションバーと、トーションバーのねじれの方向および大きさに応じて開度が変化する油圧制御弁とが組み込まれている。この油圧制御弁は、オイルポンプとパワーシリンダとの間の油圧系統に介装されていて、操舵トルクに応じた操舵補助力をパワーシリンダから発生させる。
【0003】
電動モータの駆動制御は、たとえば、ステアリングホイールの舵角速度に基づいて行われる。すなわち、ステアリングホイールに関連して設けられた舵角センサの出力に基づいて舵角速度が求められ、この舵角速度に基づいて電動モータの目標回転速度が設定される。この目標回転速度が達成されるように、電動モータに電圧が供給される。
具体的には、図10に示すように、舵角速度の増加に伴って、最大回転速度まで増加するように目標回転速度が設定される。これにより、舵角速度に応じた操舵補助力が発生される。
【0004】
連続して据え切り操舵がされる場合や、ステアリングホイールにトルクを加えた状態で保持する保舵状態が継続する場合には、電動モータが連続通電状態となり、この電動モータが異常高温状態となって故障に至るおそれがある。そこで、電動モータの温度を検出する温度センサが設けられ、この温度センサの出力に基づいて、電動モータの最大回転速度を制限するようにしている。
具体的には、図11に示すように、電動モータの温度が高くなるほど、電動モータの最大回転速度を低く設定するようにして、電動モータの過熱を防止している。
【0005】
すなわち、電動モータの温度が高くなると、図10において二点鎖線で示すように、電動モータの最大回転速度が制限される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
舵状況によっては、主として電動モータの慣性に起因して、ステアリングが軽いと感じたり、重いと感じたりして、操舵違和感が生じる場合がある。この問題は、低慣性のロータを用いたり、3相バイポーラモータ駆動方式を適用したり、舵角速度に対する目標回転速度を非線型化したりすることによって軽減することができる。
しかし、これらの解決法は、電動モータやその駆動回路が高価になったり、マイクロコンピュータのROMの容量増加が不可避となったりするから、結局、コストの増加を避けられない。
【0008】
の発明の目的は、コストの増加を招くことなく操舵違和感を緩和または解消できるパワーステアリング装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、電動モータ(27)により駆動されるポンプ(26)の発生油圧によって操舵補助力を発生させるパワーステアリング装置であって、操向のための操作部材(2)による操舵の舵角速度を検出する舵角速度検出手段(41)と、上記操作部材の操作による操舵の舵角加速度を検出する舵角加速度検出手段(51)と、上記舵角速度検出手段の出力に基づいて電動モータの駆動目標基本値を設定する駆動目標基本値設定手段(42)と上記舵角加速度検出手段によって検出される舵角加速度の増加に応じて単調に増加するように補正値を設定する補正値設定手段(52)と、上記駆動目標基本値設定手段によって設定された駆動目標基本値に上記補正値設定手段によって設定された補正値を加算することによって、電動モータの駆動目標値を設定する駆動目標値設定手段(4)と、この駆動目標値設定手段によって設定された駆動目標値に基づいて上記電動モータを駆動するモータ駆動手段(45)とを含むことを特徴とするパワーステアリング装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0012】
この構成によれば、舵角速度に基づいて定められた駆動目標基本値を、舵角加速度に基づいて定められた補正値によって補正することにより、電動モータの駆動目標値が定められるようになっている。これにより、コストの増加を招くことなく、電動モータの慣性による操舵違和感を解消できる。
請求項2記載の発明は、上記操作部材による操舵が、舵角中点から離れる方向への切り込み操舵か、舵角中点に向かう方向への戻し操舵かを検出する操舵方向検出手段(11,30)をさらに含み、上記駆動目標基本値設定手段は、切り込み操舵時における駆動目標基本値が戻し操舵時における駆動目標基本値よりも大きくなるように舵角速度に応じた駆動目標基本値を設定するものであることを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置である。
【0013】
この構成によれば、切り込み操舵時における駆動目標基本値が戻し操舵時における駆動目標基本値よりも大きくなるように舵角速度に応じた駆動目標基本値が設定されるので、路面からの反力が大きい切り込み操舵時には操舵補助力を大きくでき、路面からの反力が小さい戻し操舵時には操舵補助力を小さくすることができる。これにより、操舵フィーリングを向上することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るパワーステアリング装置の基本的な構成を示す概念図である。このパワーステアリング装置は、車両のステアリング機構1に関連して設けられ、このステアリング機構1に操舵補助力を与えるためのものである。
【0015】
ステアリング機構1は、運転者によって操作されるステアリングホイール2と、このステアリングホイール2に連結されたステアリング軸3と、ステアリング軸3の先端に設けられたピニオンギア4と、ピニオンギア4に噛合するラックギア部5aを有し、車両の左右方向に延びたラック軸5とを備えている。ラック軸5の両端にはタイロッド6がそれぞれ結合されており、このタイロッド6は、それぞれ、操舵輪としての前左右輪FL,FRを支持するナックルアーム7に結合されている。ナックルアーム7は、キングピン8まわりに回動可能に設けられている。
【0016】
この構成により、ステアリングホイール2が操作されてステアリング軸3が回転されると、この回転がピニオンギア4およびラック軸5によって車両の左右方向に沿う直線運動に変換される。この直線運動は、ナックルアーム7のキングピン8まわりの回動に変換され、これによって、前左右輪FL,FRの転舵が達成される。
ステアリング軸3には、ステアリングホイール2に加えられた操舵トルクの方向および大きさに応じてねじれを生じるトーションバー9と、トーションバー9のねじれの方向および大きさに応じて開度が変化する油圧制御弁23とが組み込まれている。油圧制御弁23は、ステアリング機構1に操舵補助力を与えるパワーシリンダ20に接続されている。パワーシリンダ20は、ラック軸5に一体的に設けられたピストン21と、ピストン21によって区画された一対のシリンダ室20a,20bとを有しており、シリンダ室20a,20bは、それぞれ、オイル供給/帰還路22a,22bを介して、油圧制御弁23に接続されている。
【0017】
油圧制御弁23は、さらに、リザーバタンク25およびオイルポンプ26を通るオイル循環路24の途中部に介装されている。オイルポンプ26は、電動式のモータ27によって駆動され、リザーバタンク25に貯留されている作動油を汲み出して油圧制御弁23に供給する。余剰分の作動油は、油圧制御弁23からオイル循環路24を介してリザーバタンク25に帰還される。
油圧制御弁23は、トーションバー9に一方方向のねじれが加わった場合には、オイル供給/帰還路22a,22bのうちの一方を介してパワーシリンダ20のシリンダ室20a,20bのうちの一方に作動油を供給する。また、トーションバー9に他方方向のねじれが加えられた場合には、オイル供給/帰還路22a,22bのうちの他方を介してシリンダ室20a,20bのうちの他方に作動油を供給する。トーションバー9にねじれがほとんど加わっていない場合には、油圧制御弁23は、いわば平衡状態となり、作動油はパワーシリンダ20に供給されることなく、オイル循環路24を循環する。
【0018】
パワーシリンダ20のいずれかのシリンダ室に作動油が供給されると、ピストン21が車幅方向に沿って移動する。これにより、ラック軸5に操舵補助力が作用することになる。
油圧制御弁23に関連する構成例は、たとえば、特開昭59−118577号公報に詳しく開示されている。
電動モータ27は、たとえばブラシレスモータからなり、駆動回路28を介して、電子制御ユニット30によって制御される。駆動回路28は、たとえば、パワートランジスタのブリッジ回路からなり、電源としての車載バッテリ40からの電力を、電子制御ユニット30から与えられる制御信号に応じて電動モータ27に供給する。
【0019】
電子制御ユニット30は、車載バッテリ40からの電力供給を受けて動作するマイクロコンピュータを含み、このマイクロコンピュータは、CPU31と、CPU31のワークエリアなどを提供するRAM32と、CPU31の動作プログラムおよび制御用のデータ等を記憶したROM33と、CPU31、RAM32およびROM33を相互接続するバス34とを備えている。
電子制御ユニット30には、舵角センサ11から出力される舵角データが与えられるようになっている。舵角センサ11は、ステアリングホイール2に関連して設けられており、イグニッションキースイッチが導通されてエンジンが始動したときのステアリングホイール2の舵角を初期値「0」として、この初期値からの相対舵角に対応し、かつ操舵方向に応じた符号の舵角データを出力する。CPU31は、この舵角データに基づいて、その時間微分値に相当する舵角速度を演算する。
【0020】
電子制御ユニット30には、さらに、電動モータ27に流れる電流を検出する電流検出回路12からの電流検出信号と、電動モータ27の温度を検出する温度センサ15からの検出信号とが与えられるようになっている。
さらに、電子制御ユニット30には、車速センサ13から出力される車速信号が与えられるようになっている。車速センサ13は、車速を直接的に検出するものでもよく、また、車輪に関連して設けられた車輪速センサの出力パルスに基づいて車速を計算により求めるものであってもよい。
【0021】
電子制御ユニット30は、舵角センサ11、電流検出回路12および車速センサ13からそれぞれ与えられる舵角データ、電流データおよび車速データに基づいて、電動モータ27の駆動を制御する。
図2は、電子制御ユニット30の機能的な構成(参考形態)を示すブロック図である。電子制御ユニット30は、CPU31がROM33に記憶されたプログラムを実行することによって実現される複数の機能手段を実質的に有している。すなわち、電子制御ユニット30は、舵角センサ11の出力信号に基づいて舵角速度を演算する舵角速度演算部41と、この舵角速度演算部41によって演算された舵角速度に基づいて電動モータ27の目標回転速度の基本値である基本目標回転速度Rbを設定する基本目標回転速度設定部42と、温度センサ15が検出する電動モータ27の温度に対応した温度係数α(たとえば0≦α≦1)を設定する温度係数設定部43とを備えている。
【0022】
さらに、電子制御ユニット30は、基本目標回転速度設定部42によって設定された基本目標回転速度Rbに温度係数設定部43によって設定された温度係数αを乗じることによって、電動モータ27の目標回転速度R=α・Rbを演算して設定する目標回転速度設定部44と、この目標回転速度設定部44によって設定された目標回転速度Rが達成されるように電動モータ27を駆動制御するモータ駆動制御部45とを備えている。モータ駆動制御部45は、電流検出回路12によって検出されるモータ電流に基づいて、目標回転速度Rが達成するための制御信号を作成し、この制御信号を駆動回路28に与える。
【0023】
図3は、舵角速度と基本目標回転速度設定部42が設定する基本目標回転速度との関係を示す特性図である。基本目標回転速度Rbは、舵角速度Vθについての区間0≦Vθ≦VT(VTはしきい値)の範囲で単調に増加(この実施形態ではリニアに増加)するように、下限値R1と上限値R2との間で定められる。
基本目標回転速度設定部42は、車速に基づいて、図3に示すように、舵角速度Vθに対する基本目標回転速度Rbの傾きを可変設定する。すなわち、しきい値VTが、車速域に応じて可変設定される。より具体的には、車速が大きいほど、しきい値VTは大きな値に設定される。これにより、車速が大きいほど目標回転速度Rが小さく設定されることになり、操舵補助力が小さくなる。こうして、車速に応じた適切な操舵補助力を発生するための車速感応制御が行われる。
【0024】
図4は、温度係数設定部43によって設定される温度係数αを説明するための特性図である。温度係数αは、温度が高くなるに従って小さくなるように設定される。より具体的には、所定温度T1までは一定の温度係数(たとえばα=1)が維持され、所定温度T1を超えると、温度の上昇に伴って単調に減少(この実施形態ではリニアに減少)するように温度係数αが定められるようになっている。
【0025】
図5は、目標回転速度設定部44によって設定される目標回転速度Rと舵角速度Vθとの関係を示す特性図である。電動モータ27の温度が上記所定温度T1以下であれば、目標回転速度Rは舵角速度Vθに対して曲線L0のような変化を示す。これに対して、電動モータ27の温度が所定温度T1を超えると、目標回転速度Rは、舵角速度Vθの全区間において減少させられ、舵角速度Vθに対して曲線L1のような変化を示すことになる。
【0026】
図6は、舵角速度Vθと操舵力(運転者がステアリングホイール2に加える力)との関係を示す特性図である。曲線L10は図5の曲線L0に対応し、曲線L11は図5の曲線L1に対応している。この図6から理解されるように、電動モータ27の温度が高くなると、舵角速度Vθの全区間において、一様に操舵力が増すことになる。したがって、緊急操舵時のように舵角速度Vθが大きい場合にのみステアリングが重くなるという現象が生じることがなく、操舵フィーリングを悪化させることなく、可能な限り適切な操舵補助を行うことができる。
【0027】
以上のように、電動モータ27の昇温に伴って減少する温度係数αを基本目標回転速度Rbに乗じて目標回転速度Rが設定され、舵角速度Vθの全域における目標回転速度Rを低減することによって、電動モータ27の過昇温保護が行われる。これにより、緊急操舵時においてステアリングが急に重くなったなどと感じることがなくなるから、操舵フィーリングを向上できるとともに、適切な操舵補助を実現できる。
【0028】
図7は、電子制御ユニット30の他の構成例(この発明の一実施形態)を説明するためのブロック図である。この図7においては、上述の図2に示された各部に対応する部分に、図2の場合と同一の参照符号を付して示す。
この例では、電子制御ユニット30は、CPU31がROM33に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能手段として、舵角加速度演算部51と、舵角加速度演算部51の出力に応じた補正値ΔRを演算する補正値演算部52とを備えている。舵角加速度演算部51は、舵角速度演算部41によって演算された舵角速度Vθをさらに時間微分することによって舵角加速度Vθ′を求める。
【0029】
電動モータ27の目標回転速度Rを設定する目標回転速度設定部54は、基本目標回転速度設定部42によって設定される基本目標回転速度Rbに補正値演算部52によって演算される補正値ΔRを加算することによって、目標回転速度R=Rb+ΔRを求める。こうして設定された目標回転速度Rが達成されるように、モータ駆動制御部45の働きによって、電動モータ27の駆動制御が実行される。
【0030】
図8は、補正値演算部52の働きを説明するための図であり、舵角加速度演算部51によって演算される舵角加速度Vθ′と補正値ΔRとの関係を示す特性図である。補正値演算部52は、舵角加速度Vθ′の増加に応じて単調に増加(この実施形態では正比例)するように補正値ΔRを設定する。
この実施形態の構成によれば、舵角加速度Vθ′に応じた補正値ΔRを基本目標回転速度Rbに加算して目標回転速度Rを設定していることにより、電動モータ27の慣性に起因する操舵違和感を解消することができる。これにより、低慣性モータや複数相のブラシレスモータなどの高価なモータを用いたり、舵角速度Vθに対する基本目標回転速度Rbの特性を非線型化したりすることなく、良好な操舵フィーリングを実現できる。すなわち、コストの増加を招くことなく良好な操舵補助を達成できる。
【0031】
図9は、この発明の他の実施形態を説明するための図であり、舵角速度Vθに対する基本目標回転速度Rbの関係を示す特性図が表されている。すなわち、この実施形態では、上述の図2および図7に示された基本目標回転速度設定部42は、図9に示す特性に従って基本目標回転速度Rbを設定する。
具体的には、舵角中点から遠ざかる方向への操舵である切り込み操舵時(曲線L21)と、舵角中点に向かう方向への操舵である戻し操舵時(曲線L22)とで、ヒステリシス量が設定されており、戻し操舵時には切り込み操舵時よりも小さな基本目標回転速度Rbが設定される。したがって、操舵抵抗の大きい切り込み操舵時には大きな操舵補助力がステアリング機構1に与えられ、操舵抵抗の小さい戻し操舵時には操舵補助力が小さく抑えられる。これにより、良好な操舵フィーリングが得られる。
【0032】
切り込み操舵か戻し操舵かは、舵角センサ11の出力に基づいて、CPU31によって判断することができる。
以上、この発明の2つの実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、上述の実施形態では、電動モータの駆動目標値として目標回転速度が設定される例について説明したが、電動モータの駆動電流値または駆動電圧値を駆動目標値として設定することとしてもよい。また、上記の実施形態では、舵角速度Vθに対して基本目標回転速度Rbがリニアに変化する場合について説明したが、舵角速度Vθに対する基本目標回転速度Rbの変化は非線形に定められていてもよい。同様に、図4に示された温度係数特性および図8に示された補正値特性は各一例にすぎず、これらとは異なる温度係数特性または補正値特性が採用されてもよい。
【0033】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るパワーステアリング装置の基本的な構成を示す概念図である。
【図2】上記パワーステアリング装置の電子制御ユニットの機能的な構成(参考形態)を示すブロック図である。
【図3】舵角速度と基本目標回転速度との関係を示す特性図である。
【図4】温度係数の設定例を示す特性図である。
【図5】目標回転速度と舵角速度との関係を示す特性図である。
【図6】舵角速度と操舵力との関係を示す特性図である。
【図7】上記電子制御ユニットの他の構成例(この発明の一実施形態)を説明するためのブロック図である。
【図8】舵角加速度に応じた補正値の設定例を示す特性図である。
【図9】この発明の他の実施形態を説明するための図であり、舵角速度に対する基本目標回転速度の関係を示す特性図である。
【図10】従来技術における電動モータの過昇温防止措置を説明するための図である。
【図11】従来技術における電動モータの最大回転速度の温度変化を示す特性図である。
【図12】従来技術における舵角速度に対する操舵力の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
1 ステアリング機構
2 ステアリングホイール
11 舵角センサ
12 電流検出回路
13 車速センサ
15 温度センサ
20 パワーシリンダ
23 油圧制御弁
26 オイルポンプ
27 電動モータ
28 駆動回路
30 電子制御ユニット
41 舵角速度演算部
42 基本目標回転速度設定部
43 温度係数設定部
44 目標回転速度設定部
45 モータ駆動制御部
51 舵角加速度演算部
52 補正値演算部
54 目標回転速度設定部

Claims (2)

  1. 電動モータにより駆動されるポンプの発生油圧によって操舵補助力を発生させるパワーステアリング装置であって、
    操向のための操作部材による操舵の舵角速度を検出する舵角速度検出手段と
    上記操作部材の操作による操舵の舵角加速度を検出する舵角加速度検出手段と、
    上記舵角速度検出手段の出力に基づいて電動モータの駆動目標基本値を設定する駆動目標基本値設定手段と
    上記舵角加速度検出手段によって検出される舵角加速度の増加に応じて単調に増加するように補正値を設定する補正値設定手段と、
    上記駆動目標基本値設定手段によって設定された駆動目標基本値上記補正値設定手段によって設定された補正値を加算することによって、電動モータの駆動目標値を設定する駆動目標値設定手段と、
    この駆動目標値設定手段によって設定された駆動目標値に基づいて上記電動モータを駆動するモータ駆動手段とを含むことを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 上記操作部材による操舵が、舵角中点から離れる方向への切り込み操舵か、舵角中点に向かう方向への戻し操舵かを検出する操舵方向検出手段をさらに含み、
    上記駆動目標基本値設定手段は、切り込み操舵時における駆動目標基本値が戻し操舵時における駆動目標基本値よりも大きくなるように舵角速度に応じた駆動目標基本値を設定するものであることを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置。
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