JP3641160B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動モータにより駆動されるポンプの発生油圧によりステアリング機構に操舵補助力を与えるパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ステアリング機構に結合されたパワーシリンダにオイルポンプからの作動油を供給することによって、ステアリングホイールの操作を補助するパワーステアリング装置が用いられている。このようなパワーステアリング装置では、オイルポンプは電動モータによって駆動されるようになっており、その電動モータの回転速度に応じた操舵補助力がパワーシリンダから発生される。
【0003】
電動モータの駆動制御は、電子制御ユニットが、たとえばFET(Field Effect Transistor)からなるモータ駆動素子のオン/オフを制御することにより達成される。そのため、ステアリングホイールの激しい操作が続き、モータ駆動素子が頻繁にオン/オフされたり、モータの負荷が増加し、大電流が流れたりすると、モータ駆動素子が発熱して、このモータ駆動素子が破壊されるおそれがある。
【0004】
また、電子制御ユニットは、たとえばCPUやRAMおよびROMを含むコンピュータで構成されており、外部から与えられる熱に弱い。そのため、ステアリングホイールの激しい操作が続いて、モータ駆動素子が発熱すると、このモータ駆動素子からの発熱によって電子制御ユニットが破壊されるおそれがある。
そこで、従来のパワーステアリング装置では、たとえば電子制御ユニットの内部温度を検出するための温度センサを設け、この温度センサによる検出温度が予め定める温度よりも高くなれば、電動モータを強制的に停止させるようにしている。そして、温度センサによる検出温度が上記予め定める温度以下に下がった後に、強制停止させた電動モータを再起動するようにしている。これにより、モータ駆動素子や電子制御ユニットが、発熱によって破壊されることを防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来の制御では、電動モータを強制的に停止させた後に、ステアリングホイールの操作が行われている途中で、電子制御ユニットの内部温度が上記予め定める温度以下に下がった場合に、運転者が操舵違和感を感じることがあった。すなわち、運転者がステアリングホイールにトルクを加えているときに、電子制御ユニットの内部温度が上記予め定める温度以下に下がると、これに応答して電動モータが再起動されて、突然にステアリングホイールの操舵補助が行われるため、運転者は操舵抵抗が急に軽くなったと感じてしまう。
【0006】
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、運転者に操舵違和感を与えることを防止できるパワーステアリング装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、電動モータにより駆動されるポンプの発生油圧によって、操舵を補助するための操舵補助力を発生させるパワーステアリング装置において、予め定める部分の温度を検出するための温度検出手段と、操舵角度に応じた舵角データを出力する舵角検出手段と、上記温度検出手段によって検出される温度に基づいて、上記電動モータの最大回転速度を設定する最大回転速度設定手段とを備え、上記最大回転速度設定手段は、上記電動モータの駆動中に上記温度検出手段によって検出される温度が予め定める上限温度以上に上昇したことに応答して、上記電動モータの最大回転速度を零に設定し、上記電動モータの駆動を禁止する駆動禁止手段と、上記駆動禁止手段によって電動モータの駆動が禁止された後に、上記温度検出手段によって検出される温度が予め定める下限温度未満に低下したことに応答して、上記舵角検出手段からの舵角データに基づいて、操舵角度が予め定める舵角中点範囲に含まれているか否かを判断する判断手段と、この判断手段によって操舵角度が予め定める舵角中点範囲内であると判断された場合に、上記電動モータの最大回転速度を零から予め定める第1回転速度に変更し、上記電動モータの再駆動を許容する再駆動許容手段とを含むことを特徴とするパワーステアリング装置である。
【0008】
この発明によれば、温度検出手段による検出温度が予め定める上限温度以上になると、駆動禁止手段によって電動モータの駆動が禁止される。その後、温度検出手段による検出温度が予め定める下限温度未満に下がると、操舵角度が舵角中点範囲内であるか否かが判断される。そして、操舵角度が舵角中点範囲内である場合に限り、再駆動許容手段によって電動モータの再駆動が許容される。
【0009】
これにより、運転者がステアリング操作を行っている途中に、突然に操舵補助が行われるといったことを防止でき、運転者に操舵抵抗が急に軽くなったという操舵違和感を感じさせることを防止できる。
なお、上記舵角中点範囲は、車両が直進しているときの操舵角度である舵角中点を含む予め定める範囲である。
【0010】
また、請求項2に記載のように、上記最大回転速度設定手段は、上記電動モータの駆動中に上記温度検出手段によって検出される温度が上記下限温度未満であるときに、上記電動モータの最大回転速度を上記第1回転速度に設定する手段をさらに含んでいてもよい。
さらに、請求項3に記載のように、上記最大回転速度設定手段は、上記電動モータの駆動中に上記温度検出手段によって検出される温度が上記下限温度以上、かつ、上記上限温度と上記下限温度との間の予め定める温度未満であるときに、上記電動モータの最大回転速度を、上記第1回転速度とそれよりも低い第2回転速度との間で、上記温度検出手段によって検出される温度が高いほど低くなるように設定する手段をさらに含んでいてもよい。
さらにまた、請求項4に記載のように、上記最大回転速度設定手段は、上記電動モータの駆動中に上記温度検出手段によって検出される温度が上記予め定める温度以上、かつ、上記上限温度未満であるときに、上記電動モータの最大回転速度を、上記第2回転速度とそれよりも低い第3回転速度との間で、上記温度検出手段によって検出される温度が高いほど低くなるように設定する手段をさらに含んでいてもよい。
さらに、請求項5に記載のように、上記予め定める部分は、上記電動モータの駆動を制御するための制御ユニットの内部であることが好ましい。また、上記予め定める部分は、電動モータへの電力の供給を制御するためのモータ駆動素子(FET)などであってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るパワーステアリング装置の基本的な構成を示す概念図である。このパワーステアリング装置は、車両のステアリング機構に関連して設けられ、このステアリング機構1に操舵補助力を与えるためのものである。
【0012】
ステアリング機構1は、運転者によって操作されるステアリングホイール2と、このステアリングホイール2に連結されたステアリング軸3と、ステアリング軸3の先端部に設けられたピニオンギア4と、このピニオンギア4に噛合するラックギア部5aを有し、車両の左右方向に延びたラック軸5とを備えている。ラック軸5の両端にはタイロッド6がそれぞれ結合されており、このタイロッド6は、それぞれ、操舵輪としての前左右輪FL,FRを支持するナックルアーム7に結合されている。ナックルアーム7は、キングピン8まわりに回動自在に設けられている。
【0013】
この構成により、ステアリングホイール2が操作されてステアリング軸3が回転されると、この回転がピニオンギア4およびラック軸5によって車両の左右方向に沿う直線運動に変換される。この直線運動は、ナックルアーム7のキングピン8まわりの回動に変換され、これによって、前左右輪FL,FRの転舵が達成される。
【0014】
ステアリング軸3の途中部には、ステアリングホイール2に加えられた操舵トルクの方向および大きさに応じてねじれを生じるトーションバー9と、このトーションバー9のねじれの方向および大きさに応じて開度が変化する油圧制御弁23とが介装されている。この油圧制御弁23は、ステアリング機構1に操舵補助力を与えるパワーシリンダ20に接続されている。パワーシリンダ20は、ラック軸5に一体的に設けられたピストン21と、このピストン21によって区画された一対のシリンダ室20a,20bとを有しており、シリンダ室20a,20bは、それぞれ、オイル供給/帰還路22a,22bを介して、油圧制御弁23に接続されている。
【0015】
油圧制御弁23は、さらに、リザーバタンク25およびオイルポンプ26を通るオイル循環路24の途中部に介装されている。オイルポンプ26は、電動式のモータ27によって駆動され、リザーバタンク25に貯留されている作動油をくみ出して油圧制御弁23に供給する。余剰分の作動油は、油圧制御弁23からオイル循環路24を介してリザーバタンク25に帰還される。
【0016】
油圧制御弁23は、トーションバー9に一方方向のねじれが加わった場合には、オイル供給/帰還路22a,22bのうちの一方を介してパワーシリンダ20のシリンダ室20a,20bのうちの一方に作動油を供給する。また、トーションバー9に他方方向のねじれが加えられた場合には、オイル供給/帰還路22a,22bのうちの他方を介してシリンダ室20a,20bのうちの他方に作動油を供給する。トーションバー9にねじれがほとんど加わっていない場合には、油圧制御弁23は、いわば平衡状態となり、作動油はパワーシリンダ20に供給されることなく、オイル循環路24を循環する。
【0017】
パワーシリンダ20のいずれかのシリンダ室に作動油が供給されると、ピストン21が車幅方向に沿って移動する。これにより、ラック軸5に操舵補助力が作用することになる。
モータ27の駆動制御は、電子制御ユニット30内のCPU31が、たとえばFETからなるモータ駆動素子35のオン/オフを制御することによって達成される。電子制御ユニット30には、バス37を介してCPU31に接続されたRAM32、ROM33および温度センサ34が備えられている。RAM32は、CPU31のワークエリアとして機能するものである。ROM33には、CPU31の動作プログラムなどが記憶されている。温度センサ34は、電子制御ユニット30の内部に設けられており、電子制御ユニット30の内部温度を検出するものである。
【0018】
また、CPU31には、バス37に接続されたI/O(Input/Output)ポート36を介して、舵角センサ11から出力される舵角データが与えられるようになっている。舵角センサ11は、ステアリングホイール2に関連して設けられており、車両のイグニッションキースイッチが導通されてエンジンが始動したときのステアリングホイール2の舵角を初期値「0」として、この初期値からの相対舵角に対応する舵角データを出力する。
【0019】
さらに、CPU31には、I/Oポート36を介して、車両の速度を検出するための車速センサ12の出力信号が与えられるようになっている。車速センサ12は、車両の速度を直接的に検出するものでもよく、また、車輪に関連して設けられた車輪速センサの出力パルスに基づいて車両の速度を計算により求めるものであってもよい。
【0020】
CPU31は、舵角センサ11から与えられる舵角データに基づいて舵角速度を求める。そして、この舵角データから求めた舵角速度、車速センサ12で検出される車両速度および温度センサ34による検出温度に基づいて、モータ27の駆動を制御する。
図2は、電動モータ27の駆動に関連するCPU31の動作を説明するためのフローチャートである。また、図3は、温度センサ34によって検出される電子制御ユニット30の内部温度Tと電動モータ27の最大モータ回転速度Nとの関係を示すグラフである。
【0021】
電子制御ユニット30のCPU31は、車両のイグニションスイッチがオンにされると、まず、温度センサ34の出力信号を参照して、電子制御ユニット30の内部温度Tを検出する(ステップS1)。そして、検出した内部温度Tが予め定める第1しきい温度T1(たとえば105℃)以上であるか否かを判断する(ステップS2)。内部温度Tが第1しきい温度T1未満であれば(ステップS2でNO)、電動モータ27の最大モータ回転速度Nを予め定める第1回転速度N1に設定する(ステップS3)。
【0022】
内部温度Tが第1しきい温度T1以上である場合には、次に、内部温度Tが第1しきい温度T1よりも高い第2しきい温度T2(たとえば110℃)以上であるか否かを判断する(ステップS4)。そして、内部温度Tが第2しきい温度T2未満の場合、すなわち、内部温度Tが第1しきい温度T1以上、かつ、第2しきい温度T2未満である場合は、内部温度Tに対して第1回転速度N1と第2回転速度N2(N1>N2)との間でほぼ直線的な変化を示す比例直線P1(図3参照)に従って、最大モータ回転速度Nを設定する(ステップS5)。
【0023】
内部温度Tが第2しきい温度T2以上である場合には、CPU31は、内部温度Tが第2しきい温度T2よりもさらに高い第3しきい温度T3(たとえば122℃)以上であるか否かを判断する(ステップS6)。そして、内部温度Tが第3しきい温度T3未満の場合、すなわち、内部温度Tが第2しきい温度T2以上、かつ、第3しきい温度T3未満である場合は、内部温度Tに対して第2回転速度N2と第3回転速度N3(N2>N3)との間でほぼ直線的な変化を示す比例直線P2(図3参照)に従って、最大モータ回転速度Nを設定する(ステップS7)。
【0024】
こうして電子制御ユニット30の内部温度Tに応じた電動モータ27の最大モータ回転速度Nを決定すると、CPU31は、車速センサ12からの出力信号に基づいて、その時の車両速度に対応するモータ制御マップをROM33から読み出す。このモータ制御マップは、良好な操舵フィーリングを実現できるように、CPU31が舵角速度に応じた適切なモータ目標回転速度を設定するために参照するものであり、予め定める複数の車速域(たとえば低速域、中速域および高速域)ごとに設けられている。CPU31は、ROM33から読み出したモータ制御マップを参照し、舵角センサ11が出力する舵角データから求めた舵角速度に基づいて、ステップS3,S5,S7で設定した最大モータ回転速度Nの範囲内で電動モータ27の駆動を制御する(ステップS12)。
【0025】
この実施形態では、たとえば、ステアリングホイール2が切り込まれていない直進操舵状態では、電動モータ27を一定の低回転速度で回転させておき、ステアリングホイール2が切り込まれると、電動モータ27の回転速度を舵角速度に応じた回転速度に上げるようにする、いわゆるアイドル・アンド・ゴー制御が行われる。
【0026】
一方、内部温度Tが第3しきい温度T3以上の場合には、CPU31は、最大モータ回転速度Nを零に設定する(ステップS8)。これにより、たとえば、電動モータ27の駆動中に、電子制御ユニット30の内部温度Tが第3しきい温度T3以上になると、その駆動中の電動モータ27は強制的に停止される。なお、この実施形態では、ステップS8の処理が駆動禁止手段の機能に相当している。
【0027】
CPU31は、最大モータ回転速度Nを零に設定した後、温度センサ34の出力を常に監視しており、電子制御ユニット30の内部温度Tが上記第1しきい温度T1未満に下がったか否かを繰り返し判断する(ステップS9)。そして、電子制御ユニット30の内部温度Tが第1しきい温度T1未満になれば、舵角センサ11から与えられる舵角データを参照して、ステアリングホイール2の舵角が舵角中点範囲(たとえば−5〜+5度)内であるか否かを判断する(ステップS10)。
【0028】
舵角中点は、車両が直進しているときのステアリングホイール2の舵角である。たとえば、電子制御ユニット30は、車両のイグニッションキースイッチが導通された後に、舵角センサ11から出力される舵角データをサンプリングし、舵角データ値のヒストグラムを作成する。そして、電子制御ユニット30は、所定のサンプリング数のデータが収集された後に最頻出舵角データを求め、この最頻出舵角データを舵角中点の舵角データとみなし、このデータを含む所定の範囲を舵角中点範囲として設定する。こうして設定された舵角中点範囲は、電子制御ユニット30に内蔵されているRAM32に格納される。電子制御ユニット30は、舵角センサ11からの舵角データがRAM32に保持されている舵角中点範囲内のデータであるか否かを判断する。
【0029】
ステアリングホイール2の舵角が舵角中点範囲内でない場合には、ステアリングホイール2が舵角中点範囲内に戻されるまで、電子制御ユニット30の内部温度Tが第1しきい温度未満であるか否か、および、ステアリングホイール2の舵角が舵角中点範囲内であるか否かが繰り返し調べられる。そして、ステアリングホイール2が舵角中点範囲内に戻されて、ステアリングホイール2の舵角が舵角中点範囲内であると判断すると(ステップS10でYES)、電動モータ27の最大モータ回転速度Nを第1回転速度N1に設定し(ステップS11)、電動モータ27の駆動制御を再開する(ステップS12)。具体的には、この実施形態のようにアイドル・アンド・ゴー制御が行われている場合、停止中の電動モータ27を再起動して、電動モータ27を上記一定の低回転速度で回転させる。こうして電動モータ27の駆動制御を開始または再開すると、この処理をリターンする。なお、この実施形態では、ステップS10の処理が判断手段の機能に相当し、ステップS11の処理が再駆動許容手段の機能に相当している。
【0030】
以上のようにこの実施形態によれば、電子制御ユニット30の内部温度Tが第3しきい温度T3以上になると、電動モータ27の駆動を停止し、その後、電子制御ユニット30の内部温度Tが第1しきい温度T1未満に下がると、ステアリングホイール2の舵角が所定の舵角中点範囲内であるか否かを判断して、ステアリングホイール2の舵角が舵角中点範囲内である場合に限り、停止中の電動モータ27の駆動を再開する。これにより、運転者がステアリングホイール2の操作を行っている途中に、突然にステアリングホイール2の操舵補助が行われるといったことを防止でき、運転者にステアリングホイール2が急に軽くなったという操舵違和感を感じさせることを防止できる。
【0031】
この発明の一実施形態の説明は以上の通りであるが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではない。たとえば、上述の実施形態では、ステアリングホイール2が切り込まれていない直進操舵状態であっても、電動モータ27を一定の低回転速度で回転させておく、いわゆるアイドル・アンド・ゴー制御が行われるとしたが、直進操舵状態では電動モータ27を停止させておき、ステアリングホイール2が一定以上の舵角速度で操舵されたことに応答して電動モータ27を起動する、いわゆるストップ・アンド・ゴー制御が行われてもよい。このストップ・アンド・ゴー制御が行われる場合には、たとえば、電子制御ユニット30の内部温度Tが第1しきい温度T1未満に下がり、ステアリングホイール2の舵角が所定の舵角中点範囲内であると一度判断された後に、ステアリングホイール2が操舵されたことに応答して、電動モータ27が再起動されるとよい。
【0032】
また、上述の実施形態では、温度センサ34が電子制御ユニット30の内部に設けられ、この電子制御ユニット30の内部温度Tに基づいて、電動モータ27の最大モータ回転速度Nが決定されるとしたが、たとえば、温度センサ34がモータ駆動素子35に関連して設けられ、この温度センサ34によって検出されるモータ駆動素子35の温度に基づいて、電動モータ27の最大モータ回転速度Nが決定されてもよい。また、温度センサ34が電動モータ27に関連して設けられ、上記実施形態と同様な電動モータ制御が行われてもよい。
【0033】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るパワーステアリング装置の基本的な構成を示す概念図である。
【図2】電動モータの駆動に関連するCPUの動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】電子制御ユニットの内部温度と電動モータの最大モータ回転速度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 ステアリングホイール
11 舵角センサ(舵角検出手段)
27 電動モータ
30 電子制御ユニット
31 CPU
32 RAM
33 ROM
34 温度センサ(温度検出手段)
T 電子制御ユニットの内部温度(予め定める部分の温度)
T1 第1しきい温度(下限温度)
T3 第3しきい温度(上限温度)
Claims (5)
- 電動モータにより駆動されるポンプの発生油圧によって、操舵を補助するための操舵補助力を発生させるパワーステアリング装置において、
予め定める部分の温度を検出するための温度検出手段と、
操舵角度に応じた舵角データを出力する舵角検出手段と、
上記温度検出手段によって検出される温度に基づいて、上記電動モータの最大回転速度を設定する最大回転速度設定手段とを備え、
上記最大回転速度設定手段は、
上記電動モータの駆動中に上記温度検出手段によって検出される温度が予め定める上限温度以上に上昇したことに応答して、上記電動モータの最大回転速度を零に設定し、上記電動モータの駆動を禁止する駆動禁止手段と、
上記駆動禁止手段によって電動モータの駆動が禁止された後に、上記温度検出手段によって検出される温度が予め定める下限温度未満に低下したことに応答して、上記舵角検出手段からの舵角データに基づいて、操舵角度が予め定める舵角中点範囲に含まれているか否かを判断する判断手段と、
この判断手段によって操舵角度が予め定める舵角中点範囲内であると判断された場合に、上記電動モータの最大回転速度を零から予め定める第1回転速度に変更し、上記電動モータの再駆動を許容する再駆動許容手段とを含むことを特徴とするパワーステアリング装置。 - 上記最大回転速度設定手段は、
上記電動モータの駆動中に上記温度検出手段によって検出される温度が上記下限温度未満であるときに、上記電動モータの最大回転速度を上記第1回転速度に設定する手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置。 - 上記最大回転速度設定手段は、
上記電動モータの駆動中に上記温度検出手段によって検出される温度が上記下限温度以上、かつ、上記上限温度と上記下限温度との間の予め定める温度未満であるときに、上記電動モータの最大回転速度を、上記第1回転速度とそれよりも低い第2回転速度との間で、上記温度検出手段によって検出される温度が高いほど低くなるように設定する手段をさらに含むことを特徴とする請求項2記載のパワーステアリング装置。 - 上記最大回転速度設定手段は、
上記電動モータの駆動中に上記温度検出手段によって検出される温度が上記予め定める温度以上、かつ、上記上限温度未満であるときに、上記電動モータの最大回転速度を、上記第2回転速度とそれよりも低い第3回転速度との間で、上記温度検出手段によって検出される温度が高いほど低くなるように設定する手段をさらに含むことを特徴とする請求項3記載のパワーステアリング装置。 - 上記予め定める部分は、上記電動モータの駆動を制御するための制御ユニットの内部であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のパワーステアリング装置。
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