JP4810043B2 - 細胞分裂阻害剤及びその製造方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、細胞分裂阻害剤(細胞周期阻害剤)及び抗腫瘍剤並びに酵素を用いたそれらの製造方法に関する。
背景技術
人体を構成する細胞は恒常性を維持するためにその増殖と分化は厳密に制御されている。細胞は、M期・G1期・S期・G2期という一連の過程からなる細胞周期を回転することにより分裂、増殖を行う。この細胞周期の制御機構に異常が生じると癌や免疫疾患になる。
最近では、細胞周期の調節機構が分子レベルで解明されつつあり、細胞周期を調節する物質には、抗腫瘍剤、免疫抑制剤の可能性が知られている。そして、近年パクリタキセル、ビンクリスチン、ビンブラスチンのように、細胞骨格蛋白質の一つで細胞分裂の際に複製された遺伝子の娘細胞への正確な分配に中心的な役割を果たすチューブリンの機能を阻害する物質が、抗腫瘍剤として、あるいは抗腫瘍剤のリード化合物として注目をあびている。
福島らは、アルボノルシン(albonoursin)が抗腫瘍活性及び抗菌活性があることを見出し(Fukushima et al.,J.Antibiotics,Vol.26,pp.175,1973)、小林らは、アルボノルシンに雌核雄核融合阻害作用があることを見出している(小林他、天然有機化合物討論会講演要旨集第51頁、1989年)。また、神崎らは、テトラデヒドロシクロ(Phe−Phe)が、ウニ胚分裂阻害活性を示すことを見出している(日本放線菌学会講演要旨集第42頁、1999年)。
加納らは神奈川県内の土壌より分離した糸状菌Aspergillus ustus NSC−FO37株及び同NSC−FO38株が新規抗腫瘍物質フェニラヒスチンを生産することを発見し、この物質の構造決定を行った。フェニラヒスチンは分子内に不斉炭素原子を有し、詳細な解析の結果、本生産菌の生産するフェニラヒスチンは(−)−フェニラヒスチンと(+)−フェニラヒスチンの混合物であり、(−)−フェニラヒスチンの抗腫瘍活性が(+)−体の約30〜100倍強力であることを発見している(特開平10−130266号公報;Kanoh et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,Vol.7,No.22,pp.2847−2852,1997;Kanoh et al.,Bioscience Biotechnology Biochemistry,Vol.63,No.6,pp.1130−1133,1999)。そして、(−)−フェニラヒスチンがチューブリンの重合を阻害することを明らかにしている(Kanoh et al.,The Journal of Antibiotics,Vol,52,No.2,pp.134−141,1999)。また、癌細胞を移植したモデル動物を用い(−)−フェニラヒスチンの抗腫瘍効果を検討し、(−)−フェニラヒスチンがある程度の抗腫瘍活性を有することを示した(Kanoh et al.,Bioscience Biotechnology Biochemistry,Vol.63,No.6,pp.1130−1133,1999)。しかし、臨床上の立場からは、(−)−フェニラヒスチンの抗腫瘍効果よりも更に強力な抗腫瘍活性を有する薬剤が望まれている。
発明の開示
本発明は、より強力な細胞周期阻害活性、特に抗腫瘍活性を有する細胞分裂阻害剤、及び酵素を用いたその製造方法の提供を目的とする。
本発明者は前記課題の解決のために鋭意検討した結果、デヒドロフェニラヒスチンをはじめとする種々のデヒドロジケトピペラジン類又はその類縁体が(−)−フェニラヒスチンより強力な細胞周期阻害活性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)次式(I):
Figure 0004810043
[式中、X及びXは、それぞれ独立に酸素原子又は硫黄原子を表し、
は酸素原子、硫黄原子、−NR−又は−CR3132−を表し、
は酸素原子、硫黄原子、−NR−又は−CR4142−を表し、
10はハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
20はハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
31、R32、R41及びR42は、それぞれ独立に、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
10とR、R31、R32のいずれかとは環を形成していてもよく、
20とR、R41及びR42のいずれかとは環を形成していてもよく、
(B1)及び(B2)は、それぞれ独立に炭素−炭素一重結合又は炭素−炭素二重結合を表し、少なくとも一方は炭素−炭素二重結合であり、その立体配置はE,Zのいずれでもよく、
前記の基の少なくとも1つは、生体において分解可能な保護基を有していてもよい。但し、X及びXが共に酸素原子で、Y及びYが共に−NH−で、R10がベンジル基で、(B1)及び(B2)が共に炭素−炭素二重結合であり、かつ、R20がイソブチル基又はベンジル基である場合、並びにX及びXが共に酸素原子で、Y及びYが共に−NH−で、R10がベンジル基で、(B1)が炭素−炭素一重結合で、(B2)が炭素−炭素Z−二重結合であり、かつ、R20が次式(a):
Figure 0004810043
(式中、*は結合位置を表す。)
で示される基である場合を除く。]
で示される化合物又はその薬学的に許容される塩を活性成分として含有する細胞分裂阻害剤。
(2)前記式(I)において、(B1)及び(B2)が共に炭素−炭素二重結合である前記(1)に記載の細胞分裂阻害剤。
(3)前記式(1)において、X及びXが共に酸素原子で、Yが−NR−、Yが−NR−である前記(1)又は(2)に記載の細胞分裂阻害剤。
(4)前記式(I)において、Y及びYは共に−NH−である前記(3)に記載の細胞分裂阻害剤。
(5)次式(II):
Figure 0004810043
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、Rは1個でも、同一又は異なる5以下の複数個でもよく、互いに環を形成してもよく、
は水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
は水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
は水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
とRとは環を形成していてもよく、
とR、R、R及びRのいずれかとは環を形成していてもよく、
(B2)は炭素−炭素一重結合又は炭素−炭素二重結合を表し、
前記の基の少なくとも1つは、生体において分解可能な保護基を有していてもよい。)
もしくはこのE体で示される化合物又はその薬学的に許容される塩を活性成分として含有する細胞分裂阻害剤。
(6)前記式(II)において、(B2)が炭素−炭素二重結合である前記(5)に記載の細胞分裂阻害剤。
(7)前記式(II)において、R及びRの少なくとも一方が1,1−ジメチル−2−プロペニル基である前記(6)に記載の細胞分裂阻害剤。
(8)抗腫瘍剤である前記(1)〜(7)のいずれかに記載の細胞分裂阻害剤。
(9)前記式(I)における(B1)及び(B2)の少なくとも一方が炭素−炭素一重結合である化合物、又は前記式(II)における(B2)が炭素−炭素一重結合である化合物の当該炭素−炭素一重結合を炭素−炭素二重結合に変換する活性を有する脱水素酵素。
(10)分子量が700kDaから800kDaである前記(9)に記載の脱水素酵素。
(11)Streptomyces albulusが生産する前記(9)又は(10)に記載の酵素。
(12)前記式(I)における(B1)及び(B2)の少なくとも一方が炭素−炭素一重結合である化合物、又は前記式(II)における(B2)が炭素−炭素一重結合である化合物を基質として用い、前記(9)〜(11)のいずれかに記載の脱水素酵素を含む細胞、無細胞抽出液又は酵素液を用いて、当該炭素−炭素一重結合を炭素−炭素二重結合に変換することを含む前記(1)〜(8)のいずれかに記載の細胞分裂阻害剤の製造方法。
(13)前記(11)に記載の脱水素酵素を用いた前記(12)に記載の方法。
(14)次式(II):
Figure 0004810043
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよくヘテロ原子を含んでいてもよく、Rは1個でも、同一又は異なる5以下の複数個でもよく、互いに環を形成してもよく、
は水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
は水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
は水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
とRとは環を形成していてもよく、
とR、R、R及びRのいずれかとは環を形成していてもよく、
(B2)は炭素−炭素一重結合又は炭素−炭素二重結合を表し、
前記の基の少なくとも1つは、生体において分解可能な保護基を有していてもよい。)
もしくはこのE体で示される化合物又はその薬学的に許容される塩。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明の範囲内に含まれる種々の定義の適当な例と説明を以下に述べる。
前記式(I)及び(II)において“ハロゲン原子”という用語は特に指示がなければ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を意味する。
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R20、R31、R32、R41又はR42で表されるC1−25アルキル基は、炭素原子1〜25を有するアルキル基であり、直鎖状、分枝状又は環状のいずれでもよく、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、5−メチルヘキシル、シクロヘプチル、オクチル、6−メチルヘプチル、ノニル、7−メチルオクチル、デシル、8−メチルノニルが挙げられ、好ましくはC1−10アルキルであり、更に好ましくはC1−6アルキルである。これらのアルキル基は他の置換基により置換されていてもよく、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R20、R31、R32、R41又はR42で表されるC2−25アルケニル基は、炭素原子2〜25を有するアルケニル基であり、直鎖状、分枝状又は環状のいずれでもよく、例えばビニル、プロペニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブテニル基が挙げられ、好ましくはC2−10アルケニルであり、更に好ましくはC2−6アルケニルである。これらのアルケニル基は他の置換基により置換されていてもよく、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R20、R31、R32、R41又はR42で表されるC2−25アルキニル基は、炭素原子2〜25を有するアルキニル基であり、直鎖状、分枝状又は環状のいずれでもよく、例えばエチニル、プロピニル、ブチニルが挙げられ、好ましくはC2−10アルキニルであり、更に好ましくはC2−6アルキニルである。これらのアルキニル基は他の置換基により置換されていてもよく、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R20、R31、R32、R41又はR42で表されるC1−25アルコキシ基は、炭素原子1〜25を有するアルコキシ基であり、直鎖状、分枝状又は環状のいずれでもよく、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、シクロペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、5−メチルヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、オクチル、6−メチルヘプチルオキシ、ノニルオキシ、7−メチルオクチルオキシ、デシルオキシ、8−メチルノニルオキシが挙げられ、好ましくはC1−10アルコキシであり、更に好ましくはC1−6アルコキシである。これらのアルコキシ基は他の置換基により置換されていてもよく、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R20、R31、R32、R41又はR42で表されるアリール基は、単環又は多環の芳香族炭化水素基であり、例えばフェニル、ナフチル、アントラニルが挙げられ、好ましくはフェニルである。これらのアリール基は他の置換基、例えばC1−6アルキル(好ましくはメチル、エチル、プロピル)、C1−6アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、カルボキシル、ヒドロキシ−C1−6アルキル、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシにより置換されていてもよく、環員として酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R20、R31、R32、R41又はR42で表されるアラルキル基は、前記アリール基で置換されたC1−6アルキルであり、例えばベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、アントラニルメチルが挙げられ、好ましくはベンジルである。これらのアラルキル基は他の置換基、例えばC1−6アルキル(好ましくはメチル、エチル、プロピル)、C1−6アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、カルボキシル、ヒドロキシ−C1−6アルキル、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシにより置換されていてもよく、環員として酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R20、R31、R32、R41又はR42で表される置換アミノ基における置換基としては、例えばC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、カルボキシル、ヒドロキシ−C1−6アルキル、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシが挙げられる。
前記式(I)において、R10とR、R31、R32のいずれかとは環を形成していてもよく、R20とR、R41及びR42のいずれかとは環を形成していてもよく、前記式(II)において、RとRとは環を形成していてもよく、RとR、R、R及びRのいずれかとは環を形成していてもよい。
なお、R又はRで表されるC2−25アルケニル基としては、炭素原子5個よりなるイソプレン単位に相当するアルケニル基、即ち1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブテニル基、及びこれらのイソプレン単位に相当するアルケニル基が複数個、好ましくは3個までのユニットとして(炭素原子数15まで)結合したものが好ましい。
前記式(I)及び(II)中の置換基は、生体において分解可能な保護基を有していてもよい。このような保護基のうち、例えば、アミノ基の保護基としては、具体的には、「医薬品の開発」第13巻、「薬物送達法」(瀬崎仁編集、広川書店、平成元年7月発行)116頁の表2.29に記載されているような酸アミド、カルバメート等の結合様式を有する保護基であればよく、アセチル基等の脂肪酸由来のアシル基が好ましい。
前記式(I)又は(II)で示される化合物の二重結合は、いずれもZ配置でもE配置でもよいが、Z配置であることが好ましい。
なお、(B1)及び/又は(B2)が炭素−炭素二重結合である場合、当該炭素−炭素二重結合に結合する前記の置換基は、対応する2価の基となる。例えば、メチル基はメチレン基、ベンジル基はフェニルメチレン(ベンジリデン)基となる。
前記式(I)で示される化合物のうち、X及びXが共に酸素原子で、Y及びYが共に−NH−で、R10がベンジル基で、(B1)及び(B2)が共に炭素−炭素二重結合であり、かつ、R20がイソブチル基である化合物(一般名:アルボノルシン、化合物名:3−(Z)−ベンジリデン−6−(Z)−イソブチリデン−2,5−ピペラジンジオン)は、Fukushima et al.,J.Antibiotics,Vol.26,pp.175,1973)に記載されている公知の抗腫瘍剤、及び天然有機化合物討論会講演要旨集第51頁、1989年に記載されている公知の雌核雄核融合阻害剤であり、本発明の細胞分裂阻害剤は、これを除くものである。また、X及びXが共に酸素原子で、Y及びYが共に−NH−で、R10及びR20が共にベンジル基で、(B1)及び(B2)が共に炭素−炭素二重結合である化合物(テトラデヒドロシクロ(Phe−Phe))は、日本放線菌学会講演要旨集第42頁、1999年に記載されている公知のウニ胚分裂阻害剤であり、本発明の細胞分裂阻害剤は、これを除くものである。また、X及びXが共に酸素原子で、Y及びYが共に−NH−で、R10がベンジル基で、(B1)が炭素−炭素一重結合で、(B2)が炭素−炭素Z−二重結合であり、かつ、R20が次式(a):
Figure 0004810043
(式中、*は結合位置を表す。)
で示される基である化合物(一般名:フェニラヒスチン、化合物名:3−{[5−(1,1−ジメチル−2−プロペニル)イミダゾール−4−イル]メチレン}−6−ベンジルピペラジン−2,5−ジオン)は、特開平10−130266号公報等に記載されている公知の細胞分裂阻害剤であり、本発明の細胞分裂阻害剤は、これを除くものである。また、本発明の細胞分裂阻害剤としては、通常、前記式(I)において、X及びXが、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子で、Yが−NR−、Yが−NR−(ここで、R及びRは前記と同義である。)で、R10が置換又は非置換のベンジル基で、(B1)が炭素−炭素一重結合で、(B2)が炭素−炭素Z−二重結合であり、かつ、R20が置換又は非置換のイミダゾール−4−イルメチレンである化合物以外のものが用いられる。
また、前記式(I)において、(B1)が炭素−炭素二重結合で、(B2)が炭素−炭素一重結合又は炭素−炭素二重結合であるものが好ましく、(B1)及び(B2)が共に炭素−炭素二重結合であるものが更に好ましい。
前記式(I)又は(II)で示される化合物の好ましい例は、3−(イミダゾール−4−イルメチレン)−6−(フェニルメチレン)ピペラジン−2,5−ジオン、3−[(5−メチルイミダゾール−4−イル)メチレン]−6−(フェニルメチレン)ピペラジン−2,5−ジオン、
3−[(5−エチルイミダゾール−4−イル)メチレン]−6−(フェニルメチレン)ピペラジン−2,5−ジオン、
3−[(5−ブチルイミダゾール−4−イル)メチレン]−6−(フェニルメチレン)ピペラジン−2,5−ジオン、
3−[(5−ペンチルイミダゾール−4−イル)メチレン]−6−(フェニルメチレン)ピペラジン−2,5−ジオン、
3−{[5−(1,1−ジメチル−2−プロペニル)イミダゾール−4−イル]メチレン}−6−(フェニルメチレン)ピペラジン−2,5−ジオンである。
前記式(I)又は(II)で示される化合物の薬学的に許容される塩は、通常の有機又は無機の無毒性塩類であり、当該化合物が塩基性物質である場合には、好ましくは塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸塩として用いられ、当該化合物が酸性物質である場合には、好ましくは無機塩基との塩、例えばアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等)として用いられる。本明細書において「薬学的に許容される」とは、医薬、獣医薬、農薬、殺菌剤、殺虫剤等の他、研究用試薬も含める分野において許容される意味である。
本発明の細胞分裂阻害剤は、原核又は真核生物の細胞分裂、細胞周期及び雌核雄核融合を阻害するような目的に用いることができる。具体的には、殺菌剤、農薬、獣医薬、殺虫剤、医薬品、研究用試薬として有用である。更に医薬品の中でも、特に抗腫瘍剤として有用である。本発明の細胞分裂阻害剤は、無秩序に細胞分裂を繰り返すような病態に対して有効である。特に癌に対して有用で、またある種の自己免疫疾患、慢性関節リューマチ等ある種の細胞が無秩序に増殖を続けるに至った病態に対しても有効である。
更に本発明の抗腫瘍剤は種々の疾患の治療において、前記活性成分の他に、必要に応じて他の医薬として有効な成分、例えば他の抗腫瘍剤を含有させることもできる。顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤又はカプセル剤の形態をとる場合には、前記活性成分を5〜80重量%含有させるのが好ましい。液剤の場合には、前記活性成分を1〜30重量%の割合で含有させるのが好ましい。更に、非経口投与剤のうち注射剤として用いる場合には、前記活性成分を1〜10重量%の割合で含有させるのが好ましい。
臨床投与量は、経口投与の場合、成人に対し前記活性成分として、1日当たり0.1mg〜1gを内服するのが好ましい。しかしながら、患者の年齢、体重、症状等によって適宜投与量を増減させることもできる。前記の本発明の抗腫瘍剤は、1日1回投与も可能であるが、適当な間隔をおいて2〜3回にわけて投与することもできる。更に、注射剤として用いる場合には、前記活性成分として成人に対し1回量1〜数百mgを投与するのが望ましい。また、その投与は注射による1日1〜3回の、又は2〜3日に1回の投与、あるいは点滴等による持続投与で行うことが可能である。
本発明の脱水素酵素は、前記式(I)における(B1)及び(B2)の少なくとも一方が炭素−炭素一重結合である化合物、又は前記式(II)における(B2)が炭素−炭素一重結合である化合物を基質とすることができるが、好ましくは、前記式(I)において、X及びXが共に酸素原子で、Yが−NR−、Yが−NR−(ここで、R及びRは前記と同義である。)である化合物、更に好ましくは前記式(I)において、X及びXが共に酸素原子で、Y及びYは共に−NH−である化合物を基質とし、特に好ましくはL体のアミノ酸2つが縮合してジケトピペラジン環を形成した環状ジペプチド又はその置換体を基質とする。前記縮合するアミノ酸としては、好ましくはフェニルアラニン、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン等の環状(芳香族)アミノ酸が挙げられる。前記環状ジペプチドの置換体における置換基としては、ハロゲン原子、C1−25アルキル基、C2−25アルケニル基、C2−25アルキニル基、C1−25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アリール基が挙げられ、これらの基は、他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、互いに環を形成していてもよく、生体において分解可能な保護基を有していてもよく、好ましくは炭素数2〜6のアルキル基又はアルケニル基、更に好ましくは1,1−ジメチル−2−プロペニル基が挙げられる。
なお、前記の基質として用いる化合物の多くは公知の化合物であり(特開平10−130266号公報;Kanoh et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,Vol.7,No.22,pp.2847−2852,1997;Kanoh et al.,Bioscience Biotechnology Biochemistry,Vol.63,No.6,pp.1130−1133,1999;Kanoh et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry,Vol.7,pp.1451−1457,1999)、これらを用いることができる。また、その他の化合物は、Kopple et al.,The Journal of Organic Chemistry,Vol.33,pp.862−864,1968又はNitecki et al.,The Journal of Organic Chemistry,Vol.33,pp.864−866,1968に記載の方法と同様にして製造することができる。
本発明の脱水素酵素は、種々の分子量のものが存在するが、分子量が700kDaから800kDaであるものが好ましい。
本発明の脱水素酵素は、補酵素としてニコチンアデニンジヌクレオチド(NAD)、ニコチンアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、フラビンモノヌクレオチド(FMN)、ピロロキノリンキノン(PQQ)、チトクローム類等の天然物の他、ジクロロフェノールインドフェノール(DCIP)、フェナジンメトサルフェート(PMS)、フェリシアン化物、テトラメチルフェニレンジアミン、キノン類等の合成化合物等を用いることができるが、FMN、PQQ、チトクローム類、DCIP、PMS、フェリシアン化物、テトラメチルフェニレンジアミン、キノン類が好ましく、DCIP及び/又はPMSが特に好ましい。
本発明の脱水素酵素は、如何なる生物から得られたものでもよいが、好ましくは細菌、放線菌、糸状菌等の微生物由来、更に好ましくは放線菌由来、特にStreptomyces albulus由来のものが好ましい。
Streptomyces albulus由来の脱水素酵素は、以下に示す理化学的性質を有する。
(i)作用
3位又は6位に存在する炭素−炭素一重結合を炭素−炭素二重結合に変換する活性を有する。
(ii)基質特異性
フェニラヒスチンをデヒドロフェニラヒスチンに変換し、シクロフェニルアラニルヒスチジルをデヒドロ又はテトラデヒドロシクロフェニルアラニルヒスチジルに変換する。
(iii)至適pH 8.3
(iv)pH安定性 7.0〜9.0で安定
(v)至適温度 60℃
(vi)熱安定性 20〜70℃で安定、80℃で失活
(vii)分子量 700kDaから800kDa
本発明の脱水素酵素の使用形態は、組織あるいは細胞のままでもよく、無細胞抽出液、あるいはこれを部分精製あるいは完全に精製した酵素液でもよい。精製方法は、一般的な酵素精製方法に従えばよい。また、他の酵素を混合して多段階反応を一度に行ってもよい。
本発明の脱水素酵素を用いることにより、前記式(I)における(B1)及び(B2)の少なくとも一方が炭素−炭素一重結合である化合物、又は前記式(II)における(B2)が炭素−炭素一重結合である化合物を基質として用いて、前記式(I)における(B1)及び(B2)の少なくとも一方が炭素−炭素二重結合である化合物、又は前記式(II)における(B2)が炭素−炭素二重結合である化合物を製造することができ、これらは細胞分裂阻害剤又は抗腫瘍剤として有用である。
以下、本発明を、例を挙げて詳細に説明する。
本発明の細胞分裂阻害剤の活性成分は前記式(I)における(B1)及び(B2)の少なくとも一方が炭素−炭素二重結合である物質であるが、代表的なものとして置換又は非置換デヒドロジケトピペラジン類、置換又は非置換テトラデヒドロジケトピペラジン類、置換又は非置換デヒドロ環状ジペプチド、置換又は非置換テトラデヒドロ環状ジペプチド、特に前記式(II)で示される置換又は非置換デヒドロあるいはテトラデヒドロシクロフェニルアラニルヒスチジル、ことにデヒドロフェニラヒスチンを挙げることができる。
以下に、デヒドロフェニラヒスチンを例に取り、その製造法について述べるが、本発明の態様が本例に限らないことはいうまでもない。
放線菌、例えばStreptomyces albulus KO23株(日本国茨城県つくば市東1丁目1番3号の通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(National Institute of Bioscience and Human−Technology Agency of Industrial Science and Technology)に受託番号FERM BP−6994として平成12年1月14日付で寄託されている。)を培養し、当該培養物から脱水素酵素を調製し、フェニラヒスチンに作用させ、新規化合物デヒドロフェニラヒスチンを採取する方法は、具体的には後述する実施例にも記載するが、酵素を精製して用いてもよいし、菌体抽出液をそのまま用いてもよい。その脱水素酵素の調製に当たっては、概ねストレプトマイセス属に属する放線菌の培養方法に従って実施することができる。培養終了後、培養液から本発明の脱水素酵素を精製、もしくは、本酵素活性を含有する菌体抽出液を調製するには、一般に微生物由来酵素を精製するのに通常用いられる手段を適宜利用することができる。例えば、超音波破砕、遠心分離、塩析、透析、各種イオン交換樹脂、非イオン性吸着樹脂、ゲル濾過クロマトグラフィー等のクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィー、或いは結晶化、凍結乾燥等の手段をそれぞれ単独又は適宜組み合わせて、或いは反復して使用することが可能である。
また、前記のように調製した酵素液もしくは菌体抽出液を用いて脱水素反応を行う方法は具体的には後述する実施例にも記載するが、リン酸緩衝液等の緩衝液中、酵素溶液とその基質であるフェニラヒスチンを混合し反応を行う。必要であれば、有機溶媒を反応液中に加えることも可能である。
前記反応液からデヒドロフェニラヒスチンを精製、単離するには、一般に有機化合物の単離・精製に通常用いられる手段を適宜利用することができる。例えば、各種イオン交換樹脂、非イオン性吸着樹脂、ゲル濾過クロマトグラフィー、又は活性炭、アルミナ、シリカゲル等の吸着剤によるクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィー、或いは結晶化、減圧濃縮、凍結乾燥等の手段をそれぞれ単独又は適宜組み合わせて、或いは反復して使用することが可能である。
以上のようにして製造されるデヒドロフェニラヒスチンは、後述の実施例に示すように細胞分裂阻害活性を有する。デヒドロフェニラヒスチンを活性成分とする本発明の細胞分裂阻害剤は、その使用目的に合わせて、使用方法、剤形、投与量(使用量)が適宜決定される。例えば、デヒドロフェニラヒスチンを活性成分とする本発明の抗腫瘍剤の場合、その投与形態は、経口投与でも非経口投与でもよい。剤形としては、例えば錠剤、散剤、カプセル剤、顆粒剤、エキス剤、シロップ剤等の経口投与剤又は注射剤もしくは坐剤等の非経口投与剤を挙げることができる。これらの製剤は、賦形剤、結合剤等の薬学的に許容される添加剤を用いて、既知の方法で製造される。また、前記のデヒドロフェニラヒスチンを活性成分として含有する抗腫瘍剤の臨床的投与量は、患者の年齢、体重、感受性、症状の程度により異なるが、通常効果的な量は、成人一日0.1mg〜1g程度であり、一日一回又は数回にわけて投与することも可能である。また、必要により前記の範囲外の量を用いることもできる。
また、生化学試験用試薬として使用する場合、有機溶剤又は含水有機溶剤に溶解して各種培養細胞系へ直接投与すると、細胞周期の進行をG2/M期で阻止する。使用可能な有機溶剤としては、例えば、メタノールやジメチルスルホキシド等を挙げることができる。剤形としては、例えば、粉末、顆粒等の固形剤もしくは有機溶剤又は含水有機溶剤に溶解した液剤等を挙げることができる。通常前記デヒドロフェニラヒスチンを活性成分とする細胞分裂阻害剤の効果的な使用量範囲は0.01〜100μg/mLであるが、適切な使用量は培養細胞系の種類や使用目的により異なる。また、必要により前記の範囲外の量を用いることもできる。
本明細書は、本願の優先権の基礎である特願2000−9370号の明細書に記載された内容を包含する。
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例等を記載して本発明を具体的に記載する。なお、以下cyclo(A−A)(A及びAのアミノ酸2つが縮合してジケトピペラジン環を形成した環状ジペプチド)をCA(A及びAはそれぞれアミノ酸1文字表記)と表記し、特記しない限り全てLL体を示し、必要に応じてD体をDA等と表記する。また、デヒドロ体はΔで表し、CΔAはcyclo(ΔA−A)、CAΔAはcyclo(A−ΔA)、CΔAΔAはcyclo(ΔA−ΔA)、ΔCAはCΔA、CAΔA及びCΔAΔAの混合物を表す。また、PLHはフェニラヒスチンを示す。
(実施例1)
(1)フェニラヒスチンの製造を以下のように行った。
グルコース0.5%、グリセリン2%、酵母エキストラクト0.2%、ファーマメディア(綿実かす)2%、塩化ナトリウム0.25%及び寒天1.5%(pH6.5)からなる固形培地(直径9cmシャーレに20mLの前記培地)にフェニラヒスチン生産菌(Aspergillus ustus NSC−FO38株(日本国茨城県つくば市東1丁目1番3号の通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(National Institute of Bioscience and Human−Technology Agency of Industrial Science and Technology)に受託番号FERM P−15830として平成8年9月3日付で寄託されている。))を5点接種し26℃で7日間、暗所にて培養を行い、胞子懸濁液を得た。この胞子懸濁液を前記固形培地20mLを含むシャーレ400枚に0.1mLずつ接種し、26℃で8日間、暗所にて培養を行った。この培養物をミキサーにて破砕し、8Lの酢酸エチルを加え、2日間放置し、抽出した。回収した酢酸エチル層を減圧濃縮し、褐色のシロップ15gを得た。このシロップを20mLの酢酸エチルに溶解し、アセトン−酢酸エチル(1:6)で調製したシリカゲルカラム(直径8cm、長さ20cm)に浸潤させ、アセトン−酢酸エチル(1:6)にて溶出を行った。溶出液を500mLずつを溶出順に従って分画した。フェニラヒスチンは5〜10番目の分画に溶出され、この溶出物を減圧濃縮することにより計4.7gの濃茶色粉末を得た。この濃茶色粉末を10mLのクロロホルムにて溶解し、クロロホルムで調製したシリカゲルカラム(直径4cm、長さ30cm)に浸潤させ、最初にクロロホルム500mLで溶出し、次にクロロホルム−メタノール(50:1)にて溶出した。本化合物は、クロロホルム−メタノール(50:1)溶液にて溶出され、計1.05gの茶色粉末を得た。この茶色粉末に酢酸エチル100mLを加え、よく撹拌し2日間静置することにより、フェニラヒスチンを白色粉末628mgとして析出させた。
(2)Streptomyces albulus KO23株の培養及び無細胞抽出液の調製は以下のように行った。
灰色の胞子が十分に形成されたスラントに、界面活性剤(Triton X−100)50〜200μLを含む滅菌水10mLを加え、懸濁したものを胞子懸濁液とした。これを培地量の1/1000量添加し、以下の条件で培養を行った。培地組成を表1に示す。
Figure 0004810043
培養条件を表2に示す。
Figure 0004810043
Figure 0004810043
無細胞抽出液の調製は以下のように行った。
培養液40mLを遠心分離(20,000×g,15min,4℃)し、菌体を得た。この菌体を生理食塩水40mLに懸濁し、再度遠心分離(20,000×g,15min,4℃)を行い菌体を洗浄した。この菌体をリン酸ナトリウム緩衝液(10mM,pH8.0)7.3mLに懸濁し、超音波破砕(150W,1.5min、KUBOTA INSONATOR 201M)を行った。この溶液を遠心分離(20,000×g,15min,4℃)した上清をもって無細胞抽出液とした。
(3)フェニラヒスチンのデヒドロフェニラヒスチンへの変換反応、及び反応生成物の精製は以下のように行った。
反応液組成を表3に示す。
Figure 0004810043
前記反応液100mLを20mLずつ200mL三角フラスコに分注し、160ストローク/分、24時間反応を行った。反応後、遠心分離(20,000×g,15min,4℃)により、黄色沈殿を得た。この沈殿を55mLのメタノールに溶解し、再度遠心分離(20,000×g,15min,4℃)を行った。得られた上清を減圧乾固し、メタノールから再結晶を行うことによってデヒドロフェニラヒスチンの黄色針状結晶5.58mgを得た。
デヒドロフェニラヒスチンの物理化学データを以下に示す。
EIMS m/z:348(M,100),133(25),160(17),260(16).
UV(MeOH)1max,nm(e):205(16600),363(35300)
H−NMR(500MHz,CDCl):
δ 1.51,6H,s
δ 5.16,1H,d(J=17.4)
δ 5.20,1H,d(J=10.7)
δ 6.03,1H,dd(J=10.7,17.4)
δ 6.96,1H,s
δ 6.98,1H,s
δ 7.32,1H,d(J=7.0)
δ 7.37,2H,d(J=7.3)
δ 7.43,2H,dd(J=7.0,7.3)
δ 7.57,1H,s
δ 8.04,1H,s
δ 9.06,1H,br s
δ 12.23,1H,s
また、ジケトピペラジンのプロトン(δ8.04,1H,s)とフェニル基のプロトン(d7.43,2H,dd(J=7.0,7.3))との間にNOEが観測されたことから本化合物を(Z,Z)−dehydrophenylahistinと決定した。その構造式を式(III)として示す。
Figure 0004810043
(実施例2)
シクロフェニルアラニルヒスチジル(CFH)の脱水素反応によるデヒドロ体の製造を以下のように行った。
Figure 0004810043
Figure 0004810043
表4に示す組成の反応液100mLを作成し、5本の20mL三角フラスコに分注し、レシプローカル(160strokes/min)、50℃、24時間反応を行った。24時間後、反応液を遠心分離(4℃、20,000×g、15分)し、上清を得た。この上清を酢酸エチルで抽出、高速液体クロマトグラフィーによる精製(精製条件:Waters 600 Controller,486 Tunable Absorbance Detector,616 Pump,カラムInertsil ODS−3直径20mm×250mm、溶媒60%メタノール,流速10mL/min、検出UV 256nm)を行い、リテンションタイム3.9分、9.1分、11.6分に3種類のデヒドロ体を得た。機器分析の結果、保持時間9.1分の物質は式(IV)で示されるE−テトラデヒドロ体(CE−ΔFΔH)であり、11.6分の物質は式(V)で示されるZ−テトラデヒドロ体(CZ−ΔFΔH)であり、30.1分の物質は式(VI)で示されるデヒドロ体(CFΔH)であることがわかった。
Figure 0004810043
式(V)で示される化合物の物理化学データを以下に示す。
EIMS m/z:280(M,100),107(36),279(29),281(18).
UV(MeOH)1max,nm(e):205(14800),257(6500),351(27100).
H−NMR(500MHz,CDCl):
δ 6.77,1H,s
δ 7.02,1H,s
δ 7.22,1H,m
δ 7.33,1H,t(J=7.3)
δ 7.37,2H,d(J=7.3)
δ 7.43,2H,dd(J=7.3,7.3)
δ 7.75,1H,s
δ 8.09,1H,s
δ 9.30,1H,br s
δ 11.91,1H,s
(実施例3)
各種ジケトピペラジン類を基質とし、本発明の酵素を用いて脱水素反応を行うことにより、各種ジケトピペラジンデヒドロ体の製造を以下のように行った。
Figure 0004810043
表5に示す組成の反応液を用い、37℃で反応を行った。反応生成物はHPLCで分析し、UV吸収(256nm)で生成物の検出を行った。以下に、本方法により得られたデヒドロ体を示す。
ΔCAF、ΔCFF、ΔCFG、ΔCFH、ΔCFL、CΔFL、CFΔL、ΔCFS、ΔCFV、ΔCFW、ΔCLW、ΔCLY、ΔCVY、ΔCWW、ΔCWY、ΔCDWY(W残基がD−体)、ΔPLH
(実施例4)
各種ジケトピペラジン類を基質とし、本発明の酵素を用いて脱水素反応を行うことにより、各種ジケトピペラジンデヒドロ体の製造を以下のように行った。
Figure 0004810043
表6に示す組成の反応液を用い、37℃で反応を行った。反応生成物はHPLCで分析し、フォトダイオードアレイ検出器(多波長UV,220nm〜400nm)で生成物の検出を行った。以下に、本方法により得られたデヒドロ体を示す。ただし、物質名においてD(OMe)はアスパラギン酸の側鎖(γ位)のカルボキシル基がメチル化されたものを示し、D(OEt)はアスパラギン酸の側鎖(γ位)のカルボキシル基がエチル化されたものを示す。
ΔCAH、ΔCAW、ΔCAY、ΔCD(OMe)D(OMe)、ΔCDF、ΔCFG、ΔCFS、ΔCFV、ΔCFW、ΔCGL、ΔCGW、ΔCGY、ΔCHH、ΔCHW、ΔCHY、ΔCLP、ΔCLW、ΔCLY、ΔCMM、ΔCSY、ΔCVW、ΔCWW、ΔCWY、ΔCDWY(W残基がD−体)、ΔCD(OEt)G
(実施例5)
各種ジケトピペラジン類を基質とし、本発明の酵素を用いて脱水素反応を行うことにより、各種ジケトピペラジンデヒドロ体の製造を以下のように行った。
反応は実施例3と同様に行い、補酵素に起因する600nmにおける吸光度変化を測定することにより酵素反応量を求めた。表7に各基質毎の酵素反応量(吸光度変化、CFLを100とした相対値)を示す。
Figure 0004810043
(実施例6)
Streptomyces albulus KO23株由来の、ジケトピペラジンを基質とする脱水素酵素の精製を実施例1に準じて以下のように行った。 Streptomyces albulus KO23株の培養はミニジャーを用いて行い、培地3Lを用いて167.12gの菌体を得て、無細胞抽出液を以下のように調製した。
Figure 0004810043
同抽出液を以下のようにDEAE−Sephacel陰イオン交換カラムクロマトグラフィーにかけた。
・カラム: DEAE−Sephacel直径2.6cm×長さ30cm
・流速: 1mL/min
・フラクションサイズ: 10mL
・サンプル: 無細胞抽出液113mL
緩衝液は10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.0)を用い、DTTを0.1mM加えた。溶出は、サンプル吸着後、緩衝液360mLでカラムを洗浄し、0.1MのNaCl入り緩衝液400mL、0.3MのNaCl入り緩衝液410mL、0.5MのNaCl入り緩衝液600mLでステップワイズに溶出し、下記の活性フラクションを得た。
Figure 0004810043
比活性の高いフラクション50−56を次のMono−Qカラムクロマトグラフィーにかけた。
・カラム: MonoQ HR 5/5
・流速: 1mL/min
・フラクションサイズ: 0.6mL
・サンプル: DEAE−Sephacelフラクション50−56(緩衝液で2倍に希釈)1mL×4回
緩衝液は10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.0)を用い、DTTを0.1mM加えた。溶出は、サンプル吸着後、緩衝液で4分間カラムを洗浄し、1MのNaCl入り緩衝液で25分かけて直線的な濃度勾配をかけて溶出した。4回分のカラムクロマトグラフィーで得られた活性画分は以下のとおりであった。
Figure 0004810043
前記活性画分を、以下のようにゲル濾過クロマトグラフィー(Superose 12)にかけた。
・カラム: Superose 12 HR 10/30
・流速: 0.5mL/min
・フラクションサイズ: 0.25mL
・サンプル: MonoQ活性フラクション(濃縮 225μL)
緩衝液は10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.0)を用い、DTTを0.1mM、NaClを0.3M加えた。各フラクションにおける活性を表11に示す。最も活性の高いフラクション13−16をまとめ、限外濾過で濃縮した。
Figure 0004810043
前記活性画分を、以下のように更にWaters LC Modulelを用いたゲル濾過クロマトグラフィー(TSK G3000SWXL)にかけた。
・カラム: TSK GEL G3000SWXL
・流速: 0.5mL/min
・サンプル: Superose活性フラクション(濃縮) 40μL
緩衝液は100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)を用い、DTTを0.1mM、NaClを0.3M加えた。活性画分をまとめ、限外濾過で濃縮したものの活性等を表12に示す。
Figure 0004810043
以下に、本精製の各ステップにおける活性と最終的な活性を表13に示す。
Figure 0004810043
(実施例7)
各種ジケトピペラジン類を基質とし、本発明の酵素を用いて、表14に示す反応液組成で酵素反応を行った。得られた酵素反応液について、反応生成物を精製することなく反応液のままでサンショウウニの胚分裂阻害活性測定試験を行った。測定方法は、The Journal of Antibiotics,Vol.52,p.1017,1999記載の方法に従った。ただし、ウニの種類により、第一卵割の時期が異なるため、サンショウウニを用いた本試験においては、受精1時間後に卵割阻害を観察した。また、反応生成物を精製していないので、阻害剤濃度として、酵素反応系中に加えた基質濃度を基準とした。基質濃度相当で、25μg/mLを最高濃度とし、以下段階的に希釈をしてサンショウウニの胚分裂阻害活性測定試験を行った結果を表15に示す。
Figure 0004810043
Figure 0004810043
(実施例8)
各種脱水素型ジケトピペラジン類の生理活性について以下に述べる。細胞分裂阻害活性として、バフンウニ、ハスノハカシパン及びサンショウウニを用い、それぞれに対する卵割阻害活性(細胞分裂阻害活性)を測定した。測定方法はThe Journal of Antibiotics,Vol.52,p.1017,1999記載の方法に従った。ただし、ウニの種類により、第一卵割の時期が異なるため、バフンウニ、ハスノハカシパンを用いた試験においては受精4時間後に、また、サンショウウニを用いた試験においては、受精1時間後に卵割阻害を観察した。その結果を表16に示す。
Figure 0004810043
デヒドロフェニラヒスチンのハスノハカシパン、サンショウウニの細胞分裂に対するMICは、いずれも、0.0061μg/mL、バフンウニの細胞分裂に対するMICは、0.00038μg/mLであり、脱水素化されていない(−)−フェニラヒスチンと比べると250倍から1000倍の阻害活性を示した。また、CFHを脱水素化することによって得られた(Z,Z)−tetradehydro−CFHは、CFHの15倍以上の阻害活性を示した。いずれにしても、デヒドロフェニラヒスチンや(Z,Z)−tetradehydro−CFHをはじめとする種々のデヒドロジケトピペラジン類に細胞分裂阻害効果が見られたことは、デヒドロジケトピペラジン類が細胞分裂阻害剤及び抗腫瘍剤として有用であることを示している。
(製剤例1) 注射・点滴剤
デヒドロフェニラヒスチン1mgを含有するように、粉末ブドウ糖5gを加えてバイアルに無菌的に分配し密封した上、窒素、ヘリウム等の不活性ガスを封入して冷暗所に保存した。使用前にエタノールに溶解し、0.85%生理食塩水100mLを添加して静脈内注射剤とし、1日10〜100mLを症状に応じて静脈内注射又は点滴で投与する。
(製剤例2) 注射・点滴剤
デヒドロフェニラヒスチン0.2mgを用いて、製剤例1と同様の方法により軽症用静脈内注射剤とし、1日10〜100mLを症状に応じて静脈内注射又は点滴で投与する。
(製剤例3) 顆粒剤
デヒドロフェニラヒスチン100mg、乳糖98g及びヒドロキシプロピルセルロース1gを各々とり、よく混合した後、常法に従って粒状に成形し、これをよく乾燥して篩別してビン、ヒートシール包装等に適した顆粒剤を製造した。1日100〜1000mgを症状に応じて経口投与する。
本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書中にとり入れるものとする。
産業上の利用の可能性
本発明により、強力な細胞周期阻害活性、特に抗腫瘍活性を有する細胞分裂阻害剤、及びその製造に使用可能な酵素が提供される。

Claims (24)

  1. 次式(II):
    Figure 0004810043
    (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、R1は1個でも、同一又は異なる5以下の複数個でもよく、互いに環を形成してもよく、
    R2は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R5は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R6は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R7は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R8はハロゲン原子、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、5-メチルヘキシル基、シクロヘプチル基、オクチル基、6-メチルヘプチル基、ノニル基、7-メチルオクチル基、デシル基、8-メチルノニル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R2とR3とは環を形成していてもよく、
    R4とR5、R6、R7及びR8のいずれかとは環を形成していてもよく、
    実線と破線とで描かれた結合は炭素−炭素一重結合又は炭素−炭素二重結合を表す。
    もしくはこのE体で示される化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. 前記式(II)において、実線と破線とで描かれた結合が炭素−炭素二重結合である、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記式(II)において、R7及びR8の少なくとも一方が1,1-ジメチル-2-プロペニルである、請求項2に記載の化合物。
  4. R2、R3、R4、R5、R6およびR7のそれぞれが水素であり、R8が1,1-ジメチル-2-プロペニルであり、実線と破線とで描かれた結合が炭素−炭素二重結合を表す、請求項1に記載の化合物。
  5. R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のそれぞれが水素であり、実線と破線とで描かれた結合が炭素−炭素二重結合を表す、請求項1に記載の化合物。
  6. R8がブチルである、請求項1に記載の化合物。
  7. R8がtert-ブチルである、請求項1に記載の化合物。
  8. 3-[(5-エチルイミダゾール-4-イル)メチレン]-6-(フェニルメチレン)ピペラジン-2,5-ジオン;
    3-[(5-ブチルイミダゾール-4-イル)メチレン]-6-(フェニルメチレン)ピペラジン-2,5-ジオン;
    3-[(5-ペンチルイミダゾール-4-イル)メチレン]-6-(フェニルメチレン)ピペラジン-2,5-ジオン;および
    3-{[5-(1,1-ジメチル-2-プロペニル)イミダゾール-4-イル]メチレン}-6-(フェニルメチレン)ピペラジン-2,5-ジオン;
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  9. 求項1に記載の化合物を含む、抗腫瘍剤
  10. 請求項1に記載の化合物を含む、医薬組成物。
  11. 式(II):
    Figure 0004810043
    (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、R1は1個でも、同一又は異なる5以下の複数個でもよく、互いに環を形成してもよく、
    R2は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R5は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R6は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、炭素鎖の一部は分岐していてもよく、環状であってもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R7は水素原子、ハロゲン原子、C1-25アルキル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R8はハロゲン原子、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、5-メチルヘキシル基、シクロヘプチル基、オクチル基、6-メチルヘプチル基、ノニル基、7-メチルオクチル基、デシル基、8-メチルノニル基、C2-25アルケニル基、C2-25アルキニル基、C1-25アルコキシ基、アラルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基又はアリール基を表し、これらの基は他の置換基により置換されていてもよく、ヘテロ原子を含んでいてもよく、
    R2とR3とは環を形成していてもよく、
    R4とR5、R6、R7及びR8のいずれかとは環を形成していてもよく、
    実線と破線とで描かれた結合は炭素−炭素一重結合又は炭素−炭素二重結合を表す。
    もしくはこのE体で示される化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、治療に使用するための医薬
  12. 前記式(II)において、実線と破線とで描かれた結合が炭素−炭素二重結合である、請求項11に記載の医薬
  13. 前記式(II)において、R7及びR8の少なくとも一方が1,1-ジメチル-2-プロペニルである、請求項12に記載の医薬
  14. R2、R3、R4、R5、R6およびR7のそれぞれが水素であり、R8が1,1-ジメチル-2-プロペニルであり、実線と破線とで描かれた結合が炭素−炭素二重結合を表わす、請求項11に記載の医薬
  15. R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のそれぞれが水素であり、実線と破線とで描かれた結合が炭素−炭素二重結合を表わす、請求項11に記載の医薬
  16. R8がブチルである、請求項11に記載の医薬
  17. R8がtert-ブチルである、請求項11に記載の医薬
  18. 化合物が、
    3-[(5-エチルイミダゾール-4-イル)メチレン]-6-(フェニルメチレン)ピペラジン-2,5-ジオン;
    3-[(5-ブチルイミダゾール-4-イル)メチレン]-6-(フェニルメチレン)ピペラジン-2,5-ジオン;
    3-[(5-ペンチルイミダゾール-4-イル)メチレン]-6-(フェニルメチレン)ピペラジン-2,5-ジオン;および
    3-{[5-(1,1-ジメチル-2-プロペニル)イミダゾール-4-イル]メチレン}-6-(フェニルメチレン)ピペラジン-2,5-ジオン;
    からなる群から選択される、請求項11に記載の医薬
  19. 癌の治療に使用するための、請求項11に記載の医薬
  20. 細胞分裂の阻害に使用するための、請求項11に記載の医薬
  21. 自己免疫疾患の治療に使用するための、請求項11に記載の医薬
  22. 腫瘍の治療に使用するための、請求項11に記載の医薬
  23. 微生物感染の治療に使用するための、請求項11に記載の医薬
  24. 慢性関節リウマチの治療に使用するための、請求項11に記載の医薬
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