JP2003210190A - 環状ペプチド化合物とその製造法 - Google Patents
環状ペプチド化合物とその製造法Info
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- JP2003210190A JP2003210190A JP2002009366A JP2002009366A JP2003210190A JP 2003210190 A JP2003210190 A JP 2003210190A JP 2002009366 A JP2002009366 A JP 2002009366A JP 2002009366 A JP2002009366 A JP 2002009366A JP 2003210190 A JP2003210190 A JP 2003210190A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 血小板凝集阻害剤として有用な化合物
の提供。 【解決手段】 クロモバクテリウム(Chromobacteriu
m)属に属する微生物を培養し、その培養物から新規環
状ペプチド化合物を採取した。当該環状ペプチド化合物
又はその製薬学的に許容される塩は良好な血小板凝集阻
害作用を有しており、医薬、殊に、血小板凝集阻害剤と
して有用である。従って、該環状ペプチド化合物又はそ
の製薬学的に許容される塩は血小板凝集による血栓形成
に密接に関連する虚血性心疾患、脳血管障害等の循環器
系疾患の予防及び/又は治療に有用である。
の提供。 【解決手段】 クロモバクテリウム(Chromobacteriu
m)属に属する微生物を培養し、その培養物から新規環
状ペプチド化合物を採取した。当該環状ペプチド化合物
又はその製薬学的に許容される塩は良好な血小板凝集阻
害作用を有しており、医薬、殊に、血小板凝集阻害剤と
して有用である。従って、該環状ペプチド化合物又はそ
の製薬学的に許容される塩は血小板凝集による血栓形成
に密接に関連する虚血性心疾患、脳血管障害等の循環器
系疾患の予防及び/又は治療に有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、特に、血小
板凝集阻害剤として有用な新規環状ペプチド化合物及び
その塩、並びにその製造法に関する。
板凝集阻害剤として有用な新規環状ペプチド化合物及び
その塩、並びにその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】血小板は、Donneによって1842年に発見
されて以来(C. R. Acad. Sci. (paris) 14, 336-368,
1842)、止血に必要な血液中の1成分として扱われてき
た。しかし今日では、血小板は単に止血機構の主役を演
ずるだけでなく、臨床的に注目される動脈硬化の成立、
血栓性疾患を含む循環器疾患、癌転移、炎症、移植後の
拒絶反応、さらに免疫反応への関与など多機能性を示す
ことが明らかにされている。血栓性疾患や虚血性疾患に
対しては、薬剤あるいは物理的方法によって血行の再開
を図る治療が行なわれているが、近年、血行再建が行な
われた後に、内皮細胞を含む血管組織の破綻、あるいは
薬剤そのものによる線溶・凝固バランスの崩壊等で、血
小板の活性化、粘着、凝集が亢進する現象が発見され、
臨床的にも問題になっている。例えば、t-PA等を用いた
血栓溶解療法の場合、治療により再疎通が得られた後、
線溶能、凝固能が活性化され、全身の凝固・線溶バラン
スが崩壊することが明らかになってきた。臨床上は再閉
塞をもたらし、治療上の大きな問題となっている(J. A
m. Coll. Cardiol. 12, 616-623, 1988)。一方、狭心
症、心筋梗塞など冠動脈狭窄、大動脈狭窄を基盤とした
疾患の治療に経皮経管冠状動脈形成術(PTCA)が急速に
普及して一定の成果を挙げている。しかし、この療法は
内皮細胞を含む血管組織を傷害し、急性冠閉塞、さらに
3割近くの治療例で発現する再狭窄が大きな問題となっ
ている。このような血行再建療法後の種々の血栓性弊害
(再閉塞等)に血小板が重要な役割を果たしている。従
って、抗血小板剤の有効性が期待されるところである
が、従来の抗血小板剤では充分な効果が証明されるまで
には至っていない。
されて以来(C. R. Acad. Sci. (paris) 14, 336-368,
1842)、止血に必要な血液中の1成分として扱われてき
た。しかし今日では、血小板は単に止血機構の主役を演
ずるだけでなく、臨床的に注目される動脈硬化の成立、
血栓性疾患を含む循環器疾患、癌転移、炎症、移植後の
拒絶反応、さらに免疫反応への関与など多機能性を示す
ことが明らかにされている。血栓性疾患や虚血性疾患に
対しては、薬剤あるいは物理的方法によって血行の再開
を図る治療が行なわれているが、近年、血行再建が行な
われた後に、内皮細胞を含む血管組織の破綻、あるいは
薬剤そのものによる線溶・凝固バランスの崩壊等で、血
小板の活性化、粘着、凝集が亢進する現象が発見され、
臨床的にも問題になっている。例えば、t-PA等を用いた
血栓溶解療法の場合、治療により再疎通が得られた後、
線溶能、凝固能が活性化され、全身の凝固・線溶バラン
スが崩壊することが明らかになってきた。臨床上は再閉
塞をもたらし、治療上の大きな問題となっている(J. A
m. Coll. Cardiol. 12, 616-623, 1988)。一方、狭心
症、心筋梗塞など冠動脈狭窄、大動脈狭窄を基盤とした
疾患の治療に経皮経管冠状動脈形成術(PTCA)が急速に
普及して一定の成果を挙げている。しかし、この療法は
内皮細胞を含む血管組織を傷害し、急性冠閉塞、さらに
3割近くの治療例で発現する再狭窄が大きな問題となっ
ている。このような血行再建療法後の種々の血栓性弊害
(再閉塞等)に血小板が重要な役割を果たしている。従
って、抗血小板剤の有効性が期待されるところである
が、従来の抗血小板剤では充分な効果が証明されるまで
には至っていない。
【0003】このような状況下、これらの循環器系疾患
の予防又は治療剤としては、アスピリン、インドメタシ
ン、ダゾキシベン、プロスタグランジンI2、プロスタ
グランジンE1、チクロピジン、パパベリン、ジピリダ
モール等の血小板凝集阻害剤が使用されている。しかし
ながら、これまで知られている血小板凝集阻害剤は、そ
の血小板凝集阻害活性と副作用の両者において共に十分
満足できるものはない。
の予防又は治療剤としては、アスピリン、インドメタシ
ン、ダゾキシベン、プロスタグランジンI2、プロスタ
グランジンE1、チクロピジン、パパベリン、ジピリダ
モール等の血小板凝集阻害剤が使用されている。しかし
ながら、これまで知られている血小板凝集阻害剤は、そ
の血小板凝集阻害活性と副作用の両者において共に十分
満足できるものはない。
【0004】また、日本国特許第1875835号には、植物
万両(マンリョウ)の抽出液から見出された下記式(I
II)で示されるFR-900359が血小板凝集阻害作用を有
することが記載されている。なお、FR-900359は下記化
学式中におけるaの位置がイソプロピルで置換されてい
るのに対し、本発明化合物ではメチルで置換されている
点で構造が異なる。
万両(マンリョウ)の抽出液から見出された下記式(I
II)で示されるFR-900359が血小板凝集阻害作用を有
することが記載されている。なお、FR-900359は下記化
学式中におけるaの位置がイソプロピルで置換されてい
るのに対し、本発明化合物ではメチルで置換されている
点で構造が異なる。
【化3】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】血小板凝集に対して、
優れた阻害作用を有する化合物の開発が切望されてい
る。
優れた阻害作用を有する化合物の開発が切望されてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、天然に存
在する微生物が生産する血小板凝集阻害作用を有する化
合物の探索を目的として鋭意検討を行ったところ、クロ
モバクテリウム属に属する菌株が、優れた血小板凝集阻
害作用を有する化合物を生産することを見出した。さら
に、当該菌株の培養液を詳細に検討し、本菌株の培養液
より強い血小板凝集作用を有する新規環状ペプチド化合
物を単離することに成功し、本発明を完成させた。即
ち、本発明は、下記式(I)で示される新規環状ペプチ
ド化合物又はその製薬学的に許容される塩に関する。
在する微生物が生産する血小板凝集阻害作用を有する化
合物の探索を目的として鋭意検討を行ったところ、クロ
モバクテリウム属に属する菌株が、優れた血小板凝集阻
害作用を有する化合物を生産することを見出した。さら
に、当該菌株の培養液を詳細に検討し、本菌株の培養液
より強い血小板凝集作用を有する新規環状ペプチド化合
物を単離することに成功し、本発明を完成させた。即
ち、本発明は、下記式(I)で示される新規環状ペプチ
ド化合物又はその製薬学的に許容される塩に関する。
【0007】
【化4】
[式中の記号は以下の意味を示す。
Me:メチル基。
R1:水素原子又は一般式(II)で示される基。
【化5】
R11:メチル、エチル、又は−CH2SCH3。
R2、R3及びR4:
(1)R1が水素原子であるか、又は一般式(II)で
示される基である場合においてR11がメチル以外の基を
示すとき、いずれも水素原子。 (2)R1が一般式(II)で示される基である場合に
おいてR11がメチルを示すとき、同一又は異なって、水
素原子、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよい低
級アルキル又は−OH。] 好ましくは、上記一般式(I)において、R1、R11、
R2、R3及びR4が以下の表2のいずれかの組み合わせ
で示される環状ペプチド化合物又はその製薬学的に許容
される塩に関する。
示される基である場合においてR11がメチル以外の基を
示すとき、いずれも水素原子。 (2)R1が一般式(II)で示される基である場合に
おいてR11がメチルを示すとき、同一又は異なって、水
素原子、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよい低
級アルキル又は−OH。] 好ましくは、上記一般式(I)において、R1、R11、
R2、R3及びR4が以下の表2のいずれかの組み合わせ
で示される環状ペプチド化合物又はその製薬学的に許容
される塩に関する。
【表2】
【0008】また、本発明は、クロモバクテリウム属に
属し、かつ上記一般式(I)で示される環状ペプチド化
合物、又は上記一般式(I)においてR1、R11、R2、
R3及びR4が上記表2のいずれかの組み合わせで示され
る環状ペプチド化合物を生産する能力を有する微生物を
培養し、その培養物から該環状ペプチド化合物を採取す
ることを特徴とする該環状ペプチド化合物の製造法に関
する。さらに、本発明は、式(I)で示される環状ペプ
チド化合物若しくは式(I)においてR1、R11、R2、
R3及びR4が上記表2のいずれかの組み合わせで示され
る環状ペプチド化合物、又はそれらの製薬学的に許容さ
れる塩を有効成分として含有することを特徴とする医
薬、具体的には血小板凝集阻害剤である医薬に関する。
属し、かつ上記一般式(I)で示される環状ペプチド化
合物、又は上記一般式(I)においてR1、R11、R2、
R3及びR4が上記表2のいずれかの組み合わせで示され
る環状ペプチド化合物を生産する能力を有する微生物を
培養し、その培養物から該環状ペプチド化合物を採取す
ることを特徴とする該環状ペプチド化合物の製造法に関
する。さらに、本発明は、式(I)で示される環状ペプ
チド化合物若しくは式(I)においてR1、R11、R2、
R3及びR4が上記表2のいずれかの組み合わせで示され
る環状ペプチド化合物、又はそれらの製薬学的に許容さ
れる塩を有効成分として含有することを特徴とする医
薬、具体的には血小板凝集阻害剤である医薬に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書中、「低級アルキル」とは、C1-6の直鎖又は
分枝状のアルキルを意味し、好ましくはC1-4のアルキ
ルであり、さらに好ましくはC1-3のアルキルである、
メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピルであ
る。「ハロゲン」としては、フルオロ、クロロ、ブロ
モ、ヨードが挙げられ、好ましくはフルオロ、クロロで
あり、さらに好ましくはフルオロである。従って、
R2、R3及びR4における「ハロゲンで置換されていて
もよい低級アルキル」とは、上記ハロゲンで置換されて
いても、置換されていなくてもよい上記低級アルキルを
意味し、好ましくはトリフルオロメチル、トリフルオロ
エチルである。
本明細書中、「低級アルキル」とは、C1-6の直鎖又は
分枝状のアルキルを意味し、好ましくはC1-4のアルキ
ルであり、さらに好ましくはC1-3のアルキルである、
メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピルであ
る。「ハロゲン」としては、フルオロ、クロロ、ブロ
モ、ヨードが挙げられ、好ましくはフルオロ、クロロで
あり、さらに好ましくはフルオロである。従って、
R2、R3及びR4における「ハロゲンで置換されていて
もよい低級アルキル」とは、上記ハロゲンで置換されて
いても、置換されていなくてもよい上記低級アルキルを
意味し、好ましくはトリフルオロメチル、トリフルオロ
エチルである。
【0010】本発明の環状ペプチド化合物(I)又はそ
れらの製薬学的に許容される塩は、不斉炭素原子を有す
るため、これに基づく光学異性体が存在する。また、本
発明の環状ペプチド化合物(I)又はそれらの製薬学的
に許容される塩は、大環状化合物であり、さらに、アミ
ド結合を有するため、これに基づくコンホメーション異
性体(コンホーマー)が存在する。本発明化合物はこれ
らの異性体の混合物又は単離されたものを包含する。さ
らに、本発明は、環状ペプチド化合物(I)又はそれら
の製薬学的に許容される塩の各種の水和物や溶媒和物及
びこれらの結晶並びにその結晶多形の物質をも包含す
る。なお、本発明化合物には、薬理学的に許容されるプ
ロドラッグも含まれる。薬理学的に許容されるプロドラ
ッグとは、加溶媒分解により又は生理学的条件下で本発
明のOH等に変換できる基を有する化合物である。プロド
ラッグを形成する基としては、Prog. Med., 5, 2157-21
61 (1985)や「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第
7巻 分子設計163-198に記載の基が挙げられる。
れらの製薬学的に許容される塩は、不斉炭素原子を有す
るため、これに基づく光学異性体が存在する。また、本
発明の環状ペプチド化合物(I)又はそれらの製薬学的
に許容される塩は、大環状化合物であり、さらに、アミ
ド結合を有するため、これに基づくコンホメーション異
性体(コンホーマー)が存在する。本発明化合物はこれ
らの異性体の混合物又は単離されたものを包含する。さ
らに、本発明は、環状ペプチド化合物(I)又はそれら
の製薬学的に許容される塩の各種の水和物や溶媒和物及
びこれらの結晶並びにその結晶多形の物質をも包含す
る。なお、本発明化合物には、薬理学的に許容されるプ
ロドラッグも含まれる。薬理学的に許容されるプロドラ
ッグとは、加溶媒分解により又は生理学的条件下で本発
明のOH等に変換できる基を有する化合物である。プロド
ラッグを形成する基としては、Prog. Med., 5, 2157-21
61 (1985)や「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第
7巻 分子設計163-198に記載の基が挙げられる。
【0011】本発明化合物は、酸付加塩又は置換基の種
類によっては塩基との塩を形成する場合もある。かかる
塩としては、製薬学的に許容される塩であり、具体的に
は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リ
ン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マイレン酸、乳
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、
エタンスルホン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の
有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシ
ウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基、メチル
アミン、エチルアミン、エタノールアミン、リジン、オ
ルニチン等の有機塩基との塩やアンモニウム塩等が挙げ
られる。
類によっては塩基との塩を形成する場合もある。かかる
塩としては、製薬学的に許容される塩であり、具体的に
は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リ
ン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マイレン酸、乳
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、
エタンスルホン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の
有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシ
ウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基、メチル
アミン、エチルアミン、エタノールアミン、リジン、オ
ルニチン等の有機塩基との塩やアンモニウム塩等が挙げ
られる。
【0012】本発明の環状ペプチド化合物(I)又はそ
れらの製薬学的に許容される塩は、クロモバクテリウム
属に属する該物質生産菌を栄養培地にて培養し、該化合
物を蓄積させた培養物から常法によって得られる。該化
合物の製造方法において使用する微生物は、クロモバク
テリウム属に属し、該化合物の生産能を有する微生物で
あればいずれも用いることができる。このような微生物
としては、例えば、東京都西多摩郡奥多摩町で採集され
た土壌より分離されたクロモバクテリウム属に属する細
菌クロモバクテリウム エスピー(Chromobacterium s
p.)QS3666株を挙げることができる。本菌株の菌
学的性状は次の通りである。
れらの製薬学的に許容される塩は、クロモバクテリウム
属に属する該物質生産菌を栄養培地にて培養し、該化合
物を蓄積させた培養物から常法によって得られる。該化
合物の製造方法において使用する微生物は、クロモバク
テリウム属に属し、該化合物の生産能を有する微生物で
あればいずれも用いることができる。このような微生物
としては、例えば、東京都西多摩郡奥多摩町で採集され
た土壌より分離されたクロモバクテリウム属に属する細
菌クロモバクテリウム エスピー(Chromobacterium s
p.)QS3666株を挙げることができる。本菌株の菌
学的性状は次の通りである。
【0013】1)形態的性質
本菌株は、グラム陰性の桿菌であり、極鞭毛により運動
性を有する。細胞の大きさは0.7〜0.8×1.7〜2.2μmで
ある。胞子の形成は認められない。 2)培養的性質 肉汁寒天培地上で、薄黄茶色のコロニーを形成し、紫色
色素を有しない。コロニーは円形、粗面で光沢がない。
肉汁液体培養では、培地表面に皮膜を形成し、培地全体
が混濁した。肉汁ゼラチン穿刺培養で、ゼラチンの液化
が認められた。リトマスミルクでの培養では、1週間培
養後、ペプトン化するが凝固は認められなかった。 3)生理学的性質 QS3666株の生理的性質を表3及び表4に示す。
性を有する。細胞の大きさは0.7〜0.8×1.7〜2.2μmで
ある。胞子の形成は認められない。 2)培養的性質 肉汁寒天培地上で、薄黄茶色のコロニーを形成し、紫色
色素を有しない。コロニーは円形、粗面で光沢がない。
肉汁液体培養では、培地表面に皮膜を形成し、培地全体
が混濁した。肉汁ゼラチン穿刺培養で、ゼラチンの液化
が認められた。リトマスミルクでの培養では、1週間培
養後、ペプトン化するが凝固は認められなかった。 3)生理学的性質 QS3666株の生理的性質を表3及び表4に示す。
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】以上の微生物学的性質をまとめると,本菌
株はグラム陰性の通性嫌気性桿菌で運動性を有する。生
育温度範囲は15〜32℃で、硝酸塩の還元、脱窒反
応、クエン酸の利用性、オキシダーゼ試験、Tween80の
分解、アルギニン分解反応が陽性である。D−グルコー
ス、D−フルクトースより酸を産生し、OFテストの結
果は発酵型である。一方、MR試験、VP試験、インド
ールの生成、硫化水素の生成、ウレアーゼ、カタラーゼ
試験、デンプンの加水分解、DNase、β−ガラクト
シダーゼ、エスクリンの加水分解の結果は陰性である。
株はグラム陰性の通性嫌気性桿菌で運動性を有する。生
育温度範囲は15〜32℃で、硝酸塩の還元、脱窒反
応、クエン酸の利用性、オキシダーゼ試験、Tween80の
分解、アルギニン分解反応が陽性である。D−グルコー
ス、D−フルクトースより酸を産生し、OFテストの結
果は発酵型である。一方、MR試験、VP試験、インド
ールの生成、硫化水素の生成、ウレアーゼ、カタラーゼ
試験、デンプンの加水分解、DNase、β−ガラクト
シダーゼ、エスクリンの加水分解の結果は陰性である。
【0017】上記性質に基づき、バージーズ・マニュア
ル・オブ・システマティック・バクテリオロジィ(Berg
ey's Manual of Systematic Bacteriology, 1989)及び
その他の文献によって検索した結果をもって、本菌株は
クロモバクテリウム属に属する細菌であると判断し、ク
ロモバクテリウム エスピー(Chromobacterium sp.)
QS3666と命名した。
ル・オブ・システマティック・バクテリオロジィ(Berg
ey's Manual of Systematic Bacteriology, 1989)及び
その他の文献によって検索した結果をもって、本菌株は
クロモバクテリウム属に属する細菌であると判断し、ク
ロモバクテリウム エスピー(Chromobacterium sp.)
QS3666と命名した。
【0018】なお、本菌株はクロモバクテリウム エス
ピー QS3666として独立行政法人産業技術総合研
究所 特許生物寄託センターに受託番号FERM P−
18672号として寄託されている。また、微生物は人
工的に又は自然に変異を起こしやすいので、本発明にお
いて用いられるクロモバクテリウム エスピー QS3
666株は、天然から分離された微生物の他に、これに
紫外線、放射線、化学薬剤などで人工的に変異させたも
の及びそれらの天然変異株についても包含する。
ピー QS3666として独立行政法人産業技術総合研
究所 特許生物寄託センターに受託番号FERM P−
18672号として寄託されている。また、微生物は人
工的に又は自然に変異を起こしやすいので、本発明にお
いて用いられるクロモバクテリウム エスピー QS3
666株は、天然から分離された微生物の他に、これに
紫外線、放射線、化学薬剤などで人工的に変異させたも
の及びそれらの天然変異株についても包含する。
【0019】(生産方法)本発明化合物はクロモバクテ
リウム属に属し、本発明化合物生産能を有する微生物を
培養することによって得られる。培養は一般微生物の培
養方法に準じて行われる。培養に用いられる培地として
は、クロモバクテリウム エスピー QS3666株が
利用する栄養源を含有する培地であればよく、合成培
地、半合成培地又は天然培地が用いられる。培地の組成
は、例えば炭素源としてはD-グルコース、マンノース、
マルトース、デンプン、ブドウ糖、デキストリン、グリ
セリン、植物油等が、窒素源としては肉エキス、ペプト
ン、グルテンミール、綿実粕、大豆粉、落花生粉、魚
粉、コーンスチーブリカー、乾燥酵母、酵母エキス、塩
化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウ
ム、尿酸その他の有機、無機の窒素源が用いられる。ま
た、金属塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシ
ウム、カルシウム、亜鉛、鉄、コバルト等の硫酸塩、硝
酸塩、炭酸塩、リン酸塩などが必要に応じて添加され
る。さらに、必要に応じてメチオニン、システイン、シ
スチン、チオ硫酸塩、オレイン酸メチル、ラード油、シ
リコン油、界面活性剤などの生成促進物質又は消泡剤を
添加することもできる。本発明化合物の中で、R2、
R3、R4のうち少なくとも1つが水素原子以外を示す化
合物は、相当する置換基をそのフェニル基上に有するフ
ェニルアラニンを培地に添加し、上記一般的培養方法に
準じて生産することが可能である。培養条件としては好
気的条件下で培養するのが一般的に有利で、培養温度は
15〜32℃の範囲、好ましくは20〜28℃付近で行
われる。培地のpHは約5〜9好ましくは約5〜6の範
囲に調整すると好結果が得られる。培養期間は培地の組
成、温度条件に応じて適宜設定されるが、通常1〜20
日程度、好ましくは2〜5日程度である。
リウム属に属し、本発明化合物生産能を有する微生物を
培養することによって得られる。培養は一般微生物の培
養方法に準じて行われる。培養に用いられる培地として
は、クロモバクテリウム エスピー QS3666株が
利用する栄養源を含有する培地であればよく、合成培
地、半合成培地又は天然培地が用いられる。培地の組成
は、例えば炭素源としてはD-グルコース、マンノース、
マルトース、デンプン、ブドウ糖、デキストリン、グリ
セリン、植物油等が、窒素源としては肉エキス、ペプト
ン、グルテンミール、綿実粕、大豆粉、落花生粉、魚
粉、コーンスチーブリカー、乾燥酵母、酵母エキス、塩
化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウ
ム、尿酸その他の有機、無機の窒素源が用いられる。ま
た、金属塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシ
ウム、カルシウム、亜鉛、鉄、コバルト等の硫酸塩、硝
酸塩、炭酸塩、リン酸塩などが必要に応じて添加され
る。さらに、必要に応じてメチオニン、システイン、シ
スチン、チオ硫酸塩、オレイン酸メチル、ラード油、シ
リコン油、界面活性剤などの生成促進物質又は消泡剤を
添加することもできる。本発明化合物の中で、R2、
R3、R4のうち少なくとも1つが水素原子以外を示す化
合物は、相当する置換基をそのフェニル基上に有するフ
ェニルアラニンを培地に添加し、上記一般的培養方法に
準じて生産することが可能である。培養条件としては好
気的条件下で培養するのが一般的に有利で、培養温度は
15〜32℃の範囲、好ましくは20〜28℃付近で行
われる。培地のpHは約5〜9好ましくは約5〜6の範
囲に調整すると好結果が得られる。培養期間は培地の組
成、温度条件に応じて適宜設定されるが、通常1〜20
日程度、好ましくは2〜5日程度である。
【0020】培養物からの本発明化合物の単離精製に
は、通常の微生物の培養物から生理活性物質を単離精製
する方法が適用される。即ち、培養物をそのまま、ある
いは遠心分離又は濾過して菌体を除去した後、適当な溶
剤に対する溶解性及び溶解度の差、溶液からの析出速度
の差、種々の吸着剤に対する吸着親和性の差、2種の液
層間における分配の差等を利用する方法を適用すること
ができる。具体的には例えば、培養液を適宜の担体に接
触させ、濾液中の該化合物を吸着させ、ついで適当な溶
媒で溶出することにより該化合物を精製する方法を挙げ
ることができる。これらの方法は必要に応じて単独に用
いられ、又は任意の順序に組合せ、反復して適用でき
る。
は、通常の微生物の培養物から生理活性物質を単離精製
する方法が適用される。即ち、培養物をそのまま、ある
いは遠心分離又は濾過して菌体を除去した後、適当な溶
剤に対する溶解性及び溶解度の差、溶液からの析出速度
の差、種々の吸着剤に対する吸着親和性の差、2種の液
層間における分配の差等を利用する方法を適用すること
ができる。具体的には例えば、培養液を適宜の担体に接
触させ、濾液中の該化合物を吸着させ、ついで適当な溶
媒で溶出することにより該化合物を精製する方法を挙げ
ることができる。これらの方法は必要に応じて単独に用
いられ、又は任意の順序に組合せ、反復して適用でき
る。
【0021】本発明化合物又はその塩の1種又は2種以
上を有効成分として含有する製剤は、通常製剤化に用い
られる担体や賦形剤、その他の添加剤を用いて調製され
る。投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液
剤等による経口投与、あるいは静注、筋注等の注射剤、
坐剤、経皮剤、経鼻剤あるいは吸入剤等による非経口投
与のいずれの形態であってもよい。また、冠動脈形成術
や血管形成術等に用いられる人工血管やステント器材等
に塗り込んだり、しみこませたり、ポリマーに吸着させ
て塗布したりするための塗布剤、コーティング剤等への
適用も可能である。
上を有効成分として含有する製剤は、通常製剤化に用い
られる担体や賦形剤、その他の添加剤を用いて調製され
る。投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液
剤等による経口投与、あるいは静注、筋注等の注射剤、
坐剤、経皮剤、経鼻剤あるいは吸入剤等による非経口投
与のいずれの形態であってもよい。また、冠動脈形成術
や血管形成術等に用いられる人工血管やステント器材等
に塗り込んだり、しみこませたり、ポリマーに吸着させ
て塗布したりするための塗布剤、コーティング剤等への
適用も可能である。
【0022】本発明による経口投与のための固体組成物
としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このよ
うな固体組成物においては、一つ又はそれ以上の活性物
質が、少なくとも一つの不活性な賦形剤、例えば乳糖、
マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリド
ン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合され
る。組成物は、常法に従って、不活性な添加剤、例えば
ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤やカルボキシメチ
ルスターチナトリウム等の崩壊剤、溶解補助剤を含有し
ていてもよい。錠剤又は丸剤は必要により糖衣又は胃溶
性若しくは腸溶性コーティング剤で被膜してもよい。経
口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳
剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含
み、一般的に用いられる不活性な溶剤、例えば精製水、
エタノールを含む。この組成物は不活性な溶剤以外に可
溶化剤、湿潤剤、懸濁化剤のような補助剤、甘味剤、矯
味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このよ
うな固体組成物においては、一つ又はそれ以上の活性物
質が、少なくとも一つの不活性な賦形剤、例えば乳糖、
マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリド
ン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合され
る。組成物は、常法に従って、不活性な添加剤、例えば
ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤やカルボキシメチ
ルスターチナトリウム等の崩壊剤、溶解補助剤を含有し
ていてもよい。錠剤又は丸剤は必要により糖衣又は胃溶
性若しくは腸溶性コーティング剤で被膜してもよい。経
口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳
剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含
み、一般的に用いられる不活性な溶剤、例えば精製水、
エタノールを含む。この組成物は不活性な溶剤以外に可
溶化剤、湿潤剤、懸濁化剤のような補助剤、甘味剤、矯
味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
【0023】非経口投与のための注射剤としては、無菌
の水性又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤を含む。水性の
溶剤としては、例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含
まれる。非水性の溶剤としては、例えばプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような
植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベ
ート80(商品名)等がある。このような組成物は、さら
に等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化
剤、溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテ
リア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射
によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成
物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶
解、懸濁して使用することもできる。
の水性又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤を含む。水性の
溶剤としては、例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含
まれる。非水性の溶剤としては、例えばプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような
植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベ
ート80(商品名)等がある。このような組成物は、さら
に等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化
剤、溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテ
リア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射
によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成
物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶
解、懸濁して使用することもできる。
【0024】投与量は症状、投与対象の年齢、性別等を
考慮して個々の場合に応じて適宜決定されるが、通常、
成人1日当たり経口投与の場合、0.1〜1000 mg、非経口
投与の場合、0.1〜500 mg程度が適当であり、これを1
日に1回乃至複数回投与する。投与量は種々の条件で変
動する。
考慮して個々の場合に応じて適宜決定されるが、通常、
成人1日当たり経口投与の場合、0.1〜1000 mg、非経口
投与の場合、0.1〜500 mg程度が適当であり、これを1
日に1回乃至複数回投与する。投与量は種々の条件で変
動する。
【0025】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に
説明する。本発明化合物は下記実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 グルコース 1%、ポテトスターチ 2%、ポリペプトン 0.5
%、酵母エキス 0.5%、炭酸カルシウム 0.4%よりなる培
地(滅菌前 pH 7.0)を100 mLずつ500 mL容の三角フラ
スコに分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この培地に凍
結保存したクロモバクテリウム エスピー QS3666株の培
養ブロスを接種し、28 ℃、220 rpmの条件で3日間振と
う培養した。同様に作製した培地16本に上記培養液を2%
の割合で植菌し、28 ℃、220 rpmの条件で3日間振とう
培養し、種培養液とした。次にグリセロール 2%、グルコ
ース 0.5%、ポリペプトン 0.5%、肉エキス 0.5%、酵母
エキス0.1%、塩化ナトリウム 0.1%、エイノール 0.05%
よりなる培地(滅菌前 pH 6.5)を20 Lずつ30 L容のジ
ャーファーメンター4基に調製し、121 ℃で20分間滅菌
した。この培地に前記種培養液を400 mlずつ接種し、各
ジャーファーメンターをそれぞれ回転数250, 300, 350,
400 rpmに設定し、24 ℃、1 vvmの条件で3日間、通気
攪拌培養した。このようにして培養した培養液をろ過
後、ろ液をHP-20(三菱化学)を用いたカラムクロマト
グラフィー(直径102 mm×長さ970 mm)に付しメタノー
ルで溶出した。この溶出液を水溶液となるまで濃縮した
後、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル抽出物をOD
S 120-S150(YMC)を用いたフラッシュクロマトグラフ
ィー(直径100 mm×長さ60 mm)に付しメタノール/水
(8/2, 9/1)で溶出した画分を、さらにシリカゲル60
(メルク)を用いたフラッシュクロマトグラフィー(直
径60 mm×長さ130 mm)に付しクロロホルム/メタノー
ル(100/0, 98/2)で溶出した画分1及びクロロホル
ム/メタノール(95/5)で溶出した画分2を得た。画
分1はCAPCELL PAK C18 UG120 20×250 mm(資生堂)及
びメタノール/水(75/25)を用いたHPLC(流速8 ml/m
in)により精製し画分3(保持時間18.4分)、画分4
(保持時間23.2分)、画分5(保持時間25.2分)を得
た。画分3をさらにヘキサンを用いて結晶化することに
よりQS3666-A 1.2 gを単離した。また、画分4をさらに
ヘキサンを用いて結晶化することによりQS3666-B 287 m
gを単離した。また、画分5をさらにCAPCELL PAK C18 U
G120 20×250 mm(資生堂)及びメタノール/水(72/2
8)を用いたHPLC(流速8 ml/min)により精製すること
により、QS3666-C 36.7 mg(保持時間38.0分)を単離し
た。一方、画分2をCAPCELL PAK C18 UG120 20×250 mm
(資生堂)及びメタノール/水(72/28)を用いたHPLC
(流速8 ml/min、保持時間17.6分)、LH-20及びメタノ
ールを用いたカラムクロマトグラフィー(直径20 mm×
長さ430 mm)、YMC-PACK ProC18 20×250 mm(YMC)及
びアセトニトリル/水(50/50, トリフルオロ酢酸を0.
5 mL/L添加)を用いたHPLC(流速10 ml/min、保持時間1
4.2分)、YMC-PACK ProC18 20×250 mm(YMC)及びアセ
トニトリル/水(50/50)を用いたHPLC(流速10 ml/mi
n、保持時間14.4分)にて順次精製しQS3666-D 35 mgを
単離した。
説明する。本発明化合物は下記実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 グルコース 1%、ポテトスターチ 2%、ポリペプトン 0.5
%、酵母エキス 0.5%、炭酸カルシウム 0.4%よりなる培
地(滅菌前 pH 7.0)を100 mLずつ500 mL容の三角フラ
スコに分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この培地に凍
結保存したクロモバクテリウム エスピー QS3666株の培
養ブロスを接種し、28 ℃、220 rpmの条件で3日間振と
う培養した。同様に作製した培地16本に上記培養液を2%
の割合で植菌し、28 ℃、220 rpmの条件で3日間振とう
培養し、種培養液とした。次にグリセロール 2%、グルコ
ース 0.5%、ポリペプトン 0.5%、肉エキス 0.5%、酵母
エキス0.1%、塩化ナトリウム 0.1%、エイノール 0.05%
よりなる培地(滅菌前 pH 6.5)を20 Lずつ30 L容のジ
ャーファーメンター4基に調製し、121 ℃で20分間滅菌
した。この培地に前記種培養液を400 mlずつ接種し、各
ジャーファーメンターをそれぞれ回転数250, 300, 350,
400 rpmに設定し、24 ℃、1 vvmの条件で3日間、通気
攪拌培養した。このようにして培養した培養液をろ過
後、ろ液をHP-20(三菱化学)を用いたカラムクロマト
グラフィー(直径102 mm×長さ970 mm)に付しメタノー
ルで溶出した。この溶出液を水溶液となるまで濃縮した
後、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル抽出物をOD
S 120-S150(YMC)を用いたフラッシュクロマトグラフ
ィー(直径100 mm×長さ60 mm)に付しメタノール/水
(8/2, 9/1)で溶出した画分を、さらにシリカゲル60
(メルク)を用いたフラッシュクロマトグラフィー(直
径60 mm×長さ130 mm)に付しクロロホルム/メタノー
ル(100/0, 98/2)で溶出した画分1及びクロロホル
ム/メタノール(95/5)で溶出した画分2を得た。画
分1はCAPCELL PAK C18 UG120 20×250 mm(資生堂)及
びメタノール/水(75/25)を用いたHPLC(流速8 ml/m
in)により精製し画分3(保持時間18.4分)、画分4
(保持時間23.2分)、画分5(保持時間25.2分)を得
た。画分3をさらにヘキサンを用いて結晶化することに
よりQS3666-A 1.2 gを単離した。また、画分4をさらに
ヘキサンを用いて結晶化することによりQS3666-B 287 m
gを単離した。また、画分5をさらにCAPCELL PAK C18 U
G120 20×250 mm(資生堂)及びメタノール/水(72/2
8)を用いたHPLC(流速8 ml/min)により精製すること
により、QS3666-C 36.7 mg(保持時間38.0分)を単離し
た。一方、画分2をCAPCELL PAK C18 UG120 20×250 mm
(資生堂)及びメタノール/水(72/28)を用いたHPLC
(流速8 ml/min、保持時間17.6分)、LH-20及びメタノ
ールを用いたカラムクロマトグラフィー(直径20 mm×
長さ430 mm)、YMC-PACK ProC18 20×250 mm(YMC)及
びアセトニトリル/水(50/50, トリフルオロ酢酸を0.
5 mL/L添加)を用いたHPLC(流速10 ml/min、保持時間1
4.2分)、YMC-PACK ProC18 20×250 mm(YMC)及びアセ
トニトリル/水(50/50)を用いたHPLC(流速10 ml/mi
n、保持時間14.4分)にて順次精製しQS3666-D 35 mgを
単離した。
【0026】実施例2
グルコース 1%、ポテトスターチ 2%、ポリペプトン 0.5
%、酵母エキス 0.5%、炭酸カルシウム 0.4%よりなる培
地(滅菌前 pH 7.0)を100 mLずつ500 mL容の三角フラ
スコに分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この培地に凍
結保存したクロモバクテリウム エスピー QS3666株の培
養ブロスを接種し、28 ℃、220 rpmの条件で3日間振と
う培養し種培養液とした。次にグリセロール 2%、グル
コース 0.5%、ポリペプトン 0.5%、肉エキス 0.5%、酵
母エキス 0.1%、塩化ナトリウム 0.1%よりなる培地(滅
菌前 pH 6.5)に、オルトフルオロフェニルアラニンを
0.01%となるよう添加し、100 mLずつ500 mL容の三角フ
ラスコに10本に分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この
培地に前記種培養液を2 mLずつ接種し、24 ℃、220 rpm
の条件で3日間、振とう培養した。このようにして培養
した培養液をろ過後、ろ液を酢酸エチルで抽出し濃縮し
た。この酢酸エチル抽出物をODS 120-S150(YMC)を用
いたフラッシュクロマトグラフィー(直径40 mm×長さ5
0 mm)に付しメタノール/水(9/1、10/0)で溶出し
た画分を、さらにシリカゲル60(メルク)を用いたフラ
ッシュクロマトグラフィー(直径25 mm×長さ40 mm)に
付しクロロホルム/メタノール(98/2)で溶出した。
この粗精製物をYMC-PACK ProC18 20×250mm(YMC)及び
メタノール/水(75/25)を用いたHPLC(流速8 ml/mi
n)により精製することにより、QS3666-E 4 mg(保持時
間36.8分)を得た。
%、酵母エキス 0.5%、炭酸カルシウム 0.4%よりなる培
地(滅菌前 pH 7.0)を100 mLずつ500 mL容の三角フラ
スコに分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この培地に凍
結保存したクロモバクテリウム エスピー QS3666株の培
養ブロスを接種し、28 ℃、220 rpmの条件で3日間振と
う培養し種培養液とした。次にグリセロール 2%、グル
コース 0.5%、ポリペプトン 0.5%、肉エキス 0.5%、酵
母エキス 0.1%、塩化ナトリウム 0.1%よりなる培地(滅
菌前 pH 6.5)に、オルトフルオロフェニルアラニンを
0.01%となるよう添加し、100 mLずつ500 mL容の三角フ
ラスコに10本に分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この
培地に前記種培養液を2 mLずつ接種し、24 ℃、220 rpm
の条件で3日間、振とう培養した。このようにして培養
した培養液をろ過後、ろ液を酢酸エチルで抽出し濃縮し
た。この酢酸エチル抽出物をODS 120-S150(YMC)を用
いたフラッシュクロマトグラフィー(直径40 mm×長さ5
0 mm)に付しメタノール/水(9/1、10/0)で溶出し
た画分を、さらにシリカゲル60(メルク)を用いたフラ
ッシュクロマトグラフィー(直径25 mm×長さ40 mm)に
付しクロロホルム/メタノール(98/2)で溶出した。
この粗精製物をYMC-PACK ProC18 20×250mm(YMC)及び
メタノール/水(75/25)を用いたHPLC(流速8 ml/mi
n)により精製することにより、QS3666-E 4 mg(保持時
間36.8分)を得た。
【0027】実施例3
グルコース 1%、ポテトスターチ 2%、ポリペプトン 0.5
%、酵母エキス 0.5%、炭酸カルシウム 0.4%よりなる培
地(滅菌前 pH 7.0)を100 mLずつ500 mL容の三角フラ
スコに分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この培地に凍
結保存したクロモバクテリウム エスピー QS3666株の培
養ブロスを接種し、28 ℃、220 rpmの条件で3日間振と
う培養し種培養液とした。次にグリセロール 2%、グル
コース 0.5%、ポリペプトン 0.5%、肉エキス 0.5%、酵
母エキス 0.1%、塩化ナトリウム 0.1%よりなる培地(滅
菌前 pH 6.5)に、メタフルオロフェニルアラニンを0.0
1%となるよう添加し、100 mLずつ500 mL容の三角フラス
コに10本に分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この培地
に前記種培養液を2 mLずつ接種し、24 ℃、220 rpmの条
件で3日間、振とう培養した。このようにして培養した
培養液をろ過後、ろ液を酢酸エチルで抽出し濃縮した。
この酢酸エチル抽出物をODS 120-S150(YMC)を用いた
フラッシュクロマトグラフィー(直径40 mm×長さ50 m
m)に付しメタノール/水(9/1)で溶出した画分を、
さらにシリカゲル60(メルク)を用いたフラッシュクロ
マトグラフィー(直径25 mm×長さ40 mm)に付しクロロ
ホルム/メタノール(99/1、98/2)で溶出した。この
粗精製物をYMC-PACK ProC18 20×250mm(YMC)及びメタ
ノール/水(70/30、トリフルオロ酢酸を0.5 mL/L添
加)を用いたHPLC(流速10 ml/min)により精製するこ
とにより、QS3666-F 3 mg(保持時間52.8分)を得た。
%、酵母エキス 0.5%、炭酸カルシウム 0.4%よりなる培
地(滅菌前 pH 7.0)を100 mLずつ500 mL容の三角フラ
スコに分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この培地に凍
結保存したクロモバクテリウム エスピー QS3666株の培
養ブロスを接種し、28 ℃、220 rpmの条件で3日間振と
う培養し種培養液とした。次にグリセロール 2%、グル
コース 0.5%、ポリペプトン 0.5%、肉エキス 0.5%、酵
母エキス 0.1%、塩化ナトリウム 0.1%よりなる培地(滅
菌前 pH 6.5)に、メタフルオロフェニルアラニンを0.0
1%となるよう添加し、100 mLずつ500 mL容の三角フラス
コに10本に分注し、121 ℃で20分間滅菌した。この培地
に前記種培養液を2 mLずつ接種し、24 ℃、220 rpmの条
件で3日間、振とう培養した。このようにして培養した
培養液をろ過後、ろ液を酢酸エチルで抽出し濃縮した。
この酢酸エチル抽出物をODS 120-S150(YMC)を用いた
フラッシュクロマトグラフィー(直径40 mm×長さ50 m
m)に付しメタノール/水(9/1)で溶出した画分を、
さらにシリカゲル60(メルク)を用いたフラッシュクロ
マトグラフィー(直径25 mm×長さ40 mm)に付しクロロ
ホルム/メタノール(99/1、98/2)で溶出した。この
粗精製物をYMC-PACK ProC18 20×250mm(YMC)及びメタ
ノール/水(70/30、トリフルオロ酢酸を0.5 mL/L添
加)を用いたHPLC(流速10 ml/min)により精製するこ
とにより、QS3666-F 3 mg(保持時間52.8分)を得た。
【0028】上記実施例1乃至3の方法により得られ
た、QS3666-A及びQS3666-Bの物理化学的諸性質を表5
に、QS3666-C及びQS3666-Dの物理化学的諸性質を表6
に、QS3666-E及びQS3666-Fの物理化学的諸性質を表7に
示す。また、上記化合物のNMRチャートを図1〜図10
に示す。
た、QS3666-A及びQS3666-Bの物理化学的諸性質を表5
に、QS3666-C及びQS3666-Dの物理化学的諸性質を表6
に、QS3666-E及びQS3666-Fの物理化学的諸性質を表7に
示す。また、上記化合物のNMRチャートを図1〜図10
に示す。
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】上記の物理化学的性質から物質の構造を下
記式に示すように決定した。
記式に示すように決定した。
【化6】
【0033】実施例4
<ヒト血小板凝集阻害活性>健常人(成人男子)より1/
10容クエン酸ナトリウムにて採血を行ない、De Marcoら
の方法(J. Clin. Invest., 77, 1272-1277, 1986)に
従い、多血小板血漿(PRP)を調製した。PRPは、自動血
球計数器(MEK-6258;日本光電)を用いて、3×108 /mL
に調製して使用した。凝集惹起剤であるADP、牛腱由来
コラーゲンはエム・シー・メディカル社の製品を使用し
た。Thrombin receptor agonist peptide(TRAP1-6)は
フナコシ株式会社の製品を使用した。血小板凝集は血小
板凝集計(NBSヘマトレーサー212;エム・シー・メディ
カル社)を用いて測定した。即ち、PRP(80 μL)と本
発明化合物溶液又は溶媒(10 μL)を37℃で1分間イン
キュベート後、ADP(2〜20 μM)、コラーゲン(0.25〜
0.5 μg/mL)若しくはTRAP 1-6(1〜5 μM)を10 μL添
加し、透過光の変化を7分間記録しその最大凝集率から
凝集阻害(%)を算出した。本発明化合物は、上記試験
の結果良好な血小板凝集阻害作用を有していた。
10容クエン酸ナトリウムにて採血を行ない、De Marcoら
の方法(J. Clin. Invest., 77, 1272-1277, 1986)に
従い、多血小板血漿(PRP)を調製した。PRPは、自動血
球計数器(MEK-6258;日本光電)を用いて、3×108 /mL
に調製して使用した。凝集惹起剤であるADP、牛腱由来
コラーゲンはエム・シー・メディカル社の製品を使用し
た。Thrombin receptor agonist peptide(TRAP1-6)は
フナコシ株式会社の製品を使用した。血小板凝集は血小
板凝集計(NBSヘマトレーサー212;エム・シー・メディ
カル社)を用いて測定した。即ち、PRP(80 μL)と本
発明化合物溶液又は溶媒(10 μL)を37℃で1分間イン
キュベート後、ADP(2〜20 μM)、コラーゲン(0.25〜
0.5 μg/mL)若しくはTRAP 1-6(1〜5 μM)を10 μL添
加し、透過光の変化を7分間記録しその最大凝集率から
凝集阻害(%)を算出した。本発明化合物は、上記試験
の結果良好な血小板凝集阻害作用を有していた。
【0034】
【発明の効果】以上に示すように、本発明の新規環状ペ
プチド化合物は、良好な血小板凝集阻害作用を有してい
ることから、医薬、特に血小板凝集阻害剤として有用で
ある。従って、血小板凝集による血栓形成に密接に関連
する循環器系疾患、例えば、不安定狭心症、急性心筋梗
塞及びその二次予防、冠動脈バイパス術後、PTCA術後再
閉塞及び再狭窄、冠動脈血栓溶解促進及び再閉塞予防等
の虚血性心疾患;一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞、
くも膜下出血(血管れん縮)等の脳血管障害;慢性動脈
閉塞症等の末梢動脈性疾患;等の予防及び/又は治療
薬、並びに心臓外科又は血管外科手術時の補助薬として
有用である。
プチド化合物は、良好な血小板凝集阻害作用を有してい
ることから、医薬、特に血小板凝集阻害剤として有用で
ある。従って、血小板凝集による血栓形成に密接に関連
する循環器系疾患、例えば、不安定狭心症、急性心筋梗
塞及びその二次予防、冠動脈バイパス術後、PTCA術後再
閉塞及び再狭窄、冠動脈血栓溶解促進及び再閉塞予防等
の虚血性心疾患;一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞、
くも膜下出血(血管れん縮)等の脳血管障害;慢性動脈
閉塞症等の末梢動脈性疾患;等の予防及び/又は治療
薬、並びに心臓外科又は血管外科手術時の補助薬として
有用である。
【0035】
【配列表フリーテキスト】以下の配列表に示す配列番号
1〜4のいずれのペプチドも、1番目のアミノ酸のN末
端−CO−置換されていてもよいベンジルで置換された
メチレン−O−CO−アセチルアミノで置換されたメチ
レン−メチルで置換されたメチレン−O−5番目のアミ
ノ酸のC末端で環状構造を構成している。以下の配列表
には、環状構造のうち1番目のアミノ酸乃至5番目のア
ミノ酸で構成される部分について記載する。
1〜4のいずれのペプチドも、1番目のアミノ酸のN末
端−CO−置換されていてもよいベンジルで置換された
メチレン−O−CO−アセチルアミノで置換されたメチ
レン−メチルで置換されたメチレン−O−5番目のアミ
ノ酸のC末端で環状構造を構成している。以下の配列表
には、環状構造のうち1番目のアミノ酸乃至5番目のア
ミノ酸で構成される部分について記載する。
【0036】
【配列表】
<110> Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd.
<120> Cyclic peptide compounds and its
<130> 0000003092
<160> 4
<210> 1
<211> 5
<212> PRT
<213> Chromobacterium sp.
<220>
<221> PEPTIDE
<222> (1)
<223> 2-methylaminoacrylic acid
<222> (3)
<223> N-Methylalanine
<222> (4)
<223> 2-amino-3-hydroxy-4-methylpentanoic acid
<222> (5)
<223> 3-methoxy-2-methylaminobutyric acid
<400>
Xaa Ala Xaa Xaa Xaa
1 5
<210> 2
<211> 5
<212> PRT
<213> Chromobacterium sp.
<220>
<221> PEPTIDE
<222> (1)
<223> 2-methylaminoacrylic acid
<222> (3)
<223> N-Methylalanine
<222> (4)
<223> 3-[(2-acetylamino-3-hydroxy-4-methylpentanoyl)oxy]-2-amino-4-methy
lpentanoic acid
<222> (5)
<223> 3-methoxy-2-methylaminobutyric acid
<400>
Xaa Ala Xaa Xaa Xaa
1 5
<210> 3
<211> 5
<212> PRT
<213> Chromobacterium sp.
<220>
<221> PEPTIDE
<222> (1)
<223> 2-methylaminoacrylic acid
<222> (3)
<223> N-Methylalanine
<222> (4)
<223> 3-[(3-hydroxy-4-methyl-2-propanoylaminopentanoyl)oxy]-2-amino-4-me
thylpentanoic acid
<222> (5)
<223> 3-methoxy-2-methylaminobutyric acid
<400>
Xaa Ala Xaa Xaa Xaa
1 5
<210> 4
<211> 5
<212> PRT
<213> Chromobacterium sp.
<220>
<221> PEPTIDE
<222> (1)
<223> 2-methylaminoacrylic acid
<222> (3)
<223> N-Methylalanine
<222> (4)
<223> 3-({3-hydroxy-4-methyl-2-[(methylsulfanylacetyl)amino]pentanoyl}ox
y)-2-amino-4-methylpentanoic acid
<222> (5)
<223> 3-methoxy-2-methylaminobutyric acid
<400>
Xaa Ala Xaa Xaa Xaa
1 5
【0037】
【図1】QS3666-Aの1H−NMRスペクトル(測定溶媒
はDioxane-d8)を示すチャートである。
はDioxane-d8)を示すチャートである。
【図2】QS3666-Aの13C−NMRスペクトル(測定溶媒
はDioxane-d8)を示すチャートである。
はDioxane-d8)を示すチャートである。
【図3】QS3666-Bの1H−NMRスペクトル(測定溶媒
はDioxane-d8)を示すチャートである。
はDioxane-d8)を示すチャートである。
【図4】QS3666-Bの13C−NMRスペクトル(測定溶媒
はDioxane-d8)を示すチャートである。
はDioxane-d8)を示すチャートである。
【図5】QS3666-Cの1H−NMRスペクトル(測定溶媒
はDioxane-d8)を示すチャートである。
はDioxane-d8)を示すチャートである。
【図6】QS3666-Cの13C−NMRスペクトル(測定溶媒
はDioxane-d8)を示すチャートである。
はDioxane-d8)を示すチャートである。
【図7】QS3666-Dの1H−NMRスペクトル(測定溶媒
はCD3CN)を示すチャートである。
はCD3CN)を示すチャートである。
【図8】QS3666-Dの13C−NMRスペクトル(測定溶媒
はCD3CN)を示すチャートである。
はCD3CN)を示すチャートである。
【図9】QS3666-Eの1H−NMRスペクトル(測定溶媒
はDioxane-d8)を示すチャートである。
はDioxane-d8)を示すチャートである。
【図10】QS3666-Fの1H−NMRスペクトル(測定溶
媒はDioxane-d8)を示すチャートである。
媒はDioxane-d8)を示すチャートである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 9/10 101 A61P 29/00
29/00 35/00
35/00 37/00
37/00 37/06
37/06 C07K 7/54 ZNA
C07K 7/54 ZNA C12R 1:01
//(C12P 21/04 A61K 37/02
C12R 1:01)
(72)発明者 荒尾 央子
東京都板橋区小豆沢 1−1−8 山之内
製薬株式会社内
(72)発明者 柴▲崎▼ 充至
東京都板橋区小豆沢 1−1−8 山之内
製薬株式会社内
(72)発明者 鈴村 謙一
茨城県つくば市御幸が丘 21 山之内製薬
株式会社内
(72)発明者 川崎 富久
茨城県つくば市御幸が丘 21 山之内製薬
株式会社内
(72)発明者 林 一己
茨城県つくば市御幸が丘 21 山之内製薬
株式会社内
(72)発明者 齊藤 哲
茨城県つくば市御幸が丘 21 山之内製薬
株式会社内
Fターム(参考) 4B064 AG37 CA02 CD02 CD06 CD13
CD20 CD21 CE10 DA01
4C084 AA02 BA01 BA16 BA27 BA31
CA13 DC10 DC32 NA14 ZA36
ZA45 ZA54 ZB07 ZB08 ZB11
4H045 AA10 AA20 AA30 BA14 BA31
CA11 EA20 FA73 GA21 GA25
Claims (5)
- 【請求項1】下記式(I)で示される環状ペプチド化合
物又はその製薬学的に許容される塩。 【化1】 [式中の記号は以下の意味を示す。 Me:メチル基。 R1:水素原子又は一般式(II)で示される基。 【化2】 R11:メチル、エチル、又は−CH2SCH3。 R2、R3及びR4: (1)R1が水素原子であるか、又は一般式(II)で
示される基である場合においてR11がメチル以外の基を
示すとき、いずれも水素原子。 (2)R1が一般式(II)で示される基である場合に
おいてR11がメチルを示すとき、同一又は異なって、水
素原子、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよい低
級アルキル又は−OH。] - 【請求項2】請求項1記載の一般式(I)において、R
1、R11、R2、R3及びR4が以下の表のいずれかの組み
合わせで示される環状ペプチド化合物又はその製薬学的
に許容される塩。 【表1】 - 【請求項3】クロモバクテリウム(Chromobacterium)
属に属し、かつ請求項1若しくは請求項2記載の環状ペ
プチド化合物を生産する能力を有する微生物を培養し、
その培養物から請求項1若しくは請求項2記載の環状ペ
プチド化合物を採取することを特徴とする請求項1若し
くは請求項2記載の環状ペプチド化合物又はその製薬学
的に許容される塩の製造法。 - 【請求項4】請求項1若しくは請求項2記載の環状ペプ
チド化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分
として含有することを特徴とする医薬。 - 【請求項5】血小板凝集阻害剤である請求項4記載の医
薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002009366A JP2003210190A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 環状ペプチド化合物とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002009366A JP2003210190A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 環状ペプチド化合物とその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003210190A true JP2003210190A (ja) | 2003-07-29 |
Family
ID=27647384
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002009366A Pending JP2003210190A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 環状ペプチド化合物とその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003210190A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010050415A1 (ja) | 2008-10-27 | 2010-05-06 | アステラス製薬株式会社 | 環状デプシペプチド化合物及びその用途 |
CN103724290A (zh) * | 2013-11-15 | 2014-04-16 | 浙江大学 | 一种环肽化合物clavatustide A及其产生菌、制备方法和应用 |
US11779649B2 (en) | 2018-12-21 | 2023-10-10 | Novartis Ag | Antibodies to PMEL17 and conjugates thereof |
-
2002
- 2002-01-18 JP JP2002009366A patent/JP2003210190A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010050415A1 (ja) | 2008-10-27 | 2010-05-06 | アステラス製薬株式会社 | 環状デプシペプチド化合物及びその用途 |
US20110207655A1 (en) * | 2008-10-27 | 2011-08-25 | Astellas Pharma Inc. | Cyclic depsipeptide compound and use thereof |
CN102256995A (zh) * | 2008-10-27 | 2011-11-23 | 安斯泰来制药株式会社 | 环状酯肽化合物及其用途 |
CN103724290A (zh) * | 2013-11-15 | 2014-04-16 | 浙江大学 | 一种环肽化合物clavatustide A及其产生菌、制备方法和应用 |
US11779649B2 (en) | 2018-12-21 | 2023-10-10 | Novartis Ag | Antibodies to PMEL17 and conjugates thereof |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040914 |